JP2010015306A - 回路設計装置、回路設計方法、及び回路設計プログラム - Google Patents

回路設計装置、回路設計方法、及び回路設計プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明の課題は、電源のオン・オフのタイミングの異なる複数のセルアレイ領域を伝播する信号のタイミングを最適化することを目的とする。
【解決手段】 上記課題は、異なる電源制御のタイミングを有する複数のパワードメインにおいて伝播する信号のタイミングエラーを検出するエラー検出手段と、前記信号が伝播する経路におけるエラーセルに対する隣接パワードメインと該エラーセルが配置されているパワードメインとの電源制御のタイミングに基づいて該隣接パワードメインに挿入するためのセル種別を決定するセル種別決定手段と、前記セル種別決定手段によって決定されたセル種別のセルを該隣接パワードメインに挿入配置するセル挿入配置手段とを有する回路設計装置により達成される。
【選択図】 図4

Description

電源のオン・オフのタイミングが異なる複数の領域を有する半導体集積回路の回路設計装置、回路設計方法、及び回路設計プログラムに関する。
従来より、半導体製造プロセスの高技術化による微細化は、LSI(Large Scale Integration)の高性能化及び高機能化を実現してきた。更に、複数のプロセッサを搭載したLSIが種々開発されるようになった。その一方で、消費電力や待機電力が増大してLSIの構成回路の動作に影響を与えるなどの問題もあり、低電力化がLSIの性能を維持する上でも重要な課題となってきた。
LSIの構成回路を機能別にブロック化し、それらブロックの電源系統を、電源が常時オンになっている非制御電源グループと、電源をオン・オフできる制御電源グループとに分けて、処理の必要とするブロックにのみ電源がオンとなるようにした技術が提案されている。また、LSIを構成するセル内に2種類の電源幹線を備え、いずれかに選択的に接続することによって選択に応じた電位をセル内の構成部に供給するようにした技術が提案されている。
特開2003−209616号公報 特開2003−218210号公報 特開2004−22877号公報
従来の回路設計には、電源のオン・オフの条件が異なる複数の領域を跨ぐ信号経路がある場合に、タイミングエラーを調整するセルが信号経路に無作為に挿入されると、挿入されたセルへ電源が供給されない期間が生じることにより、信号経路において信号が伝播しない期間が生じるという問題がある。
開示の回路設計装置は、タイミング情報に基づいて、タイミングエラーが発生するセルを検出するエラー検出手段と、結線情報に基づいて、前記タイミングエラーが発生するセルに接続される信号経路を検出する信号経路検出手段と、前記信号経路にセルを挿入する場合に、電源制御情報に基づいて、前記タイミングエラーが発生するセルを含む領域の電源制御の条件と前記信号経路に挿入されるセルを含む領域の電源制御の条件とに応じて、前記信号経路に挿入されるセルを選択するセル種別選択部とを有する。
開示の回路設計装置では、タイミングエラーが生じた場合に信号経路に挿入されるセルが電源制御情報に基づいて選択されるので、挿入されるセルへの電源供給が適切に行われ、信号伝播の不具合が解消される。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、回路設計装置の構成例を示す図である。図1において、回路設計装置100は、コンピュータ装置であって、中央処理装置7aとメインプログラム記憶部7bとを備えた制御部7と、一時記憶部7cと、入出力処理部8と、レイアウトデータを格納する第1の記憶部10と、ライブラリデータを格納する第2の記憶部20と、回路設計装置としての機能を実現するためのプログラムなどを格納する第3の記憶部30とを有する。第1から第3の記憶部10から30は、1つの記憶装置に夫々の記憶領域が割り当てられてもよいし、別々の記憶装置として回路設計装置100に備えられていてもよい。
制御部7は、中央処理装置7aによって、メインプログラム記憶部7bに格納された基本オペレーティングシステムに係るプログラムを実行して回路設計装置100全体を制御する。さらに、制御部7は、第1から第3の記憶部10から30と一時記憶部7cとを用いて回路設計装置100としての機能を実行及び制御する。
第1の記憶部10は、レイアウトデータを記憶するための記憶部であり、LSI論理設計データ(ネットリスト)11と、LSI物理設計データ12と、タイミング制約データ13と、制御パラメータ14と、物理レイアウトデータ15とを記憶している。
LSI論理設計データ(ネットリスト)11は、機能モジュールを全て含むチップトップにおける結線情報などのネットリストを示すデータである。LSI物理設計データ12は、機能モジュール名のリストと機能モジュールの配置とを示すデータである。タイミング制約データ13は、タイミングを考慮した配置処理時に参照されるデータであり、回路のクロック情報、マルチパス、フォールトパス等が記述されている。
制御パラメータ14は、自動配置処理を制御するための種々のパラメータである。制御パラメータ14には、低消費電力化となるような配置条件が記述されている。制御パラメータ14に従って、複数の供給電源系統において、LSIに電源が投入されている期間において、電源が常時オンとなるセルアレイ領域と電源がオン・オフされて消費電力化されるセルアレイ領域とがLSIのレイアウト領域内に生成される。以下、供給電源の制御状態の異なる電源系統毎のセルアレイ領域をパワードメイン(PD)と言う。また、制御パラメータ14はモード情報14mを含む。モード情報14mは、階層化された複数のパワードメインにおいて低消費電力化のためになされるモード毎の各パワードメインのオン・オフ状態を示す電源制御情報である。
物理レイアウトデータ15は、制御部7から出力された各セルの配置のデータである。
第2の記憶部20は、ライブラリデータを記憶するための記憶部であり、セルタイミングライブラリ21と、セル物理ライブラリ22とを記憶している。
セルタイミングライブラリ21は、ユニットセル、マクロセルなどのタイミングライブラリである。セル物理ライブラリ22は、種々のユニットセル、マクロセルなどの情報を管理し、セル毎に属性が示される。例えば、セル物理ライブラリ22には種々のバッファが管理されており、バッファセル毎にバッファの属性として端子、トランジション、負荷、パワータイプなどに係る情報が対応付けられている。例えば、パワータイプが常時オンであるのか又はオン・オフ制御されるのかが示されている。パワータイプは、常時オンであるバッファセルをAOBセル、またオン・オフ制御されるバッファセルを通常バッファとし、以下の説明でバッファの種別として参照される。
第3の記憶部30は、回路設計ツールプログラム31を記憶するための記憶部であり、回路設計ツールプログラム31は、制御部7の中央演算装置7aによって実行され、後述される回路設計処理を実現する。回路設計ツールプログラム31は、CD−ROM等の記憶媒体又はプラグアンドプレイなどによって接続可能な外部記憶装置からインストーラによって第3の記憶部30へロードしてもよい。また、回路設計装置100がネットワークに接続可能な通信装置を備えている場合、ネットワークを介して回路設計ツールログラムをダウンロードしてもよい。
回路設計ツールプログラム31による回路設計処理について図2で説明する。図2は、回路設計処理を説明するためのフローチャート図である。図2において、設計者は、LSIの機能仕様に基づいてデザイン入力し(ステップS41)、機能毎に対応するマクロを配置する(ステップS42)。回路設計ツールプログラム31を実行する制御部7によって、設計者のデザイン入力及びマクロ配置に基づいてLSI論理設計データ11が作成される。
制御部7は、制御パラメータ14を参照してLSI論理設計データ11を用いてセルを自動配置し(ステップS43)、続けて各供給電源系統に従って電源配線を行う(ステップS44)。複数の供給電源系統において、電源が常時オンとなるパワードメインと電源がオン・オフされて消費電力化されるパワードメインとがLSIのレイアウト領域内に生成される。
更に、制御部7は、タイミング制約データ13とセルタイミングライブラリ21とを参照してタイミング最適化を行うと共に、複数のパワードメインを介して伝播される信号がある場合には、制御パラメータ14のモード情報14mを用いて挿入するバッファのセル種別を判断し、挿入の要否及び配置位置を決定する(ステップS45)。この際、LSIに電源が投入されている期間において、電源が常時供給されるAOB(Always On Buffer)セルの挿入を決定した場合は、AOBセルに対して常時電源が供給されるようにグローバルな常時オン電源にAOBバッファを接続する。
複数のパワードメインを介して伝播される信号とは、例えば、図3に例示されるように、電源が常時オンとなる規定値をもつPD(パワードメイン)0に配置されるセル1から低消費電力化により電源がオン・オフ制御されるPD1を経由して電源がオン・オフ制御されるPD2に配置されるセル3へと供給されるような信号である。複数のパワードメインを介して伝播される信号の信号経路のレイアウトは、例えば、PD0、PD1及びPD2に含まれるように配線されるレイアウトになる。制御パラメータ14のモード情報14mを用いて電源を常時オンとするAOBセルの挿入を決定した場合は、例えば、図3に示すように、AOBセル9がPD1に挿入・配置される。
その後、制御部7は、クロックツリー合成(CTS:Clock Tree Synthesis)を行って、クロックバッファをツリー状に配置してクロック信号の位相を最適化する(ステップS46)。そして、制御部7は、信号線などの配線を行い、物理レイアウトデータ15を出力する(ステップS47)。
図3は、LSI設計の例を示す図である。図3に例示されるLSI8では、レイアウト領域に規定値となる常時オンで電源供給されるPD0と、低消費電力化により異なるタイミングで供給電源がオン・オフ制御されるPD1及びPD2と、所定の電源制御されるPD3などによる複数のセルアレイ領域が形成される。
常時オンのPD0に配置されたセル1からオン・オフ制御されるPD2に配置されたセル3へと、オン・オフ制御されるPD1を介して信号が伝播される場合、タイミング解析でスルーエラー(slew error)が検出される。このような場合に、図2のステップS45のタイミング最適化での処理において、グローバルな常時オン電源へと接続されるAOBセル9を挿入することによってスルーエラーを解消することができる。
この設計例のように、PD0の領域内にPD1が形成され、更にPD1の領域内にPD2が形成された場合には、PD0からセル3への信号はPD1を経由するため、AOBセル9を挿入して信号伝播を継続させる。以上に述べたAOBセル9の挿入判断によって、回路設計を効率的に行うことができる。また設計者の作業負担及び工数を軽減することができる。
このように階層化された複数のパワードメインにおいて、電源供給されるオン・オフのタイミングが隣接するパワードメインと異なる場合にAOBセルを挿入するように処理される。
図2のステップS45のタイミング最適化の処理について図4及び図5で説明する。図4は、図2のステップS45におけるAOBセル挿入を判断するタイミング最適化の処理を説明するためのフローチャート図である。図4において、AOBセル挿入を判断するタイミング最適化の処理を行う制御部7は、タイミング解析を行ってスルーエラーなどのタイミングエラーを検出すると(ステップS51)、スルーエラーを発生したセルに対してリピータが挿入される経路と、信号が伝播する経路における隣接パワードメインとを特定する(ステップS52)。
図3の設計例では、セル3にスルーエラーが発生し、PD1がセル3の隣接パワードメインとなる。図5(A)に例示されるように、制御部7は、LSI論理設計データ11からスルーエラーが発生したセル3との結線情報からセル1を特定し、LSI物理設計データ12から取得したセル1及びセル3の配置位置と制御パラメータ14からセル1が配置されるPD0及びセル3が配置されるPD2の情報、またセル3のPD2の隣接パワードメインとなるPD1の情報を取得する。このように隣接パワードメインが特定される他、スルーエラーが発生したセルのパワードメインと、そのセルへ信号の送信元のセルのパワードメインとが特定される。
そして、制御部7は、制御パラメータ14のモード情報14mを参照して、階層化された複数のパワードメインにて低消費電力化のためのモード毎に、挿入するバッファの種別を決定する(ステップS53)。
例えば、図5(B)に例示されるように、モード情報14mによって、図3の設計例におけるPD0、PD1、PD2に対してモード1からモード3が定義されている。モード1では、PD0の電源状態はオン、PD1の電源状態はオン、PD2の電源状態はオンと制御される。モード2では、PD0の電源状態はオン、PD1の電源状態はオフ、PD2の電源状態はオンと制御される。モード3では、PD0の電源状態はオン、PD1の電源状態はオフ、PD2の電源状態はオフと制御される。
PD2の電源状態がオンのときに隣接パワードメインとなるPD1の電源状態がオフとなるように電源制御されるモードではAOBセルの挿入が選択される。従って、モード情報14mの参照により、モード1では通常バッファセルの挿入で対応可能であり、モード2ではAOBセルの挿入が選択されて通常バッファセルは選択されず、モード3では常バッファセルの挿入で対応可能であると判断できる。
挿入するバッファの種別がAOBセルであると判断した時点で他モードの検証をすることなくバッファの種別が特定される。この場合、AOBセルとなる。一方、全モードにおいて通常バッファが挿入するバッファの種別であった場合、モード全てを検証した後に挿入するバッファの種別が特定される。この場合、通常バッファとなる。
なお、PD1にAOBセルが挿入されても、PD1の他のセルは、レイアウトデータに基づいて設定されるタイミングで電源のオン・オフ制御がされる。従って、タイミングエラーが解消され、低消費電力のための制御が継続される。
図4に戻り、制御部7は、特定したバッファの種別に対応するセルをセル物理ライブラリ22から検索し(ステップS54)、取得したセルを隣接パワードメインに挿入・配置する(ステップS55)。バッファの種別がAOBセルであった場合、制御部7は、セル物理ライブラリ22で管理さているセルのうちパワータイプが常時オンを示すAOBセルを取得して、そのAOBセルを隣接パワードメインに挿入・配置する。一方、バッファの種別が通常バッファであった場合、制御部7は、オン・オフ制御されるバッファセルを取得して、そのバッファセルを隣接パワードメインに挿入・配置する。
続けて、制御部7は、ステップS53で特定したバッファの種別はAOBセルであったか否かを判断する(ステップS56)。バッファの種別がAOBセルではなく通常バッファであった場合、制御部7はこの処理を終了する。一方、バッファの種別がAOBセルの場合、制御部7は隣接パワードメインに配置したAOBセルに電源VDDを接続して(ステップS57)、この処理を終了する。
以上に述べたように、開示された実施形態によれば、タイミングエラーの発生によってセル(例えばバッファセル)を挿入する場合には、配置する隣接パワードメインを特定し、どの種別のセルを挿入するかが決定される。また、セルアレイ領域の電源制御に基づいて挿入すべきバッファの種別と挿入する配置位置とを選択して、電源のオン・オフのタイミングの異なる複数のセルアレイ領域を伝播する信号のタイミング調整が行われる。
なお、図3では信号経路がPD0、PD1及びPD2の3つのパワードメインに含まれる例を示したが、信号経路を含むパワードメインの数は3つに限定されない。
例えば、図4の処理により、タイミングエラーが発生するセル3に接続される信号経路を含むパワードメインが2つ、又は3つよりも多くても、図1の制御部7が信号経路に挿入するリピータの位置に基づいて、リピータが挿入されるパワードメインを検出してもよい。
次いで、図1の制御部7はタイミングエラーを検出したセル3を含むPD2とリピータが挿入されるパワードメインとの電源制御の条件を示す電源制御情報を参照する。
図1の制御部7は、参照した電源制御情報に基づいて、PD2が常時電源が供給されるパワードメインの場合には、信号の伝播が妨げられないように、挿入するリピータをAOBセルとする。
図1の制御部7は、参照した電源制御情報に基づいて、PD2の電源がオン・オフ制御される場合には、リピータが挿入されるパワードメインの電源制御の条件に応じて、リピータの種別をAOBセル及び通常バッファから選択してよい。
すなわち、図1の制御部7は、タイミングエラーを修正する場合に挿入されるリピータを含むパワードメインの電源制御の条件だけでなく、リピータを含むパワードメインの電源制御の条件とタイミングエラーとなるセルを有するパワードメインの電源制御の条件との関係に基づいてリピータの種別を選択してもよい。
図1の制御部7は、例えば、参照した電源制御情報に基づいて、リピータが挿入されるパワードメインの電源のオン・オフのタイミングとPD2の電源のオン・オフのタイミングとが同じ場合には、リピータが挿入されるパワードメインの電源制御によって信号伝播が妨げられないので、リピータを通常バッファとしてもよい。この場合には、リピータが挿入されるパワードメインの電源がオン・オフしても、リピータが挿入されるパワードメインに含まれる他のセルと同様の電源線にリピータが接続されるので、リピータと常時電源を供給する電源線との配線が不要になる。
常時電源を供給する電源線の配線数が少ない場合には、リピータと常時電源を供給する電源線との接続配線が長くなる場合があり、接続配線の領域を確保することや、再レイアウトの必要が生じる。以上に述べた実施形態によれば、リピータとして通常バッファを選択するので、接続配線の領域を確保することや再レイアウトが不要になり、設計工数が削減される。
一方で、図1の制御部7は、リピータが挿入されるパワードメインの電源のオン・オフのタイミングとPD2の電源のオン・オフのタイミングとが異なる場合に、リピータが挿入されるパワードメインに対してPD2のみ電源がオンになる期間がある場合には、信号の伝播を妨げられないように、リピータをAOBセルとすればよい。
図5において、モード4として、PO0の電源状態がON、PD1の電源状態がON、PD2の電源状態がOFFする場合も想定される。
電源制御情報(モード情報14m)においてモード2を含まずモード4を含む場合に、PD2でタイミングエラーが生じると、PD0及び/又はPD1にリピータが挿入されることによりタイミングエラーの調整が行われる。
PD2に至る信号経路の伝播を途切れないようにするためには、PD2と同様のタイミングでリピータに電源が供給されればよい。すなわち、PD0及び/又はPD1に常時電源が供給されている場合でも、挿入されるリピータとしてAOBセル選択しなくてもよい。
従って、リピータがPD2と同様の電源制御となるようにすれば、不要な電源供給が止められる。例えば、PD2と同様の電源配線をリピータに対して行うことにより、不要な電源供給が止められる。
半導体集積回路が高機能化する中で、タイミング調整のためのリピータの挿入は膨大な数になる場合がある。リピータが膨大な数になる場合に、信号経路に対して下流にあるパワードメインに対する電源のオン・オフのタイミングに基づいて、信号経路に対して上流にあるリピータの種別を選択してリピータへの電源供給を止めることで、消費電力が低減される。
セル物理ライブラリ22に格納され管理されているAOBセル9は、例えば、図6に示すような構造を示す。図6において、AOBセル9がセル枠23に対してダブルハイトで構成される例が示されているが、シングルハイトであってもよい。
このAOBセル9の構造例における各段(Row)のPチャネルウェル27に形成されるメタル1層24aには略等間隔にウェルタップ25が配置されVSS電位が与えられる。また、2段(Row)の境界に形成されるメタル1層24cに配置された2つのウェルタップ25によって各Nチャネルウェル26bはVDD電位を得る。このVDD電位は、AOBセル9が配置されたパワードメインの電源オン・オフの制御によって低消費電力化される電位である。一方、メタル1層24bに配置されたウェルタップ25によってNチャネルウェル26aに常時オンでVYY電位が供給される。
例えばこのような構造を備えたAOBセル9が図4に示すタイミング最適化での処理で選択され電源制御されるパワードメインに適宜自動的にレイアウトされる。図7は、AOBセル9がレイアウトされた場合のパターン概念図である。図7において、AOBセル9がPD1に配置され常時オンとなるようにVDDに電源接続された様子を示している。
上述より、異なる電源オン・オフのタイミングを有する複数のセルアレイ領域を伝播する信号において、その信号のタイミングを最適化する為に挿入するバッファ回路を各セルアレイ領域の電源のオン・オフ情報に基づき、挿入位置とそのバッファ回路の種別(通常バッファ又はオールウェイズオンバッファ)を選択し自動配置することができる。
なお、以上に述べた実施形態は、以上に述べた実施形態の機能を実行する装置、以上に述べた実施形態の機能をコンピュータに実行させるためのプログラム、又は、以上に述べた実施形態の機能をコンピュータが処理する方法に適用できる。
以上の説明に関し、更に以下の項を開示する。
(付記1)
異なる電源制御のタイミングを有する複数のパワードメインにおいて伝播する信号のタイミングエラーを検出するエラー検出手段と、
前記信号が伝播する経路におけるエラーセルに対する隣接パワードメインと該エラーセルが配置されているパワードメインとの電源制御のタイミングに基づいて該隣接パワードメインに挿入するためのセル種別を決定するセル種別決定手段と、
前記セル種別決定手段によって決定されたセル種別のセルを該隣接パワードメインに挿入配置するセル挿入配置手段とを有する回路設計装置。
(付記2)
前記セル種別決定手段は、少なくとも前記隣接パワードメインと前記エラーセルのパワードメインの前記電源制御のタイミングに基づいた電源オン・オフの状態の組み合わせを示すモード情報を参照して、少なくとも一のモードで電源を常時オンとするセルが必要であると判断した場合、前記隣接パワードメインに挿入するための前記セル種別に電源が常時オンとなるセルを指定するようにした付記1記載の回路設計装置。
(付記3)
前記セル挿入配置手段は、前記セル種別決定手段によって前記セル種別に電源が常時オンとなるセルが指定された場合、該セルを前記隣接パワードメインに挿入し常時オンとなうように電源接続するようにした付記2記載の回路設計装置。
(付記4)
前記セル種別決定手段は、少なくとも前記隣接パワードメインと前記エラーセルのパワードメインの前記電源制御のタイミングに基づいた電源オン・オフの状態の組み合わせを示すモード情報を参照して、全てのモードで通常セルを挿入すると判断した場合、前記隣接パワードメインに挿入するための前記セル種別に通常セルを指定するようにした付記1乃至3のいずれか一項記載の回路設計装置。
(付記5)
前記タイミングエラーを解消するために前記エラーセルに対してリピータを必要とする隣接パワードメインを特定する隣接パワードメイン特定手段を有するようにした付記1乃至4のいずれか一項記載の回路設計装置。
(付記6)
前記信号は電源が常時オンのパワードメインに配置されたセルから前記隣接パワードメインを介して伝播される付記1乃至5のいずれか一項記載の回路設計装置。
(付記7)
タイミング情報に基づいて、タイミングエラーが発生するセルを検出するエラー検出手段と、
結線情報に基づいて、前記タイミングエラーが発生するセルに接続される信号経路を検出する信号経路検出手段と、
前記信号経路にセルを挿入する場合に、電源制御情報に基づいて、前記タイミングエラーが発生するセルを含む領域の電源制御の条件と前記信号経路に挿入されるセルを含む領域の電源制御の条件とに応じて、前記信号経路に挿入されるセルを選択するセル種別選択部とを有することを特徴とする回路設計装置。
(付記8)
前記セル種別選択部は、前記電源制御情報に基づいて、前記タイミングエラーが発生するセルを含む領域の電源制御の条件と、前記信号経路に挿入されるセルを含む領域の電源制御の条件とが同じ場合に、前記信号経路に挿入されるセルとして、通常セルを選択することを特徴とする付記7に記載の回路設計装置。
(付記9)
コンピュータが、
タイミング情報に基づいて、タイミングエラーが発生するセルを検出し、
結線情報に基づいて、前記タイミングエラーが発生するセルに接続される信号経路を検出し、
前記信号経路にセルを挿入する場合に、電源制御情報に基づいて、前記タイミングエラーが発生するセルを含む領域の電源制御の条件と前記信号経路に挿入されるセルを含む領域の電源制御の条件とに応じて、前記信号経路に挿入されるセルを選択することを特徴とする回路設計方法。
(付記10)
前記電源制御情報に基づいて、前記タイミングエラーが発生するセルを含む領域の電源制御の条件と、前記信号経路に挿入されるセルを含む領域の電源制御の条件とが同じ場合に、前記信号経路に挿入されるセルとして、通常セルを選択することを特徴とする付記9に記載の回路設計方法。
(付記11)
コンピュータに、
タイミング情報に基づいて、タイミングエラーが発生するセルを検出させ、
結線情報に基づいて、前記タイミングエラーが発生するセルに接続される信号経路を検出させ、
前記信号経路にセルを挿入する場合に、電源制御情報に基づいて、前記タイミングエラーが発生するセルを含む領域の電源制御の条件と前記信号経路に挿入されるセルを含む領域の電源制御の条件とに応じて、前記信号経路に挿入されるセルを選択させる
ことを特徴とする回路設計プログラム。
(付記12)
前記電源制御情報に基づいて、前記タイミングエラーが発生するセルを含む領域の電源制御の条件が常時電源が供給される条件の場合に、前記信号経路に挿入されるセルとして、常時電源が供給されるセルを選択させることを特徴とする付記11に記載の回路設計プログラム。
(付記13)
前記電源制御情報に基づいて、前記タイミングエラーが発生するセルを含む領域の電源制御の条件と、前記信号経路に挿入されるセルを含む領域の電源制御の条件とが同じ場合に、前記信号経路に挿入されるセルとして、前記信号経路に挿入されるセルを含む領域の電源制御の条件に基づいて動作するセルを選択させることを特徴とする付記11に記載の回路設計プログラム。
(付記14)
前記電源制御情報に基づいて、前記タイミングエラーが発生するセルを含む領域の電源制御の条件は選択的に電源がオン・オフされる条件であり、前記信号経路に挿入されるセルを含む領域の電源制御の条件は常時電源が供給される条件である場合に、前記信号経路に挿入されるセルとして、前記選択的に電源がオン・オフされるセルを選択させることを特徴とする付記11に記載の回路設計プログラム。
本発明は、具体的に開示された実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
回路設計装置の構成例を示す図である。 回路設計処理を説明するためのフローチャート図である。 LSI設計の例を示す図である。 図2のステップS45におけるAOBセル挿入を判断するタイミング最適化の処理を説明するためのフローチャート図である。 異なるタイミングで電源制御される複数のパワードメインの例を示す図である。 AOBセルの構造例を示す図である。 AOBセルがレイアウトされた場合のパターン概念図である。
符号の説明
7 制御部
7a 中央演算装置
7b メインプログラム記憶部
7c 一時記憶部
10 第1の記憶部(レイアウトデータ)
11 LSI論理設計データ(ネットリスト)
12 LSI物理設計データ
13 タイミング制約データ
14 制御パラメータ
14m モード情報
15 物理レイアウトデータ
20 第2の記憶部(ライブラリデータ)
21 セルタイミングライブラリ(ライブラリデータ)
22 セル物理ライブラリ
30 第3の記憶部
31 回路設計ツールプログラム
100 回路設計装置

Claims (8)

  1. タイミング情報に基づいて、タイミングエラーが発生するセルを検出するエラー検出手段と、
    結線情報に基づいて、前記タイミングエラーが発生するセルに接続される信号経路を検出する信号経路検出手段と、
    前記信号経路にセルを挿入する場合に、電源制御情報に基づいて、前記タイミングエラーが発生するセルを含む領域の電源制御の条件と前記信号経路に挿入されるセルを含む領域の電源制御の条件とに応じて、前記信号経路に挿入されるセルを選択するセル種別選択部とを有することを特徴とする回路設計装置。
  2. 前記セル種別選択部は、前記電源制御情報に基づいて、前記タイミングエラーが発生するセルを含む領域の電源制御の条件と、前記信号経路に挿入されるセルを含む領域の電源制御の条件とが同じ場合に、前記信号経路に挿入されるセルとして、通常セルを選択することを特徴とする請求項1に記載の回路設計装置。
  3. コンピュータが、
    タイミング情報に基づいて、タイミングエラーが発生するセルを検出し、
    結線情報に基づいて、前記タイミングエラーが発生するセルに接続される信号経路を検出し、
    前記信号経路にセルを挿入する場合に、電源制御情報に基づいて、前記タイミングエラーが発生するセルを含む領域の電源制御の条件と前記信号経路に挿入されるセルを含む領域の電源制御の条件とに応じて、前記信号経路に挿入されるセルを選択することを特徴とする回路設計方法。
  4. 前記電源制御情報に基づいて、前記タイミングエラーが発生するセルを含む領域の電源制御の条件と、前記信号経路に挿入されるセルを含む領域の電源制御の条件とが同じ場合に、前記信号経路に挿入されるセルとして、通常セルを選択することを特徴とする請求項3に記載の回路設計方法。
  5. コンピュータに、
    タイミング情報に基づいて、タイミングエラーが発生するセルを検出させ、
    結線情報に基づいて、前記タイミングエラーが発生するセルに接続される信号経路を検出させ、
    前記信号経路にセルを挿入する場合に、電源制御情報に基づいて、前記タイミングエラーが発生するセルを含む領域の電源制御の条件と前記信号経路に挿入されるセルを含む領域の電源制御の条件とに応じて、前記信号経路に挿入されるセルを選択させることを特徴とする回路設計プログラム。
  6. 前記電源制御情報に基づいて、前記タイミングエラーが発生するセルを含む領域の電源制御の条件が常時電源が供給される条件の場合に、前記信号経路に挿入されるセルとして、常時電源が供給されるセルを選択させることを特徴とする請求項5に記載の回路設計プログラム。
  7. 前記電源制御情報に基づいて、前記タイミングエラーが発生するセルを含む領域の電源制御の条件と、前記信号経路に挿入されるセルを含む領域の電源制御の条件とが同じ場合に、前記信号経路に挿入されるセルとして、前記信号経路に挿入されるセルを含む領域の電源制御の条件に基づいて動作するセルを選択させることを特徴とする請求項5に記載の回路設計プログラム。
  8. 前記電源制御情報に基づいて、前記タイミングエラーが発生するセルを含む領域の電源制御の条件は選択的に電源がオン・オフされる条件であり、前記信号経路に挿入されるセルを含む領域の電源制御の条件は常時電源が供給される条件である場合に、前記信号経路に挿入されるセルとして、前記選択的に電源がオン・オフされるセルを選択させることを特徴とする請求項5に記載の回路設計プログラム。
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