JP2008141137A - 半導体装置用絶縁膜 - Google Patents

半導体装置用絶縁膜 Download PDF

Info

Publication number
JP2008141137A
JP2008141137A JP2006328675A JP2006328675A JP2008141137A JP 2008141137 A JP2008141137 A JP 2008141137A JP 2006328675 A JP2006328675 A JP 2006328675A JP 2006328675 A JP2006328675 A JP 2006328675A JP 2008141137 A JP2008141137 A JP 2008141137A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insulating film
polyorganosiloxane
film
semiconductor device
lower step
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006328675A
Other languages
English (en)
Inventor
Ichiro Doi
一郎 土井
Masashi Kimura
正志 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Electronics Co Ltd
Original Assignee
Asahi Kasei Electronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Electronics Co Ltd filed Critical Asahi Kasei Electronics Co Ltd
Priority to JP2006328675A priority Critical patent/JP2008141137A/ja
Publication of JP2008141137A publication Critical patent/JP2008141137A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)
  • Formation Of Insulating Films (AREA)

Abstract

【課題】巨大配線を有する半導体装置において下地の段差に応じて発生する絶縁膜の段差を軽減する。
【解決手段】平坦な基材上に形成された高さHの下部段差上に形成された貫通孔を有する半導体装置用絶縁膜において、基材上の膜厚D1が10μm以上20μm以下であり、下部段差上の膜厚に該下部段差の高さを加えた値をD2とし、表面粗さを(D2−D1)/D1×100で表したときに、表面粗さが10%以下であることを特徴とする半導体装置用絶縁膜。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置の保護膜や層間膜として使用される絶縁膜であって、膜厚が厚く、かつ下地の段差の大きさによらず表面粗さが低減された絶縁膜およびその製造方法に関するものである。
電子部品の絶縁材料、並びに半導体装置の表面保護膜、層間絶縁膜、及びα線遮蔽膜などの用途には、優れた耐熱性と電気特性、機械特性を併せ持つポリイミド樹脂が広く用いられている。この樹脂は、通常、感光性ポリイミド前駆体組成物の形で供され、これを基材に塗布し、ソフトベークを施し、所望のパターニングマスクを介して活性光線を照射(露光)し、現像し、熱硬化処理を施すことにより、耐熱性のポリイミド樹脂からなる硬化レリーフパターンを容易に形成させることができるという特徴を有している。(例えば、特許文献1参照。)
また、最近の半導体装置の設計思想として、従来からの多層高密度化の流れと同時に、モジュール間、あるいはチップ間を接続する配線の電気抵抗と、これに伴う抵抗ノイズ、抵抗発熱などを低減する目的で、必要箇所の配線断面を大面積化する試みがなされている。このような、時に高さ10μm以上の「巨大配線」層を従来のポリイミド前駆体組成物で被覆し、熱硬化させると、主に残存溶剤成分の揮散により、40%前後もの体積収縮をきたし、「巨大配線」上とその周辺とで大きな段差が生じてしまう。しかも被覆されるべき配線層の厚さに対応して、被覆層の厚さも厚くしなければならないため、その表面に発生する段差も必然的に大きくなってしまう。これをより均一かつ平坦に被覆しうる絶縁膜への要求も高い。
絶縁膜の表面を平坦化する方法としては、既に化学機械研磨法が知られている。この方法は、段差上に化学気相成長法などの方法で絶縁膜を形成しておき、その表面を研磨することにより平坦性を確保するものである。しかしながら、この方法は研磨そのものに大掛かりな装置を必要とし、かつ研磨工程の後に半導体装置の製造工程に必要な清浄度を確保するための洗浄工程をも必要とするなど、製造工程が複雑になるという欠点がある。
また、絶縁膜が形成される基材上の段差が非常に大きい場合は、研磨される絶縁膜の表面粗さもそれに伴って大きくなるが、この場合は研磨によって除去される分、初期の膜厚を厚くしなければならず、成膜工程に負担が増大する。しかも膜厚がある程度以上に厚くなると絶縁膜自身に発生する残留応力によりクラック等の欠陥が発生するという懸念もあった。従って従来知られた方法では、絶縁膜の膜厚を無制限に厚くすることはできず、一般には数μm程度が限界である。半導体装置の製造工程のうち、トランジスタとトランジスタの接続を目的とする配線を形成する、いわゆる前工程と呼ばれる部分においては、この程度の膜厚でも十分であるが、前述した巨大配線が形成されるような後工程と呼ばれる部分で使用するには、より厚くかつ平坦な絶縁膜、および化学機械研磨のような方法によらずにこれを形成する方法が望まれていた。
特許第2826940号公報
本発明の課題は、基材に下部段差がある場合でもそれを被覆し得る膜厚を有し、かつ基材の下部段差を平坦化した半導体装置用絶縁膜を提供しようとするものである。
本発明の第一は、平坦な基材上に形成された高さHの下部段差上に形成された貫通孔を有する半導体装置用絶縁膜において、基材上の膜厚D1が10μm以上20μm以下であり、下部段差上の膜厚に該下部段差の高さを加えた値をD2とし、表面粗さを(D2−D1)/D1×100で表したときに、表面粗さが10%以下であることを特徴とする半導体装置用絶縁膜である。
本発明の第二は、平坦な基材上に形成された高さHの下部段差上に形成された貫通孔を有する半導体装置用絶縁膜において、基材上の膜厚D1が10μm以上20μm以下であり、下部段差上の膜厚に該下部段差の高さを加えた値をD2とし、表面粗さを(D2−D1)/D1×100で表したときに、表面粗さが10%以下であることを特徴とするポリオルガノシロキサンからなる半導体装置用絶縁膜である。
本発明の第三は、このような半導体装置用絶縁膜で特に下部段差の高さHが5μm以上10μm以下であることを特徴とする本発明の第一または第二に記載の半導体装置用絶縁膜である。
本発明の第四は、固形分濃度が85%以上の感光性樹脂組成物を、下部段差を有する基材上に塗布して感光性樹脂層を形成する工程と、該感光性樹脂層をフォトリソグラフィ法により貫通孔を有する薄膜とする工程と、該薄膜を熱処理する工程とを有する本発明の一〜三のいずれかに記載の半導体装置用絶縁膜の製造方法である。
本発明によれば、下部段差を有する基材上に形成された10〜20μmの膜厚を有する絶縁膜であって、表面の平坦性が確保された半導体装置用絶縁膜を簡便な方法で得ることができる。
以下本発明について、必要な場合には適宜図面を参照しながら、より具体的に説明する。
<本発明の半導体装置用絶縁膜およびその形成方法>
図1は本発明の半導体装置用絶縁膜が形成された半導体装置について、下部段差被覆後の平坦さが明確になるよう、模式的に示した図である。図中3は基材、2は基材3上に形成された下部段差である。この段差は、実際の半導体装置においては、トランジスタやキャパシタ等を相互に接続する配線の場合や、あるいはこれらの配線を半導体装置外部と接続するパッドの場合などがある。4は絶縁膜を貫通する貫通孔である。この貫通孔は、実際の半導体装置においては、例えば絶縁膜下部に位置する金属配線と絶縁膜上部に位置する金属配線との電気的接続に使用される導通部、いわゆるビアホールなどを設けるために用いられる。
記号D1は、下部段差2が形成されていない、いわば段差の底部にあたる部分からの絶縁膜1の膜厚を表しており、この部分において絶縁膜1の膜厚は最も厚くなる。これに対し記号D2は、下部段差2が形成されている部分における基材表面から絶縁膜表面までの高さを表している。記号Hは下部段差の高さである。本発明の第一においてD1は10μm以上20μm以下であり、かつ絶縁膜の表面粗さを(D2−D1)/D1×100で表したときに、表面粗さは10%以下である。また、本発明の第二において、Hは5μm以上である。
図2および図3は、それぞれ本発明の半導体装置用絶縁膜および従来から知られた半導体装置用絶縁膜の形成過程を模式的に示したものである。それぞれの図において、(a)は半導体用絶縁膜を形成するため、感光性樹脂組成物を基板上に塗布して感光性薄膜5または6を得た後、貫通孔4を形成した状態、(b)はこれを熱処理して絶縁膜1または7とした状態を示す。
まず本発明の半導体装置用絶縁膜の形成工程について説明する。図2(a)において記号D3およびD4は、図1における記号D1およびD2に対応するものである。D3およびD4は熱処理前の膜厚であるので、D3とD4の差は小さく、ほぼD3=D4である。熱処理後は感光性薄膜が収縮するため、D3>D1かつD4>D2である。この際、下部段差の高さHを反映した表面段差D2−D1が絶縁膜表面に生じるが、本発明の半導体装置用絶縁膜は、熱処理による収縮が少ないものであるため、D2−D1は膜厚D1に比べて10%以下に抑えられる。
次に従来知られた半導体装置用絶縁膜、たとえばポリイミドからなる絶縁膜を形成する工程について説明し、本発明の場合と対照する。比較しやすいよう、図3(a)における従来知られた感光性薄膜8を形成する前の構造は図2(a)におけるものと同一であり、かつ感光性薄膜の膜厚D3やD4も図2(a)と全く同一であるものとした。図3(b)において記号D5およびD6は図2(b)におけるD1およびD2に対応するもので、これらとD3およびD4との大小関係も図2の場合と同様である。しかしながら、従来知られた絶縁膜においては、図3(b)を図2(b)と比較すれば明らかなように、表面段差D6−D5は本発明の場合より大きい。これは前述したように、従来知られたポリイミド等の材料では、熱処理による収縮が非常に大きいためである。
次に、本発明の半導体装置用絶縁膜を形成する方法について説明する。本発明の半導体装置用絶縁膜を形成するには、固形分濃度が85%以上の感光性樹脂組成物を用いる。感光性樹脂組成物は、最終的に半導体装置用絶縁膜の成分となる樹脂成分、及び感光性を付与するための光重合開始剤等の感光剤成分の2つを最低限含有する。また基材上に塗布するにはある程度の流動性が必要であるが、樹脂成分自体が十分な流動性を持たない場合もあるので、その場合には組成物中の他の成分と反応せず、常温で液体である有機物を溶剤として添加し、所望の流動性を付与する。ここで固形分濃度とは、感光性樹脂組成物の全重量のうち、前記溶剤以外のものが占める重量の百分率である。このような感光性樹脂組成物を段差を有する基材に塗布した後、配線形成用の溝あるいは配線間導通用の導通部など所望のパターンをリソグラフィ法により形成し、しかる後に熱処理して半導体装置用絶縁膜を得る。溶剤を使用した感光性樹脂組成物を用いる場合に重要なことは、感光性樹脂組成物を基材に塗布した時点から、最終的に絶縁膜を得る過程で、溶剤を揮発させる必要があるということである。最終的に得られる絶縁膜に溶剤が残存していると、絶縁膜形成後の半導体装置製造プロセスでこれが徐々に揮散して好ましくない効果を招くことがあるほか、極端な場合には絶縁膜を通したリーク電流を増大させ、絶縁膜として機能しなくなることがある。言うまでもなく溶剤の揮発の大半は、熱処理工程で進行する。これはすなわち、感光性樹脂組成物が含有していた溶剤が少なければ少ないほど、熱処理前後の膜厚減少も抑制できることを意味する。同時にこのような感光性樹脂組成物であれば、所望の膜厚の絶縁膜を得るのに必要な熱処理前の膜厚が薄くてよい。これは、リソグラフィ法でパターンを形成する際の膜厚がより薄くなることでもあるので、露光感度や解像度、あるいはパターン形状の点で有利である。
<本発明で使用する感光性樹脂組成物>
本発明で使用する固形分濃度が85%以上の感光性樹脂組成物は特に限定されないが、例えば、溶剤を含有しない、または15%以下の溶剤を含有する感光性ポリオルガノシロキサンが好適に用いられる。このようなポリオルガノシロキサンとしては、一般式(1)で示される、少なくとも1種のシラノール化合物と、一般式(2)で示される、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物とを重合させて得られる組成物に、光重合開始剤を添加したものが挙げられる。
Figure 2008141137
Figure 2008141137
(ここで、Rは少なくとも芳香族基を1つ含む炭素数6〜20の基である。R’はエポキシ基及び炭素−炭素二重結合基を少なくとも1つ含む炭素数2〜15の基からなる群から選ばれる少なくとも1つの基である。R’’はメチル基またはエチル基である。)
ポリオルガノシロキサンを得る過程において、その触媒として水酸化カリウム及び水酸化ナトリウムからなる群から選ばれる少なくとも1つの触媒を用いることもできる。
一般式(1)で示されるシラノール化合物において、Rは少なくとも芳香族基をひとつ
含む炭素数6〜20の基である。具体的には、以下の構造で表される基の中から選ばれる
少なくとも1つの基であることが好ましい。
Figure 2008141137
一般式(2)で示されるアルコキシシラン化合物において、R’は炭素数2〜17の基からなるエポキシ基および
炭素−炭素二重結合基を少なくとも1つ含む炭素数2〜17の基からなる群より選択され
る少なくとも1つの基を含む。R’’メチル基またはエチル基である。R’の具体例と
しては、以下の構造で表される基の中から選ばれる少なくとも1つの基であることが好ま
しい。
Figure 2008141137
このようなポリオルガノシロキサンは、一般式(1)で示される、少なくとも1種のシラノール化合物と、同じく一般式(2)で示される、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物に加えて、一般式(3)および一般式(4)で示される群から選ばれる少なくとも1種の金属アルコキシドとを混合し、重合させてもよい。
Figure 2008141137
Figure 2008141137
(ここで、Mはケイ素、ゲルマニウム、チタニウム、ジルコニウムのいずれかを示し、R’’’は炭素数1〜4のアルキル基である。M’はホウ素またはアルミニウムを示し、R’’’’は炭素数1〜4のアルキル基を示す。
一般式(3)および一般式(4)で示される金属アルコキシドは、シラノール化合物(シラノール基)とアルコキシシラン化合物(アルコキシシリル基)の脱アルコール縮合反応を触媒しつつ、自身もアルコキシ基含有化合物として振る舞って脱アルコール縮合反応に関与し、分子内に取り込まれる形でポリシロキサンないしはポリシルセスキオキサン構造を形成する。
その混合比率は、上記のシラノール化合物とアルコキシシラン化合物を1:1で混合するのを基本とし、ここに金属アルコキシドを混合するに際して、アルコキシシラン化合物の一部を置き換える(アルコキシシラン化合物混合量を一定の比率で減じる)形で全体の混合比を調整するのが好ましい。
具体的には、金属アルコキシドとして、一般式(3)で示される4価の金属アルコキシドを用いる場合には、4価の金属アルコキシドとアルコキシシラン化合物を、それぞれ1:2のモル比で換算し、置き換える(4価の金属アルコキシド混合量を1モル増やす毎に、アルコキシシラン化合物を2モル減じる)のが好ましい。また、一般式(4)で示される3価の金属アルコキシドを用いる場合には、3価の金属アルコキシドとアルコキシシラン化合物を、それぞれ2:3のモル比で換算し、置き換えるのが好ましい。
本発明に好適なシラノール化合物としては、ジフェニルシランジオール、ジ−p−トルイルシランジオール、ジ−p−スチリルシランジオール、ジナフチルシランジオールなどが挙げられるが、価格、入手性、性能などを考慮すると、ジフェニルシランジオールが特に好適である。
また、本発明に好適なアルコキシシラン化合物としては、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、1−プロペニルトリメトキシシラン、1−プロペニルトリエトキシシラン、2−プロペニルトリメトキシシラン、2−プロペニルトリエトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、p−スチリルトリエトキシシラン、p−(1−プロペニルフェニル)トリメトキシシラン、p−(1−プロペニルフェニル)トリエトキシシラン、p−(2−プロペニルフェニル)トリメトキシシラン、p−(2−プロペニルフェニル)トリエトキシシランなどが挙げられるが、優れたUV−i線感光特性を得るためには、光重合性の炭素−炭素二重結合を有する、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシランがより好ましく、価格や有害性、性能などを考慮すると、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランが特に好適である。
また、本発明に好適な3価または4価の金属アルコキシドとしては、トリメトキシアルミニウム、トリエトキシアルミニウム、トリ−nプロポキシアルミニウム、トリ−isoプロポキシアルミニウム、トリ−nブトキシアルミニウム、トリ−isoブトキシアルミニウム、トリ−secブトキシアルミニウム、トリ−tertブトキシアルミニウム、トリメトキシボロン、トリエトキシボロン、トリ−nプロポキシボロン、トリ−isoプロポキシボロン、トリ−nブトキシボロン、トリ−isoブトキシボロン、トリ−secブトキシボロン、トリ−tertブトキシボロンテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−nプロポキシシラン、テトラ−isoプロポキシシラン、テトラ−nブトキシシラン、テトラ−isoブトキシシラン、テトラ−secブトキシシラン、テトラ−tertブトキシシラン、テトラメトキシゲルマニウム、テトラエトキシゲルマニウム、テトラ−nプロポキシゲルマニウム、テトラ−isoプロポキシゲルマニウム、テトラ−nブトキシゲルマニウム、テトラ−isoブトキシゲルマニウム、テトラ−secブトキシゲルマニウム、テトラ−tertブトキシゲルマニウム、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラ−nプロポキシチタン、テトラ−isoプロポキシチタン、テトラ−nブトキシチタン、テトラ−isoブトキシチタン、テトラ−secブトキシチタン、テトラ−tertブトキシチタン、テトラメトキシジルコニウム、テトラエトキシジルコニウム、テトラ−nプロポキシジルコニウム、テトラ−isoプロポキシジルコニウム、テトラ−nブトキシジルコニウム、テトラ−isoブトキシジルコニウム、テトラ−secブトキシジルコニウム、テトラ−tertブトキシジルコニウム等が挙げられる。迅速かつ均一な重合反応を達成するには反応温度領域で液状であることが好ましく、また触媒としての活性の高さや入手性等を考慮すると、テトラ−isoプロポキシチタンが特に好適である。
以上、本発明で好適に用いられるシラノール化合物とアルコキシシラン化合物、金属アルコキシドを適宜混合し、加熱することにより、ポリオルガノシロキサンを重合生成させることができる。この際の加熱温度や昇温速度は、生成するポリオルガノシロキサンの重合度を制御する上で重要なパラメーターである。目的の重合度にもよるが、上記原料混合物を70℃〜150℃程度に加熱し、重合させるのが好ましい。
本発明で好適に用いられるシラノール化合物に対して、金属アルコキシドの重合時添加量が2モル%を下回ると、上記好適温度範囲以上に加熱したとしても、ポリオルガノシロキサンの重合度を思うように上げることができない。このような場合、水酸化カリウムや水酸化ナトリウムを触媒として適量添加すると、金属アルコキシドの不足分を補って、生成するポリオルガノシロキサンの重合度を適度に制御することが可能となる。
この場合、反応終了後にカリウムイオンやナトリウムイオンがポリオルガノシロキサン中に残存するが、これらアルカリ軽金属イオンは、イオン交換樹脂などを用いて容易に除去精製することが出来るため、実用上特に問題にはならず、好ましい。
但し、本発明で好適な金属アルコキシドを重合時に添加せず、水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウムの触媒作用だけで本発明のシラノール化合物とアルコキシシラン化合物を重合しようとすると、重合条件に関わらずに、結晶性の高い重合体成分が一部生成することが避けられず、これが結晶化して析出し、白濁や沈殿となり、系が不均化するため好ましくない。この「結晶化」を回避する意味からも、金属アルコキシドを重合時に添加することが好ましく、その重合添加量は、シラノール化合物に対して、少なくとも0.1モル%以上、より好ましくは0.5モル%以上である。
金属アルコキシドの重合添加量の上限は、目的とするポリオルガノシロキサンの性能に依存する。本発明の目的の如く優れたUV−i線感光特性を達成するには、前述の光重合性の炭素−炭素二重結合を有するアルコキシシラン化合物は必須であり、その最低必要量から計算して、金属アルコキシドの重合添加量の上限は、シラノール化合物に対して、多くとも40モル%以下、より好ましくは30モル%以下である。
また、以上に記載した感光性ポリオルガノシロキサン組成物を用いた場合、本発明の絶縁膜は、以下の繰り返し単位(5)の化学構造から選択される少なくとも1つの構造を有するものである。
Figure 2008141137
(Rは、少なくとも芳香族基を1つ含む炭素数6〜20の基である。R’がエポキシ基および炭素−炭素二重結合基を少なくとも1つ含む炭素数2〜17の基からなる群より選択される少なくとも1つを含む基である。R’’はメチル基またはエチル基である。また、Mはケイ素、ゲルマニウム、チタニウム、ジルコニウムのいずれかを示し、R’’’は炭素数1〜4のアルキル基である。Rは架橋していてもしていなくてもよい。)
この際、上記化学構造(5)のうち、(6)を(7)に、(8)を(9)に、(10)を(11)に、それぞれ全て、もしくはその一部を置き換えることも可能である。ここで、Mはケイ素、ゲルマニウム、チタニウム、ジルコニウムのいずれかを示し、R’’’は炭素数1〜4のアルキル基であり、M’はホウ素またはアルミニウムを示し、R’’’’は炭素数1〜4のアルキル基を示す。
Figure 2008141137
Figure 2008141137
Figure 2008141137
Figure 2008141137
Figure 2008141137
Figure 2008141137
本発明で使用する組成物には、感光性を付与する目的で、光重合開始剤を添加することが重要である。好ましいものとしては以下の化合物が挙げられる。
(1)ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノンなどのベンゾフェノン誘導体
(2)2,2’−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン、フェニルグリオキシル酸メチルなどのアセトフェノン誘導体
(3)チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントンなどのチオキサントン誘導体
(4)ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセタールなどのベンジル誘導体
(5)ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチル−1フェニルプロパン−1−オン、などのベンゾイン誘導体
(6)1−フェニル−1,2−ブタンジオン−2−(O-メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−ベンゾイル)オキシム、1,3−ジフェニルプロパントリオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシプロパントリオン−2−(O−ベンゾイル)オキシム、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)などのオキシム系化合物
(7)2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチルプロパン、などのα−ヒドロキシケトン系化合物、
(8)2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)ブタン−1−オンなどのα−アミノアルキルフェノン系化合物、
(9)ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイドなどのフォスフィンオキサイド系化合物
(10)ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)フェニル)チタニウムなどのチタノセン化合物
、などが好ましく挙げられる。また、これらの使用にあたっては、単独でも2種以上の混
合物でもかまわない。
上記した光重合開始剤の中では、特に光感度の点で、(8)のα−アミノアルキルフェ
ノン系化合物がより好ましい。その添加量は、ポリオルガノシロキサン100質量部に対して、0.2〜20質量部とするのが好ましく、1〜10質量部とするのがより好ましい。添加量が0.2質量部を上回ると、露光に際して、光ラジカル重合が充分に進行するだけのラジカルが供給されるため、実用的なレリ−フパターンを得ることができる。また、添加量が20質量部を下回れば、塗膜表面付近での露光吸収が大きくなりすぎることが無く、基板面付近まで露光光線が到達し、よって光ラジカル重合が膜厚方向で均一となり、実用的なレリ−フパターンを得ることができる。
本発明で使用する感光性ポリオルガノシロキサンには、製膜特性や感光特性並びに硬化後の力学特性を改善する目的で、光重合性の不飽和結合基を2つ以上有する化合物(ただしポリオルガノシロキサンを合成する際に使用する原料以外の)を添加してもよい。このようなモノマーとしては、光重合開始剤の作用により重合可能な多官能(メタ)アクリル化合物が好ましく、例えば、ポリエチレングリコールジアクリレート[エチレングリコールユニットの数2〜20]、ポリエチレングリコールジメタクリレート[エチレングリコールユニットの数2〜20]、ポリ(1,2−プロピレングリコール)ジアクリレート[1,2−プロピレングリコールユニット数2〜20]、ポリ(1,2-プロピレングリコール)ジメタクリレート[1,2−プロピレングリコールユニット数2〜20]、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート[テトラメチレングリコールユニット数2〜10]、ポリテトラメチレングリコールジメタクリレート[テトラメチレングリコールユニット数2〜10]、1,4−シクロヘキサンジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート[エチレングリコールユニットの数2〜20]、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリ−2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートトリアクリレート、トリ−2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートトリメタクリレート、グリセロールジアクリレート、グリセロールジメタクリレート、ジトリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジグリシジルエーテル-メタクリル酸付加物、グリセロールジグリシジルエーテル−アクリル酸付加物、ビスフェノールAジグリシジルエーテル−アクリル酸付加物、ビスフェノールAジグリシジルエーテル−メタクリル酸付加物、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート[エチレングリコールユニットの数2〜30]、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート[エチレングリコールユニットの数2〜30]、N,N’−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)尿素などが挙げられる。また、これらの使用にあたっては、必要に応じて、単独でも2種以上を混合して用いてもかまわない。その添加量は、ポリオルガノシロキサン100質量部に対して、1〜100質量部であることが好ましく、5〜50質量部であることがより好ましい。
本発明で感光性ポリオルガノシロキサン組成物を用いる場合、ソフトベーク後のコーティング膜のタック性や流動性を改善する目的で、シリコーンレジンを添加することができる。ここでいうシリコーンレジンとは、例えば、日刊工業新聞社刊「シリコーンハンドブック」(1990)に記されている、アルコキシシリル基やクロロシリル基などの加水分解性基を2〜4個有するオルガノシラン化合物を共加水分解し重合して得られる三次元網目構造をとったポリマーのことを指す。
本発明の目的においては、その中でも、メチル系、フェニル系、フェニルメチル系、フェニルエチル系、フェニルプロピル系などの、いわゆるストレートシリコーンレジンを添加することが好ましい。これらの例としては、KR220L、KR242A、KC89、KR400、KR500(以上信越化学工業製)などのメチルシリコーンレジン、217フレーク(東レ・ダウコーニング製)、SR−20、SR−21(以上小西化学工業製)などのフェニル系シリコーンレジン、KR213、KR9218(以上信越化学工業製)、220フレーク、223フレーク、249フレーク(以上東レ・ダウコーニング製)などのフェニルメチル系シリコーンレジン、SR−23(小西化学工業製)などのフェニルエチル系シリコーンレジン、Z−6018(東レ・ダウコーニング製)などのフェニルプロピル系シリコーンレジン等が挙げられる。
タック性や流動性の改善という目的では、より架橋密度が高く、常用温度域で固体であるシリコーンレジンの添加が好ましく、その意味では上記好適例の中でも、フェニル系もしくはフェニルプロピル系のシリコーンレジンを選択することが特に好ましい。更に、その構造中にシラノール残基を一部有するものを選択した方が、タック性や流動性の改善効果が更に高まる傾向が、本発明者らの検討で明らかになっており、好ましい。
これら本発明に好適なシリコーンレジンの添加量は、ポリオルガノシロキサン成分に対して50〜200質量部であることが好ましい。タック性や流動性の改善効果を得るには最低でも50質量部以上は必要であり、また200質量部以下であれば、i線感光性などのリソグラフィー特性を維持することが可能である。
本発明で用いる組成物においては、溶剤を添加して粘度を調整することもできる。好適な溶剤としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、ピリジン、シクロペンタノン、γ−ブチロラクトン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、1,3−ジメチル−2−イミダゾリノン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アニソール、酢酸エチル、乳酸エチル、乳酸ブチルなどが挙げられ、これらは単独または二種以上の組合せで用いることができる。これらの中でも、N−メチル−2−ピロリドンやγ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが、特に好ましい。これらの溶剤は、塗布膜厚、粘度に応じて、本発明で用いる組成物に適宜加えることができるが、その添加量は固形分濃度が85%以上確保できる範囲にすることが好ましい。
本発明で使用する感光性樹脂組成物には、所望に応じ、光感度向上のための増感剤を添加することができる。このような増感剤としては、例えば、ミヒラーズケトン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,5−ビス(4’−ジエチルアミノベンジリデン)シクロペンタノン、2,6−ビス(4’−ジエチルアミノベンジリデン)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4’−ジメチルアミノベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、2,6−ビス(4’−ジエチルアミノベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)カルコン、2−(4’−ジメチルアミノシンナミリデン)インダノン、2−(4’−ジメチルアミノベンジリデン)インダノン、2−(p−4’−ジメチルアミノビフェニル)ベンゾチアゾール、1,3−ビス(4−ジメチルアミノベンジリデン)アセトン、1,3−ビス(4−ジエチルアミノベンジリデン)アセトン、3,3’−カルボニル−ビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−アセチル−7−ジメチルアミノクマリン、3−エトキシカルボニル−7−ジメチルアミノクマリン、3−ベンジロキシカルボニル−7−ジメチルアミノクマリン、3−メトキシカルボニル−7−ジエチルアミノクマリン、3−エトキシカルボニル−7−ジエチルアミノクマリン、N−フェニル−N−エチルエタノールアミン、N−フェニルジエタノールアミン、N−p−トリルジエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アニリン、4−モルホリノベンゾフェノン、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4−ジエチルアミノ安息香酸イソアミル、ベンズトリアゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、1−フェニル−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾール、1−シクロヘキシル−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾール、1−(tert−ブチル)−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズチアゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ナフト(1,2−p)チアゾール、2−(p−ジメチルアミノベンゾイル)スチレンなどが挙げられる。また、使用にあたっては、単独でも2種以上の混合物でもかまわない。その添加量は、他の添加剤成分量との兼ね合いもあるが、例えば前述の感光性ポリオルガノシロキサン組成物を用いる場合には、ポリオルガノシロキサン100質量部に対して0.1〜10質量部であることが好ましく、1〜5質量部であることがより好ましい。
本発明で使用する組成物には、所望に応じ、保存時の粘度や光感度の安定性を向上させる目的で、重合禁止剤を添加することができる。このような重合禁止剤としては、例えば、ヒドロキノン、N−ニトロソジフェニルアミン、p−tert−ブチルカテコール、フェノチアジン、N−フェニルナフチルアミン、エチレンジアミン四酢酸、1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、2,6−ジ−tert−ブチル−p−メチルフェノール、5−ニトロソ−8−ヒドロキシキノリン、1−ニトロソ−2−ナフトール、2−ニトロソ−1−ナフトール、2−ニトロソ−5−(N−エチル−N−スルフォプロピルアミノ)フェノール、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシアミンアンモニウム塩、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンアンモニウム塩、N−ニトロソ−N−(1−ナフチル)ヒドロキシルアミンアンモニウム塩、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジtert−ブチル)フェニルメタンなどを用いることができる。その添加量は、例えば前述の感光性ポリオルガノシロキサン組成物を用いる場合には、ポリオルガノシロキサン100質量部に対して、0.01〜5質量部であることが好ましく、0.01〜1質量部であることがより好ましい。
本発明の組成物には、各種基材とも密着性を向上させる目的で、シランカップリング剤を添加することが出来る。シランカップリング剤の例としては以下のようなものが挙げられる。(以下、アルコキシの表記はメトキシ基又はエトキシ基のことを指す。)ビニルトリアルコキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリアルコキシシラン、3−グリシドキプロピルトリアルコキシシラン、3−グリシドキプロピルメチルジアルコキシシラン、p−スチリルトリアルコキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリアルコキシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジアルコキシラン、3−アクリロキシプロピルトリアルコキシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジアルコキシラン、N−2(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリアルコキシシラン、N−2(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジアルコキシシラン、3−アミノプロピルトリアルコキシシラン、3−トリアルコキシシリル−N−(1.3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリアルコキシシラン、3−ウレイドプロピルトリアルコキシシラン、3−ウレイドプロピルメチルジアルコキシシラン、3−メルカプトプロピルトリアルコキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジアルコキシシラン、ビス(トリアルコキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−イソシアナトプロピルトリアルコキシシランなどである。その添加量は、例えば前述の感光性ポリオルガノシロキサン組成物を用いる場合には、ポリオルガノシロキサン100質量部に対して、0.1〜50質量部であることが好ましく、2〜35質量部であることがより好ましい。
以上の他にも、本発明で使用する感光性樹脂組成物には、紫外線吸収剤や塗膜平滑性付与剤などをはじめ、必要に応じて、種々の添加剤を適宜配合することができる。ただし本発明の目的は半導体装置用絶縁膜の平坦性を確保することにあるので、この目的を阻害するもの、例えば熱処理時に分解揮散して収縮率を極端に増大させるようなものを感光性樹脂組成物に添加するのは好ましくない。
<硬化レリーフパターン及びポリオルガノシロキサン膜の形成方法>
次に、本発明の半導体装置用絶縁膜において、硬化レリーフパターンを形成する方法の好適例を以下に示す。
まず、下部段差が形成されたシリコンウェハー、セラミック基板、アルミ基板などの他、所望の各種基材上に感光性樹脂組成物を塗布する。塗布装置または塗布方法としては、スピンコーター、ダイコータ−、スプレーコーター、浸漬、印刷、ブレードコーター、ロールコーティング等が利用できる。これを80〜200℃でソフトベークした後、コンタクトアライナー、ミラープロジェクション、ステッパー等の露光投影装置を用いて、所望のフォトマスクを介して活性光線を照射する。なお、下部段差は、公知の方法、例えばアルミニウム、チタン、タングステンなどの金属からなる薄膜をスパッタ、蒸着、化学気相成長法などで形成後フォトレジストを塗布し、所望の配線パターンを形成後ドライエッチングで転写するなどの方法を用いて形成することができる。
活性光線としては、X線、電子線、紫外線、可視光線などが利用できるが、本発明においては、193〜500nmの波長のものを用いるのが好ましい。パターンの解像度及び取扱い性の点で、その光源波長は、特にUV−i線(365nm)が好ましく、露光投影装置としてはステッパーが特に好ましい。
この後、光感度の向上などの目的で、必要に応じて、任意の温度、時間の組み合わせ(好ましくは温度40℃〜200℃、時間10秒〜360秒)による露光後ベーク(PEB)や、現像前ベークを施しても良い。
次に現像を行うが、浸漬法、パドル法、及び回転スプレー法等の方法から選択して行うことが出来る。現像液としては、本発明の組成物の良溶剤を単独で、もしくは良溶剤と貧溶剤を適宜混合して用いることが出来る。良溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、N−アセチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ガンマブチロラクトン、α−アセチル−ガンマブチロラクトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、などが、貧溶剤としてはメタノール、エタノール、イソプロパノール、および水などが用いられる。
現像終了後、リンス液により洗浄を行い、現像液を除去することにより、レリーフパターン付き塗膜が得られる。リンス液としては、蒸留水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等を単独または適宜混合して用いたり、また段階的に組み合わせて用いることもできる。
このようにして得られたレリ−フパターンは、熱処理により硬化レリーフパターンに変換される。そのための加熱硬化は、ホットプレート、イナートオーブン、温度プログラムを設定できる昇温式オーブンなどを用いて行うことが出来る。感光性ポリオルガノシロキサン組成物を用いる場合には、150℃〜250℃の低い温度でこの加熱硬化が進行するので、耐熱性に制約がある半導体装置に適用する場合にも好適に用いることができる。加熱硬化させる際の雰囲気気体としては空気を用いてもよく、必要に応じて窒素、アルゴン等の不活性ガスを用いてもよい。
上述した硬化レリーフパターンを、シリコンウェハー等の基材上に形成された半導体装置の表面保護膜、層間絶縁膜、α線遮蔽膜、またはマイクロレンズアレイなどのミクロ構造体とそのパッケージ材との間の支持体(隔壁)からなる群から選択されるいずれかとして使用し、他の工程は周知の半導体装置の製造方法を適用することで、CMOSイメージセンサーなどの光学素子を含む、各種の半導体装置を製造することができる。また、上述した組成物を硬化させた樹脂からなる塗膜を有する電子部品や半導体装置を得ることができる。
次に、実施例および比較例によって、本発明を説明する。
[合成例1]
(ポリオルガノシロキサンP−1の合成)
水冷コンデンサーおよびバキュームシール付き撹拌羽根を装着した容量2リットルの丸底フラスコに、ジフェニルシランジオール(以下DPD)540.78g(2.5mol)、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(以下MEMO)577.41g(2.325mol)、テトラ−isoプロポキシチタン(以下TIP)24.87g(0.0875mol)を仕込み、撹拌を開始した。これをオイルバスに浸け、加熱温度を120℃に設定し、室温より加熱を開始した。途中、重合反応の進行に伴って発生するメタノールを水冷コンデンサーで還留させつつ、反応溶液温度が一定となるまで反応させ、その後更に30分間、加熱撹拌を継続した。
その後、コールドトラップと真空ポンプとに接続されたホースを装着し、オイルバスを用いて80℃で加熱しつつ強撹拌し、メタノールが突沸しない程度に徐々に真空度を上げていくことによりメタノールを留去し、ポリオルガノシロキサンP−1(23℃における粘度100ポイズ)を得た。
[合成例2]
(ポリオルガノシロキサンP−2の合成)
水冷コンデンサーおよびバキュームシール付き撹拌羽根を装着した容量2リットルの丸底フラスコに、DPDを432.62g(2.0mol)、MEMOを495.71g(1.996mol)、TIPを0.568g(0.002mol)、水酸化ナトリウムを0.16g(0.004mol)を仕込み、撹拌を開始した。これをオイルバスに浸け、加熱温度を80℃に設定し、室温より加熱を開始した。途中、重合反応の進行に伴って発生するメタノールを水冷コンデンサーで還留させつつ、反応溶液温度が一定となるまで反応させ、その後更に30分間、加熱撹拌を継続した。
その後、反応溶液を室温まで冷却し、イオン交換樹脂(オルガノ(株)製アンバーリスト15、乾燥重量40gをメタノールで膨潤・洗浄したもの)を充填したガラスカラムに通液させ、ナトリウムイオンを除去した。
これをバキュームシール付き撹拌羽根、およびコールドトラップと真空ポンプとに接続されたホースを装着した丸底フラスコに移し、80℃に加熱したオイルバスに浸け、強撹拌しつつ、メタノールが突沸しない程度に徐々に真空度を上げていくことによりメタノールを留去し、ポリオルガノシロキサンP−2(23℃における粘度50ポイズ)を得た。ICP−MSイオン分析の結果、P−2中のナトリウムイオン濃度は1ppm未満であった。
[合成例3]
(ポリオルガノシロキサンP−3の合成)
合成例1におけるTIPをテトラ−isoプロポキシジルコニウムとした以外は合成例1と同様にして、ポリオルガノシロキサンP−3(23℃における粘度78ポイズ)を得た。
[合成例4]
(ポリオルガノシロキサンP−4の合成)
合成例1におけるMEMOを565.0g(2.275mol)、TIPをトリ−isoプロポキシアルミニウム30.63g(0.15mol)とした以外は合成例1と同様にして、ポリオルガノシロキサンP−4(23℃における粘度122ポイズ)を得た。
[合成例5]
(ポリアミドP−5の合成)
容量5Lのセパラブルフラスコに、ジフェニルエーテル−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物310.22g(1.00mol)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート270.69g(2.08mol)、ピリジン158.2g(2.00mol)、ガンマーブチロラクトン1000gを投入、混合し、常温で16時間撹拌放置した。これに、ジシクロヘキシルカルボジイミド400.28g(1.94mol)をガンマーブチロラクトン400gに溶解希釈したものを、氷冷下、30分ほどかけて滴下投入し、続いて4,4’−ジアミノジフェニルエーテル185.97g(0.93mol)をガンマーブチロラクトン650gに分散させたものを、60分ほどかけて加えた。氷冷のまま3時間撹拌し、その後エタノールを50g加え、氷冷バスを取り外し、更に1時間撹拌放置した。上記プロセスで析出してきた固形分(ジシクロヘキシルウレア)を加圧濾別した後、反応液を40Lのエタノールに滴下投入し、その際析出する重合体を分離、洗浄し、50℃で24時間真空乾燥することにより、ポリアミドP−5を得た。ポリスチレン換算GPC重量平均分子量(テトラヒドロフラン中)は25500であった。
[感光性樹脂組成物の調製例1]
(ポリオルガノシロキサン組成物C−1の調製)
合成例1で得られたポリオルガノシロキサンP−1を100質量部、2−ベンジル−2−ジメチルアミノー1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1−オンを4質量部、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンを1質量部、ポリテトラメチレングリコールジメタクリレート(テトラメチレングリコールユニット数8;日本油脂製PDT−650)を10質量部、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを5質量部、それぞれ計量混合し、孔径0.2μmのテフロン(登録商標)製フィルターでろ過し、ワニス状のポリオルガノシロキサン組成物C−1を得た。
[感光性樹脂組成物の調製例2]
(ポリオルガノシロキサン組成物C−2の調整)
合成例1で得られたポリオルガノシロキサンP−1を100質量部、2−ベンジル−2−ジメチルアミノー1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1−オンを4質量部、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンを1質量部、ポリテトラメチレングリコールジメタクリレート(テトラメチレングリコールユニット数8 日本油脂製PDT−650)を30質量部、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを10質量部、シリコーンレジン(東レ・ダウコーニング製217フレーク)を150質量部、N−メチル−2−ピロリドンを40質量部、それぞれ計量混合し、孔径0.2μmのテフロン(登録商標)製フィルターでろ過し、ワニス状のポリオルガノシロキサン組成物C−2を得た。この場合の固形分濃度、すなわち全組成物重量に対する溶剤(N−メチルー2−ピロリドン)以外の成分の重量の比率は88.3%となる。
[感光性樹脂組成物の調製例3]
(ポリオルガノシロキサン組成物C−3の調製)
ポリオルガノシロキサンとして合成例2のP−2を用いた以外は調製例2と同様にして、ポリオルガノシロキサンC−3を得た。
[感光性樹脂組成物の調製例4]
(ポリオルガノシロキサン組成物C−4の調製)
ポリオルガノシロキサンとして合成例3のP−3を用いた以外は調製例2と同様にして、ポリオルガノシロキサンC−4を得た。
[感光性樹脂組成物の調製例5]
(ポリオルガノシロキサン組成物C−5の調製)
ポリオルガノシロキサンとして合成例4のP−4を用いた以外は調製例2と同様にして、ポリオルガノシロキサンC−5を得た。
[感光性樹脂組成物の調製例6]
(感光性ポリアミド組成物C−6の調製)
合成例5で得られた感光性ポリアミドP−5を100重量部、1,3−ジフェニルプロパントリオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム4質量部、1−フェニル−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾール1質量部、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アニリン3質量部、N−ニトロソジフェニルアミン0.05質量部、テトラエチレングリコールジメタクリレート4質量部、N−メチル−2−ピロリドン240質量部を混合溶解させ、孔径0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターでろ過し、ワニス状の感光性ポリアミド組成物C−6を得た。
[段差付基材の作成]
感光性ポリアミド組成物C−6を直径5インチシリコンウェハー上にスピンコーター(東京エレクトロン製 型式名クリーントラックマーク7)を用いて塗布した。この際、初期膜厚が22μmとなるよう回転数を調整した。この塗膜にi線ステッパー露光機(ニコン製 型式名NSR2005i8A)を用いて、図4に示すパターンを転写した。露光後30分放置し、現像液としてシクロペンタノンを、リンス液としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを用いて現像した。これを縦型キュア炉(光洋サーモシステム製、形式名VF−2000B)を用いて、窒素雰囲気下、350℃で2時間焼成してポリイミドからなる硬化膜を得た。この硬化膜の膜厚は10μmであった。なお、ここで作成した下部段差付基材を、今後単に「段差付基材」と呼ぶ。
(リソグラフィー評価)
感光性樹脂組成物の調製例1〜5で得られたワニス状の感光性組成物を、スピンコーター(東京エレクトロン製 型式名クリーントラックマーク7)を用いて段差付基材上に塗布し、125℃で12分間ソフトベークし、初期膜厚21μmの塗膜を得た。ここで初期膜厚とは、図4のA部における塗膜の膜厚(以下も同様)である。これをそれぞれ実施例1〜5とする。同様に感光性樹脂組成物の調製例6で得られたものを用いて得た塗膜を比較例1とする。ただし初期膜厚は28μmとなるように、スピンコーターの回転数を調整した。これは実施例1〜5と比較例1とでは熱処理時の収縮率(硬化膜膜厚(μm)/初期膜厚(μm)×100%)が大幅に異なるため、初期膜厚を同じにすると硬化膜の膜厚が異なってしまい、同等に比較することができなくなるためである。
この塗膜に、i線ステッパー露光機(ニコン製 型式名NSR2005i8A)により、一辺40μmの正方形ビアホールパターンが描画された評価用フォトマスクを通して、露光量を100〜900mJ/cmの範囲で横方向に100mJ/cmずつ、フォーカスを16μm〜32μmの範囲で縦方向に2μmずつ、それぞれ段階的に変化させて露光した。
露光から30分後、実施例1〜5の塗膜に関しては、現像液としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを用いて、未露光部が完全に溶解消失するまでの時間に1.4を乗じた時間の回転スプレー現像を施し、引き続きイソプロパノールで10秒間回転スプレーリンスし、貫通孔を有するレリーフパターンを得た。比較例1の塗膜に関しては、現像液としてシクロペンタノンを、リンス液としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを用い、上記と同様の現像、リンス処理を施してレリ−フパターンを得た。
得られたレリーフパターンを光学顕微鏡下で目視観察し、現像部分の残滓の有無(○:残滓なし、△:局所的に僅かに残滓あり、×:残滓多し)、パターンの膨潤の有無(○:膨潤なくシャープ、△:局所的に僅かに膨潤、×:明らかに膨潤)、基材からの浮き上がりやはがれなどの有無(○:浮き上がりやはがれなし、△:局所的に僅かに浮き上がりやはがれあり、×:全面かもしくは明確な浮き上がりやはがれあり)を評価した。結果を表1に示す。
(平坦性の評価)
リソグラフィ評価で作成した実施例1〜5、および比較例1のパターン付塗膜が形成された段差付基材を、縦型キュア炉(光洋サーモシステム製、形式名VF−2000B)を用いて、窒素雰囲気下、180℃で2時間焼成した。得られた硬化膜の膜厚および表面粗さを測定するため、図4のA部とB部の段差を触針式段差計(KLAテンコール製、型式名P−15)で測定した。結果を表2に示す。
リソグラフィ特性は実施例1〜5および比較例1ともに良好な結果を示す。しかしながら、平坦性は実施例1〜5ではいずれも段差が0.5μm以下となり、硬化膜の膜厚に対し3%以下の実質的に平坦な膜が得られるのに対し、比較例1では段差が3μm近くになってしまう。
Figure 2008141137
Figure 2008141137
本発明によれば、膜厚が厚く、しかも表面粗さが軽減された半導体装置用絶縁膜を得ることができ、動作速度や消費電力の要請が厳しい半導体装置に好適に用いることができる。
本発明の半導体装置用絶縁膜の形状を示す模式図である。 本発明の半導体装置用絶縁膜の形成工程を示す模式図である。 従来知られた半導体装置用絶縁膜の形成工程を示す模式図である。 本発明の効果を実証するために使用したレリーフパターンを示す図である。
符号の説明
1 本発明の半導体装置用絶縁膜
2 下部段差
3 基材
4 貫通孔
5 本発明の半導体装置用絶縁膜の形成工程で用いる感光性薄膜
6 従来知られた半導体装置用絶縁膜の形成工程で用いる感光性薄膜
7 従来知られた半導体装置用絶縁膜

Claims (4)

  1. 平坦な基材上に形成された高さHの下部段差上に形成された貫通孔を有する半導体装置用絶縁膜において、基材上の膜厚D1が10μm以上20μm以下であり、下部段差上の膜厚に該下部段差の高さを加えた値をD2とし、表面粗さを(D2−D1)/D1×100で表したときに、表面粗さが10%以下であることを特徴とする半導体装置用絶縁膜。
  2. ポリオルガノシロキサン樹脂からなる請求項1に記載の半導体装置用絶縁膜。
  3. 前記下部段差の高さHが5μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置用絶縁膜。
  4. 固形分濃度が85%以上の感光性樹脂組成物を、下部段差を有する基材上に塗布して感光性樹脂層を形成する工程と、該感光性樹脂層をフォトリソグラフィ法により貫通孔を有する薄膜とする工程と、該薄膜を熱処理する工程とを有する請求項1〜3にいずれかに記載の半導体装置用絶縁膜の製造方法。
JP2006328675A 2006-12-05 2006-12-05 半導体装置用絶縁膜 Pending JP2008141137A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006328675A JP2008141137A (ja) 2006-12-05 2006-12-05 半導体装置用絶縁膜

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006328675A JP2008141137A (ja) 2006-12-05 2006-12-05 半導体装置用絶縁膜

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008141137A true JP2008141137A (ja) 2008-06-19

Family

ID=39602263

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006328675A Pending JP2008141137A (ja) 2006-12-05 2006-12-05 半導体装置用絶縁膜

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008141137A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010153649A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Tosoh Corp 環状シロキサン組成物および薄膜

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62293239A (ja) * 1986-06-12 1987-12-19 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 感光性高分子膜およびこれを用いた多層配線板
JP2001118814A (ja) * 1999-10-19 2001-04-27 Daido Steel Co Ltd 絶縁層の研磨方法とこれに用いるウェハ用吸着治具

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62293239A (ja) * 1986-06-12 1987-12-19 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 感光性高分子膜およびこれを用いた多層配線板
JP2001118814A (ja) * 1999-10-19 2001-04-27 Daido Steel Co Ltd 絶縁層の研磨方法とこれに用いるウェハ用吸着治具

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010153649A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Tosoh Corp 環状シロキサン組成物および薄膜

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5388331B2 (ja) ポリオルガノシロキサン組成物
JP5199336B2 (ja) 感光性ポリオルガノシロキサン組成物
JP5525821B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JP5826341B2 (ja) 硬化物の製造方法
JP5144646B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JP4932527B2 (ja) ポリオルガノシロキサン組成物
WO2013157643A1 (ja) ラジカル架橋性基を有するポリシロキサン組成物
JP5078475B2 (ja) ポリオルガノシロキサン
JP2011202127A (ja) 感光性樹脂組成物及び硬化物
JP5179972B2 (ja) 感光性ポリオルガノシロキサン組成物、ポリオルガノシロキサン硬化レリーフパターン及びその形成方法、並びに半導体装置及びその製造方法
JP2008203613A (ja) ポリオルガノシロキサン組成物
JP4932528B2 (ja) 硬化レリーフパターン付き基材の製造方法
JP6022870B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JP5411919B2 (ja) ポリオルガノシロキサン組成物
JP2008141137A (ja) 半導体装置用絶縁膜
JP5142622B2 (ja) ポリオルガノシロキサン組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20090401

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091015

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110125

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20111004