JP2009503156A - 被覆コア−シェル凝集体 - Google Patents

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Abstract

コア-シェル構造を有する被覆された凝集体ならびに該凝集体を形成するための方法が開示されている。本凝集体は、繊細に調節しうる活性物質の放出を可能にする。本凝集体は、洗剤分野において特に有利に使用することができる。また本方法は、洗剤分野からの通常の粉末および/または微細粒子の複数成分混合物を、被覆が供されたコア-シェル凝集体に変換すること、即ち、通常の洗濯洗剤のグレードアップを可能にする。本方法は、ミキサー/造粒機に粒状材料(「初期導入粒子」)を導入し、これを造粒助剤およびさらなる粒状材料(「追加用粒子」)の添加により造粒/凝集させること、該初期導入粒子が、好ましくは極めて実質的に均一な粒度を有すること、ならびに、該追加用粒子が、該初期導入粒子の直径d50の1/10以下であって2μmよりも大きい直径d50を有することを含んでなる。本被覆凝集体は、長期貯蔵の後であっても、容易に注ぐことができ、自由流動性であり、塊を形成しない。

Description

本発明は、洗浄または浄化組成物のための被覆コア-シェル結合体、および該結合体の製造方法に関する。凝集によって得られる結合体を、有利には、洗浄または浄化製品工業において利用および使用することができる。
造粒操作は、多種多様の異なる工業部門において最新技術であり、この主題について多数の標準モノグラフおよび特許文献が存在する。本発明に関連して、この造粒操作によって製品設計に重要な寄与を為しうることが重要である。
日常生活における全ての必要性のために供給される夥しい種類の製品の結果として、消費者は、わずかに推し測れる種類の製品から、彼等の要求を最も満足させる製品を選択する問題に直面することが多い。この際に、製品設計は、消費者の購入の決定を容易にすることができる。
購入の決定は、一般に全く異なる基準に向けられ、特に供給される製品の価格およびその品質に向けられる。しかし、購入決定のための追加の基準として、製品設計がより重要になりつつある。消費者は、一般に、彼等の美的感覚にもアピールする製品を使用することを好むであろう。このために、多くの製品は、視覚的にアピールする包装で供される。また、製品自体についても、例えば、その色および形状についても非常に重要である。製品の形状によって、消費者の美的感覚に特に容易にアピールすることができる。ここで、1つの例は粉末の洗浄および/または浄化組成物の例である。この分野からの視覚的に非常にアピールする製品は、例えば、実質的に球状粒子のみからなる洗浄粉末である。高い対称性および均一な外観に基づいて、消費者の視点で実質的に同一かつ実質的に球形の粒子からなるこのような洗浄粉末は、その製造における高レベルのケアおよびその加工における高い能力を示すが、非常に不規則な造形粒子からなる粉末は、消費者において対応する陽性の連想を何も導かない。
この背景に対して、本発明の目的は、非常に美的アピールする顆粒を提供することであった。
この目的は、コアおよびコア周囲粒子からなる洗浄または浄化組成物のためのコア-シェル結合体であって、コア周囲粒子が、コア粒子の粒子直径d50の最大で1/10であって2μmよりも大きい粒子直径d50を有し、コア粒子が好ましくはコア-シェル結合体を形成する固体の特に75重量%未満を構成し、追加用粒子が特に25重量%以上を構成し、少なくとも1つの被覆がコア-シェル結合体に外部適用されている結合体である本発明の対象によって達成される。
コア周囲粒子の粒子直径d50は、好ましくは3〜50mm、有利には4〜25mm、より有利には4〜15mm、特に5〜10μmの範囲内である。これは、本発明の好ましい態様に対応する。
有利には、被覆コア-シェル結合体の3つの相(コア、シェル、被覆)の全てを、これら3つの相の全てからの遅延した活性物質放出のために、制御放出効果の様式で調節することができ、この制御放出効果の無限の調節可能性は、極めて広い範囲にわたることができる。これが好ましい態様である。
コア中に存在する成分が遅延して放出される被覆コア-シェル結合体が好ましい態様である。
この対象のさらなる詳細を以下に記載する。好ましい態様において、3つの相は、その配合が、即ち、その組成が異なる。この対象のさらなる詳細を以下に記載する。コア材料は、好ましい態様において、1つあるいは2つまたはそれ以上の物質からなることができる(それはほぼ円形であってよいが、任意の形状を有することができる)。この対象のさらなる詳細を以下に記載する。シェルは、例えば、1つあるいは2つまたはそれ以上の異なる可溶性材料(例えば、塔粉末または粗原料/化合物)から形成することができ、これが好ましい態様である。
被覆層は、例えば、無水または低含水の混合物または懸濁物から得られるが、例えば、後乾燥操作における水を含有していてもよく、これがそれぞれの場合に好ましい態様である。
後に後乾燥することなく被覆を適用するのが好ましく、これが好ましい態様である。
しかし、別の好ましい態様において、後の後乾燥を伴って被覆を適用するのが有利であることもある。
被覆の厚みは変化することができ、好ましくは単分子被覆の程度から50μmまでの範囲内であるが、被覆厚みは5μmよりもかなり小さいのが非常に好ましい。
以下において、本発明の組成物に言及する場合、これが意味するのは、常に被覆コア-シェル結合体である。対照的に、コア-シェル結合体だけが議論される場合、意味するのは、本発明の組成物ではなく、常に未被覆のコア-シェル結合体である。
好ましい態様において、適用される被覆は、有利には、界面活性剤、例えば好ましくは非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤および/または陽イオン性界面活性剤、増白剤、トリグリセリド、テルペン、グリセロール、シリコーン油、パラフィン(油)、芳香剤、ビタミンE、(コ)ポリマー(溶液)および/または天然油を含有する液体、好ましくは低含水液体、特に無水液体である。
このような液体は、有利には、コア-シェル結合体の表面に液体形態で残存せず、コア-シェル結合体の表面が、有利には濡れても粘着性でもないように、それに付着している。
この点で非常に好ましいのは、有利には他の成分と組合せた非イオン性界面活性剤である。好ましいのは、例えば、以下の組合せである:
(a)非イオン性界面活性剤、増白剤、所望により芳香剤;
(b)非イオン性界面活性剤、シリコーン油、所望によりパラフィン(油)、所望により芳香剤;
(c)シリコーン油、増白剤、所望により芳香剤、所望により非イオン性界面活性剤;
(d)非イオン性界面活性剤、ビタミン(誘導体)、例えば好ましくはビタミンE、所望により芳香剤;
(e)非イオン性界面活性剤、天然油、所望により芳香剤;
(f)非イオン性界面活性剤、ビタミン(誘導体)、天然油、所望により芳香剤。
ここで、低含水とは、使用する被覆液が、全被覆を基準に35重量%未満の水を含有することを意味する。好ましい態様において、この水の上限は、より低い値であることもでき、例えば、全被覆を基準に、好ましくは30重量%、25重量%、20重量%、15重量%、10重量%または5重量%の値、あるいは、これらの値の間、即ち、例えば、好ましくは9、8、7または6重量%の値であることもできる。
無水の被覆液は、全被覆を基準に、最大で4重量%、有利には最大で3重量%、より有利には最大で2重量%、好ましくは最大で1重量%の水を含有するか、または特に水を全く含有しない。これが好ましい態様である。
しかし、別の好ましい態様において、被覆液は、大量の水、即ち、全被覆を基準に好ましくは35重量%以上の水を含有することもできる。好ましい態様において、この水の下限は、より高い値であることもでき、例えば、全被覆を基準に、好ましくは40重量%、45重量%、50重量%、55重量%、60重量%または65重量%の値、あるいは、これらの値の間、即ち、例えば、41、42、43または44重量%の値であることもできる。非常に高含水の液体は、好ましい態様において、さらに高い水の上限を有することもでき、例えば、全被覆を基準に、好ましくは70重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%または95重量%の水の値を有することもできる。
好ましい態様において、被覆は、(コ)ポリマー、特に水溶性(コ)ポリマー、所望により修飾された(コ)ポリマーを含有し、これらは、例えば以下のものである:
(a)合成ポリマー、例えば、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、(メタ)アクリル酸およびこれらの誘導体、マレイン酸、ビニルスルホン酸、ビニルホスホン酸のホモポリマーおよびコポリマー、ポリエチレンイミンおよび/またはPAA;
(b)天然に基づく所望により修飾されたポリマー、例えば、デンプン、アルギン酸塩、ペクチン、植物ゴム、カゼイン、ゼラチン、グアー、セルロース、セルロースエーテルおよび/またはデンプンエーテル;
(c)バイオ技術の方法によって得た生成物、例えば、プルラン、カードランおよび/またはキサンタン;
(d)上記したものの混合物。
別の好ましい態様において、適用する被覆は、溶融物、好ましくは(コ)ポリマー、ワックス、エステルおよび/または脂肪の溶融物である。このような溶融物は、有利にはコア-シェル結合体の表面に溶融状態で残存せず、有利には適用および冷却の後に固化して、有利にはコア-シェル結合体の表面が粘着性ではない。
被覆は、好ましくはワックスを含有する。ワックスの場合、以下のものが好ましい:
(a)植物ワックス、例えば、好ましくはカルナバワックス、カンデリラワックス、エスパルトワックス、グアルマワックス、木蝋、コルクワックス、モンタンワックス、オーリキュリーワックス、コメ胚油ワックスおよび/またはサトウキビワックス;
(b)動物ワックス、例えば、好ましくは蜜蝋、尾腺脂肪、羊毛ワックス、シェラックワックスおよび/または鯨蝋;
(c)鉱物ワックス、例えば、好ましくはセレシンおよび/またはオゾケライト;
(d)化学的修飾されたワックス、好ましくは硬ワックス、特に水素化ホホバワックス、モンタンエステルワックスおよび/またはサソールワックス;
(e)合成ワックス、例えば、好ましくはパラフィンワックス(特に、>38℃の融点を有する軟パラフィン)、ポリアルキレンワックスおよび/またはポリエチレングリコールワックス;
(f)ミクロワックス、即ち、好ましくは鉱油の比較的高融点の成分、これは特に飽和炭化水素(イソアルカン)の混合物からなり、有利にはアルキル置換されたシクロパラフィンおよびアルキル置換またはナフテン置換された芳香族化合物をも含有し、有利には石油、可塑性ミクロワックスおよび硬ミクロワックス;
(g)植物ワックス、動物ワックス、鉱物ワックス、合成ワックス、ミクロワックスおよび/または化学的修飾されたワックスの混合物。
被覆は、好ましくはエステルを含有する。エステルの中で、長鎖脂肪酸のエステルが有利に好ましく、特に少なくとも22個の炭素原子を有する脂肪酸、例えばベヘン酸、テトラコサン酸、セロチン酸および/またはトリアコンタン酸などのエステルが好ましい。
被覆は、好ましくは脂肪を含有する。脂肪は、好ましくは、化学的意味において、本質的に高級脂肪酸の混合グリセロールエステルからなる固体または半固体の生成物を意味する。
被覆は、好ましくは(コ)ポリマーを含有する。(コ)ポリマーの中で好ましいのは、特に、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニルおよびポリビニルアルコールである。
分子量が約200〜5,000,000g/モル(重合度Pn 約5〜>100,000に対応する)のポリエチレングリコールが好ましい。
分子量が<約25,000g/モルの液体生成物を、被覆材料として使用することもできる。
比較的高い分子量の固体ポリエチレングリコール(ポリエチレンオキシドとしても知られる)も好ましい。
一般に、被覆が脂質および/またはシリコーン油を含有するのが非常に好ましく、これが好ましい態様である。
好ましい脂質は、以下の脂質である:
(a)親油性炭化水素(例えば、トリアコンタン、スクアレンまたはカロチノイドなど);
(b)親油性アルコール(例えば、ワックスアルコール、レチノールまたはコレステロールなど);
(c)エーテル脂質;
(d)親油性カルボン酸(脂肪酸);
(e)親油性エステル[例えば中性脂肪、即ち、モノ、ジおよびトリアシルグリセリン(トリグリセリド)、ステアリン酸エステルなど];
(f)親油性アミド(例えばセラミドなど);
(g)ワックス;
(h)2つを超える加水分解生成物からなる脂質、例えば、糖脂質、リン脂質、スフィンゴ脂質および/またはグリセロ脂質など;
(i)2つを超える加水分解生成物からなる、比較的高い分子量の複合体の形態にある脂質、例えば、リポタンパク質および/またはリポ多糖など;
(j)リン不含の糖脂質、例えばスフィンゴ糖脂質(好ましくは、セレブロシド、ガングリオシド、スルファチドなど)、あるいは、例えばグリセロ糖脂質(好ましくは、グリコシルジおよびモノグリセリドなど)など;
(k)炭水化物不含のリン脂質、例えばスフィンゴリン脂質(好ましくはスフィンゴミエリンなど)、あるいは、例えばグリセロリン脂質(好ましくは、レシチン、セファリン、カルジオリピン、ホスファチジルイノシトールおよびイノシトールリン酸など);
(l)上記脂質の混合物。
さらなる好ましい態様において、被覆は、非加水分解性脂質、好ましくは遊離脂肪酸、イソプレノイド脂質、特にステロイド、カロチノイド、モノテルペンなど、および/またはトコフェロールから選択される非加水分解性脂質を含有する。
別の好ましい態様において、被覆は、加水分解性脂質、好ましくはモノ、ジ、トリアシルグリセリド、リン脂質(ホスファチド)、糖脂質、ジオール脂質、ワックスおよび/またはステアリン酸エステルから選択される加水分解性脂質を含有する。
さらなる好ましい態様において、被覆は、少なくとも1つの非加水分解性脂質および少なくとも1つの加水分解性脂質を含有する。
別の好ましい態様において、被覆は、中性脂質、好ましくは脂肪酸(>C12)、モノ、ジ、トリアシルグリセリド、ステアリン、ステアリン酸エステル、カロチノイド、ワックスおよび/またはトコフェロールから選択される中性脂質を含有する。
別の好ましい態様において、被覆は、極性脂質、好ましくはグリセロリン脂質、グリセロ糖脂質、スフィンゴリン脂質および/またはスフィンゴ糖脂質から選択される極性脂質を含有する。
さらなる好ましい態様において、被覆は、少なくとも1つの極性脂質および少なくとも1つの非極性脂質を含有する。
好ましい態様において、被覆は、分散液として、即ち、有利には複数の相[その1つは連続相(分散剤)であり、少なくとも1つのさらなる相が(微細に)分布している(分散相)]からなる系として、好ましくは、エマルジョン、エーロゾルまたは懸濁液として適用される。
最も好ましいのは、懸濁液、即ち、液体中でコロイド寸法までの粒度(<10-6cm)を有する不溶性固体粒子、プラスチック材料または固化した溶融物の分散液である。
特に好ましいのは、溶媒含有の懸濁液、有利には好ましくは直径が数μmの粉末成分の水性懸濁液、例えば顔料の水性懸濁液である。
溶媒含有の系は、好ましくは分散剤、特に以下のような分散剤を含有する:
(a)オリゴマーチタン酸塩および/またはシラン;
(b)両性分散剤、例えばダイズレシチンなど;
(c)陰イオン性分散剤、例えばオリゴマーまたはポリマーカルボン酸など;
(d)陽イオン性分散剤、例えばポリアミンなど;
(e)電気的中性の分散剤、例えば長鎖ポリアミンおよびポリカルボン酸の塩など;および/または
(f)アミン/アミド官能性ポリエステルおよび/またはアミン/アミド官能性ポリアクリレート。
水性の系は、好ましくは分散剤、特に以下のような分散剤を含有する:
(a)無機分散剤、ここで好ましくはいわゆるPickering分散剤、即ち、微細分割された不溶性の無機化合物、例えばCaCO3またはCa3(PO4)2
(b)ポリホスフェート、例えば、好ましくは一般式:Mn+2n3n+1またはMn(H2n3n+1)[式中、M=Na+、K+、NH4 +;n=2〜10はオリゴホスフェート、例えば三リン酸五ナトリウムNa5310、n>10はポリホスフェート]で示されるピロ、メタまたはポリリン酸の塩;
(c)修飾された天然物質、例えば、アラビアゴム、アルギン酸塩、カゼイン、ゼラチン、ダイズレシチン、タンニン酸塩および/またはリグノスルホン酸塩;
(d)合成ポリマー、例えば、カルボキシレート、スルフェートまたはスルホネート基を有する陰イオン性合成ポリマー、ホモポリマー、好ましくはポリアクリル酸、ポリメタクリル酸などのほぼ水溶性のNa+またはNH4 +塩;
(e)コポリマー、例えば、好ましくはアクリル酸またはメタクリル酸と、ビニル(エテン)、アリルスルホン酸、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(AMPS)、アクリルアミドまたはアクリロニトリルとの、無水マレイン酸と、エチレンまたは他の1-アルケン、メチルビニルエーテルまたはスチレン、ポリアルデヒドカルボン酸とのコポリマー、例えば、好ましくはアクリル酸、アクリルアミド、アクリロニトリルのコポリマーまたはターポリマー(調節剤として、長鎖の分岐鎖または直鎖のメルカプタンの存在下およびその導入を伴う)、ナフタレンスルホネート-ホルムアルデヒド縮合生成物。
さらなる好ましい態様において、被覆は、顔料、有利にはナノスケール範囲またはマイクロメートル範囲の顔料、好ましくは白色顔料、特に二酸化チタン顔料(特に、アナターゼ顔料および/またはルチル顔料など)、硫化亜鉛顔料、酸化亜鉛(亜鉛白)、三酸化アンチモン(アンチモン白)、塩基性炭酸鉛(鉛白)、2PbCO3・Pb(OH)2、リトポンZnS+BaSO4から選択される白色顔料を含有する。好ましくは、白色助剤、好ましくは炭酸カルシウム、タルク3MgO・4SiO2・H2Oおよび/または硫酸バリウムなどが存在することもできる。
さらなる好ましい態様において、顔料は、以下の顔料であってよい:
(a)有色顔料(好ましくは無機有色顔料、特に、酸化鉄顔料、クロム酸塩顔料、紺青顔料、酸化クロム顔料、群青顔料、酸化混合相顔料および/またはバナジウム酸ビスマス顔料);
(b)黒色顔料(例えば、アニリン黒、ペリレン黒、酸化鉄顔料、マンガン黒および/またはスピネル黒);
(c)光沢顔料、好ましくは小板形効果顔料、金属効果顔料、例えばアルミニウム顔料(銀ブロンズ)、銅顔料および銅/亜鉛顔料(金ブロンズ)および亜鉛顔料、真珠光沢顔料、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸リチウムまたはエチレングリコールジステアレートまたはポリエチレンテレフタレート、干渉顔料、例えば金属酸化物-マイカ顔料);および/または
(d)発光顔料、例えばアゾメチン蛍光イエロー、銀ドープおよび/または銅ドープした硫化亜鉛顔料。
また被覆は、好ましくは以下の物質をも含有することができる:
(a)炭酸塩、例えば、好ましくは白亜、粉砕石灰石、方解石および/または沈降炭酸カルシウム、白雲石および/または炭酸バリウム;
(b)硫酸塩、例えば、好ましくは重晶石、Blanc Fixおよび/または硫酸カルシウム;
(c)ケイ酸塩、例えば、好ましくはタルク、パイロフィライト、緑泥石、角閃石、マイカ、カオリン;
(d)珪灰石、粉砕粘板岩、沈降ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸Ca/Al、ケイ酸Na/Al、長石および/またはムライト;
(e)シリカ、例えば、好ましくは石英、溶融シリカ、クリストバライト、珪藻土、Neuburgシリカ、沈降シリカ、ヒュームドシリカ、粉砕ガラス、粉砕軽石、パーライト、メタケイ酸カルシウムおよび/またはガラス溶融物繊維、玄武岩、スラグ;
(f)酸化物、例えば、特に水酸化アルミニウムおよび/または水酸化マグネシウム;
(g)有機繊維、例えば、特に繊維製品繊維、セルロース繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維、ポリアクリロニトリル繊維および/またはポリエステル繊維(好ましくは、ナノメートルまたはマイクロメートル範囲の長さを有する);および/または
(h)粉末、例えばデンプン粉末。
好ましい態様において、被覆は、20℃の水を基準に、全粒子の溶解速度を5%低下させる。即ち、被覆コア-シェル結合体は、20℃の水に完全に溶解するために、対応してより長い時間を要する[2L(リットル)ビーカー中の1Lの水道水に60gの粒子が、20℃で撹拌棒/磁器撹拌子(250rpm)を用いて撹拌する過程において溶解することに基づく]。さらなる好ましい態様において、全粒子の溶解速度の低下は、好ましくは、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%または100%の値であることができる。100%の値においては、全粒子の溶解は、被覆なしの2倍の時間を要する。さらなる好ましい態様において、全粒子の溶解速度の低下は、さらに高い値、好ましくは150%、200%、250%、300%、350%、400%、450%または500%の値であることもできる。
未被覆の粒子が1分後のように早期に溶解するときに、500%の値の場合、被覆タブレットは、5分後まで溶解しないであろう。
好ましい態様において、本発明の組成物の3つの相(コア/シェル/被覆)は異なる溶解速度を有する。
好ましい態様において、起泡性または発泡性成分が、被覆コア-シェル結合体中に、好ましくはコア中および/またはシェル中に存在する。
本発明における結合体は、粒子から構成される結合体である。それは、集塊物、凝集物または顆粒、即ち、粒子からなる固体、粒子の集団であってよい(それは、巨視的に、好都合に結合体を形成する)。得られる凝集体は、好ましくは粒子複合体であり、最初の粒子が互いに好都合に融合しているが、完全ではないので、例えば、個々の粒子の輪郭を、(電子)顕微鏡分析によって、有利には少なくとも部分的になお認識することができる。
具体的には、コア-シェル結合体は、コアおよびコア周囲粒子からなる。これは、必ずしもコア周囲粒子がコアを完全に覆っていることを意味する訳ではない。コア周囲粒子が、コアを少なくとも部分的に取り囲んでいるかまたは覆っていることを必要としているにすぎない。従って、コアの外側の目に見える表面の好ましくは少なくとも10%、より有利には少なくとも15%、さらに有利には少なくとも20%、有利には少なくとも25%、さらに有利には少なくとも30%、極めて有利には少なくとも35%、さらにより有利には少なくとも40%、極めて有利には少なくとも45%、特に少なくとも50%が、周囲粒子によって覆われており(=被覆率)、これが好ましい態様である。
別の好ましい態様において、この被覆率は特定の最大値を超えるべきではない。特に、最大値は、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%または100%の値であるが、より低い値、例えば、特に10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%または45%の値であることもできる。
さらなる好ましい態様において、被覆率が非常に高い値をとるのが望ましいこともある。被覆率は、好ましくは、少なくとも55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%または100%の値であることもできる。
従って、以下において「シェル」について言及する場合、例えばヘーゼルナッツがナッツシェルに取り囲まれているように、それが全コアを取り囲む完全に密着したシェルでなければならないことを意味する訳ではない。本発明の意味での「シェル」は、例えば、コア周囲粒子によるコア外側表面のわずか10%の被覆率または負荷にすぎないことをも意味する。即ち、本発明における用語「シェル」は、不完全シェルをも包含する。
好ましい態様において、コアは一次凝集物であってよい。即ち、コアそれ自体は、互いに結合した多数の粒子からなっていてよく、それらは、互いに完全に融合しているか、互いに不完全に融合しているか、または、互いに全く融合していないものであってよいが、好ましくは、セメント、バインダー、乾燥過程などによってのみ一緒に保持されていてよい。また粒子は、結晶ブリッジによって互いに結合していてもよい。コアは、好ましい態様において、単一粒子、即ち、サブ粒子を持たない粒子、例えば結晶であってもよい。しかし、それが、顆粒または噴霧乾燥生成物、および同等に押出物であってもよいことは勿論である。
本発明の好ましい態様において、コア-シェル結合体のコア粒子および/またはコア周囲粒子は、噴霧乾燥生成物および/または非塔技術由来の(粗)生成物から得られ、好ましくは、ドラム、パン、ミキサーまたは流動床造粒機における造粒から得られる。
本発明の別の好ましい態様において、コア-シェル結合体のコアは、圧縮法によって、例えば湿潤造粒(好ましくは機械的エネルギーの同時圧縮投入を伴う)、溶融凝集、噴霧凝集(流動床中、特に回転流動床中)、噴霧乾燥、ローラー圧縮、特に押出および関連の圧縮法によって製造される(それぞれ個々のコアに形状が導入されることを要する)。
本発明のさらなる好ましい態様において、コア-シェル結合体のコアは、多数の比較的小さい粒子から、特に、好ましくは冷水中であっても可溶性であるバインダーを追加で使用して形成される。
本発明の別の好ましい態様において、コア-シェル結合体のコアは、通常の洗浄および浄化組成物の水溶性および/または超微細分散水不溶性の無機および/または有機成分、例えば、繊維製品洗浄組成物のビルダーおよび/または補助ビルダー、アルカリ化剤、過酸化水素に基づく熱安定性漂白剤、例えば過ホウ酸塩化合物によって主に形成され、さらに、有機起源の成分、例えば少なくとも実質的にゲル化がない可溶性界面活性剤化合物、特に対応する陰イオン性界面活性剤および/または非イオン性界面活性剤、補助ビルダー、増白剤などを、コアの構成成分とすることもできる。
本発明の好ましい態様において、コアそれ自体は、均一な形状、好ましくは実質的に球または楕円形状を有する。楕円は、縦軸と横軸が異なることを除いて球に類似している。しかし、他の態様において、コアは以下の形状を有することもできる:
(a)立方体の形状または少なくともほぼ立方体の形状;
(b)平行六面体の形状(例えば立方形)または少なくともほぼ平行六面体の形状;
(c)薄板状の形状(小板形など)または少なくともほぼ薄板状の形状;
(d)針状もしくは繊維状の形状または少なくともほぼ針状もしくは繊維状の形状;または
(e)らせん様の形状または少なくともほぼらせん様の形状。
さらなる好ましい態様において、コアそれ自体は、不均一な形状を有し、即ち、好ましくは球または楕円ではなく、不規則な形状を有する。このような形状は、例えば、角、先端、頂点および縁、隆起および窪み、裂け目または気泡の不規則な存在を特徴とする。即ち、表面上の点の大部分は、本質的にコア中心から等しくない距離を有する。このような形状は、例えば、1側面において先細であるか、突起を有するか、または平らな面を有することができる。
従って、被覆コア-シェル結合体の集合体、例えば、コア-シェル結合体からなる洗浄粉末は、以下の事項を特徴とすることができる:
(a)被覆コア-シェル結合体のコアの大部分、好ましくは少なくとも75%、特に全部が、本質的に均一な形状、好ましくは実質的に球または楕円形状を有すること、または
(b)被覆コア-シェル結合体のコアの大部分、好ましくは少なくとも75%、特に全部が、不均一な形状を有すること、または
(c)本質的に均一および不均一な形状のコアの混合物が、好ましくは200:1〜1:200の比で存在すること。これが好ましい態様である。
また、被覆コア-シェル結合体の集合体は、より大きな全集合体のサブ集合体であることもできる。即ち、被覆コア-シェル結合体の集合体は、さらなる粒子と一緒になって全集合体を形成することができる。
被覆コア-シェル結合体の集合体、例えば、コア-シェル結合体からなる洗浄粉末は、集合体のコアが、
(a)大部分において、好ましくは少なくとも75%、特にコアの全部において、比較的均一な粒度を有すること、または
(b)大部分において、好ましくは少なくとも75%、特にコアの全部において、比較的不均一な粒度を有すること、または
(c)非常に均一な粒度のコアと非常に不均一な粒度のコアの混合物が、好ましくは200:1〜1:200の比で存在すること、
を特徴とすることができる。これが好ましい態様である。
また、被覆コア-シェル結合体の集合体は、より大きな全集合体のサブ集合体であることもできる。即ち、被覆コア-シェル結合体の集合体は、さらなる粒子と一緒になって全集合体を形成することができる。
比較的均一な粒度は、好ましくは、コアが本質的に非常に均一な粒度分布(d50/d90比が少なくとも0.50、好ましくは少なくとも0.6、有利には少なくとも0.75、より有利には少なくとも0.80)で存在するときに存在する。
被覆コア-シェル結合体の集合体、例えば、コア-シェル結合体からなる洗浄粉末は、集合体のコアが、
(a)大部分において、好ましくは少なくとも75%、特にコアの全部において、比較的均一な密度有すること、または
(b)大部分において、好ましくは少なくとも75%、特にコアの全部において、比較的異なる密度を有すること、または
(c)非常に均一な密度のコアと非常に不均一な密度のコアの混合物が、好ましくは200:1〜1:200の比で存在すること、
を特徴とすることができる。これが好ましい態様である。
また、被覆コア-シェル結合体の集合体は、より大きな全集合体のサブ集合体であることもできる。即ち、被覆コア-シェル結合体の集合体は、さらなる粒子と一緒になって全集合体を形成することができる。
被覆コア-シェル結合体の集合体、例えば、コア-シェル結合体からなる洗浄粉末は、集合体のコアが、
(a)大部分において、好ましくは少なくとも75%、特にコアの全部において、比較的均一な構造を有すること、即ち、例えば、単一粒子、押出物または凝集物などであること、または
(b)大部分において、好ましくは少なくとも75%、特にコアの全部において、比較的異なる構造を有すること、即ち、押出物、凝集物、単一粒子などとして存在すること、または
(c)非常に均一な構造のコアと非常に不均一な構造のコアの混合物が、好ましくは200:1〜1:200の比で存在すること、
を特徴とすることができる。これが好ましい態様である。
また、被覆コア-シェル結合体の集合体は、より大きな全集合体のサブ集合体であることもできる。即ち、被覆コア-シェル結合体の集合体は、さらなる粒子と一緒になって全集合体を形成することができる。
被覆コア-シェル結合体の集合体、例えば、コア-シェル結合体からなる洗浄粉末は、集合体のコアが、
(a)大部分において、好ましくは少なくとも75%、特にコアの全部において、集合体を基準に、比較的均一な化学組成を有すること、または
(b)大部分において、好ましくは少なくとも75%、特にコアの全部において、集合体を基準に、比較的不均一な化学組成を有すること、または
(c)非常に均一な化学組成のコアと非常に不均一な化学組成のコアの混合物が、集合体を基準に、好ましくは200:1〜1:200の比で存在すること、
を特徴とすることができる。これが好ましい態様である。
また、被覆コア-シェル結合体の集合体は、より大きな全集合体のサブ集合体であることもできる。即ち、被覆コア-シェル結合体の集合体は、さらなる粒子と一緒になって全集合体を形成することができる。
さらに、以下に挙げる(i)〜(iv)の場合が、本発明の好ましい態様を構成する。
(i)被覆コア-シェル結合体の集合体、例えば、コア-シェル結合体からなる洗浄粉末は、集合体のコアのそれぞれが、個々の物体として、その中に存在する少なくとも1つ(好ましくは1つおよび同一)の活性物質(例えば界面活性剤またはビルダーなど)の均一な分布を有し、そして、同一の被覆コア-シェル結合体によって形成される集合体において、
(α)同様に、集合体全体にわたって該活性物質の均一な分布が存在するか、または
(β)集合体全体にわたって該活性物質の不均一な分布が存在する、
ことを特徴とすることができる。
簡単に言うと、これは、粒子集合体Ψが存在することを意味する。この集合体Ψの全粒子において、少なくとも1つ(好ましくは1つおよび同一)の活性物質が均一に分布している。(α)の場合、集合体Ψの全粒子も、同じ量の該活性物質を含有している。これは、均一集合体において、均一な個々の分布が存在する場合である。対照的に、(β)の場合、粒子は異なる量の該活性物質を含有するが、異なる量が個々の粒子のそれぞれに均一に分布している。これは、不均一集合体において、均一な個々の分布が存在する場合である。
また、被覆コア-シェル結合体の集合体は、より大きな全集合体のサブ集合体であることもできる。即ち、被覆コア-シェル結合体の集合体は、さらなる粒子と一緒になって全集合体を形成することができる。
(ii)被覆コア-シェル結合体の集合体、例えば、コア-シェル結合体からなる洗浄粉末は、集合体のコアのそれぞれが、個々の物体として、その中に存在する少なくとも1つ(好ましくは1つおよび同一)の活性物質(例えば界面活性剤またはビルダーなど)の不均一な分布を有し(即ち、粒子中に活性物質の濃度勾配が存在するか、または活性物質の局所蓄積が存在する)、そして、同一の被覆コア-シェル結合体によって形成される集合体において、
(χ)同様に、集合体全体にわたって該活性物質の不均一な分布が存在するか、または
(δ)集合体全体にわたって該活性物質の均一な分布が存在する、
ことを特徴とすることができる。
簡単に言うと、これは、粒子集合体ξが存在することを意味する。この集合体ξの全粒子において、少なくとも1つ(好ましくは1つおよび同一)の活性物質が不均一に分布している。(χ)の場合、集合体ξの全粒子も、異なる量の該活性物質を含有している。これは、不均一集合体において、不均一な個々の分布が存在する場合である。対照的に、(δ)の場合、粒子は同じ量の該活性物質を含有するが、同じ量が個々の粒子のそれぞれに不均一に分布している。これは、均一集合体において、不均一な個々の分布が存在する場合である。
また、被覆コア-シェル結合体の集合体は、より大きな全集合体のサブ集合体であることもできる。即ち、被覆コア-シェル結合体の集合体は、さらなる粒子と一緒になって全集合体を形成することができる。
(iii)被覆コア-シェル結合体の集合体、例えば、コア-シェル結合体からなる洗浄粉末は、集合体のコアのそれぞれが、個々の物体として、均一な質量分布を有し(即ち、個々のコアにおいて密度勾配が存在せず)、そして、同一の被覆コア-シェル結合体によって形成される集合体において、
(ε)同様に、集合体全体にわたって均一な質量分布が存在する(即ち、集合体全体にわたって密度勾配が存在せず、従って、集合体を形成する全粒子が実質的に同一密度を有する)か、または
(φ)集合体全体にわたって不均一な質量分布が存在する(即ち、集合体全体にわたって密度勾配が存在し、従って、集合体を形成する粒子が実質的に同一密度を有さない)、
ことを特徴とすることができる。
簡単に言うと、これは、粒子集合体υが存在することを意味する。この集合体υの粒子のいずれにおいても、密度勾配は存在しない。(ε)の場合、集合体υの全粒子も、同一密度を有している。これは、均一集合体において、均一な個々の分布が存在する場合である。(φ)の場合、集合体υの全部ではない粒子が同一密度を有している。これは、不均一集合体において、均一な個々の分布が存在する場合である。
また、被覆コア-シェル結合体の集合体は、より大きな全集合体のサブ集合体であることもできる。即ち、被覆コア-シェル結合体の集合体は、さらなる粒子と一緒になって全集合体を形成することができる。
(iv)被覆コア-シェル結合体の集合体、例えば、コア-シェル結合体からなる洗浄粉末は、集合体のコアのそれぞれが、個々の物体として、不均一な質量分布を有し(即ち、個々のコアにおいてそれぞれ密度勾配が存在し)、そして、同一の被覆コア-シェル結合体によって形成される集合体において、
(γ)同様に、集合体全体にわたって不均一な質量分布が存在する(即ち、集合体全体にわたって密度勾配が存在し、従って、集合体を形成する粒子の全てが同一密度を有さない)か、または
(η)集合体全体にわたって均一な質量分布が存在する(即ち、集合体全体にわたって密度勾配が存在せず、従って、集合体を形成する粒子が同一密度を有する)、
ことを特徴とすることができる。
簡単に言うと、これは、粒子集合体Πが存在することを意味する。この集合体Πの個々の粒子は密度勾配を有する。(γ)の場合、集合体Πの粒子は、互いと比較しても、異なる密度を有する。これは、不均一集合体において、不均一な個々の分布が存在する場合である。(η)の場合、集合体Πの粒子は、互いと比較して、それぞれ同一密度を有する。これは、均一集合体において、不均一な個々の分布が存在する場合である。
また、被覆コア-シェル結合体の集合体は、より大きな全集合体のサブ集合体であることもできる。即ち、被覆コア-シェル結合体の集合体は、さらなる粒子と一緒になって全集合体を形成することができる。
本発明によれば、少なくとも1つの被覆を、コアおよびコア周囲粒子からなるコア-シェル結合体に、例えば、被覆媒体(好ましくは室温で固体であり、特に非イオン性界面活性剤を含有する)をコア-シェル結合体に噴霧することによって外部適用する。好ましいのは、2つまたはそれ以上の被覆を連続して、あるいは、1つを他の上に適用することである。
このように被覆された、所望により複数被覆されたコア-シェル結合体が、本発明の組成物である。
被覆は、それ以外は完成したコア-シェル結合体に、全ての通常の方法によって、例えば、噴霧、ハケ塗りまたは浸漬によって適用することができる。
被覆は、例えば、分散液、好ましくはエマルジョン、溶液または溶融物として適用することができる。例えば、第1被覆エマルジョンとして適用し、次の被覆を溶融物として適用することができる。
好ましい態様において、被覆は固体粒子を含まず、液体系、好ましくはエマルジョンからなる。
別の好ましい態様において、被覆は固体粒子を含み、好ましくは分散液によって適用される。
例えばエマルジョンによる被覆の場合、有利には、全被覆材料は表面だけに存在することはなく、有利には、比較的少ない分画が、コア-シェル結合体中にもやや深く浸入するであろう。
しかし、被覆は、好ましくは含浸を意味しない。これは、湿潤剤(これは表面張力を低下させることによって粒子中への含浸剤の深い浸入を容易にする)の助けを借りることが多い含浸の過程において、粒子の全てが、液体により浸透または含浸されるためである。しかし、被覆の場合には、本質的に表面だけが処理され、本質的に粒子コアは変化しないままであり、その性質は本質的に変化しない。
しかし、コアそれ自体を、シェルで取り囲む前に含浸させることも勿論可能である。即ち、例えば、特定の活性成分の溶液、分散液またはエマルジョンで含浸させて、好ましくはコアの特性を修飾することができる。これが好ましい態様である。
同様に、コアそれ自体を、シェルで取り囲む前に被覆することも勿論可能である。即ち、例えば、特定の活性成分の溶液、分散液、溶融物またはエマルジョンで被覆することができる。これが好ましい態様である。コアの被覆に有用な材料は、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、シリコーン油、トリグリセリド、テルペン、芳香剤、グリセロールおよび/または(コ)ポリマー(溶液)などの物質を含む材料である。さらに、有用な物質は、本明細書中の他の箇所にコア-シェル結合体の被覆のために開示した物質の全てである。
同様に、未被覆コア-シェル結合体を、最終的に被覆する前に、予めそれ自体を含浸させることができる。即ち、例えば、特定の活性成分の溶液、分散液またはエマルジョンで含浸させて、コア-シェル結合体の特性を修飾することができる。これが好ましい態様である。
コアまたは未被覆コア-シェル結合体を含浸させるために、含浸剤、好ましくはシリコーン含有含浸剤、即ち、有利には縮合可能な基を含む異なるポリシロキサンを含有する混合物を使用することができる(これは、有利には、多かれ少なかれ撥水性を付与する)。好ましいのは、含浸のために、コアまたは未被覆コア-シェル結合体の疎水化を助ける組成物を使用することである。
好ましい疎水化剤は、シリコーンを含有する組成物だけでなく、例えば、パラフィン、ワックス、金属石鹸(ある種の場合にはアルミニウムまたはジルコニウム塩の添加を伴う)、長鎖アルキル基を含む第四アンモニウム化合物、尿素誘導体、脂肪酸-修飾されたメラミン樹脂、クロム錯塩、有機スズ化合物および/またはグルタルアルデヒドを含有する組成物である。
原則的に、親水化することも勿論可能であり、これが好ましい態様である。親水化は、例えば、水性溶液の形態で適用する親水化剤の助けを借りて行う。これらは、例えば、イオン生成または非イオン生成ポリマー、エトキシル化生成物などの配合物である。例えば、シェルによって取り囲む前に、コアを親水化することもできる。
含浸のために好ましいのは、脂質を含有する組成物を使用することである。好ましい脂質は、以下の脂質である:
(a)親油性炭化水素(例えば、トリアコンタン、スクアレンまたはカロチノイドなど);
(b)親油性アルコール(例えば、ワックスアルコール、レチノールまたはコレステロールなど);
(c)エーテル脂質;
(d)親油性カルボン酸(脂肪酸);
(e)親油性エステル[例えば中性脂肪、即ち、モノ、ジおよびトリアシルグリセリン(トリグリセリド)、ステアリン酸エステルなど];
(f)親油性アミド(例えばセラミドなど);
(g)ワックス;
(h)2つを超える加水分解生成物からなる脂質、例えば、糖脂質、リン脂質、スフィンゴ脂質および/またはグリセロ脂質など;
(i)2つを超える加水分解生成物からなる、比較的高い分子量の複合体の形態にある脂質、例えば、リポタンパク質および/またはリポ多糖など;
(j)リン不含の糖脂質、例えばスフィンゴ糖脂質(好ましくは、セレブロシド、ガングリオシド、スルファチドなど)、あるいは、例えばグリセロ糖脂質(好ましくは、グリコシルジおよびモノグリセリドなど)など;
(k)炭水化物不含のリン脂質、例えばスフィンゴリン脂質(好ましくはスフィンゴミエリンなど)、あるいは、例えばグリセロリン脂質(好ましくは、レシチン、セファリン、カルジオリピン、ホスファチジルイノシトールおよびイノシトールリン酸など);および/または
(l)上記脂質の混合物。
さらなる好ましい態様において、含浸剤は、非加水分解性脂質、好ましくは遊離脂肪酸、イソプレノイド脂質、特にステロイド、カロチノイド、モノテルペンなど、および/またはトコフェロールから選択される非加水分解性脂質を含有する。
別の好ましい態様において、含浸剤は、加水分解性脂質、好ましくはモノ、ジ、トリアシルグリセリド、リン脂質(ホスファチド)、糖脂質、ジオール脂質、ワックスおよび/またはステアリン酸エステルから選択される加水分解性脂質を含有する。
さらなる好ましい態様において、含浸剤は、少なくとも1つの非加水分解性脂質および少なくとも1つの加水分解性脂質を含有する。
別の好ましい態様において、含浸剤は、中性脂質、好ましくは脂肪酸(>C12)、モノ、ジ、トリアシルグリセリド、ステアリン、ステアリン酸エステル、カロチノイド、ワックスおよび/またはトコフェロールから選択される中性脂質を含有する。
別の好ましい態様において、含浸剤は、極性脂質、好ましくはグリセロリン脂質、グリセロ糖脂質、スフィンゴリン脂質および/またはスフィンゴ糖脂質から選択される極性脂質を含有する。
さらなる好ましい態様において、含浸剤は、少なくとも1つの極性脂質および少なくとも1つの非極性脂質を含有する。
また、コア-シェル結合体の被覆の過程において、部分的疎水化を行うこともできる。即ち、被覆として疎水化剤、好ましくは、例えば、シリコーン、パラフィン、ワックス、金属石鹸(ある種の場合にはアルミニウムまたはジルコニウム塩の添加を伴う)、長鎖アルキル基を含む第四アンモニウム化合物、尿素誘導体、脂肪酸-修飾されたメラミン樹脂、クロム錯塩、有機スズ化合物および/またはグルタルアルデヒドを含有する組成物を適用することによって、粒子表面を疎水性にすることができる。
また、コア-シェル結合体の被覆の過程において、部分的親水化を行うこともできる。即ち、例えば、被覆としてコア-シェル結合体に水性溶液、特にイオン生成または非イオン生成ポリマー、エトキシル化生成物などの配合物を適用することによって、粒子表面を親水性にすることができる。特に親水化しうるのは、例えば、ポリエチレングリコールソルビタン脂肪酸エステルおよび同等物質である。
シェルそれ自体の溶解性を、個々に、有利には造粒液の選択によって操作することもできる。造粒液は、例えば比較的疎水性であってよく、その結果として、シェルが比較的遅く水性環境に溶解することができる。造粒液が比較的疎水性であるときには、後の本発明の説明において、簡単に「疎水的に結合した」シェルと言及する。
造粒液は、例えば比較的親水性であってよく、その結果として、シェルが比較的速く水性環境に溶解することができる。造粒液が比較的親水性であるときには、後の本発明の説明において、「親水的に結合した」シェルと言及する。
造粒液は、シェル材料のためのバインダーとして働き、溶解性を調節するように働く(例えば、実質的に親油性の界面活性剤、好ましくはHLB値が3〜12、特に4〜10の界面活性剤による)。用語「HLB値」は、当業者には既知である。市販の界面活性剤のHLB値の包括的なリストを、関連文献において、例えばKirk-Othmerにおいて見ることができる。
適する造粒液は、好ましくは、水ならびに所望により塩、アルキルポリグリコシド、炭水化物(糖)、天然および合成ポリマー(例えば、セルロースエーテル、デンプン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール)および/またはバイオポリマーを含有する単相の水性系である。適する造粒液は、好ましくは単相の低含水系であり、これは、例えば膨潤ポリマーおよび有機溶媒を含有していてよい。適する造粒液は、好ましくは単相の無水系(例えば溶融物)、あるいは、例えば二価/三価アルコールを含む系である。適する造粒液は、好ましくは多相の水性系、例えば、油/ポリマー/水エマルジョン、界面活性剤混合物/空気および/または非イオン性界面活性剤/ポリマー溶液である。適する造粒液は、好ましくは多相の無水系、例えば、固体含有溶融物および/またはポリマー/溶媒である。
疎水化および/または親水化によって、多種多様の異なる被覆コア-シェル結合体を実現することができる。これらは、例えば、以下の要素を含む被覆コア-シェル結合体である:
(a)疎水性被覆、
(b)親水性被覆、
(c)親水性結合シェル、
(d)疎水性結合シェル、
(e)疎水性含浸コア、
(f)親水性含浸コア、
(g)疎水性含浸コア-シェル結合体、
(h)親水性含浸コア-シェル結合体、
(i)疎水性含浸コアおよび疎水性被覆、
(j)疎水性含浸コアおよび親水性被覆、
(k)疎水性含浸コアおよび疎水性結合シェル、
(l)疎水性含浸コアおよび親水性結合シェル、
(m)親水性含浸コアおよび疎水性被覆、
(n)親水性含浸コアおよび親水性被覆、
(o)親水性含浸コアおよび親水性被覆、
(p)親水性含浸コアおよび疎水性結合シェル、
(q)親水性含浸コアおよび疎水性結合シェル、
(r)疎水性含浸コア-シェル結合体および疎水性被覆、
(s)疎水性含浸コア-シェル結合体および親水性被覆、
(t)疎水性含浸コア-シェル結合体および疎水性結合シェル、
(u)疎水性含浸コア-シェル結合体および親水性結合シェル、
(v)親水性含浸コア-シェル結合体および疎水性結合シェル、
(w)親水性含浸コア-シェル結合体および親水性結合シェル、
(x)疎水性被覆および疎水性結合シェル、
(y)疎水性被覆および親水性結合シェル、
(z)親水性被覆および疎水性結合シェル、
(aa)親水性被覆および親水性結合シェル、
(bb)疎水性含浸コア、疎水性被覆および疎水性結合シェル、
(cc)疎水性含浸コア、疎水性被覆および親水性結合シェル、
(dd)疎水性含浸コア、親水性被覆および疎水性結合シェル、
(ee)親水性含浸コア、疎水性被覆および疎水性結合シェル、
(ff)親水性含浸コア、親水性被覆および疎水性結合シェル、
(gg)親水性含浸コア、疎水性被覆および親水性結合シェル、
(hh)疎水性含浸コア、親水性被覆および親水性結合シェル、
(ii)親水性含浸コア、親水性被覆および親水性結合シェル、
(jj)疎水性含浸コア-シェル結合体、疎水性被覆および疎水性結合シェル、
(kk)疎水性含浸コア-シェル結合体、疎水性被覆および親水性結合シェル、
(ll)疎水性含浸コア-シェル結合体、親水性被覆および疎水性結合シェル、
(mm)親水性含浸コア-シェル結合体、疎水性被覆および疎水性結合シェル、
(nn)親水性含浸コア-シェル結合体、親水性被覆および疎水性結合シェル、
(oo)親水性含浸コア-シェル結合体、疎水性被覆および親水性結合シェル、
(pp)疎水性含浸コア-シェル結合体、親水性被覆および親水性結合シェル、および/または
(qq)親水性含浸コア-シェル結合体、親水性被覆および親水性結合シェル。
勿論、さらに多くの種類の組合せがここで可能である。これらは、明瞭化のために明示されていないが、当業者には直ちに明らかである。
この被覆粒子の構成の自由度は、被覆コア-シェル結合体が全集合体のサブ集合体であることもできる粒子集合体(例えば洗浄粉末)において、被覆コア-シェル結合体を使用する際に、ほとんど比類のない可能性を導く。被覆コア-シェル結合体の遅延溶解を、ここでは非常に細かく調節することができる。追加の因子は、遅延溶解を、ここで説明する制御手段によって、具体的にはコアの多孔率または密度によって、さらに細かく区分しうるということである。比較的高い多孔性であるかまたは比較的低く圧縮されたコア材料は、比較的低い多孔性であるかまたは比較的高く圧縮されたコア材料よりも迅速に溶解する。
膨大な範囲の製造可能な被覆粒子およびそれを含む集合体から、明瞭化のために、2つの場合のみを抜き出すが、さらに多くの変化が可能であることが当業者に既知である。
(a)被覆コア-シェル結合体の粒子集合体(洗浄粉末)は、例えば、2タイプの被覆コア-シェル結合体からなることができる。タイプ1は、疎水性含浸コア、疎水性被覆および疎水性結合シェルを含むことを特徴とする。さらに、このコアは、それほど多孔性ではないかまたは比較的高く圧縮されている。タイプ2は、親水性含浸コア、親水性被覆および親水性結合シェルを有することを特徴とする。さらに、このコアは、多孔性であるかまたはそれほど高く圧縮されていない。
このような洗浄粉末を使用する場合、全く逆の溶解挙動を有する2つのカテゴリーの粒子が存在する。具体的には、1つのカテゴリーの粒子は極めて顕著な遅延溶解を有しており(本明細書中ではタイプ1)、そして別のカテゴリーの粒子は極めて顕著な迅速溶解を有している(本明細書中ではタイプ2)。適しているのは、タイプ1の粒子中に導入された活性物質が、洗浄操作の開始時に直ちに放出されるかまたは作用する活性物質であり、一方、タイプ2の粒子が、洗浄サイクルの後期段階まで利用されるべきではない活性物質(例えば、ケア成分または後処理成分)を含んでいるものである。
当業者なら直ちに理解できるように、溶解挙動を特定の要求に合わせるために、これら2つの極端な例の間に多くの可能な変化が存在する。
(b)被覆コア-シェル結合体の粒子集合体(洗浄粉末)は、例えば、疎水性含浸コア、親水性被覆および疎水性結合シェルを含むことを特徴とする1つのタイプの被覆コア-シェル結合体からなることができる。さらに、このコアは、それほど多孔性ではないかまたは比較的高く圧縮されている。
このような被覆コア-シェル結合体は、洗浄操作の開始時に極めて迅速に、即ち直ちに、被覆が含んでいる活性物質を放出するであろう。次いでシェルの活性物質が徐々に放出され、続いてコアの活性物質がさらに遅れて放出されるであろう。
ここで当業者なら直ちに理解するように、自由に調節しうる溶解挙動を、造形物(例えばタブレット)の製造のために、最良の可能な効果で使用することもできる。例えば、説明のための例を挙げる目的で、既に上記した被覆コア-シェル結合体の粒子集合体(洗浄粉末)(これは、2つのタイプの被覆コア-シェル結合体からなり、タイプ1は、疎水性含浸コア、疎水性被覆および疎水性結合シェルを含むことを特徴とし、さらにこのコアはそれほど多孔性ではないかまたは比較的高く圧縮されており、タイプ2は、親水性含浸コア、親水性被覆および親水性結合シェルを含むことを特徴とし、さらにこのコアは多孔性であるかまたはそれほど高く圧縮されていない)を考慮すると、これらから顕著な(洗浄および浄化組成物)タブレットを製造することができる。このようなタブレットにおいて、タイプ2の粒子は、水と接触したときに迅速に溶解し、タブレットが極めて迅速に崩壊するかまたはその完全な状態を失うであろう。タブレットは、タイプ2粒子中に存在する活性物質の放出を伴って分解してタイプ1粒子を与え、次いでこれがその活性物質を後の段階においてのみ放出する。ここでも、当業者には直ちに明らかである変化の範囲が存在し、これにより、タブレットの溶解および分解挙動をほぼ望み通りに制御することができる。
例えば、被覆コア-シェル結合体のコアは、崩壊促進剤、例えば、高い水吸収能力を有する物質(例えば、デンプン、セルロース誘導体、アルギン酸塩、デキストラン、架橋ポリビニルピロリドン、カゼイン誘導体など)および/または特にガス発生物質(例えば、炭酸水素ナトリウムおよびクエン酸または酒石酸など)を含有することもでき、従って、発泡作用または起泡作用が起こりうる。タイプ2粒子がこのような崩壊促進剤を含有するときには、造形物はさらに迅速に分解するであろう。
従って、本発明は、本発明の組成物を含有する造形物、好ましくはタブレットをさらに提供するものである。
好ましい態様において、本発明の被覆コア-シェル結合体は、低い粉立ち傾向を有し、被覆コア-シェル結合体が有する嵩密度に応じて、以下のダスト含量を有する(本明細書中に記載する選別法による):
・<500g/Lの被覆コア-シェル結合体の嵩密度において、平均して2500mg/60g未満のダスト含量、または
・501〜700g/Lの被覆コア-シェル結合体の嵩密度において、平均して2000mg/60g未満のダスト含量、または
・701〜850g/Lの被覆コア-シェル結合体の嵩密度において、平均して1500mg/60g未満のダスト含量、または
・>851g/Lの被覆コア-シェル結合体の嵩密度において、平均して700mg/60g未満のダスト含量。
本発明において使用する選別法においては、60gの被覆コア-シェル結合体を、大きいガラス管(管の高さ 180cm;管の直径 3.3cm)中のガラスフリット(Robuからのガラスフリット、タイプ:Por 2、孔サイズ 40〜100μm)上に置き、空気(水分除去した大気中空気;約−60℃の露点に対応する0.01g/m3の水分含量を有する;空気温度T=20±2℃)を、0.8m/秒の一定速度で40分間、被覆コア-シェル結合体に通す(空気速度:2.4m3/時;圧力差:100mm WS;真空ポンプで調節)。被覆コア-シェル結合体を通った空気流は、上に向かって渦を巻く。生成したダストは、空気流によって運ばれ、これをフィルター(Whatmanからのフィルター;タイプ:GF/C circles、ガラス繊維ミクロフィルター;孔サイズ 1.2μm;直径 150mm)で集める。次いで、ダスト重量を、重量測定手段によって定量測定することができる。ダストを、この選別法により、常に複数測定として、少なくとも3回測定として、好ましくは4回、5回または6回測定として測定し、複数測定の平均が測定値(ダスト値)となる。このダスト値(同義語:ダスト含量)は、60gの被覆コア-シェル結合体を基準にmgで得られる。ダスト値(ダスト含量)が、例えば、「平均して」2000mg/60g未満であるという記載は、ダスト値(ダスト含量)が複数測定の結果であること、即ち、ダスト値(ダスト含量)を得るために選別法を繰り返し使用したことを示すことが意図されている。この選別法は、穏やかなストレスの場合に、例えば移動の過程で起こる顆粒/凝集物のダスト生成を模擬するものである。即ち、この選別法は、消費者の家庭において普通に存在するストレスおよび条件を検出するために選択した方法である。
この普通に知られている方法のさらなる詳細については、例えば、「洗浄力における酵素」[Jan H、van Eeら編集、第15章、第310-312頁 (Marcel Dekker,Inc.、New York、N.Y.(1997)]ならびにその中の参考文献または対応する特許文献が参照される。
本発明の好ましい態様において、被覆コア-シェル結合体は、それぞれ嵩密度が<500g/Lである被覆コア-シェル結合体を基準に、平均して、2400mg/60g未満、2200mg/60g未満、2000mg/60g未満、1800mg/60g未満、1600mg/60g未満、1400mg/60g未満、1300mg/60g未満、1200mg/60g未満、1100mg/60g未満、1000mg/60g未満、900mg/60g未満、800mg/60g未満、700mg/60g未満、600mg/60g未満、500mg/60g未満、400mg/60g未満、200mg/60g未満または100mg/60g未満のダスト含量(本明細書中に記載する選別法による)を有する(記載した順に有利性が増大する)。
本発明の好ましい態様において、被覆コア-シェル結合体は、それぞれ嵩密度が501〜700g/Lである被覆コア-シェル結合体を基準に、平均して、1800mg/60g未満、1600mg/60g未満、1400mg/60g未満、1200mg/60g未満、1000mg/60g未満、900mg/60g未満、800mg/60g未満、700mg/60g未満、600mg/60g未満、500mg/60g未満、400mg/60g未満、200mg/60g未満または100mg/60g未満のダスト含量(本明細書中に記載する選別法による)を有する(記載した順に有利性が増大する)。
本発明の好ましい態様において、被覆コア-シェル結合体は、それぞれ嵩密度が701〜850g/Lである被覆コア-シェル結合体を基準に、平均して、1400mg/60g未満、1200mg/60g未満、1000mg/60g未満、800mg/60g未満、700mg/60g未満、600mg/60g未満、500mg/60g未満、400mg/60g未満、200mg/60g未満または100mg/60g未満のダスト含量(本明細書中に記載する選別法による)を有する(記載した順に有利性が増大する)。
本発明の好ましい態様において、被覆コア-シェル結合体は、それぞれ嵩密度が>851g/Lである被覆コア-シェル結合体を基準に、平均して、650mg/60g未満、600mg/60g未満、500mg/60g未満、400mg/60g未満、200mg/60g未満または100mg/60g未満のダスト含量(本明細書中に記載する選別法による)を有する(記載した順に有利性が増大する)。
本発明の好ましい態様において、被覆コア-シェル結合体は、平均して、800mg/60g未満のダスト含量(本明細書中に記載する選別法による)、好ましくは、平均して、700mg/60g未満、600mg/60g未満、500mg/60g未満、400mg/60g未満、200mg/60g未満または100mg/60g未満のダスト値を有することを特徴とする(記載した順に有利性が増大する)。
構成における当業者の自由度にさらなる制限はほとんどない。勿論、被覆コア-シェル結合体を、有利にはパウチまたはバッグ中で使用することもできる。本発明のさらなる態様は、本発明の組成物を含有するパウチまたはバッグである。
さらに本発明は、本発明の組成物を含有する洗浄または浄化組成物、特にケア成分を含有する洗浄組成物を提供する。
さらに本発明は、以下の成分を含有する浄化組成物、好ましくは食器洗剤を提供する:
(a)浄化成分:これは、例えば界面活性剤、好ましくはアルカンスルホネート、アルキルエーテルスルフェート、アルキルポリグルコシドおよび/またはココアミドプロピルベタインなどを含有する;
(b)濯ぎ助剤成分:これは、例えば非イオン性界面活性剤、好ましくは脂肪アルコールに基づく非イオン性界面活性剤を含有し、特に可溶化剤としての低級アルコールの添加および有利にはクエン酸の添加を伴う;
(c)柔軟化成分:これは、例えば、ホスホン酸塩、ポリカルボン酸塩、グルコン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)および/またはケイ酸アルミニウム(ゼオライト)を含有する;
(d)所望によりさらなる成分、好ましくは銀/ガラス保護成分など。
さらに本発明は、存在する物質が、少なくとも3つの異なる相で、特に相の化学組成が異なる好ましくはコア、シェルおよび被覆の相で配置されている複数物質系である凝集物/顆粒(即ち凝集体)を提供する。
しかし、活性物質放出に対して示した繊細な調節可能性は、これまで記載されていた可能性を超えている。
さらなる好ましい態様において、被覆は、pH-および/または温度-および/またはイオン濃度-感受性であるか、あるいは、pH-および/または温度-および/またはイオン濃度-感受性物質を含有する。さらなる態様において、シェルは、pH-および/または温度-および/またはイオン濃度-感受性であるか、あるいは、pH-および/または温度-および/またはイオン濃度-感受性物質を含有する。さらなる態様において、コアは、pH-および/または温度-および/またはイオン濃度-感受性であるか、あるいは、pH-および/または温度-および/またはイオン濃度-感受性物質を含有する。
pH感受性および/または温度感受性および/またはイオン濃度感受性の概念を、主に被覆の例を用いて以下に説明する。しかし、同じ機序を、コアおよびシェルの調製に直接適用しうることが、当業者には明らかである。コアは、例えば、pH-および/または温度-および/またはイオン濃度-感受性物質によって一緒に保持されているサブ粒子からなる顆粒であってよい。pHおよび/または温度および/またはイオン濃度の点で調節可能な条件下で、コアはその完全性を失うことができ、即ち分解することができる。シェルは、例えば、pH-および/または温度-および/またはイオン濃度-感受性の造粒液を用いてコアに適用されていてよい。pHおよび/または温度および/またはイオン濃度の点で調節可能な条件下で、シェルはその完全性を失うことができ、溶解することができる。
用語「pH感受性」、「温度感受性」および/または「イオン濃度感受性」は、被覆が暴露される媒体(例えば洗浄液)におけるpH、温度および/またはイオン濃度が変化したときに、被覆または被覆を形成する材料が、以下の変化を受けることを意味する:
(a)溶解性(好ましくは水中での溶解性)の変化(増加または減少);および/または
(b)拡散密度の変化(増加または減少);および/または
(c)溶解速度の変化(促進または遅延);および/または
(d)機械的安定性の変化(増加または減少)。
温度感受性については、記載した選択肢(a)〜(d)に加えて、追加の選択肢(e)も存在する。この選択肢によれば、被覆または被覆を形成する材料は、温度が変化したときに、物質の状態が固体から液体に、またはその逆に変化する(即ち、材料が溶融または固化する)。
本発明において、この目的に適する被覆材料は、材料の完全性が温度および/またはpHおよび/またはイオン濃度の関数である材料、あるいは、それ以外に機械的ストレス(例えば、自動洗濯物洗浄方法の過程において起こるようなストレス)のためにその完全性を失う材料の全てであってよい。
有利には、被覆のpH感受性を利用することができる。被覆は、例えば、pHが臨界レベル以下に低下したときに、それが完全にまたは部分的に溶解するように構成することができる。これは、洗浄操作の例において、アルカリ性洗浄水が機械から除去され、新鮮な水が、好ましくは洗浄方法の濯ぎサイクルにおいて機械に導入されるときに起こることができる。新鮮な水と接触したときに、被覆はその完全性を完全にまたは部分的に失い、こうしてコア-シェル結合体に水が入ることが可能になる。被覆が完全にまたは部分的に崩壊するときのpHは、所望のように調節することができる。例えば、pHが例えば9.0以下に低下したときに、材料はその完全性を完全にまたは部分的失うが、pHが10.0以上であるならば本質的に不活性のままであるように調節することができる。
本発明によれば、用語「不活性」は通常の意味で使用する。即ち、被覆材料の環境との物理的または化学的反応が本質的に起こらず、むしろ被覆材料がそれに対して物理的および化学的に耐性であり、従ってコア-シェル結合体が媒体(例えば洗浄液)による浸入から本質的に保護されているような意味で使用する。
特に好ましい態様において、被覆は少なくとも2つの層からなり、最外側層は、好ましくは冷水中、pH値が最大で6以下、好ましくは最大で7以下、特に最大で8以下において本質的に不活性であるが、好ましくは温水中、pH値が少なくとも11以上、好ましくは少なくとも10以上、特に少なくとも9以上においてその完全性を完全にまたは部分的に失うように構成し、最内側層は、好ましくは温水中、pH値が少なくとも11以上、好ましくは少なくとも10以上、特に少なくとも9以上において本質的に不活性であるが、好ましくは冷水中、pH値が最大で6以下、好ましくは最大で7以下、特に最大で8以下においてその完全性を完全にまたは部分的に失うように構成する。
この構成は、洗浄方法の開始時の特定の要求を考慮するものである。開始時に、洗浄組成物は、好ましくは非アルカリ性の冷水と一定時間(短時間ではあるが)接触することになる。即ち、濯ぎサイクルにおいて起こる条件と同様の条件に出会う。ここでは、これらの条件に本質的に不活性である最外側層が有利である。最外側層は、周囲液体に直接隣接している層である。この最外側層の下に、コア-シェル結合体の方向に、1つの層またはさらなる層が続いていてもよい。続く最後の層が最内側層である。この層は、コア-シェル結合体を、好ましくは全てのさらなる層または周囲液体から分離する。被覆が1つの層のみからなるときには、この表現「最外側」または「最内側」は適用されない。被覆が1つの層のみからなるときには、好ましくは、好ましくは温水中、pH値が少なくとも11以上、好ましくは少なくとも10以上、特に少なくとも9以上において本質的に不活性であるが、好ましくは冷水中、pH値が最大で6以下、好ましくは最大で7以下、特に最大で8以下においてその完全性を完全にまたは部分的に失うように構成する。このようにして、コア-シェル結合体の良好な保護が簡単な方法で達成される。濯ぎ入れ操作は短時間にすぎず、その過程で洗浄組成物のアルカリ性構成成分が極めて迅速に溶解するので、濯ぎ入れ操作中の早期にアルカリ性の水が存在し、従って、上記した意味でpH-感受性である1つの層のみからなる被覆であっても、本発明においては極めて効果的である(それが、長くとも数秒以内に非アルカリ性の水によって濡れるため)。
一瞬の濯ぎ入れ操作が経過した後、アルカリ性の恐らくは加熱された水が存在するであろう。この水(恐らくは温水)において、pH値が有利には少なくとも11以上、好ましくは少なくとも10以上、特に少なくとも9以上で、最外側被覆(多層被覆の場合)は、その完全性を完全にまたは部分的に失う。対照的に、最内側層は、pH値が有利には少なくとも11以上、好ましくは少なくとも10以上、特に少なくとも9以上の水(恐らくは温水)において、本質的に不活性であるように構成されるであろう。この性質により、最内側層は、有利には、最外側層がその完全性を完全にまたは部分的に失うまで、即ち、アルカリ性の水(恐らくは温水)が存在するときまで、洗浄液または水と接触することにはならない。これらの条件下で、最内側層は、有利には洗浄液に対して本質的に不活性であり、従って、コアが水と直接接触することから十分に保護する。濯ぎサイクルにおいて、前もって完全に除去したアルカリ性の洗浄液が、新鮮な非アルカリ性の水によって置換される。これらの条件下で、即ち、pH値が最大で6以下、好ましくは最大で7以下、特に最大で8以下の好ましくは冷水において、最内側層は、ここで有利にはその完全性を完全にまたは部分的に失い、従ってコア-シェル結合体に水が浸入することができる。
明瞭化のために、上記した内容は本発明の好ましい態様に関するものであるにすぎないことに注意すべきである。
特にこのような態様に関連して、被覆材料として使用しうる材料は、あらゆる無機および/または有機物質および/または物質混合物であるが、特に、ポリマー、コポリマー、ポリマー複合体、好ましくはpH-、温度-および/またはイオン濃度-感受性のものである。
有用な被覆材料は、好ましくは上記した意味において、例えばワックスおよび/または樹脂、例えば蜜蝋、ベンゾイン樹脂、カルナバワックス、カンデリラワックス、クマロン-インデン樹脂、コーパル、セラック、マスチック、ポリエチレンワックスオキシデートまたはサンダラック樹脂である。同様に適する被覆材料は、パラフィンまたはゼラチン、特にセルロースエーテルである。
特に好ましい被覆材料は、皮膜形成特性を有し、好ましくは水性分散液から使用しうるポリマーおよび/またはコポリマーである。有機溶媒も好ましいが、pH-感受性被覆の製造において種々の理由(燃焼性、毒性など)から不都合であることもある。水性分散液が、取扱いの容易性および全ての毒性問題の回避のために注目されるべきである。皮膜形成特性のための重要なパラメーターは、皮膜形成ポリマーおよび/またはコポリマーのガラス転移温度である。ガラス転移温度を超えると、ポリマーまたはコポリマーは伸縮性、溶融可能および自由流動性になるが、ガラス転移温度を下回ると脆くなる。このガラス転移温度を超えたときのみ、ポリマーを容易に加工することができ、所望のように皮膜被覆を形成することができる。可塑化特性を有する低分子量物質(いわゆる可塑剤)の添加によって、ガラス転移温度に影響を与えることができる。即ち、ポリマーに加えて、可塑剤を水性分散液において使用することもできる。適する可塑剤は、好ましくは、使用するpH感受性のポリマーおよび/またはコポリマーのガラス転移温度を低下させる全ての物質である。こうして、ポリマーを比較的低い温度において、恐らくは室温であっても適用することができる。特に好ましい可塑剤は、クエン酸エステル(好ましくは、クエン酸トリブチルおよび/またはクエン酸トリエチル)、フタル酸エステル(好ましくは、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチルおよび/またはフタル酸ジブチル)、有機ポリアルコールのエステル(好ましくはグリセロールトリアセテート)、ポリアルコール(好ましくは、グリセロール、プロピレングリコール)および/またはポリオキシエチレングリコール(好ましくはポリエチレングリコール)である。可塑剤は、ポリマー鎖間の位置を占め、こうして、移動性を増大させ、相互作用を低下させ、皮膜の摩耗および亀裂を防止する(脆性を低下させることによる)。
被覆材料が、ポリアクリレートおよび/またはその誘導体および/または対応するコポリマー(アクリル酸エステルまたはアクリル酸と他のモノマーに基づく)を含有するときに特に有利である。特に、アクリルアミドおよびアクリル酸および/またはその誘導体からなるコポリマーが、本発明の被覆材料のために有利である。
pH依存の水溶性の原理は、一般に、ポリマー分子の官能基のプロトン化または脱プロトン化(これは、対応して分子の荷電状態を変化させる)に依存する。ポリマーは、有利には、特定のpHにおいて安定な荷電した状態で水に溶解するが、別のpHにおいて荷電していない状態で沈殿するようなポリマーであってよい。本発明において、少なくとも被覆の最内側層に関する限り、本発明に従って使用するポリマー(被覆の最内側層は少なくとも部分的にこのポリマーからなる)は、比較的低いpH値でよりも比較的高いpHで比較的低い水溶性を有するか、または比較的高いpHで水不溶性であるのが好ましい。本発明の好ましい態様において、同様に、少なくとも単一層からなる被覆が存在するときには、本発明に従って使用しうるポリマー(被覆は少なくとも部分的にこのポリマーからなっていてよい)は、比較的低いpH値でよりも比較的高いpHで比較的低い水溶性を有するか、または比較的高いpHで水不溶性であるのが有利である。
逆に、本発明の好ましい態様において、少なくとも被覆の最外側層に関する限り、本発明に従って使用しうるポリマー(被覆の最外側層は少なくとも部分的にこのポリマーからなっていてよい)は、比較的高いpH値でよりも比較的低いpHで比較的低い水溶性を有するか、または比較的低いpHで水不溶性であるのが有利である。
pH依存の溶解性を有するポリマーは、特に薬剤から既知である。ここで例えば、酸不溶性ポリマーが、タブレットに胃液耐性被覆(しかしこれは腸液において可溶性である)を供するために使用される。このような酸不溶性ポリマーは、通常、ポリアクリル酸の誘導体に基づいており、これは、酸性範囲では未解離の形態で、従って不溶性の形態で存在しているが、アルカリ性範囲(通常はpH8)では中和されており、ポリアニオンとして溶液中に入る。機械洗浄方法の特定pH要求に合わせた同様の種類のポリマーが、好ましい態様において被覆の最外側層を構成するために有利である(被覆が複数の層を有するとき)。この被覆(好ましくは外側層)は、有利には、中性ないし酸性の範囲では本質的に不活性であってよいが、有利には、アルカリ性範囲(即ち、pH値が11以上、好ましくは10以上、特に9以上)では完全にまたは部分的に溶解する。被覆が複数の層を有していないときには、この種のポリマーは、通常、被覆の構成に有利ではない。
好ましい態様において、多層被覆(特に被覆の最外側層)は、少なくとも部分的にポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸の誘導体からなり、それが、pH値が少なくとも11以上、好ましくは少なくとも10以上、特に少なくとも9以上において、ポリアニオンとして溶液中に入るようにする。
逆の場合(酸性範囲で可溶性、アルカリ性範囲で不溶性)についても、先行技術において例が知られている。これらの物質(通常、ポリマー分子がアミノ置換された官能基または側鎖を保持する)を使用して、例えば、胃液可溶性タブレット被覆を製造する。通常、これらはpH値5以下で溶解する。可溶性から不溶性への溶解性の変化が比較的高いpH値で起こるポリマーは、薬剤からは知られていない(このようなpH値が生理学的に重要ではないため)。
本発明において特に好ましい物質は、アミノ基またはアミノアルキル基を有する塩基性の好ましくは皮膜形成(コ)ポリマーである。コモノマーは、例えば、通常のアクリレート、メタクリレート、マレエートまたはこれら化合物の誘導体であってよい。特に適するアミノアルキルメタクリレートコポリマーは、Roehmから市販されており、商標名/ブランド Eudragitを有する。
好ましい態様において、被覆は、少なくとも部分的に、アミノ基、イミノ基および/またはピリジン基を含むポリマーおよび/またはコポリマーの群からの物質を含有する(この物質の塩基指数は、2〜9、好ましくは2.5〜8.5、より好ましくは3〜8、さらに好ましくは3.5〜7.5、特に4〜6である)。
塩基指数(pKB)は、塩基定数の負の対数(底10)[pKB=−log KB;ここでKB=塩基(解離)定数]を意味するものと解される。これらの用語は当業者には周知である。
塩基指数は、温度および/またはイオン濃度によって変化しうる平衡定数である。報告されている値は、温度T=25℃に基づいている。対応するpK値を、関連文献から採ることができる。関連文献にも、同様にpK値を測定するための方法に関する情報がある。
特に好ましい組成物において、被覆は、少なくとも部分的に、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートなどの塩基性モノマーとアクリル酸エステルとのコポリマーからなる。
被覆が、少なくとも部分的に、両性ポリマー、好ましくは、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートなどの塩基性モノマーと、置換もしくは未置換のアクリル酸および/または(メタ)アクリル酸および/またはこれらの脂肪族C1〜C8アルコールとのエステルとのコポリマーからなる組成物も、本発明の好ましい態様を構成する。
アミノ基、イミノ基および/またはピリジン基を含むポリマーおよび/またはコポリマーは、好ましい態様において、アルキル置換された窒素基、好ましくはアルキル置換されたアミノ基、特に第三アミノ基(これらは、22個までの炭素原子、好ましくは2〜20個の炭素原子、特に4〜18個の炭素原子、例えば12個の炭素原子を含む分岐もしくは未分岐のアルキル置換基を有する)を含んでいる。
(コ)ポリマー中のアルキル置換された窒素基は、(コ)ポリマーの皮膜形成特性の改善に寄与する。
適用のため、ならびに熱力学的な溶解性のためには、被覆の溶解速度も重要になるであろう。本発明に従って使用する被覆材料の溶解速度は、有利には、アルカリ性範囲までpH依存性である。即ち、本被覆材料は、例えば、pH8.5でよりもpH10で有意に長く安定である(これらは、両pH値において熱力学的に可溶性ではある)。
即ち、本発明のさらなる態様において、pH7とpH6の間で水溶性が変化し、比較的低いpH値でよりも比較的高いpH値で溶解しにくいポリマーを使用する。適するポリマーは、既に上記したように、塩基性基、例えば第一、第二または第三アミノ基、イミノ基、アミド基またはピリジン基、一般的には第四級化が可能な窒素原子を含む基を含んでいる。第四級化が可能な窒素原子は、pHが低下したときにプロトン化され、ポリマーを可溶性にする。比較的高いpH値において、分子は荷電していない状態で存在し、従って不溶性である。一般に、この変転(以下においては「スイッチ点」と称する)は、塩基性基のpKBに依存して、およびポリマー鎖に沿う塩基性基の密度に依存して、酸性pH値の範囲で起こる。従って、被覆材料は、好ましくはスイッチ点がpH6〜7の範囲内であるポリマーをも含有する。
本発明の目的に適するポリマーのスイッチ点におけるこの変化は、原則的に、次のようにして成功する。即ち、ポリマーの官能基のpKBに依存して、溶液中のポリマーの荷電状態が、比較的高いpH値の範囲で極めてわずかに変化することにより成功する。このように、ポリマーの荷電状態の少ない変化でポリマーの溶解性に重大な影響を与えることが必要である。即ち、ポリマーは、完全に荷電していない状態では不溶性であるが、少ない荷電(例えばプロトン化による)があれば可溶性になるというような親水性を有することができる。
実際には、ここで当業者は、医薬的に利用される物質被覆、例えば未被覆および被覆タブレット(胃液可溶性被覆を有する)の通常の技術的知識を参照するであろう。pH値6未満、好ましくは7未満、特に8未満で利用することができる既知群の被覆材料は、塩基性モノマー、水不溶性モノマー、および所望により水溶性モノマーからなるコポリマーである。ここで有用な塩基性モノマーは、例えば、アクリル酸およびメタクリル酸のエステルならびにアルキルアミノアルキルアクリレートまたはメタクリレート、特にジメチルアミノエチルアクリレートである。さらなる適する塩基性モノマーは、ビニルピリジンまたはアクリルアミドもしくはメタクリルアミド誘導体(アルキルアミノアルキル基によって置換されている)である。
使用する水不溶性モノマーは、アクリル酸またはメタクリル酸と1〜8個の炭素原子を含むアルコールとのエステル、特に、メチルエステル、エチルエステル、ブチルエステルまたは2-エチルヘキシルエステルである。
使用する水溶性モノマーは、アクリルアミド、メタクリルアミド、ビニルピロリドンまたはヒドロキシエチルアクリレートもしくはメタクリレートなどの物質であってよい。
親水性を調節するために、以下の方法を使用することもできる:
・塩基性官能基を含む1つのモノマーと親水性の高いモノマーとの共重合(特定のコモノマーの導入割合がスイッチ点に影響する);
・高分子類似反応による塩基性基を保持するポリマーの親水化(修飾の程度がスイッチ点に影響する)。
単純な親水化に加えて、異なるpKB値の塩基性官能基を導入することもできる。2つの基の割合および得られる分子の親水性がスイッチ点に影響することができる。
この物質群の中で特に好ましいポリマーは、N-酸化したポリビニルピリジンである。
典型的な被覆材料は、例えば、以下の成分を含有していてよい:
・10〜60重量%の水不溶性モノマー、
・20〜80重量%のアミノ基を保持するモノマー、および
・0〜40重量%の水溶性モノマー。
特定の態様において、使用する水溶性モノマーは、アクリル酸またはメタクリル酸などの酸であってもよく、上記したアミノ基を保持するモノマーのN-オキシド、例えばビニルピリジンN-オキシドを使用することもできる。また、第四級化モノマー、例えばジアルキルジアリルアンモニウム塩または上記したアミノ基を保持するメタクリル酸およびアクリル酸エステルの第四級化生成物を使用することもできる。
一般に、ポリマー溶液が得られるpHは、水不溶性モノマーの量を高めることによって上昇すると言うことができる。このようにして、当業者は、特定のpH値を設定することができる。
上記したコポリマーは、好ましくは乳化重合によって、特にコポリマーが溶液中に存在しないpHにおいて製造する。このようにして得たポリマー分散液は、コア-シェル結合体を被覆するのに適している。例えば、薬剤製造において普通である技術を使用する。例えば、特に低速混合手段において、分散液および粒子を互いに結合させ、単離し、混合しながら乾燥する。
しかし、分散液を用いる代わりに、溶解した形態を用いて作業を行うこともできる。
pH依存の可溶性ポリマーを、被覆としてだけでなく、実際のコア-シェル結合体またはシェルまたはコアのためのマトリックス材料、バインダーまたは崩壊剤としても使用することができる。ポリマーが、該ポリマーに特徴的なpH条件下で完全に溶解して、その活性成分を放出することは必要ではない。代わりに、例えばポリマー皮膜の透過性が変化し、そして、例えば配合物への水の浸入および溶解した成分の放出(生成した穴または孔を通る)が可能であれば十分である。結果として、本発明の組成物のさらなる好ましい態様において、二次効果、例えば発泡系の活性化または水膨潤性崩壊剤の膨潤(これらは、特に薬剤から既知である)が、洗浄活性、濯ぎ活性または浄化活性成分の完全な放出を確実にすることができる。
洗浄方法の初期段階においてコア-シェル結合体を保護することを意図するpH-感受性被覆が、洗浄操作の初期段階において早期に溶解しないという効果をさらに確実に達成するために、種々の操作を用いて活性成分の損失を妨げることができる。
(a)被覆の十分な層厚さまたは被覆ポリマーの十分に高い分子量を確立することができる。本発明によれば、層厚さは、好ましくは単分子被覆の程度から50μmまでの範囲内である。ポリマー被覆の分子量は、例えば、少なくとも50kD、好ましくは少なくとも1000kDであってよい。
また、活性成分の損失を、被覆材料に、ブレンドの溶解性を低下させるさらなるポリマーを加えることによって回避することができる。このような追加のポリマーの例は、通常は、被覆ポリマーよりも低親水性/高疎水性であるポリマーである。
(b)既に好ましい態様として記載したように、少なくとも2つの異なるpH-感受性の層(最内側層および最外側層は上記したpH要求を満たす)を含む多層被覆を形成することができる。
同様の原理に従って、比較的低い温度で比較的溶解性が低いかまたは比較的遅く溶解する追加の層を適用することもできる。これは、例えば、比較的高い温度(次の工程でのみ通過する)に到達したときに溶融するパラフィン(「溶融被覆」)、あるいは、特定の温度に到達したときに可溶性になる親水性ポリマー(「ポリマー被覆」)であってよい。また非常に適するのは、以下において説明するLCST物質である。
本発明の別の好ましい態様において、pH-感受性被覆を、温度-感受性である材料で被覆する。ここで、LCST物質を好ましく使用することができる。LCST物質は、比較的高い温度でよりも比較的低い温度で良好な溶解性を有する物質である。これらは、比較的低い臨界分離温度あるいは比較的低い曇り点または凝固点を有する物質と称されることもある。使用条件に従って、比較的低い臨界分離温度は、室温ないし特定の洗浄方法における熱処理の温度の間、例えば20〜120℃、好ましくは25〜100℃、特に30〜50℃の間であるべきである。LCST物質は、好ましくは、アルキル化および/またはヒドロキシアルキル化した多糖、セルロースエーテル、ポリイソプロピルアクリルアミド、ポリイソプロピルアクリルアミドのコポリマー、および1つまたはそれ以上のこれら物質の混合物から選択される。
アルキル化および/またはヒドロキシアルキル化した多糖の例は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、エチル(ヒドロキシエチル)セルロース(EHEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、カルボキシメチルメチルセルロース(CMMC)、ヒドロキシブチルセルロース(HBC)、ヒドロキシブチルメチルセルロース(HBMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシエチルカルボキシメチルセルロース(HECMC)、ヒドロキシエチルエチルセルロース(HEEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルカルボキシメチルセルロース(HPCMC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、メチルヒドロキシエチルセルロース(MHEC)、メチルヒドロキシエチルプロピルセルロース(MHEPC)およびプロピルセルロース(PC)である。
LCST物質のさらなる例は、セルロースエーテルおよびセルロースエーテルとカルボキシメチルセルロース(CMC)との混合物である。水中で比較的低い臨界分離温度を示し、同様に適するさらなるポリマーは、モノ-またはジ-N-置換アクリルアミドとアクリレートおよび/またはアクリル酸とのポリマーあるいは上記(コ)ポリマーの絡み合いネットワークの混合物である。また適するのは、ポリエチレンオキシドまたはそのコポリマー、例えば、エチレンオキシド-プロピレンオキシドコポリマー、アルキル化アクリルアミドとポリエチレンオキシドとのグラフトコポリマー、ポリメタクリル酸、ポリビニルアルコールおよびそのコポリマー、ポリビニルメチルエーテル、特定のタンパク質、例えばポリ(VATGVV)、天然タンパク質エラスチンから得られる反復単位、および特定のアルギン酸塩である。これらポリマーと塩または界面活性剤との混合物も同様に、LCST物質として使用することができる。このような添加またはポリマーの架橋度により、比較的低い臨界分離温度(LCST)を修飾することができる。
本発明のさらなる好ましい態様において、被覆は温度-感受性物質からなる。コアの成分を所望の温度で放出させる。被覆材料は、例えば約50℃の温度でその完全性を失うことができる。
本発明のさらなる好ましい態様において、被覆は、コア-シェル結合体上に、非常に薄いが、好ましくは完全な被覆を形成する厚さで構成される。厚さそれ自体は重要ではないが、好ましくは、材料に対して非常に穏やかである操作のための要件、ならびに、例えば使用時の迅速または遅延溶解を可能にするありうる要件によって制限される。同時に、非常に薄い厚さは、洗濯物および液体(従って後に廃水も)を非常に低いレベルの水不溶性材料に付すという要件を考慮する。使用しうる厚さの例は、有利には、例えば0.005〜0.5mmの範囲内、より好ましくは0.02〜0.4mmの範囲内であり、これは、例えば、50〜500mg(純粋な被覆の重量)の範囲内の被覆重量を生じる。しかし、全ての他の厚さもありうる。
好ましい態様において、被覆に使用する被覆溶液は、pH-感受性の好ましくは皮膜形成ポリマーおよび/またはコポリマー(本明細書中の記載に従う)、可塑剤および溶媒(これは最も好ましくは水である)を含有する。さらに、溶液に染料を加えて、本発明のコア-シェル結合体を洗浄組成物の残余とは区別可能にすることができる。
(コ)ポリマーを、好ましくはコア-シェル結合体に、好ましくは水性溶液または好ましくは水性分散液の形態で適用する。溶媒を乾燥した後に、(コ)ポリマーが、密着した均一な皮膜シェルとしてコア上に残存する。皮膜層は、溶液から好ましくはゲル状態を経て形成され、一方、分散液の場合には、濃厚化の過程で皮膜形成粒子が膨潤し、合体し、皮膜形成する。分散剤の蒸発の結果として、粒子は互いに接触することになる。可塑剤は、接触時に合体するポリマー粒子の拡散を容易にする。ポリマーの合体は、連続皮膜の形成を導く。
水性溶液または分散液を使用するときには、溶液または分散液のpHを、(コ)ポリマーの溶解性に合わせることができる。例えば、(コ)ポリマーが好ましくは塩基性条件下で不溶性であるときには、予め酸性化することができる。
被覆操作は、連続法または回分法として行うことができる。適用する層の完全性に対する平均的な要求で、非常に高い処理量を達成すべきときには、連続法が好ましい。
被覆の品質に対して非常に高い要求が為されるときには、回分法が好ましい。
回分式装置は、一般に、垂直のわずかに円錐形の容器からなり、これを、種々のじゃま板、インサート(挿入材)およびインターナル(内部材)によって、種々の方法の変形に合わせることができる。通常の流動床被覆は、噴霧液が頂部から流動床に噴霧される頂部-噴霧として運転されるのが普通である。さらに、側部または底部から流動床に噴霧するノズルを用いる構成も存在する。好ましくは約200μm以上の粒子を、このようにして被覆することができる。
好ましい方法はWurster法である。ここでは、中心に配置した上昇管が、方法のチャンバーを分割する。管内には、固体生成物を上方に輸送する比較的高いガス速度が存在する。外側リングにおいて、ガス速度は流動化速度をわずかに超えるのみである。従って、粒子は垂直サイクルにおいて移動する。この制御された材料流の結果として、比較的均一な被覆が、短い方法時間内に達成される。管内の高い速度のゆえに、粒子は容易に膠着しない。好ましくは50μm以下の粒子を被覆することができる。
さらなる方法は、底部-噴霧技術を使用する。この技術は、被覆する材料が空気クッション上に浮遊するように、底部表面に平行して空気流を生じるじゃま板を用いて行う。これは、通常の系と比較して、相当に均一な被覆を導く。
連続運転される水平流動床装置は、一般に直交じゃま板を有する。連続流動床においては、プラグ流が存在する。生成物は、温度および空気の点で分離したいくつかのゾーンを通って移動する。例えば、1つの装置において同時に種々の工程を行うこと、または多層顆粒を得ることもできる。
これらのおよび同様のまたは他の既知の被覆法(例えば凝集法)のそれぞれは、本発明に係るコアの被覆を行うための優れた方法として適している。
pH-および/または温度-および/またはイオン濃度-感受性物質を、被覆においてだけでなく、実際のコア-シェル結合体、コアおよび/またはシェルのためのマトリックス材料、バインダーまたは崩壊剤としても使用しうることを再度指摘しておくべきである。これが好ましい態様である。
本発明の組成物(被覆コア-シェル結合体)は、既に明らかになっているように、種々の利点を合わせ持つ。
例えば、不適合性の物質をその分割により、被覆コア-シェル結合体の3つの相に分離することができる。有利には、本発明の顆粒は自由流動性であり、実質的に球形であり、従って美的に非常に魅力的である。長期貯蔵の後であっても、顆粒は容易に注ぐことができ、自由流動性であり、塊を形成する傾向を示さない。非常に大きいサイロ(顆粒がそれ自体の重量の結果として非常に高い圧力に曝される)に貯蔵する過程においても、顕著な注ぎ可能性および自由流動性が維持され、顆粒は塊を形成しない。分離の傾向は示されない。長期貯蔵の過程においても、顆粒の平均粒度の変化は起こらない。有利には、顆粒は、優れた粉末特性を維持するために、流動剤もパウダリングも必要としない。有利には、顆粒は、ダスト不含および摩耗耐性であり、比較的高い機械的ストレスがある場合であっても、顆粒はダスト不含のままである。膠着またはケーキ化は観察されない。
コア-シェル結合体それ自体を、通常の凝集法によって得ることができる。これらを、例えば付着凝集または懸濁凝集によって、以下に詳しく説明する。それぞれの場合に、コアが粒子によって囲まれ、そして/または、粒子がコア上に添加される。
凝集のために、ミキサー/造粒機を使用することができる。用語「ミキサー/造粒機」は、好ましくはドラムおよびパンミキサーおよび/または流動床造粒機を意味するが、高速ないし低速回転軸を有する一軸および二軸ミキサー、およびジグザグミキサー、特に、低い比エネルギー導入を伴う回分式機械をも意味する。ミキサー中の粒子は、好ましくは自由落下により、あるいは、剪断力、投げ力または遠心力の導入により移動する。好ましいのは、自由落下ミキサーの使用である。関連の技術文献において、特に機械的加工技術に関して、ミキサー/造粒機が詳しく記載されている。最も広い意味において、用語「ミキサー/造粒機」は、混合/造粒に適するあらゆる装置を意味する。
懸濁凝集は、付着凝集の特別の形式である。ここでの基本は、凝集させる材料、懸濁液およびバインダー液(これらは互いに混和してはならない)からなる3相混合物である。バインダー液は、懸濁液よりも良好に懸濁材料を濡らす特性を有していなければならない。凝集させる材料は、懸濁液中に懸濁した形態で存在する。次いで、材料粒子と相互作用して粒子増大を導くバインダー液を導入する。即ち、周囲粒子を、コアの上および周囲に加える。生成した顆粒を、再使用可能な懸濁液から、例えば濾過装置によって取り出し、所望により乾燥する。凝集物が固体であるのは、粒子間の非揮発性液体のブリッジまたは固体ブリッジ(こうして一緒に保持する)の結果である。固体ブリッジは、液体ブリッジ中の溶解物質の結晶化によって形成される。
懸濁凝集は、例えば、懸濁液としてシクロヘキサンおよびバインダー液として水を用いて行われる。
コア-シェル結合体は複数のシェルを有することができ、それに複数の被覆を適用することができる。即ち、本発明の好ましい態様において、コア-シェル結合体のコア周囲粒子を、コアに複数シェルの形態で適用する。本発明のさらなる好ましい態様において、コア-シェル結合体は複数の被覆を有する。
本発明の複数シェルのコア-シェル結合体は、得られたコア-シェル結合体が、1つ(またはそれ以上)のさらなる付着凝集のための「コア」となるときに得られる。即ち、コア-シェル結合体それ自体を、新たなコアとして再び使用し、さらなる粒子で取り囲む。次いで、新たな粒子を、最初のコア-シェル結合体に適用する。シェルは、少なくとも1つのパラメーターにおいて、例えば物理的パラメーター(例えば、その密度、サイズ)および/または化学的パラメーター(即ち、異なる化学物質)によって、互いに異なっているのが好ましい。
好ましい態様においては、コア材料およびシェル材料も、少なくとも1つの物理的および/または化学的パラメーターにおいて異なっている。
複数の被覆を有するコア-シェル結合体は、1つ(またはそれ以上)のさらなる被覆が、既に形成されたコア-シェル結合体(これに被覆が既に適用されている)に適用されたときに得られる。例えば、第1の非イオン性界面活性剤含有被覆およびそれに続く芳香剤含有被覆を適用することができるなど。
本発明のさらなる好ましい態様において、本発明の組成物のコア粒子の直径d50は、好ましくは0.05〜5mmの範囲内である。
本発明の組成物のコア粒子の直径d50の下限は、好ましくは、例えば具体的に0.06mm、0.07mm、0.08mm、0.09mm、0.1mm、0.11mm、0.12mm、0.13mm、0.14mm、0.15mm、0.16mm、0.17mm、0.18mm、0.19mm、0.2mm、0.21mm、0.22mm、0.23mm、0.24mm、0.25mm、0.26mm、0.27mm、0.28mm、0.29mm、0.30mm、0.4mm、0.5mm、0.6mm、0.7mm、0.8mm、0.9mmまたは1.0mmの値、あるいは、これらの値の間、即ち、例えば0.35mm、0.45mmなどであってよい。
別の態様において、有利性は比較的低いが同等に可能であるのは、本発明の組成物のコア粒子の直径d50が0.05mmより小さい値、例えば、好ましくは0.01mm、0.02mm、0.03mmまたは0.04mmなどの値を有するときである。
本発明の組成物のコア粒子の直径d50の上限は、好ましくは、例えば具体的に4.8mm、4.6mm、4.4mm、4.2mm、4.0mm、3.8mm、3.6mm、3.4mm、3.2mm、3.0mm、2.8mm、2.6mm、2.4mm、2.2mm、2.0mm、1.8mm、1.6mm、1.4mm、1.2mmまたは1.0mmの値、あるいは、これらの値の間、即ち、例えば4.7mm、4.5mmなどであってよい。
別の態様において、有利性は低いが同等に可能であるのは、本発明の組成物のコア粒子の直径d50が5.0mmより大きい値、例えば、具体的に6mm、7mm、8mm、9mmまたは10mmなどの値、あるいは、これらの値の間の値、即ち、例えば5.5mm、6.5mmなどを有するときである。
本発明の別の好ましい態様において、コア-シェル結合体のコア周囲粒子は、コア粒子の粒子直径d50の最大で1/12、好ましくは最大で1/14、有利には最大で1/16、より有利には最大で1/18、より有利には最大で1/20、さらに有利には最大で1/22、極めて有利には最大で1/24、特に最大で1/26である粒子直径d50を有する。
コア-シェル結合体のコア周囲粒子は、コア粒子の粒子直径d50の好ましくは1/28以下、1/30以下、1/32以下、1/34以下、1/36以下、1/40以下、1/42以下、1/44以下、1/50以下または1/60以下の値の粒子直径d50を有することもできる。
しかし有利には、コア周囲粒子は粉末ではない。通常の理解によれば、粉末は、粉の1種である。即ち、好ましくは100nm以下の粒度を有する固体粒子の蓄積物である。方法の技術的理由のために、粒子が特定の最小サイズを下回らないのが有利である。即ち、本発明の好ましい態様において、コア周囲粒子は、コアの粒子直径d50の好ましくは少なくとも1/100、有利には少なくとも1/80、より有利には少なくとも1/70、より有利には少なくとも1/60、さらに有利には少なくとも1/50、極めて有利には少なくとも1/40、特に少なくとも1/35である粒子直径d50を有する。
しかし、コア周囲粒子の粒子直径d50は、上記値の間の値、即ち、例えばコアの粒子直径d50の少なくとも1/90または少なくとも1/85の値をとることもできる。さらなるこのような値は、例えば、コアの粒子直径d50の少なくとも1/95、1/75、1/65、1/55または1/45である。
しかし、コア周囲粒子の粒子直径d50は、2μmより大きいことが重要である。
コア周囲粒子の粒子直径d50は、好ましくは3〜50μm、有利には4〜25μm、より有利には4〜15μm、特に5〜10μmの範囲内である。
本発明のさらなる好ましい態様において、コア周囲粒子は、極めて実質的に均一な粒度を有し、コア周囲粒子の粒度分布は、有利にはコア周囲粒子のd50/d90比が、好ましくは少なくとも0.5、より有利には少なくとも0.6、特に少なくとも0.75であるような分布である。
本発明のさらなる好ましい態様において、コア-シェル結合体のコア粒子は、コア-シェル結合体を形成する固体を基準に、50重量%未満、好ましくは45重量%未満、有利には40重量%未満、より有利には15〜35重量%、特に20〜30重量%を構成する。
しかし、コア-シェル結合体のコア粒子が、コア-シェル結合体を形成する固体の75重量%未満を構成するのが重要であり、例えば、コア-シェル結合体のコア粒子は、好ましくは70重量%未満、65重量%未満または60重量%未満を構成することもできる。
本発明の方法のさらなる好ましい態様において、コア-シェル結合体のコア周囲粒子は、コア-シェル結合体を形成する固体の有利には50重量%以上、好ましくは55重量%以上、より有利には60重量%以上、さらに有利には65〜85重量%、特に70〜80重量%である。
しかし、コア-シェル結合体のコア周囲粒子が、コア-シェル結合体を形成する固体の25重量%以上を構成するのが重要であり、例えば、コア-シェル結合体のコア周囲粒子は、コア-シェル結合体を形成する固体の好ましくは30重量%以上、35重量%以上、40重量%以上または45重量%以上を構成することもできる。別の好ましい態様において、コア周囲のコア-シェル結合体粒子は、コア-シェル結合体を形成する固体の好ましくは50重量%以上、55重量%以上、60重量%以上、65重量%以上または70重量%以上を構成する。
本発明のさらなる好ましい態様において、コア-シェル結合体のコア、コア周囲粒子および/またはコア-シェル結合体の被覆は、洗浄および/または浄化組成物の範囲からの成分および/または助剤を含有する。
本発明のさらなる好ましい態様において、本発明の組成物、即ち、被覆コア-シェル結合体は、本質的に、少なくとも0.79、好ましくは少なくとも0.81、有利には少なくとも0.83、さらに有利には少なくとも0.85、特に少なくとも0.87の平均形状係数を有する。
本発明の別の好ましい態様において、本発明の組成物は、本質的に、非常に均一な粒度分布で存在し、d50/d90比が、少なくとも0.50、好ましくは少なくとも0.6、有利には少なくとも0.75、より有利には少なくとも0.80である。
本発明のさらなる好ましい態様において、コア-シェル結合体のコア粒子および/またはコア周囲粒子および/または被覆のそれぞれは、単一成分および/または複数成分の形態にある。即ち、これらのそれぞれは、単一成分または複数成分からなることができる。
本発明の別の好ましい態様において、本発明の組成物、即ち、被覆コア-シェル結合体は、200〜1500g/Lの範囲内の嵩密度を有する。
嵩密度の下限は、好ましくは、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、さらには750g/Lの値であってよい。
また、この下限はさらに高い値、例えば800g/Lであることもできる。
嵩密度の上限は、好ましくは、1450、1400、1350、1300、1250、1200、1150、1100、1050、1000、950、900、850、800、または750g/Lの値であってよい。
また、この上限はさらに低い値、例えば、好ましくは700、650、600、550または500g/Lの値であることもできる。
本発明のさらなる好ましい態様において、コア-シェル結合体のコアの界面活性剤含量は、全コアを基準に、0〜99重量%、好ましくは1〜95重量%、有利には5〜50重量%、さらに有利には10〜40重量%、特に15〜30重量%である。
しかし、別の好ましい態様において、界面活性剤含量の下限は、好ましくは、1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、13重量%、14重量%、15重量%、16重量%、17重量%、18重量%、19重量%、20重量%、21重量%、22重量%、23重量%、24重量%、25重量%、26重量%、27重量%、28重量%、29重量%または30重量%の値であることもできる。
この下限は、特に、さらに高い値、例えば、好ましくは35重量%、40重量%、45重量%、50重量%、55重量%または60重量%の値であることもできる。
しかし、さらなる好ましい態様において、上限は、好ましくは、70重量%、71重量%、72重量%、73重量%、74重量%、75重量%、76重量%、77重量%、78重量%、79重量%、80重量%、81重量%、82重量%、83重量%、84重量%、85重量%、86重量%、87重量%、88重量%、89重量%、90重量%、91重量%、92重量%、93重量%、94重量%または95重量%の値であることもできる。
下限は、特に、さらに低い値、例えば、好ましくは65重量%、60重量%、55重量%、50重量%、45重量%、40重量%、35重量%、30重量%または25重量%の値、あるいは、20重量%、15重量%または10重量%などの値であることもできる。
本発明のさらなる好ましい態様において、周囲粒子の界面活性剤含量は、周囲粒子の重量を基準に、0〜99重量%、好ましくは1〜95重量%、有利には5〜50重量%、さらに有利には10〜40重量%、特に15〜30重量%である。
しかし、別の好ましい態様において、界面活性剤含量の下限は、好ましくは、1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、13重量%、14重量%、15重量%、16重量%、17重量%、18重量%、19重量%、20重量%、21重量%、22重量%、23重量%、24重量%、25重量%、26重量%、27重量%、28重量%、29重量%または30重量%の値であることもできる。
この下限は、特に、さらに高い値、例えば、好ましくは35重量%、40重量%、45重量%、50重量%、55重量%または60重量%の値であることもできる。
しかし、さらなる好ましい態様において、上限は、好ましくは、70重量%、71重量%、72重量%、73重量%、74重量%、75重量%、76重量%、77重量%、78重量%、79重量%、80重量%、81重量%、82重量%、83重量%、84重量%、85重量%、86重量%、87重量%、88重量%、89重量%、90重量%、91重量%、92重量%、93重量%、94重量%または95重量%の値であることもできる。
この下限は、特に、さらに低い値、例えば、好ましくは65重量%、60重量%、55重量%、50重量%、45重量%、40重量%、35重量%、30重量%または25重量%の値、あるいは、好ましくは20重量%、15重量%または10重量%などの値であることもできる。
本発明のさらなる好ましい態様において、コア-シェル結合体のコアのビルダー含量は、全コアを基準に、0〜99重量%、好ましくは1〜95重量%、有利には5〜90重量%、より有利には10〜70重量%、さらに有利には20〜60重量%、特に25〜50重量%である。
しかし、別の好ましい態様において、ビルダー含量の下限は、好ましくは、1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、13重量%、14重量%、15重量%、16重量%、17重量%、18重量%、19重量%、20重量%、21重量%、22重量%、23重量%、24重量%、25重量%、26重量%、27重量%、28重量%、29重量%または30重量%の値であることもできる。
この下限は、特に、さらに高い値、例えば、好ましくは35重量%、40重量%、45重量%、50重量%、55重量%または60重量%の値であることもできる。
しかし、さらなる好ましい態様において、上限は、好ましくは、70重量%、71重量%、72重量%、73重量%、74重量%、75重量%、76重量%、77重量%、78重量%、79重量%、80重量%、81重量%、82重量%、83重量%、84重量%、85重量%、86重量%、87重量%、88重量%、89重量%、90重量%、91重量%、92重量%、93重量%、94重量%または95重量%の値であることもできる。
この下限は、特に、さらに低い値、例えば、好ましくは65重量%、60重量%、55重量%、50重量%、45重量%、40重量%、35重量%、30重量%または25重量%の値、さらには、20重量%、15重量%または10重量%の値であることもできる。
本発明の別の好ましい態様において、コア-シェル結合体のコアの芳香剤含量は、全コアを基準に、0〜30重量%、好ましくは0.1〜20重量%、有利には0.2〜10重量%、特に0.3〜5重量%である。しかし、好ましい態様において、コアは、芳香剤を含まない。
本発明のさらなる好ましい態様において、全組成物(即ち、被覆コア-シェル結合体)の漂白剤含量は、5〜25重量%、特に10〜20重量%である。
本発明のさらなる好ましい態様において、全組成物(即ち、被覆コア-シェル結合体)の非イオン性界面活性剤含量は、0〜60重量%、有利には2〜15重量%、特に3.5〜15重量%であり、好ましくは、全非イオン性界面活性剤の少なくとも50重量%が、コア-シェル結合体の被覆中に存在する。
本発明のさらなる好ましい態様において、全組成物(即ち、被覆コア-シェル結合体)中の遊離水含量は、0〜30重量%、好ましくは0〜20重量%、特に0〜10重量%である。
本発明のさらなる好ましい態様において、全組成物(即ち、被覆コア-シェル結合体)の界面活性剤含量は、0.1〜50重量%、好ましくは1〜30重量%、有利には5〜25重量%、特に10〜20重量%である。
本発明のさらなる好ましい態様において、全組成物(即ち、被覆コア-シェル結合体)のビルダー含量は、0.1〜50重量%、好ましくは1〜40重量%、有利には2〜35重量%、より有利には5〜25重量%、特に10〜20重量%である。
本発明のさらなる好ましい態様において、全組成物(即ち、被覆コア-シェル結合体)の芳香剤含量は、0.1〜30重量%、好ましくは1〜25重量%、有利には5〜22量%、特に10〜20重量%である。
好ましい態様において、被覆コア-シェル結合体(特に、pH-、イオン濃度-および/または温度-感受性物質を含有する結合体)は、水に浮遊性である。即ち、水または洗浄液において、水表面下に沈むことはなく、その上に浮遊する。
コア-シェル結合体を浮遊性にするために、好ましくは、その密度を所望により1g/cm3未満の値に調節するのが適している。この目的のために、多種類の手段を用いることができる。例えば、コア-シェル結合体中にガス(特に空気)を導入することができる。恐らくは、コア-シェル結合体それ自体が、対応して低い密度を有しているので、例えばガスの追加導入は必要ではない。これも同様に好ましい。
同様に、固体、好ましくは1g/cm3未満の密度を有するキャリヤー材料を、コア-シェル結合体に導入するのが好ましい。このキャリヤーは、室温で固体の物質、好ましくは室温で固体のビルダー、炭酸塩、炭酸水素塩、硫酸塩、リン酸塩および/またはオリゴカルボン酸である。
1g/cm3未満の密度を確立するために、好ましくは、中空微小球(即ち、非常にかさばる軽量充填剤)を、コア-シェル結合体(例えばコア)に導入することができる。この中空微小球は、例えば、空気、窒素または二酸化炭素が充填されており、球シェルは、例えば、ガラス(例えばホウケイ酸塩ガラス)または特に有機材料から、例えば熱可塑性プラスチック(例えば、スチレン/アクリレートポリマー、ポリアクリレート)からなる。またこれらに、他の適当な材料、例えば植物油(例えばアーモンド油、密度 約0.91〜0.92g/cm3)が充填されていてもよい。中空微小球の密度は、好ましくは<1g/cm3であり、好ましくは0.176〜0.9g/cm3または0.176〜0.8g/cm3または0.176〜0.7g/cm3または0.176〜0.6g/cm3または0.176〜0.5g/cm3または0.176〜0.4g/cm3である。平均粒子直径は、好ましくは0.4〜10μmの範囲内である。粒度の上限は、好ましくは0.4〜250μmである。熱伝導度は、好ましくは0.110〜0.156Wm-1-1である。内部圧力は、好ましくは約0.2バールである。比較的高い剪断応力がある場合に、中空球シェルは、好ましくは破裂することができる。特に中空ポリアクリレート微小球は、好ましくは、例えば、コアの製造過程(例えば造粒または噴霧乾燥による)またはコア-シェル結合体の製造過程(例えば凝集による)において、水性懸濁液として導入される。
1g/cm3未満の密度を確立するために、例えば、コア-シェル結合体に粉砕コルクを導入することもできる。0.12〜0.25g/cm3というその低い密度のゆえに、それはこの目的に理想的に適している。
粉砕コルクは、好ましくは、コルク廃棄物の粉砕とその後のふるい分けまたはふるい掛けによって製造される。
好ましい態様において、本発明の組成物は、繊維製品の浄化、ケア、コンディショニングおよび/または後処理のための成分を含有する。繊維製品のケア、コンディショニングおよび/または後処理のための好ましい成分には、陽イオン性界面活性剤、好ましくはエステルクォート(ester quat)、クレー(好ましくはベントナイトなど)[特に凝固剤、例えばポリエチレンオキシドと組合せる]、ポリマー性陽イオン性界面活性剤、特にシリコーンに基づく界面活性剤、ポリエチレンに基づくポリマー、または粉末の繊維製品柔軟剤(特にアルキルアミドアンモニウムラクテートなど)が含まれる。
繊維製品のケア、コンディショニングおよび/または後処理のための成分は、好ましくは本発明の組成物のコア中に、より好ましくはコア中のみに存在する。
本発明の組成物が、好ましくはクレー(好ましくはベントナイト)を含有するときには、ポリマー性クレー凝固剤も存在しているのが非常に有利である。この場合、クレー凝固剤は、好ましくは、エチレンオキシド、アクリルアミド、アクリル酸、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ビニルアルコール、ビニルピロリドン、エチレンイミンおよびこれらの混合物から選択されるモノマーから誘導されるポリマーまたはコポリマーであり、これらは、特に、100,000〜10,000,000の重量平均分子量を有し、好ましくは、組成物中にクレーを基準に0.005重量%〜20重量%の範囲内で存在する。
有利には、所望により存在する繊維製品柔軟化クレーは、このようにして洗浄操作中に繊維製品上にさらに効率的に沈着する。この沈着が増大し、より均一に進行する。
好ましい態様において、ポリマー性クレー凝固剤は、エチレンオキシド、アクリルアミドおよびアクリル酸から選択されるモノマーから得られる。
好ましい態様において、ポリマー性クレー凝固剤は、150,000〜5,000,000、好ましくは150,000〜800,000の重量平均分子量を有する。
別の好ましい態様において、クレー凝固剤は、800,000〜5,000,000の重量平均分子量を有する。
好ましい態様において、ポリマー性クレー凝固剤は、クレーを基準に、0.005重量%〜10重量%、好ましくは0.005重量%〜5重量%、特に0.005重量%〜2重量%の量で存在する。
好ましい態様において、本発明の組成物は、食器、ガラス、刃物などの浄化および/またはケアのための成分を含有する。
好ましい態様において、本発明の組成物のコアは、繊維製品のケア、コンディショニングおよび/または後処理のための成分を含有する。これらは、好ましくは、仕上げ剤、芳香物質、pH調整剤、蛍光物質、染料、ヒドロトロープ剤、シリコーン油、再沈着防止剤、蛍光増白剤、灰色化抑制剤、しわ防止剤、活性な抗微生物成分、殺菌剤、抗菌剤、酸化防止剤、帯電防止剤、アイロンがけ助剤、撥水剤および含浸剤、漂白剤、酸性化剤および/またはUV吸収剤からなる群から選択される。
さらなる好ましい態様において、本発明の組成物、好ましくは本発明の組成物のコアは、1つまたはそれ以上のケアおよび/または皮膚保護および/または皮膚治癒活性物質を含有する。
好ましい態様において、本発明の組成物は、コア中に存在する皮膚ケアおよび/または皮膚保護および/または皮膚治癒活性物質(これらは、洗浄方法の過程において、好ましくは濯ぎサイクルにおいて放出される)が、少なくとも部分的に繊維製品洗濯物の繊維に移行し、洗浄方法が終了した後であっても少なくとも部分的にそれに残存し、これらの皮膚ケアおよび/または皮膚保護および/または皮膚治癒活性物質が、皮膚とそのように洗浄した繊維製品との接触時に、少なくとも部分的に繊維製品から皮膚に放出され、こうして皮膚に対して有利でありうることを特徴とする。
適切に調製したコア-シェル結合体の被覆は、欧州において普通の機械洗浄方法の条件下での洗浄方法の初期段階において、コアを本質的に液体との直接接触から保護することができるが、例えばpH-、温度-またはイオン濃度-感受性である被覆は、コアから液体への成分の放出が望ましい洗浄方法の後期段階において、好ましくは濯ぎサイクルの条件下で、その完全性を完全にまたは部分的に失う。これが好ましい態様である。
コアが、洗浄方法の初期段階において、被覆またはシェルにより液体との直接接触から本質的に保護されるという事実は、被覆またはシェルが、洗浄方法の初期段階において、コアが水による浸入からなお十分に保護されているという程度まで本質的に無傷のままであることを意味すべきである。十分な保護は、コアからの活性物質放出が本質的に防止されているときに、またはコアからの活性物質放出が遅延されているときに、好ましくは何もないコアと比較して大きく遅延されているときに存在する。
好ましくは、洗浄方法の後期段階においてのみ、被覆またはシェルはその完全性を完全にまたは部分的に失い、被覆またはシェルが、水による浸入からコアを本質的に保護しないかまたは不十分な保護を与えるようになる。ここでは、水による浸入は、少なくともコアからの活性物質放出がもはや大きく遅延しない程度まで可能である。それは、好ましくは、被覆が穴または亀裂を有しており、水によるコアの浸入が容易であれば十分である。
好ましい態様において、被覆は、好ましくは温水中、pH値が少なくとも11以上、好ましくは少なくとも10以上、特に少なくとも9以上において本質的に不活性であるように構成する。実際の洗浄方法中に、洗浄液の水は加熱されるのが普通である。例えば、欧州における通常の水温は、最近では40℃(これより低いのはまれである)、または60℃(これより高いのはまれである)である。洗浄液のpHは、pH範囲11以上であるのが普通である。このようなpH条件下で、好ましい態様において、被覆は本質的に不活性である。ここで本質的に不活性とは、これらの条件下で、被覆が本質的に水不溶性であり、コアへの水の浸入から十分な保護を与え、従って、コアからの活性物質放出が防止されるか、または何もまとっていないコアと比較して少なくとも遅延されていることを意味する。
既に記載したように、本発明のコア-シェル結合体は、繊維製品のケアおよび/または後処理のための成分を含むことができる。好ましい態様において、繊維製品のケアおよび/または後処理のための成分(好ましくはコア中に存在する)の重量割合は、コアを基準に5重量%以上、特に20〜50重量%である。
別の好ましい態様において、本発明のコア-シェル結合体(好ましくはコア)は、芳香物質を遅延して放出し、そして/または遅延した殺生物作用を有し、そして以下の式(1)で示される構造要素を少なくとも1つ含むオリゴマー、ポリマーおよび/またはコポリマーを含有する:
Figure 2009503156
[式中、R2、R3は、それぞれ独立して、脂肪族もしくは芳香族の、直鎖もしくは分岐鎖の、飽和もしくは不飽和の、置換もしくは未置換の炭化水素基(これらはそれぞれ、窒素、酸素、イオウまたはハロゲンなどのヘテロ原子を含んでいてもよい)であり;
a 4は、脂肪族もしくは芳香族の、直鎖もしくは分岐鎖の、飽和もしくは不飽和の、置換もしくは未置換の炭化水素基(これらはそれぞれ、酸素、窒素、イオウまたはハロゲンなどのヘテロ原子を含んでいてもよい)である炭素架橋であり;
連続数aは、0〜10であり;
5、R6、R7は、それぞれ独立して、水素または脂肪族もしくは芳香族の、直鎖もしくは分岐鎖の、飽和もしくは不飽和の、置換もしくは未置換の炭化水素基(これらはそれぞれ、酸素、窒素、イオウまたはハロゲンなどヘテロ原子を含んでいてもよい)であり;
式(1)中の末端ケイ素は、その残りの3つの原子価において独立して、オリゴマー、ポリマーまたはコポリマーの任意の基を有し;
1Oは、対応する芳香性および/または殺生物性アルコールR1OHに由来する芳香性アルコキシ基および/または殺生物性アルコキシ基であるか、または
1Oは、エノール化可能な芳香性および/または殺生物性エステル、ケトンまたはアルデヒドに由来する基である]。
硬および/または軟基材表面に結合し、好ましくは少なくとも1つの陽イオン性荷電を保持する少なくとも1つの化合物が、好ましくは、被覆コア-シェル結合体中または残りの洗浄組成物中に存在する。芳香物質を遅延して放出するこれらのオリゴマー、ポリマーおよび/またはコポリマーは、特に、硬および/または軟基材表面に結合し、好ましくは少なくとも1つの陽イオン性荷電を保持する化合物と組合せて、これらで処理した基材上に、優れた非常に長く持続する芳香作用を生成することができる。
本発明において、用語「芳香物質」とは、ヒトによって臭気と感知され、ヒトにおいて臭気感覚(好ましくは快い臭気感覚)を誘発する臭気物質または物質またはこれらの混合物の全てを意味すると解される。従って、本発明における「芳香性アルコール」とは、分子のさらなる構造とは無関係に、遊離のヒドロキシル基を有する芳香物質または臭気物質である。同様に、芳香性エステル、ケトン、アルデヒドは、対応して遊離のエステル、ケトンまたはアルデヒド官能基を有する芳香物質を指す。これは、特定の分子(例えばサリチル酸エステル)が、本発明において、例えば芳香性アルコールおよび芳香性エステルの両方として機能しうることを示唆する。対応して、殺生物性アルコール、アルデヒド、エステルおよびケトンは、上記した意味で対応するアルコール、アルデヒド、エステルまたはケト基を有し、少なくとも細菌増殖を抑制することができる全ての化合物を意味すると解される。殺生物剤は、少なくとも細菌増殖を抑制するか、または個々の場合に応じて、広範囲の生物(例えばウイルス、細菌、菌類、虫)を殺す化合物である。
用語「芳香性アルコキシ基」および「殺生物性アルコキシ基」は、上記により説明されている。これらは、1つの水素原子の引抜きによって生成する当該芳香性アルコールまたは殺生物性アルコールの対応するアニオンである。
本発明の組成物が、好ましい態様において、1つまたはそれ以上のケアおよび/または皮膚保護および/または皮膚治癒活性物質を含有することは既に記載した。また、好ましい態様において、好ましくはコア中に存在する皮膚ケアおよび/または皮膚保護および/または皮膚治癒活性物質が、洗浄方法の過程(好ましくは濯ぎサイクル)において放出され、繊維製品工業の繊維に少なくとも部分的に移行し、洗浄方法が終了した後であっても少なくとも部分的にそれに残存し、これらの皮膚ケアおよび/または皮膚保護および/または皮膚治癒活性物質が、皮膚とそのように洗浄した繊維製品との接触時に、少なくとも部分的に繊維製品から皮膚に放出され、これが皮膚にとって有利であることも記載した。
皮膚ケア活性物質は、皮膚に感覚的および/または化粧的利点を与える全ての活性物質である。皮膚ケア活性物質は、好ましくは、以下の物質から選択される:
(a)ワックス、例えば、カルナバ、鯨蝋、蜜蝋、ラノリンおよび/またはその誘導体など;
(b)疎水性植物抽出物;
(c)炭化水素、例えばスクアレンおよび/またはスクアラン;
(d)高級脂肪酸、好ましくは少なくとも12個の炭素原子を含む脂肪酸、例えば、ラウリン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、イソステアリン酸および/またはポリ不飽和脂肪酸など;
(e)高級脂肪アルコール、好ましくは少なくとも12個の炭素原子を含む脂肪アルコール、例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、コレステロールおよび/または2-ヘキサデカノールなど;
(f)エステル、好ましくは、例えば、オクタン酸セチル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、アジピン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸デシル、イソステアリン酸コレステロール、モノステアリン酸グリセロール、ジステアリン酸グリセロール、トリステアリン酸グリセロール、乳酸アルキル、クエン酸アルキルおよび/または酒石酸アルキルなど;
(g)脂質、例えばコレステロール、セラミドおよび/またはスクロースエステルなど;
(h)ビタミン、例えばビタミンAおよびE、ビタミンアルキルエステル(ビタミンCアルキルエステルを含む)など;
(i)日焼け止め剤;
(j)リン脂質;
(k)α-ヒドロキシ酸の誘導体;
(l)臭気物質;
(m)化粧品使用のための殺菌剤、合成殺菌剤(例えばサリチル酸など)および天然殺菌剤(例えばニーム油など)の両方;
(n)シリコーン;
および上記成分の任意の混合物。
好ましい態様において、コア-シェル結合体は、皮膚ケアおよび/または皮膚保護および/または皮膚治癒活性物質ならびに繊維製品柔軟化第四アンモニウム化合物(好ましくはエステルクォート)の両方を含有する。
繊維製品柔軟化第四アンモニウム化合物の代わりに、またはそれと組合せて、他の繊維製品柔軟剤、例えば粉末の柔軟剤、例えば乳酸アルキルアミドアンモニウム、および/またはクレー(好ましくはベントナイトなど)を、特に凝固剤(例えばポリエチレンオキシド)と組合せて使用することもできる。乳酸アルキルアミドアンモニウムの使用が好ましい。皮膚保護および/または皮膚治癒活性物質は、皮膚に、単なる感覚的および/または化粧的利点を超える利点を与える活性物質である。
本発明における用語「皮膚治癒」または属性「皮膚治癒」は、健康なヒト皮膚の状態により、最も簡単に定義することができる。健康なヒト皮膚は、その無傷の酸外套のゆえに、微生物、細菌および病原体に対する十分な保護を特徴とし、その緩衝能力およびそのアルカリ中和能力が周囲液体の有害な影響を食い止めるに十分であること、赤味が実質的に存在しないこと、皮膚損傷(例えば、切傷、擦傷および火傷、刺激、炎症およびアレルギー)が存在しないこと、ならびに、亀裂や乾燥がないことを特徴とする。さらに、健康な皮膚は、脂肪、水および血液の蓄積機能ならびに代謝における重要な役割を担うという特徴を有する。皮膚が上記した機能を担うことができないとき、あるいは、それが明らかな損傷を示すかまたは皮膚が掻痒下にあるときには、皮膚はもはや健康と分類することができない。本発明において、「皮膚治癒」とは、皮膚がその最初の状態に戻るのを助ける全てのことである。またここで、皮膚治癒とは、皮膚がその天然の平衡状態に戻ることによって、その機能を果たすことができるように、皮膚の自己調節力を刺激し、整え、支援し、促進する全てのことである。さらに、本発明における用語「皮膚治癒」は、明らかな皮膚疾患(例えば、種々に異なって発現する湿疹、発疹、赤味、掻痒、腫れ、水疱、浸出、瘡蓋)が、完全に治癒されないとしても少なくとも軽減されることを導く全ての影響を意味すると解される。
次に、用語「皮膚保護」とは、特定のストレス状況下で皮膚機能の点で皮膚の通常の効果を維持するのに必要であって、かつ皮膚自体の保護機序を超える全てのものを意味すると解される。従って、この用語は、皮膚ケアとは有意に異なる。これは、皮膚ケアが、通常の条件下での感覚的要求(例えば、柔軟性または輝き)の点で、化粧的利益のみを達成するためである。しかし、皮膚保護は、例えば不利な条件下であっても皮膚がその種々の機能を果たすのを助ける追加の媒体によって皮膚を支援する。このような不利な条件は、例えば、摩擦、寒冷、熱、UV放射、攻撃的な周囲液体、皮膚刺激物質との接触であることができる。好ましい態様において、被覆コア-シェル結合体中に存在する少なくとも1つの皮膚治癒および/または皮膚保護活性物質は、消毒活性であるか、または少なくとも1つの消毒活性物質を含有する。この消毒活性物質は、好ましくは油、特に精油である。
本発明において、「消毒活性」という属性は、ヒト皮膚の自己調節力に有益である作用を意味する。この活性の程度は、古典的な抗細菌剤または殺菌剤(例えば、フェノール、ハロゲン、アルコール)[これらを用いて、例えば皮膚および粘膜、外傷またはそれ以外に医療装置を処置して、無菌状態(細菌の不存在)を達成する]と比較することができない。
古典的な消毒手段には、身体表面上の出発点または可能な感染の侵入点または感染の中心点における抗微生物手段が含まれる。
しかし、このような強力な活性は、本発明においては望ましくない。その理由は、それが疑いなく有害細菌などの除去を導くであろうが、それと同時に、天然のヒト皮膚微生物叢をも損なうためである。
本発明に従って使用しうる消毒活性物質の特定の利点は、これらの物質とヒト皮膚の通常の機能機序との相乗的な相互作用によって生じる。その理由は、穏やかな消毒作用を有するこれらの物質が、例えば、有害細菌を含む細菌を減少させるが、それらを完全には破壊しない(即ち、細菌の不存在まで減少させない)ためである。従って、皮膚上に、ヒト皮膚の自己調節力を整え、それを増強するに十分な微生物が残る。皮膚の自己調節力と組成物中に存在する活性物質の消毒能力との相互作用の結果として、皮膚の通常の機能機序が支援される。これは、特に、既に刺激された皮膚および/またはそれ以外で損傷した皮膚に対して、非常に有利である。既に刺激された皮膚および/または過敏になった皮膚および/またはそれ以外で損傷した皮膚、あるいは、特に敏感な皮膚の場合には、皮膚の自己調節力は、ある種の場合にはもはや、一時的にすぎないときであっても、皮膚の健康を自発的に確保することができない。本発明の組成物およびその本発明の使用による相乗的な相互作用において、これらの自己調節力が促進され、整えられ、増強される。このようにして、本発明の洗浄組成物またはそれで処理した洗濯物は、天然のヒト皮膚微生物叢を促進する。
天然のヒト皮膚微生物叢を損なわないために、強力な殺菌または消毒作用を有するが(例えばグルタルアルデヒド)、それと同時に高いアレルギー化可能性を保持し、皮膚および粘膜を刺激する物質を(極めて実質的に)除外するのが重要である。
予想外に、このような態様の被覆コア-シェル結合体は、消毒活性物質が油、好ましくは精油であるときに、その目的に特に適する。
この消毒活性油は、好ましくは精油であり、それは、特に以下の群から選択される:精製アンゼリカ(Angelica archangelica)、アニシード(Pimpinella Anisum)、ベンゾイン・サイアム(Styrax tokinensis)、カブレウバ(Myrocarpus fastigiatus)、カユプテ(Melaleuca leucadendron)、ハンニチバナ(Cistrus ladaniferus)、コパイババルサム(Copaifera reticulata)、コスタス根(Saussurea discolor)、ヨーロッパモミ針葉(Abies alba)、エレミ(Canarium luzonicum)、ウイキョウ(Foeniculum dulce)、トウヒ針葉(Picea abies)、ゼラニウム(Pelargonium graveolens)、ホー葉(Cinnamonum camphora)、永久花(ストロー花)(Helichrysum ang.)、ジンジャー・エキス(Zingiber off.)、セイヨウオトギリソウ(Hypericum perforatum)、ホホバ、ドイツカモミール(Matricaria recutita)、精製ブルーカモミール(Matricaria chamomilla)、ローマカモミール(Anthemis nobilis)、野生カモミール(Ormensis multicaulis)、ニンジン(Daucus carota)、ムゴマツ(Pinus mugho)、ラバンジン(Lavendula hybrida)、アオモジ(May Chang)、マヌカ(Leptospermum scoparium)、メリッサ(Melissa officinalis)、カイガンショウ(Pinus pinaster)、ミルラ(Commiphora molmol)、ギンバイカ(Myrtus communis)、ニーム(Azadirachta)、ニアオウリ(MQV)(Melaleuca quin. viridiflora)、パルマ・ローザ(Cymbopogom martini)、パチョリ(Pogostemon patschuli)、ペルーバルサム(Myroxylon balsamum var. pereirae)、ラベントサラ・アロマチカ(raventsara aromatica)、シタン(Aniba rosae odora)、セージ(Salvia officinalis)、トクサ(Equisetaceae)、ノコギリソウ・エキス(Achillea millefolia)、ヘラオオバコ(Plantago lanceolata)、エゴノキ(Liquidambar orientalis)、マンジュギク(マリーゴールド)(Tagetes patula)、ティーツリー(Melaleuca alternifolia)、トル・バルサム(Myroxylon Balsamum L.)、バージニア・シダー(Juniperus virginiana)、インセンス(オリバナム)(Boswellia carteri)、白モミ(Abies alba)。
上記した精油のさらなる利点は、記載した穏やかな消毒活性からだけでなく、多数のさらなる望ましい感覚刺激特性(まさにこれら油に起因する)から生じる優れた多機能性にある。多くの場合に、粘液放出作用はこれらの油に起因する(これらが、呼吸器官の粘膜に穏やかな陽性の刺激を発揮するため)。さらに、望ましい暖かな感覚を得ることができる。脱臭、緩和、灌流促進、緩和作用が、本発明に係る上記油の使用に関連して観察され、特に有利であると認識された。通常、これら油の感覚刺激特性は、主成分によって形成されず、むしろ二次成分または痕跡成分による(これら成分の中には、何百もの成分が存在することもあり、これらが相乗的に作用することもある)。記載した油に関連する別の利点は、その調和した芳香物質および臭気であり、これが多くの場合に、ヒトに陽性の感覚を導く。
このようにして、対応する洗浄組成物またはそれで洗浄した洗濯物は、天然のヒト皮膚細菌叢を維持するだけでなく、例えば、ヒト生物が上記した種類の追加の利点を得るのを助ける。
この背景に対して、特にティーツリー油が、本発明の対象にとって非常に有利である。その顕著な殺菌、消毒、抗菌、抗ウイルス、傷治癒、炎症抑制、瘢痕促進作用に加えて、それは顕著な皮膚適合性を有しており、さらに広い使用範囲(例えば、風邪またはリウマチ疾患、痛風もしくは筋肉痛の持続処置に関連する)を提供する。
好ましい態様において、被覆コア-シェル結合体中に存在する皮膚保護活性物質は、皮膚保護油である。この皮膚保護物質は、有利には皮膚保護油、例えばキャリヤー油であり、特に以下の群から選択される:藻油(Oleum Phaeophyceae)、アロエ油(Aloe vera brasiliana)、アプリコット仁油(Prunus armeniaca)、アルニカ油(Arnica montana)、アボカド油(Persea americana)、ルリヂサ油(Borago officinalis)、キンセンカ油(Calendula officinalis)、ツバキ油(Camellia oleifera)、アザミ油(Carthamus tinctorius)、ピーナツ油(Arachis hypogaea)、大麻油(Cannabis sativa)、ヘーゼルナッツ油(Corylus avellana)、セイヨウオトギリソウ油(Hypericum perforatum)、ホホバ油(Simondsia chinensis)、ニンジン油(Daucus carota)、ヤシ油(Cocos nucifera)、カボチャ種油(Curcubita pepo)、ククイナッツ油(Aleurites moluccana)、マカダミアナッツ油(Macadamia ternifolia)、アーモンド油(Prunus dulcis)、オリーブ油(Olea europaea)、桃仁油(Prunus persica)、菜種油(Brassica oleifera)、ヒマシ油(Ricinus communis)、ブラッククミン油(Nigella sativa)、ゴマ油(Sesamium indicum)、ヒマワリ油(Helianthus annus)、ブドウ種油(Vitis vinifera)、クルミ油(Juglans regia)、コムギ胚油(Triticum sativum)。これらの中で有利な油は、特に、ルリヂサ油、大麻油およびアーモンド油である。
上に列挙した油の全てが、天然のエモリエント(皮膚軟化剤)、即ち、身体組織をより柔軟におよびよりしなやかにし、皮膚の粗さを軽減する薬剤である。このように、これらの油は、第1に皮膚ケア作用を有する。第2に、まさにこれらの油は、皮膚およびその自己調節力との相乗的な相互作用を生じ、不利な条件下であっても保護を可能にするというさらなる特別の作用を有する。
本発明において特に好ましい油の例は大麻油である。高い割合の必須脂肪酸および6重量%までの有用なγ-リノレン酸(GLA)を含む大麻油は、さらに、抗炎症作用を有し、穏やかな鎮痛性であり、治癒およびケア作用を有し、皮膚構造を改善し、そして老化の発現を防止する。それは、組織における再生過程を改善し、損傷組織において高い再生作用を発揮する。さらに、それは、他の油(特に本明細書中に明示した全ての油)のケア特性または他の特性を高めることができる。必須脂肪酸が皮膚のバリヤー機能の維持において重要な役割を果たし、これらが、皮膚からの水の経表皮損失の調節および正常化を助けるので、大麻油は、その高いGLA含量の結果として、本発明において特別の役割を果たすことができる(水の経表皮損失が混乱している際に、GLAによる局所処置が、水の経表皮損失の最強の減少を導くため)。さらに、大麻油は、ヒト器官において動脈硬化症、関節リウマチ、糖尿病性神経障害(心臓病に至るまでおよび心臓病を含む)に関連して、さらなる陽性の作用を示す。
本発明において同等に好ましい油はルリヂサ油である。
その高いGLA含量(25重量%まで)のゆえに、それは、大麻油と同等の特性および利点を有する。
好ましい態様において、本発明の組成物は、特定の皮膚治癒活性物質を基準に、GLAの最少含量が0.1重量%、好ましくは0.3重量%、より好ましくは0.5重量%である皮膚治癒活性物質を含有する。これらには、例えば、ブラッククミン油、月見草油、エキム油、トリコデスマ油およびクロフサスグリ仁油も含まれる。
同様に好ましい油はアーモンド油である。これは他の油の作用を高めうる点で優れており、これが、他の油と組合せて有利に使用する理由である。
本発明のさらなる態様において、コア-シェル結合体において異なる油を組合せるのが有利である。即ち、消毒作用を有する油と皮膚保護作用を有する油とを組合せるのが、あるいは、消毒作用を有する油および皮膚保護作用を有する油を互いに組合せるのが有利である。
好ましい態様において、本発明の組成物は、それぞれ全組成物(即ち被覆コア-シェル結合体)を基準に、少なくとも1重量%、好ましくは少なくとも5重量%、より好ましくは少なくとも10重量%、最も好ましくは少なくとも15重量%の1つまたはそれ以上の保護および/または皮膚治癒活性物質あるいは油または精油を含有し、さらに有利なのは、少なくとも20重量%、特に25重量%以上、最良には30重量%以上の1つまたはそれ以上の保護および/または皮膚治癒活性物質あるいは油または精油が存在しているときである。
好ましい態様において、尿素および/または乳酸および/またはクエン酸および/またはこれらの塩が、被覆コア-シェル結合体中に追加で存在する。
尿素は皮膚の健康を促進する。これは、それが抗微生物作用、水結合作用、掻痒緩和作用、皮膚薄片遊離化作用、および皮膚平滑化作用を有することができ、過剰の細胞増殖を抑制することができるためである。さらに、それは皮膚の保湿剤として働くことができる(即ち、皮膚が水分を蓄えるのを助けることができる)。
乳酸および/またはクエン酸および/またはこれらの塩は、特に、皮膚の天然の酸保護皮膚外套またはヒドロ脂質皮膜を促進または再生するように働く。皮膚のヒドロ脂質皮膜は、アルカリ性の影響によって攻撃または破壊され、これが皮膚バリヤー機能の損失の結果を与え、微生物または有害物質がより容易に皮膚に浸入しうることになる。好ましくは本発明の組成物中に存在する乳酸および/またはクエン酸の結果として、例えば、衣類から残留アルカリを除去することができ、繊維製品のpHを約5に調節することができる。追加の乳酸(これは、あらゆる場合に上部皮膚の構成成分である)は、皮膚の酸性(pH約5.2)に対して追加の安定化作用を有し、保湿剤として働く(それが皮膚の水結合能力を改善することができるため)。さらに、乳酸は、皮膚平滑化作用を有し、皮膚薄片の分離を促進する。
上記した特定の保湿剤に加えて、本発明の組成物は、好ましい態様において、さらなる保湿剤、例えば、以下の群から選択される保湿剤を含有することができる:アミノ酸、キトサンまたはキトサン塩/誘導体、エチレングリコール、グルコサミン、グリセロール、ジグリセロール、トリグリセロール、尿酸、蜂蜜および硬化蜂蜜、クレアチニン、コラーゲンの切断生成物、ラクチトール、ポリオールおよびポリオール誘導体(例えば、ブチレングリコール、エリトリトール、プロピレングリコール、1,2,6-ヘキサントリオール、ポリエチレングリコール(例えば、PEG-4、PEG-6、PEG-7、PEG-8、PEG-9、PEG-10、PEG-12、PEG-14、PEG-16、PEG-18、PEG-20)、ピロリドンカルボン酸、糖および糖誘導体(例えば、フルクトース、グルコース、マルトース、マルチトール、マンニトール、イノシトール、ソルビトール、ソルビチルシランジオール、スクロース、トレハロース、キシロース、キシリトール、グルクロン酸およびその塩)、エトキシル化ソルビトール(Sorbeth-6、Sorbeth-20、Sorbeth-30、Sorbeth-40)、硬化デンプン加水分解物および硬化コムギタンパク質とPEG-20アセテートコポリマーの混合物、特にパンテノール。
好ましい態様において、好ましくは被覆コア-シェル結合体中に存在する皮膚保護および/または皮膚治癒および/または皮膚ケア活性物質は、皮膚保護および/または皮膚治癒活性物質の遅延放出が可能なように、ポリマー性キャリヤー上に、好ましくはケイ酸エステル上に可逆的に固定される。
皮膚治癒および/または皮膚保護および/または皮膚ケア活性物質は、例えば、治癒活性物質の遅延放出が可能なように、吸着力を用いて(所望により表面-活性物質の追加作用を用いて)、ポリマー性キャリヤー上に可逆的に固定された物質である。これは、このようにしてさらに長い持続作用を達成することができ、これが特に刺激された皮膚を有する消費者にとって有益であるため、特に有利である。治癒および/または保護および/またはケア物質が、長期間にわたり、例えば比較的低い用量で、皮膚に連続的に放出されるため、高度に刺激された皮膚の自己調節力の特に敏感な平衡に、支援的かつ非常に穏やかな様式で介入することが可能になる。活性物質の作用は十分に穏やかであり、その活性にもかかわらず、既に高度に刺激された皮膚に負荷をかけ過ぎることはない。
特に好ましいポリマー性キャリヤーは、ケイ酸エステルの群に属する。しかし、それは、考えられる全ての他のキャリヤーであってもよい。その際の唯一の条件は、それを本発明において使用したときに、それが遅延した活性成分放出を可能にし、それ自体が皮膚に対して陰性または刺激性の影響を持たないことである。
本発明の好ましい態様において、被覆コア-シェル結合体のコア材料は、以下から選択される1つまたはそれ以上の成分を含有する:
(a)塔粉末(噴霧乾燥生成物)、これには、例えば、洗浄または浄化組成物の熱安定性成分の混合物が含まれる;
(b)炭酸塩、好ましくはソーダなど;
(c)炭酸水素塩、特に、炭酸水素アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属;
(d)硫酸塩、特に、硫酸アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属;
(e)陰イオン性界面活性剤化合物(例えば、脂肪アルコールスルフェート、アルキルベンゼンスルホネート、アルカンスルホネート、アルキルエーテルスルフェート、アルキルスルフェート、α-オレフィンスルホネートおよび/またはエステルスルホネート、特にメチルエステルスルホネートなど、および/またはこれらの混合物を含む);
(f)漂白活性化剤、特に、N,N,N',N'-テトラアセチルエチレンジアミンなど;
(g)クエン酸塩、好ましくはクエン酸アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属、特にクエン酸ナトリウム、クエン酸カリウムおよび/またはクエン酸マグネシウム;
(h)ビルダー(コンパウンド)、好ましくはゼオライト(コンパウンド)および/またはポリカルボン酸塩(コンパウンド)など。
少なくとも1つの皮膚保護および/または皮膚治癒活性物質を含有する被覆コア-シェル結合体の使用であって、刺激されたおよび/または過敏になったおよび/または不健康なヒト皮膚の支援的処置のためおよび健康な皮膚の予防処置のための、繊維製品仕上げ用の医学活性洗浄組成物を製造するための該結合体の使用が、本発明の好ましい態様を構成する。
少なくとも1つの皮膚保護および/または皮膚治癒活性物質の使用であって、刺激されたおよび/または過敏になったおよび/または不健康なヒト皮膚の支援的処置のためおよび健康な皮膚の予防処置のための、繊維製品仕上げ用の洗浄組成物のための、被覆コア-シェル結合体の形態にある医学活性添加剤を製造するための該活性物質の使用が、本発明の好ましい態様を構成する。
また本発明は、洗濯物洗浄方法または機械洗浄方法における、被覆コア-シェル結合体を含有する本発明の洗浄組成物の使用に関する。
好ましい態様において、このような洗浄方法は、被覆コア-シェル結合体が、洗浄方法中に、排水操作の過程で洗浄機から本質的に除去されず、洗浄方法中に、好ましくは排水操作の過程で洗濯物上に沈着することを特徴とする。
即ち有利には、通常の機械洗濯物洗浄方法において、特定の浮遊性の被覆コア-シェル結合体を含有する本発明の洗浄組成物を使用する場合に、本発明の組成物は、主洗浄サイクルの後であって濯ぎサイクルの直前に洗浄プログラムを中断し、洗濯物を洗濯物ドラム中で視認したときに、洗濯物上に容易に見える様式で沈降していることが観察される。このような観察時に、浄化操作の結果として汚れた洗浄液は、洗浄機から実質的に排出され、洗濯物が洗浄ドラムまたは洗浄室中にずぶぬれで存在する。理論的に特定の被覆コア-シェル結合体は、サイズの点で、例えば洗浄ドラムの多数の小さいオリフィスを通過するので、洗浄液と一緒に排出されうるが、特定の被覆コア-シェル結合体は、この好ましい態様における本発明の使用の場合には、好ましくは洗濯物上への沈降物として本質的に洗浄ドラム中に残存する。また、この洗濯物の視認の後に再び洗浄機を閉じ、プログラムの濯ぎサイクルを続けたときに、特定の被覆コア-シェル結合体が、濯ぎサイクルの終了後であってスピンサイクルが始まる前に、濯ぎ液中に溶解することが観察される。濯ぎサイクルが終了した直後であってスピンサイクルが始まる前に、洗浄機を開け、ずぶぬれの洗濯物を視認したときに、この特定の態様において、被覆コア-シェル結合体は、もはや洗濯物上で認識することができない。
また本発明は、被覆コア-シェル結合体を含有する本発明の洗浄組成物を洗浄機に導入し、そこで水および洗濯物と接触させることからなる通常の洗浄機における洗浄方法であって、好ましくは、洗浄組成物を通常の洗浄機の洗剤室に導入し、それを水と一緒に洗浄室または洗浄ドラム中に濯ぎ入れ、通常の洗浄プログラムを進行させ、その過程において、存在する被覆コア-シェル結合体の被覆が、好ましくは、洗浄組成物の濯ぎ入れ中、および予備洗浄サイクル中、および主洗浄サイクルの初期段階中はその完全性を完全にまたは部分的に保持するが、有利には、主洗浄サイクルの後期段階中および/または濯ぎサイクル中にはその完全性を失う洗浄方法に関する。
本方法の好ましい態様において、洗浄組成物中に存在する被覆コア-シェル結合体は、洗浄方法中、排出操作の過程において本質的に洗浄機から除去されず、好ましくは、洗浄方法の後期段階において、特に排出操作の過程において洗濯物上に沈降する。
さらに本発明は、コア-シェル結合体の製造方法であって、ミキサー/造粒機において、最初に粒状蓄積物(「初期導入用粒子」)を導入し、これを造粒助剤およびさらなる粒状蓄積物(「追加用粒子」)の添加により造粒/凝集させることによってコア-シェル結合体を得ること、該追加用粒子が、該初期導入用粒子の粒子直径d50の最大で1/10であるが2μmよりも大きい粒子直径d50を有すること、さらに、少なくとも1つのさらなる被覆を、該コア-シェル結合体に、例えば噴霧によって外部適用することを含んでなる方法を提供する。
好ましい態様において、初期導入用粒子は、極めて実質的に均一な粒度を有する。さらなる好ましい態様において、コア粒子は、コア-シェル結合体を形成する固体の75重量%未満を構成し、追加用粒子は25重量%以上を構成する。
これらの条件下で、追加用粒子は、有利には、自然のシード(種)形成を伴って互いに累積せず、予め形成した凝集物の周囲に累積しうることがわかった。対照的に、通常の造粒/凝集法は、2つの相で進行するのが普通である。第1の相において、造粒シードが、凝集させる材料から形成される。その後にのみ、顆粒/凝集物の付着相が続く。本発明の方法においては、造粒シード形成に関する第1の相が不要になる。
本発明の方法は、種々の可能な用途を有する。洗浄および浄化組成物の分野において使用するためには、例えば、中心から外側方向に変化しうる密度勾配を有する凝集物を製造することができ、この場合、活性物質の放出量を、直径および直径依存の多孔率の両方によって左右することができる。さらに、本発明の方法によって、2つまたはそれ以上の異なる活性物質を組合せ、これらを相次いで放出させる形式の洗浄および浄化組成物を製造することができる。例えば、外側シェル中の特定の活性物質を、洗浄機中への濯ぎ入れ操作の早期に放出させることができ、内部シェルまたはコア中の別の活性物質を、主洗浄サイクル中でのみ放出させることができ、そして被覆中に存在する芳香剤が、最初からその芳香物質を放出することができる。
また本発明の方法において、均一投与形態を得るために、他の方法では相互に不適合性の活性成分を理想的に加工することもできる。ここで、本発明は、洗浄および浄化組成物の配合において、望ましくない不適合性を活性物質分離の制御によって回避しながら、最大の自由度を可能にする。
洗浄組成物製品の範囲内で、例えば、外被抑制剤および非イオン性界面活性剤を、シェルの形態でビルダー/陰イオン性界面活性剤の混合物からなるコアに適用することができる。被覆に、例えば、芳香剤を存在させることができる。
例えば、透明被覆が供された未着色物質のコアおよび着色物質のシェルを有する被覆コア-シェル結合体を供することもできる。
さらなる利点は、本発明の方法を用いて、活性物質放出の時間制御について多様な可能性(例えば制御放出機序による)を提供する被覆コア-シェル結合体を製造しうることである。
本発明の方法における初期導入用粒子それ自体は、粒状固体を含有する一次凝集物であってよい。これらは、任意の凝集法によって製造することができる。これらは、噴霧乾燥生成物または押出物などであってよい。
次に、本発明の方法によって製造しうるコア-シェル結合体は、さらなる同一または異なる固体の凝集のためのコア(初期導入用粒子)として働くこともできる。このようにして、1つのコアの周囲に2つまたはそれ以上のシェルを有するコア-シェル結合体を得ることもできる。その後に、これらを本発明に従って被覆する。
本発明の好ましい態様において、適用する被覆は、非イオン性界面活性剤を含有する。
好ましい態様において、適用する被覆は、液体、好ましくは低含水液体、特に無水液体であり、有利には、非イオン性界面活性剤、増白剤、シリコーン油、パラフィン(油)、芳香剤、ビタミンEおよび/または天然油から選択される液体である。
このような液体は、有利には、コア-シェル結合体の表面に液体形態で残存することはなく、それに吸収されるので、コア-シェル結合体の表面は、有利には湿潤性または粘着性ではない。
この点で非常に好ましいのは、有利には他の成分と組合せた非イオン性界面活性剤である。好ましいのは、例えば、以下の組合せである:
(a)非イオン性界面活性剤、増白剤、所望により芳香剤;
(b)非イオン性界面活性剤、シリコーン油、所望によりパラフィン(油)、所望により芳香剤;
(c)シリコーン油、増白剤、所望により芳香剤、所望により非イオン性界面活性剤;
(d)非イオン性界面活性剤、ビタミン(誘導体)、例えば好ましくはビタミンE、所望により芳香剤;
(e)非イオン性界面活性剤、天然油、所望により芳香剤;
(f)非イオン性界面活性剤、ビタミン(誘導体)、天然油、所望により芳香剤。
ここで、低含水とは、使用する被覆液が、全被覆を基準に35重量%未満の水を含有することを意味する。好ましい態様において、この水の上限は、より低い値であることもでき、例えば、全被覆を基準に、好ましくは30重量%、25重量%、20重量%、15重量%、10重量%または5重量%の値、あるいは、これらの値の間、即ち、例えば、好ましくは9、8、7または6重量%の値であることもできる。
無水の被覆液は、全被覆を基準に、最大で4重量%、有利には最大で3重量%、より有利には最大で2重量%、好ましくは最大で1重量%の水を含有するか、または特に水を全く含有しない。
しかし、別の好ましい態様において、被覆液は、大量の水、即ち、全被覆を基準に好ましくは35重量%以上の水を含有することもできる。好ましい態様において、この水の下限は、より高い値であることもでき、例えば、全被覆を基準に、好ましくは40重量%、45重量%、50重量%、55重量%、60重量%または65重量%の値、あるいは、これらの値の間、即ち、例えば、41、42、43または44重量%の値であることもできる。非常に高含水の液体は、好ましい態様において、さらに高い水の上限を有することもでき、例えば、全被覆を基準に、好ましくは70重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%または95重量%の水の値を有することもできる。
別の好ましい態様において、適用する被覆は、溶融物、好ましくは(コ)ポリマー、ワックス、エステルおよび/または脂肪の溶融物である。このような溶融物は、有利にはコア-シェル結合体の表面に溶融物を残さず、有利には適用および冷却の後に固化し、従って、コア-シェル結合体の表面は、有利には粘着性ではない。
適用する被覆は、ワックスを含有することができる。ワックスの場合、以下に挙げるものが有利には好ましいであろう:
(a)植物ワックス、例えば、好ましくはカルナバワックス、カンデリラワックス、エスパルトワックス、グアルマワックス、木蝋、コルクワックス、モンタンワックス、オーリキュリーワックス、コメ胚油ワックスおよび/またはサトウキビワックス;
(b)動物ワックス、例えば、好ましくは蜜蝋、尾腺脂肪、羊毛ワックス、シェラックワックスおよび/または鯨蝋;
(c)鉱物ワックス、例えば、好ましくはセレシンおよび/またはオゾケライト;
(d)化学的修飾されたワックス、好ましくは硬ワックス、特に水素化ホホバワックス、モンタンエステルワックスおよび/またはサソールワックス;
(e)合成ワックス、例えば、好ましくはパラフィンワックス(特に、>38℃の融点を有する軟パラフィン)、ポリアルキレンワックスおよび/またはポリエチレングリコールワックス;
(f)ミクロワックス、即ち、好ましくは鉱油の比較的高融点の成分、これは特に飽和炭化水素(イソアルカン)の混合物からなり、有利にはアルキル置換されたシクロパラフィンおよびアルキル置換またはナフテン置換された芳香族化合物をも含有し、有利には石油、可塑性ミクロワックスおよび硬ミクロワックス;
(g)植物ワックス、動物ワックス、鉱物ワックス、合成ワックス、ミクロワックスおよび/または化学的修飾されたワックスの混合物。
適用する被覆は、エステルを含有することができる。エステルの中で、長鎖脂肪酸のエステルが有利に好ましく、特に、少なくとも22個の炭素原子を有する脂肪酸、例えばベヘン酸、テトラコサン酸、セロチン酸および/またはトリアコンタン酸などのエステルが好ましい。
適用する被覆は、脂肪を含有することができる。脂肪は、好ましくは、化学的意味において、本質的に高級脂肪酸の混合グリセロールエステルからなる固体または半固体の生成物を意味する。
適用する被覆は、好ましくは(コ)ポリマーを含有することができる。(コ)ポリマーの中で好ましいのは、特に、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニルおよびポリビニルアルコールである。
分子量が約200〜5,000,000g/モル(重合度Pn 約5〜>100,000に対応する)のポリエチレングリコールが好ましい。
分子量が<約25,000g/モルの液体生成物を、被覆材料として使用することもできる。
比較的高い分子量の固体ポリエチレングリコール(ポリエチレンオキシドとしても知られる)も好ましい。
一般に、被覆が脂質を含有するのが非常に好ましく、これが好ましい態様である。
好ましい脂質は、以下の脂質である:
(a)親油性炭化水素(例えば、トリアコンタン、スクアレンまたはカロチノイドなど);
(b)親油性アルコール(例えば、ワックスアルコール、レチノールまたはコレステロールなど);
(c)エーテル脂質;
(d)親油性カルボン酸(脂肪酸);
(e)親油性エステル[例えば中性脂肪、即ち、モノ、ジおよびトリアシルグリセリン(トリグリセリド)、ステアリン酸エステルなど];
(f)親油性アミド(例えばセラミドなど);
(g)ワックス;
(h)2つを超える加水分解生成物からなる脂質、例えば、糖脂質、リン脂質、スフィンゴ脂質および/またはグリセロ脂質など;
(i)2つを超える加水分解生成物からなる、比較的高い分子量の複合体の形態にある脂質、例えば、リポタンパク質および/またはリポ多糖など;
(j)リン不含の糖脂質、例えばスフィンゴ糖脂質(好ましくは、セレブロシド、ガングリオシド、スルファチドなど)、あるいは、例えばグリセロ糖脂質(好ましくは、グリコシルジおよびモノグリセリドなど)など;
(k)炭水化物不含のリン脂質、例えばスフィンゴリン脂質(好ましくはスフィンゴミエリンなど)、あるいは、例えばグリセロリン脂質(好ましくは、レシチン、セファリン、カルジオリピン、ホスファチジルイノシトールおよびイノシトールリン酸など);
(l)上記脂質の混合物。
さらなる好ましい態様において、被覆は、非加水分解性脂質、好ましくは遊離脂肪酸、イソプレノイド脂質、特にステロイド、カロチノイド、モノテルペンなど、および/またはトコフェロールから選択される非加水分解性脂質を含有する。
別の好ましい態様において、被覆は、加水分解性脂質、好ましくはモノ、ジ、トリアシルグリセリド、リン脂質(ホスファチド)、糖脂質、ジオール脂質、ワックスおよび/またはステアリン酸エステルから選択される加水分解性脂質を含有する。
さらなる好ましい態様において、被覆は、少なくとも1つの非加水分解性脂質および少なくとも1つの加水分解性脂質を含有する。
別の好ましい態様において、被覆は、中性脂質、好ましくは脂肪酸(>C12)、モノ、ジ、トリアシルグリセリド、ステアリン、ステアリン酸エステル、カロチノイド、ワックスおよび/またはトコフェロールから選択される中性脂質を含有する。
別の好ましい態様において、被覆は、極性脂質、好ましくはグリセロリン脂質、グリセロ糖脂質、スフィンゴリン脂質および/またはスフィンゴ糖脂質から選択される極性脂質を含有する。
さらなる好ましい態様において、被覆は、少なくとも1つの極性脂質および少なくとも1つの非極性脂質を含有する。
好ましい態様において、被覆は、分散液として、即ち、有利には複数の相[その1つは連続相(分散剤)であり、少なくとも1つのさらなる相が(微細に)分布している(分散相)]からなる系として、好ましくは、エマルジョン、エーロゾルまたは懸濁液として適用される。
最も好ましいのは、懸濁液、即ち、液体中でコロイド寸法までの粒度(<10-6cm)を有する不溶性固体粒子、プラスチック材料または固化した溶融物の分散液である。
特に好ましいのは、溶媒含有の懸濁液、有利には好ましくは直径が数μmの粉末成分の水性懸濁液、例えば顔料の水性懸濁液である。
溶媒含有の系は、好ましくは分散剤、特に以下のような分散剤を含有する:
(a)オリゴマーチタン酸塩および/またはシラン;
(b)両性分散剤、例えばダイズレシチンなど;
(c)陰イオン性分散剤、例えばオリゴマーまたはポリマーカルボン酸など;
(d)陽イオン性分散剤、例えばポリアミンなど;
(e)電気的中性の分散剤、例えば長鎖ポリアミンおよびポリカルボン酸の塩など;および/または
(f)アミン/アミド官能性ポリエステルおよび/またはアミン/アミド官能性ポリアクリレート。
水性の系は、好ましくは分散剤、特に以下のような分散剤を含有する:
(a)無機分散剤、ここで好ましくはいわゆるPickering分散剤、即ち、微細分割された不溶性の無機化合物、例えばCaCO3またはCa3(PO4)2
(b)ポリホスフェート、例えば、好ましくは一般式:Mn+2n3n+1またはMn(H2n3n+1)[式中、M=Na+、K+、NH4 +;n=2〜10はオリゴホスフェート、例えば三リン酸五ナトリウムNa5310、n>10はポリホスフェート]で示されるピロ、メタまたはポリリン酸の塩;
(c)修飾された天然物質、例えば、アラビアゴム、アルギン酸塩、カゼイン、ゼラチン、ダイズレシチン、タンニン酸塩および/またはリグノスルホン酸塩;
(d)合成ポリマー、例えば、カルボキシレート、スルフェートまたはスルホネート基を有する陰イオン性合成ポリマー、ホモポリマー、好ましくはポリアクリル酸、ポリメタクリル酸などのほぼ水溶性のNa+またはNH4 +塩;
(e)コポリマー、例えば、好ましくはアクリル酸またはメタクリル酸と、ビニル(エテン)、アリルスルホン酸、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(AMPS)、アクリルアミドまたはアクリロニトリルとの、無水マレイン酸と、エチレンまたは他の1-アルケン、メチルビニルエーテルまたはスチレン、ポリアルデヒドカルボン酸とのコポリマー、例えば、好ましくはアクリル酸、アクリルアミド、アクリロニトリルのコポリマーまたはターポリマー(調節剤として、長鎖の分岐鎖または直鎖のメルカプタンの存在下およびその導入を伴う)、ナフタレンスルホネート-ホルムアルデヒド縮合生成物。
さらなる好ましい態様において、被覆は、顔料、有利にはナノスケール範囲またはマイクロメートル範囲の顔料、好ましくは白色顔料、特に二酸化チタン顔料(特に、アナターゼ顔料および/またはルチル顔料など)、硫化亜鉛顔料、酸化亜鉛(亜鉛白)、三酸化アンチモン(アンチモン白)、塩基性炭酸鉛(鉛白)、2PbCO3・Pb(OH)2、リトポンZnS+BaSO4から選択される白色顔料を含有する。好ましくは、白色助剤、好ましくは炭酸カルシウム、タルク3MgO・4SiO2・H2Oおよび/または硫酸バリウムなどが存在することもできる。
さらなる好ましい態様において、顔料は、以下の顔料であってよい:
(a)有色顔料(好ましくは無機有色顔料、特に、酸化鉄顔料、クロム酸塩顔料、紺青顔料、酸化クロム顔料、群青顔料、酸化混合相顔料および/またはバナジウム酸ビスマス顔料);
(b)黒色顔料(例えば、アニリン黒、ペリレン黒、酸化鉄顔料、マンガン黒および/またはスピネル黒);
(c)光沢顔料、好ましくは小板形効果顔料、金属効果顔料、例えばアルミニウム顔料(銀ブロンズ)、銅顔料および銅/亜鉛顔料(金ブロンズ)および亜鉛顔料、真珠光沢顔料、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸リチウムまたはエチレングリコールジステアレートまたはポリエチレンテレフタレート、干渉顔料、例えば金属酸化物-マイカ顔料);および/または
(d)発光顔料、例えばアゾメチン蛍光イエロー、銀ドープおよび/または銅ドープした硫化亜鉛顔料。
また被覆は、好ましくは以下の物質をも含有することができる:
(a)炭酸塩、例えば、好ましくは白亜、粉砕石灰石、方解石および/または沈降炭酸カルシウム、白雲石および/または炭酸バリウム;
(b)硫酸塩、例えば、好ましくは重晶石、Blanc Fixおよび/または硫酸カルシウム;
(c)ケイ酸塩、例えば、好ましくはタルク、パイロフィライト、緑泥石、角閃石、マイカ、カオリン;
(d)珪灰石、粉砕粘板岩、沈降ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸Ca/Al、ケイ酸Na/Al、長石および/またはムライト;
(e)シリカ、例えば、好ましくは石英、溶融シリカ、クリストバライト、珪藻土、Neuburgシリカ、沈降シリカ、ヒュームドシリカ、粉砕ガラス、粉砕軽石、パーライト、メタケイ酸カルシウムおよび/またはガラス溶融物繊維、玄武岩、スラグ;
(f)酸化物、例えば、特に水酸化アルミニウムおよび/または水酸化マグネシウム;
(g)有機繊維、例えば、特に繊維製品繊維、セルロース繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維、ポリアクリロニトリル繊維および/またはポリエステル繊維(好ましくは、ナノメートルまたはマイクロメートル範囲の長さを有する);および/または
(h)粉末、例えばデンプン粉末。
ここで、被覆コア-シェル結合体について、コアについて、被覆について、シェルについて、これらの成分、材料について、これらの含浸などについて、明細書中に記載した言及は、本発明の方法の好ましい態様にも当てはまることを明確に指摘しておくべきである。同様に、本発明の方法について明細書中に記載した言及は、被覆コア-シェル結合体の好ましい態様にも当てはまることを指摘しておくべきである。
既に記載したように、コア-シェル結合体の製造のために、原則的に、全ての凝集法が適している。この目的のために、あらゆる種類の通常のミキサー、例えば、円錐形ミキサー、ジグザグミキサー、水平または垂直のミキサーまたはドラムミキサー(所望によりチョッパーを有する)が適している。
使用する造粒助剤は、好ましくは造粒液またはそれ以外に造粒フォームであってよい。ここで、造粒フォームは造粒液ではないことを指摘しておくべきである。フォームは、ガス充填した球もしくは多面体のセルまたはバブルからなる複雑な構造物または凝集物である(これらは、液体、半液体、高粘稠または固体のセル壁によって境界が定められているが、液体ではない)。例えば、フォームは、液体より実質的に低い密度を有するのが普通であり、例えば、圧縮または機械的ストレスに対して液体とは全く異なって反応する。使用する造粒液は、好ましくは、水または水性溶液であってよいが、有利には、水以外の造粒助剤、例えば液体の非イオン性界面活性剤、ポリエチレングリコールまたは他の有機溶媒であってもよい。特に好ましいのは、例えば、塩、水ガラス、アルキルポリグリコシド、炭水化物、天然ポリマー、合成ポリマー、例えばセルロースエーテル、デンプン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、および/またはバイオポリマー(例えばキサンタン)を含有する水性造粒液である。また可能なのは、膨潤したポリマーを含有する水性有機溶媒である。また可能なのは、適する物質の溶融物である。
別法によれば、既に上記した本発明の方法を懸濁凝集の形態で行うことができる。粒状固体の凝集操作、即ち、コア周囲粒子によるコア(「初期導入用粒子」)の被覆を、液相中で行う。コア(初期導入用粒子)、追加用粒子、および所望によりさらなる助剤を、懸濁液中に分配する。
懸濁凝集において、懸濁液は、コアおよび粒状固体の両方がそれに本質的に不溶性であるように選択しなければならない。バインダー液を、この懸濁液に導入する。バインダー液および懸濁液は、これらが互いに本質的に非混和性であるように選択しなければならない。バインダー液は、例えば、ノズルから直接的に、またはバインダーおよび懸濁液のエマルジョンの形態で導入することができる。
懸濁凝集において、バインダー液は、懸濁液よりも良好に粒子を濡らすように選択しなければならない。バインダー液の作用下に、粒子が、相互作用し、コア(初期導入用粒子)周囲のシェルの形態で凝集する。
懸濁凝集を行うためには、例えば、撹拌タンクまたは連続シリンダー撹拌機が適している。生成した凝集物を、この目的に適する任意の装置(例えば濾過装置)を用いて懸濁液から取り出すことができる。次いで、凝集物を乾燥することができる。
コア-シェル結合体を製造するために、例えば、物質という点では同一であるが異なる粒度を有する固体を使用することもできる。これは、例えば、全洗浄および浄化操作にわたる活性物質の均一放出特性が望ましい場合に重要である。例えば、比較的高い粒度を有する固体からなる多孔性コア(初期導入用粒子;コア)と、比較的小さい粒度の固体からなる比較的高圧縮された外皮を組合せることができる(またはその逆も可能である)。多孔性コアは、凝集物の溶解の過程において表面積の減少を補い、その結果として、放出速度が大きく低下しないことを確実にする。
一般に、シェルに関する限り、複数シェル構成の場合に外側シェル中の固体が、その下のシェル中の固体よりも小さい粒度を有しているときに好ましい。
特に懸濁凝集の場合に、好ましくは、凝集させる固体が非常に低い溶解性を有しているのみであるか、またはバインダー液に完全に不溶性である場合に、バインダー液に可溶性の物質を、バインダー液および/または凝集させる粒子に添加することができ、これが、コア-シェル結合体の乾燥後に粒子間の適切な材料ブリッジを導く。もちろん、これは通常の凝集においても可能である。
この目的のために、例えば有機および無機塩、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウムまたは酢酸ナトリウム、室温で固体の有機酸、例えば、アスコルビン酸、乳酸、クエン酸、アジピン酸、糖、例えば単糖、例えばグルコース、フルクトース、二糖またはオリゴ糖、例えばスクロースまたはラクトース、あるいは尿素が理想的に適している。
好ましい態様において、特に懸濁凝集の場合に、ポリマー性バインダーを、バインダー液および/または凝集させる粒子に添加する。適するポリマーバインダーの例は、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールおよびこれらの混合ポリマー、ポリビニルラクタム、特にポリビニルピロリドン(PVP)、ビニルラクタム(例えば、N-ビニルピロリドン、N-ビニルピペリドンおよびN-ビニル-ε-カプロラクタム)と、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、ビニルエステル(特に酢酸ビニル)とのコポリマー、酢酸ビニルとクロトン酸のコポリマー、部分的に加水分解したポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリヒドロキシアルキルアクリレート、ポリヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ポリアクリレートおよびポリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸メチルとアクリル酸のコポリマー、セルロースエステル、セルロースエーテル、特にメチルセルロースおよびエチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、特にヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシアルキルアルキルセルロース、特にヒドロキシプロピルエチルセルロース、セルロースフタレート、特にセルロースアセテートフタレートおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、およびマンナン、特にガラクトマンナンである。また使用できるのは、生分解性ポリマー、例えばポリヒドロキシアルカノエート、例えばポリヒドロキシバター酸、ポリ乳酸、ポリアミノ酸、例えばポリリシン、ポリアスパラギン、ポリジオキサンおよびポリペプチドである。使用するポリマー性バインダーは、凝集させる固体の種類に応じて、親水性または疎水性であってよい。バインダーは、特定のバインダー液中に可溶性または分散性であるか、または分散されていてよい。
本発明の方法の別の好ましい態様において、使用するコア材料は、好ましくは、高圧(好ましくは200バールまで、特に15〜150バールの範囲内の圧力)の作用下での複数成分混合物の押出と、その後の特にストランド形態にある押出物の造粒および好ましくは丸みつけによって、あるいは、初期混合物において比較的微細に分割された形態で存在する複数成分混合物の好ましくは少なくとも0.05mm、有利には少なくとも0.1mm、特に0.5mm以上の適当な粒度への圧縮(堅固に付着する層を得るための凝集/造粒による;所望により水溶性バインダーの追加使用を伴う)によって製造された複数成分支持コアである。
本発明の方法のさらなる好ましい態様において、追加用粒子を、少なくとも1分間にわたって添加する。
本発明の方法の1つの利点は、コア-シェル結合体を形成するための実際の凝集/造粒操作が、通常の凝集/造粒において普通である時間よりも有意に短い時間内に完結することである。本発明の方法を用いると、凝集物/造粒物が、例えば、わずか10〜40秒間で得られる。これは、通常の造粒において約5分後にのみ得られるのとは対照的である。この有効造粒時間の短縮は、エネルギーの側面に関して資源節約になる。本発明の方法のさらなる利点は、コア-シェル結合体を形成するための全凝集/造粒操作が、通常の凝集/造粒において必要な造粒助剤と比較して、造粒助剤の有意の減少を伴うことである。
本発明の方法の別の好ましい態様において、初期導入用粒子の直径d50は、0.05〜5mmの範囲内である。
初期導入用粒子の直径d50の下限は、好ましくは、0.06mm、0.07mm、0.08mm、0.09mm、0.1mm、0.11mm、0.12mm、0.13mm、0.14mm、0.15mm、0.16mm、0.17mm、0.18mm、0.19mm、0.2mm、0.21mm、0.22mm、0.23mm、0.24mm、0.25mm、0.26mm、0.27mm、0.28mm、0.29mm、0.30mm、0.4mm、0.5mm、0.6mm、0.7mm、0.8mm、0.9mmまたは1.0mmの値、あるいは、これらの値の間、即ち、例えば0.35mm、0.45mmなどであってよい。
別の態様において、初期導入用粒子の直径d50は、0.05mmより小さい値、例えば0.01mmを有することもできる。
初期導入用粒子の直径d50の上限は、好ましくは、4.8mm、4.6mm、4.4mm、4.2mm、4.0mm、3.8mm、3.6mm、3.4mm、3.2mm、3.0mm、2.8mm、2.6mm、2.4mm、2.2mm、2.0mm、1.8mm、1.6mm、1.4mm、1.2mmまたは1.0mmの値、あるいは、これらの値の間、即ち、例えば4.7mm、4.5mmなどであってよい。
別の態様において、初期導入用粒子の直径d50の上限は、5.0mmより大きい値、例えば6mm、7mm、8mm、9mmまたは10mmの値、あるいは、これらの値の間、即ち、例えば5.5mm、6.5mmなどであることもできる。
得られる顆粒のサイズおよび直径に関して、本発明の方法が、特に大きい粒子直径を有する顆粒(例えば2mm以上〜5または10mmまたはそれ以上の直径を有する顆粒)および比較的小さい粒子(0.3〜2mmの範囲内またはそれ未満)の両方に対して有利であることがわかった。顆粒の極めて実質的な球形状の結果として、および均一な粒度分布の結果として、得られる利点は、本質的に粒子の直径には依存しない。これは、個々の粒子間の接触面積が非常に小さいので、個々の粒子間の望ましくない相互作用が最小化されるためである。
即ち、粒度分布を自由に調節することができるが、これが本発明の方法の重要な利点である。
本発明の方法によって得られる粒子の意図される使用によれば、比較的小さい粒子を得るのが好ましいであろう。この場合、初期導入用に選択する粒子は、有利には比較的小さい。例えば、これらは、0.1〜0.4mmの範囲内の粒度を有していてよい。比較的小さい直径を有する粒子は、これらからなる組成物が通常は高い嵩密度を有するという利点を有する。次いでこれは、有利には、包装体積の顕著な低下を導く。さらに、比較的低い粒度を有する粒子は、非常に迅速に溶解するという利点を有する(これは、例えば、洗浄および/または浄化組成物に関して望ましいことが多い)。即ち、本発明に係る比較的小さい粒子は、一方において高い嵩密度ならびに恐らくは良好な分散性および溶解性(例えば通常の家庭用洗浄機における洗浄粉末の濯ぎ入れ相において)を有利に併せ持つ。
しかし、本発明のコンセプトは、非常に大きい顆粒(例えば、直径5mmまでまたは直径10mmまでまたはそれ以上の粒度を有する)に関して、例えば顆粒の単純な計量添加という利点を提供する。例えば、使用者は、規定された組成の顆粒(これらは、恐らくは異なって着色される)を、特別に選択し、組合せ、そして使用する可能性を有する。
本発明の方法のさらなる好ましい態様において、初期導入用粒子の粒度分布は、初期導入用粒子のd50/d90比が、本質的に少なくとも0.5、好ましくは少なくとも0.6、有利には少なくと0.75、特に少なくとも0.8であるような分布である。
50は中央値を構成する。この中央値は、ある粒度の上および下に粒子量の50%がそれぞれ存在するような粒度と定義される。対応して、d90においては、粒子量の90%がこの値より下に存在し、10%がそれより上に存在する。d50/d90比は、非常に狭い粒度分布の場合には値1に近づき、広い分布の場合には、0.5を大きく下回る。
本発明の方法の別の好ましい態様において、造粒助剤は造粒フォームである。
造粒フォームは、自由流動性成分を、ガス媒体と混合し、こうして発泡させたときに得られる。造粒フォームは、例えば界面活性剤フォームであり、これは、自由流動性の界面活性剤含有成分をガス媒体で発泡させることによって得られ、造粒助剤として使用することができる。造粒フォームは、好ましくは、10mm以下、好ましくは5mm以下、特に2mm以下の平均孔サイズを有する。通常の造粒液の代わりに造粒フォームを使用する結果として、造粒/凝集の操作において、さらに均一な液体分布を達成することができる。凝集/造粒させる粒子を、さらに良好に濡らすことができ、凝集物/顆粒を形成するために、全体として比較的少ない造粒液を要するであろう。また、形成される凝集物/顆粒のさらに均一な粒度分布が達成される。可能なダスト分画および微細なものが、さらに効率的に結合される。
フォームを造粒プラント内の圧力を超える圧力下で生成させる場合、これが、特に有利な態様になる。
本発明の方法のさらなる好ましい態様において、造粒/凝集を、室温で冷水中に既に可溶性および/または分散性である固体の有機および/または無機バインダーの(追加)使用と共に行う。冷水は、好ましくは、30℃未満、好ましくは25℃未満、有利には20℃未満、特に18℃未満の温度を有することを意味すると解される。
本発明の方法の別の好ましい態様において、造粒/凝集を、好ましくは、45℃以上、好ましくは少なくとも60℃、特に少なくとも75℃の軟化点および/または融点を有する皮膜形成有機成分の(追加)使用と共に、さらに助剤、例えば分散剤および/または可溶化剤を用いて行う。
本発明の方法のさらなる好ましい態様において、造粒/凝集を、合成、半合成および/または天然起源の水溶性および/または水分散性のオリゴマーおよび/またはポリマー化合物の(追加)使用と共に行う。
本発明の方法のさらなる好ましい態様において、繊維製品洗浄組成物の領域からの助剤および/または少なくとも部分的に価値ある物質である造粒助剤を使用する。
本発明の方法のさらなる好ましい態様において、追加用粒子は、初期導入用粒子の粒子直径d50の最大で1/12、好ましくは最大で1/14、有利には最大で1/16、より有利には最大で1/18、より有利には最大で1/20、さらに有利には最大で1/22、極めて有利には最大で1/24、特に最大で1/26である粒子直径d50を有する。記載したような粒子直径d50の低下は、特に球形の顆粒/凝集物の形成を導く。
追加用粒子は、初期導入用粒子の粒子直径d50の好ましくは1/28以下、1/30以下、1/32以下、1/34以下、1/36以下、1/40以下、1/42以下、1/44以下、1/50以下または1/60以下の値の粒子直径d50を有することもできる。
有利には、粒子直径d50の低下は、追加用粒子が粉末と同等視される程度にまでは進まない。追加用粒子は、有利には粉末ではない。通常の理解によれば、粉末は、粉体の1種、即ち、好ましくは100nm以下の粒度を有する固体粒子の蓄積物である。加工技術の理由から、粒子が特定の最小サイズを下回らない場合が有利である。即ち、本発明の好ましい態様において、追加用粒子は、初期導入用粒子の粒子直径d50の好ましくは少なくとも1/100、有利には少なくとも1/80、より有利には少なくとも1/70、より有利には少なくとも1/60、さらに有利には少なくとも1/50、極めて有利には少なくとも1/40、特に少なくとも1/35である粒子直径d50を有する。
しかし、追加用粒子の粒子直径d50は、上記した値の間、即ち、例えば初期導入用粒子の粒子直径d50の少なくとも1/90または少なくとも1/85の値をとることもできる。さらなるこのような値は、例えば、初期導入用粒子の粒子直径d50の少なくとも1/95、1/75、1/65、1/55または1/45である。
しかし、追加用粒子の粒子直径d50は、2μmより大きいことが重要である。
本発明の方法の別の好ましい態様において、初期導入用粒子は、50重量%未満、好ましくは45重量%未満、有利には40重量%未満、より有利には15〜35重量%、特に20〜30重量%を構成する。
しかし、初期導入用粒子は、造粒操作に関与する固体の75重量%未満を構成するのが重要である。例えば、初期導入用粒子は、70重量%未満、65重量%未満または60重量%未満を構成することができる。
本発明の方法の別の好ましい態様において、追加用粒子は、造粒操作に関与する固体の50重量%以上、好ましくは55重量%以上、より有利には60重量%以上、さらに有利には65〜85重量%、特に70〜80重量%を構成する。
しかし、コア-シェル結合体中の追加用粒子は、造粒操作に関与する固体の25重量%以上を構成するのが重要である。例えば、追加用粒子は、造粒操作に関与する固体の30重量%以下、35重量%以下、40重量%以下または45重量%以下を構成することができる。
本発明の方法のさらなる好ましい態様において、粒状蓄積物、好ましくは単一粒状蓄積物をふるい分けし、好ましくは、該粒状蓄積物からふるい分けされた粗い材料および微細な材料を粉砕することによって追加用粒子の少なくとも一部を得、こうして粒度に要求される基準を満たすことによって、初期導入用粒子および追加用粒子を得る。
本発明において、特に、いわゆる渦巻き製粉機、好ましくは多段階渦巻き製粉機を、非常に有利に使用することができる。これらは、衝突製粉機に属する。
渦巻き製粉機において、一般に、製粉機供給材料は、取入れボックスから回転子のカバーディスクに移動し、予備粉砕手段によって捕捉され(それが外側に加速するため)、次いで製粉機ギャップに移動する。ここで通常、空気流中で流動化された製粉機供給材料は、回転子および固定子からなる粉砕手段による衝突によって粉砕される。さらに通常、極端な渦巻きが回転子の作業領域に生じることもあり、この結果として、追加の粉砕操作が、相互の粒子衝突の形態で、および摩擦/剪断ストレスの結果として起こる。
渦巻き製粉機、好ましくは多段階渦巻き製粉機において、粒子を、何の問題もなく所望の微細性まで粉砕することができる。製粉機ギャップ、空気流量および回転子速度のパラメーターによって、微細性を、非常に広い範囲で調節することができる。
初期導入用粒子および追加用粒子が、その組成の少なくとも1つの成分において異なる場合に、非常に有利である。
本発明の方法の別の好ましい態様において、追加用粒子および造粒助剤を、少なくとも2分間、有利には少なくとも3分間、より有利には少なくとも4分間、さらに有利には少なくとも5分間、極めて有利には少なくとも6分間にわたって添加し、好ましくは添加時間が、50分間、有利には40分間、より有利には30分間、さらに有利には20分間、特に16分間を超えないように、造粒操作を行う。
本発明の方法のさらなる好ましい態様において、顆粒、即ち、被覆コア-シェル結合体を、さらなる工程において、好ましくは流動床において乾燥および/または冷却し、有利にはこの工程の前または後にパウダリングする。
本発明の方法の別の好ましい態様において、ミキサー/造粒機の比生産量は、5kW/m3未満、好ましくは3kW/m3未満、特に1.5kW/m3未満である。
低いエネルギー投入は、第1にエネルギー消費の経済的利点を意味するが、特にこのようにして、穏やかな凝集が、既に形成された顆粒を有意に破壊することなく行われる。
本発明の方法のさらなる好ましい態様において、追加用粒子は極めて実質的に均一な粒度を有し、追加用粒子の粒度分布は、有利には追加用粒子のd50/d90比が、好ましくは少なくとも0.5、さらに有利には少なくとも0.6、特に少なくとも0.75であるような分布である。
好ましい態様において、コアそれ自体を、シェルで取り囲む前に被覆する。即ち、例えば、特定の活性成分の溶液、分散液、エマルジョンまたは溶融物で被覆する。これが好ましい態様である。
好ましい態様において、コアそれ自体を、シェルで取り囲む前に含浸させる。即ち、例えば、特定の活性成分の溶液、分散液、溶融物またはエマルジョンで含浸させて、好ましくはコアの特性を修飾する。これが好ましい態様である。
好ましい態様において、未被覆コア-シェル結合体を、最終的に被覆する前に、予めそれ自体を含浸させる。即ち、例えば、特定の活性成分の溶液、分散液またはエマルジョンで含浸させて、コア-シェル結合体の特性を修飾する。これが好ましい態様である。
コアまたは未被覆コア-シェル結合体を含浸させるために、含浸剤、好ましくはシリコーン含有含浸剤、即ち、有利には縮合可能な基を含む異なるポリシロキサンを含有する混合物を使用することができる(これは、有利には、多かれ少なかれ撥水性を付与する)。好ましいのは、含浸のために、コアまたは未被覆コア-シェル結合体の疎水化を助ける組成物を使用することである。
好ましい疎水化剤は、シリコーンを含有する組成物だけでなく、例えば、パラフィン、ワックス、金属石鹸(ある種の場合にはアルミニウムまたはジルコニウム塩の添加を伴う)、長鎖アルキル基を含む第四アンモニウム化合物、尿素誘導体、脂肪酸-修飾されたメラミン樹脂、クロム錯塩、有機スズ化合物および/またはグルタルアルデヒドを含有する組成物である。
原則的に、親水化することも勿論可能であり、これが好ましい態様である。親水化は、例えば、水性溶液の形態で適用する親水化剤の助けを借りて行う。これらは、例えば、イオン生成または非イオン生成ポリマー、エトキシル化生成物などの配合物である。例えば、シェルによって取り囲む前に、コアを親水化することもできる。
含浸のために好ましいのは、脂質を含有する組成物を使用することである。好ましい脂質は、以下の脂質である:
(a)親油性炭化水素(例えば、トリアコンタン、スクアレンまたはカロチノイドなど);
(b)親油性アルコール(例えば、ワックスアルコール、レチノールまたはコレステロールなど);
(c)エーテル脂質;
(d)親油性カルボン酸(脂肪酸);
(e)親油性エステル[例えば中性脂肪、即ち、モノ、ジおよびトリアシルグリセリン(トリグリセリド)、ステアリン酸エステルなど];
(f)親油性アミド(例えばセラミドなど);
(g)ワックス;
(h)2つを超える加水分解生成物からなる脂質、例えば、糖脂質、リン脂質、スフィンゴ脂質および/またはグリセロ脂質など;
(i)2つを超える加水分解生成物からなる、比較的高い分子量の複合体の形態にある脂質、例えば、リポタンパク質および/またはリポ多糖など;
(j)リン不含の糖脂質、例えばスフィンゴ糖脂質(好ましくは、セレブロシド、ガングリオシド、スルファチドなど)、あるいは、例えばグリセロ糖脂質(好ましくは、グリコシルジおよびモノグリセリドなど)など;
(k)炭水化物不含のリン脂質、例えばスフィンゴリン脂質(好ましくはスフィンゴミエリンなど)、あるいは、例えばグリセロリン脂質(好ましくは、レシチン、セファリン、カルジオリピン、ホスファチジルイノシトールおよびイノシトールリン酸など);および/または
(l)上記脂質の混合物。
さらなる好ましい態様において、含浸剤は、非加水分解性脂質、好ましくは遊離脂肪酸、イソプレノイド脂質、特にステロイド、カロチノイド、モノテルペンなど、および/またはトコフェロールから選択される非加水分解性脂質を含有する。
別の好ましい態様において、含浸剤は、加水分解性脂質、好ましくはモノ、ジ、トリアシルグリセリド、リン脂質(ホスファチド)、糖脂質、ジオール脂質、ワックスおよび/またはステアリン酸エステルから選択される加水分解性脂質を含有する。
さらなる好ましい態様において、含浸剤は、少なくとも1つの非加水分解性脂質および少なくとも1つの加水分解性脂質を含有する。
別の好ましい態様において、含浸剤は、中性脂質、好ましくは脂肪酸(>C12)、モノ、ジ、トリアシルグリセリド、ステアリン、ステアリン酸エステル、カロチノイド、ワックスおよび/またはトコフェロールから選択される中性脂質を含有する。
別の好ましい態様において、含浸剤は、極性脂質、好ましくはグリセロリン脂質、グリセロ糖脂質、スフィンゴリン脂質および/またはスフィンゴ糖脂質から選択される極性脂質を含有する。
さらなる好ましい態様において、含浸剤は、少なくとも1つの極性脂質および少なくとも1つの非極性脂質を含有する。
また、コア-シェル結合体の被覆の過程において、部分的疎水化を行うこともできる。即ち、被覆として疎水化剤、好ましくは、例えば、シリコーン、パラフィン、ワックス、金属石鹸(ある種の場合にはアルミニウムまたはジルコニウム塩の添加を伴う)、長鎖アルキル基を含む第四アンモニウム化合物、尿素誘導体、脂肪酸-修飾されたメラミン樹脂、クロム錯塩、有機スズ化合物および/またはグルタルアルデヒドを含有する組成物を適用することによって、粒子表面を疎水性にすることができる。
また、コア-シェル結合体の被覆の過程において、部分的親水化を行うこともできる。即ち、例えば、被覆としてコア-シェル結合体に水性溶液、特にイオン生成または非イオン生成ポリマー、エトキシル化生成物などの配合物を適用することによって、粒子表面を親水性にすることができる。特に親水化しうるのは、例えば、ポリエチレングリコールソルビタン脂肪酸エステルおよび同等物質である。
シェルそれ自体の溶解性を、個々に、有利には造粒液の選択によって操作することもできる。造粒液は、例えば比較的疎水性であってよく、その結果として、シェルが比較的遅く水性環境に溶解することができる。造粒液が比較的疎水性であるときには、後の本発明の説明において、簡単に「疎水的に結合した」シェルと言及する。
造粒液は、例えば比較的親水性であってよく、その結果として、シェルが比較的速く水性環境に溶解することができる。造粒液が比較的親水性であるときには、後の本発明の説明において、「親水的に結合した」シェルと言及する。
例えば、被覆コア-シェル結合体のコアは、崩壊促進剤、例えば、高い水吸収能力を有する物質(例えば、デンプン、セルロース誘導体、アルギン酸塩、デキストラン、架橋ポリビニルピロリドン、カゼイン誘導体など)および/または特にガス発生物質(例えば、炭酸水素ナトリウムおよびクエン酸または酒石酸など)を含有することもでき、従って、発泡作用または起泡作用が起こりうる。
さらなる好ましい態様において、被覆は、pH-および/または温度-および/またはイオン濃度-感受性であるか、あるいは、pH-および/または温度-および/またはイオン濃度-感受性物質を含有する。本発明のさらなる態様において、シェルは、pH-および/または温度-および/またはイオン濃度-感受性であるか、あるいは、pH-および/または温度-および/またはイオン濃度-感受性物質を含有する。本発明のさらなる態様において、コアは、pH-および/または温度-および/またはイオン濃度-感受性であるか、あるいは、pH-および/または温度-および/またはイオン濃度-感受性物質を含有する。
pH-および/または温度-および/またはイオン濃度-感受性物質を、被覆においてだけでなく、実際のコア-シェル結合体、コアおよび/またはシェルのためのマトリックス材料、バインダーまたは崩壊剤としても使用しうることを再度指摘しておくべきである。これが好ましい態様である。
好ましい態様において、被覆コア-シェル結合体は、水に浮遊性である。即ち、水または洗浄液において、水表面下に沈むことはなく、その上に浮遊する。
コア-シェル結合体を浮遊性にするために、好ましくは、その密度を所望により1g/cm3未満の値に調節するのが適している。
本発明の方法の別の好ましい態様において、得られた顆粒を、好ましくは乾燥後に、ふるい分けおよび/またはふるい掛けして、所望の分画を、大き過ぎるものおよび微細なものから除き、次いで、この大き過ぎるものおよび微細なものを、
(a)粉砕過程にかけて、これらの粒子が、粉砕後に、初期導入用粒子の粒子直径d50の最大で1/10である粒子直径d50を有するようにし、次いで
(b)これらの粒子を、追加用粒子としてミキサー/造粒機に戻す。
所望の分画を、本発明に従って被覆する。
生成物は、所望の分画、大き過ぎるものおよび基準より小さいもの(微細なもの)からなることができるが、大き過ぎるものおよび基準より小さいものの分画は、有利には無視しうるほどである。用語「所望の分画」は、サイズおよび直径が所望である得られた顆粒に関する。このサイズ範囲は、使用者の要求に合わせた個々の範囲であり、特定の要求に従って選択することができる。大き過ぎるものとは、比較して粗すぎる、即ち大き過ぎる得られた顆粒である。基準より小さいもの(微細なもの)とは、逆に微細すぎるかまたは小さ過ぎる顆粒である。本発明の方法の利点は、大き過ぎるものおよび基準より小さいものが、方法の生成物においても、好ましくは無視しうる分画を占めるにすぎないことである。
本発明の方法の好ましい態様において、1つまたはそれ以上の粉末(粒状蓄積物Iに対応する)を、好ましくはふるいまたは同じ目的を満たす他の技術的補助物を用いて、その粒度に応じて分離および取得する。即ち、このようにして、粒状蓄積物I、即ち、本発明の方法において使用する所望の粒度を有する「初期導入用粒子」(コア)(所望の分画Iに対応する)を分離する。(注:所望の分画Iの所望の粒度は、使用者の要求に合わせた個々の粒度であり、次いで追加用粒子の粒度がこの粒度によって導かれる)。
この分離操作(好ましくはふるい分け操作)において得られた基準より小さいものおよび大き過ぎるもの(不合格の分画Iに対応する)は、さらなる好ましい態様において、有利には廃棄せず、特に粉砕デバイスI(好ましくは製粉機)に供給し、そこで「追加用粒子」の所望の粒度に調節する。即ち、粉砕デバイスIを通過した後に、前者の不合格の分画Iは、本発明に従って「追加用粒子」が有していなければならない正に所望の粒度を有しており、従って本発明の造粒/凝集に使用することができる。
しかし有利には、上記した不合格の分画Iのみが粉砕デバイスを通過する訳ではない。有利には、別のまたは複数の他の粉末(粒状蓄積物IIに対応する)をも取得し、同様に粉砕デバイス(好ましくは同一の粉砕デバイスI)を通過させる。これが好ましい態様である。
好ましくは不合格の分画Iおよび粒状蓄積物IIから得られ、今では本発明に係る「追加用粒子」のための粒度を有する粉砕デバイス(好ましくは粉砕デバイスI)から取り出せる粉砕した材料を、次いでミキサー/造粒機中、造粒助剤を添加して、初期導入用粒子(所望の分画I)と一緒に凝集/造粒する。これが好ましい態様である。
次いで、ここで得られた凝集物を、好ましくは流動床乾燥機中に入れ、そこで乾燥/冷却する。次いで、好ましい態様において、凝集物を、好ましくはふるいまたは同じ目的を満たす他の技術的補助物を用いて、その粒度に応じて分離する。
このようにして、所望の粒度を有する凝集物(いわゆる所望の凝集物分画)を、凝集物から分離する。(注:所望の凝集物分画の所望の粒度は、使用者の要求に合わせた個々の粒度である)。
この分離操作(好ましくはふるい分け操作)において得られた基準より小さいものおよび大き過ぎるもの(不合格の凝集物分画に対応する)は、有利には廃棄せず、特に粉砕デバイス、好ましくは製粉機に供給する。この製粉機は、好ましくは、さらなる粉砕デバイス(粉砕デバイスIIに対応する)であってよいが、有利には、既に使用した同一の粉砕デバイス(粉砕デバイスIに対応する)であることもできる。
この粉砕デバイスを通過するときに、不合格の凝集物分画は、本発明に従って「追加用粒子」が有していなければならない粒度に調節される。即ち、不合格の凝集物分画である凝集物は、それをもう一度凝集させるために、具体的には「追加用粒子」の形態に凝集させるために、再び粉砕される。最後に、所望の凝集物分画(コア-シェル結合体)を取り、本発明に従って、例えば非イオン性界面活性剤、増白剤および/または芳香剤を含有する少なくとも1つの被覆を供する。結果として、被覆コア-シェル結合体が存在する。本発明によれば、このような被覆コア-シェル結合体は、既に、独立した洗浄または浄化またはケア組成物であることができる。また本発明によれば、このような被覆コア-シェル結合体は、洗浄または浄化またはケア添加剤であることもできる。本発明によれば、この被覆コア-シェル結合体を、さらなる粒子と混合することができる。これらのさらなる粒子は、好ましくは、被覆コア-シェル結合体とほぼ同一の形状および/またはほぼ等しい粒度を有する。有利には、被覆コア-シェル結合体と混合するさらなる粒子も被覆粒子である。特定の態様において、例えば、本発明の方法によって被覆コア-シェル結合体を製造し、これらを少なくとも2つのさらなる異なる種類の好ましくは被覆粒子と、特に酵素含有粒子と、特に漂白剤(好ましくは過炭酸塩含有粒子)と混合するのが好ましい。
好ましい態様において、本発明の方法は、以下の工程を有する:
(a)ふるい分け操作を行って、少なくとも1つの粒状蓄積物Iにおいて、実質的に均一な粒度を有する粒状蓄積物(初期導入用粒子)を、大き過ぎるものおよび微細なものから除く工程;
(b)粒状蓄積物Iから分離した大き過ぎるものおよび微細なものを、初期導入用粒子の粒子直径d50の少なくとも1/10またはそれ以下に粉砕して、好ましくはすりつぶして、「追加用粒子」を得る工程;
(c)所望により、少なくとも1つの粒状蓄積物IIを、好ましくは工程(b)におけると同じ粉砕装置において、初期導入用粒子の粒子直径d50の少なくとも1/10またはそれ以下に粉砕して、好ましくはすりつぶして、「追加用粒子」を得る工程;
(d)初期導入用粒子[工程(a)由来]を、追加用粒子[工程(b)および所望により工程(c)由来]および造粒助剤の添加により、ミキサー/造粒機中で造粒/凝集させる工程;
(e)所望により、顆粒/凝集物を流動床において乾燥および/または冷却する工程;
(f)所望の分画を、大き過ぎるものおよび微細なものから、ふるい分けおよび/またはふるい掛けによって除く工程;
(g)大き過ぎるものおよび微細なもの[工程(f)由来]を、粉砕デバイス、好ましくはミルに移し、これらの粒子を、初期導入用粒子の粒子直径d50の最大で1/10である粒子直径d50に粉砕する、好ましくはすりつぶす工程;
(h)粉砕した粒子[工程(g)由来]を、追加用粒子としてミキサー/造粒機中にリサイクルする工程;
(i)所望の分画を被覆する工程。
この方法を、単一の粒子材料混合物に基づいて、また、初期導入用粒子および追加用粒子のための異なる粒子材料に基づいて行うことができる。
本発明の方法の別の好ましい態様において、初期導入用粒子、追加用粒子および/または造粒助剤は、洗浄および/または浄化組成物の範囲からの成分を含有する。
本発明の方法のさらなる好ましい態様において、初期導入用粒子および/または追加用粒子は、塔粉末生成物および/または非塔技術由来の(粗)生成物から得られ、好ましくは、ドラム、パン、ミキサーおよび流動床造粒機における造粒から得られる。
初期導入用粒子および/または追加用粒子は、好ましくは押出によって、特に好ましくは二軸押出機を用いて製造することもできる。この場合、最初に特定の粒子のために意図される原料を混合し、次いで、押出機中で均一化および可塑化する。押出機ヘッドにおける押出された物質の切断により、例えば、予備造形粒子が得られる。本発明に従って適する押出法は、先行技術において既知であり、関連特許および技術文献に記載されている。
初期導入用粒子および/または追加用粒子(好ましくは規定された組成を有する)は、最も広い意味において全く普通に、自体既知の方法によって製造することができる。即ち、使用するための粒子は、例えば所望に応じて、噴霧およびその後の乾燥圧縮によって、造粒、噴霧凝集によって、あるいは、押出によって得ることができる。
初期導入用粒子および/または追加用粒子を、好ましくは、本発明の方法に先立つ工程において丸みつけすることができる。特に、初期導入用粒子および/または追加用粒子を、いわゆる球形化装置によって、回転ドラム、被覆ドラムまたは被覆パンによって丸みつけする。
好ましい態様において、初期導入用粒子および/または追加用粒子は、いわゆる噴霧凝集法によって製造された粒子である。噴霧凝集法においては、使用するための粒子は、流動床において同時に凝集および乾燥される。物質のタマネギ様の適用の結果として、および粒子の移動の結果として、非常に密な丸い粒子が形成され、これをさらに極めて有利に本発明の方法において加工することができる。
本発明の方法の別の好ましい態様において、得られた被覆顆粒(方法の最終生成物として)は、本質的に、少なくとも0.79、好ましくは少なくとも0.81、有利には少なくとも0.83、より有利には少なくとも0.85、特に少なくとも0.87の平均形状係数を有する。ここで「本質的に」とは、特に、得られた顆粒の少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、より有利には少なくとも95%が上記した形状係数を有することを意味する。得られた顆粒は、好ましくは、所望の分画、大き過ぎるものおよび基準より小さいもの(微細なもの)の全体であり、大き過ぎるものおよび基準より小さいもの(微細なもの)の分画が、好ましくは無視しうる分画であることを示す。
本発明における形状係数は、デジタルイメージ加工を用いる最新の粒子分析技術によって正確に測定することができる。例えば、Camsizerシステム(Retsch Technologyから)またはKeSizer(Kemiraから)を用いて行うことができる通常の粒子形状分析は、粒子またはバルク材料の光源照射、検出、デジタル化および投影表面としての粒子のコンピューター加工に基づいている。表面曲率を、光学分析方法によって測定する。即ち、分析する粒子の「影」を測定し、対応する形状係数に変換する。形状係数を測定するための基本原理は、例えばGordon Rittenhouseにより、「二次元球形度を評価する光学方法」[Journal of Sedimentary Petrology、Vol.13、No.2、p.79-81]に記載されている。
この光学分析方法の分析限界は、15μmおよび90mmである。d50およびd90の数値が、上記分析方法によって同様に得られる。
本発明の方法のさらなる好ましい態様において、得られた被覆顆粒(方法の最終生成物)は、本質的に非常に均一な粒度分布で存在し、d50/d90比は、少なくとも0.50、好ましくは少なくとも0.6、有利には少なくとも0.75、より有利には少なくとも0.80である。
本発明に従って好ましいさらなる態様において、さらに安定化するために、得られた被覆顆粒に、少なくとも部分的に水溶性のポリマー材料からなるさらなる外皮を供する。無機化合物も同様に適している。適するポリマーは、先行技術から普通に知られており、適する無機化合物についても同様である。この外皮は、被覆後に適用する。
本発明によれば、例えば保護を達成するために、被覆顆粒を微細固体の外皮で取り囲むこと、即ちそれをパウダリングすることも有利である。この微細固体の選択は、顆粒の性質およびその末端用途によって導かれる。例えば、洗浄および/または浄化組成物の範囲からの顆粒の場合、適するパウダリング剤は、好ましくは非常に微細なゼオライトおよび/またはシリカ(特に疎水性シリカ)を含むものである。
本発明の顆粒は、好ましくは、洗浄および/または浄化方法に必要であるかまたは一般的である全ての成分を含有することができ、このような顆粒は、それ自体で独立した完全な機能性の洗浄および/または浄化組成物を構成する。即ち、本発明に従って得られた洗浄および/または浄化組成物顆粒は、好ましくは、完全な洗浄および/または浄化組成物である。
しかし、本発明の顆粒が、1つの特定のまたは複数の特定の洗浄および/または浄化組成物の構成成分のみを含有しているときも同等に好ましい。そのときには、本発明に従って得られたこのような顆粒は、独立した完全な機能性の洗浄および/または浄化組成物ではなく、洗浄および/または浄化組成物の成分である。次いで、このような顆粒を、完全な洗浄および/または浄化組成物の生成に必要なさらなる通常の成分と混合しなければならない。このような場合、本発明に従って得られた少なくとも2つまたはそれ以上の顆粒をブレンドして洗浄および/または浄化組成物を生成させ、得られた完全な洗浄および/または浄化組成物が本発明に従って得られたこれらの顆粒のみからなり、異なる顆粒が好ましくは異なる色を有するのが好ましい。
本発明において、用語「被覆コア-シェル結合体」は、洗浄および/または浄化組成物の顆粒、即ち、完全な洗浄および/または浄化組成物および洗浄および/または浄化組成物の成分の両方を意味するものと解される。
さらに本発明は、洗浄および浄化組成物の範囲からの粉末のおよび/または微細な複数成分の混合物、例えば通常の洗浄および浄化組成物を、被覆が供されたコア-シェル結合体に変換するための、本発明の方法の使用を提供する
このようにして、通常の洗浄組成物を、品質的に高価値の投与形態(制御可能な活性物質放出、遅延効果、および視覚的に独特の品質を有する)にグレードアップすることができる。
原則的に、本発明の方法および本発明の組成物のいずれも、洗浄および浄化組成物の領域に限定されないが、そのような方法および/または組成物が、本発明の特に好ましい態様を構成する。従って、本発明に従って製造する洗浄および/または浄化組成物顆粒、即ち、被覆された洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)の可能な成分のさらなる詳細を以下に記載する。
本発明に従って製造する洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)中に存在する成分は、好ましくは、界面活性剤、芳香物質、染料、ビルダー、pH調節用物質、漂白剤、漂白活性化剤、撥汚れ物質、蛍光増白剤、灰色化抑制剤、崩壊助剤、通常の成分および/またはこれらの混合物からなる群から選択される。さらに、ここに明示していないが先行技術から当分野の当業者には既知である全てのさらなる洗浄および/または浄化組成物の成分が、通常の量で、本発明に従って製造する洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)の構成成分になりうる。
本発明に従って特に適するいくつかの洗浄および/または浄化組成物の構成成分を、以下において詳しく説明する。これらの成分は、それ自体が洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)中に存在することができ、そして/または、完全な洗浄および/または浄化組成物を得るために必要に応じて洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)に添加しうる対応の添加剤中に存在することができる。
本発明の洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)の製造に使用する界面活性剤は、陰イオン性、陽イオン性、両性および/または非イオン性界面活性剤であってよい。
例えば、スルホネート型およびスルフェート型の陰イオン性界面活性剤を使用することができる。スルホネート型の有用な界面活性剤は、好ましくは、C9-13アルキルベンゼンスルホネート、オレフィンスルホネート(即ち、アルケンスルホネートとヒドロキシアルカンスルホネートの混合物)、ならびに、ジスルホネート(これは、例えば、末端または内部の二重結合を有するC12-18モノオレフィンから、ガス状三酸化イオウを用いたスルホン化、およびその後の、スルホン化生成物のアルカリ性もしくは酸性の加水分解によって得られる)である。また適するのは、C12-18アルケンから、例えばスルホクロロ化またはスルホキシド化と、その後の加水分解または中和によって得られるアルカンスルホネートである。また同様に適するのは、α-スルホ脂肪酸のエステル(エステルスルホネート)、例えば、水素化ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸または獣脂脂肪酸のα-スルホネート化メチルエステルである。また適するのは、少量での、好ましくは約2〜3重量%を超えない量での、不飽和脂肪酸(例えばオレイン酸)のスルホン化生成物である。特に、エステル基に4個以下の炭素原子を含むアルキル鎖を有するα-スルホ脂肪酸アルキルエステル、例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステルおよびブチルエステルが好ましい。特に有利には、α-スルホ脂肪酸のメチルエステル(MES)およびその加水分解した二塩を使用する。
さらに適する陰イオン性界面活性剤は、スルホネート化脂肪酸グリセロールエステルである。脂肪酸グリセロールエステルは、モノグリセロールと1〜3モルの脂肪酸とのエステル化による製造において、あるいは、トリグリセリドと0.3〜2モルのグリセロールとのエステル交換反応において得られるモノ、ジおよびトリエステルならびにこれらの混合物を意味すると解される。好ましいスルホネート化脂肪酸グリセロールエステルは、6〜22個の炭素原子を含む飽和脂肪酸、例えば、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸またはベヘン酸の硫酸化生成物である。
好ましいアルキル(アルケニル)スルフェートは、C12〜C18脂肪アルコール(例えば、ヤシ油脂肪アルコール、獣脂脂肪アルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコールまたはステアリルアルコール)またはC10〜C20オキソアルコールの硫酸モノエステルおよびこれら鎖長の第二アルコールのモノエステルのアルカリ金属塩(特にナトリウム塩)である。また好ましいのは、石油化学に基づいて製造した合成の直鎖アルキル基を含み、油化学原料に基づく等価化合物と同等の分解挙動を有する上記鎖長のアルキル(アルケニル)スルフェートである。
さらなる有用な陰イオン性界面活性剤には、アミノ酸の脂肪酸誘導体、例えばN-メチルタウリンの誘導体(タウリド)および/またはN-メチルグリシンの誘導体(サルコシド)が含まれる。特に好ましいのは、サルコシドまたはサルコシネート、ここで特に、高級および所望によりモノまたはポリ不飽和の脂肪酸のサルコシネート(例えばオレイルサルコシネート)である。
さらなる有用な陰イオン性界面活性剤には、特に石鹸が含まれる。適する石鹸は、飽和脂肪酸石鹸、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、水素化エルカ酸およびベヘン酸の塩、特に、天然の脂肪酸(例えば、ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸または獣脂脂肪酸)から導かれる石鹸混合物である。
陰イオン性界面活性剤(石鹸を含む)は、そのナトリウム、カリウムまたはアンモニウム塩の形態で、また、有機塩基(例えば、モノ、ジまたはトリエタノールアミン)の可溶性塩として存在することができる。陰イオン性界面活性剤は、好ましくはそのナトリウムまたはカリウム塩の形態で、特にそのナトリウム塩の形態で存在する。
陰イオン性界面活性剤は、本発明に従って製造される洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)中に、好ましくは1〜30重量%の量、特に5〜25重量%の量で存在することができる。
また、好ましくはアルキル鎖に1〜4個の炭素原子を含む、アルコキシル化(好ましくはエトキシル化またはエトキシル化およびプロポキシル化)した脂肪アルキルエステル、特に脂肪酸メチルエステルを使用することもできる(例えば、日本特許出願JP58/217598に記載されているように)。好ましい非イオン性界面活性剤は、平均して3〜15個のEO、特に平均して5〜12個のEOを含むC12〜C18脂肪酸メチルエステルである。特に、10〜12個のEOを含むC12〜C18脂肪酸メチルエステルを、界面活性剤として使用することができる。
洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)の本発明の製造に有利に使用することができる非イオン性界面活性剤のさらなる群は、アルキルポリグリコシド(APG)の群である。使用しうるアルキルポリグリコシドは、一般式:RO(G)zで示される。該式中、Rは、8〜22個、好ましくは12〜18個の炭素原子を含む直鎖もしくは分岐鎖の、特に2-メチル分岐した飽和もしくは不飽和の脂肪族基であり、Gは、5または6個の炭素原子を含むグリコース単位(好ましくはグルコース)を示す記号である。グリコシド化の程度は、1.0〜4.0、好ましくは1.0〜2.0、特に1.1〜1.4である。
また、アミンオキシド型の非イオン性界面活性剤、例えばN-ヤシ油アルキル-N,N-ジメチルアミンオキシドおよびN-獣脂アルキル-N,N-ジヒドロキシエチルアミンオキシド、ならびに脂肪酸アルカノールアミド型の非イオン性界面活性剤も、洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)の本発明の製造に適している。
洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)の本発明の製造に有用なさらなる界面活性剤は、いわゆるジェミニ(gemini)界面活性剤である。一般に、これは、1分子あたりに2つの親水性基および2つの疎水性基を有する化合物を意味すると解される。通常、これらの基は、いわゆる「スペーサー」によって互いに分離されている。このスペーサーは、通常は炭素鎖であり、この鎖は、親水性基が十分に離れていてそれらが互いに独立して作用しうるに十分な長さであるべきである。このような界面活性剤は、一般に、異常に低い臨界ミセル濃度ならびに水の表面張力を大きく低下させる能力を特徴とする。しかし、例外的な場合に、表現「ジェミニ界面活性剤」は、ダイマー界面活性剤だけでなくトリマー界面活性剤をも意味すると解される。
洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)の本発明の製造のためのジェミニ界面活性剤は、例えば、スルフェート化ヒドロキシ混合エーテルまたはダイマーアルコールビススルフェート、トリマーアルコールトリススルフェートおよびトリマーアルコールエーテルスルフェートである。末端基キャップしたダイマーおよびトリマー混合エーテルは、特に、その2官能性および多官能性のために重要である。例えば、記載した末端基キャップした界面活性剤は、良好な湿潤特性を有し、かつそれと同時に低起泡性であるので、これらは、機械洗浄および/または浄化方法において使用するのに特に適している。本発明に従って製造しうる洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)は、ビルダーとして、洗浄および/または浄化組成物(特に洗浄組成物)において普通に使用される全てのビルダー、即ち、特にゼオライト、ケイ酸塩、炭酸塩、ソーダ、有機補助ビルダー、さらにリン酸塩を含有することができる。繊維製品上の粒状残留物を避けるために、完全に水溶性であるビルダー(例えばソーダなど)を使用するのが特に有利である。
適する結晶性シート型ケイ酸ナトリウムは、一般式:NaMSix2x+1・H2Oで示される[式中、Mはナトリウムまたは水素であり、xは1.9〜4であり、yは0〜20であり、xの好ましい値は2、3または4である]。示した式の好ましい結晶性シート状ケイ酸塩は、Mがナトリウムであり、xが2または3の値であるケイ酸塩である。特に、二ケイ酸β-およびδ-ナトリウム:Na2Si25・yH2Oが好ましい。
本発明の組成物は、好ましくは、所望による陽イオン性界面活性剤を、有利にはコア中に、特にコア中のみに含有することもできる。好ましい態様において、陽イオン性界面活性剤は、第四アンモニウム化合物、好ましくはアルキル化した第四アンモニウム化合物である。
好ましい態様において、それは、以下の式で示される第四アンモニウム化合物およびこれらの混合物である:
Figure 2009503156
[式中、R1、R2およびR3は、それぞれ独立して、C1〜C4アルキル、C1〜C4ヒドロキシアルキル、ベンジルおよび-(C24O)xH(ここで、xは2〜5である)から選択され、R4はC8〜C22アルキルであり、X-は、陰イオン、好ましくはハロゲン、メトスルフェート、メトホスフェートまたはホスフェートイオンである]。
さらなる好ましい態様において、陽イオン性界面活性剤は、以下の式で示される第四アンモニウム化合物およびこれらの混合物である:
Figure 2009503156
[式中、R5は、C6〜C24アルキルまたはアルケニルであり、各R6は、独立して、-(Cn2nO)x8基(ここで、nは1〜4であり、xは1〜14であり、R8は、メチルまたはエチルまたは好ましくは水素である)であり、各R7は、独立して、C1〜C12アルキルまたはアルケニル基であり、mは1〜3であり、X-は、陰イオン、好ましくはハロゲン、メトスルフェート、メトホスフェートまたはホスフェートイオンである]。特に、R6は-CH2CH2OH基であり、R7は、特にそれぞれ独立してC1〜C4アルキルであり、mは1または2であり、R5は、特に直鎖C6〜C14アルキル基である。
好ましい態様において、陽イオン性界面活性剤は、C8〜C16アルキルジ(ヒドロキシエチル)メチルアンモニウム化合物、好ましくはC12〜C14アルキルジ(ヒドロキシエチル)メチルアンモニウム化合物、および/またはC8〜C16アルキル(ヒドロキシエチル)ジメチルアンモニウム化合物、好ましくはC12〜C14アルキル(ヒドロキシエチル)ジメチルアンモニウム化合物、特に、特定のハロゲン化物、メトスルフェート、メトホスフェートまたはホスフェート、さらにこれらの混合物であってよい。
他の陽イオン性界面活性剤、有利には、第四級化したジまたはトリエタノールアミンに、特にエステルまたはアミド結合を介して結合した好ましくは2つの疎水性基を有するアルキル化第四アンモニウム化合物、または類似の化合物を使用することもできる。
このような化合物は、有利には、以下の式:
Figure 2009503156
[式中、R9は、0、1、2または3個の二重結合を有する12〜22個の炭素原子を含む脂肪族アルキル基であり、R10は、H、OH、または特にO(CO)R12であり、R11は、R10とは独立して、H、OH、またはO(CO)R13であり、R12およびR13は、それぞれ独立して、0、1、2または3個の二重結合を有する12〜22個の炭素原子を含む脂肪族アルキル基であり、a、bおよびcは、それぞれ独立して、1、2または3であってよく、X-は、適当な陰イオン、好ましくはハロゲン、メトスルフェート、メトホスフェートまたはホスフェートイオンである]
で示される化合物およびこれらの混合物、および/または、以下の式:
Figure 2009503156
[式中、R14、R15およびR16は、それぞれ独立して、C1-4アルキル、C1-4アルケニルまたはC1-4ヒドロキシアルキル基であり、R17およびR18は、それぞれ独立して、0、1、2または3個の二重結合を有するC8-28アルキル基であり、dは0〜5であり、X-は、適当な陰イオン、好ましくはハロゲン、メトスルフェート、メトホスフェートまたはホスフェートイオンである]
で示される化合物およびこれらの混合物から選択することができる。
この種類の好ましい代表例は、N-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)-N,N-(ジ獣脂アシルオキシエチル)アンモニウム メトスルフェート、またはN-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)-N,N-(ジパルミトイルエチル)アンモニウム メトスルフェートである。
また、Na2O:SiO2比が、1:2〜1:3.3、好ましくは1:2〜1:2.8、特に1:2〜1:2.6である無定形ケイ酸ナトリウムを使用することもできる。特に好ましいのは、無定形ケイ酸塩である。
合成水および結合水を含む使用可能な微結晶性ゼオライトは、好ましくはゼオライトAおよび/またはPである。特に好ましいゼオライトPは、Zeolite MAP(Crosfieldからの市販製品)である。しかし、同様に適するのは、ゼオライトX、ならびに、A、Xおよび/またはPの混合物である。本発明において好ましく使用しうる市販品は、例えば、ゼオライトXとゼオライトAの共結晶(約80重量%のゼオライトX)であり、これは、CONDEA Augusta S.p.A.から商標名 VEGOBOND AXのもとで市販されており、以下の式で示される:
Figure 2009503156
適するゼオライトは、好ましくは、10μm未満の平均粒度を有し(体積分布;試験方法:Coulter Counter)、好ましくは18〜22重量%、特に20〜22重量%の結合水を含有する。
本発明に従って製造しうる顆粒中のゼオライトの含量は、好ましい態様において、60重量%まで、有利には40重量%まで、より有利には30重量%までであり、それぞれ無水の活性物質を基準に、最大で15重量%、好ましくは最大で12重量%、特に最大で10重量%、例えば1〜8重量%または0〜5重量%が存在するときに、さらに有利であろう。特に好ましい態様において、本発明に従って製造しうる顆粒は、ゼオライトを含まない。
環境的理由から使用を避けるべきでないならば、ビルダー物質として通常の既知のリン酸塩を使用しうることは理解されるであろう。特に適するのは、オルトリン酸、ピロリン酸、特にトリポリリン酸のナトリウム塩である。本発明の顆粒は、好ましくは、ゼオライトが少ないだけでなく、リン酸塩も少ない。例えば、リン酸塩含量は、有利には最大で15重量%、好ましくは最大で12重量%、特に最大で10重量%、例えば1〜8重量%または0〜5重量%である。非常に特に好ましいのは、ゼオライトおよびリン酸塩の両方を含まない顆粒である。
本発明の洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)中に存在する有機補助ビルダーは、特に、ポリカルボン酸塩/ポリカルボン酸、ポリマー性ポリカルボン酸塩、アスパラギン酸、ポリアセタール、デキストリン、さらなる有機補助ビルダー(後記を参照)およびホスホン酸塩であってよい。これらの物質群を以下で説明する。
使用しうる有機ビルダー物質は、例えば、ナトリウム塩の形態で使用しうるポリカルボン酸であり、ポリカルボン酸とは、1つ以上の酸官能基を保持するカルボン酸を指す。これらの例は、クエン酸、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、糖酸、アミノカルボン酸、ニトリロ三酢酸(NTA)、およびこれらの混合物である(その使用が環境的理由から否定されないとき)。好ましい塩は、ポリカルボン酸の塩、例えば、クエン酸、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、酒石酸、糖酸の塩およびこれらの混合物である。
酸それ自体を使用することもできる。そのビルダー作用に加えて、酸は、通常は酸性化成分の特性をも有し、従って、洗浄および/または浄化組成物を比較的低い穏やかなpHにするのにも役立つ。ここで特に挙げるべきであるのは、クエン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、グルコン酸およびこれらの任意の混合物である。
またビルダーとして適するのは、ポリマー性ポリカルボン酸塩である。これらは、例えば、ポリアクリル酸またはポリメタクリル酸(例えば500〜70,000g/モルの相対分子量を有する)のアルカリ金属塩である。
本明細書において、ポリマー性ポリカルボン酸塩に対して特定した分子量は、特定の酸形態の重量平均分子量Mwであり、UV検出器を用いてゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって測定されるのが常である。測定は、外部ポリアクリル酸標準に対するものであり、これは、調べようとするポリマーとの構造類似性のゆえに、実際的な分子量値を与える。これらの数値は、ポリスチレンスルホン酸を標準として使用したときには、分子量データからかなり逸脱する。ポリスチレンスルホン酸に対して測定した分子量は、通常、本明細書中に示した分子量よりも明らかに高い。
適するポリマーは、特に、ポリアクリレートである(好ましくは2,000〜20,000g/モルの分子量を有する)。その優れた溶解性のゆえに、この群内で好ましいのは、2,000〜10,000g/モル、より好ましくは3,000〜5,000g/モルの分子量を有する短鎖ポリアクリレートである。
また適するのは、コポリマー性ポリカルボン酸塩であり、特に、アクリル酸とメタクリル酸との、およびアクリル酸またはメタクリル酸とマレイン酸とのコポリマー性ポリカルボン酸塩である。特に適することがわかったコポリマーは、アクリル酸とマレイン酸とのコポリマーである(50〜90重量%のアクリル酸と50〜10重量%のマレイン酸を含有する)。その相対分子量は、遊離酸を基準に、通常は2,000〜70,000g/モル、好ましくは20,000〜50,000g/モル、特に30,000〜40,000g/モルである。
また特に好ましいのは、2つ以上の異なるモノマー単位からなる生分解性ポリマー、例えば、モノマーとして、アクリル酸およびマレイン酸の塩ならびにビニルアルコールまたはビニルアルコール誘導体を含有する生分解性ポリマー、あるいは、モノマーとして、アクリル酸および2-アルキルアリルスルホン酸の塩ならびに糖誘導体を含有する生分解性ポリマーである。
さらなる好ましいコポリマーは、好ましくは、モノマーとして、アクロレインおよびアクリル酸/アクリル酸塩あるいはアクロレインおよび酢酸ビニルを含有するコポリマーである。
同様に挙げておくべきさらなる好ましいビルダー物質は、ポリマー性アミノジカルボン酸、その塩またはその前駆物質である。特に好ましいのは、ポリアスパラギン酸またはその塩および誘導体であり、これらは、補助ビルダー特性だけでなく、漂白安定化作用をも有する。
さらに適するビルダー物質はポリアセタールであり、これは、ジアルデヒドをポリオールカルボン酸(5〜7個の炭素原子および少なくとも3個のヒドロキシル基を含む)と反応させることによって得ることができる。好ましいポリアセタールは、ジアルデヒド(例えば、グリオキサル、グルタルアルデヒド、テレフタルアルデヒド、およびこれらの混合物)から、およびポリオールカルボン酸(例えば、グルコン酸および/またはグルコヘプトン酸)から得られる。
さらなる適する有機ビルダー物質は、デキストリン、例えば炭水化物のオリゴマーまたはポリマー(これは、デンプンの部分的加水分解によって得られる)である。加水分解は、通常のように、例えば酸触媒または酵素触媒の方法によって行うことができる。加水分解生成物は、好ましくは400〜500,000g/モルの範囲内の平均分子量を有する。好ましいのは、0.5〜40、特に2〜30の範囲内のデキストロース当量(DE)を有する多糖である。ここでDEは、デキストロース(DEが100である)と比較した多糖の還元作用の通常の尺度である。また、マルトデキストリン(DEが3〜20である)および乾燥グルコースシロップ(DEが20〜37である)、さらに、黄色デキストリンおよび白色デキストリン(2,000〜30,000g/モルの範囲内の比較的高い分子量を有する)を使用することもできる。
このようなデキストリンの酸化誘導体は、それと、糖環の少なくとも1つのアルコール官能基をカルボン酸官能基に酸化しうる酸化剤との反応生成物である。糖環のC6で酸化された生成物が特に有利であろう。
また、オキシジスクシネートおよびジスクシネートの他の誘導体、好ましくはエチレンジアミンジスクシネートが、さらなる適する補助ビルダーである。この場合、エチレンジアミン-N,N'-ジスクシネート(EDDS)が、好ましくは、そのナトリウムまたはマグネシウム塩の形態で使用される。さらに、これに関連して好ましいのは、グリセリルジスクシネートおよびグリセリルトリスクシネートである。
使用しうるさらなる有機補助ビルダーは、例えば、アセチル化ヒドロキシカルボン酸またはその塩であり、これらは、ラクトン形態で存在することもでき、少なくとも4個の炭素原子および少なくとも1つのヒドロキシル基および最大で2つの酸基を含んでいる。
補助ビルダー特性を有する物質のさらなる群は、ホスホン酸塩の群である。これらは、特に、ヒドロキシアルカンおよびアミノアルカンホスホン酸塩である。ヒドロキシアルカンホスホン酸塩の中では、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホネート(HEDP)が、補助ビルダーとして特に重要である。それをナトリウム塩の形態で使用するのが好ましく、二ナトリウム塩は中性反応を与え、四ナトリウム塩はアルカリ性反応(pH9)を与える。有用なアミノアルカンホスホン酸塩は、好ましくは、エチレンジアミンテトラメチレンホスホネート(EDTMP)、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホネート(DTPMP)およびこれらの高級同族体である。これらは、好ましくは、中性反応性のナトリウム塩の形態で、例えば、EDTMPの六ナトリウム塩またはDTPMPの七および八ナトリウム塩として使用される。ホスホン酸塩の群から好ましいのは、ビルダーとしてHEDPを使用することである。さらに、アミノアルカンホスホン酸塩は、顕著な重金属結合能力を有する。従って、特に洗浄および/または浄化組成物が漂白剤をも含有しているときには、アミノアルカンホスホン酸塩、特にDTPMPまたは上記したホスホン酸塩の混合物を使用して、顆粒を製造するのが好ましいであろう。
さらに、アルカリ土類金属イオンと錯体を形成しうる全ての化合物を、補助ビルダーとして使用することができる。
本発明の洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)を製造するためのさらなる適するビルダー物質は、カルボキシル基含有ポリグルコサンの酸化生成物および/またはその水溶性塩である。同様に適するのは、酸化したオリゴ糖である。
洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)の本発明の製造に適するさらなるビルダー物質は、ジアルデヒドとポリオールカルボン酸(5〜7個の炭素原子および少なくとも3個のヒドロキシル基を含む)との反応によって得られるポリアセタールである。好ましいポリアセタールは、ジアルデヒド(例えば、グリオキサル、グルタルアルデヒド、テレフタルアルデヒドおよびこれらの混合物)から、およびポリオールカルボン酸(例えば、グルコン酸および/またはグルコヘプトン酸)から得られる。
洗浄および/または浄化組成物、特に洗浄組成物のpHを低下させるために、本発明に従って製造した顆粒は、酸性の塩またはわずかにアルカリ性の塩を含有することもできる。ここで、好ましい酸性化成分は、硫酸水素塩および/または炭酸水素塩または有機ポリカルボン酸である(同時にビルダー物質としても使用することができる)。特に好ましいのは、クエン酸の使用である。
本発明に従って製造しうる洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)は、漂白剤を含有することもできる。漂白剤として働き、水中にH22を供給する化合物の中で、過ホウ酸ナトリウム・四水和物および過ホウ酸ナトリウム・一水和物が特に重要である。さらなる使用しうる漂白剤は、例えば、過炭酸ナトリウム、ペルオキシピロリン酸塩、クエン酸塩・過水和物、およびH22を供給する過酸塩または過酸、例えば、過安息香酸塩、ペルオキソフタル酸塩、ジ過アゼライン酸、フタルイミノ過酸またはジ過ドデカン二酸である。
さらに、洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)を製造するために、有機漂白剤の群からの漂白剤を使用することもできる。通常の有機漂白剤は、ジアシルペルオキシド、例えばジベンゾイルペルオキシドである。さらなる通常の有機漂白剤はペルオキシ酸であり、その例には、特にアルキルペルオキシ酸およびアリールペルオキシ酸が含まれる。
好ましい代表例は、(a)ペルオキシ安息香酸およびその環置換された誘導体、例えばアルキルペルオキシ安息香酸、さらにペルオキシ-α-ナフトエ酸およびモノ過フタル酸マグネシウム、(b)脂肪族または置換脂肪族ペルオキシ酸、例えばペルオキシラウリン酸、ペルオキシステアリン酸、ε-フタルイミドペルオキシカプロン酸[フタルイミノペルオキシヘキサン酸(PAP)]、o-カルボキシベンズアミドペルオキシカプロン酸、N-ノネニルアミノ過アジピン酸およびN-ノネニルアミド過コハク酸、ならびに、(c)ペルオキシジカルボン酸、例えば1,12-ジペルオキシカルボン酸、1,9-ジペルオキシアゼライン酸、ジペルオキシセバシン酸、ジペルオキシブラシル酸、ジペルオキシフタル酸、2-デシルジペルオキシブタン-1,4-二酸、N,N-テレフタロイルジ(6-アミノ過カプロン酸)であり、これらを用いて本発明の顆粒を製造することができる。
本発明に従って製造しうる洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)において使用する漂白剤は、塩素または臭素を放出する物質であることもできる。適する塩素または臭素放出物質の中で、有用な物質は、例えば、複素環式のN-ブロモおよびN-クロロアミド、例えばトリクロロイソシアヌル酸、トリブロモイソシアヌル酸、ジブロモイソシアヌル酸および/またはジクロロイソシアヌル酸(DICA)および/またはこれらと陽イオン(例えばナトリウムおよびカリウム)との塩である。ヒダントイン化合物、例えば1,3-ジクロロ-5,5-ジメチルヒダントインも同様に適している。
漂白剤の含量は、本発明に従って製造しうる洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)の全組成物を基準に、好ましくは0〜25重量%、特に1〜20重量%であってよい。
60℃およびそれ以下の温度での洗浄または浄化の過程において改善された漂白作用を達成するために、漂白活性化剤が存在していてよい。
洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)の本発明の製造のために使用する漂白活性化剤は、過加水分解条件下で、脂肪族ペルオキソカルボン酸(好ましくは1〜10個の炭素原子、特に2〜4個の炭素原子を含む)および/または所望により置換された過安息香酸を生成する化合物であってよい。適する物質は、上記した炭素原子数のO-および/またはN-アシル基および/または所望により置換されたベンゾイル基を保持する物質である。好ましいのは、ポリアシル化アルキレンジアミン、特にテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、アシル化トリアジン誘導体、特に1,5-ジアセチル-2,4-ジオキソヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン(DADHT)、アシル化グリコールウリル、特にテトラアセチルグリコールウリル(TAGU)、N-アシルイミド、特にN-ノナノイルスクシンイミド(NOSI)、アシル化フェノールスルホネート、特にn-ノナノイル-またはイソノナノイルオキシベンゼンスルホネート(n-またはイソ-NOBS)、無水カルボン酸、特に無水フタル酸、アシル化多価アルコール、特にトリアセチン、エチレングリコールジアセテートおよび2,5-ジアセトキシ-2,5-ジヒドロフランである。
通常の漂白活性化剤に加えて、またはそれに代えて、洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)の本発明の製造のために、いわゆる漂白触媒を使用することもできる。これらの物質は、漂白を促進する遷移金属塩または遷移金属錯体、例えば、Mn-、Fe-、Co-、Ru-またはMo-サレンまたはカルボニル錯体である。漂白触媒として、N-含有の三脚リガンドを含むMn、Fe、Co、Ru、Mo、Ti、VおよびCu錯体、ならびに、Co-、Fe-、Cu-およびRu-アミン錯体を使用することもできる。
洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)の本発明の製造のために使用する漂白活性化剤は、エノールエステル、さらにアセチル化ソルビトールおよびマンニトール、アシル化糖誘導体、特にペンタアセチルグルコース(PAG)、ペンタアセチルフルクトース、テトラアセチルキシロースおよびオクタアセチルラクトース、さらにアセチル化し所望によりN-アルキル化したグルカミンおよびグルコノラクトン、および/またはN-アシル化ラクタム、例えばN-ベンゾイルカプロラクタムであってもよい。親水性置換されたアシルアセタールおよびアシルラクタムも同様に、本発明の洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)の製造に好ましく使用される。
特に、機械洗浄方法において使用する場合、通常の発泡抑制剤を、洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)に添加するのが有利であろう。適する発泡抑制剤は、例えば、C18〜C24脂肪酸の割合が高い天然または合成起源の石鹸である。適する界面活性剤ではない発泡抑制剤は、例えば、有機ポリシロキサンおよびこれらと微細な所望によりシラン化したシリカとの混合物、ならびに、パラフィン、ワックス、微結晶性ワックスおよびこれらとシラン化シリカまたはビステアリルエチレンジアミドとの混合物である。
本発明の好ましい態様において、本発明の被覆コア-シェル結合体は酵素を含まない。これは本発明においては、該結合体が、全被覆コア-シェル結合体を基準に、30重量%未満、好ましくは25重量%未満、有利には20重量%未満、より有利には15重量%未満、さらに有利には10重量%未満、より有利には5重量%未満の酵素を含有することを意味する。特に、該結合体は、完全に酵素不含、即ち、全被覆コア-シェル結合体を基準に、0重量%の酵素を含有する。
本発明のさらなる好ましい態様において、本発明の被覆コア-シェル結合体のコアおよび/またはシェルおよび/または被覆は酵素を含まない。これは本発明においては、コアおよび/またはシェルおよび/または被覆が、被覆コア-シェル結合体の特定の相を基準に、それぞれ30重量%未満、好ましくは25重量%未満、有利には20重量%未満、より有利には15重量%未満、さらに有利には10重量%未満、より有利には5重量%未満、特に0重量%の酵素を含有することを意味する。しかし、被覆と同様にコアおよびシェルの両方が、上記した意味で酵素を含まないのが非常に好ましい。特に、これらのそれぞれは、全被覆コア-シェル結合体を基準に、0重量%の酵素を含有する。
しかし、少なくとも本発明の被覆コア-シェル結合体のシェルが酵素を含まないのが最も好ましい。これは本発明においては、シェルが、全被覆コア-シェル結合体を基準に、30重量%未満、好ましくは25重量%未満、有利には20重量%未満、より有利には15重量%未満、さらに有利には10重量%未満、より有利には5重量%未満、特に0重量%の酵素を含有することを意味する。
しかし、酵素が存在すべきであるときには(これは別の好ましい態様である)、洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)の本発明の製造のために有用な酵素は、特にヒドロラーゼの群からの酵素、例えばプロテアーゼ、エステラーゼ、リパーゼまたは脂肪分解酵素、アミラーゼ、グリコシルヒドロラーゼおよびこれら酵素の混合物である。これらヒドロラーゼの全てが、汚れ、例えばタンパク質-、脂肪-またはデンプン-含有の汚れの除去に寄与する。
さらなる好ましい態様において、被覆コア-シェル結合体は酵素を含有する。この場合に好ましい態様において、有利には、本発明の被覆コア-シェル結合体の2つの相、好ましくはシェルおよび被覆は、酵素を全く含まず、一方、第3の相、好ましくはコアが、有利には酵素を、コアの全重量を基準に、特に1重量%以上であって80重量%未満、好ましくは70重量%未満、有利には60重量%未満、より有利には50重量%未満、さらに有利には40重量%未満、より有利には30重量%未満、より有利には20重量%未満、さらに有利には10重量%未満の量で含有する。
上記の態様によれば、さらに本発明は、好ましくは酵素不含のシェルおよび/または酵素不含の被覆を含む酵素顆粒としての本発明の被覆コア-シェル結合体の使用をも提供する。
漂白のために、オキシドレダクターゼを好ましく使用することもできる。洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)を製造するための特に適する酵素は、細菌株または菌類、例えば、Bacillus subtilis、Bacillus licheniformis、Streptomyceus griseus、Coprinus CinereusおよびHumicola insolensから得られる酵素、さらに、これらの遺伝的に修飾された変異体から得られる活性な酵素成分である。好ましいのは、スブチリシン型のプロテアーゼ、特にBacillus lentusから得られるプロテアーゼである。ここで、酵素混合物、例えば、プロテアーゼおよびアミラーゼ、あるいはプロテアーゼおよびリパーゼまたは脂肪分解酵素、あるいはプロテアーゼ、アミラーゼおよびリパーゼまたは脂肪分解酵素、あるいはプロテアーゼ、リパーゼまたは脂肪分解酵素、特にプロテアーゼおよび/またはリパーゼ含有の混合物あるいは脂肪分解酵素との混合物からなる酵素混合物が特に重要である。このような脂肪分解酵素の例は、既知のクチナーゼである。ある種の場合には、ペルオキシダーゼまたはオキシダーゼも適することがわかっている。適するアミラーゼには、特に、α-アミラーゼ、イソアミラーゼ、プルラナーゼおよびペクチナーゼが含まれる。オキシレダクターゼも適している。
洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)の本発明の製造のために、上記した酵素だけでなく、セルラーゼも有用である。セルラーゼおよび他のグリコシルヒドロラーゼは、けば立ちおよび微小繊維を除去することによって、色の保持および繊維製品の柔軟性の増大に寄与することができる。使用するセルラーゼは、好ましくは、セロビオヒドロラーゼ、エンドグルカナーゼおよびグルコシダーゼ(セロビアーゼとしても知られる)、またはこれらの混合物である。異なるセルラーゼ型は、そのCMCアーゼおよびアビセラーゼ活性が異なるので、セルラーゼ混合物の制御によって、所望の活性を確立することができる。被覆コア-シェル結合体が完全に酵素不含ではない(これが好ましい)ときには、酵素または酵素混合物の割合は、全被覆コア-シェル結合体を基準に、例えば、約0.1〜5重量%、好ましくは0.5〜約4.5重量%であってよい。
恐らくはホスホン酸塩とは別に、本発明に従って製造しうる洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)は、さらなる酵素安定剤を含有することもできる。例えば、洗浄および/または浄化組成物顆粒(被覆コア-シェル結合体)は、ギ酸ナトリウムを含有することができる。また、可溶性カルシウム塩で安定化されたプロテアーゼを使用することもできる(カルシウム含量は酵素を基準に好ましくは約1.2重量%である)。カルシウム塩に加えて、マグネシウム塩も安定剤として働く。しかし、ホウ素化合物、例えばホウ酸、酸化ホウ素、ホウ砂および他のアルカリ金属ホウ酸塩、例えば、オルトホウ酸(H3BO3)、メタホウ酸(HBO2)およびピロホウ酸(テトラホウ酸 H247)の塩を使用するのが特に有利である。
被覆コア-シェル結合体は、灰色化抑制剤を含有することもできる。灰色化抑制剤は、繊維から分離した汚れを液中に懸濁したまま保ち、こうして汚れの再付着を妨げる働きをする。この目的のために、通常は有機性である水溶性コロイド、例えば、ポリマー性カルボン酸の水溶性塩、サイズ剤、ゼラチン、デンプンまたはセルロースのエーテルカルボン酸またはエーテルスルホン酸の塩、あるいは、セルロースまたはデンプンの酸性硫酸エステルの塩が適している。酸性基を含む水溶性ポリアミドも、この目的に適している。さらに、上記したもの以外の可溶性デンプン調製物およびデンプン生成物、例えば分解デンプン、アルデヒドデンプンなどを使用することもできる。また、ポリビニルピロリドンを使用することもできる。しかし、好ましいのは、本発明の被覆コア-シェル結合体において、セルロースエーテル、例えばカルボキシメチルセルロース(ナトリウム塩)、メチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロースおよび混合エーテル、例えばメチルヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、メチルカルボキシメチルセルロースおよびこれらの混合物、さらにはポリビニルピロリドンを使用することである。
さらに、被覆コア-シェル結合体を製造するために、繊維製品から油および脂肪を洗い落とす能力に陽性の影響を与える撥汚れ物質(いわゆる撥汚れ剤)を使用することもできる。この効果は、この油および脂肪溶解成分を含有する本発明の洗浄組成物を用いて既に繰り返して洗浄された繊維製品が汚れたときに、特に明瞭になる。好ましい油および脂肪溶解成分には、例えば非イオン性セルロースエーテル、例えばメチルセルロースおよびメチルヒドロキシプロピルセルロース(それぞれ非イオン性セルロースエーテルを基準に、15〜30重量%のメトキシ基含量および1〜15重量%のヒドロキシプロポキシ基含量を有する)、さらには、先行技術から既知のフタル酸および/またはテレフタル酸のポリマーおよびこれらの誘導体、特にエチレンテレフタレートおよび/またはポリエチレングリコールテレフタレートのポリマーあるいはこれらの陰イオン性および/または非イオン性修飾された誘導体が含まれる。
「ホワイトナー」としても知られる物質を用いて、被覆コア-シェル結合体を製造することができる。蛍光増白剤は、日光の目に見えないUV放射の部分を、長波長の青色光に変換する有機染料である。この青色光の放射は、繊維製品によって反射される光中の「ギャップ」を満たすので、蛍光増白剤で処理した繊維製品は、より白くかつより明るく見える。増白剤の作用機序は、それが繊維に付着することを必要とするので、「染色」される繊維に応じて、例えば、綿、ポリアミドまたはポリエステル繊維のための増白剤の間で、区別が為される。被覆コア-シェル結合体を製造するために適する市販の増白剤には、本質的に5つの構造群、具体的には、スチルベン、ジフェニルスチルベン、クマリン-キノリン、ジフェニルピラゾリン群、ならびに、共役系を含むベンズオキサゾールまたはベンズイミダゾールの組合せの群が含まれる。通常の増白剤の概説は、関連の技術文献において容易に見つけることができる。適する例は、4,4'-ビス[(4-アニリノ-6-モルホリノ-s-トリアジン-2-イル)アミノ]スチルベン-2,2'-ジスルホン酸の塩、あるいは、同様の構造を有し、モルホリノ基の代わりに、ジエタノールアミノ基、メチルアミノ基、アニリノ基または2-メトキシエチルアミノ基を有する化合物である。さらに、置換ジフェニルスチリル型の増白剤、例えば、4,4'-ビス(2-スルホスチリル)ジフェニル、4,4'-ビス(4-クロロ-3-スルホスチリル)ジフェニルまたは4-(4-クロロスチリル)-4'-(2-スルホスチリル)ジフェニルのアルカリ金属塩が存在することもできる。また、上記した増白剤の混合物を使用することもできる。
芳香物質を、本発明に従って製造される被覆コア-シェル結合体に添加して、得られた顆粒の美的外観を改善し、そして消費者に、浄化効果および色の印象だけでなく、感覚的に「典型的かつ錯誤のない」洗浄および/または浄化組成物を供することができる。使用する芳香油または芳香物質は、個々の臭気化合物、例えば、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコールおよび炭化水素型の合成生成物であってよい。エステル型の臭気化合物は、例えば、酢酸ベンジル、イソ酪酸フェノキシエチル、酢酸p-tert-ブチルシクロヘキシル、酢酸リナリル、酢酸ジメチルベンジルカルビニル、酢酸フェニルエチル、安息香酸リナリル、ギ酸ベンジル、グリシン酸エチルメチルフェニル、プロピオン酸アリルシクロヘキシル、プロピオン酸スチラリルおよびサリチル酸ベンジルである。エーテルには、例えば、ベンジルエチルエーテルが含まれ、アルデヒドには、例えば、直鎖アルカナール(8〜18個の炭素原子を含む)、シトラール、シトロネラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、リリアルおよびブルゲオナールが含まれる。ケトンには、例えば、イオノン、α-イソメチルイオノンおよびメチルセドリルケトンが含まれ、アルコールには、アネトール、シトロネロール、オイゲノール、ゲラニオール、リナロール、フェニルエチルアルコールおよびテルピネオールが含まれ、炭化水素には、主にテルペン、例えばリモネンおよびピネンが含まれる。しかし、好ましいのは、異なる臭気物質の混合物を使用することである(これらは一緒になって、快い芳香気を本発明の被覆コア-シェル結合体に与える)。このような芳香油は、植物供給源、例えば松根油、柑橘油、ジャスミン油、パチョリ油、バラ油またはイランイラン油から得られるような天然の臭気物質混合物を含有することもできる。同様に適するのは、マスカット油、セージ油、カモミール油、チョウジ油、メリッサ油、ミント油、シナモン葉油、ライム花油、ジュニパーベリー油、ベチベル油、オリバナム油、ガルバナム油およびラブダナム油、さらに、オレンジ花油、ネロリ油、オレンジ皮油およびビャクダン油である。
例えばタブレットの形態にある本発明に従って製造しうる被覆コア-シェル結合体の分解を容易にするために、それに崩壊助剤(いわゆるタブレット崩壊剤)を導入して、分解時間を短くすることができる。通常の理解によれば、タブレット崩壊剤または分解促進剤とは、水中でのタブレットの迅速な分解および活性物質の放出を確実にする助剤を意味すると解される。
これらの物質(その作用のゆえに分割剤としても知られる)は、第1に、その体積を、固有体積を増加させる水の侵入時に増加させるが(膨潤)、第2に、ガスの放出によって圧力が発生することもでき、これが、タブレットのより小さい粒子への分解を引き起こす。既知の崩壊助剤は、例えば、炭酸塩/クエン酸の系であるが、他の有機酸を使用することもできる。膨潤性の崩壊助剤は、例えば合成ポリマー、例えばポリビニルピロリドン(PVP)または天然ポリマーまたは修飾された天然物質、例えばセルロースおよびデンプンおよびこれらの誘導体、アルギン酸塩またはカゼイン誘導体である。
通常の被覆コア-シェル結合体は、それぞれ洗浄および/または浄化組成物顆粒を基準に、有利には0.5〜10重量%、好ましくは3〜7重量%、特に4〜6重量%の1つまたはそれ以上の崩壊助剤を含有することができる。
使用する好ましい崩壊剤(本発明の被覆コア-シェル結合体の製造に適する)は、本発明におけるセルロースに基づく崩壊剤である。純粋なセルロースは、形式的な実験式(C6105)nを有し、形式的に見て、セロビオースのβ-1,4-ポリアセタールである(これは2分子のグルコースから形成される)。適するセルロースは、約500〜5000のグルコース単位からなり、従って、50,000〜500,000の平均分子量を有する。また、本発明において使用しうるセルロースに基づく崩壊剤は、セルロースからポリマー類似反応によって得られるセルロース誘導体である。このような化学的修飾されたセルロースには、例えば、ヒドロキシル水素原子が置換されているエステル化またはエーテル化生成物が含まれる。しかし、ヒドロキシル基が、酸素原子を介して結合されていない官能基によって置換されているセルロースを、セルロース誘導体として使用することもできる。セルロース誘導体の群には、例えば、アルカリ金属セルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、セルロースエステルおよびエーテル、さらにアミノセルロースが含まれる。上記したセルロース誘導体は、好ましくは、セルロースに基づく崩壊剤として単独で使用されることはなく、セルロースとの混合物で使用される。これら混合物中のセルロース誘導体の含量は、セルロースに基づく崩壊剤を基準に、好ましくは50重量%以下、より好ましくは20重量%以下である。より好ましくは、本発明の被覆コア-シェル結合体の製造に使用するセルロースに基づく崩壊剤は、セルロース誘導体を含まない純粋なセルロースである。本発明の被覆コア-シェル結合体の製造に使用しうるさらなるセルロースに基づく崩壊剤は、微結晶性セルロースである。この微結晶性セルロースは、セルロースの無定形領域(全セルロース重量の約30%)のみを攻撃し、そして完全に溶解するが、結晶性領域(約70%)を未損傷のまま残す条件下で、セルロースを部分的に加水分解することによって得られる。
本発明に従って製造しうる被覆コア-シェル結合体の美的印象をさらに改善するために、被覆コア-シェル結合体を、適当な染料で染色することができ、この場合、増白剤含有相が、好ましくは染料の全量を含有する。好ましい染料(その選択は当業者であれば困難ではない)は、高い貯蔵安定性ならびに洗浄および/または浄化組成物の残りの成分および光に対する不感受性を有し、さらに、繊維製品の繊維に対して顕著な染色性を有さずそれを染色しない。
本発明の組成物の製造のために好ましいのは、洗浄方法中に酸化的に破壊されうる全ての着色剤、ならびに、これらと適当な青色染料(いわゆる青色化剤)との混合物である。水にまたは室温で液体有機物質に可溶性である着色剤を用いて、本発明の被覆コア-シェル結合体を製造するのが有利であることがわかった。適する例は、陰イオン性着色剤、例えば陰イオン性ニトロソ染料である。可能な着色剤の1つの例は、Naphthol green[カラーインデックス(CI)パート1:Acid Green 1;パート2:10020](これは市販製品として、例えばBasacid Grun 970としてBASF、Ludwigshafenから入手できる)、およびこれと適当な青色染料との混合物である。使用するさらなる着色剤には、Pigmosol Blau 6900 (CI 74160)、Pigmosol Grun 8730 (CI 74260)、Basonyl Rot 545 FL (CI 45170)、Sandolan Rhodamin EB400 (CI 45100)、Basacid Gelb 094 (CI 47005)、Sicovit Patentblau 85 E 131 (CI 42051)、Acid Blue 183 (CAS 12217-22-0、CI Acidblue 183)、Pigment Blue 15 (CI 74160)、Supranol Blau GLW (CAS 12219-32-8、CI Acidblue 221)、Nylosan Gelb N-7GL SGR (CAS 61814-57-1、CI Acidyellow 218)および/またはSandolan Blau (CI Acid Blue 182、CAS 12219-26-0)が含まれる。
着色剤の選択において、着色剤が繊維製品表面(特に合成繊維)に対して大き過ぎる親和性を持たないことを確実にしなければならない。また同時に、適する着色剤の選択において、着色剤が酸化に対して異なる安定性を有することをも考慮に入れるべきである。一般に、水不溶性着色剤は、水溶性着色剤よりも酸化に対して安定である。被覆コア-シェル結合体中の着色剤の濃度は、溶解性に応じて、従って酸化感受性に応じて変化する。易水溶性の着色剤の場合、例えば上記したBasacid Grun、または同様に上記したSandolan Blauの場合、通常の着色剤濃度は、それぞれ全洗浄および/または浄化組成物顆粒を基準に、数10-2〜10-3重量%の範囲内で選択される。対照的に、顔料の場合(これらは、その輝きのゆえに特に好ましいが、易水溶性に劣る)、例えば上記したPigmosol染料の場合、洗浄および/または浄化組成物中の着色剤の適する濃度は、全洗浄および/または浄化組成物を基準に、数10-3〜10-4重量%であるのが普通である。
以下に挙げる実施例は、本発明を説明するためのものであり、限定のためのものと考えるべきではない。
洗浄および浄化組成物の構成成分からなる被覆コア-シェル結合体の製造
コア材料を得るために、陰イオン性界面活性剤としてアルキルベンゼンスルホネートを含むゼオライト含有塔粉末を、2段重ねふるいを用いて、0.6〜1.4mmの粒度(d50=0.77mm)にふるい分けした。大き過ぎるものおよび基準より小さいものを、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、TAEDおよび発泡抑制剤濃厚物と一緒に、渦巻き製粉機を用いて平均粒度d50=9μmまで粉砕した。コア材料および粉砕混合物を、回分Loedigeミキサーに導入した。すき刃ミキサー要素を用いてフルード数6.5で混合を行った。造粒液を添加して、微細粒子をコア材料に付着させた。使用した造粒液は、水性の25% Sokalan溶液[マレイン酸-アクリル酸コポリマーのナトリウム塩(30:70)]であった。実際の凝集に、わずか約10〜40秒間を要したにすぎなかった。次いで、ポリマー溶液の水を流動床において除去した。次いで、乾燥した材料を、0.6〜1.4mm(d50=1.02mm;d90=1.32mm;形状係数=Q3=0.87)にふるい分けした。大き過ぎるものおよび基準より小さいものを、製粉機を用いて約10μmまで粉砕し、造粒機に戻して再循環させた。所望の分画を穏やかなミキサーに通し、そこで、非イオン性界面活性剤/増白剤/芳香剤の混合物により被覆した。
これにより、被覆コア-シェル結合体が得られた。
次いで、被覆コア-シェル結合体を、被覆酵素含有粒子(均一粒度d50=約0.9mm)および被覆過炭酸塩含有粒子(均一粒度d50=約1.0mm)と混合して洗浄組成物を得た。
市場の製品と比較したときの利点は、以下の通りであった。即ち、本被覆コア-シェル結合体は、実質的に全ての構成成分が各粒子中に存在しているので、分離することができない。本被覆コア-シェル結合体は、ダスト不含および摩耗安定性である。粒子が実質的に球形であり、対応して高い形状係数を有する。粒度分布が比較的狭い。単一の被覆コア-シェル結合体および集合した結合体の視覚的外観が優れている。本被覆コア-シェル結合体は、自由流動性および貯蔵安定性に関して、顕著な粉末特性を有している。

Claims (83)

  1. コアおよびコア周囲粒子からなる洗浄または浄化組成物のためのコア-シェル結合体であって、コア周囲粒子が、コア粒子の粒子直径d50の最大で1/10であって2μmよりも大きい粒子直径d50を有し、少なくとも1つのさらなる被覆が、コア-シェル結合体に外部適用されていることを特徴とする結合体。
  2. コア粒子が、コア-シェル結合体を形成する固体の75重量%未満を構成し、追加用粒子が、25重量%以上を構成することを特徴とする請求項1に記載の結合体。
  3. 被覆が脂質および/またはシリコーン油を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の結合体。
  4. 被覆が非イオン性界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の結合体。
  5. 被覆が顔料を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の結合体。
  6. 被覆コア-シェル結合体の3つの相(コア/シェル/被覆)が、水中で異なる溶解速度を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の結合体。
  7. 発泡性成分を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の結合体。
  8. 含浸されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の結合体。
  9. pH-および/または温度-および/またはイオン濃度-感受性物質を含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の結合体。
  10. 水に浮遊しうることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載結合体。
  11. 繊維製品の浄化、ケア、コンディショニングおよび/または後処理のための成分を含有し、繊維製品のケア、コンディショニングおよび/または後処理のための成分が、好ましくはコア中に、特にコア中のみに存在することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の結合体。
  12. 食器、ガラス、刃物などの浄化および/またはケアのための成分を含有することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の結合体。
  13. 好ましくはコア中に、1つまたはそれ以上の皮膚ケアおよび/または皮膚保護および/または皮膚治癒活性物質を含有することを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の結合体。
  14. コア粒子の直径d50が0.05〜5mmの範囲内であることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の結合体。
  15. コア周囲粒子が、コア粒子の粒子直径d50の最大で1/12である粒子直径d50を有することを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の結合体。
  16. コア粒子が、コア-シェル結合体を形成する固体の50重量%未満、好ましくは45重量%未満、有利には40重量%未満、より有利には15〜35重量%、特に20〜30重量%を構成することを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の結合体。
  17. コア周囲粒子が、コア-シェル結合体を形成する固体の50重量%以上、好ましくは55重量%以上、より有利には60重量%以上、さらに有利には65〜85重量%、特に70〜80重量%を構成することを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の結合体。
  18. コア周囲粒子が極めて実質的に均一な粒度を有し、コア周囲粒子の粒度分布が、有利にはコア周囲粒子のd50/d90比が、好ましくは少なくとも0.5、より有利には少なくとも0.6、特に少なくとも0.75であるような分布であることを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載の結合体。
  19. コア-シェル結合体のコア、コア周囲粒子および/または被覆が、洗浄および/または浄化組成物の領域からの成分を含有することを特徴とする請求項1〜18のいずれかに記載の結合体。
  20. コア粒子および/またはコア周囲粒子が、塔粉末生成物および/または非塔技術由来の(粗)生成物から得られ、好ましくは、ドラム、パン、ミキサーまたは流動床造粒機における造粒から得られることを特徴とする請求項1〜19のいずれかに記載の結合体。
  21. 少なくとも0.79、好ましくは少なくとも0.81、有利には少なくとも0.83、より有利には少なくとも0.85、特に少なくとも0.87の平均形状係数を本質的に有することを特徴とする請求項1〜20のいずれかに記載の結合体。
  22. 50/d90比が少なくとも0.50、好ましくは少なくとも0.6、有利には少なくとも0.75、より有利には少なくとも0.80である非常に均一な粒度分布で本質的に存在することを特徴とする請求項1〜21のいずれかに記載の結合体。
  23. コア粒子および/またはコア周囲粒子が、それぞれ単一成分および/または複数成分の形態にあることを特徴とする請求項1〜22のいずれかに記載の結合体。
  24. コア-シェル結合体のコアが、圧縮法によって、例えば湿潤造粒(好ましくは機械的エネルギーの同時圧縮投入を伴う)、溶融凝集、噴霧乾燥、噴霧凝集(流動床中、特に回転流動床中)、ローラー圧縮、特に押出および関連の圧縮法によって、それぞれ個々のコアに形状が導入されることを要して製造されることを特徴とする請求項1〜23のいずれかに記載の結合体。
  25. コア-シェル結合体のコアが、多数の比較的小さい粒子から、特に、好ましくは冷水中であっても可溶性であるバインダーを追加で使用して形成されることを特徴とする請求項1〜24のいずれかに記載の結合体。
  26. コア-シェル結合体のコアが、通常の洗浄および浄化組成物の水溶性および/または超微細分散水不溶性の無機および/または有機成分、例えば、繊維製品洗浄組成物のビルダーおよび/または補助ビルダー、アルカリ化剤、過酸化水素に基づく熱安定性漂白剤、例えば過ホウ酸塩化合物によって主に形成され、さらに、有機起源の成分、例えば少なくとも実質的にゲル化がない可溶性界面活性剤化合物、特に対応する陰イオン性界面活性剤および/または非イオン性界面活性剤、補助ビルダー、増白剤などを、好ましくは少量で、コアの構成成分とすることもできることを特徴とする請求項1〜25のいずれかに記載の結合体。
  27. コア周囲粒子が、複数のシェルの形態でコアに適用されることを特徴とする請求項1〜26のいずれかに記載の結合体。
  28. コア-シェル結合体が複数の被覆を有することを特徴とする請求項1〜27のいずれかに記載の結合体。
  29. 以下の要素を含むことを特徴とする請求項1〜28のいずれかに記載の結合体:
    (a)疎水性被覆、
    (b)親水性被覆、
    (c)親水性結合シェル、
    (d)疎水性結合シェル、
    (e)疎水性含浸コア、
    (f)親水性含浸コア、
    (g)疎水性含浸コア-シェル結合体、
    (h)親水性含浸コア-シェル結合体、
    (i)疎水性含浸コアおよび疎水性被覆、
    (j)疎水性含浸コアおよび親水性被覆、
    (k)疎水性含浸コアおよび疎水性結合シェル、
    (l)疎水性含浸コアおよび親水性結合シェル、
    (m)親水性含浸コアおよび疎水性被覆、
    (n)親水性含浸コアおよび親水性被覆、
    (o)親水性含浸コアおよび親水性被覆、
    (p)親水性含浸コアおよび疎水性結合シェル、
    (q)親水性含浸コアおよび疎水性結合シェル、
    (r)疎水性含浸コア-シェル結合体および疎水性被覆、
    (s)疎水性含浸コア-シェル結合体および親水性被覆、
    (t)疎水性含浸コア-シェル結合体および疎水性結合シェル、
    (u)疎水性含浸コア-シェル結合体および親水性結合シェル、
    (v)親水性含浸コア-シェル結合体および疎水性結合シェル、
    (w)親水性含浸コア-シェル結合体および親水性結合シェル、
    (x)疎水性被覆および疎水性結合シェル、
    (y)疎水性被覆および親水性結合シェル、
    (z)親水性被覆および疎水性結合シェル、
    (aa)親水性被覆および親水性結合シェル、
    (bb)疎水性含浸コア、疎水性被覆および疎水性結合シェル、
    (cc)疎水性含浸コア、疎水性被覆および親水性結合シェル、
    (dd)疎水性含浸コア、親水性被覆および疎水性結合シェル、
    (ee)親水性含浸コア、疎水性被覆および疎水性結合シェル、
    (ff)親水性含浸コア、親水性被覆および疎水性結合シェル、
    (gg)親水性含浸コア、疎水性被覆および親水性結合シェル、
    (hh)疎水性含浸コア、親水性被覆および親水性結合シェル、
    (ii)親水性含浸コア、親水性被覆および親水性結合シェル、
    (jj)疎水性含浸コア-シェル結合体、疎水性被覆および疎水性結合シェル、
    (kk)疎水性含浸コア-シェル結合体、疎水性被覆および親水性結合シェル、
    (ll)疎水性含浸コア-シェル結合体、親水性被覆および疎水性結合シェル、
    (mm)親水性含浸コア-シェル結合体、疎水性被覆および疎水性結合シェル、
    (nn)親水性含浸コア-シェル結合体、親水性被覆および疎水性結合シェル、
    (oo)親水性含浸コア-シェル結合体、疎水性被覆および親水性結合シェル、
    (pp)疎水性含浸コア-シェル結合体、親水性被覆および親水性結合シェル、および/または
    (qq)親水性含浸コア-シェル結合体、親水性被覆および親水性結合シェル。
  30. 存在する物質が、少なくとも3つの異なる相で、特に相の化学組成が異なる好ましくはコア、シェルおよび被覆の相で配置されている複数物質系である凝集物/顆粒。
  31. コア中に存在する成分が遅延して放出されることを特徴とする請求項1〜30のいずれかに記載の結合体。
  32. 酵素を含まないことを特徴とする請求項1〜31のいずれかに記載の結合体。
  33. 酵素を含むが、好ましくは被覆コア-シェル結合体の2つの相、特にシェルおよび被覆は酵素を全く含まず、第3の相、好ましくはコアが有利には酵素を含むことを特徴とする請求項1〜31のいずれかに記載の結合体。
  34. 酵素顆粒としての、好ましくは酵素不含のシェルおよび/または酵素不含の被覆を含む請求項33に記載の結合体の使用。
  35. 洗浄または浄化組成物としての、あるいは、洗浄または浄化組成物の成分としての、請求項1〜34のいずれかに記載の結合体の使用。
  36. 請求項1〜33のいずれかに記載の結合体を含んでなる造形物、好ましくはタブレット。
  37. 請求項1〜33のいずれかに記載の結合体を含んでなるパウチまたはバッグ。
  38. 請求項1〜33のいずれかに記載の結合体を含んでなる洗浄または浄化組成物。
  39. ケア成分を含有する請求項38に記載の洗浄組成物。
  40. 以下の成分を含有する請求項38に記載の浄化組成物、好ましくは食器洗剤:
    (a)浄化成分:これは、例えば界面活性剤、好ましくはアルカンスルホネート、アルキルエーテルスルフェート、アルキルポリグルコシドおよび/またはココアミドプロピルベタインなどを含有する;
    (b)濯ぎ助剤成分:これは、例えば非イオン性界面活性剤、好ましくは脂肪アルコールに基づく非イオン性界面活性剤を含有し、特に可溶化剤としての低級アルコールの添加および有利にはクエン酸の添加を伴う;
    (c)柔軟化成分:これは、例えば、ホスホン酸塩、ポリカルボン酸塩、グルコン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)および/またはケイ酸アルミニウム(ゼオライト)を含有する;
    (d)所望によりさらなる成分、好ましくは銀/ガラス保護成分など。
  41. 以下の事項を特徴とする請求項1〜33のいずれかに記載の被覆コア-シェル結合体の集合体:
    (a)被覆コア-シェル結合体のコアの大部分、好ましくは少なくとも75%、特に全部が、本質的に均一な形状、好ましくは実質的に球または楕円形状を有すること、または
    (b)被覆コア-シェル結合体のコアの大部分、好ましくは少なくとも75%、特に全部が、不均一な形状を有すること、または
    (c)本質的に均一および不均一な形状のコアの混合物が、好ましくは200:1〜1:200の比で存在すること。
  42. 以下の事項を特徴とする請求項1〜33のいずれかに記載の被覆コア-シェル結合体の集合体:
    (a)コアの大部分、好ましくは少なくとも75%、特にコアの全部が、比較的均一な粒度を有すること、または
    (b)コアの大部分、好ましくは少なくとも75%、特にコアの全部が、比較的不均一な粒度を有すること、または
    (c)非常に均一な粒度のコアと非常に不均一な粒度のコアの混合物が、好ましくは200:1〜1:200の比で存在すること。
  43. 以下の事項を特徴とする請求項1〜33のいずれかに記載の被覆コア-シェル結合体の集合体:
    (a)コアの大部分、好ましくは少なくとも75%、特にコアの全部が、比較的均一な密度を有すること、または
    (b)コアの大部分、好ましくは少なくとも75%、特にコアの全部が、比較的異なる密度を有すること、または
    (c)非常に均一な密度のコアと非常に不均一な密度のコアの混合物が、好ましくは200:1〜1:200の比で存在すること。
  44. 以下の事項を特徴とする請求項1〜33のいずれかに記載の被覆コア-シェル結合体の集合体:
    (a)コアの大部分、好ましくは少なくとも75%、特にコアの全部が、比較的均一な構造を有すること、即ち、例えば、単一粒子、押出物または凝集物などであること、または
    (b)コアの大部分、好ましくは少なくとも75%、特にコアの全部が、比較的異なる構造を有すること、即ち、押出物、凝集物、単一粒子などとして存在すること、または
    (c)非常に均一な構造のコアと非常に不均一な構造のコアの混合物が、好ましくは200:1〜1:200の比で存在すること。
  45. 以下の事項を特徴とする請求項1〜33のいずれかに記載の被覆コア-シェル結合体の集合体:
    (a)コアの大部分、好ましくは少なくとも75%、特にコアの全部が、集合体を基準に、比較的均一な化学組成を有すること、または
    (b)コアの大部分、好ましくは少なくとも75%、特にコアの全部が、集合体を基準に、比較的不均一な化学組成を有すること、または
    (c)非常に均一な化学組成のコアと非常に不均一な化学組成のコアの混合物が、集合体を基準に、好ましくは200:1〜1:200の比で存在すること。
  46. 集合体のコアのそれぞれが、個々の物体として、その中に存在する少なくとも1つ(好ましくは1つおよび同一)の活性物質(例えば界面活性剤またはビルダーなど)の均一な分布を有し、そして、同一の被覆コア-シェル結合体によって形成される集合体において、
    (α)同様に、集合体全体にわたって該活性物質の均一な分布が存在するか、または
    (β)集合体全体にわたって該活性物質の不均一な分布が存在する、
    ことを特徴とする請求項1〜33のいずれかに記載の被覆コア-シェル結合体の集合体。
  47. 集合体のコアのそれぞれが、個々の物体として、その中に存在する少なくとも1つ(好ましくは1つおよび同一)の活性物質(例えば界面活性剤またはビルダーなど)の不均一な分布を有し(即ち、粒子全体にわたって活性物質の濃度勾配を有し)、そして、同一の被覆コア-シェル結合体によって形成される集合体において、
    (χ)同様に、集合体全体にわたって該活性物質の不均一な分布が存在するか、または
    (δ)集合体全体にわたって該活性物質の均一な分布が存在する、
    ことを特徴とする請求項1〜33のいずれかに記載の被覆コア-シェル結合体の集合体。
  48. 集合体のコアのそれぞれが、個々の物体として、均一な質量分布を有し(即ち、個々のコアにおいて密度勾配が存在せず)、そして、同一の被覆コア-シェル結合体によって形成される集合体において、
    (ε)同様に、集合体全体にわたって均一な質量分布が存在する(即ち、集合体全体にわたって密度勾配が存在せず、従って、集合体を形成する全粒子が同一密度を有する)か、または
    (φ)集合体全体にわたって不均一な質量分布が存在する(即ち、集合体全体にわたって密度勾配が存在し、従って、集合体を形成する粒子が同一密度を有さない)、
    ことを特徴とする請求項1〜33のいずれかに記載の被覆コア-シェル結合体の集合体。
  49. 集合体のコアのそれぞれが、個々の物体として、不均一な質量分布を有し(即ち、個々のコアにおいてそれぞれ密度勾配が存在し)、そして、同一の被覆コア-シェル結合体によって形成される集合体において、
    (γ)同様に、集合体全体にわたって不均一な質量分布が存在する(即ち、集合体全体にわたって密度勾配が存在し、従って、集合体を形成する粒子の全てが同一密度を有さない)か、または
    (η)集合体全体にわたって均一な質量分布が存在する(即ち、集合体全体にわたって密度勾配が存在せず、従って、集合体を形成する粒子が同一密度を有する)、
    ことを特徴とする請求項1〜33のいずれかに記載の被覆コア-シェル結合体の集合体。
  50. コア-シェル結合体の製造方法であって、ミキサー/造粒機において、最初に粒状蓄積物(「初期導入用粒子」)を導入し、これを造粒助剤およびさらなる粒状蓄積物(「追加用粒子」)の添加により造粒/凝集させることによってコア-シェル結合体を得ること、該追加用粒子が、該初期導入用粒子の粒子直径d50の最大で1/10であって2μmよりも大きい粒子直径d50を有すること、少なくとも1つのさらなる被覆を、該コア-シェル結合体に外部適用することを特徴とする方法。
  51. 初期導入用粒子が、極めて実質的に均一な粒度を有することを特徴とする請求項50に記載の方法。
  52. コア粒子が、コア-シェル結合体を形成する固体の75重量%未満を構成し、追加用粒子が、その25重量%以上を構成することを特徴とする請求項50または51に記載の方法。
  53. 被覆が脂質を含んでなることを特徴とする請求項50〜52のいずれかに記載の方法。
  54. 被覆が非イオン性界面活性剤を含んでなることを特徴とする請求項50〜53のいずれかに記載の方法。
  55. 被覆が顔料を含んでなることを特徴とする請求項50〜54のいずれかに記載の方法。
  56. 初期導入用粒子および/または追加用粒子が含浸されていることを特徴とする請求項50〜55のいずれかに記載の方法。
  57. 得られたコア-シェル結合体を、被覆前に含浸させることを特徴とする請求項50〜56のいずれかに記載の方法。
  58. 被覆コア-シェル結合体が、pH-および/または温度-および/またはイオン濃度-感受性物質の追加使用を伴って供されることを特徴とする請求項50〜57のいずれかに記載の方法。
  59. 被覆コア-シェル結合体が、繊維製品のケア、コンディショニングおよび/または後処理のための成分の追加使用を伴って供されることを特徴とする請求項50〜58のいずれかに記載の方法。
  60. 造粒/凝集を、室温で冷水中に既に可溶性および/または分散性である固体の有機および/または無機バインダーの(追加)使用と共に行うことを特徴とする請求項50〜59のいずれかに記載の方法。
  61. 造粒/凝集を、好ましくは、45℃以上、好ましくは少なくとも60℃、特に少なくとも75℃の軟化点および/または融点を有する皮膜形成有機成分の(追加)使用と共に、さらに助剤、例えば分散剤および/または可溶化剤を用いて行うことを特徴とする請求項50〜60のいずれかに記載の方法。
  62. 造粒/凝集を、合成、半合成および/または天然起源の水溶性および/または水分散性のオリゴマーおよび/またはポリマー化合物の(追加)使用と共に行うことを特徴とする請求項50〜61のいずれかに記載の方法。
  63. 繊維製品洗浄組成物の領域からの助剤および/または少なくとも部分的に価値ある物質である造粒助剤を使用することを特徴とする請求項50〜62のいずれかに記載の方法。
  64. 使用するコア材料が、高圧(好ましくは200バールまで、特に15〜150バールの範囲内の圧力)の作用下での複数成分混合物の押出と、その後の特にストランド形態にある押出物の造粒および好ましくは丸みつけによって、あるいは、初期混合物において比較的微細に分割された形態で存在する複数成分混合物の少なくとも0.5mm、好ましくは少なくとも0.6mm、特に0.8mm以上の適当な粒度への圧縮(堅固に付着する層を得るための凝集/造粒による;所望により水溶性バインダーの追加使用を伴う)によって製造された複数成分支持コアであることを特徴とする請求項50〜63のいずれかに記載の方法。
  65. 追加用粒子を、少なくとも1分間にわたって添加することを特徴とする請求項50〜64のいずれかに記載の方法。
  66. 初期導入用粒子の直径d50が0.055〜5mmの範囲内にあることを特徴とする請求項50〜65のいずれかに記載の方法。
  67. 初期導入用粒子の粒度分布が、初期導入用粒子のd50/d90比が、本質的に少なくとも0.5、好ましくは少なくとも0.6、有利には少なくとも0.75、特に少なくとも0.8であるような分布であることを特徴とする請求項50〜66のいずれかに記載の方法。
  68. 造粒助剤が造粒フォームであることを特徴とする請求項50〜67のいずれかに記載の方法。
  69. 追加用粒子が、初期導入用粒子の粒子直径d50の最大で1/12、好ましくは最大で1/14、有利には最大で1/16、より有利には最大で1/18、より有利には最大で1/20、さらに有利には最大で1/22、極めて有利には最大で1/24、特に最大で1/26である粒子直径d50を有することを特徴とする請求項50〜68のいずれかに記載の方法。
  70. 初期導入用粒子が、造粒操作に関与する固体の50重量%未満、好ましくは45重量%未満、有利には40重量%未満、より有利には15〜35重量%、特に20〜30重量%を構成することを特徴とする請求項50〜69のいずれかに記載の方法。
  71. 追加用粒子が、造粒操作に関与する固体の50重量%以上、好ましくは55重量%以上、より有利には60重量%以上、さらに有利には65〜85重量%、特に70〜80重量%を構成することを特徴とする請求項50〜70のいずれかに記載の方法。
  72. ベース材料、好ましくは単一のベース材料をふるい分けし、該ベース材料からふるい分けした粗い材料および微細な材料を粉砕することによって追加用粒子を得、こうして粒度に要求される基準を満たすことによって、初期導入用粒子および追加用粒子を得ることを特徴とする請求項50〜71のいずれかに記載の方法。
  73. 追加用粒子および造粒助剤を、少なくとも2分間、有利には少なくとも3分間、より有利には少なくとも4分間、さらに有利には少なくとも5分間、極めて有利には少なくとも6分間にわたって添加し、好ましくは添加時間が、50分間、有利には40分間、より有利には30分間、さらに有利には20分間、特に16分間を超えないように、造粒操作を行うことを特徴とする請求項50〜72のいずれかに記載の方法。
  74. 顆粒を、さらなる工程において、好ましくは流動床において乾燥および/または冷却し、有利にはこの工程の前または後にパウダリングすることを特徴とする請求項50〜73のいずれかに記載の方法。
  75. ミキサー/造粒機の比生産量が、5kW/m3未満、好ましくは3kW/m3未満、特に1.5kW/m3未満であることを特徴とする請求項50〜74のいずれかに記載の方法。
  76. 追加用粒子が極めて実質的に均一な粒度を有し、追加用粒子の粒度分布が、有利には追加用粒子のd50/d90比が、好ましくは少なくとも0.5、さらに有利には少なくとも0.6、特に少なくとも0.75であるような分布であることを特徴とする請求項50〜75のいずれかに記載の方法。
  77. 得られた顆粒を、好ましくは乾燥後に、ふるい分けおよび/またはふるい掛けして、所望の分画を、大き過ぎるものおよび微細なものから除き、次いで、この大き過ぎるものおよび微細なものを、
    (a)粉砕過程にかけて、これらの粒子が、粉砕後に、初期導入用粒子の粒子直径d50の最大で1/10である粒子直径d50を有するようにし;次いで
    (b)これらの粒子を、追加用粒子としてミキサー/造粒機に戻す;
    ことを特徴とする請求項50〜76のいずれかに記載の方法。
  78. 以下の工程を特徴とする請求項50〜77のいずれかに記載の方法:
    (a)ふるい分け操作を行って、少なくとも1つの粒状蓄積物Iにおいて、実質的に均一な粒度を有する粒状蓄積物(初期導入用粒子)を、大き過ぎるものおよび微細なものから除く工程;
    (b)粒状蓄積物Iから分離した大き過ぎるものおよび微細なものを、初期導入用粒子の粒子直径d50の少なくとも1/10またはそれ以下に粉砕して、好ましくはすりつぶして、「追加用粒子」を得る工程;
    (c)所望により、少なくとも1つの粒状蓄積物IIを、好ましくは工程(b)におけると同じ粉砕装置において、初期導入用粒子の粒子直径d50の少なくとも1/10またはそれ以下に粉砕して、好ましくはすりつぶして、「追加用粒子」を得る工程;
    (d)初期導入用粒子[工程(a)由来]を、追加用粒子[工程(b)および所望により工程(c)由来]および造粒助剤の添加により、ミキサー/造粒機中で造粒/凝集させる工程;
    (e)所望により、顆粒/凝集物を流動床において乾燥および/または冷却する工程;
    (f)所望の分画を、大き過ぎるものおよび微細なものから、ふるい分けおよび/またはふるい掛けによって除く工程;
    (g)大き過ぎるものおよび微細なもの[工程(f)由来]を、粉砕デバイス、好ましくはミルに移し、これらの粒子を、初期導入用粒子の粒子直径d50の最大で1/10である粒子直径d50に粉砕する、好ましくはすりつぶす工程;
    (h)粉砕した粒子[工程(g)由来]を、追加用粒子としてミキサー/造粒機中にリサイクルする工程;
    (i)所望の分画を被覆する工程。
  79. 初期導入用粒子、追加用粒子および/または造粒助剤が、洗浄および/または浄化組成物の領域からの成分を含有することを特徴とする請求項50〜78のいずれかに記載の方法。
  80. 初期導入用粒子および/または追加用粒子が、塔粉末生成物および/または非塔技術由来の(粗)生成物から得られ、好ましくは、ドラム、パン、ミキサーおよび流動床造粒機における造粒から得られることを特徴とする請求項50〜79のいずれかに記載の方法。
  81. 得られた被覆顆粒(方法の最終生成物として)が、本質的に、少なくとも0.79、好ましくは少なくとも0.81、有利には少なくとも0.83、より有利には少なくとも0.85、特に少なくとも0.87の平均形状係数を有することを特徴とする請求項50〜80のいずれかに記載の方法。
  82. 得られた顆粒(方法の最終生成物)が、本質的に非常に均一な粒度分布で存在し、d50/d90比が、少なくとも0.50、好ましくは少なくとも0.6、有利には少なくとも0.75、より有利には少なくとも0.80であることを特徴とする請求項50〜81のいずれかに記載の方法。
  83. 洗浄および浄化組成物の領域からの粉末のおよび/または微細な複数成分混合物を、被覆が供されたコア-シェル結合体に変換するための、請求項50〜82のいずれかに記載の方法の使用。
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