JP2010024440A - グリース組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】水による腐食及び水から発生する水素に起因するはく離を抑える効果に優れるグリース組成物を提供すること。
【解決手段】鉱油及び合成油の少なくとも一種からなる基油に、増ちょう剤、および添加剤としてカルボン酸系防錆剤(A)、カルボン酸塩系防錆剤(B)、脂肪酸アミン塩(C)を配合してなるグリース組成物において、グリース組成物全量に対する、カルボン酸系防錆剤(A)の含有量が0.2〜3質量%、カルボン酸塩系防錆剤(B)の含有量が0.2〜3質量%、脂肪酸アミン塩(C)の含有量が0.2〜4質量%である請求項1記載のグリース組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、水と接触する環境で使用される耐水性を有するグリース組成物に関する。
自動車や鉄道車両等の車両用軸受として、シール付の密封タイプの所謂「ハブユニット軸受」が多用されている。風力発電機や建設機械は屋外に設置されたり、屋外で使用されることから、降雨や降雪に曝され、また製鉄所などの鉄鋼設備の圧延機には、製造工程上大量の圧延水が噴射される。
このような軸受に封入するグリースには、ハブユニットが雨水や洗浄時の水と接触するため、耐水性を有することが要求されている。封入グリースに水分が混入すると、軸受寿命を大きく低下させることが知られており、例えば、古村らは、潤滑油(#180タービン油)に6%の水分が混入すると、混入しない場合に比べて転がり疲れ寿命が数分の1から20分の1にまで低下することを報告している(非特許文献1)。また、Schatzbergらは、潤滑油中に僅か100ppmの水分が混入するだけで鋼の転がり強さが32〜48%も低下することを報告している(非特許文献2)。
このような寿命低下の原因としては、混入した水分から発生した水素が軸受材料に作用し、白色組織剥離と呼ばれる金属剥離を引き起こすことが考えられている。このような剥離を防ぐために、亜硝酸ナトリウム等の不動態酸化剤を添加したグリース(例えば、特許文献1参照)、有機アンチモン化合物や有機モリブデン化合物を添加したグリース(例えば、特許文献2参照)、粒径2μm以下の無機系化合物を添加したグリース(例えば、特許文献3参照)等のように、グリースを改良することが行われている。これらは、転がり接触部に添加剤に由来する被膜を生成して軸受材料への水素の浸入を防いでいるが、被膜が形成されるまでの問に振動や速度変化による転動体の滑りが起こると、転がり接触部で金属剥離が起こる場合がある。
グリースの改良以外の対策として、軸受材料にステンレス鋼を使用したり(例えば、特許文献4参照)、転動体をセラミックス製にすること(例えば、特許文献5参照)等が提案されているが、これら材料からなる軸受は一般に高価となる。
また、軸受鋼のような鉄は、水により容易に腐食(錆)が生じ、軸受から異音が発生するという問題がある。水の混入が考えられるハブユニット軸受では、耐腐食性を有することも非常に重要であり、上記と同様の方法により耐腐食性を同時に付与することがなされているが、錆の発生を抑制する効果が十分に得られていない。
特許第2878749号公報 特許第3512183号公報 特開平9−169989号公報 特開平3−183747号公報 特開平4−244624号公報 古村恭三郎、城田伸一、平川清:表面起点および内部起点の転がり疲れについて、NSK Bearing Journal、 No.636、 pp 1-10、1977 P. Schatzberg、I.M. Felsen: Effects of water and oxygen during rolling contact lubrication、 Wear 12、pp.331-342,1968
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、耐水性、防錆性に優れ、水による腐食及び水から発生する水素に起因するはく離を抑える効果に優れるグリース組成物を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は以下に示す耐水性グリース組成物を提供する。
(1)鉱油及び合成油の少なくとも一種からなる基油に、増ちょう剤、および添加剤としてカルボン酸系防錆剤(A)、カルボン酸塩系防錆剤(B)、及び脂肪酸アミン塩(C)を配合してなるグリース組成物であって、
グリース組成物全量に対する、カルボン酸系防錆剤(A)の含有量が0.2〜3質量%、カルボン酸塩系防錆剤(B)の含有量が0.2〜3質量%、脂肪酸アミン塩(C)の含有量が0.2〜4質量%であるグリース組成物。
(2)カルボン酸系防錆剤(A)がコハク酸ハーフエステルであり、カルボン酸塩系防錆剤(B)がナフテン酸亜鉛であり、脂肪酸アミン塩(C)が炭素数8〜20の脂肪酸のアミン塩である、上記1記載のグリース組成物。
(3)有機金属化合物及び硫黄−リン系化合物の少なくとも1種からなる摩耗防止剤(D)を含有する上記1又は2記載のグリース組成物。
(4)グリース組成物全量に対する、摩耗防止剤(D)の含有量が0.1〜5質量%である、上記3記載のグリース組成物。
本発明の耐水性グリース組成物は、添加剤としてカルボン酸系防錆剤(A)、カルボン酸塩系防錆剤(B)、及び脂肪酸アミン塩(C)を含有するため、これまでより優れた耐水性が得られ、水による腐食及び水から発生する水素に起因する剥離をより効果的に抑制できる。
本発明のグリース組成物の基油には、鉱油及び/又は合成油を用いる。鉱油としては、減圧蒸留、油剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、硫酸洗浄、白土精製、水素化精製等を、適宜組み合わせて精製したものを用いることができる。
合成油としては、炭化水素系油、芳香族系油、エステル系油、エーテル系油等が挙げられる。炭化水素系油としては、ノルマルパラフィン、イソパラフィン、ポリブテン、ポリイソブチレン、1−デセンオリゴマー、1−デセンとエチレンコオリゴマー等のポリ−α−オレフィンまたはこれらの水素化物等が挙げられる。芳香族系油としては、モノアルキルベンゼン、ジアルキルベンゼン等のアルキルベンゼン、あるいはモノアルキルナフタレン、ジアルキルナフタレン、ポリアルキルナフタレン等のアルキルナフタレン等が挙げられる。エステル系油としては、ジブチルセバケート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート、ジオクチルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジトリデシルアジペート、ジトリデシルグルタレート、メチル・アセチルリシノレート等のジエステル油、あるいはトリオクチルトリメリテート、トリデシルトリメリテート、テトラオクチルピロメリテート等の芳香族エステル油、更にはトリメチロールプロパンカプリレート、トリメチロールプロパンペラルゴネート、ペンタエリスリトール−2−エチルヘキサノエート、ペンタエリスリトールペラルゴネート等のポリオールエステル油、更にはまた、多価アルコールと二塩基酸・一塩基酸の混合脂肪酸とのオリゴエステルであるコンプレックスエステル油等が挙げられる。エーテル系油としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールモノエーテル、ポリプロピレングリコールモノエーテル等のポリグリコール、あるいはモノアルキルトリフェニルエーテル、アルキルジフェニルエーテル、ジアルキルジフェニルエーテル、ペンタフェニルエーテル、テトラフェニルエーテル、モノアルキルテトラフェニルエーテル、ジアルキルテトラフェニルエーテル等のフェニルエーテル油等が挙げられる。
これらの基油は、単独または混合物として用いることができる。
また、基油は、低音起動時の異音発生や、高温で油膜が形成され難いために起こる焼付きを避けるために、40℃における動粘度が10〜400mm2/sであることが好ましく、より好ましくは20〜250mm2/sであり、更に好ましくは40〜150mm2/sである。
増ちょう剤はゲル構造を形成し、基油をゲル構造中に保持する能力があれば、特に制約はない。例えば、Li、Naなどからなる金属石けん、Li、Na、Ba、Caなどから選択される複合金属石けんなどの金属石けん類、ベントン、シリカゲル、ウレア化合物、ウレア・ウレタン化合物、ウレタン化合物などの非石けん類を適宜選択して使用できるが、グリースの耐熱性を考慮するとN−アルキル置換モノアミド酸のリチウム塩と二塩基酸のリチウム塩、ウレア化合物、ウレア・ウレタン化合物、ウレタン化合物または、これらの混合物が好ましい。なお、N−アルキル置換モノアミド酸のリチウム塩と二塩基酸のリチウム塩は、例えば、特公平7−30350に詳細に記載されている。
ウレア化合物としては、ジウレア化合物、トリウレア化合物、テトラウレア化合物、ポリウレア化合物、ウレア・ウレタン化合物、ジウレタン化合物またはこれらの混合物が挙げられる。これらの中でもN−アルキル置換モノアミド酸のリチウム塩と二塩基酸のリチウム塩、ジウレア化合物、ウレア・ウレタン化合物、ジウレタン化合物またはこれらの混合物がより好ましい。
また、増ちょう剤の配合量は、グリース組成物全量の5〜40質量%が好ましい。配合量が5質量%未満では、グリース状態を維持することが困難となり、40質量%を超えるとグリースが硬くなりすぎて潤滑状態を十分に発揮することが困難となり、何れも好ましくない。
また、グリース組成物には、添加剤としてカルボン酸系防錆剤(A)、カルボン酸塩系防錆剤(B)、及び脂肪酸アミン塩(C)が添加される。これら3成分を組み合わせることで、これまでよりも耐水性を向上させることができる。
添加量は、グリース組成物全量に対し、カルボン酸系防錆剤(A)は、0.2〜3質量%、カルボン酸塩系防錆剤(B)は、0.2〜3質量%、脂肪酸アミン塩(C)は、0.2〜4質量%であり、何れの成分も、下限値を下回ると十分な効果が得られない傾向があり、上限値を超えて添加しても効果が飽和するとともに、軸受部材表面への付着量が多くなりすぎてグリース由来の酸化膜等の生成を阻害する。
カルボン酸系防錆剤(A)としては、コハク酸、アルキルコハク酸、アルキルコハク酸ハーフエステル、アルケニルコハク酸、アルケニルコハク酸ハーフエステル、コハク酸イミド等が挙げられる。中でも、コハク酸ハーフエステルが好適である。
また、カルボン酸塩系防錆剤(B)としては、脂肪酸、ナフテン酸、アビエチン酸、ラノリン脂肪酸、アルケニルコハク酸、アミノ酸誘導体の各金属塩等が挙げられる。尚、金属元素としては、コバルト、マンガン、亜鉛、アルミニウム、カルシウム、バリウム、リチウム、マグネシウム、銅等が挙げられる。中でも、ナフテン酸亜鉛が好適である。
また、脂肪酸アミン塩(C)としては、炭素数4〜22の脂肪酸のアミン塩を挙げることができる。中でも、炭素数8〜20の脂肪酸のアミン塩が好適である。脂肪酸は飽和脂肪酸でも不飽和脂肪酸でも良く、更に直鎖脂肪酸でも分岐脂肪酸でも良い。
本発明のグリース組成物には、各種性能を更に向上させるために、所望によりその他の添加剤、例えば、摩耗防止剤や酸化防止剤を添加してもよい。
摩耗防止剤(D)としては、有機金属化合物及び硫黄−リン系化合物、例えば、ジアルキルジチオカルバミン酸亜鉛及びトリフェニルホスホロチオエートからなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。摩耗防止剤(D)の添加量は、グリース組成物全量に対して好ましくは0.1〜5質量%である。
添加量が0.1質量%未満では十分な効果が得られず、5質量%を超えて添加しても効果の向上が得られない。これらを考慮すると添加量1質量%程度が好ましい。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、ジチオリン酸亜鉛等が挙げられるが、フェノール系酸化防止剤が好適である。
酸化防止剤(E)としては、p−t−ブチル−フエニルサリシレート、2,6−ジ−t−ブチル−p−フェニルフェノール、2,2−メチレンビス(4−メチル−6−t−オクチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−6−t−ブチル−m−クレゾール、テトラキス〔メチレン−3−(3’5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2−n−オクチル−チオ−4,6−ジ(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチル)フェノキシ−1,3,5−トリアジン、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、p,p’−ジオクチルジフェニルアミン、ジフェニルアミン、フェニル−1−ナフチルアミン、フェニル−2−ナフチルアミン、フェニレンジアミン、オレイルアミドアミン、フェノチアジン、N−n−ブチル−p−アミノフェノール、4,4’−テトラメチル−ジ−アミノジフェニルメタン、α−ナフチルアミン、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジステアリルβ,β’−チオジブチレート、2−メルカプト−ベンゾイミダゾール、ジラウリルサルファイド等が挙げられる。
酸化防止剤(E)の添加量は、グリース組成物全量に対して好ましくは0.05〜5質量%、さらに好ましくは0.1〜3質量%である。
添加量が0.05質量%未満では十分な効果が得られず、5質量%を超えて添加しても効果の向上が得られない。
本発明のグリース組成物には、更に、所望によりその他の添加剤を添加してもよい。例えば、上記以外の酸化防止剤(例えば、ジチオリン酸亜鉛等)、極圧剤、油性向上剤、金属不活性化剤等をそれぞれ単独で、あるいは2種以上を混合して添加することができる。
油性向上剤としては、オレイン酸やステアリン酸等の脂肪酸、ラウリルアルコールやオレイルアルコール等のアルコール、ステアリルアミンやセチルアミン等のアミン、リン酸トリクレジル等のリン酸エステル、動植物油等が挙げられる。極圧剤としては、有機モリブデン等が挙げられる。金属不活性化剤としては、ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
これらその他の添加剤の添加量は、本発明の効果を損なわない範囲であれば制限はないが、通常はグリース組成物全量の0.1〜20質量%である。添加量が0.1質量%未満では添加効果が十分ではなく、20質量%を超えて添加しても効果が飽和するとともに、基油の量が相対的に少なくなるため潤滑性が低下するおそれがある。
本発明のグリース組成物は上記の各成分を含有するが、その製造方法には制限がない。
一般的には基油中で増ちょう剤を反応させて得られるグリースに、カルボン酸系防錆剤(A)、カルボン酸塩系防錆剤(B)、及び脂肪酸アミン塩(C)の3成分、及び必要な場合にはさらにその他の添加剤をそれぞれ所定量添加し、ニーダやロールミル等で十分に混練することにより得られる。尚、この処理に際し、加熱することも有効である。また、その他の添加剤を添加する場合は、上記3成分と同時に添加することが工程上好ましい。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。
実施例1〜6、比較例1〜7
表1に示す配合にて試験グリースを調製した。この試験グリースを用いて下記に示す(1)耐水性試験、及び(2)防錆試験を行った。結果を表1及び表2に併記する。
(1)耐水性試験
転がり四球試験により、試験グリースの耐水性を評価した。即ち、直径15mmの軸受用鋼球を3個用意し、底面の内径36.0mm、上端部の内径31.63mm、深さ10.98mmの円筒状容器内に正三角形状に置き、試験グリースに水を20%混入させたものを20g塗布し、更に3個の鋼球で形成される窪みに直径5/8インチの軸受用鋼球を1個置き、室温で、直径5/8インチの軸受用鋼球を面圧4.1GPaの負荷を加えながら1000rpmで回転させた。これにより、3個の直径15mmの軸受用鋼球も自転しながら公転するが、剥離が生じるまで連続回転させた。はく離が生じた時点の総回転数を寿命とし、1000×103回転以上を合格とした。
(2)防錆試験
試験軸受として日本精工(株)製玉軸受「608」を用い、各試験グリースを空間容積の20%となるように封入し、恒湿恒温槽(温度80℃、湿度90%)に入れ、一週間放置した後、目視にて内輪の錆の有無を確認した。錆の個数により、以下のようにランク分けを行った。錆の発生の無いaランクを合格(A)とし、それ以外を不合格(B)とした。
aランク:錆の発生無し
bランク:1〜5個の錆発生
cランク:6個以上の錆発生
(3)酸化膜形成性試験
(1)耐水性試験に記載した転がり四球試験により、試験グリースの酸化膜形成性を評価した。試験グリースのみで200×103回転させた後の直径5/8インチ軸受用鋼球の走行跡部に生成した酸化膜厚さをオージェ電子分光分析装置で測定した。測定した酸化膜厚さから、比較例1の酸化膜厚さに対する酸化膜厚比を算出し、2.0以上を合格とした。
Figure 2010024440
Figure 2010024440
注)配合はグリース全量に対する値(質量%)
(1)40℃における動粘度98.3mm2/s
(2)40℃における動粘度98.7mm2/s
(3)4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートとp−トルイジンとの反応生成物
(4)4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートとステアリルアミンとの反応生成物
(5)炭素数8と炭素数20の混合脂肪酸のアミン塩
(6)オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート
添加剤(A)〜(C)を所定量配合してなる本発明の実施例1〜6のグリース組成物は、耐水性及び防錆性が優れている。
成分(A)〜(C)を含まない比較例1では、耐水性及び防錆性が劣っている。
比較例1に従来の錆止め剤として公知のバリウムスルフォネートを加えた比較例2では防錆性は改良されるが、耐水性が劣っている。
実施例2において、添加剤として成分(A)、(B)又は(C)のみを使用した比較例3、比較例4、及び比較例5では耐水性が劣っている。
実施例2において、添加剤として成分(A)及び(B)のみを使用した比較例6では耐水性が劣っている。
比較例7は成分(A)、(B)及び(C)の量が本発明で規定する量より多いため、グリース由来の酸化膜等の生成が阻害され、酸化膜厚比が小さい。

Claims (4)

  1. 鉱油及び合成油の少なくとも一種からなる基油に、増ちょう剤、および添加剤としてカルボン酸系防錆剤(A)、カルボン酸塩系防錆剤(B)、脂肪酸アミン塩(C)を配合してなるグリース組成物において、
    グリース組成物全量に対する、カルボン酸系防錆剤(A)の含有量が0.2〜3質量%、カルボン酸塩系防錆剤(B)の含有量が0.2〜3質量%、脂肪酸アミン塩(C)の含有量が0.2〜4質量%である請求項1記載のグリース組成物。
  2. カルボン酸系防錆剤(A)がコハク酸ハーフエステルであり、カルボン酸塩系防錆剤(B)がナフテン酸亜鉛であり、脂肪酸アミン塩(C)が炭素数8〜20の脂肪酸のアミン塩である、請求項1記載のグリース組成物。
  3. 有機金属化合物及び硫黄−リン系化合物の少なくとも1種からなる摩耗防止剤(D)を含有する請求項1又は2記載のグリース組成物。
  4. グリース組成物全量に対する、摩耗防止剤(D)の含有量が0.1〜5質量%である、請求項3記載のグリース組成物。
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