JP2005154648A - 粒状洗剤組成物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 容器回転式円筒型混合機内で粒状洗剤ベース粉末に液体原料を噴霧して、ダマ状物の発生がなく、多量の液体原料を噴霧することができる粒状洗剤組成物の製造方法の提供。
【解決手段】 粒状洗剤ベース粉末を投入した容器回転式円筒型混合機を回転させて流動化させた粒状洗剤ベース粉末物に対し液体原料を所定の噴霧パターンで噴霧する液体原料噴霧工程を少なくとも含み、前記流動化状態の粒状洗剤ベース粉末物が回転方向に沿って広がった領域における上端から2/3以内の範囲に液体原料を噴霧することを特徴とする粒状洗剤組成物の製造方法である。該液体原料の噴霧パターンが楕円形乃至は長方形であり、かつ該噴霧パターンにおける縦方向の長さに対する横方向の長さの比が1.2以上である態様が好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、容器回転式円筒型混合機を用いた効率の良い粒状洗剤組成物の製造方法に関する。
従来より、粒状洗剤ベース粉末に液体原料を添加して粒状洗剤を製造する方法としては、容器回転式円筒型混合機内で比較的弱い剪断力で粒状洗剤ベース粉末と液体原料を混合する方法が提案されている(例えば、特許文献1〜4参照)。この製造方法では、粒状洗剤ベース粉末と液体原料との混合比とが重要であり、液体原料の比率が大きくなるほど、相対的に噴霧密度も大きくなり、容器回転式円筒型混合機の壁面に付着したり、液体原料が凝集したダマ状物が発生して連続的な製造が困難になるという問題がある。
前記問題点の原因としては、以下の2つが考えられる。
(i)流動化状態の粒状洗剤ベース粉末の一部分に多くの液体原料が噴霧されてしまい、該余分な液体原料を核としてダマ状物が発生する。
(ii)流動化状態の粒状洗剤ベース粉末物に噴霧された液状原料が分散する前に壁面に衝突し付着したり、剥がれによりダマ状物が発生する。
したがって、現在までのところ、容器回転式円筒型混合機を用いた粒状洗剤の製造方法では、装置壁面への付着や液体原料が凝集したダマ状物が発生して連続的な製造を行うことは困難であり、その速やかな解決が望まれているのが現状である。
再公表WO95−26394号公報 特表平8−500631号公報 特開2000−073099号公報 特開2003−105397号公報
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、容器回転式円筒型混合機を用い、流動化状態の粒状洗剤ベース粉末物に噴霧した液状原料が分散する前に壁面に衝突して付着したり、ダマ状物が発生することを防止でき、多量の液体原料の連続噴霧が可能となる粒状洗剤組成物の製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、以下の知見を得た。即ち、一般的に使用される円形のノズルを使用して容器回転式円筒型混合機内で流動化状態の粒状洗剤ベース粉末物に対し液体原料を噴霧すると、図3(B)に示すホローコーン(円形)の噴霧パターンが得られる。この際、図3(A)に示すように、流動化状態の粒状洗剤ベース粉末物の表面では粉体が上から下方向に流れることになり、流動化状態の粒状洗剤ベース粉末物表面の下部にあたる液体原料は短い距離で、分散される前に装置壁面にぶつかり液体原料の分散が不十分となるため、装置壁面に付着したり、ダマ状物が発生する原因となることを知見した。
本発明は、本発明者らの前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 粒状洗剤ベース粉末を投入した容器回転式円筒型混合機を回転させて流動化させた粒状洗剤ベース粉末物に対し液体原料を所定の噴霧パターンで噴霧する液体原料噴霧工程を少なくとも含み、前記流動化状態の粒状洗剤ベース粉末物が回転方向に沿って広がった領域における上端から2/3以内の範囲に液体原料を噴霧することを特徴とする粒状洗剤組成物の製造方法である。
<2> 流動化状態の粒状洗剤ベース粉末物が回転方向に沿って広がった領域における上端から1/2以内の範囲に液体原料を噴霧する前記<1>に記載の粒状洗剤組成物の製造方法である。
<3> 液体原料の噴霧パターンが略楕円形乃至は略長方形であり、かつ該噴霧パターンにおける縦方向の長さに対する横方向の長さの比が1.2以上である前記<1>から<2>のいずれかに記載の粒状洗剤組成物の製造方法である。
<4> 噴霧密度が60kg/(min・m)以下である前記<1>から<3>のいずれかに記載の粒状洗剤組成物の製造方法である。
<5> 下記数式(1)で表されるフルード数(Fr)が、0.01〜0.80である前記<1>から<4>のいずれかに記載の粒状洗剤組成物の製造方法である。
Fr=V/(R×g) ・・・(1)
ただし、前記数式(1)中、Vは、容器回転式円筒型混合機における最外周の周速(m/s)を表す。Rは、容器回転式円筒型混合機における最外周の回転中心からの半径(m)を表す。gは、重力加速度(m/s)を表す。
<6> 液体原料が、アニオン活性剤及びその酸前駆体、ノニオン活性剤、水溶性高分子及びこれらの水溶液並びに水から選択される少なくとも1種である前記<1>から<5>のいずれかに記載の粒状洗剤組成物の製造方法である。
<7> 液体原料と粒状洗剤組成物との質量比(液体原料/粒状洗剤組成物)が、1/10以下である前記<1>から<6>のいずれかに記載の粒状洗剤組成物の製造方法である。
<8> 容器回転式円筒型混合機内に粒状洗剤ベース粉末を投入と同時に粉体コーティング剤を投入する前記<1>から<7>のいずれかに記載の粒状洗剤組成物の製造方法である。
<9> 前記<1>から<8>のいずれかに記載の粒状洗剤組成物の製造方法により製造されたことを特徴とする粒状洗剤組成物である。
本発明によると、従来における諸問題を解決でき、流動化状態の粒状洗剤ベース粉末物に噴霧した液状原料が分散する前に容器回転式円筒型混合機の壁面に衝突して付着したり、ダマ状物が発生するのを防止することができ、多量の液体原料の連続噴霧が可能となり、高嵩密度の粒状洗剤組成物を効率よく製造することができる。
本発明の粒状洗剤組成物の製造方法は、液体原料噴霧工程を少なくとも含み、更に必要に応じて、スラリー調製工程、濃縮工程、捏和工程、粉砕工程などのその他の工程を有する。
−液体原料噴霧工程−
前記液体原料噴霧工程は、粒状洗剤ベース粉末を投入した容器回転式円筒型混合機を回転させて流動化させた粒状洗剤ベース粉末物に対し液体原料を所定の噴霧パターンで噴霧する工程である。
前記液体原料噴霧工程では、図1(A)に示すように、流動化状態の粒状洗剤ベース粉末物が回転方向に沿って広がった領域における上端から2/3以内の範囲に液体原料が噴霧されると、噴霧された液体原料が装置壁面にあたるまでに距離があるため、装置壁面に衝突するまでに混合が促進され、付着が防止でき、ダマ状物の発生が抑制できる。
従って、本発明においては、前記流動化状態の粒状洗剤ベース粉末物が回転方向に沿って広がった領域における上端から2/3以内の範囲に液体原料を噴霧することが必要であり、上端から1/2以内の範囲が好ましく、上端から1/3以内の範囲がより好ましい。
前記噴霧が、上端から2/3を超える(下端から1/3以内)と、粉体に噴霧された液体原料が分散される前に装置壁面に衝突してしまい、装置壁面に付着したり、ダマ状物が発生することがある。
また、前記液体原料噴霧工程では、図1(B)に示すように、前記液体原料の噴霧パターンが、略楕円形乃至は略長方形であり、かつ該噴霧パターンにおける縦方向の長さに対する横方向の長さの比が1.2以上であることが好ましい。これは、たとえ、流動化状態の粒状洗剤ベース粉末物が回転方向に沿って広がった領域における上端から2/3以内の範囲に噴霧しても、噴霧密度が高すぎればダマ状物の発生は抑制できない。そこで、縦方向の噴霧パターン長さが短く、かつ噴霧密度を下げるためには噴霧パターンの横方向の長さ(長軸の長さ、長さ方向長さ)が縦方向の長さ(短軸の長さ、幅方向長さ)より長い噴霧パターンのノズルを使用することが好ましい。
ここで、前記噴霧パターンとは、ノズルから垂直面に液体を噴霧した際、液体原料が当たった範囲の形状を意味する。
前記噴霧パターンは、ノズル吐出口からの距離により異なる。これは、ノズル吐出口からの距離が離れるほど、重力又は空気からの抵抗を受けて液滴の進行方向が直線でなくなるためである。
前記噴霧パターンにおける、(横方向の長さ)/(縦方向の長さ)の比は1.2以上が好ましく、1.4以上がより好ましく、2.0以上が更に好ましい。前記(横方向の長さ)/(縦方向の長さ)の比が1.2未満であると、噴霧パターンが円形に近くなり、下端から1/3以内の範囲に噴霧されるようになり、装置壁面に付着したり、ダマ状物が発生することがある。
ここで、前記噴霧パターンは、例えば、噴霧する対象とノズルとの距離を測定し、その距離における噴霧パターンを描いて、求めることができる。
前記噴霧パターンが上記の形状になる噴霧ノズルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、市販品として多くの種類を用いることができる。
前記噴霧ノズルとしては、例えば、ガスと液体を混合して噴霧する二流体ノズル、比較的高い圧力をかけて噴霧する加圧ノズル、などが挙げられる。
前記二流体ノズルとしては、例えば、BIMV、BIMV.Sシリーズ(いずれも株式会社いけうち製)、などが挙げられる。
前記加圧ノズルとしては、例えば、VV、VVP、VEシリーズ(いずれも株式会社いけうち製)、などが挙げられる。
前記噴霧密度とは、単位面積又は単位時間あたりに噴霧された液体原料の質量を意味する。前記噴霧密度は、60kg/(min・m)以下が好ましく、50kg/(min・m)以下がより好ましく、40kg/(min・m)以下が更に好ましい。
前記噴霧密度が、60kg/(min・m)を超えると、液体原料の凝集が発生し装置付着やダマ状物の発生が問題となることがあり、前記噴霧密度が小さいほど、装置付着やダマ状物の発生は抑制されることがある。
前記平均噴霧液滴径は、5〜1200μmが好ましく、5〜1000μmがより好ましい。前記平均噴霧液滴径が5μm未満であると、空気との抵抗により液滴が直進することが困難となり、所望の噴霧パターンを得るのが難しくなる。また、霧状で長時間浮遊する粒子も発生するため作業環境が悪くなることがある。一方、前記平均噴霧液滴径が1200μmを超えると、液滴径自体が大きすぎるため、それを核としてダマ状物が発生してしまうことがある。
ここで、前記平均噴霧液滴径は、例えば、レーザー式粒子径測定装置により測定することができる。該レーザー式粒子径測定装置としては、例えば、東日コンピュータアプリケーションズ株式会社製、LDSA−1400A、などが挙げられる。
−容器回転式円筒型混合機−
前記液体原料の噴霧は容器回転式円筒型混合機内で行われる。前記容器回転式円筒型混合機としては、回分式及び連続式いずれかに限定されるものではなく、混合機内のバッフル、枚数及び形状のいずれも特に限定されない。
本発明においては、以下の容器回転式円筒型混合機を好適に用いることができる。
<回分式装置>
(1)円筒型をした混合槽が回転することにより混合を行う形式のミキサーとしては、例えば、ロッキングミキサー(愛知電気商事株式会社製)、ドリアコーター(株式会社パウレック製)、ロータリー型混合機(明和工業株式会社製)、ドラムミキサー(杉山重工株式会社製)、などが挙げられる。
(2)二重円錐型をした混合槽が回転することにより混合を行う形式のミキサーとしては、例えば、W型混合機(セイシン企業株式会社製)、ダブルコーンミキサー(ASR株式会社製)、などが挙げられる。
<連続式装置>
(1)円筒型をした混合槽が回転することにより混合を行う形式のミキサーとしては、例えば、ロッキングミキサー(愛知電気商事株式会社製)、ドリアコーター(株式会社パウレック製)、などが挙げられる。
前記容器回転式円筒型混合機におけるフルード数(Fr)は、以下の式で表すことができる。
Fr=V/(R×g) ・・・(1)
ただし、前記数式(1)中、Vは、容器回転式円筒型混合機における最外周の周速(m/s)を表す。Rは、容器回転式円筒型混合機における最外周の回転中心からの半径(m)を表す。gは、重力加速度(m/s)を表す。
前記容器回転式円筒型混合機におけるフルード数(Fr)は、0.01〜0.80が好ましく、0.01〜0.70がより好ましく、0.02〜0.60が更に好ましく、0.01〜0.50が特に好ましい。
前記フルード数(Fr)が0.01未満であると、粒子の混合が進まないため、装置壁面に付着したり、ダマ状物が発生することがあり、0.80を超えると、遠心力で粒子が装置壁面に押しつけられるので同様に混合が進まなくなり問題が発生することがある。
また、前記容器回転式円筒型混合機10は、図2に示したように、出口側(排出側)に堰き5を設けて容器回転式円筒型混合機に傾斜を付けることが好ましい。この場合、出口側の堰き高さと容器回転式円筒型混合機の容器直径との比は(堰き高さ/容器直径)=1/3〜1/10程度が好ましい。このように傾斜角と堰き高さを調整することで混合機内の滞留量を調整することができる。
前記その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スラリー調製工程、濃縮工程、捏和工程、粉砕工程、などが挙げられ、これら工程は、通常の粒状洗剤組成物の製造方法と同様である。
ここで、本発明の粒状洗剤組成物の製造方法の一例について説明する。
図2に示すような、出口側に堰き5を設けた容器回転式円筒型混合機10を傾斜を付けて設置する。その後、容器回転式円筒型混合機を稼働させて、粒状洗剤ベース粉末を所定能力で投入する。出口より顆粒が排出したことを確認してから液体原料の噴霧を開始する。噴霧位置としては、容器回転式円筒型混合機の稼働中に内部の粒状洗剤ベース粉末物の存在位置を確認し、液体原料が直接装置壁面に当たらない位置であり、かつ図1(A)に示す流動化状態の粒状洗剤ベース粉末物が回転方向に沿って広がった領域における上端から2/3以内の範囲であり、好ましくは図1(B)に示す噴霧パターンで液体原料が噴霧されるようにする。
なお、粉体コーティング剤を添加する場合には、粒状洗剤ベース粉末と同時に所定能力で容器回転型混合機内に投入することが好ましい。
(粒状洗剤組成物)
本発明の粒状洗剤組成物は、本発明の粒状洗剤組成物の製造方法により製造され、液体原料と、洗浄ビルダー、粉体コーティング剤を含み、更に必要に応じてカチオン界面活性剤、両性界面活性剤等の界面活性剤、その他の洗剤成分を任意に配合することができる。
−液体原料−
前記液体原料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アニオン活性剤又はその酸前駆体、ノニオン活性剤、水溶性高分子又はこれらの水溶液、水、等が挙げられる。
前記アニオン活性剤又はその酸前駆体としては、例えば、下記構造式(1)で表されるα−スルホ脂肪酸アルキルエステル(酸前駆体)、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩(中和物)、炭素数8〜18のアルキル基を有する直鎖のアルキルベンゼンスルホン酸塩、などが挙げられる。
Figure 2005154648
前記構造式(1)中、Rは、炭素原子数が好ましくは8〜22、より好ましくは12〜18、更に好ましくは14〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基である。
は、炭素原子数が好ましくは1〜5、より好ましくは1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、などが挙げられる。
Mは、水素原子、アルカリ金属又はアンモニウムであり、アルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、などが挙げられる。
前記ノニオン活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸メチルエステルにエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドを付加した脂肪酸メチルエステルエトキシレート、などが挙げられる。
前記ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、炭素数が8〜40の飽和若しくは不飽和のエチレンオキサイド(EO)、プロピレンオキサイド(PO)又はブチレンオキサイド(BO)が好ましく、EO、POが単独又は混合して3〜35モル付加したものが好ましく、5〜30モル付加したものがより好ましい。
前記ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテルとしては、炭素数が8〜12のアルキル基又はアルケニル基のアルキルフェノールにエチレンオキサイド(EO)、プロピレンオキサイド(PO)又はブチレンオキサイド(BO)が好ましく、EO又はPOが単独であるいは混合して5〜25モル、好ましくは8〜20モル付加したものが好ましい。
前記脂肪酸メチルエステルにエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドを付加した脂肪酸メチルエステルエトキシレートとしては、平均炭素数が8〜40の飽和又は不飽和脂肪酸エステルにエチレンオキサイド(EO)、プロピレンオキサイド(PO)の平均付加モル数は5〜30が好ましい。
前記水溶性高分子としては、例えば、ポリエチレングリコール(質量平均分子量200〜20000)、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル(脂肪酸基の炭素数8〜22、エチレングリコールの重合度(エチレンオキシドの付加モル数)5〜25)、デカグリセリン脂肪酸エステル(脂肪酸基の炭素数8〜22)、ソルビタン脂肪酸エステル(脂肪酸残基の炭素数8〜22)、アクリル酸マレイン酸共重合体(平均分子量15,000〜100,000)、などが挙げられる。
前記液体原料は、ノズル噴霧するため微粒化させる必要があり、液体原料の粘度が高い場合には温度を上げたり、又は水等で希釈して微粒化が可能な状態まで減粘することが好ましい。
前記液体原料の噴霧量(添加量)は、質量比(液体原料/粒状洗剤組成物)で1/10以下が好ましく、1/13以下がより好ましく、1/15以下が更に好ましい。前記質量比(液体原料/粒状洗剤組成物)が1/10を超えると、液体原料の噴霧量が多すぎるため、ダマ状物の発生量、装置内付着が発生してしまうことがある。
−カチオン界面活性剤−
前記カチオン界面活性剤としては、従来から洗剤で使用されるものであれば、特に限定されることなく、各種のカチオン界面活性剤を使用することができる。カチオン界面活性剤としては、例えば、以下のものを挙げることができる。
(1)ジ長鎖アルキルジ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩[RN]・X
(ただし、式中、R及びRは、通常炭素数が12〜26、好ましくは14〜18のアルキル基を示す。R及びRは、通常炭素数が好ましくは1〜4、より好ましくは1〜2のアルキル基、ベンジル基、通常炭素数が好ましくは2〜4、より好ましくは2〜3のヒドロキシアルキル基、又はポリオキシアルキレン基を示す。Xは、ハロゲン原子、CHSO、CSO、1/2SO、OH、HSO、CHCO又はCH−C−SOを示す。)
前記ジ長鎖アルキルジ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩としては、例えば、ジステアリルジメチルアンモニウム塩、ジ水添牛脂アルキルジメチルアンモニウム塩、ジ水添牛脂アルキルベンゼンメチルアンモニウム塩、ジステアリルメチルベンジルアンモニウム塩、ジステアリルメチルヒドロキシエチルアンモニウム塩、ジステアリルメチルヒドロキシプロピルアンモニウム塩、ジステアリルジヒドロキシエチルアンモニウム塩、ジオレイルジメチルアンモニウム塩、ジココナッツアルキルジメチルアンモニウム塩などが挙げられる。また、Xであるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
(2)モノ長鎖アルキルトリ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩[RN]・X(ただし、式中、Rは、通常、炭素数が好ましくは12〜26、より好ましくは14〜18のアルキル基を示す。R、R及びRは、通常、炭素数が好ましくは1〜4、より好ましくは1〜2のアルキル基、ベンジル基、通常炭素数が好ましくは2〜4、より好ましくは2〜3のヒドロキシアルキル基、又はポリオキシアルキレン基を示す。Xは、ハロゲン原子、CHSO、CSO、1/2SO、OH、HSO、CHCO又はCH−C−SOを示す。)
前記モノ長鎖アルキルトリ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩としては、例えば、ラウリルトリメチルアンモニウム塩、ステアリルトリメチルアンモニウム塩、水添牛脂アルキルトリメチルアンモニウム塩、水添牛脂アルキルベンゼンジメチルアンモニウム塩、ステアリルジメチルベンジルアンモニウム塩、ステアリルジメチルヒドロキシエチルアンモニウム塩、ステアリルジメチルヒドロキシプロピルアンモニウム塩、ステアリルトリヒドロキシエチルアンモニウム塩、オレイルトリメチルアンモニウム塩、ココナッツアルキルトリメチルアンモニウム塩、などが挙げられる。また、Xであるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
(3)テトラ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩[RN]・X
(ただし、式中、R、R、R及びRは、通常、炭素数が1〜4、好ましくは1〜3のアルキル基、ベンジル基、通常、炭素数が好ましくは2〜4、より好ましくは2〜3のヒドロキシアルキル基、又はポリオキシアルキレン基を示す。Xは、ハロゲン原子、CHSO、CSO、1/2SO、OH、HSO、CHCO又はCH−C−SOを示す。)
前記テトラ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩としては、例えば、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムヒドロキサイドテトラブチルアンモニウムハイドロゲンサルフェート、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムハイドロキサイド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリブチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド、トリメチルフェニルアンモニウムクロライド、などが挙げられる。また、Xであるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
(4)トリ長鎖アルキルモノ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩[RN]・X(ただし、式中、R、R及びRは、通常、炭素数が好ましくは12〜26、より好ましくは14〜18のアルキル基を示す。Rは、通常、炭素数が好ましくは1〜4、より好ましくは1〜2のアルキル基、ベンジル基、通常、炭素数が好ましくは2〜4、より好ましくは2〜3のヒドロキシアルキル基又はポリオキシアルキレン基を示す。Xは、ハロゲン原子、CHSO、CSO、1/2SO、OH、HSO、CHCO又はCH−C−SOを示す。)
前記トリ長鎖アルキルモノ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩としては、例えば、トリラウリルメチルアンモニウムクロライド、トリステアリルメチルアンモニウムクロライドトリオレイルメチルアンモニウムクロライド、トリココナッツアルキルメチルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。また、Xであるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
−両性界面活性剤−
前記両性界面活性剤としては、従来から洗剤において使用されるものであれば、特に限定されることなく、各種の両性界面活性剤を使用することができる。両性界面活性剤としては、例えば、以下のものを挙げることができる。
(1)ベタイン類としては、例えば、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ステアリン酸アミドエチルベタイン、カルボベタイン、スルホベタイン、などが挙げられる。
(2)イミダゾリン誘導体類としては、例えば、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、などが挙げられる。
(3)リン酸塩型レシチン(ホスファチジルコリン等)、などが挙げられる。
以上の界面活性剤の配合量は、粒状洗剤組成物中に、5〜50質量%が好ましく、10〜45質量%がより好ましく、15〜40質量%が更に好ましい。
−洗浄ビルダー−
前記洗浄ビルダーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水道水中のアルカリ土類金属イオン(Ca2+、Mg2+)を補足するためのキレートビルダー(金属イオン封鎖剤)、アルカリ緩衝能を有するアルカリビルダー、中性ビルダー、及びそれらの混合物を使用することができ、無機物又は有機物を問わない。
前記キレートビルダーとしては、以下の(1)〜(3)の各種のものを用いることができる。
(1)アルミノケイ酸塩としては、例えば、A型ゼオライト、P型ゼオライト、X型ゼオライト、非晶質ゼオライトなどが挙げられる。
(2)縮合リン酸塩としては、例えば、トリポリリン酸のアルカリ金属塩、ピロリン酸のアルカリ金属塩などが挙げられる。
(3)有機ビルダーとしては、例えば、クエン酸のアルカリ金属塩、エチレンジアミン四酢酸のアルカリ金属塩(EDTA)、ニトリロ三酢酸のアルカリ金属塩(NTA)、ポリアクリル酸のアルカリ金属、アクリル酸と無水マレイン酸の共重合物のアルカリ金属塩、ポリアセタールカルボキシレート、ヒドロキシイミノジコハク酸のアルカリ金属塩などが挙げられる。
前記アルカリビルダーとしては、以下の(1)〜(2)の各種のものを用いることができる。
(1)アルカリ金属炭酸塩としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウムカリウムなどが挙げられる。
(2)アルカリ金属珪酸塩としては、例えば、珪酸ナトリウム(水ガラス)、層状珪酸ナトリウムなどが挙げられる。
前記中性ビルダーとしては、以下の(1)〜(2)の各種のものを用いることができる。
(1)硫酸塩としては、例えば、硫酸ナトリウム、硫酸カリウムなどが挙げられる。
(2)塩化物としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどが挙げられる。
以上の洗浄ビルダーの配合量は、粒状洗剤組成物中に、10〜50質量%が好ましく、12〜45質量%がより好ましく、15〜40質量%が更に好ましい。
−粉体コーティング剤−
前記粉体コーティング剤としては、吸油能の高い無機粉体を容器回転型混合機内及びその前工程の少なくともいずれかで粒状洗剤組成物にコーティングすることが好適である。この操作により、噴霧された液体原料が吸油性の粉体コーティング剤に含浸されるため、多量の液体原料の噴霧が可能となる。
前記粉体コーティング剤としては、例えば、A型ゼオライト、P型ゼオライト、非晶質アルミノ珪酸塩、非晶質珪酸、酸化珪素、非晶質珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、スピネル、コーデイエライト、ムライト、澱粉分解質、等が挙げられる。
前記粉体コーティング剤の添加量は、質量比(粉体コーティング剤/粒状洗剤組成物)で1/200〜1/5が好ましく、1/200〜1/7がより好ましく、1/200〜1/10が更に好ましい。
前記その他の成分としては、通常洗剤原料に配合されている任意成分であれば、特に制限はなく、目的に応じて各種のものを併用することができ、例えば、再汚染防止剤、柔軟剤、還元剤、漂白剤、漂白活性化剤、蛍光増白剤、香料、酵素、色素、抑泡剤、酸化防止剤、光活性化漂白剤、などが挙げられる。前記その他の成分は形態が粉体の場合は容器回転型混合機内で粉体混合をする。液体の場合は別途噴霧ノズルを追加してもよいし、液体原料に混合し噴霧してもよい。
(1)再汚染防止剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、などが挙げられる。
(2)粘度調整剤としては、例えば、パラトルエンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、尿素、などが挙げられる。
(3)柔軟剤としては、例えば、第4級アンモニウム塩、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト等のスメクタイト鉱物、などが挙げられる。
(4)還元剤としては、例えば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、などが挙げられる。
(5)漂白剤としては、例えば、過炭酸ナトリウム、過硼酸ナトリウム、硫酸ナトリウム過酸化水素付加体、などが挙げられる。
(6)漂白活性化剤としては、例えば、エチレンジアミンテトラアセテート、オクタノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムや、デカノイルオキシベンゼンカルボン酸、などが挙げられる。
(7)蛍光増白剤としては、例えば、4,4'−ビス−(2−スルホスチリル)−ビフェニル塩、4,4'−ビス−(4−クロロ−3−スルホスチリル)−ビフェニル塩、2−(スチリルフェニル)ナフトチアゾール誘導体、4,4'−ビス(トリアゾール−2−イル)スチルベン誘導体、ビス(トリアジニルアミノ)スチルベンジスルホン酸誘導体、などが挙げられる。
(8)香料としては、例えば、炭素数10〜15のアルコール、炭素数7〜10の芳香族アルコール、炭素数8〜17のギ酸エステル又は酢酸エステル、炭素数10〜15の炭化水素、炭素数7〜15の芳香族アルデヒド、炭素数8〜14の脂肪族アルデヒド、フェノール系香料、などが挙げられる。
(9)酵素としては、例えば、プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ、などが挙げられる。
(10)色素としては、例えば、群青などが挙げられる。
(11)抑泡剤としては、例えば、シリコーン、シリコーンコンパウンド、ワックスなどが挙げられる。
(12)酸化防止剤としては、例えば、第3ブチルヒドロキシトルエン、4,4’−ブチリデンビス−(6−第3ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−ブチリデンビス−(6−第3ブチル−4−メチルフェノール)、モノスチレン化クレゾール、ジスチレン化クレゾール、モノスチレン化フェノール、ジスチレン化フェノール、1,1’−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、などが挙げられる。
(13)光活性化漂白剤としては、例えば、スルホン化アルミニウムフタロシアニン、スルホン化亜鉛フタロシアニン、などが挙げられる。
本発明の粒状洗剤組成物は、粒状洗剤ベース粉末を投入した容器回転式円筒型混合機を回転させて流動化させた粒状洗剤ベース粉末物に対し液体原料を所定の噴霧パターンで噴霧することによって、高嵩密度であり、ダマ状物の発生がない高品質なものである。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(粒状洗剤ベース粉末の調製)
−スラリー、乾燥粉調製工程−
表1に記載の洗剤スラリー組成(1)及び(2)を調整した。その後、洗剤スラリーを噴霧乾燥塔で噴霧乾燥して、表1に記載の乾燥粉(1)及び(2)の組成を得た。洗剤スラリー(1)を乾燥した粉体が乾燥粉(1)、同様に洗剤スラリー(2)を乾燥した粉体が乾燥粉(2)である。なお、LAS−Kは、LAS−HとKOHを洗剤スラリー中に投入し、スラリー中でLAS−Kを生成した。
具体的には、洗剤スラリーの温度を約70℃に調整し、400kg/hrの能力で乾燥塔へフィードし、乾燥した。使用した乾燥塔は塔径2.0m、有効長5.0m、加圧ノズルで洗剤スラリーを噴霧し乾燥粉を得た。ノズルとしては特開平9−75786号公報の実施例2に記載と同様のものを使用し、噴霧圧0.2〜0.35MPaで噴霧した。
得られた乾燥粉(1)及び(2)は、いずれも温度が25〜45℃、嵩比重が0.3〜0.4(kg/L)、平均粒径が300〜400μmであった。
<洗剤スラリー、乾燥粉組成(純分質量%で表示)>
Figure 2005154648
・LAS−H:ライポン LH−200(ライオン株式会社製)、炭素数10〜14のアルキル基を有する直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(AI=96%、残部は未反応アルキルベンゼン、硫酸ナトリウム、水など)
・石鹸:C16:C18:TMD(C10〜20のエステル系混合物)=1:3:1の脂肪酸ナトリウム(純分=67質量%)
・スラリー状ゼオライト:A型ゼオライトを水に分散させたもの、純分47.5質量%、水分46.8質量%
・MA剤:アクリル酸/マレイン酸コポリマーNa、日本触媒株式会社製、商品名アクアリックTL−300(純分40質量%水溶液)、液体原料として噴霧する場合は純分30質量%まで水で希釈した。
・炭酸ナトリウム:旭硝子株式会社製、粒灰、純分99質量%、嵩比重1.07g/ml
・炭酸カリウム:旭硝子株式会社製、食添グレード、粉砕品、純分99質量%、嵩比重0.77g/ml
・蛍光剤:チバスペシャリティケミカルズ製、チノパールCBS−X
−α−スルホ脂肪酸アルキルエステルNa、ノニオン混合物濃縮工程−
表2に記載の組成の濃縮前活性剤スラリーを、真空薄膜蒸発機エクセバ(伝面0.5m、内径205mm、回転数1055rpm、神鋼パンテック株式会社製)を用いて温度70℃、能力90kg/hrで投入した。真空薄膜蒸発機エクセバは、羽根先端速度約11m/sec、伝面と羽根先端とのクリアランス3mmで稼働させた。なお、濃縮後活性剤スラリーの組成は表2に示した通りである。
<活性剤スラリー組成(純分質量%で表示)>
Figure 2005154648
・α−スルホ脂肪酸アルキルエステルNa:原料である脂肪酸メチルエステルとしては、商品名パステルM−14:パステルM−16(いずれもライオンオレオケミカル株式会社製)を質量比2:8で混合したもの使用した。前記α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩の製造方法は、特開2001−64248号公報の実施例1で開示されている方法に準拠した。得られたα−スルホ脂肪酸アルキルエステルNaは純度66%であり、水分は25%であった。
・ノニオン活性剤(i):炭素数12〜13のアルコールに平均15モルのエチレンオキサイドを付加したアルコールエトキシレート(純度=90質量%、残部は未反応アルコール、PEG、水など)
−捏和工程−
乾燥粉(1)及び(2)に微粉状ゼオライト(コーティング)を混合した後、ノニオン活性剤(i)、水道水、前記濃縮後活性剤スラリーを顆粒状ゼオライト(捏和添加)と共に、表3の配合量に従って、連続式捏和機ニーダー(栗本鐵工所株式会社製、KRC−S4型)に処理速度180kg/hrで投入し、混練し、温度55〜65℃の捏和混練物を得た。この捏和混練物をペレッター(不二パウダル株式会社製、ダイス孔径10mm)で押出して直径約10mm、平均長さ10〜30mmのペレット状固形洗剤を形成した。
<捏和物の配合量(乾燥粉と活性剤濃縮スラリーは有り姿質量%、その他は純分質量%で表示)>
Figure 2005154648
・微粉状ゼオライト:A型ゼオライト、平均粒子径2〜5μm、純分80質量%
・ノニオン活性剤(i):炭素数12〜13のアルコールに平均15モルのエチレンオキサイドを付加したアルコールエトキシレート(純度=90質量%、残部は未反応アルコール、PEG、水など)
・顆粒状ゼオライト:A型ゼオライト、平均粒子径150〜350μm、純分80質量%
−粉砕工程−
前記捏和工程で得られたペレット状固形洗剤(捏和物(1)及び捏和物(2))を、フィッツミル(ホソカワミクロン株式会社製、DKA−3型)を3段直列に配置(1段目:スクリーン径12mm、2段目:スクリーン径6mm、3段目:スクリーン径2mm、回転数は機械的負荷を考慮し0rpm又は1880〜4700rpmの範囲で調整した)したものを用いた。粉砕助剤として顆粒状ゼオライト(平均粒径約150〜350μm)を表4の配合量に従って、15℃の冷風と共に導入し(風速:16m/s、気体/固体比:2.0m/kg)、処理速度190kg/hrで粉砕した(粉砕品(1)及び粉砕品(2))。
得られた粉砕粒子は、平均粒径450〜600μm、及び平均粒径2000μm以上の粒子が0質量%、平均粒径1000μm以上の粒子が10〜20質量%、平均粒径149μm以下の粒子が5〜15質量%の粒度分布を有し、安息角が60〜80°、嵩比重が0.7〜0.9kg/Lの範囲であった。
<粉砕工程の配合量(捏和物は有り姿質量%、その他は純分質量%で表示)>
Figure 2005154648
・顆粒状ゼオライト:A型ゼオライト、平均粒子径150〜350μm、純分80質量%
(実施例1〜10及び比較例1〜3)
−液体原料噴霧工程−
前記製造方法で得られた粉砕品(1)及び(2)を、容器回転式円筒型混合機内に約700kg/hrで投入した。容器回転式円筒型混合機としては直径0.7m、長さ1.4m、傾斜角3.0°、出口堰高さ0.15mの仕様のものを使用した。内部混合羽根は高さ0.1m、長さ1.4mの平羽根を90°毎に4枚取り付けた。また、回転数は表5のフルード数(Fr)になるように調整した。なお、実施例1〜5及び比較例1〜3は、粒状洗剤ベース粉末として粉砕品(1)を用い、実施例6〜10は、粒状洗剤ベース粉末として粉砕品(2)を用いた。
粉砕品(1)及び(2)と同時に粉体コーティング剤を容器回転式円筒型混合機内に投入した。そして、投入した粉体が出口より排出される量が一定となった時点から液体原料の噴霧を開始した。なお、液体原料の種類及び噴霧量は表5〜表7に記載した通りである。
液体原料はいずれも75℃とし、噴霧圧力0.3〜1.0MPaで所定流量が得られる圧力に調整した。
噴霧密度は、ノズルと粉体面との距離を測定し、床に置いた紙にその距離で噴霧して噴霧パターンの形状、サイズを計測し、それをもとに計算した。なお、比較例で使用した空円錐ノズルの噴霧密度は、噴霧パターンを円形であると仮定して計算した。
この時における噴霧パターンの縦方向と横方向の長さを測定し、(横方向の長さ)/(縦方向の長さ)の比を算出した。
実施例1〜10では、株式会社いけうち製VVシリーズ(標準扇形ノズル)、噴霧角度90°を使用し、液体原料の噴霧量に応じて噴霧量の区分を変えたノズルを使用した。
比較例1〜3では、株式会社いけうち製KBシリーズ(空円錐ノズル)、噴霧角度60°を使用し、実施例と同様、噴霧量に応じて噴霧量の区分を変えたノズルを使用した。
噴霧位置は、流動化状態の粉体原料の存在位置を観察し、噴霧パターンの最も下部が粉体表面のどの位置にあたるかを測定した。なお、直接壁面に液体原料があたらないように設定した。
液体原料の噴霧を開始してから20分後に運転を停止し、その後、容器内の粉体を排出した。
次に、実施例1〜10及び比較例1〜3について、以下のようにして、装置内付着量、及びダマ状物量を測定した。結果を表5〜表7に示す。
<装置内付着量の評価>
装置内付着量は、20分間の実験で得られた粒状洗剤組成物について内部壁面への付着物の量を測定し、下記基準で評価した。
〔評価基準〕
×・・・1.5%以上
△・・・0.5%以上、1.5%未満
○・・・0.5%未満
なお、本発明においては、△及び○を許容レベルとした。
<ダマ状物量の評価>
ダマ状物の測定は、運転してから19分〜20分の1分間で得られた粉体を目開き2000μmのフルイを通過させ、フルイ上部に残った粒径2000μm以上の粒子量を下記基準で評価した。
〔評価基準〕
×・・・1.5%以上
△・・・0.7%以上、1.5%未満
○・・・0.7%未満
なお、本発明においては、△及び○を許容レベルとした。
Figure 2005154648
Figure 2005154648
Figure 2005154648
表5〜表7における使用原料の詳細は、以下の通りである。
・微粉状ゼオライト:A型ゼオライト、平均粒子径2〜5μm、純分80質量%
・微粉状硫酸カリウム:上野製薬株式会社製、硫酸カリウムを粉砕し平均粒子径を5〜30μmに調整したもの
・ノニオン活性剤(i):炭素数12〜13のアルコールに平均15モルのエチレンオキサイドを付加したアルコールエトキシレート(純度=90質量%、残部は未反応アルコール、PEG、水など)
・ノニオン活性剤(ii):炭素数18の不飽和1の脂肪酸メチルエステルに平均15モルのエチレンオキサイドを付加した脂肪酸メチルエステルエトキシレート(未反応メチルエステル、反応固体触媒、PEGなどを含む)
・MA剤:アクリル酸/マレイン酸コポリマーNa、日本触媒株式会社製、商品名アクアリックTL−300(純分40質量%水溶液)、粘度を調節するため水分80質量%に希釈したものを使用した。
本発明は、粒状洗剤ベース粉末を投入した容器回転式円筒型混合機を回転させて流動化させた粒状洗剤ベース粉末物に対し液体原料を前記流動化状態の粒状洗剤ベース粉末物が回転方向に沿って広がった領域における上端から2/3以内の範囲に噴霧する粒状洗浄剤組成物の製造方法によって製造された粒状洗浄剤組成物は、高嵩密度であり、ダマ状物の発生がないので、各種洗剤用途に好適に用いることができる。
図1(A)は、本発明の容器回転式円筒型混合機内で液体原料を噴霧する方式の一例を示す概略断面図である。図1(B)は、噴霧パターンの一例を示す概念図である。 図2は、本発明の容器回転式円筒型混合機の一例を示す斜視図である。 図3(A)は、従来の容器回転式円筒型混合機内で液体原料を噴霧する方式の一例を示す概略断面図である。図3(B)は、噴霧パターンの一例を示す概念図である。
符号の説明
5 堰
7 ノズル
10 容器回転式円筒型混合機

Claims (9)

  1. 粒状洗剤ベース粉末を投入した容器回転式円筒型混合機を回転させて流動化させた粒状洗剤ベース粉末物に対し液体原料を所定の噴霧パターンで噴霧する液体原料噴霧工程を少なくとも含み、前記流動化状態の粒状洗剤ベース粉末物が回転方向に沿って広がった領域における上端から2/3以内の範囲に液体原料を噴霧することを特徴とする粒状洗剤組成物の製造方法。
  2. 流動化状態の粒状洗剤ベース粉末物が回転方向に沿って広がった領域における上端から1/2以内の範囲に液体原料を噴霧する請求項1に記載の粒状洗剤組成物の製造方法。
  3. 液体原料の噴霧パターンが略楕円形乃至は略長方形であり、かつ該噴霧パターンにおける縦方向の長さに対する横方向の長さの比が1.2以上である請求項1から2のいずれかに記載の粒状洗剤組成物の製造方法。
  4. 噴霧密度が60kg/(min・m)以下である請求項1から3のいずれかに記載の粒状洗剤組成物の製造方法。
  5. 下記数式(1)で表されるフルード数(Fr)が、0.01〜0.80である請求項1から4のいずれかに記載の粒状洗剤組成物の製造方法。
    Fr=V/(R×g) ・・・(1)
    ただし、前記数式(1)中、Vは、容器回転式円筒型混合機における最外周の周速(m/s)を表す。Rは、容器回転式円筒型混合機における最外周の回転中心からの半径(m)を表す。gは、重力加速度(m/s)を表す。
  6. 液体原料が、アニオン活性剤及びその酸前駆体、ノニオン活性剤、水溶性高分子及びこれらの水溶液並びに水から選択される少なくとも1種である請求項1から5のいずれかに記載の粒状洗剤組成物の製造方法。
  7. 液体原料と粒状洗剤組成物との質量比(液体原料/粒状洗剤組成物)が、1/10以下である請求項1から6のいずれかに記載の粒状洗剤組成物の製造方法。
  8. 容器回転式円筒型混合機内に粒状洗剤ベース粉末を投入と同時に粉体コーティング剤を投入する請求項1から7のいずれかに記載の粒状洗剤組成物の製造方法。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の粒状洗剤組成物の製造方法により製造されたことを特徴とする粒状洗剤組成物。
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