JP2010007495A - エンジンのクランクシャフト構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】低速側ではトルクと燃費とをかせぎ、高速側では性能を悪化させることなくノッキングを防止することができるエンジンのクランクシャフト構造を提供する。
【解決手段】エンジンが低回転側にある場合、インターナルギヤ151をピストン10の大端部111の回転方向とは異なる方向に1/4回転だけ回動し、高回転側にある場合、インターナルギヤ151を大端部111の回転方向と同一方向に1/4回転だけ回動する駆動装置16を設ける。インターナルギヤ151の回動によりプラネタリピニオンギヤ152の位置が大端部111の回転方向と逆方向に1/8回転位相が変化すると、圧縮行程の可動クランクギヤ150が引き上げられて圧縮比が高くなる。プラネタリピニオンギヤ152の位置が大端部111の回転方向と同方向に1/8回転位相が変化すると、圧縮行程の可動クランクギヤ150が引き下げられて圧縮比が下がる。
【選択図】図1

Description

この発明は、エンジンのクランクシャフト構造に関し、特に圧縮比を変更可能なエンジンのクランクシャフト構造に関する。
従来、吸気行程のBDC(以下、吸気下死点)と膨張行程のBDC(以下、膨張下死点)とを異ならせて圧縮比に対して膨張比を高めることにより、燃焼効率の向上を図った4ストロークの高膨張比エンジンが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1に開示されている従来の高膨張比エンジンは、図8に示されるように、クランクケースに軸支されたクランク軸(28)の回転中心に固定歯車(26)を軸支させると共に、この固定歯車(26)の外周に沿って自転しつつ回転する遊星歯車(30)を配設し、さらに、この固定歯車(26)の回転中心と遊星歯車(30)の回転中心とを主クランクアーム(32)によって連接すると共に、遊星歯車(30)の回転中心と、ピストン(22)に連なったコンロッド(24)とをクランクピン(c')で連接している。
特許文献2に開示されている従来の高膨張比エンジンは、図9(a),(b)に示されるように、クランクケース(7)に軸支されたクランク軸(1)の2つのジャーナル部(2),(2)間に左右一対の遊星歯車(5),(5)を偏心させた状態で軸支させ、この左右の遊星歯車(5),(5)の対向面内で、遊星歯車(5),(5)の回転中心(5a)から偏心した位置に、シリンダ(12)内を往復移動するピストン(11)に連なったコンロッド(9)をクランクピン(6)を介して摺動可能に連接すると共に、遊星歯車(5),(5)が噛み合う内歯歯車(10)をクランクケース(7)内に形成している。
しかしながら、上記特許文献1に記載のものにあっては、図8に示されるように、クランク軸(28)に固定された固定歯車(26)の外周に沿って、コンロッド(24)に連なった遊星歯車(30)が自転しつつ公転するため、クランクシャフト構造が複雑化するという問題がある。
上記特許文献2に記載のものにあっても、図9(a),(b)に示されるように、コンロッド(9)が連なる遊星歯車(5),(5)は、クランク軸(1)の2つのジャーナル部(2),(2)に軸支された状態で、クランクケース(7)内に形成された内歯歯車(10)に噛み合いながら回転するため、クランクシャフト構造が複雑化するという問題がある。
そこで、図10に示されるように、クランク軸(12)を偏心回転可能にクランクケース(17)に支持させると共に、クランク軸(12)の左右両端部のいずれか一方に、クランク軸(17)を偏心回転させる遊星歯車機構(15)を設けることによって、比較的簡素な構造で吸気下死点と膨張下死点とを異ならせた高膨張比エンジンが本願出願人から既に提案されている(例えば、出願番号:特願2007−198570号参照)。
特開平06−74059号公報 特開平07−217443号公報
ところで、本願出願人が先に提案した高膨張比エンジンにあっては、圧縮比は一定である。そのため、圧縮比を高く設定すると高速側(高回転高負荷領域)でノッキングが発生しやすく、また、圧縮比を低く設定すると低速側(低回転低負荷領域)でトルクと燃費とがかせげないという問題があった。
このような問題を解決するために、圧縮比を高く設定しておき、高速側で発生するノッキングは点火時期のリタード補正によって防止することも考えられるが、点火時期のリタード補正は、エンジンをMBT(Minimum advance for Best Torqueの略。点火時期が進角していくなかで最もトルクが出るポイントのこと。ここを外すと点火時期を進ませても遅らせてもトルクが低下する)でまわせなくなるのでトルクがでなくなり、性能が悪化するという問題がある。
本発明は、こうした事情に鑑みてなされたものであり、低速側ではトルクと燃費とをかせぎ、高速側では性能を悪化させることなくノッキングを防止することができるエンジンのクランクシャフト構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、吸気行程の下死点におけるピストンの位置と膨張行程の下死点におけるピストンの位置とを異ならせて圧縮比に対して膨張比を高めたエンジンのクランクシャフト構造において、
前記ピストンの往復運動を回転運動に変換するクランクシャフトの両端部をクランクケースに一対の偏心軸受を介して偏心回転可能に支持させ、一方の前記偏心軸受にエンジン動力を変速装置に伝達する出力軸を連ね、他方の前記偏心軸受に軸支されたクランクシャフトの主軸を前記出力軸から遠ざかる方向に向かって延設すると共に遊星歯車機構である可動クランクギヤを結合し、かつ前記可動クランクギヤと前記出力軸の回転中心上に中心位置が配置されたインターナルギヤとのギヤ比を1:1とすると共に、前記インターナルギヤを前記可動クランクギヤと非同軸上に配置し、さらに、前記インターナルギヤを前記クランクケース外側から駆動装置により回転可能とし、かつプラネタリピニオンギヤを前記可動クランクギヤと前記インターナルギヤとの間に介設し、前記可動クランクギヤを前記インターナルギヤの中心位置を回転中心として前記プラネタリピニオンギヤのギヤ径状に応じて偏心回転させ、前記インターナルギヤで回転角度を変更する事により圧縮比を変更させることを特徴とする。
上記目的を達成するため請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明の構成において、前記可動クランクギヤの偏心量は、前記プラネタリピニオンギヤの歯元円直径+(前記プラネタリピニオンギヤの歯先円直径−前記プラネタリピニオンギヤの歯元円直径)/2、であることを特徴とする。
上記目的を達成するため請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明の構成において、前記可動クランクギヤは、2回自転する間に前記インターナルギヤの中心位置を回転中心として1回公転することを特徴とする。
上記目的を達成するため請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか1項に記載の発明の構成において、前記ピストンの軸をピストンが圧縮上死点にある時のクランクシャフトの中心方向にオフセットさせたことを特徴とする。
請求項1乃至4に記載の発明によれば、駆動装置によりインターナルギヤが所定回転(所定角度)だけ回動すると、このインターナルギヤに噛み合うプラネタリピニオンギヤは、ギヤ比の関係上、インターナルギヤを非回動とした場合の位置(初期位置)から所定回転(所定角度)の半分だけずれた位置に位置するように位相が変化するので、このピニオンギヤに噛み合う可動クランクギヤの回転中心軸、すなわちクランクシャフトを引き上げたり、引き下げたりすることができるようになる。
これにより、低速側では、圧縮行程におけるクランクシャフトを引き上げるように駆動装置がインターナルギヤを回動制御すると圧縮比は高くなるので、低速側でのトルクと燃費とをかせぐことができるようになる。
また、高速側では、圧縮行程におけるクランクシャフトを引き下げるように駆動装置がインターナルギヤを回動制御すると圧縮比は低くなる(圧縮比がおちるともにいう)ので、高速側での性能を悪化させることなくノッキングを防止することができるようになる。
本発明のエンジンのクランクシャフト構造によれば、駆動装置がインターナルギヤを回動制御すると、プラネタリピニオンギヤ及び可動クランクギヤの位相が変化してクランクシャフトの位置、すなわち圧縮比を高くしたり、低くしたりすることができる。これにより、低速側では圧縮比を高めてトルクと燃費とをかせぎ、高速側では圧縮比をおとして性能を悪化させることなくノッキングを防止することができるエンジンのクランクシャフト構造を提供することができる。
本発明の実施の形態に係るエンジンのクランクシャフト構造を図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係るエンジンのクランクシャフト構造を示したスケルトン図である。
図1に示されるように、本エンジンのクランクシャフト構造は、4ストロークエンジンに適用されるものであって、ピストン10、コネクティングロッド(以下、コンロッド)11、クランクシャフト(以下、クランク軸)12、偏心軸受13,14、遊星歯車機構15、駆動装置19を備えて構成されている。
ピストン10は、シリンダブロック(図示せず)に形成されたシリンダ16内を往復運動する部材である。ピストン10は、コンロッド11によってクランク軸12と連接されており、シリンダブロックとシリンダヘッド(図示せず)とによって形成された燃焼室内において燃焼ガスが発生した力をコンロッド11を介してクランク軸12に伝達する。
コンロッド11は、ピストン10とクランク軸12とを連接する連接棒である。このコンロッド11の小端部110は、ピストン10の内部に挿嵌されるピストンピン100に摺動可能に連接されている。また、コンロッド11の大端部111は、クランク軸12のクランクピン122に薄板のコンロッドベアリング(図示せず)を介して摺動可能に連接されている。
クランク軸12は、コンロッド11により伝達されたピストン10の往復運動を回転運動に変換して動力を取り出す動力伝達軸であって、シリンダブロック下側のクランクケース17に回転可能に支持されている。クランク軸12は、クランク軸12の主軸受部としての2つのクランクジャーナル120,121、コンロッド11の大端部111が連接される偏心軸受部としてのクランクピン122、振動を防止するためのカウンタウェイト及びアーム(いずれも図示せず)を備えている。
通常、圧縮と膨張との容積変化が同じエンジンにあっては、ピストンがシリンダ内の最上端にきたときの位置が上死点、最下端にきたときの位置が下死点である。これに対し、本エンジンのクランクシャフト構造にあっては、遊星歯車機構15によって、吸気/圧縮行程と膨張/排気行程とのピストンストロークを変化させて吸気下死点と膨張下死点とを異ならせる高膨張力エンジンとしての機能と、詳しくは後述するが、エンジン状態(低速側、高速側)に応じて駆動装置19が遊星歯車機構15のインターナルギヤを回動制御することによって、圧縮上死点を高くしたり低くしたりして圧縮比を可変するエンジンとしての機能と、を備えている。
具体的には、2つのクランクジャーナル120,121は、クランクケース17にそれぞれ偏心軸受13,14を介して偏心回転可能に支持されている。
一方(図中右側)の偏心軸受14には、エンジン動力を変速装置(図示せず)に伝達するための出力軸18が一体的に連なっている。この出力軸18の回転中心軸X−Xは、偏心軸受13,14の回転中心軸と一致し、かつ遊星歯車機構15のインターナルギヤ151の回転中心軸とも一致するように設定されている。
他方(図中左側)の偏心軸受13に軸支されたクランクジャーナル120は、偏心軸受13に支持された状態で、出力軸18と異なる方向(遊星歯車機構側)に向かって延設されていると共に、延設されたクランクジャーナル120とクランクケース17との間には遊星歯車機構15が設けられている。
遊星歯車機構15は、吸気/圧縮行程と膨張/排気行程とのピストンストロークを変化させて吸気下死点と膨張下死点とを異ならせるようにクランク軸12を偏心回転させると共に、偏心回転しているクランク軸12の位相を変換して、圧縮上死点を高くしたり低くするための機構である。遊星歯車機構15は、可動クランクギヤ150、インターナルギヤ151、プラネタリピニオンギヤ152、プラネタリキャリア153を備えている。
可動クランクギヤ150は、クランクジャーナル120の軸端部に一体的に連なっている。この可動クランクギヤ150の図中左側にオフセットした位置には、インターナルギヤ151が、出力軸18と同軸とされた状態で、クランクケース17の支持部17aに回転可能に支持されている。
インターナルギヤ151は、プラネタリピニオンギヤ152と可動クランクギヤ150との位相を変化させる位相可変ギヤであって、インターナルギヤ151を回動する駆動力が伝達される外向き歯部151aと、プラネタリピニオンギヤ152と噛み合う内向き歯部151bとを備えている。
外向き歯部151bは、インターナルギヤ151の側面から可動クランクギヤ150とは異なる方向に筒状に突出した突出部151cの外周面部に設けられている。この外向き歯部151bは、駆動モータ190の出力軸192の先端部に設けられた駆動ギヤ191に噛み合っている。駆動モータ190が動作しない場合は、インターナルギヤ151はクランクケース17に固定された固定ギヤとなり、駆動モータ190が動作して駆動ギヤ191から駆動力が伝達されると、インターナルギヤ151は、駆動ギヤ191の回転方向とは異なる方向に回動する。駆動ギヤ191が回動すると、プラネタリピニオンギヤ152と可動クランクギヤ150との位相が変化する。
内向き歯部151bは、インターナルギヤ151の内周部に形成されており、この内向き歯部151bにはプラネタリピニオンギヤ152が噛み合っている。
可動クランクギヤ150とインターナルギヤ151との間には、クランク軸12そのものを偏心回転させると共に可動クランクギヤ150の位相を変化させる1つのプラネタリピニオンギヤ152が、可動クランクギヤ150に噛み合いながらインターナルギヤ151の内向き歯部151cに沿って転動するように設けられている。
プラネタリピニオンギヤ152を回転可能に支持するプラネタリキャリア153は、クランク状に形成されている。プラネタリキャリア153の基部は、出力軸18の回転中心軸X−X上に位置するクランクケース17に回転可能に片持ち支持されている。これにより、プラネタリピニオンギヤ152のギヤ径状(ギヤ歯元円直径と歯先円直径)に応じて、偏心軸受13,14に軸支されたクランク軸12の偏心量が設定されることとなる。
なお、同図中、ギヤ同士の噛み合っている箇所はハッチングで示してある。
駆動装置19は、駆動モータ190、駆動ギヤ191、出力回転軸192、制御ユニット193を備えている。
駆動モータ190(具体的には、油圧モータ、電動モータ、ステッピングモータ)は、クランクケース17外側に配置されている。この駆動モータ190の出力軸192は、クランクケース17を外側から内側に向かって貫通し、その先端部に駆動ギヤ191が設けられている。
制御ユニット193は、図示しないマイクロプロセッサと各種入出力ポートとを備え、中央演算部が、ROMによりファームウェア化されている種々のアプリケーションプログラムを実行することにより、各種マップデータと各種車載センサ(ノッキングセンサ含む)とで検出されたエンジン負荷(アクセル開度)、エンジン回転数、車速、ノッキング発生の有無に基づいて、駆動モータ190を駆動制御する。制御例として、低速側では、圧縮上死点(圧縮比)が高くなるようにインターナルギヤ151をピストン10の大端部111の回転方向とは異なる方向に1/4回転(90度)するように回動制御し、ノッキング発生の場合と高速側とでは、圧縮上死点(圧縮比)が低くなるようにインターナルギヤ151をピストン10の大端部111の回転方向と同一方向に1/4回転(90度)するように回動制御する。回動制御角は任意に設定でき、回転数・負荷等の状況に応じて連続可変する。
ここで、本エンジンが圧縮比一定のまま回転する様子について図2(a)〜(d)を用いて説明する。
図2(a)〜(d)は、本エンジンが圧縮比一定のまま回転する様子を模式的に示した図1中のA矢視図である。
本エンジンにあっては、圧縮比は高く設定されている。
また、可動クランクギヤ150とインターナルギヤ151とは、歯数比が1:1に設定されている。つまり、可動クランクギヤ150の歯先円(図中破線で示す)の大きさとインターナルギヤ151の歯元円(図中実線で示す)の大きさとがほぼ一致すると共に、可動クランクギヤ150の歯元円(図中実線で示す)の大きさとインターナルギヤ151の歯先円(図中破線で示す)の大きさとがほぼ一致するように設定されている。さらに、プラネタリピニオンギヤ152の歯先円の直径は、インターナルギヤ151の歯元円の直径のほぼ1/2に設定されている。
可動クランクギヤ150とプラネタリピニオンギヤ152とは、見かけ上、インターナルギヤ151の回転中心軸を回転中心として互いに逆方向(可動クランクギヤ150は図中時計回り方向、プラネタリピニオンギヤ152は図中反時計回り方向)に自転しながら同一方向(図中時計回り方向)に公転する。また、可動クランクギヤ150及びプラネタリピニオンギヤ152がインターナルギヤ151の回転中心軸を回転中心として1回公転する間に、可動クランクギヤ150は2回自転するように設定されている。そして、これら各ギヤが公転している状態にあっては、可動クランクギヤ150の歯元円とプラネタリピニオンギヤ152の歯先円とが、常にインターナルギヤ151の回転中心軸を挟んで対向するようになっている。また、インターナルギヤ151の回転中心軸を回転中心としてクランク軸12が偏心回転する際の偏心量は、プラネタリピニオンギヤ152のギヤ径状としての歯元円直径と歯先円直径とを次式に代入することによって求められる。
クランク軸12の偏心量=プラネタリピニオンギヤ152の歯元円直径+(プラネタリピニオンギヤ152の歯先円直径−プラネタリピニオンギヤ152の歯元円直径)/2
図2(a)の状態からクランク軸12が1回転すると図2(c)の状態となり、図2(b)の状態からクランク軸12が1回転すると図2(d)の状態となる。すなわち、可動クランクギヤ150とプラネタリピニオンギヤ152との自転中心を結んだ線分が、シリンダ中心軸Z−Zに直交する場合(図中左右方向)にあっては、ピストン10は排気行程または圧縮行程における上死点に位置するようになっている。特に、図2(a)に示されるように、可動クランクギヤ150の自転中心がプラネタリピニオンギヤ152の自転中心よりも図中左側に位置する状態にあっては排気行程における上死点である。また、図2(c)に示されるように、可動クランクギヤ150の自転中心がプラネタリピニオンギヤ152の自転中心よりも図中右側に位置する状態にあっては、圧縮行程における上死点である。図2(a),(c)に示されるように、これら上死点におけるピストン10の高さ位置は変わらない。
また、可動クランクギヤ150とプラネタリピニオンギヤ152との自転中心を結んだ線分が、シリンダ中心軸Z−Z上に位置している場合にあっては、ピストン10は吸気下死点または膨張下死点の何れかに位置するようになっている。特に、図2(b)に示されるように、可動クランクギヤ150の自転中心がプラネタリピニオンギヤ152の自転中心よりも図中上側(ピストン側)に位置する状態にあっては吸気下死点である。また、図2(d)に示されるように、可動クランクギヤ150の自転中心がプラネタリピニオンギヤ152の自転中心よりも図中下側(反ピストン側)に位置する状態にあっては膨張下死点である。図2(b),(d)に示されるように、これら下死点におけるピストン10の高さ位置は異なっており、膨張下死点におけるピストン10の位置が吸気下死点におけるピストン10の位置よりも低くなるように設定されている。すなわち、クランク軸12が自転すると、下死点におけるピストン10の高さ位置が交互に高低となるように変化する。
詳述すると、図2(a)に示されるように、排気行程での上死点位置にあっては、可動クランクギヤ150とプラネタリピニオンギヤ152との自転中心を結んだ線分は、シリンダ中心軸Z−Zに対して直交していると共に、可動クランクギヤ150はインターナルギヤ151の中心位置よりも図中左側、プラネタリピニオンギヤ152はインターナルギヤ151の中心位置よりも図中右側に位置している。すなわち、クランク軸12は、プラネタリピニオンギヤ152の歯元円直径と歯先円直径とに基づいて算出される偏心量分だけ、インターナルギヤ151の中心位置よりも図中左側に向かって偏心している状態でクランクケース17に支持されている。そして、この状態から、クランク軸12が図中時計回り方向に偏心回転すると、ピストン10が下降して吸気行程を開始する。すると、可動クランクギヤ150は、プラネタリピニオンギヤ152に噛み合いながら図中時計回り方向に自転しつつ、インターナルギヤ151の中心位置を回転中心として図中時計回り方向に公転する。また、プラネタリピニオンギヤ152は、可動クランクギヤ150とインターナルギヤ151とに噛み合いながら図中反時計回り方向に自転しつつ、インターナルギヤ151の内周歯面に沿って図中時計回り方向に公転する。
そして、図2(a)の状態からクランク軸12が1/2回転すると、図2(b)に示されるように、ピストン10が吸気下死点に達すると共に、ギヤ比の関係上、可動クランクギヤ150とプラネタリピニオンギヤ152との自転中心を結んだ線分は、シリンダ中心軸Z−Z上に位置していると共に、可動クランクギヤ150の自転中心がプラネタリピニオンギヤ152の自転中心よりもピストン側に位置する。すなわち、クランク軸12は、プラネタリピニオンギヤ152の歯元円直径と歯先円直径とに基づいて算出される偏心量分だけ、インターナルギヤ151の回転中心軸よりもピストン側に向かって偏心している状態でクランクケース17に支持されている。これにより、吸気下死点におけるピストン10の位置が高めに設定されることとなる。そして、この状態から、クランク軸12が図中時計回り方向に回転すると、ピストン10が上昇して圧縮行程を開始する。
図2(b)の状態からクランク軸12が1/2回転すると、図2(c)に示されるように、ピストン10が圧縮行程での上死点位置に到達する。この状態にあっては、可動クランクギヤ150とプラネタリピニオンギヤ152との自転中心を結んだ線分は、シリンダ中心軸Z−Zに直交していると共に、可動クランクギヤ150はインターナルギヤ151の中心位置よりも図中右側、プラネタリピニオンギヤ152はインターナルギヤ151の中心位置よりも図中左側に位置している。このため、クランク軸12は、プラネタリピニオンギヤ152の歯元円直径と歯先円直径とに基づいて算出される偏心量分だけインターナルギヤ151の中心位置よりも図中右側に向かって偏心している状態でクランクケース17に支持されているので、排気行程での上死点位置と同じ高さにピストン10が位置することとなる。
燃焼室内で混合気を燃焼させるとピストン10が押し下げられて、図2(c)の状態からクランク軸12が1/2回転すると、図2(d)に示されるように、ピストン10が膨張下死点に到達する。可動クランクギヤ150とプラネタリピニオンギヤ152との自転中心は、シリンダ中心軸Z−Z上に位置していると共に、可動クランクギヤ150の自転中心がプラネタリピニオンギヤ152の自転中心よりも反ピストン側(クランクピン側)に位置する。すなわち、クランク軸12は、プラネタリピニオンギヤ152の歯元円直径と歯先円直径とに基づいて算出される偏心量分だけインターナルギヤ151の回転中心軸から反ピストン側に向かって偏心している状態でクランクケース17に支持されているので、膨張下死点におけるピストン10の位置が吸気下死点におけるピストン10の位置よりも低くなる。このように、圧縮比に対して膨張比を高めると、燃焼室で燃焼したガスが十分に膨張するようになるので燃焼効率が向上することとなる。
次に、本エンジンが圧縮上死点(圧縮比)をより高くして回転する様子を図3(a)〜(d)を用いて説明する。
図3(a)〜(d)は、本エンジンが圧縮比をより高くして回転する様子を模式的に示した図1中のA矢視図である。
本エンジンが圧縮比をより高くして回転する場合は、制御ユニット193が、エンジン状態が低速側のために圧縮比をより高めることによって出力と燃費とをかせぐ必要があると判断した場合である。
この場合、排気行程を用いて説明すると、制御ユニット193は、インターナルギヤ151が、ピストン10の大端部111の回転方向(図中にあっては時計回り方向)とは異なる方向に1/4回転(90度)するように駆動モータ190を駆動制御する。駆動モータ190の駆動制御前を示したのが図2(a)、駆動制御後を示したのが図3(a)である。
すると、プラネタリピニオンギヤ152は、ギヤ比の関係上、図3(a)に示されるように、インターナルギヤ151の回動によって、インターナルギヤ151の回転中心軸を回転中心としてピストン10の大端部111の回転方向とは異なる方向に1/8(45度)回転だけ位相がずれた位置に位置するようになる。さらには、このプラネタリピニオンギヤ152の位置が、ピストン10の大端部111の回転方向とは異なる方向に45度ずれる(位相が変化する)ことにより、可動クランクギヤ150の位相も変化してクランク軸12が引き下げられるようになる。すなわち、排気上死点は、図2(a)の排気行程での上死点位置H1よりも引き下げられることとなる。
吸入行程にあっては、プラネタリピニオンギヤ152は、図2(b)に示されたプラネタリピニオンギヤ152の位置に比べて、ピストン10の大端部111の回転方向とは異なる方向に位相が45度ずれることにより、図3(b)に示されるように、可動クランクギヤ150の回転中心位置が引き下げられる。すなわち、吸気下死点は、図2(b)の下死点位置H2よりも引き下げられることとなる。
圧縮行程にあっては、プラネタリピニオンギヤ152は、図2(c)に示されたプラネタリピニオンギヤ152の位置に比べて、ピストン10の大端部111の回転方向とは異なる方向に位相が45度ずれることにより、図3(c)に示されるように、可動クランクギヤ150の回転中心位置が引き上げられる。すなわち、圧縮上死点は、図2(c)の上死点位置H1よりも引き上げられることとなる。
膨張行程にあっては、プラネタリピニオンギヤ152は、図2(d)に示されたプラネタリピニオンギヤ152の位置に比べて、ピストン10の大端部111の回転方向とは異なる方向に位相が45度ずれることにより、図3(d)に示されるように、可動クランクギヤ150の回転中心位置が引き上げられる。すなわち、膨張下死点は、図2(d)の下死点位置H3よりも引き下げられることとなる。
このように、ピストン10の圧縮行程における圧縮上死点が、図2(c)の上死点位置H1よりも高くなった分、圧縮比がより高くなるので、低速側でのトルクと燃費とをかせぐことができるようになる。
次に、本エンジンが圧縮比を低くしながら回転する様子を図4(a)〜(d)を用いて説明する。
図4(a)〜(d)は、本エンジンが圧縮比を低くして回転する様子を模式的に示した図1中のA矢視図である。
本エンジンが圧縮比を低くして回転する場合は、制御ユニット193が、エンジンが高速側でまわっているためノッキングを燃費を悪化させずに防止する必要があると判断した場合である。
この場合、排気行程を用いて説明すると、制御ユニット193は、インターナルギヤ151が、ピストン10の大端部111の回転方向(図中にあっては時計回り方向)と同一方向に1/4(90度)回転するように駆動モータ190を駆動制御する。駆動モータ190の駆動制御前を示したのが図2(a)、駆動制御後を示したのが図4(a)である。
すると、プラネタリピニオンギヤ152は、図4(a)に示されるように、インターナルギヤ151の回動によって、インターナルギヤ151の回転中心軸を回転中心としてピストン10の大端部111の回転方向と同一方向に1/8(45度)回転だけ位相がずれた位置に位置するようになる。さらには、このプラネタリピニオンギヤ152の位置が、ピストン10の大端部111の回転方向とは異なる方向に45度ずれる(位相が変化する)ことにより、可動クランクギヤ150の回転中心位置が引き上げられる。すなわち、排気上死点は、図2(a)の上死点位置H1よりも引き上げられることとなる。
吸入行程にあっては、プラネタリピニオンギヤ152は、図2(b)に示されたプラネタリピニオンギヤ152の位置に比べて、ピストン10の大端部111の回転方向と同一方向に位相が45度ずれることにより、図4(b)に示されるように、可動クランクギヤ150の回転中心位置が引き下げられる。すなわち、吸気下死点は、図2(b)の下死点位置H2よりも引き下げられることとなる。
圧縮行程にあっては、プラネタリピニオンギヤ152は、図2(c)に示されたプラネタリピニオンギヤ152の位置に比べて、ピストン10の大端部111の回転方向とは異なる方向に位相が45度ずれることにより、図4(c)に示されるように、可動クランクギヤ150の回転中心位置が引き下げられることとなる。すなわち、圧縮上死点は、図2(c)の上死点位置H1よりも引き下げられることとなる。
膨張行程にあっては、プラネタリピニオンギヤ152は、図2(d)に示されたプラネタリピニオンギヤ152の位置に比べて、ピストン10の大端部111の回転方向とは異なる方向に位相が45度ずれることにより、図4(d)に示されるように、可動クランクギヤ150の回転中心位置が引き上げられることとなる。すなわち、膨張下死点は、図2(d)の下死点位置H3よりも引き上げられることとなる。
このように、ピストン10の圧縮行程における圧縮上死点が、図2(c)の上死点位置H1よりも低くなった分、圧縮比が低くなる(圧縮比がおちる)ので、高速側での性能を悪化させることなくノッキングを防ぐことができるようになる。
以上述べたように本発明のエンジンのクランクシャフト構造によれば、エンジン状態が低速側の場合、制御ユニット193は、駆動装置19を用いてインターナルギヤ151をピストン10の大端部111の回転方向とは異なる方向に1/4回転(90度)だけ回動する。すると、このインターナルギヤ151に噛み合うプラネタリピニオンギヤ152の位置が、ギヤ比の関係上、ピストン10の大端部111の回転方向とは異なる方向に45度ずれた位置に位置するように位相が変化するので、圧縮行程における可動クランクギヤ150の回転中心位置が引き上げられることとなり、圧縮比がより高くなって低速時におけるトルクと燃費とをかせぐことができるようになる。
また、エンジン状態が高速側の場合、制御ユニット193は、駆動装置19を用いてインターナルギヤ151をピストン10の大端部111の回転方向と同一方向に1/4回転(90度)だけ回動する。すると、このインターナルギヤ151に噛み合うプラネタリピニオンギヤ152の位置が、ギヤ比の関係上、ピストン10の大端部111の回転方向と同一方向に45度ずれた位置に位置するように位相が変化するので、圧縮行程における可動クランクギヤ150の回転中心位置が引き下げられることとなり、圧縮比がおちて高速時における性能を悪化させることなくノッキングを防止することができるようになる。
なお、上述した構成にあっては、遊星歯車機構15のプラネタリピニオンギヤ152は1つとしたが、これに限定されるものではなく、プラネタリピニオンギヤを複数備えるようにしてもよい。
ここで、複数のプラネタリピニオンギヤを備えた遊星歯車機構について図5を用いて説明する。図5は、本発明の他の実施形態に係るエンジンのクランクシャフト構造を示したスケルトン図である。
図5に示されるように、本発明の他の実施形態に係るエンジンのクランクシャフト構造は、ピストン10、コンロッド11、クランク軸12、偏心軸受13,14、遊星歯車機構15、駆動装置19を備えて構成されている。
すなわち、クランク軸12の2つのクランクジャーナル120,121は、クランクケース17にそれぞれ偏心軸受13,14を介して偏心回転可能に支持されている。これら偏心軸受13,14に軸支されたクランク軸12の偏心量は、遊星歯車機構15の第1〜第3のプラネタリピニオンギヤ1521〜1523のギヤ径状(歯元円直径と歯先円直径)に応じて設定されている。一方(図中右側)のクランクジャーナル121には、クランクギヤ190が一体的に結合固定されていると共に、このクランクギヤ190と噛み合うようにクランクケース17に回転可能に軸支されたインターナルギヤ191の回転中心軸に、エンジン動力を変速装置(図示せず)に伝達するための出力軸18が一体的に連なっている。この出力軸18の回転中心軸Zは、偏心軸受13,14の回転中心軸と一致し、かつ遊星歯車機構15のインターナルギヤ151の回転中心軸上と一致するように設定されている。また、他方(図中左側)の偏心軸受13に軸支されたクランクジャーナル120は、偏心軸受13に支持された状態で、出力軸18とは異なる方向(図中左方向)に向かって延設されていると共に、延設されたクランクジャーナル120とクランクケース17との間に遊星歯車機構15が設けられている。
遊星歯車機構15は、可動クランクギヤ150、インターナルギヤ151、第1〜第3のプラネタリピニオンギヤ1521〜1523、プラネタリキャリア153を備えている。
可動クランクギヤ150は、クランクジャーナル120の軸端部に一体的に設けられている共に、この可動クランクギヤ150の図中左側方にオフセットした位置には、クランクケース17に回転可能に支持されたインターナルギヤ151が配置されている。インターナルギヤ151の回転中心軸は、出力軸18の軸心上に位置するように設定されているが、可動クランクギヤ150とは軸心がずれている。また、可動クランクギヤ150とインターナルギヤ151とは歯数比1:1に設定されている。つまり、可動クランクギヤ150の歯先円(図中破線で示す)の大きさとインターナルギヤ151の歯元円(図中実線で示す)の大きさとがほぼ一致すると共に、可動クランクギヤ150(図中実線で示す)の歯元円の大きさとインターナルギヤ151の歯先円(図中破線で示す)の大きさとがほぼ一致するように設定されている。
インターナルギヤ151は、クランク軸12の位相を変化させる位相可変ギヤであって、インターナルギヤ151を回動する駆動力が伝達される外向き歯部151aと、プラネタリピニオンギヤ152と噛み合う内向き歯部151bとを備えている。
外向き歯部151bは、インターナルギヤ151の側面から可動クランクギヤ150とは異なる方向に筒状に突出した突出部151cの外周面部に設けられている。この外向き歯部151bは、駆動モータ190の出力軸192の先端部に設けられた駆動ギヤ191に噛み合っている。駆動モータ190が動作しない場合は、インターナルギヤ151はクランクケース17に固定された固定ギヤとなる。一方、駆動モータ190が動作して駆動ギヤ191から駆動力が伝達されると、インターナルギヤ151は、駆動ギヤ191の回転方向とは異なる方向に回動する。
内向き歯部151bは、インターナルサンギヤ15の内周部に形成されており、この内向き歯部151bにはプラネタリピニオンギヤ152が噛み合っている。
制御ユニット193は、図示しないマイクロプロセッサと各種入出力ポートとを備え、中央演算部が、ROMによりファームウェア化されている種々のアプリケーションプログラムを実行することにより、各種マップデータと各種車載センサ(ノッキングセンサ含む)とで検出されたエンジン負荷(アクセル開度)、エンジン回転数、車速、ノッキング発生の有無に基づいて、駆動モータ190を駆動制御する。制御例として、低速側では、圧縮比が高くなるようにインターナルギヤ151をピストン10の大端部111の回転方向とは異なる方向に1/4回転するように回動制御し、ノッキング発生の場合と高速側とでは、圧縮比が低くなるようにインターナルギヤ151をピストン10の大端部111の回転方向と同一方向に1/4回転するように回動制御する。
可動クランクギヤ150とインターナルギヤ151との間には、出力軸18を回転中心としてクランク軸12自体を偏心回転させるための第1〜第3のプラネタリピニオンギヤ1521〜1523が設けられている。
同図に示されるように、可動クランクギヤ150と第1のプラネタリピニオンギヤ1521とが噛み合い、第1のプラネタリピニオンギヤ1521と第2のプラネタリピニオンギヤ1522とが噛み合い、かつ第2のプラネタリピニオンギヤ1522と第3のプラネタリピニオンギヤ1523とが噛み合い、かつ第3のプラネタリピニオンギヤ1523とインターナルギヤ151とが噛み合うように設定されている。これら第1〜第3のプラネタリピニオンギヤ1521〜1523は、ほぼ同じ歯元円直径及び歯先円直径であると共に、第1〜第3のプラネタリピニオンギヤ1521〜1523の各回転中心が直角二等辺三角形の各頂点に位置した状態で一塊になって自転しながらインターナルギヤ151の内周歯面に沿って公転するようになっている。また、可動クランクギヤ150及び第1〜第3のプラネタリピニオンギヤ1521〜1523がインターナルギヤ151の中心位置を回転中心として1回公転する間に、可動クランクギヤ150は2回自転するように各ギヤ比が設定されていると共に、これら第1〜第3のプラネタリピニオンギヤ1521〜1523の組合せによってクランク軸12の偏心量を変えることができるようになっている。なお、第1〜第3のプラネタリピニオンギヤ1521〜1523を回転可能に支持するプラネタリキャリア153は、その基端部がクランクケース17に回転可能に支持されている。
また、同図中、ギヤ同士の噛み合っている箇所はハッチングで示した。
かかる構成によれば、エンジン状態が低速側の場合、制御ユニット193は、駆動装置19を用いてインターナルギヤ151をピストン10の大端部111の回転方向とは異なる方向に1/4回転(90度)だけ回動する。すると、このインターナルギヤ151に噛み合うプラネタリピニオンギヤ152の位置が、ギヤ比の関係上、ピストン10の大端部111の回転方向とは異なる方向に45度ずれた位置に位置するように位相が変化するので、圧縮行程における可動クランクギヤ150の回転中心位置が引き上げられることとなり、圧縮比がより高くなって低速時におけるトルクと燃費とをかせぐことができるようになる。
また、エンジン状態が高速側の場合、制御ユニット193は、駆動装置19を用いてインターナルギヤ151をピストン10の大端部111の回転方向と同一方向に1/4回転(90度)だけ回動する。すると、このインターナルギヤ151に噛み合うプラネタリピニオンギヤ152の位置が、ギヤ比の関係上、ピストン10の大端部111の回転方向と同一方向に45度ずれた位置に位置するように位相が変化するので、圧縮行程における可動クランクギヤ150の回転中心位置が引き下げられることとなり、圧縮比がおちて高速時における性能を悪化させることなくノッキングを防止することができるようになる。
本実施形態を水平対向型多気筒エンジンに適用した場合について図6を用いて説明する。図6は、本発明が適用された水平対向4気筒エンジンのクランクシャフト構造を示したスケルトン図である。
なお、以下にあっては、上述した本発明の実施形態に係るエンジンのクランクシャフト構造との違いのみ説明することとする。
同図に示されるように、この水平対向4気筒エンジンは、ユニット化された水平対向2気筒エンジンを2つ直列に連結することによって構成されている。ユニット化された水平対向2気筒エンジンは、クランク軸12の左右両端部がクランクケース17に偏心軸受13,14を介して偏心回転可能に軸支されていると共に、左右のクランク軸12,12は、連結部を挟んで位相が90度ずらされている。また、図中左側のクランク軸12の右端部には可動クランクギヤ200が一体的に結合固定されていると共に、図中右側のクランク軸12の左端部にも可動クランクギヤ201が一体的に結合固定されている。そして、これら2つの可動クランクギヤ200,201が噛み合うインターナルギヤ202を連結部に回転可能に設けることによって、2つのクランク軸12,12の回転同期をとるようになっている。
さらに、図中右側のクランク軸12の右端部には可動クランクギヤ210が一体的に結合固定されていると共に、この可動クランクギヤ210に噛み合うインターナルギヤ211に出力軸18が一体的に結合固定されている。
かかる構成によれば、低速側では圧縮比高くしてトルクと燃費とをかせぎ、高速側では圧縮比をおとすことによって性能を悪化させることなくノッキングを防止することができるエンジンのクランクシャフト構造を得ることができる。
本発明の他の実施形態について図7を用いて説明する。図7(a)〜(d)は、先の実施形態の図2(a)〜(d)に対応する図であり、本実施形態は先の実施形態に対してピストン軸をピストン10が圧縮状態にある時のクランク軸12の中心方向にオフセットさせたものである。なお、先の実施形態とほぼ同様な構成部材については、同一の符号を付している。
すなわち、ピストン軸の代わりにシリンダ軸Z−Zを用いて説明すると、図2に記載のクランクシャフト構造において、ピストン10が圧縮上死点にある時の可動クランクギヤ150の回転中心及びコンロッド11が、クランク軸12の軸端部からみてシリンダ軸Z−Z上に位置するように(図7(c)参照)、クランク軸12及び遊星歯車機構15をオフセットさせたものである。オフセット量は、可動クランクギヤ150の歯元円直径の1/2である。つまり、図2(a)〜(d)に示された排気、吸入、圧縮、膨張におけるシリンダ軸Z−Z軸を、ピストン10が圧縮上死点にある時の可動クランクギヤ150(クランク軸12)の回転中心側となる図中右側に向かって可動クランクギヤ150の歯元円直径の1/2をオフセットさせたのが図7(a)〜(d)である。
このピストン軸をオフセットすることで、排気上死点ではクランク中心がピストン軸から離れることとなり、排気上死点のピストン位置が圧縮上死点のピストン位置より低くなる。このように構成することで、圧縮上死点と排気上死点のピストン位置を相違させることが可能となり、排気時のバルブとの干渉を避ける為のバルブリセスが不要となるため、より良好な燃焼室形状を得ることが可能となる。
なお、上述した構成に駆動装置19を設けた場合は、インターナルギヤ151をピストン10の大端部111の回転方向とは異なる方向または同一方向に1/4回転(90度)すると、このインターナルギヤ151に噛み合うプラネタリピニオンギヤ152が、クランクシャフト12の主軸受部に連なった可動クランクギヤ150の高さ位置を変化させることによって、ピストン10の圧縮上死点を高くしたり低くすることができることは言うまでもない。
なお、インターナルギヤ151を回動させるのは、駆動モータ190にのみ限定されるものではなく、位相変換レバーを用いて機械的に回動するように構成してもよい。図2〜4中の符号Pは位相変換レバーの初期位置、Qは位相変換御のレバー位置を示している。
本発明の実施形態に係るエンジンのクランクシャフト構造を示したスケルトン図である。 (a)〜(d)は、本エンジンが圧縮比一定のまま回転する様子を模式的に示した図1中のA矢視図である。 (a)〜(d)は、本エンジンが圧縮比をより高くして回転する様子を模式的に示した図1中のA矢視図である。 (a)〜(d)は、本エンジンが圧縮比を低くして回転する様子を模式的に示した図1中のA矢視図である。 本発明の他の実施形態に係るエンジンのクランクシャフト構造を示したスケルトン図である。 本発明が適用された水平対向4気筒エンジンのクランクシャフト構造を示したスケルトン図である。 (a)〜(d)は、本発明の他の実施形態に係るエンジンの動作例を説明するための図である。 従来の高膨張比エンジンのクランクシャフト構造の一実施形態を説明するための図である。 従来の高膨張比エンジンのクランクシャフト構造の一実施形態を説明するための図である。 従来の高膨張比エンジンのクランクシャフト構造の一実施形態を説明するための図である。
符号の説明
10…ピストン
11…コンロッド(コネクティングロッド)
12…クランク軸(クランクシャフト)
13,14…偏心軸受
15…遊星歯車機構
150…可動クランクギヤ
151…インターナルギヤ
151a…外向き歯部
151b…内向き歯部
152…プラネタリピニオンギヤ
17…クランクケース
19…駆動装置
190…駆動モータ
191…駆動ギヤ
192…出力回転軸
193…制御ユニット

Claims (4)

  1. 吸気行程の下死点におけるピストンの位置と膨張行程の下死点におけるピストンの位置とを異ならせて圧縮比に対して膨張比を高めたエンジンのクランクシャフト構造において、
    前記ピストンの往復運動を回転運動に変換するクランクシャフトの両端部をクランクケースに一対の偏心軸受を介して偏心回転可能に支持させ、一方の前記偏心軸受にエンジン動力を変速装置に伝達する出力軸を連ね、他方の前記偏心軸受に軸支されたクランクシャフトの主軸を前記出力軸から遠ざかる方向に向かって延設すると共に遊星歯車機構である可動クランクギヤを結合し、かつ前記可動クランクギヤと前記出力軸の回転中心上に中心位置が配置されたインターナルギヤとのギヤ比を1:1とすると共に、前記インターナルギヤを前記可動クランクギヤと非同軸上に配置し、さらに、前記インターナルギヤを前記クランクケース外側から駆動装置により回転可能とし、かつプラネタリピニオンギヤを前記可動クランクギヤと前記インターナルギヤとの間に介設し、前記可動クランクギヤを前記インターナルギヤの中心位置を回転中心として前記プラネタリピニオンギヤのギヤ径状に応じて偏心回転させ、前記インターナルギヤで回転角度を変更することにより圧縮比を変更させることを特徴とするエンジンのクランクシャフト構造。
  2. 前記可動クランクギヤの偏心量は、前記プラネタリピニオンギヤの歯元円直径+(前記プラネタリピニオンギヤの歯先円直径−前記プラネタリピニオンギヤの歯元円直径)/2、であることを特徴とする請求項1に記載のエンジンのクランクシャフト構造。
  3. 前記可動クランクギヤは、2回自転する間に前記インターナルギヤの中心位置を回転中心として1回公転することを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンのクランクシャフト構造。
  4. 前記ピストンの軸をピストンが圧縮上死点にある時のクランクシャフトの中心方向にオフセットさせたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のエンジンのクランクシャフト構造。
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