JP2009528548A - 流動管路における空気流量計の配置構成 - Google Patents

Abstract

流動管路における空気流量計（１）の配置構成において、流動管路のケース部分に、空気流量計（１）を受容する受容穴が設けられている。この受容穴はフランジ（１２）によって取り囲まれている。空気流量計（１）はフランジ（１２）側に当接面（４）を備える台座（３）を有し、台座（３）をケース部分（１３）に固定するための固定手段が設けられている。空気流量計（１）の位置を正確に特定するため、台座（３）とケース部分（１３）とに、流動管路内で案内される流体流の流動方向に対し空気流量計（１）を遊びなしに位置決めするための手段が設けられている。

Description

本発明は、請求項１の上位概念に記載の種類の、流動管路における空気流量計の配置構成に関するものである。

空気流量計は、自動車エンジンのエンジン制御との関連で使用される。空気流量計はエンジンによって吸い込まれる空気量を検出するためのセンサとして用いられる。しかしながら、センサの測定結果はいくつかのファクタによって影響を受けることがあり、特に空気流の方向に対する位置によっても測定結果が影響を受けることがある。現在慣用されている配置構成の場合、空気流量計は当接面を備えた台座を有しており、当接面は空気流量計をフランジ上に取り付けたときに流動管路のケース部分に当接する。固定は、通常、台座に設けた孔を通じてねじを差込み、ねじをフランジ側方の孔にねじ込むことで行なわれる。このような固定手段において通常発生する公差のために、空気流量計の位置が所望の取り付け位置からずれるような特定の範囲があるが、これは測定結果に著しく影響し、よって提供されるセンサ信号に影響する。

本発明の課題は、流動管路における空気流量計の配置構成において、空気流量計の位置を正確に設定し、したがってセンサ信号のクオリティを著しく改善させることである。

この課題は、請求項１の構成を備えた、空気流量計の配置構成によって解決される。

本発明による配置構成により、空気流量計を受容穴に挿着する際、空気流量計は正確に位置決めされ、空気流量計の発生信号のクオリティを著しく改善させる。この正確な信号によりエンジン制御も改善され、最終的に内燃機関の排ガス値を改善させる。本発明において、「遊びなし」とは、空気流量計を取り付ける場合、空気流量計が正確に定義された位置を占めてこの位置で維持されることを意味している。

有利な構成では、遊びなしに位置決めするための手段として、正確な嵌め合いで心合わせ穴に係合する少なくとも１つの、好ましくは複数個の心合わせピンが設けられている。心合わせピンと心合わせ穴とは多大なコストを要せずにたとえば絞まりばめで製造可能であり、さらに、空気流量計を流動管路のケース部分に取り付ける際に心合わせピンと心合わせ穴とが自動的に互いに係合するという利点がある。部品をコンパクトにさせ、製造コストを低減させるには、心合わせピンがフランジの外縁に一体に成形されているのが合目的である。

本発明の他の構成によれば、心合わせ穴は台座の当接面に形成され、この場合特に心合わせ穴は当接面の外縁から出ている溝として形成されている。このようにして、空気流量計の所定位置を必要とする方向での心合わせ穴の嵌合精度のみが生じ、横方向においては、互いに係合しあっている部分の固着を回避するために、十分な遊びがある。

空気流量計の台座がいかなる場合にもフランジに確実に当接するようにするため、心合わせピンがフランジの面を越えて突出している高さは心合わせ穴の深さよりも小さいのが合目的である。取り付けを容易にするため、心合わせピンはその前端に挿入用円錐部材を有しているのが有利である。

２つの心合わせピンと２つの心合わせ穴とが設けられている配置構成が特に合目的である。受容穴またはフランジが縦方向延在部を有していれば、心合わせピンが該縦方向延在部の少なくともほぼ中心に設けられている配置構成が可能である。空気流量計の特に正確な位置決めのためには、受容穴またはフランジが縦方向延在部を有し、心合わせピンが横軸線に対し際立った間隔（好ましくは可能な限り大きな間隔）で配置され、横軸線が前記縦方向延在部の前記中心を成しているのが有利である。流動方向に対する空気流量計の正確な位置決め以外に、流動管路内への空気流量計の差込み深さを正確に設定するための付加的な手段が設けられていてよい。

次に、本発明による流動管路における空気流量計の配置構成の実施形態を添付の図面を用いて詳細に説明する。
図１には、センサケース２と台座３とを含む空気流量計１が図示されている。台座３には、センサケース２に隣接している側に当接面４が形成され、該当接面４には、センサケース２を取り囲んで周回するように延在する鍔５が設けられている。

図２は図１の矢印ＩＩ方向に見た図であり、したがって空気流量計１を台座３の当接面４の方向に見た図である。符号２は、図１の場合と同様にセンサケースを示している。図１と図２からわかるように、台座３には、固定ねじ（図示せず）を受容するために設けられた孔９を備える連結板６が設けられている。台座３には当接面４側に複数個の心合わせ穴７が配置され、心合わせ穴７は、図２の図示によれば、台座３の縁から出ている溝として形成されている。この場合、これら複数個の心合わせ穴７は空気流量計１の横軸線１０上にて対向している。横軸線１０は空気流量計１の縦軸線１１に直交して延びており、この場合縦軸線１１は流体の流動方向に可能な限り正確に一致するように方向づけられる。台座３には、さらに、その当接面４に２つの凹部８が設けられている。これらの凹部８も台座３の縁から、周回するように延在している鍔５の方向へ延びている開口溝として形成されている。心合わせ穴７と凹部８の機能に関しては後で詳細に説明する。

図３はフランジ１２の平面図であり、すなわち流動管路１４のケース部分１３に形成され、図１および図２の空気流量計を受容する受容穴１５を取り囲んでいるフランジ１２の平面図である。フランジ１２には、周回するように延在している凹み１６が設けられ、凹み１６は周回するように延在している鍔５を空気流量計１（図１および図２を参照）の台座３で受容するために用いる。図２と図３からわかるように、受容穴１５もそのなかに差し込まれる空気流量計またはそのケース２も縦方向に延在しており、その結果受容穴１５も縦軸線１１と横軸線１０とを有している。

受容穴１５の縦方向中央部には、したがって横軸線１０上には、フランジ１２の縁に、フランジ１２の外縁に一体成形された２つの心合わせピン１７が設けられている。さらに図３からわかるように、フランジ１２に境を接するように２つの筒状の台座要素１８が成形されており、これら台座要素１８のそれぞれにはねじ孔１９が設けられている。ねじ孔１９は、連結板６の前記孔９（図２を参照）を貫通して該ねじ孔１９に螺合する固定ねじを受容するために用いる。心合わせピン１７の側方には、適当な間隔で、フランジ１２にそれぞれ軸部材２０が設けられている。

メートルねじを用いて固定する代わりに、自己賦形(selbstformend)ねじを使用してもよい。この場合には前記孔にねじ山を設ける必要がない。

図４は図３の線ＩＶ−ＩＶに沿った断面図である。これから明らかなように、フランジ１２は面２１を有しており、この面２１を越えるように台座要素１８と心合わせピン１７と軸部材２０とが突出している。Ｈは、心合わせピン１７がフランジ１２の面２１を越えて突出する高さである。図４から、心合わせピン１７がその前端に挿入用円錐部材２２を有していることもわかる。

図５はフランジ５に設けた受容穴に差し込まれる空気流量計を示すもので、その台座３はフランジ１２上に載置されている。図６は図５の線ＶＩ−ＶＩに沿った断面図である。図５からわかるように、連結板６は台座要素１８のすぐ上に設けられている。心合わせピン１７は心合わせ穴７に係合しており、この場合、心合わせ穴７の深さＴが、心合わせピン１７がフランジ１２の面２１から突出している高さＨ（図４）よりも著しく大きいことは図５から明らかである。流動管路内への空気流量計１の差込み深さを固定するために軸部材２０を用いる。軸部材２０は凹部８の底部に当接して差込み深さを制限する。

図６からわかるように、軸部材２０は凹部８の周輪郭に対しかなりの遊びを持っており、その結果凹部８内での軸部材２０の固着が阻止されている。これに対して心合わせピン１７の寸法は、すなわち心合わせ穴７の幅に対するその径と内側端部の寸法は正確に適合しており、その結果縦軸線１１と横軸線１０（図２と図３を参照）において心合わせピン１７は遊びなしに心合わせ穴７で保持される。心合わせピン１７と心合わせ穴７とのこのような配置構成により、流動管路内で案内される流体流の流動方向に対する空気流量計またはセンサケース２の極めて正確な方向付けが得られる。

図７は図２の実施形態の変形実施形態であり、心合わせ穴７が横軸線１０に対し際立った間隔で配置され、凹部８が横軸線１０の領域にある点が異なっている。他の部材の配置および符号はすべて図２のものと同一である。

これに対応して、図８では、心合わせピン１７の配置は、その位置が図７の心合わせ穴７に適合するように選定されている。すなわち、心合わせピン１７と横軸線１０との間隔は心合わせ穴７のそれに対応している。軸部材２０は横軸線１０の領域に設けられ、したがって凹部８に嵌合する。他の点では符号も図示も図３のものに対応している。

図９は図６と同様に配置構成の断面図であるが、心合わせ穴７と心合わせピン１７の位置は図７および図８の場合に対応している。心合わせ穴７と心合わせピン１７とが横軸線１０から比較的大きな間隔を持っていることにより、空気流量計１のさらに正確な位置精度が達成される。

センサケースと台座とを有する空気流量計の図である。 図１の矢印ＩＩ方向に見た図である。 流動経路のケース部分に受容穴を取り囲むように設けたフランジの平面図である。 図３の線ＩＶ−ＩＶによる断面図である。 空気流量計を取り付けた図４のフランジの図である。 図５の線ＶＩ−ＶＩによる断面図である。 図２の実施形態の変形実施形態である。 図３の実施形態の変形実施形態である。 図６の実施形態の変形実施形態である。

Claims (11)

1. 流動管路（１４）における空気流量計（１）の配置構成であって、流動管路（１４）のケース部分（１３）に、空気流量計（１）を受容する受容穴（１５）が設けられ、受容穴（１５）がフランジ（１２）によって取り囲まれ、空気流量計（１）がフランジ（１２）側に当接面（４）を備える台座（３）を有し、台座（３）をケース部分（１３）に固定するための固定手段が設けられている前記配置構成において、
   台座（３）とケース部分（１３）とに、流動管路（１４）内で案内される流体流の流動方向に対し空気流量計（１）を遊びなしに位置決めするための手段が設けられていることを特徴とする配置構成。
2. 前記遊びなしに位置決めするための手段として、正確な嵌め合いで心合わせ穴（７）に係合する少なくとも１つの、好ましくは複数個の心合わせピン（１７）が設けられていることを特徴とする、請求項１に記載の配置構成。
3. 心合わせピン（１７）がフランジ（１２）の外縁に一体に成形されていることを特徴とする、請求項２に記載の配置構成。
4. 心合わせ穴（７）が台座（３）の当接面（４）に形成されていることを特徴とする、請求項２または３に記載の配置構成。
5. 心合わせ穴（７）が当接面（４）の外縁から出ている溝として形成されていることを特徴とする、請求項４に記載の配置構成。
6. 心合わせピン（１７）がフランジ（１２）の面（２１）を越えて突出している高さ（Ｈ）が心合わせ穴（７）の深さ（Ｔ）よりも小さいことを特徴とする、請求項２から５までのいずれか一つに記載の配置構成。
7. 心合わせピン（１７）がその前端に挿入用円錐部材（２２）を有していることを特徴とする、請求項２から６までのいずれか一つに記載の配置構成。
8. ２つの心合わせピン（１７）と２つの心合わせ穴（７）とが設けられていることを特徴とする、請求項３に記載の配置構成。
9. 受容穴（１５）またはフランジ（１２）が縦方向延在部を有し、心合わせピン（１７）が該縦方向延在部の少なくともほぼ中心に設けられていることを特徴とする、請求項８に記載の配置構成。
10. 受容穴（１５）またはフランジ（１２）が縦方向延在部を有し、心合わせピン（１７）が横軸線（１０）に対し際立った間隔で配置され、横軸線（１０）が前記縦方向延在部の前記中心を成していることを特徴とする、請求項９に記載の配置構成。
11. 流動管路内への空気流量計（１）の差込み深さを正確に設定するための付加的な手段（８，２０）が設けられていることを特徴とする、請求項１から１０までのいずれか一つに記載の配置構成。

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