本発明の優先権
本出願は、2006年4月26日に出願された米国仮出願60/795,047に基づく優先権を主張する。その仮出願の全内容は本明細書によって参照により組み入れられる。
本発明の分野
本発明は、一般的に抗癌活性を有する化合物、より詳細にはPI3キナーゼ活性を阻害する化合物に関する。本発明はまた、哺乳類細胞のin vitro、in situ、およびin vivoの診断や治療、または関連する病理学的状態に用いられる該化合物の方法に関する。
本発明の背景
ホスファチジルイノシトール(以下「PI」と略す)は、細胞膜に見られるリン脂質類の1つである。近年、PIが細胞内シグナル伝達変換において重要な役割を担っていることが明らかになっている。ホスホイノシチドの3’−リン酸化による細胞のシグナル伝達が、種々の細胞プロセス、すなわち、悪性転化、成長因子シグナル伝達、炎症、および免疫に関わっている(Ramehら、(1999)、J.Biol.Chem.、274:8347−8350)。これらのリン酸化されたシグナル伝達生成物、を生成することに関与する酵素、すなわち、ホスファチジルイノシトール3キナーゼ(PI3キナーゼまたはPI3Kと言う)は、当初は、ホスファチジルイノシトール(PI)とそのリン酸化誘導体とをイノシトール環の3’−水酸基でリン酸化するウィルス性腫瘍タンパクおよび成長因子受容体チロシンキナーゼに関連する活性として同定された(Panayotouら、(1992)、Trends Cell Biol.、2:358−60)。
イノシトールリン脂質3−キナーゼ(PI3K)はイノシトール環の3−ヒドロキシル残基で脂質をリン酸化する脂質キナーゼである(Whitmanら(1988)Nature、332:664)。PI3−キナーゼにより生じる3−リン酸化リン脂質(PIP3)は、Aktやイノシトールリン脂質−依存性キナーゼ−1(PDKl)のような脂質結合ドメイン(プレクストリン相同(PH)部位を含む)を有するキナーゼをリクルートするセカンドメッセンジャーとして働く。膜PIP3へのAktの結合は、Aktの原形質膜への転移をひきおこし、PDKlとの接触にAktを導き、Aktを活性化するのに関与する。腫瘍抑制ホスファターゼ、PTENはPIP3を脱リン酸化し、Akt活性化の負のレギュレーターとして働く。PI3キナーゼであるAktおよびPDKlは、細胞周期の調節、増殖、生存、アポトーシスおよび運動性を含む多くの細胞プロセスの調節において重要であり、癌、糖尿病や免疫炎症などの疾患の分子メカニズムの重要な構成要素である(Vivancoら、(2002)Nature Rev.Cancer 2:489;Phillipsら(1998)Cancer、83:41)。
PI3キナーゼファミリーには、構造相同性によりサブクラスに分けられた少なくとも15の異なる酵素があり、配列相同性と酵素触媒作用により形成される生成物に基づき3つのクラスに分けられる。クラスIのPI3キナーゼは、110kdの触媒性のサブユニットと85kdの制御サブユニットの2つのサブユニットから構成される。制御サブユニットは、SH2ドメインを含み、チロシンキナーゼ活性を有する成長因子受容体または腫瘍遺伝子生成物によりリン酸化されるチロシン残基に結合し、脂質基質をリン酸化するp110触媒性のサブユニットのPI3K活性を誘導する。クラスIのPI3キナーゼは、サイトカイン、インテグリン、成長因子および免疫レセプターの下流の重要なシグナル変換イベントに関連し、この経路のコントロールが細胞増殖や発癌を調節することなどの重要な治療的効果を導くことを示唆する。クラスIのPI3Kは、ホスファチジルイノシトール(PI)、ホスファチジルイノシトール−4−リン酸、およびホスファチジルイノシトール−4,5−ビスホスフェート(PIP2)をリン酸化し、それぞれホスファチジルイノシトール−3−リン酸(PIP)、ホスファチジルイノシトール−3,4−ビスホスフェート、およびホスファチジルイノシトール−3,4,5−トリホスフェートを生成する。クラスIIのPI3KはPIとホスファチジルイノシトール−4−リン酸をリン酸化する。クラスIIIのPI3KはPIだけをリン酸化することができる。
癌において主要なPI3−キナーゼアイソフォームはクラスIのPI3−キナーゼである、p110αである。(US5824492;US5846824;US6274327)。他のアイソフォームは、心血管系や免疫−炎症性疾患に関与する。(WorkmanP(2004)「Inhibiting the phosphoinositide 3−kinase pathway for cancer treatment(癌治療におけるホスホイノシチド3−キナーゼ経路の阻害)」Biochem.Soc.Trans.32:393−396;Patelら(2004)「Identification of potent selective inhibitors of PI3K as candidate anticancer drugs(抗癌剤候補としてのPI3Kの有効な選択的阻害剤の同定)」Proceedings of the American Association of Cancer Research(Abstract LB−247)95th Annual Meeting、3月27−31日、オーランド、フロリダ、USA;Ahmadi KおよびWaterfield M D(2004)「Phosphoinositide 3−Kinase : Function and Mechanisms(ホスホイノシチド3−キナーゼ:機能とメカニズム)」Encyclopedia of Biological Chemistry(Lennarz W J,Lane M D編、Elsevier/Academic Press)。
PI3−キナーゼ/Akt/PTEN経路のいくつかのコンポーネントは発癌に関与している。成長因子受容体チロシンキナーゼに加えて、インテグリン−依存性細胞接着およびG−タンパク質共役受容体はPI3−キナーゼを、アダプター分子を通して直接的または間接的に活性化する。PTEN(癌における通常変異したp53に次ぐ腫瘍抑制遺伝子)の機能喪失、PI3キナーゼにおける腫瘍遺伝子変異(Samuelsら(2004)Science、304:554)、PI3−キナーゼの増幅およびAktの過剰発現は多くの悪性腫瘍で認められている。さらに、インスリン様成長因子受容体の刺激によるPI3キナーゼ/Akt経路を通じた持続性のシグナル伝達は、AG1478やトラスツズマブ(trastuzumab)などの表皮性の成長因子受容体抑制剤の耐性のメカニズムである。p110アルファの発癌性の突然変異は、大腸、乳房、脳、肝、子宮、胃、肺、および頭頸部固形腫瘍において非常に頻繁に認められている。PTEN異常は、神経膠芽腫、メラノーマ、前立腺癌、子宮内膜癌、子宮癌、乳癌、肺癌、頭頸部癌、肝細胞癌、ならびに甲状腺癌で認められる。
ホスファチジルイノシトール−3,4,5−トリホスフェート(PIP3)、すなわち、PI3−キナーゼ活性化の主要な生成物のレベルは、種々のアゴニストでの細胞の治療時に増加する。従って、PI3−キナーゼ活性化は、細胞成長、分化、およびアポトーシスを含む細胞応答のある範囲に関連すると思われる(Parkerら(1995) Current Biology、5:577−99;Yaoら(1995)Science、267:2003−05)。PI3キナーゼ活性化に続き生成されるリン酸化された脂質の下流の標的は充分に特定されていないが、新たな証拠は、種々のホスファチジルイノシトール脂質と結合すると、プレクストリン−ホモロジードメイン−およびFYVE−フィンガードメイン含有タンパク質が、活性化されることを示唆する。(Sternmarkら(1999)J.Cell Sci.、112:4175−83;Lemmonら(1997)Trends Cell Biol.、7:237−42)。in vitroにおいて、プロテインキナーゼC(PKC)のいくつかのアイソフォームは、PIP3により直接活性化され、PKC関連プロテインキナーゼである、PKBはPI3キナーゼにより活性かされることが示されている(Burgeringら(1995)Nature、376:599−602)。
PI3キナーゼの初期の精製および分子クローニングは、それが、p85およびp110サブユニットを構成するヘテロダイマーであることを明らかにした(Otsuら(1991)Cell、65:91−104;Hilesら(1992)Cell、70:419−29)。それ以降、4つの異なるクラスのIのPI3Kが同定され、PI3Kα(アルファ)、β(ベータ)、δ(デルタ)、およびω(ガンマ)と命名され、それぞれ異なる110kDa触媒性サブユニットおよび制御サブユニットから構成される。より詳細には、3つの触媒サブユニット、すなわち、p110 アルファ、p110ベータおよびp110デルタは、それぞれ同じ制御サブユニットであるp85と相互作用する;一方、p110ガンマは、異なる制御サブユニット、p101と相互作用する。以下に記載するように、これらのPI3Kのヒト細胞や組織における各発現パターンも、異なる。
PI3キナーゼの個々のアイソフォームの細胞機能は完全には説明されていない。牛p110アルファは、サッカロマイセス・セレヴィシエ(Saccharomyces cerevisiae)タンパク質、Vps34p(液胞タンパク質プロセッシングに関与する)、に関連したクローニング後に開示された。組み換え型p110アルファ生成物は、p85アルファとの関連性を示し、形質転換されたCOS−I細胞においてPI3K活性を示した(Hilesら(1992)、Cell、70:419−29)。二番目のヒトp110アイソフォームはクローニングされ、p110ベータと命名された(Huら(1993)Mol.Cell Biol.、13:7677−88)。このアイソフォームは、細胞においてp85と関連し、遍在的に発現し、p110ベータmRNAが数多くのヒトおよびマウス組織ならびにヒト臍帯静脈内皮細胞、Jurkatヒト白血球T細胞、293ヒト胚性腎臓細胞、マウス3T3線維芽細胞、HeLa細胞、およびNBT2ラット膀胱癌細胞で見出されている。PI3キナーゼのp110デルタアイソフォームの同定はChantryら、J.Biol.Chem.、272:19236−41(1997)に記載されている。ヒトp110デルタアイソフォームは、組織限定的に発現することが確認された。リンパ球とリンパ組織に高いレベルで発現し、該タンパクが、免疫系において、PI3キナーゼ調節シグナル伝達における役割をになっていることを示唆する。(US5858753;US5822910;US5985589;WO97/46688;およびVanhaesebroeckら(1997)Proc.Natl.Acad.Sci.、USA、94:4330−5)。
PI3Kアルファ、ベータ、およびデルタサブタイプのそれぞれにおいて、p85サブユニットは、リン酸化チロシン残基とSH2ドメインの相互作用により、標的タンパクで原形質膜にPI3キナーゼを局在化(適切な配列関係で存在)するように働く。(Ramehら(1995)Cell、83:821−30)。p85の2つのアイソフォーム、すなわち、遍在的に発現するp85アルファ、および脳とリンパ組織に主に見出されるp85ベータが同定されている。(Voliniaら(1992)Oncogene、7:789−93)。p85サブユニットのPI3キナーゼp110アルファ、ベータ、またはデルタ触媒性サブユニットへの結合には、触媒活性とこれらの酵素の安定化が必要とされるようである。また、Rasタンパク質の結合もPI3キナーゼ活性を上方調節する。p110ガンマのクローニングで、PI3Kファミリー酵素内の複雑性が明らかになった。(Stoyanovら(1995)Science、269:690−93)。p110ガンマアイソフォームは、p110アルファとp110ベータに密接に関連するが(触媒ドメインにおいて、45−48%の同一性)、標的とするサブユニットとしてp85を使用しない。その代わり、PI3Kは、そのアミノ末端の近位に「プレクストリン相同ドメイン」と呼ばれるさらなるドメインを含む。このドメインは、p110ガンマとヘテロ三量体Gタンパク質タンパク質のベータ、ガンマサブユニットと相互作用し、この相互作用がその活性を調節するようである。PI3Kガンマのp101制御サブユニットは、当初は豚でクローニングされ、続いてヒトオーソログも同定された。(Krugmannら(1999)J.Biol.Chem.、274:17152−8)。
このように、PI3キナーゼは、アミノ酸の同一性や活性により定義される。成長遺伝子ファミリーのさらなるメンバーには、サッカロマイセス・セレヴィシエ(およびFRAPやmTORなどのそれらの哺乳類相同体)のVps34 TORIおよびTOR2、毛細血管拡張性運動失調遺伝子生成物(ATR)およびDNA−依存性プロテインキナーゼ(DNA−PK)の触媒性サブユニットを含むより遠い関連性の脂質およびプロテインキナーゼが含まれる。一般に、Hunter(1995)Cell、83:1−4を参照のこと。
PI3キナーゼは、白血球活性化にも関与するようである。p85−結合PI3キナーゼ活性は、抗原に対し応答するT−細胞の活性化に対する重要な副刺激分子であることが示されているCD28の細胞質のドメインと物理的に結合する(Pagesら(1994)Nature、369:327−29;Rudd、(1996)Immunity、4:527−34)。CD28によるT細胞の活性化は、抗原の活性化に対する閾値を低め、増殖性反応の規模と持続時間を増加する。これらの作用は、インターロイキン−2(IL2)を含む、重要なT細胞成長因子の多数の遺伝子の転写の増強につながる(Fraserら(1991)Science、251:313−16)。PI3キナーゼとはもはや相互作用ができないようなCD28の突然変異は、IL2生成物をイニシエートすることができなくさせ、T細胞活性化におけるPI3キナーゼの重要な役割を示唆する。
クラスIのPI3キナーゼの抑制は、アポトーシスを誘導し、in vivoにおける腫瘍誘導血管形成をブロックし、ある種の腫瘍の放射線感受性を増強する。少なくとも、LY294002およびワートマニンの2つの化合物が、PI3キナーゼ抑制剤として広く用いられている。しかしながらこれらの化合物は、4つのクラスIのPI3キナーゼを区別しない非特異的PI3K抑制剤である。例えば、種々の各クラスIのPI3キナーゼに対するワートマニン(US6703414)のIC50値は、1−10ナノモル(nM)の範囲である。LY294002(2−(4−モルホリニル)−8−フェニル−4H−l−ベンゾピラン−4−オン)はクラスIのPI3キナーゼの選択的抑制剤として周知であり、抗癌作用を有する(Chiosisら(2001)Bioorganic&Med.Chem.Lett.、11:909−913;Vlahosら(1994)J.Biol.Chem.、269(7):5241−5248;Walkerら(2000)Mol.Cell6:909−919;Frumanら(1998)Ann.Rev.Biochem.、67:481−507)。しかしながら、LY294002の抗癌適用は、水溶性の欠如と薬物動態の悪さで非常に限られている。加えてLY294002は、組織選択性がなく、動物において素早く代謝されることが明らかにされている。これらの要因のため、LY294002は頻繁に投与する必要があり、それゆえに、正常細胞においてもPI3キナーゼを抑制し、それにより望ましくない副作用を引き起こす可能性がある。
薬物動態学的および薬力学的性質を改善したクラスIのPI3キナーゼ抑制剤の必要性が続いている。そのような物質は癌細胞における増殖を抑制し、アポトーシスの抑制を逆転させ、細胞毒性物質に対する抵抗性を克服することが予想されるので、そのためPI3キナーゼ/Akt/PTEN経路は、抗癌剤開発に対する魅力的なターゲットである。PI3キナーゼ抑制剤は、これまでに報告されている(Yaguchiら非特許文献1;特許文献1;特許文献2;特許文献3;特許文献4;特許文献5;特許文献6;特許文献7;特許文献8;特許文献9;特許文献10;特許文献11;特許文献12;特許文献13;特許文献14;特許文献15;特許文献16;特許文献17;特許文献18;特許文献19;特許文献20)。ワートマニン類縁体は、哺乳動物においてPI3キナーゼ活性を有する(特許文献21;特許文献22)。
Jour. of the Nat.Cancer Inst.98(8):545−556(2006)
米国特許第6,608,056号明細書
米国特許第6,608,053号明細書
米国特許第6,838,457号明細書
米国特許第6,770,641号明細書
米国特許第6,653,320号明細書
米国特許第6,403,588号明細書
国際公開第2004/017950号パンフレット
米国特許出願公開第2004/092561号明細書
国際公開第2004/007491号パンフレット
国際公開第2004/006916号パンフレット
国際公開第2003/037886号パンフレット
米国特許出願公開第2003/149074号明細書
国際公開第2003/035618号パンフレット
国際公開第2003/034997号パンフレット
米国特許出願公開第2003/158212号明細書
EP1417976
米国特許出願公開第2004/053946号明細書
特開2001−247477号公報
特開平8−175990号公報
特開平8−176070号公報
米国特許第6703414号明細書
国際公開第97/15658号パンフレット
本発明の概要
本発明は一般に、抗癌活性、より詳細にはPI3キナーゼ抑制活性を有する縮合二環系チエノピリミジンおよびフラノピリミジン化合物に関する。ある種の過剰増殖の疾患は、例えば、タンパク質の突然変異や過剰発現による、PI3キナーゼ機能の調節によって特徴づけられる。従って、本発明の化合物は、癌などの過剰増殖の障害の治療において有用である。該化合物は、哺乳動物における腫瘍成長を抑制し、ヒト癌患者の治療に有用である。
本発明は、哺乳類細胞、生物、または関連する病理学的状態のin vitro、in situ、およびin vivo診断または治療に対し該化合物を使用する方法にも関する。
より詳細には、本発明の1つの局面は、式IaおよびIb:
の4−モルホリノチエノピリミジン化合物およびフラノピリミジン化合物(ここで、XはOまたはSであり、R1、R2およびR3は本明細書中に定義されたとおりである)、および立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、ならびにその薬学的に許容可能な塩を提供する。
本発明の他の局面は、式IaまたはIbのチエノピリミジン化合物またはフラノピリミジン化合物および薬学的に許容可能な担体を含む医薬組成物を提供する。該医薬組成物は、さらに、抗増殖剤、抗炎症剤、免疫調節剤、神経因子、心血管系疾患の治療用物質、肝疾患治療用物質、抗ウィルス剤、血液障害の治療用物質、糖尿病治療用物質、および免疫不全障害治療用物質から選択される1以上の追加の治療用物質を含んでもよい。
本発明の他の局面は、式IaまたはIbの化合物、または立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、またはその薬学的に許容可能な塩もしくはプロドラッグを有効な抑制量でPI3キナーゼに接触させることを含むPI3キナーゼ活性を抑制する方法を提供する。
本発明の他の局面は、そのような治療の必要がある哺乳動物に式IaまたはIbの化合物、または立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、またはその薬学的に許容可能な塩もしくはプロドラッグの有効量を投与することを含む、PI3キナーゼにより調節される疾患もしくは障害の予防または治療する方法を提供する。そのような疾患、状態および障害の例には、これらに限定されないが、過剰増殖の障害(すなわちメラノーマや他の皮膚の癌を含む癌)、神経変性、心臓肥大、疼痛、偏頭痛、神経外傷性疾患、卒中、糖尿病、肝腫大、心血管系疾患、アルツハイマー病、嚢胞性線維症、ウィルス性障害、自己免疫疾患、アテローム性動脈硬化症、再狭窄、乾癬、アレルギー性障害、炎症、神経系障害、ホルモン関連疾患、臓器移植に関連する状態、免疫不全障害、骨破壊性障害、増殖性障害、感染性疾患、細胞死に関連する状態、トロンビン誘導血小板凝集、慢性骨髄性白血病(CML)、肝疾患、T細胞活性化を含む免疫異常状態、およびCNS障害が含まれる。
本発明の他の局面は、そのような治療の必要のある哺乳動物に、式IaまたはIbの化合物、または立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、またはその薬学的に許容可能な塩もしくはプロドラッグの有効量を、単独で、または1以上の付加的な抗過剰増殖作用を有する化合物と組み合わせて投与することを含む過剰増殖の障害の予防または治療する方法を提供する。
本発明のさらなる局面において、哺乳動物においてPI3キナーゼにより調節される疾患または状態を治療するための本発明の化合物の使用方法が提供される。
本発明のさらなる局面は、哺乳動物においてPI3キナーゼにより調節される疾患または状態を治療または予防するための医薬の製造における本発明化合物の使用である。
本発明の他の局面には、式IaまたはIbの化合物、または立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、またはその薬学的に許容可能な塩もしくはプロドラッグ、容器、場合により治療を指示する添付文書またはラベルを含むキットが含まれる。
本発明の他の局面には、式IaおよびIbの化合物を製造する方法、分離する方法および精製する方法が含まれる。
本発明のさらなる有利で新規な特徴は、以下の本明細書中にある程度述べられ、以下の詳細の検討により当業者にとってある程度明らかとなり、または本発明の実施により習得されうる。本発明の有利な点は、添付の特許請求の範囲において特に指摘される手段、組み合わせ、構成、および方法により認識され、達成されうる。
代表的な態様の詳細な説明
ここに、本発明のある種の態様、構造や式を伴い説明される具体例についての詳細に言及する。本発明は列挙される態様と関連して記載されるが、それらは本発明をこれらの態様に限定されることを意図しないことは理解されよう。一方、本発明は、本特許請求の範囲により定義される範囲に含まれうる全ての代替物、改変体、および均等物を包含することを意図する。当業者は、本発明の実施において用いられうるここに記載されたものに対する類似または均等の多くの方法や物質を認識する。本発明は、記載された方法および物質に決して限定しない。定義された用語、用語の使用、記載された技術などを含む(これらに限定されない)1以上の包含された文献、特許、またはそれに類するものが本出願とは異なるまたは矛盾する場合には、本出願に従う。
定義
本明細書中で使用される、「アルキル」という語は、1〜12個の炭素原子の飽和直鎖または分岐鎖の1価の炭化水素ラジカルであり、アルキルラジカルは、1つまたは複数の下記の置換基で任意に独立して置換されてもよい。アルキル基の例には、メチル(Me、−CH3)、エチル(Et、−CH2CH3)、1−プロピル(n−Pr、n−プロピル、−CH2CH2CH3)、2−プロピル(i−Pr、i−プロピル、−CH(CH3)2)、1−ブチル(n−Bu、n−ブチル、−CH2CH2CH2CH3)、2−メチル−l−プロピル(i−Bu、i−ブチル、−CH2CH(CH3)2)、2−ブチル(s−Bu、s−ブチル、−CH(CH3)CH2CH3)、2−メチル−2−プロピル(t−Bu、t−ブチル、−C(CH3)3)、1−ペンチル(n−ペンチル、−CH2CH2CH2CH2CH3)、2−ペンチル(−CH(CH3)CH2CH2CH3)、3−ペンチル(−CH(CH2CH3)2)、2−メチル−2−ブチル(−C(CH3)2CH2CH3)、3−メチル−2−ブチル(−CH(CH3)CH(CH3)2)、3−メチル−l−ブチル(−CH2CH2CH(CH3)2)、2−メチル−l−ブチル(−CH2CH(CH3)CH2CH3)、1−ヘキシル(−CH2CH2CH2CH2CH2CH3)、2−ヘキシル(−CH(CH3)CH2CH2CH2CH3)、3−ヘキシル(−CH(CH2CH3)(CH2CH2CH3))、2−メチル−2−ペンチル(−C(CH3)2CH2CH2CH3)、3−メチル−2−ペンチル(−CH(CH3)CH(CH3)CH2CH3)、4−メチル−2−ペンチル(−CH(CH3)CH2CH(CH3)2)、3−メチル−3−ペンチル(−C(CH3)(CH2CH3)2)、2−メチル−3−ペンチル(−CH(CH2CH3)CH(CH3)2)、2,3−ジメチル−2−ブチル(−C(CH3)2CH(CH3)2)、3,3−ジメチル−2−ブチル(−CH(CH3)C(CH3)3)、1−ヘプチル、1−オクチル等が含まれるがこれに限定されない。
「アルケニル」という語は、「シス」および「トランス」方向または「E」および「Z」方向のラジカルを含む、少なくとも1つの不飽和部位(すなわち、炭素−炭素のsp2二重結合)を有する2〜12個の炭素原子の飽和直鎖または分岐鎖の1価の炭化水素ラジカルをいい、アルケニルラジカルは、1つまたは複数の下記の置換基で任意に独立して置換されてもよい。例には、エチレニルまたはビニル(−CH=CH2)、アリル(−CH2CH=CH2)等が含まれるが、これらに限定されない。
「アルキニル」という語は、2〜12個の炭素原子の不飽和、すなわち炭素−炭素、sp三重結合を少なくとも1つ有する1価の直鎖または分枝の炭化水素基をいい、該アルキニルラジカルは独立して1以上のここに記載される置換基で任意に置換されても良い。例にはエチニル(−C≡CH)、プロピニル(プロパルギル、−CH2C≡CH)などが含まれるがこれに限定されない。
「炭素環」、「カルボシクリル」、「カルボサイクリック環」および「シクロアルキル」は、単環として3〜12個の炭素原子を有する、または二環として7〜12個の炭素原子を有する一価の非芳香族、飽和または部分不飽和環を意味する。
7〜12個の環原子を有する二環式炭素環は、例えば、ビシクロ[4,5]、[5,5]、[5,6]、または[6,6]系として配置され、また9または10個の環原子を有する二環式炭素環は、例えばビシクロ[5,6]または[6,6]系、もしくはビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、およびビシクロ[3.2.2]ノナンなどの架橋系として配置される。単環式炭素環の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、1−シクロペント−1−エニル、1−シクロペント−2−エニル、1−シクロペント−3−エニル、シクロヘキシル、1−シクロヘキシ−1−エニル、l−シクロヘキシ−2−エニル、1−シクロヘキシ−3−エニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル、シクロドデシル等が含まれるがこれに限定されない。
「アリール」は、親芳香環系の1つの炭素原子からの1つの水素原子の除去に由来する6〜20個の炭素原子の1価の芳香族炭化水素ラジカルを意味する。いくつかのアリール基を、例示的構造中で「Ar」として示す。アリールには、飽和環、部分不飽和環または芳香族炭素環もしくはヘテロ環リングと縮合した芳香族環を含む二環式ラジカルが含まれる。典型的なアリール基には、ベンゼン(フェニル)、置換ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ビフェニル、インデニル、インダニル、1,2−ジヒドロナフタレン、および1,2,3,4−テトラヒドロナフチルなどに由来するラジカルが含まれるが、これらに限定されない。アリール基は、本明細書中に記載の1つまたは複数の置換基で任意に独立して置換される。
ここに用いられる「ヘテロ環」、「ヘテロシクリル」、および「複素環(heterocyclic ring)」という語は、ここでは交換可能に用いられ、3〜20個の環原子を有する、飽和、部分不飽和(すなわち、環内に1つまたは複数の二重結合および/または三重結合を有する)炭素環ラジカルであって、環中の少なくとも1つの環原子が、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択され、残りの環原子がCであり、1つまたは複数の環原子が下記の1つまたは複数の置換基で任意に独立し置換されるものをいう。ヘテロ環は、3〜7員環(2〜6個の炭素原子およびN、O、P、およびSから選択される1〜4個のヘテロ原子)の単環または7〜10員環(4〜9個の炭素原子およびN、O、P、およびSから選択される1〜6個のヘテロ原子)の二環(例えば、ビシクロ[4,5]、[5,5]、[5,6]、または[6,6]系)であってもよい。ヘテロ環は、Paquette、LeoA.;「Principles of Modern Heterocyclic Chemistry」(W.A.Benjamin、ニューヨーク、1968)、特に1、3、4、6、7および9章;「The Chemistry of Heterocyclic Compounds、A series of Monographs」(John Wiley&Sons、ニューヨーク、1950〜)、特に13、14、16、19、および28章;およびJ.Am.Chem.Soc.、(1960)82:5566に記載されている。ヘテロシクリルは、炭素ラジカルまたはヘテロ原子ラジカルであってもよい。「複素環」という語には、ヘテロシクロアルコキシが含まれる。「ヘテロシクリル」には、複素環ラジカルが飽和、部分不飽和環、または芳香族炭素環、複素環と縮合したラジカルも含まれる。複素環の例には、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、チオキサニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ホモピペリジニル、オキセパニル、チエパニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、インドリニル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、ジオキサニル、1,3-ジオキサニル、ピラゾリニル、ジチアニル、ジチオラニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ピラゾリジニルイミダゾリニル、イミダゾリジニル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、アザビシクロ[2.2.2]ヘキサニル、3H−インドリルキノリジニル、およびN−ピリジルウレア類が含まれるが、これらに限定されない。スピロ部分も本定義の範囲内に含まれる。2つの環炭素原子がオキソ(=O)部分で置換された複素環基の例は、ピリミジノニルおよび1,1−ジオキソ−チオモルホリニルである。本明細書中の複素環基は、本明細書中に記載の1つまたは複数の置換基で任意に独立して置換される。
「ヘテロアリール」という語は5、6、および7員の1価の芳香族ラディカルであり、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む、5〜20個の原子の縮合環系(少なくとも1つは芳香族)を含む。
ヘテロアリール基の例は、ピリジニル(例えば、2−ヒドロキシピリジニルが含まれる)、イミダゾリル、イミダゾピリジニル、ピリミジニル(例えば、4−ヒドロキシピリミジニルが含まれる)、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、イソインドリル、プテリジニル、プリニル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、ベンズオキサゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、およびフロピリジニルである。ヘテロアリール基は、本明細書中に記載の1つまたは複数の置換基で任意に独立して置換される。
ヘテロ環またはヘテロアリール基は、可能な場合、炭素(炭素−結合)、窒素(窒素−結合)または酸素(酸素−結合)に結合してもよい。限定されない例として、炭素結合へテロ環またはヘテロアリールは、ピリジンの2、3、4、5、または6位、ピリダジンの3、4、5、または6位、ピリミジンの2、4、5、または6位、ピラジンの2、3、5、または6位、フラン、テトラヒドロフラン、チオフラン、チオフェン、ピロールまたはテトラヒドロピロールの2、3、4、または5位、オキサゾール、イミダゾールまたはチアゾールの2、4、または5位、イソキサゾール、ピラゾール、またはイソチアゾールの3、4、または5位、アジリジンの2または3位、アゼチジンの2、3、または4位、キノリンの2、3、4、5、6、7、または8位、またはイソキノリンの1、3、4、5、6、7、または8位で結合する。
制限されない例として、窒素結合ヘテロ環またはヘテロアリールは、アジリジン、アゼチジン、ピロール、ピロリジン、2−ピロリン、3−ピロリン、イミダゾール、イミダゾリジン、2−イミダゾリン、3−イミダゾリン、ピラゾール、ピラゾリン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドール、インドリン、1H−インダゾールの1位、イソインドールまたはイソインドリンの2位、モルホリンの4位、およびカルバゾール、またはβ−カルボリンの9位で結合する。
窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1以上のヘテロ原子を含む「縮合二環系C4−C20ヘテロシクリル」および「縮合二環系C1−C20ヘテロアリール」は、それらの芳香族性のみで異なり、2つの環が一緒に縮合、すなわち、共通の結合を共有する。縮合二環系ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、縮合二環系C4−C20ヘテロシクリルまたは縮合二環系C1−C20ヘテロアリール基R3基の炭素(炭素−結合)、窒素(窒素−結合)または酸素(酸素−結合)原子のいずれかで、式IaおよびIbによるピリミジン環のC−2位へ結合して良い。縮合二環系ヘテロシクリルおよびヘテロアリールラジカルには、1H−インダゾール、1H−インドール、インドリン−2−オン、1−(インドリン−1−イル)エタノン、1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール、1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン、1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン、1H−ベンゾ[d]イミダゾール、1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2(3H)−オン、1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン、1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン、3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン、7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、7H−プリン、1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン、5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン、2−アミノ−1H−プリン−6(9H)−オン、キノリン、キナゾリン、キノキサリン、イソキノリン、イソキノリン−1(2H)−オン、3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン、3,4−ジヒドロキノリン−2(1H)−オン、キナゾリン−2(1H)−オン、キノキサリン−2(1H)−オン、1,8−ナフチリジン、ピリド[3,4−d]ピリミジン、およびピリド[3,2−b]ピラジンが含まれるがこれらに限定されない。縮合二環系ヘテロ環および縮合二環系ヘテロアリールは、ここに記載される1以上の置換基により任意に独立して置換される。
アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、縮合二環系C4−C20ヘテロシクリル、および縮合二環系C1−C20ヘテロアリールの置換基は、F、Cl、Br、I、CN、CF3、−NO2、オキソ、R10、−C(=Y)R10、−C(=Y)OR10、−C(=Y)NRI0R11、−(CR14R15)nNR10R11、−(CR14R15)nOR10、−NR10R11、−NR12C(=Y)R10、−NR12C(=Y)OR11、−NR12C(=Y)NR10R11、−NR12SO2R10、=NR12、OR10、−OC(=Y)R10、−OC(=Y)OR10、−OC(=Y)NR10R11、−OS(O)2(OR10)、−OP(=Y)(OR10)(OR11)、−OP(OR10)(OR11)、SR10、−S(O)R10、−S(O)2R10、−S(O)2NR10R11、−S(O)(OR10)、−S(O)2(OR10)、−SC(=Y)R10、−SC(=Y)OR10、−SC(=Y)NR10R11、任意に置換されたC1−C12アルキル、任意に置換されたC2−C8アルケニル、任意に置換されたC2−C8アルキニル、任意に置換されたC3−C12カルボシクリル、任意に置換されたC2−C20ヘテロシクリル、任意に置換されたC6−C20アリール、任意に置換されたC1−C20ヘテロアリール、−(CR14R15)t−NR12C(=O)(CR14R15)NR10R11、および(CR4R5)t−NR10R11を含む基で任意に置換される。
「治療する」および「治療」という語は、治療上の処置および予防的もしくは防止的手段の両者をいい、その目的は、癌の進行や拡散などの好ましくない生理的変化や障害を予防するまたは遅らせる(減らす)ことである。本発明の目的に関し、有利なまたは所望の臨床結果には、検出可能か検出不能かに関わらず、症状の緩和、疾患の範囲の縮小、疾患状態の安定(すなわち、悪化しない)、疾患進行の遅延や緩徐化、疾患状態の改善または軽減、および寛解(部分的または全体的のどちらか)が含まれるが、これらに限定されない。「治療」は、もし治療を受けない場合に予想される生存期間との比較で、生存期間を延長することも意味する。治療の必要があるものには、既にその状態や障害を有するもの、ならびにその状態や障害の傾向を有するものまたは、その状態や障害を予防すべきものが含まれる。
「治療学的有効量」という語は、ここに記載された(i)特定の疾患、状態または障害を治療または予防する、(ii)特定の疾患、状態または障害の1以上の症状を弱め、改善し、または除去する、または(iii)特定の疾患、状態または障害の1以上の症状の発現を予防するまたは遅らせる本発明の化合物の量を意味する。癌の場合には、薬剤の治療学的有効量は、癌細胞の数を減少する;腫瘍のサイズを縮小する;癌細胞が周囲の臓器に浸潤するのを抑制する(すなわち、ある程度遅くし、好ましくは停止する);腫瘍の転移を抑制する(すなわち、ある程度遅くし、好ましくは停止する);腫瘍の成長をある程度抑制する;および/または癌に関連する1以上の症状をある程度軽減する。存在する癌細胞の成長を薬剤が予防し、および/または癌細胞を薬剤が殺す程度まで、細胞増殖抑制性のおよび/または細胞毒性でありうる。癌療法に関する有効性は、例えば、疾患進行の時間(TTP)を分析すること、および/または反応率(RR)を求めることにより測定することができる。
「癌」および「癌性の」という語は、一般的に哺乳動物における、調節不能な細胞成長によって典型的に特徴づけられる生理的な状態をいい、あるいは示す。「腫瘍」は、1以上の癌性の細胞を含む。癌の例には、上皮性悪性腫瘍、リンパ腫、芽細胞腫、肉腫、および白血病またはリンパの悪性腫瘍が含まれるが、これらに限定されない。そのような癌のより特定な例には、扁平上皮癌(すなわち、上皮性扁平上皮癌)、小細胞肺癌、非小細胞肺癌(「NSCL」)を含む肺癌、肺の腺癌および肺の扁平上皮癌、腹膜の癌、肝細胞癌、消化管の癌を含む胃部または胃の癌、膵臓の癌、神経膠芽腫、頸部の癌、子宮癌、肝癌、膀胱癌、肝細胞癌、乳癌、大腸癌、直腸癌、結腸直腸癌、子宮内膜または子宮癌、唾液腺癌、腎臓または腎臓癌、前立腺癌、外陰部癌、甲状腺癌、胆管癌、肛門癌、陰茎癌、ならびに頭頸部の癌が含まれる。
「化学療法剤」は、ガンの処置に有用な化学化合物である。化学療法剤の例には、次のものが含まれる。エルロチニブ(TARCEVA(登録商標)、Genentech/OSI Pharm.)、ボルテゾミブ(VELCADE(登録商標)、Millennium Pharm.)、フルベストラント(FASLODEX(登録商標)、AstraZeneca)、スーテント(SUl1248、Pfizer)、レトロゾール(FEMARA(登録商標)、Novartis)、メシル酸イマチニブ(GLEEVEC(登録商標)、Novartis)、PTK787/ZK222584(Novartis)、オキサリプラチン(Eloxatin(登録商標)、Sanofi)、5−FU(5−フルオロウラシル)、ロイコボリン、ラパマイシン(Sirolimus、RAPAMUNE(登録商標)、Wyeth)、ラパチニブ(TYKERB(登録商標)、GSK572016、Glaxo Smith Kline)、ロナファミブ(Lonafarnib:SCH66336))、ソラフェニブ(BAY43−9006、Bayer Labs)、およびゲフィチニブ(IRESSA(登録商標)、AstraZeneca)、AG1478、AGl571(SU5271;Sugen)、チオテパおよびCYTOXAN(登録商標)シクロホスファミドなどのアルキル化剤;ブスルファン、インプロスルファン、およびピポスルファンなどのアルキルスルホネート;ベンゾドーパ(benzodopa)、カルボコン、メツレドーパ(meturedopa)、およびウレドーパ(uredopa)などのアジリジン類;アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホルアミド、トリエチレンチオホスホルアミド、およびトリメチロメラミンを含めたエチレンイミン類およびメチルアメラミン類(methylamelamine);アセトゲニン類(特に、ブラタシンおよびブラタシノン(bullatacinone));カンプトセシン(合成アナログであるトポテカンを含む);ブリオスタチン;カリスタチン;CC−1065(そのアドゼレシン、カルゼレシン、およびビゼレシン合成アナログを含む);クリプトフィシン類(特に、クリプトフィシン1およびクリプトフィシン8);ドラスタチン;ズオカルマイシン(合成アナログKW−2189およびCB1−TM1を含む);エロイテロビン;パンクラチスタチン;サルコジクチイン;スポンギスタチン;クロラムブシル、クロルナファジン、シクロホスファミド、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、塩酸メクロレタミンオキシド、メルファラン、ノベムビチン(novembichin)、フェネステリン(phenesterine)、プレドニムスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタードなどのナイトロジェンマスタード;カルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、およびラニムスチンなどのニトロソウレア類;エンジイン抗生物質などの抗生物質(例えば、カリケアマイシン、特に、カリケアマイシンガンマ1IおよびカリケアマイシンオメガI1(Agnew、Chem.Intl.Ed.Engl.、(1994)33:183−186);ジネマイシンAを含めたジネマイシン;クロドロネートなどのビスホスホネート類;エスペラマイシン;ならびに、ネオカルチノスタチン発色団および関連色素タンパク質エンジイン抗生物質発色団)、アクラシノマイシン類、アクチノマイシン、アスラマイシン(authramycin)、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カラビシン(carabicin)、カルミノマイシン、カルチノフィリン、クロモマイシン(chromomycinis)、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、ADRIAMYCIN(商標(ドキソルビシン)、モルホリノ−ドキソルビシン、シアノモルホリノ−ドキソルビシン、2−ピロリノ−ドキソルビシンおよびデオキシドキソルビシン)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシンCなどのマイトマイシン、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポルフィロマイシン(porfiromycin)、ピューロマイシン、クエラマイシン(quelamycin)、ロドルビシン(rodorubicin)、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン;メトトレキサート、および5−フルオロウラシル(5−FU)などの代謝拮抗物質;デノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサートなどの葉酸アナログ;フルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニンなどのプリンアナログ;アンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロキシウリジンなどのピリミジンアナログ;カルステロン(calusterone)、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトン(testolactone)などのアンドロゲン類;アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタンなどの抗副腎剤(anti−adrenals);フロリニン酸(frolinic acid)などの葉酸補給剤;アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;エニルウラシル;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトラキサート(edatraxate);デホファミン(defofamine);デメコルシン;ジアジクオン;エルホルニチン(elfornithine);酢酸エリプチニウム;エポチロン;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシウレア;レンチナン;ロニダイニン;メイタンシンおよびアンサミトシンなどのメイタンシノイド;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラエリン;ペントスタチン;フェナメット(phenamet);ピラルビシン;ロソキサントロン;ポドフィリン酸;2−エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標)多糖複合体(JHS Natural Products、ユージーン,OR);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジクオン;2,2’,2”−トリクロロトリエチルアミン;トリコテセン(特にT−2トキシン、ベラクリン(verracurin)A、ロリジンAおよびアングイジン(anguidine));ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン(gacytosine);アラビノシド(「Ara−C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキソイド、例えば、TAXOL(登録商標)(パクリタキセル;Bristol−Myers Squibb Oncology.プリンストン、NJ.)、ABRAXANE(登録商標)(クレモホール不使用)、パクリタキセルのアルブミン加工ナノ粒子製剤(American Pharmaceutical Partners、シャンバーグ、イリノイ)、TAXOTERE(登録商標)(doxetaxel;Rhone−Poulenc Rorer、アントニー、フランス);クロランブシル、GEMZAR(登録商標:ゲンシタビン);6−チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;シスプラチンおよびカルボプラチンなどのプラチナ製剤;ビンブラスチン;エトポシド(VP−16);イホスファミド;ミトキサントロン;ビンクリスチン;NAVELBINE(登録商標)(ビノレルビン);ノバントロン;テニポシド;エダトレキサート;ダウノマイシン;アミノプテリン;カペシタビン(XELODA(登録商標));イバンドロネート;CPT−11;トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイン酸などのレチノイド;および薬学的に許容可能な塩、酸ならびに上記のいずれかの誘導体。
また、「化学療法剤」の定義に含まれるものは、次のものもある。(i)腫瘍でホルモン作用を調節又は阻害するように働く抗ホルモン剤、例えば抗エストロゲンおよび選択的エストロゲン受容体調節物質(SERM)であり、例えば、タモキシフェン(NOLVADEX(登録商標);クエン酸タモキシフェンを含む)、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストーン(onapristone)、およびFARESTON(登録商標)(クエン酸トレミフェン);(ii)副腎のエストロゲン産生を調節する酵素アロマターゼを阻害するアロマターゼ阻害剤、例えば4(5)−イミダゾール、アミノグルテチミド、MEGASE(登録商標)(酢酸メゲストロール)、AROMASIN(登録商標)(エキセメスタン;ファイザー)、フォルメスタン、ファドロゾール、RIVISOR(登録商標)(ボロゾール)、FEMARA(登録商標)(レトロゾール、Novartis)、およびARIMIDEX(登録商標)(アナストロゾール;AstraZeneca);(iii)抗アンドロゲン、例えばフルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、ロイプロリド、およびゴセレリン;並びにトロキサシタビン(1,3−ジオキソランヌクレオシドシトシン類縁体);(iv)プロテインキナーゼ抑制剤;(v)脂質キナーゼ抑制剤;(vi)アンチセンスオリゴヌクレオチド、特に異常細胞の増殖に結びつくシグナル伝達経路における遺伝子(例えばPKC−アルファ、Ralf、およびH−Ras)の発現を阻害するもの;(vii)リボザイム、例えばVEGF発現阻害剤(例えば、ANZIOZYME(登録商標))およびHER2発現阻害剤;(viii)遺伝子治療ワクチン等のワクチン、例えばALLOVECTIN(登録商標)、LEUVECTIN(登録商標)、およびVAXID(登録商標);PROLEUKIN(登録商標)rIL−2;LURTOTECAN(登録商標)などのトポイソメラーゼI阻害剤;ABARELIX(登録商標)rmRH;(ix)べバシズマブ(AVASTIN(登録商標)、Genentech)などの抗血管新生剤;および(x)上記のいずれかの薬学的に許容可能な塩、酸類および誘導体。
この出願で用いられる「プロドラッグ」という語は、親化合物または薬剤に比較して細胞に対する細胞毒性が低く、より活性な親形態に酵素的または加水分解で活性化され又は変換される本発明化合物の前駆体又は誘導体形態を意味する。例えば、Wilman、「Prodrugs in Cancer Chemotherapy」、Biochemical Society Transactions、14:375−382頁、615th Meeting、Belfast(1986)、およびStellaら、「Prodrugs:A Chemical Approach to Targeted Drug Delivery」、Directed Drug Delivery、Borchardtら(編)、247−267頁、Humana Press(1985)参照。本発明のプロドラッグは、限定するものではないが、より細胞毒性活性のある遊離の薬剤に転換可能なホスフェート含有プロドラッグ、チオホスフェート含有プロドラッグ、スルフェート含有プロドラッグ、ペプチド含有プロドラッグ、D−アミノ酸修飾プロドラッグ、グリコシル化プロドラッグ、βラクタム含有プロドラッグ、任意に置換されたフェノキシアセトアミド含有プロドラッグ、任意に置換されたフェニルアセトアミド含有プロドラッグ、5−フルオロシトシンおよび他の5−フルオロウリジンプロドラッグを含む。本発明で使用されるプロドラッグ形態に誘導体化することができる細胞障害性薬剤の例には、本発明の化合物および上記に記載された化学療法剤が含まれるが、これに限定されない。
「代謝物」は、特定の化合物またはその塩の生体内における代謝により生成される生成物である。化合物の代謝物は、当該技術において公知の慣用技術を用いて同定され、その活性は、ここに記載されたような試験法を用いて求められる。そのような生成物は、例えば、投与される化合物の酸化、還元、加水分解、アミド化、脱アミノ化、エステル化、脱エステル化、酵素的切断などで生じる。従って、本発明は、本発明の化合物の代謝物を含み、本発明の化合物を、それらの代謝生成物を得るのに充分な時間哺乳動物に接触させることを含む方法により得られた化合物を含む。
「リポソーム」は、種々の型の脂質、リン脂質および/又は界面活性剤からなる小型の小胞であり、哺乳動物への薬物(ここで記載されるPI3キナーゼ抑制剤、場合により化学療法剤)の送達に有用である。リポソームの成分は、通常は生体膜の脂質配列に類似する二層形式に配列させる。
「添付文書」という語は、適応、用途、服用量、投与、禁忌および/又はその治療薬の用途に関する警告についての情報を含む、治療薬の商業的包装中に慣習的に含められた指示書を指す。
「キラル」という語は、鏡像パートナーの重ね合わせ不可能な性質を有する分子をいい、一方、用語「アキラル」は、鏡像パートナーを重ね合わせることができる分子をいう。
「立体異性体」という語は、同一の化学的組成を有するが、原子または基の空間的配置が異なる化合物をいう。
「ジアステレオマー」は、2つまたはそれを超えるキラリティの中心を有し、その分子が互いに鏡像ではない立体異性体をいう。ジアステレオマーは、異なる物理的性質(例えば、融点、沸点、スペクトルの特性、および反応性)を有する。ジアステレオマーの混合物を、電気泳動およびクロマトグラフィなどの高分解能分析手順下で分離することができる。
「エナンチオマー」は、互いに重ね合わせ不可能な鏡像である化合物の2つの立体異性体をいう。
本明細書中で使用される立体化学的定義および慣習は、一般に、S.P.Parker編、McGraw−Hill Dictionary of Chemical Terms(1984)McGraw−Hill Book Company、ニューヨーク;および、Eliel、E.およびWilen、S.、「Stereochemistry of Organic Compounds」 John Wiley&Sons、Inc.、ニューヨーク、1994に従う。本発明の化合物は、非対象またはキラル中心を含み、それにより異なる立体異性体の形態が存在する。本発明の化合物は、ジアステレオマー、エナンチオマーおよびアトロプ異性体、ならびに、ラセミの混合物などのそれらの混合物を含む(これに限定されない)。全ての立体異性体は、本発明の一部を形成することを意図する。多数の有機化合物は、光学的に活性な形態で存在する(すなわち、これらは、平面偏光面を回転する能力を有する)。光学的に活性な化合物の説明では、接頭辞DおよびLまたはRおよびSを使用して、そのキラル中心についての分子の絶対配置を示す。接頭辞dおよびlまたは(+)および(−)を使用して、化合物による平面偏光の回転の表示を示し、(−)またはlは、化合物が左旋性を示すことを意味する。(+)またはdの接頭辞を有する化合物は、右旋性を示す。特定の化学構造について、これらの立体異性体は、これらが互いに鏡像であることを除いて同一である。特定の立体異性体を、エナンチオマーということもでき、このような異性体の混合物を、しばしば、エナンチオマー混合物と呼ぶ。エナンチオマーの50:50混合物を、ラセミ混合物またはラセミ体といい、化学反応または化学的過程で立体選択または立体特異性がない場合に起こり得る。「ラセミ混合物」および「ラセミ体」という語は、光学活性を欠く2つのエナンチオマー種の等モル混合物をいう。
「互変異性体」または「互変異性形態」という語は、低エネルギー障壁を介して相互転換可能な異なるエネルギーの構造異性体をいう。例えば、プロトン互変異性体(プロトトロピー互変異性体としても公知)には、プロトンの移動による相互変換(ケト−エノールおよびイミン−エナミン異性化など)が含まれる。原子価互変異性体には、いくつかの結合電子の再編成による相互変換が含まれる。
本明細書中で使用される、「薬学的に許容可能な塩」という語句は、本発明の化合物の薬学的に許容可能な有機塩または無機塩をいう。典型的な塩には、硫酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、過リン酸塩、イソニコチン酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、オレイン酸塩、タンニン酸塩、パントテン酸塩、重酒石酸塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、サッカリン酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩「メシル酸塩」、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、およびパモ酸塩(すなわち、1,1’メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸塩))が含まれるが、これらに限定されない。薬学的に許容可能な塩は、酢酸イオン、コハク酸イオン、または他のカウンターイオンなどの別の分子の含有を含み得る。カウンターイオンは、親化合物の電荷を安定化する任意の有機部分または無機部分であり得る。さらに、薬学的に許容可能な塩は、その構造中に1を超える荷電原子を有し得る。複数の荷電原子が薬学的に許容可能な塩の一部である例は、複数のカウンターイオンを有し得る。したがって、薬学的に許容可能な塩は、1または複数の荷電原子および/または1つまたは複数のカウンターイオンを有し得る。
本発明の化合物が塩基の場合、薬学的に許容可能な望ましい塩は、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸、リン酸などの無機酸、または酢酸、マレイン酸、琥珀酸、マンデル酸、フマル酸、マロン酸、ピルビン酸、シュウ酸、グリコール酸、サリチル酸、ピラノシジル酸(グルクロン酸またはガラクツロン酸など)、αヒドロキシ酸(クエン酸または酒石酸など)、アミノ酸(アスパラギン酸またはグルタミン酸など)、芳香族酸(安息香酸または桂皮酸など)、またはスルホン酸(p−トルエンスルホン酸またはエタンスルホン酸など)などの有機酸などで遊離塩基を処理することにより、当該技術分野において利用可能な適当な任意の方法により製造され得る。
本発明の化合物が酸の場合、薬学的に許容可能な望ましい塩は、例えば、遊離の酸を、アミン(1級、2級または3級)、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物などの無機または有機の塩基で処理することにより、適当な任意の方法により製造され得る。適する塩の実例には、グリシンおよびアルギニンなどのアミノ酸、アンモニア、1級、2級、および3級アミン、ならびにピペリジン、モルホリンおよびピペラジンなどの環状アミンから誘導される有機塩、ならびにナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウム、マンガン、鉄、銅、亜鉛、アルミニウムおよびリチウムから誘導される無機塩が含まれるが、これらに限定されない。
「薬学的に許容可能な」という語句は、物質または組成物が、製剤に含まれる他の成分および/またはそれにより治療される哺乳動物と化学的および/または毒性学的に適合しなければならないことを示す。
「溶媒和物」は、1以上の溶媒分子と本発明の化合物の会合または複合体を意味する。溶媒和物を形成する溶媒の例には、イソプロパノール、エタノール、メタノール、DMSO、酢酸エチル、酢酸、およびエタノールアミンが含まれるが、これらに限定されない。「水和物」という用語は、溶媒分子が水である複合体を言う。
「保護基」という語は、一般的には、化合物上の他の官能基と反応する間、特定の官能性を遮断または保護するために使用される置換基をいう。例えば、「アミノ保護基」は、アミノ基と結合して化合物中のアミノ官能性を遮断または保護する置換基である。適切なアミノ保護基には、アセチル、トリフルオロアセチル、t−ブトキシカルボニル(BOC)、ベンジルオキシカルボニル(CBz)、および9−フルロレニルメチレンオキシカルボニル(Fmoc)が含まれる。同様に、「ヒドロキシ保護基」は、ヒドロキシ官能性を遮断または保護するヒドロキシル基の置換基をいう。適切な保護基にはアセチルとシリルが含まれる。「カルボキシル保護基」は、カルボキシル官能性を遮断または保護するカルボキシル基の置換基をいう。一般的なカルボキシル保護基には、フェニルスルホニルエチル、シアノエチル、2−(トリメチルシリル)エチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、2−(p−トルエンスルホニル)エチル、2−(p−ニトロフェニルスルフェニル)エチル、2−(ジフェニルホスフィノ)−エチル、およびニトロエチルなどが含まれる。保護基およびその使用の一般的説明については、T.W.Greene、Protective Groups in Organic Synthesis、John Wiley&Sons、ニューヨーク、1991を参照のこと。
「本発明の化合物」、および「本発明の複数の化合物」および「式IaおよびIbの化合物」という語は、式IaおよびIbの化合物および立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、ならびにその薬学的に許容可能な塩およびプロドラッグを含む。
「哺乳類」という語は、ヒト、マウス、ラット、モルモット、猿、犬、猫、馬、牛、豚、羊、および鶏を含むが、これらに限定されない。
PI3キナーゼ抑制化合物
本発明は、PI3キナーゼにより調節される疾患、状態および/または障害の治療に潜在的に有用な4−モルホリノチエノピリミジンおよびフラノピリミジン、ならびにそれらの医薬製剤を提供する。本化合物は、汎抑制剤として、アルファ、ベータ、ガンマ、およびデルタを含むp110アイソフォームを抑制しうる。本化合物は、p110アイソフォームの1つを選択的に抑制することにより、p110アイソフォーム選択的な抑制剤となりうる。
より詳細には、本発明は、下記式IaおよびIb
の化合物および立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、ならびにその薬学的に許容可能な塩を提供する:
[式中、
XはまたはS;
R1はH、F、Cl、Br、I、CN、−CR14R15−NR16R17、−CR14R15−NHR10、−(CR14R15)tNR10R11、−C(R14Rl5)nNR12C(=Y)R10、−(CR14R15)nNR12S(O)2R10、−(CR14R15)mOR10、−(CR14R15)nS(O)2R10、−(CR14R15)nS(O)2NR10R11、−C(OR10)R11R14、−C(R14)=CR18R19、−C(=Y)R10、−C(=Y)OR10、−C(=Y)NR10R11、−C(=Y)NR12OR10、−C(=O)NR12S(O)2R10、−C(=O)NRI2(CR14R15)mNR10R11、−NO2、−NHR12、−NR12C(=Y)R11、−NR12C(=Y)OR11、−NR12C(=Y)NR10R11、−NR12S(O)2R10、−NR12SO2NR10R11、−S(O)2R10、−S(O)2NR10R11、−SC(=Y)R10、−SC(=Y)OR10、C2−C12アルキル、C2−C8アルケニル、C2−C8アルキニル、C3−C12カルボシクリル、C2−C20ヘテロシクリル、C6−C20アリール、またはC1−C20ヘテロアリールから選択される;
R2は、H、F、Cl、Br、I、CN、CF3、−NO2、−C(=Y)R10、−C(=Y)OR10、−C(=Y)NR10R11、−(CR14R15)mNR10R11、−(CR14R15)nOR10、−(CR14R15)t−NRI2C(=O)(CR14R15)NR10R11、−NR12C(=Y)R10、−NR12C(=Y)OR10、−NR12C(=Y)NR10R11、−NR12SO2R10、OR10、−OC(=Y)R10、−OC(=Y)OR10、−OC(=Y)NR10R11、−OS(O)2(OR10)、−OP(=Y)(OR10XOR11)、−OP(OR10)(OR11)、SR10、−S(O)R10、−S(O)2R10、−S(O)2NR10R11、−S(O)(OR10)、−S(O)2(OR10)、−SC(=Y)R10、−SC(=Y)OR10、?−SC(=Y)NR10R11、C1−C12アルキル、C2−C8アルケニル、C2−C8アルキニル、C3−C12カルボシクリル、C2−C20ヘテロシクリル、C6−C20アリール、およびC1−C20ヘテロアリールから選択される;
R3は縮合二環系C4−C20ヘテロシクリルまたは縮合二環系C1−C20ヘテロアリール;
R10、R11およびR12は独立してH、C1−C12アルキル、C2−C8アルケニル、C2−C8アルキニル、C3−C12カルボシクリル、C2−C20ヘテロシクリル、C6−C20アリール、またはC1−C20ヘテロアリール、
またはR10およびR11は、それらが結合する窒素と一体となり、N、OまたはSから選択される1以上のさらなる環原子を任意に含む、飽和、一部不飽和、完全不飽和C3−C20複素環を任意に形成し、ここで前記複素環は、オキソ、(CH2)mOR10、NR10R11、CF3、F、Cl、Br、I、SO2R10、C(=O)R10、NR12C(=Y)R11、NR12S(O)2R11、C(=Y)NR10R11、C1−C12アルキル、C2−C8アルケニル、C2−C8アルキニル、C3−C20カルボシクリル、C2−C20ヘテロシクリル、C6−C20アリールおよびC1−C20ヘテロアリールから独立して選択される1以上の基で任意に置換される;
R14およびR15はH、C1−C12アルキル、または−(CH2)nアリールから独立して選択され、
またはR14およびR15はそれらが結合する原子と一体となり飽和、一部不飽和のC3−C12カルボサイクリック環を形成し、
R16およびR17は独立してH、C1−C12アルキル、C2−C8アルケニル、C2−C8アルキニル、C3−C12カルボシクリル、またはC6−C20アリールであり、
R18およびR19は、それらが結合する炭素と一体となりC3−C20複素環を形成し、
前記アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、CN、CF3、−NO2、オキソ、R10、−C(=Y)R10、−C(=Y)OR10、−C(=Y)NR10R11、−(CR14R15)nNR10R11、−(CR14R15)nOR10、−NR10R11、−NR12C(=Y)R10、−NR12C(=Y)OR11、−NR12C(=Y)NR10R11、−NR12SO2R10、=NR12、OR10、−OC(=Y)R10、−OC(=Y)OR10、−OC(=Y)NR10R11、−OS(O)2(OR10)、−OP(=Y)(OR10)(OR11)、−OP(OR10)(OR11)、SR10、−S(O)R10、−S(O)2R10、−S(O)2NR10R11、−S(O)(OR10)、−S(O)2(OR10)、−SC(=Y)R10、−SC(=Y)OR10、−SC(=Y)NRI0R11、任意に置換されたC1−C12アルキル、任意に置換されたC2−C8アルケニル、任意に置換されたC2−C8アルキニル、任意に置換されたC3−C12カルボシクリル、任意に置換されたC2−C20ヘテロシクリル、任意に置換されたC6−C20アリール、任意に置換されたC1−C20ヘテロアリール、−(CR14R15)t−NR12C(=O)(CR14R15)NR10R11 、および(CR4R5)t−NR10R11から独立して選択される1以上の基で任意に置換され;
YはO、S、またはNR12であり;
mは0、1、2、3、4、5または6であり;
nは1、2、3、4、5または6であり;および
tは2、3、4、5または6である]。
本発明の別の態様では、本発明は式IaおよびIbの化合物を提供する。
[式中、
XはOまたはSであり;
R1はH、−CR14R15−NR10R11、−(CR14R15)tNR10R11、−C(R14R15)nNR12C(=Y)R10、−(CR14R15)nNR12S(O)2R10、−(CR14R15)nOR10、−(CR14R15)nS(O)2R10、−(CR14R15)nS(O)2NR10R11、−C(=Y)R10、−C(=Y)OR10、−C(=Y)NR10R11、−C(=Y)NR12OR10、−C(=O)NR12S(O)2R10、−C(=O)NR12(CR14R15)mNR10R11、−NO2、−NHR12、−NR12C(=Y)R11、−NR12C(=Y)OR11、−NR12(=Y)NR10R11、−NR12S(O)2R10、−NR12SO2NR10R11、−S(O)2R10、−S(O)2NR10R11、−SC(=Y)R10、−SC(=Y)OR10、C2−C12アルキル、C2−C8アルケニル、C2−C8アルキニル、C3−C12カルボシクリル、C2−C20ヘテロシクリル、C6−C20アリール、またはC1−C20ヘテロアリールから選択され;
R2はH、F、Cl、Br、I、CN、CF3、−NO2、−C(=Y)R10、−C(=Y)OR10、−C(=Y)NR10R11、−(CR14R15)mNR10R11、−(CR14R15)nOR10、−(CR14R15)t−NR12C(=O)(CR14R15)NR10R11、−NRI2C(=Y)R10、−NR12C(=Y)OR10、−NR12C(=Y)NR10R11、−NR12SO2R10、OR10、−OC(=Y)R10、−OC(=Y)OR10、−OC(=Y)NR10R11、−OS(O)2(OR10)、−OP(=Y)(OR10)(OR11)、−OP(OR10)(OR11)、SR10、−S(O)R10、−S(O)2R10、−S(O)2NR10R11、−S(O)(OR10)、−S(O)2(OR10)、−SC(=Y)R10、−SC(=Y)OR10、−SC(=Y)NR10R11、C2−C12アルキル、C2−C8アルケニル、C2−C8アルキニル、C3−C12カルボシクリル、C2−C20ヘテロシクリル、C6−C20アリール、およびC1−C20ヘテロアリールから選択され;
R3は縮合二環系C2−C20ヘテロシクリルまたは縮合二環系C1−C20ヘテロアリールであり;
R10、R11およびR12は独立してH、C1−C12アルキル、C2−C8アルケニル、C2−C8アルキニル、C3−C12カルボシクリル、C2−C20ヘテロシクリル、C6−C20アリール、またはC1−C20ヘテロアリールであり、
またはR10およびR11はそれらが結合する窒素原子と一体となり、任意にN、OまたはSから選択されるさらなる1以上の環原子を含む飽和、部分不飽和または完全な不飽和のC3−C20複素環を任意に形成し、ここで前記複素環は、オキソ、(CH2)nOR10、NR10R11、CF3、F、Cl、Br、I、SO2R10、C(=O)R10、NR12C(=Y)R11、C(=Y)NR10R11、C1−C12アルキル、C2−C8アルケニル、C2−C8アルキニル、C3−C12カルボシクリル、C2−C20ヘテロシクリル、C6−C20アリールおよびC1−C20ヘテロアリールから独立して選択される1以上の基で任意に置換され;
R14およびR15は独立してH、C1−C12アルキル、または−(CH2)n−アリールから独立して選択され、
または14およびR15はそれらが結合する原子と一体となって飽和または部分不飽和のC3−C12カルボサイクリック環を形成し、
前記アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、CN、CF3、−NO2、オキソ、−C(=Y)R10、−C(=Y)OR10、−C(=Y)NR10R11、−(CRI4R15)nNR10R11、−(CR14R15)nOR10、−NR10R11、−NR12C(=Y)R10、−NR12C(=Y)OR11、−NR12C(=Y)NR10R11、−NR12SO2R10、=NR12、OR10、−OC(=Y)R10、−OC(=Y)OR10、−OC(=Y)NR10R11、−OS(O)2(OR10)、−OP(=Y)(OR10)COR11)、−OP(OR10)(OR11)、SR10、−S(O)R10、−S(O)2R10、−S(O)2NR10R11、−S(O)(OR10)、−S(O)2(OR10)、−SC(=Y)R10、−SC(=Y)OR10、−SC(=Y)NR10R11、C1−C12アルキル、C2−C8アルケニル、C2−C8アルキニル、C3−C12カルボシクリル、C2−C20ヘテロシクリル、C6−C20アリール、C1−C20ヘテロアリール、−(CR14R15)t−NR12C(=O)(CR14R15)NR10R11、および(CR4R5)t−NR10R11から独立して選択される1以上の基で任意に置換され;
YはO、S、またはNR12であり;
mは0、1、2、3、4、5または6であり;
nは1、2、3、4、5または6であり;および
tは2、3、4、5または6である]。
式IaおよびIbの化合物は位置異性体である。すなわちチエノピリミジン(X=硫黄)またはフラノピリミジン(X=酸素)環系における原子Xの配置が異なる。親分子の式IaおよびIbの化合物は以下の通りである。
本発明化合物には、それゆえに、4−モルホリノチエノピリミジンおよび4−モルホリノフラノピリミジン化合物の両方の位置異性体が含まれ、R1、R2、およびR3により表される置換された形態を以下に示す。
ある種の態様において、R1は−(CR14R15)tNR10R11(tは2または3であり、R10およびR11はそれらが結合している窒素と一体となってC3−C20ヘテロサイクリック環を形成する)である。
ある種の態様において、R1は−(CR14R15)nNR12S(O)2R10(nは1または2であり;R12、R14、およびR15は、独立してHおよびC1−C12アルキルから選択され;R10はC1−C12アルキルまたはC6−C20アリールである)である。
ある種の態様において、R1は−(CR14R15)nOR10(nは1または2であり、R10、R14、およびR15は、独立してHおよびC1−C12アルキルから選択される)である。
ある種の態様において、R1は−(CR14R15)nS(O)2R10(nは1または2であり、R14およびR15はHである)である。R10はC1−C12アルキルまたはC6−C20アリールであり得る。
ある種の態様において、R1は−(CR14R15)nS(O)2NR10R11(nは1または2であり、R14およびR15はHである)である。
ある種の態様において、R1は−C(=Y)NR10R11(YはOであり、R10およびR11はそれらが結合する窒素と一体となってC2−C20ヘテロサイクリック環を形成する)である。R10およびR11は、それらが結合する窒素と一体となってモルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、およびピロリジニルから選択されるC2−C20ヘテロサイクリック環を形成する。
ある種の態様において、R1は−C(=Y)NR10R11(YはOであり、R10およびR11は独立してHおよびC1−C12アルキルから選択される)である。
ある種の態様において、R1は−C(=Y)NR10R11(YはOであり、R10およびR11は独立してH,C3−C12カルボシクリル、C2−C20ヘテロシクリル、C6−C20アリール、およびC1−C20ヘテロアリールから選択される。)である。
ある種の態様において、R1は−NHR12(R12はC3−C12カルボシクリル、C2−C20ヘテロシクリル、C6−C20アリール、またはC1−C20ヘテロアリールである)である。R12はフェニルまたは4−ピリジルであってもよい。
ある種の態様において、R1は−NR12C(=Y)R11(YはOであり、R12はHまたはC1−C12アルキルであり、およびR11はC1−C12アルキル、C3−C12カルボシクリル、C2−C20ヘテロシクリル、C6−C20アリール、またはC1−C20ヘテロアリールである)である。R11は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、2、2−ジメチルプロピル、およびtert−ブチルを含むが、これに限定されない。R11は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルも含むがこれに限定されない。
ある種の態様において、R1は−NR12S(O)2R10(R12はHまたはC1−C12アルキル、およびR10はC1−C12アルキル、C3−C12カルボシクリル、C2−C20ヘテロシクリル、C6−C20アリール、またはC1−C20ヘテロアリール)である。
ある種の態様において、R1はS(O)2NR10R11(R10およびR11は、それらが結合する窒素と一体となってモルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、およびピロリジニルから選択されるC2−C20ヘテロサイクリック環を形成する。)である。
ある種の態様において、R1はS(O)2NR10R11(R10およびR1iは独立してHおよびC1−C12アルキルから選択される)である。R10およびR11は、独立してH、置換されたエチル、および置換されたプロピルから選択されてよい。
ある種の態様において、R1はC2−C12アルキルである。
ある種の態様において、R1はC2−Csアルケニルである。
ある種の態様において、R1はC2−C8アルキニルである。C2−C8アルキニルは、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、およびピロリジニルを含むがそれに限定されないC2−C20ヘテロシクリルで置換されてもよい。
ある種の態様において、R1は下記群より選択される:
ある種の態様において、R1はフェニルなどのC6−C20アリールである。
ある種の態様において、R1はC3−C12カルボシクリルである。
ある種の態様において、R1はC2−C20ヘテロシクリルである。
ある種の態様において、R1は2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、または5−ピリミジニルなどのC1−C20ヘテロアリールである。
ある種の態様において、R2はHである。
ある種の態様において、R2はメチル(CH3)である。
R3の代表的な態様には、1H−インダゾール、1H−インドール、インドリン−2−オン、1−(インドリン−1−イル)エタノン、1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール、1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン、1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン、1H−ベンゾ[d]イミダゾール、1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2(3H)−オン、1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン、1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン、3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン、7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、7H−プリン、1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン、5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン、2−アミノ−1H−プリン−6(9H)−オン、キノリン、キナゾリン、キノキサリン、イソキノリン、イソキノリン−1(2H)−オン、3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン、3,4−ジヒドロキノリン−2(1H)−オン、キナゾリン−2(1H)−オン、キノキサリン−2(1H)−オン、1,8−ナフチリジン、ピリド[3,4−d]ピリミジン、およびピリド[3,2−b]ピラジンが含まれるがこれらに限定されない。
式IaおよびIbによるピリミジン環のC−2位へのR3基の結合サイトは、縮合二環系C4−C20ヘテロシクリルまたは縮合二環系C1−C20ヘテロアリール基R3基の炭素(炭素−結合)、窒素(窒素−結合)または酸素(酸素−結合)原子のいずれにおいてでもよい。
R3の代表的な態様には、以下の群が含まれる。ただし、波線は、ピリミジン環に結合するサイトを示す。:
ただし、波線は、結合するサイトを示す。
R3の代表的な態様には、上記に具体的に挙げられたものを含む縮合二環系C4−C20ヘテロシクリルおよび縮合二環系C1−C20ヘテロアリールであり、F、Cl、Br、I、CN、CF3、−NO2、オキソ、−C(=Y)R10、−C(=Y)OR10、−C(=Y)NR10R11、−(CR14R15)nNR10R11、−(CR14R15)nOR10、−NR10R11、−NR12C(=Y)R10、−NR12C(=Y)OR11、−NR12C(=Y)NR10R11、−NR12SO2R10、=NR12、OR10、−OC(=Y)R10、−OC(=Y)OR10、−OC(=Y)NR10R11、−OS(O)2(OR10)、−OP(=Y)(OR10)(OR11)、−OP(OR10)(OR11)、SR10、−S(O)R10、−S(O)2R10、−S(O)2NR10R11、−S(O)(OR10)、−S(O)2(OR10)、−SC(=Y)R10、−SC(=Y)OR10、−SC(=Y)NRI0R11、C1−C12アルキル、C2−C8アルケニル、C2−C8アルキニル、C3−C12カルボシクリル、C2−C20ヘテロシクリル、C6−C20アリール、C1−C20ヘテロアリール、−(CR14R15)t−NR12C(=O)(CRI4RI5)NR10R11、および(CR4R5)t−NR10R11から独立して選択される1以上の基で置換されたものが含まれる。
本発明の式Iaおよび式Ibの化合物は、非対称中心またはキラル中心を含み得、したがって、異なる立体異性体形態で存在する。本発明の化合物の全ての立体異性体形態(ジアステレオマー、エナンチオマー、およびアトロプ異性体ならびにラセミ混合物などのそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない)が本発明の一部を形成することが意図される。
さらに、本発明は、全ての幾何異性体および位置異性体を含む。例えば、式IaおよびIbの化合物が二重結合または縮合環を組み込む場合、シス型およびトランス型ならびにそれらの混合物は、本発明の範囲内に含まれる。単一の位置異性体および位置異性体の混合物も本発明の範囲内に含まれる。
本明細書中に示した構造では、任意の特定のキラル原子の立体化学が特定されていない場合、全ての立体異性体が意図され、本発明の化合物として含まれる。立体化学が特定の配置を示す黒塗りのV字形(solid wedge)または破線で特定されている場合、立体異性体を記載のように特定し、定義している。
本発明の化合物は、非溶媒和形態ならびに水およびエタノールなどの薬学的に許容可能な溶媒との溶媒和形態で存在してもよく、本発明は溶媒和形態および非溶媒和形態の両方を含むことが意図される。
本発明の化合物は、異なる互変異性体形態で存在することも可能であり、全てのこのような形態が本発明の範囲内に含まれる。「互変異性体」または「互変異性体形態」という語は、低エネルギー障壁を介して相互転換可能な異なるエネルギーの構造異性体をいう。例えば、プロトン互変異性体(プロトトロピー互変異性体として知られる)には、プロトンの移動による相互変換(ケト−エノールおよびイミン−エナミン異性化など)が含まれる。原子価互変異性体には、いくつかの結合電子の再編成による相互変換が含まれる。
本発明はまた、1つまたは複数の原子が自然界で通常見出される原子質量または質量数と異なる原子質量または質量数を有する原子と置換されているという事実のほかは、本明細書中に引用した化合物と同一である本発明の同位体標識化合物をも含む。任意の特定の原子または元素の全ての同位体は、本発明の化合物およびその使用の範囲内であることが意図される。本発明の化合物に組み込むことができる例示的同位体には、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、塩素、ヨウ素の同位体(2H、3H、11C、13C、14C、13N、15N、150、170、180、32P、33P、35S、18F、36Cl、123Iおよび125Iなど)が含まれる。本発明の特定の同位体標識化合物(例えば、3Hおよび14Cで標識されたもの)は化合物および/または基質の組織分布アッセイに有用である。
トリチウム化(3H)および炭素−14(14C)同位体は、その調製の容易さや検出可能性で有用である。さらに、重水素(すなわち、2H)などのより重い同位体との置換が、優れた代謝安定性(例えば、インビボでの半減期の増加または必要な投薬量の減少)をもたらし、何らかの治療上の利点を得ることができ、したがって、ある環境においては好ましい場合がある。15O、13N、11C、および18Fなどの陽電子放出同位体は、基質受容体の占有を試験するための陽電子放出断層撮影法(PET)に有用である。本発明の同位体標識化合物を、一般に、下記の方法および/または実施例に記載された手順と類似の手順に従い、同位体標識試薬と非同位体標識試薬とを置換することによって調製することができる。
式IaおよびIb化合物の調製
式IaおよびIbのチエノピリミジンおよびフラノピリミジン化合物は、特に本明細書を考慮し、化学技術分野において周知の類似の方法を含む合成ルートにより合成され得る。出発物質は、一般的にAldrich化学(ミルウォーキー、WI)などのコマーシャルソースから入手でき、または当業者に周知の方法(例えば、一般的にLouisF.FieserおよびMary Fieser、Reagents for Organic Synthesis,v.1−19,Wiley,N.Y.(1967−1999編)に、あるいはBeilsteins Handbuch der organischen Chemie,4,Aufl.編、Springer−Verlag,Berlin、別冊を含む(また、Beilsteinオンラインデータベースによっても入手可能である)に記載された方法による調製)を用いて用意に調製できる。
ある種の態様において、式IaまたはIbの化合物は、チオフェン、フラン、ピリミジン(US6608053;US6492383;US6232320;US6187777;US3763156;US3661908;US3475429;US5075305;US2003/220365;GB1393161;WO93/13664;)や、Comprehensive Heterocyclic Chemistry,KatritzkyおよびRees編,Pergamon Press,1984に記載された他のヘテロ環化合物を調製するための周知の手順を用いて容易に調製され得る。
式IaおよびIbの化合物は、単独に、または、少なくとも2、例えば5〜1,000化合物、または10〜100化合物を含む化合物ライブラリーとして調製され得る。式IaまたはIbの化合物のライブラリーは、当業者に公知の手順で「切断および混合」の組み合わせ手法(a combinatorial ‘split and mix’ approach)または、液相または固相化学を用いた多重平行合成(multiple parallel syntheses)により調製される。本発明のさらなる局面によると、少なくとも2化合物を含む化合物ライブラリー、またはそれらの薬学的に許容可能な塩が提供される。
具体的な趣旨に関し、方法1−7は、本発明の化合物と主要な中間体を調製するための一般的な方法を示す。個々の反応工程のより詳細な記述に関しては、以下の実施例の項を参照のこと。当業者は、本発明化合物の合成に他の合成ルートが用いられてよいことを理解する。以下に述べる本方法において特定の出発物質や試薬を示しているが、別の出発物質や試薬も、種々の誘導体および/または反応条件を提供するために容易に置換することができる。さらに、以下に記載された本方法により調製される化合物の多数は、当業者に公知の化学技術常識を用い本明細書を考慮しさらに修飾することができる。
式IaおよびIbの化合物の調製において、中間体の反応と関係のない官能性(例えば、1級または2級アミン)の保護が必要となり得る。そのような保護の必要性は反応と関係のない官能性の性質や調製方法の条件によって異なる。適するアミノ保護基にはアセチル、トリフルオロアセチル、t−ブトキシカルボニル(BOC)、ベンジルオキシカルボニル(CBz)および9−フルオレニルメチレンオキシカルボニル(Fmoc)が含まれる。そのような保護の必要性は、当業者によって容易に判断できる。保護基またはその使用の一般的な詳細に関しては、T.W.Greene,Protective Group in Organic Synthesis,John Wiley&Sons、ニューヨーク、1991を参照のこと。
方法1は、2−カルボキシエステル、3−アミノチオフェン(X=S)およびフラン(X=O)試薬、ならびに2−アミノ、3−カルボキシエステルチオフェン(X=S)およびフラン(X=O)試薬(それぞれ51および52)(XはOまたはS;HalはCl、Br、またはI;およびR1、R2、およびR10は式IaおよびIb化合物で定義した通り。)から、あるいはそれらの前駆物質またはプロドラッグから、チエノピリミジンおよびフラノピリミジン中間体55および56を調製するための一般的方法を示す。
方法2は、ビス−ハロチエノピリミジンおよび4−モルホリノフラノピリミジン中間体57および58からの4−ハライドを、塩基性条件下で有機溶媒中モルホリンと選択的に置換し、2−ハロ,4−モルホリノチエノピリミジンおよび4−モルホリノフラノピリミジン化合物(それぞれ59および60)(XはOまたはSであり;HalはCl、Br、またはIであり;R1およびR2は、式IaおよびIb化合物で定義した通り。)、あるいはそれらの前駆物質またはプロドラッグを調製するための一般的方法を示す。
方法3は2−ハロ,4−モルホリノ,6−ヒドロゲンチエノピリミジンおよび4−モルホリノフラノピリミジン化合物61および62(R1はHである)の6位を誘導体化する一般的方法を示す。61または62をリチウム化試薬で処理し、6位のプロトンを除去し、続いてアシル化試薬R10C(O)Z(Zは、ハライド、NHSエステル、カルボキシレート、またはジアルキルアミノなどの脱離基である。)を加え、2−ハロ,4−モルホリノ6−アシルチエノピリミジンおよび4−モルホリノフラノピリミジン化合物63および64(XはOまたはSであり;HalはCl、Br、またはIであり;R2およびR10は、式IaおよびIb化合物で定義した通り。)、あるいはそれらの前駆物質またはプロドラッグを得る。6−ホルミル化合物(R10=H)を調製するR10C(O)Zの例はN,N’−ジメチルホルムアミド(DMF)である。
方法4は2−ハロピリミジン中間体(65および66)と縮合二環系ヘテロ環またはヘテロアリールボロン酸(R15=H)またはエステル(R15=アルキル)試薬67とのスズキ型カップリングにより、式IaおよびIbの2−縮合二環系ヘテロ環またはヘテロアリール(FBHy)、4−モルホリノチエノピリミジンおよび4−モルホリノフラノピリミジン化合物(68および69)(XはOまたはSであり;HalはCl、Br、またはIであり;R1およびR2は式IaおよびIb化合物で定義した通り。)、あるいはそれらの前駆物質またはプロドラッグを調製するための一般的方法を示す。スズキ反応の論説については、Miyauraら、(1995)Chem.Rev.95:2457−2483;Suzuki,A.(1999)J.Organomet.Chem.576:147−168;Suzuki,A. in Metal−Catalyzed Cross− Coupling Reactions,Diederich,F.,Stang,P.J.,編,VCH,Weinheim,DE(1998),pp49−97を参照のこと。PdCl2(PPh3)2、Pd(PPh3)4、Pd(OAc)2、PdCl2(dppf)−DCM、Pd2(dba)3/Pt−Bu)3(Owensら、(2003)Bioorganic&Med.Chem.Letters、13:4143−4145;Molanderら、(2002) Organic Letters、4(11):1867−1870;US6448433)などの任意のパラジウム触媒が、スズキ型クロスカップリングに主として用いられる。
方法5は、化合物72および73のアルキニル化誘導体の調製に用いられるアルキン71の合成の一般的方法を示す。プロパルギルアミン71は、臭化プロパルギル70と、式R10R11NH(R10およびR11は独立してH、アルキル、アリールおよびヘテロアリールから選択され、R10およびR11はそれらが結合する窒素と一体となりヘテロサイクリック環を形成する。)のアミンとの適当な塩基(CS2CO3等)の存在下での反応により調製される。アルキニルアミン類および関連する合成法の論説に関しては、Booker−Milburn,K.I.,Comprehensive Organic Functional Group Transformations(1995),2:1039−1074;およびViehe,H.G.,(1967) Angew.Chem.,Int.Ed.Eng.,6(9):767−778を参照のこと。アルキン71は続いて中間体72(X2=臭素またはヨウ素)または73(ソノガシラカップリングにより)と反応させ、それぞれ化合物74および75(XはOまたはSであり、R2およびR3は式IaおよびIb化合物で定義した通り。)、あるいはそれらの前駆物質またはプロドラッグを得ても良い。
方法6
方法6は化合物72および73のアルキニル化誘導体の調製に用いられるアルキン77の合成の一般的方法を示す。Gem−ジアルキルプロパルギルアミン77は、Zaragoza,F.ら、(2004)J.Med.Chem.,47:2833に記載された方法を用いて調製される。方法10に従い、gem−ジアルキルクロライド76(R14およびR15は独立してメチル、エチルまたは他のアルキル基である。)を式R10R11NHのアミン(R10およびR11は独立してH、アルキル、アリールおよびヘテロアリールから選択され、R10およびR11はそれらが結合する窒素と一体となってヘテロサイクリック環を形成する。)と、CuClおよび適当な塩基(例えばTEAなど)の存在下で反応させ、アルキン77を調製する。アルキン77は中間体72または73と反応させ(ソノガシラカップリングにより)、それぞれ化合物78および79(XはOまたはSであり、R2およびR3は式IaおよびIb化合物で定義した通り。)、あるいはそれらの前駆物質またはプロドラッグを得る。
方法7
方法7は、化合物72および73のアルキニル化誘導体の調製に用いられるアルキン81の合成の一般的方法を示す。But−3−イン−1−アミン81(R14およびR15は独立してH、アルキル、アリール、ヘテロアリール、または14およびR15はそれらが結合する炭素原子と一体となって炭素環またはヘテロサイクリック環を形成する。)は、アルキン80(LG=トシラートまたは他の脱離基)と式R10R11NH(R10およびR11は独立してH、アルキル、アリールおよびヘテロアリールから選択され、R10およびR11はそれらが結合する窒素と一体となりヘテロサイクリック環を形成する。)のアミンとから、Olomucki M.ら、(1960)Ann.Chim.5:845に記載された手順を用いて調製される。アルキン81は続いて本明細書に示された方法5および7に従い、中間体72または73(ソノガシラカップリングにより)と反応させ、それぞれ化合物82および83(XはOまたはSであり、R2およびR3は式IaおよびIb化合物で定義した通り。)、あるいはそれらの前駆物質またはプロドラッグが得られる。
分離方法
本発明の化合物の調製方法において、他方からおよび/または出発物質から反応生成物を分離するのは好都合である。各工程または一連の工程の所望の生成物を当該分野の技術常識により、分離および/または精製し(以下、分離とする)所望の均質度を得る。通常、そのような分離には、多相抽出、溶媒や混合溶媒からの結晶化、蒸留、昇華、またはクロマトグラフィが含まれる。クロマトグラフィには、例えば逆相および正相;サイズ排除;イオン交換;高、中および低圧液体クロマトグラフィ法および機器;少量分析;擬似移動床法(SMB)および分取薄相または厚相クロマトグラフィ、ならびに少量薄相およびフラッシュクロマトグラフィの技術の種々の方法が含まれうる。
別種の分離方法には、所望の生成物、未反応出発物質、反応副産物などに結合し、あるいは分離可能とすべく選択された試薬で、混合物を処理することが含まれる。そのような試薬には活性炭、モレキュラシーブ、イオン交換媒体などの吸着剤や吸収剤が含まれる。また、該試薬は、塩基性物質の場合は、酸類、酸性物質の場合には塩基類とすることもでき、抗体、結合タンパク質などの結合試薬、クラウンエーテル類などの選択的なキレート剤、液体/液体イオン抽出試薬(LIX)などが含まれる。
物質が有する性質に応じ、適切な分離方法の選択がなされる。例えば、蒸留や昇華における沸点や分子量、クロマトグラフィにおける極性官能基の存在・不存在、多相抽出における酸または塩基性媒体中の物質の安定性などである。当業者は所望の分離を達成するのに最も可能性の高い技術を適用する。
ジアステレオ混合物は、クロマトグラフィおよび/または分別結晶などの当業者に周知の方法により、それらの物理化学的相違に基づき個々のジアステレオマーに分離される。エナンチオマーは、エナンチオマー混合物を適当な光学活性化合物(例えば、キラルアルコールやMosher’s酸クロライドなどのキラル助剤)で反応させジアステレオマー混合物に変換することによりジアステレオマーを分離し、個々のジアステレオ異性体に変換(例えば、加水分解)し、対応する純粋なエナンチオマーを得ることができる。また、本発明の化合物のいくつかはアトロプ異性体(例えば、ビアリールで置換されたもの)を有し、それらも本発明の一部とみなされる。エナンチオマーもキラルHPLCカラムの使用により分離可能である。
例えば、エナンチオマーなどの、実質的にその立体異性体を含まない単一の立体異性体は、光学活性分割剤(Eliel,E.およびWilen,S.「Stereochemistry of Organic Compounds,」John Wiley&Sons,Inc.,ニューヨーク、1994;Lochmuller,C.H.,(1975)J.Chromatogr.,113(3):283−302)を用いたジアステレオマーの形成などの方法を用いてラセミ混合物の分割により得られる。本発明のキラル化合物のラセミの混合物は、(1)キラル化合物とのイオン性ジアステレオマー塩の形成、および分別結晶または他の方法による分離、(2)キラル誘導化試薬とのジアステレオマー化合物の形成、ジアステレオマーの分離、純粋な立体異性体への変換、および(3)直接的なキラル条件下での実質的に純粋なまたは濃縮立体異性体の分離(参照:「Drug Stereochemistry,Analytical Methods and Pharmacology」,Irving W.Wainer,編 Marcel Dekker,Inc.,ニューヨーク(1993)を含む適当な方法により分離または精製できる。
方法(1)のもとでは、ジアステレオ塩マーは、ブルシン、キニン、エフェドリン、ストリキニーネ、α−メチル−β−フェニルエチルアミン(アンフェタミン)などの鏡像異性的に純粋なキラル塩基と、カルボン酸やスルホン酸などの酸性官能性を有する非対称化合物との反応によって形成できる。ジアステレオマー塩は、分別結晶やイオン性クロマトグラフィによる分離に導かれる。アミノ化合物の光学異性体の分離のために、カンファースルホン酸、酒石酸、マンデル酸や乳酸などのキラルカルボン酸やスルホン酸の添加によりジアステレオマー塩を形成し得る。
また、(2)方法により、分割される基質は、キラル化合物の1つのエナンチオマーと反応し、一対のジアステレオマーを形成する(E.およびWilen,S.「Stereochemistry of Organic Compounds」,John Wiley&Sons,Inc.、1994、p.322)。ジアステレオマー化合物は、非対称化合物をメチル誘導体などのエナンチオマー的にピュアなキラル誘導体化試薬と反応させることにより形成され、続いてジアステレオマーの分離と加水分解により純粋なまたは濃縮したエナンチオマーが得られる。光学純度の測定方法にはメチルエステルなどのキラルエステル類、例えば、塩基存在下における(−)クロロギ酸メチル、またはMosherエステル、α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フェニルアセテート(Jacob III、J.Org.Chem.,(1982)47:4165)、のラセミの混合物を製造し、2種のアトロプ異性体のエナンチオマーやジアステレオマーの存在については1HNMRスペクトルを解析することが含まれる。アトロプ異性化合物の安定なジアステレオマーは、アトロプ異性ナフチル−イソキノリン(WO96/15111)の分離方法に従い、正相および逆相クロマトグラフィにより、分離し、単離することができる。方法(3)により、2種のエナンチオマーのラセミの混合物は、キラル固定相(「Chiral Liquid Chromatography」(1989)W.J.Lough,Ed.,Chapman and Hall,ニューヨーク;Okamoto,J.Chromatogr.,(1990)513:375−378)を用いたクロマトグラフィにより分離できる。富化あるいは精製されたエナンチオマーは、旋光や円偏光二色性など、非対称炭素原子を有する他のキラル分子を識別する方法により区別される。
生物学的評価
式IaまたはIbの化合物のPI3キナーゼ活性の活性測定法は、多数の直接的および間接的な測定方法によりなされる。ここに示されたある種の代表的な化合物を調製し、特性を決定し、それらのPI3K結合活性(実施例364および365)、腫瘍細胞に対するin vitro活性(実施例366)をアッセイした。PI3K結合活性の範囲は、1nM(ナノモル)未満から約10μM(マイクロモル)であった。本発明のある種の具体的化合物はPI3K結合活性のIC50値が10nM未満であった。本発明のある化合物は、腫瘍細胞に基づく活性のIC50値が100nM未満であった。
式IaおよびIbの化合物は、汎抑制剤としてアルファ、ベータ、ガンマ、およびデルタを含むp110触媒サブユニットアイソフォームを抑制する。式IaおよびIbのある種の化合物は、p110アイソフォーム;アルファ、ベータ、ガンマ、またはデルタのうちの1つを選択的に抑制するp110アイソフォーム選択的抑制剤である。本発明の一態様はp110アルファ選択的な抑制剤である式IaまたはIbの化合物である。p110選択的な抑制剤は他のp110アイソフォームの抑制に関連した可能性のある毒性による毒性のリスクを軽減できる。式IaおよびIbのある種の化合物は2または3以上のp110アイソフォームに主要に結合能を有することによりp110アイソフォーム汎抑制剤となりうる。本発明の一態様は、PI3K汎抑制剤である式IaまたはIbの化合物である。
p110アイソフォーム アルファ、ベータ、デルタ、およびガンマの精製された調製物に対する表1aおよび1bの式IaおよびIbの化合物の結合性をScintillation Proximity アッセイ(SPA)により測定し、結合活性(IC50μMol)およびアルファに対するベータ、デルタ、およびガンマアイソフォーム結合の選択性を求めた(実施例365)。この値を表2に示す。
式IaおよびIbの代表的な化合物の細胞毒性または細胞増殖抑制活性を以下のように測定した:細胞培養培地において哺乳動物腫瘍細胞株の増殖を確立し、式IaまたはIbの化合物を加え、約6時間から約5日の間細胞を培養し;細胞生存度を測定した(実施例366)。細胞を用いたin vitroアッセイは生存度、すなわち、増殖(IC50)、細胞毒性(EC50)、およびアポトーシス誘導(カスパーゼ活性化)の測定を使用した。
式IaおよびIbの代表的な化合物のin vitro活性を、Promega Corp.,マディソン、WIから商業的に利用可能な細胞増殖アッセイ、CellTiter−Glo(登録商標)細胞生存度発光アッセイにより測定した(実施例366)。この均一アッセイ法はColeopteronのルシフェラーゼ(US5583024;US5674713;US5700670)の組み換え型発現に基づいており、ATP存在の定量化、代謝的に活性な細胞の指標に基づいて、培養中の生存細胞の数を求める(Crouchら、(1993)J.Immunol.Meth.160:81−88;US6602677)。CellTiter−Glo(登録商標)アッセイを96または384ウェル方式で、自動ハイスループットスクリーニング(HTS)(Creeら、(1995) Anticancer Drugs、6:398−404)に適用できるようにして実施した。均一アッセイ手順には1種類の試薬(CellTiter−Glo(登録商標)試薬)を血清添加培地で培養された細胞に直接添加することが含まれる。細胞洗浄、培地の除去および幾度ものピペット分注工程は必要ない。この系は、試薬添加および混合後10分後に384ウェル方式において、15細胞/ウェル程度検知できる。
均一な「添加−混合−測定」フォーマットは、細胞溶解とATP存在量に比例した発光シグナルの発生をもたらす。ATP量は培養中に存在する細胞数に直接比例する。CellTiter−Glo(登録商標)アッセイは、ルシフェラーゼ反応により「グロー型(glow−type)」発光シグナルを生成し、使用する細胞型と培地により、一般的に5時間より長い半減期を有する。生存細胞は、相対発光単位(RLU)と相関がある。基質、すなわち甲虫のルシフェリンは、組み換え型ホタルルシフェラーゼによりATPからAMPへの変換と光子の発生を伴う酸化的脱カルボキシル化を受ける。延長された半減期は、試薬注入器の使用の必要性を省き、複数のプレートの連続的なあるいはバッチ処理モードに対する適応性を与える。この細胞増殖アッセイは例えば96または384ウェル方式の種々の複数ウェル方式で使用できる。データはルミノメーターやCCDカメラ撮像デバイスにより記録できる。発光生成量は時間に対して測定された相対的な光単位(RLU)として表される。
式IaおよびIbの代表的な化合物の抗増殖効果は、CellTiter−Glo(登録商標)アッセイ(実施例366)によりPC3、Detroit562、およびMDAMB361.1を含む数種の腫瘍細胞株に対して測定された。EC50値は試験化合物について立証された。in vitro細胞活性の範囲は約100nM〜約10μMであった。
ある種のADME作用を、Caco−2透過性(実施例367)、肝細胞クリアランス(実施例368)、チトクロームP450抑制(実施例369)、チトクロームP450誘導(実施例370)、血漿タンパク質結合(実施例371)、およびhERGチャネル遮断(実施例372)を含むアッセイによりある種の代表的な化合物について測定した。
本発明の方法に従って製造された代表的な式IaおよびIbの化合物No.101−446には、表1aおよび1b中の以下の構造およびそれらの対応する名称(ChemDraw Ultra、CambridgeSoft Corp.、ケンブリッジMA)が含まれる。
式IaおよびIbの化合物の投与
本発明の化合物は、治療すべき状態に対し適切な経路で投与される。適する経路には、経口、非経口(皮下、筋肉内、静脈内、動脈内、内皮内、クモ膜下腔内および硬膜外を含む)、経皮、直腸、経鼻、局所(バッカルおよび舌下を含む)、膣内、腹膜内、肺内および鼻腔内が含まれる。局所免疫抑制治療に対し、化合物は、潅流やそうでなければ移植前に抑制剤で移植片に接触することを含む病巣内投与により投与されうる。好ましい経路は、例えば、服用者の状態により異なることは認められる。本化合物は、経口で投与される場合、薬学的に許容可能な担体または添加剤とともに丸剤、カプセル、錠剤等として製剤化される。本化合物が非経口的に投与される場合、以下に詳述するように、薬学的に許容可能な非経口的担体とともに単位用量の注射可能形態で製剤化される。
患者の治療用量は、式IaまたはIbの化合物の約10mgから約1000mgの範囲であってよい。標準的な用量は、化合物の約100mg〜約300mgであってよい。用量は、特定化合物の吸収、分布、代謝、および排泄を含む薬物動態学的および薬力学的作用に応じて、1日1回(QID)、1日2回(BID)、あるいはより頻繁に投与されうる。さらに、毒性因子は、投与量や投与計画に影響を及ぼしうる。経口で投与される場合、丸剤、カプセル、あるいは錠剤は、特定期間に毎日あるいは低頻度で経口摂取される。投薬計画は、療法周期の数に対し反復されてよい。
式IaおよびIb化合物を用いた治療方法
本発明の化合物は、脂質キナーゼ、例えばPI3キナーゼの過剰発現により特徴付けられるものを含むがこれらに限定されない疾患、状態および/または疾患の治療に有用である。従って、本発明の他の局面には、PI3を含む脂質キナーゼを抑制することにより治療または予防され得る疾患あるいは状態の治療または予防方法が含まれる。一態様において、該方法は、式IaまたはIbの化合物、または立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、またはその薬学的に許容可能な塩もしくはプロドラッグの治療学的有効量をそれを必要とする哺乳動物に投与することを含む。
本発明の方法により治療可能な疾患または状態には、患者における癌、卒中、糖尿病、肝腫大、心血管系疾患、アルツハイマー病、嚢胞性線維症、ウィルス性疾患、自己免疫疾患、アテローム性動脈硬化症、再狭窄、乾癬、アレルギー性障害、炎症、神経系障害、ホルモン関連疾患、臓器移植に関連する状態、免疫不全障害、骨破壊性障害、増殖性障害、感染性疾患、細胞死に関連する状態、トロンビン誘導血小板凝集、慢性骨髄性白血病(CML)、肝疾患、T細胞活性化を含む免疫異常状態、CNS障害が含まれるが、これらに限定されない。一態様において、ヒト患者は式IaまたはIbの化合物および薬学的に許容可能な担体、助剤、または賦形剤により治療され、前記式IaまたはIbの化合物は、PI3キナーゼ活性を検出可能に阻害する量で存在する。
本発明の方法により治療されうる癌には、乳房、卵巣、頚部、前立腺、精巣、尿生殖路、食道、喉頭、神経膠芽腫、神経芽細胞腫、胃、皮膚、角化棘細胞腫、肺癌、類表皮癌、大細胞癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、小細胞癌、肺腺癌、骨、大腸、腺腫、膵臓、腺癌、甲状腺、濾胞腺癌、未分化癌、乳頭状癌、精上皮腫、メラノーマ、肉腫、膀胱癌、肝癌および胆汁道、腎臓癌、骨髄疾患、リンパ系疾患、毛様細胞、口腔前庭および咽頭(口腔)、唇、舌、口、咽頭、小腸、結腸直腸、大腸、直腸、脳と中枢神経系、ホジキン病および白血病が含まれるが、これらに限定されない.
本発明の方法により治療されうる心血管系疾患には、再狭窄、心肥大、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、およびうっ血性心不全が含まれるが、これらに限定されない。
本発明の方法により治療されうる神経変性疾患には、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、脳虚血、および外傷性傷害により引き起こされる神経変性疾患、グルタミン酸神経毒性および低酸素症が含まれるが、これらに限定されない。
本発明の方法により治療されうる炎症性疾患には、関節リウマチ、乾癬、接触皮膚炎、および遅延型過敏反応が含まれるが、これらに限定されない。
本発明の他の局面は、そのような疾患または状態を患っている哺乳動物、例えばヒト、におけるここに記載された疾患または状態の治療に用いる本発明化合物を提供する。また、そのような障害を患っている温血動物、例えばヒトなどの哺乳動物における、ここに記載された疾患および状態の治療のための医薬の製造における本発明の化合物の使用を提供する。
医薬製剤
ヒトを含む哺乳動物の治療的処置(予防的処置を含む)に対する本発明の化合物の使用のために、通常、標準的な医薬的手法により医薬組成物として製剤化される。本発明の局面によれば、本発明の化合物を薬学的に許容可能な希釈剤または添加剤とともに含む医薬組成物が提供される。
標準的な製剤は、本発明の化合物と担体、希釈剤または添加剤とを混合することにより製造される。適する担体、希釈剤および添加剤は当業者に周知であり、炭水化物、ワックス類、水溶性および/または膨潤性ポリマー、親水性または疎水性物質、ゼラチン、油、溶媒、水などの物質が含まれる。本発明の化合物を適用する手段と目的に応じて、特定の担体、希釈剤または添加剤が用いられる。溶媒は、一般的に哺乳動物への投与に安全(GRAS)であるとして当業者に認識されている溶媒に基づいて選択される。一般的に、安全な溶媒は、水などの非毒性水溶性溶媒や水に溶解性あるいは相溶性の他の非毒性溶媒である。適する水溶性溶媒には、水、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール類(例えば、PEG400、PEG300)等およびそれらの混合物が含まれる。製剤には、1以上の緩衝剤、安定化剤、界面活性剤、湿潤剤、潤滑剤、乳化剤、懸濁化剤、保存料、抗酸化剤、遮光剤、流動促進剤、加工助剤、着色剤、甘味料、着香剤、嬌味嬌臭剤および他の公知の添加物も含まれてよく、薬剤(すなわち、本発明の化合物またはその医薬組成物)の見栄えのよい外観をもたらし、あるいは医薬製品(すなわち、医薬)の製造において補助となりうる。
本製剤は、従来の溶解法および混合手順を用いて製造される。例えば、バルク薬剤物質(すなわち、本発明の化合物または該化合物の安定化された形態(例えば、サイクロデキストリン誘導体または他の公知の錯体化剤との複合体))を、上記に記載された1以上の添加剤の存在下、適する溶媒に溶解する。容易に調整可能な薬剤投与量を提供し、かつ処方された投薬計画で患者の薬剤服用順守を可能にする医薬投与量形態に、一般的に本発明の化合物は製剤化される。
投与のための医薬組成物(製剤)は、薬剤の投与に用いられる方法に応じて種々の方法で包装されてよい。一般的に、流通用の品には、適当な形状でその中に医薬製剤を収める容器が含まれる。適する容器は当業者に周知であり、ボトル(プラスチックおよびガラス製)、小袋、アンプル、プラスチックバッグ、金属円筒などの物を含む。容器には、包装商品の内容物への無分別なアクセスを防止するための不正開封防止集合体が含まれる。さらに、容器は、容器の内容物を記載するラベルでその上を被覆している。ラベルは、適切な注意書きを含んでいても良い。
本発明の化合物の医薬製剤は、種々の投与経路および投与形式用に製造されてよい。例えば、所望の純度を有する式IaまたはIbの化合物は、凍結乾燥製剤、破砕粉体、または水溶液の形態において、場合により薬学的に許容可能な希釈剤、担体、添加剤または安定剤(Remington’s Pharmaceutial Sciences (1980)第16版、Osol,A.編)とともに混合されうる。調剤は、周囲温度で適当なpH、および所望の純度で、生理的に許容可能な担体、すなわち、その投与量および濃度で使用する際、服用者に対し非毒性である担体、とともに混合することにより行われる。調剤のpHは、特定の使用や化合物の濃度に依存するが、約3から約8の範囲であってよい。pH5での緩衝酢酸溶液における調剤が適する態様である。
ここに使用される本発明化合物は、好ましくは無菌である。特に、in vivo投与に使用する製剤は無菌でなければならない。そのような滅菌は、除菌膜を通じた濾過により容易に達成される。
本化合物は、固体組成物として、凍結乾燥製剤として、または水溶液として貯蔵される。
本発明の医薬組成物は、適正な医療行為と一致する方法、すなわち、量、濃度、計画、過程、担体、及び投与経路で、製剤化され、服用され、投与される。本状況において考慮すべき因子には、治療中の特定の障害、治療中の特定の哺乳動物、個々の患者の臨床状態、障害の原因、薬剤の送達部位、投与の方法、投与計画、および医師に知られている他の因子が含まれる。投与される化合物の「治療学的有効量」は、そのような考慮すべき事柄に影響され、凝固因子が影響を与える障害の予防、改善、または治療に必要な最小量である。そのような量は、好ましくは、ホスト(host)への毒性量あるいはホストがより著しく出血しやすくなる量より少ない。
一般的事項として、非経口的に投与される抑制剤の用量当たりの初期の薬学的有効量は、約0.01−100mg/kgの範囲、すなわち1日当たり約0.1〜20mg/患者体重kgであり、使用される化合物の初期の標準的な範囲は0.3〜15mg/kg/日である。
許容可能な希釈剤、担体、添加剤および安定剤は、使用される投与量および濃度で服用者に対し非毒性であり、リン酸、クエン酸および他の有機酸などの緩衝剤;アスコルビン酸およびメチオニンを含む抗酸化剤;保存料(オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド;塩化ヘキサメトニウム;塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム;フェノール、ブチルまたはベンジルアルコール;メチルまたはプロピルパラベンなどのアルキルパラベン類;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール;3−ペンタノール;およびm−クレゾールなど);低分子(約10残基未満)ポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチン、または免疫グロブリンなどのタンパク質;ポリビニルピロリドンなどの親水性重合体;グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニン、またはリジンなどのアミノ酸;グルコース、マンノース、またはデキストリン類を含む単糖類、二糖類および他の糖類;EDTAなどのキレート化剤;スクロース、マンニトール、トレハロースまたはソルビトールなどの砂糖類;ナトリウムなどの塩形成カウンターイオン;金属複合体(例えば、Zn−タンパク質複合体);および/またはTWEEN(商標)、PLURONICS(商標)またはポリエチレングリコール(PEG)などの非イオン性界面活性剤が含まれる。活性な医薬成分は、例えば、コアセルベーション技術や界面重合により製造したマイクロカプセル(それぞれ、例えば、ヒドロキシメチルセルロースまたはゼラチン−マイクロカプセルと、ポリ−(メチルメタクリル酸)マイクロカプセル)に、コロイド薬剤送達システム(例えば、リポソーム、アルブミンマイクロスフィア、マイクロエマルジョン、ナノ粒子およびナノカプセル)に、またはマクロエマルジョンに封入されうる。そのような技術は、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第16版、Osol,A.編(1980)に記載されている。
式IaおよびIbの化合物の徐放性製剤も製造できる。徐放性製剤の好適な具体例には、そのマトリックスが、例えば、フィルム、やマイクロカプセルなどの造形品の形状である、式IaまたはIbの化合物を含む固形の疎水性ポリマーの半透膜マトリックスが含まれる。持続的放出マトリックスの具体例には、ポリエステル、ヒドロゲル(例えば、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリル酸)、またはポリ(ビニルアルコール))、ポリラクチド(米国特許番号第3,773,919号)、L−グルタミン酸およびガンマ−エチル−L−グルタメートの共重合体、非分解性エチレン−ビニルアセテート、LUPRONDEPOT(商標)(乳酸−グリコール酸コポリマーおよび酢酸ロイプロリドからなる注射可能なマイクロスフィア)などの分解可能な乳酸−グリコール酸共重合体およびポリ−D−(−)−3−ヒドロキシ酪酸が含まれる。
本製剤は、ここに詳述した投与経路に適するものを含む。本製剤は、単位用量形態であるのが好都合であり、当該薬剤学技術において周知の方法により製造できる。技術および製剤は一般的にRemington’s Pharmaceutical Sciences(Mack Publishing Co.、イーストン、PA)に見出せる。そのような方法には、有効成分と1以上の副成分を構成する担体とを組み合わせる状態にする工程が含まれる。一般的に、本製剤は、有効成分と液体担体若しくは細かく分割された固体担体または両者とを均一に密接に組み合わせる状態にし、所望により生成物を成形することにより製造される。
経口投与に適する式IaまたはIbの化合物の製剤は、式IaまたはIbの化合物の所定量をそれぞれ含有する丸剤、カプセル、カシェ剤、または錠剤などの別個の単位として製造される。
圧縮錠剤は、粉末または顆粒などの自由流動形態の有効成分を、結合剤、滑沢剤、不活性希釈剤、保存料、表面活性化剤または分散剤と場合により混合し、適する機器で圧縮することにより製造されうる。成形された錠剤は、粉末化された有効成分の混合物を不活性液体希釈剤で湿潤し、適する機器で成形することにより作られる。錠剤は、場合によりコーティングまたは割線入れをしてもよく、場合により錠剤から有効成分の放出を遅くあるいは調節できるように製剤化されてもよい。
錠剤、トローチ、ロゼンジ、水溶液または油性懸濁液、分散性粉末または顆粒、エマルジョン、例えば、ゼラチンカプセルなどの硬または軟カプセル、シロップ剤またはエリキシル剤が、経口的使用のために製造されてよい。経口的使用を意図する式IaまたはIbの化合物の製剤は、医薬組成物の製造技術の分野で公知の任意の方法に従い製造され、そのような組成物は口当たりのよい製剤とするために、甘味物質、嬌味嬌臭剤、着色物質および保存料を含む1以上の物質が含まれていてもよい。混合剤中に錠剤の製造に適する非毒性薬学的に許容可能な添加剤とともに有効成分を含む錠剤が許容可能である。これらの添加剤は、例えば、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤;コーンスターチ、またはアルギン酸などの造粒剤および崩壊剤;スターチ、ゼラチンまたはアカシアなどの結合剤;およびステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクなどの潤滑剤である。錠剤はコーティングされていなくてもよく、あるいは崩壊を遅らせ、消化管での吸収を遅らせ、長時間にわたる持続作用を付加するマイクロカプセル化などの公知技術によりコーティングされてもよい。例えば、モノステアリン酸グリセリンまたはジステアリン酸グリセリルなどの時間遅延物質が単独で、あるいはワックスとともに使用されてよい。
目または、例えば、口や皮膚の他の表面組織の治療のために、本製剤は、好ましくは、例えば、0.075〜20%w/wの量で活性成分を含む局所軟膏またはクリームとして適用される。軟膏に製剤化される場合、活性成分は、パラフィン系または水−相溶性軟膏基材のどちらかとともに使用できる。あるいは、活性成分は、水中油型クリーム基材とともにクリームに製剤化されうる。
必要であれば、クリーム基材の水相には、多価アルコール、すなわち、プロピレングリコール、ブタン1,3−ジオール、マンニトール、ソルビトール、グリセロールおよびポリエチレングリコール(PEG400を含む)およびそれらの混合物などの、ヒドロキシル基を2つ以上有するアルコールが含まれる。局所製剤は、皮膚やそれらが影響する領域を通しての有効成分の吸収や浸透高める化合物を含むことが望ましい。経皮浸透増強剤の具体例には、ジメチルスルホキシドや関連する類縁体が含まれる。
本発明のエマルジョンの油相は、公知の方法で公知成分から構成されてよい。油相は単に乳化剤を含んでよいが、少なくとも1つの乳化剤と脂肪または油あるいは脂肪と油の両方との混合物を含むのが望ましい。好ましくは、親水性乳化剤は、親油性乳化剤とともに安定剤として作用するものを含む。また油と脂肪の両方を含むことが好ましい。安定剤とともにあるいは安定剤なしに乳化剤は、いわゆる乳化ワックスを構成し、ワックスは油と脂肪と一緒にクリーム製剤の油性分散相を形成するいわゆる乳化軟膏基材を構成する。本発明の製剤における使用に適する乳化剤とエマルジョン安定剤には、Tween(登録商標)60、Span(登録商標)80、セトステアリルアルコール、ベンジルアルコール、ミリスチルアルコール、モノステアリン酸グリセリンおよびラウリル硫酸ナトリウムが含まれる。
式IaまたはIbの化合物の水溶性懸濁液は活性物質と水溶性懸濁液の製造に適する添加剤を混合剤中に含む。そのような添加剤には、カルボキシメチルセルロースナトリウム、クロスカルメロース、ポビドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、ゴムトラガントおよびアラビアゴムなどの懸濁化剤、ならびに、天然由来のリン脂質(例えば、レシチン)、アルキレンオキシドと脂肪酸の凝縮生成物(例えば、ポリオキシエチレンステアリン酸)、エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの凝縮生成物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、エチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導される部分エステルとの凝縮生成物(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)などの分散剤または湿潤物質が含まれる。水溶性懸濁液には、エチルまたはn−プロピルp−ヒドロキシ安息香酸などの1以上の保存料、1以上の着色物質、1以上の嬌味嬌臭剤、およびスクロースまたはサッカリンなどの1以上の甘味物質も含まれる。
式IaまたはIbの化合物の医薬組成物は、無菌の注射可能水溶液または油性の懸濁液などの無菌の注射可能配合物の形態であってよい。この懸濁液は、上記に述べた適する分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を用いて公知技術により製剤化されうる。無菌の注射可能配合物は、非毒性で非経口的に許容可能な希釈剤や溶媒(例えば、1,3−ブタンジオールの溶液など)の無菌の注射可能溶液または懸濁液であって良く、あるいは凍結乾燥粉末として製造されうる。使用可能で許容可能な担体および溶媒は、水、リンゲル溶液、および等張塩化ナトリウム溶液であり得る。さらに、無菌の固定油は、溶媒または懸濁媒体として通常使用可能である。本目的のために任意の無菌の固定油が用いられ、合成モノまたはジグリセリドが含まれてよい。さらに、オレイン酸などの脂肪酸は注射可能物質の製造に同様に用いられる。
担体物質と組み合わせて単回投与形態を製造し得る有効成分の量は、処置されるホストや特定の投与方法に応じ変動する。例えば、ヒトへの経口投与を意図する徐放性製剤は、全組成物の約5から約95%(重量:重量)で変動する適当な利便性のある量の担体物質を混ぜ合わせる約1〜1000mgの活性物質を含む。医薬組成物は、容易に計量可能な量を、投与のために提供するように調製されうる。例えば、静脈内注入を意図する水溶液は、約30mL/h程度で適する量を注入するために、溶液1ミリリットルあたり約3から500μgの有効成分を含んでもよい。
非経口的投与に適する製剤には、抗酸化剤、緩衝剤、静菌薬、および意図される服用者の血液と製剤を等張にする溶質を含んでもよい、水溶性および非水溶性の無菌の注入液;ならびに、懸濁化剤や増粘剤を含む水溶性および非水溶性の無菌の懸濁液を含む。
目に対する局所投与に適する製剤には、有効成分を活性成分に適する担体、特に水溶液溶媒中に溶解しまたは懸濁する点眼薬も含まれる。有効成分は、好ましくは、そのような製剤中、約0.5〜20%w/w、例えば約0.5〜10%w/w、例えば約1.5%w/wの濃度で存在する。
口内における局所投与に適する製剤には、風味基材、通常スクロースおよびアカシア、またはトラガカント中に有効成分を含むロゼンジ;ゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアカシアなどの不活性基材中に有効成分を含むパステル剤;および、適する液体担体中に有効成分を含む口洗浄液が含まれる。
直腸投与用の製剤は、例えばカカオ脂またはサリチル酸塩などの適する基材で坐薬として製造する。
肺内または経鼻投与に適する製剤は、例えば0.1〜500ミクロンの範囲の粒径(0.5、1、30ミクロン、35ミクロンなどのミクロンきざみでの0.1〜500の間の範囲内の粒径を含む。)を有し、鼻腔を通じた急速吸入により、または口を通した吸入により、肺胞嚢に到達するように投与される。適する製剤には、活性成分の水溶液や油性溶液が含まれる。エアロゾールやドライパウダーに適する製剤は、従来の方法に従い製造され、以下に示す疾患の治療や予防に用いられる従来化合物などの他の治療用物質物質とともに送達されうる。
膣内投与に適する製剤は、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、泡またはスプレーのような製剤であり、さらに有効成分に加え当該技術において公知の担体などを含むものとして提供されて良い。
製剤は単回用量または複数回投与量容器、例えば密閉したアンプルやバイアルで包装され、注射に使用する直前に、無菌の液体担体、例えば水の添加のみ必要とするフリーズドライ(凍結乾燥)状態で貯蔵される。即席の注入溶液や懸濁液が、これまでに示したような無菌の粉末、顆粒および錠剤から調製される。好ましい単位用量製剤は、上記に述べたように、活性成分の1日量や単位1日分割用量、またはそれらの適当な分割を含む。
本発明は、さらに前述のような少なくとも1つの有効成分を動物用担体とともに含む動物用組成物を提供する。動物用担体は、組成物の投与目的に関し有用な物質であり、不活性または獣医学的技術分野において許容可能で活性成分と適合可能な固体、液体または気体物質であり得る。これらの動物用組成物は非経口的に、経口でまたは他の所望の経路により投与され得る。
組み合わせ療法
式IaおよびIbの化合物は単独であるいは他の治療用物質と組み合わせて、ここに記載された、過剰増殖の障害(例えば、癌)などの疾患または障害の治療に使用することができる。特定の態様において、式IaまたはIbの化合物は、医薬組み合わせ製剤において、または組み合わせ療法としての投薬計画投与において、抗過剰増殖作用を有する、または過剰増殖の障害(例えば、癌)の治療に有用な第二化合物と組み合わせられる。医薬組み合わせ製剤の、または投薬計画投与の第二化合物は、好ましくは、式IaまたはIbの化合物に対する相補的な活性を有し相互に悪影響を与えないような化合物である。そのような化合物は、意図する目的に対し有効な量で組み合わせ中に存在するのが好ましい。一態様において、本発明の組成物は、ここに記載されたような化学療法剤との組み合わせにおいて、式IaまたはIbの化合物、または立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、またはその薬学的に許容可能な塩もしくはプロドラッグを含む。
組み合わせ療法は、同時にまたは逐次投薬計画として投与される。連続投与の場合、組み合わせは2回以上の投与で投与される。組み合わせ投与は、別々のまたは単一の医薬製剤を用いた同時投与、およびどちらかの順序での連続投与を含み、ここで、好ましくは両者(あるいは全て)の活性物質が生物学的活性を同時に発揮する間に一定時間がある。
上記の任意の同時投与剤に適する投与量は、現在用いられている量であり、新規に見出された物質および他の化学療法剤または治療の付加された作用(相乗効果)により少なくすることができうる。
組み合わせ療法は、「相乗作用」を提供し得、そして、「相乗作用的」であると判明し得る。すなわち、活性成分を一緒に使用した場合に達成される効果は、これらの化合物を別個の使用した場合に得られる効果の合計よりも大きい。相乗作用は、活性成分が、(1)組み合わせられた単位投薬製剤において、同時に処方されて投与されるか、または、同時に送達される;(2)別個の製剤として交互にもしくは平行して送達される;あるいは、(3)いくつかの他の投薬計画によって投与される場合に達成され得る。交互の治療において送達される場合、相乗作用は、例えば、別個のシリンジ内の異なる注射剤によって、連続的に投与もしくは送達される場合に達成され得る。一般に、交互療法の間に、各活性成分の有効投薬量は、連続して(すなわち、段階的に)投与されるが、組み合わせ療法においては、2以上の活性成分の有効投与量が、一緒に投与される。
抗癌療法の特定の態様において、式IaまたはIbの化合物、または立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、またはその薬学的に許容可能な塩もしくはプロドラッグは、ここに記載されたような、他の化学療法剤、ホルモン剤または抗体剤、ならびに外科的療法や放射線療法と組み合わせることもできる。本発明による組み合わせ療法は、少なくとも1つの式IaまたはIbの化合物、または立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、またはその薬学的に許容可能な塩もしくはプロドラッグの投与、および少なくとも1以上の他の癌治療方法の使用を含む。式IaまたはIbの化合物および他の薬学的に活性な化学療法剤の量、および相対的投与間隔は、所望の組み合わせ治療の効果を達成するために選択される。
式IaおよびIbの化合物の代謝物
本明細書中に記載される式IaおよびIbのインビボ代謝生成物もまた、本発明の範囲内に入る。このような生成物は、投与される化合物の、例えば、酸化、還元、加水分解、アミド化、脱アミド、エステル化、脱エステル化、酵素的切断などから生じ得る。従って、本発明は、式IaおよびIbの化合物の代謝物、例えば、この化合物の代謝産物を得るために十分な時間にわたりこの化合物を哺乳動物に接触させることを含むプロセスによって生成される化合物を包含する。
代謝物は、放射標識(例えば、14Cまたは3H)した本発明の化合物のアイソトープを調製し、これを検出可能な用量(例えば、約0.5mg/kgより多い用量)で、ラット、マウス、モルモット、サルのような動物またはヒトに対して非経口的に投与し、代謝が生じるのに十分な時間(代表的には、約30秒〜30時間)を経過させ、そして、尿、血液もしくは他の生物学的サンプルからその変換生成物を単離することによって典型的には同定され得る。これらの生成物は、標識されているため容易に単離される。(代謝産物中に残るエピトープに結合し得る抗体を用いることによって単離されるものもある)。代謝物の構造は、従来の様式で(例えば、MS、LC/MSまたはNMR分析によって)決定される。一般に、代謝生成物の分析は、当業者に周知の従来の薬物代謝研究と同じ方法で行われる。代謝生成物は、in vivoにおいて他の形で見られない限り、本発明の化合物の治療用投与についての診断アッセイにおいて有用である。
式IaおよびIbの化合物のプロドラッグ
式IaおよびIbの化合物に加え、本発明には、そのような化合物の薬学的に許容可能なプロドラッグが含まれる。プロドラッグは、アミノ酸残基、または2以上(例えば、2、3または4)のアミノ酸残基のポリペプチド鎖が、本発明の化合物の遊離のアミノ、ヒドロキシまたはカルボン酸基にアミドまたはエステル結合によって共有結合した化合物が含まれる。アミノ酸残基には、通常3文字の記号で表される20の天然に存在するアミノ酸、およびホスホセリン、ホスホトレオニン、ホスホチロシン、4−ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリジン、デモシン、イソデモシン、ガンマ−カルボキシグルタミン酸、馬尿酸、オクタヒドロインドール−2−カルボン酸、スタチン、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸、ペニシラミン、オルニチン、3−メチルヒスチジン、ノルバリン、β−アラニン、γ−アミノ酪酸、シトルリン、ホモシステイン、ホモセリン、メチルアラニン、パラ−ベンゾイルフェニルアラニン、フェニルグリシン、プリパルギルグリシン、サルコシン、メチオニンスルホンおよびtert−ブチルグリシンが含まれるが、これらに限定されない。
付加型のプロドラッグも包含される。例えば、式IaまたはIbの化合物の遊離のカルボキシル基は、アミドやアルキルエステルとして誘導体化できる。別の例として、遊離のヒドロキシ基を含む本発明の化合物は、ヒドロキシ基を、Advanced Drug Delivery Reviews、(1996)19:115に要約されているように、リン酸エステル、ヘミコハク酸、ジメチルアミノアセテート、またはホスホリルオキシメチルオキシカルボニル基などの基(これらに限定されない)に変換することによりプロドラッグとして誘導体化されうる。カーボネートプロドラッグ、スルホン酸エステル類およびヒドロキシ基の硫酸エステル類のような、ヒドロキシおよびアミノ基のカルバメートプロドラッグも含まれる。(アシルオキシ)メチルエステルや(アシルオキシ)エチルエステルのようなヒドロキシ基の誘導体化も含まれ、ここで、前記アシル基は、エーテル、アミン、およびカルボン酸官能基を含む基(これらに限定されない)で任意に置換されたアルキルエステルであり得るか、または前記アシル基は上記のようなアミノ酸エステルであり得る。このタイプのプロドラッグはJ.Med.Chem.、(1996)、39:10に記載されている。より特定な具体例には、アルコール基の水素原子を(C1−C6)アルカノイルオキシメチル、1−((C1−C6)アルカノイルオキシ)エチル、1−メチル−1−((C1−C6)アルカノイルオキシ)エチル、(C1−C6)アルコキシカルボニルオキシメチル、N−(C1−C6)アルコキシカルボニルアミノメチル、スクシノイル、(C1−C6)アルカノイル、α−アミノ(C1−C4)アルカノイル、アリールアシルおよびα−アミノアシル、またはα−アミノアシル−α−アミノアシル、(ここで各α−アミノアシル基は天然に存在するL−アミノ酸、P(O)(OH)2、−P(O)(O(C1−C6)アルキル)2またはグリコシル(糖のヘミアセタール形のヒドロキシル基の除去により得られるラジカル)から独立して選択される)などの基での置換が含まれる。
式IaおよびIbの化合物の遊離のアミン基は、アミド類、スルホンアミド類やホスホナミド類として誘導体化されてもよい。これらの部分の全てには、エーテル、アミンおよびカルボン酸官能基を含む基(これらに限定されない)が組み込まれてよい。例えば、プロドラッグは、アミン基中の水素原子を、R−カルボニル、RO−カルボニル、NRR’−カルボニル(RおよびR’はそれぞれ独立して(C1−C10)アルキル、(C3−C7)シクロアルキル、またはベンジルであり、またはR−カルボニルは天然α−アミノアシルまたは天然α−アミノアシル−天然α−アミノアシルである)、−C(OH)C(O)OY(YはH、(C1―C6)アルキルまたはベンジルである)、−C(OY0)Y1(Y0は(C1−C4)アルキルおよびY1は(C1−C6)アルキル、カルボキシ(C1−C6)アルキル、アミノ(C1−C4)アルキルまたはモノ−N−もしくはジ−N,N−(C1−C6)アルキルアミノアルキルである)、または−C(Y2)Y3(Y2はHまたはメチルであり、Y3はモノ−N−もしくはジ−N,N−(C1−C6)アルキルアミノ、モルホリノ、ピペリジン−1−イルまたはピロリジン−1−イルである)などの基で置換することにより形成されうる。
プロドラッグ誘導体の追加の具体例については、例えば、a)Design of Prodrugs,H.Bundgaard編、(Elsevier,1985)およびMethods in Enzymology,Vol.42,p.309−396,K.Widderら編、(Academic Press,1985);b)A Textbook of Drug Design and Development,Krogsgaard−LarsenおよびH.Bundgaard編,第5章「Design and Application of Prodrugs,」H.Bundgaard著、p.113−191(1991);c)H.Bundgaard,Advanced Drug Delivery Reviews,8:1−38(1992);d)H.Bundgaardら、Journal of Pharmaceutical Sciences,77:285(1988);およびe)N.Kakeyaら、Chem.Pharm.Bull.,32:692(1984)を、参照のこと。各文献は参照により具体的に本明細書に組み込まれる。
製造物品
本発明の他の実施態様では、上述した疾患または障害の治療に有用な物質を含有する製造物品又はキットを提供する。一態様において、キットは、式IaまたはIbの化合物、または立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、またはその薬学的に許容可能な塩もしくはプロドラッグを含む容器を含む。さらにこのキットは容器上にあるいは容器と関連したラベルまたは添付文書を含む。「添付文書」とは、治療用生成物の適応症、使用法、投与量、投与、禁忌および/または使用上の注意についての情報を含む通例商業パッケージの中に含められる指示に関して用いられる。好適な容器は、例えば、ボトル、バイアル、シリンジ、ブリスターパック等を含む。容器は、ガラス又はプラスチックなどの多様な材料から形成されてよい。容器は、前記状態を治療するのに有効な式IaまたはIbの化合物やその製剤を収容し、無菌のアクセスポートを有し得る(例えば、容器は皮下注射針で貫通可能なストッパーを有する静脈内溶液バッグ又はバイアルであってよい)。組成物中において少なくとも1つの活性物質が式IaまたはIbの化合物である。ラベルまたは添付文書は、選択される状況、例えば癌の治療のために、本組成物が利用されることを示す。さらに、ラベルまたは添付文書は、治療される患者が、過剰増殖の障害、神経変性、心臓肥大、疼痛、偏頭痛または神経外傷性疾患もしくは事象などの障害を有するものであることを示してよい。一態様において、ラベルまたは添付文書は式IaまたはIbの化合物を含む組成物が異常な細胞成長により生じる障害に用いられうることを示す。またラベルまたは添付文書は組成物が他の疾患の治療に用いられうることを示してよい。また、別に又は加えて、製造品はさらに、製薬的に許容可能な希釈バッファ、例えば注射用の静菌水(BWFI)、リン酸緩衝塩水、リンガー液およびデキストロース溶液などを含む第二の容器を具備してもよい
キットはさらに式IaまたはIbの化合物、および、もしあれば、第二の医薬製剤の投与指示を含んでもよい。例えば、キットは式IaまたはIbの化合物を含む第一の組成物と第二の医薬製剤を含むとき、キットはさらに、それを必要とする患者に第一と第二の医薬組成物を同時に、逐次または別に投与するための指示を含んでもよい。
別の態様において、キットは錠剤やカプセルなどの式IaまたはIbの化合物の固体経口形態の送達に適する。そのようなキットは、好ましくは、多数の単位用量を含む。そのようなキットは意図される用途のための投与を指導するカードを含んでいてもよい。そのようなキットの具体例は「ブリスターパック」である。ブリスターパックは、包装産業において周知であり、医薬単位用量形態の包装に広く用いられている。所望なら、記憶の支援、例えば数字、文字、または他の印や、あるいは製剤が投与される治療スケジュールの日程を示すカレンダーを提供することもできる。
一態様により、キットは、(a)式IaまたはIbの化合物を含む第一の容器、そして任意に(b)第二の医薬製剤を含む第二の容器を含むことができ、第二の医薬製剤は、抗過剰増殖活性を有する第二の化合物を含む。別に、または加えて、キットは、薬学的に許容可能な緩衝液(注射用静菌水(BWFI)、リン酸緩衝化生理食塩水、リンゲル液、およびデキストロース溶液など)を含む第三の容器をさらに含み得る。商業的および使用者の立場から望まれる他の物質(他の緩衝液、希釈剤、フィルター、針、およびシリンジが含まれる)をさらに含むことができる。
キットが、式IaまたはIbの組成物および第二の治療用物質を含む別の態様において、キットは、例えば分割ボトル又は分割ホイルパケットなどの別個の組成物を入れるための容器を含むが、各組成物は単一のまたは分割されていない容器に収容することもできる。通常、キットには別個の成分の投与についての使用説明書が含まれる。キットの形態が特に好都合であるのは、別個の成分を異なる投与形態(例えば経口および非経口)で投与するのが好ましい場合、異なる投与間隔で投与する場合、又は処方医師が組合せの各成分の力価測定を望む場合である。
一般製法手順
一般製法A スズキカップリング:
スズキ型カップリング反応は、縮合二環系ヘテロ環または縮合二環系ヘテロアリールをピリミジン環の2−位に結合するのに有用である(方法4参照)。一般的に、置換された2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 5または2−クロロ−4−モルホリノチエノ[2,3−d]−ピリミジン 6は、1.5当量の4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7と結合させ、水及び等容量のアセトニトリルにおける1モル溶液としての3当量の炭酸ナトリウムに溶解されてよい。触媒量、またはそれ以上のビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライドなどの低原子価のパラジウム試薬を加える。種々のボロン酸類またはボロン酸エステル類が、表示のインダゾールボロン酸エステルの代わりに用いられうる。また別に、インダゾールの窒素は、例えばテトラヒドロピラニル基(化合物40参照)で保護されてもよい。ある場合においては、水層のpHの調節に炭酸ナトリウムの代わりに酢酸カリウムが用いられた。その後、反応物は、約140−150°Cで、陽圧下Biotage Optimizerマイクロ波反応機(Biotage,Inc.)で10〜30分間加熱した。内容物を酢酸エチルや他の有機溶媒で抽出する。有機層のエバポレート後、生成物、8または9が、シリカ又は逆相HPLCにより精製されてよい。
一般製法B アミドカップリング:
2−(lH−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸 13または2−(lH−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 14を、DMF中の、1.5当量のΗATU、3当量のアルキルアミン、および3当量のDIPEAで約0.1M濃度になるまで処理する。反応物を完了するまで攪拌し、酢酸エチル中で、飽和炭酸水素溶液で1度抽出した。有機層を乾燥し、濾過、濃縮して粗中間体を得る。この中間体を逆相HPLCで精製し、生成物 15または16を得る。
一般製法C スルホンアミド形成:
2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−スルホニルクロライド 17を1mLのDCM中に懸濁し、2当量のアミンおよび3当量のDIPEAを加えた。反応をLCMSで完了するまでモニターした。粗反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和塩化アンモニウムで抽出し、1度、酢酸エチルで逆抽出した。有機層を合わせ乾固するまで濃縮した。粗スルホンアミド中間体18を続くスズキカップリングに直接使用した。
一般製法D アルコール合成
2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 4を0.2モル濃度になるようにTHF中に懸濁し、ドライアイス/アセトニトリル浴で−50℃に冷却し、ヘキサン中2当量の2.5Mのn−BuLiを加えた。15分後3.0モル当量の環式または非環式ケトンを該溶液に加えた。反応物を−50℃で1時間攪拌し続け、次いでたいていの場合0℃になるようにした。TLCまたはマススペクトルで反応が完了した時、飽和塩化アンモニウム溶液でクエンチし、EtOAcで2回抽出した。有機層を濃縮し、そして、粗混合物として用いるか、シリカで精製するか、または生成物12を最少量のアセトニトリル中に溶解して濾過し、出発物質 4を除くかした。
一般製法F 同一容器中でのスズキカップリング反応
1MのNa2CO3水溶液(3当量)およびアセトニトリル(3当量)中の、2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン19(1当量)、フェニルボロン酸またはヘテロ環ボロン酸(R1−B(OH)2,1.1当量)、およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(0.1当量)を、密封したマイクロ波反応機で10〜40分間100℃に加熱し、20を得た。完了後、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−lH−インダゾール7(1.3当量)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(0.1当量)を同一容器に加えた。反応混合物を、密封されたマイクロ波反応機で10〜15分間150℃に加熱した。混合物を酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。合わせた有機層を濃縮し粗21を得た。
一般製法G アミドカップリング反応
2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−アミン22(1当量)、酸クロライド(1.5−2当量)およびトリエチルアミン(2当量)をジクロロメタン中で攪拌した。反応をLC/MSで完了するまでモニターした。混合物をエバポレートし粗アミド 23を得、精製することなく次の反応工程に直接使用した。
一般製法H アセタミド、ベンズアミド類、およびスルホンアミド類の調製
0℃に冷却した0.25〜0.40Mの1−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチルメタンアミンのDCM溶液に1.5当量のTEAを加え、続いて1.0〜1.5当量のアルキルまたはアリール酸クロライドまたはスルホニルクロライドを滴下し、DCMで希釈した。反応物を周囲温度で攪拌し、LCMSで完了をモニターする。完了後、DCMで反応物量を増やし、希炭酸水素ナトリウム水溶液を該溶液に加える。有機および水層を分離した。最後に、有機層を塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)した。乾燥した有機溶液を減圧下濃縮し、所望によりシリカクロマトグラフィで精製した。
一般製法I ベンゼンアミンのアミドカップリング反応
3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ベンゼンアミン 24(1当量)、カルボン酸(RCO2H、1.5当量)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(0.2当量)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−l−イル)−(N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU,1.5当量)、およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(2.5当量)をDMF中室温で攪拌した。反応を完了までLC/MSでモニターした。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウムおよび塩水で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過しエバポレートし、アミド生成物25を得た。
一般製法J 6−ヨード置換と2−スズキカップリング
2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19(0.05g,0.13mmol)のDMF(1.00mL)溶液に適切なアニリン(200mol%)、Cs2CO3(50mol%)、Pd2(dba)3(5mol%),およびXANTPHOS(10mol%)を加えた。反応物をBiotageオプチマイザーマイクロ波反応機で30分間陽圧下110℃に加熱した。得られた溶液を減圧下濃縮し、一般製法Aの後、26を得た。
一般製法K 6−アミノアルキルのアシル化と2−スズキカップリング
CH2Cl2(4mL)中(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]−ピリミジン−6−イル)メタンアミン27(50mg,0.2mmol)の溶液に、Et3N(84μL,0.6mmol)および適当な酸クロライドまたはそのHCl塩(0.3mmol)を加えた。反応物を18−48時間室温で攪拌し水でクエンチした。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機をNa2SO4で乾燥し減圧下濃縮した。2−クロロ体の粗生成物を一般製法Aに従い、ボロン酸試薬 7およびパラジウム触媒でカップリングさせ、逆相HPLC精製により精製し28を得た。
また、DMF(5mL)中(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミド27(111mg、0.39mmol)の溶液に2,6−ルチジン(48.2μL,0.41mmol)および適当な酸クロライドまたはそのHCl塩(0.39mmol)を加えた。反応物を18−72時間室温で攪拌し、水でクエンチした。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機物をMgSO4で乾燥し、減圧下濃縮した。2−クロロ体の粗生成物を一般製法Aに従いボロン酸試薬 7およびパラジウム触媒でカップリングさせ逆相HPLC精製により精製し、20mgの28を得た。
一般製法L フルオロピリジンにおけるアミン置換
N−メチルピロリジン(〜0.1M)中の、2−クロロ−6−(6−フルオロピリジン−3−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジンまたは2−クロロ−6−(6−フルオロピリジン−3−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン化合物、約4当量の1級または2級アミン(R=H、C1−C12アルキル、C2−C8アルケニル、C2−C8アルキニル、C3−C12カルボシクリル、C2−C20ヘテロ環、C6−C20アリール、またはC1−C20ヘテロアリール)、および約2当量のジイソプロピルエチルアミンの混合物を密封したマイクロ波反応機で10−40分間約130−140℃に加熱し、続いて揮発物を高減圧下で除去した。粗混合物をフラッシュクロマトグラフィで精製し、中間体の2−クロロ−6−(6−アミノピリジン−3−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジンまたは2−クロロ−6−(6−アミノピリジン−3−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン化合物を得るが、これは一般製法Aに従い縮合二環系ヘテロ環またはヘテロアリールボロン酸試薬とカップリングさせてもよい。
実施例
本発明を説明するために、以下の実施例が含まれる。しかし、当然のことながら、これらの実施例は本発明を限定するものではなく、単に本発明を実施する一つの方法を示唆することを意味する。当業者は、本発明の他の多くのPI3K抑制剤の製造に、記載された化学反応を容易に採用でき、本発明の化合物の製造の別の方法は、本発明の範囲に含まれるものとみなされる。例えば、具体的に示されていない本発明化合物の合成は、当業者に自明な改変、例えば、適切な保護干渉基の使用することや、ここに記載された以外の当該技術において公知の好ましい試薬を用いることや、および/または反応条件の所定の改変をすることにより、首尾よく実行できる。さらに、ここに開示された、あるいは当該技術において公知の他の反応は、本発明の他の化合物を製造するのに適用可能であると認められる。
以下の実施例において、特に別途示さない限り、全ての温度は摂氏で示される。試薬は、アルドリッチケミカル社(ランカスター)、TCIまたはMaybridgeなどのコマーシャルサプライヤーから購入し、特に別途示さない限り、さらなる精製を行わず用いた。
反応は、以下に示す通り、一般的に窒素またはアルゴンの陽圧下、または乾燥管を用いて無水溶媒中(特に言及しない限り)で行い、反応フラスコは、注入器から基質や試薬を導入するためのゴム隔膜を通常備えた。ガラス器具はオーブン乾燥しおよび/または熱乾燥した。
カラムクロマトグラフィは、シリカゲルカラムを備えるバイオテージ システム(Biotage System)(製造者:Dyax Corporation)またはシリカSEP PAK(登録商標)カートリッジ(ウォーターズ)で行った。1H NMRスペクトルは、400MHzで測定しバリアン(Varian)の機器で記録した。1H NMRスペクトルは、重水素化されたCDCl3、d6−DMSO、CH3ODまたはd6−アセトン溶液中、標準基準(7.25ppm)としてクロロホルムを使用して得た(ppmで記録)。多重ピークが得られた場合は、以下の略語を用いる:s(一重項)、d(二重項)、t(三重項)、m(多重項)、br(ブロード)、dd(二重項の二重項(doublet of doublet))、dt(三重項の二重項(doublet of triplets))。結合定数が得られた場合はヘルツ(Hz)で示す。
実施例1 2,4−ジクロロ−チエノ[3,2−d]ピリミジン 3
メチル 3−アミノ−2−チオフェンカルボキシレート 1(13.48g,85.85mmol)と尿素(29.75g,5当量)の混合物を190℃で2時間加熱した。熱い反応混合物を水酸化ナトリウム溶液に注ぎ、不溶性物質を濾過して除去した。次いで混合物を酸性(HCl,2N)にし白色沈殿として1H−チエノ[3,2−d]ピリミジン−2,4−ジオン 2を得、これを濾過して集め、空気乾燥した(9.49g,66%)。1H NMR 400MHz,d6−DMSO)6.90(1H,d,J=5.2Hz),8.10(1H,d,J=5.2Hz),11.60−11.10(2H,brs).
1H−チエノ[3,2−d]ピリミジン−2,4−ジオン 2(9.49g,56.49mmol)とオキシ塩化リン(150mL)の混合物を6時間加熱還流した。次いで反応混合物を冷却し、氷/水へ注ぎ、激しく攪拌し沈殿を得た。次いで混合物を濾過し2,4−ジクロロ−チエノ[3,2−d]ピリミジン 3を白色固体として得た(8.68g,75%)。1H NMR(400MHz,CDCl3)7.56(1H,d,J=5.5Hz),8.13(1H,d,J=5.5Hz).
実施例2 2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン 4
2,4−ジクロロ−チエノ[3,2−d]ピリミジン 3(8.68g,42.34mmol)、モルホリン(8.11mL,2.2当量)およびMeOH(150mL)の混合物を室温で1時間攪拌した。次いで反応混合物を濾過し、水とMeOHで洗浄し2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン 4を白色固体として得た(11.04g,100%)。1H NMR(400MHz,d6−DMSO)3.74(4H,t,J=4.9Hz),3.90(4H,t,J=4.9Hz),7.40(1H,d,J=5.6Hz),8.30(1H,d,J=5.6Hz).
実施例3 2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド 10
乾燥THF(40mL)中、2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン 4(1.75g,6.85mmol)の懸濁液に−78℃でヘキサン(3.3mL,1.2当量)中2.5Mのn−ブチルリチウム(nBuLi)溶液を加えた。1時間撹拌した後、乾燥DMF(796μL,1.5当量)を加えた。反応混合物を−78℃で1時間攪拌し、ついで室温まで徐々に加温した。さらに室温で2時間後、反応混合物を氷/水に注ぎ、黄色沈殿を得た。これを濾過して集め、空気乾燥し、2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド 10(1.50g,77%)を得た。1H NMR(400MHz,d6−DMSO)3.76(4H,t,J=4.9),3.95(4H,t,J=4.9),8.28(1H,s),10.20(1H,s).
また、乾燥THF中、4−(2−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)モルホリン(1.75g,6.85mmol)の懸濁液に−78℃でヘキサン(3.3mL,1.2当量)中2.5Mのn−ブチルリチウム(nBuLi)溶液を加えた。1時間撹拌した後、乾燥DMF(796μL,1.5当量)を加えた。反応混合物を−78℃で1時間撹拌し、次いで室温まで徐々に加温した。さらに室温で2時間撹拌した後、反応混合物を氷/水に注ぎ黄色沈殿を得た。これを濾過して集め、空気乾燥し2−クロロ−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルバルデヒドを得た(1.5g,77%収率)。MS(Q1)284(M)+
実施例4 4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7−ルート1
クロロホルム(50mL)中3−ブロモ−2−メチルアニリン(5.0g,26.9mmol)溶液に酢酸カリウム(1.05当量,28.2mmol,2.77g)を加えた。無水酢酸(2.0当量,53.7mmol,5.07mL)を氷水中で冷却しながら加えた。次いで混合物を室温で10分間撹拌した後、白色ゼラチン状固体となった。次いで、18−クラウン−6(0.2当量,5.37mmol,1.42g)を加え、続いて亜硝酸イソアミル(2.2当量,59.1mmol,7.94mL)を加え、混合物を還流下18時間加熱した。反応混合物を冷却し、クロロホルム(3x100mL)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)で分離した。有機抽出液を合わせ塩水(100mL)で洗浄し、分離し乾燥(MgSO4)した。
粗生成物をシリカで脱水し、20%→40% EtOAc−石油エーテルで溶出してクロマトグラフィで精製し、1−(4−ブロモ−インダゾール−1−イル)−エタノン A(3.14g,49%)を橙色固体として、4−ブロモ−1H−インダゾール B(2.13g,40%)を淡橙色固体として得た。
A:1H NMR(400MHz,CDCl3)2.80(3H,s),7.41(1H,t,J=7.8Hz),7.50(1H,d,J=7.8Hz),8.15(1H,s),8.40(1H,d,J=7.8Hz).
B:1H NMR(400MHz,CDCl3)7.25(1H,t,J=7.3Hz),7.33(1H,d,J=7.3Hz),7.46(1H,d,J=7.3Hz),8.11(1H,s),10.20(1H,br s).
MeOH(50mL)中1−(4−ブロモ−インダゾール−1−イル)−エタノン A(3.09g,12.9mmol)溶液に6NのHCl水溶液(30mL)を加え、混合物を室温で7時間攪拌した。MeOHをエバポレートし、混合物をEtOAc(2x50mL)および水(50mL)で分離した。有機層を合わせ、塩水(50mL)で洗浄し、分離し乾燥(MgSO4)した。溶媒を減圧下でエバポレートし除去し、4−ブロモ−1H−インダゾール B(2.36g,93%)を得た。
4−ブロモ−1H−インダゾール B(500mg,2.54mmol)とDMSO(20mL)中ビス(ピナコラート)ジボロン(1.5当量,3.81mmol)の溶液に酢酸カリウム(3.0当量,7.61mmol,747mg;乾燥ピストルで乾燥)とPdCl2(dppf)2(3mol%,0.076mmol,62mg)を加えた。混合物をアルゴンで脱気し、80℃で40時間加熱した。反応混合物を放冷し、水(50mL)とエーテル(3x50mL)間で分離した。合わせた有機層を塩水(50mL)で洗浄し、分離し、乾燥(MgSO4)した。粗物質をクロマトグラフィで30%→40% EtOAc−石油エーテルで溶出して、精製し、4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7(369mg,60%)とインダゾール(60mg,20%)の分離不能な3:1混合物を黄色粘性物質として得、それを固化して灰白色固体を得た。1H NMR(400MHz,d6−DMSO)1.41(12H,s),7.40(1H,dd,J=8.4Hz,6.9Hz),7.59(1H,d,J=8.4Hz),7.67(1H,d,J=6.9Hz),10.00(1H,br s),8.45(1H,s),インダゾール:7.40(1H,t),7.18(1H,t,J=7.9Hz),7.50(1H,d,J=9.1Hz),7.77(1H,d,J=7.9Hz),8.09(1H,s).不純物 1.25.
実施例5 4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7−ルート2
酢酸(60mL)中2−メチル−3−ニトロアニリン(2.27g,14.91mmol)溶液に、水(5mL)中亜硝酸ナトリウム(1.13g,1.1当量)溶液を加えた。2時間後、深紅色の溶液を氷/水に注ぎ、得られた沈殿を濾過して集め4−ニトロ−1H−インダゾール C(1.98g,81%)を得た。
4−ニトロ−1H−インダゾール C(760mg,4.68mmol)、パラジウム炭素(10%,cat.)とエタノール(30mL)の混合物を水素バルーン下4時間攪拌した。次いで反応混合物をセライトで濾過し、減圧下溶媒を除去し、1H−インダゾール−4−イルアミン D(631mg,100%)を得た。
6M塩酸(7.2mL)中1H−インダゾール−4−イルアミン D(631mg,4.74mmol)懸濁液に、水(2mL)中亜硝酸ナトリウム(337mg,4.89mmol)水溶液を0℃以下で滴下した。30分間撹拌後、テトラフルオロほう酸ナトリウム(724mg)を反応混合物に加えた。得られた粘性溶液を濾過し水で簡単に洗浄し1H−インダゾール−4−ジアゾニウムテトラフルオロホウ酸塩 E(69)(218mg,20%)を深紅色固体として得た。
乾燥メタノール(4mL)をアルゴンで5分間パージした。これに1H−インダゾール−4−ジアゾニウムテトラフルオロホウ酸塩(218mg,0.94mmol)、ビス−ピナコラートジボロン(239mg,1.0当量)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)塩化物(20mg)を加えた。反応混合物を5時間攪拌し次いでセライトで濾過した。残渣をフラッシュクロマトグラフィで精製し4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7(117mg)を得た。
実施例6 6−フルオロインダゾール−4−ボロン酸エステル 7a
トリフルオロ酢酸(13mL)中4−フルオロ−2−ニトロトルエン(3.44g)溶液に濃硫酸(4mL)、続いてN−ブロモスクシンイミド(5.92g)を加えた。反応混合物を16時間攪拌し、次いで塩水でクエンチし、酢酸エチルに抽出し、乾燥(MgSO4)した。減圧下で溶媒を除去し粗1−ブロモ−5−フルオロ−2−メチル−3−ニトロ−ベンゼン(5.96g)を得た。
MeOH(90mL)中粗1−ブロモ−5−フルオロ−2−メチル−3−ニトロ−ベンゼン(5.96g)溶液に濃塩酸(11.7mL)と鉄(6.1g)を加え、反応混合物を加熱還流した。16時間後、混合物を冷却し、DCMで希釈し、炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下溶媒を除去した。残渣をフラッシュクロマトグラフィで精製し3−ブロモ−5−フルオロ−2−メチル−フェニルアミン(1.46g)を得た。
ジオキサン(6mL)中3−ブロモ−5−フルオロ−2−メチル−フェニルアミン(470mg)の溶液にトリエチルアミン(1.28mL)、パラジウム酢酸(25mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノビフェニル(161mg)およびピナコールボラン(1.001mL)を加え、混合物を80℃で4時間加熱した。反応混合物を冷却し、クロロホルムで希釈し、塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下溶媒を除去した。残渣をフラッシュクロマトグラフィで精製し7a(466mg)を得た。
実施例6a 6−(トリブチルスタニル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン 50
3.07gの5−ブロモ−2,3−ジアミノピリジンに20mLのギ酸をN2下で加え、反応物を4時間加熱還流し、室温に冷ました。反応物を一晩室温で攪拌し、反応完了はLCMSで確認した。溶液を減圧下濃縮しフラッシュクロマトグラフィ(DCM/MeOH)で精製し、1.64gの化合物47(51%収率)を得た。40mLのTHF中化合物47(1.64g)に10mL THF中0.22g(1.1当量)NaHをN2下−78℃で加えた。反応を−78℃で30分攪拌し、続いて1.45gのSEM−Cl(1.05当量)を添加し、室温に温まった。反応物を室温で一晩攪拌し、反応完了はLCMSで確認した。反応を水でクエンチし、続いてNaCl(非飽和)を添加し、2つの生成物をEtOAcで抽出し、減圧下濃縮した。2つの位置異性体をフラッシュクロマトグラフィ(EtOAc/ヘキサン)で分離し1.68gの48と0.5gの49(80%全収量)を得た。化合物49(0.5g)を50mLのジオキサンに溶解し、続いて1.76g(2.0当量)のビス(トリブチルチン)、88mg(0.05当量)のPd(PPh3)4、および0.19g(3.0当量)のLiClを添加した。反応混合物をN2下1.5時間加熱還流し、反応完了をLCMSで確認した。混合物を室温に冷却し、セライトで濾過し(セライトをEtOAcで洗浄)、ロータリーエバポレーターにかけ、フラッシュクロマトグラフィ(EtOAc/ヘキサン)で精製し、501mgの6−(トリブチルスタニル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン 50(61%収率)を得た。MS(Q1)539.2(M)+
実施例6b 2−メチル−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン 54
5.06gの5−ブロモ−2,3−ジアミノピリジンに50mL酢酸をN2下加え、反応物を一晩加熱還流した。反応完了はLCMSで確認した。溶液を減圧下濃縮し、フラッシュクロマトグラフィ(DCM/MeOH)で精製し化合物51を4.68g(82%収率)得た。THF150mL中化合物51(4.68g)をN2下−78℃でTHF10mL中NaH0.63g(1.1当量)に加えた。反応物を−78℃で30分間攪拌し、続いてSEM−Cl(1.05当量)3.86gを加え、室温に温まった。反応物を室温で4.5時間攪拌し、反応完了をLCMSで確認した。反応を水でクエンチし、続いてNaCl(非飽和)を加え2つの生成物をEtOAcで抽出し減圧下濃縮した。2つの位置異性体をフラッシュクロマトグラフィ(EtOAc/ヘキサン)で分離し2.84gの52および1.94gの53(63%全収量)を得た。化合物52(2.08g)をトルエン50mLに溶解し続いてビス(ピナコラート)ジボロン2.32g(1.5当量)、PdCl2(dppf)0.24g(0.05当量)、およびKOAc 1.79g(3.0当量)を加えた。反応混合物をN2下95℃で加熱し一晩撹拌した。反応完了をLCMSで確認した。混合物を室温に冷却し、ロータリーエバポレーターにかけフラッシュクロマトグラフィ(EtOAc/ヘキサン)で精製し2−メチル−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン 54を1.83g(77%収率)を得た。MS(Q1)390.2(M)+
実施例7 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド 11
2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド 10(100mg,0.35mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール(70)(95mg,0.39mmol)および炭酸ナトリウム(112mg)の混合物をトルエン(2.5mL)、エタノール(1.5mL)および水(0.7mL)中に懸濁した。これにビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)塩化物(13.5mg)を加え、反応容器をアルゴンでフラッシュした。反応混合物を120℃で1時間マイクロ波照射し、次いでDCMおよび水間で分離し、有機層を塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し減圧下でエバポレートした。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィで精製し2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド 11(97mg)を得た。
実施例8 (2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタノール 29
MeOH(30mL)中2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド 10(1.0g,3.5mmol)溶液を0℃でNaBH4(0.1g,3.5mmol)で処理した。溶液が室温に温まり15分撹拌した。反応混合物を炭酸水素ナトリウム飽和溶液と水(1:1,v/v)の混合物でクエンチした。水溶液をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し減圧下濃縮した。粗物質29はさらなる精製を要しなかった(0.9g,90%)。MS(Q1)286(M)+
実施例9 6−(ブロモメチル)−2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 30
ベンゼン(3.0mL)中(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタノール 29(100mg,0.4mmol)の溶液にPBr3(30μL,0.4mmol)を0℃で加えた。反応物を1時間加熱還流した。室温に冷却後、反応を水の添加でクエンチした。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥し減圧下濃縮した。粗生成物30はさらなる精製を要しなかった(115mg,94%)。MS(Q1)350(M)+
実施例10 2−((2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)イソインドリン−1,3−ジオン 31
DMF(10mL)中6−(ブロモメチル)−2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 30(0.3g,0.9mmol)溶液にK2CO3(0.2g,1.3mmol)とフタルイミド(0.1g,0.9mmol)を加えた。得られた溶液を20時間室温で撹拌した。反応物を減圧下濃縮し、水(10mL)で希釈した。不均質な混合物を濾過し2−((2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)イソインドリン−1,3−ジオン 31(0.3g,75%)を得た。MS(Q1)415(M)+
実施例11 (2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン 27
MeOH(7mL)中2−((2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)イソインドリン−1,3−ジオン 31(100mg,0.24mmol)溶液にH2NNH2・Η2O(24μL,0.48mmol)を加えた。反応物を1時間加熱還流した。室温に冷却後、反応を水(10mL)でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥し、減圧下濃縮し(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン 27(0.05g,73%)を得た。MS(Q1)285(M)+
実施例11a 1−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチルメタンアミン 55
トルエン50mLおよびTHF50mL中3.0gの2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド 10にNH2ME(水中40%)30mLを加え混合物をN2下で2日間撹拌した。混合物を減圧下濃縮し50mLのTHFと50mLのMeOHに再溶解し、続いて1.6g(4.0当量)NaBH4をポーションワイズ添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応完了はLCMSで確認し、混合物を減圧下濃縮し、フラッシュクロマトグラフィ(95/5% EtOAc/EtOHで20分続いて30分以上100% EtOH勾配)で精製し2.45gの1−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチルメタンアミン 55(77.5%収率)を得た。MS(Q1)300(M)+
THF50mL中2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド(2.0g)溶液にも、20mLの水中40%メチルアミンを加えた。反応混合物を室温でN2下24時間攪拌した。溶媒を減圧下除去し、残渣をMeOH50mLおよびTHF50mLに溶解し、NaBH4をポーションワイズに加えた。この反応混合物を室温でN2下24時間攪拌し、反応完了はLCMSで確認した。溶媒を減圧下除去し、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(EtOAc/EtOH)で精製し、1.12gの1−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチルメタンアミン(53%収率)を得た。MS(Q1)300(M)+
実施例11b 1−(2−クロロ−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチルメタンアミン 56
トルエン20mLおよびTHF20mL中3.46gの2−クロロ−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒドに15mLのNH2ME(水中40%)の添加に続き、混合物をN2下一晩撹拌した。混合物を減圧下濃縮し30mLのMeOHおよび20mLのTHFに再溶解し、続いて1.76g(4.0当量)のNaBH4をポーションワイズに添加し、反応混合物を室温で4日間撹拌した。反応完了はLCMSで確認し、混合物を減圧下濃縮しフラッシュクロマトグラフィ(97/3% EtOAc/EtOH20分、続いて30分以上100% EtOH勾配)で精製し、2.53gの1−(2−クロロ−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチルメタンアミン 56(70%収率)を得た。MS(Q1)313.8(M)+
実施例12 2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19
US6492383の手順に従い、ヘキサン溶液中2.5Mのn−ブチルリチウム(9.4mL,22.48mmol)を60mLのTHF中2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 4(3.0g,11.74mmol)混合物に−78℃で加えた。反応混合物が−40℃に温まり30分間撹拌した。THF10mL中のヨウ素(6.0g,23.48mmol)溶液を滴下した。添加後完了した。反応混合物を室温にし2時間撹拌した。混合物をジクロロメタンで希釈してクエンチしH2O(2x100mL)で抽出した。有機層をNa2S2O3(2x100mL)、H2O(2x100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過しエバポレートして、2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19(3.4g,75%)を得た。
THF(60mL)中2−クロロ−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン溶液(3.0g,11.1mmol;3−アミノ−4−メチル−チオフェン−2−カルボン酸エチルエステルから2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン合成手順に従い製造)に−78℃でn−BuLi(8.9mL,2.5M、Et2O中)を加えた。得られたスラリーを−40℃に温め50分撹拌した。反応混合物を−78℃に冷却しTHF(30mL)中I2溶液(5.6g,22.2mmol)を加えた。溶液を室温に温め5時間撹拌した。反応を水を添加してクエンチした。有機層を分離し、水層をCH2Cl2で抽出した。合わせた有機物を洗浄し飽和Na2S2O3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下濃縮し2−クロロ−6−ヨード−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン(3.8g,84%収率)を得た。
実施例13 Tert−ブチルフラン−3−イルカルバメート 32
3−フロ酸(3-Froic acid)(5.60g,1.0当量)をtert−ブタノール(200mL)に溶解し、トリエチルアミン(10mL,1.4当量)とジフェニルホスホニルアジド(12mL,1.1当量)で処理した。混合物を18時間加熱還流した。反応混合物を室温に冷却し、次いで50mLに濃縮し、飽和NaHCO3水溶液に注いだ。混合物を0℃で2時間攪拌した。固体を濾過して集め、高減圧下で乾燥した。粗反応混合物をフラッシュクロマトグラフィで精製しtert−ブチル フラン−3−イルカルバメート 32(6.95g,76%)を得た:1H NMR(CDCl3.400MHz)δ:7.71(bs,1H),7.27(m,1H),6.27(bs,1H),6.20(bs,1H),1.50(s,9H);MS(Q1)184(M)+.
実施例14 Tert−ブチル 2−(メトキシカルボニル)フラン−3−イルカルバメート 33
THF(50mL)中tert−ブチルフラン−3−イルカルバメート 32(1.7g,1.0当量)溶液に−30℃でTMEDA(1.75mL,1.3当量)、続いて1.6Mのn−ブチルリチウム(8.4mL,2.25当量,1.6Mヘキサン中)溶液を加えた。反応混合物が0℃に温まり、−30℃に冷える前に1時間撹拌した。ジメチルカーボネート(2.4mL,3.0当量)をすばやく添加し、反応混合物が室温に温まった。反応混合物を2MのHClでクエンチし、続いて飽和NaCl水溶液を添加した。混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出液をNa2SO4で乾燥し濃縮した。粗反応混合物をフラッシュクロマトグラフィで精製しtert−ブチル 2−(メトキシカルボニル)フラン−3−イルカルバメート 33(1.14g,51%)を得た:MS(Q1)242(M)+.
実施例15 メチル 3−アミノフラン−2−カルボキシレート 34
Tert−ブチル 2−(メトキシカルボニル)フラン−3−イルカルバメート 33(1.14g,1.0当量)をジクロロメタン(8mL)に溶解しトリフルオロ酢酸(5mL)で処理した。反応混合物を室温で3時間攪拌し、次いで濃縮した。残渣をジクロロメタンに溶解し飽和NaHCO3水溶液で洗浄した。有機層を乾燥(Na2SO4)し濃縮された混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出液をNa2SO4で乾燥し、濃縮した。粗反応混合物をフラッシュクロマトグラフィで精製しメチル 3−アミノフラン−2−カルボキシレート 34(574mg,86%)を得た:MS(Q1)142(M)+.
実施例16 エチル 3−ウレイドフラン−2−カルボキシレート 35
ジクロロメタン(3mL)中メチル 3−アミノフラン−2−カルボキシレート 34(100mg,1.0当量)溶液に−78℃でクロロスルホニルイソシアネート(0.09mL,1.4当量)を滴下した。反応物を室温にゆっくり温め40分間撹拌した。反応物を濃縮した。残渣に6NのHCl(3.5mL)を加え混合物を100℃で20分間加熱した。反応混合物が室温に冷め、飽和NaHCO3水溶液で中和した。固体を濾過して集め、エチル 3−ウレイドフラン−2−カルボキシレート 35(120mg,92%)をベージュ色固体として得、さらに精製することなく次の反応に用いた。
実施例17 フロ[3,2−d]ピリミジン−2,4−ジオール 36
エチル 3−ウレイドフラン−2−カルボキシレート 35(120mg,1.0当量)をメタノール(6mL)に懸濁し1.5M NaOH(1.5mL)で処理した。反応混合物を90分間加熱還流した。反応混合物が室温に冷め、6N HClでpH3まで酸性化した。混合物を濃縮した。メタノールを残渣に加え固体を濾過し、95℃で高減圧下24時間乾燥し、フロ[3,2−d]ピリミジン−2,4−ジオール 36(90mg,91%)を得、さらに精製することなく次の反応に用いた。
実施例18 2,4−ジクロロフロ[3,2−d]ピリミジン 37
フロ[3,2−d]ピリミジン−2,4−ジオール 36(39mg,1.0当量)をPOCl3(1.8mL)に溶解した。混合物を−40℃に冷却しN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.45mL)をゆっくり加えた。次いで反応混合物を48時間加熱還流し、そして室温に冷却し反応混合物を氷/水に注いだ。混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濃縮して2,4−ジクロロフロ[3,2−d]ピリミジン 37(23mg,48%)を得、さらに精製することなく次の反応に用いた。
実施例19 2−クロロ−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン 38
2,4−ジクロロフロ[3,2−d]ピリミジン 37(23mg,1.0当量)をメタノール(1.7mL)に懸濁し、モルホリン(0.09mL,4.0当量)で処理した。反応混合物を室温で2時間攪拌し、飽和NaHCO3水溶液でクエンチした。混合物をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を乾燥(Na2SO4)し、濃縮して2−クロロ−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン 38(14mg,48%)を得、さらに精製することなく次の反応に用いた。
実施例20 2−クロロ−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド 39
THF(1.7mL)に溶解した2−クロロ−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン 38(40mg,1.0当量)溶液に−78℃で1.6Mのn−ブチルリチウム溶液(0.14mL,1.3当量,1.6Mヘキサン中)を加えた。反応混合物を−78℃で30分間攪拌した。DMF(0.05mL,4.0当量)を加え反応混合物を室温にゆっくり温め、90分間撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を乾燥(Na2SO4)し、濃縮した。粗反応混合物をフラッシュクロマトグラフィで精製し2−クロロ−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド 39(22mg,50%)を得た:1H NMR(CDCl3,400MHz)δ9.92(s,1H),7.48(s,1H),4.12(m,4H),3.86(dd,4H);MS(Q1)268(M)+.
実施例21 1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 40(ルートA)
工程A:4−クロロ−1H−インダゾールの調製:撹拌子付きの250mLフラスコに2−メチル−3−クロロアニリン(8.4mL,9.95g,70.6mmol),酢酸カリウム(8.3g,84.7mmol)およびクロロホルム(120mL)を入れた。この混合物を撹拌しながら0℃に冷却した。冷却した混合物に無水酢酸(20.0mL,212mmol)を2分かけて滴下した。反応混合物を25℃に温め1時間撹拌した。この時点で、反応物を60℃に温めた。硝酸イソアミル(18.9mL,141mmol)を加え反応物を60℃で一晩攪拌した。完了後、水(75mL)およびTHF(150mL)を加え、反応物を0℃に冷却した。LiOH(20.7g,494mmol)を加え、反応物を0℃で3時間攪拌した。水(200mL)を加え、生成物をEtOAc(300mL,100mL)で抽出した。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥し、減圧下濃縮し、橙色固体11.07g(100%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.18(d,J=1Hz,1H),7.33(d,J=8Hz 1H),7.31(t,J=7Hz 1H),7.17(dd,J=7Hz,1Hz 1H).LCMS(ESI pos)m/e153(M+1).
工程B:4−クロロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾールの調製:機械撹拌機付き1Lフラスコに4−クロロ−1H−インダゾール(75.0g,0.492mol)、ピリジニウム p−トルエンスルホン酸(1.24g,4.92mmol)、CH2Cl2(500mL)および3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(98.6mL,1.08mol)を加えた。撹拌しながら、この混合物を45℃で16時間加熱した。反応混合物の分析により生成物の両方の異性体の生成が示される。反応物を25℃に冷却しCH2Cl2(200mL)を加えた。溶液を水(300mL)と飽和NaHCO3(250mL)で洗浄した。有機物をMgSO4で乾燥し乾固するまで濃縮した。EtOAc/ヘキサン(4:6,1L)に溶解しSiO2(1.2L)を加えて粗生成物を精製した。混合物を濾過し固形物をEtOAc/ヘキサン(4:6,2L)で洗浄した。有機物を減圧下濃縮し橙色固体を110.2g(95%)得た。異性体1:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.10(d,J=1Hz,1H),7.50(dd,J=9Hz,1Hz 1H),7.29(dd,J=9Hz,8Hz 1H),7.15(dd,J=8Hz,1Hz 1H),5.71(dd,J=9Hz,3Hz 1H)4.02(m,1H)3.55(m,1H)2.51(m,1H)2.02(m.2H)1.55(m,3H).LCMS(ESI pos)m/e237(M+1);異性体2:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.25(d,J=1Hz,1H),7.62(dd,J=9Hz,1Hz 1H),7.20(dd,J=9Hz,8Hz 1H),7.06(dd,J=8Hz,1Hz 1H),5.69(dd,J=9Hz,3Hz 1H),4.15(m,1H),3.80(m,1H),2.22(m,2H),2.05(m,1H),1.75(m,3H).LCMS(ESI pos)m/e237(M+1).
工程C:1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾールの調製:撹拌子付き500mLフラスコに4−クロロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル−1H−インダゾール(10.0g,42.2mmol)、DMSO(176mL)、PdCl2(PPh3)2(6.2g,8.86mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン(0.47g,1.69mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(16.1g,63.4mmol)および酢酸カリウム(12.4g,0.127mol)を加えた。撹拌しながら、混合物を130℃で16時間加熱した。反応物を25℃に冷却し、EtOAc(600mL)を加え、水(2x250mL)で洗浄した。有機物をMgSO4で乾燥し、乾固するまで減圧下濃縮した。粗生成物を、10% EtOAc/ヘキサン(1L)および30% EtOAc/ヘキサン(1L)で溶出してSiO2プラグ(120g)で精製した。濾液を減圧下濃縮し13.9g(100%)の生成物40を酢酸エチル中20%(wt/wt)溶液として得た。1H NMRは、〜20%(wt/wt)のビス(ピナコラート)ジボロンの存在を示す。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.37(s,1H),7.62(dd,J=14Hz,2Hz 1H),7.60(dd,J=7Hz,1Hz 1H),7.31(dd,J=8Hz,7Hz 1H),5.65(dd,J=9Hz,3Hz 1H),4.05(m,1H),3.75(m,1H),2.59(m,1H),2.15(m,1H),2.05(m,1H),1.75(m,3H),1.34(s,12H).LCMS(ESI pos)m/e245(M+1).
実施例22 1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 40(ルートB)
工程A:4−ニトロ−1H−インダゾールの調製:2−メチル−3−ニトロアニリン(200g,1.315モル)、酢酸(8000mL)の混合物を15〜20℃に冷却し、水(200mL)中亜硝酸ナトリウム(90.6g,1.315モル)溶液を30分以上かけてゆっくり加えた。添加後、反応温度は25〜30℃に上昇し、反応物を2〜3時間この温度で攪拌した。反応の進行をTLCでモニターし、反応完了後生成物を濾過し、残渣を酢酸(1000mL)で洗浄した。酢酸を減圧下(550mmのHg)80℃以下で蒸留し、水(8000mL)を加え、25〜30℃に冷却し30分間撹拌した。スラリーを濾過し水(1000mL)で洗浄した。粗生成物を70〜80℃で2時間加熱下で乾燥し、次いで5%酢酸エチル/n−ヘキサン(100:2000mL)溶液にとり、1〜1.5時間周囲温度で撹拌した。懸濁液を濾過し、5%酢酸エチル/n−ヘキサン混合物(25:475 mL)で洗浄した。得られた生成物を80℃以下で10〜12時間減圧下で乾燥し、褐色固体(150g,70%)を得た。m.p:200−203℃;1H NMR(200MHz,CDCl3)δ13.4(br,1H),8.6(s,1H),8.2−7.95(dd,2H),7.4(m,1H).ESMS m/z164(M+1).純度95%(HPLC)
工程B:4−アミノ−1H−インダゾールの調製:EtOH(3000mL)中4−ニトロ−1H−インダゾール(200g,1.22モル)と10%パラジウム炭素(20.0g)の混合物を周囲温度で水素化(反応は発熱性で温度は50℃に上昇)した。反応完了後、触媒を濾過して除去した。溶媒を減圧下で80℃以下でエバポレートし、室温に冷却し、残渣にn−ヘキサン(1000mL)を加え、30分間撹拌した。単離した固体を濾過し、n−ヘキサン(200mL)で洗浄した。生成物を70〜80℃で10〜12時間減圧下乾燥し、褐色固体(114g,70%)を得た,m.p.:136〜143℃.1H NMR(200MHz,CDCl3)δ12(br,1H),8.0(s,1H),7.1−7.0(dd,2H),6.5(d.1H),3.9(m,2H).ESMS m/z134(M+1).純度90〜95%(HPLC)
工程C:4−ヨード−1H−インダゾールの調製:水(100mL)と濃塩酸(182mL)中4−アミノ−1H−インダゾール(50.0g,0.375モル)の混合物を−10℃に冷却した。これに水(75mL)中亜硝酸ナトリウム(51.7g,0.75モル)の溶液を−10℃で約30〜60分で滴下した。(添加中、発泡が見られた)。別のフラスコに、水(3000mL)中ヨウ化カリウム(311g,1.87モル)混合物を室温で調製し、これに上記の冷却したジアゾニウム塩を30〜40℃で約30〜40分で加えた。反応を30℃で1時間維持し、反応完了後、酢酸エチル(500mL)を加え、反応混合物をセライトで濾過した。層を分離し水層を酢酸エチル(2x500mL)で抽出した。合わせた有機層を5%低張液(2x500mL)、塩水(500mL)で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィ(シリカゲル,ヘキサン,15〜20%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、橙色固体(23.0g,25%)の生成物を得た。m.p:151〜177℃:1H NMR(200MHz,CDCl3)δ12.4(br,1H),8.0(s,1H),7.6(dd,2H),7.1(d,1H).ESMS m/z245(M+1).純度95〜98%(HPLC).
工程D:4−ヨード−1−(2−テトラヒドロピラニル)インダゾールの調製:CH2Cl2(1250mL)中4−アミノ−1H−インダゾール(250.0g,1.024モル)、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(126.0g,1.5モル)とPPTS(2.57g,0.01モル)の混合物を50℃に2時間加熱した。反応物を室温に冷却し、水(625mL)に注ぎ、層を分離し、水層をCH2Cl2(250mL)で抽出した。合わせた有機層を水(625mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濃縮した。粗残渣をクロマトグラフィー(シリカゲル,ヘキサン,5〜10%酢酸エチル/ヘキサン)で精製しオイル状の生成物(807.0g,60%)を得た。1H NMR(200MHz,CDCl3)δ8.5(s,1H),7.8(m,1H),7.6(d,1H),7.25(m,1H),5.7(dd,1H),4.2−3.8(dd,1H),2.2−2.0(m,4H)2.0−1.8(m,4H).ESMS m/z329(M+1).
工程E:1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾールの調製:DMSO(500mL)中4−ヨード−1−(2−テトラヒドロピラニル)インダゾール(100g,0.304モル)、ビスピナコラトジボラン(96.4g,0.381モル)、PdCl2(dppf)(8.91g,0.012モル)および酢酸カリウム(85.97g,0.905モル)の混合物を80℃で2〜3時間加熱した。完了後、反応物を室温に冷却し、水(1500mL)を加えた。反応塊を酢酸エチル(3x200mL)に抽出し、有機層をエバポレートし、乾燥し(Na2SO4)濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィ(シリカゲル,ヘキサン,5〜10%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、粘性褐色オイル(70.0g,70%)として生成物40を得た。5:1H NMR(CDCl3)δ8.5(s,1H),7.8(m,1H),7.6(d,1H),7.25(m,1H),5.7(dd,1H),4.2−3.8(dd,1H),2.2−2.0(m,4H)2.0−1.8(m,4H)1.4−1.2(s,12H).ESMS m/z329(M+1).
実施例23 エチル 5−フェニル−3−ウレイドフラン−2−カルボキシレート 41
ジクロロメタン(3mL)中3−アミノ−5−フェニル−フラン−2−カルボキシレートエステル(116mg,1.0当量)の溶液に−78℃でクロロスルホニルイソシアネート(0.06mL,1.3当量)を滴下した(Redman,A.M.;Dumas,J.;Scott,W.J.Org.Lett.(2000)2:2061−2063)。反応物をゆっくりと室温に温め、40分間撹拌した。反応物を濃縮した。残渣に6N HCl(2.5mL)を加え、混合物を100℃で20分間加熱した。反応混合物が室温に冷め、飽和NaHCO3水溶液で中和した。固体を濾過して集め、5−フェニル−3−ウレイドフラン−2−カルボキシレート 41(130mg,95%)をベージュ色固体として得、さらに精製することなく次の反応に用いた。
実施例24 6−フェニルフロ[3,2−d]ピリミジン−2,4−ジオール 42
5−フェニル−3−ウレイドフラン−2−カルボキシレート 41(125mg,1.0当量)をメタノール(5mL)に懸濁し、1.5M NaOH(1mL)で処理した。反応混合物を90分間加熱還流した。反応混合物が室温に冷め、6N HClでpH3まで酸性にした。固体を濾過し、95℃で高減圧下24時間乾燥し、6−フェニルフロ[3,2−d]ピリミジン−2,4−ジオール(79mg,76%)をベージュ色固体として得、さらに精製することなく次の反応に用いた。
実施例25 2,4−ジクロロ−6−フェニルフロ[3,2−d]ピリミジン 43
6−フェニルフロ[3,2−d]ピリミジン−2,4−ジオール 42(80mg.1.0当量)をPOCl3(2.4mL)に溶解した。混合物を−40℃に冷却し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.6mL)をゆっくり加えた。そして反応混合物を48時間加熱還流し、室温に冷却した。反応混合物を氷/水に注いだ。混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO3水溶液で洗浄し乾燥し(Na2SO4)、濃縮し2,4−ジクロロ−6−フェニルフロ[3,2−d]ピリミジン 43(76mg,82%)を得、さらに精製することなく次の反応に用いた。
実施例26 2−クロロ−4−モルホリノ−6−フェニルフロ[3,2−d]ピリミジン 44
2,4−ジクロロ−6−フェニルフロ[3,2−d]ピリミジン 43(165mg,1.0当量)をメタノール(4.2mL)に懸濁し、モルホリン(0.22mL,4.0当量)で処理した。反応混合物を室温で4時間攪拌した。固体を濾過し、純粋な2−クロロ−4−モルホリノ−6−フェニルフロ[3,2−d]ピリミジン 44(163mg,83%収率)をベージュ色固体として得た:1H NMR(CDCl3,400MHz)δ7.80(m,2H),7.51(m,3H),6.99(m,1H),4.10(m,4H),3.89(m,1H);MS(Q1)316(M)+.
実施例27 2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン 45
THF(2.1mL)に溶解した2−クロロ−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン 38(50mg,1.0当量)溶液に、−78℃で1.6Mのn−ブチルリチウム溶液(0.17mL,1.3当量,1.6Mヘキサン中)を加えた。反応混合物を−78℃で30分間攪拌した。THF(0.6mL)中ヨウ素(159mg,3.0当量)溶液を加え、反応混合物が室温までゆっくり温まり、45分間撹拌した。反応混合物を飽和Na2S2O3水溶液でクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を乾燥し(Na2SO4)、濃縮した。粗反応混合物をフラッシュクロマトグラフィで精製し、2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン 45(63mg,83%)を得た:MS(Q1)366(M)+.
実施例28 2−(2−クロロ−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−オール 46
THF(2.5mL)に溶解した2−クロロ−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン 38(60mg,1.0当量)溶液に−78℃で1.6M n−ブチルリチウム(0.20mL,1.3当量,1.6Mヘキサン中)溶液を加えた。反応混合物を−78℃で30分間攪拌した。アセトン(0.07mL,4.0当量)を加え、反応混合物が−40℃まで温まり、1時間撹拌した。粗反応混合物を濃縮し、逆相HPLC精製し2−(2−クロロ−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−オール 46を得た。MS(Q1)298(M)+.
実施例29 3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチルベンズアミド 101
0.6mLの1M Na2CO3水溶液および0.6mLのアセトニトリル中、120mgの2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19、62mgの3−(N−メチルアミノカルボニルフェニル)ボロン酸および22mgのビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライドを、密閉されたマイクロ波反応機で100℃で15分間加熱した。混合物をH2Oで希釈し、次いで酢酸エチル(3x20mL)で抽出した。合わせた有機層を濃縮した。粗生成物を逆相HPLC精製し、75mgの3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]−6−イル)−N−メチルベンズアミドを得た。
3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]−6−イル)−N−メチルベンズアミド(50mg)を一般製法Aにより4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、13.3mgの101を得た。MS(Q1)471(M)+.
実施例30 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノ−6−(3−イソプロピルスルホニルアミノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン 102
1mLのピリジン中120mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ベンゼンアミン、43μLのイソプロピルスルホニルクロライドを一晩室温で攪拌した。反応混合物をエバポレートした。粗生成物を逆相HPLC精製し47mgのクロロ中間体を得た。
クロロ中間体(21mg)を一般製法Aにより4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、10mgの102を得た。MS(Q1)535(M)+
実施例31 (S)−1−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)エタノール 103および(R)−1−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)エタノール 104
一般製法Dにより、100mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 4にアセトアルデヒドを加えた。粗塩化物を製法Aに付し、分離可能な混合物103および104を得た。MS(Q1)382.2(M)+
実施例32 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノ−6−(プロピルスルホニル)チエノ[2,3−d]ピリミジン 105
500mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[2.3−d]ピリミジンを50mLのTHF中−78℃に冷却し、1.3当量の2.5Mヘキサン中nBuLiのヘキサン溶液を加えた。反応物を−78℃で30分間攪拌し、−40℃で数分間温め、リチウムアニオンの形成を完了させた。そして、反応物を−78℃に再冷却し、亜硫酸ガスを反応溶液にカニューレで通流し2分間泡立たせた。反応物を0℃に冷却し、水でクエンチした。水溶液を酢酸エチルで抽出し2−クロロ−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジンを除去した。次いで水層を凍結乾燥し、逆相HPLCで精製し、180mgの純粋な2−クロロ−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−スルフィン酸を得た。
1.5mLのDMF中90mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−スルフィン酸に1.05当量のNaH(60%油分散)を加えた。反応物を室温で30分間攪拌し、1.05当量のヨードプロパンの添加し、温度が50℃に上昇すると、反応が30分後に完了した。反応物を室温に冷却し、次いで飽和炭酸水素溶液で2回酢酸エチルに抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し乾固するまで濃縮した。粗塩化物を製法Aに付し、27.6mgの105を得た。MS(Q1)444.1(M)+.
実施例33 2−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−1−メトキシプロパン−2−オール 106
200mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 4をメトキシアセトンとともに用い一般製法Dに従い、対応する三級アルコールを得た。60mgの粗物質を一般製法Aに従いパラジウムで触媒されたクロスカップリング反応に用い、逆相HPLC精製後、23mgの106を得た。MS(Q1)426(M)+
実施例34 2−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−オール 107
2−(2−クロロ−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−オール(60mg,1.0当量)をアセトニトリル(2.0mL)に溶解し、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7(123mg,2.5当量)、PdCl2(PPh3)2(14.1mg,0.10当量)および1M酢酸カリウム(0.6mL)で処理した。バイアルは密閉し、撹拌しながらマイクロ波で140℃に30分間加熱した。粗反応混合物を濃縮し、逆相HPLCで精製し、2−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−オール 107を得た。MS(Q1)380(M)+.
2−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−1,3−ジメトキシプロパン−2−オール 108
200mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 4と1,3−ジメトキシアセトンを用い一般製法Dに従い、対応する三級アルコールを得た。60mgの粗物質を一般製法Aに従いパラジウムで触媒されたクロスカップリング反応に用い、逆相HPLC精製後、15mgの108を得た。MS(Q1)456(M)+
実施例35 2−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−1−(ジエチルアミノ)プロパン−2−オール 109
200mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 4と(N,N−ジエチルアミノ)アセトンを用い、一般製法Dに従い、対応する三級アルコールを得た。60mgの粗物質を、一般製法Aに従いパラジウムで触媒されたクロスカップリング反応に用い、逆相HPLC精製後、12mgの109を得た。MS(Q1)467(M)+
実施例36 1−(4−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−4−ヒドロキシ−1−イル)エタノン 110
200mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 4と1−アセチル−4−ピペリドンを用い、一般製法Dに従い、対応する三級アルコールを得た。粗反応混合物をアセトニトリルで粉砕して、一般製法Aに従い60mgの三級アルコールをパラジウムで触媒されたクロスカップリング反応に用い、逆相HPLC精製後、25mgの110を得た。MS(Q1)479(M)+
実施例37 2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−(3−(メチルスルホニル)フェニル)−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン 111
2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン(40mg,1.0当量)をアセトニトリル(0.4mL)に溶解し3−(メチルスルホニル)フェニルボロン酸(23mg,1.05当量)、PdCl2(PPh3)2(7.7mg,0.10当量)および1M Na2CO3(0.33mL)で処理した。バイアルは密閉し、撹拌しながらマイクロ波で100℃に30分間加熱した。反応混合物を飽和NaHCO3水溶液でクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を乾燥し(Na2SO4)、濃縮した。残渣をアセトニトリル(0.4mL)に溶解し、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7(53mg,2.0当量)、PdCl2(PPh3)2(7.7mg,0.10当量)および1M Na2CO3(0.33mL)で処理した。バイアルは密閉し、撹拌しながらマイクロ波で150℃に15分間加熱した。粗反応混合物を濃縮し、逆相HPLC精製し2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−(3−(メチルスルホニル)フェニル)−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン 111を得た。MS(Q1)476(M)+.
実施例38 N−(3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパンアミド 112
2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19(300mg)、3−アミノフェニルボロン酸(134mg)、およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(55mg)を0.6mLの1M Na2CO3水溶液および0.6MLのアセトニトリル中で密閉されたマイクロ波反応機で15分間100℃に加熱した。反応混合物を酢酸エチル(80mL)で希釈し、H2O(50mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、エバポレートし270mgの3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ベンゼンアミンを得た。
3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ベンゼンアミン(50mg)を2−ヒドロキシイソブチル酸と一般製法Iにより反応させ、N−(3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパンアミンを得た。62mgの粗N−(3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパンアミンを一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせた。生成物を逆相ΗPLCで精製し、16.2mgの112を得た。MS(Q1)515(M)+.
実施例39 (2S)−N−(3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)−2−ヒドロキシプロパンアミド 113
3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ベンゼンアミン(50mg)を一般製法IによりL−乳酸と反応させ、(2S)−N−3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)−2−ヒドロキシプロパンアミドを得た。60mgの粗(2S)−N−3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)−2−ヒドロキシプロパンアミドを一般製法Aにより4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせた。生成物を逆相ΗPLCで精製し3mgの113を得た。MS(Q1)501(M)+.
実施例40 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタノール 114
本化合物は(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタノールから一般製法Aを用い調製し、逆相HPLC精製後、114(54%)を得た。MS(Q1)368(M)+
実施例41 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン 115
本化合物は実施例11から(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン 27から、一般製法Aを用いて調製され,逆相HPLC精製後、115を得た(35%)。MS(Q1)367(M)+
実施例42 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタン(メチルスルホニル)アミン 116
CH2Cl2(4mL)中(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン溶液(50mg,0.2mmol)にEt3N(84μL,0.6mmol)およびMeSO2Cl(26μL,0.3mmol)を加えた。反応物を18時間室温で撹拌し、水(2mL)でクエンチした。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥し、減圧下濃縮した。一般製法Aに従い粗スルホンアミドを用い逆相HPLC精製後、116を得た(13%全2工程)。MS(Q1)445(M)+
実施例43 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノ−N−(ピリジン−3−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−アミン 117
一般製法Jに従い調製し117(6%全2工程)を得た。MS(Q1)430(M)+
実施例44 2−(4−(2−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)エチル)ピペラジン−1−イル)−N,N−ジメチルアセトアミド 118
実施例67の144の手順に従い、N,N−ジメチル−2−ピペラジン−1−イル−アセトアミドを用い、118を調製した。NMR:CDCl3:2.49−2.62(8H,m,CH2),2.68−2.84(2H,m,CH2),2.91(3H,s,Me).3.02(3H,s,Me),3.08(2H,t,J 7.22,CH2),3.13(2H,s,CH2),3.79−3.84(4H,m,CH2),3.98−4.02(4H,m,CH2),7.20(1H,s,Ar),7.44(1H,t,J 8.0,Ar),7.52(1H,d,J 8.15,Ar),8.22(1H,d,J 7.35,Ar),8.95(1H,s,Ar).MS:(ESI+):MH+ 535.36
実施例45 N−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−メトキシアセトアミド 119
55mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−アミンを一般製法Gにより26mgのメトキシアセチルクロライドと反応させ、N−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−メトキシアセトアミドを得た。
70mgの粗N−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−メトキシアセトアミドを一般製法Aにより4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、28.1mgの119を得た。MS(Q1)425(M)+
実施例46 N−(3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)−2−メトキシアセトアミド 120
ジクロロメタン中、3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ベンゼンアミン(60mg)、メトキシアセチルクロライド(23mg)、および36μLのトリエチルアミンを1時間攪拌した。反応混合物をエバポレートし、N−(3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)−2−メトキシアセトアミドを得た。70mgの粗N−(3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)−2−メトキシアセトアミドを一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせた。生成物を逆相ΗPLCで精製し、17.3mgの120を得た。MS(Q1)501(M)+.
実施例47 2−(1Η−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノ−N−(ピリジン−2−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−アミン 121
一般製法Jに従い調製し、121を得た(12%全2工程)。MS(Q1)430(M)+
実施例48 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノン 122
45mgの2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 14を一般製法Bにより、1−メチルピペラジンにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、34.5mgの122を得た。MS(Q1)464.2(M)+.
実施例49 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)メタノン 123
45mgの2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 14を一般製法Bによりピペリジン−4−オールにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、46.6mgの123を得た。MS(Q1)465.1(M)+.
実施例50 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−−イル)(4−アセチルピペラジン−1−イル)メタノン 124
45mgの2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 14を一般製法Bにより1−アセチルピペラジンにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、52.5mgの124を得た。MS(Q1)492.2(M)+.
実施例51 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)(4−メチルスルホニルピペラジン−1−イル)メタノン 125
45mgの2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 14を一般製法Bにより1−メタンスルホニルピペラジンにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、55mgの125を得た。MS(Q1)528.1 (M)+.
実施例52 2−(1H−インダゾール−4−イル)−N−イソプロピル−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 126
45mgの2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 14を一般製法Bによりプロパン−2−アミンにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、28.1mgの126を得た。MS(Q1)423.2(M)+.
実施例53 N−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 127
45mgの2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 14を一般製法Bにより2,2,2−トリフルオロエタンアミンにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、15mgの127を得た。MS(Q1)463.1(M)+.
実施例54 N−(2−ヒドロキシエチル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 128
45mgの2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 14を一般製法Bによりエタノールアミンにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、10.2mgの128を得た。MS(Q1)425.1(M)+.
実施例55 N−エチル−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 129
45mgの2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 14を一般製法BによりエチルアミンHClにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、31.8mgの129を得た。MS(Q1)409.2(M)+.
実施例56 2−(1H−インダゾール−4−イル)−N,N−ジメチル−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 130
45mgの2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 14を一般製法BによりジメチルアミンHClにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、33mgの130を得た。MS(Q1)409.2(M)+.
実施例57 2−(1H−インダゾール−4−イル)−N−メチル−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 131
45mgの2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 14を一般製法BによりメチルアミンHClにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、36.4mgの131を得た。MS(Q1)395.2(M)+.
実施例58 4−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−テトラヒドロ−2H−チオピラン−4−オール 132
250mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 4をテトラヒドロチオピラン−4−オンとともに用い、一般製法Dに従い、対応する三級アルコールを得た。粗反応混合物をアセトニトリルで粉砕し、60mgの三級アルコールを単離し、一般製法Aに従いパラジウム触媒されたクロスカップリング反応に用い、逆相HPLC精製後、35mgの132を得た。MS(Q1)454(M)+
実施例59 1−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)シクロブタノール 133
250mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 4をシクロブタノンとともに用い、一般製法Dに従い対応する三級アルコールを得た。100mgの粗物質を一般製法Aに従いパラジウム触媒されたクロスカップリング反応に用い、逆相HPLC精製後、35mgの133を得た。 MS(Q1)408(M)+
実施例60 6−クロロ−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 134
2.5Mヘキサン溶液中n−ブチルリチウム(1.6mL,3.914mmol)を10mLのTHF中2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 4(500mg,1.957mmol)混合物に−78℃で加えた。反応混合物が−40℃に温まり、40分間撹拌した。8mLのTHF中N−クロロスクシンイミド(523mg,3.914mmol)溶液を滴下した。添加後完了した。反応混合物を室温にし、2時間撹拌した。反応をLC/MSでモニターした。混合物をエーテルで希釈し1N HCl(2x60mL)で抽出した。次いで、水層を塩基性化し、酢酸エチル(2x100mL)で抽出した。有機層をH2O(60mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過しエバポレートした。粗生成物をISCOコンビフラッシュ(5〜50%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、2,6−ジクロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン(284mg,50%)を得た。
40mgの2,6−ジクロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジンを一般製法Aにより4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7とカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、4.4mgの134を得た。MS(Q1)372(M)+
実施例61 (R)−1−(3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニルスルホニル)プロパン−2−オール 135
607μLのR−(+)プロピレンオキシドをジエチルエーテル中、2gの3−メルカプトフェニルボロン酸および酸化アルミニウム(〜30当量,中性,活性化,〜150メッシュ)混合物に室温で加えた。反応を完了するまでLC/MSでモニターした。混合物をエバポレートし、次いで1N HClを加えた。得られた混液を酢酸エチル(3x150mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥し、濾過しエバポレートし、3−((R)−2−ヒドロキシプロピルチオ)フェニルボロン酸(1.3,70%)を得た。粗生成物を精製せずに次の工程反応に直接用いた。
100mgの2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19を一般製法Iにより3−((R)−2−ヒドロキシプロピルチオ)フェニルボロン酸にカップリングさせ、(R)−1−(3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニルチオ)プロパン−2−オールを得た。
4mL H2O中322mgのオキサン溶液を8mLのメタノール中132mgの(R)−1−(3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニルチオ)プロパン−2−オール混合物に加えた。反応混合物を2時間攪拌した。混合物を濾過し、濾液をエバポレートした。生成物を逆相HPLCで精製し、3.8mgの135を得た。MS(Q1)536(M)+
実施例62 N−(3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)−2−アミノ−2−メチルプロパンアミド 136
3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ベンゼンアミン(50mg)を一般製法IによりBoc−2−アミノイソブチル酸と反応させ、tert−ブチル(3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニルカルバモイルプロパン−2−イルカルバメートを得た。75mgの粗tert−ブチル(3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニルカルバモイル)プロパン−2−イルカルバメートを一般製法Aにより4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせ、tert−ブチル(3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニルカルバモイル)プロパン−2−イルカルバメートを得た。
Tert−ブチル(3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニルカルバモイル)プロパン−2−イルカルバメート(86mg)を2mLのトリフルオロ酢酸/ジクロロメタン(1:1)で処理した。完了後、反応混合物をエバポレートした。生成物を逆相HPLCで精製し、18.8mgの136を得た。MS(Q1)514(M)+
実施例63 N−(3−(2−(1Η−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)−2−アミノアセトアミド 137
3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ベンゼンアミン(50mg)を一般製法IによりBoc−グリシンと反応させtert−ブチル(3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニルカルバモイル)メチルカルバメートを得た。70mgの粗tert−ブチル(3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニルカルバモイル)メチルカルバメートを一般製法Aにより4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせ、tert−ブチル(3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニルカルバモイル)メチルカルバメートを得た。
Tert−ブチル(3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニルカルバモイル)メチルカルバメート(82mg)を2mLのトリフルオロ酢酸/ジクロロメタン(1:1)で処理した。完了後、反応混合物をエバポレートした。生成物を逆相HPLCで精製し、13.9mgの137を得た。MS(Q1)486(M)+.
実施例64 (S)−1−(3−(2−(1Η−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニルスルホニル)プロパン−2−オール 138
S−(−)プロピレンオキシド(152μL)をジエチルエーテル中、500mgの3−メルカプトフェニルボロン酸および酸化アルミニウム(〜30当量,中性,活性化,〜150メッシュ)混合物に室温で加えた。反応をLC/MSで完了するまでモニターした。反応混合物をエバポレートし、次いで1N HClを加えた。得られた混液を酢酸エチル(3x50mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥し、濾過しエバポレートし、3−((S)−2−ヒドロキシプロピルチオ)フェニルボロン酸(414mg,90%)を得た。粗生成物は精製せずに次の工程反応に直接用いた。
50mgの2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19を一般製法Iにより3−((S)−2−ヒドロキシプロピルチオ)フェニルボロン酸にカップリングさせ、(S)−1−(3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニルチオ)プロパン−2−オールを得た。
2mLのH2O中161mgのオキサン溶液を4mLのメタノール中66mgの(S)−1−(3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニルチオ)プロパン−2−オール混合物に加えた。反応混合物を1時間攪拌した。混合物を濾過し濾液をエバポレートした。生成物を逆相HPLCで精製し、3mgの138を得た。MS(Q1)536(M)+
実施例65 N−(3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)−2−ヒドロキシアセトアミド 139
3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ベンゼンアミン(40mg)を一般製法Iによりグリコール酸と反応させ、N−(3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)−2−ヒドロキシアセトアミンを得た。47mgの粗N−(3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)−2−ヒドロキシアセトアミンを一般製法Aにより4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、3mgの139を得た。MS(Q1)487(M)+.
実施例66 2−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−オール 140
2mLのTHF中100mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジンを−78℃に冷却し、ヘキサン溶液中1.3当量の2.5M nBuLiを加えた。溶液を−78℃で30分間攪拌し、−40℃に温め、10当量のアセトンを加えた。反応物を−40℃で30分間攪拌し、次いで0℃にゆっくりと温め、水でクエンチした。THFをエバポレートし、水を酢酸エチルで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し留去した。粗塩化物を製法Aに付し76mgの140を得た。MS(Q1)396.2(M)+.
実施例67 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 141(14)
2−クロロ−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン(500mg)を50mLのTHF中で−78℃に冷却し、ヘキサン中1.3当量の2.5MのnBuLi溶液を加えた。反応物を−78℃で30分間攪拌し、数分間−40℃に温め、リチウムアニオンを完全に形成させた。そして反応物を−78℃に再冷却し、ドライアイスから発生する二酸化炭素ガスをカニューレで反応溶液に1時間通流し泡立てた。反応物を30分かけて0℃にゆっくりと温め、THFをロータリーエバポレーターで濃縮した。そして反応を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、2−クロロ−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジンを除いた。水層に濃HClを加え、pH2〜3にした。水層から得られた固体を砕き、ブフナー漏斗で集め、水ですすぎ、一晩減圧下で乾燥し、494mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸を得た。
2−クロロ−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸(444mg)を一般製法Aにより7と反応させた。酢酸エチルに抽出後、生成物は水層に残り、それを20当量のアンバーライトIR−120イオン交換樹脂で2時間、あるいは溶液が濁るまで処理した。溶液をまず粗いフィルターフラスコで濾過し樹脂を除き、次いでブフナー漏斗で濾過し、476mgの2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸を淡褐色固体として集めた。25mgのこの生成物を逆相HPLCで精製し、12.8mgの141(14)を得た。MS(Q1)382.1(M)+.
実施例68 2−(1Η−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 142
2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸(100mg)を一般製法Bにより塩化アンモニウムにカップリングさせた。反応混合物を酢酸エチルに溶解し、飽和塩化アンモニウム溶液で抽出した。有機層を乾固するまで濃縮し製法Aに付し、16mgの142を得た。MS(Q1)381.1(M)+.
実施例69 6−((3−メトキシプロピルスルホニル)メチル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 143
ジクロロメタン(20mL)中、(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−メタノール(500mg)およびトリエチルアミン(0.5mL)の混合物に0℃でメタンスルホニルクロライド(0.27mL)を加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌し、水(20mL)でクエンチし、ジクロロメタン(2x20mL)に抽出した。合わせた有機物を塩水(2x20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮し、メタンスルホン酸 2−メチル−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチルエステルを黄色固体(523mg)として得た。
DMF(8mL)中メタンスルホン酸2−メチル−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルエチルエステル(300mg)溶液にチオ酢酸カリウム(113mg)を加えた。反応物を60℃で16時間攪拌し、そして室温に冷めた。次いで反応混合物を水(20mL)でクエンチし、酢酸エチル(2x20mL)に抽出した。合わせた有機物を塩水溶液(3x20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮し、カラムクロマトグラフィで精製し、チオ酢酸S−(2−メチル−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)エステルを灰白色固体(210mg)として得た。
メタノール(10mL)中のチオ酢酸S−(2−メチル−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)エステル(200mg)溶液に、0℃でメタノール(2mL)中ナトリウムメトキシド(35mg)溶液を加えた。反応混合物を0℃で30分間攪拌し、次いで、メタノール(3mL)中のトルエン−4−スルホン酸3−メトキシ−プロピルエステル(156mg)溶液を滴下した。反応混合物を室温で16時間攪拌し、次いで、水(20mL)でクエンチし、酢酸エチル(2x20mL)に抽出した。合わせた有機物を塩水溶液(2x20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮しカラムクロマトグラフィで精製し、6−(3−メトキシ−プロピルスルファニルメチル)−2−メチル−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジンを白色固体(170mg)として得た。
ジクロロメタン(10mL)中の6−(3−メトキシ−プロピルスルファニルメチル)−2−メチル−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン(170mg)溶液に、0℃でm−クロロペルオキシ安息香酸(224mg)をポーションワイズに加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌し、次いでチオ硫酸ナトリウム水溶液(20mL)でクエンチし、ジクロロメタン(2x20mL)に抽出した。合わせた有機物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2x20mL)、塩水溶液(2x20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)濃縮し、6−(3−メトキシ−プロパン−1−スルホニルメチル)−2−メチル−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジンを白色固体(190mg)として得た。
標準方法を用い6−(3−メトキシ−プロパン−1−スルホニルメチル)−2−メチル−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン(190mg)とともにスズキカップリングを行った。カラムクロマトグラフィ精製で、143を白色固体(54mg)として得た。NMR:DMSO:1.92−2.00(2H,m,CH2),2.18−2.24(2H,m,CH2),3.22(3H,s,Me),3.42(2H,t,J 7.22,CH2),3.79−3.84(4H,m,CH2),3.98−4.02(4H,m,CH2),5.05(2H,s,CH2),7.44(1H,t,J 8.0,Ar),7.60(1H,s,Ar),7.62(1H,d,J 8.15,Ar),8.21(1H,d,J 7.35,Ar),8.85(1H,s,Ar),13.15(1H,s,NH).MS:(ESI+):MH+488.14
実施例70 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノ−6−(2−(4−メチルスルホニルピペラジン−1−イル)エチル)チエノ[3,2−d]ピリミジン 144
THF(100mL)中のメトキシメチルトリフェニルホスホニウムクロライド(7.24g)の懸濁液に0℃でn−ブチルリチウム(6.76mLの2M溶液 ヘキサン中)を加えた。反応混合物を0℃で1時間攪拌し、次いでTHF(30mL)中の2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド 10(2g)の懸濁液を滴下した。反応混合物を室温で16時間攪拌し、次いで水(80mL)でクエンチし、酢酸エチル(2x80mL)で抽出した。合わせた有機物を塩水溶液(2x80mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮しカラムクロマトグラフィで精製し、2−クロロ−6−(2−メトキシ−ビニル)−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン(シス/トランス異性体の混合物)を黄色固体(2.24g)として得た。
THF(30mL)中の2−クロロ−6−(2−メトキシ−ビニル)−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン(1.05g)の溶液に4N塩酸水溶液(15mL)を加えた。反応混合物を50℃で16時間攪拌し、次いで室温に冷めた。反応混合物を水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(3x30mL)に抽出した。合わせた有機物を乾燥し(MgSO4)、濃縮し、(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−アセトアルデヒドを含む粗混合物を得た。
1,2−ジクロロエタン(10mL)中の粗(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−アセトアルデヒド(300mg)および1−メタンスルホニル−ピペラジン(243mg)の溶液に室温でトリメチルオルトギ酸エステル(0.33mL)を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌し、次いでナトリウムトリアセトキシボロヒドライド(534mg)を加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌し、次いで飽和炭酸ナトリウム水溶液(20mL)でクエンチし、ジクロロメタン(2x20mL)に抽出した。合わせた有機物を塩水溶液(2x20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮しカラムクロマトグラフィで精製し、2−クロロ−6−[2−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−エチル]−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジンを白色固体(100mg)として得た。
標準方法を用いて2−クロロ−6−[2−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−エチル]−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン(100mg)とスズキカップリングを行った。カラムクロマトグラフィ精製で、144を白色固体(24mg)として得た。NMR:CDCl3:2.54−2.62(4H,m,CH2),2.71(3H,s,Me),2.72−2.80(2H,m,CH2),3.02−3.11(2H,m,CH2),3.20−3.28(4H,m,CH2),3.79−3.84(4H,m,CH2),3.98−4.02(4H,m,CH2),7.40(1H,s,Ar),7.44(1H,t,J 8.0,Ar),7.62(1H,d,J 8.15,Ar),8.21(1H,d,J 7.35,Ar),8.90(1H,s,Ar).MS:(ESI+):MH+528.24
実施例71 3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチルプロパンアミド 145
実施例67bの手順に従い、メチルアミンを用い、145を調製した。NMR:DMSO:2.52−2.60(2H,m,CH2),2.61(3H,s,Me),3.18(2H.t,J 7.22,CH2),3.79−3.84(4H,m,CH2),3.98−4.02(4H,m,CH2),7.30(1H,s,Ar),7.41(1H,t,J 8.0,Ar),7.62(1H,d,J 8.15,Ar),7.81−7.84(1H,m,NH),8.21(1H,d,J 7.35,Ar),8.85(1H,s,Ar),13.15(1H,s,NH).MS:(ESI+):MH+423.18
実施例72 2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−((メチルスルホニル)メチル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 146
実施例67aaの手順に従い、メチルヨウ化物を用い、146を調製した。NMR:DMSO:3.06(3H,s,Me),3.79−3.84(4H,m,CH2),3.98−4.02(4H,m,CH2),5.02(2H,s,Me),7.40(1H,s,Ar),7.44(1H,t,J 8.0,Ar),7.62(1H,d,J 8.15,Ar),8.21(1H,d,J 7.35,Ar),8.85(1H,s,Ar),13.15(1H,s,NH).MS:(ESI+):MH+430.10
実施例73 3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパンアミド 147
実施例67bの手順に従い、酢酸アンモニウムを用い、147を調製した。NMR:DMSO:2.54(2H,t,J=7.27,CH2),3.16(2H,t,J 7.22,CH2),3.79−3.84(4H,m,CH2),3.98−4.02(4H,m,CH2),7.40(1H,s,Ar),7.44(1H,t,J 8.0,Ar),7.62(1H,d,J 8.15,Ar),8.21(1H,d,J 7.35,Ar),8.85(1H,s,Ar),13.15(1H,s,NH).MS:(ESI+):MH+409.15
実施例74 3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N,N−ジメチルプロパンアミド 148
THF(50mL)中のトリエチルホスホノ酢酸(2.1mL)の溶液に0℃で水素化ナトリウム(254mg)を加えた。混合物を0℃で1時間攪拌し、次いで2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド 10(1.5g)を加えた。反応混合物を50℃で16時間攪拌し、次いで室温に冷ました。反応を水(50mL)を加えてクエンチし、濾過し3−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−アクリル酸エチルエステルを黄色固体(1.64g)として得た。
酢酸エチル(100mL)中の3−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−アクリル酸エチルエステル(2g)の溶液に、エタノール(10mL)中Pd/C(200mg)の懸濁液を加えた。フラスコを窒素でフラッシュし、次いで水素バルーンを取り付けた。反応混合物を室温で16時間攪拌した。次いで混合物をセライトで濾過し濾液を濃縮し、3−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロピオン酸エチルエステルを黄色固体(1.83g)として得た。
メタノール(30mL)中の3−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロピオン酸エチルエステル(1g)の混合物に1N水酸化ナトリウム水溶液(10mL)を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌し次いで、2M塩酸水溶液を用いてpH6の酸性にした。次いで生成物を濾過し水で洗浄し、3−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−プロピオン酸を緑黄色固体(612mg)として得た。
アセトニトリル(3mL)中3−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−プロピオン酸(200mg)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール(209mg)、1M炭酸ナトリウム水溶液(1.83mL)およびPdCl2(PPh3)2(22mg)の混合物を140℃で15分間マイクロ波で反応させた。次いで反応混合物を酢酸エチル(20mL)と水(20mL)の混合物に注いだ。水層を集め、2M塩酸水溶液を用いて注意深くpH6の酸性にした。次いで、生成物を濾過し水で洗浄し3−[2−(1H−インダゾール−4−イル−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル]−プロピオン酸を灰色固体(145mg)として得た。
DMF(5mL)中の3−[2−(1H−インダゾール−4−イル−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル]−プロピオン酸(145mg)の溶液に室温でカルボニルイミダゾール(115mg)を加えた。次いで反応混合物を室温で1時間撹拌した。そして、トリエチルアミン(0.15mL)および塩酸ジメチルアミン(58mg)を加え、溶液を室温で16時間攪拌した。反応を水(20mL)でクエンチし、酢酸エチル(2x20mL)に抽出した。合わせた有機物を塩水溶液(3x20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮しカラムクロマトグラフィで精製し、148を白色固体(96mg)として得た。NMR:DMSO:2.68−2.84(2H,m,CH2),2.86(3H,s,Me),3.02(3H,s,Me),3.18(2H,t,J 7.22,CH2),3.79−3.84(4H,m,CH2),3.98−4.02(4H,m,CH2),7.40(1H,s,Ar),7.44(1H,t,J 8.0,Ar),7.62(1H,d,J 8.15,Ar),8.21(1H,d,J 7.35,Ar),8.85(1H,s,Ar)および13.15(1H,s,NH).MS:(ESI+):MH+437.22
実施例75 3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−1−(4−メチルスルホニルピペラジン−1−イル)プロパノン 149
実施例67bの手順に従い、1−メタンスルホニル−ピペラジンを用い、149を調製した。NMR:DMSO:2.86(3H,s,Me),2.88−2.92(2H,m,CH2),3.05−3.15(4H,m,CH2),3.20(2H,t,J 7.22,CH2),3.58−3.63(4H,m,CH2),3.79−3.84(4H,m,CH2),3.98−4.02(4H,m,CH2),7.40(1H,s,Ar),7.44(1H,t,J 8.0,Ar),7.62(1H,d,J 8.15,Ar),8.21(1H,d,J 7.35,Ar),8.85(1H,s,Ar),13.15(1H,s,NH).MS:(ESI+):MH+556.26
実施例76 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノ−N−フェニルチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−アミン 150
一般製法Jに従い調製し、150を得た(10%全2工程)。MS(Q1)429(M)+
実施例77 3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ベンゼンメチルスルホンアミド 151
50mgの2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19を一般製法Iにより3−メチルスルホニルアミノフェニルボロン酸にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、37.4mgの151を得た。MS(Q1)507(M)+.
実施例78 N−(3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)−2−(ジメチルアミノ)アセトアミド 152
55mgの3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ベンゼンアミンを一般製法IによりN,N−ジメチルグリシンと反応させ、N−(3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)−2−(ジメチルアミノ)アセトアミドを得た。70mgの粗N−(3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)−2−(ジメチルアミノ)アセトアミドを一般製法Aにより4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、3mgの152を得た。MS(Q1)514(M)+.
実施例79 2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−(3−メトキシピリジン−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 153
50mgの2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19を一般製法Iにより2−メトキシピリジン−3−ボロン酸にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、7.2mgの153を得た。MS(Q1)445(M)+.
実施例80 3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ペンタン−3−オール 154
一般製法Dに従い、225mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 4を3−プロパノンとともに用い、対応する三級アルコールを得た。一般製法Aに従い100mgの粗物質をパラジウム触媒されたクロスカップリング反応に用い、逆相HPLC精製後、45mgの154を得た。MS(Q1)424(M)+
実施例81 6−(6−フルオロピリジン−3−イル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 155
50mgの2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19を一般製法Iにより2−フルオロピリジン−5−ボロン酸にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、4.7mgの155を得た。MS(Q1)433(M)+.
実施例82 6−(2−フルオロピリジン−3−イル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 156
50mgの2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19を一般製法Iにより2−フルオロピリジン−3−ボロン酸にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、7.3mgの156を得た。MS(Q1)433(M)+.
実施例83 2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−(4−メトキシピリジン−3−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 157
50mgの2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19を一般製法Iにより4−メトキシピリジン−3−ボロン酸にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、19.1mgの157を得た。MS(Q1)445(M)+.
実施例84 3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ベンゼンアミン 158
2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19(50mg)を一般製法Iにより3−アミノフェニルボロン酸にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、14.9mgの158を得た。MS(Q1)429(M)+.
実施例85 2−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ベンズアミド 159
2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19(50mg)を一般製法Iにより2−(アミノカルボニルフェニル)ボロン酸にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、9.2mgの159を得た。MS(Q1)457(M)+.
実施例86 N−(2−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)アセトアミド 160
2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19(50mg)を一般製法Iにより2−(アセチルアミノフェニル)ボロン酸にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、22.9mgの160を得た。MS(Q1)471(M)+.
実施例87 3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ベンズアミド 161
2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19(50mg)を一般製法Iにより3−アミノカルボニルフェニルボロン酸にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、3.9mgの161を得た。MS(Q1)457(M)+.
実施例88 N−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロピオンアミド 162
Tert−ブチル 2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルカルバメート(800mg)を5mLのトリフルオロ酢酸/ジクロロメタン(1:1)で処理した。反応混合物を室温で完了するまで攪拌した。反応混合物をエバポレートした。残渣を酢酸エチル(100mL)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム(50mL)と塩水(50mL)で洗浄した。水層を酢酸エチル(2x60mL)で逆抽出し、次いで飽和重炭酸ナトリウムおよび塩水で洗浄した。合わされた有機層をMgSO4で乾燥し、濾過しエバポレートし、580mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−アミンを得た。
2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−アミン(35mg)を一般製法Gにより23μLのプロピオン酸クロライドと反応させ、N−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロピオンアミドを得た。
粗N−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロピオンアミド(42mg)を一般製法Aにより4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、19.8mgの162を得た。MS(Q1)409(M)+
実施例89 N−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)アセトアミド 163
2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−アミン(40mg)を一般製法Gにより21μLの塩化アセチルと反応させ、N−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)アセトアミドを得た。
粗N−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)アセトアミド(46mg)を一般製法Aにより4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、24.2mgの163を得た。MS(Q1)395(M)+
実施例90 N−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)イソブチルアミド 164
2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−アミン(35mg)を一般製法Gにより27μLの塩化イソブチリルと反応させ、N−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)イソブチルアミドを得た。
粗N−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)イソブチルアミド(45mg)を一般製法Aにより4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、1.9mgの164を得た。MS(Q1)423(M)+
実施例91 N−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ベンズアミド 165
2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−アミン(35mg)を一般製法Gにより30μLの塩化ベンゾイルと反応させ、N−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ベンズアミドを得た。
粗N−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ベンズアミド(49mg)を一般製法Aにより4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、8.2mgの165を得た。MS(Q1)457(M)+
実施例92 3−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノ−6−(2−(4−メチルスルホニルピペラジン−1−イル)プロピル)チエノ[3,2−d]ピリミジン 166
2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−[3−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−プロプ−1−イニル]−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジンと10%Pd/Cの混合物を水素雰囲気下でメタノールおよびジクロロメタン中で一晩攪拌した。フラッシュクロマトグラフィを用いて精製し、166を得た。(CDCl3):2.78−2.82(4H,m),2.82(3H,s),3.34−3.39(4H,m),3.70(2H,s),3.92−3.96(4H,m),4.07−4.11(4H,m),7.52(1H,dd),7.61−7.65(2H,m),8.30(1H,d,J=7.2),9.02(1H,s),10.10(1H,br).ESI+:MH+538
実施例93 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)(4−(メチルアセトアミド)ピペリジン−1−イル)メタノン 167
2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸 13(45mg)を一般製法BによりN−メチルピペリジン−4−カルボキサミドにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、26.3mgの167を得た。MS(Q1)506.2(M)+。
実施例94 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)(3−(メチルスルホニル)ピロリジン−1−イル)メタノン 168
2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸 13(45mg)を一般製法Bにより3−(メチルスルホニル)ピロリジンにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、26.1mgの168を得た。MS(Q1)513.1(M)+.
実施例95 2−(1H−インダゾール−4−イル)−N−(2−(メチルスルホニル)エチル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 169
2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸 13(45mg)を一般製法Bにより2−(メチルスルホニル)エタンアミンにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、26.8mgの169を得た。MS(Q1)487.1(M)+.
実施例96 N−エチル−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 170
2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸 13(45mg)を一般製法Bにより塩酸エチルアミンにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、10.6mgの170を得た。MS(Q1)409.2(M)+.
実施例97 2−(1H−インダゾール−4−イル)−N−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 171
2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸 13(75mg)を一般製法Bにより塩酸メチルアミンにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、38.8mgの171を得た。MS(Q1)395.1(M)+.
実施例98 N−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)シクロプロパンカルボキサミド 172
2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−アミン(40mg)を一般製法Gにより27μLのシクロプロパンカルボニルクロライドと反応させ、N−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)シクロプロパンカルボキサミドを得た。
粗N−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)シクロプロパンカルボキサミド(50mg)を一般製法Aにより4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、12.1mgの172を得た。MS(Q1)421(M)+
実施例99 N−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−3,3−ジメチルブタンアミド 173
2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−アミン(40mg)を一般製法Gにより41μLのtert−ブチルアセチルクロライドと反応させ、N−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−3,3−ジメチルブタンアミドを得た。
粗N−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−3,3−ジメチルブタンアミド(55mg)を一般製法Aにより4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、16.9mgの173を得た。MS(Q1)451(M)+
実施例100 2−(2−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 174
2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン 4(155mg)および2−メチルベンズイミダゾール(161mg)の混合物を135℃で一晩共に加熱した。次いで混合物を冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出液を乾燥し(Na2SO4)、濾過し濃縮した。フラッシュクロマトグラフィに続いて粉砕し、174(28%)を得た。NMR:(CDCl3):2.95(s,3H,CH3),3.89−3.91(m,4H,2xCH2),4.07−4.09(m,4H,2xCH2),7.25−7.28(m,2H,2xArH),7.50(d,H,ArH,J=5.47Hz),7.71(m,H,ArH),7.85(d,H,ArH,J=5.48Hz),8.09(m,H,ArH).MS:(ESI+):MH+=352.13
実施例101 2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−(3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロプ−1−イニル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 175
実施例12に従い調整した2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン 19(1.57g)、プロパルギルアルコール(288μL)、ヨウ化銅(39mg)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロライド(146mg)、トリエチルアミン(25mL)、およびテトラヒドロフラン(30mL)の混合物を窒素下10日間撹拌した。次いで反応混合物をクロロホルムと塩水間で分配し、次いで合わされた有機物を乾燥した(MgSO4)。溶媒を減圧下で除去した。次いで、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィを用いて精製し、3−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−プロプ−2−イン−1−オール(1.2g)を得た。
クロロホルム(10mL)中の3−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−プロプ−2−イン−1−オール(142mg)にトリエチルアミン(77μL)およびメタンスルホニルクロライド(49μL)を加えた。室温で2時間撹拌し、次いでクロロホルムと塩水間で分配し、合わせられた有機物を乾燥した(MgSO4)。溶媒を減圧下で除去しメタンスルホン酸 3−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−プロプ−2−イニル エステル(150mg)を得た。
メタンスルホン酸 3−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−プロプ−2−イニル エステル(150mg)、炭酸カリウム(64mg)、N−メチルピペラジン(45μL)およびアセトニトリル(5mL)の混合物を50℃で3時間撹拌した。反応混合物を冷却し、ジクロロメタンで希釈し、塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、溶媒を減圧下濃縮し、2−クロロ−6−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロプ−1−イニル]−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン(101mg)を得た。
2−クロロ−6−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロプ−1−イニル]−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジンおよびインダゾール 4−ボロン酸エステルとを伴って、標準条件を用いてスズキカップリングを行い、175を取得し、フラッシュクロマトグラフィで精製した。NMR(DMSO):2.18(3H,s),2.30−2.42(4H,br),2.50−2.63(4H,br),3.68(2H,s),3.83−3.88(4H,m),4.00−4.05(4H,m),7.46−7.51(1H,m),7.70(1H,d,J=8.3),7.78(1H,s),8.22(1H,d,J=5.2),8.88(1H,s),13.18(1H,br).ESI+:MH+474(14%)
実施例102 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノ−6−(3−(ピロリジン−1−イル)プロプ−1−イニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン 176
実施例93の手順によりピロリジンを用いて、2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリン−4−イル−6−(3−ピロリジン−1−イル−プロプ−1−イニル)−チエノ[3,2−d]ピリミジン 176を調製した。NMR:(CDCl):1.88−1.96(4H,m),2.72−2.83(4H,m),3.70(2H,s),3.92−3.96(4H,m),4.07−4.11(4H,m),7.52(1H,dd),7.61−7.65(2H,m),8.30(1H,d,J=7.2),9.02(1H,s),10.10(1H,br).ESI+:MH+445
実施例103 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノ−6−(3−モルホリノプロプ−1−イニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン 177
実施例93の手順によりモルホリンを用いて2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリン−4−イル−6−(3−モルホリン−4−イル−プロプ−1−イニル)−チエノ[3,2−d]ピリミジン 177を調製した。NMR:(CDCl3):2.65−2.72(4H,m),3.62(2H,s),3.78−3.82(4H,m),3.92−3.96(4H,m),4.07−4.11(4H,m),7.52(1H,dd),7.61−7.65(2H,m),8.30(1H,d,J=7.2),9.02(1H,s).10.10(1H,br).ESI+):MH+461
実施例104 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノ−6−(3−(4−メチルスルホニルピペラジン−1−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン 178
実施例93の手順により1−メタンスルホニル−ピペラジンを用いて、2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−[3−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−プロプ−1−イニル]−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン 178を調製した。(CDCl3):2.78−2.82(4H,m),2.82(3H,s),3.34−3.39(4H,m),3.70(2H,s),3.92−3.96(4H,m),4.07−4.11(4H,m),7.52(1H,dd),7.61−7.65(2H,m),8.30(1H,d,J=7.2),9.02(1H,s),10.10(1H,br)
実施例105 (2−(1H−インドール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタノール 179
実施例106から2−(1H−インドール−4−イル)−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒドを還元し、179を得た。NMR:(400MHz,CDCl3):8.26(1H,b,s),8.18(1H,d,J 7.36),7.54(1H,m),7.50(1H,d,J 5.02),7.40(2H,m),7.30(1H,d,J 7.82),4.99(2H,d,J 4.75),4.09(4H,t,J 4.83),3.91(4H,t,J 4.82),2.16(1H,b,t)MS:(M+H)+367.11
実施例106 2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−((1−メチルピペリジン−4−イル)メチル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 180
181をメタノール−ジクロロメタンおよび水素中、Pd/Cで還元した。180。NMR:d4−MeOH:1.69(2H,m);2.2(3H,m);2.87(3H,s);3.00(2H,t);3.12(2H,d,J=6.7Hz);3.50(2H,br d);4.00(4H,t,J=4.8Hz);4.20(4H,t,J=4.8Hz);7.42(1H,s);7.60(1H,t,J=7.7Hz);7.77(1H,d,J=7.4Hz);8.92(1H,s).MS:(ESI+):MH+449
実施例107 2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−((1−メチルピペリジン−4−イリデン)メチル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 181
実施例9から6−ブロモメチル−2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン 30(1.0g)およびトリメチルリン酸(5mL)の混合物を3時間加熱還流した。室温に冷却した後、水(20mL)を加え、生成物を濾過し、水で洗浄し、減圧下で乾燥し、(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−ホスホン酸ジメチルエステルを黄色固体(0.54g)として得た。
THF(10mL)中の(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−ホスホン酸 ジメチルエステル(0.80gm)の懸濁液に−78℃でリチウムジイソプロピルアミド(2.0M溶液 THF/ヘプタン/エチルベンゼン1.17mL中)を滴下した。混合物を室温に温め、THF(10mL)中の4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(0.48g)の溶液をカニューレを通して加えた。次いで混合物を室温で2時間撹拌し、塩水(20mL)でクエンチし、ジクロロメタン(2x20mL)に抽出した。合わせた有機物を乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し、カラムクロマトグラフィで精製し、4−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチレン)−ピペリジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステルを黄色オイル(0.862g)として得た。
ジクロロメタン(10mL)中の4−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチレン)−ピペリジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(0.85g)の懸濁液に室温で塩酸(2mLの2.0M溶液ジエチルエーテル中)を加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌し、減圧下濃縮した。残渣をジクロロメタン(10mL)に再溶解し、飽和炭酸ナトリウム溶液(2x10mL)と塩水(10mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し、2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−6−ピペリジン−4−イリデンメチル−チエノ[3,2−d]ピリミジン(0.53g)を得た。
2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−6−ピペリジン−4−イリデンメチル−チエノ[3,2−d]ピリミジン(500mg)とギ酸(2.5mL)の混合物に、室温でホルムアルデヒド(0.5mLの水中37重量%溶液)を加えた。反応混合物を60℃で16時間攪拌した。次いで混合物をジクロロメタン(2mL)希釈し、2M水溶性水酸化ナトリウム溶液(20mL)と塩水(20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し、カラムクロマトグラフィで精製し、2−クロロ−6−(1−メチル−ピペリジン−4−イリデンメチル)−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジンを黄色固体(0.15g)として得た。
一般製法Aにおいて2−クロロ−6−(1−メチル−ピペリジン−4−イリデンメチル)−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジンを4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾールと反応させた。シリカで精製し、181を得た。NMR:(CDCl3)2.37(3H,s);2.55(6H,m);2.82(2H,t,J=5.5Hz);3.93(4H,t,J=4.8Hz);4.10(4H,t,J=4.8Hz);6.44(1H,s);7.33(1H,s);7.51(1H,s);7.60(1H,d,J=8.2Hz);8.28(1H,d,J=7.1Hz);9.03(1H,s);10.25(brs).M+H(447)
実施例108 2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−(4−メトキシ−1−メチルピペリジン−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 182
DMF(3mL)中の4−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(335mg)の溶液に水素化ナトリウム(60%w/w鉱物油中懸濁液、41mg)を0℃で加えた。30分後、ヨウ化メチル(56μl)を加え、反応混合物を一晩徐々に室温に加温した。酢酸エチル/塩水で抽出し、シリカで精製し、4−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−4−メトキシ−ピペリジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(219mg)を得た。
次いでBOC基を標準手順でエーテル中のHClを用いて除去し、2−クロロ−6−(4−メトキシ−ピペリジン−4−イル)−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジンを得た。
メタノール(3mL)中、2−クロロ−6−(4−メトキシ−ピペリジン−4−イル)−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン(175mg)にホルムアルデヒド(水中37%溶液、0.11mL)と水素化ホウ素ナトリウム(54mg)を加えた。反応混合物を室温で一晩攪拌した。クロロホルム/塩水で抽出し、シリカで精製し、(2−クロロ−4−イル)−6−(4−メトキシ−1−メチル−ピペリジン−4−イル)−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジンを得た。
(2−クロロ−4−イル)−6−(4−メトキシ−1−メチル−ピペリジン−4−イル)−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジンとインダゾールボロン酸エステルとを、標準条件を用いてスズキカップリングを行い、標題化合物を得た。NMR:(CDCl3/MeOD):2.20−2.38(4H,m),2.46(3H,s),2.55−2.69(2H,m),2.80−2.92(2H,m),3.22(3H,s),3.95−4.02(4H,m),4.12−4.20(4H,m),7.44(1H,s),7.56(1H,m),7.68(1H,d),8.20(1H,d),8.90(1H,s)MS:(ESI+):MH+465(10%)
実施例109 4−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−1−メチルピペリジン−4−オール 183
無水テトラヒドロフラン(10mL)中の2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン 4(288mg)の溶液に−78℃で撹拌しながら、ヘキサン(541μL)中の2.5Mのn−ブチルリチウムを加えた。反応混合物を1時間かけて徐々に−40℃に温め、次いで−78℃に冷却した。次いで1−メチル−4−ピペリドン(138μL)を加えた。反応混合物を徐々に室温に温め、次いで3日間撹拌した。反応混合物を水でクエンチし形成された沈殿を濾過した。次いで、この粗生成物をフラッシュクロマトグラフィで精製し、1−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−メチル−ピペリジン−4−オール(135mg)を得た。
1−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−メチル−ピペリジン−4−オール(135mg)とインダゾールボロン酸エステルとを標準条件を用いてスズキカップリングを行い、183を得た。NMR(MeOD)9.00(1H,s),8.25(2H,d),7.72(1H.d),7.60(1H,t),7.51(1H,s),4.22−4.18(4H,m),4.01−3.99(4H,m),3.27−3.05(4H,m),2.82(3H,s),2.55−2.48(2H,m),2.28−2.20(2H,m)MH+451
実施例110 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−スルホニルメチル−N−(2−モルホリノエチル)メタンアミン 184
ジクロロメタン(5mL)中、4−(2−アミノエチル)モルホリン(0.5g)の溶液に0℃でメタンスルホニルクロライド(0.33mL)とトリエチルアミン(0.59mL)を加えた。反応混合物を室温に温め、2時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、合わせた有機物を塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、溶媒を減圧下で除去し、粗残渣をフラッシュクロマトグラフィで精製し、N−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−メタンスルホンアミド(596mg)を得た。
テトラヒドロフラン中、N−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−メタンスルホンアミドの溶液に窒素下で鉱物中に60%分散した水素化ナトリウム(16mg)を加えた。混合物を室温で40分攪拌した。テトラヒドロフラン(5mL)中、6−ブロモメチル−2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン(125mg)の溶液を加えた。反応混合物を室温で3.5時間、次いで50℃で3.5時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィで精製し、N−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−N−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−メタンスルホンアミド(138mg)を得た。
一般製法AにおいてN−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−N−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−メタンスルホンアミドを4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾールと反応させた。シリカのフラッシュクロマトグラフィでの精製により、184を得た。NMR:400MHz;CDCl3:2.49(4H,m);2.60(2H,t,J=5.9Hz);3.09(3H,s);3.48(2H,m);3.70(4H,m);3.92(4H,m);4.08(4H,m);4.82(2H,s);7.47(1H,s);7.52(1H,t,J=7.7Hz);7.60(1H,d,J=8.1Hz);8.28(1H,d,J=7.1Hz);9.00(1H,S);10.15(1H,br s).MS:(ESI+):558
実施例111 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチルスルホニル−N−(2−N,N−ジメチルアミノエチル)メタンアミン 185
ジクロロメタン(10mL)中、N,N−ジメチルエチレンジアミン(0.5g)の溶液に0℃でトリエチルアミン(0.87mL)とメタンスルホニルクロライドを加えた。反応混合物を室温に温め、1時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタンおよび飽和重炭酸ナトリウム溶液間で分配し、合わせられた有機物を乾燥し(MgSO4)、溶媒を減圧下で除去し、粗生成物を得た。これをフラッシュクロマトグラフィで精製し、N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−メタンスルホンアミド(0.46g)を得た。
テトラヒドロフラン中、N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−メタンスルホンアミド(50mg)の溶液に、窒素下で、鉱物油中に60%分散した水素化ナトリウム(13mg)を加えた。反応混合物を室温で30分攪拌し、テトラヒドロフラン(5mL)中の6−ブロモメチル−2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジンを滴下した。反応混合物を5日間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィで精製し、N−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−メタンスルホンアミド(35mg)を得た。
一般製法Aにおいて、N−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−メタンスルホンアミドを4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾールと反応させた。シリカのフラッシュクロマトグラフィでの精製により、185を得た。NMR:400MHz;CDCl3:2.30(6H,s);2.55(2H,m);3.05(3H,s);3.45(2H,m);3.94(4H,t,J=4.8Hz);4.10(4H,t,J=4.8Hz);4.82(2H,s);7.48(1H,s);7.52(1H,t,J=7.8Hz);7.60(1H,d,J=8.3Hz);8.28(1H,d,J=7.3Hz);9.02(1H,s);10.15(1H,br s).MS:(ESI+):516
実施例112 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチル,N−(3−モルホリノプロピルスルホニル)メタンアミン 186
一般製法Aにおいて3−クロロ−プロパン−1−スルホン酸 (2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−メチルアミドを4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾールと反応させた。シリカで精製し、3−クロロ−プロパン−1−スルホン酸 [2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル]−メチル−アミドを得た。
アセトニトリル(2mL)中の3−クロロ−プロパン−1−スルホン酸[2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル]−メチルアミド(45mg)の溶液にモルホリン(38μL)、炭酸カリウム(18mg)およびヨウ化カリウム(2mg)を加えた。反応混合物を80℃で72時間加熱し、室温に冷まし、水(30mL)でクエンチして、ジクロロメタン(2x30mL)に抽出した。合わせた有機物を塩水で洗浄し(30mL)、乾燥し(MgSO4)、減圧下で濃縮し、カラムクロマトグラフィで精製し、186を灰白色固体(27mg)として得た。NMR:CDCl3:1.97(m,2H),2.36−2.43(m,6H),2.87(s,3H),3.07(m,2H),3.63(t,J=4.6,4H),3.84(t,J=4.8,4H),4.01(t,J=4.8,4H),4.61(s,2H),7.39(s,1H),7.43(t,J=8.2,1H),7.51(d,J=8.3,1H),8.20(d,J=6.8,1H),8.94(s,1H),10.30(brs,1H).MS:ESI+:MH+572.09
実施例113 (2−(1H−インドール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチル,N−(3−モルホリノプロピルスルホニル)メタンアミン 187
一般製法Aにおいて、3−クロロ−プロパン−1−スルホン酸(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−メチル−アミドをインドールボロン酸と反応させた。シリカで精製し、3−クロロ−プロパン−1−スルホン酸[2−(1H−インドール−4−イル)−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル]−メチル−アミドを得た。
アセトニトリル(1mL)中、3−クロロ−プロパン−1−スルホン酸[2−(1H−インドール−4−イル)−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル]−メチル−アミド(18mg)の溶液に、室温でモルホリン(15μL)、炭酸カリウム(7mg)およびヨウ化カリウム(2mg)を加えた。反応混合物を80℃で72時間攪拌し、室温に冷まし水(30mL)でクエンチし、ジクロロメタン(2x30mL)に抽出した。合わせた有機物を塩水で洗浄し(30mL)、乾燥し(MgSO4)、減圧下で濃縮し、カラムクロマトグラフィで精製し、標題化合物を灰白色固体(7mg)として得た。NMR:CDCl3:1.96(m,2H),2.43−2.37(m,6H),2.87(s,3H),3.05(m,2H),3.84(t,J=4.8,4H),4.01(t,J=4.8,4H),4.60(s,2H),7.21−7.27(m,2H),7.39(s,1H),7.42−7.47(m,2H),8.11(d,J=7.2,1H),8.25(s,1H).MS:(ESI+):MH+571
実施例114 2−(1H−インダゾール−4−イル)−N−(2−メトキシエチル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 188
一般製法Bにより45mgの2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸 13を2−メトキシエタンアミンにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、18.8mgの188を得た。MS(Q1)439.1(M)+.
実施例115 2−(1H−インドール−4−イル)−N−(2−メトキシエチル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 189
ジクロロメタン(2mL)中、2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド 10にジクロロメタン(0.75mL)中の2M塩化オキサリル溶液,続いて2微滴のジメチルホルムアミドを加えた。反応混合物を室温で一晩攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、粗生成物を得た。この粗生成物をジクロロメタン(5mL)中で攪拌し、これに2−メトキシエチルアミン(34.8μL)およびトリエチルアミン(61.5μL)を加えた。反応混合物を室温で一晩攪拌した。次いで、ジクロロメタンと飽和重炭酸ナトリウム溶液間で分配し、合わせられた有機物を乾燥し(MgSO4)、溶媒を減圧下で除去し、粗残渣を得た。これをフラッシュクロマトグラフィで精製し、2−メチル−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸(2−メトキシ−エチル)−アミド(30mg)を得た。
一般製法Aにおいて、2−メチル−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸(2−メトキシエチル)−アミドをインドールボロン酸と反応させた。シリカで精製し、189を得た。NMR:400MHz;CDCl3:3.44(3H,s);3.60(2H,m);3.70(2H,m);3.92(4H,t,J=4.8Hz);4.15(4H,t,J=4.8Hz);6.74(1H,brt);7.30(1H,d,J=7.8Hz);7.35(1H.m);7.52(1H,d,J=8.0Hz);7.57(1H,s);7.82(1H,s);8.20(1H,d,J=7.4Hz);8.30(1H,br s).MS:(ESI+)M+H(438)
実施例116 (2−(1H−インドール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチル−N−(2−N,N−ジメチルアミノスルホニル)メタンアミン 190
ジクロロメタン(7mL)中、(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−メチル−アミン(220mg)の溶液に室温でトリエチルアミン(0.174mL)、次いで3−クロロプロパンスルホニルクロライド(0.134mL)を加えた。反応混合物を室温で30分間攪拌し、次いで水(25mL)でクエンチし、ジクロロメタン(3x25mL)に抽出した。合わせた有機物を塩水で洗浄し(30mL)、乾燥し(MgSO4)、減圧下で濃縮し、カラムクロマトグラフィで精製し、3−クロロ−プロパン−1−スルホン酸(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−メチル−アミド(301mg)を得た。
一般製法Aにおいて、3−クロロ−プロパン−1−スルホン酸(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−メチル−アミドをインドールボロン酸と反応させた。シリカで精製し、3−クロロ−プロパン−1−スルホン酸[2−(1H−インドール−4−イル)−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル]−メチル−アミドを得た。
アセトニトリル(1.0mL)およびDMF(1mL)中、3−クロロ−プロパン−1−スルホン酸[2−(1H−インドール−4−イル)−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル]−メチル−アミド(59mg)の溶液に、、炭酸カリウム(19mg)、ヨウ化カリウム(19mg)およびアセトニトリル(0.5mL)中メチルアミン(26mg)の溶液を加えた。反応混合物を60℃で12時間加熱し、次いで室温に冷ました。反応混合物をシリカで精製し、標題化合物を灰白色固体(45mg)として得た。NMR:DMSO d6:11.2(1H,s);8.11(1H,d,J=7.2Hz);7.51(2H,m);7.43(2H,m);7.19(1H,t,J=7.7Hz);4.69(2H,s);3.99(4H,m);3.82(4H,m);3.19(2H,m)2.85(3H,s);2.32(2H,m);2.13(6H,s);1.86(2H,m).MS:(ESI+):MH+529.2
実施例117 2−(1H−インドール−4−イル)−6−(2−(メチルスルホニル)エチル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 191
2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド 10(200mg)、4−インドール−ボロン酸(125mg)、炭酸水素ナトリウム(178mg)およびPdCl2(PPh3)2(4mg)を、トルエン(1.5mL)、エタノール(0.75mL)および水(0.4mL)中で、120℃で45分間マイクロ波で加熱した。クロロホルム/水で抽出し、シリカで精製し、2−(1H−インドール−4−イル)−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド(257mg)を得た。
無水メタノール(8mL)中の2−(1H−インドール−4−イル)−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド(54mg)の懸濁液にリンスルホン(34mg)、続いてナトリウムメトキシド(148μl)を加えた。反応混合物を室温で4.5時間攪拌し、次いでシリカで脱水し、フラッシュクロマトグラフィで精製し、2−(1H−インドール−4−イル)−6−((E)−2−メタンスルホニル−ビニル))−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン(30mg)を得た。
2−(1H−インドール−4−イル)−6−((E)−2−メタンスルホニル−ビニル))−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン(25mg)を大気圧下で、MeOH中10%パラジウム炭素と水素バルーンを用い、水素化した。シリカで精製し191を得た。NMR:400MHz CDCl3:8.27(1H,s):8.19(1H,d,J=7.4);7.52(2H,m);7.33(3H,m);4.08(4H,m);3.91(4H,m);3.49(4H,m);2.94(3H,s).MS:MH+=443.02
実施例118 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−N−メチルアセトアミド 192
193を調製するために、実施例106の手順に従い、一般製法Aにおいて、N−[2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル]−N−メチル−アセトアミドを、4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾールと反応させた。シリカで精製し、192を得た。NMR:400MHz;CDCl3:2.20,2.27(3H,s,2つの回転異性体);3.07(3H,s);3.90(4H,m);4.05(4H,m);4.82,4.86(2H,s,2つの回転異性体);7.40(1H,s);7.50(1H,t,J=7.8Hz);7.60(1H,d,J=8.2Hz);8.28(1H,d,J=7.2Hz);9.00(1H,s);10.15(1H,br s).MS:(ESI+):M+H(423)
実施例119 N−((2−(1H−インドール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−N−メチルアセトアミド 193
2−クロロ−4−ホルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド 10(1.0g)に、メタノール中、窒素下でメチルアミン溶液(11.79gのメチルアミン/メタノール50mL)(1.39mL)を加えた。反応混合物を室温で一晩攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、[1−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−メチ−(E)−イリデン]−メチル−アミンを得た。
[1−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−メチ−(E)−イリデン]−メチル−アミン(0.9g)に、メタノール(25mL)およびテトラヒドロフラン(10mL)中、窒素下で水素化ホウ素ナトリウム(0.17g)とモレキュラシーブ(molecular sieve)を加えた。反応混合物を室温で一晩攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、塩水でクエンチし、ジクロロメタンで抽出し、乾燥し(MgSO4)、減圧下で溶媒を除去し、粗得られた生成物をフラッシュクロマトグラフィで精製し、(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−メチル−アミン(342mg)を得た。
ジクロロメタン(2mL)中の(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−メチルアミン(120mg)の溶液に塩化アセチル(31.4μL)およびトリエチルアミン(61.6μL)を加えた。反応混合物を室温で3.5時間攪拌し、次いでジクロロメタンで希釈し、塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、溶媒を減圧下で除去し、粗残渣を得た。これをフラッシュクロマトグラフィで精製し、N−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−N−メチル−アセトアミド(110mg)を得た。
一般製法Aにおいて、N−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−N−メチル−アセトアミドをインドールボロン酸と反応させた。シリカで精製し、193を得た。NMR:400MHz;CDCl3:2.10,2.18(3H,s,2つの回転異性体);3.00(3H,s);3.84(4H,m);4.00(4H,m);4.73,4.77(2H,s,2回転異性体);7.26(2H,m);7.33(1H,s);7.42(1H,m);7.48(1H,s);8.13(1H,m);8.21(1H,br s).MS:(ESI+):M+H(422)
実施例120 N−((2−(1H−インドール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−N−(メチル)メチルスルホンアミド 194
メタノール(4mL)とジクロロメタン(4mL)中の[1−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−メチ−(E)−イリデン]−メチル−アミン(0.76mmol)の溶液に水素化ホウ素ナトリウム(114mg)を加えた。反応混合物を室温で一晩攪拌した。ジクロロメタンおよび水間で分配した。合わせた有機物を塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、溶媒を減圧下で除去し、粗残渣を得た。これをフラッシュクロマトグラフィで精製し、N−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−N−メチル−メタンスルホンアミド(85mg)を得た。
一般製法Aにおいて、N−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−N−メチル−メタンスルホンアミドをインドールボロン酸と反応させた。シリカで精製し、194を得た。NMR:(400MHz,DMSO)2.83(s,3H),3.02(s,3H),3.85(t,J=4.7,4H),3.99(t,J=4.7,4H),4.64(s,2H),7.19(t,J=7.7,1H),7.43(m,2H),7.51(m,2H),8.12(d,J=7.3,1H),11.20(s br,1H)MS:(ESI+):[M+H]+458.01
実施例121 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−N−メチルスルホニル−1−メチルピロリジン−3−アミン 195
MeCN(10mL)中、(+/−)−3−アミノ−1N−BOC−ピロリジン(0.5g)の溶液に、トリエチルアミン(0.41mL)、次いでメタンスルホニルクロライド(0.22mL)を加えた。混合物を2.5時間攪拌した。水系後処理に続いてシリカで精製し、3−メタンスルホニルアミノ−ピロリジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(0.49g)を得た。
DMF(5mL)中の3−メタンスルホニルアミノ−ピロリジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(0.47g)の溶液にNaH(63mg)を加えた。混合物を40分間攪拌した。ついで、DMF(5mL)中の6−ブロモメチル−2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン(0.52g)をカニューレを通して加えた。得られた混液を室温(R.T.)で5時間攪拌した。水系後処理に続いてシリカで精製し、3−[(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル−メタンスルホニル−アミノ]−ピロリジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(384mg)を得た。
3−[(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−メタンスルホニル−アミノ]−ピロリジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(380mg)をCH2Cl2(10mL)中、エーテル(2mL)中、2MのHClで処理した。18時間後、混合物を濃縮し、HCl塩を得た。これを飽和重炭酸ナトリウム溶液で希釈し、次いでCH2Cl2で抽出した。合わせられた抽出液を乾燥し(MgSO4)、濾過し、濃縮して、遊離体(freebase)(204mg)を得た。
N−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−N−ピロリジン−3−イル−メタンスルホンアミド(200mg)、ギ酸(2.5mL)およびホルムアルデヒド(37%溶液,0.37mL)の混合物を60℃で一晩を加熱した。混合物を2MのNaOHで希釈し、次いでCH2Cl2で抽出した。合わせられた抽出液を乾燥し(MgSO4)、濾過し濃縮した。シリカで精製し、N−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−N−(1−メチル−ピロリジン−3−イル)−メタンスルホンアミド(38mg)を得た。
一般製法Aにおいて、N−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−N−(1−メチル−ピロリジン−3−イル)−メタンスルホンアミドを4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾールと反応させ、195を得た。NMR:(CDCl3):1.96(1H,m);2.19(2H,m);2.33(4H,m);2.48(1H,m);2.90(5H,m);3.94(4H,m);4.10(4H,m);4.57(1H,m);4.90(2H.s);7.50(1H,s);7.53(1H,d,J=7.4Hz);7.10(1H,d,J=8.2Hz);8.30(1H,d,J=7.1Hz);9.03(1H,s);10.14(1H,br s).MS:(ESI+):MH+=528
実施例122 2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−(3−((4−メチルスルホニルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 196
2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19(300mg)、130mgの3−ホルミルベンゼン1ボロン酸および55mgのビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライドを1MのNa2CO3 0.6mLと0.6mLのアセトニトリル中、マイクロ波反応器で100℃に15分間加熱した。反応混合物を酢酸エチル(60mL)で希釈し、次いで、H2O(40mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し留去した。残渣をISCOコンビフラッシュ(0−40%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、99mgの3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ベンズアルデヒドを得た。
40mgの3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ベンズアルデヒド,25mgの1−メタンスルホニルピペラジン,35mgのナトリウムトリアセトキシボロヒドライドを1,2−ジクロロエタン(1mL)および酢酸(10μL)中、室温で一晩攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(20mL)で希釈し、次いで飽和重炭酸ナトリウム溶液(10mL)と塩水(10mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、留去し2−クロロ−6−(3−((4−メチルスルホニルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジンを得た。
一般製法Aにより、50mgの粗2−クロロ−6−(3−((4−メチルスルホニルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)−4−モルホリノチエノ[3,2d]ピリミジンを4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、14.2mgの196を得た。MS(Q1)519(M)+.
実施例123 2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−(3−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 197
40mgの3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ベンズアルデヒド,12mgの1−メチルピペラジン,28mgのナトリウムトリアセトキシボロヒドライドを、1,2−ジクロロエタン(1mL)および酢酸(10μL)中、室温で一晩攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(20mL)で希釈し、次いで飽和重炭酸ナトリウム(10mL)と塩水(10mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、留去し、2−クロロ−6−(3−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジンを得た。
一般製法Aにより、50mgの粗2−クロロ−6−(3−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジンを4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、8.5mgの197を得た。MS(Q1)526(M)+.
実施例124 4−(4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)インドリン−2−オン 198
酢酸(2mL)および水(1mL)中、2−(1H−インドール−4−イル)−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン 199(90mg)の溶液に、酢酸(4mL)中、ピリジニウムブロミドペルブロミド(103mg)溶液を加え、反応混合物を80℃に4時間加熱した。次いで混合物を塩基性化し、ジクロロメタンに抽出し、有機層を乾燥し(Mg2SO4)、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。シリカで精製し、198(23mg)を得た。NMR:(CDCl3):3.39−3.43(4H,m),4.03−4.08(4H,m),4.10(2H,s),6.95(1H,d,J=7.4),7.36(1H,t,J=7.9),7.49(2H,m),7.79(1H,d,J=5.6),8.10(1H,d,J=7.9)MS:(ESI+):MH+353(100%)
実施例125 2−(1H−インドール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 199
2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ−[3,2−d]ピリミジン 4(120mg)、4−インドール−ボロン酸(110mg)、炭酸水素ナトリウム(120mg)およびPdCl2(PPh3)2(30mg)をDME(3mL)および水(1mL)中、90分間130℃でマイクロ波で加熱した。ジクロロメタン/水で抽出し、シリカで精製し、199(40mg)を得た。NMR:(400MHz,CDCl3):3.95(4H,t,J=4.5),4.13(4H,t,J=4.5),7.30−7.38(2H,m),7.52(1H,d,J=8.1),7.55−7.59(2H,m),7.75(1H,d,J=5.5),8.22(1H,d,J=7.4),8.30(1H,br)MS:(ESl+):MH+337
実施例126 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノ−6−(ピリミジン−5−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン 200
一般製法Iにより、2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19(50mg)をピリミジン−5−ボロン酸にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、19.2mgの200を得た。MS(Q1)416(M)+
実施例127 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノ−6−フェニルフロ[3,2−d]ピリミジン 201
2−クロロ−4−モルホリノ−6−フェニルフロ[3,2−d]ピリミジン 44(50mg,1.0当量)をトルエン/エタノール/水(4:2:1,2.8mL)に溶解し、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7(97mg,2.5当量),PdCl2(PPh3)2(13.3mg,0.12当量)および炭酸ナトリウム(59mg,3.5当量)で処理した。バイアルは密閉し、撹拌しながらマイクロ波で150℃に25分加熱した。粗反応混合物を濃縮し、逆相HPLC精製し、201を得たMS(Q1)398(M)+.
実施例128 N−(シクロプロピルメトキシ)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 202
50mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸に1当量のシクロプロピルメトキシルアミンおよび4.5当量のN−メチルモルホリンをTHF中、0℃で加えた。1.2当量のジフェニルホスフィンを0℃で滴下後、10分後に反応物を室温に温めた。反応物を完了するまで数時間時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を乾固するまで濃縮し、製法Aに付し、22.4mgの202を得た。MS(Q1)451.2(M)+.
実施例129 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノ−6−(1H−ピラゾール−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン 203
一般製法Iにより、2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19(50mg)を4,4,5,5−テトラメチル−2−(1H−ピラゾール−4−イル)−1,3,2−ジオキソボランにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、18.1mgの203を得た。MS(Q1)404(M)+.
実施例130 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノ−6−フェニルチエノ[3,2−d]ピリミジン 204
一般製法Iにより2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19(50mg)をフェニルボロン酸にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、17.3mgの204を得た。MS(Q1)414(M)+
実施例131 (S)−1−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチルアミノ)プロパン−2−オール 205
2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド 10(50mg)を1mLのジクロロエタンに溶解した。この溶液に、2.0当量の(s)−1−アミノ−2−プロパノール,0.2mLのオルトギ酸トリメチル,および10μLの酢酸を加えた。混合物を6時間撹拌し、1.5当量のナトリウムトリアセトキシボロヒドライドを加えた。16時間の撹拌後、反応物を飽和重炭酸ナトリウムに注ぎ、酢酸エチルで数回抽出した。この中間体を粗のまま次の一般製法Aに用い、205を得た。MS(Q1)425(M)+
実施例132 2−(1H−インダゾール−4−イル)−N−(メチルスルホニル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 206
50mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸に1mLのDMF中、2当量のカルボニルジイミダゾールを加えた。反応物を1時間室温で攪拌し、DMF中、2.5当量のDBUおよび2当量のメタンスルホンアミドを含む溶液1mLを加えた。反応物を一晩周囲温度で攪拌し濃縮乾固した。粗塩化物を製法Aに付し、13.8mgの206を得た。MS(Q1)459.1(M)+.
実施例133 6−(イソブチルアミノスルホニル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 207
一般製法Cにより、40mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−スルホニルクロライド 17に2−メチルプロパン−1−アミンを加えた。生成物を逆相HPLCで精製し、14mgの207を得た。MS(Q1)473.1(M)+.
実施例134 6−(3−ヒドロキシフェニルアミノスルホニル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 208
一般製法Cにより、40mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−スルホニルクロライド 17に3−ヒドロキシアニリンを加えた。生成物を逆相HPLCで精製し、10.7mgの208を得た。MS(Q1)509.1(M)+.
実施例135 6−((4−ピペラジン−2−オン)スルホニル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 209
一般製法Cにより、40mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−スルホニルクロライド 17にピペラジン−2−オンを加えた。生成物を逆相HPLCで精製し、4.3mgの209を得た。MS(Q1)500.1(M)+.
実施例136 6−(4−メチルピペラジンスルホニル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 210
一般製法Cにより、40mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−スルホニルクロライド 17に1−メチルピペラジンを加えた。生成物を逆相HPLCで精製し、6.5mgの210を得た。MS(Q1)500.1(M)+.
実施例137 6−(2−ヒドロキシメチルピペリジンスルホニル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 211
一般製法Cにより、40mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−スルホニルクロライド 17に(ピペリジン−2−イル)メタノールを加えた。生成物を逆相HPLCで精製し、4.4mgの211を得た。MS(Q1)515.1(M)+.
実施例138 6−(3−ヒドロキシメチルピペリジンスルホニル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 212
一般製法Cにより、40mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−スルホニルクロライド 17に(ピペリジン−3−イル)メタノールを加えた。生成物を逆相HPLCで精製し、12.1mgの212を得た。MS(Q1)515.1(M)+.
実施例139 6−(4−ヒドロキシメチルピペリジンスルホニル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 213
一般製法Cにより、40mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−スルホニルクロライド 17に(ピペリジン−4−イル)メタノールを加えた。生成物を逆相HPLCで精製し、7.1mgの213を得た。MS(Q1)515.1(M)+.
実施例140 6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジンスルホニル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 214
一般製法Cにより、40mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−スルホニルクロライド 17に2−(ピペラジン−1−イル)エタノールを加えた。生成物を逆相HPLCで精製し、12.2mgの214を得た。MS(Q1)529.1(M)+.
実施例141 6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジンスルホニル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 215
一般製法Cにより、40mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−スルホニルクロライド 17に2−(ピペラジン−1−イル)エタノールを加えた。生成物を逆相HPLCで精製し、215を得た。MS(Q1)530.2(M)+.
実施例142 6−(4−ヒドロキシピペリジンスルホニル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 216
一般製法Cにより、40mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−スルホニルクロライド 17に、ピペリジン−4−オールを加えた。生成物を逆相HPLCで精製し、6.4mgの216を得た。MS(Q1)501.1(M)+.
実施例143 6−(3−ヒドロキシピロリジンスルホニル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 217
一般製法Cにより、40mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−スルホニルクロライド 17にピロリジン−3−オールを加えた。生成物を逆相HPLCで精製し、3.3mgの217を得た。MS(Q1)487.1(M)+.
実施例144 6−(2−ピペリジニルエチルアミノスルホニル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 218
一般製法Cにより、40mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−スルホニルクロライド 17に2−(ピペリジン−1−イル)エタンアミンを加えた。生成物を逆相HPLCで精製し、13.6mgの218を得た。MS(Q1)528.2(M)+.
実施例145 6−(2−N−モルホリノエチルアミノスルホニル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 219
一般製法Cにより、40mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−スルホニルクロライド 17に2−モルホリノエタンアミンを加えた。生成物を逆相HPLCで精製し、7.4mgの219を得た。MS(Q1)530.1(M)+.
実施例146 6−(3−メトキシプロピルアミノスルホニル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 220
一般製法Cにより、40mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−スルホニルクロライド 17に3−メトキシプロパン−1−アミンを加えた。生成物を逆相HPLCで精製し、8.5mgの220を得た。MS(Q1)489.1(M)+.
実施例147 6−(N,N−ビス−2−ヒドロキシエチルアミノスルホニル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 221
一般製法Cにより、40mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−スルホニルクロライド 17にジエタノールアミンを加えた。生成物を逆相HPLCで精製し、6.9mgの221を得た。MS(Q1)505.1(M)+.
実施例148 6−(2−ヒドロキシエチルアミノスルホニル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 222
一般製法Cにより、40mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−スルホニルクロライド 17にエタノールアミンを加えた。生成物を逆相HPLCで精製し、3.6mgの222を得た。MS(Q1)461.1(M)+.
実施例149 6−(ジメチルアミノスルホニル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 223
一般製法Cにより、40mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−スルホニルクロライド 17にN,N−ジメチルアミンHClを加えた。生成物を逆相HPLCで精製し、4.9mgの223を得た。MS(Q1)445.1(M)+.
実施例150 6−(メチルアミノスルホニル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 224
一般製法Cにより、40mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−スルホニルクロライド 17にメチルアミンHClを加えた。生成物を逆相HPLCで精製し、9.6mgの224を得た。MS(Q1)431.1(M)+.
実施例151 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−アミン 225
2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸(1g)、791μLのジフェニルリン酸アジド、511μLのトリフェニルアミンをt−BuOH中4時間還流した。完了後、反応混合物を蒸発させ、残渣を酢酸エチル(150mL)に溶解し、次いで飽和重炭酸ナトリウム(50mL)、5%クエン酸(50mL)および塩水(60mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、エバポレートした。残渣をISCOコンビフラッシュ(0−50%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、tert−ブチル 2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルカルバメート(890mg,72%)を得た。
一般製法Aにより、tert−ブチル 2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルカルバメート(50mg)を4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、8.8mgの225を得た。MS(Q1)353(M)+
実施例152 2−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルアミノ)エタノール 226
2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19(150mg)、2−オキサゾリジノン(103mg)、三塩基性リン酸カリウム(250mg)、ヨウ化銅(7mg)、4μLのN,N−ジメチルエチレンジアミンを,2mLの1,4−ジオキサン中、15時間100℃に加熱した。反応混合物をエバポレートし、残渣を酢酸エチルで希釈し(50mL)、塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、エバポレートした。粗生成物逆相HPLCで精製し副生成物として2−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルアミノ)エタノールを得た。
一般製法Aにより、2−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルアミノ)エタノール(28mg)を4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、21mgの226を得た。MS(Q1)397(M)+
実施例153 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−スルホニルメチル−N−(2−メトキシエチル)メタンアミン 227
ジクロロメタン(10mL)中、2−メトキシエチルアミン(0.58mL)の撹拌溶液に、トリエチルアミン(1.0mL)とメタンスルホニルクロライド(0.51mL)を加えた。混合物を室温で一晩攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、得られた粗生成物をフラッシュクロマトグラフィで精製し、N−(2−メトキシ−エチル)−メタンスルホンアミド(0.74g)を得た。
テトラヒドロフラン(1.5mL)中のN−(2−メトキシ−エチル)−メタンスルホンアミド(61mg)の溶液に、窒素下で鉱物油中に60%分散した水素化ナトリウム(18mg)を加えた。反応混合物を室温で30分攪拌した。6−ブロモメチル−2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン(140mg)を加えた。反応混合物を室温で2時間、次いで、50℃で5時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、粗生成物を得た。これをフラッシュクロマトグラフィで精製し、N−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−N−(2−メトキシ−エチル)−メタンスルホンアミド(124mg)を得た。
一般製法Aにおいて、N−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−N−(2−メトキシ−エチル)−メタンスルホンアミドを4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾールと反応させた。シリカのフラッシュクロマトグラフィによる精製で、227を得た。NMR:400MHz;CDCl3:3.00(3H,s);3.40(3H,s);3.56(2H,m);3.60(2H,m);3.93(4H,t,J=4.8Hz);3.98(4H,t,J=4.82Hz);7.50(1H,s);7.54(1H,d,J=4.2Hz);7.51(1H,d,J=8.2Hz);9.3(1H,s);10.15(1H,s)MS:(ESI+):503
実施例154 1−(4−(4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)インドリン−1−イル)エタノン 228
酢酸(2mL)中2−(1H−インドール−4−イル)−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン 199(100mg)の溶液にナトリウムシアノボロヒドライド(76mg)を加え、反応混合物を60℃で一晩加熱した。次いで混合物を塩基性化し、ジクロロメタンに抽出し、有機層を乾燥し(Mg2SO4)、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。フラッシュクロマトグラフィおよび熱ジクロロメタン/ヘキサンからの再結晶により、228(11mg)を得た。NMR:(DMSO d6):2.21(3H,s),3.70(2H,t,J=8.6),3.80−3.86(4H,m),3.98−4.04(4H,m),4.17(2H,t,J=8.5),7.30(1H,t,J=7.9),7.55(1H,d,J=5.6),8.00(1H,d,J=8.4),8.25(1H,d,J=7.8),8.30(1H,d,J=5.6)MS:(ESI+):MH+ 381
実施例155 2−(1H−インダゾール−6−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 229
2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン 4(772mg)、3−アミノ−4−メチルベンゼンボロン酸(502mg)、DME(10mL)、水(5mL)、炭酸ナトリウム(640mg)およびPdCl2(PPh3)2(100mg)の混合物を16時間加熱還流した。反応混合物を冷却し、酢酸エチルで希釈し、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィで精製し、2−メチル−5−(4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)−フェニルアミン(930mg)を得た。
クロロホルム(10mL)および酢酸(2mL)中、2−メチル−5−(4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)−フェニルアミン(99mg)の溶液に、亜硝酸イソアミル(44μL)を加えた。反応混合物を2日間室温で攪拌した。次いで、混合物を重炭酸ナトリウム溶液でクエンチし、クロロホルムに抽出し、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィで精製し、229を得た。MS:ESIMH+ 338
実施例156 4−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−1−((チアゾール−2−イル)メチル)ピペリジン−4−オール 230
4−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ピペリジン−4−オール二塩酸塩(250mg)と2−チアゾール−カルボキシアルデヒド(0.08mL)を1,2−ジクロロエタン(3mL)およびトリエチルアミン(0.18mL)中、ナトリウムトリアセトキシボロヒドライド(187mg)とともに室温で一晩撹拌した。ジクロロメタン/塩水で抽出し、シリカで精製し、4−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−1−チアゾール−2−イルメチル−ピペリジン−4−オール(119mg)を得た。
4−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−1−チアゾール−ピペリジン−4−オールとインダゾールボロン酸エステルとともに、標準条件を用いて、スズキカップリングを行い、230を得た。NMR:(DMSO):1.86−1.94(2H,m),2.10−2.18(2H,m),2.60−2.68(2H,m),2.75−2.82(2H,m),3.84−3.87(4H,m),3.90(2H,s),4.03−4.06(4H,m),7.44−7.46(1H,m),7.62−7.69(2H,m),7.73(1H,d),8.23(1H,d),8.90(1H,s),13.15(1H,br)MS:(ESI+):MH+534(44%)
実施例157 4−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−1−(メチルスルホニル)ピペリジン−4−オール 231
無水テトラヒドロフラン(20mL)中、2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン 4(1.22g)の溶液に−78℃で撹拌しながらヘキサン(2.3mL)中2.5Mのn−ブチルリチウムを加えた。反応混合物を1時間かけて−40℃に徐々に温め、−78℃に冷却し、1−BOC−4−ピペリドン(950mg)を加えた。反応混合物を徐々に室温に温め、次いで2時間撹拌し、氷/水に注いだ。酢酸エチルに抽出した。通常の乾燥と溶媒のエバポレート後、残渣をフラッシュクロマトグラフィで精製し、4−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステルを得た。
次いでBOC基を、エーテル中のHClを用い標準手順のもと除去し、4−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−オール 二塩酸塩を得た。これをメタンスルホン酸 ベンゾトリアゾール−1−イルエステルとDMFおよびトリエチルアミン中で反応させ、4−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−1−メタンスルホニル−ピペリジン−4−オールを得た。メタンスルホン酸ベンゾトリアゾール−1−イルエステルをTetrahedron Letters,40(1),pp117−120,1999に記載された条件で調製した。
標準条件を用いて、4−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−1−メタンスルホニル−ピペリジン−4−オールとインダゾールボロン酸エステルとでスズキカップリングを行い、231を得た。NMR:(CDCl3/MeOD):1.95−2.02(2H,m),2.08−2.16(2H,m),2.73(3H,s),3.08−3.14(2H,m),3.55−3.60(2H,m),3.75−3.78(4H,m),3.98−4.02(4H,m),7.28(1H,s),7.33−7.38(1H,m),7.49−7.52(1H,d),7.97−8.02(1H,d),8.68(1H,s)MS:(ESI+):MH+515(100%)
実施例158 4−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−1−((ピリジン−2−イル)メチル)ピペリジン−4−オール 232
4−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ピペリジン−4−オール 二塩酸塩(250mg)と2−ピリジルカルボキシアルデヒド(0.084mL)を1,2−ジクロロエタン(3mL)とトリエチルアミン(0.18mL)中ナトリウムトリアセトキシボロヒドライド (187mg)とともに室温で一晩撹拌した。ジクロロメタン/塩水で抽出し、シリカで精製し、4−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−1−ピリジル−2−イルメチル−ピペリジン−4−オール(204mg)を得た。
4−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−1−ピリジル−ピペリジン−4−オールとインダゾールボロン酸エステルとともに標準条件を用いてスズキカップリングを行い、232を得た。NMR:(CDCl3):2.05−2.11(2H,m),2.29−2.38(2H,m),2.70−2.78(2H,m),2.84−2.89(2H,m),3.80(2H,s),3.95−4.02(4H,m),4.15−4.19(4H,m),7.29−7.32(1H,m),7.42(1H,s),7.53−7.58(1H,m),7.60(1H,d),7.68(1H,d),7.82(1H,t),8.20(1H,d),8.53(1H,d),8.90(1H,s)MS:(ESI+):MH+528(18%)
実施例159 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノ−6−フェニルフロ[3,2−d]ピリミジン 233
2−クロロ−4−モルホリノ−6−フェニルフロ[3,2−d]ピリミジン(50mg,1.0当量)をトルエン/エタノール/水(4:2:1,2.8mL)に溶解し、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7(97mg,2.5当量),PdCl2(PPh3)2(13.3mg,0.12当量)および炭酸ナトリウム(59mg,3.5当量)で処理した。バイアルは密閉し、撹拌しながらマイクロ波で150℃で25分加熱した。粗反応混合物を濃縮し、逆相HPLC精製し、233を得たMS(Q1)398(M)+
実施例160 2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−(メチルスルホニル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 234
2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 4(2gm)を50mLのTHF中で−78℃に冷却し、ヘキサン中、1.3当量の2.5MnのBuLiの溶液を加えた。反応物を−78℃で30分間攪拌し、−40℃に数分間温め、リチウムアニオンの形成を完了した。次いで反応物を−78℃に再冷却し、亜硫酸ガスをカニューレで反応溶液に2分間通流し泡立たせた。5mLの反応混合物を注射器で除き、飽和塩化アンモニウム溶液中にクエンチした。この中間体は非常に水溶性が高く、逆相HPLCで精製を要し、130mgの純粋な2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−スルフィン酸を得た。
40mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−スルフィン酸に、1.5mLのDMF中、1.05当量のNaH(60%油分散)を加えた。反応物を室温で30分攪拌し、1.05当量のヨウ化メチルを加え、温度が70℃に上昇した後、30分で反応が完了した。反応物を室温に冷却し、酢酸エチルに飽和重炭酸溶液で抽出し、酢酸エチルで1度逆抽出した。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥し、濾過し濃縮乾固した。粗塩化物を製法Aに付し、22mgの234を得た。MS(Q1)416.1(M)+.
実施例161 2−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−オール 235
2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 4(200mg)を一般製法Dに従いアセトンと反応させ、対応する三級アルコールを得た。120mgのこの粗物質を一般製法Aに従い、パラジウム触媒されたクロスカップリング反応に用い、逆相HPLC精製後、68mgの235を得た。MS(Q1)396(M)+
実施例162 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−(N−フェニルスルホニル)カルボキサミド 236
50mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸に1mLのTHF中、1.1当量のカルボニルジイミダゾールを加えた。反応物を15分間室温で攪拌し、THF中に2当量のDBUと2当量のベンゼンスルホンアミドを含む溶液の1mLを添加した。反応物を一晩周囲温度で攪拌し、0.1NのHClおよびDCMに抽出した。有機層を濃縮し、製法Aに付し、11.6mgの236を得た。MS(Q1)520.7(M)+.
実施例163 (3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)メタノール 237
一般製法Iにより、2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19(50mg)を3−ヒドロキシメチルフェニルボロン酸にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、14.3mgの237を得た。MS(Q1)444(M)+.
実施例164 N−(3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)アセトアミド 238
一般製法Iにより2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19(50mg)を3−アセチルアミノフェニルボロン酸にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、24.1mgの238を得た。MS(Q1)471(M)+
実施例165 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノ−6−(ピリジン−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン 239
一般製法Iにより2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19(50mg)を4−ピリジンボロン酸にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、8.6mgの239を得た。MS(Q1)415(M)+
実施例166 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノ−6−(ピリジン−3−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン 240
一般製法Iにより2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19(50mg)を3−ピリジンボロン酸にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、19.7mgの240を得た。MS(Q1)415(M)+
実施例167 2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 241
一般製法Iにより2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19(50mg)を3,4−ジメトキシフェニルボロン酸にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、35.3mgの241を得た。MS(Q1)474(M)+
実施例168 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノ−6−(4−アセチル−ピペラジノスルホニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン 242
一般製法Cにより、40mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−スルホニルクロライド 17に1−アセチルピペラジンを加えた。生成物を逆相HPLCで精製し、32.9mgの242を得た。MS(Q1)527.7(M)+
実施例169 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノ−6−(4−メチルスルホニル−ピペラジノスルホニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン 243
2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン(2gm)4を50mLのTHF中−78℃に冷却し、ヘキサン中1.3当量の2.5M n−BuLi溶液を加えた。反応物を−78℃で30分間攪拌し、数分間−40℃に温め、リチウムアニオンの形成を完了させた。次いで反応物を−78℃に再冷却し、亜硫酸ガスをカニューレで反応溶液に2分間通流し泡立たせた。反応物を0℃にゆっくりと温め、5当量のn−クロロスクシンイミドを加え、完了するまで反応物を室温で攪拌した。THFをロータリーエバポレーター(rotovap)でエバポレートし、次いで反応を水でクエンチした。得られた固体を水層から出して粉砕し、ブフナー漏斗で集め、水ですすいで一晩減圧下で乾燥し、2.4gの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−スルホニルクロライド 17を褐色固体として得た。
一般製法Cにより、40mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−スルホニルクロライド 17に1−メタンスルホニルピペラジンを加えた。生成物を逆相HPLCで精製し、10.7mgの243を得た。MS(Q1)563.6(M)+
実施例170 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)メタノン 244
一般製法Bにより、2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸 13(30mg)を2−(ピペラジン−1−イル)エタノールにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、20.7mgの244を得た。MS(Q1)493.8(M)+
実施例171 N−ベンジル−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 245
一般製法Bにより、2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸 13(30mg)をベンジルアミンにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、8.9mgの245を得た。MS(Q1)470.8(M)+
実施例172 N−(3−ヒドロキシフェニル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 246
一般製法Bにより、2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸 13(30mg)を3−ヒドロキシアニリンにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、7.7mgの246を得た。MS(Q1)472.7(M)+
実施例173 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノ−N−フェニルチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 247
一般製法Bにより、2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリジン−6−カルボン酸 13(30mg)をアニリンにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、6.4mgの247を得た。MS(Q1)456.8(M)+.
実施例174 N−((ジメチルカルバモイル)メチル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 248
N−Cbzグリシン(9.6mmol)をDMF(30mL)に溶解した。ジイソプロピルエチルアミン(40mmol)、EDC HCl(10mmol)、HOAt(10mmol)および塩酸ジメチルアミン(10mmol)を、続けて該溶液に加えた。反応物を一晩撹拌した。該溶液に酢酸エチル(100mL)を加え、有機物を1N HClで洗浄し、続いて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮し、1.02gの2−(ベンジルアミノ)−N,N−ジメチルアセトアミドを得た。2−(ベンジルアミノ)−N,N−ジメチルアセトアミド(4.3mmol)をメタノール(20mL)に溶解し、5%含有(loaded)Pd/C(0.21mmol)と合わせた。該溶液を水素充填バルーン下で4時間攪拌し、次いでセライトで濾過し、濃縮し、402mgの2−アミノ−N,N−ジメチルアセトアミドを黄色オイルとして得た。
一般製法Bにより30mgの2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸 13を2−アミノ−N,N−ジメチルアセトアミドにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、6.5mgの248を得た。MS(Q1)465.8(M)+.
実施例175 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)(4−(ピロリジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)メタノン 249
一般製法Bにより、2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸 13(30mg)を4−(ピロリジン−1−イル)ピペリジンにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、13.2mgの249を得た。MS(Q1)517.8(M)+.
実施例176 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)(ピペラジン−2−オン)メタノン 250
一般製法Bにより、2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸 13(30mg)をピペラジン−2−オンにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、16.4mgの250を得た。MS(Q1)463.7(M)+.
実施例177 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)メタノン 251
一般製法Bにより、2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸 13(30mg)をピペリジン−4−オールにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、12.9mgの251を得た。MS(Q1)464.8(M)+.
実施例178 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)(モルホリノ)メタノン 252
一般製法Bにより、2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸 13(30mg)をモルホリンにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、8.7mgの252を得た。MS(Q1)450.8(M)+.
実施例179 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)(3−(メチルアミノ)ピロリジン−1−イル)メタノン 253
一般製法Bにより、2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸 13(30mg)をN−メチルピロリジン−3−アミンにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、16.7mgの253を得た。MS(Q1)463.8(M)+.
実施例180 N−(2,2,2−トリフルオルエチル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 254
一般製法Bにより、2−(1H−インドール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸 13(30mg)を2,2,2−トリフルオルエタンアミンにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、10.4mgの254を得た。MS(Q1)462.7(M)+.
実施例181 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノ−N−(2−モルホリノエチル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 255
一般製法Bにより2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸 13(30mg)を2−モルホリノエタンアミンにカップリングさせた。生成物生成物を逆相HPLCで精製し、22mgの255を得た。MS(Q1)493.8(M)+.
実施例182 2−(1H−インダゾール−4−イル)−N−イソブチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 256
一般製法Bにより、2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸 13(30mg)を2−メチルプロパン−1−アミンにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、13.2mgの256を得た。MS(Q1)436.8(M)+.
実施例183 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノ−N−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 257
一般製法Bにより2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸 13(30mg)を2−(ピペリジン−1−イル)エタンアミンにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、20.4mgの257を得た。MS(Q1)491.8(M)+.
実施例184 N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 258
一般製法Bにより2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸 13(30mg)をジエタノールアミンにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、15.8mgの258を得た。MS(Q1)468.8(M)+.
実施例185 2−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)エタノール 259
2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 4(1gm)を15mLのTHFに溶解し、ドライアイスアセトン浴で−78℃に冷却し、2.0mLの2.5M nBuLiを加えた。反応物を30分間攪拌し、次いで−40℃に温めた。エチレンオキシドを溶液中で約10分間泡立たせた。反応を2時間−40℃で撹拌した。次いで飽和塩化アンモニウムに注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層をエバポレートした後、粗反応物を40gのシリカでヘキサン中0−100%の酢酸エチル勾配を使用してクロマトグラフィーにかけ,333mgのアルコールを得た。45mgのこの中間体を36mgのボロン酸エステル,0.5mLのアセトニトリル,0.5mLの1.0M炭酸ナトリウムおよび5−10mgのPdCl2(PPh3)2と合わせ、マイクロ波反応器で140℃で10分間、次いでさらに20分間145℃で加熱した。反応物を酢酸エチルで抽出し、生成物を逆相HPLCで精製し、18mgの259を得た。MS(Q1)382(M)+
実施例186 N−(1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 260
一般製法Bにより、2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸 13(30mg)を2−アミノプロパン−1−オールにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、22.3mgの260を得た。MS(Q1)438.8(M)+.
実施例187 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノン 261
一般製法Bにより、2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸 13(30mg)を1−メチルピペラジンに結合させた。生成物を逆相HPLCで精製し、17.6mgの261を得た。MS(Q1)561.8(M)+.
実施例188 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)(4−メチルスルホニルピペラジン−1−イル)メタノン 262
一般製法Bにより、2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸 13(30mg)を1−メタンスルホニルピペラジンにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、19.2mgの262を得た。MS(Q1)527.7(M)+.
実施例189 2−(1H−インダゾール−4−イル)−N,N−ジメチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 263
一般製法Bにより2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸 13(30mg)をN,N−ジメチルアミンHClにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、19.7mgの263を得た。MS(Q1)408.8(M)+.
実施例190 2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 264
一般製法Iにより2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19(50mg)を4−メチルスルホニルフェニルボロン酸にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、10.1mgの264を得た。MS(Q1)492(M)+.
実施例191 2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−(3−(メチルスルホニル)フェニル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 265
一般製法Iにより、2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19(50mg)を3−メチルスルホニルフェニルボロン酸にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、26.5mgの265を得た。MS(Q1)492(M)+.
実施例192 N−(2−ヒドロキシエチル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 266
一般製法Bにより2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸 13(30mg)をエタノールアミンHClにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、6.3mgの266を得た。MS(Q1)424.8(M)+.
実施例193 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)(4−アセチルピペラジン−1−イル)メタノン 267
2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 4(2.5g)を50mLのTHF中−78℃に冷却し、ヘキサン中2.5MのnBuLi溶液1.3当量を加えた。反応物を−78℃で30分間攪拌し、数分間−40℃に温め、リチウムアニオン形成を完了させた。反応物を−78℃に再冷却し、ドライアイスから発生する炭酸ガスをカニューレで反応溶液に1時間通流し泡立たせた。反応物を30分かけてゆっくりと0℃に温め、ロータリーエバポレーターでTHFを濃縮した。次いで反応を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジンを除いた。水層を濃HClを加えてpH2−3にした。得られた固体を水層から出して粉砕し、ブフナー漏斗で集め、水ですすぎ、一晩減圧下で乾燥し、2.65gの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸を得た。500mgのこの中間体を、次に製法Aに付した。酢酸エチルに抽出すると、生成物が水層中に残り、20当量のアンバーライト(Amberlite)IR−120イオン交換樹脂樹脂で、2時間、あるいは溶液が濁るまで処理する。まず溶液を粗いフィルターフラスコを通して濾過して樹脂を除き、次いでブフナー漏斗で濾過し、637mgの2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸 13を淡褐色固体として集める。
一般製法Bにより、30mgの2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸 13を1−アセチルピペラジンにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、16.8mgの267を得た。MS(Q1)491.8(M)+.
実施例194 (4−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)メタノール 268
一般製法Iにより、2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19(50mg)を4−ヒドロキシメチルフェニルボロン酸にカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、20.7mgの268を得た。MS(Q1)444(M)+.
実施例195 1−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−メチルプロパン−2−オール 269
2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 4(200mg)を3mLのTHFに溶解し、ドライアイスアセトン浴中で−78℃に冷却し、0.33mLの2.5M nBuLiを加えた。反応物を30分間攪拌し、次いで、20分間−40℃に温め、次いで−78℃に再冷却した。該溶液に0.08mLの1,2−エポキシ−2−メチルプロパンを加え、1時間かけて、ゆっくりと0℃に温め、その時点で、反応物が茶色に変化した。次いで、飽和塩化アンモニウムに注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層をエバポレーションした後、粗反応物をヘキサン中0−100%酢酸エチル勾配を使用してシリカのクロマトグラフにかけ、35mgのアルコールを得た。この中間体を40mgのボロン酸エステル,0.5mLのアセトニトリル,0.5mLの1.0M炭酸ナトリウムおよび5−10mgのPdCl2(PPh3)2と合わせ、140℃で10分間、マイクロ波反応器で加熱した。反応物を酢酸エチルで抽出し、逆相HPLCで精製し、27mgの269を得た。MS(Q1)410(M)+
実施例196 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 270
ジオキサン(15mL)中3−ブロモ−2−メチルアニリン(1.00g)の溶液にトリエチルアミン(3.0mL)、Pd(OAc)2(60mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノビフェニル(377mg)およびピナコールボラン(2.34mL)を加え、反応混合物を80℃に1時間加熱した。次いで反応混合物を冷却し、酢酸エチルで希釈し、減圧下濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィで精製し、2−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェニルアミン(1.07g)を得た。
2−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェニルアミンと2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジンとをスズキ条件下で反応させ、2−メチル−3−(4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)−フェニルアミンを得た。クロロホルム(8mL)および酢酸(4mL)中、2−メチル−3−(4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)−フェニルアミン(80mg)の溶液に亜硝酸イソアミル(36μL)を加えた。反応混合物を1日間室温で攪拌した。次いで、混合物を炭酸水素ナトリウム溶液でクエンチし、クロロホルムに抽出し、減圧下濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィで精製し270を得た。MS:ESI MH+338
実施例197 2−(1H−インドール−5−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 271
一般製法Aにおいて、2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 4を23.5mmolのスケールで5−インドールボロン酸と反応させ、RP−HPLC精製の後、25.7mgの271を得た。MS(Q1)337.1(M)+
実施例198 2−(1H−インドール−6−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 272
一般製法Aにおいて、2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 4を23.5mmolスケールで6−インドールボロン酸と反応させ、RP−HPLC精製の後、30mgの272を得た。MS(Q1)337.1(M)+.
実施例199 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−N−(メチル)メチルスルホンアミド 273
一般製法Aにおいて、N−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−N−メチル−メタンスルホンアミドを4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾールと反応させた。シリカで精製し、273を得た。NMR:(400MHz,CDCl3)10.20(br s,1H),9.02(br s,1H),8.28(d,J=7.4,1H),7.60(d,J=8.3,1H),7.51(t,J=7.7,1H),7.47(s,1H),4.67(s,2H),4.09(t,J=4.8,4H),3.92(t,J=4.8,4H),2.95(s,3H),2.93(s,3H).MS:(ESI+):[M+H]+459.06
実施例200 N−[2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル]−アセトアミド 274
一般製法Kに従い調製し、274を得た。MS(Q1)409 (M)+
実施例201 N−[2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル]−ベンズアミド 275
一般製法Kに従い調製し、275を得た。MS(Q1)471(M)+
実施例202 ピリジン−2−カルボン酸 [2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル]−アミド 276
一般製法Kに従い調製し、276を得た。MS(Q1)472 (M)+
実施例203 N−[2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル]−ニコチンアミド 277
一般製法Kに従い調製し、277を得た。MS(Q1)472(M)+
実施例204 N−[2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル]−イソニコチンアミド 278
一般製法Kに従い調製し、278を得た。MS(Q1)472 (M)+
実施例205 3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−1−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパン−1−オン 279
148を調製するための手順に従い、N−メチルピペラジンを用い、279を調製した。NMR:DMSO:2.16(3H,s,Me),2.20−2.28(4H,m,CH2),2.80−2.86(2H,m,CH2),3.19(2H,t,J 7.24,CH2),3.48−3.50(4H,m,CH2),3.79−3.84(4H,m,CH2),3.98−4.02(4H,m,CH2),7.40(1H,s,Ar),7.44(1H,t,J 8.0,Ar),7.62(1H,d,J 8.15,Ar),8.21(1H,d,J 7.35,Ar),8.85(1H,s,Ar),13.15(1H,s,NH).MS:(ESI+):MH+ 492.21
実施例206 2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−(メトキシメチル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 280
0℃のメタノール(20mL)中2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド(500mg)の懸濁液に水素化ホウ素ナトリウム(66mg)を加えた。反応物を2時間攪拌し次いで、1:1の飽和炭酸水素ナトリウム水溶液-水(20mL)でクエンチした。混合物を10分間攪拌し、次いで濾過し、水で洗浄し空気乾燥し(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−メタノールを白色固体(489mg)として得た。
0℃のDMF(10mL)中(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−メタノール(300mg)の溶液に水素化ナトリウム(46mg)を加えた。混合物を1時間0℃で撹拌し、次にヨウ化メチル(0.07mL)を加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌し、次いで水(20mL)でクエンチし、酢酸エチル(2x20mL)に抽出した。合わせた有機物を塩水溶液(2x20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮し、2−クロロ−6−メトキシメチル−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジンを黄色固体(92mg)として得た。
標準方法を用いて、2−クロロ−6−メトキシメチル−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン(85mg)とスズキカップリングを行った。カラムクロマトグラフィを用いた精製で、280を白色固体(24mg)として得た。NMR:CDCl3:3.41(3H,s,Me),3.81−3.89(4H,m,CH2),4.01−4.08(4H,m,CH2),4.70(2H,s,CH2),7.31(1H,s,Ar),7.42(1H,t,J 8.25,Ar),7.50(1H,d,J 8.24,Ar),8.21(1H,d,J 7.21,Ar),8.96(1H,s,Ar),10.03(1H,s,NH).MS:(ESI+):MH+382.17
実施例207 6−((ベンジルオキシ)メチル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 281
280を調製するための手順に従い、臭化ベンジルを用い、281を調製した。NMR:CDCl3:3.88−3.94(4H,m,CH2),4.09−4.14(4H,m,CH2),4.69(2H,s,CH2),4.86(2H,s,CH2),7.31−7.46(6H,m,Ar),7.53(1H,t,J 8.22,Ar),7.56(1H,t,J 8.24,Ar),8.30(1H,d,J 6.94,Ar),9.03(1H,s,Ar),10.11(1H,s,NH).MS:(ESI+):MH+458.16
実施例208 6−(((ピリジン−2−イル)メトキシ)メチル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 282
280を調製するための手順に従い、2−ピコリルクロライドを用い,282を調製した。NMR:CDCl3:3.80−3.90(4H,m,CH2),4.01−4.08(4H,m,CH2),4.72(2H,s,CH2),4.88(2H,s,CH2),7.10−7.14(1H,m,Ar),7.38(1H,s,Ar),7.40−7.48(2H,m,Ar),7.51(1H,d,J 8.23,Ar),7.65(1H,t,J 8.22,Ar),8.18(1H,d,J 7.20,Ar),8.52(1H,d,J 4.60,Ar),8.96(1H,s,Ar),10.06(1H,s,NH).MS:(ESI+):MH+ 459.17
実施例209 6−(((ピリジン−3−イル)メトキシ)メチル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 283
280を調製するための手順に従い、3−ピコリルクロライドを用い、283を調製した。NMR:CDCl3:3.90−3.94(4H,m,CH2),4.08−4.13(4H,m,CH2),4.68(2H,s,CH2),4.88(2H,s,CH2),7.30(1H,dd,J 7.79および4.87,Ar),7.44(1H,s,Ar),7.51(1H,t,J 8.14,Ar),7.57(1H,d,J 8.20,Ar),7.71(1H,d,J 7.79,Ar),8.28(1H,d,J 7.35,Ar),8.58(1H,dd,J 4.80および1.47,Ar),8.63(1H,d,J 1.86,Ar),9.02(1H,s,Ar).MS:(ESI+):MH+459.16
実施例210 6−(((ピリジン−4−イル)メトキシ)メチル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 284
280を調製するための手順に従い、4−ピコリルクロライドを用い、284を調製した。NMR:CDCl3:3.90−3.94(4H,m,CH2),4.08−4.13(4H,m,CH2),4.68(2H,s,CH2),4.92(2H,s,CH2),7.30(2H,d,J 5.81,Ar),7.46(1H,s,Ar),7.51(1H,t,J 8.14,Ar),7.60(1H,d,J 8.20,Ar),8.28(1H,d,J 7.32,Ar),8.61(2H,d,J 5.27,Ar),9.01(1H,s,Ar),10.14(1H,s,NH).MS:(ESI+):MH+459.17
実施例211 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノ−6−(フェノキシメチル)チエノ[3,2−d]ピリミジン 285
0℃のDMF(8mL)中フェノール(142mg)の溶液に、水素化ナトリウム(64mg)を少量ずつ(portionwise)加えた。反応混合物を0℃で1時間攪拌し、次いで6−ブロモメチル−2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエン[3,2−d]ピリミジン(240mg)を加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌し、次いで水(20mL)でクエンチし、酢酸エチル(2x20mL)に抽出した。合わせた有機物を2M水酸化ナトリウム水溶液(2x20mL)と塩水溶液(2x20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮し、2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−6−フェノキシメチル−チエノ[3,2−d]ピリミジンを白色固体(123mg)として得た。
標準方法を用いて2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−6−フェノキシメチル−チエノ[3,2−d]ピリミジン(112mg)とスズキカップリングを行った。カラムクロマトグラフィを用いた精製で、285を白色固体(34mg)として得た。NMR:CDCl3:3.90−3.98(4H,m,CH2),4.08−4.13(4H,m,CH2),5.41(2H,s,CH2),6.98−7.06(3H,m,Ar),7.40−7.46(2H,m,Ar),7.49−7.55(2H,m,Ar),7.60(1H,d,J 8.22,Ar),8.30(1H,d,J 7.24,Ar),9.01(1H,s,Ar),10.14(1H,s,NH).MS:(ESI+):MH+444.17
実施例212 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)ベンズアミド 286
(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン 27を一般製法Kに従い塩化ベンゾイルでアシル化し、次いで、一般製法Aに従い4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7(34mg)と反応させ、286を得た。MS(Q1)471(M)+
実施例213 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)ピコリンアミド 287
(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン27を、一般製法Kに従い、ピコリノイルクロライドでアシル化し次いで、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7(34mg)と反応させ一般製法Aに従い、287を得た。MS(Q1)472(M)+
実施例214 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)ニコチンアミド 288
(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン 27を、一般製法Kに従い、ニコチノイルクロライドでアシル化し次いで一般製法Aに従い、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7(34mg)と反応させ、288を得た。MS(Q1)472(M)+
実施例215 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)アセトアミド 289
(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン 27を、一般製法Kに従い、アセチルクロライドでアシル化し、次いで一般製法Aに従い、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7(34mg)と反応させ、289を得た。MS(Q1)409(M)+
実施例216 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)イソニコチンアミド 290
(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン 27を、一般製法Kに従いイソニコチリルクロライドでアシル化し、次いで一般製法Aに従い、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7(34mg)と反応させ、290を得た。MS(Q1)472(M)+
実施例217 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 291
2−クロロ−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミドを一般製法Aにより4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7と反応させ、逆相HPLCで精製後、291を得た。MS(Q1)365(M+)
実施例218 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)(4−N−メチルスルホニルピペラジン−1−イル)メタノン 292
DMF中2−クロロ−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸(1.0当量)、HATU(1.5当量)、1−メタンスルホニルピペラジンの塩酸塩(1.5当量)、ジイソプロピルエチルアミン(3.0当量)の溶液を30分攪拌した。反応で沈殿した固体を濾過し、2−クロロ−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−イル(4−メチルスルホニルピペラジン−1−イル)メタノンを得た。MS(Q1)430(M)+
2−クロロ−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−イル(4−メチルスルホニルピペラジン−1−イル)メタノンを一般製法Aにより4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7と反応させ、逆相HPLCで精製後、292を得た。MS(Q1)352(M+)
実施例219 2−(1H−インダゾール−4−イル)−N−メチル−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 293
THFに実施例27の2−クロロ−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン 45(1.0当量)を溶解した溶液(−78℃)に、ヘキサン中1.6Mのn−ブチルリチウムの溶液(1.3当量)を加えた。反応混合物を−78℃で30分間攪拌した。そして、緩やかなCO2ガス流で、−78℃で1時間、次いで0℃で40分間反応フラスコ中で泡立たせた。反応混合物を濃縮し、次いで水でクエンチした。混合物を酢酸エチルで抽出し、残った出発物質を全て除いた。そして、水層を6MのHClでpH3まで酸性化した。得られた固体を濾過し、2−クロロ−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸を得た。MS(Q1)284(M)+
DMF中2−クロロ−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸(1.0当量)、HATU(1.5当量)、メチルアミン塩酸塩(1.5当量)、ジイソプロピルエチルアミン(3.0当量)の溶液を30分間攪拌した。反応混合物を、飽和NaHCO3水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を乾燥し(Na2SO4)、濃縮した。粗反応混合物をフラッシュクロマトグラフィで精製し、2−クロロ−N−メチル−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミドを得た。MS(Q1)297(M)+
2−クロロ−N−メチル−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミドを一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7と反応させ逆相HPLCで精製後、293を得た。MS(Q1)379(M+)
実施例220 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタノール 296
2−クロロ−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド(1.0当量)を1,2−ジクロロエタンに溶解し、1−メタンスルホニルピペラジン塩酸塩(1.4当量)、酢酸ナトリウム(1.4当量)およびオルトギ酸トリメチル(10当量)で処理した。反応混合物を室温で12時間攪拌した。ナトリウムトリアセトキシボロヒドライド(1.2当量)を加え、反応混合物を室温で8時間攪拌した。反応混合物を、飽和NaHCO3水溶液でクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を乾燥し(Na2SO4)、濃縮した。粗反応混合物をフラッシュクロマトグラフィで精製し、2−クロロ−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタノールを得た。MS(Q1)270(M)+
2−クロロ−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタノールを一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7と反応させ逆相HPLCで精製後、296を得た。MS(Q1)352(M+)
実施例221 2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−(4−メトキシピリジン−3−イル)−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン 297
実施例27の2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン 45を一般製法Aにより、4−メトキシピリジン−3−イル−3−ボロン酸と反応させて対応する中間体を得、フラッシュクロマトグラフィで精製後、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7と反応させ、逆相HPLCで精製後、297を得た。MS(Q1)429(M+)
実施例222 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド 298
実施例67の2−クロロ−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸(100mg)を一般製法Bにより90mgの塩化アンモニウムで処理し、2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミドを得た。粗中間体2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミドを、次いで一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7と反応させ、逆相HPLC精製後、17.4mgの298を得た。MS(Q1)381.1(M)+
実施例223 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノ−6−(3−(モルホリノメチル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン 299
2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19(50mg)を4−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)]ベンジルモルホリンにカップリングさせ、次いで一般製法Fにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7と反応させた。生成物を逆相HPLCで精製し、2.6mgの299を得た。MS.(Q1)513.2(M)+
実施例224 メチル 3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−5−アミノベンゾエート 300
2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19(50mg)を3−アミノ−5−メトキシカルボニルフェニルボロン酸にカップリングさせ、次いで、一般製法Fにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾールと反応させた。生成物を逆相HPLCで精製し、5.2mgの300を得た。MS.(Q1)487.1(M)+
実施例225 N−(3−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチルアミノ)フェニル)アセトアミド 301
DMF(3mL)中実施例9の6−(ブロモメチル)−2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 30(90mg,0.3mmol)の溶液に3−アミノアセトアニリド(39mg,0.3mmol)およびK2CO3(50mg,0.4mmol)を加えた。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、減圧下濃縮した。残渣を水で希釈し、濾過した。粗生成物を、一般製法Aを用いて、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7とのスズキカップリングにおいて利用し、逆相HPLC精製後301を得た(39mg)。MS(Q1)500(M)+
実施例226 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)ベンゼンアミン 302
DMF(3mL)中実施例9の6−(ブロモメチル)−2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 30(90mg,0.3mmol)の溶液にアニリン(24μL,0.3mmol)およびK2CO3(50mg,0.4mmol)を加えた。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、減圧下濃縮した。残渣を水で希釈し、濾過した。粗生成物を、一般製法Aを用い、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7とのスズキカップリングにおいて利用し、逆相HPLC精製後302を得た(49mg)。MS(Q1)443(M)+
実施例227 3−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチルアミノ)ベンズアミド 303
DMF(3mL)中実施例9の6−(ブロモメチル)−2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 30(90mg,0.3mmol)の溶液に、3−アミノベンズアミド(35mg,0.3mmol)およびK2CO3(50mg,0.4mmol)を加えた。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、減圧下濃縮した。残渣を水で希釈し、濾過した。粗生成物を、一般製法Aを用い、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7とのスズキカップリングにおいて利用し、逆相HPLC精製後303を得た(28mg)。MS(Q1)486(M)+
実施例228 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N,N−ジメチルメタンアミン 304
DMF(3mL)中実施例9の6−(ブロモメチル)−2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 30(90mg,0.3mmol)の溶液にジメチルアミンヒドロクロライド(21mg,0.3mmol)とK2CO3(90mg,0.6mmol)を加えた。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、減圧下濃縮した。残渣を水で希釈し、濾過した。粗生成物を、一般製法Aを用い、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7とのスズキカップリングにおいて利用し、逆相HPLC精製後304を得た(34mg)。MS(Q1)395(M)+
実施例229 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)モルホリン−4−カルボキサミド 305
CH2Cl2(4mL)中実施例11の(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン 27(50mg,0.2mmol)の溶液にEt3N(84μL,0.6mmol)と4−モルホリニルカルボニルクロライド(40μL,0.3mmol)を加えた。反応物を18時間室温で撹拌し、水でクエンチした。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥し、減圧下濃縮した。粗生成物を、一般製法Aを用い、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7とのスズキカップリングにおいて利用し、逆相HPLC精製後305を得た(24mg)。MS(Q1)480(M)+
実施例230 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)N−フェニルスルホニルメタンアミン 306
CH2Cl2(4mL)中実施例11の(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン 27(50mg,0.2mmol)の溶液にEt3N(84μL,0.6mmol)およびベンゼンスルホニルクロライド(44μL,0.3mmol)を加えた。反応物を18時間室温で撹拌し、水でクエンチした。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥し、減圧下濃縮した。粗生成物を、一般製法Aを用い、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7とのスズキカップリングにおいて利用し、逆相HPLC精製後306を得た(3mg)。MS(Q1)507(M)+
実施例231 3−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−1,1−ジメチルウレア 307
CH2Cl2(4mL)中実施例11の(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン 27(50mg,0.2mmol)の溶液にEt3N(84μL,0.6mmol)およびジメチルカルバミルクロライド(0.3mmol)を加えた。反応物を18時間室温で撹拌し、水でクエンチした。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥し、減圧下濃縮した。粗生成物を一般製法Aを用い、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7とのスズキカップリングにおいて利用し、逆相HPLC精製後307を得た(12mg)。MS(Q1)438(M)+
実施例232 1−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エタノール 308
2−クロロ−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン(300mg)を一般製法Dによりアセトアルデヒドと反応させ1−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エタノールを得た。この粗中間体を一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7と反応させ、逆相HPLC精製後、100.2mgの308を得た。MS(Q1)382.1(M)+
実施例233 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)スルホンアミド 309
2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−スルホニルクロライド 17を一般製法Cにより、塩化アンモニウムと反応させた。粗中間体を次いで一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7と反応させ逆相HPLC精製後、36.3mgの309を得た。MS(Q1)417.1(M)+
実施例234 2−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−アミン 310
THF中410mgの2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミドの混合物に、ジルコニウム(IV)クロライド(320mg)を加えた(−10℃)。反応混合物を30分間−10℃で撹拌した。メチルマグネシウムブロマイド(2.7mL,3.0M/ジエチルエーテル中)を加えた。反応混合物を室温に温め、一晩撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、次いで酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥し(MgSO4)、エバポレートし、2−(2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−アミン(380mg)を得た。
2−(2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−アミン(30mg)を一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせ、11.5mgの310を得た。MS(Q1)395.0(M)+
実施例235 3−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)オキサゾリジン−2−オン 311
DMF(2mL)中2−オキサゾリジノン(50mg,0.6mmol)の溶液(0℃)にNaH(鉱物油中60%;0.7mmol)を加えた。15分後、DMF(0.5mL)中、実施例9の6−(ブロモメチル)−2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 30(200mg,0.6mmol)を加え、反応物を15分間撹拌した。反応を飽和塩化アンモニウム水溶液の添加によりクエンチした。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。粗生成物を、一般製法Aを用い、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7とのスズキカップリングにおいて利用し、逆相HPLC精製後311を得た(6mg)。MS(Q1)437(M)+
実施例236 6−((1H−イミダゾール−1−イル)メチル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 312
DMF(3mL)中実施例9の6−(ブロモメチル)−2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 30(90mg,0.3mmol)の溶液にイミダゾール(18mg,0.3mmol)およびK2CO3(50mg,0.4mmol)を加えた。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、減圧下濃縮した。残渣を水で希釈し、濾過した。粗生成物を、一般製法Aを用い、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7とのスズキカップリングにおいて利用し、逆相HPLC精製後312を得た(32mg)。MS(Q1)418(M)+
実施例237 6−((1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)メチル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 313
DMF(3mL)中実施例9の6−(ブロモメチル)−2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 30(90mg,0.3mmol)の溶液に、1,2,4−トリアゾール(18mg,0.3mmol)およびK2CO3(50mg,0.4mmol)を加えた。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、減圧下濃縮した。残渣を水で希釈し、濾過した。粗生成物を、一般製法Aを用い、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7とのスズキカップリングにおいて利用し、逆相HPLC精製後313を得た(16mg)。MS(Q1)419(M)+
実施例238 2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−(メトキシメチル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 314
メタノール(20mL)中実施例3の2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド 10(500mg)の懸濁液(0℃)に水素化ホウ素ナトリウム(66mg)を加えた。反応物を2時間撹拌し、1:1の飽和炭酸水素ナトリウム水溶液:水(20mL)でクエンチした。混合物を10分間攪拌し、濾過し、水で洗浄し、空気乾燥し、(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−メタノールを白色固体(489mg)として得た。
DMF(10mL)中(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−メタノール(300mg)の溶液(0℃)に水素化ナトリウム(46mg)を加えた。混合物を0℃で1時間撹拌し、ヨウ化メチル(methyliodide)(0.07mL)を加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌し、水(20mL)でクエンチし、酢酸エチル(2x20mL)に抽出した。合わせた有機物を塩水溶液(2x20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮し、2−クロロ−6−メトキシメチル−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジンを黄色固体(92mg)として得た。一般製法Aにより2−クロロ−6−メトキシメチル−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン(85mg)とスズキカップリングを行った。カラムクロマトグラフィ精製で、314を白色固体(24mg)として得た。NMR:CDCl3:3.41(3H,s,Me),3.81−3.89(4H,m,CH2),4.01−4.08(4H,m,CH2),4.70(2H,s,CH2),7.31(1H,s,Ar),7.42(1H,t,J 8.25,Ar),7.50(1H,d,J 8.24,Ar),8.21(1H,d,J 7.21,Ar),8.96(1H,s、Ar),10.03(1H,s,NH).MS:(ESI+):MH+382.17
実施例239 6−((ベンジルオキシ)メチル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 315
化合物314の手順に従い、DMF中、(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−メタノールと水素化ナトリウムを臭化ベンジルでアルキル化し、2−クロロ−6−ベンジルオキシメチル−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジンを得た。一般製法Aにより、2−クロロ−6−ベンジルオキシメチル−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジンと7とのスズキカップリングを行った。カラムクロマトグラフィ精製で、315を得た。NMR:CDCl3:3.88−3.94(4H,m,CH2),4.09−4.14(4H,m,CH2),4.69(2H,s,CH2),4.86(2H,s,CH2),7.31−7.46(6H,m,Ar),7.53(1H,t,J 8.22,Ar),7.56(1H,t,J 8.24,Ar),8.30(1H.d,J 6.94,Ar),9.03(1H,s,Ar),10.11(1H,s,NH).MS:(ESI+):MH+458.16
実施例240 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノ−6−(フェノキシメチル)チエノ[3,2−d]ピリミジン 316
DMF(8mL)中フェノール(142mg)の溶液(0℃)に、水素化ナトリウム(64mg)を少量ずつ加えた。反応混合物を0℃で1時間攪拌し、次いで6−ブロモメチル−2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエン[3,2−d]ピリミジン(240mg)を加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌し、次いで水(20mL)でクエンチし、酢酸エチル(2x20mL)に抽出した。合わせた有機物を2M水酸化ナトリウム水溶液(2x20mL)と塩水溶液(2x20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮し、2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−6−フェノキシメチル−チエノ[3,2−d]ピリミジンを白色固体(123mg)として得た。
標準方法を用いて、2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−6−フェノキシメチル−チエノ[3,2−d]ピリミジン(112mg)と7とのスズキカップリングを行った。カラムクロマトグラフィ精製で、316を白色固体(34mg)として得た。NMR:CDCl3:3.90−3.98(4H,m,CH2),4.08−4.13(4H,m,CH2),5.41(2H,s,CH2),6.98−7.06(3H,m,Ar),7.40−7.46(2H,m,Ar),7.49−7.55(2H,m,Ar),7.60(1H,d,J 8.22,Ar),8.30(1H,d,J 7.24,Ar),9.01(1H,s,Ar),10.14(1H,s,NH).MS:(ESI+):MH+444.17
実施例241 6−(((ピリジン−2−イル)メトキシ)メチル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 317
化合物314の手順に従い、DMF中(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−メタノールおよび水素化ナトリウムを2−ピコリルクロライドでアルキル化し、4−(2−クロロ−6−((ピリジン−2−イルメトキシ)メチル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル)モルホリンを得た。一般製法Aにより、4−(2−クロロ−6−((ピリジン−2−イルメトキシ)メチル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル)モルホリンと7とのスズキカップリングを行った。カラムクロマトグラフィ精製で、317を得た。NMR:CDCl3:3.80−3.90(4H,m,CH2)、4.01−4.08(4H,m,CH2),4.72(2H,s,CH2),4.88(2H,s,CH2),7.10−7.14(1H,m,Ar),7.38(1H,s,Ar),7.40−7.48(2H,m,Ar),7.51(1H,d,J=8.23,Ar),7.65(1H,t,J 8.22,Ar),8.18(1H,d,J 7.20,Ar),8.52(1H,d,J=4.60,Ar),8.96(1H,s,Ar),10.06(1H,s,NH).MS:(ESI+):MH+459.17
実施例242 4−モルホリノ−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−7−(チアゾール−5−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン 318
2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−7−チアゾール−5−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジンおよび5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを一般製法Aに従い反応させ、318を得た。NMR(DMSO,400MHz),3.86(4H,t,J=4.4),4.09(4H,t,J=5.2),6.61−6.63(1H,m),7.54−7.57(1H,m),8.78(2H,s),9.03(1H,s),9.20(1H,s),9.44−9.46(1H,m),11.88(1H,s).MS:(ESI+):MH+=421
実施例243 6−(((ピリジン−3−イル)メトキシ)メチル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 319
化合物314の手順に従い、DMF中(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−メタノールおよび水素化ナトリウムを3−ピコリルクロライドでアルキル化し、4−(2−クロロ−6−((ピリジン−3−イルメトキシ)メチル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル)モルホリンを得た。一般製法Aにより、4−(2−クロロ−6−((ピリジン−3−イルメトキシ)メチル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル)モルホリンと7とのスズキカップリングを行った。カラムクロマトグラフィ精製で、319を得た。NMR:CDCl3:3.90−3.94(4H,m,CH2),4.08−4.13(4H,m,CH2),4.68(2H,s,CH2),4.88(2H,s,CH2),7.30(1H,dd,J 7.79,4.87,Ar),7.44(1H,s,Ar),7.51(1H,t,J 8.14,Ar),7.57(1H,d,J 8.20,Ar),7.71(1H,d,J 7.79,Ar),8.28(1H,d,J 7.35,Ar),8.58(1H,dd,J 4.80および1.47,Ar),8.63(1H,d,J 1.86,Ar),9.02(1H,s,Ar).MS:(ESI+):MH+459.16
実施例244 6−(((ピリジン−4−イル)メトキシ)メチル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 320
化合物314の手順に従い、DMF中(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−メタノールと水素化ナトリウムを4−ピコリルクロライドでアルキル化し、4−(2−クロロ−6−((ピリジン−4−イルメトキシ)メチル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル)モルホリンを得た。一般製法Aにより4−(2−クロロ−6−((ピリジン−4−イルメトキシ)メチル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル)モルホリンと7とのスズキカップリングを行った。カラムクロマトグラフィ精製で、320を得た。NMR:CDCl3:3.90−3.94(4H,m,CH2),4.08−4.13(4H,m,CH2),4.68(2H,s,CH2),4.92(2H,s,CH2),7.30(2H,d,J 5.81,Ar),7.46(1H,s,Ar),7.51(1H,t,J 8.14,Ar),7.60(1H,d,J 8.20,Ar),8.28(1H,d,J 7.32,Ar),8.61(2H,d,J 5.27,Ar),9.01(1H,s,Ar),10.14(1H,s,NH).MS:(ESI+):MH+459.17
実施例245 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパンアミド 321
2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 4(4g)を一般製法Dに従い、アセトンと反応させて対応する三級アルコールを得た。75mgのこの粗物質を一般製法Aに従い、パラジウム触媒されたクロスカップリング反応に用い、逆相HPLC精製後、69mgの321を得た。MS(Q1)395(M)+
実施例246 2−(2−(1H−インドール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−オール 322
DMF(1.5mL)中実施例11の(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン 27(50mg,0.2mmol)の溶液にO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−(N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(134mg,0.4mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(190μL,1.1mmol)、次いで2−ヒドロキシイソ酪酸(53mg,0.5mmol)を加えた。得られた溶液を30分室温で撹拌した。過量の塩酸ヒドロキシルアミンを加え、反応を飽和NaHCO3水溶液でクエンチした。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。粗生成物を一般製法Aを用い、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7とのスズキカップリングにおいて利用し、逆相HPLC精製後、322を得た(2mg)。MS(Q1)453(M)+
実施例247 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−2−ヒドロキシアセトアミド 323
DMF(1.5mL)中実施例11の(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン 27(50mg,0.2mmol)の溶液にO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−(N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(134mg,0.4mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(190μL,1.1mmol)、次いでグリコール酸(38mg,0.5mmol)を加えた。得られた溶液を30分間室温で撹拌した。過量の塩酸ヒドロキシルアミンを加え、反応を飽和NaHCO3水溶液でクエンチした。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。粗生成物を、一般製法Aを用い、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7とのスズキカップリングにおいて利用し、逆相HPLC精製後323を得た(26mg)。MS(Q1)425(M)+
実施例248 2−(2−(1H−インドール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−オール 324
DMF(1.5mL)中実施例11の(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン 27(50mg,0.2mmol)の溶液にO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(134mg,0.4mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(190μL,1.1mmol)、次いで3−(メチルスルホニル)安息香酸(102mg,0.5mmol)を加えた。得られた溶液を30分室温で撹拌した。過量の塩酸ヒドロキシルアミンを加え、反応を飽和NaHCO3水溶液でクエンチした。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。粗生成物を、一般製法Aを用い、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7とのスズキカップリングにおいて使用し、逆相HPLC精製後324を得た(28mg)。MS(Q1)549(M)+
実施例249 6−((1H−ピラゾール−1−イル)メチル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 325
DMF(3mL)中実施例9の6−(ブロモメチル)−2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 30(90mg,0.3mmol)の溶液にピラゾール(18mg,0.3mmol)およびK2CO3(50mg,0.4mmol)を加えた。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、減圧下濃縮した。残渣を水で希釈し、濾過した。粗生成物を、一般製法Aを用い、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7とのスズキカップリングにおいて利用し、逆相HPLC精製後325を得た(13mg)。MS(Q1)418(M)+
実施例250 1−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2(3H)−オン 326
DMF(3mL)中実施例9の6−(ブロモメチル)−2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 30(90mg,0.3mmol)の溶液に2−ヒドロキシベンズイミダゾール(35mg,0.3mmol)およびK2CO3(50mg,0.4mmol)を加えた。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、減圧下濃縮した。残渣を水で希釈し、濾過した。粗生成物を、一般製法Aを用い、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7とのスズキカップリングにおいて利用し、逆相HPLC精製後326(3mg)を得た。MS(Q1)484(M)+
実施例251 3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチルスルホニルベンゼンアミン 327
実施例27の2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン 45を一般製法Aにより、3−(メチルスルホニルアミノ)フェニルボロン酸と反応させ、フラッシュクロマトグラフィで精製後、対応する中間体を得、次いでこれを4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7と反応させ、逆相HPLCで精製後、327を得た。MS(Q1)491(M+)
実施例252 2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−(イソキサゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 328
2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19(150mg)、84mgの4−イソキサゾールボロン酸ピナコールエステルと14mgのビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライドを、0.7mLの1M Na2CO3水溶液および0.7mLのアセトニトリル中、密閉されたマイクロ波反応機で10分間100℃まで加熱した。反応混合物をエバポレートした。粗生成物を0−20%MeOH/DCMで溶出してフラッシュクロマトグラフィで精製し、2−クロロ−6−(イソキサゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン(85mg,67%)を得た。
2−クロロ−6−(イソキサゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン(85mg)を一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせ4.3mgの328を得た。MS(Q1)405.1(M)+
実施例253 3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−エチルベンズアミド 329
3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)安息香酸(55mg)を一般製法Bにより、エチルアミンと反応させ、3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−エチルベンズアミドを得た。粗3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−エチルベンズアミド(59mg)を一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせ、14.5mgの329を得た。MS(Q1)485.1(M)+
実施例254 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−2−(N−メチルスルホニルアミノ)アセトアミド 330
DMF(4.5mL)中実施例11の(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン 27(150mg,0.5mmol)の溶液にO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−(N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(400mg,1mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(550μL,3.2mmol)、次いでN−Bocグリシン(270mg,1.5mmol)を加えた。得られた溶液を30分間室温で撹拌した。過量の塩酸ヒドロキシルアミンを加え、反応を飽和NaHCO3水溶液でクエンチした。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。粗生成物(0.5mmol)の一部をCH2Cl2(15mL)、MeOH(15mL)、Et2O(6mL)に溶解し、ジオキサン(6mL)中4M HClを加えた。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。粗物質(0.3mmol)の一部をCH2Cl2(8mL)およびEt3N(4mL)に溶解し、メタンスルホニルクロライド(450μL,6mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応を水の添加でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。粗物質を一般製法Aに従い、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7を用いたスズキカップリングにおいて利用し、逆相HPLC精製後330を得た(36mg)。MS(Q1)502(M)+
実施例255 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−2−アミノアセトアミド 331
DMF(4.5mL)中実施例11の(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン 27(150mg,0.5mmol)の溶液に、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−(N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(400mg,1mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(550μL,3.2mmol)、次いでN−Bocグリシン(270mg,1.5mmol)を加えた。得られた溶液を30分間室温で撹拌した。過量の塩酸ヒドロキシルアミンを加え、反応を飽和NaHCO3水溶液でクエンチした。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。粗生成物の一部(0.5mmol)をCH2Cl2(15mL)、MeOH(15mL)、Et2O(6mL)に溶解し、ジオキサン(6mL)中4MのHClを加えた。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。粗物質の一部(0.2mmol)を一般製法Aに従い、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7を用いたスズキカップリングにおいて利用し、逆相HPLC精製後331を得た(2mg).MS(Q1)424(M)+
実施例256 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノ−6−(1−(4−N−メチルスルホニルピペラジン−1−イル)エチル)チエノ[3,2−d]ピリミジン 332
THF(20mL)中2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン(500mg)の溶液(−78℃)に、n−ブチルリチウム(0.94mLの2.5M溶液(ヘキサン中))を加え、反応物を−78℃で1時間撹拌した。次いで、アセトアルデヒド(0.33mL)を加え、反応物は16時間かけて室温に温まった。反応を水(20mL)でクエンチし、ジクロロメタン(2x20mL)に抽出した。合わせた有機物を乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し、1−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−エタノールをクリーム色固体として得た。
ジクロロメタン(20mL)中1−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−エタノール(500mg)の溶液(0℃)に、トリエチルアミン(0.28mL)、次いでメタンスルホニルクロライド(0.14mL)を加え、反応物を室温で16時間撹拌した。反応を水(20mL)でクエンチし、ジクロロメタン(2x20mL)に抽出した。合わせた有機層を塩水溶液(2x20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し、メタンスルホン酸 1−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−エチルエステルを黄色固体として得た。
アセトニトリル(20mL)中メタンスルホン酸 1−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−エチルエステル(300mg)の溶液に、N−スルホニルピペラジンアミド(239mg)および炭酸カリウム(548mg)を加え、反応物を16時間加熱還流した。室温に冷却した後、溶媒を減圧下濃縮し、残渣をジクロロメタン(20mL)に再溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2x20mL)、塩水溶液(2x20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し、カラムクロマトグラフィで精製し、2−クロロ−6−[1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−エチル]−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジンを灰白色固体として得た。
2−クロロ−6−[1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−エチル]−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジンを一般製法Aにおいて、4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾールと反応させた。カラムクロマトグラフィで精製し、332を得た。NMR:CDCl3:1.56(3H,d,J 7.1,Me),2.62−2.80(4H,m,CH2),2.81(3H,s,Me),3.26−3.31(4H,m,CH2),3.95−3.99(4H,m,CH2),4.02−4.11(5H,m),7.45(1H,s,Ar),7.50(1H,アパレント三重項(apparent triplet),J 8.2,Ar),7.61(1H,d,J 8.2,Ar),8.28(1H,d,J 7.5,Ar),9.03(1H,s,Ar).MS:(ESI+):MH+528.31
実施例257 2−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メトキシ)−N,N−ジメチルアセトアミド 333
メタノール(20mL)中2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド(500mg)の懸濁液(0℃)に水素化ホウ素ナトリウム(66mg)を加えた。反応物を2時間撹拌し、1:1の飽和炭酸水素ナトリウム水溶液-水(20mL)でクエンチした。混合物を10分間攪拌し、濾過し、水で洗浄し、空気乾燥し、(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−メタノールを白色固体(489mg)として得た。
THF(20mL)中(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−メタノール(180mg)の溶液に水素化ナトリウム(2当量,50mg)を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。次いで2−クロロ−N,N−ジメチルアセトアミド(2当量,0.13mL)を加え、反応物を16時間還流し撹拌した。室温に冷却した後、反応を水(20mL)でクエンチし、酢酸エチル(2x20mL)に抽出した。合わせた有機物を塩水溶液(2x20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し、カラムクロマトグラフィで精製し、2−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメトキシ)−N,N−ジメチル−アセトアミドを黄色固体として得た。
2−(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメトキシ)−N,N−ジメチル−アセトアミドを一般製法Aにおいて、4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾールと反応させた。カラムクロマトグラフィで精製し、333を得た。NMR:CDCl3:3.02(6H,s,Me),3.96−3.99(4H,m,CH2),4.09−4.13(4H,m,CH2),4.31(2H,s,CH2),4.95(2H,s,CH2),7.45(1H,s,Ar),7.50(1H,アパレント三重項,J 8.2,Ar),7.61(1H,d,J 8.2,Ar),8.28(1H,d,J 7.5,Ar),9.03(1H,s,Ar),10.30(1H,s,NH).MS:(ESI+):MH+453.20
実施例258 2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−((E)−3−メトキシプロプ−1−エニル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 334
2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19(150mg)、85mgの(E)−2−(3−メトキシ−1−プロペン−1−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランおよび14mgのビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライドを、1mLの1M Na2CO2水溶液および1mLのアセトニトリル中、密閉されたマイクロ波反応機で10分間100℃に加熱した。反応混合物をエバポレートした。粗生成物を5−50% EtOAc/ヘキサンで溶出してフラッシュクロマトグラフィで精製し、2−クロロ−6−((E)−3−メトキシプロプ−1−エニル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン(87mg,68%)を得た。2−クロロ−6−((E)−3−メトキシプロプ−1−エニル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン(40mg)を一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせ29.1mgの334を得た。MS(Q1)408.1(M)+
実施例259 2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−(3−メトキシフェニル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 335
2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19(150mg)、66mgの3−メトキシフェニルボロン酸および14mgのビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライドを、1mLの1M Na2CO3水溶液および1mLのアセトニトリル中、密閉されたマイクロ波反応機で20分間100℃に加熱した。反応混合物をエバポレートした。粗生成物を0−50% EtOAc/ヘキサンで溶出してフラッシュクロマトグラフィで精製し、2−クロロ−6−(3−メトキシフェニル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン(94mg,66%)を得た。
2−クロロ−6−(3−メトキシフェニル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン(94mg)を一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせ、8.1mgの335を得た。MS(Q1)444.2(M)+
実施例260 3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−((S)−2−ヒドロキシプロピル)ベンズアミド 336
3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)安息香酸(49mg)を一般製法Bにより、(S)−(+)−1−アミノ−2−プロパノールと反応させ、3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−((S)−2−ヒドロキシプロピル)ベンズアミドを得た。3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−((S)−2−ヒドロキシプロピル)ベンズアミド(56mg)を一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせ24.8mgの336を得た。MS(Q1)515.2(M)+
実施例261 (3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)(モルホリノ)メタノン 337
3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)安息香酸(49mg)を一般製法Bにより、モルホリンと反応させ、3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル(モルホリノ)メタノンを得た。粗3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル(モルホリノ)メタノン(58mg)を一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせ23.7mgの337を得た。MS(Q1)527.2(M)+
実施例262 3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)安息香酸 338
3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)安息香酸を一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7(100mg)にカップリングさせ7.6mgの338を得た。MS(Q1)458.1(M)+
実施例263 (3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノン 339
3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)安息香酸(60mg)を一般製法Bにより、1−メチルピペリジンと反応させ、3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノンを得た。粗3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノン(71mg)を一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせ22.4mgの339を得た。MS(Q1)540.1(M)+
実施例264 3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)ベンズアミド 340
3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)安息香酸(60mg)を一般製法Bにより、N,N−ジメチルエチレンジアミンと反応させ、3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−(2−ジメチルアミノ)エチル)ベンズアミドを得た。粗3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−(2−ジメチルアミノ)エチル)ベンズアミド(73mg)を一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせ、16mgの340を得た。MS(Q1)528.0(M)+
実施例265 N−(3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)アセトアミド 341
実施例27の2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン 45を一般製法Aにより、3−アセトアミドフェニルボロン酸と反応させ、対応する中間体を得、フラッシュクロマトグラフィで精製後、次いで4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7と反応させ、逆相HPLCで精製後、341を得た。MS(Q1)455(M+)
実施例266 5−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−((S)−2−ヒドロキシプロピル)ピリジン−3−カルボキサミド 342
5−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ピリジン−3−カルボン酸(40mg)を一般製法Bにより(S)−(+)−1−アミノ−2−プロパノールと反応させ、5−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−((S)−2−ヒドロキシプロピル)ピリジン−3−カルボキサミドを得た。粗5−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−((S)−2−ヒドロキシプロピル)ピリジン−3−カルボキサミド(46mg)を一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせ、7.6mgの342を得た。MS(Q1)516.5.(M)+.
実施例267 5−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)ピリジン−3−カルボキサミド 343
5−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ピリジン−3−カルボン酸(40mg)を一般製法Bにより、N,N−ジメチルエチレンジアミンと反応させ、5−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−(2−ジメチルアミノ)エチル)ピリジン−3−カルボキサミドを得た。粗5−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−(2−ジメチルアミノ)エチル)ピリジン−3−カルボキサミド(46mg)を一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせ、22.3mgの343を得た。MS(Q1)529.0(M)+
実施例268 5−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチルピリジン−3−カルボキサミド 344
5−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ピリジン−3−カルボン酸(40mg)を一般製法Bにより塩酸メチルアミンと反応させ、5−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチルピリジン−3−カルボキサミドを得た。粗5−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチルピリジン−3−カルボキサミド(41mg)を一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル−1H−インダゾール 7にカップリングさせ、10.6mgの344を得た。MS(Q1)472.0(M)+
実施例269 2−(2−(1H−インドール−6−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−オール 345
2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 4(4g)を一般製法Dに従い、アセトンと反応させて対応する三級アルコールを得た。75mgのこの粗物質を一般製法Aに従い、パラジウム触媒されたクロスカップリング反応に用い、逆相HPLC精製後、18mgの345を得た。MS(Q1)395(M)+
実施例270 2−(4−モルホリノ−2−(キノリン−3−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−オール 346
2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 4(2g)とアセトンを用い、一般製法Dに従い、対応する三級アルコールを得た。75mgのこの粗物質を一般製法Aに従い、パラジウム触媒されたクロスカップリング反応に用いて逆相HPLC精製後、8mgの346を得た。MS(Q1)407(M)+
実施例271 (5−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ピリジン−3−イル)(モルホリノ)メタノン 347
5−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ピリジン−3−カルボン酸(40mg)を一般製法Bによりモルホリンと反応させ、5−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ピリジン−3−イル)(モルホリン)メタノンを得た。粗5−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ピリジン−3−イル)(モルホリン)メタノン(47mg)を一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせ、10.6mgの347を得たMS(Q1)528.1(M)+
実施例272 (5−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ピリジン−3−イル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノン 348
5−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ピリジン−3−カルボン酸(40mg)を一般製法Bにより1−メチルピペリジンと反応させ、5−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ピリジン−3−イル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノンを得た。粗5−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ピリジン−3−イル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノン(48mg)を一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせ14.6mgの348を得た。MS(Q1)541.1(M)+
実施例273 5−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ピリジン−3−カルボン酸 349
2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19,200mgの3−エトキシカルボニルピリジン−5−ボロン酸 ピナコールエステル(250mg)および23mgのビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライドを、1.5mLの1MのNa2CO3水溶液および1.5mLのアセトニトリル中、密閉されたマイクロ波反応機で10分間100℃に加熱した。反応混合物をエバポレートした。粗生成物を10−100% EtOAc/ヘキサンで溶出してフラッシュクロマトグラフィで精製し、エチル 5−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ピリジン−3−カルボキシレート(240mg,75%)を得た。
エチル 5−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ピリジン−3−カルボキシレート(240mg)および27mgの水酸化リチウム一水和物を、4mLのTHFおよび4mLのH2O中に溶解した。反応物を2時間室温で撹拌した。混合物をエバポレートし、次いでH2Oを加えた。混合物を1N HClでpH2−3に酸性化した。得られた固体を濾過し、H2Oで洗浄し、5−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ピリジン−3−カルボン酸(250mg)を得た。
5−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ピリジン−3−カルボン酸(40mg)を一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせ、5mgの349を得た。MS(Q1)459.1(M)+
実施例274 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−2−(ジメチルアミノ)アセトアミド 350
CH2Cl2(4mL)中実施例11の(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン 27(50mg,0.2mmol)の溶液に、Et3N(84μL,0.6mmol)およびジメチルグリシンエチルエステル(0.3mmol)を加えた。反応物を18−48時間室温で撹拌し、水でクエンチした。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥し、減圧下濃縮し、N−((2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−2−(ジメチルアミノ)アセトアミドを得て、一般製法Aに従い、これをスズキカップリングにおいて利用した。粗物質を逆相HPLCで精製し、350(10mg)を得た。MS(Q1)452(M)+
実施例275 2−(4−モルホリノ−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−オール 351
2−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−オール(100)mgを一般製法Aにより、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンと反応させて逆相HPLC精製後、120mgの351を得た。MS(Q1)396.2(M)+
実施例276 N−(3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)−N−メチルアセトアミド 352
2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]]ピリミジン 19,129mgの3−アセトアミドフェニルボロン酸(250mg)および23mgのビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライドを、1.5mLの1M Na2CO3水溶液および1.5mLのアセトニトリル中、密閉されたマイクロ波反応機で15分間100℃に加熱した。完了後、反応混合物をエバポレートした。粗生成物を20−100% EtOAc/ヘキサンで溶出してフラッシュクロマトグラフィで精製し、N−(3−(2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)アセトアミド(530mg,53%)を得た。
DMF中60mgのN−(3−(2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)アセトアミドおよび78mgの炭酸セシウムの溶液に、12μLのヨードメタンを加えた。反応混合物を2時間室温で攪拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、H2Oで洗浄した。有機層を乾燥し(MgSO4)、エバポレートし、N−(3−(2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)−N−メチルアセトアミドを得た。
N−(3−(2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)−N−メチルアセトアミド(62mg)を一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7にカップリングさせ352を得た。MS(Q1)485.2(M)+
実施例277 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)(4−N−メチルスルホニルピペリジン−4−イル)メタノール 353
Tert−ブチル 4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1g)を20mLのジクロロメタン中、2gのデス・マーチン・ペルヨージナンと合わせ、2時間撹拌し、セライトで濾過し、飽和炭酸水素ナトリウムで抽出し、エバポレートした。粗生成物をカラムに入れ、325mgの前記アルデヒド、tert−ブチル 4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレートを分離した。260mgの2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 4を一般製法Dに従い、325mgのtert−ブチル 4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレートと反応させ、100mgのtert−ブチル 4−((2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル(ヒドロキシ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレートを得た。100mgの前記アルコールからBoc基を、0.5mLのメタノールを含む10mLのDCM中0.125mLの4.0M HClのジオキサン溶液を用いて除去した。数時間後、DCM、メタノール,およびHClをエバポレートした。粗アミン、(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)(ピペリジン−4−イル)メタノールを、3mLのDCMおよび0.04mLのトリエチルアミン中、0.03mLのメタンスルホニルクロライドでメシル化した。前記4−N−メチルスルホニルピペリジニル化合物を、次いで一般製法Aに従い、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7とカップリングさせ、逆相HPLC精製後、70mgの353を得た。MS(Q1)530(M)+
実施例278 1−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)エタノール 354;およびエナンチオマー:(S)−1−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)エタノール 294および(R)−1−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)エタノール 295
THF(3mL)に溶解した実施例19の2−クロロ−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン 38(0.3mmol)の溶液(−78℃)に1.6Mのn−ブチルリチウム(0.39mmol)溶液を加えた。反応混合物を30分間攪拌した時点で、アセトアルデヒド(1.2mmol)を加えた。反応物を1時間撹拌し、氷でクエンチし、室温まで温めた。水層を塩化メチレンで抽出し、有機層を硫酸ナトリウムで濾過した。有機相を濃縮し1−(2−クロロ−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)エタノール(72mg)を得た。
1−(2−クロロ−4−モルホリノフロ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)エタノール(0.25mmol)をアセトニトリル(1.5mL)に溶解し、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール(0.62mmol)、PdC12(PPh3)2(0.025mmol)および1M酢酸カリウム水溶液(0.75mmol)で処理した。バイアルは密閉し、撹拌しながらマイクロ波で150℃に14分間加熱した。粗反応混合物を濾過して濃縮した。ラセミの生成物を逆相クロマトグラフィで精製し、ラセミの354を得た。ラセミの354のキラルクロマトグラフィにより、2つのエナンチオマー294と295を分離した。
実施例279 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノ−6−((ピリジン−3−イルオキシ)メチル)チエノ[3,2−d]ピリミジン 355
トルエン(20mL)中2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド(900mg)の懸濁液(40℃)に三臭化リン(0.10mL)を加え、反応混合物を100℃で16時間加熱した。室温に冷却した後、反応物をジクロロメタン(40mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2x40mL)で洗浄した。有機層を乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し、6−ブロモメチル−2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジンを黄色固体として得た。
THF(10mL)中3−ヒドロキシピリジン(102mg)の溶液に水素化ナトリウム(43mg)を加え、反応物を室温で1時間撹拌した。次いで、6−ブロモメチル−2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン(150mg)を加え、反応物を室温で16時間撹拌した。反応を水(20mL)でクエンチし、酢酸エチル(2x20mL)に抽出した。合わせた有機物を塩水溶液(2x20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し、カラムクロマトグラフィで精製し、2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−6−フェノキシメチル−チエノ[3,2−d]ピリミジンを白色固体として得た。
2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−6−フェノキシメチル−チエノ[3,2−d]ピリミジンを一般製法Aにおいて4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾールと反応させた。カラムクロマトグラフィで精製し、355を得た。NMR:CDCl3:3.81−3.84(4H,m,CH2),4.02−4.05(4H,m,CH2),5.41(2H,s,CH2),7.12−7.15(1H,m,Ar),7.21−7.23(1H,m,Ar),7.42−7.43(1H,m,Ar),7.45(1H,s,Ar),7.50(1H,d,J 8.2,Ar),8.28(1H,d,J 7.5,Ar),8.40−8.42(1H,m,Ar),9.03(1H,s,Ar).MS:(ESI+):MH+445.18
実施例280 7−メチル−6−(5−(メチルスルホニル)ピリジン−3−イル)−4−モルホリノ−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン 356
2−クロロ−6−ヨード−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン(150mg)を3−メタンスルホニルアミノメチルベンゼンボロン酸にカップリングさせ、次いで一般製法Fにより、7−アザインドール−5−ボロン酸ピナコールエステルと反応させた。生成物を逆相HPLCで精製し、79mgの356を得た。MS.(Q1)507.1(M)+
実施例281 6−((ヘキサヒドロ−2−メチルスルホニルピロロ[3,4−c]ピロール−5(1H)−イル)メチル)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 357
実施例3の中間体2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド 10(100mg,0.35mmol)に1,2−ジクロロエタン(2mL)中、酢酸(20μL,0.35mmol)、および2−BOC−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール(98mg,0.5mmol)、次いでNa(OAc)3BH(90mg,0.42mmol)を加えた。反応物を一晩室温で撹拌した。反応を水でクエンチし、DCMで抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。粗生成物をCH2Cl2(10mL)、MeOH(10mL)、Et2O(2mL)に溶解し、ジオキサン(7mL)中4M HClを加えた。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。粗物質をCH2Cl2(5mL)およびEt3N(4mL)に溶解し、メタンスルホニルクロライド(54μL,0.7mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応を水の添加でクエンチし、次いでEtOAcで抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。粗物質を一般製法Aに従い、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7を用いたスズキカップリングにおいて利用し、逆相HPLC精製後357(21mg)を得た。MS(Q1)540(M)+
実施例282 3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチルベンズアミド 358
実施例12の2−クロロ−6−ヨード−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン(0.1g,0.3mmol)、3−(N−メチルアミノカルボニル)ベンゼンボロン酸(50mg,0.3mmol)、およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(9mg,13μmol)を1M Na2CO3水溶液(0.5mL)およびアセトニトリル(0.5mL)中、密閉されたマイクロ波反応機で10分間100℃に加熱した。完了後、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7(122mg,0.5mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(9mg,13μmol)、1M Na2CO3水溶液(1mL)、およびアセトニトリル(1mL)を同じ容器(pot)に加えた。反応混合物を密閉されたマイクロ波反応機で20分間150℃に加熱した。混合物をEtOAcおよびCH2Cl2で抽出した。合わせた有機物を濃縮し、逆相HPLC精製後、358を得た(2mg)。MS(Q1)485(M)+
実施例283 N−(3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)アセトアミド 359
実施例12の2−クロロ−6−ヨード−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン(0.1g,0.3mmol)、3−アセトアミドベンゼンボロン酸(50mg,0.3mmol)、およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(9mg,13μmol)を、1MのNa2CO3水溶液(0.5mL)およびアセトニトリル(0.5mL)中、密閉されたマイクロ波反応機で10分間100℃に加熱した。完了後、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7(122mg,0.5mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(9mg,13μmol)、1MのNa2CO3水溶液(1mL)、およびアセトニトリル(1mL)を同じ容器に加えた。反応混合物を密閉されたマイクロ波反応機で20分間150℃に加熱した。混合物をEtOAcおよびCH2Cl2で抽出した。合わせた有機物を濃縮し逆相HPLC精製後、359を得た(10mg)。MS(Q1)485(M)+
実施例284 2−(1H−インダゾール−4−イル)−7−メチル−6−(3−(メチルスルホニル)フェニル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 360
実施例12の2−クロロ−6−ヨード−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン(0.6g,1.5mmol)、3−(メチルスルホニル)フェニルボロン酸(0.3g,1.5mmol)、およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(53mg,80μmol)を、1MのNa2CO3水溶液(3mL)およびアセトニトリル(3mL)中、密閉されたマイクロ波反応機で10分間100℃に加熱した。完了後、有機層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機物を減圧下濃縮した。残渣の一部(0.38mmol)を1MのNa2CO3(1.5mL)およびCH3CN(1.5mL)に溶解し、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7(0.2g,0.8mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(13mg,20μmol)を同じ容器に加えた。反応混合物を密閉されたマイクロ波反応機で30分間150℃に加熱した。混合物をEtOAcとCH2Cl2で抽出した。合わせた有機物を濃縮し逆相HPLC精製後、360を得た(90mg)。MS(Q1)506(M)+
実施例285 2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−(4−メトキシピリジン−3−イル)−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 361
実施例12の2−クロロ−6−ヨード−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン(0.1g,0.3mmol)、4−メトキシ−3−ピリジンボロン酸(42mg,0.3mmol)、およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(9mg,13μmol)を、1MのNa2CO3水溶液(0.5mL)およびアセトニトリル(0.5mL)中、密閉されたマイクロ波反応機で10分間100℃に加熱した。完了後、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7(122mg,0.5mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(9mg,13μmol)、1M Na2CO3水溶液(1mL)、およびアセトニトリル(1mL)を同じ容器に加えた。反応混合物を密閉されたマイクロ波反応機で20分間150℃に加熱した。混合物をEtOAcとCH2Cl2で抽出した。合わせた有機物を濃縮し逆相HPLC精製後、361を得た(28mg)。MS(Q1)459(M)+
実施例286 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−3−メトキシベンズアミド 362
実施例11の(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン 27(50.0mg,0.17mM)を1.5mLのDMFに溶解した。これに77.6mg(3.0当量)のp−アニス酸、129.3mg(2.0当量)HATUおよび0.18μL(6.0当量)のDIPEAを加え、反応物を40℃で18時間加熱した。反応完了はHPLCで確認し、2.0当量のNH2OH−H2Oを冷やした反応物に加え、反応物を10分間撹拌した。反応物を飽和NaHCO3で希釈し、EtOAcで抽出し、塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧下濃縮した。この中間体をフラッシュクロマトグラフィ(EtOAc/ヘキサン)で精製し、続いて一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7のスズキカップリングを行った。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮しRP−HPLC精製後、18.9mgの最終生成物(38%収率)を得た。MS(Q1)501.3(M)+
実施例287 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−4−メトキシベンズアミド 363
実施例11の(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン 27(50.0mg,0.17mM)を1.5mLのDMFに溶解した。これに77.6mg(3.0当量)のp−アニス酸、129.3mg(2.0当量)のHATUおよび0.18μL(6.0当量)のDIPEAを加え、反応物を40℃に18時間加熱した。反応完了はHPLCで確認し、2.0当量のNH2OH−H2Oを冷やした反応物に加え、反応物を10分間撹拌した。反応を飽和NaHCO3で希釈し、EtOAcで抽出し、塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧下濃縮した。この中間体をフラッシュクロマトグラフィ(EtOAc/ヘキサン)で精製し、続いて一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7のスズキカップリングを行った。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮しRP−HPLC精製後、18.9mgの363を得た(38%収率)。MS(Q1)501.3(M)+
実施例288 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−4−メトキシベンゼンアミン 364
3mLのDMF中に溶解した実施例9の6−(ブロモメチル)−2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 30(54.8mg,0.16mM)を入れた20mLバイアルに、19.7mg(1.0当量)p−アニシジンおよび30.4mg(1.4当量)K2CO3を加えた。バイアルに蓋をし、反応物を一晩室温で攪拌した。反応完了をLCMSで確認し、得られた中間体をフラッシュクロマトグラフィで精製し42.6mgの生成物(68%収率)を得た。この中間体を一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7と反応させた。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮しRP−HPLC精製後、24.7mgの364を得た(47%収率)。MS(Q1)473.3(M)+
実施例289 2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−((2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)メチル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 365
3mLのDMFに溶解した実施例9の6−(ブロモメチル)−2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 30(54.8mg,0.16mM)を入れた20mLバイアルに、13.14mg(1.0当量)2−メチルイミダゾールおよび30.4mg(1.4当量)K2CO3を加えた。バイアルに蓋をし、反応物を一晩室温で攪拌した。反応完了はLCMSで確認し、得られた中間体をフラッシュクロマトグラフィで精製して40mgの生成物(71%収率)を得た。この中間体を一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7と反応させた。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮しRP−HPLC精製後、24.3mgの365を得た(51%収率)。MS(Q1)432.2(M)+
実施例290 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−2−メトキシベンゼンアミン 366
3mLのDMF中に溶解した実施例9の6−(ブロモメチル)−2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 30(54.8mg,0.16mM)を入れた20mLバイアルに、19.7mg(1.0当量)o−アニシジンおよび30.4mg(1.4当量)K2CO3を加えた。バイアルに蓋をし、反応物を一晩室温で撹拌した。反応完了をLCMSで確認し、得られた中間体をフラッシュクロマトグラフィで精製して40mgの生成物(64%収率)を得た。この中間体を、一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7と反応させた。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮し、RP−HPLC精製後、23.0mgの366を得た(49%収率)。MS(Q1)473.3(M)+
実施例291 3−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチルアミノ)−N−メチルベンズアミド 367
3mLのDMF中に溶解した実施例9の6−(ブロモメチル)−2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 30(54.8mg,0.16mM)を入れた20mLバイアルに、24.0mg(1.0当量)3−アミノベンゾイルメチルアミドおよび30.4mg(1.4当量)K2CO3を加えた。バイアルに蓋をし、反応物を一晩室温で撹拌した。反応完了はLCMSで確認し、得られた中間体をフラッシュクロマトグラフィで精製して50.1mgの生成物(75%収率)を得た。この中間体を、一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7と反応させた。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮し、RP−HPLC精製後、33.3mgの367を得た(56%収率)。MS(Q1)500.3(M)+
実施例292 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−6−メトキシピリジン−3−アミン 368
3mLのDMF中に溶解した実施例9の6−(ブロモメチル)−2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 30(54.8mg,0.16mM)を入れた20mLバイアルに、19.9mg(1.0当量)の5−アミノ−2−メトキシピリジンおよび30.4mg(1.4当量)K2CO3を加えた。バイアルに蓋をし、反応物を一晩室温で撹拌した。反応完了はLCMSで確認し、得られた中間体をフラッシュクロマトグラフィで精製して56.0mgの生成物(89%収率)を得た。この中間体を、一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7と反応させた。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮し、RP−HPLC精製後、8.8mgの368を得た(12%収率)。MS(Q1)474.2(M)+
実施例293 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)ピリジン−3−アミン 369
3mLのDMF中に溶解した実施例9の6−(ブロモメチル)−2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 30(54.8mg,0.16mM)を入れた20mLバイアルに、15.06mg(1.0当量)の3−アミノピリジンおよび30.4mg(1.4当量)K2CO3を加えた。バイアルに蓋をし、反応物を一晩室温で撹拌した。反応完了はLCMSで確認し、得られた中間体をフラッシュクロマトグラフィで精製して55.0mgの生成物(95%収率)を得た。この中間体を、一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7と反応させた。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮し、RP−HPLC精製後、1.5mgの369を得た(2%収率)。MS(Q1)444.2(M)+
実施例294 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−4−モルホリノベンゼンアミン 370
3mLのDMF中に溶解した実施例9の6−(ブロモメチル)−2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 30(54.8mg,0.16mM)を入れた20mLバイアルに、28.5mg(1.0当量)の4−モルホリノアニリンおよび30.4mg(1.4当量)K2CO3を加えた。バイアルに蓋をし、反応物を一晩室温で撹拌した。反応完了はLCMSで確認した。得られた中間体をフラッシュクロマトグラフィで精製し、60.0mgの生成物(84%収率)を得た。この中間体を、一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7と反応させた。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮し、RP−HPLC精製後、11.2mgの370を得た(16%収率)。MS(Q1)528.3(M)+
実施例295 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−1H−ピラゾール−5−アミン 371
3mLのDMF中に溶解した実施例9の6−(ブロモメチル)−2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 30(54.8mg,0.16mM)を入れた20mLバイアルに、13.3mg(1.0当量)の3−アミノピラゾールおよび30.4mg(1.4当量)K2CO3を加えた。バイアルに蓋をし、反応物を一晩室温で撹拌した。反応完了はLCMSで確認し、得られた中間体をフラッシュクロマトグラフィで精製して46mgの生成物(82%収率)を得た。この中間体を、一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7と反応させた。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮し、RP−HPLC精製後、15.3mgの371を得た(27%収率)。MS(Q1)433.2(M)+
実施例296 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−1,3−ジヒドロベンゾ[c]チオフェン−1,1−ジオキシド−5−アミン 372
3mLのDMF中に溶解した実施例9の6−(ブロモメチル)−2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 30(54.8mg,0.16mM)を入れた20mLバイアルに、29.3mg(1.0当量)の5−アミノ−2,3−ジヒドロ−1H−2ラムダ−6−ベンゾ[c]チオフェン−2,2−ジオンおよび30.4mg(1.4当量)K2CO3を加えた。バイアルに蓋をし、反応物を一晩室温で撹拌した。反応完了はLCMSで確認し、得られた中間体をフラッシュクロマトグラフィで精製して57.5mgの生成物(80%収率)を得た。この中間体を、一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7と反応させた。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮し、RP−HPLC精製後、17.4mgの372を得た(25%収率)。MS(Q1)533.2(M)+
実施例297 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−6−モルホリノピリジン−3−アミン 373
3mLのDMF中に溶解した実施例9の6−(ブロモメチル)−2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 30(54.8mg,0.16mM)を入れた20mLバイアルに、28.7mg(1.0当量)の3−アミノ−6−モルホリノ−ピリジンおよび30.4mg(1.4当量)K2CO3を加えた。バイアルに蓋をし、反応物を一晩室温で撹拌した。反応完了はLCMSで確認し、得られた中間体をフラッシュクロマトグラフィで精製して58.0mgの生成物(81%収率)を得た。この中間体を、一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7と反応させた。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮し、RP−HPLC精製後、34.8mgの373を得た(51%収率)。MS(Q1)529.3(M)+
実施例298 N1−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−3−メチルスルホニルアミノベンゼン−1−アミン 374
3mLのDMF中に溶解した実施例9の6−(ブロモメチル)−2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 30(54.8mg,0.16mM)を入れた20mLバイアルに、29.8mg(1.0当量)のN−(3−アミノフェニル)メタンスルホンアミドおよび30.4mg(1.4当量)K2CO3を加えた。バイアルに蓋をし、反応物を一晩室温で撹拌した。反応完了はLCMSで確認し、得られた中間体をフラッシュクロマトグラフィで精製して20mgの生成物(28%収率)を得た。この中間体を、一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7と反応させた。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮し、RP−HPLC精製後、14.3mgの374を得た(53%収率)。MS(Q1)536.2(M)+
実施例299 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−3−(メチルスルホニル)ベンゼンアミン 375
3mLのDMF中に溶解した実施例9の6−(ブロモメチル)−2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 30(54.8mg,0.16mM)を入れた20mLバイアルに、24.5mg(1.0当量)の3−(メチルスルホニル)アニリンおよび30.4mg(1.4当量)K2CO3を加えた。バイアルに蓋をし、反応物を一晩室温で撹拌した。反応完了はLCMSで確認し、得られた中間体をフラッシュクロマトグラフィで精製して25.6mgの生成物(36%収率)を得た。この中間体を、一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7と反応させた。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮し、RP−HPLC精製後、11.8mgの375を得た(38%収率)。MS(Q1)521.2(M)+
実施例300 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−シクロプロピルスルホニルメタンアミン 376
実施例11の(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン 27(53.2mg,0.19mM)をシクロプロパンスルホニルクロライド(sufonylchloride)(2.2当量)と反応させ、続いて一般製法Kにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7のスズキカップリングを行った。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮し、RP−HPLC精製後、16.7mgの376を得た(40%収率)。MS(Q1)471.3(M)+
実施例301 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−2−(3−メトキシフェニル)アセトアミド 377
実施例11の(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン 27(53.2mg,0.19mM)を3−メトキシフェニルアセチルクロライド(2.2当量)と反応させ、続いて一般製法Kにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7のスズキカップリングを行った。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮し、RP−HPLC精製後、16.0mgの377を得た(33%収率)。MS(Q1)515.3(M)+
実施例302 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−2−(4−メトキシフェニル)アセトアミド 378
実施例11の(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン 27(53.2mg,0.19mM)を4−メトキシフェニルアセチルクロライド(2.2当量)と反応させ、続いて一般製法Kにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7のスズキカップリングを行った。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮し、RP−HPLC精製後、18.8mgの378を得た(42%収率)。MS(Q1)515.3(M)+
実施例303 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチルスルホニルメタンアミン 379
実施例11の(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン 27(53.2mg,0.19mM)をイソプロピルスルホニルクロライド(2.2当量)と反応させ、続いて一般製法Kにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7のスズキカップリングを行った。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮し、RP−HPLC精製後、2.8mgの379を得た(17%収率)。MS(Q1)473.2(M)+
実施例304 2−(N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−N,N−ビス−(N−シクロプロピルアセトアミド)−メタンアミン 380
実施例11の(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン 27(110mg,0.39mM)に5mLのDMF中48.2μL(1.06当量)2,6−ルチジンおよびN1−シクロプロピル−2−クロロアセトアミド(1.2当量)を加え、続いて一般製法Kにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7のスズキカップリングを行った。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮し、RP−HPLC精製後、10.0mgの380(22%収率)を得た。MS(Q1)561.3(M)+
実施例305 1−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−N−メチルスルホニルアゼチジン−3−アミン 381
実施例3の2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド 10(100mg,0.35mmol)に1,2−ジクロロエタン(2mL)中、酢酸(20μL,0.35mmol)、および3−N−BOC−アミノアゼチジン(78mg,0.5mmol)、次いでNa(OAc)3BH(90mg,0.42mmol)を加えた。反応を一晩室温で攪拌し、次いで水でクエンチし、DCMで抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。粗生成物をCH2Cl2(10mL)、MeOH(10mL)中に溶解し、ジオキサン(10mL)中4M HClを加えた。得られた混合物を室温で1時間攪拌し、減圧下濃縮した。粗物質をCH2Cl2(5mL)およびEt3N(4mL)に溶解し、メタンスルホニルクロライド(110μL,1.4mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩攪拌し、次いで水の添加でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下濃縮し、N−(1−((2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)アゼチジン−3−イル)メタンスルホンアミドを得、一般製法Aに従い、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7を用いたスズキカップリングにおいて利用し、逆相HPLC精製後、381(2mg)を得た。MS(Q1)500(M)+
実施例306 2−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチルアミノ)−N−シクロプロピルアセトアミド 382
実施例11の(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン 27(110mg,0.39mM)に5mLのDMF中48.2μL(1.06eq)の2,6−ルチジンおよびN1−シクロプロピル−2−クロロアセトアミド(1.2eq)を加え、続いて一般製法Kにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7のスズキカップリングを行った。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮し、RP−HPLC精製後、6.5mgの382を得た。(40%収率).MS(Q1)464.3(M)+
実施例307 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン 383
DMSO(8mL)中N−(2−ブロモエチル)フタルイミド(500mg)の混合物にナトリウムチオメトキシド(152mg)を加え、反応を室温で16時間攪拌した。次いで水(2mL)を加え、混合物を室温10分間攪拌した。反応物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(2x20mL)に抽出した。合わせた有機物を塩水溶液(2x20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し、2−(2−メチルスルファニル−エチル)−イソインドール−1,3−ジオンを白色固体として得た。
メタノール(10mL)中2−(2−メチルスルファニル−エチル)−イソインドール−1,3−ジオン(400mg)の溶液に、水(10mL)中オキソン(1.67g)の溶液を加え、反応物を室温で16時間攪拌した。次いで反応物を水(20mL)で希釈し、ジクロロメタン(2x20mL)に抽出した。合わせた有機物を塩水溶液(2x20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し、2−(2−メタンスルホニル−エチル)−イソインドール−1,3−ジオンを白色固体として得た。
エタノール(10mL)中2−(2−メタンスルホニル−エチル)−イソインドール−1,3−ジオン(387mg)の溶液に、ヒドラジン一水和物(0.60mL)を加え、反応物を3時間加熱還流した。室温に冷却した後、混合物を濾過し、濾液を減圧下濃縮し、2−メタンスルホニル−エチルアミンを白色固体として得た。
メタノール(10mL)中2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド(277mg)の溶液に、2−メタンスルホニル−エチルアミン(234mg)を加え、反応を室温で16時間攪拌した。溶媒を減圧下濃縮し、残渣をエタノール(50mL)に再溶解した。パラジウム炭素(20mg)を加え、反応物を室温で水素バルーンを用い48時間攪拌した。次いで反応物をセライトで濾過し、濾液を減圧下濃縮し、(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−(2−メタンスルホニル−エチル)−アミンを白色固体として得た。
(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−(2−メタンスルホニル−エチル)−アミンを一般製法Aにおいて4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾールと反応させた。カラムクロマトグラフィで精製し、383を得た。NMR:CDCl3:2.95(3H,s,Me),3.18−3.21(4H,m,CH2),3.82−3.85(4H,m,CH2),4.01−4.04(4H,m,CH2),4.12(2H,s,CH2),7.45(1H,s,Ar),7.50(1H,アパレント三重項,J 8.2,Ar),7.61(1H,d,J 8.2,Ar),8.28(1H,d,J 7.55,Ar),9.03(1H,s,Ar).MS:(ESI+):MH+473.22
実施例308 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−3−(メチルスルホニル)プロパン−1−アミン 384
DMSO(8mL)中N−(3−ブロモプロピル)フタルイミド(500mg)の混合物に、ナトリウムチオメトキシド(144mg)を加え、反応物を室温で16時間攪拌した。次いで水(2mL)を加え、混合物を室温で10分間を攪拌した。反応物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(2x20mL)に抽出した。合わせた有機物を塩水溶液(2x20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し、2−(3−メチルスルファニル−プロピル)−イソインドール−1,3−ジオンを白色固体として得た。
メタノール(10mL)中2−(3−メチルスルファニル−プロピル)−イソインドール−1,3−ジオン(440mg)の溶液に、水(10mL)中オキソン(1.73g)の溶液を加え、反応物を室温で16時間攪拌した。反応物を水(20mL)で希釈し、ジクロロメタン(2x20mL)に抽出した。合わせた有機物を塩水溶液(2x20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し、2−(3−メタンスルホニル−プロピル)−イソインドール−1,3−ジオンを白色固体として得た。
エタノール(10mL)中2−(3−メタンスルホニル−プロピル)−イソインドール−1,3−ジオン(407mg)の溶液に、ヒドラジン一水和物(0.80mL)を加え、反応物を3時間加熱還流した。室温に冷却した後、混合物を濾過し、濾液を減圧下濃縮し、3−メタンスルホニル−プロピルアミンを白色固体として得た。
アセトニトリル(10mL)中6−ブロモメチル−2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン(200mg)の溶液に、3−メタンスルホニル−プロピルアミン(86mg)および炭酸カリウム(317mg)を加え、反応物を80℃で16時間加熱した。室温に冷却した後、溶媒を減圧下濃縮し、残渣をジクロロメタン(20mL)に再溶解した。溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)、塩水溶液(2x20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し、カラムクロマトグラフィで精製し、(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−(3−メタンスルホニル−プロピル)−アミンを黄色固体として得た。
(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−(3−メタンスルホニル−プロピル)−アミンを一般製法Aにおいて、4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾールと反応させた。カラムクロマトグラフィで精製し、384を得た。NMR:CDCl3:1.99−2.05(2H,m,CH2),2.80(2H,t,J 7.2,CH2),2.81(3H,s,Me),3.10−3.13(2H,m,CH2),3.85−3.88(4H,m,CH2),4.01−4.06(6H,m),7.45(1H,s,Ar),7.50(1H,アパレント三重項,J 8.2,Ar),7.61(1H,d,J 8.2,Ar),8.28(1H,d,J 7.5,Ar),9.03(1H,s,Ar).MS:(ESI+):MH+487.20
実施例309 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−3−(ジメチルアミノスルホニル)プロパン−1−アミン 385
ジクロロメタン(20mL)中ジメチルアミン塩酸塩(1.38g)の懸濁液に、トリエチルアミン(2.52mL)、次いで3−クロロプロパンスルホニルクロライド(0.69mL)を加え、反応物を室温で16時間攪拌した。反応を水でクエンチし(20mL)、ジクロロメタン(2x30mL)に抽出した。合わせた有機物を1M塩酸水溶液(40mL)、次いで飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し、3−クロロ−プロパン−1−スルホン酸ジメチルアミドを黄色固体として得た。
3−クロロ−プロパン−1−スルホン酸ジメチルアミド(1.06g)およびヨウ化ナトリウム(2.57g)の混合物を2−ブタノン(20mL)中で80℃で16時間加熱した。室温に冷却した後、溶媒を減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチル(20mL)および水(20mL)の間で分配した。有機層を乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し、3−ヨード−プロパン−1−スルホン酸ジメチルアミドを黄色固体として得た。
DMF(10mL)中3−ヨード−プロパン−1−スルホン酸ジメチルアミド(600mg)の溶液に、カリウムフタルイミド(590mg)を加え、反応物を100℃で16時間加熱した。室温に冷却した後、反応物をジクロロメタン(30mL)と水(30mL)との間で分配した。有機層を塩水溶液(3x30mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し、3−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−プロパン−1−スルホン酸ジメチルアミドを白色固体として得た。
エタノール(10mL)中3−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−プロパン−1−スルホン酸ジメチルアミド(530mg)の溶液に、ヒドラジン一水和物(0.80mL)を加え、反応物を3時間加熱還流した。室温に冷却した後、混合物を濾過し、濾液を減圧下濃縮し、3−アミノ−プロパン−1−スルホン酸ジメチルアミドを白色固体として得た。
メタノール(10mL)中2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド(280mg)の溶液に、3−アミノ−プロパン−1−スルホン酸ジメチルアミド(284mg)を加え、反応物を室温で16時間攪拌した。溶媒を減圧下濃縮し、残渣をエタノール(50mL)に再溶解した。パラジウム炭素(20mg)を加え、反応物を室温で水素バルーンを用い48時間攪拌した。次いで反応物をセライトで濾過し、濾液を減圧下濃縮し、3−[(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−アミノ]−プロパン−1−スルホン酸ジメチルアミドを黄色固体として得た。
3−[(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−アミノ]−プロパン−1−スルホン酸ジメチルアミドを一般製法Aにおいて、4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾールと反応させた。カラムクロマトグラフィで精製し、385を得た。NMR:CDCl3:1.99−2.01(2H,m,CH2),2.78−2.81(2H,m,CH2),2.82(6H,s,Me),2.98−3.01(2H,m,CH2),3.84−3.88(4H,m,CH2),4.02−4.05(4H,m,CH2),4.07(2H,s,CH2),7.45(1H,s,Ar),7.50(1H,アパレント三重項,J 8.2,Ar),7.61(1H,d,J 8.2,Ar),8.28(1H,d,J 7.5,Ar),9.03(1H,s,Ar).MS:(ESI+):MH+516.34
実施例310 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−N−メチル(フェニル)メタンアミン 386
実施例3の2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド 10(101mg)を1,2−DCEおよび1当量のAcOHに溶解し、少量のモレキュラシーブ(4A)を加えた。これに57mg(1.3eq)のN−ベンジルメチルアミンを加えた。反応物を25分間撹拌し、0.5mL MeOHを加えた。これをさらに5分攪拌し、91.1mgのNa(OAc)3BHを加え、室温で48時間攪拌した。反応完了はLCMSで確認した。反応物を濾過し、減圧下濃縮し、フラッシュクロマトグラフィで精製し、58.6mgの中間体(42%収率)を得、続いて一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7のスズキカップリングを行った。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮し、RP−HPLC精製後、12.9mg(18%収率)の386を得た。MS(Q1)471.3(M)+.
実施例311 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)(3−メトキシフェニル)−N−メチルメタンアミン 387
実施例3の2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド 10(101mg)を1,2−DCEおよび1当量のAcOHに溶解し、少量のモレキュラシーブ(4A)を加えた。これに71.1mgの(1.3当量)の3−メトキシ−N−メチルベンジルアミンを加えた。反応物を25分間撹拌し、0.5mlのMeOHを加えた。これをさらに5分間攪拌し、91.1mgのNa(OAc)3BHを加え、室温で48時間攪拌した。反応完了はLCMSで確認した。反応物を濾過し、減圧下濃縮し、フラッシュクロマトグラフィで精製し、54.6mgの中間体(36%収率)を得、続いて一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7のスズキカップリングを行った。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮し、RP−HPLC精製後、31.5mgの387を得た。(42%収率).MS(Q1)501z.3(M)+
実施例312 N−(2−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−イル)ベンズアミド 388
4−モルホリノ−2−(ピリジン−3−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸(610mg,2.04mmol)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(56mg,0.4mmol)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−(N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU;1.2g,3.1mmol)、およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.4mL,8.1mmol)の混合物に、DMF(3mL)中、塩化アンモニウム(330mg,6.1mmol)を加えた。反応混合物を一晩室温で攪拌した。混合物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO3水溶液および塩水で洗浄した。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機物を飽和NaHCO3および塩水で洗浄し、次いでMgSO4で乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(0−20% MeOH/CH2Cl2中)で精製し、2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(490mg,81%収率)を得た。
塩化ジルコニウム(IV)(780mg,3.3mmol)をTHF(8mL)中2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(400mg,1.3mmol)の混合物に−10℃で加えた。反応混合物を−10℃で1時間撹拌した。メチルマグネシウムブロマイド(2.7mL,3M/Et2O中)の溶液を滴下して加えた。得られた混合物を室温に温め、一晩攪拌した。反応を水の添加でクエンチした。有機層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。次いで該水溶液を飽和NaHCO3で塩基性化し、再びEtOAcで抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。粗混合物をシリカゲルクロマトグラフィ(0−15%MeOH/CH2Cl2中)で精製し、2−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−アミン(220mg,53%収率)を得た。
CH2Cl2(50mL)中2−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−アミン(1.1g,3.5mmol)の溶液に、Et3N(0.6mL,4.9mmol)および塩化ベンゾイル(0.6mL,4.2mmol)を加えた。得られた混合物を室温で一晩攪拌した。反応物を1M HClで希釈し、DCMで抽出し、MgSO4で乾燥し、減圧下濃縮した。粗物質をシリカゲルクロマトグラフィ(0−50% EtOAc/ヘキサン中)で精製した。粗物質の一部(0.65mmol)を、一般製法Aを用い、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7とのスズキカップリングにおいて利用し、逆相HPLC精製後、388(133mg)を得た。MS(Q1)499(M)+
実施例313 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチルメタンアミン 389
実施例11aの1−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチルメタンアミン 55を一般製法Aにより、0.18g(1.3当量)の4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7と反応させ、RP−HPLC精製後、18mg(28%収率)の389を得た。MS(Q1)381.2(M)+
実施例314 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−N−メチルベンズアミド 390
実施例11aの1−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチルメタンアミン 55を塩化ベンゾイル(1.2当量)と反応させ、続いて一般製法Kにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7のスズキカップリングを行った。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮し、RP−HPLC精製後、59.5mg(72%収率)の390を得た。MS(Q1)485.3(M)+
実施例315 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−N−メチルスルホニル−メタンアミン 391
実施例11bの1−(2−クロロ−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチルメタンアミン 56をメタンスルホニルクロライド(1.2当量)と反応させ、続いて一般製法Kにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7のスズキカップリングを行った。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮し、RP−HPLC精製後、31.0mg(29%収率)の391を得た。MS(Q1)473.2(M)+
実施例316 N−((2−(1H−インドール−5−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−N−メチルアセトアミド 392
実施例11aの1−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチルメタンアミン 55を塩化アセチル(1.2当量)と反応させ、続いて一般製法Kにより、インドール−5−ボロン酸のスズキカップリングを行った。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮し、RP−HPLC精製後、33.1mg(44%収率)の392を得た。MS(Q1)422.2(M)+
実施例317 N−(3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)アセトアミド 393
2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19を一般製法Cにより、3−アセトアミドフェニルボロン酸と反応させ、フラッシュクロマトグラフィで精製後、対応する中間体を得、次いでこれを再び一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7と反応させ、逆相HPLCで精製後、393を得た。MS(Q1)471(M+)
実施例318 2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−(3−(メチルスルホニル)フェニル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン 394
2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19を一般製法Aにより、3−メチルスルホニルフェニルボロン酸と反応させ、フラッシュクロマトグラフィで精製後、対応する中間体を得、次いでこれを再び一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7と反応させ、逆相HPLCで精製後、394を得た。MS(Q1)507(M+)
実施例319 7−メチル−6−(3−(メチルスルホニル)フェニル)−4−モルホリノ−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン 395
実施例12の2−クロロ−6−ヨード−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン(0.3g,0.8mmol)、3−(メチルスルホニル)フェニルボロン酸(0.3g,1.5mmol)、およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(30mg,40μmol)を1M Na2CO3水溶液(1.5mL)およびアセトニトリル(1.5mL)中、密閉されたマイクロ波反応機で10分間100℃に加熱した。完了後、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.4g,1.7mmol)、およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(30mg,40μmol)を同じ容器に加えた。反応混合物を、密閉されたマイクロ波反応機で20分間150℃に加熱した。混合物をEtOAcおよびCH2Cl2で抽出した。合わせた有機物を濃縮し、逆相HPLC精製後、395(82mg)を得た。MS(Q1)506(M)+
実施例320 2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−(4−メトキシピリジン−3−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン 396
2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19を一般製法Cにより、4−メトキシピリジン−3−イル−3−ボロン酸と反応させ、フラッシュクロマトグラフィで精製後、対応する中間体を得、次いでこれを再び一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7と反応させ、逆相HPLCで精製後、396を得た。MS(Q1)445(M+)
実施例321 2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−(1H−インドール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 397
2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19を一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インドールと反応させ、フラッシュクロマトグラフィで精製後、対応する中間体を得、次いでこれを再び一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7と反応させ、逆相HPLCで精製後、397を得た。MS(Q1)453(M+)
実施例322 2−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチルスルホニルプロパン−2−アミン 398
CH2Cl2(20mL)中2−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−アミン(400mg,1.3mmol)の溶液に、Et3N(630μL,4.5mmol)およびメタンスルホニルクロライド(200μL,2.6mmol)を加えた。得られた混液物を室温で一晩攪拌した。反応を飽和NaHCO3水溶液の添加によりクエンチした。有機層を分離し水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。粗物質をシリカゲルクロマトグラフィ(0−100% EtOAc/ヘキサン中)で精製した。得られた純粋な生成物の一部(0.1mmol)を一般製法Aを用い、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7とのスズキカップリングにおいて利用し、逆相HPLC精製後、398(8mg)を得た。MS(Q1)473(M)+
実施例323 N−(2−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−イル)アセトアミド 399
CH2Cl2(20mL)中2−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−アミン(400mg,1.3mmol)の溶液に、Et3N(630μL,4.5mmol)および塩化アセチル(180μL,2.6mmol)を加えた。得られた混合物を室温で一晩攪拌した。反応を飽和NaHCO3水溶液の添加によりクエンチした。有機層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。粗物質をシリカゲルクロマトグラフィ(0−100% EtOAc/ヘキサン中)で精製した。得られた純粋な生成物の一部(0.2mmol)を一般製法Aを用い、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7とのスズキカップリングにおいて利用し、逆相HPLC精製後399(36mg)を得た。MS(Q1)437(M)+
実施例324 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノ−6−(6−モルホリノピリジン−3−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン 400
2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19を一般製法Aにより、4−(5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)モルホリンと反応させ、フラッシュクロマトグラフィで精製後、対応する中間体を得、次いでこれを再び一般製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7と反応させ、逆相HPLCで精製後、400を得た。MS(Q1)500(M+)
実施例325 2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−(2−(4−N−メチルスルホニルピペラジン−1−イル)プロパン−2−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 401
THF(300mL)中2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン(6gmg)の溶液(−78℃)に、n−ブチルリチウム(11.3mL 2.5M溶液/ヘキサン中)を加え反応物を−78℃で1時間撹拌した。次いで炭酸ガスを数分間反応混合物にゆっくり通し泡立たせた。反応混合物を室温に徐々に加温した。THFを減圧下濃縮し、残渣を炭酸水素ナトリウム溶液に溶解し、酢酸エチルで洗浄し、塩基相を注意深くpH3の酸性にし、青白色沈殿を得、これを濾過して集めた。空気乾燥し、2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸(5.5g)を得た。
DMF(50mL)中2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボン酸(2.0g)の溶液に、1,1−カルボニルジイミダゾール(2.16g)を加えた。1時間後、トリエチルアミン(2.8mL)および1−メタンスルホニル−ピペラジン塩酸塩(2.7g)を加えた。一晩撹拌後、水を加え、(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノンを白色固体として濾過して集めた。
(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン(1.8g)を−10℃でTHF(40mL)中に溶解し、塩化ジルコニウム(4.7g)を加えた。1時間撹拌後、臭化メチルマグネシウム(3M溶液/エーテル中、8.1mL)を滴下した。24時間後、反応混合物を水でクエンチし、EtOAcで抽出し、乾燥し(MgSO4)、溶媒を減圧下除去した。残渣をフラッシュクロマトグラフィで精製し、2−クロロ−6−[1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−1−メチル−エチル]−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン(100mg)を得た。
2−クロロ−6−[1−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−1−メチル−エチル]−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジンを一般製法Aにおいて、4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾールと反応させた。カラムクロマトグラフィで精製し、401を得た。(400MHz CDCl3):1.48(6H,s,CH3),2.66−2.68(4H,m,CH2),2.75(3H,s,CH3),3.21(4H,m,CH2),3.86−3.88(4H,m,CH2),4.01−4.04(4H,m,CH2),7.29(1H,s,ar),7.42−7.46(1H,m,ar),7.53(1H,d(J=8.33),ar),8.21(1H,d(J=7.09),ar),8.95(1H,s,ar),10.04(1H,b,NH).MH+=542.46
実施例326 2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボニトリル 402
実施例12の2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19(0.2g,0.5mmol)の溶液およびCuCN(50mg,0.6mmol)をピリジン(1mL)中115℃で2時間加熱し、次いで室温に冷却し、18時間攪拌した。反応物を1M HClおよび氷に注ぎ、水層をCH2Cl2で抽出した。生成物をシリカゲルクロマトグラフィ(0−75% EtOAc/ヘキサン中)で精製し、2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボニトリル(35mg)を得た。
2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボニトリル(35mg)を一般製法Aに従いスズキカップリングにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7(6mg)と反応させて402を得た。MS(Q1)363(M)+
実施例327 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−2−メトキシ−N−メチルアセトアミド 403
実施例11aの1−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチルメタンアミン 55(0.22g)をメトキシアセチルクロライド(1.2eq)と反応させ、続いて一般製法Kにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7のスズキカップリングを行った。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮し、RP−HPLC精製後、52.7mgの403(52%収率)を得た。MS(Q1)453.2(M)+
実施例328 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)(4−(メチルチオ)フェニル)メタノール 404
THF(40mL)中2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン(2.74g)の溶液(−78℃)にn−ブチルリチウム(5.15mLの2.5M溶液ヘキサン中)を加え、反応物を−78℃で1時間撹拌した。次いで4−メチルメルカプトベンズアルデヒド(1.43mL)を加え、反応混合物を室温にゆっくり温めた。水を加え、得られた沈殿を濾過して集めた。EtOAc/ヘキサンから再結晶し、(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−(4−メチルスルファニル−フェニル)−メタノール(2.53g)を得た。
(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−(4−メチルスルファニル−フェニル)−メタノールを一般製法Aにおいて、4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾールと反応させた。カラムクロマトグラフィで精製し、404を得た。(400MHz,CDCl3):2.52(3H,s,CH3),2.60(1H,m,CH),3.91−3.93(4H,m,CH2),4.09−4.11(4H,m,CH2),6.15(1H,b,OH),7.30(1H,m,ar),7.33(1H,m,ar),7.35(1H,m,ar),7.43(1H,m,ar),7.46(1H,m,ar),7.51(1H,m,ar),7.59(1H,m,ar),8.38(1H,d,ar),9.02(1H,s,ar),10.10(1H,b,NH).(M+H)+490.27
実施例329 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチルスルホニル,N−メチルメタンアミン 405
(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−n−メチル−N−(メチルスルホニル)メタンアミン(56%収量;MS(Q1)377(M)+)を一般製法Hによって調製し、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンボロン酸ピナコールエステルを一般製法Kに従い反応させ、405を3.6%の収率で得た。MS(Q1)459.1(M)+
実施例330 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−N−メチルアセトアミド 406
N−((2−クロロ−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチルアセトアミド(68%収率;MS(Q1)341.1(M)+)を一般製法Hによって調製し、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンボロン酸ピナコールエステルを一般製法Aに従い反応させ、406を35.5%の収率で得た。MS(Q1)384.5(M)+
実施例331 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−2−ヒドロキシ−N,2−ジメチルプロパンアミド 407
実施例11aの1−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチルメタンアミン 55(0.22g)を2−アセトキシイソブチリルクロライド(1.2当量)と反応させ、続いて一般製法Kにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7のスズキカップリングを行った。得られた化合物を2mLのTHFおよび2mLのMeOHに溶解し、続いて2mLの1M LiOHを添加し、得られた溶液を2.5時間撹拌した。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮し、RP−HPLC精製後、80.2mgの407(52%収率)を得た。MS(Q1)467.2(M)+
実施例332 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−N−メチルアセトアミド 408
実施例11bの1−(2−クロロ−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチルメタンアミン 56を塩化アセチル(1.2当量)と反応させ、続いて一般製法Kにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7のスズキカップリングを行った。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮し、RP−HPLC精製後、101.9mgの408(40%収率)を得た。MS(Q1)437.2(M)+.
実施例333 N−((2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)−2−ヒドロキシ−N−メチルアセトアミド 409
実施例11aの1−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−メチルメタンアミン 55(0.22g)を塩化アセトキシアセチル(1.2当量)と反応させ、続いて一般製法Kにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7のスズキカップリングを行った。得られた化合物を2mLのTHFおよび2mLのMeOHに溶解し、続いて2mLの1M LiOHを添加し、得られた溶液を2.5時間撹拌した。反応完了はLCMSで確認し、反応物を減圧下濃縮し、RP−HPLC精製後、31.1mgの409(24%収率)を得た。MS(Q1)439.2(M)+.
実施例334 N−(2−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−イル)ニコチンアミド 410
CH2Cl2(10mL)中2−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−アミン(150mg,0.5mmol)の溶液に、Et3N(450μL,3.2mmol)およびニコチノイルクロリド塩酸塩(160mg,0.9mmol)を加えた。得られた混液物を室温で一晩攪拌した。反応を飽和NaHCO3水溶液の添加によりクエンチした。有機層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。得られた粗生成物の一部(0.2mmol)を一般製法Aを用い、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール 7とのスズキカップリングにおいて利用し、逆相HPLC精製後、410(22mg)を得た。MS(Q1)500(M)+
実施例335 N−(2−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−イル)−3−メトキシベンズアミド 411
CH2Cl2(10mL)中2−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−アミン(150mg,0.5mmol)の溶液にEt3N(230μL,1.6mmol)およびm−アニソイルクロライド(160mg,0.9mmol)を加えた。得られた混液物を室温で一晩攪拌した。反応を飽和NaHCO3水溶液の添加によりクエンチした。有機層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。得られた粗生成物の一部(0.2mmol)を一般製法Aを用い、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7とのスズキカップリングにおいて利用し、逆相HPLC精製後、411(13mg)を得た。MS(Q1)529(M)+
実施例336 N−(2−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−イル)−4−メトキシベンズアミド 412
CH2Cl2(10mL)中2−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−アミン(150mg,0.5mmol)の溶液にEt3N(230μL,1.6mmol)およびp−アニソイルクロライドのHCl塩(160mg,0.9mmol)を加えた。得られた混合物を室温で一晩攪拌した。反応を飽和NaHCO3水溶液の添加によりクエンチした。有機層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。得られた粗物質の一部(0.2mmol)を一般製法Aを用い、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール 7とのスズキカップリングにおいて利用し、逆相HPLC精製後、412(30mg)を得た。MS(Q1)529(M)+
実施例337 (2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)(4−(メチルスルホニル)フェニル)メタノール 413
(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−(4−メチルスルファニル−フェニル)−メタノール(712mg)にDCM(50mL)中メタクロロ過安息香酸(820mg)を0℃で加えた。4時間後、反応混合物をチオ硫酸ナトリウム溶液でクエンチし、DCMで抽出し、乾燥し(MgSO4)、減圧下溶媒を除去した。残渣をフラッシュクロマトグラフィで精製し、(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−(4−メタンスルホニル−フェニル)−メタノールを得た。
(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−(4−メタンスルホニル−フェニル)−メタノールを一般製法Aにおいて、4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾールと反応させた。カラムクロマトグラフィで精製し、413を得た。(400MHz,CDCl3):3.00(3H,s,CH3),3.82−3.84(4H,m,CH2),3.99−4.01(4H,m,CH2),6.21(1H,b,NH),7.29(1H,d(J=0.80),ar),7.43(1H,t,(J=7.80),ar),7.53(1H,d(J=8.30),ar),7.66(2H,d(J=8.26),ar),7.91(2H,d(J=8.46),ar),8.18(1H,d(J=6.56),ar),8.91(1H,s,ar).(M+H)+522.21
実施例338 2−(2−(2−メチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−6−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−オール 414
2−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−オール(100mg)を実施例6bおよび一般製法Aにより、161mgの3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−2−メチル−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン 54と反応させた。次いで粗2−(2−(1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−2−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−オールをTHF中2当量のテトラブチルアンモニウムフロリドとともに一晩還流し、SEM保護基を除去した。次いで粗物質を水および酸エチルで抽出した。有機層を乾固するまで濃縮し、逆相HPLCで精製し、5.1mgの414を得た。MS(Q1)411.2(M)+
実施例339 (S)−1−(3−(7−メチル−4−モルホリノ−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニルスルホニル)プロパン−2−オール 415
(S)−1−(3−(2−クロロ−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニルスルホニル)プロパン−2−オール(10mg)を一般製法Aにより、7−アザインドール−5−ボロン酸ピナコールエステルにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、38mgの415を得た。MS(Q1)550.0(M)+
実施例340 7−メチル−6−(3−(N−モルホリノ)スルホニル)フェニル)−4−モルホリノ−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン 416
2−クロロ−6−ヨード−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン(70mg)をN−モルホリニル−3−ブロモベンゼンスルホンアミドにカップリングさせ、次いで一般製法Fにより、7−アザインドール−5−ボロン酸ピナコールエステルと反応させた。生成物を逆相HPLCで精製し、39mgの416を得た。MS(Q1)577.0(M)+
実施例341 N−メチル,N−メチルスルホニル(4−モルホリノ−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン 417
(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル−n−メチル−N−(メチルスルホニル)メタンアミンおよび1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル−5−ボロン酸を一般製法Aに従い反応させ、417を6.0%の収率で得た。MS(Q1)459.2(M)+
実施例342 6−(3−(メチルスルホニル)フェニル)−4−モルホリノ−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン 418
実施例12の2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19(0.2g,0.6mmol)、3−(メチルスルホニル)フェニルボロン酸(120mg,0.6mmol)、およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(20mg,30μmol)を1M Na2CO3水溶液(1mL)およびアセトニトリル(1mL)中、密閉されたマイクロ波反応機で10分間100℃に加熱した。完了後、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(210mg,0.87mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(20mg,30μmol)を加え、混合物を密閉されたマイクロ波反応機で20分150℃に加熱した。混合物をEtOAcおよびCH2Cl2で抽出した。合わせた有機物を濃縮し、逆相HPLC精製後、418(40mg)を得た。MS(Q1)492(M)+
実施例343 4−モルホリノ−6−フェニル−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン 419
実施例12の2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19(0.2g,0.6mmol)、フェニルボロン酸(70mg,0.6mmol)、およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(20mg,30μmol)を1M Na2CO3水溶液(1mL)およびアセトニトリル(1mL)中密閉されたマイクロ波反応機で10分間100℃に加熱した。完了後、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(210mg,0.87mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(20mg,30μmol)を加え、混合物を密閉されたマイクロ波反応機で20分間150℃に加熱した。混合物をEtOAcおよびCH2Cl2で抽出した。合わせた有機物を濃縮し、逆相HPLC精製後、419(45mg)を得た。MS(Q1)414(M)+
実施例344 7−メチル−4−モルホリノ−6−フェニル−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン 420
実施例12の2−クロロ−6−ヨード−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン(0.2g,0.5mmol)、フェニルボロン酸(60mg,0.5mmol)、およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(18mg,25μmol)を1M Na2CO3水溶液(1mL)およびアセトニトリル(1mL)中密閉されたマイクロ波反応機で10分間100℃に加熱した。完了後、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(180mg,0.75mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(13mg,20μmol)を加え、混合物を密閉されたマイクロ波反応機で20分間150℃に加熱した。混合物をEtOAcおよびCH2Cl2で抽出した。合わせた有機物を濃縮し、逆相HPLC精製後、420(57mg)を得た。MS(Q1)428(M)+
実施例345 (2S)−2−ヒドロキシ−N−((3−(7−メチル−4−モルホリノ−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)メチル)プロパンアミド 421
粗(2S)−N−(3−(2−クロロ−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)メチル−2−ヒドロキシプロパンアミド(65mg)を一般製法Aにより、7−アザインドール−5−ボロン酸ピナコールエステルにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、48.4mgの421を得た。MS(Q1)529.2(M)+
実施例346 2−(4−モルホリノ−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−オール 422
2mLの1M KOAcおよび2mLのアセトニトリル中209mgの12に、一般製法Aにより、195.2mg(1.2当量)の7−アザインドール−5−ボロン酸ピナコールエステルおよび77.4mg(0.1当量)のPd(PPh3)4を加え、RP−HPLC精製後、99.2mgの422(75%収率)を得た。MS(Q1)396.2(M)+
実施例347 7−メチル−6−(3−(2−ヒドロキシエチルアミノスルホニル)フェニル)−4−モルホリノ−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン 423
2−クロロ−6−ヨード−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン(50mg)をN−(2−ヒドロキシエチル)−3−ブロモベンゼンスルホンアミドにカップリングさせ、次いで一般製法Fにより、7−アザインドール−5−ボロン酸ピナコールエステルと反応させた。生成物を逆相HPLCで精製し、17.7mgの423を得た。MS(Q1)551.1(M)+
実施例348 N−メチルスルホニル(3−(7−メチル−4−モルホリノ−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)メタンアミン 424
2−クロロ−6−ヨード−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン(50mg)を3−メタンスルホニルアミノメチルベンゼンボロン酸にカップリングさせ、次いで一般製法Fにより、7−アザインドール−5−ボロン酸ピナコールエステルと反応させた。生成物を逆相HPLCで精製し、34.5mgの424を得た。MS(Q1)535.2(M)+
実施例349 (4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(3−(7−メチル−4−モルホリノ−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)メタノン 425
3−(2−クロロ−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)安息香酸(60mg)を一般製法Bにより、4−ヒドロキシピペリジンと反応させ、3−(2−クロロ−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル(4−ヒドロキシピペラジン−1−イル)メタノンを得た。粗3−(2−クロロ−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル(4−ヒドロキシピペラジン−1−イル)メタンノン(72mg)を一般製法Aにより、7−アザインドール−5−ボロン酸ピナコールエステルにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、29.5mgの425を得た。MS(Q1)555.2(M)+
実施例350 N−(2−ヒドロキシエチル)−3−(7−メチル−4−モルホリノ−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ベンズアミド 426
3−(2−クロロ−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)安息香酸(60mg)を一般製法Bにより、エタノールアミンと反応させ、3−(2−クロロ−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−(2−ヒドロキシエチル)ベンズアミドを得た。粗3−(2−クロロ−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−(2−ヒドロキシエチル)ベンズアミド(74mg)を一般製法Aにより7−アザインドール−5−ボロン酸ピナコールエステルにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、2.6mgの426を得た。MS(Q1)515.2(M)+
実施例351 (3−(7−メチル−4−モルホリノ−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノン 427
3−(2−クロロ−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)安息香酸(60mg)を一般製法Bにより、1−メチルピペリジンと反応させ、3−(2−クロロ−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノンを得た。粗3−(2−クロロ−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノン(67mg)を一般製法Aにより、7−アザインドール−5−ボロン酸ピナコールエステルにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCにより精製し、19.8mgの427を得た。MS(Q1)554.0(M)+
実施例352 4−モルホリノ−6−(6−モルホリノピリジン−3−イル)−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン 428
2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 19を一般製法Aにより、4−(5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)モルホリンと反応させ、フラッシュクロマトグラフィで精製後、対応する中間体を得、次いでこれを再び一般製法Aにより、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2.3−b]ピリジンと反応させ、逆相HPLCで精製後、22mgの428を得た。MS(Q1)500(M+)
実施例353 4−(4−モルホリノ−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)チアゾール−2−アミン 429
THF(0.1M)に溶解した実施例2の2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン 4(1.0当量)の溶液(−78℃)に、一般製法Dに従い、n−ブチルリチウム(1.3当量,1.6M/ヘキサン中)の溶液を加えた。反応混合物を−40℃で30分間攪拌した。N,N−ジメチルアセトアミド(4.0当量)を加え、反応混合物を0℃にゆっくりと温め、2時間撹拌した。反応混合物を0.25M HClの冷溶液に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を乾燥し(Na2SO4)、濃縮した。粗反応混合物をフラッシュクロマトグラフィで精製し、1−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)エタノンを得た。
CHCl3,33%wt HBrおよび酢酸(1:1:1)の混合物に溶解した1−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)エタノン(1.0当量)の溶液(−0℃)に、CHCl3(1.05eq)中のBr2の溶液を加えた。反応混合物を−0℃で完了するまで攪拌し、次いでジクロロメタンと飽和炭酸水素溶液で1度抽出した。有機層を乾燥し、濾過し、濃縮し、粗中間体を得た。この中間体をフラッシュクロマトグラフィで精製し、2−ブロモ−1−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)エタノンを得る。
EtOH中に溶解した2−ブロモ−1−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)エタノン(1.0当量)の溶液に、チオ尿素を加えた。反応混合物を完了するまで70℃で加熱し、ジクロロメタンと飽和炭酸水素溶液で1度抽出した。有機層を乾燥し、濾過し、濃縮し、粗中間体を得る。この中間体をフラッシュクロマトグラフィで精製し、4−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)チアゾール−2−アミンを得る。MS(Q1)413(M+)
4−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)チアゾール−2−アミンを一般製法Bにより、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンと反応させ、逆相HPLCで精製後、41mgの429を得た。MS(Q1)436(M+)
実施例354 6−(7−メチル−6−(3−(メチルスルホニル)フェニル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン 430
マイクロ波バイアル中の5mLのDMF中215mgの4−(2−クロロ−7−メチル−6−(3−(メチルスルホニル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル)モルホリンに、0.41g(1.5当量)の50および36mg(0.1当量)のPd(PPh3)2Cl2を加え、バイアルを150℃で30分間バイオタージマイクロ波反応機にかけた。反応完了はLCMSで確認した。反応混合物をEtOAcで希釈し、1M HClで分配し、EtOAc層をMgSO4で乾燥し、減圧下濃縮した。粗固体をフラッシュクロマトグラフィ(EtOAc/ヘキサン)で精製し、0.22g(69%収率)の保護された生成物を得、これを20mL THFおよび0.55gのTBAF(6.0当量)に溶解し、80℃で72時間加熱し、保護基を除去した。脱保護完了はLCMSで確認し、反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出し、減圧下濃縮し、RP−HPLC精製後、38.5mg(22%収率)の430を得た。MS(Q1)507.1(M)+
実施例355 2−(2−(1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−6−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−オール 431
マイクロ波バイアル中の5mLのDMF中100mgの12に、0.26g(1.5当量)の50および22mg(0.1当量)のPd(PPh3)2Cl2を加え、バイアルを150℃で20分間バイオタージマイクロ波反応機にかけた。反応は未完了で、0.1当量以上のPd(PPh3)2Cl2を加え、混合物を再び150℃で30分間マイクロウェイブにかけた。反応完了はLCMSで確認した。反応混合物を水,塩水で希釈し、生成物をEtOAcで抽出し、減圧下濃縮した。粗固体をRP−HPLCで精製し、431を得た。MS(Q1)397.2(M)+
実施例356 2−メチル−6−(7−メチル−6−(3−(メチルスルホニル)フェニル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン 432
120mgの4−(2−クロロ−7−メチル−6−(3−(メチルスルホニル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル)モルホリノに、2mLの1M KOAcおよび2mLのアセトニトリル中一般製法Aにより、0.16g(1.5当量)の54および32mg(0.1当量)のPd(PPh3)4を加え、180mg(99%収率)の保護された生成物を、フラッシュクロマトグラフィ(EtOAc/ヘキサン)後に得た。MS(Q1)652(M)+.この化合物を10mL THFに溶解し、0.45gのTBAF(6.0当量)を加え、反応物を一晩90℃に加熱し、SEM保護基を除去した。脱保護完了はLCMSで確認し、反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出し、MgSO4で乾燥し、減圧下濃縮し、RP−HPLC精製後、44.8mgの432を得た。(46%収率).MS(Q1)521(M)+
実施例357 2−(2−(2−メチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−6−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−オール 433
2mLの1M KOAcおよび2mLアセトニトリル中236mgの化合物12に一般製法Aにより、0.44g(1.5当量)の54および87mg(0.1当量)のPd(PPh3)4を加え、RP−HPLC精製後、330mgのSEM付加生成物を得た。(81%収率).MS(Q1)396.2(M)+.この化合物を10mL THFに溶解し、0.96gのTBAFを加え、反応物を一晩90℃に加熱し、SEM保護基を除去した。脱保護完了はLCMSで確認し、反応混合物を水で希釈し、EtOAcと少量のMeOHで抽出し、塩水で洗浄し、減圧下濃縮し、RP−HPLC精製後、113.8mg(46%収率)の433を得た。MS(Q1)411.2(M)+
実施例358 5−(7−メチル−4−モルホリノ−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−N−(2−モルホリノエチル)ピリジン−2−アミン 434
2−クロロ−6−ヨード−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン(1当量)、2−フルオロ−5−ピリジンボロン酸(1.1当量)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(0.1当量)を1M Na2CO3水溶液(3当量)および当量のアセトニトリル中、密閉されたマイクロ波反応機で30分間100℃に加熱した。反応混合物を濃縮し、次いで、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィで精製し、4−(2−クロロ−6−(6−フルオロピリジン−3−イル)−7−メチルチエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル)モルホリンを得た。MS(Q1)365(M+)
4−(2−クロロ−6−(6−フルオロピリジン−3−イル)−7−メチルチエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル)モルホリンを一般製法Lにより、2−モルホリノエチルアミンと反応させ、フラッシュクロマトグラフィで精製後、対応する中間体を得、次いでこれを一般製法Aにより、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンと反応させ、逆相HPLCで精製後、40mgの434を得た。MS(Q1)557(M+)
実施例359 3−(5−(7−メチル−4−モルホリノ−2−(−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ピリジン−2−イルアミノ)プロパン−1,2−ジオール 435
4−(2−クロロ−6−(6−フルオロピリジン−3−イル)−7−メチルチエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル)モルホリンを一般製法Lにより、3−アミノ−1,2−プロパンジオールと反応させ、フラッシュクロマトグラフィで精製後、対応する中間体を得、次いでこれを一般製法Aにより、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンと反応させ、逆相HPLCで精製後、50mgの435を得た。MS(Q1)518(M+)
実施例360 2−(2−(5−(7−メチル−4−モルホリノ−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ピリジン−2−イルアミノ)エトキシ)エタノール 436
4−(2−クロロ−6−(6−フルオロピリジン−3−イル)−7−メチルチエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル)モルホリンを一般製法Lにより、2−(2−アミノエトキシ)エタノールと反応させ、フラッシュクロマトグラフィで精製後、対応する中間体を得、次いでこれを一般製法Aにより、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンと反応させ、逆相HPLCで精製後、52mgの436を得た。MS(Q1)532(M+)
実施例361 N−メチル(4−モルホリノ−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メタンアミン 437
(2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イルメチル)−メチルアミンおよび5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを一般製法Aに従って反応させ、437を得た。NMR(DMSO,400MHz),2.35(3H,s),3.78−3.82(4H,m),3.99−4.06(6H,m),6.54(1H,s)7.36(1H,s),7.48−7.51(1H,m),8.97(1H,s),9.28(1H,s).MS:(ESI+):MH+=381
実施例362 1−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ピロリジン−2−オン 438
2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン(150mg)、90μLの2−ピロリジノン、三塩基性リン酸カリウム(250mg)、ヨウ化銅(7mg)、4μLのN,N−ジメチルエチレンジアミンを2mLの1,4−ジオキサン中16時間100℃に加熱した。反応混合物をエバポレートし、残渣を酢酸エチル(60mL)で希釈し、塩水(30mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、エバポレートした。粗生成物を逆相HPLCで精製し、53mgの1−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ピロリジン−2−オンを得た。
1−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ピロリジン−2−オン(35mg)を製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾールとカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、19.5mgの438を得た。MS(Q1)421(M)+
実施例363 3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)オキサゾリジン−2−オン 439
N−ブチルリチウム(9.4mL,22.48mmol,2.5M/ヘキサン溶液中)を60mLのTHF中2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン(3.0g,11.74mmol)の混合物に−78℃で加えた。反応混合物が-40℃に温まり、30分間撹拌した。10mLのTHF中ヨウ素(6.0g,23.48mmol)の溶液を滴下した。添加後完了した。反応混合物を室温にし、2時間撹拌した。混合物を、ジクロロメタン(300mL)で希釈することによりクエンチし、H2O(2x100mL)で抽出した。有機層をNa2S2O3(2x100mL)、H2O(2x100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、エバポレートし、2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン(3.4g,75%)を得た。
2−クロロ−6−ヨード−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン(150mg)、2−オキサゾリジノン(103mg)、三塩基性リン酸カリウム(250mg)、ヨウ化銅(7mg)、4μLのN,N−ジメチルエチレンジアミンを2mLの1,4−ジオキサン中、15時間100℃に加熱した。反応混合物をエバポレートし、残渣を酢酸エチル(50mL)で希釈し、塩水(30mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、エバポレートした。粗生成物を逆相HPLCで精製し、46mgの3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)オキサゾリジン−2−オンを得た。
3−(2−クロロ−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)オキサゾリジン−2−オン(46mg)を製法Aにより、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾールにカップリングさせた。生成物を逆相HPLCで精製し、8.6mgの439を得た。MS(Q1)423(M)+
実施例364
p110α(アルファ)PI3K結合アッセイ
結合アッセイ:初期偏光実験(initial polarization experiment)をアナリストHT 96−384(モレキュラデバイス社、サニービル、CA)で行った。蛍光偏光親和性測定のための試料を、p110アルファPI3Kの1:3連続希釈(Upstate Cell Signaling Solutions、シャーロッツビル、VA)の添加で、極性バッファ(10mMトリス pH 7.5、50mMのNaCl、4mM MgCl2、0.05% Chaps、および1mM DTT)中、20μg/mLから始め10mM PIP2(Echelon−Inc、ソルトレイクシティ、UT)の最終濃度に調製した。室温で30分のインキュベーション時間の後、それぞれ最終濃度100nMおよび5nMのGRP−IおよびPIP3−TAMRAプローブ(Echelon−Inc、ソルトレイクシティ、UT)を添加し、反応を停止した。384ウェル黒色低用量近接プレート(PerkinElmer、ウェルズリー、MA)で、ローダミンフルオロフォアの標準カットオフフィルター(λex=530nm;λem=590nm)を用いて読まれた蛍光偏光値をタンパク質濃度の関数としてプロットし、カレイダグラフソフトウェア(シナジーソフトウェア、リーディング、PA)を用いて4次係数方程式にデータを適合させることによってEC50値を得た。この実験は、続く抑制剤を用いた競合実験に用いる適切なタンパク質濃度ともなる。
抑制剤のIC50値は、極性バッファ中最終濃度25mMのATP(セルシグナリングテクノロジー社、ダンバース、MA)におけるアンタゴニストの1:3連続希釈を含むウェルに対し、PIP2(最終濃度10mM)と結合する0.04mg/mL p110アルファPI3K(最終濃度)の添加により求められる。室温で30分のインキュベーション時間の後、反応をそれぞれ最終濃度100nMおよび5nMのGRP−1およびPIP3−TAMRAプローブ(Echelon−Inc、ソルトレイクシティ、UT)の添加により停止した。384ウェル黒色低用量近接プレート(PerkinElmer、ウェルズリー、MA)で、ローダミンフルオロフォアの標準カットオフフィルター(λex=530nm;λem=590nm)を用いて読まれた蛍光偏光値をアンタゴニスト濃度の関数としてプロットし、アッセイエクスプローラソフトウェア(MDL、サンラモン、CA)で4次係数方程式にデータを適合させることによって、IC50値を得た。
また、PI3K抑制を、精製した組み換え型酵素および濃度1μMのATPを用いて放射測定アッセイで求めた。化合物を100%DMSOで連続的に希釈した。キナーゼ反応を1時間室温でインキュベートし、反応をPBSを添加して終了した。続いてIC50値をS字型用量反応曲線適合(可変勾配)を用いて求めた。
実施例365
p110アイソフォーム選択性シンチレーション近接結合アッセイ
表1aおよび1bの式IaおよびIbの化合物の、ヒトPI3Kアイソフォームアルファ、ベータ、デルタ、およびガンマの精製試料の脂質キナーゼ活性の阻害能を、放射測定シンチレーション近接アッセイ(SPA、GEヘルスケア、アマシャムバイオサイエンシス)により求めた。50%(IC50μMol)濃度依存性抑制を全4アイソフォーム(アルファ)について求め、ベータ、デルタ、およびガンマのアルファに対する効力の倍率(fold potency)を、表2の選択した化合物について計算した。各化合物はP110アルファIC50<1μMolのp110である。
実施例366
生体外細胞増殖アッセイ
式IaおよびIbの化合物の効力を以下のプロトコール(プロメガ社Technical Bulletin TB288;Mendoza等(2002)Cancer Res.62:5485−5488)を用いて細胞増殖アッセイで測定した。
1.培地に約104細胞(PC3、Detroit562またはMDAMB361.1)を含む100μlの細胞培養の分割量を384ウェル遮光プレート(opaque-walled)の各ウェルに乗せた。
2.培地を含み細胞を含まない対照ウェルを調製した。
3.化合物を試験ウェルに加え、3−5日間インキュベートした。
4.プレートを室温で約30分間平衡化した。
5.各ウェルに存在する細胞培養培地と同量のCellTiter−Glo Reagentを加えた。
6.細胞溶解を起こさせるためにオービタルシェイカー(orbital shaker)で2分間内容物を撹拌した。
7.プレートを室温で10分インキュベートし、ルミネッセンスシグナルを安定化した。
8.ルミネッセンスを記録し、RLU(相対ルミネッセンス単位)としてグラフに記録した。
また、96ウェルプレートに最適密度で細胞を播種し、試験化合物の存在下4日間インキュベートした。続いてAlamar Blue(商標)をアッセイ培地に加え、細胞を6時間インキュベートし、544nm励起、590nm発光を読み取った。EC50値をS字型用量反応曲線適合を用い計算した。
実施例367 Caco−2透過率
Caco−2細胞を、ミリポアマルチスクリーンプレート上に1x105細胞/cm2で播種し、20日間培養した。続いて化合物透過率の評価を行った。化合物を細胞単層の表層側(A)に加え、基底側(B)コンパートメントへの化合物透過を測定した。能動輸送の確認のためこれを逆方向(B−A)に行った。各化合物について、透過率係数値、Papp、膜を通過する化合物の透過率の程度、を計算した。ヒト吸収で確立された対照化合物との比較に基づき、化合物を吸収効力の低群(Papp</=1.0x106cm/s)または高群(Papp>/=1.0x106cm/s)にグループ分けした。
能動流出する化合物の効力の評価について、AとBを比較して基底側(B)から表層(A)への輸送の比を求めた。B−A/A−B値>/=1.0は、能動敵な細胞流出が生じていることを示した。Papp値は>/=1.0x106cm/sであった。
実施例368 肝細胞クリアランス
冷凍保存されたヒト肝細胞の懸濁液を使用した。インキュベーションを0.5x106生育可能な細胞/mLの細胞密度で1mMまたは3μMの化合物濃度で行った。インキュベーションにおける最終DMSO濃度は0.25%であった。対照インキュベーションを任意の非酵素的な分解を明らかにするために細胞の不存在下でも行った。0、5、10、20、40および60分(対照試料は60分のみ)でインキュベーション混合物から二重の試料(50μL)を除去し、反応を終了するためにメタノール含有内部標準(100μL)を加えた。トルブタミド、7−ヒドロキシクマリン、およびテストステロンを対照化合物として用いた。試料を遠心分離し、各時間ポイントでLC−MSMS分析用に上澄みを採取した。時間に対するlnピーク領域比(親化合物ピーク領域/内部標準ピーク領域)のプロットから、固有のクリアランス(CLint)を以下の様に算出した。
CLint(μl/分/細胞百万個)=Vxk
kは放出速度定数であり、時間に対してプロットされたln濃度勾配から得られる。;Vはインキュベーション量から得られる量項であり、μL106細胞−1として表される。
表1aおよび1bの化合物は、低(CL</=4.6μL/分/106細胞)、培地(CL>/=4.6;</=25.2μl/分/106細胞)および高(>/=25.2μl/分/106細胞)肝細胞クリアランスに基づいて特徴付けられる。
実施例369 チトクロムP450抑制
本発明のある化合物は5種のCYP450標的(1A2、2C9、2C19、2D6、3A4)に対し最大濃度100μMが使用され、二重の10濃度でスクリーンニングされた。標準抑制剤(フラフィリン、スルファフェナゾール、トラニルシプロミン、キニジン、ケトコナゾール)を対照として用いた。蛍光モードとしてBMGラボテクノロジーズポーラスターを用いてプレートを読み取った。
実施例370 チトクロムP450誘導
シグナル供与体から新たに単離したヒト肝細胞を48時間培養し、試験化合物を三濃度で添加し72時間インキュベートした。CYP3A4およびCYP1A2のプローブ基質をインキュベーション終了前に30分間および1時間加えた。72時間で、細胞と培地を除去し、LC−MS/MSで各プローブ基質の代謝の程度を定量した。実験は1濃度で三回インキュベートした個々のP450のインデューサーを用いることにより調整し、チトクロムP450酵素誘導の程度を求めた。
実施例371 血漿タンパク質結合
試験化合物溶液(5μm、0.5%最終DMSO濃度)をバッファと10%血漿(v/vバッファ中)で調製した。96ウェルHT透析プレートを各ウェルが半透過性のセルロース膜で2つに分割されるように取り付けた。バッファ溶液を膜の一方に、血漿溶液を他方に加えた。次いでインキュベーションを37℃で2時間かけて三度行った。続いて細胞を取り出し、化合物の各バッチの溶液を2つの群(血漿非含有および血漿含有)に合わせ、血漿非含有(6ポイント)および血漿含有溶液(7ポイント)の2組の測定標準を用いLC−MSMSで分析した。表1aおよび1bの化合物の非結合分率を、タンパク質高結合化合物(>/=90%結合)は、Fu≦0.1として計算した。
実施例372 hERGチャネル遮断
hERGカリウムチャネルを安定に発現するHEK−294細胞からのルビジウム流出調節について、確立されたフラックス手法(flux methodology)を用いて表1aおよび1bの化合物を評価した。RbClを含む培地に細胞を調製し、96ウェルプレートにのせ、単層を形成するまで一晩細胞を育成した。培地の吸引、および室温で各ウェルをプレインキュベーションバッファ(低[K+]含有)3x100μLで洗浄することにより、流出実験を開始した。最終吸引に続いて、50μLの作業用ストック(2x)化合物を各ウェルに加え、室温で10分インキュベートした。次いで50μLの刺激バッファ(高[K+]含有)を各ウェルに加え、最終試験化合物濃度とした。次いで細胞プレートを室温でさらに10分インキュベートした。次いで各ウェルから上澄み80μLを96ウェルプレートの対応するウェルに移し、原子放出スペクトルにより分析した。化合物をn=2、最高濃度100μMで10ptの二重IC50曲線(duplication IC50 curve)としてスクリーニングした。
前記の説明は、本発明の原理の単なる実例として考慮される。さらに、多数の修正や変更は当業者にとって明白であるので、上記に記載されたとおりに示される正確な構成および方法に本発明を限定することは所望されていない。従って、全ての好適な修正および均等物は、以下の特許請求の範囲により定義された本発明の範囲内に含まれるものとみなされ得る。
「含む(comprise)」、「含んでいる(comprising)」「含む(include)」「含んでいる(including)」という語は、本明細書および以下の特許請求の範囲において使用される場合、記載された性質、整数、構成要素または工程の存在を特定することを意図し、1以上の他の性質、整数、構成要素、工程もしくはそれらの群の存在または付加を排除するものではない。