JP2009298695A - チクソトロピー性を有するグラウト材 - Google Patents

チクソトロピー性を有するグラウト材 Download PDF

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Abstract

【課題】プレストレストコンクリート造構造物においてプレストレスの導入に使用されるPC鋼材の緊張後、その保護のためにグラウト材が充填されるシースが同一鉛直面内で波形に配置される場合に、シースの全長に亘って空隙なく充填できる性能を持たせるグラウト材を提供する。
【解決手段】水とセメントを主原料とするグラウト材にシリカヒュームを全粉体重量の10〜15%添加し、大気圧下で先流れ等の充填不良が発生しない程度に粘性が高く、大気圧から加圧したときに注入が不可能になる事態が発生しない程度に大気圧下での粘性より粘性が低くなるチクソトロピー性をグラウト材に持たせる。具体的にはフロー値が100〜200mmであり、且つ0.1MPaの圧力を加えたときのグラウト材の流下時間が0.5〜3.0秒となるようにグラウト材の粘性を調整する。
【選択図】図6

Description

この発明は主としてプレストレストコンクリート造構造物においてプレストレスの導入後にシース内に充填されるグラウト材に関するものである。
プレストレストコンクリート造構造物ではプレストレスの導入に使用されるPC鋼材の緊張後に、その保護のためにシース内にグラウト材が充填されるが、橋桁橋軸方向の全長にプレストレスを導入する場合のようにシースが複数の支点間に跨る場合には、図11に示すように同一鉛直面内で波形に配置されることから、シースの全長に亘って空隙なくグラウト材を充填することが充填作業上の課題になる。
グラウト材は粘性の面から、高粘性タイプと低粘性タイプとに大別され、高粘性タイプのグラウト材は山から谷にかけての部分で流れを起こしにくいため、シース内に空気が残留することなくシースの全断面に密実に充填され得るが、注入区間の長いシースに対して粘性の高いグラウト材を注入しようとすれば、グラウト材自身がシースの断面を閉塞するため、注入時のポンプ圧を高くせざるを得ず、ポンプの圧送能力を超え、注入が不可能になることがある。高粘性タイプのグラウト材の場合、注入時には最大で2.0MPa(約20気圧)程度の高圧力を必要としている。
この場合、図11−(a)、(b)に示すようにシース全長の内の複数箇所に注入口と排出口を設け、ある区間のグラウト材の充填が完了した時点で、(c)、(d)に示すように次の区間にグラウト材を充填する、という要領で一定区間毎にグラウト材を充填することが行われるが、注入箇所と注入回数が多くなるため、シースの製作効率と充填作業効率が低下する。
逆に低粘性タイプのグラウト材の場合、注入時には0.1〜0.5MPa(約1気圧〜5気圧)程度の圧力で済むが、グラウト材が図16−(a)〜(c)に示すように山から谷にかけての部分で、シースの全断面に行き渡らずに流下する先流れ現象を起こし易いため、シース内に空隙が発生し易く、空隙を残したまま充填が完了する結果、PC鋼材の腐食を招くことになる。(a)〜(c)はグラウト材の注入に伴う充填状況の変化を示す。
このように波形に配置されるシースにおいてはグラウト材の粘性の高低に拘わらず、充填時の作業性や、シースの山から谷にかけての部分におけるグラウト材の充填不良が問題になる。
グラウト材の粘性に基づく充填不良等の問題に対しては、シース内へのグラウト材の注入に先立ち、シース内にグラウト材より高粘度の充填材を注入しておくことによりシース内の空気や異物を排除しながら、グラウト材を充填する方法がある(特許文献1参照)。
特開2002-47802号公報(図1)
加藤祐哉ほか3名、「チクソトロピー性状を示すグラウトの性状に関する研究」、「土木学会第57回年次学術講演会講演概要集」(CD-ROM)、平成14年9月1日,社団法人 土木学会、p.773〜774
しかしながら、特許文献1によれば、上記した粘性の高いグラウト材を注入する場合と同じく、充填材がシースの断面を閉塞するため、充填材とグラウト材の注入時のポンプ圧が高くなる問題を解決するには至らず、注入が不可能になる可能性がある。
この発明は上記背景より、粘性が高いことによる充填時の作業性の問題と、粘性が低いことによるグラウト材の先流れ等の充填不良の問題を解消するグラウト材を提案するものである。
本発明では水とセメントを主原料とするグラウト材に、シリカヒュームを全粉体重量の10〜15%添加し、大気圧下で先流れ等の充填不良が発生しない程度に粘性が高く、大気圧から加圧したときに注入が不可能になる事態が発生しない程度に大気圧下での粘性より加圧下での粘性が低くなるチクソトロピー性をグラウト材に持たせるようにグラウト材の粘性を調整することにより、充填時の作業性の問題とグラウト材の充填不良の問題を解消する。
チクソトロピー性とは流体に応力を加え、流動させたときに粘性が一時的に低下し、応力を除き、流動を停止させたときに再び元の状態に回復する性質を言うが、グラウト材に非加圧状態で粘性が高く、加圧状態で非加圧状態での粘性より粘性が低くなるチクソトロピー性を持たせることにより、シース内への注入口においては注入時の圧力を受けることでグラウト材の粘性が低下するため、注入作業性が向上し、ポンプ圧を高くする必要がなくなり、注入が不可能になる事態が回避される。
一方、シース内における充填中のグラウト材の先端においてはシースの先端側が開放し、グラウト材が受ける圧力が緩和されることで、非加圧状態で再び粘性の高い状態に回復する性質により粘性が高くなるため、シースの傾斜に関係なく先流れの発生とそれに伴う空隙の発生がなくなり、グラウト材の密実な充填が可能になる。
本発明で言う、シース内への注入作業性と密実な充填性に支障のないチクソトロピー性状、乃至シース内への注入作業性と密実な充填性の両面から好適なチクソトロピー性状を有するグラウト材の粘性の程度は請求項1に記載のように大気圧下での流動性を評価する試験であるJIS規格のフローコーン(以下、単に「フローコーン」という場合は、「JIS規格のフローコーン」を意味するものとする)によるフロー試験と、JP漏斗(以下、単に「漏斗」という場合は、「JP漏斗」を意味するものとする)とそれを格納する密閉容器を用いた、加圧下での流動性を評価する試験である流下試験によって特定される。
フロー試験からは充填中のグラウト材がシース内に密実に充填されるのに適した大気圧下での粘性の程度が特定され、流下試験からはシース内への注入口において良好な注入作業性が確保されるグラウト材の加圧下での粘性の程度が特定される。
フロー試験によるフロー値は、水平に置かれたガラス板の上にフローコーンを置き、フローコーンに、主原料となる水とセメントに上述のシリカヒュームを加えたグラウト材を連続的に流し込み、フローコーンを垂直に引き上げ、ガラス板上に広がったグラウト材の最大幅とその垂直方向の幅の平均値として測定される。
充填中のグラウト材がシース内に密実に充填されるのに適した大気圧下での粘性を特定するフロー値は後述する実施例の(1)における実験結果から、100〜200mmとして特定される。このフロー値は本発明で言う好適なチクソトロピー性状を有しない、表2に示す水、超低粘性タイプのグラウト材、高粘性タイプのグラウト材に対するフロー試験の結果である表3に示す各フロー値より小さい。
流下試験による流下時間は、密閉容器内に格納され、先端の流出口が密閉容器から露出した漏斗内に、グラウト材を充填し、密閉容器内に圧縮空気を送り込み、大気圧の状態から、低粘性タイプのグラウト材の注入に必要な最小程度の圧力である0.1MPa(約1気圧)の圧力を加えたときの漏斗内のグラウト材が漏斗の流出口から流下しきるまでの時間として測定される。注入作業に支障がない程度の粘性を有するグラウト材の加圧下での粘性を特定する流下時間は添加材として粘土質添加材等を用いた場合の後述する実施例の(1)における実験結果から0.5〜3.0秒と判断される。
良好な注入作業性が確保されるのに適したグラウト材の加圧下での粘性を特定する流下時間は、添加材としてベントナイト、もしくは酸性白土等の粘土質添加材や、シリカヒューム、または高炉スラグ微粉末を用いた場合の後述する実施例の(1)における実験結果から、請求項2に記載のように0.5〜1.0秒として特定される。
より詳細には請求項3に記載のように、0.1MPaから更に0.3MPa(約3気圧)の圧力を加えたときの漏斗内のグラウト材が漏斗の流出口から流下しきるまでの流下時間を測定した実施例の(1)における実験結果から、0.3MPaの圧力を加えたときの流下時間が0.3〜0.4秒として特定される。
0.1MPa(約1気圧)の圧力を加えたときの流下時間より0.3MPa(約3気圧)の圧力を加えたときの流下時間が短くなることで、グラウト材が、加圧圧力を高める程、粘性が低下するチクソトロピー性状を有することが確認される。またグラウト材に0.1MPaと0.3MPaの加圧圧力を与えることによってグラウト材が少なくとも注入作業に支障がない程度の粘性を有することが確認されることで、グラウト材の注入時には従来の低粘性タイプのグラウト材の場合と同等程度の圧力乃至それより小さい圧力を与えればよいことが確認される。
シース内への注入作業性と密実な充填性に支障のない、乃至シース内への注入作業性と密実な充填性に好適なチクソトロピー性状を有するグラウト材の粘性は上記のようにフロー試験によるフロー値と流下試験による流下時間によって特定される。
セメントに添加される添加材のチクソトロピー性を利用する方法としては、セメントに微粉砕した火砕流堆積物と水を加え、火砕流堆積物にチクソトロピー現象を起こさせることによりコンクリートの機械的強度を高める方法がある(特開平05-254900号公報)。
これは火砕流堆積物に発泡剤と水を加えて微粉砕し、水分量を調整しながら造粒する過程で火砕流堆積物にチクソトロピー現象を引き起こさせ、そのまま焼成することにより超軽量骨材中の気泡等の内部欠陥を除去してコンクリートの機械的強度を高めることを内容とし、火砕流堆積物をコンクリート中の軽量骨材として利用しており、チクソトロピー現象は火砕流堆積物の焼成前に起こっているため、火砕流堆積物とそのチクソトロピー性を本発明のようにグラウト材の充填時の粘性を調整するためには利用することはできない。
水とセメントを主原料とするグラウト材にシリカヒュームを全粉体重量の10〜15%添加し、大気圧下で先流れ等の充填不良が発生しない程度に粘性が高く、大気圧から加圧したときに注入が不可能になる事態が発生しない程度に大気圧下での粘性より加圧下での粘性が低くなるチクソトロピー性をグラウト材に持たせるようにグラウト材の粘性を調整するため、シース内への注入口においては注入時の圧力によってグラウト材の粘性を低下させることができ、注入作業性を向上させることができる。この結果、ポンプ圧を高くする必要がなくなり、注入が不可能になる事態を回避できる。
またシース内における充填中のグラウト材の先端においてはシースの先端側が開放し、グラウト材が受ける圧力が緩和されることで粘性が高くなるため、シースの傾斜に関係なく先流れの発生とそれに伴う空隙の発生が解消され、グラウト材を密実に充填することが可能になる。
具体的には従来の高粘性タイプのグラウト材と同等程度のシース内への密実な充填性を確保しながらも、実施例(1)の実験結果から、グラウト材の注入時には高粘性タイプのグラウト材の注入に必要な圧力より一桁小さい低粘性タイプのグラウト材の場合と同等程度の圧力乃至それより小さい圧力を与えればよいため、チクソトロピー性状を持たせた本発明のグラウト材は従来の高粘性タイプのグラウト材の利点と低粘性タイプのグラウト材の利点を併せ持つことになる。
グラウト材の加圧圧力と流下時間の関係を測定するための装置を示した縦断面図である。 添加材としてベントナイト(BN)を用いたグラウト材の大気圧及び加圧圧力と流下時間との関係を示したグラフである。 図2の縦軸を拡大して示したグラフである。 添加材として酸性白土(BE)を用いたグラウト材の大気圧及び加圧圧力と流下時間との関係を示したグラフである。 図4の縦軸を拡大して示したグラフである。 添加材としてシリカヒューム(SF)を用いたグラウト材の大気圧及び加圧圧力と流下時間との関係を示したグラフである。 図6の縦軸を拡大して示したグラフである。 添加材として高炉スラグ微粉末(BS)を用いたグラウト材の大気圧及び加圧圧力と流下時間との関係を示したグラフである。 図8の縦軸を拡大して示したグラフである。 グラウト材とその比較例の各フロー値を示したグラフである。 (a)〜(d)は波形に配置されたシース内に一定区間単位でグラウト材を充填する様子の手順を示した立面図である。 (a)〜(c)は低粘性タイプのグラウト材がシースの山から谷にかけての部分で先流れを起こす様子を示した立面図である。
配合の相違するグラウト材に0.1MPaと0.3MPaの加圧圧力を加えたときのチクソトロピー性状の評価
表1に実施例で用いたグラウト材の主原料となる水とセメント、及びグラウト材への添加材として用いた材料を示す。
加圧下でのグラウト材がシースの注入口への注入作業に適した粘性を有し、且つ充填中のグラウト材がシース内に密実に充填されるのに適した粘性を有すると考えられる、添加材の種類が相違する表4、表6、表8、表10に示す各配合のグラウト材に対し、従来の低粘性タイプのグラウト材のシース内への注入時の最小程度の加圧圧力である0.1MPa(約1気圧)と、最大程度の加圧圧力(0.5MPa)より小さい0.3MPa(約3気圧)の加圧圧力を大気圧から加えたときの、密閉容器1内のグラウト材が流出口3から流出しきるまでの流下時間を測定した結果を表5、表7、表9、表11、及び図2〜図9に示す。グラウト材としては大気圧下での流下時間が長いタイプと短いタイプの2種類のグラウト材を用いている。表5、表7、表9、表11には各グラウト材のフロー値も併せて記入してある。
比較のため、本発明で言うチクソトロピー性状を示すグラウト材に該当しない表2に示す水、超低粘性タイプのグラウト材、及び高粘性タイプのグラウト材の各比較例の測定結果を図2〜図9中に併記してある。比較例の使用材料は表1に示す通りであり、比較例の配合を表2に、そのフロー値と圧力毎の流下時間の測定結果を表3に示す。
チクソトロピー性状の評価は、図1に示すように密閉容器1内に格納された漏斗2内に各グラウト材を充填した状態で、密閉容器1内にパイプ4を通じてコンプレッサーから圧縮空気を送り込み、密閉容器1内に大気圧から0.1MPa、0.3MPaの圧力を加え、この加圧圧力を変化させた場合に、密閉容器1内のグラウト材が流出口3から流出しきるまでの流下時間を測定し、各グラウト材毎に加圧圧力と流下時間との関係を明らかにすることにより行った。
流下時間の測定はグラウト材の練り混ぜ直後に行い、各グラウト材の流下時間の測定毎に、漏斗2内に水を通してその内側を湿らせ、コック3aを閉めて漏斗2に一定量のグラウト材を注入し、蓋を閉めて密閉容器1内が所定の圧力になるよう圧力弁を調節した後、コック3aを開いてグラウト材を流出させ、流出開始から流出しきるまでの時間を測定する、という要領で行った。
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表4は添加材として粘土質添加材であるベントナイト(BN)を用いたグラウト材の配合を、表5は表4の場合のフロー値と圧力毎の流下時間の測定結果を、図2は大気圧及び加圧圧力と流下時間との関係を示す。図3は流下時間が10秒までの範囲の図2の拡大図である。
表6は添加材として粘土質添加材である酸性白土(BE)を用いたグラウト材の配合を、表7は表6の場合のフロー値と圧力毎の流下時間の測定結果を、図4は大気圧及び加圧圧力と流下時間との関係を示す。図5は流下時間が10秒までの範囲の図4の拡大図である。
表4の配合例の場合、添加材であるベントナイト(BN)の添加量(BN/C+BN+EX)は大気圧下での流下時間が長いタイプで全粉体重量の0.71%、短いタイプで0.84%であり、0.6〜1.0%の範囲にある。
表6の配合例の場合、添加材である酸性白土(BE)の添加量(BE/C+BE+EX)は大気圧下での流下時間が長いタイプで全粉体重量の0.86%、短いタイプで0.85%であり、0.6〜1.0%の範囲にある。
表8は添加材としてシリカヒューム(SF)を用いたグラウト材の配合を、表9は表8の場合のフロー値と圧力毎の流下時間の測定結果を、図6は大気圧及び加圧圧力と流下時間との関係を示す。図7は流下時間が10秒までの範囲の図6の拡大図である。
表8の配合例の場合、添加材であるシリカヒューム(SF)の添加量(SF/C+SF+EX)は大気圧下での流下時間が長いタイプで全粉体重量の12.2%、短いタイプで11.9%であり、10〜15%の範囲にある。
表10は添加材として高炉スラグ微粉末(BS)を用いたグラウト材の配合を、表11は表10の場合のフロー値と圧力毎の流下時間の測定結果を、図8は大気圧及び加圧圧力と流下時間との関係を示す。図9は流下時間が10秒までの範囲の図8の拡大図である。
表10の配合例の場合、添加材である高炉スラグ微粉末(BS)の添加量(BS/C+BS+EX)は大気圧下での流下時間が長いタイプで全粉体重量の28.5%、短いタイプで28.2%であり、25〜30%の範囲にある。
図10は表2、表4、表6、表8、表10に示す全試料に対し、JIS規格のフローコーンを用いてフロー試験を実施したときのフロー値の結果を示す。フロー試験は水平に置かれたガラス板の上にフローコーンを置き、フローコーンにグラウト材を連続的に流し込んだ後、フローコーンを垂直に引き上げ、ガラス板上に広がったグラウト材の最大幅とその垂直方向の幅を測定することにより行われ、その2方向の幅の平均値がフロー値(mm)となる。
表5、表7、表9、表11及び図10から、添加材としてベントナイト(BN)、酸性白土(BE)、シリカヒューム(SF)、高炉スラグ微粉末(BS)を使用した場合に、グラウト材の大気圧下での粘性を特定するフロー値が100〜200mmの範囲にあること、より詳細には150〜200mmの範囲にあることが分かる。
以上の結果から、少なくとも添加材としてベントナイト(BN)、酸性白土(BE)、シリカヒューム(SF)、高炉スラグ微粉末(BS)を使用した場合に、全粉体重量に対するそれぞれの添加量の調整により、本発明で言うチクソトロピー性状を示すグラウト材として好適な性能を確保できることの指標となるフロー値が100〜200mmの範囲内にあること(請求項1)と、大気圧の状態から0.1MPa(約1気圧)の圧力を加えたときの流下時間が0.5〜1.0秒の範囲内で(請求項2)、更に0.3MPa(約3気圧)の圧力を加えたときの流下時間が0.3〜0.4秒の範囲内にあること(請求項3)が確認された。
また上記結果から、フロー値が100〜200mmの範囲にあれば、充填中のグラウト材がシース内に密実に充填されるのに支障のない粘性を有し、且つ大気圧の状態から0.1MPa(約1気圧)の圧力を加えたときの流下時間が0.5〜3.0秒の範囲にあれば、加圧下でのグラウト材が注入作業に支障のない程度の粘性を有するものと推測される。
1……密閉容器、2……漏斗、3……流出口、3a……コック、4……パイプ。

Claims (3)

  1. 主原料となる水とセメントに添加材としてシリカヒュームを全粉体重量の10〜15%加えたグラウト材であって、水平に置かれたガラス板の上にJIS規格のフローコーンを置き、フローコーンに連続的に流し込み、フローコーンを垂直に引き上げ、ガラス板上に広がったグラウト材の最大幅とその垂直方向の幅の平均値であるフロー値が100〜200mmであり、且つ密閉容器内に格納され、先端の流出口が密閉容器から露出したJP漏斗内に、前記グラウト材を充填し、密閉容器内に圧縮空気を送り込み、大気圧の状態から0.1MPaの圧力を加えたときのJP漏斗内のグラウト材がJP漏斗の流出口から流下しきるまでの流下時間が0.5〜3.0秒であるチクソトロピー性を有するグラウト材。
  2. 大気圧の状態から0.1MPaの圧力を加えたときのJP漏斗内のグラウト材がJP漏斗の流出口から流下しきるまでの流下時間が0.5〜1.0秒である請求項1記載のチクソトロピー性を有するグラウト材。
  3. 0.3MPaの圧力を加えたときのJP漏斗内のグラウト材がJP漏斗の流出口から流下しきるまでの流下時間が0.3〜0.4秒である請求項2記載のチクソトロピー性を有するグラウト材。
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