JP2010027249A - 直流コンセント - Google Patents
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Abstract
【課題】1台で定格電圧の異なる複数種類の直流機器に駆動電源を供給することができる直流コンセントを提供する。
【解決手段】直流コンセントAの器体1の前面には、互いに電圧値の異なる直流電源を供給し、対応する負荷機器からのプラグが着脱自在に接続されるコンセント部20a,20bが配設されている。器体1の後面には電線挿入孔2aが開口しており、この電線挿入孔2aを通して内部に挿入された電線が接続される速結端子構造の端子部と、端子部を介して入力された直流電源の電圧値を対応するコンセント部に適合した電圧値に変換してコンセント部に供給するDC/DCコンバータとが器体1の内部に収納されている。
【選択図】図1
【解決手段】直流コンセントAの器体1の前面には、互いに電圧値の異なる直流電源を供給し、対応する負荷機器からのプラグが着脱自在に接続されるコンセント部20a,20bが配設されている。器体1の後面には電線挿入孔2aが開口しており、この電線挿入孔2aを通して内部に挿入された電線が接続される速結端子構造の端子部と、端子部を介して入力された直流電源の電圧値を対応するコンセント部に適合した電圧値に変換してコンセント部に供給するDC/DCコンバータとが器体1の内部に収納されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、直流コンセントに関するものである。
従来、ラジオや電話機などの機器は直流電源を駆動電源としており、このような直流機器に直流電源を供給するための直流コンセントが公知であった(例えば特許文献1参照)。
上記特許文献に示される直流コンセントは、壁内に組み込まれたスイッチボックスに収納される本体を備え、この本体に交流電源を直流電源に変換するコンバータを内蔵してある。そして、スイッチボックスに相対する本体の面には、壁内に配線された交流電源の電源線が接続される交流接続端子が設けられ、室内に相対する本体の面には、直流機器からの接続線に設けたプラグが着脱自在に接続されるコンセント部が設けられている。而して、直流コンセントの交流接続端子に交流電源の電源線が接続されると、コンバータにより交流電源が直流電源に変換されてコンセント部に供給され、コンセント部にプラグが接続された直流機器に対して直流電源を供給することができる。
特開平7−15835号公報(段落[0021]−[0023]、及び、第1図)
ところで、直流電源の供給を受けて動作する直流機器には、定格電圧の異なるものが複数種類存在するが、上述の直流コンセントでは、交流入力端子を介して供給された交流電源を、内蔵のコンバータで1種類の直流電源に変換してコンセント部から直流機器側に供給しているだけなので、定格電圧の異なる複数種類の直流機器に対して駆動電源を供給することができないという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、1台で定格電圧の異なる複数種類の直流機器に駆動電源を供給することができる直流コンセントを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、電圧値の異なる複数種類の直流電源を少なくとも含む複数種類の電源を供給し、対応する負荷機器からのプラグがそれぞれ着脱自在に接続される複数のコンセント部がコンセント本体に設けられたことを特徴とする。
請求項2の発明は、電圧値の異なる複数種類の直流電源を少なくとも含む複数種類の電源を供給し、対応する負荷機器からのプラグがそれぞれ着脱自在に接続される複数のコンセント部と、外部電源からの電線が接続される電源入力端子とをコンセント本体に設けるとともに、当該コンセント本体の内部に、電源入力端子を介して入力された外部電源を対応するコンセント部に適合した電圧値の直流電源に変換して当該コンセント部に供給するコンバータが収納されたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、コンバータは、直流電源からなる外部電源の電圧値を、対応するコンセント部に適合した電圧値に変換して当該コンセント部に供給するDC/DCコンバータからなることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項2の発明において、コンバータは、交流電源からなる外部電源を、電圧値の異なる複数種類の直流電源に変換して対応するコンセント部に供給するAC/DCコンバータからなることを特徴とする。
請求項5の発明は、電圧値の異なる複数種類の直流電源を少なくとも含む複数種類の電源を供給し、対応する負荷機器からのプラグがそれぞれ着脱自在に接続される複数のコンセント部と、複数のコンセント部にそれぞれ適合した複数種類の電源からの電線が接続される電源入力端子とがコンセント本体に設けられ、電源入力端子を介して入力された電源が対応するコンセント部に供給されることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れかの発明において、コンセント部はIEC規格に準拠し、プラグの先端部が挿入される丸穴状のプラグ挿入用穴と、プラグ挿入用穴の内周面との間に隙間を設けた状態で、プラグ挿入用穴の底面から前方に向かって突出する円柱状の突出部と、当該突出部の前面に開口して、プラグが備えるプラグ側端子が差込接続される端子挿入用孔と、対応する種類の電源が供給されるとともに、端子挿入用孔を通してコンセント本体内に挿入されるプラグ側端子に電気的に接続される刃受部材とを備えたことを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項6の発明において、突出部の外周面において、給電電圧に応じた位置に、プラグ側の識別リブが係入する誤接続防止溝が形成されたことを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項6又は7の何れかの発明において、突出部の前面が、コンセント本体の前面よりも後退した位置にあることを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項1乃至8の何れかの発明において、コンセント本体は日本工業規格に準拠した大きさであって、大角形連用配線器具の取付枠に3個まで並べて取着可能なモジュール寸法の複数個分の大きさに形成されるとともに、コンセント部が配設された前面を取付枠の開口から前方に露出させた状態で取付枠の被係合部に係止離脱可能に係合する係合手段を備えたことを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項1乃至8の何れかの発明において、コンセント本体は日本工業規格に準拠した大きさであって、大角形連用配線器具の取付枠に3個まで並べて取着可能なモジュール寸法の3個分の大きさに形成されるとともに、造営面に開口する埋込用孔にコンセント本体の後部を収納した状態で埋込用孔の周縁部に後面が当接する固定片を備え、当該固定片を造営面に固定するための固定手段が当該固定片に設けられたことを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項1乃至10の何れかの発明において、コンセント部に接続されるプラグのプラグ側端子を受ける刃受部材に電気的に接続された端子板と、当該端子板との間に外部の電源からの電線を圧接接続する鎖錠ばねと、端子板と電線との接続状態を解除するために鎖錠ばねを圧接解除方向に撓ませる解除釦とを具備した速結端子構造の端子部を備えることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、複数のコンセント部から、電圧値の異なる複数種類の直流電源を含む複数種類の電源を供給することができるので、複数種類の定格電圧の直流機器に対して駆動電源を供給することができる。
請求項2の発明によれば、複数のコンセント部から、電圧値の異なる複数種類の直流電源を含む複数種類の電源を供給することができるので、複数種類の定格電圧の直流機器に対して駆動電源を供給することができる。しかも、コンバータにより外部電源をコンセント部に適合した電圧値の直流電源に変換して、対応するコンセント部に供給しているので、電源入力端子に接続する電源の系統を少なくできるという効果もある。
請求項3の発明によれば、DC/DCコンバータにより直流電源を電圧値の異なる直流電源に変換し、対応するコンセント部に供給しているので、電源入力端子に接続する電源の系統を少なくできるという効果がある。
請求項4の発明によれば、AC/DCコンバータにより交流電源を複数種類の電圧値の直流電源に変換し、対応するコンセント部に供給しているので、電源入力端子に接続する電源の系統を少なくできるという効果がある。
請求項5の発明によれば、複数のコンセント部から、電圧値の異なる複数種類の直流電源を含む複数種類の電源を供給することができるので、複数種類の定格電圧の直流機器に対して駆動電源を供給することができる。しかも、電源入力端子を介して入力された複数種類の電源が各コンセント部から対応する負荷機器に供給されるので、各々の直流コンセントでAC/DC変換やDC/DC変換を行う場合のように各直流コンセントで変換ロスが発生することはないから、建物全体での電力損失を低減することができる。
請求項6の発明によれば、コンセント部はIEC規格に準拠しており、IEC規格に準拠したプラグを備えた直流機器を接続して使用することができるので、使い勝手が向上するという利点がある。
請求項7の発明によれば、供給電圧の異なるプラグが差込接続されるのを防止することができ、直流機器に対して適切な供給電圧の直流電源を供給することができる。
請求項8の発明によれば、コンセント部に接続されたプラグのコンセント本体前面からの突出量を小さくできるという効果がある。
請求項9の発明によれば、コンセント本体は日本工業規格に準拠した大きさであって、モジュール寸法の複数個分の大きさに形成されているので、大角形連用配線器具の取付枠を用いた施工が可能になり、コンセント本体がモジュール寸法の2個分の大きさに形成されている場合は、モジュール寸法の1個分の大きさに形成された他の配線器具と共に取付枠に並設することができる。
請求項10の発明によれば、コンセント本体は日本工業規格に準拠した大きさであって、モジュール寸法の3個分の大きさに形成されており、コンセント本体の後部を埋込用孔に収納し、固定片の後面を埋込用孔の周縁部に当接させた状態で、固定手段を用いて固定片が造営面に固定されるので、取付枠を用いることなくコンセント本体を造営面に埋込配設することができる。
請求項11の発明によれば、端子板と鎖錠ばねとの間に電線を挿入するだけで接続作業が行えるので、特別な工具を必要とせず、電線接続作業の作業性を向上させることができる。さらに、電線を取り外す際には解除釦を操作して、鎖錠ばねを撓ませるだけで良いので、電線の取り外し作業を容易に行うことができる。
本発明に係る直流コンセントは例えば造営面(壁など)の裏側に先行配線された外部電源(直流電源や交流電源)からの電線が接続されるとともに、造営面に埋込配設されており、前面に設けた複数のコンセント部に接続される負荷機器に対して、複数種類の電源(複数種類の直流電源を含む)を供給するものである。以下に、本発明に係る直流コンセントの実施形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
本発明の実施形態1を図1〜図10に基づいて説明する。尚、以下の説明では特に断りが無いかぎり、図1(a)の向きにおいて上下左右の方向を規定し、また図1(a)における正面を前面という。したがって、図1(b)における右側は後側となる。
本発明の実施形態1を図1〜図10に基づいて説明する。尚、以下の説明では特に断りが無いかぎり、図1(a)の向きにおいて上下左右の方向を規定し、また図1(a)における正面を前面という。したがって、図1(b)における右側は後側となる。
図5は直流コンセントAの内部回路を示し、造営面の裏側に先行配線された直流電源(例えばDC48V電源)からの電線が接続される端子部11と、端子部11に入力された直流電源がそのまま供給されるコンセント部20aと、端子部11に入力された直流電源を電圧値の異なる直流電源(例えばDC24V電源)に変換してコンセント部20bに供給するDC/DCコンバータ30とを備えている。すなわち本実施形態では、2つのコンセント部20a,20bから2種類(DC48V及びDC24V)の直流電源を供給できるようになっている。
直流コンセントAは、図1〜図3に示すように合成樹脂製の器体1(コンセント本体)を備え、この器体1は、前面が開口した略箱状の合成樹脂製のボディ2と、後面が開口した略箱状の合成樹脂製のカバー3とを、金属製の組立枠4,4にて結合して組み立てられる。
カバー3の前面には突台5が一体に突設され、突台5の前面には直流電源用のプラグが着脱自在に接続される複数(例えば2個)のコンセント部20a,20bが上下に並べて設けられている。また突台5の左右両側の肩部6には、略コ字状に形成された組立枠4の中央片がそれぞれ載置される。組立枠4の両脚片は、カバー3およびボディ2の側面にそれぞれ形成された係止凹部7,8に挿入され、両脚片の先端部に設けた略V形の引掛爪4c,4cを拡開させて係止凹部8の両側段部に係止させることによって、ボディ2とカバー3とが組立枠4,4により結合される。なお組立枠4の中央片の外側縁には、合成樹脂製の取付枠80(図3参照)に設けられた取付孔に係合可能な一対の係止爪4aが突設されるとともに、中央片の内側縁から前方に突出する突出片に、金属製の取付枠に取り付ける際に取付枠の係止爪が係止される係止孔4bが設けられている。ここにおいて、係止爪4aと係止孔4bとで、前面を取付枠の開口から前方に露出させた状態で取付枠の被係合部に係止離脱可能に係合する係合手段が構成される。
一方、ボディ2には、図2に示すように幅方向(左右方向)の略中央を隔壁9で仕切ることによって、左右両側に端子収納室10,10が設けられている。各端子収納室10には、一方のコンセント部20aに適合した直流電源(例えばDC48V電源)からの電線が接続される端子部11(直流入力端子)がそれぞれ収納されている。またボディ2の後面には、図1(c)及び図2に示すように、各端子収納室10と外部とを連通する各一対の電線挿入孔2aと、解除釦操作孔2bとがそれぞれ形成されている。尚、直流電源からの電線には極性があるので、電線の誤接続を防止するため、図1(c)に示すようにボディ2の後面において電線挿入孔2aの近傍に電源の種別や極性を示す文字や記号(例えば「DC48V」の文字や「+」、「−」といった記号)を印刷などの方法で表示しても良く、誤接続の虞を低減することができる。
各端子部11は、電線挿入孔2aから内部に挿入された電線に接続される側面視略コ字形の端子板12と、2個の電線挿入孔2aから器体1内に挿入された電線の芯線をそれぞれ端子板12に圧接接続する2個の鎖錠ばね13と、端子板12と電線との接続を外すために2個の鎖錠ばね13を圧接解除方向に撓ませる解除釦14とを具備した速結端子構造を有している。また各端子板12の一側片の先端から側方に延出する延出片12cには、一方のコンセント部20aの刃受部材15がそれぞれかしめ固定されて、端子板ブロック16を構成する(図2参照)。他方のコンセント部20bの刃受部材15,15はDC/DCコンバータ30の出力端子に電気的に接続されており、DC/DCコンバータ30の入力端子は端子板12,12に電気的に接続されている。すなわち一方のコンセント部20aの刃受部材15,15には端子部11に入力された直流電源がそのまま供給され、他方のコンセント部20bの刃受部材15,15にはDC/DCコンバータ30により電圧値が変換された直流電源が供給される。なお刃受部材15は弾性を有する帯板を逆Ω字形に曲成して形成されており、底片の両側から突出する一対の刃受ばね片15aは互いに対向配置され、両者の間隔が上方ほど幅狭となるように傾斜し、且つ、上端間は導電ピン54a,54bが挿入しやすいよう上方ほど間隔が広がるように傾斜している。
そして、端子板12のコ字状部分に鎖錠ばね13が配置されると、端子板12の一方の側片12aに鎖錠ばね13に設けた鎖錠片13a及び接触片13bが対向する。鎖錠片13a及び接触片13bは、弾性を有する導電材料の帯板の両端部を曲成して中央片13cの両端部に形成されている。鎖錠片13aは中央片13cとの連結部位から先端縁に向かって端子板12の側片12aに近づく向きに傾斜し、接触片13bは略S字形に曲成されている。また、中央片13cは略平板状に形成されていて端子板12の他方の側片12bに当接する。各端子板12は、図2に示すように各端子収納室10内に一対の鎖錠ばね13と解除釦14とが納装された後、端子板12のコ字状部分に鎖錠ばね13及び解除釦14を収めるようにして端子収納室10に収納されている。
この端子部11に電線を接続するに当たっては、電線の被覆が剥かれた芯線をボディ2の後面に開口する電線挿入孔2aに挿入すると、この芯線が鎖錠ばね13の鎖錠片13a及び接触片13bと端子板12の側片12aとの間に挿入され、鎖錠片13aの先端が電線に食い込んで抜け止めがなされるとともに、鎖錠片13a及び接触片13bによって電線が端子板12の側片12aに圧接されることにより、電線と端子板12との導通(接続)が図られる。すなわち端子部11として速結端子構造のものを用いることで、特別な工具を必要とせずに電線の接続作業が行え、電線接続作業の作業性を向上させることができる。また電線を取り外す際には、解除釦操作孔2bを通して挿入されたドライバなどの治具により解除釦14を押動すると、解除釦14によって鎖錠ばね13の鎖錠片13aが側片12aから離れる向きに撓められ、鎖錠片13aの先端が電線から引き離されて、電線の鎖錠状態が解除されるので、電線の取り外し作業を容易に行うことができる。尚、本実施形態では端子部11として速結端子構造のものを用いているが、端子部11を速結端子に限定する趣旨のものではなく、例えばねじ式端子を用いて端子部11を構成しても良い。
ここで、直流コンセントAの器体1は、日本工業規格(JIS C 8303参照)に準拠した大きさであって、大角形連用配線器具の取付枠80(JIS C 8375参照)に3個まで並べて取着可能なモジュール寸法の2個分の大きさ(この大きさを2個モジュール寸法という。)に形成されている。図3(b)は直流コンセントAを取付枠80に取り付ける前の状態を示しており、この取付枠80は、長手方向に対向する取付片81に、図示しない埋込ボックスに取り付けるためのボックスねじ用の長孔82と、前面にプレート枠(図示せず)等を取り付けるためのプレートねじ用のねじ孔83と、壁を構成する石膏ボードなどに取り付けるための従来周知のはさみ金具(図示せず)が取着される取着孔(図示せず)とが少なくとも設けられている。また、取付枠80の長手方向に沿う側片85,86のうち、一方の側片85には2個で1組となった係止孔(図示せず)が3組ずつ並設され、他方の側片86には横長の板片87が垂設されている。この板片87には開口部89が長手方向に3個並設され、各開口部89の下縁には突出片88が上方へ突設してある。
而して、この直流コンセントAを造営面に埋込配設する際には、先ず直流コンセントAの一方の組立枠4に設けた係止爪4aを側片85の係止孔に挿入したのち、他方の組立枠4の係止爪4aを突出片88の両側の肩部88aに載せるようにして開口部89に挿入すれば、図3(a)に示すように突台5の前面を開口84から露出させた状態で器体1を取付枠80に取り付けることができる。次に造営面に開口する埋込用孔を通して電線を室内側に引き出した後、この電線の被覆が剥かれた芯線を電線挿入孔2aに挿入して、直流電源からの電線を端子部11に接続する。そして、器体1の後部を埋込用孔に埋設した状態で取付枠80を造営面に固定することによって、直流コンセントAの器体1が取付枠80を介して造営面に固定され、取付枠80の前面側にプレートを取着することで施工が完了する。
ここにおいて、直流コンセントAの器体1は2個モジュール寸法に形成されているので、1個モジュール寸法に形成された他の配線器具と共に取付枠80に並設することができる。例えば図4(a)に示すように直流コンセントAをLAN用コンセント92と共に取付枠80に並設しても良いし、同図(b)に示すように直流コンセントAをACコンセント93と共に取付枠80に並設しても良く、また同図(c)に示すように直流コンセントAをTVコンセント94と共に取付枠80に並設しても良い。尚、図4中の90は取付枠80の前面側に取着される化粧プレートであり、化粧プレート90の開口窓91から直流コンセントAや他の配線器具92〜94のボス部(突台5)が露出するようになっている。
次に本実施形態が備えるコンセント部20a,20bについて説明する。コンセント部20a,20b及び各コンセント部20a,20bに着脱自在に接続されるプラグBはそれぞれIEC規格(CEI/IEC 906−3)に準拠しており、IEC規格(CEI/IEC 906−3)では、8種類(交流及び直流の6V,12V,24V,48V)のSELV(Safety Extra-Low Voltage)電源に対して極配置が定められている。
先ず、直流機器側のプラグBについて図8〜図10を参照して説明する。プラグBは直流機器からの電線60に接続されている。プラグBは略円柱状のプラグ本体51を備え、プラグ本体51の先端側には後側よりも細径となる円筒状の嵌合部52が形成されている。嵌合部52の内周面には基準位置を示すリブ53がプラグ本体51の軸方向に沿って突設されている。そして、プラグ本体51の中心位置を通り、当該中心位置とリブ53とを結ぶ線分に対して直交する直線上には、中心位置に対して対称な位置に、プラグ本体51の軸方向に沿って延びる丸棒状の2本の導電ピン54a,54bが配置されている。尚、図10(a)に示すようにリブ53を上側に見た時に右側に位置する導電ピン54aが正極側、左側に位置する導電ピン54bが負極側の導電ピンとなっている。また嵌合部52の内周面には、電源の種類(直流又は交流の別、及び定格電圧)に応じた位置に、プラグ本体51の軸方向に沿って延びる誤接続防止用の識別リブ55が突設されている。図10(a)は直流用のプラグBに設けられた識別リブ55の位置を示し、電源電圧がDC6V,12V,24V,48Vの場合、それぞれ、リブ53の位置を基準(0°)として左回りに120°,150°,210°,240°の位置に識別リブ55が1箇所ずつ形成されている。なお、図10(b)は交流用のプラグBに設けられた識別リブ55の位置を示し、電源電圧がAC6V,12V,24V,48Vの場合、それぞれ、リブ53の位置を基準として左回りに30°,60°,300°,330°の位置に識別リブ55が1箇所ずつ形成されている。ここにおいて、本実施形態の直流コンセントAはDC48V用のコンセント部20aとDC24V用のコンセント部20bを備えており、DC48V用のコンセントAに対応したプラグBでは、リブ53に対して左回りに240°の位置に識別リブ55が設けられている。またDC24V用のコンセントAに対応したプラグBでは、リブ53に対して左回りに210°の位置に識別リブ55が設けられている。
次にコンセント部20a,20bについて説明する。尚、コンセント部20a,20bは対応する電源に応じて識別リブ55の位置が異なるだけで、他の構成は同一であるので、コンセント部20aについて図6及び図7を参照して説明を行う。コンセント部20aは、プラグBの先端部(嵌合部52)が挿入される丸穴状のプラグ挿入用穴21と、プラグ挿入用穴21の内周面との間に隙間を設けた状態で、プラグ挿入用穴21の底面から前方に向かって突出して嵌合部52内に挿入される円柱状の突出部22と、当該突出部22の前面に開口して、プラグBの先端部に設けた導電ピン54a,54bが差込接続される一対の端子挿入用孔23a,23bと、端子挿入用孔23a,23bを通して器体1内に挿入される導電ピン54a,54bにそれぞれ電気的に接続される上記の刃受部材15,15とを備えている。突出部22の周面には基準位置を示す切欠溝22aが形成され、突出部22の中心位置を通り、当該中心位置と切欠溝22aとを結ぶ線分に対して直交する直線上には、中心位置に対して対称な位置に端子挿入用孔23a,23bが開口している。尚、図7(a)に示すように切欠溝22aを上側に見た時に左側に位置する端子挿入用孔23aが正極側、右側に位置する端子挿入用孔23bが負極側の端子に対応している。
また突出部22の外周面には、電源の種類(直流又は交流の別、及び定格電圧)に応じた位置に、対応するプラグBの識別リブ55が嵌合する誤接続防止用の切欠溝22b(誤接続防止溝)が形成されている。図7(a)はコンセント部20に供給される電源が直流電源の場合の切欠溝22bの位置を示し、電源電圧が6V,12V,24V,48Vの場合、それぞれ、切欠溝22aの位置を基準(0°)として右回りに120°,150°,210°,240°の位置に切欠溝22bが1箇所ずつ形成されている。また、図7(b)はコンセント部20に供給される電源が交流電源の場合の切欠溝22bの位置を示し、電源電圧が6V,12V,24V,48Vの場合、それぞれ、切欠溝22aの位置を基準(0°)として右回りに30°,60°,300°,330°の位置に切欠溝22bが1箇所ずつ形成されている。ここにおいて、直流コンセントAが備える2個のコンセント部20a,20bはDC48V用とDC24V用であり、DC48V用のコンセント部20aでは切欠溝22aの位置を基準として右回りに240°の位置に切欠溝22bが形成され、DC24V用のコンセント部20bでは切欠溝22aの位置を基準として右回りに210°の位置に切欠溝22bが形成されている。このように、コンセント部20a,20bには、突出部22の外周面において給電電圧に応じた位置に、プラグB側の識別リブ55が係入する切欠溝22bが形成されているので、識別リブ55及び切欠溝22bの位置によって供給電圧の異なるプラグBが差込接続されるのを防止することができ、直流機器に対して適切な供給電圧の直流電源を供給することができる。
そして、コンセント部20a,20bに適合したプラグBの嵌合部52がプラグ挿入用穴21に挿入されると、嵌合部52の筒内に突出部22が挿入されて、嵌合部52の内周面に設けたリブ53,55がそれぞれ突出部22の切欠溝22a,22bに係入するとともに、プラグBの導電ピン54a,54bが端子挿入用孔23a,23bを通して突出部22内に挿入され、導電ピン54a,54bが対応する刃受部材15,15に電気的に接続される。このとき、刃受部材15,15が導電ピン54a,54bと弾接する弾接力によって、プラグBが直流コンセントAに接続された状態で保持される。なお、各コンセント部20a,20bでは、突出部22の前面が器体1(カバー3)の前面よりも後退した位置にあるので、コンセント部20a,20bに接続されたプラグBの器体1前面からの突出量を小さくできる。尚、プラグBを取り外す際には、プラグ本体51を引き抜くだけで、プラグBを直流コンセントAから容易に取り外すことができる。
ここにおいて、コンセント部20aの刃受部材15には、端子部11に入力された直流電源(DC48V電源)がそのまま供給されているので、コンセント部20aに接続される直流機器に対しては直流コンセントAに入力された直流電源をそのまま供給することができる。またコンセント部20bの刃受部材15には、コンバータ(DC/DCコンバータ30)により電圧値が変換された直流電源(DC24V電源)が供給されるので、コンセント部20bに接続される直流機器に対してはDC/DCコンバータ30によって電圧値が変換された直流電源を供給することができる。すなわち本実施形態の直流コンセントAでは、2つのコンセント部20a,20bから、電圧値の異なる2種類の直流電源を供給することができるので、2種類の定格電圧の直流機器に対して駆動電源を供給することができる。しかも、直流コンセントAは、外部電源をコンセント部に適合した直流電源に変換するコンバータとしてDC/DCコンバータ30を内蔵し、DC/DCコンバータ30により、外部電源をコンセント部20a,20bに適合した電圧値の直流電源に変換して、対応するコンセント部20a,20bに供給しているので、端子部11に接続する外部電源の系統数を少なくすることができ、配線数を減らして施工性を向上させることができる。
また、コンセント部20a,20bはIEC規格に準拠しているので、IEC規格に準拠したプラグBを備える直流機器を接続して、使用することができる。
さらに、直流コンセントAの器体1はJIS規格に準拠した大きさに形成されており、大角形連用配線器具の取付枠80に3個まで取着可能なモジュール寸法の2個分の大きさ(2個モジュール寸法)に形成されているので、大角形連用配線器具の取付枠80を用いた施工が可能になり、また器体1は2個モジュール寸法に形成されているので、1個モジュール寸法に形成された他の配線器具と共に取付枠80に並設することができ、使い勝手が向上するという利点がある。
(実施形態2)
本発明の実施形態2を図11〜図14に基づいて説明する。上述の実施形態1では器体1の大きさを2個モジュール寸法としているのに対して、本実施形態では図11及び図12に示すように器体1を3個モジュール寸法に形成し、突台5の前面に3個のコンセント部20a,20b,20cを上下方向に並べて配置してある。尚、本実施形態の直流コンセントAは、器体1の大きさやコンセント部の数が異なる点を除いては実施形態1と同様の構成を有しているので、共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
本発明の実施形態2を図11〜図14に基づいて説明する。上述の実施形態1では器体1の大きさを2個モジュール寸法としているのに対して、本実施形態では図11及び図12に示すように器体1を3個モジュール寸法に形成し、突台5の前面に3個のコンセント部20a,20b,20cを上下方向に並べて配置してある。尚、本実施形態の直流コンセントAは、器体1の大きさやコンセント部の数が異なる点を除いては実施形態1と同様の構成を有しているので、共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図13は直流コンセントAの内部回路を示し、造営面の裏側に先行配線された外部の直流電源(例えばDC48V電源)からの電線が接続される端子部11と、端子部11に入力された直流電源がそのまま供給されるコンセント部20aと、端子部11に入力された直流電源を電圧値の異なる直流電源(例えばDC24V電源)に変換してコンセント部20bに供給するDC/DCコンバータ31と、端子部11に入力された直流電源を電圧値の異なる直流電源(例えばDC12V電源)に変換してコンセント部20cに供給するDC/DCコンバータ32とを備えている。すなわち本実施形態では、3つのコンセント部20a,20b,20cから3種類(DC48V、DC24V及びDC12V)の直流電源を供給できるので、3種類の定格電圧の直流機器に対して駆動電源を供給することができる。
また直流コンセントAは、実施形態1と同様、IEC規格に準拠したコンセント部20a〜20cを備えているので、IEC規格に準拠したプラグBを備える直流機器を接続して、使用することができる。
また更に、直流コンセントAの器体1は大角形連用配線器具の3個モジュール寸法に形成されているので、大角形連用配線器具の取付枠80を用いた施工が可能になり、図14(a)(b)に示すように直流コンセントAを他の埋込配線器具と共に並設することもできる。ここで、図14(a)に示す例では、2連の取付枠(図示せず)に上述の直流コンセントAが3個モジュール寸法に形成されたACコンセント95と共に連設されており、直流コンセントA及びACコンセント95のボス部(突台5)が2連用のプレート90’の開口91,91からそれぞれ前方に露出している。また図14(b)に示す例では、2連の取付枠に上述の直流コンセントAが、それぞれ1個モジュール寸法に形成されたLAN用コンセント92およびTVコンセント94と共に連設されており、直流コンセントA及びLAN用コンセント92並びにTVコンセント94のボス部(突台5)が2連用のプレート90’の開口91,91からそれぞれ前方に露出している。
(実施形態3)
本発明の実施形態3を図15及び図16に基づいて説明する。上述の実施形態1,2では直流コンセントAの器体1が取付枠80を用いて造営面に配設されていたが、本実施形態では、実施形態2で説明した直流コンセントAにおいてカバー3に取付枠80を一体化してあり、別体に形成された取付枠80を用いることなく、器体1を直接造営面に固定できるようにしてある。尚、カバー3以外の構成は実施形態2又は実施形態1と同様であるので、共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
本発明の実施形態3を図15及び図16に基づいて説明する。上述の実施形態1,2では直流コンセントAの器体1が取付枠80を用いて造営面に配設されていたが、本実施形態では、実施形態2で説明した直流コンセントAにおいてカバー3に取付枠80を一体化してあり、別体に形成された取付枠80を用いることなく、器体1を直接造営面に固定できるようにしてある。尚、カバー3以外の構成は実施形態2又は実施形態1と同様であるので、共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
直流コンセントAは、図15(a)及び図16に示すように合成樹脂製の器体1(コンセント本体)を備え、この器体1は、前面が開口した略箱状の合成樹脂製のボディ2と、後面が開口した略箱状の合成樹脂製のカバー3とが、互いに設けた凹凸嵌合部(図示せず)を嵌合させることによって結合されている。
カバー3の前面には突台5が一体に突設され、突台5の前面には直流電源用のプラグが着脱自在に接続される複数(例えば3個)のコンセント部20a,20b,20cが上下に並べて設けられている。
ここで、直流コンセントAの器体1は、日本工業規格(JIS C 8303参照)に準拠した大きさであって、大角形連用配線器具の取付枠80(JIS C 8375参照)に3個まで並べて取着可能なモジュール寸法の3個分の大きさ(この大きさを2個モジュール寸法という。)に形成されている。そして、カバー3の上下両端部の後縁からは、造営面に設けた埋込用孔に器体1の後部を収納した状態で埋込用孔の周縁部に後面が当接する固定片25,25がそれぞれ上下方向に向かって延設されている。各固定片25には、図示しない埋込ボックスに取り付けるためのボックスねじ用の長孔26と、前面にプレート枠(図示せず)等を取り付けるためのプレートねじ用のねじ孔27と、壁を構成する石膏ボードなどに取り付けるための従来周知のはさみ金具(図示せず)が取着される取着孔28と、壁にカバー3を直接ねじ止めするための木ねじが挿通される挿通孔29とが設けられている。
この直流コンセントAを造営面に埋込配設するに当たっては、造営面に開口する埋込用孔を通して電線を室内側に引き出した後、この電線の被覆が剥かれた芯線を電線挿入孔2aに挿入して、直流電源からの電線を直流コンセントAに接続する。そして、器体1の後部を埋込用孔に挿入し、上下両側の固定片25,25の後面を埋込用孔の周縁部に当接させた状態で、ボックスねじ又は木ねじ或いは挟み金具などを用いて固定片25,25(すなわち器体1)を造営面に固定した後、固定片25,25のねじ孔27を用いて前面側にプレートを取着することで施工が完了する。尚、施工完了状態において、固定片25の前面側に取着されるプレートの開口窓から、コンセント部20a〜20cが設けられた突台5の前面が露出するようになっている。
上述のように本実施形態では、直流コンセントAの器体1が日本工業規格に準拠した大きさであって、モジュール寸法の3個分の大きさに形成されており、造営面に設けた埋込用孔に器体1の後部を収納し、固定片25,25の後面を埋込用孔の周縁部に当接させた状態で、長孔26に挿通されたボックスねじ、又は、挿通孔29に挿通された木ねじ、或いは、取着孔28に取着された挟み金具を用いて、固定片25が造営面に固定されるので、取付枠を用いることなく器体1を造営面に埋込配設することができる。ここにおいて、ボックスねじを挿通するための長孔26や、挟み金具を取着するための取着孔28や、木ねじを挿通するための挿通孔29などから固定片25を造営面に固定するための固定手段が構成される。
なお上述の実施形態1ではコンセント部の数が2口で、2種類の直流電源が供給可能であり、また実施形態2,3ではコンセント部の数が3口で、3種類の直流電源が供給可能であるが、コンセント部の数や供給される直流電源の種類は上記の形態に限定されるものではなく、少なくとも電圧値の異なる複数種類の直流電源を含めた複数種類の電源(直流電源、交流電源)を供給可能な複数のコンセント部を備えていれば良い。またコンセント部を3口備えている場合には、2口のコンセント部から同じ電圧値の直流電源を供給するとともに、残りの1口のコンセント部から他のコンセント部と電圧値の異なる直流電源を供給するようにしても良い。
(実施形態4)
本発明の実施形態4を図17(a)(b)に基づいて説明する。上述の実施形態1〜3では、直流コンセントAがDC/DCコンバータを内蔵し、外部から入力される直流電源をDC/DCコンバータによって対応するコンセント部に適合した電圧値に変換して、当該コンセント部に供給しているのに対して、本実施形態では、直流コンセントAに外部から交流電源が供給され、内蔵するAC/DCコンバータで交流電源を複数種類の電圧値の直流電源に変換して複数のコンセント部に供給している。尚、内部回路を除いては実施形態1〜3の直流コンセントAと同様の構成を有しているので、共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
本発明の実施形態4を図17(a)(b)に基づいて説明する。上述の実施形態1〜3では、直流コンセントAがDC/DCコンバータを内蔵し、外部から入力される直流電源をDC/DCコンバータによって対応するコンセント部に適合した電圧値に変換して、当該コンセント部に供給しているのに対して、本実施形態では、直流コンセントAに外部から交流電源が供給され、内蔵するAC/DCコンバータで交流電源を複数種類の電圧値の直流電源に変換して複数のコンセント部に供給している。尚、内部回路を除いては実施形態1〜3の直流コンセントAと同様の構成を有しているので、共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図17(a)は本実施形態の直流コンセントAの内部回路図である。この直流コンセントAは、実施形態1と同様、2口のコンセント部20a,20bを備えている。また直流コンセントAは、端子部11に入力された交流電源(例えばAC48V)をコンセント部20aに適合した電圧値の直流電源(例えばDC48V)に変換してコンセント部20aに供給するAC/DCコンバータ33と、端子部11に入力された交流電源をコンセント部20bに適合した電圧値の直流電源(例えばDC24V)に変換してコンセント部20bに供給するAC/DCコンバータ34とを備え、2つのコンセント部20a,20bから2種類(DC48V及びDC24V)の直流電源を供給できるようになっている。
このように本実施形態では、外部電源をコンセント部に適合した直流電源に変換するコンバータとしてAC/DCコンバータ33,34を用い、AC/DCコンバータ33,34が、端子部11に入力された交流電源を、電圧値の異なる複数種類の直流電源に変換し、対応するコンセント部20a,20bの刃受部材に供給しているので、複数種類の定格電圧の直流機器に対して駆動電源を供給することができ、また端子部11に接続する電源の系統を少なくできるという利点もある。
尚、図17(a)の形態では2口のコンセント部20a,20bからDC48V電源とDC24V電源を供給しているが、コンセント部の数や供給される電源の種類は上記の形態に限定されるものではなく、少なくとも電圧値の異なる複数種類の直流電源を含めた複数種類の電源(直流電源、交流電源)を供給可能な複数のコンセント部を備えていれば良い。例えば図17(b)に示すように、実施形態2又は3の直流コンセントAにおいて、端子部11に入力された交流電源(例えばAC48V)をコンセント部20aに適合した電圧値の直流電源(例えばDC48V)に変換してコンセント部20aに供給するAC/DCコンバータ33と、端子部11に入力された交流電源をコンセント部20bに適合した電圧値の直流電源(例えばDC24V)に変換してコンセント部20bに供給するAC/DCコンバータ34とを備え、2つのコンセント部20a,20bから負荷機器へ2種類(DC48V及びDC24V)の直流電源を供給するとともに、コンセント部20cから負荷機器へ端子部11に入力された交流電源(AC48V)をそのまま供給するようにしても良い。また、図17(b)に示す直流コンセントAにおいて、端子部11に入力された交流電源をコンセント部20a,20bとは異なる電圧値の直流電源(例えばDC12V)に変換してコンセント部20cに供給するAC/DCコンバータをさらに備え、3つのコンセント部20a〜20cから3種類の直流電源を供給させても良い。
(実施形態5)
本発明の実施形態5を図18及び図19に基づいて説明する。上述の実施形態1〜3では、外部から入力される直流電源を、内蔵するDC/DCコンバータによって対応するコンセント部に適合した電圧値に変換して、当該コンセント部に供給している。また上述の実施形態4では、外部から入力される交流電源を、内蔵するAC/DCコンバータによって対応するコンセント部に適合した電圧値の直流電源に変換して、当該コンセント部に供給している。それに対して本実施形態では、複数種類の直流電源からの電線がそれぞれ接続される複数の端子部を備え、端子部を介して入力された直流電源を対応するコンセント部にそのまま供給している。尚、内部回路を除いては実施形態1〜3の直流コンセントAと同様の構成を有しているので、共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
本発明の実施形態5を図18及び図19に基づいて説明する。上述の実施形態1〜3では、外部から入力される直流電源を、内蔵するDC/DCコンバータによって対応するコンセント部に適合した電圧値に変換して、当該コンセント部に供給している。また上述の実施形態4では、外部から入力される交流電源を、内蔵するAC/DCコンバータによって対応するコンセント部に適合した電圧値の直流電源に変換して、当該コンセント部に供給している。それに対して本実施形態では、複数種類の直流電源からの電線がそれぞれ接続される複数の端子部を備え、端子部を介して入力された直流電源を対応するコンセント部にそのまま供給している。尚、内部回路を除いては実施形態1〜3の直流コンセントAと同様の構成を有しているので、共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図18(b)は本実施形態の直流コンセントAの内部回路図である。この直流コンセントAは、実施形態1と同様、2口のコンセント部20a,20bを備えるとともに、各コンセント部20a,20bに対応して2組の端子部11a,11bを備えている。そして、器体1の内部には2組の端子部11a,11bを構成する部品(端子板、鎖錠ばね及び解除釦)が収納され、ボディ2の後面には電線挿入孔2a及び解除釦操作孔2bが2組分設けられている。ここで、端子部11aにはコンセント部20aに適合した電圧値の直流電源(例えばDC48V)が接続され、端子部11bにはコンセント部20bに適合した電圧値(例えばDC24V)の直流電源が接続されている。そして、端子部11a,11bにそれぞれ入力された直流電源はそのままコンセント部20a,20bに供給されており、各コンセント部20a,20bから対応する負荷機器(図示せず)に2種類の直流電源が供給されるようになっている。
このように本実施形態では、端子部11a,11bを介してそれぞれ入力された複数種類の直流電源が各コンセント部20a,20bから対応する負荷機器に供給されるので、各々の直流コンセントでAC/DC変換やDC/DC変換を行う場合のように個々の直流コンセントAで変換ロスが発生することはなく、建物全体での電力損失を低減することができる。
尚、図18に示す形態では2口のコンセント部20a,20bからDC48V電源とDC24V電源を供給しているが、コンセント部の数や供給される電源の種類は上記の形態に限定されるものではなく、少なくとも電圧値の異なる複数種類の直流電源を含めた複数種類の電源(直流電源、交流電源)を供給可能な複数のコンセント部を備えていれば良い。
例えば図19(a)(b)に示すように、実施形態2又は3の直流コンセントAにおいて、各コンセント部20a,20b,20cに対応して3組の端子部11a,11b,11cを設け、各コンセント部20a,20b,20cから3種類の直流電源を供給するようにしても良い。この直流コンセントAでは、器体1の内部に3組の端子部11a,11b,11cを構成する部品(端子板、鎖錠ばね及び解除釦)が収納されるとともに、ボディ2の後面には電線挿入孔2a及び解除釦操作孔2bが3組分設けられている。そして、端子部11aにはコンセント部20aに適合した電圧値の直流電源(例えばDC48V)が、端子部11bにはコンセント部20bに適合した電圧値(例えばDC24V)の直流電源が、端子部11cにはコンセント部20cに適合した電圧値(例えばDC12V)の直流電源がそれぞれ接続され、各端子部11a,11b,11cに入力された直流電源はそのままコンセント部20a,20b,20cに供給されるので、実施形態2又は3と同様、各コンセント部20a,20b,20cから対応する負荷機器(図示せず)に3種類の直流電源を供給することができる。すなわち本実施形態では、複数種類の定格電圧の直流機器に対して駆動電源を供給することができ、しかも端子部11a〜11cに入力された電源をそのまま対応するコンセント部20a〜20cに供給しているので、直流コンセント内でAC/DC変換やDC/DC変換を行う場合のように各直流コンセントで変換ロスが発生することはなく、建物全体での電力損失を低減することができる。
A 直流コンセント
1 器体(コンセント本体)
2 ボディ
3 カバー
4 組立枠
20a,20b コンセント部
21 プラグ挿入用穴
22 突出部
23a,23b 端子挿入用孔
1 器体(コンセント本体)
2 ボディ
3 カバー
4 組立枠
20a,20b コンセント部
21 プラグ挿入用穴
22 突出部
23a,23b 端子挿入用孔
Claims (11)
- 電圧値の異なる複数種類の直流電源を少なくとも含む複数種類の電源を供給し、対応する負荷機器からのプラグがそれぞれ着脱自在に接続される複数のコンセント部がコンセント本体に設けられたことを特徴とする直流コンセント。
- 電圧値の異なる複数種類の直流電源を少なくとも含む複数種類の電源を供給し、対応する負荷機器からのプラグがそれぞれ着脱自在に接続される複数のコンセント部と、外部電源からの電線が接続される電源入力端子とをコンセント本体に設けるとともに、当該コンセント本体の内部に、電源入力端子を介して入力された外部電源を対応するコンセント部に適合した電圧値の直流電源に変換して当該コンセント部に供給するコンバータが収納されたことを特徴とする直流コンセント。
- 前記コンバータは、直流電源からなる外部電源の電圧値を、対応するコンセント部に適合した電圧値に変換して当該コンセント部に供給するDC/DCコンバータからなることを特徴とする請求項2記載の直流コンセント。
- 前記コンバータは、交流電源からなる外部電源を、電圧値の異なる複数種類の直流電源に変換して対応するコンセント部に供給するAC/DCコンバータからなることを特徴とする請求項2記載の直流コンセント。
- 電圧値の異なる複数種類の直流電源を少なくとも含む複数種類の電源を供給し、対応する負荷機器からのプラグがそれぞれ着脱自在に接続される複数のコンセント部と、複数のコンセント部にそれぞれ適合した複数種類の電源からの電線が接続される電源入力端子とがコンセント本体に設けられ、電源入力端子を介して入力された電源が対応するコンセント部に供給されることを特徴とする直流コンセント。
- 前記コンセント部はIEC規格に準拠し、前記プラグの先端部が挿入される丸穴状のプラグ挿入用穴と、プラグ挿入用穴の内周面との間に隙間を設けた状態で、プラグ挿入用穴の底面から前方に向かって突出する円柱状の突出部と、当該突出部の前面に開口して、前記プラグが備えるプラグ側端子が差込接続される端子挿入用孔と、対応する種類の電源が供給されるとともに、端子挿入用孔を通してコンセント本体内に挿入されるプラグ側端子に電気的に接続される刃受部材とを備えたことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の直流コンセント。
- 前記突出部の外周面において、給電電圧に応じた位置に、プラグ側の識別リブが係入する誤接続防止溝が形成されたことを特徴とする請求項6記載の直流コンセント。
- 前記突出部の前面が、コンセント本体の前面よりも後退した位置にあることを特徴とする請求項6又は7の何れか1項に記載の直流コンセント。
- 前記コンセント本体は日本工業規格に準拠した大きさであって、大角形連用配線器具の取付枠に3個まで並べて取着可能なモジュール寸法の複数個分の大きさに形成されるとともに、前記コンセント部が配設された前面を取付枠の開口から前方に露出させた状態で取付枠の被係合部に係止離脱可能に係合する係合手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の直流コンセント。
- 前記コンセント本体は日本工業規格に準拠した大きさであって、大角形連用配線器具の取付枠に3個まで並べて取着可能なモジュール寸法の3個分の大きさに形成されるとともに、造営面に開口する埋込用孔にコンセント本体の後部を収納した状態で埋込用孔の周縁部に後面が当接する固定片を備え、当該固定片を造営面に固定するための固定手段が当該固定片に設けられたことを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の直流コンセント。
- コンセント部に接続されるプラグのプラグ側端子を受ける刃受部材に電気的に接続された端子板と、当該端子板との間に外部の電源からの電線を圧接接続する鎖錠ばねと、端子板と電線との接続状態を解除するために鎖錠ばねを圧接解除方向に撓ませる解除釦とを具備した速結端子構造の端子部を備えることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の直流コンセント。
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Cited By (1)
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- 2008-07-15 JP JP2008184115A patent/JP2010027249A/ja not_active Withdrawn
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