JP2010018444A - シートケース、これを用いるシート収容装置及び画像形成装置 - Google Patents

シートケース、これを用いるシート収容装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 シートケースを装置本体から引き出す際にユーザーに対して要求する力を大きくすることなく、係合解除操作と引出操作との間における操作の連続性を良くしてユーザーの操作性を向上させる。
【解決手段】 シートケースが装置本体内部の収納位置にあるとき、そのケース本体に設けられる係合アーム55とその装置本体に設けられる突起3cとが互いに係合し、シートケースが収納位置に固定される。また、シートケースに対する取手部材50のスライド方向と装置本体に対するシートケースのスライド方向が互いに一致しており、係合アームと突起との係合状態は、ユーザーがシートケースを装置本体から引き出す向きと同じ向きに取手部材を引っ張ることにより、その取手部材がケース本体に対してスライドすることによって解除される。その後、ユーザーがそのままの向きに取手部材を更に引っ張ることで、シートケースが装置本体から引き出される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、装置本体内部に収納される収納位置と装置本体外部に引き出される引出位置との間でスライド可能なシートケース、これを用いるシート収容装置及び画像形成装置に関するものである。
この種のシート収容装置は、一般に、装置本体内部の収納位置に収納されたときに、シートケースに設けられた係合部材と装置本体に設けられた被係合部材とが互いに係合し、シートケースが収納位置に固定されるように構成されている。このような構成により、例えば装置本体の搬送中や稼働中の揺れや振動によって、シートケースが収納位置から飛び出すような事態を防止できる。このようなシート収容装置においては、ユーザーは、シートケースを収納位置から引出位置へ引き出す場合、少なくとも、係合部材と被係合部材との係合状態を解除する係合解除操作と、シートケースに設けられた取手部材を掴んでシートケースを引き出す引出操作とを行うことになる。
従来のシート収容装置の多くは、部品点数の削減による低コスト化を図るべく、その取手部材がシートケースのケース本体と一体形成されているものが多い。このようなシート収容装置の中には、例えばシートケースや装置本体に設けられた係合解除用のボタンを操作するなどの係合解除操作を行った後、取手部材を掴んでシートケースを装置本体から引き出すという引出操作を行うものがある。このシート収容装置では、ユーザーは操作対象(係合解除用のボタン及び取手部材)が互いに異なる2つの操作を強いられることとなり、シートケースを収納位置から引出位置へ引き出す際の操作性が悪いという不具合がある。
また、上記係合部材及び上記被係合部材のいずれか一方を弾性体で形成されたY字状部材とし、他方をそのY字状部材に嵌り込む凸部材とし、ユーザーがシートケースを引き出すときの力によって凸部材がY字状部材から引き抜かれるように構成されたものもある。このシート収容装置によれば、ユーザーが取手部材を掴んでシートケースを装置本体から引き出すという引出操作が同時に係合解除操作でもあるので、ユーザーは取手部材に対する1回の操作で、係合状態を解除し、かつ、シートケースを装置本体から引き出すことができる。しかし、この操作時には、シートケースを装置本体から引き出すための力と凸部材をY字状部材から引き抜くための力とを合算した力でユーザーがシートケースを引き出さなければならない。そのため、このシート収容装置では、シートケースを装置本体から引き出すにあたって、係合状態を解除する際に上記合算した力をユーザーに要求することとなるという不具合がある。なお、Y字状部材で凸部材を係止する力は、弱すぎるとシートケースを収納位置に固定するという本来の機能が失われてしまうので、ある程度強い力とせざるを得ない。よって、Y字状部材で凸部材を係止する力を弱くして、係合状態を解除する際にユーザーに対して要求する力を小さくするにも限界がある。
上述した不具合を解消し得るシート収容装置としては、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。この特許文献1に記載されたシート収容装置は、上記被係合部材として装置本体に固定されたロックピンを用い、上記係合部材としてシートケースに設けられたロックレバーを用いている。これらは、ロックレバーの爪部がロックピンに引っ掛かることで互いに係合する。このロックレバーは、ロックピンと係合する係合姿勢とロックピンとの係合を解除する係合解除姿勢との間で回動自在に構成されており、スプリングによって係合姿勢に維持されるように付勢されている。また、水平面においてシートケースの引き出し方向に対して直交する方向に延びる回動軸がケース本体に固定されており、シートケースに設けられる取手部材の上部がこの回動軸に回動自在に取り付けられている。そして、このシート収容装置は、取手部材の回動動作に連動してロックレバーを上記スプリングの付勢力に抗して係合解除姿勢となるように構成されている。よって、ユーザーは、取手部材を掴んで回動することによりロックレバーとロックピンとの係合状態を解除でき、その取手部材を掴んだまま手前に引くことでシートケースを装置本体から引き出すことができる。このシート収容装置によれば、ユーザーは取手部材に対する1回の操作で係合解除操作と引出操作を行うことができるので、係合解除用のボタン操作等を備えた2回の操作を要する上述した例に比べて操作性が良い。しかも、このシート収容装置によれば、このように係合解除操作と引出操作とを別々のタイミングで行うので、ユーザーに対して要求する力は、最大でも、係合解除操作に必要な力と引出操作に必要な力のうちのいずれか大きい方となる。よって、ユーザーに対して要求する力は、係合解除操作と引出操作とを同時に行うために各操作に必要となる力の合算値をユーザーに対して要求することになる上述した凸部材とY字状部材を用いる例に比べて、ユーザーに対して要求する力が小さくて済む。
上記特許文献1に記載のシート収容装置においては、上述したように、取手部材を掴んだまま、係合状態を解除できるとともにシートケースを装置本体から引き出すことができる点で、操作性が良い。しかし、このシート収容装置においては、ユーザーは、取手部材が回動する向きに力を加えてこれを回動させる係合解除操作を行い、その後、シートケースの引き出し方向に力を加えてシートケースを装置本体から引き出す引出操作を行う必要がある。そのため、係合解除操作と引出操作とで、ユーザーが取手部材に対して力を加える向きすなわち取手部材に対する操作の向きが互いに異なることとなる。その結果、係合解除操作と引出操作との間における操作の連続性が悪く、この点でユーザーの操作性が悪いという問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、シートケースを装置本体から引き出す際にユーザーに対して要求する力を大きくすることなく、係合解除操作と引出操作との間における操作の連続性を良くしてユーザーの操作性を向上させ得るシートケース、これを用いるシート収容装置及び画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、内部にシートを収容するケース本体と、装置本体に設けられた被スライド部材と協働して、該ケース本体が該装置本体内部に収納される収納位置と該装置本体外部に引き出される引出位置との間で該ケース本体をスライドさせるスライド部材と、該ケース本体が該収納位置にあるときに該装置本体に設けられた被係合部材と係合して該ケース本体を該収納位置に固定する係合部材とを有するシートケースにおいて、上記装置本体に対する該ケース本体のスライド方向に平行な方向にスライド自在に、上記ケース本体に取り付けられた取手部材と、該ケース本体が上記収納位置から上記引出位置へスライドする向きと同じ向きに該取手部材が該ケース本体に対してスライドするときのスライド動作に連動して、上記被係合部材との係合が解除されるように、上記係合部材を動作させる連動機構とを有するシートケース。
また、請求項2の発明は、請求項1のシートケースにおいて、上記取手部材は、把持用の握り部を有することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2のシートケースにおいて、上記ケース本体が装置本体に対してスライドするときに、該ケース本体と接触する上記取手部材の部分又は該取手部材と接触する該ケース本体の部分を、リブ形状としたことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1又は2のシートケースにおいて、上記ケース本体が装置本体に対してスライドするときに、該ケース本体と接触する上記取手部材の部分又は該取手部材と接触する該ケース本体の部分を、回転自在なコロとしたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1、2、3又は4のシートケースと、装置本体に設けられ、上記スライド部材と協働して、該シートケースのケース本体を該装置本体内部に収納される収納位置と該装置本体外部に引き出される引出位置との間でスライドさせる被スライド部材と、装置本体に設けられ、該ケース本体が該収納位置にあるときに上記係合部材と係合して該ケース本体を該収納位置に固定する被係合部材とを有することを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項5のシート収容装置において、上記取手部材を上記ケース本体に対して上記同じ向きにスライドさせるときの負荷が、該ケース本体を上記収納位置から上記引出位置へスライドさせるときの負荷よりも小さくなるように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項5又は6のシート収容装置において、上記係合部材は、上記被係合部材と係合する係合姿勢と該被係合部材との係合を解除する係合解除姿勢との間で姿勢変化自在に構成されており、上記連動機構は、該係合部材が該係合姿勢に維持されるように該係合部材を付勢する付勢手段を有し、かつ、上記取手部材が上記ケース本体に対して上記同じ向きにスライドしたときに該係合部材が該係合解除姿勢となるように該係合部材を動作させることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項5、6又は7のシート収容装置において、上記係合部材は、上記被係合部材と係合する係合姿勢と該被係合部材との係合を解除する係合解除姿勢との間で姿勢変化自在に構成されており、上記連動機構は、該係合部材が該係合姿勢に維持されるように該係合部材を付勢する付勢手段を有し、かつ、該係合部材が上記取手部材のスライド動作による力以外の該付勢手段の付勢力に対する抗力によって該係合解除姿勢へ姿勢変化したときに該取手部材がスライドしないように構成されており、上記ケース本体が上記引出位置から上記収納位置へスライドする際に該係合部材と該被係合部材とが互いに接触することで、該係合部材が係合解除姿勢になるように構成されていることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項8のシート収容装置において、上記連動機構は、上記係合部材が固定されていてケース本体に対して回転自在な回転軸と、上記取手部材に固定された固定部材と、該回転軸に固定されていて該固定部材に連結される連結部材とを有し、該係合部材の上記係合解除姿勢への姿勢変化に伴って該連結部材が回転するときにその回転力が該固定部材に伝達されないように、該連結部材と該固定部材とを連結したことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、シート収容装置から搬送されたシート上に画像を形成する画像形成装置において、上記シート収容装置として、請求項5、6、7、8又は9のシート収容装置を用いることを特徴とするものである。
本発明においては、シートケースのケース本体が装置本体内部の収納位置にあるときに、そのケース本体に設けられる係合部材とその装置本体に設けられる被係合部材とが互いに係合する。これによりケース本体が収納位置に固定される。また、本発明においては、ケース本体に対する取手部材のスライド方向と装置本体に対するケース本体のスライド方向が互いに一致している。係合部材と被係合部材との係合状態は、ユーザーがケース本体を装置本体から引き出す向きと同じ向きに取手部材を引っ張ることにより、その取手部材がケース本体に対してスライドすることにより解除される。そして、その後、ユーザーがそのままの向きに取手部材を更に引っ張ることで、シートケース本体が装置本体から引き出される。
このように、本発明によれば、係合解除操作と引出操作とを別々のタイミングで行うので、ユーザーに対して要求する力は、最大でも、係合解除操作に必要な力と引出操作に必要な力のうちのいずれか大きい方となる。よって、ユーザーに対して要求する力として、係合解除操作に必要な力と引出操作に必要な力との合算値を要求しないで済む。
また、本発明によれば、ユーザーが取手部材に対して力を加える向きすなわち取手部材に対する操作の向きが、係合解除操作と引出操作とで互いに同じになる。
以上、本発明によれば、シートケースを装置本体から引き出す際にユーザーに対して要求する力を大きくすることなく、係合解除操作と引出操作との間における操作の連続性が良くユーザーの操作性を向上させることができるという優れた効果がある。
(a)〜(c)は、実施形態に係るプリンタで行われる係合解除操作から引出操作までの操作中における給紙カセットの取手部材及び連動機構の側面図。 同プリンタの正面図。 同プリンタの内部構造の概略を示す概略構成図。 同給紙カセットの正面図。 同給紙カセットの一部を示す斜視図。 同取手部材及び同連動機構の構成を示す斜視図。 同取手部材とカセット本体の構成を説明するための説明図。 同プリンタで行われる係合解除操作中における同取手部材及び同連動機構の側面図。 変形例における給紙カセットの取手部材及び連動機構の構成を示す斜視図。
以下、本発明を、画像形成装置としての電子写真プリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)に適用した一実施形態について説明する。
図2は、本実施形態に係るプリンタの正面図である。図3は、このプリンタの内部構造の概略を示す概略構成図である
本実施形態のプリンタ1は、プリンタエンジン(画像形成部)2、複数のシートケースとしての給紙カセット40、定着部4等が装置本体5内に設けられている。装置本体5の側面部には、用紙反転機構部6と手差し機構部7とが取り付けられている。また、装置本体5内には、給紙カセット40から給紙された記録媒体Sを排紙トレイ8に向けて搬送するための搬送路9が形成され、この搬送路9に沿って搬送ローラ対10、レジストローラ対11、プリンタエンジン2、定着部4等が配置されている。プリンタエンジン2は、ドラム状の感光体12、感光体12の周囲に配置された帯電器13、露光器14、現像器15、転写器16、クリーニング器17等により構成されている。
このプリンタ1での画像形成時には、感光体12の表面が帯電器13により一様に帯電され、画像データに応じた光(例えば、レーザー光)が露光器14から出射され、この光が感光体12の表面を露光することにより感光体12の表面に静電潜像が形成される。この静電潜像に対して現像器15から供給されたトナーが付着し、静電潜像がトナー画像として顕像化される。顕像化されたトナー画像は、転写器16の転写作用により搬送路9を搬送される記録媒体Sに転写される。トナー画像が転写された記録媒体Sは搬送路9上を搬送されて定着部4に送り込まれ、定着部4で加熱、加圧されることによりトナー画像が記録媒体Sに定着される。トナー画像が定着された記録媒体は排紙トレイ8上に排紙される。トナー画像が転写された後の感光体12上に残留しているトナーは、クリーニング器17によりクリーニングされる。
搬送路9の途中には、記録媒体Sの搬送方向に沿った定着部4の下流側に位置して反転用排紙路18が分岐され、この分岐部分には記録媒体Sの搬送方向を排紙トレイ8側又は反転用排紙路18側のいずれかに切り替えるための切替爪19が設けられている。また、搬送路9の途中であって記録媒体Sの搬送方向に沿ったプリンタエンジン2の上流側には、反転された記録媒体S又は手差しされた記録媒体Sが送り込まれる各給紙路20a,20bが形成されている。
用紙反転機構部6は、入口路22、反転路23、再給紙路24を備えている。入口路22の一端は上記反転用排紙路18に連通され、入口路22の他端が反転路23に接続されている。再給紙路24の一端は入口路22に接続され、再給紙路24の他端は上記給紙路20aに連通されている。入口路22と反転路23との接続部分には正逆回転可能な反転ローラ対25が設けられている。反転ローラ対25が正転方向(図中時計回り方向)に回転することにより、反転用排紙路18から入口路22に送り込まれた記録媒体Sが反転路23に送り込まれる。反転ローラ対25は、記録媒体Sの送り込み方向後端部が反転ローラ対25により挟持される位置まで記録媒体Sを反転路23に送り込んだ後、逆方向(図中反時計回り方向)に回転する。この逆方向への回転により、一旦反転路23に送り込まれた記録媒体Sが反転路23から送り出される。このとき、切替爪26が仮想線で示す位置に切り替えられるため、反転路23から送り出された記録媒体Sは再給紙路24に送り込まれる。再給紙路24の途中には搬送ローラ対27が設けられ、再給紙路24の給紙方向下流端に対して給送方向上流側に近接した位置には第1給送ローラ対28が設けられている。
手差し機構部7は、手差し給紙トレイ32、手差し給紙搬送路33、ピックアップローラ34a、フィードローラとリバースローラとからなる分離ローラ対34b、第2給送ローラ対36等を備えている。手差し給紙トレイ32上には手差しされる記録媒体Sが載置され、手差し給紙トレイ32上に記録媒体Sが載置された後にピックアップローラ34aが回転駆動されることにより、手差し給紙トレイ32上の記録媒体Sが分離ローラ対34bへ受け渡される。その後、分離ローラ対34bにおいて一枚ずつ分離されて手差し給紙搬送路33上を搬送され、上記給紙路20bから搬送路9上に送り込まれる。
次に、本発明の特徴部分である、シート収容装置としての給紙カセット装置の構成について説明する。
図4は、給紙カセット40の正面図である。図5は、給紙カセット40の一部を示す斜視図である。
本実施形態における給紙カセット装置は、図2に示したように装置本体5の下部に配置されている。給紙カセット40は、図5に示すように、スライド部材としてのガイドコロ41がカセット本体(ケース本体)43の側面に取り付けられている。このガイドコロ41が装置本体5に設けられた被スライド部材としてのガイドレール3a上を転がることで、給紙カセット40は、装置本体5の内部に収納される収納位置と装置本体5の外部に引き出される引出位置との間で図中矢印Aの示す方向(カセットスライド方向)に略水平面に沿ってスライドすることができる。また、給紙カセット40の正面パネル42には、取手部材50が取り付けられている。この取手部材50は、詳しくは後述するが、給紙カセット40に対し、図中矢印Bの示す方向(取手スライド方向)に略水平面に沿ってスライド自在に取り付けられている。本実施形態において、カセットスライド方向Aと取手スライド方向Bは互いに一致している。
また、上記取手部材50は、図5に示すようにユーザーの4本の指が挿入可能な貫通部50aを有し、ユーザーが片手で握ることができるように取手部材本体が握り部で構成されている。このような構成により、ユーザーは、順手、逆手のどちらでも、取手部材50を把持してこれを操作することができるので、ユーザーの操作性が向上する。本実施形態では、ユーザーが取手部材50の貫通部50aに指を入れやすいように、給紙カセット40の正面パネル42に窪み42aも形成している。
図6は、取手部材50及びそのスライド動作に連動する連動機構の構成を示す斜視図である。
取手部材50は、連動機構を構成する固定部材51と一体的に構成されている。固定部材51は、その上面に2つの長孔51aを有し、これらの長孔51aには、給紙カセット40に固定されている図示しない固定ピンが挿入される。これにより、取手部材50は、固定ピンが長孔51aの長手方向に移動できる範囲内で、給紙カセット40に対するスライド範囲が規制される。なお、図5に示した状態は、固定ピンが長孔51aの正面側縁部に当接するまで、取手部材50が給紙カセット40内へ押し込まれた状態(押込状態)を示すものである。この状態から、ユーザーが取手部材50を正面方向へ引っ張ると、固定ピンが長孔51aの背面側内壁に当接するまで取手部材50が給紙カセット40に対してスライドし、取手部材50が給紙カセット40から引っ張り出された状態(引っ張り状態)となる。
また、上記固定部材51の一側面には、切欠部52が設けられている。この切欠部52には、回転軸である連動軸53の一端部に設けられた連結部材としての連結アーム54の凸部54aが挿入されている。この凸部54aは、連動軸53に固定された連結アーム54の一端部とは反対側の自由端部に設けられており、連動軸53の軸方向に対して平行な方向に延びている。連動軸53は、給紙カセット40に設けられた図示しない軸支部材によって回転自在に軸支されており、取手スライド方向Bに対して直交する方向に略水平面に沿って延びている。連結アーム54が固定されている連動軸53の端部とは反対側の端部には、係合部材としての係合アーム55が固定されている。この係合アーム55には係合部である凸部55aが設けられている。この凸部55aは、連動軸53に固定された係合アーム55の一端部とは反対側の自由端部に設けられており、連動軸53の軸方向に対して平行な方向に延びている。係合アーム55は、図5に示したように、カセット本体43の側面外方であって、装置本体5のガイドレール3aの上方に位置する。また、装置本体5には、図5に示したように、ガイドレール3aに対向するように上ガイド3bも設けられている。給紙カセット40のガイドコロ41は、ガイドレール3aと上ガイド3bとの間のスペースに入り込んでガイドレール3a上を転がる。この上ガイド3bの下面には、被係合部材としての突起3cが設けられている。この突起3cは、給紙カセット40が装置本体5内の収納位置にあるときの係合アーム55の凸部55aが位置する箇所に対し、正面側に隣接する位置に配置されている。よって、給紙カセット40が収納位置にあるとき、上記連動軸53が回転して係合アーム55の凸部55aが上記突起3cに引っ掛かって係合することで、給紙カセット40が収納位置に固定される。これにより、給紙カセット40を容易に引き出せないようになる。
また、上記連結アーム54には、スプリング取付部54bが設けられており、これにスプリング56の一端が取り付けられている。スプリング56の他端は、給紙カセット40に固定されている。このスプリング56は、連動軸53を図中矢印Cの向きに回転させる方向に付勢力を及ぼすように設けられている。よって、係合アーム55には、その凸部55aが上記突起3cと係合する係合姿勢の向きに付勢力が常時働き、連結アーム54には、その凸部55aが固定部材51の切欠部52の背面側縁部に当接する向きに付勢力が常時働く。連結アーム54に伝達された付勢力は、切欠部52の背面側縁部に伝わって、取手部材50をカセット本体43に対して背面側にスライドさせるように作用する。ただし、取手部材50は、カセット本体43に設けられた固定ピンと長孔51aとによってスライド範囲が規制されている。したがって、取手部材50は、スプリング56の付勢力以外の外力が加わらない限り、固定ピンが長孔51aの正面側縁部に当接した状態すなわち押込状態に維持される。
次に、凸部55aと突起3cとの係合状態を解除する係合解除操作時と、給紙カセット40を装置本体5から引き出す引出操作時における、取手部材50及び上記連動機構の動作について説明する。
図1(a)〜(c)は、係合解除操作から引出操作までの操作中における取手部材50及び連動機構の側面図である。
給紙カセット40が収納位置にあるとき、図1(a)に示すように、係合アーム55の凸部55aが上記突起3cに引っ掛かった状態となっている。このとき、取手部材50は、スプリング56の付勢力により押込状態となっている。この状態から、図1(b)に示すように、ユーザーが取手部材50を取手スライド方向Bに沿って図中矢印B1の向きに引っ張るという係合解除操作を行うと、スプリング56の付勢力に抗して取手部材50が矢印B1の向きにスライドする。
ここで、本実施形態では、取手部材50を図中矢印B1の向きにスライドさせるときの負荷は、給紙カセット40を装置本体5から引き出すためにスライドさせるときの負荷よりも小さくなるように構成されている。具体的に説明すると、前者の負荷は、主に、スプリングの付勢力、及び、カセット本体43と取手部材50に一体構成された固定部材51との間の摩擦力である。一方、後者の負荷は、給紙カセット40を装置本体5から引き出す際に働くスライド抵抗であり、主に給紙カセット40の重量によって決まる。本実施形態では、給紙カセット40が最も軽い状態すなわち給紙カセット40に記録媒体Sを設定していない状態のスライド抵抗よりも前者の負荷の方がずっと小さくなるようにしている。
詳しくは、上記スプリング56の付勢力を非常に弱く設定している。本実施形態においては、多少の振動が生じても係合アーム55の凸部55aが突起3cに引っ掛かる状態が維持できる程度の付勢力で十分であることから、スプリング56の付勢力に強い力が必要ない。
また、図7に示すように、取手部材50に一体構成された固定部材51におけるカセット本体43との接触部分51bをリブ形状としている。また、カセット本体43における固定部材51との接触部分44をリブ形状としている。このようなリブ形状とすることで、互いの接触面積を小さくしてスライド時における摩擦抵抗を小さくすることができる。なお、リブ形状とする変わりに、上記接触部分44,51bにコロを設けるようにしてもよい。この場合、リブ形状とする場合に比べて、部品点数や製造工程が複雑化してコストが高くなるが、スライド時における摩擦抵抗を大幅に小さくでき、ユーザーの操作性が大きく向上する。
このように構成されていることにより、図1(a)の状態からユーザーが取手部材50を図中矢印B1の向きに引っ張ったとき、カセット本体43が装置本体5に対してスライドせずに収納位置に位置したまま、取手部材50がカセット本体43に対してスライドする。ここで、取手部材50がカセット本体43に対してスライドすると、その取手部材50と一体構成された固定部材51もスライドし、切欠部52の背面側縁部に当接した連結アーム54の凸部54aが正面方向へ移動する。この移動により、連動軸53が回転して、係合姿勢にある係合アーム55が図中矢印Dの向きに回転し、係合アーム55の凸部55aが突起3cから外れて、図1(b)に示すような係合解除姿勢をとる。取手部材50は、カセット本体43の固定ピンが長孔51aの背面側縁部に当接するとスライドできなくなり、このときの係合アーム55の姿勢が係合解除姿勢である。そして、このようにして係合が解除された後、続いて、取手部材50を引っ張る力が長孔51aの背面側縁部から固定ピンに伝わって、図1(c)に示すように、カセット本体43が装置本体5に対して所定の引出位置までスライドする引出操作が行われる。
次に、引き出した給紙カセット40を装置本体5の内部へ収納する収納操作時における、取手部材50及び上記連動機構の動作について説明する。
図8は、係合解除操作中における取手部材50及び連動機構の側面図である。ユーザーが取手部材50を引っ張っていない状態では、その取手部材50は上記スプリング56の付勢力により押込状態になっている。引き出した給紙カセット40を装置本体5の内部へ収納する場合、この押込状態の取手部材50をユーザーは押して、給紙カセット40を図中矢印B2の向きにスライドさせて装置本体5内へ収納する。その途中で、スプリング56の付勢力によって係合姿勢となっている係合アーム55の凸部55aは、装置本体5に設けられた突起3cの正面側壁面に接触する。突起3cの正面側壁面は、図示のように、上ガイド3bの面から突起先端に向かって背面方向に傾斜している。ユーザーの押し込みにより、凸部55aが突起3cの正面側壁面に沿って移動して、係合アーム55がスプリング56の付勢力に抗して係合解除姿勢になるまで回転する。
このとき、係合アーム55の回転により連動軸53を介して連結アーム54も回転し、その凸部54aが移動する。本実施形態では、この凸部54aが挿入される固定部材51の切欠部52は、長孔形状になっており、この凸部54aの移動に連動して固定部材51が動作することはない。係合アーム55の凸部55aが突起3cの正面側壁面を乗り越えるときに、取手部材50がスライドすることはない。
そして、ユーザーが取手部材50を更に押し込んで、凸部55aが突起3cの正面側壁面を乗り越えると、スプリング56の付勢力により係合アーム55は図中矢印Cの向きに回転し、凸部55aが突起3cに引っ掛かって係合姿勢となる。
〔変形例〕
次に、上記給紙カセット装置の変形例について説明する。
上記実施形態では、給紙カセット40を装置本体5内の収納位置に固定するために係合部材(係合アーム55)と被係合部材(突起3c)とが係合するのが、給紙カセット装置の正面側における給紙カセット40の側部であるのに対し、本変形例では、給紙カセット40の背面部である。なお、上記実施形態と同様の点については説明を省略する。
図9は、本変形例に係る給紙カセット装置の給紙カセットの構成を示す説明図である。なお、給紙カセット140の取手部材50及びこれと一体構成される固定部材51は、上記実施形態と同様の構成を有する。すなわち、固定部材51には、その上面に2つの長孔51aが設けられ、これらの長孔51aに給紙カセット40の固定ピンが挿入されることにより、取手部材50のスライド範囲が規制されている。また、固定部材51の一側面には、上記実施形態と同様に切欠部52が設けられている。本変形例では、この切欠部52にワイヤ153の一端部(連結端部)が連結している。このワイヤ153の連結端部は、切欠部52の範囲内でその長手方向(取手スライド方向B)に移動可能である。
ワイヤ153は、上記連結端部から背面方向に延び、プーリ154によって水平方向に90°曲げられ、他端部が係合部材としての係合アーム155の一端部に固定されている。この係合アーム155は、他端部に係合部であるカギ部155aを有し、カセット本体43の底面に固定された図示しない回転軸に回動自在に取り付けられている。係合アーム155は、カギ部155aがカセット本体43の背面外方に位置している。また、装置本体5には、図9に示すように、被係合部材としての係合ピン103cが設けられている。この係合ピン103cは、給紙カセット140が装置本体5内の収納位置にあるときの係合アーム155のカギ部155aが位置する箇所に対応する位置に配置されている。よって、給紙カセット140が収納位置にあるとき、係合アーム155のカギ部155aが上記係合ピン103cに引っ掛かって係合することで、給紙カセット140が収納位置に固定される。これにより、給紙カセット140を容易に引き出せないようになる。
また、上記係合アーム155の上記一端部には、スプリング156の一端が取り付けられている。このスプリング156の他端は、カセット本体43の底面に固定されたスプリング取付部に取り付けられている。スプリング156は、係合アーム155を図中矢印Eの向きに回転させる方向に付勢力を及ぼすように設けられている。よって、係合アーム155には、そのカギ部155aが上記係合ピン103cと係合する係合姿勢の向きに付勢力が常時働き、ワイヤ153には、その連結端部が固定部材51の切欠部52の背面側縁部に当接する向きに付勢力が常時働く。ワイヤ153に伝達された付勢力は、切欠部52の背面側縁部に伝わって、取手部材50をカセット本体43に対して背面側にスライドさせるように作用する。ただし、取手部材50は、カセット本体43に設けられた固定ピンと長孔51aとによってスライド範囲が規制されている。したがって、取手部材50は、スプリング156の付勢力以外の外力が加わらない限り、固定ピンが長孔51aの正面側縁部に当接した状態すなわち押込状態に維持される。
次に、カギ部55aと係合ピン103cとの係合状態を解除する係合解除操作時と、給紙カセット140を装置本体5から引き出す引出操作時における、取手部材50及び上記連動機構の動作について説明する。
給紙カセット140が収納位置にあるとき、係合アーム155のカギ部155aが上記係合ピン103cに引っ掛かった状態となっている。このとき、取手部材50は、スプリング156の付勢力により押込状態となっている。この状態から、ユーザーが取手部材50を取手スライド方向Bに沿って引っ張るという係合解除操作を行うと、スプリング156の付勢力に抗して取手部材50が正面側にスライドする。なお、本変形例でも、上記実施形態と同様に、取手部材50を正面側にスライドさせるときの負荷が、給紙カセット140を装置本体5から引き出すためにスライドさせるときの負荷よりも小さくなるように構成されている。
このように構成されていることにより、ユーザーが取手部材50を正面側に引っ張ったとき、カセット本体43が装置本体5に対してスライドせずに収納位置に位置したまま、取手部材50がカセット本体43に対してスライドする。ここで、取手部材50がカセット本体43に対してスライドすると、その取手部材50と一体構成された固定部材51もスライドし、切欠部52の背面側縁部に当接したワイヤ153の連結端部が正面方向へ移動し、ワイヤ153がスプリング156の付勢力に抗して引っ張られる。これにより、係合姿勢にある係合アーム155が図中矢印Fの向きに回転し、係合アーム155のカギ部155aが係合ピン103cから外れて係合解除姿勢をとる。取手部材50は、カセット本体43の固定ピンが長孔51aの背面側縁部に当接するとスライドできなくなり、このときの係合アーム155の姿勢が係合解除姿勢である。そして、このようにして係合が解除された後、続いて、取手部材50を引っ張る力が長孔51aの背面側縁部から固定ピンに伝わって、カセット本体43が装置本体5に対して所定の引出位置までスライドする引出操作が行われる。
次に、引き出した給紙カセット40を装置本体5の内部へ収納する収納操作時における、取手部材50及び上記連動機構の動作について説明する。
ユーザーが取手部材50を引っ張っていない状態では、その取手部材50は上記スプリング156の付勢力により押込状態になっている。引き出した給紙カセット140を装置本体5の内部へ収納する場合、この押込状態の取手部材50をユーザーは押して、給紙カセット140をスライドさせて装置本体5内へ収納する。その途中で、スプリング156の付勢力によって係合姿勢となっている係合アーム155のカギ部155aは、装置本体5に設けられた係合ピン103cに接触する。このカギ部155aは、図示のように、係合アーム155の回転軸からアーム先端に向かって先細りになっており、ユーザーの押し込みにより、その側辺部分が係合ピン103cに接触してこれに沿って移動する。これにより、係合アーム155がスプリング156の付勢力に抗して係合解除姿勢になるまで回転する。
このとき、係合アーム155の回転によりワイヤ153が緩み、その連結端部が正面側へ移動するが、上記実施形態と同様に、固定部材51の切欠部52によって固定部材51が動作することはない。よって、係合アーム155のカギ部155aが係合ピン103cに接触して係合解除姿勢になるときには、取手部材50がスライドすることはない。そして、ユーザーが取手部材50を更に押し込んで、カギ部155aが係合ピン103cを乗り越えると、スプリング156の付勢力により係合アーム155が回転し、カギ部155aが係合ピン103cに引っ掛かって係合姿勢となる。
本変形例では、給紙カセット140を装置本体5内の収納位置に固定するために係合部材(係合アーム155)と被係合部材(係合ピン103c)とが係合する箇所が、給紙カセット40の背面部である例について説明したが、他の箇所であってもよい。例えば、当該箇所を上記実施形態と同様に給紙カセット装置の正面側とする場合でも、カセット本体43の側部ではなく中央部としてもよい。
以上、上記実施形態(変形例を含む。以下同じ。)のシート収容装置である給紙カセット装置は、内部にシートである記録媒体Sを収容するケース本体としてのカセット本体43を備えたシートケースとしての給紙カセット40,140を備えている。この給紙カセット40,140は、装置本体5に設けられた被スライド部材としてのガイドレール3aと協働して、カセット本体43が装置本体内部に収納される収納位置と装置本体外部に引き出される引出位置との間でカセット本体43をスライドさせるスライド部材としてのガイドコロ41を備えている。また、カセット本体43が収納位置にあるときに装置本体5に設けられた被係合部材としての突起3c又は係合ピン103cと係合してカセット本体43を収納位置に固定する係合部材としての係合アーム55,155も備えている。また、この給紙カセット40,140は、装置本体5に対するカセット本体43のスライド方向に平行な取手スライド方向Bにスライド自在に、カセット本体43に取り付けられた取手部材50を備えている。そして、給紙カセット40,140は、カセット本体43が収納位置から引出位置へスライドする向きB1と同じ向きに取手部材50がスライドするときのスライド動作に連動して、突起3c又は係合ピン103cとの係合が解除されるように、係合アーム55,155を動作させる連動機構を備えている。これにより、上述したように、係合アーム55,155と突起3c又は係合ピン103cとの係合状態を解除する係合解除操作が、カセット本体43を収納位置から引出位置へ引き出す向きと同じ向きB1に取手部材50を引っ張るというものとなる。その結果、係合解除操作時におけるユーザーが行う操作は、カセット本体43を収納位置から引出位置へ引き出す向きB1に取手部材50を引っ張るという引出操作と同じになる。したがって、係合解除操作と引出操作との間における操作の連続性が良く、ユーザーの操作性を向上させることができる。しかも、係合解除操作と引出操作とは別々のタイミングで行われるので、給紙カセット40を装置本体5から引き出す際にユーザーに対して要求する力として、係合解除操作に必要な力と引出操作に必要な力との合算値を要求しないで済む。
また、本実施形態では、上記取手部材50が把持用の握り部を有している。これにより、ユーザーは、順手、逆手のどちらでも、取手部材50を把持してこれを操作することができるので、ユーザーの操作性が向上する。
また、上述したように、カセット本体43が装置本体5に対してスライドするときに、カセット本体43と接触する取手部材50の部分又は取手部材50と接触するカセット本体43の部分を、リブ形状とすることで、簡易な構成でかつ低コストで、取手部材50のスライド時における摩擦抵抗を小さくすることができる。その結果、係合解除操作時にユーザーが要する力を小さくでき、ユーザーの操作性がより向上する。また、上述したように、リブ形状とする代わりに回転自在なコロとすることで、取手部材50のスライド時における摩擦抵抗をより小さくでき、ユーザーの操作性がより向上する。
また、本実施形態では、取手部材50を上記同じ向きB1にスライドさせるときの負荷が、カセット本体43を収納位置から引出位置へスライドさせるときの負荷よりも小さくなるように構成している。これにより、図1(a)の状態からユーザーが取手部材50を図中矢印B1の向きに引っ張ったとき、カセット本体43が装置本体5に対してスライドせずに収納位置に位置したまま、取手部材50がカセット本体43に対してスライドする。これにより、係合解除操作をスムーズに行うことができる。
また、本実施形態では、係合アーム55,155が、突起3c又は係合ピン103cに係合する係合姿勢と突起3c又は係合ピン103cへの係合を解除する係合解除姿勢との間で姿勢変化自在に構成されている。また、上記連動機構は、係合アーム55,155が係合姿勢に維持されるように係合アーム55,155を付勢する付勢手段としてのスプリング56,156を有し、かつ、取手部材50が上記同じ向きB1にスライドしたときに係合アーム55,155が係合解除姿勢となるように係合アーム55,155を動作させるように構成されている。これにより、カセット本体43が収納位置にあるとき、係合アーム55,155と突起3c又は係合ピン103cとの係合状態を安定して維持できる。
また、本実施形態では、上記連動機構は、係合アーム55,155が取手部材50のスライド動作による力以外のスプリング56,156の付勢力に対する抗力によって係合解除姿勢へ姿勢変化したときに取手部材50がスライドしないように構成されている。すなわち、係合アーム55,155が係合解除姿勢へ姿勢変化するときの力が取手部材50へ伝達されないように構成されている。これにより、取手部材50を上記同じ向きB1にスライドさせると、これに連動して係合アーム55,155が係合解除姿勢となるが、取手部材50のスライド動作以外の方法で係合アーム55,155を係合解除姿勢としても、取手部材50はスライドしない。具体的には、上記連動機構は、係合アーム55,155が固定されていてカセット本体43に対して回転自在な回転軸としての連動軸53と、取手部材50に固定された固定部材51と、連動軸53に固定されていて固定部材51に連結される連結部材としての連結アーム54とを有し、係合アーム55,155の係合解除姿勢への姿勢変化に伴って連結アーム54が回転するときに、その回転力が固定部材51に伝達されないように、連結アーム54と固定部材51とが連結している。そして、カセット本体43が引出位置から収納位置へスライドする際に係合アーム55,155と突起3c又は係合ピン103cとが互いに接触することで、係合アーム55,155が係合解除姿勢になるように構成されている。このような構成により、係合アーム55,155が突起3c又は係合ピン103cと接触して係合解除姿勢になるときに、取手部材50がスライドすることがなくなる。その結果、ユーザーは取手部材50を押したまま、カセット本体43を引出位置から収納位置へスライドさせ、装置本体5へ収納することができる。すなわち、係合アーム55,155の係合解除姿勢への姿勢変化に伴って連結アーム54が回転するときにその回転力が固定部材51に伝達されると、これに伴って取手部材50が上記同じ方向B1に向けてスライドしてしまう。この場合、ユーザーが取手部材50を押していると、ユーザーの押す力により取手部材50がスライドできず、その結果、係合アーム55,155が係合解除姿勢になることができなくなるという不具合が生じる。本実施形態では、このような不具合がないので、ユーザーは取手部材50を押したまま、カセット本体43を引出位置から収納位置へスライドさせ、装置本体5へ収納することができる。
また、本実施形態では、このような給紙カセット装置を、給紙カセット40,140が頻繁に出し入れされることの多い画像形成装置であるプリンタに適用するので、ユーザーの操作性が向上する本発明を有効利用することができる。なお、本給紙カセット装置を適用可能な画像形成装置は、上記プリンタに限らず、給紙カセット装置から搬送された記録媒体S上に画像を形成するものであればよいので、他の電子写真方式の画像形成装置や、インクジェット方式の画像形成装置などでもよい。
なお、本実施形態では、本発明に係るシート収容装置を画像形成装置の給紙カセット装置に適用した場合を例に挙げたが、このような画像形成装置に限らず、他の装置のシート収容装置として広く適用することができる。
1 プリンタ
2 プリンタエンジン
3a ガイドレール
3b 上ガイド
3c 突起
5 装置本体
40,140 給紙カセット
41 ガイドコロ
43 カセット本体
50 取手部材
50a 貫通部
51 固定部材
51a 長孔
52 切欠部
53 連動軸
54 連結アーム
55,155 係合アーム
56,156 スプリング
103c 係合ピン
153 ワイヤ
154 プーリ
特許第2849433号公報

Claims (10)

  1. 内部にシートを収容するケース本体と、
    装置本体に設けられた被スライド部材と協働して、該ケース本体が該装置本体内部に収納される収納位置と該装置本体外部に引き出される引出位置との間で該ケース本体をスライドさせるスライド部材と、
    該ケース本体が該収納位置にあるときに該装置本体に設けられた被係合部材と係合して該ケース本体を該収納位置に固定する係合部材とを有するシートケースにおいて、
    上記装置本体に対する該ケース本体のスライド方向に平行な方向にスライド自在に、上記ケース本体に取り付けられた取手部材と、
    該ケース本体が上記収納位置から上記引出位置へスライドする向きと同じ向きに該取手部材が該ケース本体に対してスライドするときのスライド動作に連動して、上記被係合部材との係合が解除されるように、上記係合部材を動作させる連動機構とを有するシートケース。
  2. 請求項1のシートケースにおいて、
    上記取手部材は、把持用の握り部を有することを特徴とするシートケース。
  3. 請求項1又は2のシートケースにおいて、
    上記ケース本体が装置本体に対してスライドするときに、該ケース本体と接触する上記取手部材の部分又は該取手部材と接触する該ケース本体の部分を、リブ形状としたことを特徴とするシートケース。
  4. 請求項1又は2のシートケースにおいて、
    上記ケース本体が装置本体に対してスライドするときに、該ケース本体と接触する上記取手部材の部分又は該取手部材と接触する該ケース本体の部分を、回転自在なコロとしたことを特徴とするシートケース。
  5. 請求項1、2、3又は4のシートケースと、
    装置本体に設けられ、上記スライド部材と協働して、該シートケースのケース本体を該装置本体内部に収納される収納位置と該装置本体外部に引き出される引出位置との間でスライドさせる被スライド部材と、
    装置本体に設けられ、該ケース本体が該収納位置にあるときに上記係合部材と係合して該ケース本体を該収納位置に固定する被係合部材とを有することを特徴とするシート収容装置。
  6. 請求項5のシート収容装置において、
    上記取手部材を上記ケース本体に対して上記同じ向きにスライドさせるときの負荷が、該ケース本体を上記収納位置から上記引出位置へスライドさせるときの負荷よりも小さくなるように構成したことを特徴とするシート収容装置。
  7. 請求項5又は6のシート収容装置において、
    上記係合部材は、上記被係合部材と係合する係合姿勢と該被係合部材との係合を解除する係合解除姿勢との間で姿勢変化自在に構成されており、
    上記連動機構は、該係合部材が該係合姿勢に維持されるように該係合部材を付勢する付勢手段を有し、かつ、上記取手部材が上記ケース本体に対して上記同じ向きにスライドしたときに該係合部材が該係合解除姿勢となるように該係合部材を動作させることを特徴とするシート収容装置。
  8. 請求項5、6又は7のシート収容装置において、
    上記係合部材は、上記被係合部材と係合する係合姿勢と該被係合部材との係合を解除する係合解除姿勢との間で姿勢変化自在に構成されており、
    上記連動機構は、該係合部材が該係合姿勢に維持されるように該係合部材を付勢する付勢手段を有し、かつ、該係合部材が上記取手部材のスライド動作による力以外の該付勢手段の付勢力に対する抗力によって該係合解除姿勢へ姿勢変化したときに該取手部材がスライドしないように構成されており、
    上記ケース本体が上記引出位置から上記収納位置へスライドする際に該係合部材と該被係合部材とが互いに接触することで、該係合部材が係合解除姿勢になるように構成されていることを特徴とするシート収容装置。
  9. 請求項8のシート収容装置において、
    上記連動機構は、上記係合部材が固定されていてケース本体に対して回転自在な回転軸と、上記取手部材に固定された固定部材と、該回転軸に固定されていて該固定部材に連結される連結部材とを有し、
    該係合部材の上記係合解除姿勢への姿勢変化に伴って該連結部材が回転するときにその回転力が該固定部材に伝達されないように、該連結部材と該固定部材とを連結したことを特徴とするシート収容装置。
  10. シート収容装置から搬送されたシート上に画像を形成する画像形成装置において、
    上記シート収容装置として、請求項5、6、7、8又は9のシート収容装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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