従来のビデオカメラは、小さな携帯用でも大きなプロ用でも、底部は平面であり、ねじ孔と位置決め孔を除けば、機能的な役割を持っていなかった。そして、平面状の底面に設けたねじ孔は、ビデオカメラを三脚/雲台上に装着するために用いられている。実際、三脚/雲台は従来、位置決め孔に係合する位置決めポストとともに、ビデオカメラのねじ孔に螺合されるねじ軸のようなものを備えている。
過去数年のビデオカメラ技術の進歩は、プレビュースクリーン、複数の編集ボタンなどを加えてきたが、既知のビデオカメラのメーカーは、ビデオカメラの平面状の底部について何ら特徴を与えることを避けてきた。
実際、ビデオカメラの底部を平面状に保持してきたことには正当性があった。三脚/雲台に取り付けられないビデオカメラは、その平面状の底部によって安定して置かれるから、もし底部に機能ボタンやスクリーンが形成されれば、ダメージを受けることはないとしても、アクセスすることができない。
さらに、特にプロのビデオ録画技術においては、ビデオカメラは使用中殆ど三脚/雲台のトップに取り付けられており、従って、平面状の底部をそのまま保持しておくことには重要なことであった。
このように、現在までビデオカメラの平面状の底部に改変を加えることが禁止されてきたため、バッテリメーカーを含むアクセサリーメーカーは、彼らの装置を取り付けるためにビデオカメラの他の表面を利用しようとしてきた。そして、特に、バッテリメーカーはビデオカメラの後面またはサイドパネルから外方に延びるバッテリアセンブリを開発しようとした。この突出距離はときには大きなものになる。
しかしながら、このように、重いバッテリアセンブリをビデオカメラの後面または側面から離れた位置で吊り下げると、ユーザにとって扱いにくいだけでなく、ビデオカメラ全体のモーメントを大きくし、安定性とカメラブレ制御を妨げ、ユーザを疲労させる。
本発明は、三脚/雲台(以下一般的に三脚という)に対する着脱性、及び使用時や収納時に平面状の底部により安定的に置く安定性を妨げることなく、これらの問題点を解消することを目的とする。
図1は、本発明の一実施形態によるビデオカメラアセンブリ10を示している。同図に示すように、ビデオカメラアセンブリ10は、上ハウジング14と下ハウジング16からなるハウジングを備えたバッテリアセンブリ12を有している。この上ハウジング14と下ハウジング16は着脱可能で、その中に一つ以上のバッテリを収納するための部屋を形成している。この部屋内には、バッテリ等を周知の方法で利用するべく、バッテリに接続されるプリント回路基板を収納することができる。
本発明によれば、バッテリ(エネルギーセル)は、望ましくは充電式リチウムイオン電池であるが、携帯性のある同等のバッテリであれば、本発明は制限されない。
図1に戻り、バッテリアセンブリ12は、ビデオカメラ18と三脚アセンブリ20との間に選択的に着脱可能である。図1に示されるビデオカメラ18は、その平面状の底部に図示しないねじ孔と位置決め孔を有するものであれば、今日市販されている既知の種々のビデオカメラのどれでもよい。
以下、バッテリアセンブリ12がビデオカメラ18と三脚アセンブリ20に選択的に、そして、着脱可能に取り付けられる詳細構造を説明する。ビデオカメラ18の平面状の底部の下方にバッテリアセンブリ12を位置決めすることは従来知られていない。
すなわち、バッテリアセンブリ12をビデオカメラ18の平面状の底部に接続することによって、全体としてカメラアセンブリ10の人間工学的な配置から使い勝手をよくすることは、本発明の重要な特徴である。つまり、従来のビデオカメラシステムのようにカメラボディ表面から外方に延びた位置に位置させるのと対照的に、本発明は、ビデオカメラ18の下に直接バッテリアセンブリ12の重量を位置させることによって、カメラアセンブリ10に如何なる予期せぬ望まれないモーメントが加わることを避けることができる。実際、バッテリアセンブリ12の重さは、付属品機構(後に詳細に記載)と協働して、バッテリアッセンブリ12が外方に延びている場合に比較して、より強固に安定してビデオカメラ18を支えるように作用する。
図1に示すように、コード付きパワアダプタ22は、ビデオカメラ18とバッテリアセンブリ12とを電気的に接続し、バッテリアッセンブリ12からビデオカメラ18とそのアクセサリーに対し操作電力を供給する。図2に示すように、コード付きパワアダプタ22は、電気接続を達成するために、直角コネクタ24を備えている。この直角コネクタ24は、バッテリアッセンブリ12のハウジングからコード付きパワアダプタ22が離脱するのに抵抗を与える。
本発明のコード付きパワアダプタ22は、図1に示すように、既存のビデオカメラの典型的には後面または側面に設けられるバッテリ端子に着脱可能である。さらに、パワアダプタのハウジングは、好ましくは、第一ハーフハウジング23とこの第一ハーフハウジング23に一体に結合された第二ハーフハウジング25とに二分割されている。第一、第二のハーフハウジング23と25は、運搬時には、第一ハーフハウジング23をビデオカメラ18に付けたまま、第二ハウジング25をビデオカメラ18から外すことができるように着脱可能としてもよい。このように、本発明は、コード付きパワアダプタ22がビデオカメラ18から迅速かつ容易に着脱されるのを可能としている。
図2は、バッテリアッセンブリ12をカメラアッセンブリ18に着脱可能するために用いられるカメラマウント(アダプタ板)26を示している。図2に示すように、カメラマウント26は、バッテリアセンブリ12の上ハウジング14に形成された係合凹部29に、作動レバー28の操作によって安全に着脱可能な低背板を備えている。この低背板は、カメラマウント26をバッテリアセンブリ12に選択的に取り付けるために、一対のロック板32の係合エッジに係合する面取縁部又は蟻溝突起30を備えている。一対のロック板32は、作動レバー28の操作によって、カメラマウント26の面取縁部30の間に支持されるように、互いに反対方向に移動する。
上述の一対の移動可能なロック板32は、単一のロック板32に置き換え、この単一のロック板32がカメラマウント26の係合凹部29に係合するようにすることができる。
本発明の他の重要な点は、係合凹部29の大きさがカメラマウント26の厚さに適合するように設定されていることにある。つまり、係合凹部29内に固定されるとき、カメラマウント26の上部の露出面は、カメラマウント26の上ハウジング14と同一面に位置する。このため、ビデオカメラ18の平面状の底部は、カメラマウント26だけでなく、バッテリアセンブリ12の上ハウジング14の全域も含む広い取付面を構成する。ビデオカメラ18の安定性がこれによっては非常に向上する。
図2に示すように、カメラマウント26はまた、従来の三脚と同様に、ねじ軸34と位置決めポスト36を有するマウント装置を備えている。従って、カメラマウント26は、ビデオカメラ18の平面状の底部に対し、従来のビデオカメラを三脚に着脱するのと同様に、着脱することができる。
実際、本発明の別の重要な点は、ビデオカメラ18をバッテリアセンブリ12に装着する手段が、従来のビデオカメラの平面状の底部に形成されたねじ穴を使用することを可能とし、このため、本発明を、現在市場に出ているすべての既知のビデオカメラに対し、何らの構造変更を要することなく、用いることができる点にある。さらに、カメラマウント26の下面自体が平面状なので、カメラマウント26をバッテリアッセンブリ12(作動レバー28の操作を介して)から外した後、カメラマウント26を取り付けたどんなビデオカメラでも地面のような平らな面におくことができる。このように、本発明のカメラマウント26は、ビデオカメラ18をバッテリアッセンブリ12に選択的に装着することを可能にするだけでなく、単独に利用されるビデオカメラ18に対してもその能力も何ら犠牲にすることがない。
本発明の別の重要な点は、カメラマウント26が、ねじ軸34との螺合を解除する操作を必要とせずに、バッテリアセンブリ12からビデオカメラ18を迅速に外すことを可能にする点にある。すなわち、作動レバー28を操作することにより、カメラマウント26が迅速かつ容易にバッテリアセンブリ12を外すことを可能とし、バッテリの交換速度を上げる。
図3に戻り、バッテリアッセンブリ12の下ハウジング16を詳細に説明する。図3に示すように、バッテリアセンブリ12の下(または第2の)ハウジング16は、既知のビデオカメラの底部のマウント構造と同じ形のマウント領域38を定めるように形成されている。つまり、マウント領域38は、三脚への選択的で着脱可能な接続に対応するために、ねじ穴40と位置決め穴42を備えている。
図1から図3に示すように、本発明によれば、公知のビデオカメラと公知の三脚を新規な方法で装着することができるのみならず、ビデオカメラ18及び三脚20の公知で変更のない構造をそのまま利用することができる。さらに、カメラマウント26とバッテリアセンブリ12の取り外しは容易であり、また、ユーザが望むならば、三脚20に直接ビデオカメラ18を取り付けることも可能である。
以上は、本発明を図1ないし図3に示す特定の構造に関連して説明したものであるが、カメラアセンブリ10はこれに限定されない。すなわち、マウント領域38は、バッテリアセンブリ12(図3)のハウジングに形成するのに代えて、カメラマウント26と同様に、着脱可能なプレートとして形成することが可能である。同様に、バッテリアッセンブリ12のハウジングは、上下の二分割部材として形成する必要はなく、どんな特定の形またはデザインである必要もない。実際、カメラマウント26の形状とデザイン、及びこれに関連するロック板32は、本発明の思想から離れることなく、他の形状にすることができる。
図4は、そのような変形例を示している。図4に示すように、カメラマウント26は蟻溝突起30を含むだけでなく、ロック板32と33に形成した係合凹部46に選択的に係合する複数のロックハブ44を備えている。ロック板33はそのロック位置に回転可能であり、ロッキングレバー35を手動操作することにより、そのロック位置に固定される。
また、図4に示すように、二部材アダプタコード48の第一部分50は、ビデオカメラ18の後部バッテリマウントに装着される。この第一部分50は、ビデオカメラ18に形成されたバッテリ端子からアダプタ48を離脱させることなく、カメラアッセンブリ10全体を移動させるときには、スナップ結合のような結合手段を介してアダプタ48の第二部分52から離脱される。図5は、図4に示すカメラアッセンブリ10の動作状態を示している。
図6は、ロッキングレバー33の操作によってロック板32と33の間にカメラマウント26を保持した状態を示している。
本発明の別の実施例を図7から図9に示す。一体型のコード付きパワアダプタ22を介して電力がビデオカメラ18からバッテリアッセンブリ12に与えられる図1から図6の実施例と異なり、この実施例では、この2つの装置の間で電力が直接伝達される。
図7に示すように、複数のアクティブで望ましくはばね付勢された電気端子54は、バッテリアッセンブリ12の凹部29内に形成されている。図8に示すように、電気端子54は、ビデオカメラ18の底部の平面に装着した状態において、カメラマウント26のボディ内に形成した係合電気端子56に導通する。バッテリアセンブリ12からの電力は、導通している電気端子54と56によって、ビデオカメラ18に与えられる。
このように、バッテリアセンブリ12がビデオカメラ18の底部の平面に使い勝手よく配置されているだけでなく、端子54と56が、バッテリアッセンブリ12から電力をビデオカメラ18に伝達するためのコード付きパワアダプタを不要にすることも、本発明の重要な点である。本実施例によれば、取り扱いの面倒なコード付きパワアダプタ、さらにはこれに起因する障害を省くことができ、全体としてカメラアセンブリ10の構成要素を減らすことができる。
勿論、図7及び図8に示す実施例では、現在知られているビデオカメラ18に改変を加えることを要する。つまり、本発明はさらに、ビデオカメラ(従来知られ、図1と図5に示されている)の後部または側部にバッテリ端子を位置させるのに変えた、新しいビデオカメラの構成を示し、また、ビデオカメラ18の底部の平面に該ビデオカメラ18の内蔵回路を再配置することを示している。その際、本発明は、図9に示すように、新しい機能及び(又は)制御を行うスペースをビデオカメラの後部に確保し、さらに、公知のメディア挿入部及び(又は)機能制御部58の再配置を可能としてこれらの使用を容易にし、既知のビデオカメラでは現在できないユーザの観察角度(例えば、水平観察)を可能とする。
図10は、本発明のさらに他の実施例を示す。図10に示すように、バッテリアセンブリ60は、バッテリクリップ(アダプタ板)66によって、ビデオカメラ62と三脚64の間に着脱可能に配置されている。図11に示すように、バッテリクリップ66は、カメラマウント(先の実施例のカメラマウントと同様の)として機能するものであって、上部ブラケット68と下部ブラケット70を備えている。上部ブラケット68は、ビデオカメラ18(図2と図4に示されるカメラマウント26と同様の)の底部の平面に形成されたねじ穴と係合するねじ付きスタッド72と位置決め柱74を備えている。
下部ブラケット70は、実質的に、既知のビデオカメラの底部に形成されるマウント構造と同一のマウント領域76を備えている。つまり、マウント領域76も、一般的な三脚、またはその種の同様のものへ選択的に着脱するためのねじ穴78と位置決め穴80を有する。
バッテリアセンブリ60に戻り、図11はそのハウジングで作られるブラケット凹部82を示している。ブラケット凹部82は、バッテリアセンブリ60の上半分と下半分に形成されていて、バッテリアッセンブリ60が上部と下部のブラケット68と70の間に密接にフィットする大きさをなしている。
ブラケット凹部82がバッテリアセンブリ60の上半分と下半分に形成されていると説明したが、本発明の精神から離れることなく、ブラケット凹部は、バッテリアセンブリ60の上半分(つまり、ビデオカメラ18の底部の平面と接触する部分)のみに形成してもよい。
本発明の重要な点の一つは、ブラケット凹部82が、上部と下部のブラケット68と70にぴったりと係合することだけでなく、バッテリアッセンブリ60のハウジングに形成した凹部がブラケット凹部82を構成することで、ビデオカメラ18の底部の平面を、より大きく平滑な単一表面上に支持させ、より安定させることができることにある。つまり、ブラケット凹部82は、ブラケット68と70の厚さと実質的に同じ深さに作られており、このため、ビデオカメラ18がバッテリクリップ66に装着されるとき、ビデオカメラの底部の平面は、バッテリアッセンブリ60と共同して、実質的に連続した平面上に支持されることになる。
本発明のもう一つの重要な点は、三脚61とビデオカメラ18の機械的なねじ結合を外すことなく、バッテリクリップ66からバッテリアセンブリ60の移動又は交換を許す点にある。つまり、バッテリクリップ66が、(その上部と下部のブラケット68と70を介して)ビデオカメラ18と三脚64に有効に接続されると、ビデオカメラ18のユーザは、バッテリアセンブリ60の交換の間、三脚64からビデオカメラ18を機械的に外す必要がない。バッテリアセンブリ60を交換したいときには、ユーザはブラケット68と70の間から摩擦力やスナップ力に抗してバッテリアッセンブリ60を外すだけでよい。システムのねじ結合を外すために、無駄な時間を使ったりいらいらすることはない。その後、再充電されたバッテリアセンブリの交換は、同様にブラケット68と70の間に単にバッテリアセンブリ60を挿入するだけでよく、何らの工具やねじ結合を外すための操作を必要としない。
図10と図11の実施例は、パワアダプタコード84の使用を例示しているが、本発明はこれに制限されない。実際、図7から図9の実施例と同様に、バッテリクリップ66は、上部と下部のブラケット68と70の一方あるいは双方にバッテリ端子を支持してもよい。上部と下部のブラケット68と70に形成されたバッテリ端子は、バッテリアッセンブリ60からビデオカメラ62に電力を供給するために、該バッテリアッセンブリ60のブラケット凹部82に形成された、同様の、好ましくはばね付勢された端子と導通する。そして、図7から図9の実施例と同様に、ビデオカメラ62は、最も効果的な電力伝達を容易にするために、バッテリ端子を底部の平面に配置しなければならない。
図12は、図10と図11の実施例に基づく本発明の他の実施例を示している。図12に示すように、一つ以上のバッテリクリップ66を、積み重ね、あるいはカスケード結合させることができる。その際、本発明は、ビデオカメラ62の下に複数のバッテリアセンブリを位置させることを許す。
以上では、バッテリアセンブリ60は、ブラケット68と70の間に、摩擦またはスナップフィットされると説明した。つまり、本発明の一つの実施例では、バッテリクリップ66とブラケット凹部82の係合により、該凹部内にバッテリアッセンブリ60を十分な摩擦力で保持する。本発明はまた、バッテリクリップ66に図12に示すばね式ラッチ機構68を設けてもよい。ばね式ラッチ機構68は、コイルばね72のようなばねにより、バッテリアッセンブリ60と接触する方向に付勢された上方に延びるラッチ部材70を有している。バッテリアッセンブリ60そのものは、その下半分に形成したラッチ凹部を有し、このラッチ凹部がバッテリアッセンブリ60をバッテリクリップ66に固定するために、ばね付勢ラッチ部材70に係合する。
図12にさらに示すように、ラッチ機構68の末端部68aがコイルばね72の付勢力に抗して上方(図のU方向)に押されると、ラッチ部70は回転して、バッテリアセンブリ60の下半分に形成されたラッチ凹部から離れ、バッテリクリップ66から取り外されるバッテリアセンブリ60を自由にする。
図13は、バッテリクリップ66のもう一つの実施例を示している。図13に示すように、バッテリクリップ66は、スライド可能な摘み型タブ78を有するラッチ機構76を備えている。タブ78自体は、付勢板ばね82のようなばねにより、バッテリアッセンブリ60の後部に形成されたラッチ凹部84と接触する方向に付勢されたラッチ部材80を有している。タブ78を摘むと、ラッチ部材80はラッチ凹部84から離れ、バッテリクリップ66から取り外されるバッテリアセンブリ60を自由にする。
図10から図13の実施例に関連し、バッテリアッセンブリ60からビデオカメラ62への電力が、パワアダプタコード84で供給される場合には、複数の、積み重ねられたバッテリアセンブリを用いることによって、従来必要であったビデオカメラ62と三脚64のねじ結合を外す必要を全く要せずに、ユーザは1つのバッテリアセンブリから他のバッテリアセンブリに即座に切り替えることができる。さらに、バッテリクリップ66がバッテリ端子を備えている場合には、積層された複数のバッテリアッセンブリからビデオカメラ62に対して、接続線を要することなく、従来知られていない方法によって、電力をカスケード供給することができる。
図14は、本発明のさらに他の実施例を示している。ビデオカメラ90は、その底部の平面94上にマウントブロック92を有している。マウントブロック92はそれ自身に、バッテリアッセンブリ100と電気的かつ機械的に結合するために、電気端子98とともに、マウント備品96を備えている。図14にさらに示されるように、バッテリアセンブリ100は、このマウントブロック92に形成されたマウント備品96に係合するマウント柱102を備えている。さらに、バッテリアセンブリ100は、該バッテリアッセンブリ100からビデオカメラ90へ電力を供給するために、電気端子98に対応する電気端子ブロック104を備えている。
バッテリアセンブリ100はさらに、実質的に、既知のビデオカメラの底部に一般的に形成されているマウント構造と同じ形のマウント領域106を備えている。このマウント領域106は、一般的な三脚へ選択的に着脱するためのねじ穴108と位置決め穴110を有する。
このように、本発明の重要な点の一つは、どの実施例を用いようとも、バッテリアセンブリの半分が、ビデオカメラの底部の平面に該バッテリアッセンブリを着脱可能とする構成を有し、残りの半分が、該バッテリアッセンブリを、三脚、またはその種の他のものに着脱可能とする構成を有することである。
このように、それぞれの半分が既知のビデオカメラと三脚に備えられた着脱手段を用いることができるようにバッテリアッセンブリを構成することによって、本発明は、ビデオカメラを三脚または同様のものに装着する能力を何ら犠牲にすることなく、バッテリアッセンブリをビデオカメラの底部の平面に使い勝手よく装着することを可能としている。
図15から図21は、本発明のビデオカメラアッセンブリl90の好ましい実施例を示している。このビデオカメラアッセンブリl90は、図15と図16に最もよく見られるように、上半部214と下半部216からなるハウジングを備えたバッテリアセンブリ200を備えている。互いに係合できる上半分214と下半分216は、その内部に一つ以上のエネルギーセル(電池)を収納するための部屋を構成する。この部屋内には、プリント回路基板を収納してエネルギーセルに接続し、電池や同様のものの管理を行う援助を行うための公知の方法で利用することができる。
前述のように、エネルギーセルは望ましくは充電式リチウムイオン電池、またはその種の他のものである。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の精神から離れることなく、エネルギーセルの代わりに、燃料電池を含む、携帯用の電池のどんなタイプまたは方法を用いてもよい。
図15に戻り、バッテリアセンブリ200は、図1の構成と同様に、ビデオカメラ202と図示しない三脚アセンブリの間に選択的に着脱可能に結合されている。バッテリアッセンブリ200がビデオカメラ202と三脚アセンブリの間に位置すると述べたが、本発明はこれに限定されない。本発明は、本発明の精神を離れることなく、ねじ穴と位置決め穴を有する電気装置一般であれば、その性質を問うことなく、適用することができる。
上述の実施例と同様に、バッテリアセンブリ200は、ビデオカメラ202のような、しかしこれに限定されない電子装置と、三脚アセンブリの双方に対して着脱可能である。バッテリアセンブリ200は、ビデオカメラ202の底部平面に着脱可能に固定され、カメラアセンブリ190の使い勝手を全体として向上させる。つまり、従来のビデオカメラシステムでは外方に延びているのと対照的に、本発明によれば、バッテリアセンブリ200の重さをビデオカメラ190の直下に位置させることによって、ビデオカメラ202に予期せぬ好ましくないモーメントが生じるのを避けることができる。実際、バッテリアセンブリ200の重さは、アタッチメント機構と相俟って、バッテリアッセンブリ200がビデオカメラから外方に延びているのに比べて、ビデオカメラ202をよりしっかりと安定的に着座するように作用する。
図17はさらに、ビデオカメラ202とバッテリアセンブリ200の間に電気的に接続されるコード付きパワアダプタ220を示している。コード付きパワアダプタ220は、バッテリアッセンブリ200からビデオカメラ202及びその種々のアクセサリーへ電力を供給する。図17に示すように、コード付きパワアダプタ220は、バッテリアセンブリ200との電気接続を達成するために、直角コネクタ240を備えている。直角コネクタ240は、コード付きパワアダプタ220がそのコード部を通して引かれてもバッテリアッセンブリ200のハウジングから外れるのを防ぐ作用をする。
コード付きパワアダプタ220は、図16に最もよく見られるように、バッテリアセンブリ200のハウジングに形成されたパワーレセプタクル242と係合する。レセプタクル242とコード付きパワアダプタ220のプラグ部分244は、種々の操作に必要な電気導体/ピン246を構成するものであって、これに限定されないが、例えばバッテリの充電、放電(ビデオカメラ202や他のアクセサリーに対する)、データ入力/出力に用いられる。図18は、コード付きパワアダプタ220のプラグ部分244を、複数のピン246が示されるように、逆の方向から見た図である。
本発明のコード付きパワアダプタ220は、既知のビデオカメラの後面または側面に一般的に形成されているバッテリ端子に着脱可能である。図19はコード付きパワアダプタ220のアダプタ部分のハウジング250を示し、図15はビデオカメラ202の後壁/側壁に設けたマウント領域248を示している。
図19に示すように、ハウジング250は、好ましくは、第一半体252と、この第一半体252に完全に係合された第二半体254とから構成される。第一半体252と第二半体254はそれぞれ、互いに着脱可能であり、例えば運搬時等に、第一半体252をビデオカメラ202の領域248に装着したまま、第二半体254をビデオカメラ202から外すことができる。このように、本発明によれば、コード付きパワアダプタ220をビデオカメラ202に対し迅速かつ容易に着脱することができる。図20は、ハウジング250の第一半体252の内側一部を示すもので、モールドされた電気端子256を示している。
図16と図17に戻り、カメラマウント260は、バッテリアッセンブリ200をビデオカメラ202に着脱可能にするために用いられている。このカメラマウント(またはマウント板)260は、ねじ柱261と位置決めピン263を有しており、したがって、このねじ柱261と位置決めピン263に適合する装着手段を有するどのような電気装置、特にビデオカメラにも装着することができる。
図16と図17に示すように、カメラマウント260は、ばね付勢された操作スライド264の操作によって、バッテリアッセンブリ200の上部第一半体214に形成された密着凹部262に着脱可能な低背板を備えている。この低背板は、カメラマウント260をバッテリアッセンブリ200に選択的に結合するために、凹部262の係合縁部に係合する面取りまたは蟻溝縁部266を備えている。
図16は、マウント板266の蟻溝縁部266は複合形状からなることを示している。つまり、図16(A)と(B)に示すように、蟻溝縁部266は、その上下に内側に傾斜した斜面273と275を有し、凹部262は、この斜面に係合する側壁を有している。さらに、マウント板260は、該マウント板260の上面から内方かつ下方に傾斜する後部傾斜壁277を備えている。後部傾斜壁277は、凹部262の後壁279に沿ってスライドし、該マウント板260と凹部262の一体化を容易にする。
マウント板260は凹部262に挿入されると、ロックカム268の摩擦力と協働する輪郭縁部266を介して、該凹262部内に固定される。操作スライド264がそのばね力に抗して図16(A)の矢印U方向に移動操作されると、ロックカム268は、凹部262から後退して、バッテリアッセンブリ200のハウジング内に入り、マウント板260が凹部へ出入りするのを許す。マウント板が凹部内に入ると、操作者が作動スライド264を解除することにより、ロックカム268が凹部262内で元の位置に戻る。ロックカム268のカムプロフィル270がマウント板260の前面272に当接することにより、マウント板260は、作動スライド264が再びU方向に操作される迄、凹部内に固定されて移動しない。
上述の他の実施例と同様に、本発明の重要な点の一つは、密着凹部262は、カメラマウント260の厚さに適合する大きさである点である。つまり、カメラマウント260が密着凹部262の中に固定されるとき、該カメラマウント260の上端の露出面は、バッテリアセンブリ200の上部第一半体214と面一になる。このように、ビデオカメラ202の底部平面は、カメラマウント260だけでなく、バッテリアセンブリ200の上部第一半体214の全域も含む広いマウント面を構成し、ビデオカメラ202の安定性が飛躍的に増大する。
カメラマウント260自体が、ねじ付き柱261と位置決めピン263を含む、既知の三脚のような一般的なマウント装置を含むとすると、カメラマウント260は、従来のビデオカメラを従来の三脚に結合するのと同様に、既知のビデオカメラの底部平面に選択的に着脱することができる。
実際、本発明の他の重要な点の一つは、ビデオカメラ202をバッテリアセンブリ200に装着する手段が、既知のビデオカメラの底部平面に形成された従来のねじ穴を利用することを可能とし、何らの構造的な改変を加えることなく、現在市場にある全てのビデオカメラ(スチルカメラ、画像記録装置、双眼鏡等を含む)に本発明を適用することができる点である。さらに、カメラマウント260の下面は平面であるので、本カメラマウント260を結合したどのビデオカメラも、カメラマウント260を(操作スライド264の操作により)バッテリアッセンブリ200から外した後、地面等の支持面に置くことができる。このように、本発明のカメラマウント260は、ビデオカメラ202をバッテリアッセンブリ200に選択的に装着することを可能にするだけでなく、単独で用いられるビデオカメラ202に対してもその能力も何ら犠牲にすることがない。
本発明のさらに重要な点の一つは、ねじ付き柱261のねじ結合を解く必要なく、カメラマウント260がバッテリアッセンブリ200からビデオカメラ202を迅速に取り外すことを可能としている点にある。操作スライド264の操作により、カメラマウント260をバッテリアッセンブリ200から迅速かつ容易に外すことができ、バッテリの交換時間を短縮することができる。
図21は、バッテリアセンブリ200の下部第二半体216の詳細を示している。図21に示すように、バッテリアセンブリ200の第二の(または底部の)半体216は、実質的に、既知のビデオカメラの底部に形成された一般的なマウント構造のマウント領域280を構成している。つまり、マウント領域280もまた、一般的な三脚等に対して着脱可能とするため、ねじ穴282と位置決め穴284を備えている。
図21はさらに、バッテリアセンブリ200の側面に形成された一連の視覚指標286を示している。視覚指標286は、好ましくは複数のLEDからなり、バッテリアセンブリ200に収納された電池の状態をユーザに示すために用いられる。バッテリアセンブリ200の側面の視覚指標286は、バッテリアセンブリ200をビデオカメラと三脚の間に取り付けるとき、ユーザが同視覚指標286を見ることができる位置とする。図21には、3個の好ましくはLEDタイプの視覚指標286が示されているが、これに代えて、本発明の精神から離れることなく、他のタイプの指標を用いてもよい。さらに、視覚指標286によって伝えられる情報の性質は、どんな形であれ制限されることはない。また、その内容もバッテリアセンブリ200の内容物がある種の電池であるか、DVD/CDディスクドライブ等であるかを問わず、該内容物の性質によって異ならせることができる。
図7、図8の実施例と同様に、図15から図21に示される実施例もまた、マウント板260に形成された複数の電気接点を備えてもよい。このように、ビデオカメラ(または他の電気装置)がその上に係合電気接点を有するとき、マウント板260は、如何なるアダプタや電力コードも必要とせずに、ビデオカメラの下面に直接電力を供給する。この場合は、本発明は、マウント板260上に形成された電気接点がビデオカメラ202に対し操作電力を与え、バッテリアッセンブリ200がレセプタクル242を介して種々のアクセサリー(写真用照明ランプ、ディスクドライブ等)に電力を供給する。このように、単一のバッテリアッセンブリ200から複数の電気装置に電力を供給することができる。さらに、一以上のバッテリアッセンブリ200は、重ねて配置した一つのグループとして、ビデオカメラと三脚との間に位置させることができる。そして、各バッテリアッセンブリが、上述のように、同一のまたは異なる電気装置とアクセサリーに電力を供給する。
図15から図21を参照すると、本発明は、今まで知られていなかった方法で公知の三脚アッセンブリに対し公知のビデオカメラを装着することができるだけでなく、公知のビデオカメラ202と公知の三脚の公知の構造を用いることもできる。さらに、ユーザが三脚に直接ビデオカメラ202を取り付けることを望むならば、カメラマウント260とバッテリアセンブリ200を除去することができる。
本発明は、従って、ビデオカメラを安定させるだけでなく(不安定にすることなく)、ビデオカメラ産業も完全に改革することができる、ビデオカメラに対する電源システムを提案するものである。つまり、ビデオカメラの底部平面の下方に、バッテリアッセンブリを配置するという思想により、ビデオカメラの後部と側部を従来に比べて完全に自由にし、機能性を与えることができる。さらに、本発明は、バッテリアセンブリに、望ましくはばね付勢されたバッテリ端子を備えることによって、そして、ビデオカメラ自体の底部平面に対応するバッテリ端子を形成することによって、不要な電源コードを備える必要性を完全に除くことができる。
さらに、本発明は、カメラに、一以上のバッテリアッセンブリ10を加えることによって、そして特に、ビデオカメラの底部平面にこれらの付加バッテリアッセンブリを加えることによって、カメラ自身に好ましい人間工学的な影響を与え、使い勝手をよくすることができる。結合されたバッテリアセンブリ10の重さは、従来のカメラボディから外方に延びている装置とは対照的に、軽く、かつ実質的にカメラの質量中心に位置する。さらに本発明は、積層したバッテリアセンブリ10をビデオカメラの底部に加えることによって、カメラの全体的な重さを様々な量に増やすことができ、それにより、ユーザによるスムーズな移行、チルト及びパン操作を可能にしつつ、手ブレを減少させることができる。
本発明のさらに重要な点の一つは、ビデオカメラの底部平面に電気接点が形成されている点にある。より詳細には、本発明は、歴史的に三脚や他の支持部材に装着するためだけに用いられていたビデオカメラの部分を有効利用している。本発明は、カメラのこの底部平面に、バッテリ端子を位置させることによって、(上述のように)バッテリアセンブリ10によって与えられる付加的な重量を効果的に利用することができ、さらに新しいカメラの再設計も可能となる。つまり、従来一般的にバッテリ端子が存在していたカメラハウジングの後部または側面から、該バッテリ端子を除くことによって、このスペースをカメラ操作者に対して他の機能を与えるために用いることができる。
バッテリアセンブリは、カメラ自体のアクセサリー装置にコードで電力を供給するための電気プラグコネクタを備え、またカメラ自身のアクセサリー装置に対して好ましくは充電式リチウムイオン電池、またはその種の他のものを内蔵するものである。
本発明は、どの実施例かによらず、操作の容易性を犠牲にすることなく、あるいは不適な重量分布を生じさせることなく、積層した複数のバッテリアッセンブリをカメラ又は三脚に装着する機械的手段を備えている。
本発明は、既知のカメラシステムの携帯用電力供給能力を大きく増加させ、同システムの操作性を全体として高める。
またさらに本発明は、ビデオカメラの電気バッテリ装置を、ビデオカメラの底部平面に配置することによって、コードを用いることなく、積層したバッテリアッセンブリを直接カメラ及び(又は)三脚に接続することができるだけでなく、従来のカメラ制御装置、グリップ及び表示装置の完全な再設計を可能とする。同時に、ビデオカメラの再設計された底部及びバッテリアッセンブリのハウジングに形成した上述の機械的装着手段は、公知のビデオカメラシステムの機能性と操作性を実質的に増加させる。
以上述べたように、図1から図21に示した実施例は、画像記録装置のような電気装置の下方にバッテリアッセンブリを位置させる(吊り下げる)ものである。さらに本発明は、ビデオカメラを既知の支持装置、三脚等に簡単に装着することを可能にしたまま、ビデオカメラの下方に、電池を設置することを可能とするものである。しかし、本発明は、これに限定されるものではない。実際、本発明は、電池の代わりに、DVD/CDディスクドライブ、データ装置等を、上述のマウント板とハウジングを介して、ビデオカメラの下方に着脱可能に位置させる(吊り下げる)ことができる。
本発明を利用したビデオカメラシステムは、ビデオカメラの下面に装着された第一のバッテリアッセンブリを持つことができ、またその下に積層してDVDディスクドライブ、さらに第二のバッテリアッセンブリを吊り下げることができる。これらは全てビデオカメラと三脚アッセンブリの間に位置するものである。必要に応じて、そして一体化した電気接点(図7及び図8の実施例と同様の)を備えたハウジングを有する種々のマウント板を備えれば、これらの第一のバッテリアッセンブリ、DVDディスクドライブ及び第二のバッテリアッセンブリは、互いに電気的に接続することが可能である。仮に種々のハウジングがそのマウント板に一体の電気接点を備えなかったとしても、ビデオカメラまたは照明が第一のバッテリアセンブリから電源を受け、DVDディスクドライブが第二のバッテリアッセンブリから電源を受けることができる。
以上本発明を好ましい実施例に基づいて説明したが、当業者は、本発明の精神から離れることなく、種々の変更が可能であり、構成要素は等価物によって置換可能であることは明らかである。すなわち、本発明は開示した実施例に限定されることはなく、請求範囲に含まれる全ての実施例を含むものである。