JP2009527328A - 脛骨高原平準化截骨プレート - Google Patents

Abstract

改良型の脛骨高原平準化截骨プレートを開示する。脛骨高原平準化截骨プレートは、その近位部の輪郭を成形するにあたり、処置中に切開されて回転させられる脛骨の一部位の構造により酷似するように図っている。骨プレートはまた、近位ヘッド部には複数のネジ穴が設けられており、これらネジ穴は予め輪郭が形成された近位ヘッド部を貫通して機械加工されるとともに、ネジを角度付けして截骨部位に関して到達点が定められたネジ経路で進入させるように設計されているのが好ましい。
【選択図】 図１

Description

＜関連出願との相互参照＞
本願は2006年2月24日出願の米国特許出願連続番号11/361,245号の優先権を主張するものであり、かかる特許出願の開示内容の全体はここに援用することにより本願の一部を成すものとする。

本発明は、２個の別個の骨区分を固定する外科手術用骨プレートおよびこれら骨プレートの使用方法に関するものである。より詳細に説明すると、これら骨プレートは、脛骨高原平準化截骨処置で使用され、特に、イヌ科の動物について使用することを目的としている。

脛骨高原平準化截骨術（TPLO）処置は獣医学の分野では良く知られてる。脛骨高原平準化截骨処置は、多様な動物について断裂した前十字靭帯を矯正するために利用されるが、特に、イヌ科の動物について利用される。今日では、脛骨高原平準化截骨術処置は中型犬および大型犬の治療の標準となっている。

背景技術を説明すると、前十字人体はイヌの後ひざ関節（人体については膝関節と称する）を安定させる。靭帯の重要機能の１つは、下位脛骨に接する上位大腿骨の摺動を抑制することである。しかしながら残念なことに、多数のイヌについて、靭帯は一部または全部が断裂する。脛骨高原平準化截骨術処置はこの問題を矯正する１つの方法を供与している。

脛骨高原平準化截骨処置は当該技術分野で詳細な文献がある。例えば、このような処置は米国特許第4,677,973号および米国特許第5,304,180号に記載されており、これら両特許はその開示内容全体がここに援用することにより本件の一部を成すものとする。このような処置はまた、ウエブサイト「www.vetsurgerycentral.com/tplo」にも記載されている。基本的に、曲線切開部を脛骨の上位部分に設ける。次に、このような脛骨切開部を約20度から30度の角度だけ回転させることにより、大腿骨が載りかかる頚骨の頂端により平坦な面または表層面を設ける。次に、このような脛骨の切開部と整復部位とを脛骨の下位部分に固着する。

米国特許第4,677,973号 米国特許第5,304,180号

脛骨切開部を脛骨の残余の部分に固定して固着させるのに、多様な手段が利用されてきた。このために、最初は、ネジおよびワイヤが使用された。後には、当該技術では骨ネジによって最下位部と上位切開部の両部位で脛骨に繋留される金属骨プレートを使用している。現在も使用に付されている多数の骨プレートに共通する問題点は、これら骨プレートの要件として、医者が骨プレートを操作することで外科手術中に脛骨の形状に添わせる必要があることである。これは困難なことが多く、というのも、これら骨プレートは比較的厚みと剛性が高く、従って、容認できる形状になるようには容易に屈曲させられないからである。更に、処置中に骨プレートを屈曲させた結果として、ネジ穴が変形してしまう恐れもある。

現在利用できる脛骨高原平準化截骨術（TPLO）用の骨プレートのもう１つの欠点は、脛骨の上位切開部に使用するための骨プレートに設けられたネジ穴が最適固定に適した設計になっていないことである。脛骨の切開部付近または脛骨および大腿骨の関節面付近にネジが設置されることを回避するために、脛骨にネジを設置するのに好適なより良好な設計が必要となる。

本発明は、動物に対する脛骨平準化処置の一部として動物の脛骨の２個の骨区分を相互に固着するように設計された骨プレートを提示するものである。本発明はまた、上述のような処置の最中に骨プレートを使用する方法と、骨プレート、および、これに付随する物体を包含しているキットについて提案している。

一実施形態において、骨プレートには、細長いシャフトが配備されているとともに複数の遠位部ネジ穴を備えている遠位部が設けられており、ネジ穴は各々がネジを受け入れるように設計されている。これらのネジは当該技術で使用されるどのようなタイプのものであってもよく、例えば、固定用ネジ、骨皮質ネジ、海綿骨ネジなどであるとよい。骨プレートには、上面と上面の反対側の骨接触面とを有している近位部が設けられている。骨接触面は、脛骨の一部位に形状が一致するような構成および寸法に設定されるように予め輪郭が形成されており、外郭の一部が円筒形状部によって定められている。骨プレートの近位部の骨接触面の少なくとも一部を定める円筒形状部のアーチ形面は、骨プレートが使用されることになる部位である解剖学的構造次第で、多様な寸法を呈しているようにしてもよい。近位部は複数の近位部ネジ穴を備えているが、これらネジ穴は予め輪郭が形成された骨接触面を貫通するように機械加工されるとともに、固定用ネジを受け入れるよう設計されている。これらのネジ穴を予め輪郭形成された骨接触面を貫通するように機械加工することにより、ネジ穴は脛骨の一部位を貫いて、所定の、到達点が定まったネジ経路を定めている。

近位部ネジ穴の到達点が定まったネジ経路は、骨プレートに多様な利点を供与している。複数のネジはそれぞれのネジ経路を備えており、ネジ経路は到達点が定められていることで脛骨と大腿骨の間の関節面を避け、截骨面を避け、更に、脛骨の外表面を避けた結果、比較的骨質量の高い領域を通って脛骨に入り込むことができるようにしている。

一実施形態においては、近位部には少なくとも３個の固定用ネジ穴が設けられており、これらのネジ穴は１個の上位ネジ穴、１個の前ネジ穴、および、１個の後ネジ穴が存在し、前ネジ穴および後ネジ穴は両方とも上位ネジ穴より遠位にある配置にされている。上位ネジ穴は、骨接触面より遠位にくる角度に設定される設計になっているのが好ましく、後側にくる角度に設定される設計になっているのが好ましい。前ネジ穴は、骨接触面より後側にくる角度に設定される設計になっているのが好ましい。更に、後ネジ穴は、骨接触面より前側にくる角度に設定される設計になっているのが好ましい。

前述の「課題を解決するための手段」は、好ましい実施形態の後段の詳細な説明と同様に、添付の図面と関連づけて読めばより良好に理解することができる。本発明を例示する目的で、図面には目下好ましい実施形態が幾つか例示されているが、発明は開示されている特定の方法および手段に限定されるものではないものと理解される。

添付の図面を参照することで、本件に開示されている脛骨高原平準化截骨プレートを説明することができる。例えば、図１は本発明の具体的実施形態を描いている。骨プレート１０は２つの別個の部分を備えており、すなわち、下位部または遠位部１２および上位部または近位部１４である。これら２つの部分は互いに一体成形されているのが好ましいが、従来の手段により互いに付着された２個の別個の部分から形成されていてもよい。これら２つの部分は金属の同一部材片から作成されているのが最も好ましく、金属は医療外科等級のステンレス鋼のうち、例えば、316Ｌ医療移植片等級のステンレス鋼などが好ましい。

骨プレート１０は、イヌ、ネコ、ウシ、ウマなどのような動物のうちでも特にイヌ科動物の脛骨に対して脛骨高原平準化截骨処置の最中に取付けるよう設計されている。下位部または遠位部１２は、脛骨の下位部または遠位部に付着されるよう設計されている。上位部または近位部１４は、処置中に既に切開と整復が完了した脛骨の上位部または近位部に付着させるよう設計されている。従って、骨プレート１０は、実質的に曲線状の切開部および回転させられた脛骨の一部位の相対位置を固定している。

骨プレート１０はネジによって脛骨の一部位に固着される。図１に描かれているように、この実施形態の遠位部１２は基本的には長手のシャフトとして説明することができるが、このシャフトは図２に例示されているように、奥行きＤよりも実質的に大きい長さＬを有しているとともに、幅Ｗを有している。図示のように、下位部は、骨プレート１０を脛骨に固定するための３個のネジ穴１６を備えているが、３個より多いまたは少ない数のネジ穴が採用されてもよい。ネジ穴１６は、各種動物の骨に骨プレートを固定するための場で使用される設計ならどのようなものでもよい。ネジ穴１６の具体例が米国特許第5,002,544号、米国特許第5,709,686号、米国特許第6,669,701号、米国特許第6,719,759号、および、米国特許第6,731,628号に明示されているが、これら特許は各々が、その内容全体がここに援用することにより本件の一部を成すものとする。例えば、図１に例示されているように、穴１６は長手のスロットとして設計されているが、穴の長手方向軸線は骨プレート１０の長軸線と平行である。この特定の実施形態について描かれているように、２個の外側の穴１６は骨接触面２２の第１寸法および第２寸法を規定している。第１寸法Ｄ_L（骨プレートの長手方向軸線に平行）は第２寸法Ｄ_Q（骨プレートの長手方向軸線に直交）よりも長い。

穴１６は、骨の治癒を促進する動的圧縮ネジ穴であるのが好ましい。このような穴は凹状部が設けられた形状にされるとよいが、骨プレート１０の上面２０より中まで切開部を定める第１外辺部１７と骨プレートの長手方向軸線に平行な方向と直交する方向の両方向における幅が外辺部１７よりも狭い第２内辺部１８とによって外郭が定められた部分的に球面状の陥凹部１９の形状を呈しているのが好ましい。図１Ａおよび図１Ｂで分かるように、穴１６は截骨部に向かう方向への圧縮に好適になるように設計されるのが好ましいが、その方法として、穴１６の遠位端に傾斜面１３を設け、ネジを前進させてこの傾斜面と接触させた時に截骨部位に向けて骨を圧縮させるように骨ネジを設置することができるようにする方法が採用される。穴１６はまた、傾斜面１３に対向して実質的に球面状の面１５が設けられている。陥凹部１９の寸法は、球面状である、または、概ね球面状である下側に位置するヘッド部を有している骨ネジを受け入れるように設定されており、この場合、ネジヘッド部の下側は陥凹部１９の上に載置されるよう設計されている。従って、穴１６の遠位部に設置されるネジは圧縮力を有するようになり、また、穴１６の中央部または近位部に設置されるネジは不偏中立の圧縮力を有するようになる。皮質骨ネジおよび海綿状骨ネジなどのようなネジは穴１６と併用されるとよい。

骨プレート１０の遠位部１２はまた、ネジを切った部分およびネジを切っていない部分が設けられた壁によって輪郭が定めらている組合わせ式穴である１個以上の穴１６ａを備えているようにしてもよい。組合わせ式穴１６ａには、上面２０またはその近辺に関して第１の角度を成している部分２３と骨接触面２２またはその近辺に関して第２の角度を成している部分２４とを越えて延在しているネジを切った部分２１が設けられている。第１の角度は約170度から230度の間であるのが好ましく、第２の角度は約225度から275度の間であるのが好ましい。組合わせ式穴１６ａと併用されるネジは固定用ネジまたは皮質骨ネジのような骨ネジであるとよい。固定用ネジはヘッドの下側にネジ山が設けられており、このネジ山は穴の壁に設けられた組になるネジ筋と螺合して骨プレートの適所にネジをロック式に固定する。固定用ネジを使用することでネジのヘッドを骨プレート１０に固着し、固定用ネジと骨プレートとの間に一定の角度関係を維持するように図っている。皮質骨ネジは比較的硬度の高い骨塊を貫通して比較的密に詰んだネジ山パターンを呈するように設計されている。固定用ネジと固定用ではないネジの両方を使用することで、ネジと骨プレートとの間の安定性および骨プレートと骨との間の安定性を供与することができるが、これは米国特許第6,623,486号に記載されている通りであり、この特許はその内容全体がここに援用することにより本件の一部を成すものとする。

図１に描かれているように、骨プレート１０はその近位部１４にネジ穴が設けられており、骨プレート１０を脛骨の切開部および回転させられた部分に固着するように図っている。図示のように、近位部１４には３個の穴が設けられているのが好ましく、すなわち、上位穴３０、前穴３１、および、後穴３２の３個の穴のうち、後穴３２は近位部の端縁３６の近辺に配置されている。これらの穴は円錐形状を呈しているのが好ましく、ネジを切った固定用の骨ネジを受け入れるようにネジが切られている。これらの穴のうちの少なくとも１個以上、または、全部であるのがより好ましいが、それらの穴に切られたネジ部３３がネジのヘッドの下側に配置されたネジ山にねじ込まれるよう設計されているのが好ましく、これらのネジのネジ山の寸法はネジのシャフト部に沿って設けられているネジ山の寸法とは異なっている。従って、穴３０、３１、３２は固定用ネジと併用されるよう設計されるのが好ましい。穴３０、３１、３２は固定用ネジと併用されるよう設計されるのが好ましいが、これらの穴は従来公知のネジ穴設計のいずれかを有して、皮質骨ネジおよび海綿状骨ネジなどのような従来の骨ネジのいずれとでも併用することができるようにも設計されている。

ネジ穴の種類は図１Ａおよび図１Ｂに断面図で例示されている。図１Ａに例示されているように、穴１６ａは上述のような組合わせ穴であり、穴壁の一部に沿ってネジ部が切られているようにするとよい。３個の穴を代表する穴３０のネジ筋は穴の下部では周囲約360度を巻いて設けられて、上位ネジ３０ａのヘッド部３８の下側にねじ込まれるのが好ましいものとして例示されている。

図２の側面図に例示されているように、脛骨高原平準化截骨処置の間に既に整復が完了した脛骨の一部位の解剖学的構造の形状に近位部１４の少なくとも一部が添うような輪郭になるように、近位部１４は予め屈曲されている。従って、近位部１４は遠位部１２とは異なる平面に位置している。近位部１４は、そこにネジ穴（例えば、穴３０、３１、３２など）が機械加工して設けられるより前に、骨の解剖学的構造に適合する、すなわち、そのような解剖学的構造に輪郭が合致するように予め屈曲させられている、または、そのように製造されるのが好ましい。このようにして、以下で明らかになるが、ネジ穴は固定用ネジを受入れるように作成されるとよいが、固定用ネジは適所にねじ込まれると骨構造を貫通する一定の経路を設ける。本発明は近位部１４においてネジの最適なネジ込み経路を設け、ネジが関節面および截骨面を避けるように図っている。

図２にも例示されているように、遠位部１２には壁２６ａにより輪郭が定められた陥凹部２６が設けられており、骨プレートが移植されると、脛骨と骨プレート１０との間に空間ができるようにするのが好ましい。このような陥凹部は米国特許第5,002,544号に開示されているが、この特許の内容全体は上述のような特徴についてここに言及することで本件の一部を成すものとする。陥凹部２６は多様な寸法を取ることができるが、本質的には、骨接触面２２と骨との間に比較的小さな空間を設けるように設定されている。陥凹部は骨プレートの下側に円錐形状部を切り込むことにより形成されるのが好ましい。図２ａに例示されているように、陥凹部は骨接触面２２との間に角度αを形成しているものと説明することができる。この角度αは陥凹部の開始点２７および終端点２８を結ぶ面と骨接触面２２によって規定される平面とによって定められる。この角度αは約10度から約30度の間であるとよい。陥凹部２６は穴１６の中心より遠位部に片寄せされているのが好ましく、また、図２Ａに例示されているように、骨プレート１０の左右両側で互いに平行に配置されているのが好ましい。

骨プレート１０の近位部１４はその寸法が、脛骨高原平準化截骨処置の最中に既に切開および回転が完了した脛骨の一部位の輪郭に都合よく合致するような設計または構成になれている。このような特徴は、図２Ｂから図２Ｄに例示されているように、骨プレート１０に対して垂直な３平面を規定することにより、好ましい実施形態でより容易に説明することができる。図２Ｂにおいては、骨プレート１０はその軸線に沿って遠位部１２の端部から縦断する方向に眺めた図である。基底面４２は、骨接触面２２において平坦な遠位部１２により規定されている。中央面４４は、骨プレート１０の遠位部１２において基底面を２分するとともに骨プレート１０の長尺部に沿って延びるものと定義される。横断面４６は、基底面４２および中央面４４に垂直であるものと定義される。

図３に例示されているように、骨プレート１０は、その長尺部を近位部１４の端部から見下ろして眺めた図として例示されている。中心線３４は穴３０、３１、３２の中心軸線を示している。これら中心線３４は、以下で説明されるが、近位部１４の中央面４４から片寄せされているのが好ましい。中心線３４はまた、固定用ネジの到達点が定まったネジ経路を描いている。到達点が定められたネジ経路は穴３０、３１、３２の壁に設けられたネジ筋によって決まるが、これらの穴は図１Ｂに描かれているように固定用ネジのヘッドの下側に設けられた組になるネジ山３８にねじ込まれる。

近位部１４の骨接触面２２の骨面と輪郭が合致された形状は、骨プレート１０を回転させればより容易に見て取れる。近位部１４の骨接触面２２の好ましい輪郭は、円筒形状部のアーチ形面によって形成される輪郭である。円筒形状部の中心線は骨プレートを２度にわたって回転させることにより直交して見える。まず、骨プレート１０を中央面４４および片寄せされた横断面４６によって規定される第１回転軸線４８を中心として時計方向回転の態様で約5度から15度回転させるが、この角度は約7度から13度が好ましく、約10度であるのがより好ましい。この最初の回転の結果が図４に例示されており、回転軸線４８は図４Ａに例示されている。図１０に例示されているように、第１の回転軸線４８を規定している、片寄せされた横断面４６は上位穴３０の中心軸線から遠位方向に約18 mmから30 mmの間の距離に配置され、この距離は約21 mmから27 mmの間であるのが好ましく、約24 mmであるのがより好ましく、また、この距離は線３０_Lと描かれている（この場合、穴３０の中心軸線は穴の軸線と骨プレートの頂面との交点によって規定される）。次に、骨プレート１０は、片寄せされた横断平面と基底面４２との交線によって基底される第２の回転軸線４９を中心として下向きに約15度から30度の間の角度だけ回転させられ、この角度は約20°から25度であるのが好ましく、約23.5度であるのがより好ましい。２度目の回転の結果が図５に例示されており、回転軸線４９は図５Ａに例示されている。この回転の結果として、図６に例示されているように、円筒形状部２９によって近位部１４の骨接触面２２が定められるが、２度の回転後には円筒形状部２９の中心軸線４０は図の紙面に直交している。円筒形状部２９の半径４２は約18 mmから約24 mmの間であり、約20 mmから約22 mmの間であるのが好ましく、約21 mmであるのがより好ましく、したがって、骨プレート１０の近位部１４にアーチ形にされ、かつ、骨面に輪郭が合致された骨接触面２２を定める。

骨プレート１０はまた、近位部１４のネジを角度付けして脛骨の中に進入させるにあたり、ネジが脛骨と大腿骨の間の関節面から離れる方向と、脛骨の截骨面から離れる方向と、脛骨の脛骨の端縁から離れて脛骨の中心塊に入り込む方向とに向かうように設計されるのが好ましい。上位ネジ穴３０を角度付けするにあたり、上位ネジ穴３０が大腿骨と脛骨が接触する関節面から離れる方向に角度付けされるようにするのが好ましい。また、前ネジ穴および後ネジ穴を角度付けするにあたり、それぞれの穴に対応するネジが脛骨の端縁から離れる方向と脛骨の切開部から離れるとともに截骨部から離れる方向に角度付けされるのが好ましい。従って、骨プレート１０は上位ネジ穴３０、前ネジ穴３１、後ネジ穴３２と併用されるネジの最適なネジ経路を設けるように設計されている。最適なネジ経路は、まず、骨の解剖学的構造に実質的に輪郭を合致させるように骨プレート１０の近位部１４を成形し、または、予め輪郭を形成してから、予め輪郭が形成された近位部１４を貫通するネジ穴を機械加工することにより達成されるのが好ましい。固定用ネジと併用するのに適した設計にされたネジ穴を採用した結果として、固定用ネジが採るネジ経路は固定的となり、結果として生じたネジ経路は脛骨の一部位の所望部分を通るように到達点が定められる。

図７から図９はこれらネジ経路の設計に好適な一実施形態を描いている。図８に例示されているように、シャフト部を近位端側から見下ろした場合、上位穴３０はネジ経路の中心軸線３４が中央面４４から約5度の角度付けがされるように設計されている。上位ネジ３０ａの上位穴３０の中心軸線３４は約2度から約10度の間の角度付けがされるとよいが、この角度は約3度から約7度の間であるのが好ましい。図示のように、前ネジ３１ａの前穴３１は、その中心軸線３４が中央面４４から約5度の角度付けがされるように設計されている。前ネジ３１ａの前穴３１の中心軸線３４は約2度から約10度の間で角度付けされてもよいが、約3度から約7度の間であるのが好ましい。図示のように、後ネジ３２ａの後穴３２は、その中心軸線３４が中央面４４から約3度の角度付けがされるように設計されている。後ネジ３２ａの後穴３２の中心軸線３４は約1度から約7度の間で角度付けされてもよいが、約2度から約5度の間であるのが好ましい。

近位部１４のネジ穴３０、３１、３２はまた、上位ネジ３０ａ、前ネジ３１ａ、および、後ネジ３２ａが基底面４２に直交することがないように角度付けされているとよい。ここでもまた、このような設計の利点は、脛骨高原平準化截骨処置の間に既に切開および回転が完了していた脛骨の一部位の大きい方の骨塊の領域にこれらのネジが入るようにネジの角度付けを行うことである。例示の実施形態においては、図９で分かるように、上位穴３０は、この穴の中心軸線３４が基底面４２に対して約93度の角度を成すように設計されている。この結果、上位ネジ３０ａは骨プレート１０の近位部１４の中心に向けて遠位方向すなわち内向きに角度付けされることになる。上位穴３０は、その中心線３４が基底面４２に対して約91度から約97度の間の角度を成すように設計されるとよく、この角度は約92度から約95度の間であるのが好ましいが、この角度はまた90度であってもよい。例示のように、前穴３１および後穴３２は基底面４２に対して90度の角度を成し、すなわち、基底面に直交するが、これらの穴のいずれも、すなわち、両方とも、それぞれの中心線３４が約85度から約89度の間の角度を成すように設計されるとよい。

図示するように、骨プレートの近位部１４は３本のネジを有しているのが好ましいが、骨プレートはこれよりも多いまたは少ない本数のネジ、例えば、2本乃至4本の、近位側にヘッド部を設けたネジを有する設計にされてもよい。前ネジ穴３１および後ネジ穴３２は上位ネジ穴３０より遠位に設けられているのが好ましい。ネジ穴寸法は全て、図１０に例示されているように、軸点３５として描かれている、穴軸線と骨プレート頂面との交点によって規定される各点を基点にして採寸される。前ネジ穴３１の中心は上位穴３０から遠位方向に約3.5 mmから6 mmの間の距離に位置決めされることになるが、この距離は4 mmから約5.5 mmの間であるのが好ましく、約4.5 mmから約5 mmの間であるのがより好ましく、また、線３０−３１_Lによって例示されているような、中央面４４に対して平行な線上に置かれる。更にまた、前ネジ穴３２の中心は上位穴３０から遠位方向に約6 mmから約9 mmの間の距離に位置決めされることになるが、この距離は約7 mmから約8 mmの間であるのが好ましく、約7.3 mmから約7.7 mmの間であるのがより好ましく、また、線３０−３２_Lによって例示されているような、中央面４４に対して平行な線上に置かれる。

近位部１４のそれぞれのネジ穴はまた、中央面４４から離れた位置にあってもよい。上位ネジ穴３０はその中心が中央面４４上に位置決めされるか、または、線３０_Wとして例示されているような線上で中央面４４から前方に約0.5 mmから約3 mｍの位置でこの線に直交する線上に置かれるか、いずれかにするとよいが、後者の位置が好ましく、この距離は約1.2 mmから約2.4 mmの間であるのが好ましく、約1.6 mmから約2 mmの間であるのがより好ましい。前ネジ穴３１の位置は、その中心が、線３０−３１_Wとして例示されているような上位穴３０を通る直線に直交するとともに上位穴から前方に約4 mmから約6.5 mmの間の距離にくるように置かれるのが好ましいが、この距離は約4.5 mmから約6 mmの間であるのが好ましく、約5 mmから約5.5 mmの間であるのがより好ましい。後ネジ穴３２の位置は、その中心が、線３０−３２_Wとして例示されているような上位穴３０を通る直線に直交するとともに上位穴から後方に約5 mmから約9 mmの間の距離にくるように置かれるのが好ましいが、この距離は約6 mmから約8 mmの間であるのが好ましく、約6.5 mmから約7.5 mmの間であるのがより好ましい。

骨プレート１０は、好ましい実施形態においては中型犬から大型犬までに利用される寸法に設定されるものとして説明してきた。そのような実施形態においては、骨プレート１０は3.5 mmの骨ネジと併用されるのが好ましいように設計されており、また、遠位部１２の幅Ｗが約9 mmから約14 mmの間であり、この幅は約10 mmから約13 mmの間であるのが好ましく、約11 mmから約12 mmの間であるのがより好ましい。

しかしながら、骨プレート１０は多様な解剖学的構造に適合するように調節することができる。例えば、骨プレート１０は小型犬などのようなもっと小さい動物にも適合するように寸法が減じられてもよい。このようなより小型の実施形態においては、骨プレート１０はそのネジ穴１６が2.7 mmの骨ネジに適合するように設計されているとよい。骨プレートの幅は約5 mmから約10 mmの間であるとよいが、この幅は約6 mmから約9 mmの間であるのが好ましく、約7 mmから約8 mmの間であるのがより好ましい。このような寸法に設定された骨プレートについては、骨プレートの近位部１４の骨接触面２２を定める円筒形状部２９の半径４２は約13.5 mmから約18 mmの間であり、約14.5 mmから約17 mmの間であるのが好ましく、約15.5 mmから約16 mmの間であるのがより好ましい。このように寸法設定された骨プレートの第１回転軸線４８は上位穴３０の中心軸線から遠位方向に約13 mmから約21 mmの位置に配備されていればよいが、この距離は約15 mmから約19 mmの間であるのが好ましく、約17 mmであるのがより好ましい。図の頁面に直交している円筒形状部２９の中心軸線を観察する際の回転角度はそれぞれが、上述のように最初の回転についてはどれも同じであるが、２度目の回転については、回転角度は約18度から26度の間であり、この角度は約20度から約24度であるのが好ましく、約22度であるのがより好ましい。

小さい方の2.7 mm骨プレートの場合、その近位部１４のネジ穴は3.5 mm骨プレートに類似したパターンで配置されるように設計されているとよい。前述と同様に、ネジ穴寸法はどれも皆、軸線点３５として描かれているような、ネジ穴の軸線と骨プレート頂面との交点によって規定される各点を基点として採寸されている。図１０に例示されているように、前ネジ穴３１の中心は、上位穴３０から遠位方向に約2 mm から4 mmの間の距離に位置し、線３０−３１_Lと例示されているような、中央面４４に平行な線上に置かれるが、この距離は約2.5 mmから約3.5 mmであるのが好ましく、約3 mmであるのがより好ましい。更にまた、後ネジ穴３２の中心は、上位穴３０から約4 mmから約7 mmの間の距離に位置し、線３０−３２_Lと例示されているような、中央面４４に平行な線上に置かれるが、この距離は約5.5 mmから約6.5 mmの間であるのが好ましく、約5 mmから約6 mmの間であるのがより好ましい。ヘッド部１４のネジ穴はまた、中央面４４から片寄せされた位置に配備されるとよい。上位ネジ穴３０は、その中心が中央面４４上に置かれるか、または、線３０_Wとして例示されているような線上で中央面４４から前方に約0 mmから約2.5 mｍの位置でこの線に直交する線上に置かれるか、いずれかにするとよいが、後者の位置が好ましく、この距離は約0 mmから約1.5 mmの間であるのが好ましく、約0.5 mmであるのがより好ましい。前ネジ穴３１の位置は、その中心が、線３０−３１_Wとして例示されているような上位穴３０を通る直線に直交するとともに上位穴から前方に約2.5 mmから約5.5 mmの間の距離にくるように置かれるのが好ましいが、この距離は約3.5 mmから約4.5 mmの間であるのが好ましく、約3.7 mmから約4.3 mmの間であるのがより好ましい。後ネジ穴３２の位置は、その中心が、線３０−３２_Wとして例示されているような上位穴３０を通る直線に直交するとともに上位穴から後方に約3 mmから約6 mmの間の距離にくるように置かれるのが好ましいが、この距離は約4.5 mmから約5.5 mmの間であるのが好ましく、約4 mmから約5 mmの間であるのがより好ましい。

また別な実施形態においては、図１１および図１２に例示されているように、骨プレート１０は、より大型の動物に使用するのに好適なより大型の骨プレート構造に適合するような設計にされている。骨プレート１０はその遠位部１２が僅かに幅広にされており、幅は約12 mmから約15 mmの間であるが、約12 mmから約13.5 mmの間の幅であるのが好ましい。遠位部１２のネジ穴の個数は４個以上にしてもよく、本実施形態では４個のネジ穴１６が設けられているのが例示されており、そのうちの２個は組合わせネジ穴１６ａであるが、これら穴１６の全部が組合わせネジ穴１６ａであってもよいし、長円形ネジ穴１６であってもよいし、または、円錐形ネジ穴、長円形ネジ穴、および、組合わせネジ穴のどのように組合わせであってもよい。ネジ穴は骨プレート１０の中央面４４上に一列に整列しているようにしてもよいし、または、図示されているように、４個のうち幾つかまたは全部が片寄せされていてもよい。

図１１および図１２に例示されているように、近位部１４は多様なネジ穴に適合するような設計にされるとよいが、本実施形態では４個のネジ穴として図示されている。これらのネジ穴は上述のような固定用ネジに好適であるとよい。ここでもまた、近位部１４は、脛骨高原平準化截骨処置の間に既に切開および回転が完了している脛骨の一部位に輪郭を合致させるように予め屈曲させられているとよい。近位部１４の骨接触面２２を定める円筒形状部面の位置は、２度の回転の角度により上述のように規定することができる。このような寸法の骨プレートの回転の初期軸線４８は既に説明された通りであってもよいが、上位穴５０の中心軸線から遠位方向に約25 mmから約38 mmの間の位置に配備されるとよく、この距離は約28 mmから約35 mmの間であるのが好ましく、約31 mmから約32 mmの間であるのがより好ましい。最初の回転は上述の回転角度と同じ回転量の範囲であるとよく、２度目の回転は焼く10度から25度の間であるとよいが、約15度から約20度の間であるのが好ましく、約18度であるのがより好ましい。円筒形状部２９の半径４０は約20 mmから約32 mmの間であるとよいが、約23 mmから約29 mmの間であるのが好ましく、約25 mmから約27 mmの間であるのがより好ましい。

近位部１２に設けられている４個のネジ穴は上位穴５０、前穴５１、後穴５２、および、遠位穴５３として定められているとよい。これらのネジ穴は骨プレートの中央面４４から離れた位置に配備されてもよく、上位穴５０は中央面４４から前方に約0 mmから約5 mmの間の位置に配備され、この距離は約1.5 mmから約4 mmの間であるのが好ましく、約2 mmから約3 mmの間であるのがより好ましい。前穴５１の位置は、線５０−５１_Lと例示されているような、上位穴５０から遠位方向に約3.5 mmから約11.5 mmの間の位置にある直線上に置かれるとよいが、この距離は約5.5 mmから約9.5 mmの間であるのが好ましく、約7 mmから約8 mmの間であるのがより好ましい。後穴５２の位置は、線５０−５２_Lと例示されているような、上位穴５０から遠位方向に約5.5 mmから約13.5 mmの間の位置にある直線上に置かれるとよいが、この距離は約7.5 mmから約11.5 mmの間であるのが好ましく、約9 mmから約10 mmの間であるのがより好ましい。遠位穴５３の位置は、線５０−５３_Lと例示されているような、上位穴５０から遠位方向に約5.5 mmから約13.5 mmの間の位置にある直線上に置かれるとよいが、この距離は約7.5 mmから約11.5 mmの間であるのが好ましく、約9 mmから約10 mmの間であるのがより好ましい。前穴５１の位置は、線５０−５１_Wと例示されているような、上位穴５０から前方に約2 mmから約10 mmの間の位置にある直線上に置かれるとよいが、この距離は約4 mmから約8 mmの間であるのが好ましく、約5 mmから約7 mmの間であるのがより好ましい。後穴５２の位置は、線５０−５２_Wと例示されているような、上位穴５０から後方に約5.5 mmから約15.5 mmの間の位置にある直線上に置かれるとよいが、この距離は約8 mmから約12 mmの間であるのが好ましく、約10 mmから約11 mmの間であるのがより好ましい。遠位穴５３の位置は、線５０−５３_Wと例示されているような、上位穴５０から後方方向に約0 mmから約4 mmの間の位置にある直線上に置かれるとよいが、この距離は約1 mmから約3 mmの間であるのが好ましく、約1.5 mmから約2 mmの間であるのがより好ましい。

骨プレート１０は、当該技術で良く知られているように、脛骨高原平準化截骨処置において使用される。一般に、脛骨は湾曲形態に切開されて回転させられることになる。切開され、回転させられた部分は、骨プレート１０を使用することにより、脛骨の下位部分すなわち遠位部分に接合することができる。骨プレート１０は、骨プレートに設けられたネジ穴を通して骨の一部に複数本の骨ネジを固着させることにより、脛骨の遠位部の切開および回転させられた部分に固着させることができる。骨プレートは、キットの形態である組になるネジと一緒に供給されるようにするとよい。

予め輪郭が形成された本発明の骨プレートは多様な利点を供与する。この骨プレートは特定の骨の解剖学的構造に予め適合するよう、すなわち、そのような解剖学的構造に輪郭が合致するように設計されている。また、骨プレートの設計は、近位部の輪郭が予め形成された後で、近位部のネジ穴が骨プレートを貫通して機械加工されるようになっている。このようなネジ穴は、複数本の固定用ネジと併用するのに適した設計であるのが好ましい。固定用ネジは骨プレートを貫通して脛骨の一部位の中に固着され、それぞれのネジのネジ経路は予め到達点が定められているため、脛骨と大腿骨の間の関節面を都合よく避け、截骨面を避け、更に、脛骨の外縁部または外面を避けることができるようになっている。

骨プレート１０の近位部１４における複数本のネジのネジ経路の到達点が定まっている特質は、図１３および図１４に例示されている。図１３に例示されているように、上位ネジ３０ａの到達点が定まった経路は、僅かに下向きに遠位方向に向けて、脛骨６４および大腿骨６８それぞれの近位の切開された骨の一部６６の間の関節面６０から離れる方向に角度付けされている。更にまた、上位ネジ３０ａは、脛骨の外縁部７０を避けるように、僅かに後方に角度付けされているものとして例示されている。前ネジ３１ａは、僅かに後方に脛骨の中心に向けて、脛骨の截骨端縁６２から離れる方向に角度付けされているものとして例示されている。後ネジ３２ａは、僅かに前方に脛骨の中心に向けて、脛骨の外縁部７０から離れる方向に角度付けされているものとして例示されている。図１４に例示されているように、骨プレート１０は、脛骨６４の遠位部に固着されるとともに、脛骨の截骨部位の切開部の一部６６に固着される。

骨プレートの一実施形態の頂面図である。 骨プレートの実施形態の縦断面側面図である。 骨プレートの実施形態の縦断面側面図である。 骨プレートの実施形態の側面図である。 骨プレートの実施形態の遠位部に沿って破断した横断面図である。 骨プレートの実施形態の端面図である。 骨プレートの実施形態の側面図である。 骨プレートの実施形態の頂面図である。 骨プレートの実施形態の近位端面図である。 骨プレートの実施形態を回転させた近位端面図である。 図４の回転軸線を表している頂面図である。 骨プレートの実施形態を回転させた頂面図である。 図５の回転軸線を表している頂面図である。 骨プレートの実施形態の骨接触面の円筒面を描いた図である。 複数の近位部ヘッドネジを伴った骨プレートの実施形態を例示した斜視図である。 複数の近位部ヘッドネジを伴った骨プレートの実施形態を例示した端面図である。 複数の近位部ヘッドネジを伴った骨プレートの実施形態を例示した側面図である。 骨プレートの実施形態の頂面図である。 比較的大型にされた骨プレートの実施形態の頂面図である。 比較的大型にされた骨プレートの実施形態の頂面図である。 脛骨と大腿骨の間の関節面において骨プレートの実施形態が脛骨に固着されているのを例示した頂面斜視図である。 骨プレートの実施形態が脛骨に固着されているのを例示した側面斜視図である。

Claims (20)

1. 動物の脛骨平準化截骨処置の一部として、動物の脛骨の２つの部位を互いに固着させるのに適した寸法に設定された骨プレートであって、前記骨プレートは、
   複数の遠位部ネジ穴が設けられた長手シャフトが配備されており、前記遠位部ネジ穴の各々がネジを１本ずつ受入れるよう設計されている遠位部と、
   上面と、前記上面の反対側の骨接触面とが設けられており、前記骨接触面を予め輪郭形成するにあたり、脛骨の一部位の外形に合致する形状および寸法に設定されるとともに、前記骨接触面の一部が円筒形状部によって輪郭が定められている近位部と、
   前記近位部に配置されて、前記予め輪郭が形成された骨接触面を貫通して機械加工され、固定用ネジを受入れるように設計されている複数の近位部ネジ穴とを備えており、前記近位部ネジ穴に通して繋留される前記固定用ネジは、脛骨の一部位を貫通して進入して、到達点が定められたネジ経路を設けるようになってことを特徴とする、
   骨プレート。
2. 前記近位部は、到達点が定められたネジ経路を設ける第１の固定用ネジを受入れるよう設計された第１のネジ穴を有しており、前記ネジ経路は前記近位部の前記骨接触面から離れる向きに遠位方向に角度付けされることを特徴とする、請求項１に記載の骨プレート。
3. 前記第１の固定用ネジの前記ネジ経路は前記骨接触面から離れる向きに後方に角度付けされることを特徴とする、請求項２に記載の骨プレート。
4. 前記近位部は、前記第１のネジ穴よりも遠位方向であり、且つ、前方に配置された第２のネジ穴を有しており、前記第２のネジ穴は、到達点が定められたネジ経路を設ける第２の固定用ネジを受入れるよう設計されており、前記ネジ経路は前記骨接触面から離れる向きに後方に角度付けされることを特徴とする、請求項２に記載の骨プレート。
5. 前記近位部は、前記第１のネジ穴よりも遠位方向であり、且つ、後方に配置された第２のネジ穴を有しており、前記第２のネジ穴は、到達点が定められたネジ経路を設ける第２の固定用ネジを受入れるよう設計されており、前記ネジ経路は前記骨接触面から離れる向きに前方に角度付けされることを特徴とする、請求項２に記載の骨プレート。
6. 前記第１のネジ穴は上位ネジ穴であり、前記近位部は、前記第１のネジ穴よりも遠位方向であり、且つ、前方に配置されているとともに前固定用ネジを受入れるように設計された前ネジ穴を有しており、前記前固定用ネジは到達点が定められたネジ経路を設けるように進入し、前記ネジ経路は前記骨接触面から離れる向きに後方に角度付けされ、更に、前記近位部は、前記第１のネジ穴よりも遠位方向で尚且つ後方に配置されているとともに後固定用ネジを受入れるように設計された後ネジ穴を有しており、前記後固定用ネジは到達点が定められたネジ経路を設けるように進入し、前記ネジ経路は前記骨接触面から離れる向きに前方に角度付けされることを特徴とする、請求項１に記載の骨プレート。
7. 前記上位ネジ穴の前記ネジ経路は、前記骨接触面から離れる向きに後方に角度付けされることを更に特徴とする、請求項６に記載の骨プレート。
8. 前記骨接触面は、円筒形状部の外形の輪郭に成形されていることを特徴とする、請求項７に記載の骨プレート。
9. 前記骨プレートの前記近位部の前記骨接触面の外郭の少なくとも一部を定めている前記円筒形状部の半径は、約18 mmから約24 mmの間であることを特徴とする、請求項８に記載の骨プレート。
10. 前記骨プレートの前記近位部の前記骨接触面の外郭の少なくとも一部を定めている前記円筒形状部の半径は、約22 mmから約30 mmの間であることを特徴とする、請求項８に記載の骨プレート。
11. 前記骨プレートの前記近位部の前記骨接触面の外郭の少なくとも一部を定めている前記円筒形状部の半径は、約12 mmから約20 mmの間であることを特徴とする、請求項８に記載の骨プレート。
12. 動物の脛骨平準化截骨処置の一部として、脛骨の２つの部位を互いに固着させるのに適した骨プレートであって、前記骨プレートは、
    複数のネジ穴が設けられた長手シャフトが配備されており、前記ネジ穴の各々がネジを１本ずつ受入れるよう設計されている遠位部と、
    少なくとも３個のネジ穴が設けられており、前記ネジ穴の各々がネジを１本ずつ受入れるよう設計されている近位部とを備えており、前記３個のネジ穴のうち、第１ネジ穴は上位ネジ穴であり、第２ネジ穴は前ネジ穴であって、前記上位ネジ穴よりも遠位方向で尚且つ前方に配置されており、第３ネジ穴は後ネジ穴であって、前記上位ネジ穴よりも遠位方向で尚且つ後方に配置されていることを特徴とする、骨プレート。
13. 前記前ネジ穴は前記上位ネジ穴より遠位方向に約3.5 mmから約6 mmの間の位置に配備されており、前記後ネジ穴は前記上位ネジ穴より遠位方向に約6 mmから約9 mmの間の位置に配備されていることを特徴とする、請求項１２に記載の骨プレート。
14. 前記上位ネジ穴、前記前ネジ穴、および、前記後ネジ穴は各々が固定用ネジを１本ずつ受入れるように設計されていることを特徴とする、請求項１３に記載の骨プレート。
15. 前記前ネジ穴は前記上位ネジ穴より遠位方向に約2 mmから約4 mmの間の位置に配備されており、前記後ネジ穴は前記上位ネジ穴より遠位方向に約4 mmから約7 mmの間の位置に配備されていることを特徴とする、請求項１２に記載の骨プレート。
16. 前記上位ネジ穴、前記前ネジ穴、および、前記後ネジ穴は各々が固定用ネジを１本ずつ受入れるように設計されていることを特徴とする、請求項１５に記載の骨プレート。
17. 前記前ネジ穴は前記上位ネジ穴より遠位方向に約5.5 mmから約9.5 mmの間の位置に配備されており、前記後ネジ穴は前記上位ネジ穴より遠位方向に約7.5 mmから約11.5 mmの間の位置に配備されていることを特徴とする、請求項１２に記載の骨プレート。
18. 前記上位ネジ穴、前記前ネジ穴、および、前記後ネジ穴は各々が固定用ネジを１本ずつ受入れるように設計されていることを特徴とする、請求項１７に記載の骨プレート。
19. 脛骨高原平準化截骨処置を実施する方法であって、前記方法は、
    外側面を有している第１脛骨部位を外側面を有している第２脛骨部位に固定するにあたり、前記第１部位の前記外側面および前記第２部位の前記外側面に骨プレートを固着させる段階を含んでおり、前記骨プレートは、
    複数の遠位部ネジ穴が設けられた長手シャフトが配備されており、前記遠位部ネジ穴の各々がネジを１本ずつ受入れるよう設計されている遠位部と、
    上面と、前記上面の反対側の骨接触面とが設けられており、前記骨接触面を予め輪郭形成するにあたり、脛骨の第１部位の外形に合致する形状および寸法に設定されるとともに、前記骨接触面の一部が円筒形状部によって輪郭が定められている近位部と、
    前記近位部に配置されて、前記予め輪郭形成された骨接触面を貫通して機械加工され、固定用ネジを受入れるように設計されている複数の近位部ネジ穴とを備えており、前記近位部ネジ穴に通して繋留される前記固定用ネジは、脛骨の前記第１部位を貫通して進入して、到達点が定められたネジ経路を設けることになることを特徴とする方法。
20. 脛骨高原平準化截骨処置のキットであって、前記キットは、
    （１）動物の脛骨平準化截骨処置の一部として、動物の脛骨の２つの部位を互いに固着させるのに適した寸法に設定された骨プレートを備えており、前記骨プレートには、
    複数の遠位部ネジ穴が設けられた長手シャフトが配備されており、前記遠位部ネジ穴の各々がネジを１本ずつ受入れるよう設計されている遠位部と、
    上面と、前記上面に対向する骨接触面とが設けられており、前記骨接触面を予め輪郭形成するにあたり、脛骨の一部位の外形に合致する形状および寸法に設定されるとともに、前記骨接触面の一部が円筒形状部によって輪郭が定められれている近位部と、
    前記近位部に配置されて、前記予め輪郭形成された骨接触面を貫通して機械加工され、固定用ネジを受入れるように設計されている複数の近位部ネジ穴とが設けられており、前記近位部ネジ穴に通して繋留される前記固定用ネジは、脛骨の一部位を貫通して進入して、到達点が定められたネジ経路を設けることになり、
    前記キットは、更に、
    （２）前記近位部ネジ穴の内側に螺合するのに適した構成の複数の固定用骨ネジを備えている、
    ことを特徴とする脛骨高原平準化截骨処置のキット。

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