JP2007101159A - エジェクタ式冷凍サイクル - Google Patents

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Abstract

【課題】1つのエジェクタを活用することで、加熱、冷却の両運転時とも能力向上もしくは省動力させる。
【解決手段】圧縮機12と、室外熱交換器31と、室内熱交換器33と、入口から供給される高圧冷媒を吐出口へ向けて噴射することにより吸引口27bから冷媒を吸引して吐出口へ送り出すエジェクタ27と、室外熱交換器31と室内熱交換器33との間から分岐して入口に高圧冷媒を供給する分岐通路30と、高圧冷媒を室外熱交換器31に供給して室内熱交換器33からの冷媒が吸引口27bへ流れる第1モードと、高圧冷媒を室内熱交換器33に供給して室外熱交換器31からの冷媒が吸引口27bへ流れる第2モードとを切り換える電気式四方弁21とを備えている。 これによれば、加熱、冷却の両運転時とも1つのエジェクタ27を活用することができ、加熱、冷却の両運転とも能力向上もしくは省動力させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、エジェクタを有するエジェクタ式冷凍サイクルに関するものであり、例えば、エンジン駆動式のヒートポンプ式空調装置に適用して有効である。
従来、エジェクタ式冷凍サイクルを有するエンジン駆動のヒートポンプ式空調装置が、特許文献1にて示されている。また特許文献2には、冷暖房可能なエジェクタ式サイクルにて、暖房能力の向上を図ったものが示されている。
特開平6−18121号公報 特開平2002−327967号公報
しかしながら、上記従来技術はいずれも、冷房運転時にはエジェクタをパスする構成のため、冷房時の性能向上もしくは省動力を図れないという問題点があった。本発明は、この従来技術の問題点に鑑みて成されたものであり、その目的は、加熱運転時だけではなく、冷却運転時においても1つのエジェクタを活用することで、加熱、冷却の両運転時とも能力向上もしくは省動力させることのできるエジェクタ式冷凍サイクルを提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、請求項1ないし請求項5に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、冷媒を吸入し、圧縮して吐出する圧縮機(12)と、
冷媒と室外空気とを熱交換させる室外熱交換器(31)と、
冷媒と熱交換対象とを熱交換させる利用側熱交換器(33)と、
圧縮機(12)によって冷媒が流される冷媒循環路に配置され、入口と吐出口とが直列に接続され、入口から供給される高圧冷媒を吐出口へ向けて噴射することにより吸引口(27b)から冷媒を吸引して吐出口へ送り出すエジェクタ(27)と、
室外熱交換器(31)と利用側熱交換器(33)との間の冷媒循環路から分岐して入口に高圧冷媒を供給する分岐通路(30)と、
圧縮機(12)から吐出される高圧冷媒を室外熱交換器(31)に供給して利用側熱交換器(33)からの冷媒が吸引口(27b)へ流れる第1モードと、
圧縮機(12)から吐出される高圧冷媒を利用側熱交換器(33)に供給して室外熱交換器(31)からの冷媒が吸引口(27b)へ流れる第2モードとを切り換える流路切換手段(21)とを備えることを特徴としている。
この請求項1に記載の発明によれば、加熱、冷却の両運転時とも1つのエジェクタ(27)を活用することができ、加熱、冷却の両運転とも能力向上もしくは省動力させることができる。
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、室外熱交換器(31)は複数の熱交換部(31a、31b)を有し、第1モード時は複数の熱交換部(31a、31b)を冷媒循環路に並列に接続し、第2モード時は複数の熱交換部(31a、31b)の一部(31b)をエジェクタ(27)の吐出口と圧縮機(12)との間に接続することを特徴としている。
この請求項2に記載の発明によれば、第2モード時に、冷媒蒸発圧力の異なる複数の蒸発器(31a、31b)において冷媒を適切に蒸発させて圧縮機(12)に吸入させるので、単一の蒸発器において冷媒を蒸発させて圧縮機(12)に吸入させるよりも圧縮機(12)の冷媒循環流量を増加させることできる。
また、請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、エジェクタ(27)と圧縮機(12)との間に、第1モード時に室外熱交換器(31)から流出する冷媒とエジェクタ(27)から流出して圧縮機(12)に吸入される冷媒とを熱交換させる熱回収手段(37)を設けたことを特徴としている。
この請求項3に記載の発明によれば、上記の熱回収手段(37)として二重管などの内部熱交換器を設けることにより、サブクールを増大させることで利用側熱交換器(33)入口のエンタルピを減少させる作用を持つため、利用側熱交換器(33)の入口と出口とのエンタルピ差を大きくとることができ、利用側熱交換器(33)の冷却性能を向上させることができる。
また、請求項4に記載の発明では、請求項1ないし請求項3のうちいずれか1項に記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、エジェクタ(27)と圧縮機(12)との間に、第2モード時にエジェクタ(27)から流出する冷媒と室外空気より高い温度の熱源とを熱交換させる冷媒加熱用熱交換器(19)を設けたことを特徴としている。
この請求項4に記載の発明によれば、上記の冷媒加熱用熱交換器(19)としてプレート式などの冷媒加熱器を設けることにより、例えば圧縮機駆動用エンジンの排熱を利用するなどして利用側熱交換器(33)での加熱性能を向上させることができる。
また、請求項5に記載の発明では、請求項4に記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、冷媒加熱用熱交換器(19)をアキュームレータ(28)の入口側に設けたことを特徴としている。この請求項5に記載の発明によれば、上述のように利用側熱交換器(33)での加熱能力を向上させることができるうえ、低温冷却時には低圧側の温度が下がり過ぎるのを防止するための吸熱源として冷媒加熱用熱交換器(19)を利用することもできるようになる。ちなみに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態(請求項1に対応)について添付した図1〜図5を用いて詳細に説明する。まず図1は、本発明の基本となるエジェクタ式冷凍サイクルの模式図であり、図2は、図1のエジェクタ式冷凍サイクルをヒートポンプ式空調装置に適用した第1実施形態の全体構成図である。
このヒートポンプ式空調装置は、暖房運転モード(加熱運転モード)と冷房運転モード(冷却運転モード)とが切り換え可能に構成されている。従って、本実施形態における熱交換対象は室内に吹き出される空気である。本実施形態のヒートポンプ式空調装置は、室外機10と室内機11とに大別され、室外機10は、圧縮機12および圧縮機12の駆動源である図示しない電動モータなどを備えている。
圧縮機12は、外部からの制御信号によって吐出容量を連続的に可変制御することのできる周知の斜板式可変容量型圧縮機を採用している。具体的には、吐出冷媒圧力Pdと吸入冷媒圧力Psを利用して図示しない斜板室の圧力Pcを制御することにより、斜板の傾斜角度を可変してピストンのストロークを変化させる。
これにより、吐出容量を略0%〜100%の範囲で連続的に変化させて、この吐出容量の変化により吐出能力を調整するものである。ここで、吐出容量は冷媒の吸入圧縮を行う作動空間の幾何学的な容積であり、具体的には、ピストンストロークの上死点と下死点との間のシリンダ容積である。また、本実施形態では、斜板式の可変容量型圧縮機の中でも吐出容量の変更により圧縮機12の吸入冷媒圧力Psを制御する低圧制御タイプの斜板式可変容量型圧縮機を用いている。
ここで、低圧制御タイプの斜板式可変容量型圧縮機における斜板室の圧力Pcの制御について説明すると、圧縮機12は電磁式容量制御弁12aを備えており、この電磁式容量制御弁12aは、圧縮機12の吸入冷媒圧力Psによる力を発生する図示しない圧力応動機構と、この吸入冷媒圧力Psによる力と対向する電磁力を発生する図示しない電磁機構とを内蔵している。
この電磁機構の電磁力は、後述する空調制御装置40から出力される制御電流Inによって決定される。そして、この吸入冷媒圧力Psに応じた力と電磁力によって変位する図示しない弁体により吐出冷媒圧力Pdを斜板室に導入する割合を変化させて斜板室の圧力Pcを変化させている。
そして、斜板式可変容量型圧縮機においては、周知のように制御室の圧力Pcの低下→斜板の傾斜角度の増加→ピストンストロークの増加→吐出容量の増加となり、逆に、制御圧Pcの上昇→斜板の傾斜角度の減少→ピストンストロークの減少→吐出容量の減少となるように吐出容量変更機構が構成されている。なお、圧縮機12として固定容量式圧縮機を用いて、電動モータの回転数制御によって冷媒吐出流量を変更するようにしても良い。
圧縮機12の吐出側は、冷媒中の潤滑オイルを分離するオイルセパレータ20を介して電気式四方弁21に接続される。オイルセパレータ20は、冷媒中のオイルを分離し、減圧機構22を介して圧縮機12の冷媒吸入側にオイルを戻すために配置されているものである。なお、本実施形態では減圧機構22としてキャピラリーチューブを採用している。
電気式四方弁21は、圧縮機12の吐出側と室内機11内の室内熱交換器(利用側熱交換器)33との間および室外熱交換器31とエジェクタ27の冷媒吸引口27bとの間を同時に接続する回路(図1、図2中の実線で示す回路)と、圧縮機12の吐出側と室外熱交換器31との間および室内熱交換器33とエジェクタ27の冷媒吸引口27bとの間を同時に接続する回路(図1、図2中の破線で示す回路)とを切り換えるものである。
つまり、電気式四方弁21は、後述する冷房運転モードと暖房運転モードとにおける冷媒流路を切り換える機能を果し、本実施形態における冷媒流路切換手段である。室外機10と室内機11との接続部において、電気式四方弁21側の接続部にはガス管ストップバルブ23が配置されている。
このガス管ストップバルブ23は、室外機10と室内機11とを分離する際に冷媒が洩れないようにするコネクタとしての機能を有する。よって、室外機10と室内機11との接続時には単なる冷媒通路として機能する。一方、室外機10と室内機11との他方の接続部には、液管ストップバルブ24が配置されている。この液管ストップバルブ24も室外機10と室内機11とを分離する際に冷媒が洩れないようにするコネクタとしての機能を有するもので、室外機10と室内機11の接続時には単なる冷媒通路として機能する。
また、液管ストップバルブ24の室外機10内部側にはドライヤ25が接続されている。このドライヤ25は、冷媒中の水分を除去する乾燥剤が内蔵されている。乾燥剤としてはゼオライト、シリカゲルなどを用いることができる。ドライヤ25のさらに内部側には、高圧冷媒用の気液分離器であるレシーバ26が接続されている。このレシーバ26は、気相冷媒と液相冷媒を分離して液相冷媒を貯めておくことができる。
レシーバ26の反室内機側の冷媒通路は、室外側可変絞り弁32を介して室外熱交換器31に接続されているとともに、レシーバ26と室外側可変絞り弁32との間には分岐通路30が設けられている。そしてこの分岐通路30には、冷媒を減圧する減圧手段であるとともに、高速で噴出する冷媒流の吸引作用(巻き込み作用)によって冷媒の循環を行う冷媒循環手段でもあるエジェクタ27が接続されている。
このエジェクタ27は、図3に示すように、分岐通路30から流入する液相冷媒の通路面積を小さく絞って冷媒を等エントロピ的に減圧膨張させるノズル部27a、ノズル部27aの冷媒噴出口と連通するように配置されて冷媒を吸引する冷媒吸引口27b、ノズル部27aおよび冷媒吸引口27bの下流側に配置されてノズル部27aからの高速度の冷媒流と冷媒吸引口27bからの吸引冷媒とを混合する混合部27c、および混合部27cの下流側に配置されて冷媒流れを減速して冷媒圧力を上昇させる昇圧部を成すディフューザ部27dを有している。
さらにエジェクタ27には、ノズル部27aの冷媒通路面積を可変制御する通路面積調整機構27eが設けられている。具体的に通路面積調整機構27eは、ノズル部27a内の通路長手方向に移動可能に配置されたニードル27fと、ニードル27fを移動させる駆動部27gとから成っている。このニードル27fの先端形状は細長く尖った形状になっており、ニードル27fの根本部は駆動部27gに連結され、この駆動部27gの操作力にてニードル27fがノズル部27aの通路に沿って移動する。
そして、ニードル27fの外周面とノズル部27aの最小通路部との間に形成される冷媒通路面積を変更するようになっている。さらに、ニードル27fの外周面がノズル部27aの最小通路部の内壁面に圧接することにより、ノズル部27aの通路を全閉することもできる。なお、駆動部27gとしては、ステッピングモータのようなモータアクチュエータ、あるいは電磁ソレノイド機構などであり、電気的に制御可能な駆動手段であれば他の駆動機構であっても良い。
そして、通路面積調整機構27eの駆動部27gは、後述する空調制御装置40の制御信号によって制御される。ディフューザ部27dの下流側はアキュームレータ28に接続されている。アキュームレータ28は、気相冷媒と液相冷媒を分離する気液分離器であり、圧縮機12の冷媒吸入側に気相冷媒を導出するとともに、冷凍サイクル中の余剰冷媒を液相冷媒にして貯留するものである。
先の分岐通路30を分岐させた位置より下流側の冷媒通路には、室外側可変絞り弁32と、そのまた下流側には室外熱交換器31に接続されている。室外側可変絞り弁32は、後述する空調制御装置40から出力される制御信号によって冷媒通路面積を変化させて冷媒を減圧するものである。室外側可変絞り弁32は、本実施形態における室外側絞り手段であり、全開時(冷媒通路面積最大時)には減圧作用を発揮することなく、単に冷媒通路として機能できるようになっている。
室外熱交換器31は、冷媒と室外ファン311によって送風される室外空気とを熱交換させる熱交換器であり、室外ファン311はモータ312によって駆動される電動ファンである。なお、モータ312は後述する空調制御装置40から出力される制御電圧によって回転駆動される。
本実施形態で室外熱交換器31は複数の熱交換部31a、31bを有し、その複数の熱交換部31a、31bが冷媒通路に並列に接続されるようになっている。そして、室外熱交換器31の下流側は電気式四方弁21を介してエジェクタ27の冷媒吸引口27bにつながるようになっている。
次に、室内機11について説明する。本実施形態で室内機11は、二台の室内機ユニット11a、11bを備えている。また、室内機ユニット11aは室内熱交換器33a、室内側可変絞り弁34a、室内ファン35aおよびモータ36aを有している。室内熱交換器33aは、室内ファン35aによって送風される室内空気と冷媒とを熱交換させる熱交換器であり、本実施形態における利用側熱交換器である。
室内ファン35aは、モータ36aによって駆動される電動ファンである。そしてモータ36aは、後述する空調制御装置40から出力される制御電圧によって回転数制御される。室内側可変絞り弁34aは、後述する空調制御装置40から出力される制御信号によって冷媒通路面積を変化させて冷媒を減圧するものである。また、この室内側可変絞り弁34aは、全開時(冷媒通路面積最大時)には減圧作用を発揮することなく、単に冷媒通路として機能できるようになっている。
また、室内機ユニット11bは、室内熱交換器33b、室内側可変絞り弁34b、室内ファン35bおよびモータ36bを有し、室内機ユニット11aと全く同様の構成になっており、室内機ユニット11aに対して並列に接続されている。よって、室内熱交換器33bも本実施形態における利用側熱交換器である。なお、本実施形態では、室内機ユニット11a、11bの2台を接続しているが、3台以上の複数の室内機ユニットを並列接続しても良いし1台であっても良い。ちなみに室内機ユニットは、20台程度まで増設可能となっている。
図4は、図2のヒートポンプ式空調装置における電気制御部の概要を示すブロック図である。空調制御装置40は、CPU、ROMおよびRAMなどを含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成され、そのROM内に記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行って空調機器群41の作動を制御する。
空調制御装置40には、センサ群42の検出信号、およびリモコン操作器43の操作信号が入力される。空調制御装置40はこれら入力信号に基づく所定の演算処理を行って、空調機器群41への駆動信号を出力する。空調機器群41として、具体的には、電磁式容量制御弁12a、電気式四方弁21、通路面積調整機構27e、室外ファン用のモータ312、室外側可変絞り弁32、室内側可変絞り弁34a、34b、室内ファン用のモータ36a、36bが空調制御装置40の制御信号によって制御される。
リモコン操作器43には、各室内機11の空調対象である室内の設定温度信号を出す温度設定スイッチ43a、室内ファン35a、35bの風量切換信号を出す風量切換スイッチ43b、室内吹出空気の吹出方向切換信号を出す風向切換スイッチ43c、冷凍サイクルの冷房暖房切換信号を出す冷房暖房切換スイッチ43dなどの複数の操作スイッチ、および図示しない作動表示部などが設けられている。
次に、上述の構成において本実施形態の作動について説明する。図5は、図2のヒートポンプ式空調装置における空調機器群の作動状態を示す表である。まず、暖房運転モードの作動について説明する。暖房運転モードはリモコン操作器43の冷房暖房切換スイッチ43dが暖房側に切り換えられると開始される。冷房暖房切換スイッチ43dの操作信号は空調制御装置40に入力され、空調制御装置40は、空調機器群41が図5の表の暖房運転モード欄に示す作動状態になるように制御信号を出力する。
さらに、リモコン操作器43の温度設定スイッチ43aと室内機吸込空気温度センサ55a、55bの検出値との差を比較して圧縮機12を駆動する電動モータの回転数を変更する。温度設定スイッチ43aと室内機吸込空気温度センサ55a、55bの検出値との差が大きければ、電動モータの回転数を高くし、小さければ電動モータの回転数が低くなるように印加電圧を制御する。
ここで、圧縮機吐出温度センサ51または圧縮機吐出圧力センサ53の検出値が予め定めた所定の値より大きくなった場合は、サイクル内の高圧冷媒が異常な状態であるものとして、電動モータの回転数を低くして、または、電動モータを停止させてシステムの安全性を確保している。
また、電気式四方弁21は、図2の実線で示すように、圧縮機12吐出側と室内機11との間および室外熱交換器31とエジェクタ27の冷媒吸引口27bとの間を同時に接続するように切り換える。これにより、圧縮機12から吐出した高温高圧の気相冷媒はオイルセパレータ20を通過し、さらに電気式四方弁21を通過して室内機11側へ流出する。
室内機11側に流入した冷媒は、並列に接続された室内機ユニット11aおよび室内機ユニット11bへ流入する。室内機ユニット11aに流入した冷媒は、室内熱交換器33aにおいて室内ファン35aより送風された室内空気と熱交換して凝縮する。従って、室内熱交換器33aは冷媒を放熱させて凝縮させる凝縮器として作用する。そして、室内ファン35aより送風された空気は、室内熱交換器33aにおいて加熱されて室内へ吹き出し、室内の暖房が行われる。
なお、暖房運転モードでは室内側可変絞り弁34aは流量調整弁として機能するので、冷媒は減圧されることなく室内機ユニット11aから流出する。室内機ユニット11aと並列に接続された室内機ユニット11bにおいても冷媒は全く同様に放熱して流出する。
室内機11から流出して室外機10へ流入した冷媒は、ドライヤ25で水分を除去されてレシーバ26へ流入する。レシーバ26から流出した液相冷媒は、レシーバ26の冷媒流れ下流側で分岐されて、エジェクタ27のノズル部27a側と、室外側可変絞り弁32とへ流出する。
まず、エジェクタ27のノズル部27a側へ流入した冷媒は、ノズル部27aで減圧され膨張する。そして、ノズル部27aで冷媒が減圧膨張する際に、冷媒の圧力エネルギが速度エネルギに変換されるので、冷媒はノズル部27aの噴出口から高速度となって噴出する。そして、この冷媒噴出流の冷媒吸引作用により、冷媒吸引口27bから室外熱交換器31の下流側の冷媒を吸引する。
ノズル部27aから噴出した冷媒と、冷媒吸引口27bから吸引された冷媒は、ノズル部27a下流側の混合部27cで混合してディフューザ部27dに流入する。このディフューザ部27dでは通路面積の拡大により、冷媒の速度エネルギが圧力エネルギに変換されて冷媒の圧力が上昇する。
一方、レシーバ26の冷媒流れ下流側で分岐されて室外側可変絞り弁32側へ流出した液相冷媒は、室外側可変絞り弁32において減圧される。ここで、室外側可変絞り弁32は室外熱交換器出口温度センサ47の検出値と室外熱交換器入口温度センサ46の検出値との差が所定の値になるように冷媒通路面積を制御している。
具体的には、室外熱交換器出口温度センサ47の検出値から室外熱交換器入口温度センサ46の検出値を引いた値が所定の値以上の場合は冷媒通路面積を拡大して、所定の値より小さい場合は冷媒通路面積を縮小するようになっている。室外側可変絞り弁32において減圧された冷媒は、室外熱交換器31に流入し、室外ファン311により送風された室外空気と熱交換して蒸発する。従って、室外熱交換器31は冷媒に吸熱させて蒸発させる蒸発器として作用する。
さらに、室外熱交換器31から流出した冷媒は、電気式四方弁21が切り換えられているので、エジェクタ27の冷媒吸引口27bへ吸入され、ノズル部27aから噴出した冷媒と混合してディフューザ部27dで昇圧される。ディフューザ部27dから流出した冷媒は、アキュームレータ28に流入して再び圧縮機12に吸入される。このように、暖房運転モードでは、図1の実線矢印方向に冷媒が流れるサイクルを構成し、室内熱交換器33a、33bを放熱器として作用させ、室外熱交換器31を蒸発器として作用させて、室内空気の暖房を行っている。
次に、冷房運転モードの作動について説明する。冷房運転モードはリモコン操作器43の冷房暖房切換スイッチ43dが冷房側に切り換えられると開始される。空調制御装置40は、暖房運転モードと同様に空調機器群41が図5の表の冷房運転モード欄に示す作動状態になるように制御信号を出力する。電気式四方弁21は、図1の破線で示すように、圧縮機12吐出側と室外熱交換器31との間および室内機11と冷媒吸引口27bとの間を同時に接続するように切り換えられている。
よって、圧縮機12から吐出された高温高圧の気相冷媒は、オイルセパレータ20を通過し、さらに電気式四方弁21を通過し室外熱交換器31へ流出する。室外熱交換器31に流入した冷媒は、室外熱交換器31において室外ファン311より送風される室外空気と熱交換して凝縮する。従って、室外熱交換器31は冷媒を放熱させて凝縮させる凝縮器として作用する。
また、冷房運転モードでは室外側可変絞り弁32が全開状態となっているので、室外側可変絞り弁32は単なる冷媒通路として機能する。そのため、室外熱交換器31から流出した冷媒は減圧されることなく室外側可変絞り弁32を通過する。室外側可変絞り弁32を通過した液相冷媒は、その冷媒流れ下流側で分岐されて、エジェクタ27のノズル部27a側と、レシーバ26側とへ流出する。
まず、エジェクタ27のノズル部27a側へ流入した冷媒は、ノズル部27aで減圧され膨張する。そして、ノズル部27aで冷媒が減圧膨張する際に、冷媒の圧力エネルギが速度エネルギに変換されるので、冷媒はノズル部27aの噴出口から高速度となって噴出する。そして、この冷媒噴出流の冷媒吸引作用により、冷媒吸引口27bから室内熱交換器33の下流側の冷媒を吸引する。
ノズル部27aから噴出した冷媒と、冷媒吸引口27bから吸引された冷媒は、ノズル部27a下流側の混合部27cで混合してディフューザ部27dに流入する。このディフューザ部27dでは通路面積の拡大により、冷媒の速度エネルギが圧力エネルギに変換されて冷媒の圧力が上昇する。
一方、レシーバ26側へ流出した液相冷媒は、ドライヤ25で水分を除去され、室内機11へ流入する。室内機11へ流入した液相冷媒は、並列に接続された室内機ユニット11aおよび室内機ユニット11bへ流入する。室内機ユニット11aに流入した冷媒は、室内側可変絞り弁34aにおいて減圧される。
ここで、室内側可変絞り弁34aは室内機ガス管温度センサ45aの検出値と室内機液管温度センサ44aの検出値との差が所定の値になるように冷媒通路面積を制御している。具体的には、室内機ガス管温度センサ45aの検出値から室内機液管温度センサ44aの検出値を引いた値が所定の値以上の場合は冷媒通路面積を拡大して、所定の値より小さい場合は冷媒通路面積を縮小するようになっている。
室内側可変絞り弁34aにおいて減圧された冷媒は、室内熱交換器33aに流入し、室内ファン35aにより送風される室内空気と熱交換して蒸発する。従って、室内熱交換器33aは冷媒に吸熱させて蒸発させる蒸発器として作用する。さらに、室内熱交換器33aから流出した冷媒は、電気式四方弁21が切り換えられているので、エジェクタ27の冷媒吸引口27bへ吸入され、ノズル部27aから噴出した冷媒と混合してディフューザ部27dで昇圧される。
ディフューザ部27dから流出した冷媒は、アキュームレータ28に流入して再び圧縮機12に吸入される。このように、冷房運転モードでは、図1の破線矢印方向に冷媒が流れるサイクルを構成し、室外熱交換器31を放熱器として作用させ、室内熱交換器33a、33bを蒸発器として作用させて、室内空気の暖房を行っている。なお、室内機ユニット11aと並列に接続された室内機ユニット11bにおいても冷媒は同様に蒸発して流出する。
次に、本実施形態での特徴と、その効果について述べる。冷媒を吸入し、圧縮して吐出する圧縮機12と、冷媒と室外空気とを熱交換させる室外熱交換器31と、冷媒と熱交換対象とを熱交換させる室内熱交換器33と、圧縮機12によって冷媒が流される冷媒循環路に配置され、入口と吐出口とが直列に接続され、入口から供給される高圧冷媒を吐出口へ向けて噴射することにより吸引口27bから冷媒を吸引して吐出口へ送り出すエジェクタ27と、室外熱交換器31と室内熱交換器33との間の冷媒循環路から分岐して入口に高圧冷媒を供給する分岐通路30と、圧縮機12から吐出される高圧冷媒を室外熱交換器31に供給して室内熱交換器33からの冷媒が吸引口27bへ流れる第1モードと、圧縮機12から吐出される高圧冷媒を室内熱交換器33に供給して室外熱交換器31からの冷媒が吸引口27bへ流れる第2モードとを切り換える電気式四方弁21とを備えている。
これによれば、加熱、冷却の両運転時とも1つのエジェクタ27を活用することができ、加熱、冷却の両運転とも能力向上もしくは省動力させることができる。
(第2実施形態)
図6は、本発明の第2実施形態(請求項3、4に対応)におけるエンジン駆動のヒートポンプ式空調装置の構成図である。上述した第1実施形態と異なる構成を説明する。まず、本実施形態のヒートポンプ式空調装置は、圧縮機12の駆動源として水冷式のエンジン13を備えている。圧縮機12はエンジン13のクランクプーリにベルトなどを介して連結されており、エンジンの作動時には常時回転駆動される。従って、圧縮機12として固定容量式圧縮機を用いて、エンジン13の回転数制御によって冷媒吐出流量を変更するようにしても良い。
本実施形態でエンジン13は、灯油を燃料とするディーゼルエンジンを採用しており、スタータ13aにより始動する。また、エンジン13は燃料噴射量を制御する図示しない燃料噴射弁と図示しない燃料噴射弁駆動装置とを有しており、燃料噴射弁駆動装置によって燃料噴射弁の弁開度を変化させることでエンジン13への燃料噴射量を制御してエンジン回転数を制御できるようになっている。なお、燃料噴射弁駆動装置は前述の空調制御装置40の出力信号によって制御される。
また、エンジン13は水冷式のエンジンであるため、室外機10はエンジン13の冷却水を循環させる冷却水回路14を備えている。冷却水は電動水ポンプ15によって冷却水回路14を循環するようになっており、ラジエータ16において冷却される。ラジエータ16は冷却水と外気とを熱交換させる放熱器である。
さらに、冷却水回路14にはサーモ弁17を有しており、サーモ弁17によってラジエータ16に冷却水を導入させる回路と、ラジエータ16をバイパスさせる回路とが切り換えられる。このサーモ弁17は、ワックスの体積変化を利用して弁体を変位させる周知の温度応答弁であり、冷却水温度が所定の温度以上になるとラジエータ16導入回路に切り換え、所定の温度より低くなるとバイパス回路に切り換える。
また、冷却水回路14には、電気式三方弁18が設けられている。この電気式三方弁18は、ラジエータ16に冷却水を導入させる回路と、冷媒を加熱する冷媒加熱器19に冷却水を導入させる回路とを切り換えるものである。冷媒加熱器19は、エンジン13の冷却水を室外空気より高い温度の熱源として、冷媒と熱交換させて冷媒を加熱する冷媒加熱用熱交換器であり、具体的には、低圧損のプレート式熱交換器である。この冷媒加熱器19は、エジェクタ27のディフューザ部27dの下流側に接続されており、ディフューザ下流側冷媒と冷却水とが熱交換できるようになっている。
また、本実施形態ではエジェクタ27と圧縮機12との間、より具体的には冷媒加熱器19とアキュームレータ28との間に、熱回収手段として2重管などの内部熱交換器37を設けている。この内部熱交換器37は、暖房運転モード時に室外熱交換器31から流出する冷媒とエジェクタ27から流出して圧縮機12に吸入される冷媒とを熱交換させるものである。
内部熱交換器37には、並列させてバイパス通路38を設けて、そのバイパス通路38に開閉弁39を設置している。そして、この開閉弁39を閉じたとき内部熱交換器37に冷媒が流通され、開閉弁39を開けると内部熱交換器37がバイパスされるよう、圧損が内部熱交換器37より小さくなるように開閉弁39の口径を選定している。そして、開閉弁39は空調制御装置40の制御信号によって制御されるようになっている。なお、内部熱交換器37の入口側に内部熱交換器37への連通とバイパス通路38への連通とを切り換える電気式三方弁を設けた構成であっても良い。
次に、図6の構成における本実施形態の作動について、第1実施形態と異なる部分を説明する。図7は、図6のヒートポンプ式空調装置における暖房運転時のサイクルを模式的に示したモリエル線図である。暖房運転モードの冷却水回路14では、電気式三方弁18が冷却水を冷媒加熱器19側に導入させる回路に切り換えるので、冷媒加熱器19で冷媒を加熱できるようになっている。
このとき、エジェクタ27の通路面積調整機構27eは、冷媒加熱器19の下流側に設けられた冷媒加熱器出口温度センサ49(図6参照)の検出値と冷媒加熱器19の上流側に設けられた冷媒加熱器入口温度センサ48(図6参照)の検出値との差が所定の値になるようにノズル部27aの冷媒通路面積を制御している。
具体的には、下流側の冷媒加熱器出口温度センサ49の検出値から上流側の冷媒加熱器入口温度センサ48の検出値を引いた値が所定の値(例えば、1〜10℃程度)以上の場合には冷媒通路面積を拡大し、所定の値より小さい場合は冷媒通路面積を縮小するようになっている。
ディフューザ部27dから流出した冷媒は、冷媒加熱器19へ流入する。前述の如く、冷媒加熱器19には室外空気よりも高い温度の冷却水が導入されており、ディフューザ部27dから流出した冷媒は冷却水と熱交換することで、さらに吸熱して蒸発する。冷媒加熱器19で蒸発した気相冷媒はアキュームレータ28に流入して、再び圧縮機に吸入される。ちなみに内部熱交換器37は、開閉弁39を開いてバイパスするように設定されている。
この暖房運転モードのサイクルでは、エジェクタ27のノズル部27a側にはレシーバ26からの液相冷媒が流入するようになっているので、気相冷媒のみが流入するよりも速度エネルギが高くなり、ディフューザ部27dが昇圧能力を発揮し易く、昇圧量dPを大きくすることができる。
また、冷媒蒸発圧力の異なる複数の蒸発器19、31において冷媒を適切に蒸発させて圧縮機12に吸入させるので、単一の蒸発器において冷媒を蒸発させて圧縮機12に吸入させるよりも圧縮機12の冷媒循環流量を増加させることできる。その結果、圧縮機12の必要動力が増大して駆動用のエンジン13の負荷も増大するので、冷却水温度を上昇させて冷媒加熱器19における吸熱量を増加させることもできる。
次に図8は、図6のヒートポンプ式空調装置における冷房運転時のサイクルを模式的に示したモリエル線図である。冷房運転モードの冷却水回路14では、電気式三方弁18が冷却水をラジエータ16側に導入するように切り換えられており、冷媒加熱器19では冷媒を加熱できないようになっている。一方、開閉弁39を閉じてディフューザ部27dから流出した冷媒は内部熱交換器37へ流入するように設定される。このように、冷房時にエジェクタ27側と分岐した一方の冷媒は、レシーバ26により液冷媒分が内部熱交換器37を通ることで過冷却冷媒となって室内機11に送られる。
次に、本実施形態での特徴と、その効果について述べる。まず、エジェクタ27と圧縮機12との間に、第1モード時に室外熱交換器31から流出する冷媒とエジェクタ27から流出して圧縮機12に吸入される冷媒とを熱交換させる内部熱交換器37を設けている。
これによれば、熱回収手段として二重管などの内部熱交換器37を設けることにより、サブクールを増大させることで室内熱交換器33入口のエンタルピを減少させる作用を持つため室内熱交換器33の入口と出口とのエンタルピ差を大きくとることができ、室内熱交換器33の冷却性能を向上させることができる。
また、エジェクタ27と圧縮機12との間に、第2モード時にエジェクタ27から流出する冷媒と室外空気より高い温度の冷却水とを熱交換させる冷媒加熱用熱交換器19を設けている。これによれば、上記の冷媒加熱用熱交換器19としてプレート式などの冷媒加熱器を設けることにより、例えば圧縮機駆動用エンジンの排熱を利用するなどして室内熱交換器33での加熱性能を向上させることができる。
(第3実施形態)
図9は、本発明の第3実施形態(請求項2に対応)におけるヒートポンプ式空調装置の構成図である。上述した実施形態と異なる特徴部分を説明する。本実施形態のヒートポンプ式空調装置は、室外熱交換器31として複数の第1、第2熱交換部31a、31bを有している。そして、一方の第1熱交換部31aのレシーバ26側には、第1逆止弁60が第1熱交換部31aから冷媒が流出する方向に流通を可として配設されている。
また、ディフューザ部27dの冷媒流れ下流側(a点)には第1分岐通路61が設けられ、その第1分岐通路61の下流側は、先の第1逆止弁60と第1熱交換部31aとの間(b点)に接続されている。そして第1分岐通路61には、上記の分岐点(a点)側から上記接続点(b点)側に向けての流通を可とする第2逆止弁62が配設されている。
また、先の第1熱交換部31aの電気式四方弁21側には、第1開閉弁63が配設されている。そして、その第1開閉弁63と先の第1熱交換部31aとの間(c点)から第2分岐通路64が設けられ、その第2分岐通路64の下流側は、ディフューザ部27dの冷媒流れ下流側(d点)に接続されている。そして第2分岐通路64には第2開閉弁65が配設されている。
第1、第2開閉弁63、65は、空調制御装置40の制御信号によって制御されるようになっている。具体的に、室内熱交換器33で冷房を行う第2モード時には第1開閉弁63を開き、第2開閉弁65(第2分岐通路64)を閉じるようにしている。これにより、圧縮機12から吐出された冷媒は第1、第2熱交換部31a、31bを並行して流れ、第1逆止弁60を通過して、上述した第1実施形態での暖房運転モードと同様に循環することとなる。ちなみに、第1分岐通路61は、第1熱交換部31a側が高圧となるため第2逆止弁62によって流通が阻止される。
また、室内熱交換器33で暖房を行う第1モード時には第1開閉弁63を閉じ、第2開閉弁65(第2分岐通路64)を開くようにしている。これにより、レシーバ26から流出する冷媒は、エジェクタ27側と室外側可変絞り弁32側とに分岐され、第1熱交換部31a側には第1逆止弁60によって流通が阻止される。
そして、室外側可変絞り弁32→第2熱交換部31b→電気式四方弁21→冷媒吸引口27bと流れる。そしてディフューザ部27dから流出する冷媒はa点で分岐され、その分岐された一方が第1分岐通路61→第2逆止弁62→第1熱交換部31a→第2分岐通路64→第2開閉弁65と流れ、d点にてa点で分岐した他方と合流してアキュームレータ28へ流入する流れとなる。
次に、本実施形態での特徴と、その効果について述べる。室外熱交換器31は複数の第1、第2熱交換部31a、31bを有し、第1(冷房運転)モード時は複数の第1、第2熱交換部31a、31bを冷媒循環路に並列に接続し、第2(暖房運転)モード時は複数の第1、第2熱交換部31a、31bの一部である第1熱交換部31aをエジェクタ27の吐出口と圧縮機12との間に接続するようにしている。
これによれば、第2モード時に、冷媒蒸発圧力の異なる複数の蒸発器31a、31bにおいて冷媒を適切に蒸発させて圧縮機12に吸入させるので、単一の蒸発器において冷媒を蒸発させて圧縮機12に吸入させるよりも圧縮機12の冷媒循環流量を増加させることできる。
(第4実施形態)
図10は、本発明の第4実施形態におけるエンジン駆動のヒートポンプ式空調装置の構成図である。これは、図6の第2実施形態と同様に、図9の第3実施形態のヒートポンプ式空調装置の冷凍サイクル中に、冷媒加熱器19と内部熱交換器37とを構成したものである。これにより、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第5実施形態)
図11は、本発明の第5実施形態(請求項5に対応)におけるエンジン駆動のヒートポンプ式空調装置の構成図である。上述した図10の第4実施形態と異なる特徴部分を説明する。本実施形態では、冷媒加熱器19をアキュームレータ28の入口側に設けている。これによれば、前述のように室内熱交換器33での加熱能力を向上させることができるうえ、低温冷却時には低圧側の温度が下がり過ぎるのを防止するための吸熱源として冷媒加熱器19を利用することもできるようになる。
(その他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の実施形態では、利用側絞り手段を成す室内側可変絞り弁34a、34b、室外側絞り手段を成す室外側可変絞り弁32として電気的制御信号によって冷媒通路面積を変化させる電気式の可変絞り機構を採用しているが、固定絞り手段を採用しても良い。
上述の実施形態のように、冷媒流れ方向によって冷媒を減圧させる機能と単に冷媒通路としての機能を切り換える場合は、固定絞り機構(例えば、キャピラリーチューブ)と直列に第1逆止弁を設け、さらに固定絞り機構と第1逆止弁と並列に接続されるバイパス通路を設けて、バイパス通路に第1逆止弁の流れ方向と逆方向の流れを許容する第2逆止弁を設ければ良い。
(2)上述の実施形態では、暖房運転モードにおいて室外側可変絞り弁32の冷媒通路面積を、室外熱交換器出口温度センサ47の検出値と室外熱交換器入口温度センサ46の検出値に基づいて変更しているが、その他の方法を用いても良い。例えば、第1実施形態の暖房運転モードにおいて、室外熱交換器31下流側冷媒の過熱度を検出して、この過熱度が所定の値になるように室外側可変絞り弁32の冷媒通路面積を変更しても良い。
また、冷房運転モードにおける室内側可変絞り弁34a、34bの冷媒通路面積の制御についても同様であり、例えば、第1実施形態の冷房運転モードにおいて室内熱交換器33a下流側冷媒の過熱度を検出して、この過熱度が所定の値になるように室外側可変絞り弁33aの冷媒通路面積を変更しても良い。
(3)上述の実施形態では、エジェクタ27に通路面積調整機構27eを設けた可変流量型エジェクタを用いているが、固定流量型エジェクタと可変絞り機構とを組み合わせても良い。この場合は、ノズル部27a上流側に全閉機能を有する可変絞り機構を配置すれば良い。
(4)上述の実施形態では、斜板式可変容量型圧縮機を採用しているが、圧縮機の形式はこれに限定されるものではない。例えば、固定容量式のスクロール型圧縮機を採用しても良い。また、上述の実施形態では、灯油を燃料とするディーゼルエンジンを採用しているが、ガソリン、灯油、水素などを燃料とする他の形式のエンジンを採用しても良い。
さらに、上述の実施形態では、冷媒加熱器19の熱源としてエンジン13の冷却水を採用しているが、地熱、太陽熱、電気ヒータなどを熱源としても良い。このような熱源を採用した場合は圧縮機12をエンジン駆動とせず、電動駆動や風力駆動などとしても良い。
さらに、上述の実施形態では内部熱交換器37に2重管熱交換器、冷媒加熱器19にプレート式熱交換器を使用しているが、シェルアンドチューブ式の熱交換器を含め、いずれの形式の熱交換器を使用しても良い。
(5)上述の実施形態では、本発明のエジェクタ式冷凍サイクルを熱交換対象が室内空気であるヒートポンプ式空調装置に適用したが、熱交換対象が水である給湯装置などに適用しても良い。
本発明の基本となるエジェクタ式冷凍サイクルの模式図である。 本発明の第1実施形態におけるヒートポンプ式空調装置の構成図である。 エジェクタ27の断面構造図である。 図2のヒートポンプ式空調装置における電気制御部の概要を示すブロック図である。 図2のヒートポンプ式空調装置における空調機器群の作動状態を示す表である。 本発明の第2実施形態におけるエンジン駆動のヒートポンプ式空調装置の構成図である。 図6のヒートポンプ式空調装置における暖房運転時のサイクルを模式的に示したモリエル線図である。 図6のヒートポンプ式空調装置における冷房運転時のサイクルを模式的に示したモリエル線図である。 本発明の第3実施形態におけるヒートポンプ式空調装置の構成図である。 本発明の第4実施形態におけるエンジン駆動のヒートポンプ式空調装置の構成図である。 本発明の第5実施形態におけるエンジン駆動のヒートポンプ式空調装置の構成図である。
符号の説明
12…圧縮機
19…冷媒加熱器(冷媒加熱用熱交換器)
21…電気式四方弁(冷媒流路切換手段)
27…エジェクタ
27b…冷媒吸引口
28…アキュームレータ
30…分岐通路
31…室外熱交換器
31a…第1熱交換部(熱交換部)
31b…第2熱交換部(熱交換部)
33…室内熱交換器(利用側熱交換器)
37…内部熱交換器(熱回収手段)

Claims (5)

  1. 冷媒を吸入し、圧縮して吐出する圧縮機(12)と、
    冷媒と室外空気とを熱交換させる室外熱交換器(31)と、
    冷媒と熱交換対象とを熱交換させる利用側熱交換器(33)と、
    前記圧縮機(12)によって冷媒が流される冷媒循環路に配置され、入口と吐出口とが直列に接続され、前記入口から供給される高圧冷媒を前記吐出口へ向けて噴射することにより吸引口(27b)から冷媒を吸引して前記吐出口へ送り出すエジェクタ(27)と、
    前記室外熱交換器(31)と前記利用側熱交換器(33)との間の冷媒循環路から分岐して前記入口に高圧冷媒を供給する分岐通路(30)と、
    前記圧縮機(12)から吐出される高圧冷媒を前記室外熱交換器(31)に供給して前記利用側熱交換器(33)からの冷媒が前記吸引口(27b)へ流れる第1モードと、
    前記圧縮機(12)から吐出される高圧冷媒を前記利用側熱交換器(33)に供給して前記室外熱交換器(31)からの冷媒が前記吸引口(27b)へ流れる第2モードとを切り換える冷媒流路切換手段(21)とを備えることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。
  2. 前記室外熱交換器(31)は複数の熱交換部(31a、31b)を有し、前記第1モード時は前記複数の熱交換部(31a、31b)を前記冷媒循環路に並列に接続し、前記第2モード時は前記複数の熱交換部(31a、31b)の一部(31b)を前記エジェクタ(27)の前記吐出口と前記圧縮機(12)との間に接続することを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  3. 前記エジェクタ(27)と前記圧縮機(12)との間に、前記第1モード時に前記室外熱交換器(31)から流出する冷媒と前記エジェクタ(27)から流出して前記圧縮機(12)に吸入される冷媒とを熱交換させる熱回収手段(37)を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  4. 前記エジェクタ(27)と前記圧縮機(12)との間に、前記第2モード時に前記エジェクタ(27)から流出する冷媒と前記室外空気より高い温度の熱源とを熱交換させる冷媒加熱用熱交換器(19)を設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のうちいずれか1項に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  5. 前記冷媒加熱用熱交換器(19)をアキュームレータ(28)の入口側に設けたことを特徴とする請求項4に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
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