JP2010006982A - 感光性ポリオルガノシロキサン組成物、ポリオルガノシロキサン硬化レリーフパターン及びその形成方法、並びに半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(a)特定構造のシラノール化合物と特定構造のアルコキシシラン化合物とを、触媒の存在下で水添加を行うことなく重合させて得られるポリシロキサン100質量部、(b)光重合開始剤0.2〜20質量部、(c)非イオン性界面活性剤0.01〜10質量部、並びに(d)アルコール性水酸基を有する化合物及びケトン化合物から選択される少なくとも1種の有機溶媒10〜150質量部、を含む感光性ポリオルガノシロキサン組成物。
【選択図】なし
Description
リソグラフィー性の要求される項目の1つとして、塗布する際のシリコンウエハー等の基材の外縁部分(エッジ)の組成物の除去性がある。スペーサー製造工程において、シリコンウエハーは専用のアームで搬送されるが、この時シリコンウエハー外縁に組成物が残っていると、スペーサーを製造する装置を汚染するという問題がある。そのため、この工程においては、シリコンウエハー外縁部の組成物を取り除くという工程(エッジカット)が行われる。
(a)下記一般式(1)で示される少なくとも1種のシラノール化合物と、下記一般式(2)で示される化合物及び下記一般式(3)で示される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のアルコキシシラン化合物とを、触媒の存在下で水添加を行うことなく重合させて得られるポリオルガノシロキサン100質量部
(b)光重合開始剤0.2〜20質量部、
(c)非イオン性界面活性剤0.01〜10質量部、並びに
(d)アルコール性水酸基を有する化合物及びケトン化合物から選択される少なくとも1種の有機溶媒10〜150質量部
を含む感光性ポリオルガノシロキサン組成物。
で示される少なくとも1種の化合物である、上記[1]に記載の感光性ポリオルガノシロキサン組成物。
基材上に前記感光性ポリオルガノシロキサン組成物を塗布して塗布膜を形成する工程、
パターニングマスクを介して前記塗布膜に活性光線を照射し露光部を光硬化させる工程、
現像液を用いて前記塗布膜の前記露光部以外の部分を除去する工程、
少なくとも前記塗布膜を加熱して前記塗布膜を加熱硬化させる工程
を含む、方法。
前記ポリオルガノシロキサン硬化レリーフパターンが前記スペーサー材として形成されてなる、上記[5]に記載の半導体装置。
集積回路が形成された結晶基板上に形成されたミクロ構造体上に直接又は薄膜層を介して前記感光性ポリオルガノシロキサン組成物を塗布して塗布膜を形成する工程、
パターニングマスクを介して前記塗布膜に活性光線を照射し露光部を光硬化させる工程、
現像液を用いて前記塗布膜の前記露光部以外の部分を除去する工程、
少なくとも前記塗布膜を加熱して前記塗布膜を加熱硬化させる工程
を含む、方法。
(a)ポリオルガノシロキサン
本発明の感光性ポリオルガノシロキサン組成物に用いられるポリオルガノシロキサンは、下記一般式(1)で示される少なくとも1種のシラノール化合物と、下記一般式(2)で示される化合物及び下記一般式(3)で示される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のアルコキシシラン化合物とを混合し、触媒の存在下で水添加を行うことなく重合させる方法で得られる。
ここで上記窒素原子含有複素環は芳香族性を有しても有さなくてもよい。
本発明の感光性ポリオルガノシロキサン組成物には、感光性を付与する目的で、光重合開始剤を添加することが必要である。好ましいものとしては以下の化合物が挙げられる。
本発明の感光性ポリオルガノシロキサン組成物には、有機薄膜に代表される各種基材に対する濡れ性を向上させる目的で、非イオン性界面活性剤を添加することが必要である。界面活性剤にはイオンに解離するイオン性界面活性剤と解離しない非イオン性界面活性剤の2つの種類があるが、イオン性界面活性剤には、金属腐食性のイオン成分を含む場合が多く、これを本発明の感光性ポリオルガノシロキサン組成物に添加すると、半導体装置形成後、残存イオン成分により金属配線等の腐食や絶縁破壊等による動作不良を起こす可能性が高い。よって、本発明の感光性ポリオルガノシロキサン組成物においては、イオン成分を極力含まない、非イオン性の界面活性剤を選択することが重要である。
本発明の感光性ポリオルガノシロキサン組成物には、有機薄膜上での濡れ性を向上させる目的で、アルコール性水酸基を有する化合物及びケトン化合物から選択される少なくとも1種の有機溶媒を添加することが必要である。
メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、1−ペンタノール、イソアミルアルコール、s−アミルアルコール、t−アミルアルコール、2−メチル−1−ブタノール、1−ヘキサノール、2−エチル−1−ブタノール、4−メチル−2−ペンタノール、イソヘキシルアルコール、メチル−1−ペンタノール、s−ヘキサノール、1−ヘプタノール、イソヘプチルアルコール、2,3−ジメチル−1−ペンタノール、1−オクタノール、2−エチルヘキサノール、イソオクチルアルコール、2−オクタノール、3−オクタノール、1−ノナノール、イソノニルアルコール、3,5,5−トリメチルヘキサノール、1−デカノール、イソデシルアルコール、3,7−ジメチル−1−オクタノール、1−ヘンデカノール、1−ドデカノール、イソドデシルアルコール、アリルアルコール、プロパルギルアルコール、ヘキシノール。
ベンジルアルコール、(2−ヒドロキシフェニル)メタノール、(メトキシフェニル)メタノール、(3,4−ジヒドロキシフェニル)メタノール、4−(ヒドロキシメチル)ベンゼン−1,2−ジオール、(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)メタノール、(3,4−ジメトキシフェニル)メタノール、(4−イソプロピルフェニル)メタノール、2−フェニルエタノール、1−フェニルエタノール、2−フェニル−1−プロパノール、p−トリルアルコール、2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)エタン−1−オール、2−(3,4−ジメトキシフェニル)エタン−1−オール、3−フェニルプロパン−1−オール、2−フェニルプロパン−2−オール、シンナミルアルコール、3−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)プロパ−2−エン−1−オール、3−(4−ヒドロキシ−3,5−メトキシフェニル)プロパ−2−エン−1−オール、ジフェニルメタノール、トリチルアルコール、1,2−ジフェニルエタン−1,2−ジオール、1,1,2,2,−テトラフェニルエタン−1,2−ジオール、ベンゼン−1,2−ジメタノール、ベンゼン−1,3−ジメタノール、ベンゼン−1,4−ジメタノール。
シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、テトラヒドロ−2−フランメタノール。
エチレングリコール、エチレングリコールモノアルキル(C=1〜8)エーテル、エチレングリコールモノビニルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジオキサン、ジエチレングリコールモノアルキル(C=1〜6)エーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエチレングリコールモノアルキル(C=1〜3)エーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル、テトラエチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアルキル(C=1〜4)エーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノアルキル(C=1〜3)エーテル、エチレングリコールモノアセタート、プロピレングリコールモノアクリラート、プロピレングリコールモノアセタート。
アセトン、メチルエチルケトン、3−ブチン−2−オン、メチル−n−プロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、3−ペンチン−2−オン、メチルイソプロペニルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メシチルオキシド、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、メチル−n−アミルケトン、メチルイソアミルケトン、エチル−n−ブチルケトン、ジ−n−プロピルケトン、ジイソプロピルケトン、2−オクタノン、3−オクタノン、5−メチル−3−ヘプタノン、5−ノナノン、ジイソブチルケトン、トリメチルノナノン、2,4−ペンタンジオン、2,5−ヘキサンジオン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、アセトフェノン、プロピオフェノン、イソホロン等。
上記した好適な有機溶媒の中でも、特に本発明の感光性ポリオルガノシロキサン組成物における非イオン性界面活性剤の効果の導出性に優れ、同時に安全かつ取り扱いが容易なものとしては、iso−ブチルアルコール、ベンジルアルコール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、メチル−n−アミルケトン、2−オクタノン、アセトフェノンが好ましいものとして挙げられる。
ビニルトリアルコキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリアルコキシシラン、3−グリシドキプロピルトリアルコキシシラン、3−グリシドキプロピルメチルジアルコキシシラン、p−スチリルトリアルコキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリアルコキシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジアルコキシラン、3−アクリロキシプロピルトリアルコキシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジアルコキシラン、N−2(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリアルコキシシラン、N−2(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジアルコキシシラン、3−アミノプロピルトリアルコキシシラン、3−トリアルコキシシリル−N−(1.3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリアルコキシシラン、3−ウレイドプロピルトリアルコキシシラン、3−ウレイドプロピルメチルジアルコキシシラン、3−メルカプトプロピルトリアルコキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジアルコキシシラン、ビス(トリアルコキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−イソシアナトプロピルトリアルコキシシラン等。
本発明はまた、上述した感光性ポリオルガノシロキサン組成物を用いてポリオルガノシロキサン硬化レリーフパターンを形成するための方法を提供する。ポリオルガノシロキサン硬化レリーフパターンの形成方法は、典型的には、基材上に感光性ポリオルガノシロキサン組成物を塗布して塗布膜を形成する工程、パターニングマスクを介して該塗布膜に活性光線を照射し露光部を光硬化させる工程、現像液を用いて該塗布膜の露光部以外の部分を除去する工程、及び少なくとも塗布膜を加熱して塗布膜を加熱硬化させる工程を含む。上記各工程について以下で更に説明する。
本発明の感光性ポリオルガノシロキサン組成物を、例えばシリコンウェハー、セラミック基板、アルミ基板等及びこれらに有機薄膜を形成した基板等の、所望の各種基材上に塗布して塗布膜を形成する。塗布装置又は塗布方法としては、スピンコーター、ダイコータ−、スプレーコーター、浸漬、印刷、ブレードコーター、ロールコーティング等が利用できる。塗布後、80〜200℃でソフトベーク(プリベーク)しても良い。
所望のパターニングマスクをフォトマスクとして介し、コンタクトアライナー、ミラープロジェクション、ステッパー等の露光投影装置を用いて、上記で形成した塗布膜に活性光線を照射する。
現像液による現像は、浸漬法、パドル法、及び回転スプレー法等の方法から選択して行うことが出来る。これにより、塗布膜の未硬化部分、すなわち露光部以外の部分が除去されて現像後レリーフパターンが得られる。現像液としては、本発明の感光性ポリオルガノシロキサン組成物の良溶媒を単独で、もしくは良溶媒と貧溶媒を適宜混合して用いることが出来る。良溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、N−アセチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ-ブチロラクトン、α−アセチル−ガンマブチロラクトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−アミルケトン等が、貧溶媒としてはメタノール、エタノール、iso−プロパノール、ブタノール、イソブタノール、ペンタノール、メチルイソブチルカルビノール及び水等が用いられる。
得られた現像後レリーフパターンは、例えば150〜250℃という、従来よりも遙かに低い硬化温度で加熱硬化され、ポリオルガノシロキサン硬化レリーフパターン(以下、硬化レリーフパターン、と略称する場合もある。)に変換される。この加熱硬化は、ホットプレート、イナートオーブン、温度プログラムを設定できる昇温式オーブン等を用いて行うことが出来る。加熱硬化させる際の雰囲気気体としては空気を用いてもよく、必要に応じて窒素、アルゴン等の不活性ガスを用いてもよい。上述のようにして、ポリオルガノシロキサン硬化レリーフパターンを形成することができる。
本発明はまた、上記ポリオルガノシロキサン硬化レリーフパターンを含む半導体装置及びその製造方法を提供する。上述したポリオルガノシロキサン硬化レリーフパターンは、例えば、シリコンウェハー等の基材上に形成された半導体装置の表面保護膜、層間絶縁膜、α線遮蔽膜、又はマイクロレンズアレイ等のミクロ構造体と、該ミクロ構造体を被覆するためのパッケージ材と、の間の支持体(隔壁)の少なくともいずれかとして使用できる。半導体装置の製造において、上記したポリオルガノシロキサン硬化パターンの形成以外の工程は周知の半導体装置の製造方法を適用でき、これにより、CMOSイメージセンサ等の光学素子を含む、各種の半導体装置を製造することができる。また、上述した本発明の感光性ポリオルガノシロキサン組成物を硬化させた樹脂からなる塗膜を有する電子部品や半導体装置を得ることができる。
(ポリオルガノシロキサンP−1の合成)
水冷コンデンサーおよびバキュームシール付き撹拌羽根を装着した容量2リットルの丸底フラスコに、ジフェニルシランジオール540.78g(2.5mol)、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン577.41g(2.325mol)、テトラ−iso−プロポキシチタン24.87g(0.0875mol)を仕込み、撹拌を開始した。これをオイルバスに浸け、加熱温度を120℃に設定し、室温より加熱を開始した。途中、重合反応の進行に伴って発生するメタノールを水冷コンデンサーで還留させつつ、反応溶液温度が一定となるまで反応させ、その後更に30分間、加熱撹拌を継続した。
(ポリオルガノシロキサンP−2の合成)
水冷コンデンサーおよびバキュームシール付き撹拌羽根を装着した容量500mlの三つ首丸底フラスコに、ジフェニルシランジオール86.52g(0.4mol)、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン52.45g(0.211mol)、3−モルホリノプロピルトリメトキシシラン35.12g(0.141mol)、テトラ−isoプロポキシチタン6.82g(0.024mol)を仕込み、撹拌を開始した。これをオイルバスに浸け、温度を120℃に設定し、室温より加熱を開始した。途中、重合反応の進行に伴って発生するメタノールを水冷コンデンサーで還留させつつ、反応溶液温度が一定となるまで反応させ、その後更に30分間、加熱撹拌を継続した。
(感光性ポリオルガノシロキサン組成物C−1の調製)
(a)ポリオルガノシロキサンとしての、合成例1で得られたポリオルガノシロキサンP−1を100質量部に対して、(b)光重合開始剤として2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(チバ・ジャパン製IRGACURE369)を4質量部、(c)非イオン性界面活性剤として下記式(7)で示される非イオン性界面活性剤S−1(OMNOVA Solutions製 商標名PolyFox 品番PF−656)を0.4質量部、(d)有機溶媒としての分散溶媒としてベンジルアルコールを30質量部、同じく分散溶媒としてメチル−n−アミルケトンを30質量部、その他成分として、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンを0.4質量部、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート(エチレングリコールユニット数30 日油製PDBE−1300)を30質量部、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを30質量部、シリコーンレジン(小西化学製SR−20)を150質量部、それぞれ計量混合し、孔径0.2ミクロンのテフロン(登録商標)製フィルターでろ過し、ワニス状の感光性ポリオルガノシロキサン組成物C−1を得た。
(感光性ポリオルガノシロキサン組成物C−2の調製)
実施例1における非イオン性界面活性剤S−1を、下記式(8)で示される界面活性剤S−2(OMNOVA Solutions製 商標名PolyFox 品番PF−6320)とした以外は実施例1と同様にして、ワニス状の感光性ポリオルガノシロキサン組成物C−2を得た。
(感光性ポリオルガノシロキサン組成物C−3の調製)
実施例1における分散溶媒をアセトフェノン30質量部、ベンジルアルコール30質量部に置き換えた以外は実施例1と同様にして、ワニス状の感光性ポリオルガノシロキサン組成物C−3を得た。
(感光性ポリオルガノシロキサン組成物C−4の調製)
実施例1における分散溶媒をイソブチルアルコール30質量部、ベンジルアルコール30質量部に置き換えた以外は実施例1と同様にして、ワニス状の感光性ポリオルガノシロキサン組成物C−4を得た。
(感光性ポリオルガノシロキサン組成物C−5の調製)
実施例1における分散溶媒を2−オクタノン30質量部、エチレングリコールモノフェニルエーテル30質量部に置き換えた以外は実施例1と同様にして、ワニス状の感光性ポリオルガノシロキサン組成物C−5を得た。
(感光性ポリオルガノシロキサン組成物C−6の調製)
(a)ポリオルガノシロキサンとしての、合成例2で得られたポリオルガノシロキサンP−2を100質量部に対して、(b)光重合開始剤として2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(チバ・ジャパン製IRGACURE369)を4質量部、(c)非イオン性界面活性剤として非イオン性界面活性剤S−1(OMNOVA Solutions製 商標名PolyFox 品番PF−656)を0.4質量部、(d)有機溶媒としての分散溶媒としてベンジルアルコールを30質量部、同じく分散溶媒としてメチル−n−アミルケトンを30質量部、その他成分として、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンを0.4質量部、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート(エチレングリコールユニット数30 日油製PDBE−1300)を30質量部、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを30質量部、シリコーンレジン(ダウ・コーニング製217フレーク)を150質量部、それぞれ計量混合し、孔径0.2ミクロンのテフロン(登録商標)製フィルターでろ過し、ワニス状の感光性ポリオルガノシロキサン組成物C−6を得た。
(感光性ポリオルガノシロキサン組成物C−7の調製)
実施例6における非イオン性界面活性剤S−1を、非イオン性界面活性剤S−3[(ヒドロキシエチレンオキシプロピル)メチルシロキサン−ジメチルシロキサン化合物、Gelest製 品番CMS−626]に変更した以外は実施例6と同様にして、ワニス状の感光性ポリオルガノシロキサン組成物C−7を得た。
(感光性ポリオルガノシロキサン組成物C−8の調製)
実施例6における非イオン性界面活性剤S−1を、非イオン性界面活性剤S−4[パーフルオロアルキル基含有オリゴマーである、大日本インキ化学工業製、商標名メガファック 品番R−08]に変更した以外は実施例6と同様にして、ワニス状の感光性ポリオルガノシロキサン組成物C−8を得た。
(感光性ポリオルガノシロキサン組成物C−9の調製)
(d)有機溶媒としてのアルコール又はケトンの有機溶媒を用いず、別途、希釈溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンを60質量部添加した以外は実施例1と同様にして、ワニス状の感光性ポリオルガノシロキサン組成物C−9を得た。
○:ウェハー端から2mm未満。ウェハー中心方向への塗膜の後退なし。
×:ウェハー端から2mm以上5mm未満。ウェハー中心方向へ若干の塗膜後退あり。
結果を表1に示す。
本発明の実施例、比較例で調製した感光性ポリオルガノシロキサン組成物を、スピンコーター(東京エレクトロン製 型式名クリーントラックマーク7)を用いて6インチシリコンウエハー上に塗布し、125℃で12分間ソフトベークし、初期膜厚45ミクロンの塗膜を得た。この塗膜をi線ステッパー露光機(ニコン製 型式名NSR2005i8A)により、CMOSイメージセンサーのレンズアレイ保護用スペーサー構造を模した格子状パターンをデザインした評価用フォトマスクを通して、露光量を100〜900mJ/cm2の範囲で横方向に100mJ/cm2ずつ、フォーカスを16ミクロン〜32ミクロンの範囲で縦方向に2ミクロンずつ、それぞれ段階的に変化させて露光した。露光から30分後、現像液としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを用いて、未露光部が完全に溶解消失するまでの時間に1.4を乗じた時間の回転スプレー現像を施し、引き続きiso−ブチルアルコールで10秒間回転スプレーリンス処理を施して格子状のレリ−フパターンを得た。
上記組成物を、上述の感光特性評価と同様にして、6インチシリコンウェハー上にアルミニウムを真空蒸着した基材上に塗布、ソフトベークした後、縦型キュア炉(光洋サーモシステム製、形式名VF−2000B)を用いて、窒素雰囲気下、180℃で2時間の加熱硬化処理を施し、硬化後膜厚10μmの樹脂膜を作製した。この樹脂膜を、ダイシングソー(ディスコ製、型式名DAD−2H/6T)を用いて3.0mm幅にカットし、10%塩酸水溶液に浸漬してシリコンウェハー上から剥離し、短冊状のフィルムサンプルとした。
Claims (10)
- 下記(a)〜(d)成分、
(a)下記一般式(1)で示される少なくとも1種のシラノール化合物と、下記一般式(2)で示される化合物及び下記一般式(3)で示される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のアルコキシシラン化合物とを、触媒の存在下で水添加を行うことなく重合させて得られるポリオルガノシロキサン100質量部
(b)光重合開始剤0.2〜20質量部、
(c)非イオン性界面活性剤0.01〜10質量部、並びに
(d)アルコール性水酸基を有する化合物及びケトン化合物から選択される少なくとも1種の有機溶媒10〜150質量部
を含む感光性ポリオルガノシロキサン組成物。 - 前記(c)成分が、フッ素原子を少なくとも1つ含有する、請求項1に記載の感光性ポリオルガノシロキサン組成物。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の感光性ポリオルガノシロキサン組成物を用いた、ポリオルガノシロキサン硬化レリーフパターンの形成方法であって、
基材上に前記感光性ポリオルガノシロキサン組成物を塗布して塗布膜を形成する工程、
パターニングマスクを介して前記塗布膜に活性光線を照射し露光部を光硬化させる工程、
現像液を用いて前記塗布膜の前記露光部以外の部分を除去する工程、
少なくとも前記塗布膜を加熱して前記塗布膜を加熱硬化させる工程
を含む、方法。 - 請求項4に記載の方法によって得られる、ポリオルガノシロキサン硬化レリーフパターン。
- 請求項5に記載のポリオルガノシロキサン硬化レリーフパターンを含む、半導体装置。
- 集積回路が形成された結晶基板と、前記結晶基板上に形成されたミクロ構造体と、該ミクロ構造体を被覆するためのパッケージ材と、該パッケージ材を該ミクロ構造体上に支持するためのスペーサー材とを有し、
前記ポリオルガノシロキサン硬化レリーフパターンが前記スペーサー材として形成されてなる、請求項5に記載の半導体装置。 - 前記集積回路がフォトダイオードを含む、請求項7に記載の半導体装置。
- 前記ミクロ構造体がマイクロレンズである、請求項7に記載の半導体装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の感光性ポリオルガノシロキサン組成物を用いた、半導体装置の製造方法であって、
集積回路が形成された結晶基板上に形成されたミクロ構造体上に直接又は薄膜層を介して前記感光性ポリオルガノシロキサン組成物を塗布して塗布膜を形成する工程、
パターニングマスクを介して前記塗布膜に活性光線を照射し露光部を光硬化させる工程、
現像液を用いて前記塗布膜の前記露光部以外の部分を除去する工程、
少なくとも前記塗布膜を加熱して前記塗布膜を加熱硬化させる工程
を含む、方法。
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