JP6046550B2 - 庇構造 - Google Patents

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Description

本発明は、たとえば玄関アプローチ等に設けられる庇構造に関する。
この種の庇として、建物の外壁から張り出すように庇を設ける構成が知られている。この場合、当該庇と外壁との間から雨水等が浸入して雨漏りが発生することを防ぐため、水密構造を確保する必要がある。例えば特許文献1には、屋根板の基端部をL字状に折り曲げて端縁部を躯体表面に当接させ、当該L字状基端部と躯体表面とにより形成される凹部にシーリングを設ける構成が開示されている。
特開2010-248828号公報
しかしながら、上記特許文献1の構成おいては、シーリングの下方としては単に屋根板の基端部を躯体表面に突きつけただけの構成であるので、直射日光の照射等によりシーリングが劣化して痩せ等発生すると、これら基端部と躯体表面との間から容易に外壁を伝う雨水等が浸入し、庇下方に雨漏りを発生させてしまう虞がある。
本発明は、躯体表面との継目の位置となる庇本体の基端部の水密性を長期に亘って確保することができる庇構造を提供することを目的とする。
本発明の庇構造は、躯体から突出して設けられる1又は複数のアーム部と、アーム部を覆い躯体から張り出して設置される庇本体と、庇本体の基端部を覆い躯体表面に沿って横方向に延在する蓋部材と、を備え、蓋部材は、躯体に固定されると共に庇本体の基端部に至るカバー状を呈しており、蓋部材の裏側には、躯体表面と基端部の上面部と蓋部材の裏面とにより形成される水受け部が設けられていることを特徴とする。
この庇構造によれば、庇本体の基端部と躯体表面との間の継目が蓋部材に覆われることとなり、これによって当該継目への雨水の浸入が抑制される。さらに、当該蓋部材を抜けて雨水等が浸入したとしても、当該蓋部材の裏側には、庇本体の基端部と躯体表面との間の継目となる位置に水受け部が設けられているので、雨水等は当該水受け部から排水処理されることとなる。よって、躯体表面との継目の位置となる庇本体の基端部の水密性を長期に亘って確保することができる。
水受け部のうち、基端部の上面部上には充填材が充填されてもよい。この構成によれば、充填材によって水受け部の水密性が高められ、雨水等が庇本体の基端部に浸入することが確実に防止される。
庇本体は、躯体表面と他の躯体表面とが交差する入隅部に設けられており、当該庇本体の側端部は、他の躯体表面に当接しており、側端部を覆い他の躯体表面に沿って延在する他の蓋部材が設けられており、他の躯体表面と側端部の上面部と他の蓋部材の裏面とによって傾斜路が形成されており、傾斜路は、水受け部に連通していてもよい。この構成によれば、水受け部を通過した雨水等が傾斜路を通り、庇本体の先端部から適切に排水される。
庇本体は躯体表面の途中で終端しており、水受け部は、その終端部において開放されてもよい。この構成によれば、水受け部を通る雨水等は終端部で落下または流下し、適切に排水される。
本発明によれば、躯体表面との継目の位置となる庇本体の基端部の水密性を長期に亘って確保することができる。
本発明の第1実施形態に係る庇構造の斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る庇構造の分解斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る庇構造の上面図である。 図3のIV−IV線に沿った断面図である。 図4中の庇形成部材の取付け部付近を拡大して示す断面図である。 図4のVI−VI線に沿った断面図である。 図4中の庇先端部材付近を拡大して示す断面図である。 庇形成部材の継目において、蓋部材付近を拡大して示す断面図である。 排水溝を通じて雨水等が排水される場合の流れを示す図である。 入隅部の傾斜路を通じて雨水等が排水される場合の流れを示す図である。 終端部において水受け部から雨水等が流下する場合の流れを示す図である。 本発明の第2実施形態に係る庇構造における庇先端部材付近を拡大して示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
一般に、庇は、建物の窓や出入り口などの開口の上に取り付けられ、日よけや雨よけ用として機能する小型の片流れ屋根である。本実施形態に係る庇構造1は、躯体Xから張り出すように設けられて庇として機能する構造体を広く意図している。以下では、入隅部Bと出隅部Cとを備えた建物の庇構造1を例に説明する。なお、躯体とは、建物の主要な構造体、または骨組みを意味する。以下の実施形態では、躯体Xは、基礎、基礎上に立設された柱、及び柱同士に渡された梁などを備える。
[第1実施形態]
本実施形態に係る建物Aは、工業化住宅(「規格化住宅」ともいう)であり、例えば、躯体Xに取り付けられた外壁2を備える。外壁2としては、例えば、耐火性や断熱性、更に、作業性を考慮して軽量気泡コンクリート(ALC)パネルなどの外壁パネルが用いられる。
図1及び図3に示されるように、建物Aは、入隅部Bと出隅部Cとを備えている。入隅部Bは直交する二つの外壁2a,2bが入り合って形成される部分であり、室外側から見て凹状となる角部分である。出隅部Cは直交する二つの外壁2a,2cが出合って形成される部分であり、室外側から見て凸状となる角部分である。庇構造1は、外壁面(躯体表面)2dに沿って設けられており、たとえば入隅部Bから出隅部Cにかけて設けられ、更に、出隅部Cを跨ぎ、方向を変えて延在する。庇構造1の入隅部B側の端1aは、外壁2bの外壁面2dに当接して閉鎖された端部を形成し、反対側の端1bは、外壁2cの外壁面2dに当接することなく、開放された端部を形成する。
最初に庇構造1の概要を説明する。図1、図2、及び図4に示されるように、庇構造1は、躯体Xに固定された複数のアーム部3と、アーム部3に支持された庇本体4とを備えている。アーム部3は板状の部材であり、基端部にはフランジ部3aが設けられている。フランジ部3aは、H形鋼からなる梁6のウェブ部6aに固定されている。また、アーム部の先端部3bは、外壁2a,2cを貫通して外方に突出している。アーム部3の先端部3b同士は、断面C字状の鼻先金物5によって互いに連結されている。
庇本体4は、複数の庇ユニット(庇形成部材)7を横並びに連結することで形成される。各庇ユニット7は、外壁面2dから突き出たアーム部3に被さるように載置され、少なくとも二つのアーム部3によって支持されている。また、庇本体4は、躯体X側の基端部から先端部にかけて下り傾斜状に形成された上面部8を備えており、上面部8には、その先端部9から下方に突出する鼻隠し部11が設けられている。上面部8上に落下した雨水は、先端部9側に向けて流下する。
庇本体4の先端部9には、庇先端部材20が連結されている。すなわち、庇先端部材20は、躯体Xから張り出す庇本体4の先端部9に設けられる庇先端部構造10を成している。庇先端部材20は、鼻隠し部11の上端部11aに取り付けられ、庇本体4の上面部8に揃うように連接された第1の水切り材21と、鼻隠し部11の下端部11bに取り付けられた第2の水切り材22とを有する。第1の水切り材21は、複数の庇ユニット7の連結部分7aを跨ぐように配置された横長の部材であり、複数の庇ユニット7の先端側の連結部分7aは第1の水切り材21によって目隠しされる。庇本体4の上面部8を伝って流下した雨水は、第1の水切り材21によって水切りされる。第1の水切り材21の先端部21aは、第2の水切り材22の先端部22aよりも、躯体Xの外壁面2dから離れる側すなわち前方に突出して設けられている。
第2の水切り材22は、第1の水切り材21と同様に、複数の庇ユニット7の先端側の連結部分7aを目隠しする。また、第2の水切り材22は、鼻隠し部11の下端部11bに取り付けられており、鼻隠し部11を流下する雨水を受けて流下させる。第2の水切り材22によって、水切りの効果を高めることができる。
次に、庇構造1の詳細について説明する。図2および図4に示されるように、各アーム部3は、躯体Xの梁6から、外壁面2dに直交する方向に突出している。アーム部3は、外壁2a,2cを構成する外壁パネルの隙間から突出している。アーム部3は、鋼板によって形成されており、先端側に向かうに連れて背(すなわち鉛直方向の寸法)が小さくなっている。鼻先金物5は、アーム部3の先端部3b同士を連結する横架材である。
図1〜図3に示されるように、複数の庇ユニット7は、外壁面2dに沿って水平方向に並設されている。庇ユニット7は、アーム部3の外壁面2dから突出した部分および先端部3bを覆っている。各庇ユニット7は、外壁面2dに沿う水平方向すなわち幅方向に所定の長さを有しており、外壁面2dに直交する方向に所定の長さ張り出している。各庇ユニット7は、下方が開放されたボックス状を呈している。庇ユニット7の上面部8は、外壁面2d側である基端側から、外壁面2dから離れる側である先端側に向けて、下方に傾斜している。庇ユニット7は、幅方向に垂直な断面において、台形状をなしている(図4参照)。
図4に示されるように、躯体X側の軒裏Dから庇構造1の張出し部Eにかけて、被覆材25が取り付けられている。被覆材25は、軒裏Dに適用される所定の仕様を満たす板材であり、珪酸カルシウム板等により構成される。被覆材25は、躯体X(梁6の下部および外壁2の下部等)および庇ユニット7の下部に対して、取付金物25a等を介して固定されている。言い換えれば、被覆材25は、軒裏天井が庇構造1の下部に至るまで延長されるようにして設置されている。このような構成により、軒裏Dと庇構造1の張出し部Eとの間で、被覆材の継目は無くなっている。被覆材25は、庇ユニット7の下面に形成された開口を塞いでいる。
図2、図5、および図6に示されるように、庇ユニット7の上面部8は、長方形状の構造用合板である合板材26と、合板材26の上面を覆うように設けられた鋼板材24とを有する。合板材26の幅方向における両方の側縁部には、取付板27が固定されている。取付板27は、外壁面2dに平行な断面がC字状をなしている。取付板27は、合板材26の下面に固定される側板部27aと、側板部27aの下端から水平に延在する座部27cとを有する。
アーム部3には、庇ユニット7の取付板27を取り付けるための取付ブラケット(ブラケット部)28が固定されている。取付ブラケット28は、アーム部3に懸架されてアーム部3に係合される係合部28aと、係合部28aの下端から水平に延在する水平板部28bとを有する。取付ブラケット28の係合部28aは、アーム部3の両側で互いに対向する一対の垂直板部を有している。この一対の垂直板部が、ボルトおよびナットを有する締結部29によって、アーム部3に対して固定される。
上面部8の側縁部に設けられた一対の取付板27同士の間隔は、アーム部3,3同士の間隔に略一致する。アーム部3に固定された取付ブラケット28の水平板部28b上に、取付板27の座部27cが載置され、水平板部28bと座部27cとがボルトおよびナットを有する締結部30によって締結されている。
ここで、取付板27の側板部27aには、下方に開放する複数の欠込み部27bが形成されている。欠込み部27bは、矩形状に形成されている。取付ブラケット28に対して庇ユニット7が取り付けられる際、この欠込み部27b内に、締結部29の横方向に突出した部分が下方から挿嵌される。このように、取付板27は、締結部29の突出した部分が配置される欠込み部27bと、欠込み部27bの周囲から突出する座部27cとを備えている。締結部29は、欠込み部27b内に配置される凸部である。取付ブラケット28に対して庇ユニット7が取り付けられる際、取付ブラケット28を固定するための締結部29と、取付板27に形成された欠込み部27bとによって、庇ユニット7の位置決めが容易になっている。欠込み部27bは、1枚の取付板27に対して1つのみが設けられてもよい。
側板部27aには、欠込み部27bよりも先端側において、矩形状の欠込み部27dが形成されている。この欠込み部27d内には、アーム部3の先端部3bおよび鼻先金物5が配置される(図4参照)。
図6に示されるように、合板材26を覆う鋼板材24の側縁部24aは、合板材26から幅方向に突出している。側縁部24aの端部は、下方に向けてL字状に折り曲げられている。隣り合って設置される庇ユニット7,7において、側縁部24a,24a同士が幅方向に僅かな隙間をもって対向している。側縁部24a,24a同士によって形成された溝状の空間にシーリング材が充填されて、シール部34が形成されている。シール部34は、庇ユニット7の上面部8の傾斜方向に沿って、庇ユニット7の基端部から先端部にかけて延在している。このシール部34が形成された部分は、隣り合って設置される庇ユニット7,7の側縁部32,32間の継目33に相当する。
図4、図5、および図6に示されるように、庇ユニット7,7の側縁部32,32間の継目33の下方には、当該継目33に沿って延在する排水溝31が設けられている。図6に示されるように、排水溝31は、取付板27の側板部27aに対してビス36によって固定される取付板部31aと、継目33に沿って継目33の下方に延在する底板部31cと、幅方向における底板部31cの両側に起立する一対の側板部31b,31bとを有する。排水溝31は、たとえば、一枚の長尺状の鋼板を折り曲げることによって形成される。図4および図5に示されるように、排水溝31は、上面部8の傾斜に沿って傾斜している。
このように、排水溝31の幅方向の一端(すなわち図6に示される取付板部31aおよび左側の側板部31b)は、隣り合って設置される庇ユニット7,7のうち一方の庇ユニット7の側縁部32に固定され、排水溝31の幅方向の他端(すなわち図6に示される右側の側板部31b)は、他方の庇ユニット7の側縁部32の下方に配置されている。言い換えれば、排水溝31は、隣り合って設置される庇ユニット7,7のうち一方の庇形成部材7の側縁部32に固定され、排水溝31の幅方向の一端は、継目33よりも一方の庇形成部材7(の幅方向中央)側に配置され、排水溝31の幅方向の他端は、継目33よりも他方の庇形成部材7(の幅方向中央)側に配置されている。排水溝31は、内蔵樋もしくは隠し樋と言うことができる。
排水溝31は、シール部34のシール機能が何らかの要因(たとえば、長期の使用を経た場合の劣化等)によって十分でなくなったなどの万が一の場合に、浸入する雨水等の水を庇ユニット7の先端部9に流下させるための補助的な排水手段である。これによって、庇構造1における防水性が十分に確保される。
すなわち、あくまで上面部8が、主たる排水面として機能する。ただちに排水溝31が機能するわけではなく、通常は、まず上面部8で排水処理を行い、数十年単位の長期使用で継目33のシール材に不具合が生じる場合等、万が一のときに、排水溝31が機能する。このように、排水処理を多段に準備しておくことで、きわめて長期に亘る庇の排水機能が確保され、雨漏れや、それによる被覆材25の汚損等も防止できる。
上記した取付板27の欠込み部27bおよび座部27cは、排水溝31の下方となる位置に設けられている。欠込み部27bおよび座部27cは、アーム部3に対し、取付ブラケット28を介して取り付けられる取付け部35に相当する。
なお、取付ブラケット28の水平板部28bと座部27cとの間に、高さ調整用のスペーサを介在させてもよい。これにより、欠込み部27bからの締結部29の抜けが確実に防止され、強風時や地震時等により庇ユニット7に過大な振動等が発生した場合でも、当該庇ユニット7のアーム部3からの外れを防止することができる。
図4および図7を参照して、庇先端部構造10について説明する。排水溝31は、アーム部3の先端部3bよりも躯体Xから離れる側すなわち前方に突出して設けられている。排水溝31の先端部31eは、取付板27の先端27eよりも前方に突出している。排水溝31の先端部31eは、庇構造1の幅方向において、庇ユニット7,7同士の連結部分7a(具体的には鼻隠し部11,11間の継目)に一致している。
鼻隠し部11の上端部11aには、ビス37等によって、アルミ製の第1の水切り材21が固定されている。第1の水切り材21は、庇ユニット7の上面部8における傾斜方向と同じ方向に傾斜する上面部21bを有する。上面部21bは、庇ユニット7の上面部8を流下する雨水等の水をさらに流下させ、先端部21aから落下させる。上面部21bの下方には、上面部21bに対向する水平板部21dが形成されている。上面部21bと先端部21aとの間には曲面部21cが形成され、さらに、先端部21aの下端が水平板部21dよりも下方に突出することにより、第1の水切り材21における水切り性能の向上が図られている。
鼻隠し部11の下端部11bには、ビス38等によって、アルミ製の第2の水切り材22が固定されている。第2の水切り材22は、第1の水切り材21における上面部21bの傾斜方向と同じ方向に傾斜する上面部22bを有する。上面部22bは、鼻隠し部11の前面を形成する鼻隠し板11cの下方に配置されている。上面部22bは、鼻隠し板11cを流下する雨水等の水を受け、先端部22aから落下させる。上面部22bは、排水溝31の先端部31eから落下し鼻隠し部11,11間の継目を通過した雨水等の水を受け、先端部22aから落下させる(図9参照)。上面部22bの下方には、上面部22bに対向する水平板部22dが形成されている。上面部22bと先端部22aとの間には曲面部22cが形成され、さらに、先端部22aの下端が水平板部22dよりも下方に突出することにより、第2の水切り材22における水切り性能の向上が図られている。
この第2の水切り材22は、排水溝31の先端部31eの下方に配置されて、当該先端部31eよりも躯体Xから離れる側すなわち前方に雨水を流下させる水切り部である。なお、第1の水切り材21の先端部21aは、第2の水切り材22の先端部22aよりも前方に突出しているので、第1の水切り材21の先端部21aから落下した雨水等の水は、第2の水切り材22上に落下することなく、第2の水切り材22を通過する。
図2、図4、および図8を参照して、庇本体4の基端部7bにおける取付け構造について説明する。外壁面2dにおいて、庇ユニット7が設置される部分には、掘り込み(凹部)40が形成される。庇ユニット7の基端部7bは、外壁面2dに対して、掘り込み40のやや下方の位置に当接される。庇ユニット7の基端部7bには、外壁面2dに沿って横方向に延在する蓋部材41が設けられている。蓋部材41は、外壁2aに固定されており、庇ユニット7の基端部7bに至るカバー状を呈している。すなわち、庇ユニット7の基端部7bと外壁面2dとの間の継目は、蓋部材41によって覆われている。
図8に示されるように、蓋部材41は、掘り込み40内に埋設されて外壁2aに対して固定される埋込み・固定部41aと、外壁面2dから突出するカバー部41bと、庇ユニット7の上面部8に当接する座部41cとを有している。埋込み・固定部41aは、ビス等によって固定されており、掘り込み40内には、埋込み・固定部41a上においてシーリング材46が充填されている。
カバー部41bは、蓋部材41の延在方向に垂直な断面において、L字状を呈している。カバー部41bの裏面側には、掘り込み40の下部に連通する空間Sが形成されている。空間Sは、庇ユニット7の基端部7bの上方に延在している。カバー部41bの裏側には、外壁面2dと、庇ユニット7の基端部7bの上面部7baと、カバー部41bの裏面と、によって形成された水受け部43が設けられている。
蓋部材41の延在方向において複数の蓋部材41を並設する場合、蓋部材41,41の端部同士が重ねて継がれる。この重ね継ぎ部には、2条シーリングが施される。蓋部材41,41の座部41c,41c同士は、一方の端部が斜めに切り落とされて他方の端部に差し込まれることにより、連結される。なお、蓋部材41,41の端部同士が突き合わされており、その内側に裏板材が設けられる構成を採用してもよい。
この水受け部43のうち、基端部7bの上面部7ba上には、充填材49が充填されている。すなわち、空間Sの下部には充填材49が充填されている。充填材49は、基端部7bの上面部7ba上に設けられた水密材47と、水密材47上に設けられたコーキング材48と、からなる。シール部34の基端側と外壁面2dとの間には、水密材47と同じ材料からなる水密材50が充填されている。
このように、庇本体4の基端部7bにおいては、蓋部材41と、蓋部材41の表面側と外壁面2dとの間に設けられたシーリング材46と、蓋部材41の裏面側と外壁面2dとの間に設けられた充填材49と、によって2重の防水構造が備わっている。
水受け部43は、略水平に延在している。水受け部43内に水が浸入した場合には、水は、延在方向のいずれかの方向へ自然に流下可能になっている。水受け部43は、蓋部材41によって遮蔽された隠し溝である。なお、水受け部43には、延在方向において若干の勾配が設けられてもよい。
図4および図8に示されるように、排水溝31の延在方向における基端部31fは、庇ユニット7の基端部7bを外壁2a側から覆うように立ち上がって設けられている。より詳細には、排水溝31の基端部31fは、合板材26と外壁面2dとの間に配置されており、外壁2aの外壁面2dに密着している。
上記の構成により、排水溝31は、外壁面2dの近傍、すなわち水受け部43の下方にも配設されている。水受け部43の下方に排水溝31が設けられることにより、シーリング材46または充填材49によるシール機能が何らかの要因(たとえば、数十年単位の長期の使用を経た場合の劣化等)によって十分でなくなった場合であっても、雨水等は排水溝31を介して排水処理可能となっている。このように、シーリング材46と、水受け部43が設けられた水受け部43と、その下方に配置された排水溝31とによって、3重の防水構造が備わっており、建物Aを長期にわたって使用した場合の十分かつ確実な防水性が実現されている。
次に、図10を参照して、入隅部B(庇本体4の端1a)における排水構造について説明する。外壁2aの外壁面2dと外壁2bの外壁面(他の躯体表面)2dとが直交する入隅部Bに庇本体4が設けられる場合、庇ユニット7の側端部7eは、外壁2bの外壁面2dに当接している。さらに、蓋部材41と同様、この側端部7eを覆い外壁2bの外壁面2dに沿って延在する蓋部材(他の蓋部材)51が設けられている。外壁2bの外壁面2dと側端部7eの上面部と蓋部材51の裏面とによって、上面部8の勾配に沿って傾斜する傾斜路53が形成されている。蓋部材51は蓋部材41に連続して設けられており、傾斜路53は、水受け部43に連通している。このように形成された傾斜路53によって、入隅部Bにおける、水受け部43に浸入した水の排水機能が確保されている。
図11を参照して、庇本体4の端1bにおける排水構造について説明する。図11では、端1b近傍における、蓋部材41の延在方向に垂直な断面を示している。開放された端部を形成する端1b(図3参照)では、庇ユニット7は、外壁面2dの途中で終端している。水受け部43は、その終端部において雨水を流下可能に開放されている。すなわち、端1bにおける水受け部43の端部は開放端43aとされている。このように水受け部43の端部が開放端43aとされることにより、水受け部43を通じて流下してきた雨水等は、開放端43aから落下し、適切な排水処理が行われることとなる。
このように、当該水受け部43の終端部は、上述の如く雨水を流下可能に開放されている。当該開放された終端部から雨水が吹き込むことを防止すべく、当該終端部は、カバー部材(図示省略)で覆われる。具体的には、蓋部材41の端部を水受け部43の終端部よりもやや突出状に延在させ、当該突出端部に前記終端部を覆うようにカバー部材を設置する。これにより、当該終端部からの雨水の流下を許容しつつ、当該終端部への雨水の吹き込みが防止されるものとなる。なお、蓋部材41の端部と水受け部43の終端部とを揃えてもよく、カバー部材を省略してもよい。蓋部材を突出させてカバー部材を設ける構成は、傾斜路53の終端部でも採用可能である。
本実施形態の庇構造1によれば、庇本体4の基端部7bと外壁面2dとの間の継目が蓋部材41に覆われることとなり、これによって当該継目への雨水の浸入が抑制される。さらに、当該蓋部材41を抜けて雨水等が浸入したとしても、当該蓋部材41の裏側には、庇本体4の基端部7bと外壁面2dとの間の継目となる位置に水受け部43が設けられているので、雨水等は当該水受け部43から排水処理されることとなる。よって、外壁面2dとの継目の位置となる庇本体4の基端部7bの水密性が長期に亘って確保される。
水受け部43のうち、基端部7bの上面部7ba上には充填材49が充填されるため、充填材49によって水受け部43の水密性が高められ、雨水等が庇本体4の基端部7bに浸入することが確実に防止される。
庇本体4が入隅部Bに設けられる場合、水受け部43に連通する傾斜路53が形成されるため、水受け部43を通過した雨水等が傾斜路53を通り、庇本体4の先端部9から適切に排水される。
庇本体4は外壁面2dの途中で終端する場合、水受け部43は、その終端部において開放されるため、水受け部43を通る雨水等は終端部で落下または流下し、適切に排水される。
[第2実施形態]
次に、図12を参照して、第2実施形態の庇構造について説明する。第2実施形態の庇構造が第1実施形態の庇構造1と異なる点は、掘り込み40の下方にさらに掘り込み(凹部)60が形成されており、この掘り込み60内に、庇ユニット7の基端部7b、充填材49、および排水溝31の基端部31fが配置されている点である。すなわち、外壁2aには、庇ユニット7の基端部7bおよび排水溝31の基端部31fを当接させる凹部が形成されている。これによれば、外壁面2dを流下する雨水等の水も排水溝31によって受けることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。庇本体4は、入隅部Bや出隅部Cを除く位置に設けられてもよい。1個の庇ユニット7に対して、アーム部3が一本のみ設けられてもよい。排水溝31を庇ユニット7とは別に設ける構成も採用可能である。庇本体4は複数の庇ユニット7からなる場合に限られず、1枚の庇本体から構成されてもよい。
1…庇構造、2d…外壁面(躯体表面)、3…アーム部、3b…先端部、4…庇本体、7…庇ユニット(庇形成部材)、7b…基端部、7ba…基端部7bの上面部、22…第2の水切り材(水切り部)、27b…欠込み部、27c…座部、29…締結部(凸部)、31…排水溝、31f…基端部、32…側縁部、33…継目、35…取付け部、41…蓋部材、43…水受け部、49…充填材、53…傾斜路、B…入隅部、C…出隅部、X…躯体。

Claims (4)

  1. 躯体から突出して設けられる1又は複数のアーム部と、前記アーム部を覆い前記躯体から張り出して設置される庇本体と、前記庇本体の基端部を覆い躯体表面に沿って横方向に延在する蓋部材と、を備え、
    前記蓋部材は、前記躯体に固定されると共に前記庇本体の基端部に至るカバー状を呈しており、
    前記蓋部材の裏側には、前記躯体表面と前記基端部の上面部と前記蓋部材の裏面とにより形成される水受け部が設けられている
    ことを特徴とする庇構造。
  2. 前記水受け部のうち、前記基端部の上面部上には充填材が充填されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の庇構造。
  3. 前記庇本体は、前記躯体表面と他の躯体表面とが交差する入隅部に設けられており、
    当該庇本体の側端部は、前記他の躯体表面に当接しており、
    前記側端部を覆い前記他の躯体表面に沿って延在する他の蓋部材が設けられており、
    前記他の躯体表面と前記側端部の上面部と前記他の蓋部材の裏面とによって傾斜路が形成されており、
    前記傾斜路は、前記水受け部に連通している
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の庇構造。
  4. 前記庇本体は前記躯体表面の途中で終端しており、
    前記水受け部は、その終端部において開放されている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の庇構造。
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