JP4415716B2 - 屋根の防水構造 - Google Patents
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Description
そこで、該壁勝屋根には、パラペット部及び、屋根面と壁勝屋根との連結に雨水が浸入しないように防水を図る必要が生じてくるが、本出願人は、従来、図13及び図14に示すような鋼板ユニットにより樋部の防水を図っていたのである。
そして、前記鋼板ユニット50上面から、勾配屋根側及びパラペット側の各立ち上がり部分に塩ビ鋼板で構成される補強板を配置するとともに、前記各シート部材13a・13bの端部から勾配屋根の屋根面、及びパラペットの上面にかけて塩ビ鋼板のジョイント鋼板55・56を配置することで壁勝屋根の樋部及びパラペットの防水を図るようにしていたのである。
図1は本発明に係る屋根構造を示す側面断面図、図2は鋼板ユニットの構成を示す斜視図、図3は屋根側の防水構造を示す斜視図、図4は同じく側面断面図、図5はパラペット側の防水構造を示す斜視図、図6は同じく側面断面図、図7はパラペット上面の防水構造を示す拡大断面図、図8はパラペット入隅部の防水構造を示す斜視図、図9はパラペット出隅部の防水構造を示す斜視図、図10は鋼板ユニットの勾配屋根側ジョイント部の防水構造を示す斜視図、図11は同じくパラペット側ジョイント部の防水構造を示す斜視図、図12はオーバーフロー管の取付構造を示す斜視図、図13は従来の屋根側の防水構造を示す斜視図、図14は従来のパラペット側の防水構造を示す斜視図である。
図1に示すように、壁勝屋根1は、傾斜した屋根面を有する勾配屋根2が外壁3の内側に収まるようにするとともに、外壁の上端部(パラペット)4が屋根面の下側縁部より上方に延出して、樋状に形成されている。
そして、該壁勝屋根1の下地の表面上に鋼板ユニット10が配置されて、樋状の壁勝屋根の防水が図られるものである。
また、パラペット側のシート部材13bの先端部屋外側には、鋼板片15が溶着されており、該鋼板片15はパラペット4の上面にビス等で固定されているものである。前記鋼板12・15はそれぞれ塩化ビニル等の合成樹脂を表面に貼り付けた鋼板(以下、塩ビ鋼板)で構成されている。
なお、前記シート部材13と前記鋼板片15の表面材とはともに塩ビ系材質で形成されているため、溶着が容易となっており一体的に形成されるものである。
このようにパラペット4の上面に渡ってシート部材13bが配置されていることで、パラペット4の内側部及びパラペット4の内側角部の防水を図ることができるのである。
パラペット4の上面には、パラペット笠木下地レール22上に支持された水切板23が配置され、該水切板23の上面には水密材21が配置されており、該水密材21を上方から押えつけるように、前記鋼板ユニット10の鋼板片15を配置しているものである。該鋼板片15の上方には笠木取付具24を介してパラペット笠木25が配されている。
また、前記水切板23はパラペット4の上面を覆うように配置されており、屋外側の端部を外方向に屈曲した構成としている。
そして、前記水密材21より屋内側であって鋼板片15上方からビス等を打ち込むことで、鋼板片15と前記水切板23の隙間からの水の浸入を防止できるようにしているのである。
図8(a)(b)に示すように、パラペット4の入隅部の角部及び底部にはシート部材29が配されるとともに、該シート部材29の表面側の上部には防水下地材30が配され、該防水下地材30のシート部30bの表面の上部に補強シート32が配される構成としている。
また、前記防水下地材30は、パラペット4に配置される鋼板部30aと、該鋼板部30aの表面に貼設されるシート部30bとで構成されており、前記鋼板部30aを鋼板ユニット10の鋼板片15上にビス等を打ち込むことで固定するようにしている。なお、前記鋼板部30aは塩ビ鋼板で構成され、前記シート部30bは塩ビシートで構成されているものである。
また、前記シート部30bの表面上であって、入隅部には塩ビシート等で構成される補強シート32が配されており、痛み易い入隅の補強を図っているものである。
また、前記防水下地材30のシート部30aと、鋼板ユニット10の鋼板片15及びシート部材13bとの接着面にはそれぞれシーリング材が充填されており接着面の隙間の防水を図っている。
さらに、前記防水下地材30のシート部30a裏面に配置された鋼板部30aとパラペット上面との接着面には水密材21が配されており、防水下地材30の内部に雨水が浸入しないようにしている。
なお、前記鋼板部35aは塩ビ鋼板で形成され、前記シート部35bは塩ビシートで形成されているため、鋼板部35aとシート部35bとは溶着されて一体的に形成されているものである。
図10及び図11に示すように、隣接する各鋼板ユニット10・10のジョイント部49には粘着テープ(クラフトテープ)が貼設されて、両ユニット10・10を連結するとともに、該クラフトテープ上から防水シートとしてのパッチベルト41を配置して、該パッチベルト41と鋼板ユニット10との接着面にシーリング材を充填して隙間を塞ぐようにしている。
また、前記パッチベルト41上面であって鋼板ユニット10の底部側には、保護シート43がシーリング材によって貼り付けられており、該保護シート43により防水層としてのパッチベルト41を保護するようにしているものである。
壁勝屋根は意匠性の向上とともに、勾配屋根の雨樋としての機能を有するため、ドレイン部及び、オーバーフロー管を設けているものである。
壁勝屋根は、通常のバルコニー等とは異なりメンテナンスが行い難いため、万一、ドレイン部が詰って機能しなくなった場合のためオーバーフロー管を設けている。
そして、該孔48にはオーバーフロー管37が挿し込まれ、該オーバーフロー管37にはストレーナが配置されるものである。
2 勾配屋根
3 外壁
4 パラペット
5 野地板
6 軒先下地板
8 パラペット下地板
10 鋼板ユニット
12 鋼板
13 シート部材
13a 勾配屋根側シート部材
13b パラペット側シート部材
15 鋼板
21 水密材
23 水切板
41 パッチベルト
42 補強シート
43 保護シート
49 ジョイント部
Claims (5)
- 傾斜した屋根面を有する勾配屋根の軒先の周囲を外壁の上端部で覆うことで樋状に形成した屋根の防水構造において、
底面を構成する野地板と、外壁の上端部で構成されるパラペットの内側面と、前記勾配屋根の軒先の下部に配置された軒先下地板と、から構成される樋状の下地に、
樋底部に配されるスペーサと、該スペーサ上に配置される鋼板と、該鋼板に一体的取り付けられるとともにパラペット側及び勾配屋根側に立ち上げられたシート部材と、前記パラペット側に立ち上げられたシート部材の先端部の外側に取付られた鋼板片と、から構成される鋼板ユニットを配置した
ことを特徴とする屋根の防水構造。 - 前記鋼板ユニットの鋼板における、勾配屋根側及びパラペット側の両立ち上がり部を上方に屈曲した
ことを特徴とする請求項1に記載の屋根の防水構造。 - 前記鋼板ユニットの勾配屋根側シート部材を、勾配屋根側の立ち上がり部から軒先下地板に沿って勾配屋根の傾斜面に固定するとともに、
パラペット側シート部材を、パラペット側の立ち上がり部からパラペット下地板に沿ってパラペット上面に固定した
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の屋根の防水構造。 - 前記パラペット上面に形成される水切板上に水密材を配置するとともに、
前記鋼板ユニットの鋼板片を、該水密材の上方に配置して固定した
ことを特徴とする請求項1、2、又は3に記載の屋根の防水構造。 - 隣接して配置される前記鋼板ユニットのジョイント部を粘着テープで固定し、該粘着テープの上面に防水シートを貼設するとともに、
勾配屋根側及びパラペット側の立ち上がり部に補強シートを配置し、
樋底部であって前記防水シートの上面に保護シートを配置した
ことを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の屋根の防水構造。
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