JP6633495B2 - 棟部換気装置 - Google Patents

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Description

本発明は、屋根の棟部箇所に設置される棟部換気装置に関し、特に雨仕舞の勝れた良好な換気ができ、且つ構造が簡単で桟瓦の踏み割れがなく施工が容易にできる棟部換気装置に関する。
従来から、木造一戸建て住宅や土蔵等の木造建築物においては、切妻屋根が広く用いられている。切妻屋根は、屋根の最頂部の棟から地面に向かい、2つの傾斜面が山形の形状をした屋根である。建築物の平面形状が四角形の場合、切妻屋根を用いると2面だけで屋根が構成されるため、建築コストが安く済むと共に、雨漏りの心配が少ない利点がある。また、切妻屋根は、屋根の上に雪が積もりにくいため、豪雪地帯では、雪の重量による家屋の倒壊の危険が小さいという利点も有する。
ところで、従来の木造プレハブ住宅では、気密性が高められると共に空調設備の高度化が図られている。そして、寄棟屋根は、切妻屋根と比較して屋根勾配が抑えられるので、隣接地との日影規制を考慮する必要性が高い市街化地域で広く用いられている。しかし、切妻屋根と比較して相対的に換気機能が不足しやすい寄棟屋根においては、野地板等の小屋組に結露が発生しやすくなっていた。そこで、野地板に合板を用いている場合には、この結露によって寄棟屋根の野地板の張替工事が必要となる場合があり、建造物の財産的価値が大きく損なわれる状況が生まれていた。そこで、住宅金融を担当する金融機関では、融資期間中の被担保物件である建造物の財産的価値を保持する必要のあることから、換気機能を高めて、野地板の結露発生を防止して、35年以上の期間に渡って担保価値を保持することが必要になってきている。
そこで、屋根の棟部における換気装置が種々提案されている。例えば特許文献1では、屋根の棟部換気口を覆うようにして、棟部箇所に固着した換気用棟部材に、棟包み材を載置固着すると、換気用棟部材の膨出山形部と傾斜底部及び棟包み材の山形部と屈曲部とによって、ダクト状の換気空隙部が形成される等して、空気の流通が可能となる棟部換気装置が提案されている。しかし、この棟部換気装置は、桟瓦を使用した屋根の施工ではなく、スレート瓦のような平板状の屋根材を使用した屋根の施工に適用されるものであり、瓦桟は全く使用しないタイプの屋根構造である。しかも、棟包み材は屋根の最上部に葺かれる屋根板2の上に載せられるため、屋根の棟の換気は可能であっても、降雨時の雨仕舞いには不十分であるという課題がある。
また、特許文献2では、換気口を備えた棟木支持手段、棟木及びこの棟木と棟の瓦との間に設けた第1・第2換気口を備えた換気通路形成用の通路形成部材で構成する棟部換気装置が提案されている。しかし、桟瓦の瓦尻を固定する瓦残として桟木を補助部材と別途に設けてあるため、屋根の最上部に葺く桟瓦の定置と棟瓦との間の固定が確実でないと共に、換気は補助部材の換気口と棟木支持部材の換気口を用いて行う構造であり、桟瓦による雨水浸入防止効果を考慮していないという課題がある。
そこで、特許文献3では、瓦を屋根の棟に沿って継ぎ合わせながら積層した棟瓦を支持する棟瓦支持部材であって、内部に通気可能な空間を有し、屋根の棟の頂部に沿って屋根の上に取り付けられる長尺なフレーム本体を有する棟瓦支持部材が提案されている。そして、当該棟瓦支持部材を使用して、棟瓦を施工した場合、屋根の最上部に葺く桟瓦は、その尻部をフレーム本体の両側に設けられた段部を有する長尺な桟部に引っ掛けて葺かれるため、屋根の棟に沿って取り付け、固定されるフレーム本体の桟部により、屋根の最上部に葺く桟瓦が屋根の棟の両側の所定の位置に正確且つ確実に葺かれる構造になっている。
特公平7−84783号 特開平9−268726号 特許第4054130号
他方で、前述のように野地板の結露発生を防止するために、換気棟の有効天井面積は、例えばフラット35(住宅金融支援機構)の融資基準に基づいて計算されるのが通例である。当該融資基準では、『軒裏又は小屋裏の壁のうち屋外に面するものに吸気孔が設けられ、小屋裏のできるだけ頂部に排気筒その他の器具を用いて排気孔が設けられ、かつ、吸気孔の有効面積の天井面積に対する割合が900分の1以上であり、排気孔の有効面積の天井面積に対する割合が1600分の1以上であること。』と規定されている。
そこで、棟に対する開口部を有する棟支持材の設置は、例えば住宅金融支援機構の現在の基準による融資条件である、開口部の有効面積の天井面積に対する割合が1/1600以上を確保できればよい。しかし、上記特許文献3の棟瓦支持部材の構造では、フレーム本体は桟瓦と野地板との間に形成される狭い通気空間に収容される構造のため、上記の開口部の有効面積を確保するため、フレーム本体の高さを瓦桟の高さよりも高くしていた。
そこで、上記特許文献3の棟瓦支持部材の構造では、瓦桟木とフレーム本体の高さが相違するため、桟瓦の踏み割れが発生しやすいという課題があった。屋根の棟瓦の施工作業は高い屋根の最上部で行われる作業であり、高所に慣れた職人にとっても身の危険に晒されながらの作業となる。そうした中で、桟瓦の踏み割れが発生すると、代替となる桟瓦を施工箇所まで運搬する必要が発生し、施工手順が大幅に遅延するという課題があった。
そこで発明者は、上記問題点等を解決すべく鋭意,研究を重ねた結果、桟瓦と野地板との間に形成される狭い通気空間に収容される構造と、桟瓦又は平板瓦の踏み割れ防止が同時に図れる棟部換気装置を発案した。
即ち、本発明は上述した課題を解決するもので、換気機能が充実していて野地板の結露発生を防止でき、強風を伴う雨があっても屋根の内側への浸水防止対策が図れていると共に、施工時の瓦の踏み割れ防止が達成できる棟部換気装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の棟部換気装置は、例えば図1、図2に示すように、棟の屋根換気通路6を覆う状態で設けられると共に、瓦2に対向して位置する瓦対向本体部11と、棟の屋根換気通路6を挟んで左右に設けられる野地板当接部20と、瓦対向本体部11と野地板当接部20とを棟側で連結すると共に、棟側換気口32を有する棟側連結部30と、瓦対向本体部11と野地板当接部20とを軒先側で連結すると共に、軒先側換気口42を有する軒先側連結部40とを備える棟部換気装置であって、瓦対向本体部11と野地板当接部20とは、棟側連結部30側の間隔が、軒先側連結部40側の間隔と比較して狭いテーパー状で、野地板1と瓦2との間に設置されると共に、かつ棟側換気口32と軒先側換気口42によって、所定開口面積の換気口面積が確保された瓦野地板間換気通路50とで構成され、棟側連結部30の高さを瓦2の高さと同程度として、瓦2の踏み割れを防止できる構造としている。
本発明の棟部換気装置は、瓦対向本体部11と野地板当接部20とは、棟側連結部30側の間隔が、軒先側連結部40側の間隔と比較して狭いテーパー状で、野地板1と瓦2との間に設置され、棟側連結部30の高さを瓦2の高さと同程度とする構成として、瓦2の踏み割れを防止できる構造としている。瓦野地板間換気通路50は、棟側換気口32と軒先側換気口42によって、所定開口面積の換気口面積が確保される構造であり、換気作用が確保される。テーパー状の角度は、瓦対向本体部11が野地板当接部20に対して3度から15度の範囲内でのテーパー角が好ましく、さらに好ましくは5度から9度の範囲がよく、特に好ましくは6度から8度の範囲がよい。テーパー状の角度が3度未満では、棟側連結部30側の高さが高くなり、瓦桟との高さの均衡がとれず、瓦2の踏み割れが発生しやすくなる。テーパー状の角度が15度を超すと、棟側連結部30側の高さが低くなりすぎ、棟側換気口32に必要な開口面積を確保するのが困難になる。
本発明の棟部換気装置において、棟側連結部30の棟側換気口32は、例えば図8、図9に示すように、瓦対向本体部11と野地板当接部20とに其々設けられた、連結用の雄雌の棒状係合部材で設けられる仕切られる空間でもよい。
本発明の棟部換気装置において、好ましくは、例えば図1に示すように、瓦対向本体部11は、野地板当接部20に対して3度から15度の範囲内でのテーパー角を有する状態で対向する傾斜対向部12を有するとよい。
上記課題を解決する本発明の棟部換気装置は、例えば図7に示すように、棟の屋根換気通路6を覆う状態で設けられると共に、瓦2に対向して位置する瓦対向本体部91と、棟の屋根換気通路6を挟んで左右に設けられる野地板当接部20と、瓦対向本体部91と野地板当接部20とを棟側で連結すると共に、棟側換気口32を有する棟側連結部30と、瓦対向本体部91と野地板当接部20とを軒先側で連結すると共に、軒先側換気口42を有する軒先側連結部40とを備える棟部換気装置であって、瓦対向本体部91と野地板当接部20とは棟側連結部30側の間隔が軒先側連結部40側の間隔と比較して狭いテーパー状で、野地板1と瓦2との間に設置され、瓦対向本体部91の瓦2側であって軒先側端部近傍に瓦対向支持部99が設けられると共に、瓦対向支持部99の高さを瓦2の高さと同程度として、瓦2の踏み割れを防止できる構造とし、かつ棟側換気口32と軒先側換気口42によって、所定開口面積の換気口面積が確保された瓦野地板間換気通路50とを備えることを特徴とする。
本発明の棟部換気装置は、瓦対向本体部91と野地板当接部20とは棟側連結部30側の間隔が軒先側連結部40側の間隔と比較して狭いテーパー状で、野地板1と瓦2との間に設置される形状としていると共に、瓦対向支持部99が瓦対向本体部91の瓦2側であって軒先側端部近傍に設けられる構成としている。そこで、棟側連結部30近傍に位置する瓦対向支持部99の高さを瓦2の高さと同程度とすることで、瓦2の踏み割れを防止できる。
本発明の棟部換気装置において、好ましくは、例えば図7に示すように、瓦対向本体部91は、瓦対向本体部91の軒先側端部とこれに対向する瓦2との間隔に相当する高さを有するとよい。
本発明の棟部換気装置において、好ましくは、例えば図1、図5に示すように、瓦対向本体部11は、棟の屋根換気通路6との対向する部位であって、傾斜対向部12の棟部頂部への仮想延長面に対して窪んだ凹状連結部14とを有し、凹状連結部14は棟側換気口32に対して、棟の屋根換気通路6と瓦野地板間換気通路50を確保する状態で構成されているとよい。
本発明の棟部換気装置において、好ましくは、例えば図1、図5に示すように、軒先側換気口42、46の軒先側部位は軒先側連結部40と略同じ面をなし、瓦野地板間換気通路50での結露水又は浸入した雨水を軒先側換気口42、46側の外に排水する形状を有するとよい。
本発明の棟部換気装置において、好ましくは、例えば図8に示すように、軒先側連結部は、瓦対向本体部11と野地板当接部20とに其々設けられた係合する雄雌の棒状係合部を一定間隔で設けたものであるとよい。
本発明の棟部換気装置において、好ましくは、例えば図6に示すように、軒先側連結部40の軒先側換気口46に対応して、軒先側換気口46と若干の隙間を置いて野地板当接部20の瓦野地板間換気通路50側に設けられる軒先側換気口用突起部70を有するとよい。
本発明の棟部換気装置において、好ましくは、例えば図9に示すように、棟側連結部30は、瓦対向本体部11と野地板当接部20とに其々設けられた係合する雄雌の棒状係合部を一定間隔で設けたものであるとよい。また、棟側連結部30は、野地板当接部20の屋根換気通路6の縁部に設けられる態様や、例えば図8、図9に示すように、屋根換気通路6の縁部から内部に入り込んだ中間部遮蔽部材60の最も棟側に位置するものであってもよい。
本発明の棟部換気装置において、好ましくは、例えば図1、図5に示すように、瓦野地板間換気通路50の換気できる状態は、棟側換気口32、36と軒先側換気口42、46における小さいほうの開口面積の天井面積に対する割合が1/1600以上であるとよい。
本発明の棟部換気装置において、好ましくは、例えば図1、図5に示すように、棟側連結部30側と軒先側連結部40側との間に設けられた中間部遮蔽部材60であって、棟側換気口32と軒先側換気口42との間に位置する中間部換気口62を有すると共に、棟側換気口32と軒先側換気口42との間に雨水の遡上を防止する中間部換気口区画部64を有するとよい。瓦野地板間換気通路50における軒先側換気口42から棟側換気口32までの、軒先側換気口42、中間部換気口62、棟側換気口32の隣接する相互が、横手方向(垂木方向)や長手方向(棟木方向)を基準として、順次互い違い状になるように形成したことにより、強風時での雨水の遡上を防止する構造が得られる。
本発明の棟部換気装置において、好ましくは、例えば図1、図5に示すように、中間部遮蔽部材60は、中間部換気口62、66の軒先側面は軒先側連結部40と略同じ面をなし、瓦野地板間換気通路50での結露水又は浸入した雨水を軒先側換気口42、46側の部位に排水する形状を有するとよい。
本発明の棟部換気装置において、好ましくは、例えば図6に示すように、中間部遮蔽部材60の中間部換気口62に対応して、中間部換気口62と若干の隙間を置いて野地板当接部20の瓦野地板間換気通路50側または棟側換気口32側に設けられる中間部換気口用突起部80を有するとよい。
本発明の棟部換気装置において、好ましくは、例えば図1、図5に示すように、瓦野地板間換気通路50の換気できる状態は、棟側換気口32、36、軒先側換気口42、46または中間部換気口62、66における小さいほうの開口面積の天井面積に対する割合が1/1600以上であるとよい。
本発明の棟部換気装置においては、瓦2と野地板1との間に形成される狭い通気空間に収容される構造であっても、棟側換気口32、36と軒先側換気口42、46によって、所定開口面積の換気口面積が確保された瓦野地板間換気通路50を有するため、良好なる換気とともに雨仕舞を勝れたものにできるという効果を奏する。また、棟側連結部30側の間隔が、軒先側連結部40側の間隔と比較して狭いテーパー状であるため、棟側連結部30の高さを瓦2の高さと同程度にでき、瓦2の踏み割れを防止できるため、施工が容易かつ迅速にできるという効果を奏する
また、本発明の棟部換気装置において中間部遮蔽部材60を設ける構成とすると、風雨時において棟側換気口32、36より流入した雨水を伴う空気は、中間部遮蔽部材60の中間部換気口62、66と中間部換気口区画部64、68にて仕切られた各室を通過するごとに雨水は、ほとんど中間部換気口区画部64、68に当って空気より除去され、空気のみが中間部換気口62、66を通過し、棟側換気口32、36より棟の屋根換気通路を通過して屋内に流入することとなるので、屋内の天井板に雨水の浸入する不都合が生じないものである。
さらに、強風時においては、中間部遮蔽部材60を設けた棟部換気装置内を流通する空気は、中間部遮蔽部材60の中間部換気口区画部64、68に当たって通過するに従って、次第に風力が弱められ、棟側換気口32、36より棟の屋根換気通路6を通過して屋内に流入するときには、極めて暖かな、適当な速度の空気となって屋内に流入させることができる。また、中間部遮蔽部材60の中間部換気口区画部64、68は、空気フィルターの役目をなし、空気内の塵やほこりを除去し、比較的澄んだ空気を室内に取り入れることができる。
本発明の棟部換気装置の一形態を説明する構成斜視図で、(A)は装着される棟木の頂面斜め上方向から見た構成斜視図、(B)は図1(A)において瓦対向本体部を取り除いた状態の斜視図である。 平板瓦に対して本発明の棟部換気装置を施工する状態を説明する棟部要部の拡大断面図である。 和形瓦に対して本発明の棟部換気装置を施工する状態を説明する棟部要部の拡大断面図である。 本発明の棟部換気装置の施工手順を説明する要部拡大断面図で、(A)は屋根の棟頂部に開口部を設置する状態を説明する要部斜視図、(B)は棟部換気装置を当該開口部に設置する状態を説明する要部斜視図である。 本発明の棟部換気装置の他の実施形態を説明する構成斜視図で、(A)は装着される棟木の頂面斜め上方向から見た構成斜視図、(B)は図5(A)において瓦対向本体部を取り除いた状態の斜視図である。 本発明の棟部換気装置の他の実施形態を説明する構成斜視図で、(A)は装着される棟木の頂面斜め上方向から見た構成斜視図、(B)は図6(A)において瓦対向本体部を取り除いた状態の斜視図である。 本発明の棟部換気装置の他の実施形態を説明する構成斜視図で、(A)は装着される棟木の頂面斜め上方向から見た構成斜視図、(B)は図7(A)において瓦対向本体部を取り除いた状態の斜視図である。 本発明の棟部換気装置の他の実施形態を説明する構成斜視図で、(A)は装着される棟木の頂面斜め上方向から見た瓦対向本体部の構成斜視図、(B)は瓦対向本体部の展開状態の裏面の構成斜視図である。 本発明の棟部換気装置の他の実施形態を説明する構成斜視図で、(A)は野地板当接部の要部構成斜視図、(B)は図9(A)において野地板当接部の側面方向からの斜視図である。
以下、図面を用いて本発明を説明する。
図1は、本発明の棟部換気装置の一形態を説明する構成斜視図で、(A)は装着される棟木の頂面斜め上方向から見た構成斜視図、(B)は図1(A)において瓦対向本体部を取り除いた状態の斜視図である。図2は、平板瓦に対して本発明の棟部換気装置を施工する状態を説明する棟部要部の拡大断面図である。図3は、和形瓦に対して本発明の棟部換気装置を施工する状態を説明する棟部要部の拡大断面図である。
まず、棟部換気装置の設置場所である、棟部要部について、図2と図3を参照して説明する。図2に示す平板瓦の場合には、棟部要部は、野地板1、瓦2、瓦桟木3、棟部芯材4、棟瓦5、屋根換気通路6で構成されている。図3に示す和形瓦の場合には、棟部要部は、野地板1、瓦2、瓦桟木3、棟部芯材4、屋根換気通路6、棟瓦5としての熨斗瓦7a〜7e・雁振り瓦8、および漆喰9で構成されている。
野地板1は、ストレートや瓦など屋根材の下地材であって、小屋組構造材である垂木の上に張る板である。野地板1の上には、防水性を確保するため、アスファルト系等の防水シートを貼付するのがよい。瓦2には、平板瓦と桟瓦の2類型が一般的に用いられている。平板瓦は長方形の洋風様式の瓦で、和形瓦である桟瓦にある山と谷の波形状をなくし、平板状のデザインの瓦の総称である。桟瓦は、断面が波形で,一隅または二隅に切り込みのある瓦であって、本瓦葺きの牡瓦と牝瓦を一枚に簡略化したものである。
瓦桟木3は、瓦2を引掛けるため野地板1に打たれる横材で、例えば15x30mm以上の断面を持ち、腐食しにくい材質であることが望ましい。棟部芯材4は、棟瓦5を屋根の棟部に設置する場合に、棟瓦5の固定を確実にして、強風や豪雨に対する耐久性を高めている。棟部芯材4は、例えば図2に示すように、例えばステンレス鋼製の固定金具4cによって、棟部を挟んで両側に位置する野地板1に固定される。あるいは、棟部芯材4は、例えば図3に示すように、例えばステンレス鋼製のボルト4bによって、野地板1よりも屋内側に設けられた棟木に固定される。棟木(図示せず)は母屋や桁と平行に取りつけられるもので、屋根が小屋組み構造の場合には、小屋組み構造材の一番高い位置にある部材である。
棟瓦5は、屋根の棟に用いられる瓦であって、平板瓦の場合には平板瓦用冠瓦5が用いられる。平板瓦用冠瓦5では、和形瓦である桟瓦にある山と谷の波形状が設けられていないため、和形瓦用の棟瓦と比較して簡易な断面形状になっている。平板瓦用冠瓦5は、例えばステンレス鋼製のボルト4aによって、棟部芯材4に固定される。
これに対して、棟瓦5が和形瓦の場合には、棟瓦5は熨斗瓦7a〜7e・雁振り瓦8・鬼瓦などを組み合わせて構成される。熨斗瓦7a〜7eは、棟を積むために用いる短冊形の平瓦である。雁振り瓦8は、棟の最上部にのせる丸形の瓦である。鬼瓦は、和式建築物の棟の端などに設置される板状の瓦である。さらに、和形瓦用の棟瓦5では、例えば図3に示すように、桟瓦にある山と谷の波形状に対応して漆喰9を充填している。漆喰9は、熨斗瓦7a〜7e・雁振り瓦8や棟部芯材4の間にも充填されて、これらを堅固に固定して、屋根の耐久性を高めると共に、強風や暴風雨の場合でも、雨水が小屋裏に浸入するのを防止している。
次に、本発明の棟部換気装置について、図1を参照して説明する。本発明の棟部換気装置10は、図1に示すように、瓦対向本体部11、野地板当接部20、棟側連結部30、軒先側連結部40、瓦野地板間換気通路50、及び中間部遮蔽部材60を備えている。瓦対向本体部11と野地板当接部20とは、棟側連結部30側の間隔が、軒先側連結部40側の間隔と比較して狭いテーパー状で、野地板1と瓦2との間に設置される中間部遮蔽部材60は、棟側連結部30側の間隔と軒先側連結部40側の間隔の中間値で、当該テーパー状の角度に従い、野地板1と瓦2との間に設置される。
瓦対向本体部11は、棟の屋根換気通路6を覆う状態で設けられると共に、瓦2に対向して位置する板状の部材である。瓦対向本体部11の断面形状は棟の左右に設けられる瓦2の傾斜角度に対応する山形であるが、棟に対応する位置では大略平坦な窪みが形成されている。瓦対向本体部11は、例えば鋼板、ステンレス鋼板、銅板、アルミ合金のような金属製でもよく、またポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ナイロン樹脂のようなプラスチック製でもよい。プラスチック製の場合には、射出成型に適した形状とする。
瓦対向本体部11は、傾斜対向部12、凹状連結部14、段差形成部16、軒先側瓦対向開口部18を有している。傾斜対向部12は、野地板当接部20に対して3度から15度の範囲内でのテーパー角を有する状態で対向する。凹状連結部14は、棟の屋根換気通路6との対向する部位であって、傾斜対向部12の棟部頂部への仮想延長面に対して窪んだ凹状で連結する形状をしており、瓦野地板間換気通路50を確保した状態で棟の屋根換気通路6を覆っている。傾斜対向部12のテーパー状の角度は、瓦対向本体部11が野地板当接部20に対して3度から15度の範囲内でのテーパー角が好ましく、さらに好ましくは5度から9度の範囲がよく、特に好ましくは6度から8度の範囲がよい。
凹状連結部14は棟側換気口32に対して、棟の屋根換気通路6と瓦野地板間換気通路50との間の換気機能を確保する形状をしているとよい。凹状連結部14は、棟瓦5と棟の屋根換気通路6の間の空間を拡大して、棟部芯材4の収容を容易にしている。段差形成部16は、瓦対向本体部11の棟側端部と凹状連結部14との段差に応じた高さを有する。また、瓦対向本体部11を樹脂成型している場合には、凹状連結部14と段差形成部16は、樹脂成型時の瓦対向本体部11の反り返りを防止する機能も有する。凹状連結部14と段差形成部16は、任意的なもので、瓦対向本体部11に設けなくてもよい。
軒先側瓦対向開口部18は、瓦対向本体部11の軒先側端部近傍に、軒先側換気口42と一対一対応に設けられた開口部である。軒先側瓦対向開口部18は、強風時に軒先側換気口42に侵入する強風の一部が瓦2と瓦対向本体部11の隙間に抜けて、棟の屋根換気通路6に吹き込む風の量を軽減している。
野地板当接部20は、棟の屋根換気通路6を挟んで左右に設けられる板状の部材である。野地板当接部20は、例えば鋼板、ステンレス鋼板、銅板、アルミ合金のような金属製でもよく、またポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ナイロン樹脂のようなプラスチック製でもよい。
棟側連結部30は、瓦対向本体部11と野地板当接部20とを棟側で連結する部材である。棟側連結部30は、図1に示すような、棟側換気口32と棟側換気口区画部34を有する板状の部材でもよい。棟側換気口区画部34は、例えば野地板当接部20に一端が取り付けられている形状の場合は、この棟側換気口区画部34の他端が係合するような凹部(図示せず)を瓦対向本体部11に設けると良い。また、棟側換気口区画部34は、例えば瓦対向本体部11に一端が取り付けられている形状の場合は、この棟側換気口区画部34の他端が係合するような凹部(図示せず)を野地板当接部20に設けると良い。
なお、棟側連結部30は、瓦対向本体部11と野地板当接部20とに其々設けられた、係合する雄雌の棒状係合部を一定間隔で設けたものでもよい(図8、図9参照)。また、棟側連結部30は、野地板当接部20の屋根換気通路6の縁部に設けられる態様(図1参照)に代えて、例えば図8、図9に示すように、屋根換気通路6の縁部から内部に入り込んだ中間部遮蔽部材60の最も棟側に位置するものであってもよい。
棟側換気口32と棟側換気口区画部34は、棟側連結部30の長手方向に交互に数個設けられている。棟側連結部30は、金属製の場合には、打ち抜き加工や折り曲げ加工のような板金加工で製造され、プラスチック製の場合には、射出成型機を用いて瓦対向本体部11又は野地板当接部20と一体に成型される。棟側換気口32の軒先側部位では、軒先側連結部40よりも高い状態で、棟側換気口突起部33が形成されており、瓦野地板間換気通路50での結露水又は浸入した雨水が棟の屋根換気通路6に浸入するのを防止する形状を有する。棟側換気口突起部33は、棟側換気口32と平行な状態で、結露水又は浸入した雨水を防止できる程度の間隔で設けられていてもよい。
なお、棟側換気口32の開口面積の天井面積に対する割合を確保することを優先する場合は、野地板当接部20の屋根換気通路6の縁部に棟側換気口突起部33や棟側換気口区画部34を設ける必要はなく、複数列設けられた中間部遮蔽部材60のうち最も棟側に位置する中間部遮蔽部材60を棟側換気口として機能させてもよい。この場合、瓦対向本体部11と野地板当接部20とを棟側で連結する機能は、別途ボルトとナットや釘等の締結部材を設けて確保してもよく、また別の締結部材で必要な強度が確保できる場合は、省略してもよい。
軒先側連結部40は、瓦対向本体部11と野地板当接部20とを軒先側で連結する部材である。軒先側連結部40は、図1に示すような、軒先側換気口42と軒先側換気口区画部44を有する板状の部材でもよい。軒先側換気口区画部44は、例えば野地板当接部20に一端が取り付けられている形状の場合は、この軒先側換気口区画部44の他端が係合するような凹部(図示せず)を瓦対向本体部11に設けると良い。また、軒先側換気口区画部44は、例えば瓦対向本体部11に一端が取り付けられている形状の場合は、この軒先側換気口区画部44の他端が係合するような凹部(図示せず)を野地板当接部20に設けると良い。軒先側連結部40は、瓦対向本体部11と野地板当接部20とに其々設けられた係合する雄雌の棒状係合部を一定間隔で設けたものでもよい(図8、図9参照)。
軒先側換気口42と軒先側換気口区画部44は、軒先側連結部40の長手方向に交互に数個設けられている。軒先側連結部40は、金属製の場合には、打ち抜き加工や折り曲げ加工のような板金加工で製造され、プラスチック製の場合には、射出成型機を用いて瓦対向本体部11又は野地板当接部20と一体に成型される。軒先側換気口42の軒先側部位は軒先側連結部40と略同じ面をなし、瓦野地板間換気通路50での結露水又は浸入した雨水を軒先側換気口42側の外に排水する形状を有する。
中間部遮蔽部材60は、棟側連結部30側と軒先側連結部40側との間に設けられた部材で、図1の実施例では、中間部遮蔽部材60は一列設けられている。中間部遮蔽部材60は、一定間隔で設けられた数個の中間部換気口62と中間部換気口区画部64を有する板状の部材でもよい。中間部換気口62は、棟側換気口区画部34と軒先側換気口区画部44とに対向する位置に設けられるもので、棟側換気口32や軒先側換気口42と共同して換気口として作用する。中間部換気口区画部64は、棟側換気口32と軒先側換気口42との間に位置するもので、雨水の遡上を防止する遮蔽板として作用する。中間部遮蔽部材60では、中間部換気口62が軒先側換気口42から棟側換気口32までの隣接する相互間で、横手方向(垂木方向)や長手方向(棟木方向)を基準として、順次互い違い状になるように形成される。
そこで、中間部遮蔽部材60が一列の場合は、中間部換気口62の開口幅は、中間部換気口区画部64の遮蔽する板部の幅に対して、大略同じか僅かに狭くする。これと共に、棟側換気口32の開口幅は、棟側換気口区画部34の遮蔽する板部の幅に対して、大略同じか僅かに狭くする。また、軒先側換気口42の開口幅は、軒先側換気口区画部44の遮蔽する板部の幅に対して、大略同じか僅かに狭くする。このような形状とすることで、棟部換気装置10での換気機能を確保すると共に、暴風時の雨水の遡上を防止する。
中間部換気口区画部64は、例えば野地板当接部20に一端が取り付けられている形状の場合は、この中間部換気口区画部64の他端が係合するような凹部(図示せず)を瓦対向本体部11に設けると良い。また、中間部換気口区画部64は、例えば瓦対向本体部11に一端が取り付けられている形状の場合は、この中間部換気口区画部64の他端が係合するような凹部(図示せず)を野地板当接部20に設けると良い。中間部遮蔽部材60は、瓦対向本体部11と野地板当接部20とに其々設けられた係合する雄雌の棒状係合部を一定間隔で設けたもので、瓦対向本体部11と野地板当接部20との連結機能を有するものでもよい。
瓦野地板間換気通路50は、棟側換気口32、中間部換気口62、及び軒先側換気口42によって、所定開口面積の換気口面積が確保されて構成されている。
瓦野地板間換気通路50における軒先側換気口42から棟側換気口32までの、軒先側換気口42、中間部換気口62、棟側換気口32の隣接する相互が、横手方向(垂木方向)や長手方向(棟木方向)を基準として、順次互い違い状になるように形成されている。この互い違い状構造により、強風時での雨水の遡上を防止する構造が得られる。
瓦野地板間換気通路50の換気できる状態は、棟側換気口32、軒先側換気口42または中間部換気口62における小さいほうの開口面積の天井面積に対する割合が1/1600以上であるとよい。
このように構成された本発明の棟部換気装置の施工作業について説明する。
図4は、本発明の棟部換気装置の施工手順を説明する要部拡大断面図で、(A)は屋根の棟頂部に開口部を設置する状態を説明する要部斜視図、(B)は棟部換気装置を当該開口部に設置する状態を説明する要部斜視図である。
まず、野地板1と瓦桟木3を設置した状態の屋根の棟頂部に、屋根換気通路6となる開口部を設ける作業を行う。開口部の形状は、例えば棟頂部の両側の傾斜部に、左右20mm程度で、棟頂部の長さ方向に沿って棟部換気装置の両端部よりも40mm程度短くする。
次に、屋根換気通路6となる開口部を覆うように、棟部換気装置としての棟部換気ユニット10を設置する。その後、棟部換気ユニット10を覆う状態で瓦2を葺く。瓦2は、洋風屋根であれば平板瓦となり、和風屋根であれば桟瓦となる。そして、棟瓦5を棟部換気装置の頂部の位置に固定する。
次に、本発明の他の実施の形態を説明する。
図5は、本発明の棟部換気装置の他の実施形態を説明する構成斜視図で、(A)は装着される棟木の頂面斜め上方向から見た構成斜視図、(B)は図5(A)において瓦対向本体部を取り除いた状態の斜視図である。なお、図5において、前出の図1と同一作用をするものには同一符号を付して説明を省略する。
図5の実施例では、中間部遮蔽部材60が二列以上設けられている場合を示すもので、ここでは中間部遮蔽部材60a、60b、60cの三列が設けられている。中間部遮蔽部材60を二列以上設けることで、中間部換気口66の開口幅は、中間部換気口区画部68の遮蔽する板部の幅に対して、広くとることができる。
棟側連結部30は、棟側換気口36と棟側換気口区画部38を有する板状の部材である。棟側換気口36と棟側換気口区画部38は、棟側連結部30の長手方向に交互に数個設けられているもので、中間部遮蔽部材60a、60b、60cが三列設けられている関係で、棟側換気口36の開口幅は、棟側換気口区画部38の遮蔽する板部の幅に対して、広くとることができ、例えば4対1になっている。棟側換気口36の軒先側部位では、軒先側連結部40よりも高い状態で、棟側換気口突起部37が形成されており、瓦野地板間換気通路50での結露水又は浸入した雨水が棟の屋根換気通路6に浸入するのを防止する形状を有する。棟側換気口突起部37は、棟側換気口36と平行な状態で、結露水又は浸入した雨水を防止できる程度の間隔で設けられていてもよい。
なお、棟側換気口36の開口面積の天井面積に対する割合を確保することを優先する場合は、野地板当接部20の屋根換気通路6の縁部に棟側換気口突起部37や棟側換気口区画部38を設ける必要はなく、中間部遮蔽部材60のうち最も棟側に位置する中間部遮蔽部材60cを棟側換気口として機能させてもよい。この場合、瓦対向本体部11と野地板当接部20とを棟側で連結する機能は、別途ボルトとナットや釘等の締結部材を設けて確保してもよく、また別の締結部材で必要な強度が確保できる場合は、省略してもよい。
軒先側連結部40は、軒先側換気口46と軒先側換気口区画部48を有する板状の部材である。軒先側換気口46と軒先側換気口区画部48は、軒先側連結部40の長手方向に交互に数個設けられているもので、中間部遮蔽部材60a、60b、60cが三列設けられている関係で、軒先側換気口46の開口幅は、軒先側換気口区画部48の遮蔽する板部の幅に対して、広くとることができ、例えば4対1になっている。軒先側換気口46の軒先側部位は軒先側連結部40と略同じ面をなし、瓦野地板間換気通路50での結露水又は浸入した雨水を軒先側換気口46側の外に排水する形状を有する。
中間部遮蔽部材60a、60b、60cは、棟側連結部30側と軒先側連結部40側との間に設けられた板状の部材で、図5の実施例では、中間部遮蔽部材60が互いに平行に三列設けられている。中間部遮蔽部材60a、60b、60cは、一定間隔で設けられた数個の中間部換気口66a、66b、66cと中間部換気口区画部68a、68b、68cを有する。中間部換気口66a、66b、66cは、棟側換気口36や軒先側換気口46と共同して換気口として作用する。中間部換気口区画部68a、68b、68cは、棟側換気口区画部38と軒先側換気口区画部48に対して、遮蔽する板部の位置を順次ずらすことで、これら全体して、雨水の遡上を防止する遮蔽板として作用する。中間部遮蔽部材60a、60b、60cでは、中間部換気口66a、66b、66cが軒先側換気口48から棟側換気口38までの隣接する相互間で、横手方向(垂木方向)や長手方向(棟木方向)を基準として、順次互い違い状になるように形成される。
このように構成された図5の実施例においては、中間部換気口66の開口幅と中間部換気口区画部68の遮蔽する板部の幅の比率は、例えば4対1になっている。これにより、排気孔の有効面積の天井面積に対する割合を一定値確保する場合にも、中間部換気口62の開口幅を広くすることで開口高さを狭くすることも可能となり、中間部遮蔽部材60の高さを低く抑えることができる。そこで、棟部換気ユニット10が野地板1と瓦2の狭い空間に収容される場合でも、瓦野地板間換気通路50として、排気孔の有効面積の天井面積に対する割合を一定値確保することが容易になる。
図6は、本発明の棟部換気装置の別の実施形態を説明する構成斜視図で、(A)は装着される棟木の頂面斜め上方向から見た構成斜視図、(B)は図6(A)において瓦対向本体部を取り除いた状態の斜視図である。なお、図6において、前出の図1、図5と同一作用をするものには同一符号を付して説明を省略する。
図6の実施例では、中間部遮蔽部材60は一例設けられている場合を示すもので、さらに軒先側換気口用突起部70と中間部換気口用突起部80が設けられている。軒先側換気口用突起部70は、軒先側換気口46の各々に対応して、軒先側換気口46と若干の隙間を置いて野地板当接部20の中間部遮蔽部材60側に設けられる突起部である。軒先側換気口用突起部70は、軒先側換気口46から浸入した雨水が瓦野地板間換気通路50に浸入する際の抵抗体として作用する。また、軒先側換気口用突起部70と軒先側換気口46の両側に存在する隙間は、瓦野地板間換気通路50での結露水又は浸入した雨水を、軒先側換気口46の外に排水する形状を有する。
中間部換気口用突起部80は、中間部換気口66の各々に対応して、中間部換気口66と若干の隙間を置いて野地板当接部20の棟側連結部30側に設けられる突起部である。中間部換気口用突起部80は、軒先側換気口46から中間部換気口66をへて浸入した雨水が、瓦野地板間換気通路50の棟側連結部30側や棟の屋根換気通路6に浸入する際の抵抗体として作用する。また、中間部換気口用突起部80と中間部換気口66の両側に存在する隙間は、瓦野地板間換気通路50の中間部遮蔽部材60と棟側連結部30の間の部位での結露水又は浸入した雨水を、中間部換気口66の下流側から軒先側換気口46の外に排水する形状を有する。
このように構成された図6の実施例においては、中間部換気口66が軒先側換気口46から棟側換気口36までの隣接する相互間で、横手方向(垂木方向)や長手方向(棟木方向)を基準として、順次互い違い状になるように形成されると共に、軒先側換気口用突起部70は軒先側換気口46から浸入する雨水を和らげる抵抗体として作用し、中間部換気口用突起部80は中間部換気口66から浸入する雨水を和らげる抵抗体として作用するので、棟の屋根換気通路6に雨水が浸入するのを効果的に防止する。
また、中間部換気口用突起部80は中間部換気口66との間に隙間を有し、軒先側換気口用突起部70は軒先側換気口46との間に隙間を有するので、瓦野地板間換気通路50での結露水又は浸入した雨水を軒先側換気口42側に排水するのを促進する。
さらに、中間部換気口区画部68が棟側換気口36と軒先側換気口46並びに隣接する中間部換気口66の間を遮る位置に設けられる。そこで、中間部換気口66の開口部を中間部換気口区画部68に対して高い比率で確保できる。
図7は、本発明の棟部換気装置の別の実施形態を説明する構成斜視図で、(A)は装着される棟木の頂面斜め上方向から見た構成斜視図、(B)は図7(A)において瓦対向本体部を取り除いた状態の斜視図である。なお、図7において、前出の図1、図5、図6と同一作用をするものには同一符号を付して説明を省略する。図7では、瓦対向本体部11、傾斜対向部12、凹状連結部14、段差形成部16、および軒先側瓦対向開口部18に対応する部材が、瓦対向本体部91、傾斜対向部92、凹状連結部94、段差形成部96、および軒先側瓦対向開口部98と符号を付してある。
前出の図1、図5、図6の実施例で、棟側連結部30側の間隔を軒先側連結部40側の間隔と比較して狭いテーパー状としている。これに対して、図7の実施例では、瓦対向本体部91と野地板当接部20を平行な状態とすると共に、瓦対向支持部としての瓦対向リブ部99を瓦対向本体部91の瓦2側であって軒先側端部近傍に設けている。軒先側瓦対向開口部98は、瓦対向リブ部99よりも軒先側端部側に設けてあり、強風時に軒先側換気口42に侵入する強風の一部が瓦2と瓦対向本体部91の隙間に抜けることで、棟の屋根換気通路6に吹き込む風の量を軽減している。
瓦対向本体部91と野地板当接部20とは、両者が平行な状態で、野地板1と瓦2との間に設置される形状としているので、棟側連結部30側の間隔と軒先側連結部40側の間隔は同じになっている。瓦対向リブ部99が、瓦対向本体部91の瓦2側であって軒先側端部近傍に設けられる構成としているので、棟側連結部30近傍に位置する瓦対向リブ部99の高さを瓦2の高さと同程度にでき、瓦2の踏み割れを防止できる。瓦対向リブ部99は、軒先側瓦対向開口部98にそって凹状連結部94と平行な状態で設けられている。瓦対向リブ部99の頂面の形状は、瓦2の踏み割れを防止できるように、応力が過度に集中しないような形状であるとよく、例えば滑らかな曲面でもよく、また平坦な面でもよい。
なお、前出の図1、図5、図6の実施例で、棟側連結部30側の間隔を軒先側連結部40側の間隔と比較して狭いテーパー状の場合にも、瓦対向支持部としての瓦対向リブ部を瓦対向本体部の瓦2側であって軒先側端部近傍に設けてもよい。
図8は、本発明の棟部換気装置の他の実施形態を説明する構成斜視図で、(A)は装着される棟木の頂面斜め上方向から見た瓦対向本体部の構成斜視図、(B)は瓦対向本体部の展開状態の裏面の構成斜視図である。なお、図8において、前出の図1、図5、図6と同一作用をするものには同一符号を付して説明を省略する。
瓦対向本体部11は、前述の傾斜対向部12、凹状連結部14、段差形成部16、軒先側瓦対向開口部18に加えて、棟木用ボルト囲い部13、垂木方向リブ15、17、棟木用ボルト開口蓋部19を有している。棟木用ボルト囲い部13は、棟木用ボルト開口蓋部19を取り除いて棟木用ボルトを通す場合の、棟木用ボルト側に雨水や強風が侵入するのを防止する囲いである。垂木方向リブ15、17は、瓦対向本体部11の剛性を高める為の補強用リブである。棟木用ボルト開口蓋部19は、これを取り除いて棟木用ボルトを通すことで、瓦対向本体部11を棟木に固定できる。
軒先側連結部40には、軒先側換気口区画部41と円管状突起部45が設けられている。軒先側換気口区画部41は、棟木の方向に一致する長手方向に設けられるもので、雨水や強風が内部に侵入するのを防止する障壁として作用すると共に、隣接する軒先側換気口区画部41との開口部が軒先側換気口として作用する。円管状突起部45は長手方向に一定間隔で設けられたもので、野地板当接部20側に設けられる丸棒状突起部43と係合して、瓦対向本体部11と野地板当接部20とを一体化する。円管状突起部45と軒先側換気口区画部41とは一体化して設けられており、軒先側換気口区画部41は円管状突起部45の剛性を高めるリブとしても機能する。
中間部遮蔽部材60には、中間部換気口区画部61、中間部円管状突起部65、棟側連結用円管状突起部69、および突起部補強リブ81が設けられている。中間部換気口区画部61は、棟木の方向に一致する長手方向に設けられるもので、雨水や強風が内部に侵入するのを防止する障壁として作用すると共に、隣接する中間部換気口区画部61との開口部が中間部換気口として作用する。中間部円管状突起部65は、円管状突起部45のない位置の長手方向に一定間隔で設けられたもので、野地板当接部20側に設けられる中間部丸棒状突起部67と係合して、瓦対向本体部11と野地板当接部20とを一体化する。棟側連結用円管状突起部69は、円管状突起部45のある位置の長手方向に一定間隔で設けられたもので、野地板当接部20側に設けられる棟側連結用丸棒状突起部63と係合して、瓦対向本体部11と野地板当接部20とを一体化する。棟側連結用円管状突起部69は、最も棟木に近い位置にある円管状突起部であり、前出の図1、図5、図6の実施例での棟側連結部30に相当している。
円管状突起部45と棟側連結用円管状突起部69は、垂木方向リブ15によって補強されている。中間部円管状突起部65は、垂木方向リブ17によって補強されている。突起部補強リブ81は、棟側連結用円管状突起部69と一体化して設けられており、突起部補強リブ81は棟側連結用円管状突起部69の剛性を高めるリブとしても機能する。なお、この実施の形態では、野地板当接部20の屋根換気通路6の縁部に、円管状突起部やこれと係合する丸棒状突起部を設けない構成としているので、突起部補強リブ81は、最も屋根換気通路6に近い位置にある。そこで、突起部補強リブ81を長手方向に伸長させて障壁としての機能を高めて、棟側換気口区画部の役割を兼用させてもよい。
図9は、本発明の棟部換気装置の他の実施形態を説明する構成斜視図で、(A)は野地板当接部の要部構成斜視図、(B)は図9(A)において野地板当接部の側面方向からの斜視図である。なお、図9において、前出の図1、図5、図6と同一作用をするものには同一符号を付して説明を省略する。
野地板当接部20には、軒先側リブ状支持部21、中間部リブ状支持部22、棟側リブ状支持部23が設けられている。軒先側リブ状支持部21は、軒先側丸棒状突起部43の姿勢を垂直方向とするように、垂木方向断面形状が三角形をしている。中間部リブ状支持部22は、中間部丸棒状突起部67の姿勢を垂直方向とするように、垂木方向断面形状が三角形をしている。棟側リブ状支持部23は、棟側連結用丸棒状突起部63の姿勢を垂直方向とするように、垂木方向断面形状が三角形をしている。
野地板当接部20には、野地板当接部20が野地板1の傾斜相当の傾斜角で野地板1に装着される関係で、軒先側丸棒状突起部43、中間部丸棒状突起部67、棟側連結用丸棒状突起部63の姿勢を垂直方向とすることが望ましい。この姿勢により、軒先側丸棒状突起部43、中間部丸棒状突起部67、棟側連結用丸棒状突起部63の其々は、瓦対向本体部11に設けられた軒先側円管状突起部45、中間部円管状突起部65、棟側連結用円管状突起部69と係合するのが容易になる。
図6に示す軒先側連結部40に相当するものとして、図9では、軒先側円管状突起部43と軒先側ダミー部47が設けられている。軒先側円管状突起部43は、一端が軒先側リブ状支持部21に固定されたもので、他端が軒先側円管状突起部45と係合する。軒先側ダミー部47は、図9(A)に示すように、軒先側リブ状支持部21の両側に設けられるもので、全ての位置に軒先側円管状突起部45と係合する軒先側円管状突起部を設けると、瓦対向本体部11と野地板当接部20の取付姿勢が誤った関係でも一体化されることを防止するために、誤接続防止用に軒先側ダミー部47が設けられている。
図6に示す中間部遮蔽部材60に相当するものとして、図9では、棟側連結用丸棒状突起部63、中間部丸棒状突起部67、棟側ダミー部71が設けられている。棟側連結用丸棒状突起部63は、一端が棟側リブ状支持部23に固定されたもので、他端が棟側連結用円管状突起部69と係合する。中間部丸棒状突起部67は、一端が中間部リブ状支持部22に固定されたもので、他端が中間部円管状突起部65と係合する。棟側ダミー部71は、ビスの打ち込まれる箇所で、瓦対向本体部11と野地板当接部20をより強固に緊結するため設けられる。
図6に示す軒先側換気口用突起部70に相当するものとして、図9では、軒先側突起部72、73が設けられている。軒先側突起部72は、軒先側リブ状支持部21と一体に長手方向に設けられる突起部で、軒先側換気口区画部41と共に雨水や強風が内部に侵入するのを防止する障壁として作用する。軒先側突起部73は、中間部リブ状支持部22と一体に長手方向に設けられる突起部で、隣接する軒先側換気口区画部41のない開口部での剛性を高める。軒先側突起部72、73の間には、空隙があり、結露水の外部への排水を可能としている。
図6に示す中間部換気口用突起部80に相当するものとして、図9では、軒先側リブ状突起部82、棟側リブ状突起部84、85、中間部リブ状突起部86、87が設けられている。軒先側リブ状突起部82は、軒先側リブ状支持部21の棟側の長手方向に設けられた突起部である。棟側リブ状突起部84は、棟側リブ状支持部22の軒先側の長手方向に設けられた突起部である。棟側リブ状突起部85は、棟側リブ状支持部22の棟側の長手方向に設けられた突起部である。中間部リブ状突起部86は、中間部リブ状支持部23の軒先側の長手方向に設けられた突起部である。中間部リブ状突起部87は、中間部リブ状支持部23の棟側の長手方向に設けられた突起部である。
図8、図9に示すような瓦対向本体部11と野地板当接部20を組み合わせた実施形態であっても、本発明の実施態様として所期の効果が期待できる。
以上、添付図面を参照して、この発明の実施形態を説明したが、この発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載から把握される技術的範囲において種々の形態に変更可能である。例えば、中間部遮蔽部材60を複数設けると共に、中間部換気口区画部64、68及び中間部換気口62、66は、これらの形状を適切に設計することで、外部の騒音に対する遮音板及び吸音板としての役目をなすため、室内を外部の騒音より遮断できる構造としてもよい。
1 野地板
2 瓦(平板瓦、桟瓦)
3 瓦桟木
4 棟部芯材(棟木)
5 棟瓦
6 屋根換気通路
7a〜7e 熨斗瓦
8 雁振り瓦
9 漆喰
10 棟部換気装置(棟部換気ユニット)
11、91 瓦対向本体部(瓦対向部材)
12、92 傾斜対向部
14、94 凹状連結部
16、96 段差形成部
18、98 軒先側瓦対向開口部
20 野地板当接部
21 軒先側リブ状支持部
22 中間部リブ状支持部
23 棟側リブ状支持部
30 棟側連結部
32、36 棟側換気口
33、37 棟側換気口突起部
34、38 棟側換気口区画部
40 軒先側連結部
42、46 軒先側換気口
44、48 軒先側換気口区画部
50 瓦野地板間換気通路
60、60a、60b、60c 中間部遮蔽部材
62、66、66a、66b、66c 中間部換気口
64、68、68a、68b、68c 中間部換気口区画部
70 軒先側換気口用突起部
80 中間部換気口用突起部
99 瓦対向リブ部(瓦対向支持部)

Claims (14)

  1. 棟の屋根換気通路を覆う状態で設けられると共に、瓦に対向して位置する瓦対向本体部と、
    当該棟の屋根換気通路を挟んで左右に設けられる野地板当接部と、
    瓦対向本体部と野地板当接部とを棟側で連結すると共に、棟側換気口を有する棟側連結部と、
    瓦対向本体部と野地板当接部とを軒先側で連結すると共に、軒先側換気口を有する軒先側連結部と、
    を備える棟部換気装置であって、
    前記瓦対向本体部と前記野地板当接部とは、前記棟側連結部側の間隔が、前記軒先側連結部側の間隔と比較して狭いテーパー状で、野地板と前記瓦との間に設置され、
    かつ前記棟側換気口と前記軒先側換気口によって、所定開口面積の換気口面積が確保された瓦野地板間換気通路と、
    を備え、前記棟側連結部の高さを前記瓦の高さと同程度として、前記瓦の踏み割れを防止できる構造とすることを特徴とする棟部換気装置。
  2. 前記瓦対向本体部は、前記野地板当接部に対して3度から15度の範囲内でのテーパー角を有する状態で対向する傾斜対向部を有することを特徴とする請求項1に記載の棟部換気装置。
  3. 棟の屋根換気通路を覆う状態で設けられると共に、瓦に対向して位置する瓦対向本体部と、
    当該棟の屋根換気通路を挟んで左右に設けられる野地板当接部と、
    瓦対向本体部と野地板当接部とを棟側で連結すると共に、棟側換気口を有する棟側連結部と、
    瓦対向本体部と野地板当接部とを軒先側で連結すると共に、軒先側換気口を有する軒先側連結部と、
    を備える棟部換気装置であって、
    前記瓦対向本体部と前記野地板当接部とは、前記棟側連結部側の間隔が前記軒先側連結部側の間隔と比較して狭いテーパー状で、野地板と前記瓦との間に設置され、
    前記瓦対向本体部の前記瓦側であって軒先側端部近傍に瓦対向支持部が設けられると共に、前記瓦対向支持部の高さを前記瓦の高さと同程度として、前記瓦の踏み割れを防止できる構造とし、
    かつ前記棟側換気口と前記軒先側換気口によって、所定開口面積の換気口面積が確保された瓦野地板間換気通路と、
    を備えることを特徴とする棟部換気装置。
  4. 前記瓦対向支持部は、前記瓦対向本体部の軒先側端部とこれに対向する前記瓦との間隔に相当する高さを有することを特徴とする請求項3に記載の棟部換気装置。
  5. 前記瓦対向本体部は、前記棟の屋根換気通路との対向する部位であって、前記傾斜対向部の棟部頂部への仮想延長面に対して窪んだ凹状連結部を有し、
    前記凹状連結部は前記棟側換気口に対して、前記棟の屋根換気通路と前記瓦野地板間換気通路を確保する状態で構成されていることを特徴とする請求項に記載の棟部換気装置。
  6. 前記軒先側換気口の軒先側部位は前記軒先側連結部と略同じ面をなし、前記瓦野地板間換気通路での結露水又は浸入した雨水を前記軒先側換気口側の外に排水する形状を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の棟部換気装置。
  7. 前記軒先側連結部は、前記瓦対向本体部と前記野地板当接部とに其々設けられた係合する雄雌の棒状係合部を一定間隔で設けたものであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の棟部換気装置。
  8. 前記軒先側連結部の前記軒先側換気口に対応して、前記軒先側換気口と若干の隙間を置いて前記野地板当接部の瓦野地板間換気通路側に設けられる軒先側換気口用突起部を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の棟部換気装置。
  9. 前記棟側連結部は、前記瓦対向本体部と前記野地板当接部とに其々設けられた係合する雄雌の棒状係合部を一定間隔で設けたものであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の棟部換気装置。
  10. 前記瓦野地板間換気通路の換気できる状態は、前記棟側換気口と前記軒先側換気口における小さいほうの開口面積の天井面積に対する割合が1/1600以上であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の棟部換気装置。
  11. 前記棟側連結部側と前記軒先側連結部側との間に設けられた中間部遮蔽部材であって、前記棟側換気口と前記軒先側換気口との間に位置する中間部換気口を有すると共に、前記棟側換気口と前記軒先側換気口との間に雨水の遡上を防止する中間部換気口区画部を有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の棟部換気装置。
  12. 前記中間部遮蔽部材は、前記中間部換気口の軒先側面は前記軒先側連結部と略同じ面をなし、前記瓦野地板間換気通路での結露水又は浸入した雨水を前記軒先側換気口側の部位に排水する形状を有することを特徴とする請求項11に記載の棟部換気装置。
  13. 前記中間部遮蔽部材の前記中間部換気口に対応して、前記中間部換気口と若干の隙間を置いて前記野地板当接部の瓦野地板間換気通路側または前記棟側換気口側に設けられる中間部換気口用突起部を有することを特徴とする請求項11又は12に記載の棟部換気装置。
  14. 前記瓦野地板間換気通路の換気できる状態は、前記棟側換気口、前記軒先側換気口または前記中間部換気口における小さいほうの開口面積の天井面積に対する割合が1/1600以上であることを特徴とする請求項11乃至13のいずれか1項に記載の棟部換気装置。
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