JP2008064290A - 等速自在継手 - Google Patents

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徹 山瀬
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Abstract

【課題】高作動角においても十分な信頼性や耐久性を有する等速自在継手を提供することにある。
【解決手段】外輪溝1bを2つの円弧1b1,1b2で形成し、奥側の円弧1b1の中心O11を軸線Lよりも径方向外側に配置し、開口側の円弧1b2の中心O12を、軸線Lよりも径方向内側に配置する。内輪溝2bを2つの円弧2b1,2b2で形成し、奥側の円弧2b1の中心O21を軸線Lよりも径方向内側に配置し、開口側の円弧2b2の中心O22を、軸線Lよりも径方向外側に配置する。外輪溝1bの2つの円弧1b1,1b2の接続点Pと、各円弧1b1,1b2の中心O11,O12とを単一の外輪溝直線Soに配置する。内輪溝2bの2つの円弧2b1,2b2の接続点Qと、各円弧2b1,2b2の中心O21,O22とを単一の内輪溝直線Si上に配置する。外輪溝直線Soと内輪溝直線Siを、継手中心Cに関して対称に形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば自動車や産業機械に使用される等速自在継手に関する。
等速自在継手としては、図6に示すように、開口1cとこの開口1cに連なる球状の内周面1aとを有する外輪1と、この外輪1の内側に配置されて球状の外周面2aを有する内輪2と、外輪1の内周面1aに形成されて軸方向に延在する複数の外輪溝1bと、内輪の外周面2aに形成されて軸方向に延在する複数の内輪溝2bと、対向する外輪溝1bと内輪溝2bとで形成されるボールトラックに配置されたボール3と、外輪1の内周面1aと内輪2の外周面2aとの間に配置されてボール3を保持する保持器4とを備えたものが知られている。
上記外輪溝1bは軸方向において1つの円弧で形成され、この外輪溝1bの中心O1を継手中心Oよりも外輪1の開口側にオフセットしている。また、上記内輪溝2bは軸方向において1つの円弧で形成され、この内輪溝2bの中心O2を継手中心Oよりも外輪1の奥側にオフセットしている。この外輪溝1bと内輪溝2bは、各中心O1,O2とボール3の中心とを結ぶ線が互いに同じ角度αをなしていて、互いに同じオフセット量を有する。また、外輪溝1bの中心O1と内輪溝2bの中心2は、いずれも軸線L上に位置している。なお、図6では、外輪1と内輪2との間の作動角が零であり、外輪1の軸線と内輪2の軸線は同一の軸線Lとして表れている。
上記等速自在継手は、図7に示すように、外輪の軸線L1と内輪の軸線L2とが作動角θをなすとき、この作動角θの二等分平面上にボール3が配置される。上記外輪1の内周面1aと保持器4の外周面4a、及び、保持器4の内周面4bと内輪2の外周面2aは、中心が継手中心Oと一致する同心円に形成されている。
しかしながら、上記従来の等速自在継手は、外輪溝1bの中心O1と内輪溝2bの中心O2が、軸線L上の開口側と奥側に夫々オフセットされていることにより、外輪溝1bと内輪溝2bの深さが奥側ほど浅くなる。一般的に、等速自在継手では、溝1bとボールとの接触はアンギュラコンタクトであり、接触角が一定に形成される。したがって、外輪1と内輪2の間の作動角θが増大したとき、外輪溝1bと内輪溝2bの奥側部分において、ボール3の接触部が溝1b,2bの縁に接近する。これにより、外輪1の内周面1aや内輪2の外周面2aにボール3が乗り上り、溝1b,2bの縁部に欠けが生じ、また、早期に溝1b,2bにフレーキングが発生するといった問題が生じる場合がある。
そこで、従来、外輪溝と内輪溝を単一の円弧で形成し、上記外輪溝の中心を継手中心よりも開口側かつ軸線よりも径方向外側にオフセットすると共に、内輪溝の中心を継手中心よりも奥側かつ軸線よりも径方向外側にオフセットした等速自在継手が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、外輪溝と内輪溝を、継手中心面よりも開口側と奥側との2つの円弧で夫々形成する等速自在継手が提案されている。この等速自在継手は、外輪溝について、開口側の円弧の中心を継手中心に配置する一方、奥側の円弧の中心を継手中心よりも径方向外側にオフセットしている。また、内輪溝について、奥側の円弧の中心を継手中心よりも奥側にオフセットすると共に、開口側の円弧の中心を継手中心よりも奥側かつ径方向外側にオフセットしている(例えば、特許文献2参照)。
特表2002−541395号公報 特開平4−228925号公報
しかしながら、外輪溝と内輪溝を単一の円弧で夫々形成した等速自在継手は、外輪溝及び内輪溝の中心を共に軸線よりも径方向外側にオフセットしているので、内輪奥側部分の深さが不足し易いという問題がある。また、外輪溝と内輪溝を2つの円弧で夫々形成した等速自在継手は、内輪溝の奥側の円弧中心が軸線上のオフセットであるので、内輪溝の奥側部分の深さが不足し易いという問題がある。このように、従来の等速自在継手は、高作動角における信頼性や耐久性を招き易いという問題がある。
そこで、本発明は、ボールトラックの奥側部分におけるボールの乗り上り等の不都合を効果的に防止できて、高作動角においても高い信頼性と耐久性を有する等速自在継手を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、開口とこの開口に連なる球状の内周面とを有する外輪と、この外輪の内側に配置されて球状の外周面を有する内輪と、上記外輪の内周面に形成されて軸方向に延在する複数の外輪溝と、上記内輪の外周面に形成されて軸方向に延在する複数の内輪溝と、対向する上記外輪溝と上記内輪溝とで形成される複数のボールトラックに夫々配置されたボールと、上記外輪の内周面と上記内輪の外周面との間に配置されて上記複数のボールを保持する保持器とを備える等速自在継手において、上記外輪溝は、奥側の円弧と開口側の円弧で形成され、上記開口側の円弧の中心が外輪の軸線よりも径方向内側に位置し、上記内輪溝は、奥側の円弧と開口側の円弧で形成され、上記奥側の円弧の中心が内輪の軸線よりも径方向内側に位置することを特徴としている。
請求項1の等速自在継手によれば、内輪溝の奥側の円弧の中心が内輪の軸線よりも径方向内側に位置することにより、内輪溝の奥側部分の深さが十分に深く形成される。したがって、作動角が増大しても、内輪溝の奥側部分でボールの接触部が溝の縁に接近し難くなる。その結果、ボールトラックの奥側部分において、内輪の外周面にボールが乗り上る不都合や、内輪溝の縁部に欠けが生じる不都合や、内輪溝に早期にフレーキングが発生する不都合を効果的に防止できる。
なお、上記外輪溝の開口側部分は、従来よりも深さが浅くなるが、従来から欠けやフレーキング等の不都合を防止するには十分な深さが確保されているので、深さの減少による不都合は生じない。
請求項2の発明は、請求項1の等速自在継手において、上記外輪溝は、上記奥側の円弧の中心が外輪の軸線よりも径方向外側に位置し、上記内輪溝は、上記開口側の円弧の中心が内輪の軸線よりも径方向外側に位置することを特徴としている。
請求項2の等速自在継手によれば、外輪溝の奥側の円弧の中心が外輪の軸線よりも径方向外側に位置することにより、外輪溝の奥側部分の深さが十分に深く形成される。したがって、作動角が増大しても、外輪溝の奥側部分でボールの接触部が溝の縁に接近し難くなり、外輪の内周面にボールが乗り上がる不都合等を効果的に防止できる。このように、ボールトラックの奥側部分を形成する外輪の内周面についても、ボールが乗り上る不都合や、溝の縁部に欠けが生じる不都合や、溝に早期にフレーキングが発生する不都合を防止できる。その結果、高作動角における信頼性及び耐久性を大幅に向上できる。
なお、上記内輪溝の開口側部分は、従来よりも深さが浅くなるが、従来から欠けやフレーキング等の不都合を防止するには十分な深さが確保されているので、深さの減少による不都合は生じない。
請求項3の発明は、請求項1の等速自在継手において、上記外輪溝は、上記奥側の円弧と開口側の円弧とが接続される接続点と、上記奥側の円弧の中心と、上記開口側の円弧の中心とが単一の外輪溝直線上に位置すると共に、上記内輪溝は、上記奥側の円弧と開口側の円弧とが接続される接続点と、上記奥側の円弧の中心と、上記開口側の円弧の中心とが単一の内輪溝直線上に位置し、上記外輪溝直線と内輪溝直線は、上記外輪と内輪との間の作動角が零であるとき、継手中心面に関して対称であることを特徴としている。
請求項3の等速自在継手によれば、上記外輪溝について、奥側の円弧と開口側の円弧との接続点と、上記奥側の円弧の中心と、上記開口側の円弧の中心とを単一の外輪溝直線上に配置することにより、奥側の円弧と開口側の円弧とが滑らかに接続される。したがって、外輪溝の奥側部分と開口側部分との間でボールを滑らかに通過させることができる。また、上記内輪溝について、奥側の円弧と開口側の円弧との接続点と、上記奥側の円弧の中心と、上記開口側の円弧の中心とを単一の内輪溝直線上に配置することにより、奥側の円弧と開口側の円弧とが滑らかに接続される。したがって、内輪溝の奥側部分と開口側部分との間でボールを滑らかに通過させることができる。さらに、作動角が零であるときに上記外輪溝直線と内輪溝直線を継手中心面に関して対称に形成することにより、作動角が増大したとき、ボールが上記外輪溝の接続点と上記内輪溝の接続点とを同じタイミングで通過する。これらにより、高作動角においても、上記外輪溝と内輪溝とで形成されるボールトラックにボールを滑らかに転動させることができて、ボールの転動不良を防止できる。その結果、高作動角においても信頼性と耐久性の高い等速自在継手が得られる。
なお、上記継手中心面とは、上記外輪と内輪の作動角が零である状態で、上記複数のボールの中心が含まれる面をいう。
請求項4の発明は、請求項3の等速自在継手において、上記外輪溝直線と内輪溝直線との交点に、上記ボールの中心が位置することを特徴としている。
請求項4の等速自在継手によれば、上記外輪溝直線と内輪溝直線との交点に上記ボールの中心を配置することにより、作動角が零であるとき、上記ボールを、外輪溝に接続点で接触させると共に内輪溝に接続点で接触させることができる。
請求項5の発明は、請求項3の等速自在継手において、上記外輪溝直線と内輪溝直線は、互いに平行であることを特徴としている。
請求項5の等速自在継手によれば、上記外輪溝直線と内輪溝直線を互いに平行にすることにより、作動角が零であるとき、上記ボールを、外輪溝に奥側部分で接触させると共に内輪溝に開口側部分で接触させることができる。
本発明によれば、外輪溝と内輪溝の夫々を奥側の円弧と開口側の円弧で形成し、外輪溝の開口側の円弧の中心位置と内輪溝の奥側の円弧の中心位置とを適切にすることにより、ボールトラックの奥側部分におけるボールの乗り上がり等の不都合を防止できて、高作動角における等速自在継手の信頼性と耐久性を向上できる。
以下、本発明の等速自在継手を図示の実施形態により詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態としての固定型等速自在継手を示す断面図である。この固定型等速自在継手は、自動車のドライブシャフトに用いられ、従動シャフト(図示せず)が連結される外輪1から、駆動シャフト(図示せず)が連結される内輪2に、各シャフトが屈曲しても等速で回転力を伝達するものである。この固定型等速自在継手は、開口1cとこの開口1cに連なる球状の内周面1aとを有する外輪1と、この外輪1の内側に配置されて球状の外周面2aを有する内輪2を備える。外輪1の内周面1aには、軸方向に延在する複数の外輪溝1bが形成されている。内輪の外周面2aには、軸方向に延在する内輪溝2bが上記外輪溝1bと同じ個数だけ形成されている。内輪2の内周面2cには、駆動シャフトの先端と嵌合するセレーション又はスプラインが形成されている。対向する外輪の外輪溝1bと、内輪2の内輪溝2bとでボールトラックが形成され、このボールトラック内にボール3が配置されている。外輪1の内周面1aと内輪2の外周面2aとの間には、ボール3を保持する保持器4が設けられている。図1では、外輪1と内輪2との間の作動角が零であり、外輪1の軸線と内輪2の軸線は同一の軸線Lとして表れている。
上記外輪溝1bは、軸方向に連なる2つの円弧1b1,1b2で形成されている。この外輪溝1bは、奥側の円弧1b1の中心O11が軸線Lよりも径方向外側かつ継手中心面Cよりも開口側に位置している。開口側の円弧1b2の中心O12は、軸線Lよりも径方向内側かつ継手中心面Cよりも開口側に位置している。奥側の円弧1b1の半径R1は、開口側の円弧1b2の半径R2よりも大きく形成されている。
上記内輪溝2bは、軸方向に連なる2つの円弧2b1,2b2で形成されている。この内輪溝2bは、奥側の円弧2b1の中心O21が軸線Lよりも径方向内側かつ継手中心面Cよりも奥側に位置している。開口側の円弧2b2の中心O22は、軸線Lよりも径方向外側かつ継手中心面Cよりも奥側に位置している。奥側の円弧2b1の半径r1は、開口側の円弧2b2の半径r2よりも小さく形成されている。
上記外輪溝1bについて、各円弧が接続される接続点と、各円弧の中心位置との間に、所定の関係が成立するように形成されている。すなわち、奥側の円弧1b1と開口側の円弧1b2との接続点Pと、開口側の円弧1b2の中心O12と、奥側の円弧1b1の中心O11とが単一の外輪溝直線So上に位置している。
また、上記内輪溝2bについて、各円弧が順次接続される接続点と、各円弧の中心位置との間に、所定の関係が成立するように形成されている。すなわち、奥側の円弧2b1と開口側の円弧2b2との接続点Qと、奥側の円弧2b1の中心O21と、開口側の円弧2b2の中心O22とが単一の内輪溝直線Si上に位置している。
上記外輪溝直線Soと内輪溝直線Siは、継手中心面Cに関して対称に形成されている。すなわち、外輪溝直線Soと内輪溝直線Siは、継手中心面Cに関して互いに逆側に延在し、上記継手中心面Cと外輪溝直線Soとの間の角度αと、継手中心面Cと内輪溝直線Siとの間の角度αが同じに形成されている。さらに、上記外輪溝直線Soと内輪溝直線Siとの交点が、ボール3の中心Bと一致している。
これにより、外輪溝1bの奥側の円弧1b1の中心O11と、内輪溝2bの開口側の円弧2b2の中心O22とは、軸線Lから径方向外側にd1だけオフセットしていると共に、軸線Lの延在方向に、継手中心面Cから互いに逆側に同じ距離だけオフセットしている。また、外輪溝1bの開口側の円弧1b2の中心O12と、内輪溝2bの奥側の円弧2b1の中心O21とは、軸線Lから径方向内側にd2だけオフセットしていると共に、軸線Lの延在方向に、継手中心面Cから互いに逆側に同じ距離だけオフセットしている。さらに、ボール3が、接続点Pで外輪溝1bに接触すると共に、接続点Qで内輪溝2bに接触している。
上記構成の固定型等速自在継手は、以下のように動作する。すなわち、従動シャフトと駆動シャフトとが屈曲して、外輪1と内輪2とが所定の作動角をなした状態で、内輪2が回転駆動される。この内輪2からボール3を介して外輪1に回転トルクが伝達され、外輪1が内輪2と等速で回転される。内輪溝2b及び外輪溝1bの表面と、ボール3の表面との間には、アンギュラコンタクトが形成される。
ここで、内輪溝2bの奥側の円弧2b1の中心O21が、軸線Lよりも径方向内側にオフセットされていることにより、内輪溝2bの奥側部分は従来よりも深く形成されている。したがって、高作動角においても、内輪溝2bの奥側部分でボール3の接触部が溝の縁に接近し難くなる。その結果、内輪1の外周面2aにボール3が乗り上がる不都合や、内輪溝2bの縁部に欠けが生じる不都合や、内輪溝2bに早期にフレーキングが生じる不都合を防止できる。
また、外輪溝1bの奥側の円弧1b1の中心O11が、軸線Lよりも径方向外側にオフセットされていることにより、外輪溝1bの奥側部分は従来よりも深く形成されている。したがって、高作動角においても、外輪溝1bの奥側部分でボール3の接触部が溝の縁に接近し難くなる。その結果、外輪1の内周面1aにボール3が乗り上がる不都合や、外輪溝1bの縁部に欠けが生じる不都合や、外輪溝1bに早期にフレーキングが生じる不都合を防止できる。
このように、内輪溝2bと外輪溝1bの両方に関して、奥側の円弧1b1,2b1の中心のオフセットを適切にすることにより、ボールトラックの奥側部分に生じる不都合を効果的に防止できる。
外輪1と内輪2が高作動角をなすとき、ボール3は、ボールトラック内を奥側端から開口側端までの略全範囲に渡って転動する。ここで、外輪溝1bについて、奥側の円弧1b1と開口側の円弧1b2との接続点Pと、開口側の円弧1b2の中心O12と、奥側の円弧1b1の中心O11とが単一の外輪溝直線So上に位置していることにより、ボール3が接続点Pを滑らかに通過する。また、内輪溝2bについて、奥側の円弧2b1と開口側の円弧2b2との接続点Qと、奥側の円弧2b1の中心O21と、開口側の円弧2b2の中心O22とが単一の外輪溝直線Si上に位置していることにより、ボール3が接続点Qを滑らかに通過する。さらに、上記外輪溝直線Soと内輪溝直線Siが、継手中心面Cに関して対称に形成されていることにより、ボールトラックにおける外輪溝1bの接続点Pと内輪溝2bの接続点Qを、同じタイミングでボール3が通過する。
これらにより、外輪1と内輪2が高作動角をなす場合においても、ボール3を転動不良が生じることなく滑らかに転動させることができる。したがって、本実施形態の固定型等速自在継手は、高作動角において高い信頼性と耐久性を有する。
このように、本実施形態の固定型等速自在継手は、高作動角において高い信頼性と耐久性を有するので、例えば、ドライブアクスルとホイール軸との間に設けられ、高作動角で常用される不整地用自動車等に好適である。
上記実施形態において、外輪溝直線Soと内輪溝直線Siの交点をボール3の中心と一致させたが、外輪溝直線Soと内輪溝直線Siは、継手中心面Cに関して対称であれば、継手中心面Cに対して種々の傾斜角度を設定することができる。
図2は、第1変形例の固定型等速自在継手を示す断面図である。この固定型等速自在継手は、外輪溝直線Soと内輪溝直線Siを、互いに平行に形成している。第1変形例の固定型等速自在継手は、図1の固定型等速自在継手と比較して、外輪溝1bの奥側の円弧1b1の中心O11が継手中心面Cに近づくことにより、外輪溝1bの奥側部分の深さを更に深くできる。また、外輪溝1bと内輪溝2bについて、半径の大きい円弧1b1,2b2が占める割合を大きくできる。
図3は、第2変形例の固定型等速自在継手を示す断面図である。この固定型等速自在継手は、継手中心面Cに対する外輪溝直線Soと内輪溝直線Siの傾斜角度βを、図1の固定型等速自在継手における傾斜角度αよりも大きくしている。これにより、外輪溝直線Soと内輪溝直線Siの交点を、軸線L寄りに配置している。第2変形例の固定型等速自在継手は、図1の固定型等速自在継手と比較して、内輪溝2bの奥側の円弧2b1の中心O21が継手中心面Cに近づくことにより、内輪溝2bの奥側部分の深さを更に深くできる。また、外輪溝1bと内輪溝2bについて、半径の小さい円弧1b2,2b1が占める割合を大きくできる。
図4は、第3変形例の固定型等速自在継手を示す断面図である。この固定型等速自在継手は、継手中心面Cに対して外輪溝直線Soと内輪溝直線Siが傾斜角度γをなして傾斜する方向を、図1の固定型等速自在継手において傾斜角度αをなして傾斜する方向と逆にしている。これにより、外輪溝直線Soと内輪溝直線Siの交点を、軸線Lよりも径方向外側に配置している。第3変形例の固定型等速自在継手は、図1の固定型等速自在継手と比較して、外輪溝1bの奥側の円弧1b1の中心O11が継手中心面Cに近づくことにより、外輪溝1bの奥側部分の更に深さを深くできる。また、外輪溝1bと内輪溝2bについて、半径の大きい円弧1b1,2b2が占める割合を大きくできる。
このように、本発明の固定型等速自在継手は、外輪溝1b及び内輪溝2bを形成する円弧の中心のオフセット位置を変更することにより、溝の各部の深さを適宜設定することができ、また、奥側の円弧と開口側の円弧とが占める割合を適宜変更することができる。したがって、固定型等速自在継手が使用される作動角やトルク等に応じて、ボールトラックの形状を適正化して、ボールの乗り上げ等の不都合を適切に防止できる。
図5Aは、保持器4の軸線L4に沿う断面を示す断面図であり、保持器4の軸線L4の上半分のみを示している。この保持器4は、外輪1の内周面1aと略同じ球状に形成された外周面4aと、内輪2の外周面2aと略同じ球形に形成された内周面4bを有し、上記外周面4aから内周面4bに貫通する保持孔4cが形成されている。この保持孔4cの個数は、外輪溝1b及び内輪溝2bの個数と同じである。
この保持器4は、軸方向断面において、外周面4aは半径RC1の円弧で形成され、内周面4bは半径RC2の円弧で形成され、各円弧の中心O4は同一に形成されている。つまり、外周面4aと内周面4bは、同心の球面に形成されている。この保持器4は、保持孔4cにボールを収容し、外輪1と内輪2との間に嵌合され、外輪1に対して内輪2が作動角をなして傾斜するに伴って上記作動角の半分の角度に傾斜する。
ここで、保持器4は、図5Bのように外周面4aの中心O41と内周面4bの中心O42とが軸線L4方向にオフセットされていてもよい。これにより、ボールトラックにおけるボール3の転動位置を適切にして、ボール3の乗り上げ等の不都合を効果的に防止できる。
本実施形態において、外輪溝1b及び内輪溝2bの個数は、複数であればいくつでもよいが、6個又は8個が好ましい。
また、外輪溝1b及び内輪溝2bの表面とボール3の表面との間にはアンギュラコンタクトが形成されたが、サーキュラーコンタクトが形成されてもよい。
また、本発明の等速自在継手は、自動車以外の産業機械等に用いられてもよく、各種機械の回転力伝達軸に広く適用することができる。
本発明の実施形態としての固定型等速自在継手を示す断面図である。 第1変形例の固定型等速自在継手を示す断面図である。 第2変形例の固定型等速自在継手を示す断面図である。 第3変形例の固定型等速自在継手を示す断面図である。 保持器を示す断面図である。 他の保持器を示す断面図である。 従来の等速自在継手を示す断面図である。 従来の等速自在継手が動作する様子を示す断面図である。
符号の説明
1 外輪
1a 外輪の内周面
1b 外輪溝
1b1 外輪溝の奥側の円弧
1b2 外輪溝の開口側の円弧
1c 外輪の開口
2 内輪
2a 内輪の外周面
2b 内輪溝
2b1 内輪溝の奥側の円弧
2b2 内輪溝の開口側の円弧
2c 内輪の内周面
3 ボール
4 保持器
4a 保持器の外周面
4b 保持器の内周面
B ボール中心
C 継手中心面
L 軸線
O 継手中心
So 外輪溝直線
Si 内輪溝直線

Claims (5)

  1. 開口とこの開口に連なる球状の内周面とを有する外輪と、この外輪の内側に配置されて球状の外周面を有する内輪と、上記外輪の内周面に形成されて軸方向に延在する複数の外輪溝と、上記内輪の外周面に形成されて軸方向に延在する複数の内輪溝と、対向する上記外輪溝と上記内輪溝とで形成される複数のボールトラックに夫々配置されたボールと、上記外輪の内周面と上記内輪の外周面との間に配置されて上記複数のボールを保持する保持器とを備える等速自在継手において、
    上記外輪溝は、奥側の円弧と開口側の円弧で形成され、上記開口側の円弧の中心が外輪の軸線よりも径方向内側に位置し、
    上記内輪溝は、奥側の円弧と開口側の円弧で形成され、上記奥側の円弧の中心が内輪の軸線よりも径方向内側に位置することを特徴とする等速自在継手。
  2. 請求項1に記載の等速自在継手において、
    上記外輪溝は、上記奥側の円弧の中心が外輪の軸線よりも径方向外側に位置し、
    上記内輪溝は、上記開口側の円弧の中心が内輪の軸線よりも径方向外側に位置することを特徴とする等速自在継手。
  3. 請求項1に記載の等速自在継手において、
    上記外輪溝は、上記奥側の円弧と開口側の円弧とが接続される接続点と、上記奥側の円弧の中心と、上記開口側の円弧の中心とが単一の外輪溝直線上に位置すると共に、
    上記内輪溝は、上記奥側の円弧と開口側の円弧とが接続される接続点と、上記奥側の円弧の中心と、上記開口側の円弧の中心とが単一の内輪溝直線上に位置し、
    上記外輪溝直線と内輪溝直線は、上記外輪と内輪との間の作動角が零であるとき、継手中心面に関して対称であることを特徴とする等速自在継手。
  4. 請求項3に記載の等速自在継手において、
    上記外輪溝直線と内輪溝直線との交点に、上記ボールの中心が位置することを特徴とする等速自在継手。
  5. 請求項3に記載の等速自在継手において、
    上記外輪溝直線と内輪溝直線は、互いに平行であることを特徴とする等速自在継手。
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