JP2010018407A - 在庫管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】在庫管理システムとして信頼性の高い在庫管理システムを得ること。
【解決手段】各物品格納部に備えられる格納部識別タグLATと、搬送車識別タグFATとを備えて構成され、格納部識別タグLATは、格納部識別情報を管理コントローラMCに送信可能に構成され、搬送車識別タグFATは、搬送車識別情報を格納部識別タグLATに送信可能に構成され、格納部識別タグLATは、格納部識別情報と受信した搬送車識別情報とを共に、管理コントローラMCに送信する構成で、管理コントローラMCは、受信した格納部識別情報及び搬送車識別情報に基づいて、在庫管理情報を生成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、在庫管理の対象となる物品を、棚の物品格納部に格納して管理する在庫管理システムに関する。
この種の在庫管理システムとして、特許文献1には、1以上の格納棚(本願の物品格納部に相当する)、物品搬送装置(50)(本願の搬送車に相当し、例えばフォークリフト)、物品または当該物品を載置する搬送台(40)および格納棚(30)に取付けられる記憶装置(20−2)、情報処理装置(本願の管理コントローラに相当)とを備えた在庫管理システムが開示されている。
この在庫管理システムでは、物品搬送装置(50)の端末装置(10)は、搬送中に物品または搬送台(40)に取付けられた記憶装置(20−2)から物品に関係する情報(本願の物品識別情報及び物品情報に相当)および格納棚(30)の棚番地情報(本願の格納部識別情報に相当)を読出して情報処理装置(1)に送信し、物品を前記格納棚(30)に格納する際には、格納棚(30)に取付けられた記憶装置(20−2)から棚番地情報を読出して情報処理装置(1)から指示された棚番地情報と比較し、一致しているかを確認した後、該格納棚(30)に物品を格納し、物品を格納棚(30)から搬出する際には、格納棚(30)に取付けられた記憶装置(20−2)から棚番地情報を読出して情報処理装置(1)から指示された棚番地情報と比較し、一致しているかを確認した後、該格納棚(30)から物品を搬出することで下記の効果を奏することができる。
即ち、情報処理装置の記憶内容と格納棚に搬入された物品の一致精度が向上する。情報処理装置の記憶内容と格納棚に格納されている物品とが完全に一致し、搬送車を操作する操作者の誤操作をなくすことができる。同時に、情報処理装置による物品全体に関する情報の把握も可能となる。
さらに、操作者による棚番地の入力操作(キーボードによるデータ入力操作)が不要となるので入力エラーの発生をほぼ皆無にできる。
特公平7−020762号公報
この特許文献1に記載の在庫管理システムでは、物品が格納される物品格納部の識別情報である格納部識別情報は、搬送車に設けられる通信装置を介して、管理コントローラである情報処理装置に吸い上げられる。一般に、この種の在庫管理システムでは、物品格納部である棚数が多数に上るのに対して、搬送車の数は限られている。
そして、在庫管理は、基本的に物品に関する情報である物品識別情報と、当該物品が入庫され、格納されており、あるいは出庫される物品格納部の識別情報(格納部識別情報)との対応が正確に取れていればよい。
しかしながら、上記の在庫管理システムでは、格納部識別情報である棚番地情報が、記憶装置−搬送車に設けられる受信装置−搬送車に設けられている通信装置−情報処理装置の順に送られるため、介在する通信手段が多く、この間の通信が不安定になると、在庫管理システムの基幹情報である在庫管理情報の信頼性が下がり、システム全体が影響を受ける。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、在庫管理システムとして信頼性の高い在庫管理システムを得ることにある。
上記目的を達成するための本発明に係る、
在庫管理対象の管理対象物品を格納可能な物品格納部を備えた棚と、
前記管理対象物品を前記物品格納部まで搬送して入庫可能、且つ、前記物品格納部に格納された状態にある前記管理対象物品を出庫・搬送可能な搬送車に備えられる搬送車識別装置と、
前記物品格納部に入庫され、或いは前記物品格納部から出庫される前記管理対象物品の在庫管理情報を生成して管理する管理コントローラを備えた在庫管理システムの第1特徴構成は、
前記各物品格納部に備えられる格納部識別タグと、前記搬送車識別装置としての搬送車識別タグとを備えて構成され、
前記格納部識別タグは、当該格納部識別タグが備えられる物品格納部の識別情報である格納部識別情報を前記管理コントローラに送信可能に構成され、
前記搬送車識別タグは、前記格納部識別タグに近接した状態で、前記格納部識別タグと通信可能に構成されるとともに、前記搬送車の識別情報である搬送車識別情報を前記格納部識別タグに送信可能に構成され、
前記格納部識別タグは、前記搬送車識別タグから当該搬送車の搬送車識別情報を受信すると、前記格納部識別情報と受信した前記搬送車識別情報とを共に、前記管理コントローラに送信する構成で、
前記管理コントローラは、前記格納部識別タグから受信した前記格納部識別情報及び前記搬送車識別情報に基づいて、前記在庫管理情報を生成する在庫管理情報管理手段を備え、生成された在庫管理情報に基づいて前記管理対象物品を管理する構成とされる。
この在庫管理システムにあっても、システムは、物品格納部を備えた棚、搬送車、管理コントローラを備えて構成される。
ここで、管理コントローラは、管理対象物品の在庫管理の用を成す。
さて、本願に係る在庫管理システムでは、各物品格納部には、その物品格納部を識別するための格納部識別情報が記憶され、この格納部識別情報を送信可能な格納部識別タグが、搬送車には、その搬送車を識別するための搬送車識別情報が記憶され、この搬送車識別情報を送信可能な搬送車識別タグが、備えられる。
そして、格納部識別タグと搬送車識別タグとの通信は、両者が近接した状態で実行される。本願にあっては、基本的には、搬送車識別タグ側から格納部識別タグ側へ、搬送車識別情報が正確に通信されればいい。ここで、搬送車の数は前述のように限定的であり、しかも、物品格納部に対して入庫作業又は出庫作業をするときには、両者間は近接状態にあるため、この識別情報は比較的正確に格納部識別タグ側へ伝達できる。
一方、格納部識別タグと管理コントローラとにあっては、格納部識別情報と搬送車識別情報が通信される。ここで、一般には、物品格納部は多数存在するが、その位置は限定された範囲に限られている(例えば、棚が固定の場合は格納部識別タグの位置は固定されており移動することはなく、移動式のものでも、格納部識別タグの移動範囲は、搬送車の移動範囲と比較して、はるかに限定的である)。結果、格納部識別タグと管理コントローラとの間の通信における信頼性は、比較的簡易な構成でも十分に確保できる。また、本願システムでは、多数ある格納部識別タグと管理コントローラは、実質的に直接情報の授受を行うこととなるため、この点からも信頼性の確保は容易である。そして、本願に係る在庫管理システムでは、格納部識別情報と、当該物品格納部に対して作業を行っている搬送車の識別情報である搬送車識別情報を対として、直接、格納部識別タグから管理コントローラへ送信するため、作業の対象となっている物品格納部、搬送車、さらには管理対象物品の特定を容易・確実に行うことができる。結果、管理コントローラ側へ必要な情報を直接的且つ一体的に伝達して、在庫管理情報管理手段により信頼性の高い在庫管理情報を生成することができる。
このような在庫管理システムにあっては、現在実行している作業は、管理コントローラ側で判明しているため、下記する紐つけ手段による紐つけ情報を利用し、格納部識別タグから格納部識別情報及び搬送車識別情報が送られてくることをトリガーとして、在庫管理情報管理手段が在庫管理情報を生成するものとすることができる。
即ち、管理コントローラ側では、現在の作業が何であるか認識しているため、作業が入庫作業である場合には、格納部識別タグから通信により格納部識別情報及び搬送車識別情報が送られてきた状況で、これら情報と、紐つけ手段により管理コントローラ側で生成されている紐つけ情報とを使用して、管理対象物品が格納される物品格納部を特定し、入庫に伴う在庫管理情報を生成する構成とすることができる。
一方、作業が出庫作業である場合は、格納部識別タグから通信により格納部識別情報及び搬送車識別情報が送られてきた状況で、これら情報と、紐つけ手段により管理コントローラ側で生成されている紐つけ情報とを使用して、管理対象物品が搬出される物品格納部を特定し、出庫に伴う在庫管理情報管理を行うこととできる。
この構成に対応する在庫管理システムは、先に説明した本願第1の特徴構成を備えた在庫管理システムにおいて、
入庫を対象とする場合は、
前記管理コントローラは、入庫作業中の前記搬送車の搬送車識別情報と、当該搬送車が作業の対象としている前記管理対象物品の物品識別情報とを紐つける紐つけ手段を備え、前記在庫管理情報管理手段は、
前記紐つけ手段による紐つけが行われた後、前記格納部識別タグから前記格納部識別情報及び搬送車識別情報を受信した場合に、前記紐つけ手段により前記搬送車識別情報を介して前記搬送車に紐つけされた前記管理対象物品が、受信した格納部識別情報の物品格納部に入庫されたとする前記在庫管理情報を生成する構成となる。この構成が本願第2の特徴構成である。
一方、出庫を対象とする場合は、
前記管理コントローラは、出庫作業中の前記搬送車の搬送車識別情報と、当該搬送車が作業の対象としている前記管理対象物品の物品識別情報とを紐つける紐つけ手段を備え、前記在庫管理情報管理手段は、
前記紐つけ手段による紐つけが行われた後、前記格納部識別タグから前記格納部識別情報及び搬送車識別情報を受信した場合に、出庫作業の対象とされる物品格納部の格納部識別情報と、受信した格納部識別情報との一致を確認し、
一致することを条件として、前記紐つけ手段により前記搬送車識別情報を介して紐つけされた前記管理対象物品が、前記受信した格納部識別情報の物品格納部から出庫されたとする構成となる。この構成が本願第3の特徴構成である。
この構成を採用すると、入庫に関しては、管理コントローラ側で得られている紐つけ情報と、格納部識別タグから通信により得られる格納部識別情報及び搬送車識別情報とを使用して、空状態にある任意の物品格納部に管理対象物品を入庫した場合は、その在庫管理情報を自動的に得ることができる。入庫を物品格納部を特定して行った場合にも、格納部識別タグから得られる格納部識別情報と、管理コントローラが保持する情報とを利用して、在庫管理情報を自動的に得ることができる。
一方、出庫に関しては、管理コントローラ側で得られている紐つけ情報と、格納部識別タグから通信により得られる格納部識別情報及び搬送車識別情報とを使用して、真に管理対象物品が格納されている物品格納部から管理対象物品を出庫しようとしているか否かを判断して、適切な物品格納部から出庫された場合には、その在庫管理情報を自動的に得ることができる。
さて、先に説明した第1の特徴構成を備えた在庫管理システムにおいて、
入庫作業又は出庫作業中の前記搬送車の搬送車識別情報と、当該搬送車が作業の対象としている前記管理対象物品の物品識別情報とを紐つける紐つけ手段を備え、
前記格納部識別タグから前記格納部識別情報及び搬送車識別情報を受信した場合に、前記格納部識別タグから受信した前記格納部識別情報と、前記入庫作業情報又は出庫作業情報を受取った搬送車の搬送車識別情報とに基づいて、
前記管理対象物品が入庫又は出庫される前記格納部識別情報と、前記管理対象物品の物品識別情報を含む作業情報を生成する作業情報生成手段を備え、
生成された作業情報が前記搬送車に送られ、適否確認対象とされることが好ましい。
この構成が、本願第4の特徴構成である。
本願の在庫管理システムにあっては、紐つけ手段が、搬送車の搬送車識別情報と、管理対象物品の物品識別情報とを紐つける。この紐つけ情報から管理対象物品を処理している搬送車が管理コントローラ側で確実に把握される。
そして、格納部識別タグから格納部識別情報及び搬送車識別情報を受信した場合に、作業情報生成手段は格納部識別タグから受信した格納部識別情報と、作業を行っている搬送車の搬送車識別情報とに基づいて、管理対象物品が入庫又は出庫等される格納部識別情報と、管理対象物品の物品識別情報を含む作業情報を生成する。この状態では、搬送車は、作業者が正しいとする物品格納部に近接した状態にあり、物品を入庫又は出庫しようとする状態にある。
この状況で、搬送車側で受取られた作業情報を、作業者は確認することが可能となる。即ち、入庫の場合は、真に正しい物品格納部に在庫管理対象の物品を入庫しようとしているか否かを確認でき、出庫の場合は、真に正しい物品格納部に格納されている在庫管理対象の物品を出庫しようとしているか否かを確認できる。
そして、本願第4の特徴構成を備えた在庫管理システムにおいて、
前記在庫管理情報管理手段は、
前記作業情報の適否に従って前記搬送車側で入力される適否確認入力に関し、
前記作業情報が適切であるとの適否確認入力があった場合に、前記作業情報を前記在庫管理情報として更新し、
前記作業情報が適切でないとの適否確認入力があった場合に、従前の前記在庫管理情報をそのまま前記在庫管理情報とする構成を採用しておくのが好ましい。この構成が本願第5の特徴構成である。
この構成にあっては、先に作業情報生成手段により生成される作業情報の適否(正しいか、否か)の情報が搬送車側から管理コントローラ側に送り返される。
そして、作業者が適切と判断して、その情報が入力された場合は、在庫管理情報を作業情報に合わせるように更新するのであり、作業者が適切と判断せず、その情報が入力された場合は、在庫管理情報を従前の在庫管理情報のまま維持しておくことで、適切に在庫管理を行える。
さて、これまで説明してき在庫管理システムにおいて、
前記搬送車識別タグが、前記格納部識別タグに近接した状態で、前記格納部識別タグを起動する起動型タグであり、
前記格納部識別タグが、前記搬送車識別タグの近接をトリガーとして作動を開始するスリープ型タグであることが好ましい。この構成が本願第6の特徴構成である。
この場合、格納部識別タグとして、所謂、スリープ型タグ(所謂、セミアクティブタグである)を採用する。即ち、この格納部識別タグは、搬送車が近接するまでは、スリープ状態に維持され、自ら電力を消費することはない。一方、作動された場合(所謂、起動された場合)は、自ら保持している電源から電力を受けて必要な情報を管理コントローラ側へ送信する。従って、格納部識別タグを長期に渡って、安定して使用できるようになる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1、図2は、本願が対象とする在庫管理システム100が採用されている倉庫101の入出庫エリア102と格納エリア103とを示す図である。図1は平面図を、図2は斜視図である。
本願にいう入庫は、この入出庫エリア102にある管理対象物品1に入庫ラベル56を貼付等し、棚5の物品格納部2に格納するまでの作業を言い、出庫は、この物品格納部2から管理対象物品1を搬出し、入出庫エリア102に搬送するとともに、出荷ラベル57を貼付等するまでの作業を言う。そして、ロケーション移動は、特定の物品格納部2から管理対象物品1を搬出し、任意の物品格納部2に格納するまでの作業を言う。
図3は、この在庫管理システム100を説明するための機能を主体とした説明図である。このシステム100は、図示するように、在庫管理対象の管理対象物品1を格納可能な物品格納部2を多数備えた棚5と、管理対象物品1を物品格納部2まで搬送して入庫可能、且つ、物品格納部に格納された状態にある管理対象物品1を出庫・搬送可能な搬送車としてのフォークリフト3と、物品格納部2に入庫され、或いは物品格納部2から出庫される管理対象物品1の在庫管理情報を生成して管理する管理コントローラMCとの間で成立する。
本願における在庫管理には、少なくとも、管理対象物品1がどの物品格納部2に入庫されたかの入庫管理、管理対象物品1がどの物品格納部2から出庫されたかの出庫管理、さらには、特定の物品格納部2に格納されている管理対象物品1を別の物品格納部2に移す管理であるロケーション移動管理が含まれる。
在庫管理作業の進行状況に応じて、管理コントローラMCにおいて、所定の物品管理情報が生成され、それが記憶されることで、物品の管理を良好に行うことができる。
〔棚・物品格納部〕
図1、図2に示すように、倉庫101の格納エリア103には、複数の固定棚5が設けられている。図1、図2には、2つの固定棚5と、その間に設けられるフォークリフト3の作業用通路6を示している。各固定棚5には、作業用通路6を挟んで(あるいは作業用通路6に面して)、物品1が載置されるパレット7を格納する複数列(図では4列)、および複数段(図では3段)の物品格納部2が備えられている。
図示するように、各物品格納部2の下側前面の梁2aには、各物品格納部2に対応して格納部識別タグLAT(Location Active Tag)が備えられている。
この格納部識別タグLATは、所謂、アクティブタグであり、自己の電力供給源から電力の供給を受けて、所定の情報を送信する構造のタグである。本願の場合、この格納部識別タグLATは、各フォークリフト3の前面に備えられている、搬送車識別タグFAT(Forklift Active Tag)の近接をトリガーとして作動を開始するスリープ型タグ(所謂、セミアクティブタグである)である。
これら格納部識別タグLATは、当該格納部識別タグLATが備えられる物品格納部2の識別情報である格納部識別情報を管理コントローラMCに送信可能に構成され、
さらに、搬送車識別タグFATから当該フォークリフト3の搬送車識別情報を受信すると、格納部識別情報と受信した搬送車識別情報とを共に、管理コントローラMCに送信するように構成されている。
〔フォークリフト〕
倉庫101においては、作業者により運転操作されるフォークリフト3が、本願における搬送車として働く。
フォークリフト3は、図1、2に示すように、車体31と、車体31の前方へ突設される(前後方向とは直角な)左右一対のフォーク32と、フォーク32に支持されたパレット7の側面(車体31側の面)を支持するバックレスト34と、フォーク32およびバックレスト34を昇降させるマスト35等を備えている。車体の前後方向移動に伴ってフォーク32を前後方向に移動可能であり、また、マスト35のフォーク32およびバックレスト34を昇降動することによりパレット7の掬い、卸し作業を行うことができる。
図3に示すように、車体31には、作業者4が乗車する作業スペース37や荷役・走行操作装置(フォーク32の昇降用の操作レバーやハンドルなど)38が設けられている。
さらに、この作業スペース37の近傍には作業者4が手動入力可能・目視可能な位置に、フォークリフト3の入出力端末39が備えられており、作業者4からの入力が可能とされているとともに、管理コントローラMCからの通信情報がディスプレイ39aに表示されるように構成されている。この入出力端末39には、図示するようにバーコードリーダ39bが備えられており、入庫作業では、管理対象物品1に貼付等された入庫ラベル56のバーコード情報(物品識別情報となる)を読み取り可能に構成されている。さらに、出庫作業では、管理コントローラMC側から、少なくとも、出庫対象の物品識別情報及び物品が格納されている物品格納部の格納部識別情報がディスプレイ39aに表示され、作業者4は、これらの情報に基づいて、出庫作業が可能とされている。ロケーション移動に関しては、少なくとも、ロケーション移動対象の物品識別情報及び物品1が格納されている物品格納部2の格納部識別情報がディスプレイ39aに表示され、作業者4は、これらの情報に基づいて、移動対象の管理対象物品1を取りに行き、入庫と同様の形態でその物品1の物品格納部2への格納を行える。
このように、管理コントローラMCと搬送車3間の通信情報には、入庫作業、出庫作業、又はロケーション移動作業に伴って通信される情報が含まれる他、作業者4が、後に詳細に説明する作業情報を確認する場合に、当該入出力端末39に入力し、管理コントローラMC側に送られる「適否確認入力」も含まれる。
図1、図2に示すように、バックレスト34の略下方中央部(フォーク32とともに上下動し、フォーク32の位置に最も近くて、パレット7の移載に支障がなく、接触しない位置)の前面には、搬送車識別タグFATが備えられている。
この搬送車識別タグFATは、所謂、アクティブタグであり、自己の電力供給源から電力の供給を受けて、所定の情報を送信可能なタグである。具体的には、この搬送車識別タグFATは、格納部識別タグLATに近接した状態で、格納部識別タグLATを起動する起動型タグとして構成されるとともに、格納部識別タグLATに近接した状態で、格納部識別タグLATと通信可能に構成され、搬送車(フォークリフト4)の識別情報である搬送車識別情報を格納部識別タグLATに送信可能に構成されている。
〔管理コントローラ〕
管理コントローラMCは、図3に示すように、主要な機能部として通信部51、管理部52及び記憶部53を備え、さらに、管理コントローラMCに付属の入出力端末54を備えて構成されている。
通信部51は、通信による、この管理コントローラMCへの情報の入出力を担う部位であり、主には、中継局55を介してフォークリフト3との通信を行うとともに、同時に、先に説明した個々の格納部識別タグLATとの通信も、同じく中継局55を介して行う部位である。
管理部52は、フォークリフト3側へ発信すべき情報の生成・発信、フォークリフト3或いは格納部識別タグLATから送信されてくる様々な情報に従って、管理対象物品1の在庫管理情報を生成し、記憶する管理を実行する。
記憶部53は、各管理対象物品1に関して、その在庫管理情報を記憶するととともに、各物品1に関して、作業に必要な情報が受信(入庫の場合は、「入庫ラベル56の読み取り情報(物品識別情報)」と、「搬送車3の識別情報である搬送車識別情報」が受信される。ロケーション移動の場合は、「ロケーション移動作業である旨」、「作業対象の物品識別情報又は搬送車識別情報」が受信される)・送信(出庫の場合は、「出庫対象の物品識別情報及び格納部識別情報」が送信される)された場合に、物品1とその物品1の作業を行っている搬送車であるフォークリフト3を紐つける紐付け情報を記憶するように構成されている。
従って、管理コントローラMCは、在庫管理に関連して、作業者4が行う作業の作業種(入庫・出庫及びロケーション移動の別)を受け付けることが可能に構成されている。
当該管理部52には、入庫ラベル発行手段61、出荷ラベル発行手段62、作業指令手段63、紐つけ手段64、作業情報生成手段65、在庫管理情報管理手段66が設けられている。
これら機能手段61〜66は、例えば、各種の演算処理及び管理コントローラMCを構成するコンピュータの各部の動作制御を行うCPUと、このCPUが演算処理を行う際のワーキングメモリとして使用されるRAMと、CPUを動作させるための各種の動作プログラムや制御プログラム等のソフトウェアが格納されたROM等を備える構成とすることができる。即ち、この管理コントローラ6には、所定の目的を達成するためのソフトウェアが格納されており、ハードウェアとともに働いて一定の目的を達成するように構成されている。即ち、ソフトウェアとハードウェアとは、共働することで所定の目的を実現する機能手段を構成する。
入庫ラベル発行手段、出荷ラベル発行手段:
上記の入出力端末54において、作業として入庫作業を受け付けた場合は、管理コントローラMCに備えられている入庫ラベル発行手段61が働き、この入出力端末54に設けられているプリンタ54aを働かせて、入庫ラベル56の発行が可能とされている。
一方、入出力端末54において、作業として出庫作業を受け付けた場合は、管理コントローラMCに備えられている出荷ラベル発行手段62が働き、この入出力端末54に設けられているプリンタ54aを働かせて、出荷ラベル57の発行が可能とされている。
作業指令手段:
在庫管理作業の必要が生じた場合に、この作業指令手段63は、入庫、出庫、ロケーション移動のそれぞれの作業に必要な情報を生成し、フォークリフト3へ送信する。フォークリフト3で受信された情報は、フォークリフト3の入出力端末39に表示され、表示された情報に従って、作業者4は作業を行うこととなる。
さらに詳細に説明すると、作業が入庫の場合は、作業指令手段63は、必要な情報として、入出庫ゾーン102にある管理対象物品1を入庫せよという作業指令を生成し、作業者4側(即ちフォークリフト3側)に送信する。同時に、入庫ラベル発行手段61を働かせて、必要な識別情報が記載・記憶された入庫ラベル56を発行する。この入庫作業にあっては、物品1が格納されるべき物品格納部2を特定する必要はない。無論、特定の物品格納部2が指定されてもかまわない。作業者4は、このような入庫作業指令を受けると、入庫ラベル56の貼付等の作業を行うとともに、入庫対象の管理対象物品1を現在の位置から任意の空いている物品格納部2にまで搬送・移動させて、その物品格納部2に入庫する。
作業が出庫の場合は、作業指令手段63は、必要な情報として、特定の物品格納部2に格納されている管理対象物品1を出庫せよという作業指令を生成し、フォークリフト3に送信する。作業者4は、出庫対象の管理対象物品1をそれが格納されている物品格納部2まで取りに行き、入出庫ゾーン102まで搬送・移動させて、管理対象物品1を出庫する。一方、管理コントローラMCでは、出荷ラベル発行手段62が働き、出荷ラベル57が発行され、このラベル57が管理対象物品1に貼付等される。
作業がロケーション移動の場合は、作業指令手段63は積極的に働くことはなく、作業者4が、特定の物品格納部2に格納されている管理対象物品1を、新たな物品格納部2に格納するという作業内容を、管理コントローラMCに宣言し、ロケーション移動対象の管理対象物品1を、それが格納されている物品格納部2まで取りに行き、新たな物品格納部2まで搬送・移動させて、管理対象物品1を新たな物品格納部2に格納する。この場合、管理コントローラMCは、ロケーション移動が行われることを作業過程で認識しており、搬出、格納作業を待つこととなる。
紐つけ手段:
紐つけ手段64は、入庫、出庫又はロケーション移動を行うフォークリフト3の搬送車識別情報と、管理対象物品1の物品識別情報とを紐つける。図3の記憶部53の右側に示されているのが、この紐つけ手段64により生成された紐つけ情報である。図示する例にあっては、物品DがフォークリフトFL1により作業中であり、物品EがフォークリフトFL2により作業中であることを示している。
ここで、紐つけ手段64による紐つけは、入庫の場合は、作業者4が入庫ラベル56を管理対象物品1に貼付等した後、物品識別情報が入庫ラベル56から読み取られるとともに、作業者4が作業を行うフォークリフト3の搬送車識別情報と、読み取られた物品識別情報とが対として、管理コントローラMC側に受信されることで、その対となっている情報が紐つけ情報として生成される。
出庫の場合は、先に説明したように、出庫対象物品1の物品識別情報とその出庫指令先の搬送車識別情報とが紐つけられた情報となる。ロケーション移動は、ロケーション移動を行うフォークリフト3とその移動対象の管理対象物品1が格納された物品格納部2の格納部識別情報とが受信された段階で、管理コントローラMC側では、当該物品格納部2の格納部識別情報と、その物品格納部2に格納されている管理対象物品1とが判明しているため、物品識別情報と搬送車識別情報とが紐つけされた紐つけ情報の生成を行う。
作業情報生成手段:
この作業情報生成手段65は、格納部識別タグLATから格納部識別情報及び搬送車識別情報を受信した場合に、受信した格納部識別情報と送装置識別情報とに基づいて、受信した格納部識別情報と、管理対象物品1の物品識別情報を含む作業情報を生成する。具体的には、この作業情報は、「搬送車識別情報で紐つけされている物品識別情報の物品1を、格納部識別情報の物品格納部2に入庫、物品格納部2から出庫、或いは移動しようとしている」という、構造となる。
この作業情報は、フォークリフト3に送られて、その入出力端末39に表示され、作業者4に伝達される。
フォークリフト3側では、この作業情報に関して、作業者4が、この作業情報の内容に合致した物品格納部2に物品1を入庫、物品格納部2から出庫、或いはロケーション移動しようとしているか否かの確認(判断)を行って、その適否確認入力をフォークリフト3の入出力端末39に入力する。この適否確認入力は、管理コントローラMCに送られて在庫管理情報管理手段66の管理に使用される。
在庫管理情報管理手段:
この在庫管理情報管理手段66は、図3の記憶部53の左側に示されている在庫管理情報を管理する手段であり、在庫管理情報を生成し、記憶させ、さらに、この在庫管理情報を変更、又は消去する。
図3にも示すように、この在庫管理情報は、少なくとも在庫管理の対象となる管理対象物品1の物品識別情報(A,Bと図示)と、当該管理対象物品1が格納されている物品格納部2の格納部識別情報(1−4、1−3と図示)との組み合わせとして構成されている。
本実施形態にあっては、この在庫管理情報管理手段66においては、先に説明した作業情報生成手段65により生成された作業情報が転用される。
即ち、管理コントローラMCにフォークリフト3から適否確認情報が送り返された状態において、作業情報が適切であるとの適否確認入力があった場合に、当該作業情報が新たな在庫管理情報として更新される。作業が、入庫である場合に、空の物品格納部2に物品1を格納する場合は、その管理対象物品1の作業情報を、そのまま、新たな在庫管理情報とする。一方、指定された物品格納部2に格納する場合は、正しい物品格納部2に入庫する作業を行っていることとなるため、この場合も、その管理対象物品1の作業情報を、そのまま、新たな在庫管理情報とする。
出庫に関しては処理は逆となるが、予め出庫対象の物品1が格納されている物品格納部2が特定されているため、適否確認入力は、正しい物品格納部2に対して作業を行っていることの確認となり、出庫の対象となる管理対象物品1の在庫管理情報を消去する処理となる。
ロケーション移動に関しては、上記の出庫と入庫とを一体とする操作となるため、作業前の在庫管理情報を消去し、上記作業情報に基づいて、新たな在庫管理情報を記憶・管理することとなる。
以上は、適否確認入力が適切であるとの入力である場合であるが、在庫管理情報管理手段66は、作業情報が適切でないとの適否確認入力があった場合には、従前の在庫管理情報をそのまま在庫管理情報とする。即ち、在庫管理情報の変更は行われず、従前の在庫管理情報が維持される。この場合、作業者4は、再度、適切な物品格納部2に対して作業を行うこととなる。
以上、本願の在庫管理システム100について説明してきたことから判明するように、本願在庫管理システム100では、一定の作業を行って、搬送車であるフォークリフト3が特定の物品格納部2にアクセスする状態において、格納部識別情報と搬送車識別情報とが、対を成す情報として、格納部識別タグLATから直接に管理コントローラMCに送信され、管理コントローラMC側で、格納部識別タグLATから受信した対を成す格納部識別情報及び搬送車識別情報に基づいて、在庫管理情報管理手段66により在庫管理情報が生成され、その生成された在庫管理情報に基づいて管理対象物品1が管理される。
以下、図4、図5、図6に基づいて、入庫作業、出庫作業及びロケーション移動作業について、その処理の流れを説明する。これらの処理にあっては、識別情報としてパレットNo,フォークNo、入庫アドレスNo、出庫アドレスNoを使用する。この場合、管理対象物品1が載せられているパレット7の識別番号であるパレットNoが物品識別情報に、管理対象物品1を搬送、掬い、卸し作業をするフォークリフト3の識別番号であるフォークNoが搬送車識別情報に、管理対象物品1が入庫される物品格納部2の番号である入庫アドレスNo(アドレスNo)と、管理対象物品1が出庫される物品格納部2の番号である出庫アドレスNo(アドレスNo)とが格納部識別情報に、それぞれ相当する。
さらに、各ステップにおける処理において、処理の先頭に記載される「MC」「作業」「AT」は、それぞれ処理の主体を示しており、「MC」は、管理コントローラMCが実行する処理を、「作業」は作業者4によりフォークリフト3側で実行する処理を、さらに「AT」は、アクティブタグである格納部識別タグLAT、搬送車識別タグFATが実行する処理を示している。
〔入庫作業〕
ステップ#1:
管理コントローラMCが入庫作業を受け付けると、作業者4は管理対象物品1をパレット7上に載せる。同時に、管理コントローラMC側では、入庫ラベル発行手段61が働き、管理コントローラMCの入出力端末54から入庫ラベル56が発行される。この入庫ラベル56は、パレット7もしくは管理対象物品1に貼付等される。結果、この入庫ラベル56が物品1を識別するための物品識別情報を保持する。図示する例は、入庫ラベル56が物品1に貼付される例である。この段階で、入庫ラベル56に記載された内容は、物品識別情報となり、以下の説明におけるパレットNoと同義的な役割を果たす。
ステップ#2:
作業者4は、フォークリフト3を操作して、作業対象の管理対象物品1が載置されたパレット7に近づく、フォークリフト3に備えられる入出力端末39に備えられるリーダ39bを使用して、入庫ラベル56上の情報(物品識別情報でありパレットNoと記載)を読み取る。このステップを経て、読み取ったパレットNoとフォークリフト3の識別情報であるフォークNoが、管理コントローラMCに送信される。
ステップ#3:
管理コントローラMCにおいては、パレットNo及びフォークNoを受信すると、紐つけ手段64が働き、両情報が紐つけられる。結果、物品識別情報であるパレットNoと搬送車識別情報であるフォークNoとが紐つけられた紐つけ情報が生成され、記憶される。
ステップ#4:
作業者4は、入庫対象の管理対象物品1が載ったパレット7を、フォークリフト3を操作して、空いた物品格納部2がある棚5まで搬送していき、空き状態にある任意の物品格納部2に格納する。この時、フォークリフト3のフォーク32が物品格納部2に進入することとなるため、搬送車識別タグFATが格納部識別タグLATと対向、近接した位置関係を取る。
ステップ#5:
このように両タグFAT,LATが近接した位置関係を取ると、起動型タグである搬送車識別タグFATは、スリープ型タグである格納部識別タグLATを起動する。即ち、両タグFAT,LATの近接を条件として、格納部識別タグLATが作動を開始する。そして、両者が起動している状態で、搬送車識別タグFATは、搬送車識別情報を格納部識別タグLATに送信し、当該格納部識別タグLATから、搬送車識別情報であるフォークNoと格納部識別情報である入庫アドレスNoが、管理コントローラMCに送られる。
ステップ#6:
管理コントローラMCでは、フォークNoと入庫アドレスNoとを受信すると、作業情報生成手段65が働き、先に説明したフォークNoとパレットNoとが紐つけされた紐つけ情報を使用して、パレットNoの管理対象物品1が入庫アドレスNoの物品格納部2に格納するとの作業情報(入庫データと記載)が生成される。この情報には、図に示すように、物品の詳細を示す物品情報も付属される。
この作業情報は、管理コントローラMCからフォークリフト3に送られ、入出力端末39に表示される。
ステップ#7:
フォークリフト3側では、作業者4は、作業情報を見て、作業対象となっている物品1と物品格納部2とのアドレスNoを確認し、作業情報の適否を判断する。
即ち、正しいパレットNoの物品1を、作業情報に記載のある入庫アドレスNoの物品格納部2に入庫している場合に、作業情報は適切であると作業者4は判断し、フォークリフト3に備えられる入出力端末39に入力する。一例としては、正しいパレットNoの物品1を、作業情報に記載のある入庫アドレスNoの物品格納部2とは異なった物品格納部2に入庫している場合には、作業情報は適切でないと判断し、同様に入力する。この適否確認入力は、管理コントローラMC側に送信される。
ステップ#8:
管理コントローラMC側では、上記の適否確認入力を受信した場合は、在庫管理情報管理手段66は、作業情報が適切であるとの適否確認入力があった場合に、この作業情報を在庫管理情報とする。このようにして、入庫作業を終えることができる。一方、作業情報が適切でないとの適否確認入力があった場合に、従前の在庫管理情報をそのまま在庫管理情報とする。新規入庫の場合は、その管理対象物品1に関する在庫管理情報がないため、適否確認情報が、適切でないとの情報である場合は、当該管理対象物品1の在庫管理情報が無いままとなり、再度、入庫作業を行うこととなる。
〔出庫作業〕
ステップ#11:
出庫作業を行う場合は、管理コントローラMCは、フォークリフト3側に、出庫対象の物品1に関する情報(パレットNoとその物品情報)と、その物品1が格納されている物品格納部2の識別情報である出庫アドレスNoを送信する。これら送信情報がフォークリフト3側の入出力端末39に表示される。このとき、パレットNoとフォークNoとが紐つけされた紐つけ情報が、紐つけ手段64で生成され、記憶される。
ステップ#12
作業者4は、出庫内容の確認後、フォークリフト3を操作して、作業対象の管理対象物品1が格納された物品格納部2に近づき、引き続いて、パレット7を物品格納部2より搬出可能な状態とする。この時、フォークリフト3のフォーク32が物品格納部2に進入することとなるため、搬送車識別タグFATが格納部識別タグLATと対向、近接した位置関係を取ることとなる。
ステップ#13:
このように両タグFAT,LATが近接した位置関係を取ると、起動型タグである搬送車識別タグFATは、スリープ型タグである格納部識別タグLATを起動する。即ち、両タグFAT,LATの近接を条件として、格納部識別タグLATが作動を開始する。そして、両者が起動している状態で、搬送車識別タグFATは、搬送車識別情報を格納部識別タグLATに送信し、当該格納部識別タグLATから、搬送車識別情報であるフォークNoと格納部識別情報である出庫アドレスNoが、管理コントローラMCに送られる。
ステップ#14:
管理コントローラMCでは、フォークNoと出庫アドレスNoとを受信すると、作業情報生成手段65が働き、先に説明したフォークNoとパレットNoとが紐つけされた紐つけ情報を使用して、パレットNoの管理対象物品1が出庫アドレスNoの物品格納部2から搬出されようとしているとの作業情報(出庫データと記載)が生成される。この情報には、図に示すように物品情報も付属される。
この作業情報は、管理コントローラMCからフォークリフト3に送られ、入出力端末39に表示される。
ステップ#15:
フォークリフト3側では、作業者4は、作業情報の表示を見て、作業対象となっている物品1と物品格納部2とのアドレスNoを確認し、作業情報の適否を確認する。
即ち、正しい出庫アドレスNoの物品格納部2から、作業情報に記載のあるパレットNoの管理対象物品1を出庫している場合に、作業情報は適切であると判断し、フォークリフト3の入出力端39に入力する。正しい出庫アドレスNoの物品格納部2から、作業情報に記載のあるパレットNoの管理対象とは異なった管理対象物品1を出庫している場合に、作業情報は適切でないと判断し、入力する。この適否確認入力は、管理コントローラMC側に送信される。
ステップ#16:
管理コントローラMC側では、上記の適否確認入力を受信した場合は、在庫管理情報管理手段66は、作業情報が適切であるとの適否確認入力があった場合に、この出庫作業が適切に行われた判断し、在庫管理情報を消去とする(出庫済みとする)。
この場合、出荷ラベル発行手段62が働き、出荷ラベル57が発行され、作業者4により、発行された出荷ラベル57が管理対象物品1に貼付等される。
一方、作業情報が適切でないとの適否確認入力があった場合に、従前の在庫管理情報をそのまま在庫管理情報とする。出庫の場合は、再度、出庫作業を行うこととなる。
〔ロケーション移動作業〕
ロケーション移動作業の場合は、管理対象物品1を物品格納部2から搬出する搬出作業、同物品1を何れかのあるいは特定の物品格納部2に入庫する入庫作業を、順に行うこととなる。
(搬出作業)
ステップ#21:
この作業の場合、作業者4から管理コントローラMCに、作業がロケーション移動作業であることが宣言される。
作業者4は、出庫内容の確認後、フォークリフト3を操作して、作業対象の管理対象物品1が格納された物品格納部2に近づき、引き続いて、パレット7を物品格納部2より搬出可能な状態とする。この時、フォークリフト3のフォーク32が物品格納部2に進入することとなるため、搬送車識別タグFATが格納部識別タグLATと対向、近接した位置関係を取る。
ステップ#22:
このように両タグFAT,LATが近接した位置関係を取ると、起動型タグである搬送車識別タグFATは、スリープ型タグである格納部識別タグLATを起動する。即ち、両タグFAT,LATの近接を条件として、格納部識別タグLATが作動を開始する。そして、両者FAT,LATが起動している状態で、搬送車識別タグFATは、搬送車識別情報を格納部識別タグLATに送信し、当該格納部識別タグLATから、搬送車識別情報であるフォークNoと格納部識別情報である出庫アドレスNoが、管理コントローラMCに送られる。
ステップ#23:
管理コントローラMCでは、フォークNoと出庫アドレスNoとを受信すると、作業情報生成手段65が働き、以前に記憶された在庫管理情報を使用して、パレットNoの管理対象物品1が出庫アドレスNoの物品格納部2から搬出されようとしているとの作業情報が生成される。この情報には、図に示すように、物品情報も付属される。さらに、このとき、紐つけ手段64は、パレットNoとフォークNoとが紐つけされた紐つけ情報を生成しておく。
ステップ#24:
この作業情報は、管理コントローラMCからフォークリフト3に送られ、入出力端末39に表示される。
ステップ#25:
フォークリフト3側では、作業者4は、作業情報の表示を見て、作業対象となっている物品1と物品格納部2とのアドレスNoを確認し、作業情報の適否を確認する。
即ち、正しい出庫アドレスNoの物品格納部2から、作業情報に記載のあるパレットNoの管理対象物品1を出庫している場合に、作業情報は適切であると判断し、フォークリフト3の入出力端末39に入力する。
ステップ#26:
管理コントローラMC側では、上記の適否確認入力を受信した場合は、在庫管理情報管理手段66は、作業情報が適切であるとの適否確認入力があった場合に、この出庫作業が適切に行われた判断し、在庫管理情報を消去とする。
(格納作業)
ステップ#27:
作業者4は、ロケーション移動対象の管理対象物品1が載ったパレット7を、フォークリフト3を操作して、空いた物品格納部2がある棚5まで搬送していき、空き状態にある任意の物品格納部2に格納する。この時、フォークリフト3のフォーク32が物品格納部2に進入することとなるため、搬送車識別タグFATが格納部識別タグLATと対向、近接した位置関係を取る。
ステップ#28:
このように両タグFAT,LATが近接した位置関係を取ると、起動型タグである搬送車識別タグFATは、スリープ型タグである格納部識別タグLATを起動する。即ち、両タグの近接を条件として、格納部識別タグLATが作動を開始する。そして、両者FAT,LATが起動している状態で、搬送車識別タグFATは、搬送車識別情報を格納部識別タグに送信し、当該格納部識別タグLATから、搬送車識別情報であるフォークNoと格納部識別情報である入庫アドレスNoが、管理コントローラMCに送られる。
ステップ#29:
管理コントローラMCでは、フォークNoと入庫アドレスNoとを受信すると、作業情報生成手段65が働き、先に説明したフォークNoとパレットNoとが紐つけされた紐つけ情報を使用して、パレットNoの管理対象物品1を入庫アドレスNoの物品格納部2に格納するとの作業情報が生成される。この情報には、図に示すように、物品情報も付属される。この作業情報は、管理コントローラMCからフォークリフト3に送られ、入出力端末に表示される。
ステップ#30:
フォークリフト3側では、作業者4は、作業情報を見て、作業対象となっている物品1と物品格納部2とのNoを確認し、作業情報の適否を判断する。
即ち、正しいパレットNoの物品1を、作業情報に記載のある入庫アドレスNoの物品格納部2に入庫している場合に、作業情報は適切であると作業者4は判断し、フォークリフト3に備えられる入出力端末に入力する。この適否確認入力は、管理コントローラMC側に送信される。
ステップ#31:
管理コントローラMC側では、上記の適否確認入力を受信した場合は、在庫管理情報管理手段66は、作業情報が適切であるとの適否確認入力があった場合に、この作業情報を在庫管理情報とする。このようにして、ロケーション移動作業を終えることができる。
〔別実施形態〕
(1) 上記の実施の形態では、在庫管理システムに、作業情報生成手段65を設け、この手段により生成される作業情報を搬送車側に送り、作業者により、作業情報の内容と実際の現場で作業をしている管理対象物品と物品格納部とが一致していることを確認した後、在庫管理情報管理手段が在庫管理情報を生成し、管理するものとしたが、この確認作業を省略してもよい。
即ち、入庫作業にあっては、物品識別情報は、入庫ラベルの読み取りの段階で、搬送車識別情報との関係が確定しており、本願にあっては、格納部識別情報は搬送車識別情報を伴って直接、格納部識別タグから管理コントローラで送られるため、特定の物品格納部に格納される物品の確定は、容易且つ確実である。従って、作業者による作業情報の確認を省略することが可能となる。
同様に、出庫作業にあっては、物品識別情報は、出庫指令の送信段階で、搬送車識別情報との関係が確定しており、物品格納部からは、格納部識別情報は搬送車識別情報を伴って直接、格納部識別タグから管理コントローラで送られるため、特定の物品格納部から搬出(出庫)される物品の確定は、容易且つ確実である。従って、作業者による作業情報確認を省略することが可能となる。
ロケーション移動は、基本的に出庫作業と入庫作業との組み合わせとなるが、この作業の場合、作業を始める段階で、搬送車側からどの物品若しくはどの物品格納部に対して作業を行うかの情報が管理コントローラに送られ、本願にいう紐つけ情報は、この段階で生成される。従って後の操作は、出庫作業、入庫作業の順に、物品識別情報と搬送車識別情報とが紐ついた状態で行えるため、確認作業の省略が可能となるのである。
但し、確認作業を省略して在庫管理情報を在庫管理情報管理手段が、生成し、管理しようとする場合は、作業がどのように進んでいるかは検知する必要がある。
図7にこの構成を採用する場合の本願に係る在庫管理システムの構成を示した。
この図は、図3に対応する図面である。
この例にあっては、作業情報生成手段が設けられていないこと、さらに、搬送車側から現在の作業状況が管理コントローラ側に吸い上げられる。
即ち、管理コントローラMCは、先の例と同様に、作業中の搬送車3の搬送車識別情報と、当該搬送車3が作業の対象としている管理対象物品1の物品識別情報とを紐つける紐つけ手段64を備えている。
そして、在庫管理情報管理手段66は、入庫作業に関して、紐つけ手段64による紐つけが行われた後、格納部識別タグLATから格納部識別情報及び搬送車識別情報を受信した場合に、紐つけ手段64により搬送車識別情報を介して搬送車3に紐つけされた管理対象物品1が、受信した格納部識別情報の物品格納部2に入庫されたとする在庫管理情報を生成する。図4に示した第1実施形態の入庫処理フローにおいては、ステップ#5を実行した場合、ステップ#6、#7をスキップして、在庫管理情報管理手段66によるステップ#8を実行することとできる。
一方、出庫作業に関しては、紐つけ手段64による紐つけが行われた後、格納部識別タグLATから格納部識別情報及び搬送車識別情報を受信した場合に、出庫作業の対象とされる物品格納部2の格納部識別情報と、受信した格納部識別情報との一致を確認し、一致することを条件として、紐つけ手段64により前記搬送車識別情報を介して紐つけされた管理対象物品1が、受信した格納部識別情報の物品格納部2から出庫されたとする在庫管理情報を生成する。
このようにして、入出庫管理を、作業者が作業情報の確認を行うことなく実行できる。この場合、図5に示した第1実施形態の出庫処理フローにおいては、ステップ#13を実行した場合、ステップ#14、#15をスキップして、在庫管理情報管理手段によるステップ#16を実行することとできる。
ロケーション移動作業に関しては、物品格納部2からの搬出を出庫と同様に実行した後、古い在庫管理情報を消去し、物品格納部2への格納を入庫と同様に行って、新しい在庫管理情報を記憶すればよい。
この場合も、管理コントローラMCがロケーション移動作業の宣言を受け付け、搬出に伴う格納部識別情報及び搬出装置識別情報の受信に伴って、物品識別情報と搬出装置識別情報との紐つけ及び古い在庫管理情報の消去を行い、当該管理対象物品1の格納を行えばよい。この作業にあっては、図6に示した第1実施形態のロケーション移動処理フローにおいては、ステップ#22を実行した場合、ステップ#23、#24、#25をスキップして、在庫管理情報管理手段66によるステップ#26を実行し、さらに、ステップ#27、#28を実行した場合、ステップ#29、#30をスキップして、在庫管理情報管理手段66によるステップ#31を実行するだけでよい。
本願に係る在庫管理システムを採用する倉庫の概略を示す平面図である。 同倉庫の概略を示す斜視図である。 本願に係る在庫管理システムの主要装置間の機能説明図である。 本願に係る在庫管理システムの入庫フローを示す図である。 本願に係る在庫管理システムの出庫フローを示す図である。 本願に係る在庫管理システムのロケーション移動フローを示す図である。 本願に係る別実施形態の在庫管理システムの主要装置間の機能説明図である。
符号の説明
1 管理対象物品
2 物品格納部
3 搬送車
4 作業者
5 棚
51 通信部
52 管理部
53 記憶部
55 中継局
63 作業指令手段
64 紐つけ手段
65 作業情報生成手段
66 在庫管理情報管理手段
MC 管理コントローラ
FAT 搬送車識別タグ
LAT 格納部識別タグ

Claims (6)

  1. 在庫管理対象の管理対象物品を格納可能な物品格納部を備えた棚と、
    前記管理対象物品を前記物品格納部まで搬送して入庫可能、且つ、前記物品格納部に格納された状態にある前記管理対象物品を出庫・搬送可能な搬送車に備えられる搬送車識別装置と、
    前記物品格納部に入庫され、或いは前記物品格納部から出庫される前記管理対象物品の在庫管理情報を生成して管理する管理コントローラを備えた在庫管理システムであって、
    前記各物品格納部に備えられる格納部識別タグと、前記搬送車識別装置としての搬送車識別タグとを備えて構成され、
    前記格納部識別タグは、当該格納部識別タグが備えられる物品格納部の識別情報である格納部識別情報を前記管理コントローラに送信可能に構成され、
    前記搬送車識別タグは、前記格納部識別タグに近接した状態で、前記格納部識別タグと通信可能に構成されるとともに、前記搬送車の識別情報である搬送車識別情報を前記格納部識別タグに送信可能に構成され、
    前記格納部識別タグは、前記搬送車識別タグから当該搬送車の搬送車識別情報を受信すると、前記格納部識別情報と受信した前記搬送車識別情報とを共に、前記管理コントローラに送信する構成で、
    前記管理コントローラは、前記格納部識別タグから受信した前記格納部識別情報及び前記搬送車識別情報に基づいて、前記在庫管理情報を生成する在庫管理情報管理手段を備え、生成された在庫管理情報に基づいて前記管理対象物品を管理する在庫管理システム。
  2. 前記管理コントローラは、入庫作業中の前記搬送車の搬送車識別情報と、当該搬送車が作業の対象としている前記管理対象物品の物品識別情報とを紐つける紐つけ手段を備え、
    前記在庫管理情報管理手段は、
    前記紐つけ手段による紐つけが行われた後、前記格納部識別タグから前記格納部識別情報及び搬送車識別情報を受信した場合に、前記紐つけ手段により前記搬送車識別情報を介して前記搬送車に紐つけされた前記管理対象物品が、受信した格納部識別情報の物品格納部に入庫されたとする前記在庫管理情報を生成する請求項1記載の在庫管理システム。
  3. 前記管理コントローラは、出庫作業中の前記搬送車の搬送車識別情報と、当該搬送車が作業の対象としている前記管理対象物品の物品識別情報とを紐つける紐つけ手段を備え、
    前記在庫管理情報管理手段は、
    前記紐つけ手段による紐つけが行われた後、前記格納部識別タグから前記格納部識別情報及び搬送車識別情報を受信した場合に、出庫作業の対象とされる物品格納部の格納部識別情報と、受信した格納部識別情報との一致を確認し、
    一致することを条件として、前記紐つけ手段により前記搬送車識別情報を介して紐つけされた前記管理対象物品が、前記受信した格納部識別情報の物品格納部から出庫されたとする前記在庫管理情報を生成する請求項1記載の在庫管理システム。
  4. 前記管理コントローラは、入庫作業又は出庫作業中の前記搬送車の搬送車識別情報と、当該搬送車が作業の対象としている前記管理対象物品の物品識別情報とを紐つける紐つけ手段を備え、
    前記格納部識別タグから前記格納部識別情報及び搬送車識別情報を受信した場合に、受信した前記格納部識別情報と前記搬送車識別情報とに基づいて、受信した前記格納部識別情報と、前記管理対象物品の物品識別情報を含む作業情報を生成する作業情報生成手段を備え、
    生成された前記作業情報が前記搬送車に送られ、適否確認対象とされる請求項1記載の在庫管理システム。
  5. 前記在庫管理情報管理手段は、
    前記作業情報の適否に従って前記搬送車側で入力される適否確認入力に関し、
    前記作業情報が適切であるとの適否確認入力があった場合に、前記作業情報を前記在庫管理情報として更新し、
    前記作業情報が適切でないとの適否確認入力があった場合に、従前の前記在庫管理情報をそのまま前記在庫管理情報とする請求項4記載の在庫管理システム。
  6. 前記搬送車識別タグが、前記格納部識別タグに近接した状態で、前記格納部識別タグを起動する起動型タグであり、
    前記格納部識別タグが、前記搬送車識別タグの近接をトリガーとして作動を開始するスリープ型タグである請求項1〜5の何れか一項記載の在庫管理システム。
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