JP2010019399A - ボール型等速ジョイント - Google Patents

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Abstract

【課題】ボール組付け時に悪影響を及ぼすことなく、内輪の強度を向上させるようにしたボール型等速ジョイントを提供する。
【解決手段】内輪ボール溝32の開口部側の端部には、ボール40との間でトルクを伝達する際にボール40が内輪ボール溝32を転動する実用領域以外の部位に、開口部側に向かうに連れて内輪軸線L2に近づくように傾斜した第1テーパ部36を設ける。外輪ボール溝23の開口部と反対側の端部には、ボール40との間でトルクを伝達する際にボール40が外輪ボール溝23を転動する実用領域以外の部位に、第1テーパ部36にボール40が接する時に開口部と反対側へ向かうに連れて第1テーパ部36から遠ざかるように傾斜した第2テーパ部24を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車に使用されるボール型等速ジョイントに関する。
従来より、ボール型等速ジョイントとして、例えば、特開2000−230568号公報(特許文献1)や特開2004−156699号公報(特許文献2)などに記載されているものが知られている。このボール型等速ジョイントは、一端が開口した筒状に形成されて凹球面状の内周面に軸方向に延びる複数の外輪ボール溝23が形成された外輪20と、外輪20の内側に配置され、凸球面状の外周面に軸方向に延びる複数の内輪ボール溝32が形成された内輪30と、それぞれの外輪ボール溝23および内輪ボール溝32を転動し、外輪20と内輪30との間でトルクを伝達する複数のボール40と、環状に形成されて外輪20と内輪30との間に配置され、周方向にボール40をそれぞれ収容する複数の窓部53が形成された保持器50と、を備えている(図3参照)。
これら特許文献などに記載の一般的なボール型等速ジョイントにおいては、ボールを内輪ボール溝32および外輪ボール溝23に組み付ける場合、図3に示すように、外輪軸線L1と内輪軸線L2との交差角度(ジョイント角度)θを、実際の使用時の最大角度(50deg)よりも大きくとった状態(65deg程度)で、外輪20の開口部側から内輪ボール溝32と外輪ボール溝23との間にボール40を挿入して組付けを行うようにしている。そのため、図4に示すように、外輪20の開口部と反対側に位置するボール40の移動スペースを確保する必要があるので、内輪ボール溝32及び外輪ボール溝23の軌道長さを、実際の使用領域(実用領域)よりも長くしておく必要がある。
なお、通常、内輪ボール溝32は、内輪軸線L2上の点を曲率中心として描かれる円弧状に形成され、外輪ボール溝23は、外輪軸線L1上の点を曲率中心として描かれる円弧状に形成されている。そして、特許文献1には、内輪ボール溝は、軸方向中間部に凸R状の第1円弧溝部を有すると共に、軸方向片端または両端に直線または凹Rを備えた第2円弧溝部を有し、外輪ボール溝を、内輪ボール溝の第1円弧溝部および第2円弧溝部と対応する形状に形成することが記載されている。また、特許文献2には、外輪ボール溝の軸方向中間部に円弧溝部を設け、軸方向両端部または軸方向基端部に直線溝部を設けることが記載されている。
2000−230568号公報 2004−156699号公報
ところで、内輪ボール溝32が、上記のように内輪軸線L2上の点を曲率中心として描かれる円弧状に形成されている場合には、内輪30の軸方向端部における内輪ボール溝32の底部と内輪30の内周面との間の肉厚が軸端に向かうほど薄くなる。特に、内輪30の内周面に、動力伝達軸の外周スプラインを嵌合(噛合)する内周スプラインが形成されている場合には、その内周スプラインの大径面と内輪ボール溝32の底部との間の肉厚は極端に薄くなってしまう。そのため、軸方向端縁部の肉厚tの薄い部位が内輪30の破損発生の起点となるため、内輪30の強度向上が求められる。一方、内輪ボール溝32の軸方向端縁部の肉厚tを厚くすると、ボール組付け時におけるボール40の挿入スペースが狭くなるので組付け作業が困難になる。
なお、特許文献1のように、内輪ボール溝の軸方向片端または両端に第2円弧溝部を設けることにより、内輪の端部の肉厚を厚くすることが可能であるが、ボール組付け時におけるボールの動きに関することは何ら記載されていない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ボール組付け時に悪影響を及ぼすことなく、内輪の強度を向上させるようにしたボール型等速ジョイントを提供することを解決すべき課題とするものである。
以下、上記課題を解決するのに適した各手段について、必要に応じて作用効果等を付記しつつ説明する。
1.ボール型等速ジョイントは、
軸方向一方に開口部を備える筒状からなり、内周面に軸方向に延びる外輪ボール溝が複数形成された外輪と、
前記外輪の内側に配置され、外周面に軸方向に延びる内輪ボール溝が複数形成された内輪と、
それぞれの前記外輪ボール溝および前記内輪ボール溝を転動し、前記外輪と前記内輪との間でトルクを伝達する複数のボールと、
環状からなり、前記外輪と前記内輪との間に配置され、周方向に前記ボールをそれぞれ収容する複数の窓部が形成された保持器と、
を備えるボール型等速ジョイントにおいて、
前記内輪ボール溝の前記開口部側の端部には、前記ボールとの間でトルクを伝達する際に前記ボールが前記内輪ボール溝を転動する実用領域以外の部位に、前記開口部側に向かうに連れて内輪軸線に近づくように傾斜した第1テーパ部が設けられ、
前記外輪ボール溝の前記開口部と反対側の端部には、前記ボールとの間でトルクを伝達する際に前記ボールが前記外輪ボール溝を転動する実用領域以外の部位に、前記第1テーパ部に前記ボールが接する時に前記開口部と反対側へ向かうに連れて前記第1テーパ部から遠ざかるように傾斜した第2テーパ部が設けられていることを特徴とする。
手段1において、内輪ボール溝の開口部側の端部には、ボールが内輪ボール溝を転動する実用領域以外の部位に、開口部側に向かうに連れて内輪軸線に近づくように傾斜した第1テーパ部が設けられている。これにより、内輪の開口部側の端部における内輪ボール溝の底部と内輪の内周面との間の肉厚が増大し、内輪の強度が向上するため、等速ジョイントの外径を大きくすることなく、強度の向上を図ることができる。また、同じ強度であれば、小型化することができる。
なお、ここでの「実用領域」とは、ボール型等速ジョイントにトルクが伝達される状態において、内輪軸線と外輪軸線との交差角度が最大となった状態で作動する時に、ボールが内輪ボール溝を転動する範囲のことをいう。手段1においては、第1テーパ部は、内輪ボール溝の開口部側の端部のうちの実用領域以外の部位に設けられる。
また、手段1において、外輪ボール溝の開口部と反対側の端部には、ボールが外輪ボール溝を転動する実用領域以外の部位に、開口部と反対側へ向かうに連れて第1テーパ部から遠ざかるように傾斜した第2テーパ部が設けられている。即ち、第1テーパ部と第2テーパ部は、外輪の開口部と反対側(奥側)へ向かって開くように設けられている。これにより、ボールを組み付ける際に、外輪の最も奥側に位置しているボールが第1テーパ部と第2テーパ部によって奥側へ押し出されるようになる。そのため、外輪の開口部側において、内輪ボール溝と外輪ボール溝との間にボールを容易に挿入することが可能となる。
なお、ここでの「実用領域」とは、ボール型等速ジョイントにトルクが伝達される状態において、内輪軸線と外輪軸線との交差角度が最大となった状態で作動する時に、ボールが外輪ボール溝を転動する範囲のことをいう。手段1においては、第2テーパ部は、外輪ボール溝の開口部側と反対側(奥側)の端部のうちの実用領域以外の部位に設けられる。
したがって、手段1によれば、ボール組付け時に悪影響を及ぼすことなく、内輪の強度を向上させることができる。
2.手段1に記載のボール型等速ジョイントにおいて、
前記第1テーパ部は、前記内輪ボール溝の前記実用領域以外の部位にのみ設けられ、前記第2テーパ部は、前記外輪ボール溝の前記実用領域以外の部位にのみ設けられている。
手段2によれば、ボールの組付容易性をより確実に確保することができると共に、内輪の強度をより確実に向上させることができる。
3.手段1または2に記載のボール型等速ジョイントにおいて、
前記第1テーパ部および前記第2テーパ部は、前記ボールを前記内輪ボール溝および前記外輪ボール溝に組み付ける際に利用されるものである。
手段3によれば、第1テーパ部および第2テーパ部が設けられていることによって、ボールの組付けを行う際の組付け作業が容易になるので、第1テーパ部および第2テーパ部を有効に利用することが可能となる。
4.手段1〜3の何れか一つに記載のボール型等速ジョイントにおいて、
前記内輪ボール溝の前記実用領域は、前記内輪軸線上の点を曲率中心として描かれる円弧状に形成され、前記外輪ボール溝の前記実用領域は、前記外輪軸線上の点を曲率中心として描かれる円弧状に形成されている。
手段4によれば、内輪ボール溝の実用領域および外輪ボール溝の実用領域が、円弧状に形成されていることにより、各ボールが保持器を押す方向が外輪の開口部側になるので、保持器の姿勢を安定化することができる。仮に、実用領域に第1テーパ部や第2テーパ部が設けられていると、各ボールが保持器を押す方向が異なるため、保持器が安定し難くなり、保持器のガタ付きも発生し易くなる。
5.手段1〜4の何れか一つに記載のボール型等速ジョイントにおいて、
前記外輪ボール溝の前記開口部と反対側の端縁には、前記第2テーパ部からの前記ボールの脱落を阻止するストッパ部が設けられている。
手段5によれば、第1テーパ部と第2テーパ部は、外輪の開口部と反対側(奥側)へ向かって開くように設けられていることから、ボール組付け時に、第1テーパ部と第2テーパ部の間に押し出されたボールが、ストッパ部によって第2テーパ部からの脱落を阻止することができる。また、このストッパ部を設けることによって、ボールの噛み込みも防止することができる。なお、ストッパ部としては、テーパ面や曲面、或いは突起などによって構成することができる。
6.手段5に記載のボール型等速ジョイントにおいて、
前記ストッパ部は、前記ボールが前記第1テーパ部と前記第2テーパ部に接した時に、前記開口部と反対側へ向かうに連れて前記第1テーパ部に近づくように傾斜したテーパ面により構成されている。
手段6によれば、ストッパ部のテーパ面と第1テーパ部は、外輪の開口部と反対側(奥側)へ向かって閉じるように設けられているため、第2テーパ部からのボールの脱落をより確実に阻止することが可能となる。また、外輪の内周面を研削などにより加工する際に、一連の加工工程においてストッパ部を容易に形成することができる。
以下、本発明のボール型等速ジョイントを具体化した実施形態について図面を参照しつつ説明する。
本実施形態のボール型等速ジョイント10(以下、単に「等速ジョイント」と称す)の構成について、図1を参照して説明する。図1は、等速ジョイント10の最大ジョイント角をとった状態の軸方向断面図である。なお、以下の説明において、外輪20の開口側とは、図1の左側を意味し、外輪20の奥側とは、図1の右側を意味する。
図1に示すように、等速ジョイント10は、固定式ボール型等速ジョイント(「ツェッパ形等速ジョイント」とも称す)からなる。この等速ジョイント10は、外輪20と、内輪30と、複数のボール40と、保持器50とから構成される。以下、各構成部品について詳細に説明する。
外輪20は、図1の左側に開口部を有するカップ状(有底筒状)からなる。この外輪20のカップ底部の外方(図1の右側)には、連結軸21が外輪軸方向に延びるように一体形成されている。この連結軸21は、他の動力伝達軸に連結される。さらに、外輪20の内周面は、凹球面状に形成されている。具体的には、外輪20の凹球面状内周面22は、外輪軸方向に切断した断面で見た場合に円弧凹状に形成されている。
さらに、外輪20の内周面には、外輪軸直交方向断面がほぼ円弧凹状からなる複数の外輪ボール溝23が、ほぼ外輪軸方向に延びるように形成されている。この外輪ボール溝23の詳細については後述する。これら複数(本実施形態では6個)の外輪ボール溝23は、径方向に切断した断面で見た場合に、周方向に等間隔(本実施形態においては60度間隔)に形成されている。ここで、外輪軸方向とは、外輪20の中心軸を通る方向、すなわち、外輪20の回転軸方向を意味する。
内輪30は、環状からなり、外輪20の内側に配置されている。この内輪30の外周面31は、凸球面状に形成されている。具体的には、内輪30の凸球面状外周面31は、内輪軸方向に切断した断面で見た場合に一様な円弧、つまり凸状の部分球面状に形成されている。
さらに、内輪30の外周面には、内輪軸直交方向断面がほぼ円弧凹状からなる複数の内輪ボール溝32が、ほぼ内輪軸方向に延びるように形成されている。この内輪ボール溝32の詳細については後述する。これら複数(本実施形態では6個)の内輪ボール溝32は、径方向に切断した断面で見た場合に、周方向に等間隔(本実施形態では60度間隔)に、且つ、外輪20に形成される外輪ボール溝23と同数形成されている。つまり、それぞれの内輪ボール溝32が、外輪20のそれぞれの外輪ボール溝23に対向するように位置する。
また、内輪30の内周面には、内輪軸方向に延びる内周スプライン33が形成されている。この内周スプライン33は、動力伝達軸35の外周スプラインに嵌合(噛合)されている。ここで、内輪軸方向とは、内輪30の中心軸を通る方向、すなわち、内輪30の回転軸方向を意味する。
複数のボール40は、それぞれ、外輪20の外輪ボール溝23と、当該外輪ボール溝23に対向する内輪30の内輪ボール溝32に挟まれるように配置されている。そして、それぞれのボール40は、それぞれの外輪ボール溝23およびそれぞれの内輪ボール溝32に対して、転動自在で周方向(外輪軸回りまたは内輪軸回り)に係合している。従って、ボール40は、外輪20と内輪30との間でトルクを伝達する。
保持器50は、環状からなる。この保持器50の外周面51は、外輪20の凹球面状内周面22にほぼ対応する部分球面状、すなわち凸球面状に形成されている。一方、保持器50の内周面52は、内輪30の凸球面状外周面31にほぼ対応する部分球面状、すなわち球面凹状に形成されている。この保持器50は、外輪20の凹球面状内周面22と内輪30の凸球面状外周面31との間に配置されている。さらに、保持器50は、周方向(保持器軸心の周方向)に等間隔に、略矩形の貫通孔である窓部53を複数形成している。この窓部53は、ボール40と同数形成されている。そして、それぞれの窓部53に、ボール40が1つずつ収容されている。
次に、内輪ボール溝32に設けられた第1テーパ部36、外輪ボール溝23に設けられた第2テーパ部24およびストッパ部25について、図1および図2を参照して詳細に説明する。図2は、図1の等速ジョイントの要部を拡大して示す拡大断面図である。
図2に示すように、内輪ボール溝32の開口部側の端部には、外輪20の開口部側に向かうに連れて内輪軸線L2(図1参照)に近づくように傾斜した第1テーパ部36が設けられている。この第1テーパ部36は、内輪ボール溝32とボール40との間でトルクを伝達する際に、ボール40が内輪ボール溝32を転動する実用領域以外の部位にのみ設けられている。
即ち、第1テーパ部36は、内輪ボール溝32の実用領域よりも開口部側に位置する部位に設けられている。内輪ボール溝32の実用領域となる部位は、外輪軸線L1と内輪軸線L2との交点Oから内輪軸線L2方向にオフセットした点O1を曲率中心として描かれる円弧状に形成されている。この実用領域となる部位の円弧に対して、第1テーパ部36はその円弧から接線方向に延設されている。
そして、外輪ボール溝23の開口部と反対側(外輪20の奥側)の端部には、第1テーパ部36にボール40が接する時に、開口部と反対側へ向かうに連れて第1テーパ部36から遠ざかるように傾斜した第2テーパ部24が設けられている。この第2テーパ部24は、外輪ボール溝23とボール40との間でトルクを伝達する際に、ボール40が外輪ボール溝23を転動する実用領域以外の部位にのみ設けられている。
即ち、第2テーパ部24は、外輪ボール溝23の実用領域よりも開口部と反対側に位置する部位に設けられている。外輪ボール溝23の実用領域となる部位は、交点Oから外輪軸線L1方向にオフセットした点O2を曲率中心として描かれる円弧状に形成されている。この実用領域となる部位の円弧に対して、第2テーパ部24はその円弧から接線方向に延設されている。
これら第1テーパ部36と第2テーパ部24は、外輪20の開口部と反対側(外輪20の奥側)へ向かって開くように設けられている。これにより、ボールを組み付ける際に、外輪20の最も奥側に位置しているボール40(図2参照)が第1テーパ部36と第2テーパ部24によって奥側へ押し出されるようになっている。
また、外輪ボール溝23の開口部と反対側の端縁には、第2テーパ部24からのボール40の脱落を阻止するストッパ部25が設けられている。このストッパ部25は、ボール40が第1テーパ部36と第2テーパ部24に接した時に、開口部と反対側へ向かうに連れて第1テーパ部36に近づくように傾斜したテーパ面により構成されている。即ち、ストッパ部25のテーパ面と第1テーパ部36は、外輪20の開口部と反対側(外輪20の奥側)へ向かって閉じるように設けられている。
以上のように構成された本実施形態の等速ジョイント10は、内輪ボール溝32の開口部側の端部の実用領域以外となる部位に第1テーパ部36が設けられている。これにより、内輪30の開口部側の端部における内輪ボール溝32の底部と内輪30の内周面との間の肉厚t1が従来の肉厚t2に比べて大幅に増大し、内輪30の強度が大幅に向上する。そのため、等速ジョイントの外径を大きくすることなく、強度の向上を図ることができる。また、同じ強度であれば、小型化することができる。
また、外輪ボール溝23の開口部と反対側の端部の実用領域以外となる部位に第2テーパ部24が設けられている。これにより、ボール40を組み付ける際に、外輪20の最も奥側に位置しているボール40が第1テーパ部36と第2テーパ部24によって奥側へ押し出されるようになる。そのため、外輪20の開口部側において、内輪ボール溝32と外輪ボール溝23との間にボール40を容易に挿入することが可能となる。
したがって、本実施形態の等速ジョイント10によれば、ボール組付け時に悪影響を及ぼすことなく、内輪30の強度を向上させることができる。
また、本実施形態では、第1テーパ部36が内輪ボール溝32の実用領域以外の部位にのみ設けられ、第2テーパ部24が外輪ボール溝23の実用領域以外の部位にのみ設けられている。そのため、ボール40の組付容易性をより確実に確保することができると共に、内輪30の強度をより確実に向上させることができる。
これら第1テーパ部36および第2テーパ部24が設けられていることによって、ボールの組付けを行う際の組付け作業が容易になるので、第1テーパ部36および第2テーパ部24を有効に利用することが可能となる。
また、本実施形態では、内輪ボール溝32の実用領域は、点O1を曲率中心として描かれる円弧状に形成され、外輪ボール溝23の実用領域は、点O2を曲率中心として描かれる円弧状に形成されている。これにより、各ボール40が保持器を押す方向が外輪20の開口部側になるので、保持器50の姿勢を安定化することができるので、保持器50のガタ付きの発生を回避することができる。
そして、本実施形態では、外輪ボール溝23の開口部と反対側の端縁にストッパ部25が設けられている。これにより、ボール組付け時において、第1テーパ部36と第2テーパ部24の間に押し出されたボール40の第2テーパ部24からの脱落や、ボール40の噛み込みを防止することができる。
このストッパ部25は、ボール40が第1テーパ部36と第2テーパ部24に接した時に、開口部と反対側へ向かうに連れて第1テーパ部36に近づくように傾斜したテーパ面により構成されているため、第2テーパ部24からのボール40の脱落をより確実に阻止することが可能となる。
実施形態に係る等速ジョイントの最大ジョイント角をとった状態の軸方向断面図である。 図1の等速ジョイントの要部を拡大して示す拡大断面図である。 等速ジョイントのボール組付け時の状態を示す軸方向断面図である。 内輪ボール溝におけるボールの軌道長さを示す説明図である。
符号の説明
10:ボール型等速ジョイント、 20:外輪、 21:連結軸、 22:凹球面状内周面、 23:外輪ボール溝、 24:第2テーパ部、 25:ストッパ部、 30:内輪、 31:凸球面状外周面、 32:内輪ボール溝、 33:内周スプライン、 36:第1テーパ部、 40:ボール、 50:保持器、 53:窓部、 L1:外輪軸線、 L2:内輪軸線。

Claims (6)

  1. 軸方向一方に開口部を備える筒状からなり、内周面に軸方向に延びる外輪ボール溝が複数形成された外輪と、
    前記外輪の内側に配置され、外周面に軸方向に延びる内輪ボール溝が複数形成された内輪と、
    それぞれの前記外輪ボール溝および前記内輪ボール溝を転動し、前記外輪と前記内輪との間でトルクを伝達する複数のボールと、
    環状からなり、前記外輪と前記内輪との間に配置され、周方向に前記ボールをそれぞれ収容する複数の窓部が形成された保持器と、
    を備えるボール型等速ジョイントにおいて、
    前記内輪ボール溝の前記開口部側の端部には、前記ボールとの間でトルクを伝達する際に前記ボールが前記内輪ボール溝を転動する実用領域以外の部位に、前記開口部側に向かうに連れて内輪軸線に近づくように傾斜した第1テーパ部が設けられ、
    前記外輪ボール溝の前記開口部と反対側の端部には、前記ボールとの間でトルクを伝達する際に前記ボールが前記外輪ボール溝を転動する実用領域以外の部位に、前記第1テーパ部に前記ボールが接する時に前記開口部と反対側へ向かうに連れて前記第1テーパ部から遠ざかるように傾斜した第2テーパ部が設けられていることを特徴とするボール型等速ジョイント。
  2. 前記第1テーパ部は、前記内輪ボール溝の前記実用領域以外の部位にのみ設けられ、前記第2テーパ部は、前記外輪ボール溝の前記実用領域以外の部位にのみ設けられている請求項1に記載のボール型等速ジョイント。
  3. 前記第1テーパ部および前記第2テーパ部は、前記ボールを前記内輪ボール溝および前記外輪ボール溝に組み付ける際に利用されるものである請求項1または2に記載のボール型等速ジョイント。
  4. 前記内輪ボール溝の前記実用領域は、前記内輪軸線上の点を曲率中心として描かれる円弧状に形成され、前記外輪ボール溝の前記実用領域は、前記外輪軸線上の点を曲率中心として描かれる円弧状に形成されている請求項1〜3の何れか一項に記載のボール型等速ジョイント。
  5. 前記外輪ボール溝の前記開口部と反対側の端縁には、前記第2テーパ部からの前記ボールの脱落を阻止するストッパ部が設けられている請求項1〜4の何れか一項に記載のボール型等速ジョイント。
  6. 前記ストッパ部は、前記ボールが前記第1テーパ部と前記第2テーパ部に接した時に、前記開口部と反対側へ向かうに連れて前記第1テーパ部に近づくように傾斜したテーパ面により構成されている請求項5に記載のボール型等速ジョイント。
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