JP2010034510A - 静電チャック - Google Patents

静電チャック Download PDF

Info

Publication number
JP2010034510A
JP2010034510A JP2009111472A JP2009111472A JP2010034510A JP 2010034510 A JP2010034510 A JP 2010034510A JP 2009111472 A JP2009111472 A JP 2009111472A JP 2009111472 A JP2009111472 A JP 2009111472A JP 2010034510 A JP2010034510 A JP 2010034510A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dielectric
electrostatic chuck
adsorbed
cooling
protective cover
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009111472A
Other languages
English (en)
Inventor
Munehito Chatani
宗人 茶谷
Hitoshi Seki
仁士 關
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2009111472A priority Critical patent/JP2010034510A/ja
Publication of JP2010034510A publication Critical patent/JP2010034510A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Abstract

【課題】製品寿命を上げて交換頻度を低減するとともに、交換作業を容易にでき、かつ交換作業に伴うコストを低減できる静電チャックを提供する。
【解決手段】誘電体12と、誘電体12の内部に埋設された2枚の電極14、16と、誘電体12の表面に設けられ誘電体12と被吸着物22との間に位置する保護部材20と、を有し、静電気力によって被吸着物22を吸着させる静電チャック10である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被吸着物を静電気力により吸着固定する静電チャックに関するものである。
図8に示すように、従来の静電チャック100は、基本的に、誘電体102と、誘電体102の内部に埋設された2枚の電極104、106と、を有し、両電極間に、直流電源108によって直流電圧が印加されるように構成されている。静電チャック100は、誘電体102において誘電分極現象が起こり、これによって被吸着物109との間で静電気力が生じ、被吸着物109が誘電体102の吸着面に吸着される。
ところで、上記構成の静電チャック100をプラズマ環境下において使用する際、誘電体102がプラズマ等に直接曝されることになり、誘電体102が劣化し易くなる。また、反応性ガスを用いる場合には、誘電体102の吸着面にガスが接触して吸着面が劣化し、誘電体102の吸着性能が低下する。このため、誘電体102ひいては静電チャックを頻繁に交換しなければならない問題が生じている。
これらの問題を解決するために、従来から、様々な静電チャックが提案されている。例えば、図9に示すように、誘電体102の吸着面に保護膜112が形成されている静電チャック110がある(特許文献1参照)。
また、図10に示すように、誘電体102の吸着面に高分子樹脂122が接着されている静電チャック120がある(特許文献2参照)。
特開平8−154387号公報 特開2004−349665号公報
しかしながら、誘電体の吸着面に保護膜が形成されている静電チャックは、プラズマ環境下で使用された場合、静電チャック全体及び保護膜がプラズマに曝されて劣化した場合、あるいは保護膜にイオンが注入することにより誘電体の吸着力が低下した場合、静電チャックを再生する必要がある。静電チャックを再生する際には、先ず、保護膜を一旦除去し、新たに保護膜を形成し直す工程が必要になる。ところが、保護膜の除去及び保護膜の形成の工程が発生すると、かなりの時間を要し、その間、設備を稼動することができなくなる。また、設備の稼動を停止しないようにするためには、静電チャックをもう1つ用意する必要があるが、静電チャックに要するコストが高くなる。さらに、保護膜の除去及び保護膜の形成等の外段取りを行なう作業者が必要になるが、そのためのコストも別途生じてしまう。
また、誘電体の吸着面に高分子樹脂が接着されている静電チャックは、高分子樹脂がプラズマ樹脂に曝された場合、高分子樹脂を貼り直す必要が生じる。また、高分子樹脂は、非常に傷が付きやすく、傷がついた際も高分子樹脂を貼り直す必要がある。高分子樹脂の貼り替え作業は、静電チャックメーカーで行ってもらう必要があるため、その間、設備を稼動することはできない。また、設備を止めないようにするためには、静電チャックをもう1つ用意する必要があるが、上述した通り、静電チャックのコストが高くなる問題が生じる。
そこで、本発明は、製品寿命を上げて交換頻度を低減するとともに、交換作業を容易にでき、かつ交換作業に伴うコストを低減できる静電チャックを提供することを目的とする。
本発明は、静電気力によって被吸着物を吸着させる静電チャックであって、誘電体と、前記誘電体の内部に埋設された電極と、前記誘電体の表面に設けられ前記誘電体と前記被吸着物との間に位置する保護部材と、を有することを特徴とする。
この場合、前記保護部材が、前記誘電体と同じ材質で構成されていることが好ましい。
本発明によれば、誘電体の表面には、誘電体と被吸着物との間に位置する保護部材が設けられているため、誘電体を保護部材により保護することができる。特に、プラズマ環境下で静電チャックを使用する場合、誘電体が保護部材により保護されているため、誘電体と保護部材との境界面がプラズマに曝されないため、静電チャックの製品寿命を延ばすことができる。また、反応性ガスを使用した環境において静電チャックを使用する場合、誘電体と保護部材との境界面に反応性ガスが接触し難くなり、静電チャックの製品寿命を延ばすことができる。これらにより、静電チャック自体の交換頻度を低減できる(交換サイクルを長期化できる)。この結果、静電チャックの交換に伴うコストを大幅に削減することができる。
また、保護部材を交換する場合には、保護部材を誘電体に載せ替えたり、ボルトなどの固着具により取り付けることにより、保護部材の交換作業を短時間で、かつ容易に行うことができる。さらに、保護部材や静電チャックの交換作業に伴う設備の停止時間を短くすることができる。
ここで、保護部材が誘電体と同じ材質で構成されているため、誘電体と保護部材との熱膨張係数が同じになる。このため、静電チャックの使用時に誘電体及び保護部材に熱が作用した場合、熱変形による悪影響が生じることを防止できる。具体的には、誘電体と保護部材との熱変形量の相違による境界面での剥離や保護部材の誘電体に対する位置ずれが防止でき、静電チャックが高温環境下で使用された場合でも、静電チャックの機能を維持することができる。
また、本発明は、本願第1発明の静電チャックにおいて、前記誘電体及び前記保護部材に、前記被吸着物を冷却する第1冷却機構を設けたことが好ましい。
これによれば、保護部材には、被吸着物を冷却する第1冷却機構が設けられているため、静電チャックの使用時に被吸着物を冷却することができる。これにより、被吸着物に対する熱による悪影響を防止できる。
また、保護部材側に第1冷却機構を設けることにより、保護部材、被吸着物及び誘電体の形状や設計内容に応じて第1冷却機構の形状や構成を容易に変更することができる。この結果、第1冷却機構を備えた静電チャックを安価に製造することができるとともに、被吸着物を冷却する冷却機能(冷却効率)を高めることができる。
また、本発明は、前記第1冷却機構は、前記保護部材と前記誘電体との境界面に設けられ、冷却ガスが流れる溝部であることが好ましい。
これによれば、静電チャックは、被吸着物にイオン照射を行なうための保持機構であり、被吸着物がイオン照射により加熱されることで発生する熱を、保護部材を通じて誘電体に逃がし、被吸着物の熱によるダメージを低減させる必要がある。一方、本願発明の静電チャックは基本的に真空中で使用されるものであるが、例えば保護部材及び誘電体の表面粗さ等の理由で、被吸着物と保護部材及び保護部材と誘電体との間が完全には面接触していない場合、被吸着物から保護部材、保護部材から誘電体への熱伝達が十分ではなくなる可能性がある。これは、上記のように何らかの理由で隙間が生じた場合、その隙間は真空となり、熱伝達は基本的に直に接触している箇所からしか起こらないためである。本願発明によれば、第1冷却機構は、保護部材と誘電体との境界面に設けられた冷却ガスが流れる溝部を含むため、溝部に冷却ガスを流すことにより、発生した隙間に冷却ガスを充填するようにしているため、その冷却ガスを介して保護部材と誘電体との境界の熱伝導を確保でき、冷却効果を高めることができる。また、保護部材と誘電体とに冷却ガス供給用の穴を、また保護部材の誘電体に接する側の面に溝部を形成するだけで第1冷却機構が実現するため、第1冷却機構を容易に製造することができる。さらに、第1冷却機構を溝部で構成することにより、保護部材や誘電体の形状などに合わせて溝部を形成することができ、冷却効果(冷却効率)を高めることができる。
また、本発明は、前記第1冷却機構は、前記保護部材と前記被吸着物との境界面に設けられ、冷却ガスが流れる溝部であることが好ましい。
これによれば、第1冷却機構は、保護部材と被吸着物との境界面に設けられた冷却ガスが流れる溝部を含むため、溝部に冷却ガスを流すことにより、上記発明と同様にして保護部材と被吸着物との境界の熱伝導を確保でき、冷却効果を高めることができる。また、保護部材と誘電体とに冷却ガス供給用の穴を、また保護部材の被吸着物に接する側の面に溝部を形成するだけで第1冷却機構が実現するため、第1冷却機構を容易に製造することができる。さらに、第1冷却機構を溝部で構成することにより、保護部材や被吸着物の形状などに合わせて溝部を形成することができ、冷却効果(冷却効率)を高めることができる。
また、本発明は、前記第1冷却機構は、前記保護部材と前記誘電体との境界面、及び前記保護部材と前記被吸着物との境界面に設けられ、冷却ガスが流れる溝部であることが好ましい。
これによれば、第1冷却機構は、保護部材と誘電体との境界面、及び保護部材と被吸着物との境界面に設けられた冷却ガスが流れる溝部を含むため、溝部に冷却ガスを流すことにより、上記発明と同様にして保護部材と保護部材と誘電体との境界、及び保護部材と被吸着物との境界の熱伝達を向上でき、冷却効果を得ることができる。また、保護部材と誘電体とに冷却ガス供給用の穴を、また保護部材に溝部を形成するだけで第1冷却機構が実現するため、第1冷却機構を容易に製造することができる。さらに、第1冷却機構を溝部で構成することにより、保護部材、誘電体及び被吸着物の形状などに合わせて溝部を形成することができ、冷却効果(冷却効率)を高めることができる。
また、本発明は、前記誘電体を固定する固定部材を有し、前記固定部材に、前記誘電体、前記保護部材及び前記被吸着物を冷却する第2冷却機構を設けたことが好ましい。
これによれば、誘電体を固定する固定部材には、誘電体、保護部材及び被吸着物を冷却する第2冷却機構が設けられているため、誘電体を固定部材に固定するだけで、誘電体、保護部材及び被吸着物を冷却することができる。これにより、誘電体、保護部材及び被吸着物に対する熱による悪影響を防止できる。
また、本発明は、前記第2冷却機構は、前記固定部材の内部に設けられ、冷却水が流れる流路であることが好ましい。
これによれば、第2冷却機構は、固定部材の内部に設けられた冷却水が流れる流路であるため、流路に冷却水を流すだけで、誘電体、保護部材及び被吸着物を容易に冷却することができる。
本願発明によれば、製品寿命を上げて交換頻度を低減するとともに、交換作業を容易にでき、かつ交換作業に伴うコストを低減できる。
本発明の第1実施形態に係る静電チャックの構成図である。 本発明の第2実施形態に係る静電チャックの構成図である。 本発明の第3実施形態に係る静電チャックの構成図である。 本発明の第4実施形態に係る静電チャックの構成図である。 本発明の第5実施形態に係る静電チャックの構成図である。 本発明の第6実施形態に係る静電チャックの構成図である。 本発明の第7実施形態に係る静電チャックの構成図である。 従来技術となる静電チャックの構成図である。 従来技術となる静電チャックの構成図である。 従来技術となる静電チャックの構成図である。
次に、本発明の第1実施形態に係る静電チャックについて、図面を参照して説明する。
図1に示すように、静電チャック10は、板状の誘電体12を備えている。誘電体12は、例えば、炭化ケイ素(SiC)で形成されている。誘電体12の内部には、双極式の場合、2枚の電極14、16が埋設されている。各電極14、16間には、所定の直流電圧を印加する直流電源18が接続されている。
ここで、誘電体12の一方側表面12Aの全領域には、板状の保護カバー(保護部材)20が設けられている。この保護カバー20は、誘電体12と同じ材質で構成されている。このため、保護カバー20は、カバー部材としての機能の他に、誘電層としても機能する。保護カバー20は、誘電体12に対してボルト又はビスなどの固着具により取り付けされている。また、保護カバー20を誘電体12から取り外す場合には、ボルト又はビスを緩めることにより、保護カバー20を誘電体12から容易に取り外すことができる。このように、保護カバー20は、誘電体12に対して強固に固定することができ、必要に応じて自在に取り外すことができる。この結果、保護カバー20の交換作業が短時間で完了し、交換作業による設備の稼動停止時間も非常に短くすることができる。この保護カバー20の表面に、被吸着物22が吸着される。
電極14、16間に直流電源18によって直流電圧が印加されることにより、誘電体12、保護カバー20の内部に誘電分極現象が発生する。これにより、保護カバー20と被吸着物22との間に静電気力が発生し、被吸着物22が保護カバー20に吸着される。被吸着物22が保護カバー20に吸着された状態において、被吸着物22と誘電体12との間に保護カバー20が位置することになる。
第1実施形態に係る静電チャック10によれば、誘電体12の一方側表面12Aの全領域に保護カバー20が設けられているため、誘電体12の一方側表面12Aが保護カバー20で覆われた状態になる。このため、プラズマ環境下において静電チャック10を使用する場合、誘電体12の一方側表面12Aがプラズマに直接曝されることがないため、誘電体12が劣化し難くなり、誘電体12ひいては静電チャック10を交換する必要がない。また、反応性ガスを用いる環境において静電チャック10を使用する場合には、誘電体12の一方側表面12Aとガスとが接触し難くなり、誘電体12の劣化を防止でき、誘電体12ひいては静電チャック10の交換サイクルを長期化することができる。この結果、誘電体12及び静電チャック10の交換コストを大幅に削減することができる。
また、保護カバー20のみを交換する場合には、ボルトなどの固着具を取り外すだけで保護カバー20を誘電体12から取り外し、新しい保護カバー20を固着具により誘電体12に取り付けることができる。このため、保護カバー20の交換作業が容易になり、静電チャック10を交換する場合と比較して、コストを低減でき、交換作業に伴う時間も短縮することができる。また、保護カバー20の交換作業による設備の稼動停止時間も非常に短くて済む。
ここで、従来技術のように、図9及び図10に示すように、保護膜112を形成した静電チャック110や高分子樹脂122を貼り付けた静電チャック120は、保護膜112や高分子樹脂122の除去又は形成にかなりの時間が必要となり、その間、設備を稼動することができなくなる。また、設備の稼動を停止させないためには、静電チャック110、120をもう1つ用意する必要があるが、コストがかかる。また、保護膜112や高分子樹脂122の除去又は形成を行う熟練の作業者が必要となり、人件費などの余分なコストが生じることになる。特に、高分子樹脂122を貼り付けた静電チャック120の場合、高分子樹脂122が非常に傷つき易いため、高分子樹脂122の貼り直し作業は、静電チャックメーカーが行う必要があり、その間、設備を稼動することができない。従来からこのような問題点があるところ、図1に示す本実施形態の静電チャック10は、上述した通り、保護カバー20の交換作業が容易になるため、保護カバー20の交換作業に伴う時間を短くすることができ、設備の稼動停止時間も短くすることができる。この結果、本実施形態の静電チャック10を用いることにより、上述した従来技術の問題点を全て解決することができる。
特に、図1に示すように、保護カバー20が誘電体12と同じ材質で構成されているため、誘電体12と保護カバー20との熱膨張係数が同じになる。このため、静電チャック10の使用時に誘電体12及び保護カバー20に熱が作用した場合、誘電体12の熱変形量と保護カバー20の熱変形量とのズレを小さくすることができ、熱変形による悪影響が生じることを防止できる。具体的には、誘電体12と保護カバー20との熱変形量の相違による境界面での剥離や保護カバー20の誘電体12に対する位置ずれが防止でき、静電チャック10が高温環境下で使用された場合でも、静電チャック10の機能を維持することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る静電チャックについて、図面を参照して説明する。なお、各静電チャックの構成と重複する構成には同符合を付し、その説明を省略する。
図2に示すように、第2実施形態の静電チャック25は、誘電体12及び保護カバー20を厚み方向に貫通する貫通孔(第1冷却機構)26が形成されている。すなわち、貫通孔26は、誘電体12の他方側表面12Bから保護カバー20の一方側表面20A(被吸着物22が吸着する側の面)にかけて抜ける(貫通する)ように形成されている。この貫通孔26には、ポンプなどの機器により、冷却ガスが供給される。なお、冷却ガスとして、Heガスが一例として挙げられる。
第2実施形態の静電チャック25によれば、貫通孔26に冷却ガスを流すことにより、保護カバー20から誘電体12にかけての熱伝達を向上させることができる。また、保護カバー20の冷却効果は、被吸着物22に伝わり、被吸着物22を冷却することができる。この結果、被吸着物22の熱によるダメージを低減することができる。
次に、本発明の第3実施形態に係る静電チャックについて、図面を参照して説明する。なお、各静電チャックの構成と重複する構成には同符合を付し、その説明を省略する。
図3に示すように、第3実施形態の静電チャック30は、保護カバー20の他方側表面20B(被吸着物22が吸着する側の面と反対側の面、保護カバー20と誘電体12との境界面)に冷却ガスが流れる溝部(第1冷却機構)32が形成されて、構成されている。ここで、冷却ガスとして、Heガスが一例として挙げられる。なお、冷却ガスは、ポンプなどの機器により、誘電体12及び保護カバー20に形成された通路34を介して溝部32に供給される。この通路34は、溝部32を貫通するように形成されており、保護カバー20の被吸着物22を吸着する側の面まで到達している。
ここで、保護カバー20が誘電体12に取り付けられた状態において、溝部32は、保護カバー20の他方側表面20Bの一部と誘電体12の一方側表面12Aの一部とで区画形成され、蜘蛛の巣状または格子状に互いに連通するように構成されている。なお、図3では通路34は保護カバー20の周辺部に設けられた溝部32に接続されているが、中央部に設けられた溝部32に接続されてもよく、また両方に接続されてもよい。
第3実施形態の静電チャック30によれば、溝部32に冷却ガスを流すことにより、保護カバー20及び誘電体12の境界の熱伝達を向上させることができる。また、保護カバー20の冷却効果は、被吸着物22に伝わり、被吸着物22を冷却することができる。この結果、被吸着物22の熱によるダメージを低減することができる。
特に、保護カバー20側に溝部32を設けることにより、誘電体12に溝部を設ける構成と比較して静電チャック30を安価に製造することができるとともに、保護カバー20、被吸着物22及び誘電体12の形状や設計内容に応じて溝部32の形状や構成を容易に変更することができる。この結果、静電チャック30を安価に製造することができるとともに、被吸着物22を冷却する冷却機能(冷却効率)を高めることができる。
次に、本発明の第4実施形態に係る静電チャックについて、図面を参照して説明する。なお、各静電チャックの構成と同様の構成については同符号を付し、重複する構成及び作用効果の説明を省略する。
図4に示すように、第4実施形態の静電チャック40は、保護カバー20の一方側表面20A(被吸着物22が吸着する側の面)に冷却ガスが流れる溝部(第1冷却機構)42が形成されて、構成されている。ここで、冷却ガスとして、Heガスが一例として挙げられる。なお、冷却ガスは、ポンプなどの機器により、誘電体12及び保護カバー20に形成された通路34を介して溝部42に供給される。ここで、保護カバー20に被吸着物22が取り付けられた状態において、溝部42は、保護カバー20の一方側表面20Aの一部と被吸着物22の表面の一部とで区画形成され、蜘蛛の巣状または格子状に互いに連通するように構成されている。
第4実施形態の静電チャック40によれば、溝部42に冷却ガスを流すことにより、保護カバー20及び被吸着物22の境界の熱伝達を向上させることができる。この結果、被吸着物22の冷却効率を高め、被吸着物22の熱によるダメージを低減することができる。
特に、保護カバー20側に溝部42を設けることにより、誘電体12に溝部を設ける構成と比較して静電チャック40を安価に製造することができるとともに、保護カバー20、被吸着物22及び誘電体12の形状や設計内容に応じて溝部42の形状や構成を容易に変更することができる。この結果、静電チャック40を安価に製造することができるとともに、被吸着物22を冷却する冷却機能(冷却効率)を高めることができる。
次に、本発明の第5実施形態に係る静電チャックについて、図面を参照して説明する。なお、各静電チャックの構成と同様の構成については同符号を付し、重複する構成及び作用効果の説明を省略する。
図5に示すように、第5実施形態の静電チャック50は、保護カバー20の他方側表面20A(被吸着物22が吸着する側の面と反対側の面)に冷却ガスが流れる第1溝部(溝部、第1冷却機構)32が形成されて、構成されている。ここで、冷却ガスとして、Heガスが一例として挙げられる。なお、冷却ガスは、ポンプなどの機器により、誘電体12に形成された通路34を介して第1溝部32に供給される。ここで、保護カバー20が誘電体12に取り付けられた状態において、第1溝部32は、保護カバー20の他方側表面20Bの一部と誘電体12の一方側表面12Aの一部とで区画形成され、貫通孔状に構成されている。
また、保護カバー20の一方側表面20A(被吸着物22が吸着する側の面)には、冷却ガスが流れる第2溝部(溝部、第1冷却機構)42が形成されている。ここで、冷却ガスとして、Heガスが一例として挙げられる。なお、冷却ガスは、ポンプなどの機器により、誘電体12に形成された通路34を介して第2溝部42に供給される。ここで、保護カバー20に被吸着物22が取り付けられた状態において、第2溝部42は、保護カバー20の一方側表面20Aの一部と被吸着物22の表面の一部とで区画形成され、蜘蛛の巣状または格子状に互いに連通するように構成されている。
ここで、第1溝部32と第2溝部42とは、冷却ガスが流れる連通孔52で接続されている。このため、冷却ガスが連通孔52を流れることにより、冷却ガスを第1溝部32と第2溝部42に同時に供給することができる。
第5実施形態の静電チャック50によれば、第1溝部32及び第2溝部42に冷却ガスを流すことにより、被吸着物22から誘電体12までの熱伝達を向上させることができる。この結果、被吸着物22の熱によるダメージを低減することができる。
以上のように、第1溝部32と第2溝部42に同時に冷却ガスを流すことにより、被吸着物22の冷却効果を一層高めることができる。
次に、本発明の第6実施形態に係る静電チャックについて、図面を参照して説明する。なお、各静電チャックの構成と同様の構成については同符号を付し、重複する構成及び作用効果の説明を省略する。
図6に示すように、第6実施形態の静電チャック60は、誘電体12の他方側表面12Bにベース部材(固定部材)62が取り付けられて、構成されている。このベース部材62には、冷却水が流れる流路(第2冷却機構)64が形成されている。なお、冷却水は、ポンプなどの機器により、流路64に供給される。
第6実施形態の静電チャック60によれば、流路64に冷却水を流すことにより、誘電体12、保護カバー20及び被吸着物22を冷却することができる。これにより、被吸着物22の熱によるダメージを低減することができる。
次に、本発明の第7実施形態に係る静電チャックについて、図面を参照して説明する。なお、各静電チャックの構成と同様の構成については同符号を付し、重複する構成及び作用効果の説明を省略する。
図7に示すように、第7実施形態の静電チャック70は、保護カバー20の他方側表面20B(被吸着物22が吸着する側の面と反対側の面)に冷却ガスが流れる第1溝部32が形成されて、構成されている。ここで、冷却ガスとして、Heガスが一例として挙げられる。なお、冷却ガスは、ポンプなどの機器により、誘電体12に形成された通路34を介して第1溝部32に供給される。ここで、保護カバー20が誘電体12に取り付けられた状態において、第1溝部32は、保護カバー20の他方側表面20Bの一部と誘電体12の一方側表面12Aの一部とで区画形成され、貫通孔状に構成されている。
また、保護カバー20の一方側表面20A(被吸着物22が吸着する側の面)には、冷却ガスが流れる第2溝部42が形成されている。ここで、冷却ガスとして、Heガスが一例として挙げられる。なお、冷却ガスは、ポンプなどの機器により、誘電体12に形成された通路34を介して第2溝部42に供給される。ここで、保護カバー20に被吸着物22が取り付けられた状態において、第2溝部42は、保護カバー20の一方側表面20Aの一部と被吸着物22の表面の一部とで区画形成され、蜘蛛の巣状または格子状に互いに連通するように構成されている。
ここで、第1溝部32と第2溝部42とは、冷却ガスが流れる連通孔52で接続されている。このため、冷却ガスが連通孔52を流れることにより、冷却ガスを第1溝部32と第2溝部42に同時に供給することができる。
また、誘電体12の他方側表面12Bには、ベース部材(固定部材)62が取り付けられている。このベース部材62には、冷却水が流れる流路(第2冷却機構)64が形成されている。なお、冷却水は、ポンプなどの機器により、流路64に供給される。
第7実施形態の静電チャック70によれば、保護カバー20の第1溝部32及び第2溝部42に冷却ガスが流れることにより、誘電体12、保護カバー20及び被吸着物22を冷却させることができる。
また、ベース部材62の流路64に冷却水が流れることにより、誘電体12、保護カバー20及び被吸着物22を冷却させることができる。このように、冷却ガスによる冷却効果と冷却水による冷却効果との相乗効果により、被吸着物22を冷却させることができる。
次に、本発明の第8実施形態に係る静電チャックについて、図1から図7を参照して説明する。なお、各静電チャックの構成と同様の構成については同符号を付し、重複する構成及び作用効果の説明を省略する。
第8実施形態に係る静電チャックは、第1実施形態から第7実施形態に適用されている誘電体12の体積抵抗率と、保護カバー20の体積抵抗率との関係を特定するものである。
具体的には、誘電体12の体積抵抗率は、10−7から10−11(Ω・m)の範囲でいずれかの値に設定されており、保護カバー20の体積抵抗率は、10−7から10−11(Ω・m)の範囲で誘電体12の体積抵抗率の値と同じ値に設定されている。
また、保護カバー20の体積抵抗値(Ω)は、誘電体12の体積抵抗値(Ω)以下に設定されていることが好ましい。これにより、誘電体12の被吸着物22を吸着させる吸着力が大きくなり、保護カバー20を設けることにより生じる誘電体12の吸着力の低下を軽減することができる。
第8実施形態によっても、各実施形態の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
なお、上記した第1実施形態から第8実施形態については、保護カバー(保護部材)20と誘電体12とが同じ材質で構成された形態を示したが、同じ材質に限られるものではなく、保護カバー(保護部材)20と誘電体12とが異なる材質で構成されている形態でもよい。また、保護カバー(保護部材)20の抵抗値と誘電体12の抵抗値が異なっていてもよい。さらに、上記の第1実施形態から第8実施形態については、静電チャックが誘電層内部に2枚の電極を有する双極式で構成された形態を示したが、これに限られるものではなく、静電チャックが誘電層内部に1枚のみ電極を有する単極式で構成されている形態でもよい。
10 静電チャック
12 誘電体
14 電極
16 電極
20 保護カバー(保護部材)
22 被吸着物
25 保護カバー(保護部材)
26 貫通孔(第1冷却機構)
30 静電チャック
32 溝部、第1溝部(第1冷却機構)
40 静電チャック
42 溝部、第2溝部(第1冷却機構)
50 静電チャック
60 静電チャック
62 ベース部材(固定部材)
64 流路(第2冷却機構)
70 静電チャック

Claims (8)

  1. 静電気力によって被吸着物を吸着させる静電チャックであって、
    誘電体と、
    前記誘電体の内部に埋設された電極と、
    前記誘電体の表面に設けられ前記誘電体と前記被吸着物との間に位置する保護部材と、
    を有することを特徴とする静電チャック。
  2. 前記保護部材は、前記誘電体と同じ材質で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の静電チャック。
  3. 前記誘電体及び前記保護部材に、前記被吸着物を冷却する第1冷却機構を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の静電チャック。
  4. 前記第1冷却機構は、前記保護部材と前記誘電体との境界面に設けられ、冷却ガスが流れる溝部を含むことを特徴とする請求項3に記載の静電チャック。
  5. 前記第1冷却機構は、前記保護部材と前記被吸着物との境界面に設けられ、冷却ガスが流れる溝部を含むことを特徴とする請求項3に記載の静電チャック。
  6. 前記第1冷却機構は、前記保護部材と前記誘電体との境界面、及び前記保護部材と前記被吸着物との境界面に設けられ、冷却ガスが流れる溝部を含むことを特徴とする請求項3に記載の静電チャック。
  7. 前記誘電体を固定する固定部材を有し、
    前記固定部材に、前記誘電体、前記保護部材及び前記被吸着物を冷却する第2冷却機構を設けたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の静電チャック。
  8. 前記第2冷却機構は、前記固定部材の内部に設けられ、冷却水が流れる流路であることを特徴とする請求項7に記載の静電チャック。
JP2009111472A 2008-07-02 2009-04-30 静電チャック Pending JP2010034510A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009111472A JP2010034510A (ja) 2008-07-02 2009-04-30 静電チャック

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008174015 2008-07-02
JP2009111472A JP2010034510A (ja) 2008-07-02 2009-04-30 静電チャック

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010034510A true JP2010034510A (ja) 2010-02-12

Family

ID=41738596

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009111472A Pending JP2010034510A (ja) 2008-07-02 2009-04-30 静電チャック

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010034510A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013147037A1 (ja) * 2012-03-29 2013-10-03 京セラ株式会社 流路部材およびこれを備える熱交換器ならびに半導体製造装置
JP2013211402A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Ulvac Japan Ltd 吸着装置
JP2017515301A (ja) * 2014-05-09 2017-06-08 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated 保護カバーを有する基板キャリアシステム

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08154387A (ja) * 1994-11-28 1996-06-11 Nissin Electric Co Ltd 静電チャック
JP2003045949A (ja) * 2001-07-30 2003-02-14 Ulvac Japan Ltd 静電吸着装置及び真空処理装置
JP2007266342A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Tokyo Electron Ltd 載置台及び真空処理装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08154387A (ja) * 1994-11-28 1996-06-11 Nissin Electric Co Ltd 静電チャック
JP2003045949A (ja) * 2001-07-30 2003-02-14 Ulvac Japan Ltd 静電吸着装置及び真空処理装置
JP2007266342A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Tokyo Electron Ltd 載置台及び真空処理装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013147037A1 (ja) * 2012-03-29 2013-10-03 京セラ株式会社 流路部材およびこれを備える熱交換器ならびに半導体製造装置
JP2013211402A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Ulvac Japan Ltd 吸着装置
JP2017515301A (ja) * 2014-05-09 2017-06-08 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated 保護カバーを有する基板キャリアシステム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5035884B2 (ja) 熱伝導シート及びこれを用いた被処理基板の載置装置
US9543181B2 (en) Replaceable electrostatic chuck sidewall shield
JP6173313B2 (ja) ウエハ背面のプラズマ支援デチャックを備えた静電チャック
JP5960384B2 (ja) 静電チャック用基板及び静電チャック
JP5458323B2 (ja) 静電チャック及びその製造方法
JPWO2006117871A1 (ja) 静電チャック装置
JP2010021510A (ja) 基板保持装置およびプラズマ処理装置
KR101897012B1 (ko) 워크처리장치
US7619179B2 (en) Electrode for generating plasma and plasma processing apparatus using same
JP2007258500A (ja) 基板支持装置
JP2009302508A (ja) 基板保持装置
JPWO2008108146A1 (ja) 静電チャック
JP6413646B2 (ja) 静電チャック装置
JP2014175535A (ja) 静電チャック装置
JP2010034510A (ja) 静電チャック
WO2020095794A1 (ja) 温調装置
JP2006237348A (ja) 静電チャック及びこれを備えた真空処理装置
JP5550602B2 (ja) 静電チャックおよびこれを備えるドライエッチング装置
JP2008210913A (ja) 静電チャック
JP2017126641A (ja) 保持装置
JP2003282692A (ja) 基板搬送用トレーおよびこれを用いた基板処理装置
KR101413206B1 (ko) 정전척
JP2004349664A (ja) 静電チャック
KR101323645B1 (ko) 에어로졸 코팅을 이용한 정전척 측면부 재생 방법, 및 이에 의해 재생된 정전척
JP6499109B2 (ja) 保持装置の分離方法および製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120308

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130327

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130514

A02 Decision of refusal

Effective date: 20130913

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02