JP2010002127A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】蒸発器の霜が完全に取り除かれる前に除霜運転が終了してしまうことを防止する。
【解決手段】蒸発器17の除霜運転時に、電気式膨張弁16の絞り通路面積を増加させると同時に送風ファン17aを作動させ、除霜運転を終了させることを判定する除霜終了判定手段S63が、蒸発器17の第2蒸発部174b、175bを流通する冷媒の温度を検出する蒸発冷媒温度センサ26の検出冷媒温度Teが基準除霜終了温度KTmp3以上となっていることを判定する前に、送風ファン17aを停止させる。これにより、蒸発冷媒温度センサ26が送風ファン17aにより送風された室外空気によって加熱された冷媒温度を検出してしまうことを防止して、蒸発器の霜が完全に取り除かれる前に除霜運転が終了してしまうことを防止できる。
【選択図】図4

Description

本発明は、蒸発器の着霜時に除霜運転を行う冷凍サイクル装置に関する。
従来、蒸発器に着いた霜を融解させて取り除く除霜運転を行う冷凍サイクル装置が知られている。例えば、特許文献1の冷凍サイクル装置では、蒸発器である室内熱交換器内へ冷媒を供給しない状態で、室内熱交換器へ室外空気を送風することによって、室外空気を熱源として室外熱交換器の除霜を行っている。
また、特許文献2の冷凍サイクル装置では、蒸発器である空気熱交換器を流通する冷媒の温度によって空気熱交換器の着霜を検出して、空気熱交換器の着霜が検出された際に、可変絞り機構である減圧装置の弁開度(絞り通路面積)を調整することによって、冷媒を熱源として空気熱交換器の着霜の進行を抑制している。
なお、除霜運転時に、特許文献1のように蒸発器へ室外空気を送風すること、および、特許文献2のように可変絞り機構の絞り通路面積を制御することは、それぞれ独立して行うことができる。従って、除霜運転時に、蒸発器へ室外空気を送風すると同時に可変絞り機構の絞り通路面積を調整して除霜運転の短縮化(効率化)を狙うこともできる。
特開2006−242443号公報 特開2004−156848号公報
ところで、除霜運転は、蒸発器の着霜が検出された際に開始され、蒸発器の霜が取り除かれたことが検出された際に終了させることが望ましい。そして、この除霜運転の開始および終了タイミングの判定には、一般的に、特許文献2に記載されているように、蒸発器を流通する冷媒の温度を検出する冷媒温度検出手段によって検出された検出冷媒温度が用いられる。
具体的には、検出冷媒温度が予め定めた基準除霜開始温度以下になった際に、除霜運転を開始し、除霜運転時に検出冷媒温度が予め定めた基準除霜終了温度以上になった際に、除霜運転を終了する。
ところが、本発明者らの検討によれば、冷媒温度検出手段によって除霜運転の開始および終了タイミングを判定する冷凍サイクル装置において、除霜運転時に、蒸発器へ室外空気を送風すると同時に可変絞り機構の絞り通路面積を制御すると、蒸発器の霜が完全に取り除かれる前に除霜運転が終了してしまうという、いわゆる「溶け残り」の問題が生じることがあった。
そこで、本発明者らが、その原因を調査したところ、室外空気と冷媒との2つの熱源を用いて除霜運転を行うと、蒸発器の霜が完全に取り除かれる前に、いずれか一方の熱源によって冷媒温度検出手段の配置場所近傍の冷媒が不必要に加熱されてしまい、冷媒温度検出手段が不必要に加熱された後の冷媒温度を検出してしまうことが原因であると判った。
さらに、この「溶け残り」の問題は、蒸発器が複数の蒸発部(熱交換部)に分割され、それぞれの蒸発部が送風機から送風される室外空気の流れ方向に対して直列に配置されるとともに、風下側の蒸発部→風上側の蒸発部の順で冷媒を流す蒸発器を備える冷凍サイクル装置において顕著に生じることが判った。
この理由を、図9を用いて説明する。なお、図9(a)は、溶け残りの問題が発生した検討用蒸発器17’の概略構成を示す分解斜視図であり、図9(b)は、(a)のX矢視図である。さらに、図9(b)では、組み立てられた状態の検討用蒸発器17’を示している。
図9から明らかなように、検討用蒸発器17’は、複数枚の熱交換促進用のフィン171’に、複数本の冷媒チューブ172’を串刺し状に配置し、各チューブ172’同士を蛇行状に接続した、周知のフィンアンドチューブ型の熱交換器である。
さらに、この検討用蒸発器17’は、第1蒸発部174a’と第2蒸発部174b’とに分割されており、送風機から送風された室外空気は、矢印Yに示すように、第2蒸発部第2蒸発部174b’→第1蒸発部174a’の順に流れる。一方、冷媒は、第1蒸発部174a’→第2蒸発部174b’の順に流れる。
また、第2蒸発部174b’の冷媒流出口には、検討用蒸発器17’内を流通する冷媒の温度を検出する冷媒温度検出手段としての蒸発冷媒温度センサ26が配置されている。
上記の検討用蒸発器17’の構成で、蒸発器へ室外空気を送風すると同時に可変絞り機構の絞り通路面積を制御することによって除霜運転を行うと、室外空気は、第2蒸発部174b’側から除霜しながら第1蒸発部174a’側へ流れる。一方、冷媒は、第1蒸発部174a’側から除霜して第2蒸発部174b’内へ流入する。従って、第1蒸発部174a’にて放熱して温度低下した冷媒が、第2蒸発部174b’へ流入する。
ここで問題となるのは、第1蒸発部174a’へ流れる冷媒の温度に対して、第2蒸発部174b’に流れる室外空気の温度が高い場合は、第2蒸発部174b’の方が早く除霜作業が終了する。第2蒸発部の霜が取り除かれた後、第2蒸発部174b’へ流入した冷媒は、室外空気から吸熱してその温度が上昇する。従って、第2蒸発部174b’の冷媒流出口に配置された蒸発冷媒温度センサ26では、第1蒸発部174a’にて除霜のために放熱した直後の冷媒よりも高い温度を検出してしまう。
その結果、第1蒸発部174a’側の霜が完全に取り除かれる前であっても、蒸発冷媒温度センサ26の検出冷媒温度が除霜終了温度以上になってしまうと除霜運転が終了して、「溶け残り」の問題が発生してしまう。
本発明は、上記点に鑑み、可変絞り機構の絞り通路面積を増加させるとともに送風機を作動させることによって蒸発器の除霜運転を行う冷凍サイクル装置において、蒸発器の霜が完全に取り除かれる前に除霜運転が終了してしまうことの防止を目的とする。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機(14)と、圧縮機(14)から吐出された高温高圧冷媒を放熱させる放熱器(15)と、放熱器(15)から流出した高圧冷媒を減圧膨張させる減圧手段(16)と、減圧手段(16)にて減圧膨張された冷媒と空気とを熱交換させて冷媒を蒸発させる蒸発器(17)と、蒸発器(17)へ空気を送風する送風機(17a)とを備え、減圧手段は、絞り通路面積を変更可能な可変絞り機構(16)で構成されており、蒸発器(17)の着霜時に、可変絞り機構(16)の絞り通路面積を増加させるとともに送風機(17a)を作動させることによって、蒸発器(17)に着いた霜を取り除く除霜運転を行う冷凍サイクル装置であって、
蒸発器(17)を流通する冷媒の温度を検出する冷媒温度検出手段(26)と、除霜運転を終了させるために、冷媒温度検出手段(26)の検出冷媒温度(Te)が予め定めた基準除霜終了温度(KTmp3)以上となったことの判定を行う除霜終了判定手段(S63)と、除霜終了判定手段(S63)が、判定を行う前に、送風機(17a)の送風能力を低下させる送風能力制御手段(22a)とを備える冷凍サイクル装置を特徴とする。
これによれば、除霜終了判定手段(S63)が除霜終了判定を行う前に、送風能力制御手段(22a)が送風機(17a)の送風能力を低下させるので、除霜終了判定時に検出冷媒温度(Te)が送風機(17a)から送風された空気よって加熱された温度になってしまうことを回避できる。
従って、可変絞り機構(16)の絞り通路面積を増加させるとともに送風機(17a)を作動させることによって、蒸発器(17)の除霜運転を行う冷凍サイクル装置であっても、除霜運転を終了させるタイミングを適切に判定することができ、蒸発器(17)の霜が完全に取り除かれる前に除霜運転が終了してしまうことを防止できる。
なお、本請求項における「蒸発器(17)を流通する冷媒」とは、実際に蒸発器(17)内部を流れている冷媒のみを意味するものではなく、実際に蒸発器(17)内部を流れている冷媒の温度と均等の温度の冷媒も含まれる意味である。従って、例えば、蒸発器(17)の流入出口近傍の冷媒の温度も含まれる意味である。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の冷凍サイクル装置において、蒸発器(17)は、少なくとも第1蒸発部(174a、175a)と第2蒸発部(174b、175b)とに分割されており、第1、第2蒸発部(174a、175a、174b、175b)は、送風機(17a)からの送風空気が、第2蒸発部(174b、175b)の少なくとも一部を通過した後に、第1蒸発部(174a、175a)の少なくとも一部を通過するように配置され、蒸発器(17)内を流通する冷媒は、第1蒸発部(174a、175a)→第2蒸発部(174b、175b)の順に流れ、冷媒温度検出手段(26)は、第2蒸発部(174b、175b)を流通する冷媒の温度を検出することを特徴とする。
前述の如く、このような構成の蒸発器(17)を採用する冷凍サイクル装置では、「溶け残り」の問題が生じやすい。従って、蒸発器(17)の霜が完全に取り除かれる前に除霜運転が終了してしまうことを防止できることは、極めて有効である。
また、請求項3に記載の発明では、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機(14)と、圧縮機(14)から吐出された高温高圧冷媒を放熱させる放熱器(15)と、放熱器(15)から流出した高圧冷媒の流れを分岐する分岐部(29)と、分岐部(29)にて分岐された一方の高圧冷媒を減圧膨張させるノズル部(30a)から噴射する高速度の噴射冷媒の流れによって冷媒を冷媒吸引口(30b)から吸引して、噴射冷媒と冷媒吸引口(30b)から吸引された吸引冷媒とを混合して昇圧させるエジェクタ(30)と、エジェクタ(30)にて減圧膨張された冷媒と空気とを熱交換させて冷媒を蒸発させる流出側蒸発器(177)と、分岐部(29)にて分岐された他方の高圧冷媒を減圧膨張させる減圧手段(16)と、減圧手段(16)にて減圧膨張された冷媒と流出側蒸発器(177)の少なくとも一部を通過した空気とを熱交換させることで冷媒を蒸発させて、エジェクタ(30)の冷媒吸引口(30b)側へ流出させる吸引側蒸発器(178)と、流出側蒸発器(177)および吸引側蒸発器(178)へ空気を送風する送風機(17a)とを備え、
ノズル部は、絞り通路面積を変更可能な可変ノズル(30a)で構成され、減圧手段は、絞り通路面積を変更可能な可変絞り機構(16)で構成され、蒸発器(17)の着霜時に、可変ノズル(30a)および可変絞り機構(16)の絞り通路面積を増加させるとともに送風機(17a)を作動させることによって、流出側蒸発器(177)および吸引側蒸発器(178)に着いた霜を取り除く除霜運転を行う冷凍サイクル装置であって、
流出側蒸発器(177)を流通する冷媒の温度を検出する冷媒温度検出手段(26)と、除霜運転を終了させるために、冷媒温度検出手段(26)の検出冷媒温度(Te)が予め定めた基準除霜終了温度(KTmp3)以上となったことの判定を行う除霜終了判定手段(S63)と、除霜終了判定手段(S63)が、判定を行う前に、送風機(17a)の送風能力を低下させる送風能力制御手段(22a)とを備える冷凍サイクル装置を特徴とする。
これによれば、除霜終了判定手段(S63)が除霜終了判定を行う前に、送風能力制御手段(22a)が送風機(17a)の送風能力を低下させるので、除霜終了判定時に検出冷媒温度(Te)が送風機(17a)から送風された空気よって加熱されてしまうことを抑制できる。従って、請求項1に記載の発明と同様に、蒸発器(17)の霜が完全に取り除かれる前に除霜運転が終了してしまうことを抑制できる。
ここで、エジェクタ(30)を備える冷凍サイクル装置では、エジェクタ(30)の吸引作用によって、吸引側蒸発器(178)から流出した冷媒が冷媒吸引口(30b)を通過して流出側蒸発器(177)にも流入する。従って、前述の如く、「溶け残り」の問題が生じやすいサイクル構成となる。従って、エジェクタ(30)を備える冷凍サイクル装置において、「溶け残り」の問題を抑制できることは、極めて有効である。
なお、本請求項における「流出側蒸発器(177)を流通する冷媒」についても、実際に流出側蒸発器(177)内部を流れている冷媒のみを意味するものではなく、実際に流出側蒸発器(177)内部を流れている冷媒の温度と均等の温度の冷媒も含まれる意味である。
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の冷凍サイクル装置において、送風能力制御手段(22a)は、除霜終了判定手段(S63)が判定を行う前に、送風機(17a)を停止させることを特徴とする。
これによれば、除霜終了判定手段(S63)が除霜終了判定を行う前に、送風能力制御手段(22a)が送風機(17a)を停止させるので、除霜終了判定時に検出冷媒温度(Te)が送風機(17a)から送風された空気よって加熱されてしまうこと確実に回避できる。従って、より一層確実に、蒸発器(17)の霜が完全に取り除かれる前に除霜運転が終了してしまうことを防止できる。
具体的に、請求項1ないし4のいずれか1つ記載の冷凍サイクル装置において、請求項5に記載の発明のように、送風能力制御手段(22a)は、検出冷媒温度(Te)が、予め定めた基準送風能力低下温度(KTmp2)以上となったときに、送風機(17a)の送風能力を低下させるようになっていてもよい。
さらに、請求項6に記載の発明のように、空気の温度を検出する空気温度検出手段(25)を備え、送風能力制御手段(22a)は、検出冷媒温度(Te)が、空気温度検出手段(25)の検出空気温度(Tam)に応じて決定される基準送風能力低下温度(KTmp2)以上となったときに、送風機(17a)の送風能力を低下させるようになっていてもよい。
さらに、請求項7に記載の発明のように、空気の温度を検出する空気温度検出手段(25)を備え、送風能力制御手段(22a)は、空気温度検出手段(25)の検出空気温度(Tam)から検出冷媒温度(Te)を減算した減算値に応じて決定される基準送風能力低下温度(KTmp2)以上となったときに、送風機(17a)の送風能力を低下させるようになっていてもよい。
また、具体的に、請求項1ないし4のいずれか1つ記載の冷凍サイクル装置において、請求項8に記載の発明のように、送風能力制御手段(22a)は、除霜運転が開始された時からの経過時間が、予め定めた基準経過時間(Ktim)以上となったときに、送風機(17a)の送風能力を低下させるようになっていてもよい。
さらに、請求項9に記載の発明のように、空気の温度を検出する空気温度検出手段(25)を備え、送風能力制御手段(22a)は、除霜運転が開始された時からの経過時間が、空気温度検出手段(25)の検出空気温度(Tam)に応じて決定される基準経過時間(Ktim)以上となったときに、送風機(17a)の送風能力を低下させるようになっていてもよい。
さらに、請求項10に記載の発明のように、空気の温度を検出する空気温度検出手段(25)を備え、送風能力制御手段(22a)は、空気温度検出手段(25)の検出空気温度(Tam)から除霜運転開始時の検出冷媒温度(Te)を減算した減算値に応じて決定される基準経過時間(Ktim)以上となったときに、送風機(17a)の送風能力を低下させるようになっていてもよい。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1〜4により、本発明の第1実施形態を説明する。本実施形態では、本発明の冷凍サイクル装置をヒートポンプ式給湯機10に適用しており、図1は、本実施形態のヒートポンプ式給湯機10の全体構成図である。
このヒートポンプ式給湯機10は、貯湯タンク11内の給湯水を循環する水循環回路12、および、給湯水を加熱するための冷凍サイクル装置であるヒートポンプサイクル13を備えている。まず、貯湯タンク11は、耐食性に優れた金属(例えば、ステンレス)製で、断熱構造を有し、高温の給湯水を長時間保温することができる温水タンクである。
貯湯タンク11に貯留された給湯水は、貯湯タンク11の上部に設けられた出湯口から出湯され、図示しない温調弁において水道からの冷水と混合されて温度調節された後、台所や風呂等に給湯される。また、貯湯タンク11内の下部に設けられた給水口から水道水が給水されるようになっている。
水循環回路12には、給湯水を循環させる電動ポンプ12aが配置されている。この電動ポンプ12aは、後述する制御装置22から出力される制御信号によって、その作動が制御される。そして、制御装置22が電動ポンプ12aを作動させると、給湯水は、電動ポンプ12a→後述する水−冷媒熱交換器15の水通路15a→貯湯タンク11→電動ポンプ12aの順に循環する。
ヒートポンプサイクル13は、圧縮機14、水−冷媒熱交換器15、電気式膨張弁16、蒸発器17等を順次配管で接続した冷凍サイクルである。このヒートポンプサイクル13では、冷媒として二酸化炭素を採用しており、圧縮機14から吐出された高圧冷媒の圧力が冷媒の臨界圧力以上となる超臨界冷凍サイクルを構成している。
圧縮機14は、ヒートポンプサイクル13において冷媒を吸入し、臨界圧力以上となるまで圧縮して吐出するもので、吐出容量が固定された固定容量型圧縮機14aを電動モータ14bにて駆動する電動圧縮機である。固定容量型圧縮機14aとしては、具体的に、スクロール型圧縮機構、ベーン型圧縮機構等の各種圧縮機構を採用できる。
電動モータ14bは、制御装置22から出力される制御信号によって、その作動(回転数)が制御されるもので、交流モータ、直流モータのいずれの形式を採用してもよい。そして、この回転数制御によって、圧縮機14の冷媒吐出能力が変更される。従って、本実施形態では、電動モータ14bが吐出能力変更手段を構成している。
圧縮機14の冷媒吐出口には、水−冷媒熱交換器15の冷媒通路15b入口側が接続されている。水−冷媒熱交換器15は、給湯水が通過する水通路15aと圧縮機14から吐出された高温高圧冷媒が通過する冷媒通路15bとを有して構成される熱交換器であって、圧縮機14吐出冷媒の有する熱量を給湯水に放熱させる放熱器である。
なお、本実施形態のヒートポンプサイクル13では、前述の如く、超臨界サイクルを構成しているので、水−冷媒熱交換器15の冷媒通路15bを通過する冷媒は、凝縮することなく超臨界状態のまま放熱する。
水−冷媒熱交換器15の冷媒通路15b出口側には、電気式膨張弁16の入口側に接続されている。電気式膨張弁16は冷媒通路15bから流出した冷媒を減圧膨張させる減圧手段であるとともに、圧縮機14の吐出口から電気式膨張弁16の入口へ至るサイクルの高圧側冷媒圧力を制御する圧力制御手段でもある。
より具体的には、この電気式膨張弁16は、絞り開度を変更可能に構成された弁体16aと、この弁体16aの絞り開度を可変制御するサーボモータからなる電動アクチュエータ16bとを有して構成される可変絞り機構である。
電気式膨張弁16の出口側には、蒸発器17が接続されている。蒸発器17は、電気式膨張弁16にて減圧された低圧冷媒と送風ファン17aにより送風された外気(室外空気)とを熱交換させることで、低圧冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させる吸熱用の熱交換器である。送風ファン17aは、制御装置22から出力される制御電圧によって回転数(送風空気量)が制御される電動式送風機である。
ここで、図2により、蒸発器17の詳細構成について説明する。なお、図2(a)は、蒸発器17の概略構成を説明するための擬似的な分解斜視図であり、図2(b)は、(a)のX矢視図であって、組み立てられた状態の蒸発器17を示している。また、図中の上下の矢印は、蒸発器17をヒートポンプ式給湯機10に搭載した状態の方向を示している。
図2に示すように、蒸発器17は、複数枚のプレート状の熱交換促進用フィン171に対して、複数本の冷媒チューブ172を串刺し状に配置し、各チューブ172同士を蛇行状に接続した、周知のフィンアンドチューブ型の熱交換器である。さらに、この蒸発器17の熱交換領域は、チューブ172のパス構成によって2つの熱交換領域に分割されている。
具体的には、電気式膨張弁16から流入する冷媒の流れを分岐配管173で分岐し、分岐した一方の冷媒を搭載状態における上方側の第1熱交換領域174へ流入させ、他方の冷媒を搭載方向における下方側の第2熱交換領域175へ流入させる。そして、第1、第2熱交換領域174、175から流出した冷媒の流れを合流配管176にて合流させて流出させるパス構成になっている。
さらに、第1、第2熱交換領域174、175は、それぞれ送風ファン17aの送風空気の流れ方向Yに対して直列に配置された2つの蒸発部(熱交換部)を有している。なお図示の都合上、図2(a)では、フィン171を送風空気の流れ方向Yに2つに分割しているが、本実施形態では、これらのフィン171は図(b)に示すように1枚のフィンとして形成されている。もちろん、図2(a)のように、フィン171を分割してもよい。
第1熱交換領域174の2つの蒸発部では、第2蒸発部174bが、第1蒸発部174aよりも、送風ファン17aの送風空気の流れ方向Yに対して上流側(風上側)に配置されている。さらに、第1熱交換領域174では、分岐配管173から流入した冷媒が、第1蒸発部174a→第2蒸発部174b→合流部176の順で流れる。
また、第2熱交換領域175の2つの蒸発部では、第2蒸発部175bが、第1蒸発部175aよりも、送風ファン17aの送風空気の流れ方向Yに対して上流側(風上側)に配置されている。さらに、第2熱交換領域175では、分岐配管173から流入した冷媒は、第1蒸発部175a→第2蒸発部175b→合流部176の順で流れる。
以上の如く、蒸発器17の各熱交換領域174、175は、そのパス構成によって分割されたものなので、第1熱交換領域174および第2熱交換領域175の基本的構成は同様である。そこで、以下の説明では、第1熱交換領域174の第1蒸発部174aおよび第2熱交換領域175の第1蒸発部175aを総称する場合は、第1蒸発部174a、175aと記載する。第2蒸発部174b、175bについても同様である。
なお、本実施形態の蒸発器17では、熱交換領域を2つに分割しているが、もちろん、3つ以上の熱交換領域に分割してもよい。さらに、前述の検討用蒸発器17’のように、熱交換領域の分割を行わない、いわゆるシングルパス構成としてもよい。また、蒸発器17の冷媒出口側(具体的には、合流配管176の出口側)には、圧縮機14の吸入口が接続されている。
次に、本実施形態の電気制御部の概要を説明する。図1に示す制御装置22はマイクロコンピュータおよびその周辺回路等により構成され、その出力側には、電動ポンプ12a、圧縮機14の電動モータ14b、電気式膨張弁16の電動アクチュエータ16b、送風ファン17a等が接続され、これらの機器の作動を制御する。
なお、制御装置22は、上記した各アクチュエータを制御する制御手段が一体に構成されたものであるが、本実施形態では、特に、制御装置22のうち送風ファン17aの作動(送風能力)を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)を送風能力制御手段22aとする。もちろん、送風能力制御手段22aを制御装置22に対して別体で構成してもよい。
また、制御装置22の入力側には、水−冷媒熱交換器15の水通路15a出口側の給湯水温度Twoを検出する給湯水温度センサ23、水−冷媒熱交換器15の冷媒通路15b出口側の冷媒温度Troを検出する高圧冷媒温度センサ24、蒸発器17において電気式膨張弁16下流側の低圧冷媒と熱交換する外気温(空気温度)Tamを検出する空気温度検出手段である外気温センサ25、蒸発器17の第2蒸発部174b、175bを流通する冷媒温度Teを検出する冷媒温度検出手段である蒸発冷媒温度センサ26が接続され、これらのセンサ群の検出信号が制御装置22へ入力される。
なお、本実施形態では、蒸発冷媒温度センサ26として、具体的に、蒸発器17のうち合流配管176の表面温度を検出するサーミスタを採用しているが、例えば、蒸発器17のうち第2蒸発部174b、175b側のフィン温度を検出してもよいし、蒸発器17出口側冷媒の温度を直接検出してもよい。
さらに、制御装置22の入力側には、操作パネル27が接続され、給湯機作動・停止の操作信号、給湯機の給湯温度設定信号等が制御装置22へ入力される。
次に、上記の構成における本実施形態のヒートポンプ式給湯機10の作動を図3、4に基づいて説明する。図3は、制御装置22が実行する制御処理を示すフローチャートである。この制御処理は、ヒートポンプ式給湯機10に外部から電源が供給された状態で、操作パネル27の給湯機作動信号が制御装置22に入力されるとスタートする。
まず、ステップS1ではフラグ、タイマ等の初期化がなされ、次のステップS2で操作パネル27の操作信号およびセンサ群23〜26等により検出された検出信号を読み込む。次に、ステップS3へ進み、各種アクチュエータの制御状態が、ステップS2で読み込んだ操作信号および検出信号に基づいて決定される。
例えば、圧縮機14の電動モータ14bについては、蒸発冷媒温度センサ26によって検出された検出冷媒温度Teが目標蒸発温度に近づくように決定される。この目標蒸発温度は、給湯水温度センサ23によって検出された給湯水温度Two、外気温センサ25によって検出された外気温Tam、操作パネル27により設定された設定給湯温度等に基づいて算出される。
また、電動ポンプ22に出力される制御信号については、給湯水温度センサ23によって検出された給湯水温度Twoが、操作パネル27により設定された設定給湯温度に近づくように決定される。また、電気式膨張弁16の電動アクチュエータ16bに出力される制御信号については、サイクルの高圧側冷媒圧力が目標高圧となるように決定される。
この目標高圧は、高圧冷媒温度センサ24によって検出された冷媒温度Troに基づいて、予め制御装置22に記憶された制御マップを参照して、ヒートポンプサイクル13の成績係数(COP)が略最大となるように決定される。
次に、ステップS4へ進み、蒸発器17に着いた霜を融解させて取り除く除霜運転が実行中であるか否かが判定される。具体的には、除霜運転フラグdffgが1になっているか否かが判定される。この除霜運転フラグdffgは、除霜運転の実行中には1が入力され、非実行中には0となるフラグである。
ステップS4にて、除霜運転が実行中でないと判定された場合は、ステップS5へ進み、除霜運転を実行するか否かを判定する。具体的には、蒸発冷媒温度センサ26によって検出された検出冷媒温度Teが予め定めた基準除霜開始温度KTmp1以下となっているか否かを判定する。
ステップS5にて、検出冷媒温度Teが基準除霜開始温度KTmp1以下となっていると判定された場合には、蒸発器17に着霜が生じており除霜運転を実行する必要があるものとして、ステップS51へ進む。
ステップS51では、ステップS3で決定された電動アクチュエータ16bに出力される制御信号を、電気式膨張弁16の弁体16aの絞り開度を増加させるように変更するとともに、除霜運転フラグdffgを1に変更して、ステップS7へ進む。なお、本実施形態のステップS51では、具体的に、電気式膨張弁16の弁体16aの絞り開度が略全開となるように変更する。
一方、ステップS5にて、検出冷媒温度Teが基準除霜終了温度KTmp1以下となっていないと判定された場合には、除霜運転を実行する必要はないものとしてステップS7へ進む。従って、除霜運転フラグdffgも0のまま維持される。
また、ステップS4にて、除霜運転の実行中であると判定された場合は、ステップS6へ進む。ステップS6では、除霜運転を終了させるか否かの判定、および、除霜運転を終了させる際に実行される除霜運転時制御が行われる。このステップS6の詳細については、図4のフローチャートにより説明する。
まず、ステップS61では、蒸発冷媒温度センサ26によって検出された検出冷媒温度Teが予め定めた基準送風能力低下温度KTmp2以上となっているか否かを判定する。なお、この基準送風能力低下温度KTmp2は、基準除霜開始温度KTmp1よりも高い値に設定されている。
ステップS61にて、検出冷媒温度Teが基準送風能力低下温度KTmp2以上となっていると判定された場合は、ステップS62に進み、送風ファン17aの送風能力を低下させて、ステップS63へ進む。本実施形態では、具体的に、送風ファン17aの送風能力を0に低下させる。すなわち、送風ファン17aを停止させる。従って、本実施形態の制御ステップS61は、送風停止判定手段を構成している。
次に、ステップS63にて、検出冷媒温度Teが予め定めた基準除霜終了温度KTmp3以上となっているか否かを判定する。なお、この基準除霜終了温度KTmp3は、基準送風能力低下温度KTmp2よりも高い値に設定されている。
ステップS63にて、検出冷媒温度Teが基準除霜終了温度KTmp3以上となっている場合は、蒸発器17の除霜が完了し、除霜運転を終了させてもよい状態になったものとして、ステップS64へ進み、除霜運転フラグdffgを0とする。これにより、除霜運転が終了されてステップS7へ戻る。
一方、ステップS63にて、検出冷媒温度Teが基準除霜終了温度KTmp3以上となってない場合は、除霜運転を継続させるものとして、ステップS65へ進む。ステップS65では、ステップS51と同様に、ステップS3で決定された電動アクチュエータ16bに出力される制御信号を、電気式膨張弁16の弁体16aの絞り開度が略全開となるように変更してステップS7へ戻る。
従って、本実施形態では、この制御ステップS63が、除霜終了判定手段を構成している。また、ステップS61にて、検出冷媒温度Teが基準送風能力低下温度KTmp2以上になっていないと判定された場合は、除霜運転を継続させるものとして、ステップS65→ステップS7の順に進む。
ステップS7では、ステップS3、S51、S65にて決定された制御状態が得られるように、制御装置22より各種アクチュエータ12a、14b、16b、17a等に対して制御信号が出力されて、ステップS8へ進む。
ステップS8では、操作パネル27からの給湯機停止信号が制御装置22へ入力されている場合は、各種アクチュエータの作動を停止させて、システムを停止させる。一方、給湯機停止信号が入力されていない場合は、予め定めた制御周期の間待機した後、ステップS2に戻るようになっている。
従って、本実施形態のヒートポンプ式給湯機10を作動させると、除霜運転を行わない通常運転時には、圧縮機14から吐出された高温高圧の冷媒は、水−冷媒熱交換器15の冷媒通路15bに流入して、電動ポンプ12aによって貯湯タンク11の下方側から水通路15aに流入した給湯水と熱交換する。これにより、給湯水が加熱され、加熱された給湯水は、貯湯タンク11の上方側に貯留される。
この際、本実施形態のヒートポンプサイクル13では、冷媒として二酸化炭素を採用し、超臨界冷凍サイクルを構成しているので、冷媒として代替フロン等を採用する場合に対して、高圧冷媒の温度を上昇させることができる。その結果、水−冷媒熱交換器15において給湯水に放熱する熱量を増加させて給湯水の温度を高温化することができる。
一方、水−冷媒熱交換器15から流出した高圧冷媒は、電気式膨張弁16にて減圧される。電気式膨張弁16にて減圧された冷媒は、蒸発器17へ流入し、送風ファン17aから送風された外気から吸熱して蒸発する。そして、蒸発器17から流出した冷媒は、圧縮機14へ吸入される。
また、ステップS5にて、除霜運転を実行する必要があると判定された場合の除霜運転時には、電気式膨張弁16の弁体16aの絞り開度を略全開となるように増加させるので、水−冷媒熱交換器15の冷媒通路15b流出冷媒と同等の温度の冷媒を蒸発器17へ流入させることができる。
この際、送風ファン17aの作動を停止させることがないので、冷媒と外気との2つの熱源によって、蒸発器17の除霜を効率的に行うことができる。その結果、除霜運転時間を短縮化させることができる。
さらに、本実施形態では、除霜終了判定手段を構成する制御ステップS63にて、検出冷媒温度Teが基準除霜終了温度KTmp3以上となっているか否かの判定、すなわち、除霜運転を終了させるか否かの判定を行う前に、送風能力制御手段22aが送風ファン17aの作動を停止させる。
これにより、電気式膨張弁16の弁体16aの絞り開度を増加させるとともに送風機17aを作動させることによって蒸発器17の除霜運転を行う冷凍サイクル装置であっても、蒸発器の霜が完全に取り除かれる前に除霜運転が終了してしまう、「溶け残り」の問題が生じることを防止できる。
より詳細に述べると、本実施形態のように、蒸発器17において、冷媒が第1蒸発部174a、175a→第2蒸発部174b、175bの順に流れ、送風ファン17aから送風された室外空気が第2蒸発部174b、175b→第1蒸発部174a、175aの順に流れる構成では、第1蒸発部174a、175aにて除霜のために放熱して温度低下した冷媒が、第2蒸発部174b、175bにて外気から吸熱して温度を上昇させやすい。
そのため、蒸発冷媒温度センサ26では、第1蒸発部174a、175aにて除霜のために放熱した直後の冷媒よりも高い温度を検出してしまう。従って、蒸発冷媒温度センサ26によって検出された検出冷媒温度Teを用いて、除霜運転を終了させるか否かの判定を行うと、「溶け残り」の問題が生じやすい。
これに対して、本実施形態では、除霜運転を終了させるか否かの判定が行われる前に、送風ファン17aの作動を停止するので、蒸発冷媒温度センサ26が、外気によって加熱された冷媒温度を検出することなく、蒸発器17の第1蒸発部174a、175aおよび第2蒸発器174b、175bにて除霜のために放熱した冷媒の温度を検出できる。
その結果、除霜運転を終了させるタイミングを適切に判定することができ、「溶け残り」の問題が生じることを防止できる。
(第2、3実施形態)
第1実施形態では、制御ステップS61にて、基準送風能力低下温度KTmp2として、予め定めた値を採用した例を説明したが、第2、3実施形態では、図5に示すように、ステップS60にて、空気温度検出手段である外気温センサ25によって検出された検出空気温度(外気温)Tamを用いて、基準送風能力低下温度KTmp2を決定している。
なお、図5は、第2、3実施形態におけるヒートポンプ式給湯機10の制御フローの要部を示すフローチャートであり、第1実施形態の図4に対応する図面である。また、図5では、第1実施形態と同一もしくは均等部分には同一の符号を付している。このことは、以下の図面においても同様である。
第2実施形態では、ステップS60において、検出空気温度Tamの上昇に伴って、高い値となるように基準送風能力低下温度KTmp2を決定する。例えば、検出空気温度Tamが0℃以上の場合には、0℃未満の場合に対して高い値となるように基準送風能力低下温度KTmp2を決定する。
これにより、検出空気温度Tamが0℃以上の場合は、蒸発器17の除霜に寄与する高い温度の外気を蒸発器17へ送風する時間を第1実施形態よりも長くし、除霜時間を短縮できる。一方、0℃未満の場合は、送風ファン17aを作動させても蒸発器17の除霜には寄与しにくいため、送風ファン17aを作動させる時間を短くしても除霜時間の短縮化の妨げにならない。
その結果、第2実施形態のようにKTmp2を決定することで、第1実施形態と同様に「溶け残り」の問題が生じることを防止できるだけでなく、より一層、除霜時間の短縮化を図ることができる。
また、第3実施形態では、ステップS60において、外気温センサ25によって検出された検出空気温度Tamから蒸発冷媒温度センサ26によって検出された除霜運転開示時の検出冷媒温度Teを減算した減算値の増加に伴って、高い値となるように基準送風能力低下温度KTmp2を決定する。
これにより、減算値が大きい場合は、蒸発器17の除霜に寄与する高い温度の外気を蒸発器17へ送風する時間を長くし、除霜時間を短縮できる。一方、減算値が小さい場合は、検出空気温度(外気温)Tamが検出冷媒温度Teよりも低く、送風ファン17aを作動させても蒸発器17の除霜には寄与しにくいため、送風ファン17aを作動させる時間を短くしても除霜時間の短縮化の妨げにならない。
その結果、第3実施形態のようにKTmp2を決定することで、第1実施形態と同様に「溶け残り」の問題が生じることを防止できるだけでなく、より一層、除霜時間の短縮化を図ることができる。
(第4実施形態)
本実施形態では、図6に示すように、第1実施形態に対して、制御ステップS61を制御ステップS61’に変更している。その他の構成および制御は、第1実施形態と同様である。なお、図6は、第1実施形態の図4に対応する図面である。
具体的には、制御ステップS61’では、除霜運転が開始されてからの経過時間が予め定めた基準経過時間KTim以上となっていると判定された場合は、ステップS62に進み、送風ファン17aの送風能力を低下させて、ステップS63へ進む。一方、除霜運転が開始されてからの経過時間が基準経過時間KTim以上となっていない場合は、除霜運転を継続させるものとして、ステップS65→ステップS7の順に進む。
従って、本実施形態のヒートポンプ式給湯機10を作動させても、除霜終了判定手段を構成する制御ステップS63にて、除霜運転を終了させるか否かの判定を行う前に、送風能力制御手段22aが送風ファン17aの作動を停止させるので、第1実施形態と同様に「溶け残り」の問題が生じることを防止できる。
(第5、6実施形態)
第4実施形態では、制御ステップS61’にて、基準経過時間KTimとして、予め定めた値を採用した例を説明したが、第5、6実施形態では、図7に示すように、ステップS60’にて、空気温度検出手段である外気温センサ25によって検出された検出空気温度(外気温)Tamを用いて、基準経過時間KTimを決定している。なお、図7は、第1実施形態の図4に対応する図面である。
第5実施形態では、ステップS60’において、検出空気温度Tamの上昇に基づいて、予め定めた制御装置22に記憶されている制御マップを参照して基準経過時間KTimを決定する。例えば、検出空気温度Tamが0℃以上の場合には、0℃未満の場合に対して短い時間となるように基準経過時間KTimを決定する。
検出空気温度Tamが0℃以上の場合には、蒸発器17の除霜に寄与する高い温度の外気を蒸発器17へ送風することができるので、送風ファン17aを作動させる時間を短くしても除霜を完了することができる。従って、第2実施形態と同様に、「溶け残り」の問題が生じることを防止できるだけでなく、より一層、除霜時間の短縮化を図ることができる。
第6実施形態では、ステップS60’において、外気温センサ25によって検出された検出空気温度Tamから蒸発冷媒温度センサ26によって検出された除霜運転開示時の検出冷媒温度Teを減算した減算値に基づいて、予め定めた制御装置22に記憶されている制御マップを参照して基準経過時間KTimを決定する。例えば、減算値の増加に伴って、短い時間となるように基準経過時間KTimを決定する。
減算値が大きい値である場合には、蒸発器17の除霜に寄与する高い温度の外気を蒸発器17へ送風することができるので、送風ファン17aを作動させる時間を短くしても除霜を完了することができる。従って、第3実施形態と同様に、「溶け残り」の問題が生じることを防止できるだけでなく、より一層、除霜時間の短縮化を図ることができる。
(第7実施形態)
本実施形態では、図8の全体構成図に示すように、第1実施形態のヒートポンプサイクル13に対して、水−冷媒熱交換器15の冷媒通路15bから流出した冷媒の流れを分岐する分岐部29、および、分岐部29にて分岐された一方の冷媒を減圧膨張させる冷媒減圧手段としてエジェクタ30を設けた例を説明する。つまり、本実施形態のヒートポンプサイクル13は、エジェクタ式冷凍サイクルとして構成されている。
分岐部29は、3つの流入出口を有する三方継手で構成されており、流入出口のうち1つを冷媒流入口とし、2つを冷媒流出口としたものである。このような三方継手は、管径の異なる配管を接合して構成してもよいし、金属ブロックや樹脂ブロックに通路径の異なる複数の冷媒通路を設けて構成してもよい。
さらに、分岐部29の一方の冷媒流出口には、エジェクタ30のノズル部30a側が接続され、他方の冷媒流出口には、電気式膨張弁16の入口側が接続されている。エジェクタ30は、高圧冷媒を減圧膨張させる減圧手段であるとともに、減圧膨張された高速度の冷媒流により後述する吸引側蒸発器178下流側の冷媒を内部に吸引する冷媒循環手段でもある。
具体的には、エジェクタ30は、分岐部29から流入する高圧冷媒の通路面積を小さく絞って、冷媒を減圧させるノズル部30aと、ノズル部30aの冷媒噴射口と連通するように配置されて、吸引側蒸発機178から流出した冷媒を吸引する冷媒吸引口30bを有している。
ノズル部30aは、絞り通路面積を変更可能に構成された可変ノズル部であり、具体的には、ノズル部30aの内部に配置されてノズル部30の冷媒通路面積(絞り開度)を調整するニードル弁30c、このニードル弁30cをノズル部30aの軸方向に変位させるステッピングモータからなる電動アクチュエータ30dを有して構成される。
さらに、エジェクタ30は、ノズル部30aおよび冷媒吸引口30bの冷媒流れ下流側には、ノズル部30aから噴射する高速度の冷媒流と冷媒吸引口30bからの吸引された吸引冷媒とを混合する混合部30e、および、混合部30eの冷媒流れ下流側に配置されて昇圧部をなすディフューザ部30fを有している。
ディフューザ部30fは冷媒の通路面積を徐々に大きくする形状に形成されており、冷媒流れを減速して冷媒圧力を上昇させる作用、つまり、冷媒の速度エネルギを圧力エネルギに変換する作用を果たす。さらに、ディフューザ部30fの出口側には、流出側蒸発器177が接続されている。
流出側蒸発器177は、ディフューザ部30fから流出した冷媒と送風ファン17aより送風された室内送風空気とを熱交換させることによって、冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させる吸熱用熱交換器である。流出側蒸発器177の出口側には、圧縮機11の冷媒吸入口が接続されている。
一方、分岐部29の他方の冷媒流出口には、電気式膨張弁16の入口側が接続され、電気式膨張弁16の出口側には、吸引側蒸発器178が接続されている。吸引側蒸発器178は、電気式膨張弁16にて減圧膨張された冷媒と、送風ファン17aから送風された流出側蒸発器17通過後の室内送風空気とを熱交換させることによって、冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させる吸熱用熱交換器である。
なお、本実施形態では、流出側蒸発器177および吸引側蒸発器178を、第1実施形態と同様のフィンアンドチューブ型の熱交換器で一体的に構成している。具体的には、流出側蒸発器177と吸引側蒸発器178とのフィンを共通化し、チューブのパス構成で2つの熱交換器に分割したものである。
従って、流出側蒸発器177は、第1実施形態の第1蒸発部174a、175aに対応し、吸引側蒸発器178は、第1実施形態の第2蒸発部174b、175bに対応する配置となる。もちろん、2つの別体の蒸発器を送風ファン17aの送風方向(矢印100方向)に直列に配置してもよい。
そのため、上述の送風ファン17aにて送風された外気は、矢印100のように流れ、まず、流出側蒸発器177にて吸熱冷却され、次に吸引側蒸発器178にて吸熱されるようになっている。また、吸引側蒸発器178の出口側には、エジェクタ30の冷媒吸引口30bが接続されている。
さらに、本実施形態の制御装置22の入力側には、エジェクタ30の電動アクチュエータ30dも接続されている。その他の構成は第1実施形態と同様である。
次に、上記構成における本実施形態のヒートポンプ式給湯機10の作動を説明する。本実施形態において制御装置22が実行する制御フローは、基本的に第1実施形態の図3、図4と同様であるが、本実施形態では、可変ノズル部を有するエジェクタ30を採用しているので、ステップS3、S51、S63の制御処理を変更している。
具体的には、ステップS3では、エジェクタ30の電動アクチュエータ30dの制御状態についても決定される。本実施形態では、流出側蒸発器177から流出した冷媒の過熱度が予め定めた値に近づくように決定される。
また、ステップS51、S63では、電気式膨張弁16の弁体16aの絞り開度を増加させるだけでなく、ステップS3で決定されたエジェクタ30の電動アクチュエータ30dに出力される制御信号を、エジェクタ30のノズル部30aの冷媒通路面積を増加させるように変更する。なお、本実施形態では、具体的に、エジェクタ30のノズル部30aの冷媒通路面積が略全開となるように変更する。
従って、本実施形態のヒートポンプ式給湯機10を作動させると、通常運転時には、第1実施形態と全く同様に、給湯水が加熱されて貯湯タンク11に貯留される。水−冷媒熱交換器15から流出した高圧冷媒は、分岐部29へ流入して分岐され、分岐された一方の冷媒は、エジェクタ30のノズル部30aに流入する。
ノズル部30aに流入した冷媒は、等エントロピ的に減圧されて高速度の噴射冷媒となって噴射される。この噴射冷媒の吸引作用により、冷媒吸引口30bから吸引側蒸発器178流出冷媒が吸引される。さらに、混合部30eにて、噴射冷媒と冷媒吸引口30bから吸引された吸引冷媒が混合され、ディフューザ部30fに流入する。
ディフューザ部30fでは通路面積の拡大により、冷媒の速度エネルギが圧力エネルギに変換されるため、冷媒の圧力が上昇する。エジェクタ30のディフューザ部30fから流出した冷媒は、流出側蒸発器177へ流入して、送風ファン17aから送風された室外空気から吸熱して蒸発する。流出側蒸発器177から流出した冷媒は圧縮機11に吸入され、再び圧縮される。
一方、分岐部29にて分岐された他方の冷媒は、電気式膨張弁16にて減圧膨張されて、吸引側蒸発器178へ流入する。吸引側蒸発器178へ流入した冷媒は、送風ファン17aから送風されて流出側蒸発器177にて冷却された外気から吸熱して蒸発する。さらに、吸引側蒸発器178から流出した冷媒は、冷媒吸引口30bからエジェクタ30内へ吸引される。
本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10では、流出側蒸発器177および吸引側蒸発器178にて冷媒に吸熱作用を発揮させる際に、流出側蒸発器177における冷媒蒸発圧力をディフューザ部30fで昇圧した後の圧力として、一方、吸引側蒸発器178は冷媒吸引口30bに接続されるので、吸引側蒸発器178における冷媒蒸発圧力をノズル部30a減圧直後の最も低い圧力とすることができる。
従って、吸引側蒸発器178における冷媒蒸発温度を、流出側蒸発器177における冷媒蒸発温度よりも低くすることができる。その結果、流出側蒸発器177および吸引側蒸発器178における冷媒蒸発温度と送風ファン17aから送風された外気との温度差を確保して、効率的に冷媒に吸熱作用を発揮させることができる。
また、除霜運転時には、電気式膨張弁16の弁体16aの絞り開度を略全開とし、エジェクタ30のノズル部30aの冷媒通路面積を略全開とするので、水−冷媒熱交換器15の冷媒通路15b流出冷媒と同等の温度の冷媒を流出側蒸発器177および吸引側蒸発器178へ流入させることができる。
従って、第1実施形態と同様に、冷媒と外気との2つの熱源によって、蒸発器17の除霜を効率的に行うことができる。その結果、除霜運転時間を短縮化させることができる。さらに、除霜運転を終了させるか否かの判定を行う前に、送風能力制御手段22aが送風ファン17aの作動を停止させるので、「溶け残り」の問題が生じることを防止できる。
前述の如く、本実施形態のヒートポンプサイクル13では、吸引側蒸発器178における冷媒蒸発温度を、流出側蒸発器177における冷媒蒸発温度よりも低くすることができるので、冷媒蒸発温度の低い吸引側蒸発器178に着霜を生じやすい。
さらに、吸引側蒸発器178から流出した冷媒がエジェクタ30を介して流出側蒸発器177に流入するので、吸引側蒸発器178および流出側蒸発器177は、前述した検討用蒸発器17’と同様に、「溶け残り」の問題が生じやすい構成となる。従って、実施形態の冷凍サイクル装置において、「溶け残り」の問題を防止できることは極めて有効である。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の第1〜第6実施形態では、第2蒸発部174b、175bを通過した送風空気の全流量が、第1蒸発部174a、175aを通過する構成を採用しているが、第2蒸発部174b、175bの一部を通過した送風空気が、第1蒸発部174a、175aの一部を通過する構成としてもよい。
また、第7実施形態では、流出側蒸発器177を通過した送風空気の全流量が、吸引側蒸発器178を通過する構成を採用しているが、流出側蒸発器177の一部を通過した送風空気が、吸引側蒸発器178の一部を通過する構成としてもよい。
(2)上述の実施形態では、制御ステップS62にて、送風ファン17aを停止させるように制御信号を変更しているが、送風ファン17aを完全に停止させることなく、送風能力を低下させるようにしてもよい。
また、上述の第1〜第6実施形態では、ステップS51およびS65において、電気式膨張弁16の弁体16aの絞り開度を増加させ、さらに、第7実施形態では、エジェクタ30のノズル部30aの冷媒通路面積を増加させるように制御信号を変更しているが、さらに、ステップS51およびS65において、さらに、送風ファン17aの送風能力を増大させるようにしてもよい。
(3)上述の各実施形態では、冷媒として二酸化炭素を採用した例を説明したが、冷媒の種類はこれに限定されない。通常のフロン系冷媒、炭化水素系冷媒等を採用してもよい。さらに、ヒートポンプサイクル13が、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上とならない亜臨界冷凍サイクルを構成していてもよい。
(4)上述の各実施形態では、圧縮機11として、電動圧縮機を採用した例を説明したが、圧縮機11の形式はこれに限定されない。例えば、エンジン等を駆動源とするエンジン駆動式圧縮機を採用してもよい。また、圧縮機構として、固定容量型圧縮機構のみならず、可変容量型圧縮機構を採用してもよい。
(5)上述の第7実施形態では、制御装置22が、第1実施形態の図3、4と同様の制御フローを実行する例を説明したが、もちろん、第7実施形態のヒートポンプ式給湯機10において第2〜6実施形態と同様の制御フローを実行してもよい。
(6)上述の実施形態では、本発明の冷凍サイクル装置をヒートポンプ式給湯機10に適用した例を説明したが、本発明の適用はこれに限定されず、低圧冷媒が吸熱した熱量を高圧冷媒に放熱させる冷凍サイクル装置に広く適用可能である。例えば、ヒートポンプ式床暖房装置等にも適用できる。この場合は床暖房用LLCが熱交換対象流体となる。
第1実施形態のヒートポンプ式給湯機の全体構成図である。 (a)は、第1実施形態の蒸発器の分解斜視図であり、(b)は、(a)のX矢視図である。 第1実施形態のヒートポンプ式給湯機の制御処理を示すフローチャートである。 第1実施形態のヒートポンプ式給湯機の制御処理の要部を示すフローチャートである。 第2、3実施形態のヒートポンプ式給湯機の制御処理の要部を示すフローチャートである。 第4実施形態のヒートポンプ式給湯機の制御処理の要部を示すフローチャートである。 第5、6実施形態のヒートポンプ式給湯機の制御処理の要部を示すフローチャートである。 第7実施形態のヒートポンプ式給湯機の全体構成図である。 (a)は、検討用蒸発器の分解斜視図であり、(b)は、(a)のX矢視図である。
符号の説明
14 圧縮機
15 放熱器
16 電気式膨張弁
17 蒸発器
17a 送風ファン
174a、175a 第1蒸発部
174b、175b 第2蒸発部
22a 送風能力制御手段
25 外気温センサ25
26 蒸発冷媒温度センサ
29 分岐部
30 エジェクタ
30a ノズル部
30b 冷媒吸引口
177 流出側蒸発器
178 吸引側蒸発器

Claims (10)

  1. 冷媒を圧縮して吐出する圧縮機(14)と、
    前記圧縮機(14)から吐出された高温高圧冷媒を放熱させる放熱器(15)と、
    前記放熱器(15)から流出した高圧冷媒を減圧膨張させる減圧手段(16)と、
    前記減圧手段(16)にて減圧膨張された冷媒と空気とを熱交換させて冷媒を蒸発させる蒸発器(17)と、
    前記蒸発器(17)へ前記空気を送風する送風機(17a)とを備え、
    前記減圧手段は、絞り通路面積を変更可能な可変絞り機構(16)で構成されており、
    前記蒸発器(17)の着霜時に、前記可変絞り機構(16)の絞り通路面積を増加させるとともに前記送風機(17a)を作動させることによって、前記蒸発器(17)に着いた霜を取り除く除霜運転を行う冷凍サイクル装置であって、
    前記蒸発器(17)を流通する冷媒の温度を検出する冷媒温度検出手段(26)と、
    前記除霜運転を終了させるために、前記冷媒温度検出手段(26)の検出冷媒温度(Te)が予め定めた基準除霜終了温度(KTmp3)以上となったことの判定を行う除霜終了判定手段(S63)と、
    前記除霜終了判定手段(S63)が、前記判定を行う前に、前記送風機(17a)の送風能力を低下させる送風能力制御手段(22a)とを備えることを特徴とする冷凍サイクル装置。
  2. 前記蒸発器(17)は、少なくとも第1蒸発部(174a、175a)と第2蒸発部(174b、175b)とに分割されており、
    前記第1、第2蒸発部(174a、175a、174b、175b)は、前記送風機(17a)からの送風空気が、前記第2蒸発部(174b、175b)の少なくとも一部を通過した後に、前記第1蒸発部(174a、175a)の少なくとも一部を通過するように配置され、
    前記蒸発器(17)内を流通する冷媒は、前記第1蒸発部(174a、175a)→前記第2蒸発部(174b、175b)の順に流れ、
    前記冷媒温度検出手段(26)は、前記第2蒸発部(174b、175b)を流通する冷媒の温度を検出することを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 冷媒を圧縮して吐出する圧縮機(14)と、
    前記圧縮機(14)から吐出された高温高圧冷媒を放熱させる放熱器(15)と、
    前記放熱器(15)から流出した高圧冷媒の流れを分岐する分岐部(29)と、
    前記分岐部(29)にて分岐された一方の高圧冷媒を減圧膨張させるノズル部(30a)から噴射する高速度の噴射冷媒の流れによって冷媒を冷媒吸引口(30b)から吸引して、前記噴射冷媒と前記冷媒吸引口(30b)から吸引された吸引冷媒とを混合して昇圧させるエジェクタ(30)と、
    前記エジェクタ(30)にて減圧膨張された冷媒と空気とを熱交換させて冷媒を蒸発させる流出側蒸発器(177)と、
    前記分岐部(29)にて分岐された他方の高圧冷媒を減圧膨張させる減圧手段(16)と、
    前記減圧手段(16)にて減圧膨張された冷媒と前記流出側蒸発器(177)を通過した空気とを熱交換させることで冷媒を蒸発させて、前記エジェクタ(30)の冷媒吸引口(30b)側へ流出させる吸引側蒸発器(178)と、
    前記流出側蒸発器(177)および前記吸引側蒸発器(178)へ前記空気を送風する送風機(17a)とを備え、
    前記ノズル部は、絞り通路面積を変更可能な可変ノズル(30a)で構成され、
    前記減圧手段は、絞り通路面積を変更可能な可変絞り機構(16)で構成され、
    前記蒸発器(17)の着霜時に、前記可変ノズル(30a)および前記可変絞り機構(16)の絞り通路面積を増加させるとともに前記送風機(17a)を作動させることによって、前記流出側蒸発器(177)および前記吸引側蒸発器(178)に着いた霜を取り除く除霜運転を行う冷凍サイクル装置であって、
    前記流出側蒸発器(177)を流通する冷媒の温度を検出する冷媒温度検出手段(26)と、
    前記除霜運転を終了させるために、前記冷媒温度検出手段(26)の検出冷媒温度(Te)が予め定めた基準除霜終了温度(KTmp3)以上となったことの判定を行う除霜終了判定手段(S63)と、
    前記除霜終了判定手段(S63)が、前記判定を行う前に、前記送風機(17a)の送風能力を低下させる送風能力制御手段(22a)とを備えることを特徴とする冷凍サイクル装置。
  4. 前記送風能力制御手段(22a)は、除霜終了判定手段(S63)が前記判定を行う前に、前記送風機(17a)を停止させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の冷凍サイクル装置。
  5. 前記送風能力制御手段(22a)は、前記検出冷媒温度(Te)が、予め定めた基準送風能力低下温度(KTmp2)以上となったときに、前記送風機(17a)の送風能力を低下させることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つ記載の冷凍サイクル装置。
  6. 前記空気の温度を検出する空気温度検出手段(25)を備え、
    前記送風能力制御手段(22a)は、前記検出冷媒温度(Te)が、前記空気温度検出手段(25)の検出空気温度(Tam)に応じて決定される基準送風能力低下温度(KTmp2)以上となったときに、前記送風機(17a)の送風能力を低下させることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の冷凍サイクル装置。
  7. 前記空気の温度を検出する空気温度検出手段(25)を備え、
    前記送風能力制御手段(22a)は、前記空気温度検出手段(25)の検出空気温度(Tam)から前記除霜運転開始時の前記検出冷媒温度(Te)を減算した減算値に応じて決定される基準送風能力低下温度(KTmp2)以上となったときに、前記送風機(17a)の送風能力を低下させることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の冷凍サイクル装置。
  8. 前記送風能力制御手段(22a)は、前記除霜運転が開始された時からの経過時間が、予め定めた基準経過時間(Ktim)以上となったときに、前記送風機(17a)の送風能力を低下させることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の冷凍サイクル装置。
  9. 前記空気の温度を検出する空気温度検出手段(25)を備え、
    前記送風能力制御手段(22a)は、前記除霜運転が開始された時からの経過時間が、前記空気温度検出手段(25)の検出空気温度(Tam)に応じて決定される基準経過時間(Ktim)以上となったときに、前記送風機(17a)の送風能力を低下させることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の冷凍サイクル装置。
  10. 前記空気の温度を検出する空気温度検出手段(25)を備え、
    前記送風能力制御手段(22a)は、前記空気温度検出手段(25)の検出空気温度(Tam)から前記除霜運転開始時の前記検出冷媒温度(Te)を減算した減算値に応じて決定される基準経過時間(Ktim)以上となったときに、前記送風機(17a)の送風能力を低下させることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の冷凍サイクル装置。
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