JP2005100729A - 加熱装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電磁誘導加熱装置において、テンションフリーの定着ベルト内側のニップ部にローラを配して、定着ベルトを回転させる場合に、定着ベルトの回転を安定させる。
【解決手段】 定着ベルト内のニップ部上流側に、定着ベルトの走行位置を決定可能にするベルトガイドを設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ベルト加熱方式の加熱装置、及び前記加熱装置を像加熱装置として備えた電子写真装置・静電記録装置などの画像形成装置に関する。
便宜上、複写機・プリンタ等の画像形成装置に具備させる、トナー画像を被記録材に加熱定着させる像加熱装置(定着装置)を例にして説明する。
画像形成装置において、電子写真プロセス・静電記録プロセス・磁気記録プロセス等の適宜の画像形成プロセス手段部で被記録材(転写材シート・エレクトロファックスシート・静電記録紙・OHPシート・印刷用紙・フォーマット紙など)に転写方式あるいは直接方式にて形成担持させた目的の画像情報の未定着画像(トナー画像)を被記録材面に永久固着画像として加熱定着させる定着装置としては熱ローラ方式の装置が広く用いられていた。近時はクイックスタートや省エネルギーの観点からベルト加熱方式の装置が実用化されている。また電磁誘導加熱方式の装置も提案されている。
a)熱ローラ方式の定着装置
これは、定着ローラ(加熱ローラ)と加圧ローラとの圧接ローラ対を基本構成とし、該ローラ対を回転させ、該ローラ対の相互圧接部である定着ニップ部を画像定着すべき未定着トナー画像を形成担持させた被記録材を導入して挟持搬送させて、定着ローラの熱と、定着ニップ部の加圧力にて未定着トナー画像を被記録材面に熱圧定着させるものである。
定着ローラは、一般に、アルミニウムの中空金属ローラを基体(芯金)とし、その内空に熱源としてのハロゲンランプを挿入配設してあり、ハロゲンランプの発熱で加熱され、外周面が所定の定着温度に維持されるようにハロゲンランプへの通電が制御されて温調される。
特に、最大4層のトナー画像層を十分に加熱溶融させて混色させる能力を要求される、フルカラーの画像形成を行う画像形成装置の定着装置としては、定着ローラの芯金を高い熱容量を有するものにし、またその芯金外周にトナー画像を包み込んで均一に溶融するためのゴム弾性層を具備させ、そのゴム弾性層を介してトナー画像の加熱を行っている。また、加圧ローラ内にも熱源を具備させて加圧ローラも加熱・温調する構成にしたものもある。
しかし、熱ローラ方式の定着装置は画像形成装置の電源をオンにして同時に定着装置の熱源であるハロゲンランプに通電を開始しても、定着ローラの熱容量が大きく、定着ローラ等が冷え切っている状態時から所定の定着可能温度に立ち上がるまでにはかなりの待ち時間(ウエイトタイム)を要し、クイックスタート性に欠ける。また画像形成装置のスタンバイ状態時(非画像出力時)も何時でも画像形成動作が実行できるようにハロゲンランプに通電して定着ローラを所定の温調状態に維持させておく必要があり、電力消費量が大きい等の問題があった。
また、上述のフルカラーの画像形成装置の定着装置のように特に熱容量の大きな定着ローラを用いるものにおいては、温調と定着ローラ表面の昇温とに遅延が発生するため、定着不良や光沢ムラやオフセット等の問題が発生していた。
b)フィルム加熱方式の定着装置
フィルム加熱方式の定着装置は、例えば特開昭63−313182号公報・特開平2−157878号公報・特開平4−44075号公報・特開平4−204980号公報等に提案されている。
即ち、加熱体としての一般にセラミックヒータと、加圧部材としての加圧ローラとの間に耐熱性フィルム(定着フィルム)を挟ませてニップ部を形成させ、該ニップ部のフィルムと加圧ローラとの間に画像定着すべき未定着トナー画像を形成担持させた被記録材を導入してフィルムと一緒に挟持搬送させることでニップ部においてセラミックヒータの熱をフィルムを介して被記録材に与え、またニップ部の加圧力にて未定着トナー画像を被記録材面に熱圧定着させるものである。
このフィルム加熱方式の定着装置は、セラミックヒータ及びフィルムとして低熱容量の部材を用いてオンデマンドタイプの装置を構成することができ、画像形成装置の画像形成実行時のみ熱源としてのセラミックヒータに通電して所定の定着温度に発熱させた状態にすればよく、画像形成装置の電源オンから画像形成実行可能状態までの待ち時間が短く(クイックスタート性)、スタンバイ時の消費電力も大幅に小さい(省電力)等の利点がある。
ただ、大きな熱量が要求されるフルカラー画像形成装置や高速機種用の定着装置としては熱量的に難点がある。
c)電磁誘導加熱方式の定着装置
実開昭51−109739号公報には、磁束により定着ローラに電流を誘導させてジュール熱によって発熱させる誘導加熱定着装置が開示されている。これは、誘導電流の発生を利用することで直接定着ローラを発熱させることができて、ハロゲンランプを熱源として用いた熱ローラ方式の定着装置よりも高効率の定着プロセスを達成している。
しかしながら、磁場発生手段としての励磁コイルにより発生した交番磁束のエネルギーが定着ローラ全体の昇温に使われるため放熱損失が大きく、投入エネルギーに対する定着エネルギーの密度が低く効率が悪いという欠点があった。
そこで、定着に作用するエネルギーを高密度で得るために発熱体である定着ローラに励磁コイルを接近させたり、励磁コイルの交番磁束分布を定着ニップ部近傍に集中させたりして、高効率の定着装置が考案された。
図13に、励磁コイルの交番磁束分布を定着ニップに集中させて効率を向上させた電磁誘導加熱方式の定着装置の一例の概略構成を示した。
10は電磁誘導発熱層(導電体層、磁性体層、抵抗体層)を有する、電磁誘導発熱性の回転体としての円筒状の定着フィルムである。
16は横断面略半円弧状樋型のフィルムガイド部材であり、円筒状定着フィルム10はこのフィルムガイド部材16の外側にルーズに外嵌させてある。
15はフィルムガイド部材16の内側に配設した磁場発生手段であり、励磁コイル18とE型の磁性コア(芯材)17とからなる。
30は弾性加圧ローラであり、定着フィルム10を挟ませてフィルムガイド部材16の下面と所定の圧接力をもって所定幅の定着ニップ部Nを形成させて相互圧接させてある。上記磁場発生手段15の磁性コア17は定着ニップ部Nに対応位置させて配設してある。
加圧ローラ30は駆動手段Mにより矢示の反時計方向に回転駆動される。この加圧ローラ30の回転駆動による該加圧ローラ30と定着フィルム10の外面との摩擦力で定着フィルム10に回転力が作用して、該定着フィルム10がその内面が定着ニップ部Nにおいてフィルムガイド部材16の下面に密着して摺動しながら矢示の時計方向に加圧ローラ30の回転周速度にほぼ対応した周速度をもってフィルムガイド部材16の外回りを回転状態になる(加圧ローラ駆動方式)。
フィルムガイド部材16は、定着ニップ部への加圧、磁場発生手段15としての励磁コイル18と磁性コア17の支持、定着フィルム10の支持、該フィルム10の回転時の搬送安定性を図る役目をする。このフィルムガイド部材16は磁束の通過を妨げない絶縁性の部材であり、高い荷重に耐えられる材料が用いられる。
励磁コイル18は不図示の励磁回路から供給される交番電流によって交番磁束を発生する。交番磁束は定着ニップ部Nの位置に対応しているE型の磁性コア17により定着ニップ部Nに集中的に分布し、その交番磁束は定着ニップ部Nにおいて定着フィルム10の電磁誘導発熱層に渦電流を発生させる。この渦電流は電磁誘導発熱層の固有抵抗によって電磁誘導発熱層にジュール熱を発生させる。
この定着フィルム10の電磁誘導発熱は交番磁束を集中的に分布させた定着ニップ部Nにおいて集中的に生じて定着ニップ部Nが高効率に加熱される。
定着ニップ部Nの温度は、不図示の温度検知手段を含む温調系により励磁コイル18に対する電流供給が制御されることで所定の温度が維持されるように温調される。
而して、加圧ローラ30が回転駆動され、それに伴って円筒状の定着フィルム10がフィルムガイド部材16の外回りを回転し、励磁回路から励磁コイル18への給電により上記のように定着フィルム10の電磁誘導発熱がなされて定着ニップ部Nが所定の温度に立ち上がって温調された状態において、不図示の画像形成手段部から搬送された未定着トナー画像tが形成された被記録材Pが定着ニップ部Nの定着フィルム10と加圧ローラ30との間に画像面が上向き、即ち定着フィルム面に対向して導入され、定着ニップ部Nにおいて画像面が定着フィルム10の外面に密着して定着フィルム10と一緒に定着ニップ部Nを挟持搬送されていく。この定着ニップ部Nを定着フィルム10と一緒に被記録材Pが挟持搬送されていく過程において定着フィルム10の電磁誘導発熱で加熱されて被記録材P上の未定着トナー画像tが加熱定着される。被記録材Pは定着ニップ部Nを通過すると回転定着フィルム10の外面から分離して排出搬送されていく。
実開昭51−109739号
たとえば特開平10−74007においては上記従来例でのニップ部の摺動をなくすことで長寿命化を図ろうとしたが、定着ベルトの内側に設けたローラと定着ベルトを挟んで加圧する加圧ローラで構成では、ローラより回転力を得た定着ベルトは、ニップ上流側でニップに向かって引っ張り力が働くため、定着ベルトの回転開始/停止時、被記録材がニップに入るときのトルク変動などで定着ベルトの回転が不安定になり、定着ニップに対する定着ベルトの位置が不安定になった。また、加圧ローラ左右の加圧バランスが異なる場合や、被記録材が中央からオフセットしてニップに入る場合など、定着ベルトの左右でニップに向かう引っ張り力に変化が生じ、ねじれ力が発生した場合、定着ベルトの走行が不安定になった。さらに、定着ベルトの走行位置が不安定なために、励磁コイルと磁場発生手段との距離が変化し発熱ムラが発生することもあった。さらに、定着ニップ前で定着ベルトと被記録材との距離に変化が生じ、被記録材への輻射熱による熱供給量に変化が生じ、定着トナー画像の光沢度にムラが発生することもあった。
そこで本発明では、上記課題を解決するために定着ベルトの安定した回転を実現することことを目的とする。
本発明は下記の構成を特徴とする加熱装置および画像形成装置である。
(1)磁場発生手段と、前記磁場発生手段の磁界の作用で電磁誘導発熱する部材と、前記電磁誘導発熱性部材と相互圧接して被加熱部材のニップ部を形成する回転可能な加圧部材1を有し、電磁誘導発熱性部材の発熱で被加熱材を加熱する加熱装置であり、
前記電磁誘導発熱性部材は無端ベルトであり、無端ベルト内側の前記加圧部材1と対向する位置に回転可能な加圧部材2を有し、少なくともニップ部上流側にニップ位置に対して固定された無端ベルトの走行位置を決定可能に配設したベルトガイド部材を有し、前記無端ベルトは前記加圧回転体と前記ベルトガイド部材の外側にルーズに外嵌され、回転することを特徴とする加熱装置。
(2)前記磁場発生手段を無端ベルトの内側に配設したことを特徴とする(1)の加熱装置。
(3)前記ベルトガイド部材は前記磁場発生手段を保持することを特徴とする(2)の加熱装置。
(4)前記無端ベルトの温度検知手段を磁場発生手段の下流でかつ前記ニップ部上流で無端ベルトに当設させたことを特徴とする(1)乃至(3)の加熱装置。
(5)前記無端ベルトの内側の回転可能な加圧部材の端部に回転可能に無端ベルト端部を保持する部材を設けたことを特徴とする(1)乃至(4)の加熱装置。
(6)前記無端ベルトの長さをL、前記加圧部材1の加圧部長さをLR1、前記加圧部材2の前記無端ベルトとの接触可能長さをLR2とすると、
>LR2>LR1
の関係を満足することを特徴とする(1)乃至(5)の加熱装置。
(7)被記録材に画像を形成する画像形成手段と、(1)乃至(6)の何れかに記載の加熱装置を具備し、前記加熱装置を前記画像形成手段により被記録材上に形成した画像を加熱処理する像加熱装置。
(8)被記録材に画像を形成する画像形成手段と、(1)乃至(7)の何れかに記載の加熱装置を具備し、前記加熱装置を前記画像形成手段により被記録材上に形成した画像を加熱処理する像加熱装置として備えたことを特徴とする画像形成装置。
<作用>
ニップに対して少なくともニップ上流側に無端ベルトの走行位置を決定可能な部材を設けたことで無端ベルトの回転を安定させることができる。
以上説明したように、本発明によれば、定着ベルトの回転開始/停止時、被記録材がニップに入るときのトルク変動など、定着ベルトの回転が不安定になる場合でも、ベルトガイドが定着ニップに対する定着ベルトの位置を決定するので安定した定着ベルトの回転が得られた。また、加圧ローラ左右の加圧バランスが異なる場合や、被記録材が中央からオフセットしてニップに入る場合など、定着ベルトの左右で引っ張り力に変化が生じ、ねじれ力が発生した場合でも、ベルトガイドが定着ベルトの走行位置を決定するため、安定した定着ベルトの回転が得られた。
よって、定着ベルトの回転が安定するので被記録材の搬送性も安定させることができた。さらに、定着ベルトと被記録材の距離が一定に保てるので被記録材とトナーに対する、定着ニップ前での熱供給の変化を抑えることができ、定着トナー画像の光沢度も安定させることができた。
ベルトガイドは長手にわたって配設することができるが、定着ベルトの両端部で被記録材のトナー画像形成域外に配設することで、トナー画像域で定着ベルトからベルトガイドへの熱流出をなくすことができ、消費電力の削減と、定着温度までの立ち上げ時間の短縮を図ることもできた。
(実施例1)
(1)画像形成装置例
図2は画像形成装置の一例の概略構成図である。本例の画像形成装置は電子写真カラープリンタである。
101は有機感光体やアモルファスシリコン感光体でできた感光体ドラム(像担持体)であり、矢示の反時計方向に所定のプロセススピード(周速度)で回転駆動される。
感光体ドラム101はその回転過程で帯電ローラ等の帯電装置102で所定の極性・電位の一様な帯電処理を受ける。
次いでその帯電処理面にレーザ光学箱(レーザスキャナー)110から出力されるレーザ光103による、目的の画像情報の走査露光処理を受ける。レーザ光学箱110は不図示の画像読み取り装置等の画像信号発生装置からの目的画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調(オン/オフ)したレーザ光103を出力して回転感光体ドラム101面に走査露光した目的画像情報に対応した静電潜像が形成される。109はレーザ光学箱110からの出力レーザ光を感光体ドラム101の露光位置に偏向させるミラーである。
フルカラー画像形成の場合は、目的のフルカラー画像の第1の色分解成分画像、例えばイエロー成分画像についての走査露光・潜像形成がなされ、その潜像が4色カラー現像装置104のうちのイエロー現像器104Yの作動でイエロートナー画像として現像される。そのイエロートナー画像は感光体ドラム101と中間転写体ドラム105との接触部(或いは近接部)である1次転写部T1において中間転写体ドラム105の面に転写される。中間転写体ドラム105面に対するトナー画像転写後の回転感光体ドラム101面はクリーナ107により転写残りトナー等の付着残留物の除去を受けて清掃される。
上記のような帯電・走査露光・現像・一次転写・清掃のプロセスサイクルが、目的のフルカラー画像の第2の色分解成分画像(例えばマゼンタ成分画像、マゼンタ現像器104Mが作動)、第3の色分解成分画像(例えばシアン成分画像、シアン現像器104Cが作動)、第4の色分解成分画像(例えば黒成分画像、黒現像器104BKが作動)の各色分解成分画像について順次実行され、中間転写体ドラム105面にイエロートナー画像・マゼンタトナー画像・シアントナー画像・黒トナー画像の都合4色のトナー画像が順次重ねて転写されて、目的のフルカラー画像に対応したカラートナー画像が合成形成される。
中間転写体ドラム105は、金属ドラム上に中抵抗の弾性層と高抵抗の表層を有するもので、感光体ドラム101に接触して或いは近接して感光体ドラム101と略同じ周速度で矢示の時計方向に回転駆動され、中間転写体ドラム105の金属ドラムにバイアス電位を与えて感光体ドラム101との電位差で感光体ドラム101側のトナー画像を前記中間転写体ドラム105面側に転写させる。
上記の回転中間転写体ドラム105面に合成形成されたカラートナー画像は、前記回転中間転写体ドラム105と転写ローラ106との接触ニップ部である二次転写部T2において、前記二次転写部T2に不図示の給紙部から所定のタイミングで送り込まれた被記録材Pの面に転写されていく。転写ローラ106は被記録材Pの背面からトナーと逆極性の電荷を供給することで中間転写体ドラム105面側から被記録材P側へ合成カラートナー画像を順次に一括転写する。
二次転写部T2を通過した被記録材Pは中間転写体ドラム105の面から分離されて像加熱装置(定着装置)100へ導入され、未定着トナー画像の加熱定着処理を受けてカラー画像形成物として機外の不図示の排紙トレーに排出される。定着装置100については次の(2)項で詳述する。
被記録材Pに対するカラートナー画像転写後の回転中間転写体ドラム105はクリーナ108により転写残りトナー・紙粉等の付着残留物の除去を受けて清掃される。このクリーナ108は常時は中間転写体ドラム105に非接触状態に保持されており、中間転写体ドラム105から被記録材Pに対するカラートナー画像の二次転写実行過程において中間転写体ドラム105に接触状態に保持される。
また転写ローラ106も常時は中間転写体ドラム105に非接触状態に保持されており、中間転写体ドラム105から被記録材Pに対するカラートナー画像の二次転写実行過程において中間転写体ドラム105に被記録材Pを介して接触状態に保持される。
本例装置は、白黒画像などモノカラー画像のプリントモードも実行できる。また両面画像プリントモード、或いは多重画像プリントモードも実行できる。
両面画像プリントモードの場合は、像加熱装置100を出た1面目画像プリント済みの被記録材Pは不図示の再循環搬送機構を介して表裏反転されて再び二次転写部T2へ送り込まれて2面に対するトナー画像転写を受け、再度、像加熱装置100に導入されて2面に対するトナー画像の定着処理を受けることで両面画像プリントが出力される。
多重画像プリントモードの場合は、像加熱装置100を出た1回目画像プリント済みの被記録材Pは不図示の再循環搬送機構を介して表裏反転されずに再び二次転写部T2へ送り込まれて1回目画像プリント済みの面に2回目のトナー画像転写を受け、再度、像加熱装置100に導入されて2回目のトナー画像の定着処理を受けることで多重画像プリントが出力される。
(2)定着装置(加熱手段)100
本例において定着装置100は電磁誘導加熱方式の装置である。図1は本例の定着装置100の要部の横断側面模型図、図3は要部の正面模型図、図4は要部の縦断正面模型図である。
本例装置100は図13の装置と共通の構成部材・部分には同一の符号を付して再度の説明を省略する。
磁場発生手段は磁性コア17a・17b及び励磁コイル18からなる。
磁性コア17a・17bは高透磁率の部材であり、フェライトやパーマロイ等といったトランスのコアに用いられる材料がよく、より好ましくは100kHz以上でも損失の少ないフェライトを用いるのがよい。
励磁コイル18には給電部18a・18bに励磁回路27(図5)を接続してある。この励磁回路27は20kHzから500kHzの高周波をスイッチング電源で発生できるようになっている。
励磁コイル18は励磁回路27から供給される交番電流(高周波電流)によって交番磁束を発生する。電磁誘導発熱性ベルトである定着ベルト10には前記交番磁界を打ち消す方向に渦電流が流れ、ジュール熱が発生し、定着ベルト10が発熱する。
無端状の定着ベルト10の内側には駆動ローラ31とベルトガイド部材16が配設してある。は横断面略半円弧状樋型のであり、ルーズに外嵌させてある。
前記ベルトガイド部材16は、磁場発生手段としての磁性コア17a・17bと励磁コイル18を内側に保持している。
22はベルトガイド部材16の内面平面部に当接させて配設した横長の加圧用剛性ステイである。
19は磁性コア17a・17b及び励磁コイル18と加圧用剛性ステイ22の間を絶縁するための絶縁部材である。
定着ベルト10を回転させる駆動ローラ31は、芯金31aと、該芯金周りに同心一体にローラ状に成形被覆させた、シリコーンゴム・フッ素ゴム・フッ素樹脂などの耐熱性・弾性材層31bとで構成されている。芯金31aの両端部を装置の不図示のシャーシ側板金間に回転自由に軸受け保持させて配設してある。駆動ローラ31は不図示の駆動手段により矢示の反時計方向に回転駆動される。
駆動ローラ31の両端には定着ベルト10の端部を規制・保持するフランジ部材である23a・23bが駆動ローラ31に回転可能に取り付けてある。フランジ部材23a・23bは定着ベルト10の回転時に該定着ベルト10の端部を受けて定着ベルトの長手に沿う寄り移動を規制する役目をする。駆動ローラ31の芯金31aは駆動ローラ軸受け29c・29dにより装置シャーシ70に回転可能に固定されている。芯金31aにはギアが取り付けられており不図示の駆動手段により矢示の方向に回転駆動される。
加圧部材としての加圧ローラ30は、芯金30aと、該芯金周りに同心一体にローラ状に成形被覆させた、シリコーンゴム・フッ素ゴム・フッ素樹脂などの耐熱性・弾性材層30bとで構成されており、芯金30aの両端部を装置の不図示のシャーシ側板金間に回転自由に軸受け保持させて配設してある。必要に応じて、フッ素樹脂などの離型層を最外層に設けることができる。
加圧ローラ30の両端部と装置シャーシ70側とバネ受け部29a・29bとの間にそれぞれ加圧バネ25a・25bを縮設することで加圧ローラ30に押し上げ力を作用させている。本例では、バネ受け部29a・29bは加圧ローラ30の軸受けを兼ねている。これにより駆動ローラ31の下面と加圧ローラ30の上面とが定着ベルト10を挟んで圧接して所定幅の定着ニップ部Nが形成される。
この駆動ローラ31の回転駆動による記駆動ローラ31と定着ベルト10の内面との摩擦力で定着ベルト10に回転力が作用して、定着ベルト10が矢示の時計方向に駆動ローラ31の回転周速度にほぼ対応した周速度をもって回転状態になる。
駆動ローラ31によって、定着ベルト10を回転させたとき、定着ベルト10に対して、ニップ上流側ではニップに向かって引っ張り力が働く。そこで、定着ベルトの回転を安定させるために、ニップ上流に定着ベルト10の走行位置を決定可能なベルトガイド16を配設した。このベルトガイド16は領域Gにおいて定着ベルト10と当接可能としてある。このベルトガイド16により、定着ベルト10の回転開始/停止時、被記録材がニップに入るときのトルク変動など、定着ベルト10の回転が不安定になる場合でも、ベルトガイド16が定着ニップNに対する定着ベルト10の位置を決定するので安定した定着ベルト10の回転が得られる。また、加圧ローラ左右の加圧バランスが異なる場合や、被記録材が中央からオフセットしてニップに入る場合など、定着ベルト10の左右で引っ張り力に変化が生じ、ねじれ力が発生した場合でも、ベルトガイド16が定着ベルト10の走行位置を決定するため、安定した定着ベルト10の回転が得られる。
よって、定着ベルト10の回転が安定するので被記録材Pの搬送性も安定させることができる。さらに、定着ベルト10と被記録材Pの距離が一定に保てるので被記録材Pとトナーtに対する、定着ニップN前での熱供給の変化を抑えることができ、定着トナー画像の光沢度も安定させることができる。
ベルトガイド16は長手にわたって配設することができるが、定着ベルト10の両端部で被記録材Pのトナー画像形成域外に配設することで、トナー画像域で定着ベルト10からベルトガイド16への熱流出をなくすことができ、消費電力の削減と、定着温度までの立ち上げ時間の短縮を図ることもできる。
図4において長手関係を示している。定着ベルト10の長さをL、加圧ローラ30の加圧部長さをLR1、駆動ローラ31の定着ベルト10との接触可能長さをLR2とすると、
>LR2>LR1
の関係を満足するように設計するのがよい。なお、被記録材Pの最大幅をLとした場合、LR1≧ Lを満足する。そして、駆動ローラ31の両端部に、フランジ部材23a・23bを回転可能に取り付けてある。
本例では、定着ベルト10の内側のローラを駆動ローラ30としたが、加圧ローラ30に駆動をかけても良いし、両ローラともに駆動をかけることも可能である。
図6は交番磁束の発生の様子を模式的に表したものである。磁束Cは発生した交番磁束の一部を表す。
磁性コア17a・17bに導かれた交番磁束(C)は、磁性コア17aと磁性コア17bとの間、そして磁性コア17aと磁性コア17cとの間において定着ベルト10の電磁誘導発熱層1に渦電流を発生させる。この渦電流は電磁誘導発熱層1の固有抵抗によって電磁誘導発熱層1にジュール熱(渦電流損)を発生させる。ここでの発熱量Qは電磁誘導発熱層1を通る磁束の密度によって決まり図6のグラフような分布を示す。図6のグラフは、縦軸が磁性コア17aの中心を0とした角度θで表した定着ベルト10における円周方向の位置を示し、横軸が定着ベルト10の電磁誘導発熱層1での発熱量Qを示す。ここで、発熱域Hは最大発熱量をQとした場合、発熱量がQ/e以上の領域と定義する。これは、定着に必要な発熱量が得られる領域である。
この定着ニップ部Nの温度は、不図示の温度検知手段を含む温調系により励磁コイル18に対する電流供給が制御されることで所定の温度が維持されるように温調される。26は定着ベルト10の温度を検知するサーミスタなどの温度センサであり、本例においては定着ニップ部Nの前で温度センサ26で測定した定着ベルト10の温度情報をもとに定着ニップ部Nの温度を制御するようにしている。これは、定着ベルト10の温度をニップ前で制御することで被記録材Pおよびトナーtに与える熱量を制御するためである。
而して、駆動ローラ31が回転駆動され、それに伴って定着ベルト10が回転し、励磁回路27から励磁コイル18への給電により上記のように定着ベルト10の電磁誘導発熱がなされて定着ニップ部Nが所定の温度に立ち上がって温調された状態において、画像形成手段部から搬送された未定着トナー画像tが形成された被記録材Pが入り口ガイド60により定着ニップ部Nに導かれ、定着ニップ部Nの定着ベルト10と加圧ローラ30との間に画像面が上向き、即ち定着ベルト面に対向して導入され、定着ニップ部Nにおいて画像面が定着ベルト10の外面に密着して定着ベルト10と一緒に定着ニップ部Nを挟持搬送されていく。この定着ニップ部Nを定着ベルト10と一緒に被記録材Pが挟持搬送されていく過程において定着ベルト10の電磁誘導発熱で加熱されて被記録材P上の未定着トナー画像tが加熱定着される。この際、入口ガイド40上で被記録材Pと未定着トナー画像tが予備加熱される。被記録材Pは定着ニップ部Nを通過すると回転定着ベルト10の外面から分離して排出搬送されていく。被記録材上の加熱定着トナー画像は定着ニップ部通過後、冷却して永久固着像となる。
本例ではトナーtに低軟化物質を含有させたトナーを使用したため、定着装置にオフセット防止のためのオイル塗布機構を設けていないが、低軟化物質を含有させていないトナーを使用した場合にはオイル塗布機構を設けてもよい。また、低軟化物質を含有させたトナーを使用した場合にもオイル塗布や冷却分離を行ってもよい。
以下は各構成部品に関する詳細説明である。
A)励磁コイル18
励磁コイル18はコイル(線輪)を構成させる導線(電線)として、一本ずつがそれぞれ絶縁被覆された銅製の細線を複数本束ねたもの(束線)を用い、これを複数回巻いて励磁コイルを形成している。本例では10ターン巻いて励磁コイル18を形成している。
絶縁被覆は定着ベルト10の発熱による熱伝導を考慮して耐熱性を有する被覆を用いるのがよい。たとえば、アミドイミドやポリイミドなどの被覆を用いるとよい。
励磁コイル18は外部から圧力を加えて密集度を向上させてもよい。
励磁コイル18の形状は、図1のように発熱層の曲面に沿うようにしている。本例では定着ベルトの発熱層と励磁コイル18との間の距離は略2mmになるように設定した。
励磁コイル保持部材19の材質としては絶縁性に優れ、耐熱性がよいものがよい。例えば、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂、PFA樹脂、PTFE樹脂、FEP樹脂、LCP樹脂などを選択するとよい。
磁性コア17a・17b及び励磁コイル18と、定着ベルトの発熱層の間の距離はできる限り近づけた方が磁束の吸収効率が高いのであるが、この距離が5mmを越えるとこの効率が著しく低下するため5mm以内にするのがよい。また、5mm以内であれば定着ベルト10の発熱層と励磁コイル18の距離が一定である必要はない。
励磁コイル18の励磁コイル保持部材19からの引出線すなわち18a・18b(図5)については、励磁コイル保持部材19から外の部分について束線の外側に絶縁被覆を施している。
B)定着ベルト10
図8は本例における定着ベルト10の層構成模型図である。本例の定着ベルト10は、電磁誘導発熱性の定着ベルト10の基層となる金属ベルト等でできた発熱層1と、その外面に積層した弾性層2と、その外面に積層した離型層3の複合構造のものである。発熱層1と弾性層2との間の接着、弾性層2と離型層3との間の接着のため、各層間にプライマー層(不図示)を設けてもよい。略円筒形状である定着ベルト10において発熱層1が内面側であり、離型層3が外面側である。前述したように、発熱層1に交番磁束が作用することで前記発熱層1に渦電流が発生して前記発熱層1が発熱する。その熱が弾性層2・離型層3を介して定着ベルト10を加熱し、前記定着ニップNに通紙される被加熱材としての被記録材Pを加熱してトナー画像の加熱定着がなされる。
a.発熱層1
発熱層1はニッケル、鉄、強磁性SUS、ニッケル−コバルト合金といった強磁性体の金属を用いるとよい。
非磁性の金属でも良いが、より好ましくは磁束の吸収の良いニッケル、鉄、磁性ステンレス、コバルト−ニッケル合金等の金属が良い。
その厚みは次の式で表される表皮深さより厚くかつ200μm以下にすることが好ましい。表皮深さσ[m]は、励磁回路の周波数f[Hz]と透磁率μと固有抵抗ρ[Ωm]で、
σ=503×(ρ/fμ)1/2
と表される。
これは電磁誘導で使われる電磁波の吸収の深さを示しており、これより深いところでは電磁波の強度は1/e以下になっており、逆にいうと殆どのエネルギーはこの深さまでで吸収されている(図10)。
発熱層1の厚さは好ましくは1〜100μmがよい。発熱層1の厚みが1μmよりも小さいとほとんどの電磁エネルギーが吸収しきれないため効率が悪くなる。また、発熱層が100μmを超えると剛性が高くなりすぎ、また屈曲性が悪くなり回転体として使用するには現実的ではない。従って、発熱層1の厚みは1〜100μmが好ましい。
b.弾性層2
弾性層2は、シリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロシリコーンゴム等で耐熱性がよく、熱伝導率がよい材質である。
弾性層2の厚さは10〜500μmが好ましい。この弾性層2は定着画像品質を保証するために必要な厚さである。
カラー画像を印刷する場合、特に写真画像などでは被記録材P上で大きな面積に渡ってベタ画像が形成される。この場合、被記録材の凹凸あるいはトナー層の凹凸に加熱面(離型層3)が追従できないと加熱ムラが発生し、伝熱量が多い部分と少ない部分で画像に光沢ムラが発生する。伝熱量が多い部分は光沢度が高く、伝熱量が少ない部分では光沢度が低い。弾性層2の厚さとしては、10μm以下では被記録材あるいはトナー層の凹凸に追従しきれず画像光沢ムラが発生してしまう。また、弾性層2が1000μm以上の場合には弾性層の熱抵抗が大きくなりクイックスタートを実現するのが難しくなる。より好ましくは弾性層2の厚みは50〜500μmがよい。
弾性層2の硬度は、硬度が高すぎると被記録材あるいはトナー層の凹凸に追従しきれず画像光沢ムラが発生してしまう。そこで、弾性層2の硬度としては60゜(JIS−A)以下、より好ましくは45゜(JIS−A)以下がよい。
弾性層2の熱伝導率λに関しては、
6×10−4〜2×10−3[cal/cm・sec・deg.]
がよい。
熱伝導率λが6×10−4[cal/cm・sec・deg.]よりも小さい場合には、熱抵抗が大きく、定着ベルトの表層(離型層3)における温度上昇が遅くなる。
熱伝導率λが2×10−3[cal/cm・sec・deg.]よりも大きい場合には、硬度が高くなりすぎたり、圧縮永久歪みが悪化する。
よって熱伝導率λは6×10−4〜2×10−3[cal/cm・sec・deg.]がよい。より好ましくは8×10−4〜1.5×10−3[cal/cm・sec・deg.]がよい。
c.離型層3
離型層3はフッ素樹脂、シリコーン樹脂、フルオロシリコーンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、PFA、PTFE、FEP等の離型性かつ耐熱性のよい材料を選択することができる。
離型層3の厚さは1〜100μmが好ましい。離型層3の厚さが1μmよりも小さいと塗膜の塗ムラで離型性の悪い部分ができたり、耐久性が不足するといった問題が発生する。また、離型層が100μmを超えると熱伝導が悪化するという問題が発生し、特に樹脂系の離型層の場合は硬度が高くなりすぎ、弾性層2の効果がなくなってしまう。
また図9に示すように、定着ベルト10構成において、発熱層1のベルトガイド面側(発熱層1の弾性層2とは反対面側)に断熱層4設けてもよい。
断熱層4としては、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂、PFA樹脂、PTFE樹脂、FEP樹脂などの耐熱樹脂がよい。
また、断熱層4の厚さとしては10〜1000μmが好ましい。断熱層4の厚さが10μmよりも小さい場合には断熱効果が得られず、また、耐久性も不足する。一方、1000μmを超えると磁性コア17a・17b及び励磁コイル18から発熱層1距離が大きくなり、磁束が十分に発熱層1吸収されなくなる。
断熱層4は、発熱層1に発生した熱が定着ベルトの内側に向かわないように断熱できるので、断熱層4がない場合と比較して被記録材P側への熱供給効率が良くなる。よって、消費電力を抑えることができる。
C)温度検知
本例においては、図2に示すように、定着ベルト10のこの発熱域H(図6)の対向位置に暴走時の励磁コイル18への給電を遮断するため温度検知素子であるサーモスイッチ50を配設している。
図7は本例で使用した安全回路の回路図である。温度検知素子であるサーモスイッチ50は+24VDC電源とリレースイッチ51と直列に接続されており、サーモスイッチ50が切れると、リレースイッチ51への給電が遮断され、リレースイッチ51が動作し、励磁回路27への給電が遮断されることにより励磁コイル18への給電を遮断する構成をとっている。サーモスイッチ50はOFF動作温度を220℃に設定した。
また、サーモスイッチ50は定着ベルト10の発熱域Hに対向して定着ベルト10の外面に非接触に配設した。サーモスイッチ50と定着ベルト10との間の距離は略2mmとした。これにより、定着ベルト10にサーモスイッチ50の接触による傷が付くことがなく、耐久による定着画像の劣化を防止することができる。
本例によれば、装置故障による定着装置暴走時、図13のような定着ニップNで発熱する構成とは違い、定着ニップNに紙が挟まった状態で定着器が停止し、励磁コイル18に給電が続けられ定着ベルト10が発熱し続けた場合でも、紙が挟まっている定着ニップ部Nでは発熱していないために紙が直接加熱されることがない。また、発熱量が多い発熱域Hには、サーモスイッチ50が配設してあるため、サーモスイッチ50が220℃を感知して、サーモスイッチが切れた時点で、リレースイッチ51により励磁コイル18への給電が遮断される。よって、紙の発火温度は約400℃近辺であるため紙が発火することなく、定着ベルトの発熱を停止することができる。
温度検知素子としてサーモスイッチのほかに温度ヒューズを用いることもできる。
(実施例2)
本実施例においては、図11に示すように、定着ベルト10の形状を略円筒形状に維持し、回転させた構成である。なお、第1の実施例と共通の構成部材・部分には同一の符号を付して再度の説明を省略する。
定着ベルト10を略円筒形状に維持することで、より安定したベルト走行が可能となり、また、ベルトの繰り返し折り曲げ量を減少させることができるので、ベルトの長寿命化を図ることもできる。
本例において、ベルトガイド部材16aをニップN上流に定着ベルト10と当接可能に配設する事で、ニップ上流で、ニップに対する定着ベルト10の位置が決まり、安定したベルト走行を実現することができる。このベルトガイド16aは領域Gにおいて定着ベルト10と当接可能としてある。これにより、加圧バランスに差などによる、定着ベルトに対しねじれ方向に発生する力に対しても、ベルトの位置を決めることができ、安定したベルト走行を得ることができる。
ベルトガイド16aは長手にわたって配設することができるが、定着ベルト10の両端部で被記録材Pのトナー画像形成域外に配設することで、トナー画像域で定着ベルト10からベルトガイド16aへの熱流出をなくすことができ、消費電力の削減と、定着温度までの立ち上げ時間の短縮を図ることもできる。
本例においては、磁場発生手段を定着ベルト10の内側で、上向きに配置したが、定着ベルトが略円筒形状に維持できればよく、磁場発生手段の向き、形状は変更することができる。また、16bをベルトガイドとして利用することで、定着ベルトの走行安定性の向上を図ることもできる。
(実施例3)
本実施例においては、図12に示すように、定着ベルト10の形状を略円筒形状に維持し、回転させた構成で、磁場発生手段を定着ベルト10の外側に配設している。なお、第1の実施例または第2の実施例と共通の構成部材・部分には同一の符号を付して再度の説明を省略する。
本例では、定着ベルト10を略円筒形状に維持することで、より安定したベルト走行が可能となり、また、ベルトの繰り返し折り曲げ量を減少させることができるので、ベルトの長寿命化を図ることもできる。
本例において、ベルトガイド部材16をニップN上流に定着ベルト10と当接可能に配設する事で、ニップ上流で、ニップに対する定着ベルト10の位置が決まり、安定したベルト走行を実現することができる。これにより、加圧バランスに差などによる、定着ベルトに対しねじれ方向に発生する力に対しても、ベルトの位置を決めることができ、安定したベルト走行を得ることができる。よって、安定した、被記録材の搬送を行うことができる。
本例においては、磁場発生手段を定着ベルト10の外側で、ニップ上流に配置したが、磁場発生手段の向き、形状は変更することができる。
磁場発生手段を定着ベルトの外側に配設すると、磁場発生手段を定着ベルトの内側に配設する場合と比較して、定着ベルト径を小さくすることができ、定着ベルトの熱容量の低減を図ることが可能となる。
サーモスイッチ50は定着ベルト10の発熱域Hに対向して定着ベルト10の内面に非接触に配設した。サーモスイッチ50と定着ベルト10との間の距離は略1mmとした。これにより、定着ベルト10にサーモスイッチ50の接触による定着ベルト10からサーモスイッチ50への熱流出により、サーモスイッチ位置の温度が低下することでの光沢ムラの発生を防止することができる。また、光沢ムラが気にならないモノクロ画像や、光沢度の低い場合にはサーモスイッチ50を当接することが可能である。また、トナー画像形成域外に当接することも可能である。
(その他の実施例)
1)電磁誘導発熱性の定着ベルト10は、モノクロあるいは1パスマルチカラー画像などの加熱定着用の場合は弾性層2を省略した形態のものとすることもできる。発熱層1は樹脂に金属フィラーを混入して構成したものとすることもできる。発熱層単層の部材とすることもできる。
2)加圧部材30はローラ体に限らず、回動ベルト型など他の形態の部材にすることもできる。
また加圧部材30側からも被記録材に熱エネルギーを供給するために、加圧部材30側にも電磁誘導加熱などの発熱手段を設けて所定の温度に加熱・温調する装置構成にすることもできる。
3)本発明の加熱装置は実施例の画像加熱定着装置としてに限らず、画像を担持した被記録材を加熱してつや等の表面性を改質する像加熱装置、仮定着する像加熱装置、その他、被加熱材の加熱乾燥装置、加熱ラミネート装置など、広く被加熱材を加熱処理する手段・装置として使用できる。
加熱装置としての定着装置の要部の横断側面模型図 第1の実施例に用いた画像形成装置の概略構成図 同じく要部の正面模型図 同じく要部の横断正面模型図 磁場発生手段と励磁回路の関係を示した図 磁場発生手段と発熱量Qの関係を示した図 安全回路を示した図 電磁誘導発熱性の定着ベルトの層構成模型図(その1) 電磁誘導発熱性の定着ベルトの層構成模型図(その2) 発熱層深さと電磁波強度の関係を示したグラフ 第2の実施例に用いた加熱装置としての定着装置の要部の横断側面模型図 第3の実施例に用いた加熱装置としての定着装置の要部の横断側面模型図 従来の加熱装置の横断側面模型図
符号の説明
1 発熱層
2 弾性層
3 離型層
4 断熱層
10 定着ベルト
16 ベルトガイド
17 磁性コア
18 励磁コイル
19 励磁コイル保持部材
23a・23b 定着ベルト端部の規制・保持用フランジ部材
26 温度検知素子(サーミスタ)
30 加圧部材としての加圧ローラ
31 駆動ローラ
50 安全用温度検知素子

Claims (8)

  1. 磁場発生手段と、前記磁場発生手段の磁界の作用で電磁誘導発熱する部材と、前記電磁誘導発熱性部材と相互圧接して被加熱部材のニップ部を形成する回転可能な加圧部材1を有し、電磁誘導発熱性部材の発熱で被加熱材を加熱する加熱装置であり、
    前記電磁誘導発熱性部材は無端ベルトであり、無端ベルト内側の前記加圧部材1と対向する位置に回転可能な加圧部材2を有し、少なくともニップ部上流側にニップ位置に対して固定された無端ベルトの走行位置を決定可能に配設したベルトガイド部材を有し、前記無端ベルトは前記加圧回転体と前記ベルトガイド部材の外側にルーズに外嵌され、回転することを特徴とする加熱装置。
  2. 前記磁場発生手段を無端ベルトの内側に配設したことを特徴とする特許請求項1の加熱装置。
  3. 前記ベルトガイド部材は前記磁場発生手段を保持することを特徴とする特許請求項2の加熱装置。
  4. 前記無端ベルトの温度検知手段を磁場発生手段の下流でかつ前記ニップ部上流で無端ベルトに当設させたことを特徴とする特許請求項1乃至3の加熱装置。
  5. 前記無端ベルトの内側の回転可能な加圧部材の端部に回転可能に無端ベルト端部を保持する部材を設けたことを特徴とする特許請求項1乃至4の加熱装置。
  6. 前記無端ベルトの長さをL、前記加圧部材1の加圧部長さをLR1、前記加圧部材2の前記無端ベルトとの接触可能長さをLR2とすると、
    >LR2>LR1
    の関係を満足することを特徴とする特許請求項1乃至5の加熱装置。
  7. 被記録材に画像を形成する画像形成手段と、特許請求項1乃至6の何れかに記載の加熱装置を具備し、前記加熱装置を前記画像形成手段により被記録材上に形成した画像を加熱処理する像加熱装置。
  8. 被記録材に画像を形成する画像形成手段と、特許請求項1乃至7の何れかに記載の加熱装置を具備し、前記加熱装置を前記画像形成手段により被記録材上に形成した画像を加熱処理する像加熱装置として備えたことを特徴とする画像形成装置。
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