JP2008121794A - ツェッパ形等速ジョイント - Google Patents
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Abstract
【課題】ジョイント角を制限しつつ、シャフト60が内輪30から離脱することを防止できるツェッパ形等速ジョイントを提供する。
【解決手段】シャフト60は、内輪30との嵌合位置より外輪20のカップ奥側に位置する端部に、外周面が該シャフト60の軸方向に対して平行もしくは端側に向かって拡径する軸延長部62を備える。さらに、ツェッパ形等速ジョイント10は、外輪20のカップ底部に配置され、外輪20の中心軸と内輪30の中心軸との傾斜角度が所定角度θに達したときに軸延長部62の外周面に当接する環状ストッパ70を備える。
【選択図】図1
【解決手段】シャフト60は、内輪30との嵌合位置より外輪20のカップ奥側に位置する端部に、外周面が該シャフト60の軸方向に対して平行もしくは端側に向かって拡径する軸延長部62を備える。さらに、ツェッパ形等速ジョイント10は、外輪20のカップ底部に配置され、外輪20の中心軸と内輪30の中心軸との傾斜角度が所定角度θに達したときに軸延長部62の外周面に当接する環状ストッパ70を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、固定式のボール形の等速ジョイントであるツェッパ形等速ジョイントに関するものである。
この種の等速ジョイントにおいては、組み付けの際および組み付け後の搬送の際に、等速ジョイントを構成するボールが外れることを防止する必要がある。この問題を解決するために、例えば、特許文献1および2に開示されたものがある。特許文献1および2に開示された等速ジョイントは、ジョイント角を制限することにより、ボールが外れることを防止している。具体的には、当該等速ジョイントは、内輪に嵌合されるシャフトの端部に軸延長部を設け、ジョイント角が所定角度に達したときに当該軸延長部が外輪の底面に当接するようにしている。つまり、軸延長部が外輪に当接することにより、ストッパ機能を発揮し、ジョイント角を制限している。そして、ボールが外れることを防止している。
特開平3−113124号公報
特開2005−180641号公報
しかし、特許文献1および2において、シャフトの軸延長部が外輪の底面に当接した場合に、シャフトが外輪から受ける力に、シャフトの軸方向のうちシャフトの端部から内輪嵌合位置への方向の力が含まれている。つまり、シャフトが外輪から受ける力は、シャフトを内輪から離脱させる方向の力となる。そのため、組み付けの際または搬送の際に、シャフトが外輪から大きな荷重を受けた場合には、シャフトが内輪から離脱するおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ジョイント角を制限しつつ、シャフトが内輪から離脱することを防止できるツェッパ形等速ジョイントを提供することを目的とする。
(1)本発明のツェッパ形等速ジョイントは、カップ状からなり、凹球面状内周面に第一軸方向に延びるように複数の第一ボール溝が形成された外輪と、外輪の内側に配置され、凸球面状外周面に第二軸方向に延びるように第一ボール溝と同数の第二ボール溝が形成された内輪と、それぞれの第一ボール溝およびそれぞれの第二ボール溝に対して周方向に係合して、外輪と内輪との間でトルクを伝達する複数のボールと、環状からなり、外輪と内輪との間に配置され、周方向にボールをそれぞれ収容する複数の窓部が形成された保持器と、内輪の内周に嵌合されるシャフトとを備える。
そして、本発明のツェッパ形等速ジョイントの特徴的な構成は、シャフトが、内輪との嵌合位置より外輪のカップ奥側に位置する端部に、外周面が該シャフトの軸方向に対して平行に形成されもしくは端側に向かって拡径するように形成された軸延長部を備えることである。さらに、当該ツェッパ形等速ジョイントは、外輪のカップ底部に配置され、外輪の中心軸と内輪の中心軸との傾斜角度が所定角度に達したときに軸延長部の外周面に当接する環状ストッパを備えることである。
つまり、本発明のツェッパ形等速ジョイントによれば、外輪の中心軸と内輪の中心軸との傾斜角度が所定角度に達したとき、すなわちジョイント角が所定角度に達したときに、シャフトの軸延長部の外周面が環状ストッパに当接する。従って、ジョイント角の最大角度が所定角度に制限される。このように、ジョイント角を制限することにより、確実に、組み付けの際および組み付け後の搬送の際などに、ボールが外れることを防止できる。
さらに、本発明のツェッパ形等速ジョイントによれば、シャフトの軸延長部の外周面が、シャフトの軸方向に対して平行に形成されるか、もしくは、端側に向かって拡径するように形成されている。まず、軸延長部の外周面がシャフトの軸方向に平行に形成されている場合について説明する。この場合、当該軸延長部の外周面が環状ストッパに当接したときにシャフトが環状ストッパから受ける力の方向は、当該当接面の法線方向、すなわちシャフトの軸方向に直交する方向となる。従って、シャフトが環状ストッパから受ける力は、シャフトが内輪から抜ける方向、すなわちシャフトの軸方向のうちシャフトの端部から内輪嵌合位置への方向の力を含まない。つまり、シャフトの軸延長部が環状ストッパに当接したとしても、シャフトが内輪から抜けることを確実に防止できる。
また、軸延長部の外周面が端側に向かって拡径するように形成されている場合には、当該軸延長部の外周面が環状ストッパに当接したときにシャフトが環状ストッパから受ける力の方向は、当該当接面の法線方向となる。このシャフトが環状ストッパから受ける力を、シャフトの軸方向とシャフトの軸直交方向とに分解する。そうすると、当該受ける力は、シャフトの軸直交方向の力と、シャフトの軸方向のうち内輪嵌合位置からシャフトの端部への方向の力とに分解できる。つまり、当該受ける力は、シャフトの軸方向のうちシャフトの端部から内輪嵌合位置への方向の力を含まない。従って、シャフトの軸延長部が環状ストッパに当接したとしても、シャフトが内輪から抜けることを確実に防止できる。
(2)また、本発明のツェッパ形等速ジョイントにおいて、環状ストッパは、外輪のカップ奥側から開口側に向かって縮径するように形成され、外輪の中心軸と内輪の中心軸との傾斜角度が所定角度に達したときに軸延長部の外周面に当接する縮径部を備えるようにするとよい。つまり、ジョイント角が所定角度に達したとき、縮径部が、シャフトの軸延長部の外周面に当接する。そして、縮径部は、外輪のカップ奥側から開口側に向かって縮径しているので、確実に、ジョイント角が所定角度に達したときにシャフトの軸延長部の外周面に当接する状態を形成することができる。そして、この状態において、確実に、シャフトが環状ストッパから受ける力は、シャフトが内輪から抜ける方向、すなわちシャフトの軸方向のうちシャフトの端部から内輪嵌合位置への方向の力を含まないようにできる。
(3)また、縮径部の内周面は、外輪の中心軸と内輪の中心軸との傾斜角度が所定角度に達したときに当接する軸延長部の外周面に倣う形状に形成されるようにするとよい。これにより、ジョイント角が所定角度に達したときに、軸延長部の外周面と環状ストッパの縮径部の内周面とが線接触または複数点接触となる。従って、軸延長部の外周面と環状ストッパの縮径部とが、相互に受ける面圧を低減できる。つまり、両者の強度を低くすることができ、低コスト化を図ることができる。
(4)また、縮径部の内周面は、軸延長部の外周面に倣う形状に形成される場合、以下のようにするとよい。すなわち、縮径部は、外輪のカップ奥側から開口側に向かって縮径テーパ状に形成されるようにするとよい。テーパ状とすることにより、容易に縮径部を形成できる。また、縮径部の内周面に倣う形状であるシャフトの軸延長部の外周面を、容易に形成できる。ただし、縮径部は、テーパ状に限られず、曲面状とすることもできる。
(5)特に、縮径部が、縮径テーパ状に形成される場合には、軸延長部は、円柱状または円筒状、もしくは、部分円錐状からなるようにするとよい。ここで、円柱状または円筒状、もしくは、部分円錐状の形状は、何れも非常に容易に形成できる形状である。従って、シャフトの軸延長部を容易に形成できる。なお、軸延長部が端側に向かって拡径する場合には、軸延長部は部分円錐状に限られず、曲面状に拡径するようにすることもできる。
(6)また、環状ストッパは、外輪に一体に形成されるようにしてもよい。これにより、部品点数の増加を防止できる。従って、低コスト化を図ることができる。
本発明のツェッパ形等速ジョイントによれば、ジョイント角を制限しつつ、シャフトが内輪から離脱することを防止できる。
(1)第1実施形態
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。第1実施形態のツェッパ形等速ジョイント10(以下、単に「等速ジョイント」と称す)の構成について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、ジョイント角θの場合における等速ジョイント10の軸方向断面図を示す。図2は、等速ジョイント10を構成する環状ストッパ70の軸方向断面図を示す。
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。第1実施形態のツェッパ形等速ジョイント10(以下、単に「等速ジョイント」と称す)の構成について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、ジョイント角θの場合における等速ジョイント10の軸方向断面図を示す。図2は、等速ジョイント10を構成する環状ストッパ70の軸方向断面図を示す。
図1に示すように、等速ジョイント10は、固定式ボール形等速ジョイントからなる。この等速ジョイント10は、外輪20と、内輪30と、複数のボール40と、保持器50と、シャフト60と、環状ストッパ70とから構成される。以下、各構成部品について詳細に説明する。
外輪20は、図1の右側に開口部を有するカップ状からなる。この外輪20のカップ底部の外方(図1の左側)には、連結軸21が第一軸方向に延びるように一体成形されている。この連結軸21は、他の動力伝達軸に連結される。さらに、外輪20の内周面は、凹球面状に形成されている。具体的には、外輪20の凹球面状内周面の最内周面22は、第一軸方向断面で見た場合に一様な円弧、つまり凹状の部分球面状に形成されている。さらに、外輪20の凹球面状内周面には、複数の円弧凹状からなる第一ボール溝23が、第一軸方向に平行に延びるように形成されている。これら複数の第一ボール溝23は、径方向断面で見た場合に、周方向に等間隔に形成されている。また、外輪20のカップ底部には、径方向断面が円形の凹部24が形成されている。この凹部24は、第一ボール溝23のカップ奥端よりもさらにカップ奥側に形成されている。つまり、凹部24の直径は、第一ボール溝23のカップ奥端における、外輪20の内周面の直径よりも小さく形成されている。ここで、第一軸方向とは、外輪20の中心軸を通る方向、すなわち、外輪20の回転軸方向を意味する。
内輪30は、筒状からなり、外輪20の内側に配置されている。この内輪30の外周面は、凸球面状に形成されている。具体的には、内輪30の凸球面状外周面の最外周面31は、第二軸方向断面で見た場合に一様な円弧、つまり凸状の部分球面状に形成されている。さらに、内輪30の凸球面状外周面には、複数の円弧凹状からなる第二ボール溝32が、第二軸方向に平行に延びるように形成されている。これら複数の第二ボール溝32は、径方向断面で見た場合に、周方向に等間隔に、且つ、外輪20に形成される第一ボール溝23と同数形成されている。つまり、それぞれの第二ボール溝32が、外輪20のそれぞれの第一ボール溝23に対向するように位置する。また、内輪30の内周面には、第二軸方向に延びる内周スプライン33が形成されている。この内周スプライン33は、後述するシャフト60の外周スプライン61に嵌合(噛合)する。ここで、第二軸方向とは、内輪30の中心軸を通る方向、すなわち、内輪30の回転軸方向を意味する。
複数のボール40は、それぞれ、外輪20の第一ボール溝23および内輪30の第二ボール溝32に配置されている。そして、それぞれのボール40は、それぞれの第一ボール溝23およびそれぞれの第二ボール溝32に対して、転動自在で周方向(第一軸回り且つ第二軸回り)に係合している。従って、ボール40は、外輪20と内輪30との間でトルクを伝達する。
保持器50は、環状からなる。この保持器50の外周面51は、外輪20の最内周面22にほぼ対応する部分球面状、すなわち凸球面状に形成されている。一方、保持器50の内周面52は、内輪30の最外周面31にほぼ対応する部分球面状、すなわち凹球面状に形成されている。そして、保持器50は、外輪20の最内周面22と内輪30の最外周面31との間に配置されている。さらに、この保持器50は、周方向(第三軸の周方向)に等間隔に、略矩形孔の窓部53を複数形成している。この窓部53は、ボール40と同数形成されている。そして、それぞれの窓部53に、ボール40が1つずつ収容されている。
シャフト60は、動力伝達シャフトである。このシャフト60の一端側の外周面には、外周スプライン61が形成されている。この外周スプライン61が内輪30の内周スプライン33に嵌合(噛合)されることにより、シャフト60は内輪30に連結される。このとき、シャフト60の一端側のうち、外周スプライン61よりも端側(図1の左側)は、外輪20の内側に挿入された状態となる。
さらに、シャフト60には、一端側の最端部に、円柱状の軸延長部62が一体形成されている。この軸延長部62は、外周スプライン61の形成位置よりも外輪20のカップ奥側に位置する端部、すなわち、内輪30との嵌合位置より外輪20のカップ奥側に位置する端部に形成されている。さらに、軸延長部62は、外周スプライン61の外径より小さな直径からなり、シャフト60の中心軸と同軸上に形成されている。そして、軸延長部62の外周面は、シャフト60の軸方向に対して平行に形成されている。また、軸延長部62の外径は、外輪20のカップ底部に形成される凹部24の内径よりも小さく形成されている。そして、軸延長部62の一部分は、凹部24の内側に挿入されている。
環状ストッパ70は、全体として環状からなる。この環状ストッパ70については、図1に加えて、図2を参照して説明する。環状ストッパ70は、円筒部71と、縮径部72とから構成される。円筒部71の外径は、外輪20のカップ底部に形成される凹部24の内径とほぼ同等に形成されている。そして、円筒部71の一部(図1の左側部分)は、外輪20の凹部24に嵌合されている。
縮径部72は、円筒部71と同じ肉厚からなり、円筒部71の図1および図2の右端に一体成形されている。そして、縮径部72は、図1および図2の右側へ行くに従って徐々に縮径するようにテーパ状に形成されている。つまり、縮径部72は、外輪20のカップ奥側から開口側に向かって縮径するように形成されている。さらに、縮径部72の内周面の最内径は、シャフト60の軸延長部62の外径、さらにはシャフト60の外周スプライン61の外径よりも大きく形成されている。ここで、縮径部72のテーパ角、すなわち、縮径部72の内周面と環状ストッパ70の中心軸とのなす角度のうち鋭角側の角度は、θとされている。
さらに、縮径部72は、外輪20のカップ底部の凹部24よりも、外輪20の開口側に突出して配置されている。そして、この縮径部72の内周面には、ジョイント角が所定角度θに達したとき、すなわち、外輪20の中心軸と内輪30の中心軸との傾斜角度が所定角度θに達したときに、軸延長部62の外周面が当接する。つまり、縮径部72が、シャフト60のストッパとしての機能を発揮する。
ここで、縮径部72によるシャフト60のストッパとしての機能について、図3を参照してより詳細に説明する。図3は、縮径部72と軸延長部62とが当接した状態の軸方向部分断面の拡大図を示す。
まず、ジョイント角が0度の場合について説明する。この場合、シャフト60の中心軸は、環状ストッパ70の中心軸と同軸上に位置している。ここで、縮径部72の最内径は、シャフト60の外周スプライン61および軸延長部62の外径よりも大きく形成されている。従って、縮径部72は、シャフト60に当接することはない。
次に、ジョイント角を徐々に大きくして行き、ジョイント角がθとなった場合について説明する。この場合、縮径部72の内周面に、軸延長部62の外周面が当接する。従って、縮径部72と軸延長部62とにより、ジョイント角がθより大きくなることが防止される。ここで、縮径部72の内周面のテーパ角は、θとしている。また、軸延長部62の外周面は、シャフト60の軸方向に対して平行に形成されている。従って、縮径部72の内周面は、ジョイント角がθに達したときにおける軸延長部72の外周面に倣う形状になっている。つまり、縮径部72の内周面と軸延長部62の外周面とは、線接触状態となる。
そして、軸延長部62を基準として見た場合に、軸延長部62が縮径部72に当接することで、軸延長部62は縮径部72から押圧力を受ける。この押圧力の方向は、図3の矢印にて示すように、軸延長部62のうち縮径部72に当接する当接面の法線方向、すなわちシャフト60の軸方向に直交する方向となる。これは、軸延長部62の外周面が、シャフト60の軸方向に平行に形成されているためである。つまり、軸延長部62が縮径部72から受ける押圧力は、シャフト60が内輪30から抜ける方向を含まない。ここで、シャフト60が内輪30から抜ける方向とは、シャフト60の軸方向のうち、シャフト60の端部(軸延長部62の位置)から内輪30との嵌合位置(外周スプライン61形成位置)への方向である。
このように、軸延長部62が縮径部72から受ける押圧力は、シャフト60が内輪30から抜ける方向を含まないため、軸延長部62が縮径部72に当接した場合であっても、シャフト60が内輪30から抜けることを確実に防止できる。また、ジョイント角がθに達したときに軸延長部62を縮径部72に当接させることで、確実に、ジョイント角を制限することができる。これにより、ボール40が外れることを防止できる。
さらに、上述したように、縮径部72の内周面と軸延長部62の外周面とは線接触状態となる。従って、軸延長部62の外周面と縮径部72の内周面とが、相互に受ける面圧を低減できる。つまり、両者の強度を低くすることができ、低コスト化を図ることができる。
(2)第2実施形態
次に、第2実施形態の等速ジョイントについて図4を参照して説明する。図4は、第2実施形態の等速ジョイントの軸方向部分断面図を示す。第2の等速ジョイントは、第1実施形態の等速ジョイント10に対して、軸延長部62および縮径部72のみが相違する。そこで、以下に相違箇所のみについて説明する。
次に、第2実施形態の等速ジョイントについて図4を参照して説明する。図4は、第2実施形態の等速ジョイントの軸方向部分断面図を示す。第2の等速ジョイントは、第1実施形態の等速ジョイント10に対して、軸延長部62および縮径部72のみが相違する。そこで、以下に相違箇所のみについて説明する。
図4に示すように、第2実施形態の軸延長部63の外周面は、シャフト60の端側(外周スプライン61側から端部側)(図4の右側から左側)に向かって、拡径するように形成している。第2実施形態においては、軸延長部63の端側は、部分円錐状に形成されている。また、第2実施形態の縮径部73は、円筒部71の右端から環状ストッパ70の中心側に向かって、且つ、円筒部71に直交するように屈曲形成されている。この縮径部73の最内径は、シャフト60の軸延長部63の最外径、さらにはシャフト60の外周スプライン61の外径よりも大きく形成されている。
このような構成からなる等速ジョイントにおいて、ジョイント角がθに達した場合について説明する。この場合、縮径部73の内周面に、軸延長部63の部分円錐状部分の外周面が当接する。従って、縮径部73と軸延長部63とにより、ジョイント角がθより大きくなることが防止される。
そして、軸延長部63を基準として見た場合に、軸延長部63が縮径部73に当接することで、軸延長部63は縮径部73から押圧力を受ける。この押圧力の方向は、図4の矢印にて示すように、軸延長部63のうち縮径部73に当接する当接面である部分円錐状部分の法線方向となる。ここで、軸延長部63が縮径部73から受ける押圧力を、シャフト60の軸方向とシャフト60の軸直交方向とに分解する。そうすると、当該受ける押圧力は、シャフト60の軸直交方向の力と、シャフト60の軸方向のうち内輪30との嵌合位置(外周スプライン61形成位置)からシャフト60の端部(軸延長部63の位置)への方向の力とに分解できる。つまり、当該受ける押圧力は、シャフト60が内輪30から抜ける方向を含まない。従って、軸延長部63が縮径部73に当接した場合であっても、シャフト60が内輪30から抜けることを確実に防止できる。
(3)その他
なお、第1実施形態における軸延長部62を、第2実施形態における軸延長部63に適用することもでき、その逆も可能である。また、第1実施形態における縮径部72を、第2実施形態における縮径部73に適用することもでき、その逆も可能である。また、上記実施形態において、環状ストッパ70は、外輪20に対して別体として説明したが、両者は一体に形成されるようにしてもよい。また、第1実施形態の軸延長部62は、円柱状としたが、円筒状であってもよい。円筒状からなる軸延長部62は、実質的に、円柱状からなる軸延長部62と同様の効果を発揮する。
なお、第1実施形態における軸延長部62を、第2実施形態における軸延長部63に適用することもでき、その逆も可能である。また、第1実施形態における縮径部72を、第2実施形態における縮径部73に適用することもでき、その逆も可能である。また、上記実施形態において、環状ストッパ70は、外輪20に対して別体として説明したが、両者は一体に形成されるようにしてもよい。また、第1実施形態の軸延長部62は、円柱状としたが、円筒状であってもよい。円筒状からなる軸延長部62は、実質的に、円柱状からなる軸延長部62と同様の効果を発揮する。
10:ツェッパ形等速ジョイント、
20:外輪、 21:連結軸、 22:最内周面、 23:第一ボール溝、 24:凹部、
30:内輪、 31:最外周面、 32:第二ボール溝、 33:内周スプライン、
40:ボール、 50:保持器、 51:外周面、 52:内周面、 53:窓部、
60:シャフト、 61:外周スプライン、 62、63:軸延長部、
70:環状ストッパ、 71:円筒部、 72、73:縮径部
20:外輪、 21:連結軸、 22:最内周面、 23:第一ボール溝、 24:凹部、
30:内輪、 31:最外周面、 32:第二ボール溝、 33:内周スプライン、
40:ボール、 50:保持器、 51:外周面、 52:内周面、 53:窓部、
60:シャフト、 61:外周スプライン、 62、63:軸延長部、
70:環状ストッパ、 71:円筒部、 72、73:縮径部
Claims (6)
- カップ状からなり、凹球面状内周面に第一軸方向に延びるように複数の第一ボール溝が形成された外輪と、
前記外輪の内側に配置され、凸球面状外周面に第二軸方向に延びるように前記第一ボール溝と同数の第二ボール溝が形成された内輪と、
それぞれの前記第一ボール溝およびそれぞれの前記第二ボール溝に対して周方向に係合して、前記外輪と前記内輪との間でトルクを伝達する複数のボールと、
環状からなり、前記外輪と前記内輪との間に配置され、周方向に前記ボールをそれぞれ収容する複数の窓部が形成された保持器と、
前記内輪の内周に嵌合されるシャフトと、
を備えるツェッパ形等速ジョイントにおいて、
前記シャフトは、前記内輪との嵌合位置より前記外輪のカップ奥側に位置する端部に、外周面が該シャフトの軸方向に対して平行に形成されもしくは端側に向かって拡径するように形成された軸延長部を備え、
さらに、前記外輪のカップ底部に配置され、前記外輪の中心軸と前記内輪の中心軸との傾斜角度が所定角度に達したときに前記軸延長部の前記外周面に当接する環状ストッパを備えることを特徴とするツェッパ形等速ジョイント。 - 前記環状ストッパは、前記外輪のカップ奥側から開口側に向かって縮径するように形成され、前記外輪の中心軸と前記内輪の中心軸との傾斜角度が前記所定角度に達したときに前記軸延長部の前記外周面に当接する縮径部を備える請求項1に記載のツェッパ形等速ジョイント。
- 前記縮径部の内周面は、前記外輪の中心軸と前記内輪の中心軸との傾斜角度が前記所定角度に達したときに当接する前記軸延長部の外周面に倣う形状に形成される請求項2に記載のツェッパ形等速ジョイント。
- 前記縮径部は、前記外輪のカップ奥側から開口側に向かって縮径テーパ状に形成される請求項3に記載のツェッパ形等速ジョイント。
- 前記軸延長部は、円柱状または円筒状、もしくは、部分円錐状からなる請求項4に記載のツェッパ形等速ジョイント。
- 前記環状ストッパは、前記外輪に一体に形成される請求項1〜5の何れか一項に記載のツェッパ形等速ジョイント。
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2006
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