JP2009530526A - カムシャフトタイミングアジャスタ及びその制御要素の油圧回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】できる限り動作パラメータに依存することなく常にほぼ一定の高い油圧ピストンの調整速度を有しつつ高い制御特性を有するとともに、内燃機関のポンプへの負荷を低減し、低排気量エンジンに組み付け可能である油圧システムを提供すること。
【解決手段】少なくとも2つの互いに逆方向に作用するシリンダ室を備えた油圧ピストンを有する原動機付き車両用油圧回路であって、前記シリンダ室に外力が交互に、又は一方向に作用するとともに、前記油圧ピストンが前記シリンダ室間の差圧によって移動し、該差圧が油圧ポンプのような油圧源から生じるよう構成された前記原動機付き車両用油圧回路において、切換装置による油圧負荷に加えて、交互に作用する外力のうち、少なくとも1つの逆止弁を開放することによって生じる負側に作用する力による油圧負荷を前記油圧ピストンの移動に使用する。

Description

本発明は、原動機付き車両に適した油圧回路に関するものであり、特にカムシャフトタイミングアジャスタ及びその制御要素の油圧回路に関するものである。
原動機付き車両用の油圧回路(以下単に「油圧回路」という。)には油圧ピストンが設けられており、この油圧ピストンに結合された例えばカムシャフトなどの機械要素が変位できるようになっている。この油圧ピストンの形態としては、回転ピストン又はラジアル型のピストンが考えられる。また、油圧ピストンを所定の角度範囲内で回転変位する油圧モータとすることも知られている。
このような油圧ピストンは、ケーシング内で変位し、両側がそれぞれ相対的に変位するよう構成されたシリンダ室で形成されている。すなわち、油圧ピストンの変位が生じた際には、一方のシリンダ室の体積が減少し、もう一方のシリンダ室の体積は増大する。周知のように、これら両シリンダ室は同様の構成を有しているため、一方で増大した体積と同様の体積が他方で減少するようになっている。すなわち、体積の変化量は両シリンダ室において同一である。
特に重要な油圧回路はオイルパン内で始動するカムシャフトタイミングアジャスタの油圧回路であり、このカムシャフトタイミングアジャスタの油圧回路は、適当な弁及び回転式のカムシャフトタイミングアジャスタを介して例えばクランクシャフト又は他のカム軸等の軸に対するカムシャフトの相対位置を調整するものである。この調整は、軸の回転角又はピストンの位置に対して進角若しくは遅角させるものである。
このようなシステムは、例えば1つの油圧回路を備えた閉システムと違い、原動機付き車両用の公知のトランスミッションのように構成されている。また、このシステムは、内燃機関内において、オイルパン内で始動する複数の油圧回路が存在することから、変化する作動油量によって動作する開システムとみなすことが可能である。
原動機付き車両(以下単に「車両」という。)における公知の油圧回路として例えば変速制御装置が挙げられる。このような変速制御装置は、エンジンオイルが供給される中央の油圧回路又は独立した閉じた油圧回路に固着されている。特に一連の油圧システムによって多様な油圧の負荷が生じるような場合には、自動車製造者は、すべての油圧消費部へ油圧を供給する油圧ポンプの負荷をできる限り低く抑える必要がある。そのため、これに伴う内燃機関の負荷も低減され、効率の向上に寄与することになる。
特許文献1には油圧消費部への過負荷を低減させるなどの複数の実施形態が開示されており、この特許文献1に開示されたものは、油圧回路への作動油量を優先的に確保するものである。この特許文献1記載の発明によれば、内燃機関に機械的に直接設けられた油圧ポンプの、回転数に応じた作動油供給量が他の作動油供給装置又は作動油貯溜装置によって低減される。
また、自動車製造者の他の重要な要望は、できる限り迅速に動作するカムシャフトタイミングアジャスタを内燃機関内に設けることである。通常、調整速度は、作動油供給量の増大に伴い増加する。多くの自動車製造者は、1秒間に100°の速度で調整することができるものを望んでいる。
また、文献において、極端な調整速度が記載されていることがあるが、重要なのは、調整速度を内燃機関のすべての回転数域においてできる限り一定あるいは線形とすることである。このような文献には瞬間の調整速度が1秒間に200°以上であると記載されているが、これは、詳細な実験によって回転数についてのただ1つの特性が示されたものである。さらに、この文献を詳細に読むと、上記のような記載は回転数が比較的高く、かつ作動油温度が比較的低い場合についてのものであることが分かる。大きな油圧ポンプを製造すれば確かに比較的迅速に動作するカムシャフトタイミングアジャスタが得られるが、その一方で効率が損なわれてしまうことになる。
特許文献2には、完全に閉じた2つの互いに平行でない油圧回路を有し、駆動される軸の位置の調節を、弁を介し、かつ、一定量の作動油をシリンダ室間で調整して行うシステムが開示されている。また、カムシャフトタイミングアジャスタの油圧回路に漏れが生じるため、この特許文献2の特に独立請求項並びに図3及び図7に示されているものは理論的なものにすぎないといわざるを得ない。
また、特に非特許文献1などの文献には、例えば、油圧回路におけるポンプに調整装置における漏れを調整させる一方、常閉型の油圧調整システムを調整装置における2つの相対的に変位するシリンダ室の間に配置して上記ポンプに対する負荷を軽減することが開示されている。しかし、グラフに示された調整速度は、当該システムにおける調整装置の油圧回路に適当な比較的多量の作動油がある場合のものであると推測される。さらに、このようなシステムは、特に西欧及び日本でよく知られている小型車の典型的なエンジンがかなり少量の作動油(5リットルより少ないものが多い。)で済むため、このようなエンジンに応用しづらいものとなっている。なお、同様のカテゴリーに属するものが特許文献3に開示されている。
また、カムシャフトからカムシャフトタイミングアジャスタに作用するトルクを該カムシャフトタイミングアジャスタのタイミングを早める方向へ使用することが特許文献4及び特許文献5に開示されている。特許文献4記載の発明が、エンジンの高温段階から非回転数域へ移行する際にカムシャフトタイミングを迅速に早めるために応用される一方、特許文献5記載の発明は、特に油圧供給用ポンプが停止した際に、カムシャフトタイミングを早めた状態でカムシャフトが回転できるようにしたものである。
さらに、特許文献4記載の発明がカムシャフトタイミングアジャスタ自身における圧力調整弁を有する逆止弁に応用される一方、特許文献5記載の発明ではポンプの周囲に多数の逆止弁が配置されている。
特許文献6には、油圧によるカムシャフトタイミングの調整が行われる高回転域とカムシャフトのトルクによるカムシャフトタイミングの調整が行われる低回転域との間でこれら2つを切り換える弁若しくは切換装置を使用することが提案されている。ここで、この切換装置は、上記2つの間を動作状態に応じて切り換えるものとなっている。
以上のように、従来技術においては、カムシャフトのトルクが所定の動作状態に対して使用されている。そして、油圧の切換は、所定の範囲に対して適当に設計されている。
ところで、調整速度を改善することが、本出願人の出願である特許文献7若しくはそのファミリーである特許文献8に開示されている。これによれば、1つのシリンダ室からもう1つのシリンダ室へ作動油を供給して調整速度を高めるようバイパス管路を開放するために、特にピストンで作動する4つのピストンから成る弁のグループが互いに接続されている。このシステムは、この点以外についてはポンプから作動油が供給される開システムとなっている。
また、1つの実施例によれば、互いに入り込むような二重構造をした切換装置のシリンダによってバイパス装置が実現されている。このような実施例によれば、バイパス装置は、切換装置と分離され、複数のシリンダを含んで構成された弁グループと共にカムシャフトタイミングアジャスタの背面側の壁面に独立して設けられている。
米国特許出願公開第2005/0072397号明細書 欧州特許出願公開第0388244号明細書 米国特許第5657725号明細書 独国特許出願公開第10158530号明細書 独国特許出願公開第102005023056号明細書 独国特許出願公開第60207308号明細書 独国特許出願公開第10205415号明細書 米国特許第6941912号明細書 国際公開第2004/088094号 国際公開第2004/088099号 米国特許第6814036号明細書 欧州特許出願公開第1347154号明細書 独国特許出願公開第102005013085号明細書 独国特許出願公開第102005004281号明細書 Frank Smith, Roger Simpson著、"A camshaft torque acutuated vane style VCT phaser"、SAE-Artikel、2005-01-0764
本発明は、できる限り動作パラメータに依存することなく常にほぼ一定の高い油圧ピストンの調整速度を有しつつ高い制御特性を有するとともに、内燃機関のポンプへの負荷を低減し、例えば上記非特許文献1に記載されたV6エンジンよりもガス交換弁の戻しバネの数量の小さな低排気量エンジン(例えば1.3〜1.8リットルエンジン)に組み付け可能である油圧システムの提供を目的としたものである。
上記制御特性とはカムシャフトタイミングアジャスタにおける特に角度についてのものであり、油圧供給用のポンプによる油圧のによって所定の位置が保持されるのが好ましいが、カムシャフトタイミングアジャスタは揺動してしまう。すなわち、上記制御特性とは、理論的な調整角度位置と実際の調整角度位置の偏差である。
さらに、本発明者らは、本発明によるシステムを例えば特許文献9〜12に詳細に記載されている可変バルブタイミングのものに適用することも目的としている。
上記目的を達成するため、適当な弁は請求項1に記載されている。また、好ましい形態については従属請求項に記載されている。
例えばガス交換弁の戻しバネ及びカムシャフトタイミングアジャスタ近傍のカムシャフト又は油圧に起因した外的な調整による純粋な変動トルクを利用するのに対し、本発明においては、増大し、かつ純粋な変動トルクによる油圧システムが提案されている。また、例えばカムシャフトのような駆動されつつ調整されるシャフトの負荷及び反作用に応じて、一方向へのトルク及び変動トルクが発生する。
そして、例えばカムシャフトタイミングアジャスタ用の弁などの油圧切換装置の制御を行うエンジン制御装置は、コンスタントに入力される変動トルクにもはや依存せず、ある実施形態においては1つの弁をアクティブに制御しなければならない一方、油圧回路における他の部分をパッシブに動作させなければならない。
これに関して、変動トルクは、時々は正の変動要素を有しているとともに、時時々は負の要素を有している、油圧ピストンに作用するトルクである。これに対して、一方向へのトルクは、量に応じて変化するものであるが、数ミリ秒もの長い時間にわたってトルク特性曲線における同符号領域にとどまるものである。
少なくとも2つの互いに逆方向に作用するシリンダ室を備えた油圧ピストンを有する油圧回路には、外部からのトルクが交互に、又は一方向に作用する。この油圧回路は、油圧ポンプによる前記シリンダ室への異なる負荷により変位をもたらすものである。また、油圧ピストンを変位させるために、特に弁として形成されつつ作動油に作用する負荷をピストンに対して与える油圧切換調整部のほか、交互に作用するトルクの負の要素を使用することが可能である。なお、一方向へのトルク要素は、更に他の手段(例えば逆止弁)によって次第に弱められる。
また、特に逆止弁を介した開放によるトルクの選択的な利用によって、ピストンの調整のためにポンプから継続的に供給する作動油量をできる限り少なくしつつも、エンジン回転数に対する調整速度を線形化するとともに、純粋に一方向へ作用するトルクにおいても高い調整速度を達成することが可能である。
本発明の一実施形態によれば、シリンダ室の各接続管路はもう一方のシリンダ室のための負荷ポートに設定されている。そのため、油圧回路内に弁が形成されることになる。この弁は、交互に作用するトルクのうち負の要素から少なくとも1つの逆止弁を介して一方のシリンダ室の第1の負荷ポートへ作用する油圧をもう一方のシリンダ室の第2の負荷ポートへ作用させることができる。また、交互に油圧を作用させることも可能である。
通常、油圧が作用している負荷ポートの油圧負荷は、第2の負荷ポートへ伝達される。交互の作動油の供給は、ある1つのシリンダ室から行ってもよいし、別のシリンダ室から該シリンダ室と逆方向に作用するシリンダ室へ行ってもよい。
しかして、カムシャフトタイミングアジャスタ内に油圧回路を形成すると、該油圧回路は、エンジンオイルによって機能するとともに内燃機関の油圧回路として機能する。そして、その油圧ピストンは回転式の電動機若しくははすば歯車装置のようなカムシャフトタイミングアジャスタとなっており、該カムシャフトタイミングアジャスタには少なくとも1つのカムシャフトからのトルクが作用するようになっている。
また、ガス交換用の弁におけるバネの大きさ及び数量は、カムシャフトからカムシャフトタイミングアジャスタへのトルクの作用の頻度及び種類に影響を及ぼす。カムシャフトタイミングアジャスタ製造業者には、内燃機関用のできる限り広範に使用することが可能なカムシャフトタイミングアジャスタを提供することが求められている。カムシャフトタイミングアジャスタ製造業者は、異なるシリーズの別々のエンジンに対して同じカムシャフトタイミングアジャスタを使用したいと希望することがよくある。そこで、油圧回路についてあらかじめ設定することが可能であり、これにより適当な弁又は適当な弁アセンブリを選択し、カムシャフトタイミングアジャスタを油圧切換装置と共に構成することでカムシャフトタイミングアジャスタの特性を向上させることが可能である。
また、回転式電動機型のカムシャフトタイミングアジャスタを使用する際には、力の代わりに、カムシャフトからカムシャフトタイミングアジャスタへ作用する、トルクの変化、変動トルク及び一方向へのトルクが詳細に考慮される必要がある。したがって、この場合には、力の代わりにトルクが考察される。物理学者又は機械工学者の知識によれば、トルクMから力Fを算出することが可能であり、力Fから油圧Pを算出することも可能である。すなわち
Figure 2009530526
及び
Figure 2009530526
で表すことができる。ここで、rは回転式電動機型のカムシャフトタイミングアジャスタの半径であり、x及びyは平面である。
ところで、逆止弁の機能はバイパスであるということができる。逆止弁は、変動する力の負の要素のみを切換装置の手前で再び戻す。本発明の一実施形態によれば、戻し部における適当な箇所が切換装置において継続的に油圧が作用する高圧ポートに設定されている。また、少なくとも1つの逆止弁は、シリンダ室からの油圧が切換装置の高圧側方向にのみ作用するように配置されている。
例えば特許文献13に記載されている事項に基づき、カートリッジ弁として形成された場合に少ない部品点数で長い時間にわたって機能する逆止弁を構成することが可能であるように、バイパス構造において逆止弁を用いることによって、技術的に優れた解決手段が得られた。
そして、油圧回路におけるバイパス機能は、変動する力によって生じた圧力が拡大するシリンダ室への供給管路における圧力を上回った場合に、所定の方向に設けられた逆止弁を開放することである。この逆止弁は、油圧ピストンにおける両シリンダ室が間接的に連通するように配置されている。この場合、一方のシリンダ室と他方のシリンダ室を連通させるために、切換装置を介した接続を行うのが好ましい。さらに、他の形態としては、逆止弁の開口部近傍において一方のシリンダ室から他方のシリンダ室への直接接続されるような接続が考えられる。
上記2つの形態は、得るべき油圧回路に対する境界条件に依存して決定される。また、内部に切換装置が設けられたシリンダヘッドが、複数の油圧管路を設けるための十分な空間を提供すれば、本発明の一実施形態により、油圧切換装置を介した間接的な接続が構成できる。さらに、漏れが少ない際に、できる限り迅速な一方のシリンダ室から他方のシリンダ室への作動油の移動を達成したい場合には、これら2つのシリンダ室を逆止弁を介して直接的に接続すればよい。
また、油圧切換装置は付勢されており、このような付勢の方法としては、油圧式、機械式若しくは機械油圧式で行うか、又は電気式、磁気式若しくは電磁式で行うことが考えられる。ただし、大量の作動油を扱う場合には、油圧式が使用される。また、機械式の場合には、調整を一度してしまうと、さらにそれを調整することができない。そして、電気式及び磁気式のものは、内燃機関の車両制御装置に使用される。これにより、ソフトウェアに応じた制御が可能となっている。
本発明の一実施形態によれば、逆止弁のうち1つが、油圧切換装置における油圧が作用する高圧ポートから油圧切換装置における出口ポート側に接続されるよう配置されている。この実施形態によれば、油圧切換装置の出口ポート側は、油圧ピストンにおける1つのシリンダ室と連通している。このような実施形態は、かなりコンパクトなものであり、簡易かつ単純な点で魅力的なものである。
また、本発明の他の実施形態によれば、油圧ピストンの変位方向は、油圧制御された弁によって調整可能である。そして、油圧速度について安定したシステムは、その戻し循環路によって達成されている。
また、本発明の他の実施形態によれば、油圧により制御される弁は、一方のシリンダ室からもう一方のシリンダ室へ油圧を作用させるように機能する。なお、この場合も、油圧的な依存性が油圧回路の安定性に寄与する。
さらに、特許文献13に開示されていない知識によって、逆止弁がいった意識のバンドによって油圧切換装置に接続された統合部材を得ることが可能である。
また、弁とカムシャフトタイミングアジャスタを、中央に位置する弁を有する1つのカムシャフトタイミングアジャスタに統合すれば、更なる統合が可能である。この中央に位置する弁は、ここでは、カムシャフトタイミングアジャスタの軸方向中心部又は軸方向延長部に設けられている。この中央に位置する弁あるいはこの構成は、減圧弁、逆止弁又は二方向弁を含んだものとなっている。そして、本発明により、車両技術者又は油圧技術者が、カムシャフトタイミングアジャスタ内に例えば1つの減圧弁及び3つの逆止弁を設けるなど、選択的に本発明を実施できるよう適当な部材を選択することが可能である。
また、本発明の他の実施形態によれば、油圧回路が、3つの弁を備えた部分油圧回路を含んで構成されている。なお、これら3つの弁は、2つの供給管路と2つの戻し管路を選択的に閉鎖又は開放する機能を担うものである。
さらに、油圧回路を弁として構成することも可能である。すなわち、この弁は、油圧回路として機能するものであり、特に回転式電動機型のカムシャフトタイミングアジャスタにおいて、変動トルク及び一方向へのトルクとして生じ、当該弁の高圧ポート側に伝達されるトルクの変化を油圧源からの油圧と共に伝達する。
カムシャフトタイミングアジャスタに使用する典型的な弁としては、4つのポートを備えたものが考えられる。このポートのうち1つは直接的又は間接的に連続的に油圧を発生する油圧源に接続された高圧ポートであり、他のうちの1つはオイルパンに連通したタンクポートである。そして、油圧ピストンのシリンダ室に連通した負荷ポートは、油圧ピストンの位置に応じて弁内で交互に開放又は閉鎖されるようになっている。なお、弁は、トルクの変化なしに油圧を断続的にシリンダ室の1つに供給する。
また、油圧回路内において変動トルクのうち負の要素に起因する更なる油圧が発生する。変動トルクのうち負の要素に起因するこの油圧は、常に、少なくとも逆止弁を介して逃がすことが可能となっている。そして、この逃がされた油圧は、第2の負荷ポートへ伝達される。なお、油圧切換装置若しくは弁の高圧ポートからの油圧の作用は、大部分の時間は適当な負荷ポートへ供給されるため、上記のような状態は通常の状態ではなく特別な状態である。
さらに、油圧回路内部では、連続的な油圧を超えて油圧の更なる利用が行われる。そして、逆止弁から分岐したバイパス管路は、負の変動トルク利用している一方、油圧ピストンの選択された中立位置によって中立位置調整が行われるようになっている。また、好ましい強力な他の油圧源の利用のほかに、戻し接続部により、制御特性及び調整速度を安定させたり改良したりすることが可能である。
特に、変動トルクの負の要素の伝達には2つの逆止弁が使用され、これら逆止弁は、変動トルクの負の要素によって生じる圧力(上記式によって算出可能)が高圧ポートにおける圧力を上回った場合に、作動油が弁の高圧ポートから負荷ポートへ流れるのを防止するように配置されている。この逆止弁は、いわば一方向絞り弁(Richtungsdrosseln)として機能する。このような観点からいえば、2つの切換状態を備えた弁は、これが本発明による逆止弁と同様の機能を果たすべきときには、本発明による逆止弁としても使用されることができる。なお、特に好ましい形態(Band)の代わりに、逆止弁の機能が失われない限り、従来周知の技術を用いることも可能である。
ところで、本発明の好ましい特徴は、弁を特にバネによって付勢するとともに、弁全体をカートリッジ弁として形成したことである。このカートリッジ弁は、カムシャフトタイミングアジャスタの代わりにカムシャフトカートリッジ弁と呼ばれる。特に好ましいのは、逆止帯として形成された逆止弁である。この逆止帯はリング状に形成されており、この逆止帯の留め具によって弁が開閉動作する。また、このカートリッジ弁は、逆止弁を有する統合された部材を形成する。そして、カートリッジ弁内のすべての交差結合は、十字孔及び凹部によってスリーブ及びピストンに設けられている。
ところで、油圧式のプランジャは2つ又は3つの切換位置を占めることが可能に形成されており、切換位置範囲が実際に物理的に存在する。また、弁は切換弁として形成されており、プランジャの積極的な制御なしに付勢によって生じる第1の位置は開放位置である。これは、パラレル型切換部として機能する。ここで、パラレル型切換部とは、高圧ポートPが第1の負荷ポートAに連通していることを意味する。また、第2の負荷ポートは、タンクポートに連通している。そして、高圧ポートPが第2の負荷ポートBに連通し、第1の負荷ポートAがタンクポートTに連通する場合には、開放位置でクロス型切換部となっている。
パラレル型切換部となっている開放位置及びクロス型切換部となっている開放位置は、2つ又は3つの切換位置のうち2つを占めている。そして、3つの切換位置がある場合のもう1つの切換位置は、閉止位置となっている。なお、この閉止位置を、プランジャにおいて、2つの開放位置の間に設けることが考えられる。また、3つより多くの切換位置をプランジャに沿って設定することも可能である。
本発明の一実施形態によれば、第1の逆止弁を、第1の負荷ポートの圧力ピークが当該逆止弁によって逃がされるように設けられている。この場合、第2の逆止弁は、第2の負荷ポートの圧力ピークが当該逆止弁を介して逃がされるように設けられている。そして、第3の逆止弁がポンプ保護弁として形成されている。ポンプを保護するために、1つ又は2つの逆止弁が互いに逆方向に流れを許容するよう弁に配置されている。したがって、両逆止弁のうちいずれかは常に開放されている。なお、弁は、内燃機関のシリンダヘッド又はカムシャフトタイミングアジャスタ自体に取り付けられている。
入れ子式のピストン構成から成る公知のバイパス構造に対して、本発明は、バイパス管路が切換装置又は所定の弁を介して延設されている。このような構成によれば、部品点数をかなり削減することが可能であるとともに、弁の内部で容易に形成可能なピストン構造が得られる。他社で既に行われたような摺動部材の内部に更に摺動部材を設けるようなことのないように、パッシブに動作するシステムが得られた。なお、このシステムは、外部からの影響を受けずに動作する。
一方、このシステムを、必要に応じて例えば別の制御弁による影響を受けるように構成することも可能である。また、力又はトルクによって生じる圧力ピークの絶対値は、具体的な制御性には何ら影響を与えることはない。そのため、制御特性は向上する。さらに、システム内における差圧も重要である。そして、本発明においては、従来公知のもののほか、結局のところ流れ方向に影響を与える適当な構成は逆止弁であると解することができる。
本発明によれば、できる限り動作パラメータに依存することなく常にほぼ一定の高い油圧ピストンの調整速度を有しつつ高い制御特性を有するとともに、内燃機関のポンプへの負荷を低減し、低排気量エンジンに組み付け可能である油圧システムを提供することが可能である。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、カムシャフトタイミングアジャスタにおいて測定された変動するトルクを例えば様式化して示したものである。ここで、X軸は時間であり、図示の例では40msまで示されている。また、Y軸はトルクであり、目盛は、単位をNmとして10の指数で示されている。
図1から分かるように、トルクは、一定ではなく常に変化する。このような変化は、振動特性、カムシャフト位置、内燃機関の点火タイミング、吸排気弁の開弁タイミングなどによって決まってくる。また、総トルクMは、その負の部分M−及び正の部分M+を合成したものとなっている。
ここで、内燃機関においては、増大したトルクのみ生じる状態が起こることがある。この場合、符号の逆転は生じないため、カムシャフトタイミングアジャスタのM+又はM−のみを測定すればよい。
また、内燃機関の動作中には、増大したトルク(M+のみ又はM−のみ)の段階並びに負の部分及び正の部分が生じる変動トルクの段階が生じる可能性がある。カムシャフトタイミングアジャスタが増大したトルクの段階にある限り、トルク(又は力)が制御の質の向上に使用されることはない。
一方、負の部分及び正の部分が生じる変動トルクの段階においては、逆符号のトルクを効果的に使用することが可能である。このことから、自身の積極的な影響なしに逆符号のトルクをできるだけ有効に使用可能な油圧回路が望まれている。そして、この油圧回路によって、図示の250Nmをなくすことが可能となる。
図2〜図6には本発明の各実施形態が示されており、各実施形態は、各図に示された油圧回路(特にカムシャフト用油圧回路)の設定における具体的な条件に依存するものである。また、各図において、同様の部材又は同様の機能を有する部材は、図2〜図6に示す実施形態において同じ符号を用いて示されている。さらに、図が煩雑となるのを避けるため、各実施形態においてはすべての部材について図示せず、また、これら部材についての説明も、一度したものについては適宜省略する。
<実施の形態1>
本実施の形態が図2に示されており、この図2には、特にカムシャフトタイミングアジャスタ100としての油圧ピストン3を備えた油圧回路1が示されている。このカムシャフトタイミングアジャスタ100は少なくとも第1のシリンダ室A及び第2のシリンダ室Bを備えており、通常、これらシリンダ室A,Bは繰り返し交互に動作する。
また、第1の供給管路28及び第2の供給管路30が設けられており、これらは、切換装置10の二次側からカムシャフトタイミングアジャスタ100へ到達している。なお、これら第1及び第2の供給管路28,30の長さについては、切換装置10が内燃機関における比較的遠い位置にあるか、あるいは切換装置10及びカムシャフトタイミングアジャスタ100が所定の部材に統合されているかに応じて適宜設定すればよい。
そして、バネ32により付勢されつつ電気的に制御されるプランジャ64によって調整される切換装置10の一次側には、圧力供給管路34に接続された高圧ポートPと、オイルパン7に連通したタンクポートTとが設けられている。その一方、第1の負荷ポートA1及び第2の負荷ポートB1が設けられている切換装置10の二次側には、例えば分岐管路によって第1の逆止管路16及び第2の逆止管路18が接続されている。
この第1の逆止管路16は第1の逆止弁12を備えており、第2の逆止管路18は第2の逆止弁14を備えている。また、これら第1及び第2の逆止弁12,14は、圧力供給管路34に接続されている。ここで、第1の逆止管路16は第1の負荷ポートA1に接続され、第2の逆止管路18は第2の負荷ポートB1に接続されている。なお、圧力供給管路34には、第1及び第2の逆止弁12,14並びに第1のポンプ保護弁44からの流れが合流する合流点が設けられている。
これら第1及び第2の逆止弁12,14並びに第1のポンプ保護弁44は、合流点に関してオープンなスペースに配置されている。また、第1のポンプ保護弁44の流入側には、油圧ポンプ5に接続された第3の供給管路36が設けられている。
しかして、本実施の形態においては切換装置10として4ポート3位置型切換弁60が設定されており、この4ポート3位置型切換弁60は、クロス型切換部50における開放位置、閉止位置52及びパラレル型切換部54における開放位置を有している。ここで、プランジャ64への非通電時には、バネ32が切換装置10における油圧ピストンをパラレル型切換部54における開放位置へ付勢するようになっている。なお、これ以外にも、弁の構造に応じて、バネによって油圧ピストンを他の位置へ付勢するようにしてもよい。
そして、油圧ポンプ5が十分に作動すると、第1のポンプ保護弁44が開放され、作動油がオイルパン7から切換装置10を通って第1のシリンダ室Aへ供給される。この際、同時に第2のシリンダ室Bの容積は減少することになる。また、プランジャ64により切換装置10における油圧ピストンが調整され、4ポート3位置型切換弁60がクロス型切換部50における開放位置へもたらされた場合、第1のシリンダ室Aから流出する作動油が第1の負荷ポートA1を通ってタンクポートTへ流通する一方、油圧ポンプ5によって送出される新たな作動油が第2のシリンダ室Bへ供給される。これにより第2のシリンダ室の容積が増大する一方、これに伴い第1のシリンダ室Aの容積が縮小する。
ところで、カムシャフトタイミングアジャスタ100が通常の調整以外にトルク負荷又は力の負荷を受けるとともに、この負荷が調整を補助するような場合には、各逆止弁12,14が開放される。また、第1のポンプ保護弁44は圧力の増大に伴い閉鎖される一方、第1及び第2の逆止弁12,14は力の負荷によって開放されるようになっている。なお、油圧管路の長さのために、切換装置10における位置の即時の交互の切換はなされないが、非常に迅速な切換は可能である。
<実施の形態2>
図3には、本発明の第2の実施の形態が示されている。本実施の形態においても切換装置10として弁が用いられており、この弁の一つのポートは、第3の供給管路36を介して油圧ポンプ5に直接接続されている。他方、この4ポート3位置型切換弁60である切換装置10のもう一つのポートは、オイルパン7に連通している。
ここで、4ポート3位置型切換弁60は、プランジャに電力が供給されていないか、わずかに供給されている状態におけるバネ32の付勢力によってもたらされるパラレル型切換部54における開放位置と、閉止位置と、クロス型切換部50における開放位置とを有している。また、切換装置10は、その二次側において、逆止弁である第1及び第2のポンプ保護弁44,46及び4ポート2位置型切換弁62における油圧制御式のプランジャに接続されている。
しかして、供給用の絞り弁である第1の絞り弁38及び第2の絞り弁40が設けられており、これら第1及び第2の絞り弁38,40と切換装置10の接続は、第1の絞り弁−切換弁接続管路70及び第2の絞り弁−切換弁接続管路72を介してなされている。また、第1及び第2のポンプ保護弁44,46は、第1の逆止弁12及び第2の逆止弁14と共に作動油を4ポート2位置型切換弁62の高圧ポートPへと案内する。
ここで、この4ポート2位置型切換弁62の4つのポートは、圧力供給用の高圧ポートP、オイルパン(タンク)7に連通したタンクポートT並びに第1及び第2の負荷ポートA1,B1となっている。これら第1及び第2の負荷ポートA1,B1は、第1及び第2の供給管路28,30を介して油圧ピストン3あるいはカムシャフト102が機械的に固設されているカムシャフトタイミングアジャスタ100の第1及び第2のシリンダ室A,Bへ接続されている。
これら第1及び第2のシリンダ室A,Bも第1及び第2の逆止管路16,18に接続されており、これら第1及び第2の逆止管路16,18における第1及び第2の逆止弁12,14は、互いに逆方向への作動油の流通を許容するように設けられている。なお、各供給管路内に設けられた第3の絞り弁42は、作動油をオイルパン7方向へ流通させるものである。
すなわち、油圧回路1は、4つの逆止弁に加えて、機械的に付勢されつつ電気的に調整可能な4ポート3位置型切換弁60及び両方向から油圧制御される4ポート2位置型切換弁62を含んで構成されている。また、切換装置10及びその3つの切換位置(パラレル型切換部54における開放位置と、閉止位置と、クロス型切換部50における開放位置)によってカムシャフトタイミングアジャスタ100の位置が決定されることになる。
ところで、カムシャフトの早められたタイミングあるいは遅延されたタイミングがクランクシャフト又は他のカムシャフトに対して調整されていれば、切換装置10は閉止位置52にとどまることになる。また、油圧ポンプ5から見た油圧回路1における第1及び第2の絞り弁38,40の向こう側の部分には油圧ポンプ5が接続されておらず、第1及び第2のポンプ保護弁44,46は閉鎖状態を維持したままとなっている。そして、カムシャフトタイミングアジャスタ100を油圧ポンプ5から見た油圧回路1における第1及び第2の絞り弁38,40の向こう側の部分に統合させると、各ポンプ保護弁44,46が閉鎖状態にあることから、作動油のリークはほとんど生じない。
一方、カムシャフト102の外部トルクに変動が生じた場合には、第1及び第2の逆止弁12,14のうちいずれかが開放され、一方のシリンダ室からもう一方のシリンダ室への作動油の移動がなされるようになっている。また、4ポート2位置型切換弁62及び油圧制御されるプランジャ66の位置によって、第1及び第2のシリンダ室A,Bのうちいずれかへの油圧による負荷が軽減されるようになっている。
<実施の形態3>
図4及び図5には、油圧ピストン3として形成されたカムシャフトタイミングアジャスタ100を備えた油圧回路1の本発明による2つの互いに類似した実施形態がそれぞれ示されている。
図4における油圧回路1は、カムシャフト102の位相を変化させるカムシャフトタイミングアジャスタ100又は油圧ピストン3の油圧回路の概要を示している。このカムシャフトタイミングアジャスタ100は流体が互いに流出入される第1及び第2のシリンダ室A,Bを備えており、これら第1及び第2のシリンダ室A,Bは、カムシャフト102を早めのタイミング又は遅めのタイミングに調整できるよう第2のシリンダ室Bにあっては第1の供給管路28を介して、第1のシリンダ室Aにあっては第2の供給管路30を介して互いに異なる圧力レベルで油圧源に接続されている。なお、第1及び第2のシリンダ室A,Bに接続された第1及び第2の供給管路28,30は、漏れを低減し、システム全体における圧力損失も低減するものである。
また、内部に第1及び第2の逆止弁12,14を備えた第1及び第2の逆止管路16,18は、一方のシリンダ室からもう一方へのシリンダ室へのパッシブで自動的な作動油の入換えが可能となるよう第1及び第2の負荷ポートA1,B1から第1及び第2の供給管路28,30へ作動油を流通させる。
ところで、切換装置10は、中立位置かつ開放位置であるクロス型切換部50と同様に開放位置であるパラレル型切換部54との間で切換可能なバネ32で付勢された4ポート2位置型切換弁として形成されている。一方、この切換弁におけるプランジャ66は、第1及び第2の減圧弁22,24によって油圧式に操作されるようになっている。
図4に示す実施形態では還流部に第1及び第2の絞り弁38,40が配置されており、これら第1及び第2の絞り弁38,40は、油圧発生装置である油圧ポンプ5及び第2の減圧弁24の間で、当該第1及び第2の絞り弁38,40に接続された第1及び第2の逆止管路16,18並びに第1及び第2の供給管路28,30と、カムシャフトタイミングアジャスタ100と共に配置されている。
また、システム全体における作動油の還流は、第2の減圧弁24(図4)あるいは第1の減圧弁22(図5)、第3の絞り弁42及び切換装置10からオイルパン7へ至るようになっている。
なお、第2の減圧弁24はバネ33によって付勢されており、第1のポンプ保護弁44は逆止弁として油圧ポンプ5を保護するものである。また、特に図4に示す実施形態は、4ポート2位置型切換弁である切換装置10及び複数の逆止弁12,14,44をカムシャフトから離間した位置でカムシャフトタイミングアジャスタに統合させたものである。
図4に示す実施の形態では、切換装置10は、一方でバネ32で付勢された4ポート2位置型切換弁として形成されている。この4ポート2位置型切換弁62の2つの位置とは、パラレル型切換部54における開放位置とクロス型切換部50における開放位置である。また、この4ポート2位置型切換弁のプランジャ66は油圧制御式となっている。そして、高圧ポートPは、内燃機関のオイルパン7へ開口している。
また、第1及び第2の供給管路28,30を介して油圧ピストン3の第1及び第2のシリンダ室A,Bに接続された第1及び第2の負荷ポートA1,B1は、第1及び第2の逆止弁12,14を備えた第1及び第2の逆止管路16,18を介して圧力供給管路34における合流点へ接続されている。ここで、圧力供給管路34は、作動油を4ポート2位置型切換弁62における高圧ポートPへ案内するものである。
ところで、油圧回路1の回路図は更に逆止弁である第1のポンプ保護弁44を備えており、この第1のポンプ保護弁44は、第3の供給管路36におけるカムシャフトタイミングアジャスタ側から見た第1及び第3の絞り弁38,42の手前に設けられている。また、第1の絞り弁−切換弁接続管路70が第3の供給管路36から第2の減圧弁24まで延設されている。なお、この第2の減圧弁24は、バネ33によって中立位置に付勢保持されている。
そして、第1の絞り弁−切換弁接続管路70及び第3の供給管路36には油圧ポンプ5によって作動油が供給されるようになっている。また、第2の減圧弁24はエンジンブロック側に設けられている。さらに、第2及び第3の絞り弁40,42が、油圧制御されるプランジャ66に対して油圧を作用させるようになっている。
ここで、第3の絞り弁42もオイルパン7方向へ開口しており、油圧回路1には、作動油をオイルパン7へ流出させる位置が4箇所設けられている。すなわち、この4箇所とは、4ポート2位置型切換弁62、それぞれ第3の絞り弁42を介した第1の絞り弁38及び第2の絞り弁40の下流並びに第2の減圧弁24である。なお、4ポート2位置型切換弁62は、2つの切換位置を有しているが、閉止位置52を有していない。
しかして、あるトルクがカムシャフトタイミングアジャスタ100に作用すると、第1のシリンダ室A又は第2のシリンダ室Bの容積は減少し、これらのうちいずれかから流出した作動油は第1の供給管路28と第2の逆止管路18(及び第2の逆止弁14)を通って圧力供給管路34における合流点へ至る。これとほぼ同時に、第1のポンプ保護弁44が閉鎖され、油圧ポンプ5の作用が油圧回路1に及ばないようになる。
したがって、最高圧力は、油圧ポンプ5を破損させるようには作用せず、4ポート2位置型切換弁62あるいは切換装置10を介し、プランジャ66の位置に応じて第1のシリンダ室A又は第2のシリンダ室Bへ作用する。それゆえ、減圧弁を調節することにより制御精度を調節することが可能である。
ところで、図5に示す油圧回路1は、図4に示すものとほぼ同じであるが、一方でバネ32により付勢されもう一方で電気的に制御されるプランジャ64により制御される第1の減圧弁22についてのみ図4のものとは相違する。また、図5に示す油圧回路1の機能も、車両制御装置あるいはエンジン制御装置によって切換弁の位置が電気的に切り換えられる点を除いて同様である。他の部材については、図4についての説明において言及している。
<実施の形態4>
図6には、図7に示すような構造例に類似し、カムシャフトタイミングアジャスタ100に統合されたコンポーネントとしての油圧回路1が示されている。
通常はあまり用いないオイルパン7方向へ開口した第3の絞り弁42を有する第1及び第2の絞り弁38,40としての流通部により、図6に示す本実施の形態においては切換装置10までのすべての部材がカムシャフトタイミングアジャスタ100に取り付けられていることが分かる。
しかして、バネ32によって中立位置に付勢された4ポート3位置型切換弁60としての切換装置10からカムシャフトタイミングアジャスタ100へ第1の絞り弁−切換弁接続管路70及び第2の絞り弁−切換弁接続管路72が延設されており、これら第1及び第2の絞り弁−切換弁接続管路70,72は、カムシャフトタイミングアジャスタ100内における第1及び第2のポンプ保護弁44,46の手前で第1の油圧制御管路74と第2の油圧制御管路76に分岐されている。
上記4ポート3位置型切換弁60は、クロス型切換部50における開放位置、パラレル型切換部54における開放位置及び閉止位置52を備えており、中立位置においてパラレル型切換部54における開放位置を占めている。
また、2つの2ポート2位置型切換弁26の間が接続されていることにより、油圧ポンプ5からカムシャフトタイミングアジャスタ100の第1のシリンダ室A又は第2のシリンダ室Bへの作動油流入方向が交互に開放されている一方、もう一方の弁は、作動油がオイルパン7へ排出されるよう開放されている。
また、圧力逃がし調整弁56は、切換装置10の切換位置に応じて、第1及び第2の逆止管路16,18のいずれかが油圧の供給を受けている第1のシリンダ室A又は第2のシリンダ室Bに接続されるよう両側から油圧によって付勢されている。さらに、逆止弁13,15は、管路からシリンダ室への圧力が所定圧力以上に上昇した場合に、圧力逃がし調整弁56と共に、容積が減少する側のシリンダ室から容積が増大する側のシリンダ室へカムシャフトによる圧力あるいはトルクの脈動の低減を移行させるために管路内からシリンダ室への油圧通路を開放するものである。
ところで、図7には本発明によるカムシャフトタイミングアジャスタ100の油圧回路の構造がカムシャフト102と共に示されており、このカムシャフト102の逆側にはカムシャフトタイミングアジャスタ100における特にロータ108の軸方向延長部20が設けられている。
このロータ108はロータ軸受114に接続されており、このロータ軸受114は、翼状部材104及び軸方向延長部20を備えたロータ108よりも小さな径に設定されている。また、このロータ軸受114内にはロータリジョイントが統合されており、このロータリジョイントは回路図において第1の絞り弁38として示されている。そして、回転流通部、すなわちロータ軸受114の開口部は、第1及び第2の油圧制御管路74,76並びに第1及び第2の絞り弁−切換弁接続管路70,72に接続されている。
また、幾つかの供給管路及び制御管路は、翼状部材104に接続されておらず、軸方向延長部20へ接続されている。この軸方向延長部20は、円筒状に切り取られた形状を有しており、第1及び第2のポンプ保護弁44,46並びに2ポート2位置型切換弁26を収容するための空間がそのほぼ中央部(好ましくは重心)に形成されている。
しかして、図6に示す油圧回路1によれば、各管路はキャップ部から翼状部材104並びに第1及び第2のシリンダ室A,Bへと延設されている。幾つかの翼状部材104には逆止弁13,15が設けられており、これら逆止弁13,15は、カムシャフトタイミングアジャスタ100における一方のシリンダから他方のシリンダへの作動油の移動を特に圧力逃がし調整弁56と共に解放するものである。さらに、他の幾つかの翼状部材104には締結用開口部106を設けることができる。そして、第3のタイプの翼状部材104は他の機能はなく、中実に形成されている。
また、翼状部材104がウェブ110の前端面に対して当接している場合、第1及び第2のシリンダ室A,Bのうちいずれか(例えば第1のシリンダ室A)の容積が拡大している状態となっている。なお、「当接」とは、緩衝用チャンバ116及び廃棄物集積領域118による実際の接触がないことを意味している。
そして、翼状部材104の位置が最大たわみに達しない状態においては、作動油は、逆止弁(例えば逆止弁15)を通って例えば第2のシリンダ室Bから第1のシリンダ室Aへと流通する。この際、逆止弁はオーバープレッシャにより開放し、管路が解放される。また、場合によっては、例えば軸方向延長部20に配置された圧力逃がし調整弁56を介してカムシャフト102及びその吸排気逆止弁(不図示)からのインパルスを使用して作動油のエネルギーを制御精度向上に応用することも可能である。
そして、油圧ピストン3、特にカムシャフト102を備えた図6に基づくカムシャフトタイミングアジャスタ100の他の実施形態は、統合をもたらす構成を詳細に示している。第1〜第3の絞り弁38,40,42は、図6において4ポート3位置型切換弁60として示された切換装置10の上方に示されている。通常、カムシャフトタイミングアジャスタ100の位置は、4ポート3位置型切換弁60のプランジャ64をバネ32に対して電気的に制御することによって調整されている。
そして、この調整された位置、すなわちクロス型切換部50における開放位置、閉止位置52又はパラレル型切換部54における開放位置に応じて油圧ポンプ5からの作動油を通じて圧力が2つの2ポート2位置型切換弁26のうちいずれかを介して第1のシリンダ室A又は第2のシリンダ室Bへ供給されることになる。なお、これら2つの2ポート2位置型切換弁26は、交互に開放されて流通位置にもたらされる。
ここで、2つの2ポート2位置型切換弁26のうちいずれかが開放されてこの2ポート2位置型切換弁26における管路が開放されると、もう一方の2ポート2位置型切換弁26によって同時にこの2ポート2位置型切換弁26における管路が閉鎖されるようになっている。
また、それぞれ第1及び第2の絞り弁−切換弁接続管路70,72に接続された第1及び第2の油圧制御管路74,76はプランジャ64の位置制御に使用され、これら第1及び第2の油圧制御管路74,76は第1及び第2のポンプ保護弁44,46の手前と第1及び第2の絞り弁38,40に接続されている。
さらに、圧力逃がし調整弁56は同様に2ポート2位置型切換弁として形成されており、そのピストンは、その両側にある第1及び第2の油圧制御管路74,76によって制御されている。そして、管路内の圧力比に応じて第1の逆止管路16又は第2の逆止管路18のいずれが開放されるかが決定される。
また、圧力逃がし調整弁56の下流側にはそれぞれ逆方向に流通を許容する逆止弁13,15が設けられており、これら逆止弁13,15は、圧力ピークを第1及び第2のシリンダ室A,Bのいずれかからもう一方のシリンダ室へ移行させるものである。そして、2つの2ポート2位置型切換弁26及び圧力逃がし調整弁56は、各逆止弁44,46,13,15と共にカムシャフトタイミングアジャスタ側で閉鎖されている。
なお、切換装置10として、当業者によってよく知られた通常の4ポート3位置型切換弁を用いることが可能である。また、制御精度向上は、カムシャフトタイミングアジャスタ、特に逆止弁13,15及びこれに付随する切換装置によって達成される。
図7には、図6に示す油圧回路1におけるカムシャフトタイミングアジャスタ100側の構造が示されている。カムシャフトタイミングアジャスタ100内にはロータ108が設けられており、該ロータ108の軸方向中央部はシリンダ状に延在し、ここに2ポート2位置型切換弁26、第1及び第2のポンプ保護弁44,46並びに圧力逃がし調整弁56が収容されるようになっている。
また、ロータ108はステータ112内において旋回運動し、該ロータ108の複数の翼状部材104内には幾つかの部品が設けられている。これら翼状部材104のうち2つは逆止弁13,15を備えており、他のうち1つは、例えば特許文献14(Hydraulik-Ring GmbH)に記載されているような慣用の締結ピンのための締結用開口部106を有している。
そして、カムシャフトタイミングアジャスタ100のロータ108内には、第1及び第2の逆止管路16,18、第1及び第2の油圧制御管路74,76並びに第1及び第2の絞り弁−切換弁接続管路多数70,72を当該ロータ108内で組み立てるための管路が設けられている。なお、第1及び第2のポンプ保護弁44,46、2ポート2位置型切換弁26並びに圧力逃がし調整弁56は軸方向延長部20に設けられている。
カムシャフトタイミングアジャスタ100における各逆止弁及び弁の配置の代わりに、図8a〜図8cに示すように1つの大きな機能群を弁200内に形成することができ、図8aにおいて構造的に示した弁200は図9に示すものと類似したものとなっている。これら図8a〜図8cは、同じ弁のそれぞれ異なったプランジャ及びピストンの位置を示しており、この弁200は、磁石部218及び油圧部220を含んで構成されている。これは、本発明の一実施形態を達成するために、慣用の磁石部218をこれに対応する油圧部220に設けたものである。
選択的に油圧式又は電気式で制御されるプランジャ(ここでは例えば電気的に制御されるプランジャ64)は、油圧ピストン202をバネ32に抗して摺動させるようになっている。このバネ32は作動油中に設けられており、作動油は、このバネ32を貫流し、タンクポートTを通ってオイルパン7へ至る。なお、この作動油は、排出開口部224を通って油圧ピストン202の中空室226内へ導入される。
第1及び第2のシリンダ室A,Bそれぞれの接続部は、第1の負荷ポートA1又は第2の負荷ポートB1を備えており、これら第1及び第2の負荷ポートA1,B1のいずれかが帯状の逆止弁204,208に取り付けられている。また、油圧ピストン202のエッジ部において第1及び第2の負荷ポートA1,B1が選択的に切り換えられるようになっている。弁200の油圧部220のほぼ中央に配置された高圧ポートPにはスリーブ210の外部でフィルタ216が設けられており、このフィルタ216の下部には帯状のリング部材206が配置されている。なお、このリング部材206は、逆止弁として帯状の逆止弁204,208と同様に機能するものである。
ところで、第1のシリンダ室Aを介して帯状の逆止弁(リング)にオーバプレッシャが生じた場合には、逆止弁は油圧ピストン202への通路を開放するようになっている。一方、帯状の逆止弁(リング)206から成るポンプ保護弁404は油圧源との連通が遮断されるようになっている。なお、帯状の逆止弁204,208及びリング部材206は、弁の外面部212の下方に配置されている。
連通した流路を形成するよう自身の外縁部における主要部に沿って中空となっている油圧ピストン202の位置に応じて、圧力ピークを第1のシリンダ室Aから第2のシリンダ室Bへ移行させることも可能である。また、図9に示すような弁200の非常にコンパクトな形成は、本発明によるカートリッジ弁214の洗練された構成を示している。なお、カートリッジ弁214は、通常の内燃機関のシリンダヘッドの開口部に螺着されるものである。
図9における4ポート2位置型切換弁62については、図2〜図6に関連して既に類似の部材について説明されており、図8a〜図8cを参照すれば容易に理解し得るものである。
しかして、図10には高圧ポートP、タンクポートT並びに第1及び第2の負荷ポートA1,B1を備えた4ポート3位置型切換弁60が記載されており、この3位置は、クロス型切換部50における開放位置、閉止位置52及びパラレル型切換部54における開放位置である。
この4ポート3位置型切換弁60のピストンは、電気的に制御されるプランジャ64によりバネ32に抗して摺動する。また、例えば帯状の逆止弁204,208及びリング部材206、第1及び第2の逆止弁12,14並びに第2及び第3のポンプ保護弁46,47によって実現されるように、図10に示す弁を図8a〜図8cに示すような弁とすることも可能である。なお、第2及び第3のポンプ保護弁46,47並びに第1及び第2の逆止弁12,14は、互いに逆方向への流れを許容するように構成されている。
また、第1及び第2の逆止弁12,14は、高圧側でなく低圧側であるタンクポートT側に圧力ピークが生じた際に第1の負荷ポートA1と第2の負荷ポートB1の間を連通させるものである。そして、この瞬間に第2及び第3のポンプ保護弁46,47が閉鎖され、例えば油圧ポンプ5である油圧源は切り離されて、カムシャフトタイミングアジャスタ100の第1のシリンダ室Aと第2のシリンダ室Bの間で第1及び第2の逆止弁12,14を介して調圧がなされることになる。
ところで、図11に示すようにバネ32及び電気的に制御されるプランジャ64を備えた4ポート3位置型切換弁60は図10に示すものと類似したものであり、流通方向を制限しつつ一方のみ開放された第1及び第2の逆止弁12,14並びに第1のポンプ保護弁44は、実際の油圧ピストン202から離して配置されているとともに、直列に配置されている。
また、このような油圧ピストン202は、より多くのクロス型の接続部を第1の負荷ポートA1、第2の負荷ポートB1、高圧ポートP及びタンクポートTの間に備える必要がある。そして、第1及び第3の切換位置においては、高圧ポートPが少なくとも2つの流出側接続部に連通している。さらに、高圧ポートP及びタンクポートTは、同様に反対側の接続部すなわち第1及び第2の負荷ポートA1,B1に接続されている。
図12にも4ポート3位置型切換弁60が示されており、その第1及び第2の逆止弁12,14は負荷ポート側には設けられておらず、高圧ポートPの側にのみ設けられている。また、図11と図12を比較すると、第1のポンプ保護弁44の配置が異なることにより、該第1のポンプ保護弁44が高圧ポートPに保持されている場合に、弁装置200の油圧ピストン202の位置によって内部における他の接続がなされる。
この4ポート3位置型切換弁60については、第1及び第2の負荷ポートA1,B1から見て、これらが高圧ポートP及びタンクポートTに二重に接続されている。ここで、クロス型切換部50における開放位置とパラレル型切換部54における開放位置は、閉止位置52の両側に位置している。図11に示すものを構成する際には、上記のような配置は直接適用することは適当でない。
図13は従来のカムシャフトタイミングアジャスタの制御誤差と本発明によるシステムの制御誤差の比較を示すグラフであり、y軸に制御誤差が示されており、x軸にエンジン回転数が示されている。これには、750rpm、1000rpm、2000rpm及び4000rpmの異なったエンジン回転数が示されており、本発明による場合には比較的高いエンジン回転数において通常1°である誤差が2°となっている。一方、閉止方向への逆止弁が設けられていないと、制御誤差は例えば6°にもなってしまう。
上記説明したものは、例えば入力されたトルク又は外部からの力によって引き起こされる迅速な一方のシリンダ室からもう一方のシリンダ室への作動油の移動によりカムシャフトタイミングアジャスタシステムを安定化しつつパッシブに作動する当該カムシャフトタイミングアジャスタシステムがカムシャフトタイミングアジャスタ内又はカムシャフトタイミング調整弁内に適当に配置された逆止弁及び幾つかの逆止管路によって構成されるような様々な実施形態を示すものである。
これによれば、可動部材の点数を削減することが可能であるとともに、絶対的な圧力を低下させることも可能である。また、本発明による油圧回路は、供給される油圧との差圧で動作するものである。特にカムシャフトタイミングアジャスタに統合若しくは部分的に統合された比較的短い管路により、大量の作動油を供給する必要も生じない。さらに、図示の油圧回路は、油圧切換弁内に多数設けられた簡易に構成可能な逆止弁によってカムシャフトタイミングアジャスタの角度調整速度を均等化することが可能である。
すなわち、少ない可動部材で十分であり、故障しづらく容易に構成可能なシステムが構想されたものである。したがって、本発明は弁及び特に内燃機関のカムシャフトタイミングアジャスタの適当な油圧回路に適用され、これにおいて、高い制御精度を有し迅速に動作するカムシャフトタイミングアジャスタを実現するために、多数の逆止弁又は逆止弁のような機能を備えた二方向弁が配置されている。
トルク特性を示すグラフである。 本発明による油圧回路を示す図である。 本発明による油圧回路を示す図である。 本発明による油圧回路を示す図である。 本発明による油圧回路を示す図である。 本発明による油圧回路を示す図である。 本発明による油圧回路を示す図である。 帯状の逆止弁の第1の位置を示す図である。 帯状の逆止弁の第2の位置を示す図である。 帯状の逆止弁の第3の位置を示す図である。 本発明における切換装置の一形態を示す図である。 本発明における切換装置の一形態を示す図である。 本発明における切換装置の一形態を示す図である。 本発明における切換装置の一形態を示す図である。 従来のシステムと本発明のシステムとの制御誤差の違いを示すグラフである。
符号の説明
1 原動機付き車両用油圧回路
3 油圧ピストン
5 油圧ポンプ
7 オイルパン
10 切換装置
12 第1の逆止弁
13,15 翼状部材における逆止弁
14 第2の逆止弁
16 第1の逆止管路
18 第2の逆止管路
20 軸方向延長部
22 第1の減圧弁
24 第2の減圧弁
26 2ポート2位置型切換弁
28 第1の供給管路
30 第2の供給管路
32,33 バネ
34 圧力供給管路
36 第3の供給管路
38 第1の絞り弁
40 第2の絞り弁
42 第3の絞り弁
44 第1のポンプ保護弁
46 第2のポンプ保護弁
47 第3のポンプ保護弁
50 クロス型切換部
52 閉止位置
54 パラレル型切換部
56 圧力逃がし調整弁
60 4ポート3位置型切換弁
62 4ポート2位置型切換弁
64,66 プランジャ
70 第1の絞り弁−切換弁接続管路
72 第2の絞り弁−切換弁接続管路
74 第1の油圧制御管路
76 第2の油圧制御管路
100 カムシャフトタイミングアジャスタ
102 カムシャフト
104 翼状部材
106 締結用開口部
108 ロータ
110 ウェブ
112 ステータ
114 ロータ軸受
116 緩衝用チャンバ
118 廃棄物集積領域
200 弁(装置)
202 油圧ピストン
204,208 逆止弁
206 リング部材
210 スリーブ
212 弁(装置)の外面部
214 カートリッジ弁
216 フィルタ
218 磁石部
220 油圧部
224 排出開口部
226 油圧ピストンの中空室
404 ポンプ保護弁
A 第1のシリンダ室
A1 第1の負荷ポート
B 第2のシリンダ室
B1 第2の負荷ポート
M 総トルク
P 高圧ポート
T タンクポート

Claims (15)

  1. 少なくとも2つの互いに逆方向に作用するシリンダ室(A,B)を備えた油圧ピストンを有する原動機付き車両用油圧回路であって、前記シリンダ室に外力(F,F−,F+)が交互に(F+,F−)、又は一方向に(F+のみ若しくはF−のみ)作用するとともに、前記油圧ピストン(3)が前記シリンダ室(A,B)間の差圧によって移動し、該差圧が油圧ポンプ(5)のような油圧源から生じるよう構成された前記原動機付き車両用油圧回路において、
    切換装置(10)による油圧負荷に加えて、交互に作用する外力のうち、少なくとも1つの逆止弁(12,14)を開放することによって生じる負側に作用する力(F−)による油圧負荷を前記油圧ピストン(3)の移動に使用することを特徴とする原動機付き車両用油圧回路。
  2. 当該油圧回路をエンジンオイルで動作する内燃機関用の油圧回路として構成するとともに、その油圧ピストン(3)を、カムシャフト(102)からの力(F,F−,F+)が該油圧ピストンに作用する回転式のカムシャフトタイミングアジャスタとして構成したことを特徴とする請求項1記載の原動機付き車両用油圧回路。
  3. 前記負側に作用する力(F−)を、バイパスとしての前記逆止弁(12,14)を介して前記切換装置(10)の上流側手前に作用させるよう構成したことを特徴とする請求項1又は2記載の原動機付き車両用油圧回路。
  4. 前記負側に作用する力(F−)を、バイパスとしての前記逆止弁(12,14)を介して前記切換装置(10)の連続油圧供給側に作用させるよう構成したことを特徴とする請求項3記載の原動機付き車両用油圧回路。
  5. 前記逆止弁(12,14)を、前記油圧ピストン(3)における前記シリンダ室(A,B)のいずれかからの作動油を前記切換装置(10)の高圧側方向にのみ許容するよう構成したことを特徴とする請求項3又は4記載の原動機付き車両用油圧回路。
  6. 前記シリンダ室(A,B)を前記逆止弁(12,14)を介して互いに接続するとともに、拡大する側のシリンダ室(B,A)へ接続された供給管路内における圧力が交互に作用する力(F−)による圧力を上回った場合に、縮小する側のシリンダ室(A,B)から拡大する側のシリンダ室(B,A)へ前記逆止弁を介して作動油を供給するよう構成したことを特徴とする請求項1又は2記載の原動機付き車両用油圧回路。
  7. 前記シリンダ室(A,B)を前記逆止弁(12,14)を介して互いに直接接続したことを特徴とする請求項6記載の原動機付き車両用油圧回路。
  8. 前記切換装置の付勢を油圧式、機械式若しくは機械油圧式で行うか、又は電気式、磁気式若しくは電磁式で行うよう構成したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の原動機付き車両用油圧回路。
  9. 前記逆止弁(12,14)を、前記切換装置(10)の高圧ポート側(P)から該切換装置(10)のそれぞれ前記シリンダ室(A,B)へ接続された出口ポート側(A1,B1)へ向けて、閉止方向に接続したことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の原動機付き車両用油圧回路。
  10. 前記油圧ピストン(3)の変位方向を油圧制御された弁によって調整可能に構成したことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の原動機付き車両用油圧回路。
  11. 油圧制御された弁による圧力を前記シリンダ室(A,B)のいずれかからもう一方のシリンダ室へ供給することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の原動機付き車両用油圧回路。
  12. 前記逆止弁(12,14)を前記切換装置(10)に一体的に統合したことを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の原動機付き車両用油圧回路。
  13. 前記油圧ピストン(3)と前記切換装置(10)を一体的に統合するとともに、その軸方向中心部(9)又は軸方向延長部(20)に減圧弁(22,24)、前記逆止弁(12,14)又は前記切換装置(10)の二方向弁(26)を配置したことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の原動機付き車両用油圧回路。
  14. 油圧制御された少なくとも3つの弁を備えた部分油圧回路を含んで構成するとともに、該部分油圧回路によって、2つの供給管路及び2つの逆止管路の交互の閉止及び開放により前記負側に作用する力(F−)を利用可能としたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項又は請求項10〜13のいずれか1項に記載の原動機付き車両用油圧回路。
  15. 前記切換装置(10)による油圧負荷を、付勢された弁により行うよう構成したことを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の原動機付き車両用油圧回路。
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