JP5163930B2 - ボール形等速ジョイント - Google Patents

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Description

本発明は、固定式のボール形等速ジョイントに関するものである。
ボール形等速ジョイントにおいては、当該等速ジョイントを組み付ける際および組み付け後の等速ジョイントを搬送する際に、等速ジョイントを構成するボールが外れることを防止する必要がある。従来の一般的なボール型等速ジョイントでは、例えば特許文献1の図6等に示すように、シャフトと外輪との干渉によってジョイント角を規制し、ボールが外れることを防止していた。しかし、例えば車両の後輪に用いられる場合のように、要求されるジョイント角が小さい場合には、外輪の軸方向長を短くして小型化及び軽量化を図ることが考えられる。しかし、外輪の軸方向長を短くすると、シャフトが外輪と干渉するまで外輪に対して傾いた際にボールが外れてしまうこととなる。
この問題を解決するために、例えば、特許文献1乃至3に記載されたものがある。特許文献1乃至3に記載された等速ジョイントは、ジョイント角を制限することにより、ボールが外れることを防止している。具体的には、特許文献1に記載された等速ジョイントでは、シャフトに突起を設け、この突起が外輪と干渉することによってジョイント角を制限している。特許文献2および3に記載された等速ジョイントでは、内輪に嵌合されるシャフトの端部に軸延長部を設け、ジョイント角が所定角度に達したときに当該軸延長部が外輪の底面に当接するようにしている。つまり、軸延長部が外輪に当接することにより、ストッパ機能を発揮し、ジョイント角を制限している。そして、ボールが外れることを防止している。
特開2001−280359号公報 特開平3−113124号公報 特開2005−180641号公報
しかし、特許文献1に記載された等速ジョイントでは、シャフトに突起を形成するために、シャフトを切削加工する前の粗材の径を大きくする等の必要があり、加工コストの面でなお改善の余地があった。また、特許文献2および3に記載された等速ジョイントでは、シャフトの軸延長部を当接させる外輪の底面を、ストッパ角度の精度を確保するために、加工する必要がある。特に、外輪の底面は加工が容易な位置ではないため、外輪の底面を加工することが高コスト化につながる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ジョイント角を制限しつつ、低コスト化を図ることができるボール形等速ジョイントを提供することを目的とする。
本発明のボール形等速ジョイントは、カップ状からなり、球面凹状内周面に外輪軸方向に延びるように複数の外輪ボール溝が形成された外輪と、環状からなり、球面凸状外周面に内輪軸方向に延びるように外輪ボール溝と同数の内輪ボール溝が形成され、外輪の内側に配置される内輪と、それぞれの外輪ボール溝およびそれぞれの内輪ボール溝に対して周方向に係合し、外輪と内輪との間でトルクを伝達する複数のボールと、環状からなり、外輪と内輪との間に配置され、周方向にボールをそれぞれ収容する複数の開口窓部が形成された保持器と、内輪の内周側が連結されるシャフトと、内輪のうち内輪ボール溝よりシャフトの軸方向中央側に取り付けられ、ジョイント角が所定角度に達したときに保持器に係止する係止部材とを備える。
つまり、本発明によれば、ジョイント角が所定角度に達したときに、係止部材により、保持器と内輪とが係止される。つまり、ジョイント角が所定角度に達したときには、保持器、内輪、および、シャフトが、相対的に可動不可能な状態となる。それに伴って、ボールおよび外輪も、可動不可能な状態となる。つまり、ジョイント角が所定角度より大きな角度をとることができない。従って、本発明によれば、確実に、ジョイント角を規制することができる。さらに、係止部材は、内輪に取り付けられ、且つ、当接する。つまり、外輪の底面を加工する必要がない。従って、低コスト化を図ることができる。
また、本発明のボール形等速ジョイントにおいて、内輪は、内輪ボール溝が形成された内輪本体部と、内輪本体部の軸方向端面のうち外輪のカップ開口側に一体的に形成された内輪延長部と、を備え、係止部材は、保持器の軸方向端面のうち外輪のカップ開口側に当接するように、内輪延長部に取り付けられる。
このように、係止部材を内輪延長部に取り付けるため、ボールを外輪、内輪および保持器に組み付けた後に、係止部材を組み付けることができる。従って、確実に、ボールを外輪などに組み付けることができるとともに、係止部材を容易に且つ確実に保持器に組み付けることができる。
ところで、特許文献2および3において、シャフトの軸延長部が外輪の底面に当接した場合に、シャフトが外輪から受ける力に、シャフトの軸方向のうちシャフトの端部から内輪嵌合位置への方向成分が含まれている。つまり、シャフトが外輪から受ける力は、シャフトを内輪から離脱させる方向の力となる。そのため、等速ジョイントを組み付ける際または組み付け後の等速ジョイントを搬送する際に、シャフトが外輪から大きな荷重を受けた場合には、シャフトが内輪から離脱するおそれがある。
これに対して、本発明において、係止部材は、保持器の軸方向端面のうち外輪のカップ開口側に当接するようにしている。この場合、ジョイント角が所定角度に達したときに、係止部材が保持器に当接することになる。すなわち、ジョイント角が所定角度に達したときに、係止部材が保持器に当接することにより、保持器に対して内輪を外輪のカップ開口側へ移動させる力が発生する。しかし、この力は、シャフトを内輪から離脱させることはない。従って、上記構成とすることにより、等速ジョイントを組み付ける際または組み付け後の等速ジョイントを搬送する際に、シャフトが内輪から離脱することを防止できる。
また、係止部材は、円盤状からなり、その外周縁が保持器に当接するように内輪延長部に取り付けられるようにしてもよい。
また、上述した本発明のボール形等速ジョイントにおいて、係止部材は、外輪、内輪、ボール、保持器およびシャフトと別体に形成されるとよい。係止部材の組み付け順序にもよるが、ボールを外輪などに確実に組み付けることができる。
本発明のボール形等速ジョイントによれば、ジョイント角を制限しつつ、低コスト化を図ることができる。
<第一実施形態>
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。第一実施形態のボール形等速ジョイント100(以下、単に「等速ジョイント」と称す)の構成について、図1を参照して説明する。図1は、最大ジョイント角θの場合における等速ジョイント100の軸方向に切断した断面図(軸方向断面図)である。なお、以下の説明において、外輪20のカップ開口側とは、図1の右側を意味し、外輪20のカップ奥側とは、図1の左側を意味する。
図1に示すように、等速ジョイント100は、固定式ボール形等速ジョイントからなる。この等速ジョイント100は、外輪20と、内輪130と、複数のボール40と、保持器150と、シャフト60と、係止部材170とから構成される。以下、各構成部品について詳細に説明する。
外輪20は、図1の右側に開口部を有するカップ状からなる。この外輪20のカップ底部の外方(図1の左側)には、連結軸21が外輪軸方向に延びるように一体成形されている。この連結軸21は、他の動力伝達軸に連結される。さらに、外輪20の内周面は、球面凹状に形成されている。具体的には、外輪20の球面凹状内周面の最内周面22は、外輪軸方向に切断した断面で見た場合に一様な円弧、つまり凹状の部分球面状に形成されている。
さらに、外輪20の球面凹状内周面には、複数の円弧凹状からなる外輪ボール溝23が、外輪軸方向に延びるように形成されている。これら複数の外輪ボール溝23は、径方向に切断した断面で見た場合に、周方向に等間隔に形成されている。そして、外輪20のカップ開口端面の径方向内方縁部には、C面取りからなる面取部24が形成されている。ここで、外輪軸方向とは、外輪20の中心軸を通る方向、すなわち、外輪20の回転軸方向を意味する。
内輪130は、内輪本体部131と、内輪延長部132とから構成される。内輪本体部131は、環状からなり、外輪20の内側に配置されている。この内輪本体部131の外周面は、球面凸状に形成されている。具体的には、内輪本体部131の球面凸状外周面の最外周面31は、内輪軸方向に切断した断面で見た場合に一様な円弧、つまり凸状の部分球面状に形成されている。この最外周面31の部分球面の中心は、内輪本体部131の軸方向中央よりも、外輪20のカップ開口側に位置している。すなわち、最外周面31のうち外輪20のカップ奥側の直径よりも、最外周面31のうち外輪20のカップ開口側の直径が大きい。
さらに、内輪本体部131の球面凸状外周面には、複数の円弧凹状からなる内輪ボール溝32が、内輪軸方向に延びるように形成されている。これら複数の内輪ボール溝32は、径方向に切断した断面で見た場合に、周方向に等間隔に、且つ、外輪20に形成される外輪ボール溝23と同数形成されている。つまり、それぞれの内輪ボール溝32が、外輪20のそれぞれの外輪ボール溝23に対向するように位置する。
また、内輪本体部131の内周面には、内輪軸方向に延びる内周スプライン33が形成されている。この内周スプライン33は、後述するシャフト60の外周スプライン61に嵌合(噛合)する。ここで、内輪軸方向とは、内輪130の中心軸を通る方向、すなわち、内輪130の回転軸方向を意味する。さらに、内輪本体部131の軸方向端面のうち外輪20のカップ開口側の径方向外方縁部に、C面取りからなる面取部34が形成されている。
内輪延長部132は、内輪ボール溝32のうち外輪20のカップ開口側における溝底径より小さな外径をもつ円筒状からなる。そして、内輪延長部132は、内輪本体部131の軸方向端面のうち外輪20のカップ開口側に、同軸的に一体的に形成されている。さらに、内輪延長部132の外周面には、周方向全周に亘って環状溝132aが形成されている。
複数のボール40は、それぞれ、外輪20の外輪ボール溝23および内輪本体部131の内輪ボール溝32に配置されている。そして、それぞれのボール40は、それぞれの外輪ボール溝23およびそれぞれの内輪ボール溝32に対して、転動自在で周方向(外輪軸回りまたは内輪軸回り)に係合している。従って、ボール40は、外輪20と内輪130との間でトルクを伝達する。
保持器150は、環状からなる。この保持器150の外周面51は、外輪20の最内周面22にほぼ対応する部分球面状、すなわち球面凸状に形成されている。一方、保持器150の内周面52は、内輪本体部131の最外周面31にほぼ対応する部分球面状、すなわち球面凹状に形成されている。そして、保持器150は、外輪20の最内周面22と内輪本体部131の最外周面31との間に配置されている。さらに、この保持器150は、周方向(保持器軸心の周方向)に等間隔に、略矩形孔の開口窓部53を複数形成している。この開口窓部53は、ボール40と同数形成されている。そして、それぞれの開口窓部53に、ボール40が1つずつ収容されている。
ボール40の外輪ボール溝23および内輪ボール溝32内での位置は、保持器150によって同一平面状に整列するように規制され、外輪20と内輪130との回転軸のなす角(ジョイント角)によって一意的に定まる。より具体的には、外輪20と内輪130とがジョイント角をとったときに外輪20の開口部側へ転動するボール40によって保持器150が押されて回動し、各ボール40がジョイント角の二等分面上に配列される。これによって等速ジョイントの等速性が確保されている。
シャフト60は、例えば、自動車などに用いられる場合には、内燃機関の動力を伝達する動力伝達シャフトである。このシャフト60の一端側の外周面には、外周スプライン61が形成されている。この外周スプライン61が内輪本体部131の内周スプライン33に嵌合(噛合)されることにより、シャフト60は内輪130に連結される。このとき、シャフト60の一端側のうち、外周スプライン61よりも端側(図1の左側)は、外輪20の内側に挿入された状態となる。シャフト60を内輪130に挿通させた際に内輪130から突出する部分(シャフト60の先端部)には、環状溝62が形成されている。環状溝62にはスナップリング63が嵌着され、シャフト60が内輪130から離脱することを防止する。なお、スナップリング63は、環状溝62内にスナップリング63を縮径させて埋め込んだ状態でシャフト60を内輪130の内周に挿入し、内輪130を通過した後に拡径することで所定の位置に組みつけられる。
係止部材170は、金属、樹脂、ゴムなどの材料からなり、中央に円形孔を有する円盤状に形成されている。ただし、具体的には、係止部材170は、拡径可能となるように、スリットが形成されたC字形状からなる。そして、係止部材170の内径は、内輪延長部132に形成された環状溝132aの溝底径より僅かに小さくされている。
この係止部材170は、拡径させた状態で内輪延長部132の外周側に挿入して、内輪延長部132の環状溝132aに嵌め込まれ、弾性力によって環状溝132aに固定されている。このように、係止部材170は、非常に容易に内輪延長部132に取り付けることができる。内輪延長部132に取り付けられた係止部材170は、内輪延長部132の外周面から径方向外方へ突出している。そして、係止部材170の外周縁が、保持器150の軸方向端面のうち外輪20のカップ開口側に当接可能となる。つまり、係止部材170は、内輪130に取り付けられ、且つ、ジョイント角が所定角度θに達したときに保持器150に係止する。
次に、ジョイント角を徐々に大きくしていき、ジョイント角が所定角度θとなった場合についてより詳細に説明する。この場合、内輪延長部132に取り付けられた係止部材170が、保持器150に当接して係止する。従って、係止部材170により、内輪130と保持器150とが係止される。これにより、ジョイント角がθに達したときには、外輪20、内輪130、ボール40、保持器150、シャフト60が、それぞれ相対的に可動不可能な状態となる。つまり、ジョイント角がθより大きくならないように規制される。
ところで、ジョイント角がθに達したときに、係止部材170が保持器150の軸方向端面に当接することにより、保持器150に対して内輪130を外輪20のカップ開口方向へ移動させる力が発生する。しかし、この力は、シャフト60を内輪130から離脱させることはない。従って、等速ジョイント100を組み付ける際または組み付け後の等速ジョイント100を搬送する際に、係止部材170が保持器150に当接したとしても、シャフト60が内輪130から離脱することを防止できる。
さらに、係止部材170は、内輪130の軸方向端部のうち外輪20のカップ開口側に位置する内輪延長部132に取り付けるため、ボール40を外輪20、内輪130および保持器150に組み付けた後に、外輪20のカップ開口側から係止部材170を内輪延長部132に組み付けることができる。従って、確実に、ボール40を外輪20などに組み付けることができるとともに、係止部材170を容易に且つ確実に内輪延長部132に組み付けることができる。
参考形態>
次に、参考形態の等速ジョイント200について、図3を参照して説明する。図3は、参考形態の等速ジョイント200の軸方向に切断した断面図(軸方向断面図)である。ここで、参考形態における等速ジョイント200は、上記第一実施形態の等速ジョイント100に対して、内輪30、保持器250、シャフト260および係止部材270が相違する。そこで、内輪30、保持器250、シャフト260および係止部材270のみについて説明し、その他の構成については、同一符号を付して説明を省略する。
内輪30は、第一実施形態の内輪本体部131と同形状からなる。つまり、内輪30は、環状からなり、最外周面31を有し、内輪ボール溝32、内周スプライン33および面取部34が形成されている。
保持器250は、第一実施形態の保持器150に対して、保持器250の軸方向端面のうち外輪20のカップ開口側の径方向内方縁部には、面取部250aが形成されている。なお、その他は、同形状からなる。
シャフト260の一端側の外周面には、外周スプライン61が形成されている。この外周スプライン61が内輪30の内周スプライン33に嵌合(噛合)されることにより、シャフト260は内輪30に連結される。さらに、シャフト260の外周面のうち、外周スプライン61が形成される位置よりもシャフト260の軸方向中央側に、周方向全周に亘って環状溝261が形成されている。
係止部材270は、金属、樹脂、ゴムなどの材料からなり、中央に円形孔を有する円盤状に形成されている。ただし、具体的には、係止部材270は、拡径可能となるように、スリットが形成されたC字形状からなる。そして、係止部材270の内径は、シャフト260に形成された環状溝261の溝底径より僅かに小さくされている。
この係止部材270は、拡径させた状態でシャフト260の外周側に挿入して、環状溝261に嵌め込まれ、弾性力によって環状溝261に固定されている。このように、係止部材270は、非常に容易にシャフト260に取り付けることができる。シャフト260に取り付けられた係止部材270は、シャフト260の外周面から径方向外方へ突出している。そして、係止部材270の外周縁が、保持器250の面取部250aに当接して、保持器250に係止する。つまり、係止部材270は、シャフト260に取り付けられ、且つ、ジョイント角が所定角度θに達したときに保持器250に係止する。
次に、ジョイント角を徐々に大きくしていき、ジョイント角が所定角度θとなった場合についてより詳細に説明する。この場合、シャフト260に取り付けられた係止部材270が、保持器250の面取部250aに当接して係止する。従って、係止部材270により、シャフト260と保持器250とが係止される。これにより、ジョイント角がθに達したときには、外輪20、内輪30、ボール40、保持器250、シャフト260が、それぞれ相対的に可動不可能な状態となる。つまり、ジョイント角がθより大きくならないように規制される。
ところで、ジョイント角がθに達したときに、係止部材270の外周縁が保持器250の面取部250aに当接することにより、保持器250に対してシャフト260を外輪20のカップ開口方向へ移動させる力が発生する。しかし、シャフト260が外輪20に対して揺動する際のシャフト260と保持器250との相対的な角速度は、シャフト260と外輪20との相対的な角速度の半分であるので、シャフト260に取り付けられた係止部材270が外輪20に当接する場合に比べて、シャフト260が内輪30から離脱する方向の衝撃が小さい。またさらに、係止部材270は拡径して環状溝261に嵌着できる程度の弾性を備えている弾性部材であるため、係止部材270の外周縁が保持器250の面取部250aに当接した際の衝撃が緩和される。
従って、等速ジョイント200を組み付ける際または組み付け後の等速ジョイント200を搬送する際に、係止部材270の外周縁が保持器250の面取部250aに当接したとしても、シャフト260が内輪30から離脱することを防止できる。
さらに、係止部材270は、シャフト260の外周面のうち内輪30が取り付けられる位置よりも外輪20のカップ開口側に取り付けるため、ボール40を外輪20、内輪30および保持器250に組み付けた後に、外輪20のカップ開口側から係止部材270をシャフト260に組み付けることができる。従って、確実に、ボール40を外輪20などに組み付けることができるとともに、係止部材270を容易に且つ確実にシャフト260に組み付けることができる。
第一実施形態のボール形等速ジョイント100の軸方向に切断した断面図(軸方向断面図)である。 参考形態のボール形等速ジョイント200の軸方向断面図である。
<第一実施形態に用いる符号>
100:ボール形等速ジョイント、 20:外輪、 21:連結軸、 22:最内周面、 23:外輪ボール溝、 24:面取部、 130:内輪、 131:内輪本体部、 31:最外周面、 32:内輪ボール溝、 33:内周スプライン、 34:面取部、 132:内輪延長部、 132a:環状溝、 40:ボール、 150:保持器、 51:外周面、 52:内周面、 53:開口窓部、 60:シャフト、 61:外周スプライン、 170:係止部

Claims (3)

  1. カップ状からなり、球面凹状内周面に外輪軸方向に延びるように複数の外輪ボール溝が形成された外輪と、
    環状からなり、球面凸状外周面に内輪軸方向に延びるように前記外輪ボール溝と同数の内輪ボール溝が形成され、前記外輪の内側に配置される内輪と、
    それぞれの前記外輪ボール溝およびそれぞれの前記内輪ボール溝に対して周方向に係合し、前記外輪と前記内輪との間でトルクを伝達する複数のボールと、
    環状からなり、前記外輪と前記内輪との間に配置され、周方向に前記ボールをそれぞれ収容する複数の開口窓部が形成された保持器と、
    前記内輪の内周側が連結されるシャフトと、
    前記内輪のうち前記内輪ボール溝より前記シャフトの軸方向中央側に取り付けられ、ジョイント角が所定角度に達したときに前記保持器に係止する係止部材と、
    を備えるボール形等速ジョイントにおいて、
    前記内輪は、前記内輪ボール溝が形成された内輪本体部と、前記内輪本体部の軸方向端面のうち前記外輪のカップ開口側に一体的に形成された内輪延長部と、を備え、
    前記係止部材は、前記保持器の軸方向端面のうち前記外輪のカップ開口側に当接するように、前記内輪延長部に取り付けられることを特徴とするボール形等速ジョイント。
  2. 前記係止部材は、円盤状からなり、その外周縁が前記保持器に当接するように前記内輪延長部に取り付けられる請求項1に記載のボール形等速ジョイント。
  3. 前記係止部材は、前記外輪、前記内輪、前記ボール、前記保持器および前記シャフトと別体に形成される請求項1または2に記載のボール形等速ジョイント。
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