JP2009300028A - エジェクタ式冷凍サイクル - Google Patents

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Abstract

【課題】エジェクタの冷媒吸引口に接続される吸引側蒸発器の着霜を抑制可能なエジェクタ式冷凍サイクルを提供する。
【解決手段】エジェクタ15から流出した冷媒を蒸発させる流出側蒸発器16における冷媒蒸発温度である流出側冷媒温度Toeが第1基準温度KTHより低くなったときに、エジェクタ15のノズル部15aの絞り通路面積を縮小させるとともに、エジェクタ15の冷媒吸引口15bに接続される吸引側蒸発器18上流側に配置された電気式膨張弁17の絞り通路面積を拡大させる。これにより、流出側蒸発器16の冷媒蒸発温度と吸引側蒸発器18の冷媒蒸発温度との温度差を縮小して、吸引側蒸発器18の着霜を抑制する。
【選択図】図2

Description

本発明は、エジェクタを有するエジェクタ式冷凍サイクルに関する。
従来、特許文献1に、エジェクタのノズル部の上流側に、放熱器から流出した冷媒の流れを分岐する分岐部を設け、分岐部で分岐された一方の冷媒をエジェクタのノズル部側へ流入させ、他方の冷媒をエジェクタの冷媒吸引口側へ流入させるエジェクタ式冷凍サイクルが開示されている。
この特許文献1のエジェクタ式冷凍サイクルでは、エジェクタの昇圧部(ディフューザ部)の下流側にディフューザ部から流出した冷媒を蒸発させる流出側蒸発器を配置し、さらに、分岐部とエジェクタの冷媒吸引口との間に、冷媒を減圧膨張させる固定絞りおよび吸引側蒸発器を配置して、双方の蒸発器において冷凍能力を発揮できるようにしている。
この際、ディフューザ部の昇圧作用によって、流出側蒸発器における冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)を、吸引側蒸発器における冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)よりも上昇させて、それぞれの蒸発器において異なる温度帯で冷媒を蒸発させている。
特開2005−308384号公報
ところで、特許文献1のエジェクタ式冷凍サイクルは、流出側蒸発器および吸引側蒸発器にて室外空気等から吸熱した熱量を、放熱器にて空気あるいは水等の加熱対象流体へ移動させて加熱するヒートポンプサイクル装置に適用することができる。
しかしながら、特許文献1のエジェクタ式冷凍サイクルを、ヒートポンプサイクル装置に適用した場合、低外気温時等に、流出側蒸発器に対して冷媒蒸発温度の低い吸引側蒸発器に着霜が生じ易くなる。このような着霜が生じると吸引側蒸発器に室外空気を流通させにくくなり、吸引側蒸発器において冷媒が室外空気から吸熱できなくなるという問題が生じる。
この問題に対して、吸引側蒸発器の着霜時には、圧縮機から吐出された高温冷媒を吸引側蒸発器に直接流入させて除霜するという手段が考えられる。しかし、このような手段を採用すると、除霜運転の実行中は、ヒートポンプサイクルとしての運転を中断させなければならず、加熱対象流体を安定して加熱することができなくなってしまう。
本発明は、上記点に鑑み、エジェクタの冷媒吸引口に接続される吸引側蒸発器の着霜を抑制可能に構成されたエジェクタ式冷凍サイクルを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機(11)と、圧縮機(11)から吐出された高温冷媒を放熱させる放熱器(12)と、放熱器(12)から流出した冷媒の流れを分岐する分岐部(13)と、分岐部(13)にて分岐された一方の冷媒を減圧膨張させるノズル部(15a)から噴射する高速度の噴射冷媒の流れによって冷媒吸引口(15b)から冷媒を吸引して、噴射冷媒と冷媒吸引口(15b)から吸引された吸引冷媒との混合冷媒を昇圧するエジェクタ(15)と、エジェクタ(15)から流出した冷媒を蒸発させて、圧縮機(11)吸入側へ流出させる流出側蒸発器(16)と、分岐部(13)にて分岐された他方の冷媒を減圧膨張させる減圧手段(17)と、減圧手段(17)にて減圧膨張された冷媒を蒸発させて、冷媒吸引口(15b)上流側へ流出させる吸引側蒸発器(18)と、流出側蒸発器(16)における冷媒蒸発温度に相関を有する物理量を検出する流出側温度検出手段(33、34)とを備え、
流出側温度検出手段(33、34)により検出された流出側冷媒温度(Toe)が予め定めた第1基準温度(KTH)より低くなったときに、流出側冷媒温度(Toe)が第1基準温度(KTH)となっているときの流出側蒸発器(16)の冷媒蒸発温度と吸引側蒸発器(18)の冷媒蒸発温度との温度差よりも、温度差を縮小させる温度差縮小運転を行うエジェクタ式冷凍サイクルを特徴とする。
これによれば、流出側冷媒温度(Toe)が予め定めた第1基準温度(KTH)より低くなったときに、温度差縮小運転を行うので、吸引側蒸発器(18)の温度が、着霜の生じ得る温度まで低下しにくくなる。従って、吸引側蒸発器(18)の着霜を抑制可能なエジェクタ式冷凍サイクルを提供できる。
また、請求項2に記載の発明のように、請求項1に記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、ノズル部(15a)および減圧手段(17)は、いずれも絞り通路面積を変更可能に構成されており、流出側冷媒温度(Toe)が第1基準温度(KTH)以上となっている通常運転時に、ノズル部(15a)および減圧手段(17)のうち、一方は、サイクルの高圧側冷媒圧力が予め定めた目標高圧となるように絞り通路面積が変更され、他方は、流出側蒸発器(16)出口側の冷媒過熱度が予め定めた目標過熱度となるように絞り通路面積が変更されるようになっていてもよい。
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、温度差縮小運転時には、第1基準温度(KTH)から流出側冷媒温度(Toe)を減算した減算値(KTH−Toe)の増加に伴って、温度差を徐々に縮小させることを特徴とする。
これによれば、減算値(KTH−Toe)の増加に伴って、温度差を徐々に縮小させるので、吸引側蒸発器(18)の着霜を抑制できるとともに、吸引側蒸発器(18)における冷媒の吸熱量を不必要に低下させてしまうことを回避できる。
請求項4に記載の発明では、請求項2または3に記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、ノズル部(15a)は、温度差縮小運転時に、減算値(KTH−Toe)の増加に伴って、ノズル部(15a)の絞り通路面積が縮小されることを特徴とする。
これによれば、エジェクタ(15)の駆動流の流量を低減させて、エジェクタ(15)の吸引能力および昇圧能力を低下させることができるので、容易かつ確実に温度差縮小運転を実現できる。
請求項5に記載の発明では、請求項2ないし4のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、減圧手段(17)は、温度差縮小運転時に、減算値(KTH−Toe)の増加に伴って、減圧手段(17)の絞り通路面積が拡大されることを特徴とする。
これによれば、分岐部(13)からエジェクタ(15)のノズル部(15a)へ流入する冷媒流量を低減させて、エジェクタ(15)の駆動流の流量を低減させることができるので、容易かつ確実に温度差縮小運転を実現できる。
また、請求項1ないし5のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、流出側温度検出手段は、請求項6に記載の発明のように、流出側蒸発器(16)を流通する冷媒と熱交換する空気の温度を検出する空気温度センサ(33)で構成されていてもよいし、請求項7に記載の発明のように、流出側蒸発器(16)を流通する冷媒温度を検出する流出側冷媒温度センサ(34)で構成されていてもよいし、さらに、請求項8に記載の発明のように、流出側蒸発器(16)内の冷媒圧力を検出する流出側冷媒圧力センサで構成されていてもよい。
請求項9に記載の発明では、請求項1ないし8のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、さらに、吸引側蒸発器(18)における冷媒蒸発温度に相関を有する物理量を検出する吸引側温度検出手段(35)を備え、温度差縮小運転時に、吸引側冷媒温度(Tie)が0℃以上となるように、温度差を縮小させることを特徴とする。
これによれば、吸引側蒸発器(18)の外表面の温度が、着霜の生じる温度まで低下しないので、吸引側蒸発器(18)の着霜を確実に抑制できる。
また、請求項9に記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、吸引側温度検出手段は、請求項10に記載の発明のように、吸引側蒸発器(18)を流通する冷媒温度を検出する吸引側冷媒温度センサ(35)で構成されていてもよいし、請求項11に記載の発明のように、吸引側蒸発器(18)内の冷媒圧力を検出する吸引側冷媒圧力センサで構成されていてもよい。
請求項12に記載の発明では、請求項1ないし11のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、流出側冷媒温度(Toe)が予め定めた第1基準温度(KTH)より低くなったときであって、かつ、予め定めた第2基準温度(KTL)以上のときに、温度差縮小運転を行うことを特徴とする。
これによれば、温度差縮小運転を行う必要が無い場合に、温度差縮小運転を停止させることができる。例えば、流出側蒸発器(16)の着霜を回避できないとき、すなわち、吸引側蒸発器(18)に確実に着霜が発生するときに、吸引側蒸発器(18)における冷媒の吸熱量を不必要に低下させてしまうことを回避できる。
請求項13に記載の発明では、請求項1ないし12のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、流出側蒸発器(16)および吸引側蒸発器(18)は、内部を通過する冷媒と熱交換する空気の流れの方向に対して直列に配置されていることを特徴とする。
流出側蒸発器(16)および吸引側蒸発器(18)が、空気の流れの方向に対して直列に配置されていると、いずれか一方の蒸発器(16、18)に着霜が生じても双方の蒸発器に空気を流通させにくくなる。従って、着霜が生じやすい吸引側蒸発器(18)の着霜を抑制できることは極めて有効である。
なお、この欄および特許請求の範囲に記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
図1〜4により、本発明の一実施形態について説明する。本実施形態では、本発明のエジェクタ式冷凍サイクル10を、水道水を加熱して台所や風呂等に給湯するヒートポンプ式給湯機1に適用している。図1は、本実施形態のヒートポンプ式給湯機1の全体構成図である。
ヒートポンプ式給湯機1は、貯湯タンク21内の給湯水を循環させる水循環回路20、および、給湯水を加熱するためのヒートポンプサイクルとしてのエジェクタ式冷凍サイクル10を備えている。まず、貯湯タンク21は、断熱構造を有して高温の給湯水を長時間保温するための温水タンクであり、耐食性に優れた金属(例えば、ステンレス)で形成されている。
貯湯タンク21に貯留された給湯水は、貯湯タンク21の上部に設けられた出湯口から出湯され、図示しない温調弁において水道からの冷水と混合されて温度調節された後、台所や風呂等に給湯される。また、貯湯タンク21内の下部に設けられた給水口から水道水が給水されるようになっている。
水循環回路20には、給湯水を循環させる電動ポンプ22が配置されている。この電動ポンプ22は、後述する制御装置30から出力される制御信号によって、その作動が制御される。そして、制御装置30が電動ポンプ22を作動させると、給湯水は、電動ポンプ22→後述する水−冷媒熱交換器12の水通路12a→貯湯タンク21→電動ポンプ22の順に循環する。
次に、エジェクタ式冷凍サイクル10について説明する。エジェクタ式冷凍サイクル10において、圧縮機11は、冷媒を吸入し、圧縮して吐出するもので、本実施形態では、吐出容量が固定された圧縮機構11aを電動モータ11bにて駆動する電動圧縮機を採用している。この圧縮機構11aとしては、具体的に、スクロール型、ベーン型、ローリングピストン型等の各種圧縮機構を採用できる。
電動モータ11bは、後述する制御装置30から出力される制御信号によって、その作動(回転数)が制御されるもので、交流モータ、直流モータのいずれの形式を採用してもよい。そして、この回転数制御によって、圧縮機構11aの冷媒吐出能力が変更される。従って、本実施形態の電動モータ11bは、圧縮機構11aの冷媒吐出能力を変更する吐出能力変更手段を構成している。
圧縮機11の吐出側には、水−冷媒熱交換器12の冷媒通路12bが接続されている。水−冷媒熱交換器12は、圧縮機11から吐出された高温高圧冷媒が通過する冷媒通路12bと給湯水が通過する水通路12aとを有して構成される熱交換器であって、圧縮機11から吐出された高温高圧冷媒の有する熱量を給湯水に放熱させる放熱器である。
なお、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10では、冷媒として二酸化炭素を採用しており、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となる超臨界冷凍サイクルを構成している。従って、水−冷媒熱交換器12の冷媒通路12bでは、冷媒(二酸化炭素)は凝縮することなく超臨界状態のまま放熱する。
水−冷媒熱交換器12の冷媒通路12b出口側には、冷媒通路12bから流出した高圧冷媒の流れを分岐する分岐部13が接続されている。分岐部13は、3つの流入出口を有する三方継手構造のもので、流入出口のうち1つを冷媒流入口とし、2つを冷媒流出口としている。このような三方継手は、管径の異なる配管を接合して構成してもよいし、金属ブロックや樹脂ブロックに通路径の異なる複数の冷媒通路を設けて構成してもよい。
さらに、分岐部13の一方の冷媒流出口には、分岐部13と後述するエジェクタ15のノズル部15a入口側とを接続するノズル部側配管14aが接続され、他方の冷媒流出口には、分岐部13とエジェクタ15の冷媒吸引口15b側とを接続する吸引口側配管14bが接続されている。
エジェクタ15は、冷媒減圧手段の機能を果たすとともに、ノズル部15aから噴射される噴射冷媒の吸引作用によって冷媒の循環を行う運動量輸送式ポンプとしての機能を果たすものである。
具体的には、エジェクタ15は、ノズル部側配管14aから流出した高圧冷媒の通路面積を小さく絞って、冷媒を減圧させるノズル部15a、および、ノズル部15aの冷媒噴射口と連通するように配置されて、後述する吸引側蒸発器18から流出した冷媒を吸引する冷媒吸引口15b等を有している。
ノズル部15aは、絞り通路面積を変更可能に構成された可変ノズル部である。具体的には、ノズル部15aの内部に配置されてノズル部15aの絞り開度を調整するニードル弁15c、このニードル弁15cをノズル部15aの軸方向に変位させるステッピングモータ等からなる電動アクチュエータ15dを有して構成される。なお、この電動アクチュエータ15dは、制御装置30から出力される制御信号によって駆動制御される。
さらに、ノズル部15aおよび冷媒吸引口15bの冷媒流れ下流側には、ノズル部15aから噴射する高速度の噴射冷媒と冷媒吸引口15bから吸引された吸引冷媒とを混合する混合部15eを有し、混合部15eの冷媒流れ下流側には昇圧部をなすディフューザ部15fを有している。
ディフューザ部15fは冷媒の通路面積を徐々に大きくする形状に形成されており、冷媒流れを減速して冷媒圧力を上昇させる作用、つまり、冷媒の速度エネルギを圧力エネルギに変換する作用を果たす。さらに、ディフューザ部15fの出口側には、流出側蒸発器16が接続されている。
流出側蒸発器16は、ディフューザ部15fから流出した冷媒と送風ファン16aより送風された室外空気とを熱交換させることによって、冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させる吸熱用熱交換器である。送風ファン16aは、制御装置30から出力される制御電圧によって回転数(送風空気量)が制御される電動式送風機である。流出側蒸発器16の出口側には、圧縮機11の冷媒吸入口が接続されている。
次に、分岐部13にて分岐された他方の冷媒が流れる吸引口側配管14bには、電気式膨張弁17および吸引側蒸発器18が、冷媒流れの上流側からこの順に配置されている。電気式膨張弁17は、吸引口側配管14bへ流入した冷媒を減圧膨張させる減圧手段である。
さらに、電気式膨張弁17は、絞り開度(絞り通路面積)を変更する弁体部17a、および、この弁体部17aの絞り開度を可変制御するサーボモータ等からなる電動アクチュエータ17bを有して構成される。この電動アクチュエータ17bは、制御装置30から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
吸引側蒸発器18は、電気式膨張弁17にて減圧膨張された冷媒と、送風ファン16aから送風された流出側蒸発器16通過後の室外空気とを熱交換させることによって、冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させる吸熱用熱交換器である。吸引側蒸発器18の出口側には、エジェクタ15の冷媒吸引口15bが接続されている。
なお、本実施形態では、流出側蒸発器16および吸引側蒸発器18をフィンアンドチューブ構造の熱交換器で構成し、流出側蒸発器16および吸引側蒸発器18の熱交換フィンを共通化している。そして、エジェクタ15から流出した冷媒を流通させるチューブ構成と、電気式膨張弁17から流出した冷媒を流通させるチューブ構成とを互いに独立に設けることで、流出側蒸発器16および吸引側蒸発器18を一体構造に構成している。
そのため、上述の送風ファン16aにて送風された室外空気は、矢印100のように流れ、まず、流出側蒸発器16にて吸熱され、次に吸引側蒸発器18にて吸熱されるようになっている。
つまり、流出側蒸発器16および吸引側蒸発器18は、それぞれの内部を通過する冷媒と熱交換する室外空気の流れの方向(矢印100方向)に対して直列に配置されている。もちろん、流出側蒸発器16および吸引側蒸発器18を2つの別体の蒸発器で構成し、空気流れ方向(矢印100方向)に直列に配置してもよい。
次に、本実施形態の電気制御部の概要を説明する。制御装置30は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータおよびその周辺回路等により構成され、その出力側には、圧縮機11の電動モータ11b、エジェクタ15の電動アクチュエータ15d、送風ファン16a、電気式膨張弁17の電動アクチュエータ17b、電動ポンプ22等が接続され、これらの機器の作動を制御する。
なお、制御装置30は、上記した各種アクチュエータを制御する制御手段が一体に構成されたものであるが、本実施形態では、特に、制御装置30のうちエジェクタ15の電動アクチュエータ15dの作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)を第1通路面積制御手段30aとし、電気式膨張弁17の電動アクチュエータ17bの作動を制御する構成を第2通路面積制御手段30bとする。もちろん、各制御手段30a、30bを別々の制御装置によって構成してもよい。
また、制御装置30の入力側には、水−冷媒熱交換器12の水通路12a出口側の給湯水温度Twoを検出する給湯水温度センサ31、水−冷媒熱交換器12の冷媒通路12b出口側の冷媒温度Troを検出する高圧冷媒温度センサ32、送風ファン16aにより送風される室外空気温度(外気温)Tamを検出する室外空気温度センサ33等が接続される。
さらに、本実施形態では、流出側蒸発器16内を流通する流出側冷媒温度Toeを検出する流出側冷媒温度センサ34、吸引側蒸発器18内を流通する吸引側冷媒温度Tieを検出する吸引側冷媒温度センサ35等が接続され、これらのセンサ群31〜35の検出信号が制御装置30へ入力される。
なお、流出側冷媒温度センサ34は、流出側蒸発器16における冷媒蒸発温度を検出する流出側温度検出手段を構成するもので、具体的に、流出側蒸発器16のフィン温度を検出している。もちろん、流出側蒸発器16内を流通する冷媒の温度を直接検出してもよいし、流出側蒸発器16出口側の冷媒配管の表面温度等を検出してもよい。
また、吸引側冷媒温度センサ35は、吸引側蒸発器18における冷媒蒸発温度を検出する吸引側温度検出手段を構成するもので、具体的に、吸引側蒸発器18のフィン温度、吸引側蒸発器18内を流通する冷媒の温度等を検出してもよい。さらに、制御装置30の入力側には、操作パネル40が接続され、給湯機作動・停止の操作信号、給湯機の給湯温度設定信号等が制御装置30へ入力される。
次に、上記の構成における本実施形態のヒートポンプ式給湯機1の作動を図2に基づいて説明する。図2は、制御装置30が実行する制御処理を示すフローチャートである。この制御処理は、ヒートポンプ式給湯機1に外部から電源が供給された状態で、操作パネル40の給湯機作動信号が制御装置30に入力されるとスタートする。
まず、ステップS1ではフラグ、タイマ等の初期化がなされ、次のステップS2で操作パネル40の操作信号およびセンサ群31〜35等により検出された検出信号を読込む。次に、ステップS3へ進み、各種アクチュエータの制御状態が、ステップS2で読み込んだ操作信号および検出信号に基づいて、フィードバック制御(例えば、比例積分制御)等により決定される。
例えば、圧縮機11の電動モータ11bについては、流出側冷媒温度センサ34によって検出された流出側冷媒温度Toeが目標蒸発温度に近づくように決定される。この目標蒸発温度は、給湯水温度センサ31によって検出された給湯水温度Two、室外空気温度センサ33によって検出された外気温Tam、操作パネル40により設定された設定給湯温度等に基づいて算出される。
また、電動ポンプ22に出力される制御信号については、給湯水温度センサ31によって検出された給湯水温度Twoが、操作パネル40により設定された設定給湯温度に近づくように決定される。また、エジェクタ15の電動アクチュエータ15dに出力される制御信号については、流出側蒸発器16の出口側冷媒の過熱度が予め定めた目標過熱度となるように決定される。
また、電気式膨張弁17の電動アクチュエータ17bに出力される制御信号については、サイクルの高圧側冷媒圧力が目標高圧となるように決定される。この目標高圧は、高圧冷媒温度センサ32により検出された冷媒温度Troに基づいて、予め制御装置30に記憶された制御マップを参照して、サイクルの成績係数(COP)が略最大となるように決定される。
本実施形態では、このようにエジェクタ15の電動アクチュエータ15dおよび電気式膨張弁17の電動アクチュエータ17bに出力される制御信号が決定されることで、分岐部13からノズル部側配管14aへ流入する冷媒流量と吸引口側配管14bへ流入する冷媒流量との流量比が適切に決定され、エジェクタ15の昇圧能力が十分に発揮されるようになっている。
次に、ステップS4へ進み、流出側冷媒温度センサ34によって検出された流出側冷媒温度Toeが予め定めた第1基準温度KTHより低いか否かを判定する。そして、流出側冷媒温度Toeが第1基準温度KTHより低い場合には、吸引側蒸発器18に着霜が生じるおそれがあるものとして、ステップS5へ進む。
なお、本実施形態では、具体的に、第1基準温度KTHを3℃としているが、本発明者らの検討によれば、第1基準温度KTHは、3〜5℃程度とすることが望ましい。
ステップS5では、流出側冷媒温度Toeが予め定めた第2基準温度KTL以上になっているか否かを判定する。そして、流出側冷媒温度Toeが第2基準温度KTL以上になっている場合は、吸引側蒸発器18に着霜が生じるおそれがあるものの、この着霜については抑制可能であるとして、ステップS6へ進む。なお、本実施形態では、具体的に、第2基準温度KTLを0℃程度としている。
ステップS6では、流出側蒸発器16の冷媒蒸発温度と吸引側蒸発器18の冷媒蒸発温度との温度差を縮小させる温度差縮小運転が実行される。
具体的には、このステップS6では、第1基準温度KTHから流出側冷媒温度Toeを減算した減算値KTH−Toeの増加に伴って、ステップS3で決定されたノズル部15aの絞り通路面積Aejを徐々に縮小し、電気式膨張弁17の絞り通路面積Aexを徐々に拡大するように、エジェクタ15の電動アクチュエータ15dおよび電気式膨張弁17の電動アクチュエータ17bに出力される制御信号を変更する。
これにより、図3に示すように、減算値KTH−Toeの増加に伴って、ノズル部15aの絞り通路面積Aejと電気式膨張弁17の絞り通路面積Aexとの面積比Aej/Aexが徐々に縮小される。なお、図3は、流出側冷媒温度Toeと面積比Aej/Aexとの関係を示すグラフである。
さらに、温度差縮小運転時には、吸引側冷媒温度センサ35によって検出される吸引側冷媒温度Tieが0℃以上となる範囲で、電動アクチュエータ15d、17dに出力される制御信号が変更されて、ステップS7へ進む。なお、吸引側冷媒温度Tieが0℃以上となる各絞り通路面積Aej、Aexの範囲は、圧縮機11の冷媒吐出能力(電動モータ11bへ出力される制御信号)から決定することができる。
一方、ステップS4にて、流出側冷媒温度Toeが第1基準温度KTHより低くなっていない場合、および、ステップS5にて、流出側冷媒温度Toeが第2基準温度KTL以上になっていない場合は、ステップS7へ進む。これにより、温度差縮小運転が実行されることなく、通常運転が実行される。
ステップS7では、通常運転時には、ステップS3で決定された制御状態が得られるように、そして、温度差縮小運転時には、ステップS3およびステップS6で決定された制御状態が得られるように、制御装置30から各種アクチュエータ11b、15d、16a、17b、22等に対して制御信号が出力される。
次のステップS8では、操作パネル40からの給湯機停止信号が制御装置30へ入力されている場合は、各種アクチューエータ11b、15d、16a、17b、22の作動を停止させて、システムを停止させる。一方、給湯機停止信号が入力されていない場合は、予め定めた制御周期の間待機した後、ステップS2に戻るようになっている。
従って、本実施形態のヒートポンプ式給湯機1を作動させると、圧縮機11から吐出された高温高圧の冷媒は、水−冷媒熱交換器12の冷媒通路12bに流入して、電動ポンプ22によって貯湯タンク21の下方側から水通路12aに流入した給湯水と熱交換する。これにより、給湯水が加熱され、加熱された給湯水は貯湯タンク21の上方側に貯留される。
この際、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10では、冷媒として二酸化炭素を採用し、超臨界冷凍サイクルを構成しているので、冷媒としてフロン等を採用する場合に対して、高圧冷媒の温度を上昇させることができる。その結果、水−冷媒熱交換器12において給湯水に放熱する熱量を増加させて給湯水温度を高温化することができる。
水−冷媒熱交換器12から流出した高圧冷媒は分岐部13へ流入し、分岐部13にて分岐された一方の冷媒は、エジェクタ15のノズル部15aに流入して、等エントロピ的に減圧膨張される。この減圧膨張時に冷媒の圧力エネルギが速度エネルギに変換されて、冷媒がノズル部15aの冷媒噴射口から高速度の噴射冷媒となって噴射される。
この際、噴射冷媒の吸引作用により、冷媒吸引口15bから吸引側蒸発器18流出冷媒が吸引される。さらに、混合部15eにおいて、ノズル部15aの冷媒噴射口から噴射された噴射冷媒と冷媒吸引口15bから吸引された吸引冷媒が混合され、ディフューザ部15fに流入する。ディフューザ部15fでは通路面積の拡大により、冷媒の速度エネルギが圧力エネルギに変換されるため、冷媒の圧力が上昇する。
エジェクタ15のディフューザ部15fから流出した冷媒は、流出側蒸発器16へ流入して、送風ファン16aから送風された室外空気から吸熱して蒸発する。流出側蒸発器16から流出した冷媒は圧縮機11に吸入され、再び圧縮される。
一方、分岐部13にて分岐された他方の冷媒は、電気式膨張弁17にて減圧膨張されて、吸引側蒸発器18へ流入する。吸引側蒸発器18へ流入した冷媒は、送風ファン16aから送風されて流出側蒸発器16にて冷却された外気から吸熱して蒸発する。さらに、吸引側蒸発器18から流出した冷媒は、冷媒吸引口15bからエジェクタ15内へ吸引される。
この際、電気式膨張弁17の絞り通路面積は、COPが略最大となるように調整されるので、高いCOPを発揮させながら、エジェクタ式冷凍サイクル10を運転することができる。また、エジェクタ15では、圧縮機11吸入冷媒の過熱度が予め定めた値となるように絞り開度が制御されるので、圧縮機11への液バックの問題も生じない。
さらに、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10では、流出側蒸発器16および吸引側蒸発器18にて冷媒に吸熱作用を発揮させる際に、流出側蒸発器16における冷媒蒸発圧力をディフューザ部15fで昇圧した後の圧力として、一方、吸引側蒸発器18は冷媒吸引口15bに接続されるので、吸引側蒸発器18における冷媒蒸発圧力をノズル部15a減圧直後の最も低い圧力とすることができる。
従って、流出側蒸発器16における冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)よりも吸引側蒸発器18における冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)を低くすることができる。その結果、流出側蒸発器16および吸引側蒸発器18における冷媒蒸発温度と送風ファン16aから送風された外気との温度差を確保して、効率的に冷媒に吸熱作用を発揮させることができる。
さらに、本実施形態では、流出側冷媒温度Toeが予め定めた第1基準温度KTHより低くなったときに、温度差縮小運転を行うので、吸引側蒸発器18の温度が、着霜の生じ得る温度まで低下しにくくなり、吸引側蒸発器18に着霜が生じてしまうこと抑制できる。
このことをより詳細に説明すると、温度差縮小運転では、前述の如く、減算値KTH−Toeの増加に伴って、ノズル部15aの絞り通路面積を徐々に縮小し、電気式膨張弁17の絞り通路面積が徐々に拡大することで、面積比Aej/Aexを縮小させている。
従って、通常運転時に対して、分岐部13からノズル部側配管14aへ流入する冷媒流量を減少させると同時に吸引口側配管14bへ流入する冷媒流量を増加させることができる。このため、エジェクタ15のノズル部15aへ流入する冷媒流量、すなわちエジェクタ15の駆動流の流量を低減させて、エジェクタ15の吸引能力および昇圧能力を低下させることができる。
その結果、図4に示すように、流出側蒸発器16の冷媒蒸発温度と吸引側蒸発温度18の冷媒蒸発温度との温度差を縮小することができ、吸引側蒸発器18に着霜が生じてしまうことを容易に抑制できる。なお、図4は、流出側冷媒温度Toeと温度差との関係を示すグラフである。
しかも、減算値KTH−Toeの増加に伴って、流出側蒸発器16の冷媒蒸発温度と吸引側蒸発器18の冷媒蒸発温度との温度差を徐々に縮小させるので、単に、吸引側蒸発器18の着霜を抑制できるだけでなく、吸引側蒸発器18の冷却能力が不必要に低下してしまうことも回避できる。
さらに、温度差縮小運転時には、吸引側冷媒温度Tieが0℃以上となるように、電動アクチュエータ15d、17bに出力される制御信号が変更されるので、吸引側蒸発器18の着霜を確実に抑制できる。
さらに、本実施形態のように、流出側蒸発器16および吸引側蒸発器18が、空気流れの方向に対して直列に配置されていると、いずれか一方の蒸発器16、18に着霜が生じても双方の蒸発器に空気を流通させにくくなる。従って、着霜が生じやすい吸引側蒸発器18の着霜を抑制できることは、極めて有効である。
その一方、流出側冷媒温度Toeが第2基準温度KTL(0℃)以上になっていないときは、流出側蒸発器16にも着霜が生じ、吸引側蒸発器18の着霜を回避することができないものとして、温度差縮小運転を行わない。つまり、吸引側蒸発器18の着霜を回避できない場合は、極力高いCOPを発揮させながらエジェクタ式冷凍サイクル10を運転し続けることができる。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の実施形態では、流出側温度検出手段を流出側冷媒蒸発温度センサ34で構成した例を説明したが、流出側温度検出手段はこれに限定されない。例えば、流出側蒸発器16における冷媒蒸発温度に相関を有する物理量として、流出側蒸発器16における冷媒蒸発圧力を検出する流出側冷媒圧力センサで構成されていてもよい。
同様に、吸引側温度検出手段についても、吸引側冷媒温度センサ35に限定されることなく、例えば、吸引側蒸発器18における冷媒蒸発温度に相関を有する物理量として、吸引側蒸発器18における冷媒蒸発圧力を検出する吸引側冷媒圧力センサで構成されていてもよい。
さらに、上述の実施形態のように、室外空気温度センサ33によって検出された外気温Tamに基づいて圧縮機11の冷媒吐出能力を制御するエジェクタ式冷凍サイクルでは、外気温Tamも流出側蒸発器16における冷媒蒸発温度に相関を有する物理量となる。従って、流出側温度検出手段は室外空気温度センサ33によって構成されていてもよい。
また、上述のステップS4にて、流出側冷媒温度Toeに代えて、外気温Tamの値を直接判定に用いることもできる。この場合は、本発明者らの検討によれば、第1基準温度KTHを5.5℃程度とすればよい。
(2)上述の実施形態では、通常運転時に、流出側蒸発器16の出口側冷媒の過熱度が予め定めた目標過熱度となるようにノズル部15aの絞り通路面積が変更され、サイクルの高圧側冷媒圧力が目標高圧となるように電気式膨張弁17の絞り通路面積が変更される例を説明したが、もちろんこの逆であってもよい。
つまり、流出側蒸発器16の出口側冷媒の過熱度が予め定めた目標過熱度となるように電気式膨張弁17の絞り通路面積が変更され、サイクルの高圧側冷媒圧力が目標高圧となるようにノズル部15aの絞り通路面積が変更されるようになっていてもよい。
(3)上述の実施形態では、冷媒として二酸化炭素を採用した例を説明したが、冷媒の種類はこれに限定されない。例えば、炭化水素系冷媒、通常のフロン系冷媒等を採用してもよい。また、本発明のエジェクタ式冷凍サイクルを高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超えない亜臨界冷凍サイクルとして構成してもよい。
(4)上述の実施形態では、圧縮機11として、電動圧縮機を採用した例を説明したが、圧縮機11の形式はこれに限定されない。例えば、エンジン等を駆動源とするエンジン駆動式圧縮機を採用してもよい。また、圧縮機構として、固定容量型圧縮機構のみならず、可変容量型圧縮機構を採用してもよい。
(5)上述の実施形態では、温度差縮小運転時に、ノズル部15aの絞り通路面積を縮小すると同時に、電気式膨張弁17の絞り通路面積を拡大する例を説明したが、ノズル部15aの絞り通路面積および電気式膨張弁17の絞り通路面積のうちいずれか一方のみを変化させても、面積比Aej/Aexを変更することができる。
例えば、温度差縮小運転時にノズル部15aのみを縮小させてもよい。この場合は、電気式膨張弁17の代わりに固定絞りを採用してもよい。さらに、電気式膨張弁17の絞り通路面積のみを拡大させてもよい。この場合は、エジェクタ15のノズル部15aとして絞り通路面積の固定された固定ノズル部を採用してもよい。
(6)上述の実施形態では、流出側蒸発器16および吸引側蒸発器18を、空気の流れの方向に対して直列に配置した例を説明したが、もちろん、流出側蒸発器16および吸引側蒸発器18を、空気の流れの方向に対して並列に配置してもよいし、別々の送風ファンから送風される空気と熱交換させるように配置してもよい。
(7)上述の実施形態では、本発明のエジェクタ式冷凍サイクル10をヒートポンプ式給湯機1に適用した例を説明したが、本発明の適用はこれに限定されない。例えば、定置型の空調装置、車両用空調装置等に適用してもよい。この場合、流出側蒸発器16および吸引側蒸発器18を室内送風空気を冷却する室内側熱交換器とし、放熱器を高圧冷媒と大気とを熱交換させる室外側熱交換器としてもよい。
一実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 一実施形態のヒートポンプ式給湯機の制御フローを示すフローチャートである。 流出側冷媒温度Toeの変化に対する面積比Aej/Aexの変化を示すグラフである。 流出側冷媒温度Toeの変化に対する各蒸発器における冷媒蒸発温度の温度差の変化を示すグラフである。
符号の説明
11 圧縮機
12 放熱器
13 分岐部
15 エジェクタ
15a ノズル部
15b 冷媒吸引口
16 流出側蒸発器
17 電気式膨張弁
18 吸引側蒸発器
33 室外空気温度センサ
34 流出側冷媒温度センサ
35 吸引側冷媒温度センサ

Claims (13)

  1. 冷媒を圧縮して吐出する圧縮機(11)と、
    前記圧縮機(11)から吐出された高温冷媒を放熱させる放熱器(12)と、
    前記放熱器(12)から流出した冷媒の流れを分岐する分岐部(13)と、
    前記分岐部(13)にて分岐された一方の冷媒を減圧膨張させるノズル部(15a)から噴射する高速度の噴射冷媒の流れによって冷媒吸引口(15b)から冷媒を吸引して、前記噴射冷媒と前記冷媒吸引口(15b)から吸引された吸引冷媒との混合冷媒を昇圧するエジェクタ(15)と、
    前記エジェクタ(15)から流出した冷媒を蒸発させて、前記圧縮機(11)吸入側へ流出させる流出側蒸発器(16)と、
    前記分岐部(13)にて分岐された他方の冷媒を減圧膨張させる減圧手段(17)と、
    前記減圧手段(17)にて減圧膨張された冷媒を蒸発させて、前記冷媒吸引口(15b)上流側へ流出させる吸引側蒸発器(18)と、
    前記流出側蒸発器(16)における冷媒蒸発温度に相関を有する物理量を検出する流出側温度検出手段(33、34)とを備え、
    前記流出側温度検出手段(33、34)により検出された流出側冷媒温度(Toe)が予め定めた第1基準温度(KTH)より低くなったときに、前記流出側冷媒温度(Toe)が前記第1基準温度(KTH)となっているときの前記流出側蒸発器(16)の冷媒蒸発温度と前記吸引側蒸発器(18)の冷媒蒸発温度との温度差よりも、前記温度差を縮小させる温度差縮小運転を行うことを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。
  2. 前記ノズル部(15a)および前記減圧手段(17)は、いずれも絞り通路面積を変更可能に構成されており、
    前記流出側冷媒温度(Toe)が前記第1基準温度(KTH)以上となっている通常運転時に、前記ノズル部(15a)および前記減圧手段(17)のうち、一方は、サイクルの高圧側冷媒圧力が予め定めた目標高圧となるように絞り通路面積が変更され、他方は、前記流出側蒸発器(16)出口側の冷媒過熱度が予め定めた目標過熱度となるように絞り通路面積が変更されることを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  3. 前記温度差縮小運転時には、前記第1基準温度(KTH)から前記流出側冷媒温度(Toe)を減算した減算値(KTH−Toe)の増加に伴って、前記温度差を徐々に縮小させることを特徴とする請求項1または2に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  4. 前記ノズル部(15a)は、前記温度差縮小運転時に、前記減算値(KTH−Toe)の増加に伴って、ノズル部(15a)の絞り通路面積が縮小されることを特徴とする請求項2または3に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  5. 前記減圧手段(17)は、前記温度差縮小運転時に、前記減算値(KTH−Toe)の増加に伴って、前記減圧手段(17)の絞り通路面積が拡大されることを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  6. 前記流出側温度検出手段は、前記流出側蒸発器(16)を流通する冷媒と熱交換する空気の温度を検出する空気温度センサ(33)で構成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  7. 前記流出側温度検出手段は、前記流出側蒸発器(16)を流通する冷媒温度を検出する流出側冷媒温度センサ(34)で構成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  8. 前記流出側温度検出手段は、前記流出側蒸発器(16)内の冷媒圧力を検出する流出側冷媒圧力センサで構成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  9. さらに、前記吸引側蒸発器(18)における冷媒蒸発温度に相関を有する物理量を検出する吸引側温度検出手段(35)を備え、
    前記温度差縮小運転時に、前記吸引側冷媒温度(Tie)が0℃以上となるように、前記温度差を縮小させることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  10. 前記吸引側温度検出手段は、前記吸引側蒸発器(18)を流通する冷媒温度を検出する吸引側冷媒温度センサ(35)で構成されていることを特徴とする請求項9に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  11. 前記吸引側温度検出手段は、前記吸引側蒸発器(18)内の冷媒圧力を検出する吸引側冷媒圧力センサで構成されていることを特徴とする請求項9に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  12. 前記流出側冷媒温度(Toe)が予め定めた第1基準温度(KTH)より低くなったときであって、かつ、予め定めた第2基準温度(KTL)以上のときに、前記温度差縮小運転を行うことを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  13. 前記流出側蒸発器(16)および前記吸引側蒸発器(18)は、内部を通過する冷媒と熱交換する空気流れの方向に対して直列に配置されていることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
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