JP7477434B2 - ヒンジキャップ - Google Patents

ヒンジキャップ Download PDF

Info

Publication number
JP7477434B2
JP7477434B2 JP2020199221A JP2020199221A JP7477434B2 JP 7477434 B2 JP7477434 B2 JP 7477434B2 JP 2020199221 A JP2020199221 A JP 2020199221A JP 2020199221 A JP2020199221 A JP 2020199221A JP 7477434 B2 JP7477434 B2 JP 7477434B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hinge
cap
hinge portion
thin
hollowed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020199221A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022086921A (ja
Inventor
亮 立藏
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yoshino Kogyosho Co Ltd
Original Assignee
Yoshino Kogyosho Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yoshino Kogyosho Co Ltd filed Critical Yoshino Kogyosho Co Ltd
Priority to JP2020199221A priority Critical patent/JP7477434B2/ja
Publication of JP2022086921A publication Critical patent/JP2022086921A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7477434B2 publication Critical patent/JP7477434B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Closures For Containers (AREA)

Description

本発明は、ヒンジキャップに関する。
一般に、ヒンジキャップは、容器体の口頸部に装着される有頂筒状のキャップ本体と、このキャップ本体の上面を覆う蓋体とからなり、前記キャップ本体は、注出口を開口する頂板を有し、上蓋は、天板の周端から蓋周壁を垂設するとともに、この蓋周壁の下端を前記キャップ本体にヒンジ部を介して回転可能に連設させた基本的構成を有する(例えば特許文献1)。
特開2013-151316
前記基本的構成を有するヒンジキャップは、 上蓋の開蓋操作を繰り返すと、ヒンジ部が切れ易いという問題があった。
特に、ヒンジキャップが比較的硬質の材料で形成されている場合には、前記開蓋操作に伴って上蓋が変形しにくいので、ヒンジ部に応力が集中する。その結果として、ヒンジ部が劣化し、開閉操作の途中で切れたり、或いは、ヒンジキャップを装着した容器体を不意に床に落下させたときの衝撃で千切れたりする可能性がある。
本発明の目的は、開蓋操作でヒンジ部が破損しにくいヒンジキャップを提供することである。
第1の手段は、容器体90の口頸部94aに装着されるキャップ本体2と、
キャップ本体2の頂壁5を覆う天板32の周端から垂下する蓋周壁36を有し、この蓋周壁36の下端を、キャップ本体2にヒンジ部26を介して回転可能に連結された上蓋30と
を具備し、
前記上蓋30の一部に肉抜き領域Lを形成したヒンジキャップにおいて、
前記肉抜き領域Lとして、少なくとも、前記ヒンジ部26の両側に位置し、ヒンジ部26の近傍側から前記天板32を横切ってヒンジ部26と反対側へ延びる一対の主肉抜き領域LAを設けている。
本手段では、図1及び図5に示す如く、キャップ本体2にヒンジ部26を介して回転可能に連結された上蓋30を有し、この上蓋30の一部に肉抜き領域Lを形成している。
そして前記肉抜き領域Lとして、少なくとも、前記ヒンジ部26の両側に位置し、ヒンジ部26の近傍側から前記天板32を横切ってヒンジ部26と反対側へ延びる一対の主肉抜き領域LAを設けている。
この構造によれば、開閉操作に伴う上蓋30の変形を容易とし、ヒンジ部26への応力集中を緩和することで、当該ヒンジ部26が破損するリスクを低減させることができる。
第2の手段は、第1の手段を有し、かつ各主肉抜き領域LAは、前記蓋周壁36のヒンジ部26側及びヒンジ部26の反対側に配置された一対の側方薄肉部38と、これら側方薄肉部38の上端に連続させて、前記天板32を横断する上方薄肉部34とで形成している。
本手段では、例えば図3(A)に示す如く、前記主肉抜き領域LAは、前記蓋周壁36のヒンジ部26側及びヒンジ部26の反対側に配置された一対の側方薄肉部38と、これら側方薄肉部38の上端に連続させて、前記天板32を横断する上方薄肉部34とで形成している。
この構造によれば、上蓋30が開蓋位置からさらに開方向へ延びることを可能とし、ヒンジ部26への応力集中を緩和できるので、ヒンジ部26が破損するリスクを低減できる。
第3の手段は、第2の手段を有し、かつ前記上方薄肉部34及び側方薄肉部38は、上蓋30の内側に凹溝rを付設することにより形成された。
本手段では、図3(A)に示す如く、前記上方薄肉部34及び側方薄肉部38は、上蓋30の内側に凹溝rを付設することにより形成されている。
この構造によれば、閉蓋状態で前記凹溝rが外部から見えず、上蓋30の体裁を損なうことがない。
第4の手段は、第1の手段から第3の手段のいずれかを有し、かつ前記肉抜き領域Lとして、ヒンジ部26の回転の軸方向Aと平行に配向され、かつ前記天板32で主肉抜き領域LAと交差するように形成された少なくとも一本の副肉抜き領域LBを設けている。
本手段では、図5及び図6に示す如く、前記肉抜き領域Lとして、ヒンジ部26の回転の軸方向Aと平行に配向され、かつ前記天板32で主肉抜き領域LAと交差するように形成された少なくとも一本の副肉抜き領域LBを設けている。
この構造によれば、さらに閉蓋動作に伴う上蓋30の変形を容易とし、ヒンジ部26が破損するリスクが低減する。
第1の手段に係る発明によれば、キャップ本体2にヒンジ部26を介して回転可能に連結された上蓋30を有し、この上蓋30の一部に形成した肉抜き領域Lとして、前記ヒンジ部26の両側に位置し、ヒンジ部26の近傍側から前記天板32を横切ってヒンジ部26と反対側へ延びる一対の主肉抜き領域LAを設けたから、開閉操作に伴う上蓋30の変形を容易とし、ヒンジ部26が破損するリスクを低減させることができる。
第2の手段に係る発明によれば、主肉抜き領域LAは、前記蓋周壁36のヒンジ部26側及びヒンジ部26の反対側に配置された一対の側方薄肉部38と、これら側方薄肉部38の上端に連続させて、前記天板32を横断する上方薄肉部34とで形成したから、上蓋30が開蓋位置からさらに開方向へ延びることが可能となるので、ヒンジ部26が破損するリスクを低減できる。
第3の手段に係る発明によれば、前記上方薄肉部34及び側方薄肉部38は、上蓋30の内側に凹溝rを付設することにより形成されたから、閉蓋状態で前記凹溝rが外部から見えず、上蓋30の体裁を損なうことがない。
第4の手段に係る発明によれば、前記肉抜き領域Lとして、ヒンジ部26の回転の軸方向Aと平行に配向され、かつ前記天板32で主肉抜き領域LAと交差するように形成された少なくとも一本の副肉抜き領域LBを設けたから、さらに閉蓋動作に伴う上蓋30の変形を容易とし、ヒンジ部26が破損するリスクが低減する。
本発明の第1実施形態に係るヒンジキャップの開蓋状態を示す平面図である。 図1に示すヒンジキャップを閉蓋状態で容器体の口頸部へ装着して示す断面図である。 図2に示すヒンジキャップを開蓋状態で別の方向から見た構造を示しており、同図(A)は、容器体の口頸部へ装着したヒンジキャップを側方から見た断面図、同図(B)は、当該ヒンジキャップの上蓋を同図(A)のIII(B)-III(B)から見た図である。 図2に示すヒンジキャップの作用の説明図であり、同図(A)は、開蓋操作による上蓋の変形を側方から見た図、同図(B)は、開蓋操作による上蓋の変形を上側から見た図である。 本発明の第2実施形態に係るヒンジキャップの開蓋状態を示す平面図である。 図5に示すヒンジキャップを開蓋状態で別の方向から見た構造を示しており、同図(A)は、容器体の口頸部へ装着したヒンジキャップを側方から見た断面図、同図(B)は、当該ヒンジキャップの上蓋を同図(A)のVI(B)-VI(B)から見た図である。
図1から図4は、本発明の第1実施形態に係るヒンジキャップ1を示している。
なお、図2から図4では、前記ヒンジキャップ1を二重容器である容器体90に装着させた状態で示している。
好適な本発明の実施例では、前記ヒンジキャップ1は、図2に示すように、キャップ本体2と、中栓10と、移動弁体18と、結合弁(異種の弁体を結合してなる弁部材)19と、上蓋30とで形成している。
これら各部材は、合成樹脂材で形成することができる。特に、キャップ本体2及び上蓋30は、例えばポリプロピレン(PP)のような比較的に硬質の材料(上蓋の変形が可能な範囲で硬質の材料)で形成することができる。
また、中栓10と移動弁体18と結合弁19とは省略しても構わない。
説明の都合上、図面に基づいて、本発明の実施例に係るヒンジキャップの基本的構成を容器体の構造とともに説明する。なお、説明の便宜上、図2の右側を“後”と、左側を“前”と、紙面に直交する方向を“左右”と称する。
[実施例]
まず、前述の容器体90について説明する。容器体90は、図2に示す如く、減容変形可能な内層体92と、内層体92を内側に収容する外層体94とを備える二重構造の容器(二重容器)である。
本例の容器体90は、内層体92と外層体94とを個別に成形し、組み付けてなる。具体的には、PET樹脂からなる内プリフォームを外プリフォームにセットし、ブロー成形することで成形すればよい。
なお、容器体90の構造は、適宜変更することができる。例えば、容器体90は、内層体92と外層体94とを予め積層させて形成するデラミ容器(積層剥離容器)であってもよい。
また、図示は省略するが、内層体92と外層体94との間に、縦方向に延在させて、内層体92と外層体94とを部分的に接合する、1本或いは複数の接着帯を設けてもよい。
また容器体90は、二重容器である必要はない。
さらにまた容器体90は、二重容器以外の容器であってもよい。
前記内層体92は、その内側に内容物を収容する収容空間につながる上部開口92aを有する。
前記外層体94は、円筒状の口頸部94aに、図示しない底部及び可撓性を有する胴部に連続してなる。前記口頸部94aの外周面には雄ねじ部94bを設けている。また口頸部94aには、内層体92との相互間に空気を取り込むための貫通孔94cを設けている。
前記口頸部94aの外面と後述の外周壁3との間には、前記貫通孔94cを後述のキャップ本体2の外気導入孔8に連通させるための通気路Tが形成されている。図示例では、口頸部94aの外面に、前記通気路Tの一部として、雄ねじ部94bを上下方向へ切り欠く溝部を設けている。
次に、ヒンジキャップ1に関して、キャップ本体2について説明する。
キャップ本体2は、前記口頸部94aを外側から取り囲む外周壁3を有する。
この外周壁3は、口頸部94aの外周面に装着される装着筒である。当該外周面に係合させることにより、キャップ本体2が容器体90に係合・保持されている。
本実施形態では、前記外周壁3の内面に、複数本の縦リブ4が一体に設けられている。
これら複数本の縦リブ4の径方向内側における先端部分を通る仮想円の直径は、口頸部94aの外周面に形成されている雄ねじ部94bの径方向外側の先端部分を通る仮想円の直径より小さくなっている。
このように形成することで、ヒンジキャップ1が前記口頸部94aに打栓される際には、雄ねじ部94bは複数本の縦リブ4を弾性変形させながら、所定位置まで移動する。そして、図2に示すように、ヒンジキャップ1が口頸部94aに打栓された状態となると、雄ねじ部94bが前記複数の縦リブ4に食い込む。これにより、これら縦リブに、雄ねじ部94bに対応した雌ねじ部の構造が形成(転写)される。
なお、容器体90の口頸部94aに対してヒンジキャップ1を装着するための構造は適宜変更することができ、例えば、通常のねじ構造またはアンダーカット結合でもよい。
前記外周壁3の上部には、頂壁5が一体に連結されている。
図示例の頂壁5は、下段壁部5aである外周部分から、段差部sを介して、上段壁部5bである中央部分が隆起するように形成されている。
前記頂壁5の適所(図示例では上段壁部5b)からは、内容物を注出するための注出筒6が立設されている。注出筒6は、ヒンジキャップ1の中心軸線に対して前側に偏心されている。
前記頂壁5の上段壁部5bの下面には、後述の結合弁19の環状周壁20の上端部を嵌合させて保持するための二重筒状の上方嵌合部7が形成されている。
また、この上方嵌合部7の径方向外側では、前記頂壁5を貫通させて、前記内層体92と外層体94との間隙に外気を導入するための外気導入孔8が形成されている。
図示例の外気導入孔8は、前記段差部sを水平方向に貫通している。このように構成することにより、前記頂壁5の上に溢れた内容物が前記外気導入孔8内へ入りにくくなる。
本例では、ヒンジ部26側(注出筒6の反対側)において、左右一対の外気導入孔8が形成されている。
さらに前記頂壁5の下面には、上方嵌合部7の内側に位置させて、板状の整流リブ9が付設されている。この整流リブ9は、内層体92内の収容空間から後述の中栓10の連通口13を通過して注出筒6に向かう流れを整えるためのものであり、下方から見て注出筒6に向けて複数本延在している。
中栓10は、キャップ本体2の内部に嵌合・保持されている。
当該中栓10は、注出筒6と内層体92との間に位置する隔壁11を備えている。
前記隔壁11は、内層体92の上部開口92a(口部の開口)を覆うとともに、前記頂壁5の下面に対向して配置されている。
前記隔壁11の中央部には、筒状壁12と連通口13とが設けられている。
前記筒状壁12は、隔壁11を貫設させて隔壁の下方へ垂設されており、当該筒状壁12の上端は注出筒6側に、その下端は内層体92の収容空間に、それぞれ開口されている。
本実施形態では、前記筒状壁12は、図2に示すように、隔壁11の中心から前側にずれた位置に配置されている。図示例の筒状壁12は、隔壁11に開口された貫通孔12aの縁部から垂下され、その筒壁の下部に傾斜部(縮径部)12bを有し、下端部には開口12cが形成されている。
前記連通口13は、内層体92の内部と注出筒6とを連通するために前記隔壁11を貫通している。図示例の連通口13は、注出筒6に対してずれた位置にある。
前記隔壁11の径方向中間部(中央部と外周部との間の部分)には、隔壁11の中央部より内層体92側に屈曲する環状段部14が備えられている。
この環状段部14の径方向外側からは、環状段部14との間に、上向き開放の溝(下方嵌合部15)を形成する周壁が立設されている。前記下方嵌合部15内には、後述の環状周壁20の下端部が嵌合され、保持されている。
そして前記隔壁11の下面からは、前記内層体92の上部開口92a内に密嵌されるシール周壁16が垂設されている。このシール周壁16と外層体94との間には内層体92の上部が挟持されている。
また前記隔壁11の外周部には、連通孔17が貫設されており、この連通孔により外気導入孔8を前記通気路Tに連通可能としている。なお、外気導入孔8から通気路Tへ空気を導入する構造は適宜変更することができる。
移動弁体18は、本実施形態では球状のもの(玉弁)であり、前記筒状壁12の内部に設けられている。
移動弁体18は、図2に示す想像線位置から実線位置へ筒状壁12内を移動することにより、注出筒6内に残存する内容物を筒状壁12に向けて引き戻すための構成である。
前記筒状壁12の内面と移動弁体18との間には、容器体90の姿勢の変更に応じて、筒状壁12内の移動弁体18の移動を可能とし、かつ僅かな隙間が設けられている。
前記容器体90を正立姿勢にすると、移動弁体18は前記傾斜部12bに着座する。これにより、内層体92内の収容空間を封止することができる。
結合弁19は、逆止弁21及び外気導入弁24を構成するための弁部材であり、図2に示す如く、中栓10の隔壁11とキャップ本体2の頂壁5との間に配置されている。
すなわち、キャップ本体2と中栓10との間には、連通口13を開閉する逆止弁21が設けられている。
図示例では、弁部材である結合弁19は、前記上方嵌合部7及び下方嵌合部15で保持された円筒状の環状周壁20を有しており、そして前記逆止弁21は、結合弁19の一部として、環状周壁20の径方向内側に配置されている。
なお、前記環状周壁20は、キャップ本体2及び中栓10に取り付けられた状態で、図2に示す如く、環状周壁20の内側の空間(内側空間K1という)を内容物の流路として、また環状周壁の外側の空間(外側空間K2という)を空気の流路として、相互に区画する役割を有する。
図示例の逆止弁21は、円板状の弁板22の外周縁の3箇所をアーム(支承片)23によって前記環状周壁20に支持された3点弁である。前記外層体94のスクイズによって、内層体92内の圧力が高まると、その圧力によって、弁板22が持ち上げられ、隔壁11から離間することによって逆止弁21は開放される。外層体94のスクイズが解除されると、弁板22は再び隔壁21に当接し、逆止弁21は閉鎖する。もっとも逆止弁21の構造は適宜変更することができる。
また前記環状周壁20の径方向外側には、図2に示すように、外気導入弁24が設けられている。
前記外気導入弁24は、環状周壁20の径方向外側に、円環状で薄肉の弁体として形成される。
この外気導入弁24は、前記外側空間K2に配置され、常時は前記頂壁5の下段壁部5aの下面に気密に当接している。
そして、外層体94と内層体92との間の空間に負圧が発生すると、外気導入弁24は、下方に弾性変形する。故に、外気導入弁24が開放され、スムーズに外気を導入することができる。
本例では、逆止弁21及び外気導入弁24は環状周壁20に一体に成形されるが、別体に形成しても構わない。
上蓋30は、図2に示すように、ヒンジ部26を介して、キャップ本体2の外周壁3の一部(図示例では後部)に一体的に連結されており、前記ヒンジ部26で折り曲げることで、注出筒6及び外気導入孔8を覆い隠すことができる。
図示例のヒンジ部26は、図1に示す如く、肉厚のセンター部(中央ヒンジ部分)26aと、センター部の両側に延設した左右一対のヒンジ膜26bとからなるタイプのヒンジ(いわゆるバタフライヒンジ)である。このヒンジは、ヒンジ膜26bの弾性伸長及び変形に伴うバネ力よりスナップ作用(開方向及び閉方向への付勢力)を発揮する。もっとも、ヒンジ部26の構造は適宜変更することができる。
前記上蓋30は、平板状の天板32と、天板32の縁部に連結する蓋周壁36とを備えている。
また前記天板32には、上蓋30の閉蓋時に前記注出筒6を密閉するシール筒44が設けられており、またシール筒44の周囲には囲成筒46が形成されている。
前記蓋周壁36におけるヒンジ部26の逆側(前側)には、摘み48が付設されている。また蓋周壁36の下端部は大内径部40に形成されており、この大内径部40には、キャップ本体2の頂壁5の周縁と係合する係合部42が形成されている。
上記上蓋30とキャップ本体2とは、図3(A)に示す状態で、一体的に金型で成形することができる。
なお、係合部42は、摘み48側のみに形成されている。こうすることにより、少ない力で上蓋30を開蓋することができる。
前記のように構成されるヒンジキャップ1から内容物を吐出するに当たっては、図2に示す閉蓋状態から上蓋30を開き、容器体90を斜めにして、外層体94の胴部を圧搾する。
これにより、筒状壁12内の移動弁体18は注出筒6側に移動し、また内層体92と外層体94との間の空気を介して内層体92の内部が加圧される。なお、外層体94の貫通孔94cとキャップ本体2の外気導入孔8との間の空気の通路は、外気導入弁24で遮断されている。
また内層体92の内部が加圧されると、逆止弁21の弁板22が持ち上げられる。そして、内層体92内の内容物が連通口13を通過し、弁板22の周囲を回り込むようにして押し上げ、前記内側空間K1を経由して注出筒6を通り、外界に注出される。なお、筒状壁12と移動弁体18との間からも内容物が通過し、前記内側空間K1を経由して注出筒6から注出してもよい。
このとき、連通口13を通過して注出筒6に向かう内容物の移動方向が前記整流リブ9によって規制されているので、規則正しくスムーズな流れが実現される。
前記外層体94の胴部の圧搾を解除すると、内層体92の内圧が低下し、逆止弁21が連通口13を密閉する。また外層体94は、それ自体の復元力により元の形状に戻ろうとするため、内層体92と外層体94との間は負圧状態となる。これにより、外気導入弁24が開き、外気導入孔8から外側空間K2、連通孔17、通気路Tを経て、貫通孔94cより外気が導入される。これにより内層体92を減容変形させたまま外層体94が復元する。
本発明では、図1に示すように、前記上蓋30の一部に肉抜き領域Lを形成している。
肉抜き領域Lを設ける理由は、前記上蓋30を閉蓋状態から開方向へ回転させる際に上蓋30を変形し易くするためである。
一般にヒンジキャップ1は或る程度の耐久性を確保するために比較的硬質な材料で形成されている。こうしたヒンジキャップ1は、上蓋30を開方向へ開く操作を繰り返すと、ヒンジ部26が切れる可能性がある。
特に前述のバタフライヒンジを採用した場合には、構造的にセンター部26に応力が集中し易いため、ヒンジ部26の破損が起こり易い。例えば、図4(A)に実線で示すように、回動範囲の限界まで開蓋された上蓋30に対して、利用者の誤操作などにより、押下げ力が加わると、ヒンジ部26には大きなダメージが加わるおそれがある。
そこで肉抜き領域Lを設け、上蓋30の易変形性を担保することにより、ヒンジ部26への応力集中を回避するようにしたのである。
なお、上蓋30の全体を薄肉に形成しても、易変形性を確保できるが、それでは、ヒンジキャップを装着した容器を床に落としたときに、上蓋全体の耐久性(落下強度)が弱くなってしまう。
そこでヒンジキャップの上蓋に部分的に肉抜きすることで、上蓋全体の耐久性と上蓋の易変形性とを両立させたのである。
なお、バタフライヒンジ以外の形態のヒンジ部26でも、上蓋30を操作した場合には、ヒンジ部26に応力が集中するので、本発明を適用することができる。
なお、本明細書では、肉抜きのために天板32に形成した薄肉部を、上方薄肉部34といい、また蓋周壁36に形成した薄肉部を、側方薄肉部38という。
本実施形態では、前記肉抜き領域Lとして、図1に示すように、ヒンジ部26の近傍側から前記天板32を横切ってヒンジ部26と反対側へ延びる一対の主肉抜き領域LAを設けている。これら主肉抜き領域LAは、上方から見て、前記ヒンジ部26の両側に位置している。
各主肉抜き領域LAは、前記蓋周壁36の前側(ヒンジ部26側)及び後側(ヒンジ部26の反対側)に配置された一対の側方薄肉部38と、これら側方薄肉部38の上端に連続させて、前記天板32を横断する上方薄肉部34とで形成されている。
従って上蓋30の全体では、蓋周壁36に4本の側方薄肉部38が、また天板32に2本の上方薄肉部34がそれぞれ形成されている。
このように構成することにより、回動時の上蓋30の変形、特に図4(A)に示すように開蓋位置から更に開方向への無理な力が作用したときの上蓋30の変形を容易としている。
また前記側方薄肉部38及び上方薄肉部34は、それぞれ上蓋30の内面に凹溝rを形成し、閉蓋状態のヒンジキャップ1の外面に凹溝rが表れて体裁を損なうことがないようにしている。もちろん凹溝rを上蓋30の外面に形成することは可能である。
図示例では、前記側方薄肉部38は、前記摘み48の両側近傍に形成されている。
また一対の上方薄肉部34は、相互に一定の間隙を存して、ヒンジ部26の軸方向Aに直交する方向(動径方向)Bに直線的に延びている。
これら一対の上方薄肉部34の間には、前記シール筒44及び囲成筒46が配置されている。 もっともこれらの構造は、適宜変更することができる。
前記構成によれば、前記上蓋30を開方向へ回転させると、所定の開蓋位置(例えば図3(A)に示す180°開放位置)まで反転させることができる。
この状態で、さらに開方向(下向き方向)の力を受けると、上蓋30は、まず図4(A)に実線で示す位置を経て、同図に想像線で示す位置まで、開方向へ撓み変形する。
これにより、下向き方向の押下げ力を受け流すことが可能となるので、ヒンジ部26への応力集中が緩和され、ヒンジ部26への負荷が軽減される。従って、ヒンジ部26の破損するリスクを低減できる。
なお、上蓋30は、開方向へ延伸している状態で、上方から見ると、図4(B)に示す如く、原形状(図示例では真円形)から動径方向Bへ引き延ばされた形状(図示例では楕円形)に変形している。
このときに、上蓋30は動径方向BにΔdだけ伸び、かつ、幅方向(左右方向)にΔwだけ縮んでいる。但し、説明の都合上、これらの変化は誇張して描かれている。
出願人は材質が比較的硬質なポリプロピレンで成形された肉抜きを設けたヒンジキャップと肉抜きを設けないヒンジキャップとについて、ヒンジ部26の強度の比較実験を行った。上蓋30を開放した状態で、上蓋に押下げ力を加えると、肉抜き領域を設けないものの場合には、平均として59Nでヒンジ部26が破断した。
この実験で破断時に作用する押下げ力の最大値は77.6Nであり、最小値は46.6Nであった。
サンプル数(N数)は、10である。
肉抜き領域を設けた場合には、平均して70Nでヒンジ部26が破断した。
この実験で破断時に作用する押下げ力の最大値は79.8Nであり、最小値は57.8Nであった。
サンプル数は、10である。
これにより、肉抜き領域を設けることでヒンジ部26への応力集中が緩和されることが確認された。
以下、本発明の他の実施形態を説明する。これらの説明において第1実施形態と同じ構造については解説を省略する。
図5及び図6は、本発明の第2実施形態に係るヒンジキャップを示している。
本実施形態では、前記肉抜き領域Lとして、第1実施形態で説明した動径方向Bに配向された薄肉領域(主肉抜き領域LA)の他に、上方から見て、ヒンジ部26の回転の軸方向Aと平行に配向された副肉抜き領域LBを設けている。
この副肉抜き領域LBは、前記天板32の所定箇所(交差箇所I)で主肉抜き領域LAと交差している。
このような構造とすることにより、上蓋30の動径方向Bへの変形余地が大きくなり、ヒンジ部26への応力集中をより確実に解消することができる。
図示例では、3本の副肉抜き領域LBを設けているが、その本数は適宜変更することができる。
本実施形態では、説明の都合上、天板32に設けられた5本の上方薄肉部34のうちで、主肉抜き領域LAの一部であるもの(動径方向Bに平行なもの)を主上方薄肉部34Aと、また副肉抜き領域LBの一部であるもの(軸方向Aに平行なもの)を副上方薄肉部34Bと称するものとする。
また蓋周壁36には、6個の側方薄肉部38が形成されている。なお、側方薄肉部38の個数は、適宜変更することができる。
前記3本の副肉抜き領域LBのうちで動径方向Bの真ん中にあるものは、左右一対の側方薄肉部38と、これら側方薄肉部38の上端に連続させて、前記天板32を軸方向Aと平行に横切る1本の副上方薄肉部34Bとで形成されている。
残りの前後2本の副肉抜き領域LBは、そして左右2本の主肉抜き領域LAに両端で交わる1本の副上方薄肉部34Bを有する。そしてこれら副上方薄肉部34Bは、その両端付近に位置する一対の側方薄肉部38にそれぞれ連続させている。
この構成において、主上方薄肉部34Aと副上方薄肉部34Bとの交差箇所Iは6箇所である。
1…ヒンジキャップ
2…キャップ本体 3…外周壁 4…縦リブ 5…頂壁 5a…下段壁部
5b…上段壁部 6…注出筒 7…上方嵌合部 8…外気導入孔 9…整流リブ
10…中栓 11…隔壁 12…筒状壁 12a…貫通孔 12b…傾斜部
12c…開口 13…連通口 14…環状段部 15…下方嵌合部
16…シール周壁 17…連通孔 18…移動弁体(玉弁)
19…結合弁(弁部材) 20…環状周壁 21…逆止弁
22…弁板 23…アーム 24…外気導入弁
26…ヒンジ部 26a…センター部(中央ヒンジ部分) 26b…ヒンジ膜
30…上蓋 32…天板 34…上方薄肉部 34A…主上方薄肉部
34B…副上方薄肉部
36…蓋周壁 38…側方薄肉部
40…大内径部 42…係合部 44…シール筒 46…囲成筒 48…摘み
A…軸方向 B…直交方向(動径方向) I…交差箇所
K1…内側空間 K2…外側空間
L…肉抜き領域 LA…主肉抜き領域 LB…副肉抜き領域
r…凹溝 s…段差部 T…通気路
90…容器体 92…内層体 92a…上部開口
94…外層体 94a…口頸部 94b…雄ねじ部 94c…貫通孔

Claims (4)

  1. 容器体(90)の口頸部(94a)に装着されるキャップ本体(2)と、
    キャップ本体(2)の頂壁(5)を覆う天板(32)の周端から垂下する蓋周壁(36)を有し、この蓋周壁(36)の下端を、キャップ本体(2)にヒンジ部(26)を介して回転可能に連結された上蓋(30)と
    を具備し、
    前記上蓋(30)の一部に肉抜き領域(L)を形成したヒンジキャップにおいて、
    前記肉抜き領域(L)として、少なくとも、前記ヒンジ部(26)の両側に位置し、ヒンジ部(26)の近傍側から前記天板(32)を横切ってヒンジ部(26)と反対側へ延びる一対の主肉抜き領域(LA)を設けたことを特徴とする、ヒンジキャップ。
  2. 各主肉抜き領域(LA)は、前記蓋周壁(36)のヒンジ部(26)側及びヒンジ部(26)の反対側に配置された一対の側方薄肉部(38)と、これら側方薄肉部(38)の上端に連続させて、前記天板(32)を横断する上方薄肉部(34)とで形成したことを特徴とする、請求項1記載のヒンジキャップ。
  3. 前記上方薄肉部(34)及び側方薄肉部(38)は、上蓋(30)の内側に凹溝(r)を付設することにより形成されたことを特徴とする、請求項2に記載のヒンジキャップ。
  4. 前記肉抜き領域(L)として、ヒンジ部(26)の回転の軸方向(A)と平行に配向され、かつ前記天板(32)で主肉抜き領域(LA)と交差するように形成された少なくとも一本の副肉抜き領域(LB)を設けたことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のヒンジキャップ。
JP2020199221A 2020-11-30 2020-11-30 ヒンジキャップ Active JP7477434B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020199221A JP7477434B2 (ja) 2020-11-30 2020-11-30 ヒンジキャップ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020199221A JP7477434B2 (ja) 2020-11-30 2020-11-30 ヒンジキャップ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022086921A JP2022086921A (ja) 2022-06-09
JP7477434B2 true JP7477434B2 (ja) 2024-05-01

Family

ID=81894558

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020199221A Active JP7477434B2 (ja) 2020-11-30 2020-11-30 ヒンジキャップ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7477434B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010001073A (ja) 2008-05-23 2010-01-07 Japan Crown Cork Co Ltd ヒンジキャップ
JP2020033090A (ja) 2018-08-31 2020-03-05 株式会社吉野工業所 ヒンジキャップ
JP2020104937A (ja) 2018-12-28 2020-07-09 株式会社吉野工業所 ヒンジキャップ

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010001073A (ja) 2008-05-23 2010-01-07 Japan Crown Cork Co Ltd ヒンジキャップ
JP2020033090A (ja) 2018-08-31 2020-03-05 株式会社吉野工業所 ヒンジキャップ
JP2020104937A (ja) 2018-12-28 2020-07-09 株式会社吉野工業所 ヒンジキャップ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022086921A (ja) 2022-06-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10252838B2 (en) Drinking containers and related methods
JP3753433B2 (ja) 分配ふたのカートリッヂ弁装置
JP4253119B2 (ja) 包装容器用弁
US7306128B2 (en) Container closure
JP5538057B2 (ja) 吐出容器
US20060043091A1 (en) Seal for reclosable cap enclosure
EP2424785B1 (en) Toggle-action dispensing closure with articulated rear flange
JP2002526343A (ja) 容器と、供給弁および解放可能な出荷用別体内部シールを有する蓋
JP6352116B2 (ja) 二重容器用キャップ
EP2755899A1 (en) Dispensing valve
JP6084504B2 (ja) 注出容器
JP6762669B2 (ja) 二重容器用キャップ
JP5380255B2 (ja) 吐出キャップ
JP7477434B2 (ja) ヒンジキャップ
JP2014231384A (ja) 吐出容器
JP2002509058A (ja) 一体的なロッキング・スイッチと開封された証拠を残す構造とを有する取り出し用閉鎖体
JP6214218B2 (ja) 吐出容器
JP6651409B2 (ja) 二重容器用キャップ
JP6169515B2 (ja) 二重容器
JP6672062B2 (ja) 二重容器用キャップ
JP6559089B2 (ja) 二重容器用キャップ
JP2007022607A (ja) キャップおよびそれを含む容器
JP6292927B2 (ja) 二重容器用キャップ
JP2021004089A (ja) 二重容器用キャップ
JP2003321041A (ja) 複合容器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230601

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20231228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240305

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240417

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240418

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7477434

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150