JP2010030029A - Nc旋盤 - Google Patents

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Abstract

【課題】上下送り機構が同一で、下刃物台の送り機構には上刃物台からの切粉とクーラント水がかからない、熱変位に強い対向主軸形のNC旋盤を提供する。
【解決手段】平面視で矩形のベッド1中央の前部上面には第1主軸台2が固定され、第1主軸台2の対向するベッド1の中央の後部上面にはスライドベース12cが前後方向に摺動自在に設けられ、このスライドベース12c上に載置された第2主軸台12と、ベッド1の左側には前後方向に摺動自在に移動する第1サドル4と、第1サドル4に載置され、左右方向に摺動自在に移動する第1クロススライド6と、第1クロススライド6に配置された第1タレット刃物台9とを備え、同様にベッド1の右側にも第2サドル14と、第2クロススライド16と、第2タレット刃物台19とを備え、第1主軸台2の主軸軸線方向を正面視で、ベッド1は左右対称のシンメトリ構造に形成したNC旋盤である。
【選択図】図2

Description

本発明は、2主軸2タレットをベースにして構成され、多様なニーズに組み合わせて対応できるNC旋盤に関する。
旋盤の旋削加工には表加工と裏加工がある。これが量産加工となると、表加工用旋盤と裏加工用旋盤の2台に担当させる。さらに、夜間無人運転となった場合は、ワークを搬送するガントリーローダまたはガントリーロボットを機械上部に配置して、表加工用旋盤と裏加工用旋盤をつなぎ、表加工用旋盤で加工が済むと、チャックのワークを把持し、反転させなら裏加工用旋盤のチャックまで搬送する自動化システムが知られている。この自動化システムにより、さらに、長時間運転が可能になる。
しかし、ロボットの導入コストが高く、また、フロアスペースを広く占有するため、床面積当りの出来高が少ないという問題があった。そこで、この問題を解決したのが、対向主軸形のNC旋盤である。
図6は、従来の対向主軸形のNC旋盤を示し、(a)は正面図、(b)は右側面図である。図6の(a)に示すように、対向主軸形のNC旋盤30の特徴は、主軸台31,32が対向して配置されており、この主軸台31,32同士が接近し、ワークの受け渡しを行うため、従来のローダまたはロボットが必要なく、また、2台の旋盤が1台でよいため、フロアスペースも狭くできる(特許文献1参照)。
特開平07−016805号公報(図1、図2)
しかしながら、図6の(b)に示すように、上刃物台34の送り機構(サドル含)と下刃物台35の送り機構の構成が同一でないため、部品数が多いという問題があった。また、上下送り機構のうち、下刃物台35の送り機構は上刃物台34からの切粉とクーラント水がかかり、熱変位をもたらすという問題があった。さらに、主軸31a、32aの位置が高いため、接近性が悪いという問題があった。
そこで、本発明は、これらの問題を解決するために創案されたものであり、上下送り機構(サドル含)が同一で、上刃物台の切粉とクーラント水により下刃物台の熱変位がなく、さらに、主軸との接近性がよいNC旋盤を提供することを課題とする。
前記した課題の解決を達成するため、本発明のNC旋盤(10)は、平面視で矩形のベッド(1)中央の前部上面には第1主軸台(2)が固定され、前記第1主軸台(2)の対向する前記ベッド(1)の中央の後部上面にはスライドベース(12c)が前後(Z軸)方向に摺動自在に設けられ、このスライドベース(12c)上に載置された第2主軸台(12)と、前記ベッド(1)の左側には前後(Z1軸)方向に摺動自在に移動する第1サドル(4)と、前記第1サドル(4)に載置され、左右(X1軸)方向に摺動自在に移動する第1クロススライド(6)と、第1クロススライド(6)に配置された第1タレット刃物台(9)と、を備えるとともに、前記ベッド(1)の右側には前後(Z2軸)方向に摺動自在に移動する第2サドル(14)と、前記第2サドル(14)に載置され、左右(X2軸)方向に摺動自在に移動する第2クロススライド(16)と、第2クロススライド(16)に配置された第2タレット刃物台(19)と、を備え、前記第1主軸台(2)の主軸軸線方向を正面視で、前記ベッド(1)は左右対称のシンメトリ構造に形成されたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のNC旋盤(10)であって、前記ベッド(1)の左側を摺動する前記第1サドル(4)は、2本の直動ガイド(1b,1b)が設けられ、1本が前記ベッド(1)の上面の左側に配置され、もう1本が前記ベッド(1)の左側面に配置されるとともに、前記ベッド(1)の右側を摺動する前記第2サドル(14)は、2本の直動ガイド(1c,1c)が設けられ、1本が前記ベッド(1)の上面の右側に配置され、もう1本が前記ベッド(1)の右側面に配置されたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のNC旋盤(10)であって、前記第1タレット刃物台(9)を載置する第1クロススライド(6)は正面視でL形に形成され、前記第1クロススライド(6)の第1直立部(6b)にはY1軸用直動ガイド(6a)とY1軸用駆動装置(7)が設けられ、上下(Y1軸)方向に摺動自在に移動する第1立スライド(8)が設けられ、この第1立スライド(8)に前記第1タレット刃物台(9)が固定され、前記第2タレット刃物台(19)を載置する第2クロススライド(16)は正面視でL形に形成され、前記第2クロススライド(16)の第2直立部(16b)にはY2軸用直動ガイド(16a)とY2軸用駆動装置(17)が設けられ、上下(Y2軸)方向に摺動自在に移動する第2立スライド(18)が設けられ、この第2立スライド(18)に前記第2タレット刃物台(19)が固定されたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のNC旋盤(10′)であって、前記ベッド(1)中央の前部上面に固定された第1主軸台(2)と、前記第1主軸台(2)の対向する前記ベッド(1)の中央の後部上面には前記スライドベース(12c)上に載置されたテールストック(20)と、前記ベッド(1)の左側に配置された前記第1タレット刃物台(9)と、前記ベッド(1)の右側には前記第1主軸台(2)のチャック(2b)との間でワーク(W)の供給と搬出の受け渡しをするカムローダ(22)と、を備えたことを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、上下送り機構(サドル含)が同一で、上刃物台の切粉とクーラント水の影響による下刃物台の熱変位がなく、さらに、ベッドがフラット形のため第1主軸への接近性がよく、第2主軸は前進移動させることにより第1主軸と同様に接近性がよく、狭いフロアスペースで充分な対向主軸形のNC旋盤を提供することができる。
また、第1主軸台の主軸軸線方向を正面視で、左右対称形のシンメトリック構造としたことにより、熱による変形を最小限に抑えられることから、高精度部品の加工ができる。
請求項2に係る発明によれば、第1サドルが摺動する2本の直動ガイドと、第2サドルが摺動する2本の直動ガイドの配置も、第1主軸台の主軸軸線方向を正面視で、左右対称形のシンメトリック構造としたことにより、熱による変形を最小限に抑えられることから、高精度部品の加工ができる。
請求項3に係る発明によれば、第1タレット刃物台を載置する第1クロススライドが正面視でL形に形成され、第1クロススライドの第1直立部にY1軸用直動ガイドとY1軸用駆動装置が設けられ、上下方向に摺動自在に移動する第1立スライドが設けられ、この第1立スライドに第1タレット刃物台が固定され、さらに、第2タレット刃物台を載置する第2クロススライドは正面視でL形に形成され、第2クロススライドの第2直立部にはY2軸用直動ガイドとY2軸用駆動装置が設けられ、上下方向に摺動自在に移動する第2立スライドが設けられ、この第2立スライドに第2タレット刃物台が固定されたことにより、複合加工ができるため、幅広いワークの取り込みができる。
請求項4に係る発明によれば、ベッド中央の前部上面に固定された第1主軸台と、第1主軸台の対向するベッドの中央の後部上面にはスライドベース上に載置されたテールストックと、ベッドの左側に配置された第1タレット刃物台と、ベッドの右側には第1主軸台のチャックとの間でワークの供給と搬出の受け渡しをするカムローダとを備えたことにより、容易にモジュラー化の一つであるカムローダ付のNC旋盤10′を提供することができる。
本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1はNC旋盤のユニットの構成を示す平面図であり、図2は図1に示すA−A線の断面図、図3は図1に示すB−B線の断面図である。
図1に示すように、このNC旋盤は、2つの主軸台が対向して配置されているため、対向主軸形のNC旋盤とも言われている。工作機械の座標系はJISB6310に規定されている。対向主軸形のNC旋盤の座標系は、普通旋盤やタレット旋盤と同様の座標系であり、主軸の軸線方向がZ軸で、Z軸に直交し、床に平行でワークの径方向へ移動するのがX軸、そして、Z軸、X軸に直交する軸、つまり上下方向がY軸となっている。
そこで、対向主軸形のNC旋盤の制御軸は、第1主軸台2の主軸(ベッドに固定のため制御軸なし)と、第2主軸台12の主軸(前後)方向がZ軸と、第1タレット刃物台8のZ1軸、X1軸、Y1軸と、第2タレット刃物台18のZ2軸、X2軸、Y2軸で構成される。つまり、この対向主軸形のNC旋盤10の制御軸は、7(Z,Z1,Z2、X1,X2,Y1,Y2)軸および第1主軸2a、第2主軸12aの回転を制御する2(C1,C2)軸を有する最大9軸制御のNC旋盤である。
<NC旋盤の基本構成>
本願発明のNC旋盤10の基本構成は、基台であるベッド1と、ベッド1の一方(前方)に固定された第1主軸台2と、ベッド1の上面左側と左側面に配置されたZ1軸用直動ガイド1b,1bと、このZ1軸用直動ガイド1b,1bに載置され、前後方向に摺動自在に移動する第1サドル4と、この第1サドル4に載置され、X1軸用直動ガイド4a,4aを介して左右方向に摺動自在に移動する第1クロススライド6と、この第1クロススライド6の側面にY1軸用直動ガイド6a,6aを介して固定され、上下方向に摺動自在に移動する第1タレット刃物台9とからなる一組の旋盤グループと、もう一組のグループから構成されている。
もう一組の旋盤グループの構成は、ベッド1の他方(後方)に配置された第2主軸台をZ軸方向へ移動させるZ軸用直動ガイド1a,1aと、スライドベース12cと、このスライドベース12c上に搭載された第2主軸台12と、ベッド1の上面右側と右側面に配置されたZ2軸用直動ガイド1c,1cと、このZ2軸用直動ガイド1c,1cに載置され、前後方向に移動する第2サドル14と、この第2サドル14に載置され、このX2軸用直動ガイド4a,4aを介して左右方向に移動する第2クロススライド16と、第2クロススライド16の直立面にY2軸用直動ガイド6a,6aを介して固定され、上下方向に移動する第2タレット刃物台19とから構成されている。これらの構成を順追って詳細に説明するが、重複する説明を避けるため、後のもう一組の旋盤グループの説明で構成が同様の場合は図面に符号を付して省略する。
<ベッドの構成>
図1に示すように、対向主軸形のNC旋盤10のベッド1は平面視で略矩形であり、上面の中央には第2主軸台用の2本の直動ガイド1a,1aが配置されている。この2本の直動ガイド1a,1aの上面には、切粉を排出し易くした伸縮自在のテレスコープ式の山形カバー12e(図2参照)が装着されている。また、この2本の直動ガイド1a,1aの左右には、長方形をした開口部1d,1dがそれぞれ配置され、切粉が直接落下するようになっており、ベッド1の下部には後方または左右方向から挿入可能なチップコンベアによって切粉が機外へ排出される。
また、ベッド1の上面と左側面には前後(Z1軸)方向に移動する2本の直動ガイド1b,1bが配置され、嵌合された摺動自在の直動ナット1n,1nを介して第1サドル4が載置されている。同様に、ベッド1の上面と右側面には前後(Z2軸)方向に移動する2本の直動ガイド1c,1cが配置され、嵌合された摺動自在の直動ナット1n,1nを介して第2サドル14が載置されている。さらに、ベッド1の左側面にはZ1軸用サーボモータ3aとZ1軸用ボールねじ3b、ナット3nによるZ1軸駆動装置3が配置され、ベッド1の右側面にはZ2軸用サーボモータ13aとZ2軸用ボールねじ13b、そして、ナット13nによるZ2軸駆動装置13が配置されている。
<主軸台の構成>
第1主軸台2は、ベッド1の中央部の一方である手前の上面にボルトで固定されている。また、第1主軸台2の主軸2aにはワークW1を把持するチャック2bが装着される。
図3に示すように、第1主軸台2のスピンドルモータ2dはベッド1の正面に設けられた空間に格納され、プーリとベルトを介して回転動力が伝達される。
第2主軸台12は、ベッド1の中央部の他方である後方に摺動自在に配置されたスライドベース12cの上面に載置されている。また、前記同様に、第2主軸台12の主軸12aにはワークW2を把持するチャック12bが装着される(図3では2点鎖線で示す)。
ベッド1の中央部、後方(図1の上)の上面には、第2主軸台12用の2本の直動ガイド1a,1aが配置され、摺動自在の直動ナット1n,1nが嵌合され、この直動ナット1n,1nの上面に前記したスライドベース12cを介して第2主軸台12が載置されている。
図3に示すように、第2主軸台12のスピンドルモータ12dは第2主軸台12の後部に設けられたモータベースに載置され、プーリとベルトを介して回転動力が伝達される。
また、図1に示すように、2本の直動ガイド1a,1aの間には、Z軸用サーボモータ11aとZ1軸用ボールねじ11b、ナット11nによるZ軸用駆動装置11とが、配置されている。
<サドルの構成>
図2に示すように、第1サドル4は、左側に配置されている。第1サドル4には、Z1軸用サーボモータ3aとZ1軸用ボールねじ3b、ナット3nによるZ1軸用駆動装置3が配置されている。
第1サドル4はZ1軸用ボールねじ3b用のナット3nに接続され、直動ナット1n,1nに摺動自在に載置されている。また、サドル4の上面には、左右(X1軸)方向へ2本の直動ガイド4a,4aが配置され、摺動自在の直動ナット4n,4nが嵌合されている。さらに、X1軸用サーボモータ5aとX1軸用ボールねじ5bによるX1軸用駆動機構5が配置されている。このX1軸用ボールねじ5bにはボールねじ用のナット5n(図示せず)が回転可能に螺入されている。
第2サドル14は左右対称に構成されている。図面に符号を付して説明は省略する。
<クロススライドの構成>
第1クロススライド6は、図2に示すように、第1サドル4に載置され、L形のクロススライドになっている。このL形の第1クロススライド6は、前記したX1軸用ボールねじ5bのナット5n(図示せず)に接続され、かつ、直動ナット4n,4nに摺動自在に載置されている。また、L形の第1クロススライド6の直立部6bには、2本のY1軸用直動ガイド6a,6aが配置され、摺動自在の直動ナット6n,6nが嵌合され、さらに、Y1軸用サーボモータ7aとY1軸用ボールねじ7bによるY1軸用駆動装置7が配置されている。このY1軸用ボールねじ7bにはボールねじ用のナット7n(図示せず)が回転可能に螺入されている。この直動ナット6n,6nとボールねじ用のナット7nには、第1立スライド8が摺動自在に載置さている。
なお、第2クロススライド16と第2立スライド18等は、第1クロススライド6と第1立スライド8と左右対照に配置されているため、符号を付し詳細な説明は省略する。
<タレット刃物台の構成>
第1タレット刃物台9は、図2に示すように、前記した第1立スライド8にボルトによって固定されている。第1タレット刃物台9の第1タレット9aは12角であり、外径加工用ボルダcにはバイトaが装着され、内径加工用ホルダdにはボーリングバーbが装着されて交互に配置されている。なお、外径加工用ボルダc、内径加工用ホルダdの代わりに、エンドミルやドリル、タップ等の回転工具を装着しても構わない。
第2タレット刃物台19は、L形の第2クロススライド16の直立した直立部16bに配置された直動ガイド16a,16aの直動ナット16n,16nに摺動自在に載置された第2立スライド18に固定されている。第1タレット刃物台9と第2タレット刃物台19とは左右対照であるため、符号を付し詳細な説明は省略する。
ここで、この対向主軸形のNC旋盤10の動作について説明する。
<第1主軸台が表加工>
図1に示すように、第1主軸台2のチャック2bにはワークW1が把持されている。この第1主軸台2の主軸2aが回転すると、第1タレット刃物台9は、バイトaを割出し、Z1、X1軸の軸移動により、ワークW1の外径加工を行い、ツール交換のために第1タレット9aを割出して、例えば、ボーリングイバーbによる内径加工を行う。このように、ツールを換えながら表加工を行い、表加工が終了する。
<ワークの受け渡し>
第2主軸台12は、第1主軸台2のチャック2bのソフトジョーとの干渉を避けるため60度回動し、前進して第1主軸台2に接近する。そして、第1主軸台2のチャック2bのソフトジョーが把持するワークW1を把持する。第1主軸台2のチャック2bはワークW1を開放し、第2主軸台12が後退して元の位置に戻る。これにより、主軸間においてワークの受け渡しが行われ、表加工の加工済みのワークW1はワークW2となる。
<第2主軸台が裏加工>
図3に示すように、第2主軸台12のチャック12bにはワークW2が把持されている。この第2主軸台12の主軸12aが回転すると、図1に示すように、第2タレット刃物台19は、バイトaを割出し、Z2、X2軸の軸移動により、ワークW2の外径加工を行い、ツール交換のために第2タレット19aを割出して、例えば、図2に示すように、ボーリングイバーbによる内径加工を行う。このように、ツールを換えながら裏加工が終了する。
そうすると、第2主軸台12のチャック12bに図示しないアンローダバケットが接近し、ワークW2を機外へ搬出する。
このようにして、第1主軸台2による表加工、チャック2b,12b同士によるワークの受け渡し、そして、第2主軸台12による裏加工がそれぞれ連続して行われる。
図4は、本発明のNC旋盤の変形例を示す平面図、図5は、図4に示すC−C線の断面図である。このNC旋盤10′は、対向主軸形のNC旋盤10をベースにモジュラー化された中の一つであり、この他にも多様な仕様へ対応可能である。メーカーは、多様な仕様の注文に対して容易に製造可能である。また、ユーザーにおいてもロットの形状変更、数量変更、納期変更等により、生産の途中から容易に改造可能である。そのベースとなる本体、つまり、ベッド1やこのベッドに固定したZ軸方向の直動ガイド等は当然ながら全く同じものが使用される。
その代表例としてカムローダ付のNC旋盤10′を詳細に説明する。
このNC旋盤10′と前記したNC旋盤10との相違点は、第2主軸台12を心押台20に置き換え、第2サドル14、第2クロススライド16および第2タレット刃物台19をスライダ21およびカムローダ20に置き換えたものである。
図4に示すように、NC旋盤10′は、ベッド1中央の前部上面に固定された第1主軸台2と、この第1主軸台2の対向するベッド1の中央の後部上面のスライドベース12c上に載置されたテールストック20と、ベッド1の左側に配置された第1タレット刃物台9と、ベッド1の右側には第1主軸台2のチャック2bとの間でワークWの供給と搬出の受け渡しをするカムローダ22と、から構成されている。
図1との相違点のみ、説明する。
図4に示すように、対向主軸形のNC旋盤10のベッド1とは同じものであり、その他は第2主軸台12が心押台20に置き換わっている。また、第2サドル14、第2クロススライド16および第2タレット刃物台19は、スライダ21およびカムローダ20に置き換わっている。この場合、この仕様のNC旋盤の制御軸は、5(Z,Z1,Z2,X1,Y1)軸および第1主軸の回転を制御する1(C1)軸を有する6軸制御のNC旋盤となる。なお、スライダ21を採用しないで、第2サドル14、第2クロススライド16およびカムローダ20としても構わない。
<テールストックの構成>
図4に示すように、前記スライドベース12c上には、第2主軸台12の代わりにテールストック(心押台)20が載置されている。テールストック20の前後移動は、前記したZ軸用駆動装置11により駆動されるため、クイルは不要になっており、テールストックの先端部にはライブセンタが装着されている。したがって、このテールストック(心押台ともいう)20は、NCプログラムによって前後(Z2)方向への移動が摺動自在であるため、プログラマブル・テールストックとも呼ばれている。
<スライダの構成>
図5に示すように、第2サドル14(図2参照)と第2クロススライド16の代わりにスライダ21が載置されている。つまり、Z2軸用ボールねじ13b用のナット13nに接続され、直動ガイド1c,1cの直動ナット1n,1nに摺動自在に載置されている。このスライダ21にはX2軸は不要のため、第2クロススライド16も不要にし、製造コストを考えてスライダ21と交換するが、生産途中での改造においては、第2サドル14をそのまま流用しても構わない。
<カムローダの構成>
スライダ21の上面にはカムローダ22が搭載されている。このカムローダ22は、箱形に形成されており、図示しない電動モータの回転をローラギヤカムとリフト用溝カムとの周知技術の組合せによって、出力軸22aに固定したツインアーム22bを90度の回動動作の他に、出力軸22aを、例えば、55mmリフトしてツインアーム22bを前進させる動作をさせることができるようになっている。このカムローダ22の出力軸22aにはツインアーム22aが固着され、ツインアーム22aの両端部には電磁弁の切替えと高圧エアによって開閉する上ハンド22cと下ハンド22dが取付けられている。
また、上方にはワークWを供給する上部シュート24が若干の勾配を有して設けられ、下方にはワークWを搬出する下部シュート25が若干の勾配を有して設けられ、その下部には、加工終了品を収納するボックス26が配置されている。
ここで、このカムローダ付のNC旋盤10′の動作について説明する。
<カムローダの動作:アンローデング>
第1主軸台のチャック2bのワークW1が加工を終了すると、図5に示すように、ツインアーム22aの下ハンド22dが90度右回転(時計回り)し、第1主軸台のチャック2bに把持された加工終了品の正面に振り込む。
そして、ツインアーム22bを55mmリフトして前進させ、下ハンド22dがワークW1を把持するとともに、第1主軸台のチャック2bはワークW1を開放する。
ツインアーム22bが55mmのリフトをリフトバックして後退させ、下ハンド22dが90度左回転(反時計回り)して、図5に示すように、ワークWを開放して下部シュート25に落とし、加工終了品を収納するボックス26に収納する。
<カムローダの動作:ローデング>
図5に示すように、上部シュート24にワークWが供給されると、ツインアーム22aの上ハンド22cがカニバサミ方式でワークWを把持して待機する。
ツインアーム22aの上ハンド22cが90度左回転して、第1主軸台2のチャック2bの正面に振り込む。
そして、ツインアーム22bを55mmリフトして前進させ、第1主軸台のチャック2bはワークWを把持するとともに、上ハンド22cがワークWを開放する。
ツインアーム22bが55mmリフトバックして後退させ、上ハンド22cが90度右回転して、図5に示すように、元の位置に戻る。
なお、このカムローダ22に出力軸22aの例えば、55mmリフトアップする機能はあってもなくてもよい。不要にした場合は、Z2軸用駆動装置13を有効活用し、スライダ21を移動させれば充分である。
なお、本発明は前記した実施形態に限られるものではなく、技術思想を同じくして変形、改造が可能である。例えば、モジュラー化によるバリエーションについては、請求項1〜3に記載した2主軸+2タレットをベースにして、1主軸+1タレット+心押台+カムローダのほか、2主軸+1タレット、1主軸+2タレット、1主軸+1タレット+心押台、右勝手の1主軸+1タレット+心押台と左勝手の1主軸+1タレット+心押台のペアー機等、6つのバリエーションが可能である。
本発明のNC旋盤の平面図である。 本発明のNC旋盤の図1に示すA−A線の断面図である。 本発明のNC旋盤の図1に示すB−B線の断面図である。 本発明のNC旋盤の変形例を示す平面図である。 本発明のNC旋盤の図5に示すC−C線の断面図である。 従来の対向主軸形のNC旋盤を示し、(a)は正面図、(b)は右側面図である。
符号の説明
1 ベッド
1a Z軸用直動ガイド(中央)
1b Z1軸用直動ガイド(左サイド)
1c Z2軸用直動ガイド(右サイド)
1d 開口部
1n Z軸用直動ナット
2 第1主軸台
2a 第1主軸
2b チャック
2d スピンドルモータ
3 Z1軸用駆動装置
3a Z1軸用サーボモータ
3b Z1軸用ボールねじ
3n Z1軸用ナット
4 第1サドル
4a X1軸用直動ガイド
4n X1軸用直動ナット
5 X1軸用駆動装置
5a X1軸用サーボモータ
5b X1軸用ボールねじ
5n X1軸用ナット
6 第1クロススライド
6a Y1軸用直動ガイド
6b 第1直立部
6n Y1軸用直動ナット
7 Y1軸駆動装置
7a Y1軸用サーボモータ
7b Y1軸用ボールねじ
7n Y1軸用ナット
8 第1立スライド
9 第1タレット刃物台
9a 第1タレット
10,10′ NC旋盤
10a 操作盤
10b 制御盤
10c スプラッシュガード
11 Z軸用駆動装置(第2主軸台用)
11a Z軸用サーボモータ
11b Z軸用ボールねじ
11n Z軸用ナット
12 第2主軸台
12a 主軸
12b チャック
12c スライドベース
12d スピンドルモータ
12e 山形カバー
13 Z2軸用駆動装置
13a Z2軸用サーボモータ
13b Z2軸用ボールねじ
13n Z2軸用ナット
14 第2サドル
14a X2軸用直動ガイド
14n X2軸用直動ナット
15 X2軸用駆動装置
15a X2軸用サーボモータ
15b X2軸用ボールねじ
15n X2軸用ナット
16 第2クロススライド
16a Y2軸用直動ガイド
16b 第2直立部
16n Y2軸用直動ナット
17 Y2軸用駆動装置
17a Y2軸用サーボモータ
17b Y2軸用ボールねじ
17n Y2軸用ナット
18 第2立スライド
19 第2タレット刃物台
19a 第2タレット
20 テールストック(心押台)
21 スライダ
22 カムローダ
22a 出力軸
22b ツインアーム
22c 上ハンド
22d 下ハンド
24 上部シュート
25 下部シュート
26 ボックス
a バイト
b ボーリングバー
c 外径加工用ボルダ
d 内径加工用ホルダ
W,W1 ワーク
本発明は、2主軸2タレットをベースにして構成され、多様なニーズに組み合わせて対応できる対向主軸形NC旋盤に関する。
旋盤の旋削加工には表加工と裏加工がある。これが量産加工となると、表加工用旋盤と裏加工用旋盤の2台に担当させる。さらに、夜間無人運転となった場合は、ワークを搬送するガントリーローダまたはガントリーロボットを機械上部に配置して、表加工用旋盤と裏加工用旋盤をつなぎ、表加工用旋盤で加工が済むと、チャックのワークを把持し、反転させなら裏加工用旋盤のチャックまで搬送する自動化システムが知られている。この自動化システムにより、さらに、長時間運転が可能になる。
しかし、ロボットの導入コストが高く、また、フロアスペースを広く占有するため、床面積当りの出来高が少ないという問題があった。そこで、この問題を解決したのが、対向主軸形のNC旋盤である。
図6は、従来の対向主軸形NC旋盤を示し、(a)は正面図、(b)は右側面図である。図6の(a)に示すように、対向主軸形NC旋盤30の特徴は、主軸台31,32が対向して配置されており、この主軸台31,32同士が接近し、ワークの受け渡しを行うため、従来のローダまたはロボットが必要なく、また、2台の旋盤が1台でよいため、フロアスペースも狭くできる(特許文献1参照)。
特開平07−016805号公報(図1、図2)
しかしながら、図6の(b)に示すように、上刃物台34の送り機構(サドル含)と下刃物台35の送り機構の構成が同一でないため、部品数が多いという問題があった。また、上下送り機構のうち、下刃物台35の送り機構は上刃物台34からの切粉とクーラント水がかかり、熱変位をもたらすという問題があった。さらに、主軸31a、32aの位置が高いため、接近性が悪いという問題があった。
そこで、本発明は、これらの問題を解決するために創案されたものであり、上下送り機構(サドル含)が同一で、上刃物台の切粉とクーラント水により下刃物台の熱変位がなく、さらに、主軸との接近性がよい対向主軸形NC旋盤を提供することを課題とする。
前記した課題の解決を達成するため、本発明の対向主軸形NC旋盤(10)は、平面視で矩形のベッド(1)中央の前部上面には第1主軸台(2)が固定され、前記第1主軸台(2)の対向する前記ベッド(1)の中央の後部上面にはスライドベース(12c)が前後(Z軸)方向に摺動自在に設けられ、このスライドベース(12c)上に載置された第2主軸台(12)と、前記ベッド(1)の左側には前後(Z1軸)方向に摺動自在に移動する第1サドル(4)と、前記第1サドル(4)に載置され、左右(X1軸)方向に摺動自在に移動する第1クロススライド(6)と、第1クロススライド(6)に配置された第1タレット刃物台(9)と、を備えるとともに、前記ベッド(1)の右側には前後(Z2軸)方向に摺動自在に移動する第2サドル(14)と、前記第2サドル(14)に載置され、左右(X2軸)方向に摺動自在に移動する第2クロススライド(16)と、第2クロススライド(16)に配置された第2タレット刃物台(19)と、を備え、正面視で、前 記ベッド(1)の左側を摺動する前記第1サドル(4)は、2本の直動ガイド(1b,1 b)が設けられ、その1本が前記ベッド(1)の上面の左側に配置され、もう1本が前記 ベッド(1)の左側面に配置されるとともに、前記ベッド(1)の右側を摺動する前記第 2サドル(14)は、2本の直動ガイド(1c,1c)が設けられ、その1本が前記ベッ ド(1)の上面の右側に配置され、もう1本が前記ベッド(1)の右側面に配置され、左右対称のシンメトリ構造に形成されたことを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の対向主軸形NC旋盤(10′)であって、前記ベッド(1)中央の前部上面に固定された第1主軸台(2)と、前記第1主軸台(2 )の対向する前記ベッド(1)の中央の後部上面には前記スライドベース(12c)上に 載置されたテールストック(20)と、前記ベッド(1)の左側に配置された前記第1タ レット刃物台(9)と、前記ベッド(1)の右側には前記第1主軸台(2)のチャック( 2b)との間でワーク(W)の供給と搬出の受け渡しをするカムローダ(22)と、を備 えたことを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、上下送り機構(サドル含)が同一で、上刃物台の切粉とクーラント水の影響による下刃物台の熱変位がなく、さらに、ベッドがフラット形のため第1主軸への接近性がよく、第2主軸は前進移動させることにより第1主軸と同様に接近性がよく、狭いフロアスペースで充分な対向主軸形NC旋盤を提供することができる。
また、第1主軸台の主軸軸線方向を正面視で、左右対称形のシンメトリック構造としたことにより、熱による変形を最小限に抑えられることから、高精度部品の加工ができる。
また、第1サドルが摺動する2本の直動ガイドと、第2サドルが摺動する2本の直動ガイドの配置も、第1主軸台の主軸軸線方向を正面視で、左右対称形のシンメトリック構造としたことにより、熱による変形を最小限に抑えられることから、高精度部品の加工ができる。
請求項に係る発明によれば、ベッド中央の前部上面に固定された第1主軸台と、第1主軸台の対向するベッドの中央の後部上面にはスライドベース上に載置されたテールストックと、ベッドの左側に配置された第1タレット刃物台と、ベッドの右側には第1主軸台のチャックとの間でワークの供給と搬出の受け渡しをするカムローダとを備えたことにより、容易にモジュラー化の一つであるカムローダ付の対向主軸形NC旋盤10′を提供することができる。
本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は対向主軸形NC旋盤のユニットの構成を示す平面図であり、図2は図1に示すA−A線の断面図、図3は図1に示すB−B線の断面図である。
図1に示すように、この対向主軸形NC旋盤は、2つの主軸台が対向して配置されているため、対向主軸形のNC旋盤とも言われている。工作機械の座標系はJISB6310に規定されている。対向主軸形のNC旋盤の座標系は、普通旋盤やタレット旋盤と同様の座標系であり、主軸の軸線方向がZ軸で、Z軸に直交し、床に平行でワークの径方向へ移動するのがX軸、そして、Z軸、X軸に直交する軸、つまり上下方向がY軸となっている。
そこで、対向主軸形NC旋盤の制御軸は、第1主軸台2の主軸(ベッドに固定のため制御軸なし)と、第2主軸台12の主軸(前後)方向がZ軸と、第1タレット刃物台8のZ1軸、X1軸、Y1軸と、第2タレット刃物台18のZ2軸、X2軸、Y2軸で構成される。つまり、この対向主軸形NC旋盤10の制御軸は、7(Z,Z1,Z2、X1,X2,Y1,Y2)軸および第1主軸2a、第2主軸12aの回転を制御する2(C1,C2)軸を有する最大9軸制御の対向主軸形NC旋盤である。
<NC旋盤の基本構成>
本発明の対向主軸形NC旋盤10の基本構成は、基台であるベッド1と、ベッド1の一方(前方)に固定された第1主軸台2と、ベッド1の上面左側と左側面に配置されたZ1軸用直動ガイド1b,1bと、このZ1軸用直動ガイド1b,1bに載置され、前後方向に摺動自在に移動する第1サドル4と、この第1サドル4に載置され、X1軸用直動ガイド4a,4aを介して左右方向に摺動自在に移動する第1クロススライド6と、この第1クロススライド6の側面にY1軸用直動ガイド6a,6aを介して固定され、上下方向に摺動自在に移動する第1タレット刃物台9とからなる一組の旋盤グループと、もう一組のグループから構成されている。
もう一組の旋盤グループの構成は、ベッド1の他方(後方)に配置された第2主軸台をZ軸方向へ移動させるZ軸用直動ガイド1a,1aと、スライドベース12cと、このスライドベース12c上に搭載された第2主軸台12と、ベッド1の上面右側と右側面に配置されたZ2軸用直動ガイド1c,1cと、このZ2軸用直動ガイド1c,1cに載置され、前後方向に移動する第2サドル14と、この第2サドル14に載置され、このX2軸用直動ガイド14a,14aを介して左右方向に移動する第2クロススライド16と、第2クロススライド16の直立面にY2軸用直動ガイド16a,16aを介して固定され、上下方向に移動する第2タレット刃物台19とから構成されている。これらの構成を順追って詳細に説明するが、重複する説明を避けるため、後のもう一組の旋盤グループの説明で構成が同様の場合は図面に符号を付して省略する。
<ベッドの構成>
図1に示すように、対向主軸形NC旋盤10のベッド1は平面視で略矩形であり、上面の中央には第2主軸台用の2本の直動ガイド1a,1aが配置されている。この2本の直動ガイド1a,1aの上面には、切粉を排出し易くした伸縮自在のテレスコープ式の山形カバー12e(図2参照)が装着されている。また、この2本の直動ガイド1a,1aの左右には、長方形をした開口部1d,1dがそれぞれ配置され、切粉が直接落下するようになっており、ベッド1の下部には後方または左右方向から挿入可能なチップコンベアによって切粉が機外へ排出される。
また、ベッド1の上面と左側面には前後(Z1軸)方向に移動する2本の直動ガイド1b,1bが配置され、嵌合された摺動自在の直動ナット1n,1nを介して第1サドル4が載置されている。同様に、ベッド1の上面と右側面には前後(Z2軸)方向に移動する2本の直動ガイド1c,1cが配置され、嵌合された摺動自在の直動ナット1n,1nを介して第2サドル14が載置されている。さらに、ベッド1の左側面にはZ1軸用サーボモータ3aとZ1軸用ボールねじ3b、ナット3nによるZ1軸駆動装置3が配置され、ベッド1の右側面にはZ2軸用サーボモータ13aとZ2軸用ボールねじ13b、そして、ナット13nによるZ2軸駆動装置13が配置されている。
<主軸台の構成>
第1主軸台2は、ベッド1の中央部の一方である手前の上面にボルトで固定されている。また、第1主軸台2の主軸2aにはワークW1を把持するチャック2bが装着される。
図3に示すように、第1主軸台2のスピンドルモータ2dはベッド1の正面に設けられた空間に格納され、プーリとベルトを介して回転動力が伝達される。
第2主軸台12は、ベッド1の中央部の他方である後方に摺動自在に配置されたスライドベース12cの上面に載置されている。また、前記同様に、第2主軸台12の主軸12aにはワークW2を把持するチャック12bが装着される(図3では2点鎖線で示す)。
ベッド1の中央部、後方(図1の上)の上面には、第2主軸台12用の2本の直動ガイド1a,1aが配置され、摺動自在の直動ナット1n,1nが嵌合され、この直動ナット1n,1nの上面に前記したスライドベース12cを介して第2主軸台12が載置されている。
図3に示すように、第2主軸台12のスピンドルモータ12dは第2主軸台12の後部に設けられたモータベースに載置され、プーリとベルトを介して回転動力が伝達される。
また、図1に示すように、2本の直動ガイド1a,1aの間には、Z軸用サーボモータ11aとZ1軸用ボールねじ11b、ナット11nによるZ軸用駆動装置11とが、配置されている。
<サドルの構成>
図2に示すように、第1サドル4は、左側に配置されている。第1サドル4には、Z1軸用サーボモータ3aとZ1軸用ボールねじ3b、ナット3nによるZ1軸用駆動装置3が配置されている。
第1サドル4はZ1軸用ボールねじ3b用のナット3nに接続され、直動ナット1n,1nに摺動自在に載置されている。また、サドル4の上面には、左右(X1軸)方向へ2本の直動ガイド4a,4aが配置され、摺動自在の直動ナット4n,4nが嵌合されている。さらに、X1軸用サーボモータ5aとX1軸用ボールねじ5bによるX1軸用駆動機構5が配置されている。このX1軸用ボールねじ5bにはボールねじ用のナット5n(図示せず)が回転可能に螺入されている。
第2サドル14は左右対称に構成されている。図面に符号を付して説明は省略する。
<クロススライドの構成>
第1クロススライド6は、図2に示すように、第1サドル4に載置され、L形のクロススライドになっている。このL形の第1クロススライド6は、前記したX1軸用ボールねじ5bのナット5n(図示せず)に接続され、かつ、直動ナット4n,4nに摺動自在に載置されている。また、L形の第1クロススライド6の直立部6bには、2本のY1軸用直動ガイド6a,6aが配置され、摺動自在の直動ナット6n,6nが嵌合され、さらに、Y1軸用サーボモータ7aとY1軸用ボールねじ7bによるY1軸用駆動装置7が配置されている。このY1軸用ボールねじ7bにはボールねじ用のナット7n(図示せず)が回転可能に螺入されている。この直動ナット6n,6nとボールねじ用のナット7nには、第1立スライド8が摺動自在に載置さている。
なお、第2クロススライド16と第2立スライド18等は、第1クロススライド6と第1立スライド8と左右対照に配置されているため、符号を付し詳細な説明は省略する。
<タレット刃物台の構成>
第1タレット刃物台9は、図2に示すように、前記した第1立スライド8にボルトによって固定されている。第1タレット刃物台9の第1タレット9aは12角であり、外径加工用ボルダcにはバイトaが装着され、内径加工用ホルダdにはボーリングバーbが装着されて交互に配置されている。なお、外径加工用ボルダc、内径加工用ホルダdの代わりに、エンドミルやドリル、タップ等の回転工具を装着しても構わない。
第2タレット刃物台19は、L形の第2クロススライド16の直立した直立部16bに配置された直動ガイド16a,16aの直動ナット16n,16nに摺動自在に載置された第2立スライド18に固定されている。第1タレット刃物台9と第2タレット刃物台19とは左右対照であるため、符号を付し詳細な説明は省略する。
ここで、この対向主軸形NC旋盤10の動作について説明する。
<第1主軸台が表加工>
図1に示すように、第1主軸台2のチャック2bにはワークW1が把持されている。この第1主軸台2の主軸2aが回転すると、第1タレット刃物台9は、バイトaを割出し、Z1、X1軸の軸移動により、ワークW1の外径加工を行い、ツール交換のために第1タレット9aを割出して、例えば、ボーリングイバーbによる内径加工を行う。このように、ツールを換えながら表加工を行い、表加工が終了する。
<ワークの受け渡し>
第2主軸台12は、第1主軸台2のチャック2bのソフトジョーとの干渉を避けるため60度回動し、前進して第1主軸台2に接近する。そして、第1主軸台2のチャック2bのソフトジョーが把持するワークW1を把持する。第1主軸台2のチャック2bはワークW1を開放し、第2主軸台12が後退して元の位置に戻る。これにより、主軸間においてワークの受け渡しが行われ、表加工の加工済みのワークW1はワークW2となる。
<第2主軸台が裏加工>
図3に示すように、第2主軸台12のチャック12bにはワークW2が把持されている。この第2主軸台12の主軸12aが回転すると、図1に示すように、第2タレット刃物台19は、バイトaを割出し、Z2、X2軸の軸移動により、ワークW2の外径加工を行い、ツール交換のために第2タレット19aを割出して、例えば、図2に示すように、ボーリングイバーbによる内径加工を行う。このように、ツールを換えながら裏加工が終了する。
そうすると、第2主軸台12のチャック12bに図示しないアンローダバケットが接近し、ワークW2を機外へ搬出する。
このようにして、第1主軸台2による表加工、チャック2b,12b同士によるワークの受け渡し、そして、第2主軸台12による裏加工がそれぞれ連続して行われる。
図4は、本発明の対向主軸形NC旋盤の変形例を示す平面図、図5は、図4に示すC−C線の断面図である。このNC旋盤10′は、対向主軸形NC旋盤10をベースにモジュラー化された中の一つであり、この他にも多様な仕様へ対応可能である。メーカーは、多様な仕様の注文に対して容易に製造可能である。また、ユーザーにおいてもロットの形状変更、数量変更、納期変更等により、生産の途中から容易に改造可能である。そのベースとなる本体、つまり、ベッド1やこのベッドに固定したZ軸方向の直動ガイド等は当然ながら全く同じものが使用される。
その代表例としてカムローダ付の対向主軸形NC旋盤10′を詳細に説明する。
このNC旋盤10′と前記したNC旋盤10との相違点は、第2主軸台12を心押台20に置き換え、第2サドル14、第2クロススライド16および第2タレット刃物台19をスライダ21およびカムローダ20に置き換えたものである。
図4に示すように、対向主軸形NC旋盤10′は、ベッド1中央の前部上面に固定された第1主軸台2と、この第1主軸台2の対向するベッド1の中央の後部上面のスライドベース12c上に載置されたテールストック20と、ベッド1の左側に配置された第1タレット刃物台9と、ベッド1の右側には第1主軸台2のチャック2bとの間でワークWの供給と搬出の受け渡しをするカムローダ22と、から構成されている。
図1との相違点のみ、説明する。
図4に示すように、対向主軸形NC旋盤10のベッド1とは同じものであり、その他は第2主軸台12が心押台20に置き換わっている。また、第2サドル14、第2クロススライド16および第2タレット刃物台19は、スライダ21およびカムローダ20に置き換わっている。この場合、この仕様の対向主軸形NC旋盤の制御軸は、5(Z,Z1,Z2,X1,Y1)軸および第1主軸の回転を制御する1(C1)軸を有する6軸制御のNC旋盤となる。なお、スライダ21を採用しないで、第2サドル14、第2クロススライド16およびカムローダ20としても構わない。
<テールストックの構成>
図4に示すように、前記スライドベース12c上には、第2主軸台12の代わりにテールストック(心押台)20が載置されている。テールストック20の前後移動は、前記したZ軸用駆動装置11により駆動されるため、クイルは不要になっており、テールストックの先端部にはライブセンタが装着されている。したがって、このテールストック(心押台ともいう)20は、NCプログラムによって前後(Z2)方向への移動が摺動自在であるため、プログラマブル・テールストックとも呼ばれている。
<スライダの構成>
図5に示すように、第2サドル14(図2参照)と第2クロススライド16の代わりにスライダ21が載置されている。つまり、Z2軸用ボールねじ13b用のナット13nに接続され、直動ガイド1c,1cの直動ナット1n,1nに摺動自在に載置されている。このスライダ21にはX2軸は不要のため、第2クロススライド16も不要にし、製造コストを考えてスライダ21と交換するが、生産途中での改造においては、第2サドル14をそのまま流用しても構わない。
<カムローダの構成>
スライダ21の上面にはカムローダ22が搭載されている。このカムローダ22は、箱形に形成されており、図示しない電動モータの回転をローラギヤカムとリフト用溝カムとの周知技術の組合せによって、出力軸22aに固定したツインアーム22bを90度の回動動作の他に、出力軸22aを、例えば、55mmリフトしてツインアーム22bを前進させる動作をさせることができるようになっている。このカムローダ22の出力軸22aにはツインアーム22aが固着され、ツインアーム22aの両端部には電磁弁の切替えと高圧エアによって開閉する上ハンド22cと下ハンド22dが取付けられている。
また、上方にはワークWを供給する上部シュート24が若干の勾配を有して設けられ、下方にはワークWを搬出する下部シュート25が若干の勾配を有して設けられ、その下部には、加工終了品を収納するボックス26が配置されている。
ここで、このカムローダ付の対向主軸形NC旋盤10′の動作について説明する。
<カムローダの動作:アンローデング>
第1主軸台のチャック2bのワークW1が加工を終了すると、図5に示すように、ツインアーム22aの下ハンド22dが90度右回転(時計回り)し、第1主軸台のチャック2bに把持された加工終了品の正面に振り込む。
そして、ツインアーム22bを55mmリフトして前進させ、下ハンド22dがワークW1を把持するとともに、第1主軸台のチャック2bはワークW1を開放する。
ツインアーム22bが55mmのリフトをリフトバックして後退させ、下ハンド22dが90度左回転(反時計回り)して、図5に示すように、ワークWを開放して下部シュート25に落とし、加工終了品を収納するボックス26に収納する。
<カムローダの動作:ローデング>
図5に示すように、上部シュート24にワークWが供給されると、ツインアーム22aの上ハンド22cがカニバサミ方式でワークWを把持して待機する。
ツインアーム22aの上ハンド22cが90度左回転して、第1主軸台2のチャック2bの正面に振り込む。
そして、ツインアーム22bを55mmリフトして前進させ、第1主軸台のチャック2bはワークWを把持するとともに、上ハンド22cがワークWを開放する。
ツインアーム22bが55mmリフトバックして後退させ、上ハンド22cが90度右回転して、図5に示すように、元の位置に戻る。
なお、このカムローダ22に出力軸22aの例えば、55mmリフトアップする機能はあってもなくてもよい。不要にした場合は、Z2軸用駆動装置13を有効活用し、スライダ21を移動させれば充分である。
なお、本発明は前記した実施形態に限られるものではなく、技術思想を同じくして変形、改造が可能である。例えば、モジュラー化によるバリエーションについては、請求項1に記載した2主軸+2タレットをベースにして、1主軸+1タレット+心押台+カムローダのほか、2主軸+1タレット、1主軸+2タレット、1主軸+1タレット+心押台、右勝手の1主軸+1タレット+心押台と左勝手の1主軸+1タレット+心押台のペアー機等、6つのバリエーションが可能である。
本発明の対向主軸形NC旋盤の平面図である。 本発明の対向主軸形NC旋盤の図1に示すA−A線の断面図である。 本発明の対向主軸形NC旋盤の図1に示すB−B線の断面図である。 本発明の対向主軸形NC旋盤の変形例を示す平面図である。 本発明の対向主軸形NC旋盤の図5に示すC−C線の断面図である。 従来の対向主軸形NC旋盤を示し、(a)は正面図、(b)は右側面図である。
1 ベッド
1a Z軸用直動ガイド(中央)
1b Z1軸用直動ガイド(左サイド)
1c Z2軸用直動ガイド(右サイド)
1d 開口部
1n Z軸用直動ナット
2 第1主軸台
2a 第1主軸
2b チャック
2d スピンドルモータ
3 Z1軸用駆動装置
3a Z1軸用サーボモータ
3b Z1軸用ボールねじ
3n Z1軸用ナット
4 第1サドル
4a X1軸用直動ガイド
4n X1軸用直動ナット
5 X1軸用駆動装置
5a X1軸用サーボモータ
5b X1軸用ボールねじ
5n X1軸用ナット
6 第1クロススライド
6a Y1軸用直動ガイド
6b 第1直立部
6n Y1軸用直動ナット
7 Y1軸駆動装置
7a Y1軸用サーボモータ
7b Y1軸用ボールねじ
7n Y1軸用ナット
8 第1立スライド
9 第1タレット刃物台
9a 第1タレット
10,10′ 対向主軸形NC旋盤
10a 操作盤
10b 制御盤
10c スプラッシュガード
11 Z軸用駆動装置(第2主軸台用)
11a Z軸用サーボモータ
11b Z軸用ボールねじ
11n Z軸用ナット
12 第2主軸台
12a 主軸
12b チャック
12c スライドベース
12d スピンドルモータ
12e 山形カバー
13 Z2軸用駆動装置
13a Z2軸用サーボモータ
13b Z2軸用ボールねじ
13n Z2軸用ナット
14 第2サドル
14a X2軸用直動ガイド
14n X2軸用直動ナット
15 X2軸用駆動装置
15a X2軸用サーボモータ
15b X2軸用ボールねじ
15n X2軸用ナット
16 第2クロススライド
16a Y2軸用直動ガイド
16b 第2直立部
16n Y2軸用直動ナット
17 Y2軸用駆動装置
17a Y2軸用サーボモータ
17b Y2軸用ボールねじ
17n Y2軸用ナット
18 第2立スライド
19 第2タレット刃物台
19a 第2タレット
20 テールストック(心押台)
21 スライダ
22 カムローダ
22a 出力軸
22b ツインアーム
22c 上ハンド
22d 下ハンド
24 上部シュート
25 下部シュート
26 ボックス
a バイト
b ボーリングバー
c 外径加工用ボルダ
d 内径加工用ホルダ
W,W1 ワーク
本発明は、2主軸2タレットをベースにして構成され、多様なニーズに組み合わせて対応できるNC旋盤に関する。
そこで、本発明は、これらの問題を解決するために創案されたものであり、上下送り機構(サドル含)が同一で、上刃物台の切粉とクーラント水により下刃物台の熱変位がなく、さらに、主軸との接近性がよいNC旋盤を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記した課題の解決を達成するため、本発明のNC旋盤(10)は、平面視で矩形のベッド(1)中央の前部上面には第1主軸台(2)が固定され、前記第1主軸台(2)の対向する前記ベッド(1)の中央の後部上面にはスライドベース(12c)が前後(Z軸)方向に摺動自在に設けられ、このスライドベース(12c)上に載置された第2主軸台(12)と、前記ベッド(1)の左側には前後(Z1軸)方向に摺動自在に移動する第1サドル(4)と、前記第1サドル(4)に載置され、左右(X1軸)方向に摺動自在に移動する第1クロススライド(6)と、第1クロススライド(6)に配置された第1タレット刃物台(9)と、を備えるとともに、前記ベッド(1)の右側には前後(Z2軸)方向に摺動自在に移動する第2サドル(14)と、前記第2サドル(14)に載置され、左右(X2軸)方向に摺動自在に移動する第2クロススライド(16)と、第2クロススライド(16)に配置された第2タレット刃物台(19)と、を備え、正面視で、前記ベッド(1)の左側を摺動する前記第1サドル(4)は、2本の直動ガイド(1b,1b)が設けられ、その1本が前記ベッド(1)の上面の左側に配置され、もう1本が前記ベッド(1)の左側面に配置されるとともに、前記ベッド(1)の右側を摺動する前記第2サドル(14)は、2本の直動ガイド(1c,1c)が設けられ、その1本が前記ベッド(1)の上面の右側に配置され、もう1本が前記ベッド(1)の右側面に配置され、左右対称のシンメトリ構造に形成されたことを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載のNC旋盤(10′)であって、前記ベッド(1)中央の前部上面に固定された第1主軸台(2)と、前記第1主軸台(2)の対向する前記ベッド(1)の中央の後部上面には前記スライドベース(12c)上に載置されたテールストック(20)と、前記ベッド(1)の左側に配置された前記第1タレット刃物台(9)と、前記ベッド(1)の右側には前記第1主軸台(2)のチャック(2b)との間でワーク(W)の供給と搬出の受け渡しをするカムローダ(22)と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、上下送り機構(サドル含)が同一で、上刃物台の切粉とクーラント水の影響による下刃物台の熱変位がなく、さらに、ベッドがフラット形のため第1主軸への接近性がよく、第2主軸は前進移動させることにより第1主軸と同様に接近性がよく、狭いフロアスペースで充分なNC旋盤を提供することができる。
また、第1主軸台の主軸軸線方向を正面視で、左右対称形のシンメトリック構造としたことにより、熱による変形を最小限に抑えられることから、高精度部品の加工ができる。
請求項2に係る発明によれば、ベッド中央の前部上面に固定された第1主軸台と、第1主軸台の対向するベッドの中央の後部上面にはスライドベース上に載置されたテールストックと、ベッドの左側に配置された第1タレット刃物台と、ベッドの右側には第1主軸台のチャックとの間でワークの供給と搬出の受け渡しをするカムローダとを備えたことにより、容易にモジュラー化の一つであるカムローダ付のNC旋盤10′を提供することができる。
本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は対向主軸形NC旋盤のユニットの構成を示す平面図であり、図2は図1に示すA−A線の断面図、図3は図1に示すB−B線の断面図である。
図1に示すように、このNC旋盤は、2つの主軸台が対向して配置されているため、対向主軸形のNC旋盤とも言われている。工作機械の座標系はJISB6310に規定されている。対向主軸形のNC旋盤の座標系は、普通旋盤やタレット旋盤と同様の座標系であり、主軸の軸線方向がZ軸で、Z軸に直交し、床に平行でワークの径方向へ移動するのがX軸、そして、Z軸、X軸に直交する軸、つまり上下方向がY軸となっている。
そこで、NC旋盤の制御軸は、第1主軸台2の主軸(ベッドに固定のため制御軸なし)と、第2主軸台12の主軸(前後)方向がZ軸と、第1タレット刃物台8のZ1軸、X1軸、Y1軸と、第2タレット刃物台18のZ2軸、X2軸、Y2軸で構成される。つまり、このNC旋盤10の制御軸は、7(Z,Z1,Z2、X1,X2,Y1,Y2)軸および第1主軸2a、第2主軸12aの回転を制御する2(C1,C2)軸を有する最大9軸制御のNC旋盤である。
<NC旋盤の基本構成>
本発明のNC旋盤10の基本構成は、基台であるベッド1と、ベッド1の一方(前方)に固定された第1主軸台2と、ベッド1の上面左側と左側面に配置されたZ1軸用直動ガイド1b,1bと、このZ1軸用直動ガイド1b,1bに載置され、前後方向に摺動自在に移動する第1サドル4と、この第1サドル4に載置され、X1軸用直動ガイド4a,4aを介して左右方向に摺動自在に移動する第1クロススライド6と、この第1クロススライド6の側面にY1軸用直動ガイド6a,6aを介して固定され、上下方向に摺動自在に移動する第1タレット刃物台9とからなる一組の旋盤グループと、もう一組のグループから構成されている。
もう一組の旋盤グループの構成は、ベッド1の他方(後方)に配置された第2主軸台をZ軸方向へ移動させるZ軸用直動ガイド1a,1aと、スライドベース12cと、このスライドベース12c上に搭載された第2主軸台12と、ベッド1の上面右側と右側面に配置されたZ2軸用直動ガイド1c,1cと、このZ2軸用直動ガイド1c,1cに載置され、前後方向に移動する第2サドル14と、この第2サドル14に載置され、このX2軸用直動ガイド14a,14aを介して左右方向に移動する第2クロススライド16と、第2クロススライド16の直立面にY2軸用直動ガイド16a,16aを介して固定され、上下方向に移動する第2タレット刃物台19とから構成されている。これらの構成を順追って詳細に説明するが、重複する説明を避けるため、後のもう一組の旋盤グループの説明で構成が同様の場合は図面に符号を付して省略する。
<ベッドの構成>
図1に示すように、NC旋盤10のベッド1は平面視で略矩形であり、上面の中央には第2主軸台用の2本の直動ガイド1a,1aが配置されている。この2本の直動ガイド1a,1aの上面には、切粉を排出し易くした伸縮自在のテレスコープ式の山形カバー12e(図2参照)が装着されている。また、この2本の直動ガイド1a,1aの左右には、長方形をした開口部1d,1dがそれぞれ配置され、切粉が直接落下するようになっており、ベッド1の下部には後方または左右方向から挿入可能なチップコンベアによって切粉が機外へ排出される。
また、ベッド1の上面と左側面には前後(Z1軸)方向に移動する2本の直動ガイド1b,1bが配置され、嵌合された摺動自在の直動ナット1n,1nを介して第1サドル4が載置されている。同様に、ベッド1の上面と右側面には前後(Z2軸)方向に移動する2本の直動ガイド1c,1cが配置され、嵌合された摺動自在の直動ナット1n,1nを介して第2サドル14が載置されている。さらに、ベッド1の左側面にはZ1軸用サーボモータ3aとZ1軸用ボールねじ3b、ナット3nによるZ1軸駆動装置3が配置され、ベッド1の右側面にはZ2軸用サーボモータ13aとZ2軸用ボールねじ13b、そして、ナット13nによるZ2軸駆動装置13が配置されている。
ここで、このNC旋盤10の動作について説明する。
<第1主軸台が表加工>
図1に示すように、第1主軸台2のチャック2bにはワークW1が把持されている。この第1主軸台2の主軸2aが回転すると、第1タレット刃物台9は、バイトaを割出し、Z1、X1軸の軸移動により、ワークW1の外径加工を行い、ツール交換のために第1タレット9aを割出して、例えば、ボーリングイバーbによる内径加工を行う。このように、ツールを換えながら表加工を行い、表加工が終了する。
<ワークの受け渡し>
第2主軸台12は、第1主軸台2のチャック2bのソフトジョーとの干渉を避けるため60度回動し、前進して第1主軸台2に接近する。そして、第1主軸台2のチャック2bのソフトジョーが把持するワークW1を把持する。第1主軸台2のチャック2bはワークW1を開放し、第2主軸台12が後退して元の位置に戻る。これにより、主軸間においてワークの受け渡しが行われ、表加工の加工済みのワークW1はワークW2となる。
図4は、本発明のNC旋盤の変形例を示す平面図、図5は、図4に示すC−C線の断面図である。このNC旋盤10′は、NC旋盤10をベースにモジュラー化された中の一つであり、この他にも多様な仕様へ対応可能である。メーカーは、多様な仕様の注文に対して容易に製造可能である。また、ユーザーにおいてもロットの形状変更、数量変更、納期変更等により、生産の途中から容易に改造可能である。そのベースとなる本体、つまり、ベッド1やこのベッドに固定したZ軸方向の直動ガイド等は当然ながら全く同じものが使用される。
その代表例としてカムローダ付のNC旋盤10′を詳細に説明する。
このNC旋盤10′と前記したNC旋盤10との相違点は、第2主軸台12を心押台20に置き換え、第2サドル14、第2クロススライド16および第2タレット刃物台19をスライダ21およびカムローダ20に置き換えたものである。
図4に示すように、NC旋盤10′は、ベッド1中央の前部上面に固定された第1主軸台2と、この第1主軸台2の対向するベッド1の中央の後部上面のスライドベース12c上に載置されたテールストック20と、ベッド1の左側に配置された第1タレット刃物台9と、ベッド1の右側には第1主軸台2のチャック2bとの間でワークWの供給と搬出の受け渡しをするカムローダ22と、から構成されている。
図1との相違点のみ、説明する。
図4に示すように、NC旋盤10のベッド1とは同じものであり、その他は第2主軸台12が心押台20に置き換わっている。また、第2サドル14、第2クロススライド16および第2タレット刃物台19は、スライダ21およびカムローダ20に置き換わっている。この場合、この仕様のNC旋盤の制御軸は、5(Z,Z1,Z2,X1,Y1)軸および第1主軸の回転を制御する1(C1)軸を有する6軸制御のNC旋盤となる。なお、スライダ21を採用しないで、第2サドル14、第2クロススライド16およびカムローダ20としても構わない。
ここで、このカムローダ付のNC旋盤10′の動作について説明する。
<カムローダの動作:アンローデング>
第1主軸台のチャック2bのワークW1が加工を終了すると、図5に示すように、ツインアーム22aの下ハンド22dが90度右回転(時計回り)し、第1主軸台のチャック2bに把持された加工終了品の正面に振り込む。
そして、ツインアーム22bを55mmリフトして前進させ、下ハンド22dがワークW1を把持するとともに、第1主軸台のチャック2bはワークW1を開放する。
ツインアーム22bが55mmのリフトをリフトバックして後退させ、下ハンド22dが90度左回転(反時計回り)して、図5に示すように、ワークWを開放して下部シュート25に落とし、加工終了品を収納するボックス26に収納する。
【0031】
【図1】
本発明のNC旋盤の平面図である。
【図2】
本発明のNC旋盤の図1に示すA−A線の断面図である。
【図3】
本発明のNC旋盤の図1に示すB−B線の断面図である。
【図4】
本発明のNC旋盤の変形例を示す平面図である。
【図5】
本発明の対向主軸形NC旋盤の図5に示すC−C線の断面図である。
【図6】
従来の対向主軸形NC旋盤を示し、(a)は正面図、(b)は右側面図である。
【符号の説明】
1 ベッド
1a Z軸用直動ガイド(中央)
1b Z1軸用直動ガイド(左サイド)
1c Z2軸用直動ガイド(右サイド)
1d 開口部
1n Z軸用直動ナット
2 第1主軸台
2a 第1主軸
2b チャック
2d スピンドルモータ
3 Z1軸用駆動装置
3a Z1軸用サーボモータ
3b Z1軸用ボールねじ
3n Z1軸用ナット
4 第1サドル
4a X1軸用直動ガイド
4n X1軸用直動ナット
5 X1軸用駆動装置
5a X1軸用サーボモータ
5b X1軸用ボールねじ
5n X1軸用ナット
6 第1クロススライド
6a Y1軸用直動ガイド
6b 第1直立部
6n Y1軸用直動ナット
7 Y1軸駆動装置
7a Y1軸用サーボモータ
7b Y1軸用ボールねじ
7n Y1軸用ナット
8 第1立スライド
9 第1タレット刃物台
9a 第1タレット
10,10′ NC旋盤
10a 操作盤
10b 制御盤
10c スプラッシュガード
11 Z軸用駆動装置(第2主軸台用)
11a Z軸用サーボモータ
11b Z軸用ボールねじ
11n Z軸用ナット
12 第2主軸台
12a 主軸
12b チャック
12c スライドベース
12d スピンドルモータ
12e 山形カバー
13 Z2軸用駆動装置
13a Z2軸用サーボモータ
13b Z2軸用ボールねじ
13n Z2軸用ナット
14 第2サドル
14a X2軸用直動ガイド
14n X2軸用直動ナット
15 X2軸用駆動装置
15a X2軸用サーボモータ
15b X2軸用ボールねじ
15n X2軸用ナット
16 第2クロススライド
16a Y2軸用直動ガイド
16b 第2直立部
16n Y2軸用直動ナット
17 Y2軸用駆動装置
17a Y2軸用サーボモータ
17b Y2軸用ボールねじ
17n Y2軸用ナット
18 第2立スライド
19 第2タレット刃物台
19a 第2タレット
20 テールストック(心押台)
21 スライダ
22 カムローダ
22a 出力軸
22b ツインアーム
22c 上ハンド
22d 下ハンド
24 上部シュート
25 下部シュート
26 ボックス
a バイト
b ボーリングバー
c 外径加工用ボルダ
d 内径加工用ホルダ
W,W1 ワーク

Claims (4)

  1. 平面視で矩形のベッド(1)中央の前部上面には第1主軸台(2)が固定され、前記第1主軸台(2)の対向する前記ベッド(1)の中央の後部上面にはスライドベース(12c)が前後(Z軸)方向に摺動自在に設けられ、このスライドベース(12c)上に載置された第2主軸台(12)と、前記ベッド(1)の左側には前後(Z1軸)方向に摺動自在に移動する第1サドル(4)と、前記第1サドル(4)に載置され、左右(X1軸)方向に摺動自在に移動する第1クロススライド(6)と、第1クロススライド(6)に配置された第1タレット刃物台(9)と、を備えるとともに、
    前記ベッド(1)の右側には前後(Z2軸)方向に摺動自在に移動する第2サドル(14)と、前記第2サドル(14)に載置され、左右(X2軸)方向に摺動自在に移動する第2クロススライド(16)と、第2クロススライド(16)に配置された第2タレット刃物台(19)と、を備え、
    前記第1主軸台(2)の主軸軸線方向を正面視で、前記ベッド(1)は左右対称のシンメトリ構造に形成されたことを特徴とするNC旋盤(10)。
  2. 前記ベッド(1)の左側を摺動する前記第1サドル(4)は、2本の直動ガイド(1b,1b)が設けられ、1本が前記ベッド(1)の上面の左側に配置され、もう1本が前記ベッド(1)の左側面に配置されるとともに、
    前記ベッド(1)の右側を摺動する前記第2サドル(14)は、2本の直動ガイド(1c,1c)が設けられ、1本が前記ベッド(1)の上面の右側に配置され、もう1本が前記ベッド(1)の右側面に配置されたことを特徴とする請求項1に記載のNC旋盤(10)。
  3. 前記第1タレット刃物台(9)を載置する第1クロススライド(6)は正面視でL形に形成され、前記第1クロススライド(6)の第1直立部(6b)にはY1軸用直動ガイド(6a)とY1軸用駆動装置(7)が設けられ、上下(Y1軸)方向に摺動自在に移動する第1立スライド(8)が設けられ、この第1立スライド(8)に前記第1タレット刃物台(9)が固定され、
    前記第2タレット刃物台(19)を載置する第2クロススライド(16)は正面視でL形に形成され、前記第2クロススライド(16)の第2直立部(16b)にはY2軸用直動ガイド(16a)とY2軸用駆動装置(17)が設けられ、上下(Y2軸)方向に摺動自在に移動する第2立スライド(18)が設けられ、この第2立スライド(18)に前記第2タレット刃物台(19)が固定されたことを特徴とする請求項1に記載のNC旋盤(10)。
  4. 前記ベッド(1)中央の前部上面に固定された第1主軸台(2)と、
    前記第1主軸台(2)の対向する前記ベッド(1)の中央の後部上面には前記スライドベース(12c)上に載置されたテールストック(20)と、
    前記ベッド(1)の左側に配置された前記第1タレット刃物台(9)と、
    前記ベッド(1)の右側には前記第1主軸台(2)のチャック(2b)との間でワーク(W)の供給と搬出の受け渡しをするカムローダ(22)と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載のNC旋盤(10′)。
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