JP2010019302A - クラッチレリーズ軸受装置用玉軸受 - Google Patents

クラッチレリーズ軸受装置用玉軸受 Download PDF

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Abstract

【課題】外輪が回転した際にも、軸受内部へ泥水が侵入するのを確実に防止することができるクラッチレリーズ軸受装置用玉軸受を提供する。
【解決手段】 外輪回転のクラッチレリーズ軸受装置用玉軸受12において、フロント側シール部材17の内径端部17bを内輪15の外面24に固定し、外径端部に設けた接触リップ17aを、外輪14の鍔部19の内面28に軸方向で接触させる。なお、シール部材17、18は、芯金26、27にニトリルゴムを固着して構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車をはじめとする車両のクラッチ装置に組み込まれるクラッチレリーズ軸受装置の玉軸受に関するものである。
クラッチレリーズ軸受装置は、マニュアル車(MT車)などにおいて、クラッチペダルを操作することにより、エンジンからトランスミッションへの動力の伝達或いは遮断を行うものであり、エンジンとトランスミッションとの間に介装される。
エンジンからトランスミッションへの動力を遮断する際、クラッチレリーズ軸受装置を軸方向移動させてクラッチディスクをフライホイールから離隔させることにより行うが、この軸方向移動させる方向でクラッチレリーズ軸受装置をプッシュタイプとプルタイプに大別することができる。プッシュタイプは、エンジンからの動力を遮断する際、クラッチレリーズ軸受装置をエンジン側に軸方向移動させるものであり、プルタイプは、クラッチレリーズ軸受装置をトランスミッション側に軸方向移動させるものである。このクラッチレリーズ軸受装置は玉軸受を備えている。
この玉軸受は、エンジン側の軸心とトランスミッション側の軸心との間にズレが生じた場合に、このズレに応じて径方向に移動して、両軸心を自動的に調心する。
図5に、ダイレクトシリンダタイプ(油圧プッシュタイプ)のクラッチレリーズ軸受装置に使用される玉軸受を例示する。
この玉軸受112は、回転側の外輪114と、静止側の内輪115と、外輪114と内輪115との間に介在されたボール116とで主要部が構成されている。外輪114のエンジン側端部(図面左側)は、径方向内側に延設されて鍔部119を成し、内輪115のエンジン側端部は、径方向内側に延設されて鍔部120を成す。なお、鍔部119は、予圧スプリング(図示省略)により、ダイアフラムスプリング130に常時当接された状態である。
外輪114と内輪115との間には、環状のシール部材117、118により密封されており、このシール部材117、118は、軸受112の内部に封入されたグリースなどの潤滑成分が、軸受112の外部へ漏出するのを防止する。また、軸受112の外部(以下、軸受外部とする)から軸受112の内部(以下、軸受内部とする)へ異物が侵入するのを防止する(特許文献1参照)。
エンジンからトランスミッションへの動力の伝達は、軸受112の鍔部119とダイアフラムスプリング130とを常時当接させた状態にし、これによりクラッチディスク(図示省略)をフライホイール(図示省略)に密着させた状態とすることで可能である。また、エンジンからトランスミッションへの動力の遮断は、軸受112の鍔部119をダイアフラムスプリング130に押圧させることで、クラッチディスク(図示省略)をフライホイール(図示省略)から引き離すことにより可能である。
特開2006−189086号公報
近年のクラッチレリーズ軸受装置は、泥水に浸るような過酷な環境下で使用されることが多く、軸受に高い耐泥水性が求められている。そのため、図5に示す軸受112も、高い泥水耐性を備えている。以下に、軸受112に泥水耐性を付与するための構造について説明する。
軸受112のシール部材117、118は、芯金126、127にゴムを固着して構成されている。また、シール部材117、118は、外径端部117c、118cが外輪114の内面123に固定され、内径端部に主リップ117a、118aと補助リップ117b、118bが設けられている。主リップ117a、118aは、内輪115の外面124に径方向で接触しており、補助リップ117b、118bは非接触である。
軸受112に泥水が跳ね掛けられると、この泥水は、主リップ117a、118aで塞き止められる。そのため、軸受内部(ボール116が介在し、軸受112の中心をなす部分)への泥水の侵入が防止されている。さらに、泥水は、補助リップ117b、118bにより、主リップ117a、118aに達しにくくなっており、これにより、主リップ117a、118aの機能が向上している。
しかし、シール部材117、118は、外径端部117c、118cを外輪114の内面123に固定するため、外輪114と共に回転して遠心力の影響を受け、径方向(外輪側や内輪側)に偏りやすい。そのため、シール部材117、118の主リップ117a、118a(内径端部)は、径方向外側への浮き上がりや内輪115の外面124への押し付けが生じて、内輪115の外面124との接触状態が不安定になりやすい。この結果、シール部材117、118は、軸受内部への泥水の侵入を防ぐのが困難になるおそれがある。また、主リップ117a、118aが内輪115の外面124に押し付けられることで軸受112に過剰な負荷がかかり、これは、軸受112に加わるトルク(外輪114を回転させる力)の増大に繋がる。
このように、軸受112に加わるトルクが増大して、外輪鍔部119とダイアフラムスプリング130との当接部における接触圧よりも大きくなると、外輪鍔部119とダイアフラムスプリング130との当接部で滑りが発生するおそれがある。これは、外輪鍔部119とダイアフラムスプリング130との間での円滑な動力伝達が困難になる原因となり、軸受112の損傷にも繋がる。
なお、シール部材の内径端部を径方向内側に延設し、その内径端部を、内輪の端部が径方向内側に延設されてなる鍔部の外端面に軸方向で接触させるクラッチレリーズ軸受装置用玉軸受が本出願人により発案されている(特願2008−010837号)。この場合、シール部材の内径端部と内輪の鍔部の外端面との接触圧を小さくできるため、外輪が回転して軸受内圧が上昇した際、シール部材の内径端部は、内輪の鍔部の外端面との接触を解いて、軸受内圧を容易に解放することができる。
しかし、上記した軸受の場合、シール部材は、径方向寸法が長くなるため、外輪の回転による遠心力の影響を受けて軸方向(軸受外部側や軸受内部側)に偏りやすく、これにより軸受外部側への浮き上がりや内輪の鍔部の外端面への押し付けが生じて、内輪の鍔部の外端面との接触状態が不安定になりやすい。そのため、シール部材で軸受内部への泥水の侵入を防止するのが困難になるおそれがある。また、シール部材の内径端部が内輪の鍔部の外端面に押し付けられることで軸受に過大な負荷がかかるおそれがあり、これは、軸受に加わるトルク(外輪を回転させる力)の増大に繋がる。これに伴い、軸受のダイアフラムスプリングへの円滑な動力伝達が困難になるおそれがある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、外輪が回転した際にも、軸受内部へ泥水が侵入するのを確実に防止することができるクラッチレリーズ軸受装置用玉軸受を提供しようとするものである。
上記の課題を解決するための本発明のクラッチレリーズ軸受装置用玉軸受は、回転側の外輪と、静止側の内輪と、前記外輪と前記内輪との間に介在されたボールと、前記外輪と前記内輪との間を密封するシール部材とを備えたクラッチレリーズ軸受装置用玉軸受であって、前記シール部材は、内径端部が前記内輪に固定されていることを特徴とする。
この場合、シール部材は、静止側である内輪に固定するため、外輪が回転した際に外輪と共に回転することがなく、外輪の回転による遠心力の影響を受けて径方向(或いは軸方向)に偏ることがない。そのため、シール部材の外径端部は、径方向外側(或いは軸受外部側)への浮き上がりや外輪の内面への押し付けが生じて、外輪の内面との接触状態が不安定になることがない。また、シール部材の外径端部が外輪の内面に押し付けられて軸受に過大な負荷がかかることがないため、軸受に加わるトルク(外輪を回転させる力)が増大することもない。
前記シール部材の外径端部は、前記外輪の内面に軸方向で接触させるのが望ましい。
この場合、シール部材の外径端部と外輪の内面との接触圧を低減できるため、外輪が回転して軸受内圧が上昇した際、シール部材は、外輪の内面との接触を解いて、軸受内圧を容易に解放することができる。このため、軸受内圧の過剰な上昇、これに伴う軸受に加わるトルクの増大を防止することができる。
前記シール部材は、内輪側に位置する芯金と、その芯金に固着されて外輪側に位置する弾性部材とからなる構造とし、前記芯金の内径端部は、前記内輪の外面に固定し、前記弾性部材の内径端部は、内輪側に延設して前記内輪の外面に密着させるのが望ましい(ゴム嵌合又はハーフメタル嵌合)。
この場合、軸受に跳ね掛けられた泥水が、芯金の内径端部と内輪の外面との固定部から軸受内部に侵入しようとしても、シール部材の構成要素であり、内輪の外面に密着している弾性部材(ゴムなど)により遮られることになる。そのため、シール部材の固定部から軸受内部に泥水が侵入するのを防止して、軸受に錆びつきなどの異常が生じるのを防止するのに貢献できる。
前記内輪の端部は、径方向内側に延設して鍔部とし、その鍔部に前記シール部材の内径端部を固定するようにしても良い。
上記の発明において、シール部材の内径端部は、軸方向に沿って軸受内部側へ屈曲させて突出部とし、その突出部を、前記内輪の鍔部に内嵌するのが望ましい。
この場合、内輪の鍔部に対するシール部材の固定は、シール部材の突出部を内輪の鍔部に内嵌することで容易に実現することができる。そのため、軸受の組付性(組立てのしやすさ、組立て時の作業効率)を向上させることができる。また、シール部材の内輪に対する固定状態を安定させることができる。なお、シール部材が芯金を具備する場合、この芯金で突出部を形成するのが望ましい。この理由は、芯金は、適度な強度と弾性を備えているため、変形させやすく、前記突出部の形成に優れているためである。
これまでに述べた発明において、外輪の端部は、径方向内側に延設して鍔部とし、その鍔部の内面に前記シール部材の外径端部を軸方向で接触させるのが望ましい。
この場合においても、シール部材の外径端部と外輪の鍔部の内面との接触圧が小さくなるため、外輪が回転して軸受内圧が上昇した際、シール部材は、外輪の鍔部の内面との接触を解いて、軸受内圧を容易に解放することができる。このため、軸受内圧の過剰な上昇、これに伴う軸受に加わるトルクの増大を防止することができる。
また、上記の発明において、シール部材の外径端部は、外輪の鍔部の内面における内径端部に接触させるのが望ましい。
シール部材の外径端部を、外輪の鍔部の内面における内径端部を除く部位に接触させると、外輪の鍔部とシール部材との間に隙間が形成され、軸受に泥水が跳ね掛けられた際、前記隙間に泥水が侵入するおそれがある。しかし、上記した本発明の場合、外輪の鍔部とシール部材との間に隙間が生じることがないため、上述した問題が生じることがない。
本発明は、外輪回転の軸受において、シール部材の内径端部を内輪に固定するため、外輪が回転した際、外輪の回転と共にシール部材が回転することがなく、外輪の回転による遠心力の影響を受けてシール部材が径方向(或いは軸方向)に偏ることがない。そのため、シール部材の外径端部と外輪の内面との接触状態を安定させて、軸受内部への泥水の侵入を確実に防止することができる。この結果、軸受に錆びつきなどの異常が生じるのを防止することができる。
また、シール部材の外径端部が外輪の内面に押し付けられて軸受に過大な負荷がかかることがないため、軸受に加わるトルクが増大するのを防止することができる。これに伴い、軸受の正常な動作(円滑な動力伝達)に支障をきたすのを防止することができる。
以下に、本発明の実施の形態について、添付の図面(図1〜図4)を参照して説明する。ここでは、第1〜第3までの実施形態を挙げる。
図2に、FR車に搭載され、かつ、本発明に係る玉軸受を備えたダイレクトシリンダタイプのクラッチレリーズ軸受装置を示す。この軸受装置1は、円筒形状の外側本体2と、固定部品3と、ピストン4と、玉軸受12とを主要部とする。
外側本体2は、トランスミッション側(図面右側:以下リア側とする)がケーシング22に固定されており、エンジン側(図面右側:以下フロント側とする)に延設されたキャビティ8を有する。このキャビティ8の内周側に、環状のピストン4および環状の固定部品3が順に軸方向移動可能に配置されている。
固定部品3は、軸方向に延びるガイドチューブ5から成り、フロント側は外側本体2の外部へ延びている。ピストン4は、固定部品3に対して軸方向移動可能に配置され、固定部品3との間に介在されたピストン支持チューブ13により支持されている。このピストン4の外周面には予圧スプリング21が配置されている。予圧スプリング21は、軸受12の内輪15と協働するように構成されている。
外側本体2は、その内周面9に凹溝10が形成されており、この凹溝10に、ガイドチューブ5のリア側端部が径方向外側に延設されて成るラジアルエッジ11が嵌合されている。
このラジアルエッジ11と、キャビティ8と、ピストン4とで中空の容積可変チェンバ6が構成されている。この容積可変チェンバ6にはオイル等の制御流体が封入されており、この制御流体によりキャビティ8の内部が加減圧されている。また、容積可変チェンバ6は制御用油圧発生器(図示省略)に接続されている。
本発明の第1の実施形態である軸受12は、回転側の外輪14と、静止側の内輪15と、外輪14と内輪15との間に介在されたボール16とで主要部が構成されている。外輪14のフロント側端部は、径方向内側に延設されて鍔部19を成す。内輪15は、フロント側端部が、径方向内側に延設されて鍔部20を成す。なお、外輪14の鍔部19は、予圧スプリング21によりダイアフラムスプリング30に常時当接された状態である。
外輪14と内輪15との間は、図1に拡大して示すように、環状のシール部材17、18により密封されている。このシール部材17、18により、軸受12の内部(ボール16が介在し、軸受12の中心をなす部分:以下、軸受内部とする)に封入されたグリース等の潤滑成分の軸受外部への漏出が防止されている。また、軸受内部への泥水の侵入が防止されている。
シール部材17、18は、芯金26、27の周囲を水素添加ニトリルゴム(H−NBR)や耐熱ゴム等のニトリルゴムで被覆することにより構成されている。水素添加ニトリルゴムは耐水性および耐摩耗性を有するため、シール部材17、18は耐水性および耐摩耗性を具備する。
リア側シール部材18は、外径端部18cが外輪14の内面23に固定され、内径端部に主リップ18aと補助リップ18bを有する。主リップ18aは、内輪15の外面24に径方向で接触しており、補助リップ18bは非接触である。なお、主リップ18aと補助リップ18bの作用および効果は、図5に示す従来例と同じであるため、その詳細な説明を省略する。
以下に、本発明の特徴となる点について述べる。
フロント側シール部材17は、内径端部17bを内輪15の外面24に固定し、外径端部に軸受外部側(図面左側)へ突出する接触リップ17aを設ける。この接触リップ17aは、外輪14の鍔部19の内面28に軸方向で接触させる。接触リップ17aにより、軸受内部への泥水の侵入を防止することができる。
このように、本実施形態の軸受12は、フロント側シール部材17の内径端部17bを静止側である内輪15の外面24に固定するため、フロント側シール部材17は、外輪14が回転した際、外輪14と共に回転することがなく、外輪14の回転による遠心力の影響を受けて軸方向(図面左側の軸受外部側や図面右側の軸受内部側)に偏りにくい。
そのため、フロント側シール部材17の接触リップ17a(外径端部)は、軸受内部側への浮き上がりや外輪14の鍔部19の内面28への押し付けが生じることがなく、外輪14の鍔部19の内面28との接触状態が安定する。これにより、軸受12に泥水が跳ね掛けられても、軸受内部への泥水の侵入を確実に防止することができ、この結果、軸受12に錆びつきなどの異常が生じるのを防止することができる。
また、フロント側シール部材17の接触リップ17aが外輪14の鍔部19の内面28に押し付けられて軸受12に過大な負荷がかかることがないため、軸受12に加わるトルク(外輪14を回転させる力)が増大するのを防止することができる。この結果、軸受12の正常な動作(ダイアフラムスプリング30への円滑な動力伝達)に支障をきたすのを防止でき、これに伴い、軸受12が損傷するのを防止することができる。
さらに、フロント側シール部材17の接触リップ17aは、外輪14の鍔部19の内面28に軸方向で接触させるため、外輪14の回転による軸受内部の温度上昇で軸受内圧が上昇しても、外輪14の鍔部19の内面28との接触を解いて、軸受内圧を容易に解放することができる。このため、軸受内圧の過剰な上昇で、シール部材17、18が軸受外部へ外れるのを防止することができる。また、軸受内圧の過剰な上昇に伴う軸受12に加わるトルク(外輪14を回転させる力)の増大で、軸受12の正常な動作(ダイアフラムスプリング30への円滑な動力伝達)に支障をきたすのを防止することに貢献でき、これに伴い、軸受12が損傷するのを防止することに貢献することができる。
なお、フロント側シール部材17を内輪15の外面24に固定する方法や、フロント側シール部材17の接触リップ17aを外輪14の鍔部19の内面28に接触させる方法については適宜変更が可能であり、その実施形態を以下に説明する。
図3に本発明の第2の実施形態であるクラッチレリーズ軸受装置用玉軸受32を示す。なお、本実施形態おいて、図1および図2に示す第1の実施形態と同じ部位、機能、形態を有する部品については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
この軸受32のフロント側シール部材17は、芯金36に弾性部材としてのゴム部材37(ニトリルゴム製)を固着して構成し、芯金36を内輪15側、ゴム部材37を外輪14側に配置する。
ゴム部材37は、内輪15側に延設して、内輪15の外面24に密着させる(ハーフメタル嵌合)。また、芯金36の内径端部は、径方向内側に延設し、さらに軸方向に沿って軸受内部側へ屈曲させて突出部36aとし、この突出部36aは、内輪15の鍔部20に圧入により内嵌する。これにより、突出部36aを内輪15の鍔部20の内径端面38に固定する。
この場合、泥水が、内輪15の鍔部20の内径端面38と芯金36の突出部36aとの固定部から内輪14の鍔部20の外端面25を伝って軸受内部へ侵入しようとしても、ゴム部材37で遮られる。これにより、軸受内部に泥水が浸入するのを防止して、軸受12に錆びつきなどの異常が生じるのを防止するのに貢献できる。
また、内輪15の外面24へのフロント側シール部材17の固定は、芯金36の突出部36aを内輪15の鍔部20に圧入により内嵌することで容易に行うことができる。そのため、軸受12の組付性を向上させることができる。また、内輪15の鍔部20の内径端面38に対するフロント側シール部材17の固定状態を安定させることができる。
さらに、芯金36は弾性に優れており、容易に変形させることができるため、突出部36aを設けるのが容易である。そのため、フロント側シール部材17を内輪15の鍔部20の内径端面38に固定する際の作業が容易になる。
なお、芯金36は、内輪15の鍔部20の外端面25に密着させる。これにより、内輪15の鍔部20の内径端面38側から泥水が伝って軸受内部に侵入するのを効率よく防止することができる。
また、本実施形態においても、第1の実施形態(図1参照)で説明したように、フロント側シール部材17の内径端部(突出部36a)は、静止側である内輪15の外面24に固定するため、フロント側シール部材17の外径端部(接触リップ37a)は、外輪14の回転による遠心力で外輪14の鍔部19の内面28との接触状態が不安定になることがなく、これに伴い、泥水が軸受内部に侵入するのを確実に防止することができる。
図4に本発明の第3の実施形態であるクラッチレリーズ軸受装置用玉軸受42を示す。
この軸受42は、基本的には第2の実施形態の軸受(図3参照)と同じ構造であるが、芯金36とゴム部材37の径方向寸法を短くし、ゴム部材37の接触リップ37aを、外輪14の鍔部19の内面28における内径端部に軸方向で接触させる。
この場合、フロント側シール部材17と外輪14の鍔部19との間に隙間が形成されることがないため、前記隙間に泥水が侵入する問題が生じることがない。この結果、軸受42の錆びつき防止に貢献することができる
また、第1の実施形態(図1参照)で説明したように、フロント側シール部材17の内径端部(突出部36a)は、静止側である内輪15の外面24に固定するため、フロント側シール部材17の外径端部(接触リップ37a)は、外輪14の回転による遠心力で外輪14の鍔部19の内面28との接触状態が不安定になることがなく、これに伴い、泥水が軸受内部に侵入するのを確実に防止することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、これに限られることはなく、特許請求の範囲に記載の意味および内容の範囲内で任意に変更が可能である。
例えば、本実施形態では、外輪の鍔部の内面にフロント側シール部材の外径端部を軸方向で接触させたが、フロント側シール部材の外径端部は、外輪において、鍔部を除く内面(軸方向に沿って延びる内面)に径方向で接触させることもできる。この場合、フロント側シール部材は、外輪が回転しても、外輪の回転と共に回転することがないため、外輪の回転による遠心力の影響を受けて径方向(外輪側や内輪側)に偏りにくい。そのため、フロント側シール部材の外径端部は、径方向内側への浮き上がりや外輪の内面への押し付けで、外輪の内面との接触状態が不安定になることがなく、軸受内部への泥水の侵入を確実に防止することができる。この結果、軸受が錆びつくのを防止することができる。
なお、芯金にゴム等の弾性部材を固着したシール部材の場合、シール部材を加硫成形により成形すると、芯金とゴム部材との密着性を向上させることができるため、好ましい。
本発明の第1の実施形態を示す断面図である。 図1に示す玉軸受を備えたクラッチレリーズ軸受装置を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態を示す断面図である。 従来のクラッチレリーズ軸受装置用玉軸受を備えたクラッチレリーズ軸受装置を示す断面図である。
符号の説明
1 クラッチレリーズ軸受装置(ダイレクトシリンダタイプ)
12、32、42 玉軸受
14 外輪
15 内輪
16 ボール
17、18 シール部材
17b 内径端部(フロント側シール部材)
23 外輪内面
24 内輪外面
25 外端面(内輪鍔部)
26、27、36 芯金
28 内面(外輪鍔部)
36a 突出部(フロント側シール部材の内径端部)
37 ゴム部材(弾性部材)
17a、37a 接触リップ

Claims (7)

  1. 回転側の外輪と、静止側の内輪と、前記外輪と前記内輪との間に介在されたボールと、前記外輪と前記内輪との間を密封するシール部材とを備えたクラッチレリーズ軸受装置用玉軸受であって、
    前記シール部材は、内径端部が前記内輪に固定されていることを特徴とするクラッチレリーズ軸受装置用玉軸受。
  2. 前記シール部材の外径端部が前記外輪の内面に軸方向で接触している請求項1に記載のクラッチレリーズ軸受装置用玉軸受。
  3. 前記シール部材は、内輪側に位置する芯金と、その芯金に固着されて外輪側に位置する弾性部材とからなり、前記芯金の内径端部は、前記内輪の外面に固定され、前記弾性部材の内径端部は、内輪側に延設されて前記内輪の外面に密着している請求項1又は2に記載のクラッチレリーズ軸受装置用玉軸受。
  4. 前記内輪の端部は、径方向内側に延設されて鍔部を成し、その鍔部に前記シール部材の内径端部が固定されている請求項1〜3のいずれか一項に記載のクラッチレリーズ軸受装置用玉軸受。
  5. 前記シール部材の内径端部は、軸方向に沿って軸受内部側へ屈曲して突出部をなし、その突出部は、前記内輪の鍔部に内嵌されている請求項4に記載のクラッチレリーズ軸受装置用玉軸受。
  6. 前記外輪の端部は、径方向内側に延設されて鍔部をなし、その鍔部の内面に前記シール部材の外径端部が軸方向で接触している請求項1〜5のいずれか一項に記載のクラッチレリーズ軸受装置用玉軸受。
  7. 前記シール部材の外径端部は、前記外輪の鍔部の内面における内径端部に接触している請求項6に記載のクラッチレリーズ軸受装置用玉軸受。
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