JP2010019133A - エジェクタおよびヒートポンプサイクル装置 - Google Patents

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    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
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Abstract

【課題】全閉から全開までのニードル変位量を小さくする。
【解決手段】減圧対象流体を減圧させて噴射する円筒状のノズル151と、ノズル151から噴射された噴射流体の流れによって吸引対象流体を吸引する流体吸引口152b、および流体吸引口152bから吸引された吸引流体と噴射流体とを混合して昇圧させる昇圧部152e、153aが形成されたハウジング152、153と、ノズル151と同軸状に延びる針状部材であって、ノズル151の軸方向に変位するニードル154とを備え、ニードル154のうち噴射流体の噴射方向側の端部には噴射方向に向かって先細るテーパ形状を有するテーパ先端部が形成され、テーパ先端部の少なくとも一部はテーパ角度が噴射方向に向かうにつれて徐々に拡大変化している徐変テーパ部154bを構成し、ニードル154は少なくとも徐変テーパ部154bでノズル151の開口面積を変化させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、ニードルが変位することでノズルの開口面積を変化させるエジェクタ、およびこのエジェクタを備えるヒートポンプサイクル装置に関する。
従来、この種のエジェクタが特許文献1に記載されている。この従来技術では、ニードルの先端部に先細るテーパ形状を形成し、このテーパ形状の先端部のうち最先端部を除く主テーパ部でノズルの開口面積を変化させるようになっている。
そして、テーパ形状の先端部のうちノズル開口面積の変化に寄与しない最先端部のテーパ角度を主テーパ部のテーパ角度よりも大きくすることで、ニードルの全長の短縮化を図っている。
なお、この従来技術では、主テーパ部および最先端部のテーパ角度がいずれも一様な角度になっているので、主テーパ部と最先端部との境目においてテーパ角度が不連続的に変化している。
特開2005−264911号公報
ところで、上記従来技術では、主テーパ部のテーパ角度が小さいほど、ノズルを全閉から全開まで変化させるために必要なニードルの変位量が大きくなる。そして、全閉から全開までのニードル変位量が大きい場合には、ノズルを全閉から全開まで変化させる時間が長くなってしまうので問題となる。
具体的には、例えば、エジェクタの品質検査においては、ノズルが全閉の状態と全開の状態の両方の状態で検査するのが望ましいのであるが、ノズルを全閉から全開まで変化させる時間が長いと、その分、全閉状態と全開状態の両方の状態で検査するために要する時間が長くなってしまい、品質検査時間が長くなってしまうので問題となる。
また、例えば、この種のエジェクタを備えるヒートポンプサイクル装置では、通常運転時にノズルを中間開度にし、蒸発器の除霜を行う除霜運転時にはノズルを全開にするものが製品化されているところ、ノズルを全閉から全開まで変化させる時間が長いと、その分、通常運転と除霜運転とを切り替える時間が長くなってしまい、通常運転時間が短くなってしまうので問題となる(後述の図4を参照)。
そこで、本発明者は、この対策として、主テーパ部のテーパ角度を大きくすることで、全閉から全開までのニードル変位量を小さくすることを検討した。しかしながら、本発明者の詳細な検討によると、主テーパ部のテーパ角度を単純に大きくすると、ニードルの変位によってノズル開口面積が急激に変化して流量が急激に変化してしまい、ひいてはヒートポンプサイクル装置の挙動を不安定にしてしまうという問題があることがわかった(後述の図6を参照)。
本発明は上記点に鑑みて、全閉から全開までのニードル変位量を小さくすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、減圧対象流体を減圧させて噴射する流体通路(151c)が形成された円筒状のノズル(151)と、
ノズル(151)から噴射された噴射流体の流れによって吸引対象流体を吸引する流体吸引口(152b)、および流体吸引口(152b)から吸引された吸引流体と噴射流体とを混合して昇圧させる昇圧部(152e、153a)が形成されたハウジング(152、153)と、
ノズル(151)と同軸状に延びる針状部材であって、ノズル(151)の軸方向に変位するニードル(154)とを備え、
ニードル(154)のうち噴射流体の噴射方向側の端部には、噴射方向に向かって先細るテーパ形状を有するテーパ先端部が形成され、
テーパ先端部の少なくとも一部は、テーパ角度が噴射方向に向かうにつれて徐々に拡大するように変化している徐変テーパ部(154b)を構成し、
ニードル(154)は、少なくとも徐変テーパ部(154b)でノズル(151)の開口面積を変化させることを特徴とする。
これによると、テーパ角度が徐々に拡大するように変化している徐変テーパ部(154b)でノズル(151)の開口面積を変化させるので、テーパ角度が一様になっている上記従来技術に比べて、全閉から全開までのニードル(154)の変位量を小さくできる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のエジェクタにおいて、テーパ先端部は、ノズル(151)の冷媒噴射口(151e)よりも下流側まで延びており、
テーパ先端部のうち冷媒噴射口(151e)よりも下流側の部位は、テーパ角度が一様な一様テーパ部(154c)を構成し、
一様テーパ部(154c)は、徐変テーパ部(154b)と滑らかに繋がっていることを特徴とする。
これによると、一様テーパ部(154c)がノズル(151)下流側における流れの乱れを防止する効果を発揮するので、エジェクタの性能向上に寄与することができる。
請求項3に記載の発明では、冷媒を吸入し圧縮する圧縮機(12)と、
圧縮機(12)から吐出された高圧冷媒の有する熱量を加熱対象流体に放熱させる放熱器(12)と、
放熱器(12)から流出した冷媒の流れを2方向に分岐する分岐部(13)と、
分岐部(13)で2方向に分岐された冷媒の流れのうち一方の流れ側の冷媒を減圧対象流体として減圧膨張させる請求項1または2に記載のエジェクタと、
エジェクタから流出した冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮するとともに、冷媒流出側が圧縮機(12)の吸入側に接続される流出側蒸発器(16)と、
分岐部(13)で2方向に分岐された冷媒の流れのうち他方の流れ側の冷媒を減圧する絞り手段(17)と、
絞り手段(17)で減圧された冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮するとともに、冷媒流出側が流体吸引口(152b)に接続される吸引側蒸発器(18)とを備え、
吸引側蒸発器(18)から流出した冷媒が吸引対象流体として流体吸引口(152b)に吸引され、
加熱対象流体を加熱する通常運転時には、循環冷媒流量が所定範囲の流量となるように、徐変テーパ部(154b)でノズル(151)の開口面積を変化させることを特徴とする。
これにより、エジェクタを備えるヒートポンプサイクル装置において、上述の効果を発揮することができる。
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載のヒートポンプサイクル装置において、冷媒として二酸化炭素が用いられ、
ニードル(154)をノズル(151)の軸方向に変位させるステッピングモータ(155)を備え、
ステッピングモータ(155)の任意のステップS1におけるノズル(151)の開口面積をA1とし、任意のステップS1よりも1ステップ小さいステップS0におけるノズル(151)の開口面積をA0とし、ノズル(151)の開口面積変化率XをX=(A1−A0)/A1で定義したとき、
循環冷媒流量が所定範囲の最小流量になるときの開口面積変化率Xが0.02以下になり、かつ循環冷媒流量が所定範囲の最大流量になるときの開口面積変化率Xが0.003以上になるように、徐変テーパ部(154b)が形成されていることを特徴とする。
これにより、冷媒として二酸化炭素を用いるヒートポンプサイクル装置において、上述した効果を効果的に発揮することができる。
請求項5に記載の発明では、請求項3に記載のヒートポンプサイクル装置において、冷媒として二酸化炭素が用いられ、
ニードル(154)をノズル(151)の軸方向に変位させるステッピングモータ(155)を備え、
ステッピングモータ(155)の任意のステップにおけるノズル(151)の開口面積をA1とし、任意のステップよりも1ステップ小さいステップS0におけるノズル(151)の開口面積をA0とし、ノズル(151)の開口面積変化率XをX=(A1−A0)/A1で定義したとき、
循環冷媒流量が所定範囲の最小流量になるときの開口面積変化率Xと循環冷媒流量が所定範囲の最大流量になるときの開口面積変化率Xとの比が4以下になるように、徐変テーパ部(154b)が形成されていることを特徴とする。
これにより、冷媒として二酸化炭素を用いるヒートポンプサイクル装置において、上述した効果を効果的に発揮することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1〜図6により、本発明の第1実施形態について説明する。本実施形態では、本発明のエジェクタおよびヒートポンプサイクル装置を、水道水を加熱して台所や風呂等に給湯するヒートポンプ式給湯機1に適用している。図1は、本実施形態のヒートポンプ式給湯機1の全体構成図である。
ヒートポンプ式給湯機1は、貯湯タンク21内の給湯水を循環させる水循環回路20と、給湯水を加熱するためのヒートポンプサイクル装置10とを備えている。ヒートポンプサイクル装置10は、エジェクタ式冷凍サイクルで構成されている。
本実施形態では、ヒートポンプサイクル装置10を循環する冷媒(本発明における流体に相当)として二酸化炭素を採用しており、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となる超臨界冷凍サイクルを構成している。
まず、水循環回路20について説明する。貯湯タンク21は、断熱構造を有して高温の給湯水を長時間保温するための温水タンクであり、耐食性に優れた金属(例えば、ステンレス)で形成されている。
貯湯タンク21に貯留された給湯水は、貯湯タンク21の上部に設けられた出湯口から出湯され、図示しない温調弁において水道からの冷水と混合されて温度調節された後、台所や風呂等に給湯される。また、貯湯タンク21内の下部に設けられた給水口から水道水が給水されるようになっている。
水循環回路20には、給湯水を循環させる電動ポンプ22が配置されている。この電動ポンプ22は、図示しない制御装置から出力される制御信号によって、その作動が制御される。そして、制御装置が電動ポンプ22を作動させると、給湯水は、電動ポンプ22→後述する水−冷媒熱交換器12の水側通路12a→貯湯タンク21→電動ポンプ22の順に循環する。
次に、ヒートポンプサイクル装置10について説明する。ヒートポンプサイクル装置10において、圧縮機11は、冷媒を吸入し、圧縮して吐出するもので、本実施形態では、吐出容量が固定された圧縮機構11aを電動モータ11bにて駆動する電動圧縮機を採用している。この圧縮機構11aとしては、具体的に、スクロール型、ベーン型、ローリングピストン型等の各種圧縮機構を採用できる。
電動モータ11bは、制御装置から出力される制御信号によって、その作動(回転数)が制御されるもので、交流モータ、直流モータのいずれの形式を採用してもよい。そして、この回転数制御によって、圧縮機構11aの冷媒吐出能力が変更される。従って、本実施形態の電動モータ11bは、圧縮機構11aの冷媒吐出能力を変更する吐出能力変更手段を構成している。
圧縮機11の吐出側には、水−冷媒熱交換器12の冷媒側通路12bが接続されている。水−冷媒熱交換器12は、圧縮機11から吐出された高温高圧冷媒が通過する冷媒側通路12bと給湯水が通過する水側通路12aとを有して構成される熱交換器であって、圧縮機11から吐出された高温高圧冷媒の有する熱量を給湯水に放熱させる放熱器である。
なお、前述の如く、本実施形態のヒートポンプサイクル装置10では、超臨界冷凍サイクルを構成しているので、水−冷媒熱交換器12の冷媒側通路12bでは、冷媒(二酸化炭素)は凝縮することなく超臨界状態のまま放熱する。
水−冷媒熱交換器12の冷媒側通路12b出口側には、冷媒側通路12bから流出した高圧冷媒の流れを分岐する分岐部13が接続されている。分岐部13は、3つの流入出口を有する三方継手構造のもので、流入出口のうち1つを冷媒流入口とし、2つを冷媒流出口としている。このような三方継手は、管径の異なる配管を接合して構成してもよいし、金属ブロックや樹脂ブロックに通路径の異なる複数の冷媒通路を設けて構成してもよい。
分岐部13の一方の冷媒流出口には第1冷媒配管14aが接続され、分岐部13の他方の冷媒流出口には第2冷媒配管14bが接続されている。第1冷媒配管14aは、分岐部13とエジェクタ15のノズル151入口側とを接続する。
エジェクタ15は、冷媒減圧手段の機能を果たすとともに、ノズル151から噴射される噴射冷媒の吸引作用によって冷媒の循環を行う運動量輸送式ポンプとしての機能を果たすものである。
エジェクタ15の出口側には、流出側蒸発器16が接続されている。流出側蒸発器16は、エジェクタ15から流出した冷媒と送風ファン16aに吸い込まれる室外空気とを熱交換させることによって、冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させる吸熱用熱交換器である。
送風ファン16aは、制御装置から出力される制御電圧によって回転数(送風空気量)が制御される電動式送風機である。流出側蒸発器16の出口側には、圧縮機11の冷媒吸入口が接続されている。
第2冷媒配管14bは、分岐部13と電気式膨張弁17とを接続する。電気式膨張弁17は、第2冷媒配管14bへ流入した冷媒を減圧膨張させる減圧手段である。電気式膨張弁17は、制御装置から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
電気式膨張弁17の下流側には、吸引側蒸発器18が接続されている。吸引側蒸発器18は、電気式膨張弁17にて減圧膨張された冷媒と、送風ファン16aに吸い込まれる流出側蒸発器16通過後の室外空気とを熱交換させることによって、冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させる吸熱用熱交換器である。吸引側蒸発器18の出口側には、第3冷媒配管14cを介して、エジェクタ15の冷媒吸引口152bが接続されている。
なお、本実施形態では、流出側蒸発器16および吸引側蒸発器18をフィンアンドチューブ構造の熱交換器で構成し、流出側蒸発器16および吸引側蒸発器18の熱交換フィンを共通化している。そして、エジェクタ15から流出した冷媒を流通させるチューブ構成と、電気式膨張弁17から流出した冷媒を流通させるチューブ構成とを互いに独立に設けることで、流出側蒸発器16および吸引側蒸発器18を一体構造に構成している。
そのため、上述の送風ファン16aに吸い込まれる室外空気は、矢印A1に示す方向に流れ、まず、流出側蒸発器16にて吸熱され、次に吸引側蒸発器18にて吸熱されるようになっている。
つまり、流出側蒸発器16および吸引側蒸発器18は、それぞれの内部を通過する冷媒と熱交換する室外空気の流れ方向(矢印A1方向)に対して直列に配置されている。もちろん、流出側蒸発器16および吸引側蒸発器18を2つの別体の蒸発器で構成し、空気流れ方向(矢印A1方向)に直列に配置してもよい。
次に、エジェクタ15の詳細構成を図2に基づいて説明する。図2は、エジェクタ15の軸方向断面図である。図2に示すように、本実施形態のエジェクタ15は、ノズル151、ボデー部152、管状部材153、ニードル154、駆動部155等を有して構成されている。まず、ノズル151は、第1冷媒配管14aを介して内部へ流入した冷媒を、等エントロピ的に減圧させて噴射するもので、略円柱状の金属(例えば、ステンレス鋼)に研削加工を施すことによって形成されている。
具体的には、ノズル151は、径の異なる2つの円筒部材を同軸状に結合した形状に形成されており、径の大きい側の大径部151aの外周面が、ボデー部152に圧入固定されている。さらに、大径部151aには、第1冷媒配管14aを介して流入する冷媒を、ノズル151内に形成された冷媒通路151cへ流入させるノズル流入口151dが設けられている。
この冷媒通路151cは、大径部151a側から小径部151b側へ冷媒を流すように形成されている。冷媒通路151cのうち下流側(小径部151b側)の部位は、ノズル151の軸方向に延びて、その冷媒通路面積が冷媒流れ方向に向かって徐々に縮小するように形成されている。これにより、冷媒通路151cを流通する冷媒が減圧されて、冷媒通路151cの最下流部に形成された冷媒噴射口151eから矢印R1方向へ噴射される。
また、冷媒通路151cの内部には、ノズル151の軸方向に変位して冷媒通路151cの冷媒通路面積を変化させるニードル154が配置されている。このニードル154は、ノズル151と同軸状に延びる針状部材であって、本例では、円柱状の金属(例えば、ステンレス鋼)に切削加工を施すことによって形成されている。
ニードル154の冷媒噴射口151e側の端部には、冷媒の噴射方向R1に向かって先細るテーパ形状を有するテーパ先端部が形成されている。ヒートポンプサイクル装置10が給湯水を加熱する通常運転時(ノズル151に対してニードル154がリフトした状態の時)において、このテーパ先端部は冷媒噴射口151eよりも下流側まで延びている。
図3は、通常運転時におけるノズル151に対するニードル154の位置を示している。この図3に示すように、本例では、ニードル154のテーパ先端部を、テーパ形状の異なる2つのテーパー部154a、154bで構成している。この2つのテーパー部154a、154bのうち冷媒の噴射方向R1と反対方向側に位置する第1テーパー部154aはテーパ角度が一様になっている。
2つのテーパー部154a、154bのうち冷媒の噴射方向R1側に位置する第2テーパー部154bは、冷媒の噴射方向R1に向かうにつれてテーパ角度が徐々に拡大するように変化している。なお、第2テーパー部154bは、本発明における徐変テーパ部に相当するものである。本例では、第1テーパー部154aと第2テーパー部154bとが滑らかに繋がっている。
図3において、ノズル151の実線は、通常運転における最大流量時のノズル151のニードル154に対する相対位置を示し、ノズル151の二点鎖線は、ニードル154がノズル151を全閉した状態におけるノズル151のニードル154に対する相対位置を示している。
駆動部155がニードル154を変位させると、図3に示す断面においてニードル154の外周面からノズル151の内周面までの距離が変化するので、冷媒通路151cおよび冷媒噴射口151eの冷媒通路面積(以下、ノズル151の開口面積と言う。)が変化してノズル151の開度が変化する。
すなわち、ニードル154を冷媒の噴射方向R1に変位させると、ニードル154の外周面からノズル151の内周面までの距離が小さくなってノズル151の開度が小さくなる。これとは逆に、ニードル154を冷媒の噴射方向R1と反対方向に変位させると、ニードル154の外周面からノズル151の内周面までの距離が大きくなってノズル151の開度が大きくなる。
図2に示すように、ニードル154のうちテーパ先端部と反対側の端部は駆動部155に連結されている。駆動部155は、ニードル154を駆動変位させるモータアクチュエータであって、本例では、1駆動パルスあたりの回転角度(=1ステップ)が決まっているステッピングモータが採用されている。
駆動部155は、コイル155a、ロータ155b、キャン155c、ガイド155dおよびワッシャ155eを有して構成されている。コイル155aは、制御装置より出力される制御信号によって、ロータ155bをニードル154の軸周りに回転させる回転磁力を発生させるものである。
ガイド155dはノズル151に圧入固定され、ガイド155dの内径部にはニードル154が摺動可能な状態で挿入されている。ニードル154の駆動部側の端部は、ワッシャ155eを介してロータ155bに結合されている。
また、ロータ155bの円筒部内側にはニードル154の駆動機構の一部としての雌ネジが形成されており、この雌ネジがガイド155dの外周に形成された雄ネジに螺合されている。これにより、ロータ155bが回転するとロータ155bおよびニードル154が軸方向に移動するようになっている。ボデー部152の一端側には、ロータ155bを覆う非磁性体金属製のカップ状のキャン155cが溶接されている。
ボデー部152は、ノズル151、駆動部155等が固定されるとともに、その内部に冷媒を流入出させる各種開口穴、およびこれらの開口穴から流入した冷媒を流通させる各種冷媒通路等が形成されたものである。
ボデー部152は、加工性、耐食性に優れ、かつ、溶接性、ろう付け性に適した円柱状の金属(例えば、SUS304、SUS305等のステンレス鋼)にプレス加工、切削加工および穴あけ加工を施すことによって形成されている。
ボデー部152の各種開口穴としては、第1冷媒配管14aとノズル151のノズル流入口151dとを連通させる冷媒流入口152a、吸引側蒸発器18下流側冷媒を吸引する冷媒吸引口152b、および冷媒吸引口152bから吸引された吸引冷媒とノズル151eの冷媒噴射口151eから噴射された噴射冷媒との混合冷媒を流出させる冷媒流出口152cが形成されている。
冷媒流入口152aは、ノズル151の大径部151aの外周側に配置され、ノズル151の軸方向に対して垂直方向に開口している。そして、この冷媒流入口152aには、第1冷媒配管14aが接続されている。
冷媒吸引口152bは、ノズル151の小径部151bの外周側に配置され、ノズル151の軸方向に対して垂直方向に開口している。従って、冷媒吸引口152bから吸引される吸引流体の流れ方向と噴射冷媒の噴射方向R1は、垂直に交わることになる。さらに、この冷媒吸引口152bには、吸引側蒸発器18出口側に接続された吸引流側配管である第3冷媒配管14cが接続されている。
冷媒流出口152cは、ノズル151に対して同軸上に配置され、ノズル151の軸方向に開口している。そして、冷媒流出口152cには、管状部材153が接続されている。なお、第1冷媒配管14a、第3冷媒配管14c、管状部材153は、金属(例えば、銅)製の配管で構成されており、ボデー部152に対して、ろう付け等の手段により接合されている。
また、各種冷媒通路としては、冷媒吸引口152bから吸引された吸引冷媒をノズル151の冷媒噴射口151e側へ導く吸引通路152d、およびこの吸引通路152dと連続的に設けられて混合冷媒を冷媒流出口152cへ導く第1冷媒通路152eが形成されている。
さらに、この第1冷媒通路152eは、冷媒通路面積が一定に形成された第1ストレート通路部152f、第1ストレート通路部152fの下流側であって、流体通路面積が冷媒の流れ方向に向かって徐々に拡大されるように形成された第1テーパ通路部152gを有して構成されている。
第1ストレート通路部152fは、混合冷媒を混合させる混合部としての機能を果たす。さらに、第1ストレート通路部152fの冷媒通路面積は、本実施形態のヒートポンプサイクル装置10においてサイクルを循環する冷媒の流量(以下、循環冷媒流量と言う。)に対して、エジェクタ15が高いエジェクタ昇圧性能を発揮できるように設定されている。
また、第1テーパ通路部152gは、混合部にて混合された混合冷媒の流速を減速して冷媒圧力を上昇させる、すなわち速度エネルギを圧力エネルギに変換するディフューザ部として機能する。
管状部材153は、その内部に、ボデー152の第1冷媒通路152eを延長させるように形成された第2冷媒通路153aが形成されたもので、金属配管(銅配管)にスウェージング加工、縮管あるいは拡管といった塑性加工を施すことによって形成されたものである。
具体的には、第2冷媒通路153aは、第1冷媒通路152eの第1テーパ通路部152gの最下流側と同等の冷媒通路面積を有する第2ストレート通路部153b、この第2ストレート通路部153bの下流側に配置されて冷媒通路面積を徐々に拡大させる第2テーパ通路部153c、さらに、第2テーパ通路部153cの最下流側と同等の冷媒通路面積を有する第3ストレート通路部153dを有して構成されている。
第2、第3ストレート通路部153b、153eは、それぞれ下流側に混合冷媒を導く冷媒通路としての機能を果たし、第2テーパ通路部153dは、第1テーパ通路部152gと同様に、混合冷媒の速度エネルギを圧力エネルギに変換するディフューザ部として機能する。
従って、ボデー部152および管状部材153によって構成されたハウジング内に、第1ストレート通路部152f→第1テーパ通路部152g→第2ストレート通路部153b→第2テーパ通路部153c→第3ストレート通路部153dの順に冷媒が流れる冷媒通路が形成される。
このような冷媒通路によって、吸引流体と噴射流体とを混合して昇圧させる昇圧部が形成されている。そして、昇圧部の出口側(具体的には、管状部材153の出口側)に流出側蒸発器16が接続されている。
次に、本実施形態の電気制御部の概要を説明する。制御装置は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータおよびその周辺回路等により構成され、その出力側には、圧縮機11の電動モータ11b、エジェクタ15の駆動部155、送風ファン16a、電気式膨張弁17、電動ポンプ22等の各種アクチュエータが接続され、これらの機器の作動を制御する。
また、制御装置の入力側には、水−冷媒熱交換器12の水側通路12a出口側の給湯水温度を検出する給湯水温度センサ、送風ファン16aにより送風される室外空気温度(外気温)を検出する室外空気温度センサ等の各種制御用のセンサ群が接続される。さらに、制御装置の入力側には、図示しない操作パネルが接続され、給湯機作動・停止の操作信号、給湯機の給湯温度設定信号等が制御装置へ入力される。
次に、上記の構成における本実施形態のヒートポンプ式給湯機1の作動を説明する。ヒートポンプ式給湯機1に外部から電源が供給された状態で、操作パネルの給湯機作動信号が制御装置に入力されると、制御装置が予めそのROM内に記憶されたプログラムを実行する。これにより、上述の各種アクチュエータ11b、155、16a、17、22が作動する。
制御装置は、給湯水を加熱する通常運転と、蒸発器16、18に付着した霜の除霜を行う除霜運転とを適宜切り替える。まず、通常運転の作動を説明すると、圧縮機11から吐出された高温高圧の冷媒は、水−冷媒熱交換器12の冷媒側通路12bに流入して、電動ポンプ22によって貯湯タンク21の下方側から水側通路12aに流入した給湯水と熱交換する。これにより、給湯水が加熱され、加熱された給湯水は貯湯タンク21の上方側に貯留される。
水−冷媒熱交換器12から流出した高圧冷媒は分岐部13へ流入し、分岐部13にて分岐された一方の冷媒は、第1冷媒配管14aを介して、エジェクタ15のノズル151に流入する。ノズル151に流入した冷媒は、等エントロピ的に減圧されて冷媒噴射口151eから高速度の噴射冷媒となって噴射される。
この際、エジェクタ15の駆動部155は、制御装置から出力される制御信号によってニードル154を変位させる。これにより、圧縮機11吸入冷媒の過熱度が予め定めた値となるように、ノズル151の開度、つまりノズル151の開口面積を変化させて循環冷媒流量を調整して、圧縮機11への液バックを防止する。
そして、噴射冷媒の吸引作用により、冷媒吸引口152bから吸引側蒸発器18流出冷媒が吸引される。そして、第1冷媒通路152eの第1ストレート通路部152fにおいて、冷媒噴射口151eから噴射された噴射冷媒と冷媒吸引口152bから吸引された吸引冷媒が混合されて、第1テーパ通路部152gへ流入する。
第1テーパ通路部152gでは通路面積の拡大により、冷媒の速度エネルギが圧力エネルギに変換されるため、冷媒の圧力が上昇する。第1テーパ通路部152gから流出した冷媒は、管状部材153へ流入し、第2ストレート通路部153bを通過して、第2テーパ通路部153cへ流入する。第2テーパ通路部153cでは、第1テーパ通路部152gと同様に、冷媒の圧力が上昇する。
以上のような通常運転に対し、除霜運転では、エジェクタ15の弁開度、つまりノズル151の開度を通常運転時より大きくして、減圧による温度低下を減少することにより、蒸発器16、18に流入する冷媒の温度を上昇させて蒸発器16、18の除霜を行う。
図4は、上記作動における駆動部(ステッピングモータ)155のステップ(ニードル154の変位量)と循環冷媒流量との関係を示すグラフである。図4中、通常運転最小流量および通常運転最大流量は、通常運転時における循環冷媒流量の最小流量および最大流量を示し、除霜運転流量は、除霜運転時における循環冷媒流量を示している。
図4の例では、0〜約50ステップの範囲においてはニードル154がノズル151を全閉し、約50ステップ以上の範囲ではステップが大きくなるにつれてニードル154がノズル151の開口面積を大きくするようになっている。
また、図4の例では、ステップが0以上、約100以下の領域では、ニードル154の第1テーパ部154aがノズル151の開口面積を実質的に変化させ、ステップが約100以上の領域では、ニードル154の第2テーパ部154bがノズル151の開口面積を実質的に変化させるようになっている。
図4からわかるように、通常運転時にはノズル151を中間開度で制御して循環冷媒流量を所定範囲の流量に調整し、除霜運転時にはノズル151を全開にして循環冷媒流量を通常運転時の最大流量よりも多くする。
ここで、図4中に示す比較例は上記従来技術に対応するものであって、この比較例におけるニードル554を図5に示す。この比較例では、ニードル554のテーパ先端部のうちノズル151の開度を変化させる主テーパ部554aのテーパ角度を一様にしている。なお、主テーパ部554aのテーパ角度は、本実施形態の第1テーパ部154aのテーパ角度と同じである。
また、この比較例では、テーパ先端部のうちノズル151の開度の変化に寄与しない最先端部554bのテーパ角度を主テーパ部554aのテーパ角度よりも大きくしている。
図6は、本実施形態および比較例における駆動部155のステップとノズル151の開口面積変化率Xとの関係を示すグラフである。ここで、開口面積変化率Xは、次の数式(1)で定義されるものである。
X=(A1−A0)/A1
但し、A1は任意のステップS1におけるノズル151の開口面積であり、A0は任意のステップS1よりも1ステップ小さいステップS0(S0=S1−1)におけるノズル151の開口面積である。
本実施形態および比較例では、ステップ=0のときはノズル151を全閉するので上記数式(1)の分母A1が0になり、開口面積変化率Xが無限大になる。一方、ステップが大きくなるにつれてノズル151の開度が大きくなるので上記数式(1)の分母A1が大きくなり、開口面積変化率Xが小さくなる。
このように、開口面積変化率Xは、ステップが0に近いときには著しく大きく、ステップが大きくなるにつれて開口面積変化率Xが小さくなるという特性を有することとなる。この開口面積変化率Xが大きいステップ領域においては、1ステップ分の変位による循環冷媒流量の変化が大きくなってヒートポンプサイクル10の挙動が不安定になりやすい。
例えば、図1に示すヒートポンプサイクル10では、開口面積変化率Xが0.02を超えるとヒートポンプサイクル10の挙動が不安定になることが本発明者の詳細な検討により判明している。
そこで、比較例では、通常運転最小流量に対応するステップ=約100における開口面積変化率Xを0.02以下にすることで、通常運転時の循環冷媒流量の変化を抑制してヒートポンプサイクル10の挙動を安定化している。
この点、本実施形態では、第1テーパ部154aのテーパ角度を比較例の主テーパ部554aのテーパ角度と同じにしているので、ステップが0以上、約100以下の領域における開口面積変化率Xが比較例と同じになり、ステップ=約100における開口面積変化率Xが0.02以下になる。このため、本実施形態においても、比較例と同様に、通常運転時のヒートポンプサイクル10の挙動を安定化することができる。
そして、本実施形態では、第2テーパ部154bのテーパ角度を冷媒の噴射方向R1に向かうにつれて徐々に拡大するように変化させているので、主テーパ部554aのテーパ角度が一様になっている比較例に比べて、全閉から全開までのニードル154の変位量を小さくでき、ひいてはノズルを全閉から全開まで変化させる時間を短縮できる。
このため、例えば、エジェクタ15の品質検査においてノズル151が全閉の状態と全開の状態の両方の状態で検査する場合に、品質検査時間を短縮できる。
また、ノズルを全閉から全開まで変化させる時間を短縮できるので、ヒートポンプサイクル10において通常運転と除霜運転とを切り替える切り替え時間を短縮できる。例えば、図4の例では、比較例では最小流量での通常運転から除霜運転に切り替えようとすると、約100ステップから約700ステップまで約600ステップ程度変化させる必要があるのに対し、本実施形態では約100ステップから約450ステップまで約350ステップ程度変化させれば通常運転から除霜運転に切り替えることができる。
特に、冬季においては、通常運転から除霜運転に切り替わる際にほぼ最小流量の開度から全開まで変化するので、切り替え時間の短縮による効果が大である。
次に、本実施形態の一設計例を説明する。図4に示すように、比較例では、通常運転最小流量時の開口面積変化率Xが0.02であり、除霜運転時の開口面積変化率Xが0.0025になっている。
したがって、本実施形態では、通常運転最小流量時の開口面積変化率Xが0.02以下になり、除霜運転時の開口面積変化率Xが0.003以上になるようにテーパ先端部の第2テーパ部154bのテーパ角度を設定すれば(0.003≦X≦0.02)、ノズル151の開度を全閉から全開まで変化させるのに必要なニードル154の変位量を比較例に比べて小さくできるので好ましい。
なお、図4の例では、通常運転最小流量時の開口面積変化率Xを0.02にし、除霜運転時の開口面積変化率Xを0.01にしている。
また、比較例では、通常運転最小流量時の開口面積変化率X=0.02と通常運転最大流量時の開口面積変化率X=0.0025との比(0.02/0.0025)が8になっている。
したがって、本実施形態では、通常運転最小流量時の開口面積変化率Xと通常運転最大流量時の開口面積変化率Xとの比が8未満になるようにテーパ先端部の第2テーパ部154bのテーパ角度を設定すれば、ノズル151の開度を全閉から全開まで変化させるのに必要なニードル154の変位量を比較例に比べて小さくできるので好ましい。
より好ましくは、通常運転最小流量時の開口面積変化率Xと通常運転最大流量時の開口面積変化率Xとの比を4以下にするのがよい。なお、図4の例では、通常運転最小流量時の開口面積変化率Xと通常運転最大流量時の開口面積変化率Xとの比を2にしている。
以上の説明からわかるように、これらの設計例によれば、冷媒として二酸化炭素を用いるヒートポンプサイクル装置において、上述した効果を効果的に発揮することができる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、ニードル154のテーパ先端部を2つのテーパ部154a、154bで構成しているが、本第2実施形態では、図7に示すように、ニードル154のテーパ先端部を3つのテーパ部154a、154b、154cで構成している。
より具体的には、テーパ先端部のうちノズル151の開度変化に寄与しない最先端部を、一様なテーパ角度を有する第3テーパ部154cとし、第3テーパ部154cを第2テーパ部154bと滑らかに繋げている。なお、第3テーパ部154cは、本発明における一様テーパ部に相当するものである。
これによると、第3テーパ部154cのテーパ角度を一様にしているので、上記第1実施形態に比べてニードル154の長さが冷媒の噴射方向R1側に長くなってしまうものの、第3テーパ部154cがノズル151の下流側における流れの乱れを防止する効果を発揮するので、エジェクタ15の性能向上に寄与することができる。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の実施形態は、エジェクタ15の基本構成の一例を示したものに過ぎず、これに限定されることなく、エジェクタ15の基本構成を種々変更可能であることはもちろんである。
例えば、ボデー部152および管状部材153のテーパ通路部153cの数を適宜増減してもよい。また、ボデー部152と管状部材153を一部材で構成してもよい。
(2)上述の実施形態では、通常運転時に、流出側蒸発器16の出口側冷媒の過熱度が予め定めた目標過熱度となるようにノズル151の冷媒通路面積が変更され、サイクルの高圧側冷媒圧力が目標高圧となるように電気式膨張弁17の絞り通路面積が変更される例を説明したが、もちろんこの逆であってもよい。
つまり、流出側蒸発器16の出口側冷媒の過熱度が予め定めた目標過熱度となるように電気式膨張弁17の絞り通路面積が変更され、サイクルの高圧側冷媒圧力が目標高圧となるようにノズル151の絞り通路面積が変更されるようになっていてもよい。
(3)上述の実施形態では、冷媒として二酸化炭素を採用した例を説明したが、冷媒の種類はこれに限定されない。例えば、炭化水素系冷媒、通常のフロン系冷媒等を採用してもよい。また、本発明のエジェクタ式冷凍サイクルを高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超えない亜臨界冷凍サイクルとして構成してもよい。
(4)上述の実施形態では、圧縮機11として、電動圧縮機を採用した例を説明したが、圧縮機11の形式はこれに限定されない。例えば、エンジン等を駆動源とするエンジン駆動式圧縮機を採用してもよい。また、圧縮機構として、固定容量型圧縮機構のみならず、可変容量型圧縮機構を採用してもよい。
(5)上述の実施形態では、本発明のエジェクタ15をエジェクタ式冷凍サイクルで構成されるヒートポンプサイクル装置10に適用した例を説明したが、本発明の適用はこれに限定されない。
例えば、エジェクタ式冷凍サイクルで構成される定置型の空調装置、車両用空調装置等に適用してもよい。この場合、流出側蒸発器16および吸引側蒸発器18を室内送風空気を冷却する室内側熱交換器とし、放熱器を高圧冷媒と大気とを熱交換させる室外側熱交換器としてもよい。
第1実施形態におけるエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 図1のエジェクタを示す断面図である。 図2のニードルおよびノズルを示す拡大断面図である。 第1実施形態におけるステップと循環冷媒流量との関係を示すグラフである。 比較例のエジェクタの要部を示す断面図である。 第1実施形態におけるステップと面積変化率との関係を示すグラフである。 第2実施形態のエジェクタの要部を示す断面図である。
符号の説明
151 ノズル
154 ニードル
154b 徐変テーパ部

Claims (5)

  1. 減圧対象流体を減圧させて噴射する流体通路(151c)が形成された円筒状のノズル(151)と、
    前記ノズル(151)から噴射された噴射流体の流れによって吸引対象流体を吸引する流体吸引口(152b)、および前記流体吸引口(152b)から吸引された吸引流体と前記噴射流体とを混合して昇圧させる昇圧部(152e、153a)が形成されたハウジング(152、153)と、
    前記ノズル(151)と同軸状に延びる針状部材であって、前記ノズル(151)の軸方向に変位するニードル(154)とを備え、
    前記ニードル(154)のうち前記噴射流体の噴射方向側の端部には、前記噴射方向に向かって先細るテーパ形状を有するテーパ先端部が形成され、
    前記テーパ先端部の少なくとも一部は、テーパ角度が前記噴射方向に向かうにつれて徐々に拡大するように変化している徐変テーパ部(154b)を構成し、
    前記ニードル(154)は、少なくとも前記徐変テーパ部(154b)で前記ノズル(151)の開口面積を変化させることを特徴とするエジェクタ。
  2. 前記テーパ先端部は、前記ノズル(151)の冷媒噴射口(151e)よりも下流側まで延びており、
    前記テーパ先端部のうち前記冷媒噴射口(151e)よりも下流側の部位は、テーパ角度が一様な一様テーパ部(154c)を構成し、
    前記一様テーパ部(154c)は、前記徐変テーパ部(154b)と滑らかに繋がっていることを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ。
  3. 冷媒を吸入し圧縮する圧縮機(12)と、
    前記圧縮機(12)から吐出された高圧冷媒の有する熱量を加熱対象流体に放熱させる放熱器(12)と、
    前記放熱器(12)から流出した冷媒の流れを2方向に分岐する分岐部(13)と、
    前記分岐部(13)で2方向に分岐された冷媒の流れのうち一方の流れ側の冷媒を前記減圧対象流体として減圧膨張させる請求項1または2に記載のエジェクタと、
    前記エジェクタから流出した冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮するとともに、冷媒流出側が前記圧縮機(12)の吸入側に接続される流出側蒸発器(16)と、
    前記分岐部(13)で2方向に分岐された冷媒の流れのうち他方の流れ側の冷媒を減圧する絞り手段(17)と、
    前記絞り手段(17)で減圧された冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮するとともに、冷媒流出側が前記流体吸引口(152b)に接続される吸引側蒸発器(18)とを備え、
    前記吸引側蒸発器(18)から流出した冷媒が前記吸引対象流体として前記流体吸引口(152b)に吸引され、
    前記加熱対象流体を加熱する通常運転時には、循環冷媒流量が所定範囲の流量となるように、前記徐変テーパ部(154b)で前記ノズル(151)の開口面積を変化させることを特徴とするヒートポンプサイクル装置。
  4. 前記冷媒として二酸化炭素が用いられ、
    前記ニードル(154)を前記ノズル(151)の軸方向に変位させるステッピングモータ(155)を備え、
    前記ステッピングモータ(155)の任意のステップS1における前記ノズル(151)の開口面積をA1とし、前記任意のステップS1よりも1ステップ小さいステップS0における前記ノズル(151)の開口面積をA0とし、前記ノズル(151)の開口面積変化率XをX=(A1−A0)/A1で定義したとき、
    前記循環冷媒流量が前記所定範囲の最小流量になるときの前記開口面積変化率Xが0.02以下になり、かつ前記循環冷媒流量が前記所定範囲の最大流量になるときの前記開口面積変化率Xが0.003以上になるように、前記徐変テーパ部(154b)が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のヒートポンプサイクル装置。
  5. 前記冷媒として二酸化炭素が用いられ、
    前記ニードル(154)を前記ノズル(151)の軸方向に変位させるステッピングモータ(155)を備え、
    前記ステッピングモータ(155)の任意のステップにおける前記ノズル(151)の開口面積をA1とし、前記任意のステップよりも1ステップ小さいステップS0における前記ノズル(151)の開口面積をA0とし、前記ノズル(151)の開口面積変化率XをX=(A1−A0)/A1で定義したとき、
    前記循環冷媒流量が前記所定範囲の最小流量になるときの前記開口面積変化率Xと前記循環冷媒流量が前記所定範囲の最大流量になるときの前記開口面積変化率Xとの比が4以下になるように、前記徐変テーパ部(154b)が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のヒートポンプサイクル装置。
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