JP2010002603A - 定着装置、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
周回駆動されるベルト51の周回経路の内側に配された第1ローラ52をベルトを介して第2ローラ53で押圧して定着ニップを確保すると共に、ベルトを電磁誘導により加熱して未定着画像の形成されたシートSを定着ニップを通し熱定着する定着装置5であって、周回経路の外側に配設された励磁コイル55と、周回経路の内側であってベルトを挟んで励磁コイルとほぼ対向する位置に配設されベルトの内周面に接触してベルトの周回位置を規制する固定プレート54とを備え、ベルトは整磁合金を含まない導電発熱層をベルト基材とし、固定プレートは整磁合金層と整磁合金層のベルトと反対側に積層された導電層とを含むこと。
【選択図】図2
Description
特に、励磁コイルに交流電流を流すことによって発生する磁束を、フェライトコア等のコア材を用いて導電発熱層へ導くような構成にすることにより、発熱部の熱容量をかなり小さく設計することができるので、ウォームアップ時間を大幅に短縮することができる。
また上記定着装置において、定着温度よりも幾分高めのキュリー点を有する整磁合金を発熱部に用いることで、非通紙部の温度がある程度上昇したときに、自動的に非通紙部の位置の発熱部のみが磁性を失い、発熱量が低下する自己温度制御機能を備えることにより、非通紙部の過昇温を抑制する技術が以下に開示されている。
また特許文献2には、遮蔽板の端部を発熱ローラに対向させて配置した定着装置が開示され、発熱ローラに対する熱負荷が小さいので、過昇温を防止しつつウォームアップの時間を短縮するとともに、オフセットの発生を防止して良好な定着性能を実現することができると記載されている。
例えば、定着ベルトのベルト基材に整磁合金層を用い、ベルト基材を電磁誘導により加熱すれば、コンパクトで発熱効率のよい自己温度制御機能を備える定着装置を構成することが可能である様に思われるが、整磁合金を用いて膜厚が均質な定着ベルトを製造することは容易な事ではなく、たとえ製作が可能であっても温度特性や強度等の必要な性能を同時に得ることは難しく、また大変高価なものになってしまうものと思われる。
しかしながら、発熱の補助として定着ベルトに導電体を含ませる場合とは違い、整磁合金でない導電体をベルト基材としてベルト全面に用い導電発熱層として機能させた場合には、従来の技術では上記のような自己温度制御機能を備えることは難しいものと思われる。
上記定着装置を備える画像形成装置である。
従って、省エネ効果、及び迅速な立ち上がり特性を得ることができる。
これにより、キュリー点未満の温度からキュリー点以上の温度になると、発熱量が80%以下に低下するので、自己温度制御機能が得られ、非通紙部の過昇温を抑制することができる。
これにより、定着ベルトのベルト基材をニッケルにしたので、薄膜でありながら強度があり、製造が比較的容易であり、コスト面においても大変有利である。
これにより、励磁コイルが周波数が10kHz以上、30kHz以下の磁束を発生させるので、キュリー点未満の温度では導電発熱層における発熱量は十分であり、キュリー点以上の温度になると導電発熱層における発熱量が十分に得られないので、非通紙部の過昇温を抑制することができる。
これにより、整磁合金層のキュリー点が180℃以上、240℃以上であるので、非通紙部の温度が異常に上昇したり、周辺部材の熱破壊や劣化を招いたり、また、幅の広い記録シートの後に、幅の広い記録シートを通過させるような場合であっても、幅方向外側だけに高温オフセットが発生したり、光沢ムラが生じるという問題が生じない。
これにより、定着ベルトと固定プレートとの摺擦による摩擦が軽減するので、定着ベルトの駆動トルクが軽減し、省エネ効果、及び耐久性が向上する。
ここで、定着装置、及び画像形成装置において、前記ベルトは、前記第1ローラの回転軸に垂直な平面による断面の形状が略楕円形であり、長径≦短径×2の関係を満たすことを特徴ととすることもできる。
<概要>
実施の形態1は、誘導発熱方式の熱源を用いて、未定着画像を記録シートに熱定着する定着装置を備える画像形成装置であって、ニッケルの薄膜を定着ベルトの基材とし、当該基材を導電発熱層として機能させ、また励磁コイルと対向する位置の定着ベルトの内周に、整磁合金層と導電部材層を積層した固定プレートを設け、各層の厚みと励磁コイルが発生する磁束を反転させる周波数とを、適切な値に設定することにより、自己温度制御機能を備えつつ、発熱部の熱容量を小さくし、省エネ効果、及び良好な迅速な立ち上がり特性を得るものである。
図1は、本実施の形態における画像形成装置の全体構成を示す図である。
図1に示すように、本実施の形態における画像形成装置1は、タンデム型カラーデジタルプリンタであり、交流電流発生器2、画像プロセス部3、給送部4、定着装置5、制御部6を備え、ネットワーク(例えば社内LAN)に接続されて、社内の端末装置から印刷の実行指示を受付けると、その指示に従って、記録シート上にカラー画像を形成して出力する。
画像プロセス部3は、主に画像の形成を担う部分であり、矢印Aに示す方向に循環する中間転写ベルト11に添って、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのそれぞれのトナー像を形成する画像形成ユニット3Y、3M、3C、3Kが順に配列され、各画像形成ユニットの下方には、レーザダイオード等の発光素子を備える光学部10が配置されている。なお画像プロセス部3において、参照番号の後に“Y”が付いている構成要素を主体とする画像形成ユニットがイエローのトナーによる画像を生成し、以下同様に参照番号の後に“M”が付いている構成要素を主体とする画像形成ユニットがマゼンタのトナーによる画像を生成し、参照番号の後に“C”が付いている構成要素を主体とする画像形成ユニットがシアンのトナーによる画像を生成し、参照番号の後に“K”が付いている構成要素を主体とする画像形成ユニットがブラックのトナーによる画像を生成する。
イエローのトナーによる画像を生成するにあたり、帯電器32Yが感光体ドラム31Yを一様に帯電させ、制御部6の制御により、光学部10が一様に帯電した感光体ドラム31Yへレーザ光Lを出射して静電潜像を形成し、形成された静電潜像に現像器33Yがイエローのトナーによる現像を行い、現像されたトナー像が中間転写ベルト11に1次転写され、1次転写後、感光体ドラム31Yに残留するトナーがクリーナ35Yによって除去される。
中間転写ベルト11に1次転写されるトナー像は、画像形成ユニットのそれぞれを通過する毎にそれぞれの色が重ねられ、最終的にフルカラーのトナー画像が生成される。
一方、給送部4は、主に記録シートの搬送を担う部分であり、記録シートSを納める給紙カセット41と、納められている記録シートSを搬送路43へ1枚ずつ繰り出す繰り出しローラ42と、繰り出された記録シートSを送り出すタイミングを図るタイミングローラ対44と、2次転写ローラ45とを備え、記録シートSが2次転写位置46まで搬送され、中間転写ベルト11に生成されたフルカラーのトナー画像が、2次転写位置46において記録シートSに2次転写される。
定着後の記録シートSは排紙ローラ71等の駆動により排紙トレイ72へ排紙される。
制御部6は、画像形成装置1の全体の動作や温調等を一括して制御するコントローラであり、形成すべき画像のデータに基づいて、各画像形成ユニット別に光学部10の発光素子用の駆動信号を生成し、1次転写において各色のトナー像を正確に重ねたり、2次転写において記録シートSにトナー画像が正確に転写されるようにタイミングを調整する。
図2に示すように、定着装置5は、定着ベルト51、定着ローラ52、加圧ローラ53、固定プレート54、励磁コイル55を備え、定着ベルト51を電磁誘導により加熱して、未定着画像の形成されたシートを、定着ベルト51と加圧ローラ53との間の定着ニップに通し、未定着画像を熱定着する。
加圧ローラ53は、定着ベルト51の周回経路の外側から定着ベルト51を介して定着ローラ52を押圧して、定着ベルト51の表面との間に定着ニップを確保するように設けられ、円筒形の鋼鉄やアルミニウムのパイプ等の芯軸の外周にシリコンゴム等の弾性断熱層とフッ素樹脂等による離型層等が積層されて構成されている。
なお、各層の材質や厚さ等については以下に詳細に説明する。
図3に示すように、定着ローラ52の中心から見て、一番外側に励磁コイル55があり、その内側に、順に離型層511、弾性層512、ベルト基材513が積層された定着ベルト51があり、またその内側に、順に整磁合金層541、低抵抗導電層542が積層された固定プレート54があり、さらにその内側に、弾性断熱層521、芯軸522により構成された定着ローラ52が位置する。また、励磁コイル55と定着ベルト51との間には空隙があり、定着ベルト51と固定プレート54との間は接触し、固定プレート54と定着ローラ52との間にも空隙がある。
離型層511の厚さは、本実施の形態では30μmであり、耐久性や省エネ等の面から考えて、5μm以上、100μm以下程度が好ましく、実用的には5μm以上、50μm以下がより好ましい。
低抵抗導電層542の材質は、本実施の形態ではCuであり、導電性の高い材質であれば何でもよいが、ある程度の厚さがあり電気抵抗値が低くなければならない。
整磁合金層541がキュリー点未満の温度では整磁合金層541は磁束を補足し、ベルト基材513が発熱する。
整磁合金層541がキュリー点以上の温度になると、磁性を失った整磁合金層541は磁束を補足することができなくなり、整磁合金層541を通過した磁束は、低抵抗導電層542に到達する。低抵抗導電層542は抵抗値が小さいので磁束が到達しても発熱量は小さいが、逆磁界が発生するため、元の磁束を打ち消す効果が生じる。よって、ベルト基材513を通過する磁束が減少し、ベルト基材513における発熱量が低下する。
弾性断熱層521の材質は、本実施の形態ではシリコンスポンジ材であり、定着ベルト51を断熱しつつ保持すると同時に、定着ベルト51のたわみを許容してニップ幅を確保し、また排紙性、及び記録シートSの分離性を向上させる。また弾性断熱層521を、例えばゴム材とスポンジ材の2層構造とすることにより、高い断熱性と十分な弾性とを比較的容易に得ることもできる。
芯軸522の材質は、本実施の形態ではアルミニウムであり、強度が確保できれば、鋼鉄やPPS(ポリフェニレンサルファイド)のような耐熱性のモールド製のパイプを使用することも可能である。但し、漏れた磁束により芯軸522が発熱しないように、非磁性材料を用いることが好ましい。
図4は、加圧ローラ53の層構造の概略を示す図である。
図4に示すように、加圧ローラ53は、外周側から順に、離型層531、弾性断熱層532、芯軸533が積層されている。
離型層531の材質は、本実施の形態ではPTFE又はPFA当のフッ素樹脂であり、表面の離型性を高めるものであればよい。
弾性断熱層532の材質及び厚さは、定着ローラ52の弾性断熱層521と同様である。
芯軸533の材質及び太さは、定着ローラ52の芯軸522と同様である。
実験の結果、以下の事実を確認した。
(1)導電発熱層(ベルト基材513)を厚さ40μmのニッケル、整磁合金層なし、低抵抗導電層なしとし、磁束が反転する周波数を40kHzとした第1設定の場合には、十分な発熱量が得られ、また整磁合金層がないので、当然に自己温度制御機能は得られなかった。
(4)導電発熱層(ベルト基材513)を厚さ40μmのニッケル、整磁合金層を厚さ200μmのNi−Fe合金、低抵抗導電層を厚さ200μmの銅、磁束が反転する周波数を20kHzとした第4設定の場合には、キュリー点未満の温度において十分な発熱量が得られ、また、キュリー点以上の温度において、十分な発熱量が得られなかった。よって、自己温度制御機能が得られた。
<動作原理>
シミュレーションの結果、以下の考察を得た。
図5(a)、(b)、図6(a)、(b)は、発熱材、整磁合金層、低抵抗導電層、及び励磁コイルが発生する磁束が反転する周波数の設定別に、発熱材の表面からの距離と電流密度との関係をシミュレートした図である。
図5(a)は、整磁合金層、低抵抗導電層を用いずに、磁束が反転する周波数を40kHzとした場合(上記実験結果の第1設定に相当する)における、発熱材の表面からの距離と電流密度との関係を示しており、発熱材の発熱量は図中の斜線部分Aに相当し、この状態で十分な発熱量が得られている。
図6(a)は、本実施の形態と同様に、厚さ200μmの整磁合金層と、厚さ200μmの低抵抗導電層を用いて、磁束が反転する周波数を20kHzとした場合(上記実験結果の第4設定に相当する)における、キュリー点未満の温度のときの発熱材の表面からの距離と電流密度との関係を示しており、発熱材の発熱量は図中の斜線部分Cに相当し、この状態で十分な発熱量が得られている。
図5(a)、(b)、図6(a)、(b)より、厚さ40μmのNiに、反転する周波数が40kHzの磁束を与えると発熱量は十分であるが整磁合金を用いても自己温度制御機能が得られず、また反転する周波数が20kHzの磁束を与えると発熱量が不足して使えないが、整磁合金層と低抵抗導電層とを用いて反転する周波数が20kHzの磁束を与えると、キュリー点未満の温度では発熱量が十分であり、キュリー点以上の温度では発熱量が十分に低下することがわかる。
なお、図6(a)、(b)によると、整磁合金層の温度が、キュリー点未満の温度からキュリー点以上の温度になると発熱量が70%程度に低下しているが、このとき、非通紙部の温度上昇は狙いの温度以下に十分抑えることができたので、発熱量が80%以下に低下すれば効果は得られるものと思われる。従って、同図より、発熱材であるNiの厚さは10μm以上、100μm以下程度が好ましく、実用的には20μm以上、50μm以下がより好ましいと思われる。また励磁コイルが発生する磁束が反転する周波数は、整磁合金層と導電部材層を積層した固定プレートを用いた場合には、比較的低い周波数でも磁束の浸透深さが浅くなる現象が起こるため、10kHz以上、30kHz以下程度であれば、効果が得られるものと思われる。
以上のように、実施の形態1の定着装置、及び当該定着装置を備える画像形成装置によれば、定着ベルトの基材に、Ni等の整磁合金でない導電体を含む層を用いることにより、定着ベルト自体が発熱し、かつ定着ベルトの熱容量を大変小さくできるとともに、導電発熱層を定着ベルトに内蔵し、かつ整磁合金層と低抵抗導電層とを積層して一体化したことにより、定着ベルトの周回経路の内側に包含する部材が小型化し、定着ベルトのベルト長を短くすることができるので、整磁合金を用いた自己温度制御機能を備えつつ、従来技術よりも発熱部の熱容量を小さくし、省エネ効果、及び迅速な立ち上がり特性を得ることができる。
[変形例1]
<概要>
変形例1は、実施の形態1と固定プレートの一部のみが異なり、固定プレートの定着ベルトと摺擦する面に、低摩擦層を積層したものである。
図7は、変形例1における定着ローラ52の中心から励磁コイル55までの層構造の概略を示す図である。
なお、変形例1では、実施の形態1と同一の構成には同一番号を付し、その説明を省略する。
固定プレート56は、定着ベルト51に近い側から順に低摩擦層561、整磁合金層541、低抵抗導電層542が積層されている。
低摩擦層561は、定着ベルト51と固定プレート56との摺擦による摩擦を軽減するために設けられ、整磁合金層541よりも定着ベルト51が周回駆動する際のすべり摩擦係数が小さくなければならず、その材質は例えば耐熱性を備えたPFA等が好ましく、またその厚さは、本実施の形態では30μmであり、耐久性や省エネ等の面から考えて、5μm以上、100μm以下程度が好ましく、実用的には5μm以上、50μm以下がより好ましい。
[変形例2]
<概要>
変形例2は、実施の形態1と定着ベルトの一部のみが異なり、定着ベルトの固定プレートと摺擦する面に、低摩擦層を積層したものである。
図8は、変形例2における定着ローラ52の中心から励磁コイル55までの層構造の概略を示す図である。
なお、変形例2では、実施の形態1と同一の構成には同一番号を付し、その説明を省略する。
定着ベルト57は、励磁コイル55に近い側から順に離型層511、弾性層512、ベルト基材513、低摩擦層571が積層されている。
低摩擦層571は、定着ベルト57と固定プレート54との摺擦による摩擦を軽減するために設けられ、ベルト基材513よりも定着ベルト57が周回駆動する際のすべり摩擦係数が小さくなければならず、変形例1の低摩擦層561と同様に、その材質は、例えば耐熱性を備えたPFA等が好ましく、またその厚さは、本実施の形態では30μmであり、耐久性や省エネ等の面から考えて、5μm以上、100μm以下程度が好ましく、実用的には5μm以上、50μm以下がより好ましい。
[変形例3]
<概要>
変形例3は、実施の形態1と固定プレートの一部、及び定着ベルトの一部のみが異なり、固定プレートの定着ベルトと摺擦する面に、低摩擦層を積層し、かつ
定着ベルトの固定プレートと摺擦する面にも、低摩擦層を積層したものである。
図9は、変形例3における定着ローラ52の中心から励磁コイル55までの層構造の概略を示す図である。
なお、変形例3では、実施の形態1、変形例1、及び変形例2と同一の構成には同一番号を付し、その説明を省略する。
以上のように、変形例3によれば、実施の形態1と同様の効果に加え、固定プレートの定着ベルトと摺擦する面に低摩擦層を設け、かつ定着ベルトの固定プレートと摺擦する面に低摩擦層を設けたことにより、変形例1、2と同様に定着ベルトの駆動トルクが軽減し、省エネ効果、及び耐久性が向上するという効果が得られる。
本発明によって、定着ベルト自体が発熱し、定着ベルトの熱容量を非常に小さくすることができるので、省エネ効果、及び迅速な立ち上がり特性を得ることができ、その産業的利用価値は極めて高い。
2 交流電流発生器
3 画像プロセス部
4 給送部
5 定着装置
6 制御部
10 光学部
11 中間転写ベルト
3Y、3M、3C、3K 画像形成ユニット
31Y、31M、31C、31K 感光体ドラム
32Y、32M、32C、32K 帯電器
33Y、33M、33C、33K 現像器
34Y、34M、34C、34K 1次転写ローラ
35Y、35M、35C、35K クリーナ
41 給紙カセット
42 繰り出しローラ
43 搬送路
44 タイミングローラ対
45 2次転写ローラ
46 2次転写位置
51 定着ベルト
52 定着ローラ
53 加圧ローラ
54 固定プレート
55 励磁コイル
56 固定プレート
57 定着ベルト
71 排紙ローラ
72 排紙トレイ
511 離型層
512 弾性層
513 ベルト基材
521 弾性断熱層
522 芯軸
531 離型層
532 弾性断熱層
533 芯軸
541 整磁合金層
542 低抵抗導電層
561 低摩擦層
571 低摩擦層
Claims (11)
- 周回駆動されるベルトの周回経路の内側に配された第1ローラを、前記周回経路の外側から当該ベルトを介して第2ローラで押圧して、当該ベルト表面と当該第2ローラの間に定着ニップを確保すると共に、前記ベルトを電磁誘導により加熱して、未定着画像の形成されたシートを前記定着ニップを通し、前記未定着画像を熱定着する定着装置であって、
前記周回経路の外側に配設された励磁コイルと、
前記周回経路の内側であって、前記ベルトを挟んで前記励磁コイルとほぼ対向する位置に配設され、周回駆動されるベルトの内周面に接触して、当該ベルトの周回位置を規制する固定プレートとを備え、
前記ベルトは、整磁合金を含まない導電発熱層をベルト基材とし、
前記固定プレートは、整磁合金層と、当該整磁合金層の前記ベルトと反対側に積層された導電層とを含むこと
を特徴とする定着装置。 - 前記固定プレートを構成する整磁合金層は、キュリー点未満の温度のときに強磁性を示し、キュリー点以上の温度になると磁性を失い、
前記ベルトにおける導電発熱層は、前記整磁合金層が磁性を失うと、発熱量が80%以下に低下すること
を特徴とする請求項1に記載の定着装置 - 前記ベルトにおける導電発熱層はニッケルであり、10μm以上、100μm以下の厚さであること
を特徴とする請求項1に記載の定着装置。 - 前記励磁コイルは、周波数が10kHz以上、30kHz以下の磁束を発生させること
を特徴とする請求項3に記載の定着装置。 - 前記固定プレートを構成する整磁合金層は、Ni−Fe合金、又は、Ni−FeーCr合金であり、キュリー点が180℃以上、240℃以下であること
を特徴とする請求項1に記載の定着装置。 - 前記固定プレートは、
前記ベルトに最も近い側に、さらに、前記整磁合金層よりも、前記ベルトが周回駆動する際のすべり摩擦係数が小さい低摩擦層を積層した、少なくとも3層からなる積層構造をなし、
前記ベルトが周回駆動する際に、前記ベルトの内周面と前記低摩擦層とが摺擦すること
を特徴とする請求項1に記載の定着装置。 - 前記ベルトは、
その内周側の表面に、さらに、前記ベルト基材よりも、前記ベルトが周回駆動する際のすべり摩擦係数が小さい低摩擦層を積層した、少なくとも2層からなる積層構造をなし、
前記ベルトが周回駆動する際に、前記固定プレートと前記低摩擦層とが摺擦すること
を特徴とする請求項1に記載の定着装置。 - 前記固定プレートは、
前記ベルトに最も近い側に、さらに、前記整磁合金層よりも、前記ベルトが周回駆動する際のすべり摩擦係数が小さい第1の低摩擦層を積層した、少なくとも3層からなる積層構造をなし、
前記ベルトは、
その内周側の表面に、さらに、前記ベルト基材よりも、前記ベルトが周回駆動する際のすべり摩擦係数が小さい第2の低摩擦層を積層した、少なくとも2層からなる積層構造をなし、
前記ベルトが周回駆動する際に、前記第1の低摩擦層と、前記第2の低摩擦層とが摺擦すること
を特徴とする請求項1に記載の定着装置。 - 前記低摩擦層は、フッ素系樹脂であること
を特徴とする請求項6〜8のうちのいずれか1項に記載の定着装置。 - 前記ベルトは、
前記第1ローラの回転軸に垂直な平面による断面の形状が略楕円形であり、
長径≦短径×2の関係を満たすこと
を特徴とする請求項1に記載の定着装置。 - 請求項1〜10のうちの何れか1項の定着装置を備える画像形成装置。
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