JP2010000995A - 乗物用シート構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量化を図ると共に、振動吸収特性、衝撃吸収特性を高める。
【解決手段】窓側脚部31及び通路側脚部32間であってかつ隣接する座席間に位置し、下端部がフロアに固定されずに配置されるセンターフレーム33を設け、クロスメンバー34の一端側を、窓側脚部31における取付レールとの取付基部付近に固定して該窓側脚部31に一体化し、他端側を、通路側脚部32の側面パネルに連結し、かつ、このクロスメンバー34にセンターフレーム33を連結した構造である。クロスメンバー34は、荷物の前方への飛び出しを防ぐ機能を果たすだけでなく、各脚部31,32及びセンターフレーム33を介して伝達される乗客の荷重を支持する強度部材として機能する。
【選択図】 図13

Description

本発明は、航空機、列車、船舶、バスなど乗物用シート構造に関し、特に、航空機における客席用二人掛けシートとして適する乗物用シート構造に関する。
例えば、航空機の客室に設置される乗物用シートは、特許文献1及び2に示されているように、通路を隔てて機体の幅方向に沿って複数の座席が連接されている。各座席の両側には脚部が備えられており、該脚部は、機体のフロアに敷設された取付レールに固定される。取付レールは、特許文献3に示されているように、多数の係合凹部と、隣接する係合凹部間に位置する狭幅部とを備えてなり、機体の長手方向に沿ってフロアに固定され、固定スタッドを該係合凹部から挿入して半ピッチずらして狭幅部に位置させてボルトを用いて固定し、脚部はこの固定スタッドにボルトと連結金具によって固定して強固に一体化する。固定スタッドを狭幅部に位置させることによって取付レールからの上方への抜けを防いでいる。
また、シートクッション部及びシートバック部を支持する架台フレームは、特許文献2及び4に示されているように、シートクッション部の前後において、機体の幅方向に沿ってかつ互いに略平行に、脚部の上部に配設される前部ビームと後部ビームとを有している。また、特許文献1の図1、特許文献2の図1、及び特許文献5の図7,図8において示されているように、シートクッション部の前縁付近の下方であって、フロアとの間には、脚部間に架け渡され、後部座席側から前席のシートクッション部とフロアとの空間に収納した荷物の前方への飛び出しを防ぐクロスメンバーが設けられている。
特開2001−314261号公報 特開2006−240379号公報 特開2003−226294号公報 特開平7−257491号公報 特開2005−219636号公報
ところで、近年、燃費向上等の観点から機体や車体などの軽量化のため、これらに設置される座席の軽量化への期待が高まっている。しかしながら、従来の構造では、特許文献2及び4に示されているように、前部ビーム及び後部ビームとして、所定の強度を確保するため、所定以上の直径を有するパイプ材を用いざるを得ないなど、軽量化するのに限度があった。また、特許文献4では、前部ビーム及び後部ビームと脚部との各連結部を回動可能とすることにより、衝撃エネルギーを吸収すると共に、前後の脚部間に伸縮可能なエネルギー吸収部材を設け、このエネルギー吸収部材の作用によっても衝撃エネルギーを吸収する構造が示されている。しかしながら、このような衝撃エネルギーの吸収のために架台フレームに新たな部材を設けることは、軽量化の点からは好ましくない。
本発明は上記に鑑みなされたものであり、軽量化を図った構造でありながら、乗員の荷重を確実に支持でき、しかも、振動吸収特性、衝撃吸収特性にも優れた乗物用シート構造を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明者は、人の体重、振動、衝撃等によって加わる力を、従来のように前部ビーム、後部ビーム及び脚部に集中させるのではなく、分散させることを検討した。その中で、まず、架台フレームに備え付けられていながら、従来、荷物の前方への移動阻止の機能しか果たしていない、シートクッション部の下方において脚部間に架け渡されたクロスメンバーに着目し、このクロスメンバーを所定の強度を担う強度部材として利用することを検討した。また、クロスメンバーを強度部材として利用しつつ、該クロスメンバーに衝撃吸収機能をもたせることを検討した。さらに、重量の重い前部ビーム及び後部ビームをトーションバーに代替することを検討し、それにより、軽量化を図り、振動吸収機能、衝撃吸収機能を高めることができると考え、本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1記載の本発明では、乗物のボディのフロアに所定間隔をおいて敷設された取付レールに取り付けられる一対の脚部を備えた架台フレームと、
前記架台フレームに支持され、前記一対の脚部間にそれぞれシートクッション部及びシートバック部を有してなる複数の座席と、
を備えた乗物用シート構造であって、
前記架台フレームが、
前記一対の脚部間であってかつ前記隣接する座席間に位置し、下端部がフロアに固定されずに配置されるセンターフレームと、
前記各座席のシートクッション部の前縁付近下方に位置するように、前記一対の脚部間に架け渡され、後部座席側から前記シートクッション部と前記フロアとの空間に収納される荷物の前方への飛び出しを防ぐクロスメンバーと
を有してなり、
前記クロスメンバーは、その一端側が、前記一対の脚部のうちの一方の脚部における前記取付レールとの取付基部付近に固定されて該一方の脚部に一体化され、他端側が、前記他方の脚部の側面パネルに連結されており、
前記センターフレームが、前記クロスメンバーに連結されて支持されていることを特徴とする乗物用シート構造を提供する。
請求項2記載の本発明では、乗物のボディのフロアに所定間隔をおいて敷設された取付レールに取り付けられる一対の脚部を備えた架台フレームと、
前記架台フレームに支持され、前記一対の脚部間にそれぞれシートクッション部及びシートバック部を有してなる複数の座席と、
を備えた乗物用シート構造であって、
前記架台フレームが、
前記各脚部に対応して設けられ、各シートクッション部とシートバック部とを連結するリクライナと、
前記一対の脚部間であってかつ前記隣接する座席間に位置し、下端部がフロアに固定されずに配置されるセンターフレームと、
前記シートクッション部の前縁側に対応する位置に配置され、前記一対の脚部間に架け渡されると共に、中途において前記センターフレームに連結される第1のトーションバーと、
前記シートクッション部とシートバック部との境界付近に対応する位置に配置され、前記各リクライナ間に架け渡され、中途において前記センターフレームに連結される第2のトーションバーと
を備えて構成されることを特徴とする乗物用シート構造を提供する。
請求項3記載の本発明では、乗物のボディのフロアに所定間隔をおいて敷設された取付レールに取り付けられる一対の脚部を備えた架台フレームと、
前記架台フレームに支持され、前記一対の脚部間にそれぞれシートクッション部及びシートバック部を有してなる複数の座席と、
を備えた乗物用シート構造であって、
前記架台フレームが、
前記一対の脚部間であってかつ前記隣接する座席間に位置し、下端部がフロアに固定されずに配置されるセンターフレームと、
前記各座席のシートクッション部の前縁付近下方に位置するように、前記一対の脚部間に架け渡され、後部座席側から前記シートクッション部と前記フロアとの空間に収納される荷物の前方への飛び出しを防ぐクロスメンバーと、
前記各脚部に対応して設けられ、各シートクッション部とシートバック部とを連結するリクライナと、
前記一対の脚部間であってかつ前記隣接する座席間に位置し、下端部がフロアから離間して配置されるセンターフレームと、
前記シートクッション部の前縁側に対応する位置に配置され、前記一対の脚部間に架け渡されると共に、中途において前記センターフレームに連結される第1のトーションバーと、
前記シートクッション部とシートバック部との境界付近に対応する位置に配置され、前記各リクライナ間に架け渡され、中途において前記センターフレームに連結される第2のトーションバーと
を有してなり、
前記クロスメンバーは、その一端側が、前記一対の脚部のうちの一方の脚部における前記取付レールとの取付基部付近に固定されて該一方の脚部に一体化され、他端側が、前記他方の脚部の側面パネルに連結され、
前記センターフレームが、前記クロスメンバーに連結されて支持されていることを特徴とする乗物用シート構造を提供する。
請求項4記載の本発明では、前記センターフレームは、側面視で、略三角形状をなしており、前記クロスメンバーとの連結部が前記下端部となっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の乗物用シート構造を提供する。
請求項5記載の本発明では、前記センターフレームは、その下端部が、フロアから離間した位置となるように設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の乗物用シート構造を提供する。
請求項6記載の本発明では、前記センターフレームは、2枚の側面パネルを対向配置した構造であり、該側面パネル同士の接合部が、全周に亘りかしめ加工されていることを特徴とする請求項4又は5記載の乗物用シート構造を提供する。
請求項7記載の本発明では、前記センターフレームを形成する側面パネル間に、側面視でトラス構造に配置した補強部材を有することを特徴とする請求項6記載の乗物用シート構造を提供する。
請求項8記載の本発明では、前記一対の脚部のうち、他方の脚部の側面パネル同士の接合部が、部分的にかしめ加工されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の乗物用シート構造を提供する。
請求項9記載の本発明では、前記第1のトーションバーは、前記センターフレームの下端部が前方に付勢される方向に初張力が付与されて配設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の乗物用シート構造を提供する。
請求項10記載の本発明では、前記各シートバック部に対応して、前記一方又は他方の脚部の上部付近とセンターフレームの上部付近とに、それぞれテーブル用アーム部材の基端部が回動可能に軸支され、前記テーブル用アーム部材の先端間に、テーブルの基端部が軸支されるテーブル支持用補強フレームが設けられており、
前記各テーブル用アーム部材として、シートバック部の背面に形成されるテーブル収納用凹部の下端縁とリクライナとの距離よりも短い長さのものが用いられ、前記各テーブル用アーム部材及びテーブル支持用補強フレームが、前記架台フレームと共に強度部材として機能する構造であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の乗物用シート構造を提供する。
請求項11記載の本発明では、前記テーブル用アーム部材の回転中心である基端部は、側面視で、リクライナを中心としたシートバック部の最大リクライニング角の2等分線上に位置するように設定されていることを特徴とする請求項10記載の乗物用シート構造を提供する。
請求項12記載の本発明では、前記シートクッション部は、前後に間隔をおいて配置されると共に、センターフレームを貫通して、各端部が窓側脚部及び通路側脚部にそれぞれ固定されるクッション支持用前部トーションバー及びクッション支持用後部トーションバーと、
前記クッション支持用前部トーションバー及びクッション支持用後部トーションバーに連結されるアーム部材と、
前記アーム部材に連結され、前記各トーションバーと平行に配置される支持フレームとを備えてなるシートクッション支持機構により弾性的に支持されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の乗物用シート構造を提供する。
請求項13記載の本発明では、前記アーム部材のうち、前後に対応するもの同士が、リンク部材により連結されていることを特徴とする請求項12記載の乗物用シート構造を提供する。
請求項14記載の本発明では、前記リンク部材のうち、窓側脚部寄り及び通路側脚部寄りにそれぞれ配設されたリンク部材に対応させて、前記窓側脚部及び通路側脚部に、ストッパ部材と該ストッパ部材に積層されるゴム部材が設けられており、
前記リンク部材のうち、センターフレームの両側寄りにそれぞれ配設されたリンク部材に対応させて、前記センターフレームに、ストッパ部材が設けられており、
通常動作時においては、窓側脚部寄り及び通路側脚部寄りにそれぞれ配設されたリンク部材が前記ゴム部材に当接して各リンク部材の動作範囲を規制し、
衝撃が加わった際には、前記センターフレームのストッパ部材を含む各ストッパ部材を押圧して、前記センターフレームを中心とした変形を生じさせることができる構成であることを特徴とする請求項13記載の乗物用シート構造を提供する。
請求項15記載の本発明では、乗物の客席用として用いられることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1に記載の乗物用シート構造を提供する。
請求項16記載の本発明では、航空機の二人掛けの客席用のシートとして用いられることを特徴とする請求項15記載の乗物用シート構造を提供する。
本発明の乗物用シート構造は、一対の脚部間であってかつ隣接する座席間に位置し、下端部がフロアに固定されずに配置されるセンターフレームを設け、クロスメンバーの一端側を、一方の脚部における取付レールとの取付基部付近に固定して該一方の脚部に一体化し、他端側を、他方の脚部の側面パネルに連結し、かつ、このクロスメンバーにセンターフレームを連結した構造である。すなわち、クロスメンバーの一端側は、一方の脚部の取付基部付近と共に取付レールに固定することによりフロアに直接固定した構造である。これにより、クロスメンバーは、後部座席側から挿入された荷物の前方への飛び出しを防ぐ機能を果たすだけでなく、各脚部及びセンターフレームを介して伝達される乗客の荷重を支持する強度部材として機能する。クロスメンバーが強度部材として機能しない場合、従来、センターフレームをフロアに敷設した取付レールに固定して他の脚部と同様の機能を持たせていたが、クロスメンバーを強度部材として用いることで、該強度部材にセンターフレームの下端部を連結すればよく、センターフレームの軽量化を図ることができる。また、センターフレームは、クロスメンバーと連結されて支持できるため、側面視で略三角形に形成することにより、後部座席の乗客の足入れスペース、荷物入れスペースを広く確保できる。
また、クロスメンバーは、一端側が強固に固定される一方で、他端側は、他方の脚部を形成する薄板状の側面パネルに連結される。側面パネルは多少の変形が可能であるため、クロスメンバーに入力される力が、該側面パネル及び側面パネルの内部配置された補強フレームなどに伝達されて分散されていき、振動や衝撃力のエネルギー吸収が行われる。
また、前部ビーム及び後部ビームを廃止し、これらに代えてトーションバーを用いることにより、軽量化を図ることができる。前部ビームに代えて配置されるトーションバーにおいては、センターフレームの下端部が前方から上方に回転する方向に初張力が付与された構成とすることが好ましい。センターフレームの下端部がこのように付勢されると、当該下端部に連結されたクロスメンバーが前方に付勢され、その結果、脚部は、取付レールにおいて前方に付勢されるため、上方に抜け難くなる。トーションバーにより、センターフレームの下端部を前方から上方に回転させる力が働くため、前突等による大きな衝撃が加わることによって生じる、前縁側を下方向に押圧する力を相殺する力として機能する。
以下、図面に示した実施形態に基づき、本発明をさらに詳細に説明する。図1は、本発明の一の実施形態に係る乗物用シート構造1を示す正面図であり、図2は、窓側座席10のシートクッション部110、シートバック部140のクッション材を取り外した状態を示した図である。この乗物用シート構造1は、航空機に客席用として設置されるものである。本実施形態では、隣接して2つの座席(窓側座席10及び通路側座席20)を備えている。
機体のフロアには、窓側と通路側にそれぞれ取付レール11,21が敷設されている。但し、図1に示した例では、フロアが、窓側においては上方に突出しているため、この窓側に敷設される取付レール11は、通路側の取付レール21よりも上方に位置している。
架台フレーム30は、窓側に配置される脚部(窓側脚部)31と通路側に配置される脚部(通路側脚部)32を有している。窓側脚部31は、図4及び図9(c)に示したように、断面略コ字状に成形した薄板からなるインナーパネル31aとアウターパネル31bとを向かい合わせ、対向する周縁同士をかしめ加工、好ましくはヘミング加工することにより形成されており、インナーパネル31aの下方に延びる取付基部31cが一体的に形成されている。但し、インナーパネル31aとアウターパネル31bとをかしめ加工する範囲は、できるだけ周縁全体に近いことが好ましい。これにより、2枚のパネル31a,31b間でのズレの影響が小さくなり、剛性が高くなる。もちろん、必要に応じてかしめ加工した周縁間に接着剤などを介在させてもよい。取付レール11には、図6、図9及び図10に示したように、前方側に位置する固定スタッド311と後方側に位置する固定スタッド312が取り付けられ、各固定スタッド311,312に、取付基部31cが連結金具313及びボルト314等により強固に固定される。なお、取付レール11には係合凹部と狭幅部とが形成されており、固定スタッド311,312の係合部を係合凹部から挿入して狭幅部に位置させて該固定スタッド311,312を取付レール11に固定していることは特許文献3で示した技術と同様である。
通路側脚部32も、窓側脚部31と同様、図4及び図9(a)に示したように、断面略コ字状に成形した薄板からなるインナーパネル32aとアウターパネル32bとを向かい合わせて対向する周縁同士をかしめ加工、好ましくはヘミング加工することにより形成されている。但し、通路側脚部32においては、インナーパネル32aとアウターパネル32bとは、部分的にかしめ加工を行わない場所を設けておく。これにより、インナーパネル32aがアウターパネル32bに対して相対的に僅かに変位可能となる。なお、かしめ加工した部分において必要に応じて接着剤等を介在させてもよいことはもちろんである。通路側脚部32は、前後に離間して取付レール21に取り付けられる固定スタッド321,322に、連結金具323及びボルト324を介して固定される(図7及び図9(a)参照)。
センターフレーム33は、窓側脚部31や通路側脚部32と同様、図4及び図9(b)に示したように、断面略コ字状に成形した薄板からなるインナーパネル33aとアウターパネル33bとを向かい合わせ、対向する周縁同士をかしめ加工、好ましくはヘミング加工することにより形成されている。インナーパネル33aとアウターパネル33bとをかしめ加工する範囲は、窓側脚部31と同様、剛性を高めるためにできるだけ周縁全体に近いことが好ましい。もちろん、必要に応じてかしめ加工した周縁間に接着剤などを介在させてもよい。センターフレーム33は、図8及び図9(b)に示したように、センターアームレスト335を支持する上部フレーム部331よりも、シートクッション部付近を境として下方に位置する下部フレーム部332は、側面視で略直角三角形状に形成されている。また、略直角の角部332aが、シートクッション部の前縁側に位置するように形成されており、その下方側の端部が、センターフレーム33において、最も低い位置に位置する下端部332bとなっている。そして、該下端部332bからは、後方斜め上方に向かう斜辺部332cが位置するように形成されている。なお、図2及び図8に示したように、略直角の角部332aから下端部332bまでの長さは、略直角の角部332aをシートクッション部の前縁付近に位置させた際に、下端部332bがフロアに接しない離間した位置となる長さで形成されている。下端部332bはこのようにフロアに接しないように設けることが好ましいが、フロアに固定せずに接するように設けることで、センターフレーム33自体に補助的な支えの機能を持たせることもできる。このようにフロアに接するように設けたとしても各脚部31,32のように取付レール11,21に固定されるわけではないため、後述するセンターフレームの下端部332bを前方向に付勢する力は機能する。
下部フレーム部332のインナーパネル33aとアウターパネル33bとの間には、図12に示したように、例えば、トラス構造となるように補強部材が設けられており、センターフレーム33の剛性をさらに高めている。また、下部フレーム部332の下端部332bには、後述のクロスメンバー34が連結される連結部332dが設けられている(図8、図9(b)、図12参照)。
クロスメンバー34は、シートクッション部とフロアとの空間に位置するように設けられ、本来的には後部座席側からシートクッション部とフロアとの間の空間に収納される荷物の前方への飛び出しを阻止する機能を有する。しかしながら、本実施形態においては、クロスメンバー34は、かかる機能に加えて、架台フレーム30の強度部材としても機能させている。すなわち、本実施形態のクロスメンバー34は、図2、図14及び図18に示したように、長辺部341と該長辺部341の両端から後方側に突出する2つの短辺部342,343を備えた平面視で略コ字状に形成されており、各短辺部342,343がそれぞれ窓側脚部31及び通路側脚部32に連結固定される。なお、図1、図2及び図14に示したように、窓側寄りにおいては、長辺部341の端部付近が一旦上方に向かった後に後方側へ突出するように形成されているが、これは、窓側の取付レール11が通路側の取付レール21よりも上方に位置していることによるものである。
窓側寄りの短辺部342は、図6に示したように、窓側脚部31の取付基部31cに、固定スタッド311,312に連結される連結金具313と共に、ボルト314により締結されている。すなわち、クロスメンバー34の窓側の短辺部342は、連結金具313を介して取付レール11に取り付けられた固定スタッド311,312に直接固定されている。一方、通路側の短辺部343は、図8及び図14に示したように、通路側脚部32の側面パネルであるインナーパネル32aに、ボルト325により固定されている。ボルト325は、さらに、通路側脚部32のインナーパネル32aとアウターパネル32bとの間に配設された補強部材327等に連結される(図11参照)。この結果、クロスメンバー34の窓側寄りの短辺部342は、窓側脚部31と共に取付レール11に結合され、かつ、窓側脚部31のインナーパネル31aとアウターパネル32aとがほぼ全周に亘りかしめ加工されているため、該短辺部342は窓側脚部31及び取付レール11に強固に一体化されている。これに対し、通路側の短辺部343は、インナーパネル32a及び補強部材327に連結されるとしても、インナーパネル32aが薄板状であり、また、インナーパネル32aとアウターパネル32bとのかしめ加工の範囲が上記のように部分的であるため、通路側の短辺部343は、若干変位可能になっている。
従って、人が着座した際には、シートクッション部及びシートバック部から主として重力方向に力が入力されるが、その力は窓側脚部31及び通路側脚部32を介してフロアに分散される。クロスメンバー34は、センターフレーム33の下端部332bに連結されており、かつ、該下端部332bがフロアに固定されていないため、センターフレーム33を介して入力される力はクロスメンバー34に伝達される。クロスメンバー34に伝達される力は、センターフレーム33の前側上部の略直角の角部332aを中心として側面から見た場合に時計回りのモーメントとなる。一方、フロアから入力される前後方向の力は、窓側脚部31及び通路側脚部32を介してクロスメンバー34に伝達されるため、センターフレーム33の略直角の角部332aを中心として側面から見た場合に反時計回りのモーメントとなる。この結果、クロスメンバー34において力の釣り合い関係が生じる。
また、上記のように、クロスメンバー34は、窓側脚部31により強固に固定されているため、シートに加わる力は、通路側脚部32と通路側の短辺部343との連結部の微小変形によって吸収されると共に、通路側脚部32内の補強部材327を介しても分散される。なお、クロスメンバー34は、アルミニウム材から形成できるが、強度を高めるために中実の構造とすることが好ましい。例えば、アルミニウム材から断面略長方形に形成し、その内部に、後述するビーズ法による発泡成形体やこれを弾性被覆材で被覆したビーズ発泡樹脂弾性部材等を充填した構造とすることができる。
本実施形態の架台フレーム30は、窓側脚部31の前端部と通路側脚部32の前端部との間には、図2、図13、図14及び図18に示したように、前記センターフレーム33の略直角の角部332aを貫通して第1のトーションバー35が設けられている。第1のトーションバー35は、センターフレーム33に連結されるが、センターフレーム33の下端部332bを前方に付勢する方向に初張力を付与して配設することが好ましい。
また、窓側脚部31の後端部と通路側脚部32の後端部との間には、前記センターフレーム33の後端部を貫通して第2のトーションバー36が設けられている。より具体的には、第2のトーションバー36の各端部は、図10及び図11に示したように、窓側脚部31のインナーフレーム31aとアウターフレーム31bとの間に配設したリクライナ319及び通路側脚部32のインナーフレーム32aとアウターフレーム32bとの間に配設したリクライナ329にそれぞれ固定されると共に、中央部がセンターフレーム33のヒンジ支持部材339に連結される(図12、図14参照)。
第1のトーションバー35及び第2のトーションバー36を設けたことにより、従来の前部ビーム及び後部ビームが不要となり、軽量化に資する。また、第1のトーションバー35は、上記のように初張力を付与しておくことで、着座による重力方向の力をセンターフレーム33を介して前後方向の力により効率よく変換できる。第2のトーションバー36は、窓側脚部31及び通路側脚部32の各リクライナ間に配設されているため、通常は、剛性部材としてのみ機能するが、機体に大きな衝撃が加わり、第2のトーションバー36をねじる方向あるいは曲げる方向に力が加わった場合には、その弾性力により、かかる力を吸収する機能を果たす。
窓側座席10及び通路側座席20は、センターフレーム33を介して、それぞれシートクッション部110,120及びシートバック部140,150を有している。シートクッション部110,120は、窓側座席10及び通路側座席20共に、前後に間隔をおいて配設されたクッション支持用前部トーションバー37とクッション支持用後部トーションバー38とにより支持されている。クッション支持用前部トーションバー37及びクッション支持用後部トーションバー38は、センターフレーム33を貫通して窓側脚部31及び通路側脚部32に各端部が固定されている。センターフレーム33を貫通する部分も該センターフレーム33に対して固定されている。従って、これらのクッション支持用前部トーションバー37とクッション支持用後部トーションバー38も、上記した第1及び第2のトーションバー35,36と共に、架台フレーム30の強度を高める強度部材としても機能している。
クッション支持用前部トーションバー37とクッション支持用後部トーションバー38には、センターフレーム33を挟んだ各座席に対応して、それぞれ、幅方向に所定間隔をおいてアーム部材113,114,123,124が設けられ、アーム部材113,114,123,124の先端に、各トーションバー37,38と平行となるように支持フレーム115,116,125,126が設けられている。クッション支持用前部トーションバー37に取り付けられるアーム部材113,123と、クッション支持用後部トーションバー38に取り付けられるアーム部材114,124とは、前後に対応するもの同士(窓側座席10においては、窓側脚部31寄りに位置するアーム部材113と123同士、及び、センターフレーム33寄りに位置するアーム部材113と123同士、通路側座席20においては、通路側脚部32寄りに位置するアーム部材114と124同士、及び、センターフレーム33寄りに位置するアーム部材114と124同士)がリンク部材391〜394によってそれぞれ連結されている。これにより、シートクッション部110,120に荷重がかかると、窓側座席10において前後に位置するアーム部材113と123、又は、通路側座席20において前後に位置するアーム部材114と124は、リンク部材391〜394を介して同期して変位し、クッション支持用前部トーションバー37と、クッション支持用後部トーションバー38とが共にねじられて弾性力が機能する。
ここでリンク部材391〜394の動きについて説明する。図13(b)に示したように、窓側脚部31にはセンターフレーム33側に突出するストッパ部材391aが設けられ、センターフレーム33には窓側脚部31及び通路側脚部32側にそれぞれ突出するストッパ部材392a,393aが設けられ、通路側脚部32にはセンターフレーム33側に突出するストッパ部材394aが設けられている。また、図4(b)及び図13(b)に示したように窓側脚部31のストッパ部材391aと通路側脚部32のストッパ部材394aには、ゴム部材391b,394bが積層されて支持されている。2つのゴム部材391b,394bの上面の高さは、センターフレーム33に設けたストッパ部材392a,393aよりも高い位置となるように設けられている。
シートクッション部110,120に人が着座した状態で振動がフロアから伝達された場合、各アーム部材113,114,123,124の変位によってクッション支持用前部トーションバー37及びクッション支持用後部トーションバー38がねじられて、各トーションバー37,38の弾性力により振動が除振される。このとき、各トーションバー37,38のねじられる角度、各アーム部材113,114,123,124の変位角度は、窓側脚部31寄りに設けられたリンク部材391及び通路側脚部32寄りに設けられたリンク部材394が、それぞれゴム部材391b及び394bに当接するまでとなる。各ゴム部材391b,394bに当接することにより、各トーションバー37,38をねじる力は、窓側脚部31及び通路側脚部32によって受けられることになる。これに対し、この2つのリンク部材391及び394がゴム部材391b及び394bに当接した時点では、センターフレーム33の両側寄りに設けたリンク部材392,393は、ストッパ部材392a,393aに当接しない。従って、通常の動作時においては、センターフレーム33の両側に設けたストッパ部材392a,393aは機能していない。
一方、前突等により大きな衝撃が加わり、シートクッション部110,120を前・下方に押し付ける大きな力が働くと、各リンク部材391〜394も大きく前・下方に押し付けられるため、窓側脚部31寄りに設けられたリンク部材391及び通路側脚部32寄りに設けられたリンク部材394が、それぞれゴム部材391b及び394bを押しつぶしながらストッパ部材391a,394aを押し付けるだけでなく、センターフレーム33の両側に設けたリンク部材392,393もストッパ部材392a,393aに当接して前・下方に押圧することになる。この結果、センターフレーム33に連結された部分のクロスメンバー34が前・下方向に押圧され、前方向及び下方向に大きく変形する。すなわち、センターフレーム33が位置する部分において、大きな変形が生じるクラッシャブルゾーンとなる。但し、このクラッシャブルゾーンは、窓側座席10と通路側座席20の間であるセンターフレーム33を中心として、すなわち、人が着座していない部分を中心として生じるように設定されており、クラッシャブルゾーンを人が着座している部分に設ける場合よりも人へのダメージが少なくなる構成である。なお、本実施形態においては、上記の各ストッパ部材391a〜394a及びゴム部材391b,394bを、各リンク部材391〜394に対応して設けているが、各アーム部材113,114,123,124に当接するように設けることも可能である。
シートクッション部110,120は、上記した支持フレーム115,116,125,126に連結されて支持され、クッション支持用前部トーションバー37、クッション支持用後部トーションバー38、各アーム部材113,114,123,124、各支持フレーム115,116,125,126及び各リンク部材391〜394が本実施形態においてシートクッション支持機構を構成している。シートクッション部110,120は、クッションパンと該クッションパンに積層されるクッション材とを有してなり、クッションパンの裏面前方側において支持フレーム115,125が連結され、クッションパンの裏面後方側において支持フレーム116,126が連結される。なお、クッション材としては、3次元立体編物やウレタン材等を用いることができる。また、ポリスチレン、ポリプロピレン及びポリエチレンのいずれか少なくとも一つを含む樹脂のビーズ法による発泡成形体を高い伸度と回復率を有する弾性被覆材(例えば、KBセーレン(株)製、商品名「エスパンシオーネ」)で被覆したビーズ発泡樹脂弾性部材等を使用することができる。また、3次元立体編物、ウレタン材、ビーズ発泡樹脂弾性部材等を適宜に組み合わせて複数積層した構造とすることもできる。これらの中では、ビーズ発泡樹脂弾性部材が非常に軽量であるため、クッション材の軽量化を図るために、ビーズ発泡樹脂弾性部材を含んだ構成とすることが好ましい。
シートクッション部110,120に人が着座した際には、上記のように、クッション支持用前部トーションバー37と、クッション支持用後部トーションバー38とが共にねじられて弾性力が機能するため、クッション材として薄く軽量なものを用いていたとしても、各トーションバー37,38の弾性により、人は底付きを感じることなく着座できる。また、フロアから入力される振動が窓側脚部31、通路側脚部32等を介して伝達された場合にも、各トーションバー37,38の弾性によりそれらが吸収される。なお、クッション支持用前部トーションバー37及びクッション支持用後部トーションバー38は、いずれも、センターフレーム33に連結されているため、センターフレーム33が固定端となり、窓側座席10及び通路側座席20においてそれぞれ別々のトーションバーとして機能する。従って、隣に座った人の影響は受けにくい。
シートバック部140,150は、図16及び図17に示したように、正面から見て略逆U字状に形成されたバックフレーム142,152、該バックフレーム142,152に側縁部及び上縁部がリベット止めされるバックパン141,151、該バックフレーム142,152の両側部下端に設けたブラケット143,153を備えており、ブラケット143,153がボルト等の締結部材により架台フレーム30に取り付けられる。具体的には、窓側座席10においては、窓側脚部31に設けたリクライナ319に一方のブラケット143がボルトにより連結され、センターフレーム33に設けたヒンジ339bに他方のブラケット143がボルトにより連結されて支持され、シートバック部140はシートクッション部110に対して前後にリクライニング可能になっている。通路側座席20においては、通路側脚部32に設けたリクライナ329に一方のブラケット153がボルトにより連結され、センターフレーム33に設けたヒンジ339bに他方のブラケット153がボルトにより連結されて支持され、シートバック部150はシートクッション部120に対して前後にリクライニング可能になっている。シートバック部140,150のバックパン141,151及びバックフレーム142,152は、ブラケット143,153を介してボルトにより架台フレーム30に連結されるため、架台フレーム30と同様にシートの骨格として剛性アップに寄与する。
ここで、窓側脚部31及び通路側脚部32に設けられる各リクライナ319,329は、従来の航空機のシートで使用されているものと異なり、自動車用シートに採用されるギア同士の噛み合いを利用したリクライナであり、ギア同士の噛み合いにより片側で約1500〜2500N・mの後方モーメントに耐える機能を有している。そして、二人掛けの左右席を含んで一つのシートと考えた場合には両側リクライナ構造となるため、シートの骨格の剛性アップに寄与している。その一方、センターフレーム33のヒンジ339bは、図12(e)に示したように、渦巻きスプリング339aによって弾性的に支持されている。
すなわち、窓側脚部31及び通路側脚部32の各リクライナ319,329との連結部は強固に固定された状態となり、センターフレーム33のヒンジ339bとの連結部やシートクッション部下のクロスメンバー34との連結部では、変形を許容する構造になっている。従って、前突等で、後部座席の着座者が前席のシートバック部140,150に衝突した際には、中央のセンターフレーム33のヒンジ339bとの連結部において前後に変形することで衝撃力を分散して緩和し、かつ、前席着座者への反力を小さくする。
バックパン141,151は、プレス加工等により張力が付与されたアルミニウム板から形成され、上縁側よりも下縁側の方が、より湾曲するようにしてバックフレーム142,152に固定される。また、バックパン141,151の裏面には、上部、中央部、下部に補強用のフレーム141a,151a(なお、141aは図示せず)が張られている。バックパン141,151をこのように形成することと、略逆U字状に形成されたバックフレーム142,152によってバックパン141,151の下縁部が固定されずに開放された状態であることにより、該バックパン141,151は、人の体重がかかると中央部が押圧されてバネ性が機能する。バックフレーム142,152は、2枚のフレーム部材の周縁を対向させてヘミング加工して形成されており、薄板のフレーム部材でありながら、所定の強度を確保できる。バックパン141,151には、これらを被覆するようにシートバック部140,150用のクッション材が積層される。該クッション材としては、シートクッション部110,120と同様に、3次元立体編物、ウレタン材、ビーズ発泡樹脂弾性部材等を使用することができ、これらを適宜に組み合わせて複数積層した構造とすることもできる。特に、ビーズ発泡樹脂弾性部材と3次元立体編物との積層構造とすると、軽量でありながらクッション性の高いクッション材とすることができる。
窓側座席10においては、図18に示したように、窓側脚部31の上部付近に回動可能に連結されるテーブル用アーム部材41とセンターフレーム33の上部付近に回動可能に連結されるテーブル用アーム部材42とが設けられ、各テーブル用アーム部材41及び42の先端間には、テーブル支持用補強フレーム43が架け渡されている。テーブル支持用補強フレーム43には、テーブル40の基端部40aが軸支される。
一般に、テーブル用アーム部材は、その基端部をシートバック部の側部に軸支すると、シートバック部の傾動に伴ってテーブルの位置が変化してしまう。このため、例えば、特開平10−86727号に示されているように、テーブル用アーム部材は、その基端部を、シートバック部ではなく、シートクッション部を構成するフレーム材に取り付けたりすることが行われている。しかしながら、テーブル用アーム部材の長さと、シートバック部のリクライナからテーブルの収納用凹部までの長さが大きく異なると、シートバック部のリクライニング角度が変化した際に、テーブルを、該収納用凹部に収納することができなくなる。このため、テーブル用アーム部材は、その基端部をリクライナとほぼ同じ位置に配置した際に、シートバック部のリクライナからテーブルの収納用凹部までの長さとほぼ同じになるような長さに設定されている。
ところが、本実施形態においては、テーブル用アーム部材41,42の基端部を、窓側脚部31の上部付近及びセンターフレーム33の上部付近に回動可能に支持させている。このため、シートバック部のリクライナからテーブル40の基端部40aまでの長さよりも、各テーブル用アーム部材41,42の長さは短くなっている。これは、本実施形態では、各テーブル用アーム部材41,42も強度部材として利用するため、撓みをできるだけ少なくするために、短くしたものである。
各テーブル用アーム部材41,42は、いずれも、図19に示したように、下側に軸支されるメインアーム部材41a,42aとその上側に軸支される補助アーム部材41b,42bとを有している。このうち、テーブル40の基端部40aの位置を決めるのは、メインアーム部材41a,42aであり、補助アーム部材41b,42bは、該メインアーム部材41a,42aに追随して変位し、強度をさらに高めるために用いられる。
また、メインアーム部材41a,42a及び補助アーム部材41b,42bは、いずれも、図13及び図19の窓側脚部31方向から見た側面視で、基端部付近では略逆く字状に曲成され、先端付近では略く字状に曲成された形状とすることが好ましい。これにより、メインアーム部材41a,42a及び補助アーム部材41b,42bのいずれも、シートバック部の形状に沿うため、後方に飛び出さず、後席着座者のスペースを制限しない。
通路側座席20においては、テーブル用アーム部材44,45が通路側脚部32の上部付近及びセンターフレーム33の上部付近にそれぞれ回動可能に連結され、該テーブル用アーム部材44,45間にテーブル支持用補強フレーム46が架け渡され、該テーブル支持用補強フレーム46にテーブル47が支持される。通路側座席20においても、窓側座席10の場合と同様に、テーブル用アーム部材44,45及びテーブル支持用補強フレーム46が強度部材として機能する。テーブル用アーム部材44,45及びテーブル支持用補強フレーム46のその他の構成は、窓側座席10のテーブル用アーム部材41,42及びテーブル支持用補強フレーム43と全く同じである。
ここで、上記のように、テーブル40,47の基端部40a,47aの位置を決めるメインアーム部材41a,42a,44a,45aは、シートバック部のリクライナからテーブル40、47の収納用凹部までの長さよりも短い。このため、メインアーム部材41a,42a,44a,45aの基端部の取り付け位置が所定の位置でない場合には、シートバック部を任意の角度リクライニングさせた場合、その位置では、テーブル40をシートバック部の背面に形成した収納用凹部に収納できなくなり、当然のことながら、テーブルを収納用凹部に収納した際のロックもできなくなる。そこで、メインアーム部材41a,42a,44a,45aの基端部の回転中心は、リクライナを中心としたシートバック部の最大リクライニング角のほぼ2等分線上に位置するように設定することが好ましい。このようにすると、図20に示したように、シートバック部150を後方にリクライニングさせた状態(図20の一点鎖線)で、テーブル47をシートバック部150に向かって回転させると、収納用凹部150aに確実に収まる。
本実施形態によれば、従来の前部ビーム及び後部ビームを廃止し、より軽量で小径の第1のトーションバー35及び第2のトーションバー36を用いている。これにより、まず、大幅な軽量化と省スペース化が図られる。例えば、従来の前部ビームや後部ビームは直径60mm程度あったが、第1及び第2のトーションバー35,36は直径8〜10mm程度であるため、後部座席の着座者の足入れスペースが広がる。そして、このような軽量化や省スペース化を図ったにも拘わらず、従来、単に、荷物の前方への移動阻止部材として用いていたクロスメンバー34を上記のように設けることで、強度部材として機能させていると共に、さらに、テーブル支持用アーム部材41,42,44,45及びテーブル支持用補強フレーム43,46も強度部材として用いている。つまり、前部ビーム及び後部ビームによって保っていた強度を、第1のトーションバー35及び第2のトーションバー36だけではなく、クロスメンバー34、テーブル支持用アーム部材41,42,44,45及びテーブル支持用補強フレーム43,46にも担わせたものである。これらの部材は、いずれも乗物用シート構造において従来から機能上必要な部材であり、それらを強度部材として利用することで、他の補強用の強度部材の採用を極力減らすことができ、この点でも軽量化に大きく貢献している。
なお、上記した説明では、クロスメンバー34をアルミニウム材から形成し、その内部に発泡成形体などを充填して中実構造としているが、強度を高めるために、窓側脚部31、通路側脚部32、センターフレーム33、バックフレーム142,152内等においても、発泡成形体などを充填した中実構造とすることが好ましい。発泡成形体は極めて軽量であるため、中実構造としても重量の増加は僅かである。
また、クロスメンバー34、窓側脚部31、通路側脚部32、センターフレーム33、バックフレーム142,152等は、熱処理を施すことにより、強度を高めると共にバネ性も付与した構成とすることもできる。
これに加え、本実施形態では、従来のように窓側脚部31及び通路側脚部32のみを通じての荷重分散だけなく、上記したように、センターフレーム33及びクロスメンバー34を介しての重力方向の荷重の分散作用、フロアから入力される前後方向の荷重の分散・バランス作用、第1のトーションバー35の初期張力によるセンターフレーム33を下端部332bを前方に付勢して、取付レール11,12からの離脱を防ぐ作用、第2のトーションバー36によるフロアの歪み等に対する弾性作用等により、高い振動吸収、衝撃吸収特性を奏することができる。
また、前突等による大きな衝撃が負荷された場合には、シートクッション部の前縁側を前・下方に付勢する力が加わるため、その力により、センターフレーム33の下端部がフロアから離間している場合には、クロスメンバー34がセンターフレーム33を中心として前・下方向に、窓側脚部31及び通路側脚部32を残して略く字形に変形することで衝撃を吸収する。なお、本実施形態では、この人が着座していないセンターフレーム33の位置を中心として変形が最も大きく作用するという特徴を有していることは上記した通りである。また、窓側脚部31も、クロスメンバー34によって強固に一体化されているため内倒れ変形することで衝撃を吸収する作用を奏する。また、シートクッション部の前縁側が下方に押し下げられた後は、反力により、着座者がシートバック部に押し付けられる。この際には、通路側脚部32は、図7及び図11に示したように、後端縁が略V字状に形成されているため、そのV字の辺間の隙間が狭まる方向に変形することによっても衝撃を吸収する作用を奏する。
なお、センターフレーム33の下端部とフロアとの間には、衝撃吸収力を高めるため、コイルスプリング、ガススプリング、ダンパなどの弾性部材や減衰部材を配設することもできる。これにより、前突時等における衝撃を、上記のクロスメンバー34や脚部31,32の変形だけでなく、バネ特性や減衰特性を働かせて人に作用する加速度を小さくすることができる。
図21及び図22は、本発明の他の実施形態に係る乗物用シート構造を説明するための図である。この実施形態においては、シートクッション部110,120の裏面側に、救命胴衣収納部160を設けている。救命胴衣収納部160は、パイプ等から形成される略L字状の部材(略L字状部材)161,161と、中間斜材162と、略コ字状の幅方向連結材(略コ字状幅方向連結材)163,163、前部幅方向連結材164とを有して構成される。略L字状部材161,161は、シートクッション部110,120のそれぞれにおいて、幅方向に離間して配置され、後部側に位置する長辺部の端部161a,161aを、第2のトーションバー36に、断面コ字状の接続部材165を介して固定し(図22参照)、前部側に位置する短辺部の端部161b,161bをクロスメンバー34に固定している。中間斜材162は、図22に示したように、側面から見て、前部側に垂直部162bを有し、該垂直部162bよりも後部側が上方に位置するように傾斜させた斜辺部162aとを有してなり、垂直部162bの端部がクロスメンバー34に固定され、斜辺部162aの端部が断面略コ字状の接続部材165を介して第2のトーションバー36に固定されている。略コ字状幅方向連結材163は、両端部163aが略L字状部材161,161の長辺部に固定され、中間部163bが中間斜材162の斜辺部162aに固定されるように、略L字状部材161,161及び中間斜材162に直交する方向に配置されている。前部幅方向連結材164は、略L字状部材の短辺部及び中間斜材162の垂直部162bに連結されて幅方向に沿って配置されている。
これにより、幅方向連結材163及び中間斜材162上に、側面から見て略三角形に形成される救命胴衣収納部160が形成される。救命胴衣は、袋などの容器に入れられて、容器に設けた係合部が、例えば、第1のトーションバー35に係合され、救命胴衣収納部160内に収納される。取り出すときは、係合部の係合を解除すると、中間斜材162が後部ほど高い位置となるように傾斜しているため、救命胴衣は前方側に滑り出てくる。
救命胴衣収納部160をこのように形成することにより、すなわち、救命胴衣収納部160を構成する略L字状部材161、中間斜材162、略コ字状幅方向連結材163、前部幅方向連結材164をクロスメンバー34及び第2のトーションバー36に支持させて設けることにより、これらも強度部材として機能することになる。その結果、上記した実施形態よりもさらに強度(剛性)が向上する。本実施形態も、航空機用のシート構造において機能上必要な救命胴衣収納部160を構成する各部材を強度部材として利用したものであり、他の補強用だけの目的の強度部材の採用を極力減らすことができる。また、救命胴衣収納部160をこのように設けることにより、後席の着座者がシートクッション部110,120の下方に入れた荷物や後席着座者の足がシートクッション部110,120の裏面に直接当たることを防ぐことができる。
また、図21及び図22の実施形態では、テーブル用アーム部材41,42間及び44,45間に架け渡され、テーブル40,47を支持するテーブル支持用補強フレーム43,46に加え、テーブル40,47の回転センタになっている該テーブル支持用補強フレーム43,46よりも、テーブル用アーム部材の基端部寄りに、テーブル用アーム部材41,42間及び44,45間にそれぞれさらなる補強フレーム48,49を設けることが好ましい。これにより、テーブル用アーム部材41,42,44,45の変形が抑制され、架台フレーム30の剛性がさらに向上する。また、テーブル40,47側の剛性が高まるため、シートバック部150や架台フレーム30が動いたときの振動は、主として、テーブル用アーム部材41,42,44,45の基端部が、窓側脚部31、通路側脚部32及びセンターフレーム33との連結部分で振動することにより減衰され、テーブル40,47の上下の揺れが小さくなる。
図23及び図24は、さらに他の実施形態を示した図である。本実施形態においては、シートバック部150を構成するバックフレーム152を略長方形に形成し、バックパン151の下方にその下部フレーム部152aが位置するようにしたものである。これにより、略U字状のバックフレーム152よりも強度(剛性)が向上する。上記実施形態のように、略逆U字状に形成されたバックフレーム152を用いてバックパン151の下縁部を固定しない構成として該バックパン151にバネ性を付与した構成とすることもできるが、より剛性を重視する場合には、本実施形態のように、下部フレーム部152aを備えた構造とすることが好ましい。後方からシートバック部150に人がぶつかってきた際には、下部フレーム部152a(より正確には、下部フレーム部152aの水平部の両端部から上方に立ち上がった垂直のフレーム部分)が、救命胴衣収納部160を構成する略L字状部材161、中間斜材162を取り付けるため、第2のトーションバー36をカバーする断面コ字状の接続部材165に当たることになり、バックフレーム152の前方への変形が抑制される。すなわち、シートバック部150に後方から人がぶつかった場合、シートバック部150のリクライナによって衝撃荷重を受けるだけでなく、下部フレーム部152aが断面略コ字状の接続部材165に当接することによっても荷重を受けることができることになる。その結果、リクライナの荷重負担は小さくなり、リクライナの破損や故障を抑制できる。
また、断面略コ字状の接続部材165内に位置する第2のトーションバー36の周囲を、断面略U字状のゴム等の緩衝材36aで被覆し、下部フレーム部152a(より正確には、下部フレーム部152aの水平部の両端部から上方に立ち上がった垂直のフレーム部分)がこの緩衝材36aに当接する構成とすることが好ましい。これにより、後方からシートバック部150に衝撃を受けた際には、下部フレーム152aが緩衝材36aに当接するため衝撃をより和らげることができ、しかも、緩衝材36aを介して第2のトーションバー36自体も押圧されることにより、第2のトーションバー36の曲げによるバネ性も機能し、シートバック部150から、ぶつかった人に与える加速度を低減することができる。また、緩衝材36aが下部フレーム部152a(より正確には、下部フレーム部152aの水平部の両端部から上方に立ち上がった垂直のフレーム部分)に常に当接する構成とすることにより、リクライナの歯車間のバックラッシによるシートバック部のガタつき感を低減することができる。その他の構成は、図21及び図22に示した実施形態と同様である。
なお、本発明は、上記した各実施形態に示したものに限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、窓側脚部31及び通路側脚部32にリクライナ319,329を設け、センターフレーム33には、リクライナではなく単なるヒンジ339を採用しているが、センターフレーム33にもリクライナを配設することで、各座席10,20のいずれもが両側リクライナ構造となるようにし、さらなる剛性アップを図るようにしてもよい。
図1は、本発明の一の実施形態に係る乗物用シート構造を示す正面図である。 図2は、図1の乗物用シート構造から、窓側座席のシートクッション部、シートバック部のクッション材を取り外した状態を示した図である。 図3は、図1のA線断面図である。 図4(a)は図2のC3−C3線断面図であり、図4(b)は図2のC2−C2線断面図であり、図4(c)は図2のC1−C1線断面図である。 図5(a)は図2のB3−B3線断面図であり、図4(b)は図2のB2−B2線断面図であり、図4(c)は図2のB1−B1線断面図である。 図6は、上記実施形態の窓側脚部方向からみた側面図である。 図7は、上記実施形態の通路側脚部方向からみた側面図である。 図8は、上記実施形態のセンターフレームから通路側脚部方向をみた図である。 図9(a)は通路側脚部を示す斜視図であり、図9(b)はセンターフレームを示す斜視図であり、図9(c)は窓側脚部を示す斜視図である。 図10(a)は窓側脚部の詳細構造を示す図であり、図10(b)は(a)のa線断面図であり、図10(c)は(a)のb線断面図であり、図10(d)は(a)のc線断面図であり、図10(e)は(a)のd線断面図である。 図11は、通路側脚部の詳細構造を示す図である。 図12(a)はセンターフレームの詳細構造を示す図であり、図12(b)は(a)のa線断面図であり、図12(c)は(a)のb線断面図であり、図12(d)は(a)のc線断面図であり、図12(e)は(a)のd線断面図であり、図12(f)は(a)のe線断面図である。 図13(a)は上記実施形態の架台フレームに一方のシートバック部を取り付けた状態を示した図であり、(b)は(a)のA−A線断面図である。 図14は、架台フレームを詳細に示した図である。 図15は、シートクッション支持機構を構成するクッション支持用前部トーションバー、クッション支持用後部トーションバー、各アーム部材、各支持フレーム及び各リンク部材の構成を示した図である。 図16は、シートバック部の構成を説明するための図である。 図17は、シートバック部の架台フレームへの取り付け方を説明するための図である。 図18は、テーブル用アーム部材、テーブル支持用補強フレーム及びテーブルの架台フレームへの取り付け方を説明するための図である。 図19は、テーブル用アーム部材、テーブル支持用補強フレームの詳細構造を示した図である。 図20は、テーブルの動きを説明するための図である。 図21は、本発明の他の実施形態に係る乗物用シート構造を示す図である。 図22は、図21のB−B線断面図である。 図23は、本発明のさらに他の実施形態に係る乗物用シート構造を示す図である。 図24は、図23のB−B線断面図である。
符号の説明
1 乗物用シート構造
10 窓側座席
20 通路側座席
30 架台フレーム
31 窓側脚部
319 リクライナ
32 通路側脚部
329 リクライナ
33 センターフレーム
339 ヒンジ支持部材
34 クロスメンバー
35 第1のトーションバー
36 第2のトーションバー
37 クッション支持用前部トーションバー
38 クッション支持用後部トーションバー
391〜394 リンク部材
391a〜394a ストッパ部材
391b,394b ゴム部材
40,47 テーブル
41,42,44,45 テーブル用アーム部材
43,46 テーブル支持用補強フレーム
110,120 シートクッション部
113,114,123,124 アーム部材
115,116,125,126 支持フレーム
140,150 シートバック部

Claims (16)

  1. 乗物のボディのフロアに所定間隔をおいて敷設された取付レールに取り付けられる一対の脚部を備えた架台フレームと、
    前記架台フレームに支持され、前記一対の脚部間にそれぞれシートクッション部及びシートバック部を有してなる複数の座席と、
    を備えた乗物用シート構造であって、
    前記架台フレームが、
    前記一対の脚部間であってかつ前記隣接する座席間に位置し、下端部がフロアに固定されずに配置されるセンターフレームと、
    前記各座席のシートクッション部の前縁付近下方に位置するように、前記一対の脚部間に架け渡され、後部座席側から前記シートクッション部と前記フロアとの空間に収納される荷物の前方への飛び出しを防ぐクロスメンバーと
    を有してなり、
    前記クロスメンバーは、その一端側が、前記一対の脚部のうちの一方の脚部における前記取付レールとの取付基部付近に固定されて該一方の脚部に一体化され、他端側が、前記他方の脚部の側面パネルに連結されており、
    前記センターフレームが、前記クロスメンバーに連結されて支持されていることを特徴とする乗物用シート構造。
  2. 乗物のボディのフロアに所定間隔をおいて敷設された取付レールに取り付けられる一対の脚部を備えた架台フレームと、
    前記架台フレームに支持され、前記一対の脚部間にそれぞれシートクッション部及びシートバック部を有してなる複数の座席と、
    を備えた乗物用シート構造であって、
    前記架台フレームが、
    前記各脚部に対応して設けられ、各シートクッション部とシートバック部とを連結するリクライナと、
    前記一対の脚部間であってかつ前記隣接する座席間に位置し、下端部がフロアに固定されずに配置されるセンターフレームと、
    前記シートクッション部の前縁側に対応する位置に配置され、前記一対の脚部間に架け渡されると共に、中途において前記センターフレームに連結される第1のトーションバーと、
    前記シートクッション部とシートバック部との境界付近に対応する位置に配置され、前記各リクライナ間に架け渡され、中途において前記センターフレームに連結される第2のトーションバーと
    を備えて構成されることを特徴とする乗物用シート構造。
  3. 乗物のボディのフロアに所定間隔をおいて敷設された取付レールに取り付けられる一対の脚部を備えた架台フレームと、
    前記架台フレームに支持され、前記一対の脚部間にそれぞれシートクッション部及びシートバック部を有してなる複数の座席と、
    を備えた乗物用シート構造であって、
    前記架台フレームが、
    前記一対の脚部間であってかつ前記隣接する座席間に位置し、下端部がフロアに固定されずに配置されるセンターフレームと、
    前記各座席のシートクッション部の前縁付近下方に位置するように、前記一対の脚部間に架け渡され、後部座席側から前記シートクッション部と前記フロアとの空間に収納される荷物の前方への飛び出しを防ぐクロスメンバーと、
    前記各脚部に対応して設けられ、各シートクッション部とシートバック部とを連結するリクライナと、
    前記一対の脚部間であってかつ前記隣接する座席間に位置し、下端部がフロアから離間して配置されるセンターフレームと、
    前記シートクッション部の前縁側に対応する位置に配置され、前記一対の脚部間に架け渡されると共に、中途において前記センターフレームに連結される第1のトーションバーと、
    前記シートクッション部とシートバック部との境界付近に対応する位置に配置され、前記各リクライナ間に架け渡され、中途において前記センターフレームに連結される第2のトーションバーと
    を有してなり、
    前記クロスメンバーは、その一端側が、前記一対の脚部のうちの一方の脚部における前記取付レールとの取付基部付近に固定されて該一方の脚部に一体化され、他端側が、前記他方の脚部の側面パネルに連結され、
    前記センターフレームが、前記クロスメンバーに連結されて支持されていることを特徴とする乗物用シート構造。
  4. 前記センターフレームは、側面視で、略三角形状をなしており、前記クロスメンバーとの連結部が前記下端部となっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の乗物用シート構造。
  5. 前記センターフレームは、その下端部が、フロアから離間した位置となるように設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の乗物用シート構造。
  6. 前記センターフレームは、2枚の側面パネルを対向配置した構造であり、該側面パネル同士の接合部が、全周に亘りかしめ加工されていることを特徴とする請求項4又は5記載の乗物用シート構造。
  7. 前記センターフレームを形成する側面パネル間に、側面視でトラス構造に配置した補強部材を有することを特徴とする請求項6記載の乗物用シート構造。
  8. 前記一対の脚部のうち、他方の脚部の側面パネル同士の接合部が、部分的にかしめ加工されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の乗物用シート構造。
  9. 前記第1のトーションバーは、前記センターフレームの下端部が前方に付勢される方向に初張力が付与されて配設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の乗物用シート構造。
  10. 前記各シートバック部に対応して、前記一方又は他方の脚部の上部付近とセンターフレームの上部付近とに、それぞれテーブル用アーム部材の基端部が回動可能に軸支され、前記テーブル用アーム部材の先端間に、テーブルの基端部が軸支されるテーブル支持用補強フレームが設けられており、
    前記各テーブル用アーム部材として、シートバック部の背面に形成されるテーブル収納用凹部の下端縁とリクライナとの距離よりも短い長さのものが用いられ、前記各テーブル用アーム部材及びテーブル支持用補強フレームが、前記架台フレームと共に強度部材として機能する構造であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の乗物用シート構造。
  11. 前記テーブル用アーム部材の回転中心である基端部は、側面視で、リクライナを中心としたシートバック部の最大リクライニング角の2等分線上に位置するように設定されていることを特徴とする請求項10記載の乗物用シート構造。
  12. 前記シートクッション部は、前後に間隔をおいて配置されると共に、センターフレームを貫通して、各端部が窓側脚部及び通路側脚部にそれぞれ固定されるクッション支持用前部トーションバー及びクッション支持用後部トーションバーと、
    前記クッション支持用前部トーションバー及びクッション支持用後部トーションバーに連結されるアーム部材と、
    前記アーム部材に連結され、前記各トーションバーと平行に配置される支持フレームとを備えてなるシートクッション支持機構により弾性的に支持されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の乗物用シート構造。
  13. 前記アーム部材のうち、前後に対応するもの同士が、リンク部材により連結されていることを特徴とする請求項12記載の乗物用シート構造。
  14. 前記リンク部材のうち、窓側脚部寄り及び通路側脚部寄りにそれぞれ配設されたリンク部材に対応させて、前記窓側脚部及び通路側脚部に、ストッパ部材と該ストッパ部材に積層されるゴム部材が設けられており、
    前記リンク部材のうち、センターフレームの両側寄りにそれぞれ配設されたリンク部材に対応させて、前記センターフレームに、ストッパ部材が設けられており、
    通常動作時においては、窓側脚部寄り及び通路側脚部寄りにそれぞれ配設されたリンク部材が前記ゴム部材に当接して各リンク部材の動作範囲を規制し、
    衝撃が加わった際には、前記センターフレームのストッパ部材を含む各ストッパ部材を押圧して、前記センターフレームを中心とした変形を生じさせることができる構成であることを特徴とする請求項13記載の乗物用シート構造。
  15. 乗物の客席用として用いられることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1に記載の乗物用シート構造。
  16. 航空機の二人掛けの客席用のシートとして用いられることを特徴とする請求項15記載の乗物用シート構造。
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