JP2010001073A - ヒンジキャップ - Google Patents

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Abstract

【課題】筒状側壁に周状スリットを形成することにより生じる内容液の侵入などの不都合が有効に防止されると同時に、落下衝撃によりシール性が低下することがなく、しかも、成形不良なども有効に改善され、優れた分別廃棄性を示すヒンジキャップを提供する。
【解決手段】キャップ本体1の頂板部5にはインナーリング9と背の短いアウターリング10とが設けられ、容器口部の内面がインナーリングの外面に密着し且つ容器口部の上端がアウターリングの内面に密着するヒンジキャップにおいて、頂板部の一部分には、内面からの肉抜きにより形成されるスリットにより、引き裂き可能となる薄肉部による弱化部領域Xが設けられ、筒状側壁6には下端から弱化部領域Xの開始点にまで延びる軸方向スコアが設けられると共に、アウターリングの外周側と筒状側壁との間の空間部分には、該空間部分を埋め込むように頂板部から下方に延びるリブ40が少なくとも1個設けられる。
【選択図】図4

Description

発明の分野
本発明は、分別廃棄性と密封性とに優れたヒンジキャップに関するものである。
容器口部に嵌合固定されるキャップ本体に上蓋をヒンジ連結させた構造のヒンジキャップは、上蓋の開閉を容易に行うことができることから、サラダオイル、各種調味料、天然果汁などの液体が収容された容器のキャップとして広く使用されている。
上記のようなヒンジキャップにおいて、キャップ本体は、頂板部と頂板部周縁から降下した筒状側壁とを有しており、頂板部には、一般に内容液注出用の開口を形成するための無端状スコアが形成されており、この無端状スコアを取り囲むようにして注出される内容液の案内として機能する注出筒が頂板部の上面に形成されている。また、頂板部の内面からは、筒状側壁と間隔をおいて下方に延びているインナーリングが形成されており、このインナーリングと筒状側壁との間の空間に容器口部の上方部分を嵌め込むことにより、キャップ本体は、容器口部に固定される構造となっている。
ところで、最近では資源の再利用やゴミ処理などの観点から分別廃棄が行われており、このため、上記のようなヒンジキャップについても、容器の内容液が取り出された後の使用済み容器の廃棄に際して、格別の工具を用いることなく、キャップ本体を容器から取り外して廃棄し得るような構造が求められている。
分別廃棄性が高められたヒンジキャップとしては、キャップ本体の筒状側壁が、上端から下方に延びている周状スリットにより内側側壁と外側側壁とに分割された二重壁構造となっているものが広く知られている。即ち、この構造のヒンジキャップでは、内側側壁と外側側壁とは下方部分で連結された構造となっており、外側側壁の上端部分に上蓋がヒンジ連結され、ヒンジ連結部分の両側部分の外側側壁には、軸方向スコアが設けられ、この軸方向スコアに連なるようにして、外側側壁の下方部分には周方向スコアが形成されている。キャップの廃棄に際しては、上蓋を開放した状態で下方に引き降ろすことにより軸方向スコアを引き裂き、次いで周方向スコアを引き裂いていくことにより外側壁が引き剥がされる。外側側壁がある程度引き裂かれると、キャップ本体(内側側壁)と容器口部との嵌合力が低下するため、引き裂かれた上蓋を含む断片を上方に引っ張りあげることにより、格別の工具を用いることなく、キャップ本体を容器口部から取り除くことができるというものである。
上記のような筒状側壁が周状スリットにより二重壁とされたキャップは、優れた分別廃棄性を有しているばかりか、内側壁が外側壁によってタガ締めされる構造となっているため、容器口部は内側壁とインナーリングとの間にがっちりと嵌め込まれ、密封性も良好である。
しかしながら、筒状側壁が上端から下方に延びている周状スリットにより二重壁構造とされているため、複雑な成形金型を使用することとなり、また、このスリット部分に容器内容液が侵入してしまうという問題がある。特に容器内容液がサラダオイルなどの粘稠な液体である場合には、スリット内に侵入した液の除去が容易でなく、またべたつきなどの不快感を与えることからも、このような問題を解決することが特に必要である。
筒状側壁を二重壁構造とせずに、分別廃棄性を高めたヒンジキャップも知られており、例えば特許文献1には、上蓋がヒンジ連結される筒状側壁の部分の上方部分に深溝を形成し、且つヒンジ連結部分の周方向両端部の筒状側壁に軸方向スコアを設け、この軸方向スコアの一方に連なるように、筒状側壁に周状スコアを形成したものが提案されている。このヒンジキャップでは、上蓋を開放した状態で引き降ろして軸方向スコアを引き裂き、次いで周方向スコアを引き裂いて筒状側壁を破断してキャップ本体を容器口部から取り除くようになっている。
実用新案登録第2596639号
特許文献1のヒンジキャップは、筒状側壁に上方から下方に延びている周状スリットが形成されていないため、複雑な成形金型を使用することなく、また、このスリット内に容器内容液が侵入するという不都合を防止することができる。
しかしながら、特許文献1のヒンジキャップでは、筒状側壁と頂板部との境界部に周方向スコアが形成されているため、容器口部を嵌合固定したとき、筒状側壁による締め付け力が低く、インナーリングによるシールだけとなり、シール性が低下してしまうという問題があり、改善の余地がある。
このような問題を解決するために、本出願人は、先に、キャップ本体の頂板部内面のインナーリングと筒状側壁との間の部分で下方に延びている背の短いアウターリングを設けたヒンジキャップを提案した(特願2008−008589号)を提案した。このヒンジキャップでは、容器口部が、該筒状側壁とインナーリングとの間に嵌め込まれ、該容器口部の内面が該インナーリングの外面に密着し且つ該容器口部の上端部分の外面が該アウターリングの内面に密着することにより良好な密封性が保持されるようになっている。また、前記アウターリングと筒状側壁との間に位置する頂板部の一部分には、内面からの肉抜きにより形成されるスリットにより該頂板部の厚み部分が引き裂き可能となる弱化部領域が設けられており、該弱化部領域は、前記上蓋とキャップ本体とのヒンジ連結部の周方向一方側端部を開始点として他方側の端部に向かって延びており、また、筒状側壁には、その下端から前記弱化部領域の開始点にまで延びている軸方向スコアが設けられている。即ち、上蓋を開放した状態で下方に引き降ろして軸方向スコアを引き裂き、次いで、この引き裂かれた断片を手で持って周方向に捲っていくことにより、弱化領域の頂板部を引き裂いてキャップ本体を容器口部から取り外すようになっている。
本出願人が提案した上記のヒンジキャップも、特許文献1のキャップと同様、上方から下方に延びている周状スリットが筒状側壁に形成されていないため、スリット内に容器内容液が侵入するという不都合が有効に防止されているばかりか、インナーリングによるシールに加えて、アウターリングが容器口部の上端部分と密着する構造となっているため、優れたシール性を示すというものである。
しかしながら、上記のようなキャップにおいても未だ改善の余地がある。具体的には、上記アウターリングのような小さな突出部が弱化領域を形成している薄肉の部分の近傍に形成されているため、キャップ成形時に、アウターリングを形成する空間に溶融した樹脂がスムーズに流れ込まず、この結果、成形不良を生じ、アウターリングの一部に溶融樹脂の流れない部分が発生するようなことがあった。また、アウターリングを容器口部上端外周に密着させただけでは、落下衝撃などによりシール性が低下するおそれもあった。
従って、本発明の目的は、筒状側壁に周状スリットを形成することにより生じる容器内容液の侵入などの不都合が有効に防止されていると同時に、優れたシール性を有し、落下衝撃によりシール性が低下することがなく、しかも、成形不良などの問題も有効に改善され、優れた分別廃棄性を示すヒンジキャップを提供することにある。
本発明によれば、頂板部及び頂板部周縁から降下した筒状側壁を有し、該筒状側壁の内側に容器口部が嵌合固定されるキャップ本体と、該キャップ本体の頂板部周縁にヒンジ連結され、該キャップ本体に対して開閉可能となっている上蓋とから成り、該キャップ本体の頂板部内面には、前記筒状側壁とは間隔をおいて下方に延びているインナーリングと、該筒状側壁と該インナーリングとの間の部分で下方に延びている背の短いアウターリングとが設けられており、前記容器口部が、該筒状側壁とインナーリングとの間に嵌め込まれ、該容器口部の内面が該インナーリングの外面に密着し且つ該容器口部の上端部分の外面が該アウターリングの内面に密着することにより密封性が保持されるヒンジキャップにおいて、
前記アウターリングと筒状側壁との間に位置する頂板部の一部分には、内面からの肉抜きにより形成されるスリットにより該頂板部の厚み部分が引き裂き可能となる弱化部領域が設けられており、
前記弱化部領域は、前記上蓋とキャップ本体とのヒンジ連結部の周方向一方側端部を開始点として他方側の端部を越えて延びており、
前記筒状側壁には、その下端から前記弱化部領域の開始点にまで延びている軸方向スコアが設けられていると共に、
前記アウターリングの外周側と筒状側壁との間の空間部分には、該空間部分を埋め込むように頂板部の内面から下方に延びているリブが少なくとも1個設けられていることを特徴とするヒンジキャップが提供される。
本発明のヒンジキャップにおいては、
(1)前記リブは、少なくとも前記弱化部領域に設けられていること、
(2)前記リブは、少なくとも前記弱化部領域の引き裂き開始部を除いたキャップ全周にわたって均等に分布していること、
が好適である。
本発明のヒンジキャップでは、キャップ本体の筒状側壁には、上端から下方に延びている周状スリットが形成されていないため、複雑な成形金型を使用することなく、また、このスリット内に容器内容液が侵入することがない。
また、頂板部内面のインナーリングと筒状側壁との間の部分にアウターリングが設けられており、このアウターリングが容器口部の上端部分に密着する構造となっており、これによりシール性が補強される構造となっていることに加えて、アウターリングの外周側と筒状側壁との間の空間部分には、該空間部分を埋め込むように頂板部の内面から下方に延びているリブが設けられている。このため、キャップ成形時には、該リブを形成する空間が樹脂流路となり、この結果、アウターリング形成用の空間内にスムーズに溶融樹脂が流れ込むようになり、さらには弱化部領域における筒状側壁形成用の空間にもリブ形成用空間を介してスムーズに溶融樹脂が流れ込む。かくして本発明によれば、成形不良を有効に防止することができ、例えばアウターリングの一部に溶融樹脂が流れない部分が発生するようなことが効果的に防止されている。
さらには、上記のリブは、アウターリングを補強する機能をも有しており、アウターリングの広がりなどの変形が有効に防止され、容器口部の上端部分と密着しているアウターリングとの密着が有効に維持されるため、落下衝撃などによるシール性の低下が有効に防止されている。
本発明のヒンジキャップを、上蓋が開放された状態で示す側断面図。 図1のヒンジキャップを、上蓋が開放された状態で示す平面図。 図1のヒンジキャップを、上蓋が開放された状態で示す底面図。 図1のヒンジキャップを、上蓋が閉じた状態で示す側断面図。 図1のヒンジキャップを、上蓋が閉じた状態で容器口部と共に示す側断面図。 図1のヒンジキャップのA−A断面を示す図。 図6のキャップ本体のB−B断面を容器口部と共に拡大して示す図。 図6のキャップ本体のC−C断面を容器口部と共に拡大して示す図。 図6のキャップ本体のD−D断面を容器口部と共に拡大して示す図。 図6のキャップ本体のE−E断面を容器口部と共に拡大して示す図。
本発明を、以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1乃至図5を参照して、このヒンジキャップは、キャップ本体1と、キャップ本体1にヒンジ連結された上蓋2とからなっており、それ自体公知の合成樹脂、例えば、低−、中−または高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、アイソタクティックポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、エチレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のオレフィン系樹脂や、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、ABS樹脂、熱可塑性ポリエステル、ポリアミド等を用いての射出成形等により、上蓋2が開栓された状態(図1乃至図3参照)で成形される。
キャップ本体1は、頂板部5と、頂板部5の周縁部から垂下している筒状側壁6とを有しており、上蓋2は、筒状側壁6の上端部分にヒンジ連結されている。このヒンジ連結部分は7で示されており、ヒンジ連結部分7は、筒状側壁6の上端に連結されている中央バンド7aと、中央バンド7aの周方向両端に位置し且つ中央バンドよりも若干下方に位置している一対のバンド7b,7cとから形成されている。このようにして筒状側壁6にヒンジ連結されている上蓋2を旋回することにより、キャップ本体1の頂板部5の上面は、上蓋2によって閉じられる。
キャップ本体1の筒状側壁6の内面の下方部分には、係止突起8が形成されており、また、頂板部5の内面の周縁部分には、筒状側壁6とは間隔を置いて下方に延びているインナーリング9が形成されており、さらに、この筒状側壁6とインナーリング9との間の部分には、インナーリング9よりも背の短いアウターリング10が形成されている。即ち、図5に示されているように、このインナーリング9と筒状側壁6との間の空間に容器口部60の上方部分が嵌め込まれ、且つ係止突起8と容器口部60の外面との係合により、キャップ本体1は、容器口部60にしっかりと固定されるものである。また、この状態で、インナーリング9の外面が容器口部60の内面に密着し、且つアウターリング10の内面が容器口部の上端部分の外面に密着することにより密封性が確保される構造となっている。即ち、インナーリング9の外面が容器口部60の内面に密着して密封構造を形成すると同時に、容器口部60の上端部分の外面に背の低いアウターリング10の内面が密着しており、容器口部60の上端部分がアウターリング10によっても保持されているため、例えば落下衝撃が加わった場合にも、インナーリング9と容器口部60との密着が有効に保持され、落下衝撃による密封破壊を有効に防止することが可能となる。
従って、落下衝撃時のインナーリング9と容器口部との密着を保持するという観点からは、アウターリング10は必ずしも完全な環状である必要はなく、例えばアウターリング10に、周方向に間隔をおいて、細幅(1〜5mm程度の有方向幅)の切欠きを形成することも可能である。
さらに、図7から理解されるように、インナーリング9とアウターリング10の間の頂板部5の内面が容器口部60の上端面に密着することにより、密封性が補強されている。
また、インナーリング9の外周側付け根部に環状の肉抜き部11が形成され、インナーリング9の内方への動きをスムーズにしている。
また、筒状側壁6の外面には、ヒンジ連結部7(中央バンド7a)の下方となる位置に、軸方向に延びている突条13が形成されている。この突条13は、容器口部60に対して一定の位置にキャップを固定するためのものであり、例えば角形容器などにキャップを固定する際に、位置決めのために使用されるものである。
キャップ本体1の頂板部5には、注出用開口を形成するために、無端状スコア15が形成されており、頂板部5の外面には、無端状スコア15の内側となる領域に形成された支柱16を介してスコア破断用タブリング17が設けられている。即ち、このタブリング17を引っ張り上げることにより、スコア15が破断し、頂板部5に注出用開口が形成され、この注出用開口を介して容器内容液の注ぎ出しが行われるようになっている。
また、頂板部5の外面には、無端状スコア15を取り囲むようにして、注出筒19が設けられており、スコア15の破断によって形成された注出用開口から流れ出た内容液は、注出筒19によって案内され、その内面に沿って注ぎ出される。特に図1、図4及び図5から明らかな通り、注出筒19は、上蓋2のヒンジ連結部側が低く形成され、この背の低い部分の上方部分19aは、外方に向かって傾斜している。これは、上蓋2を閉じる際に、注出筒19が邪魔にならないようにするためである。
また、上記注出筒19のヒンジ連結部7側とは反対側部分には、上端部分の一部が外方に傾斜しており、上方から見てV字型のクチバシ部19bが形成されている(図2参照)。このように注出筒19の付け根部分よりも外方に大きく突出したクチバシ部19bは注ぎ口となり、この部分から内容液を注ぎ出すことにより、内容液の注ぎ出しをスムーズに行うことができる。
また、頂板部5の外面には、上記注出筒19のさらに外側部分に、上蓋2との係合用の係合突起20が形成されている。
一方、上蓋2は、天板21と、天板21の周縁部から延びているスカート23とから形成されており、天板21の内面には、シール用の周状突起25が形成されている。即ち、上蓋2を閉じたとき、この周状突起25の外面が注出筒19の下部の円筒状内面に密着し、この密着により、無端状スコア15の破断により注出用開口を形成した後のシール性が確保される。
尚、注出筒19のヒンジ連結部側部分19aの背が低くなって且つ外方に傾斜しているため、この上蓋2を閉じる際に周状突起25はスムーズに注出筒19内に入り込み、その内面と密着することとなる。
上蓋2のスカート23の先端部内面には、突部27が周状に形成されている。即ち、上蓋2を閉じたとき、この突部27が頂板部5の外面に形成されている係合突起20と係合し、これにより上蓋2の閉栓状態が保持されることとなる。
また、スカート23の内面には、ヒンジ連結部7側の半面部分に、軸方向に延びている線状突起29が周方向に適当な間隔をおいて複数形成されている(図2では7本の線状突起29が示されている)。即ち、上蓋2を閉じた状態でヒンジキャップを容器口部60に打栓等によって装着するとき、ヒンジ連結部7側において弱化部領域が形成されているため、上蓋2により筒状側壁6が押圧され、弱化部領域の薄肉部が破断されるおそれがある。このような線状突起29を設け、ヒンジキャップを容器口部60に打栓した時に、これらの線状突起29がキャップ本体1の係合突起20の上端に当接せしめることにより、キャップ本体1の頂板部5と筒状側壁6の位置ずれを防止するというものである。
さらに、上蓋2のスカート23の先端部外面には、ヒンジ連結部7とは反対側の部分に、開封用タブ30が設けられており、閉栓された上蓋2の開栓は、この開封用タブ30に指を引っ掛けて行われる。
さらに図の例では、上蓋2の内面に変形修正用突起31が設けられている。この変形修正用突起31は、ヒンジ連結部分7とは反対側の天板21の内面周縁部分からスカート23の内面上方部分にかけて形成されており、図4及び図5に示されているように、上蓋2を閉じたときに、注出口となる注出筒19のクチバシ部19bの中心上端部分に当接するように設けられている。即ち、上述したキャップは、上蓋2が開栓された状態で成形されるが、成形後には、生産性などの観点から直ちに型抜きが行われる。したがって、この型抜き時には、樹脂が高温状態に保持されて変形し易い状態にあり、しかも、注出口となるクチバシ部19bの上端部分は、外方への突出量が非常に大きいため、内向きに変形してしまい、この結果として注出筒19での液切れ性が損なわれてしまう。しかるに、上記のような変形修正用リブ31を設け、型抜き後、成形されたキャップの温度が常温までに降下するまえに、直ちに上蓋2を閉じて変形修正リブ31をクチバシ部19bに当接することにより、このようなクチバシ部19bの変形を修正することができる。
図2を参照して、上述したヒンジキャップのキャップ本体1における領域X(弱化部領域)の部分では、キャップ本体1の頂板部5の内面であってアウターリング10と筒状側壁6と間に位置する部分に、スリット35が形成されている。即ち、このスリット35が形成されている領域Xでの側断面が拡大して示されている図7及びスリット35が形成されていない領域での側断面が拡大して示されている図8から理解されるように、領域Xでは、頂板部5の内面からの肉抜きによりスリット35が形成されており、このようなスリット35の形成により、頂板部5の厚み部分には、引き裂き可能な薄肉部37(図2において破線で示されている)が形成され、従って、この領域Xが弱化部領域となるわけである。
また、図2から理解されるように、スリット35の形成により薄肉部37が形成されている領域Xは、ヒンジ連結部7の周方向一方側端部を開始点X’として他方側の端部に向かって延びており、この領域Xの開始点X’となる部分では、筒状側壁6の下端から上方に延びている軸方向スコア39が設けられており、この軸方向スコア39の上端は、領域Xの開始点X’となる部分に連なっている。
即ち、上記のヒンジキャップでは、上蓋2を開放した状態で引き降ろすことにより、軸方向スコア39(筒状側壁6)を引き裂き、次いで、引き裂かれた筒状側壁6の断片を持って、これを周方向に捲って、上記の薄肉部37を引き裂いていく。このようにして薄肉部37を引き裂くと、筒状側壁6と容器口部60との嵌合力が大きく低下し、この結果、キャップ本体1を容易に容器口部60から取り除くことが可能となる。
尚、領域Xの開始点X’となる部分では、一般に、スリット35が頂板部5を貫通していることが好適である。この部分でスリット35を貫通させることにより、頂板部5の厚み部分に形成されている薄肉部37の引き裂きを極めて容易に行い得るからである。
このように、本発明のヒンジキャップでは、引き裂き可能な薄肉部37を形成するスリット35が頂板部5の内面側からの肉抜きにより形成されているため、容器内容液が侵入してしまうような空間の形成が有効に防止されている。
また、本発明のヒンジキャップでは、引き裂き可能な薄肉部37が頂板部5周縁の内面側に形成されているが、前述したアウターリング10が容器口部60の上端部分の外面に密着してシール性が補強されている。このため、本発明のヒンジキャップでは、良好なシール性が確保されている。
さらに、図の例では、アウターリング10は、完全にリング状に形成されているが、アウターリング10の保持によるインナーリング9の密封性の補強が損なわれない限りにおいて、このアウターリング10に、周方向に間隔をおいて、細幅(1〜5mm程度の周方向幅)の切欠きを形成することも可能である。このような切欠きを形成する場合、アウターリング10による容器口部60の上端部分の保持力が均等となるように、その数を複数とし且つキャップ中心に対して点対称的にアウターリング10に分布させるのがよい。
ところで、上記のようなスリット35により薄肉部37を形成した場合には、キャップ成形時に、このアウターリング10や筒状側壁6を形成する型内空間に溶融した樹脂がスムーズに流れ込み難いという問題がある。特に図7からも理解されるように、頂板部5の内面の厚み部分に薄肉部37が形成され、この薄肉部37の下方にアウターリング10が位置するような構造では、アウターリング10を形成する空間への溶融樹脂の流入が極めて困難となり、成形不良が生じ易くなってしまい、アウターリング10の一部に溶融樹脂が流れない部分が発生するようなことがあり、アウターリング10と容器口部60の上端外面との密着性も損なわれてしまうことがある。
しかるに、本発明では、図6の平断面図及び図9、図10の部分拡大側面図に示されているように、アウターリング10の外周側と筒状側壁6の内面との間の空間部分に、この空間部分を埋め込むように頂板部5の内面から下方に延びているリブ40が適当な間隔をおいて、周方向に均等に分布して形成されている。即ち、このようなリブ40を形成することにより、キャップ成形時において、アウターリング10や筒状側壁6を形成するための型内空間への溶融樹脂の流れがスムーズとなり、成形不良の問題を有効に防止することが可能となるのである。
また、上記のようなリブ40は、アウターリング10の成形不良を防止するという観点からは、上述したスリット35が形成されており、溶融樹脂の流れを阻害する薄肉部37が形成されている領域Xに少なくとも1個形成されるが、特に好ましくは、図示されているように、多数のリブ40を設け、図6に示されているように、スリット35が形成されている領域X及びスリット35が形成されていない領域にもリブ40を設けることが好ましい。このように多数のリブ40を設けることにより、アウターリング10の外方への拡がり変形を有効に抑制することができ、例えば落下衝撃などにより上方からの荷重が加えられた場合にも良好なシール性を確保することが可能となる。
また、図9に示されているように、スリット35が形成されている領域Xに形成されるリブ40は、肉抜きされた部分にのみ形成され、アウターリング10自体はリブ40によって拘束されておらず、フリーの状態に保持されていることが好ましい。即ち、この領域Xには、スリット35によって頂板部5の内面に、引き裂き可能となる薄肉部37が形成されているため、アウターリング10の外周面全体がリブ40によって拘束されていると、薄肉部37の引き裂き性が若干悪くなるおそれがあるが、成形性等の観点を考慮するとアウターリング10の外周面全体にリブ40を設けることも可能である。
一方、スリット35が形成されていない領域に形成されるリブ40は、図10に示されているように、アウターリング10の外周面全体がリブ40により拘束されるように、肉抜きされていない頂板部5の内面からアウターリング10の先端まで延びていることが好ましい。アウターリング10の外周面全体をリブ40によって拘束することにより、アウターリング10の外方への拡がり変形を効果的に防止し、シール性の補強効果を最大とすることができるばかりか、キャップの成形に際して、アウターリング10を形成すべき型内空間内からのガスの排出が効果的に行われ、該空間への溶融樹脂の流入を最も効果的に行うことができるからである。
尚、上述した本発明において、リブ40の周方向幅dは、形成するリブ40の数やキャップの径によっても異なり、一概に規定することはできないが、キャップ成形時での溶融樹脂の流れをスムーズにするという観点から、0.3乃至2.0mm程度であるのがよい。
また、スリット35が形成されている領域Xの大きさは、スリット35により形成される薄肉部37を引き裂いたときにキャップ本体1を容器口部60から容易に取り除くことが可能となる程度の大きさに設定すべきであり、特に、キャップの中心Oを基点とし、ヒンジ連結部7の一方側端部からの角度θが120乃至130度程度の範囲であることが好適であり、さらに複数のリブ40間の間隔は15乃至30度程度がよい。
上述した本発明のキャップは、先願発明である特願2008−008589号のヒンジキャップが有している利点に加えて、キャップ成形時の溶融樹脂の流れが効果的に改善され、アウターリング10や筒状側壁6の成形不良が有効に防止され、しかもアウターリング10のシール性補強効果も高められ、落下衝撃などによるシール性の低下も有効に防止することが可能となる。
1:キャップ本体
2:上蓋
5:頂板部
6:筒状側壁
9:インナーリング
10:アウターリング
35:頂板部内面に形成されるスリット
37:薄肉部
39:軸方向スコア
40:リブ
60:容器口部

Claims (3)

  1. 頂板部及び頂板部周縁から降下した筒状側壁を有し、該筒状側壁の内側に容器口部が嵌合固定されるキャップ本体と、該キャップ本体の頂板部周縁にヒンジ連結され、該キャップ本体に対して開閉可能となっている上蓋とから成り、該キャップ本体の頂板部内面には、前記筒状側壁とは間隔をおいて下方に延びているインナーリングと、該筒状側壁と該インナーリングとの間の部分で下方に延びている背の短いアウターリングとが設けられており、前記容器口部が、該筒状側壁とインナーリングとの間に嵌め込まれ、該容器口部の内面が該インナーリングの外面に密着し且つ該容器口部の上端部分の外面が該アウターリングの内面に密着することにより密封性が保持されるヒンジキャップにおいて、
    前記アウターリングと筒状側壁との間に位置する頂板部の一部分には、内面からの肉抜きにより形成されるスリットにより該頂板部の厚み部分が引き裂き可能となる弱化部領域が設けられており、
    前記弱化部領域は、前記上蓋とキャップ本体とのヒンジ連結部の周方向一方側端部を開始点として他方側の端部を越えて延びており、
    前記筒状側壁には、その下端から前記弱化部領域の開始点にまで延びている軸方向スコアが設けられていると共に、
    前記アウターリングの外周側と筒状側壁との間の空間部分には、該空間部分を埋め込むように頂板部の内面から下方に延びているリブが少なくとも1個設けられていることを特徴とするヒンジキャップ。
  2. 前記リブは、少なくとも前記弱化部領域に設けられている請求項1に記載のヒンジキャップ。
  3. 前記リブは、少なくとも前記弱化部領域の引き裂き開始部を除いたキャップ全周にわたって均等に分布している請求項1に記載のヒンジキャップ。
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