JP4976073B2 - 地中充填材および土構造物の補修工法 - Google Patents

地中充填材および土構造物の補修工法 Download PDF

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本発明は、自然災害や経時劣化などによって土構造物に生じたクラックや空隙、あるいは地下構造物と土構造物の間に生じた空隙等を補修するのに適した地中充填材、およびそれを用いた土構造物の補修工法に関する。
土木構造物のうち、天然材料である土質材料や岩石材料等を用いて構成される土構造物(例えば盛土、堤防等)は、最も材料コストが安いこともあり、古くからいたる場所に構築されてきた。また、水道管、下水管、各種ケーブル等の埋設現場や、地下構造物の施工現場などにおいても、埋戻し材料として一般的に土質材料が広く使用される。これらの埋戻し材料としては天然材料だけでなく、建設汚泥や建設発生土等の建設副産物を利用した人工的な土質材料も既に種々のものが実用化されている。
本明細書では、人為的に構築されたものだけでなく、自然界に存在する地盤を含めて、土質材料からなるものを広く「土構造物」と呼んでいる。土構造物は、地震や豪雨等によりしばしば自然災害に見舞われる。その被災状況はクラックが生じる程度の軽微なものから崩壊に至る甚大なものまで様々である。土構造物が崩壊した場合は、土構造物の崩壊箇所を含む部分を一旦撤去したのち、再度建設する等の措置が必要となる。しかしながら、崩壊に至るケースに比べ、クラックが生じたり、あるいはさらにクラックの周囲に段差が生じたりする軽微なケースが多い。また、自然災害以外にも、土構造物は経時劣化や地盤変動によってクラックや空隙を生じたり、コンクリート構造物等との境界に空隙を生じたりする場合がある。
このような土構造物に生じたクラックや空隙などの「欠陥」を放置しておくと、そこに雨水が浸入して、崩壊等の事故に繋がる恐れもあるので、早期に修復することが望ましい。最も確実な修復方法としては、クラック等の欠陥を含む土構造物の一部を一旦撤去し、その後再び土質材料によって復旧する手法がある。図1には築堤にクラックが生じた場合を例に、従来の修復手法を模式的に示してある。しかし、この手法には復旧に要する工期が長くなること、および補修コストが高くなること等の問題がある。
そこで、土構造物に生じたクラック等に直接修復材を注入する補修方法が案出されている。特許文献1には、建設残土などに粘土、シルト、ベントナイト程度の細粒土を含む泥水を混合して流動性を高めた流動化処理土を作り、これを空洞部へ充填することが記載されている。特許文献2には、吸水して膨張するベントナイト、硬化材、水を含む空洞充填材を空洞や間隙内に送給し、膨張・硬化させることが記載されている。非特許文献1には、地震によってクラックが生じた溜池堤体の補修に薬液注入法工法を適用した事例が示されている。薬液注入法は地盤の止水や強度増加を目的に広く使用されている工法である。他方、岩盤の止水等を目的とした工法としては、セメントミルクに圧力を負荷させて岩盤中に注入するグラウチング工法がある。
特開平7−82984号公報 特開平11−270286号公報 大野、藤井,「老朽ため池における薬液注入状況の観察」,土と基礎,地盤工学会,2001.1,vol.49,No.1
上記のような充填材をクラック等の欠陥部分に直接充填する補修工法によれば、短期間で補修作業を終えることが可能になる。しかし、土構造物に生じた狭隘なクラックや、擁壁と土構造物の間に生じた隙間を埋めるような場合には、必ずしも有効な手段とはならない。例えば特許文献1の流動化処理土や特許文献2の空洞充填材では、流動性を確保するために多量の水を含有させることが必要となるため、これらの処理土や充填材の湿潤密度は1.0〜1.5Mg/m3程度にしかならない。この場合、充填材等を幅10mm程度以下のクラックや隙間に「自然流下」によって確実に充填することは困難である。
このため、これらの充填材等を狭隘なクラックや隙間内部まで十分に供給するには、圧力を負荷した注入(圧入)が必要となる。薬液注入工法や、グラウチング工法を応用した補修工法を採用する場合がこれに相当する。ところが、土構造物のクラックや、擁壁と土構造物の間に充填材を圧入すると、その圧力により空隙が押し拡げられることが懸念され、容易にこの手法を採用するわけにはいかない。図2には充填材をクラックに圧入する従来の工法を模式的に示してある。
また、埋設管などのコンクリート構造物と、その周囲の土構造物(地盤)との間にも、地震や土構造物の経時劣化等に起因して空隙が生じることがある。通常、このような空隙は微細(例えば幅数mm程度)であるため、従来の充填材では充填が困難であり、この種の欠陥を効率よく補修することは難しい。
さらに、既述したように流動性を高めた流動化処理土等の湿潤密度は1.0〜1.5Mg/m3程度であるが、土質材料で構成される土構造物の湿潤密度は土質材料が粘性土を主体とする場合は1.6Mg/m3程度以上、砂質土を主体とする場合は1.8Mg/m3程度以上であることが多い。このため、流動性を高めた流動化処理土の湿潤密度は、一般的な土質材料で構成される土構造物の湿潤密度よりも小さく、これは一般的な土質材料の性質とは異なるものである。
本発明は、流動性が良く、土構造物に生じた幅数mm程度というクラックにも、圧力を負荷させることなく充填可能な自硬性の充填材であって、充填後には、一般的なセメント硬化体とは異なり、土質材料に近い性質を呈するものを提供すること、およびそれを用いた土構造物の補修工法を提供することを目的とする。図3には一般的なセメント改良土、土質材料および本発明で目的とする充填材(図3中、開発材と記載)の応力〜ひずみ曲線を模式的に示してある。
前記目的は、非水硬性物質の粉体として石灰石粉を使用し、石灰石粉100質量部に対し、セメント0.5〜40質量部を配合し、湿潤密度が1.6M(メガ)g/m3以上となるように水を加えて混練してなる混練物からなり、必要に応じて混和剤を10質量%以下の範囲で含有する、Pロート流下時間(プレパックドコンクリートの注入モルタルの流動性試験方法(P漏斗による方法)、JSCE−F521に準拠):15秒以下、あるいはさらにシリンダーフロー値(エアモルタル及びエアミルクの試験方法、KODAN305に準拠):250mm以上の特性を満たす自硬性の地中充填材によって達成される。
ここで、「非水硬性物質」とは,単体では水和反応によって硬化する性質を有しない物質である。「粉体」は75μmの篩を通過する粒子を70質量%以上含有するものをいう。「湿潤密度」は、JIS A1225に従って測定される。
本発明の地中充填材は、従来の流動性を高めた流動化処理土等よりも湿潤密度が1.6Mg/m3程度以上と大きく、さらに配合によって湿潤密度をコントールすることが可能であるため、一般的な土質材料で構成される土構造物の湿潤密度と同等な性質を付与することができる。
本発明の地中充填材は自硬性を示す。すなわち、土構造物の空隙等に流し込んだ後、放置することでセメント成分の水和反応によって硬化する。ただし、非水硬性の粉体をセメント成分よりもかなり多量に含有しているので、一般的なセメント系材料とは硬化後の特性が大きく異なる。例えば、材令28日の一軸圧縮試験(JIS A1216準拠)において破壊ひずみが2%超えるような、一般的なセメント系材料とは明らかに異なる性質を呈する。一軸圧縮強度は例えば10〜3000kPaの広範囲に調整可能であるが、特に550kPa以下、あるいは300kPa以下という、低強度のものを実現することができる。また、材料分離抵抗性も、ブリージング率(プレパックドコンクリートの注入モルタルのブリーディング率および膨張率試験方法、JSCE−F522)が24時間経過後で2%程度以下と良好である。
本発明の地中充填材を用いた土構造物の補修工法として、土構造物に生じたクラックを修復するに際し、この地中充填材を前記クラックに自然流下で充填する工法が提供される。また、擁壁によって支持される土構造物において擁壁との境界に生じた空隙を修復するに際し、この地中充填材を前記空隙に自然流下で充填する工法が提供される。
ここで、「自然流下」とは、圧力を負荷して注入するのではなく、重力によって生じる流動を利用してクラック開口部から内部へ自然に流入させることをいう。
さらに、埋設された構造物(例えばコンクリート等の地下構造物)と土構造物の境界に生じた空隙を修復するに際し、この地中充填材を前記空隙に充填する工法が提供される。この場合は、充填材を圧入することが許容される。
本発明の地中充填材は、湿潤密度が一般的な土質材料で構成される土構造物と同等であり、流動性も良好であることから、土構造物に生じた幅数mm以下という狭隘なクラック部分にも自然流下により充填することが可能である。自然流下の場合は、圧力を負荷した充填方法で問題となるクラック等の欠陥を押し拡げる力が土構造物に付与されないので、当該欠陥の修復作業時に土構造物が崩壊しやすい状態になることを防止でき、安全面で有利となる。また、高圧を付与する装置の準備も不用であり、コスト面でも有利となる。さらに、この地中充填材は自硬性を有するとともに、硬化後は高い破壊ひずみを呈するので、従来のセメント系硬化体と比べ、土質材料に一層近い特性を呈する。このため、修復箇所は周囲の土質材料とのバランスに優れ、その後の地震発生時などにおいて、再度のクラック発生の起点になりにくい。
本発明の地中充填材は、一般的なセメント系材料(モルタルおよびコンクリート)と比べ、配合している非水硬性物質の粒径が極めて小さい。すなわち、一般的なセメント系材料では骨材として、JIS等に規定される所定の粒子サイズを有する非水硬性物質を配合しているが、本発明の地中充填材では粉末状の非水硬性物質を配合している。そして、非水硬性物質の配合割合が、セメント成分との質量比率において、一般的なセメント系材料よりも大幅に高くなっている。
発明者らの検討によれば、非水硬性物質として「粉体」を使用し、その配合割合をセメントよりもかなり多くすることによって、混練物としての密度を大幅に増大させることができ、かつ高い流動性が得られることが明らかになった。すなわち、本発明の地中充填材は、粒子同士の間隙が小さく、湿潤密度が高いために、土構造物に生じている狭隘なクラック中においても重力によってクラックの内部まで自然流下によって供給することができるのである。また、流動性に優れているため、公知の圧入手段を用いると地中構造物と土構造物の間に生じた狭い隙間を埋めることも容易に行える。
詳細な検討の結果、非水硬性物質の粉体とセメントとの配合比率を、非水硬性物質の粉体100質量部に対し、セメント0.5〜40質量部とし、これに水を加えて湿潤密度が1.6Mg/m3以上となるように調整した混練物を作ったとき、その混練物は上記の優れた特性を発揮することがわかった。セメントの割合が少なすぎると混練物に自硬性を持たせることが難しくなるが、上記の配合範囲において、例えば材令28日で一軸圧縮強度が150〜3000kPa、かつ破壊ひずみが2%超え、好ましくは3%以上さらに好ましくは4.5%以上という優れた変形性能を呈する固化体が得られる。土構造物の欠陥修復箇所でこのような特性を示す固化体は周囲の土質材料との特性バランスが良好であり、補修後の土構造物の耐久性向上につながる。非水硬性物質の粉末とセメントとの配合比率は、上述のように非水硬性物質の粉体100質量部に対し、セメント0.5〜40質量部の範囲で調整するが、セメントの割合を1〜10質量部とすることで、湿潤密度が1.6Mg/m3以上のものにおいて、材令28日の一軸圧縮強度が10〜300kPaという低強度および3%以上の高い破壊ひずみを実現しやすい。
地中充填材(混練物)の湿潤密度は、一般的な土構造物の湿潤密度に合わせて、1.6Mg/m3程度以上にすることが重要である。さらに、湿潤密度を大きくすることで、狭隘なクラック中においても、自然流下での充填性能の向上が期待できる。また、流動性に関しては「Pロート流下時間:15秒以下好ましくは12秒以下」、あるいはさらに「シリンダーフロー値:250mm以上好ましくは300mm以上」の特性を満たすようにする。混練物のこのような特性は非水硬性物質粉体とセメントの配合比および水の混合量,混和剤の混合量によってコントロールすることができる。材料分離抵抗性については、24時間のブリージング率が2%程度以下であることが望ましいが、これは上記の配合において実現できる。
非水硬性物質としては、石灰石(CaCO3主体の鉱物)を粉砕した粉体(コンクリート用として規定される砕石に由来するもの、および工業製品として用意されている石灰石粉に由来するものの一方または両方を含むことができる)を使用する。
セメントは、一般的なコンクリートや地盤改良等に用いられる種々のものが使用できる。例えば、普通セメント、高炉セメント、セメント系固化材等が挙げられる。石灰等、固化反応を呈する結合材をセメントとともに添加することもできる。
混和剤として、混練物の流動性を阻害しない限りコンクリートに使用される種々のものが使用できる。例えば、減水剤、AE減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤、遅延剤等が挙げられる。これらの混和剤は、混練物中に占める質量割合が10%以下となる範囲で添加することができるが、1%以下の添加量(例えば0.3〜1%)としても、通常、良好な結果が得られる。
図4に、本発明の地中充填材を用いて、土構造物に生じたクラックを修復する際の補修工法を模式的に例示する。この地中充填材は流動性が高く、クラック等の狭隘な空隙に自然に流入させることが可能である。また、地中充填材の湿潤密度は、修復対象である土構造物に合わせてコントロールすることが可能である。充填材の調製は、水タンク、ミキサー等で構成される簡便なプラントで行うことができる。この充填材は流動性が高いので、長距離のポンプ圧送も可能である。このため、実際の施工時には施工現場付近の適当な場所に別途プラントを設けて、そこからホースや管等を使って施工箇所に圧送することが効率的である。また、小規模の補修であれば、施工現場で調製した充填材をバケツ等により施工箇所に運搬し、人力でクラック等へ流し込む方法が採用できる。
図5に、擁壁によって支持される土構造物において、本発明の地中充填材を用いて、地震等により擁壁との境界に生じた空隙を修復するに際の補修工法を模式的に例示する。充填材を圧入する従来の充填工法だと、擁壁を前面に押し出す力が付与され、擁壁がさらに変位することが懸念されるため、このような箇所の補修には適用しにくかった。本発明の地中充填材は自然流下によって充填できるので、そのような危険要因が大幅に軽減される。
図6に、本発明の地中充填材を用いて、埋設されたコンクリート構造物と土構造物の境界に生じた空隙を修復するに際の補修工法を模式的に例示する。この例は地中埋設管等のコンクリート構造物の底部に生じた空隙に本発明の充填材を注入する場合の例である。埋設管の長手方向の所々にボーリング孔を設け、そこからノズルで空隙に充填材を注入する。この場合、空隙を押し拡げる力は特に問題にならないので、圧力を負荷した注入(圧入)を行う。本発明の充填材は流動性に優れるため、圧入によれば、埋設管の長手方向に沿って伸びる空隙の遠方まで充填材を供給できる。したがって、ボーリング孔の設置間隔を従来より広げることができる。
以下の材料を用いて表1に示す配合組成を有する混練物を作製した。No.1、7が比較例、その他が本発明例である。
〔配合材料〕
・非水硬性物質の粉体:石灰石を粉砕して得た粉末(炭酸カルシウム粉末)、75μmの篩を通過する粒子を70質量%以上含有するもの
・セメント:普通ポルトランドセメント
・水
・混和剤:減水剤
各混練物について、Pロート流下時間、シリンダーフロー値および湿潤密度を調べた。Pロート流下時間の評価は、15秒以下のものを○(良好)、15秒を超えるものを×(不良)とした。シリンダーフロー値の評価は、250mm以上のものを○(良好)、250mm未満のものを×(不良)とした。
また、各混練物の固化体について一軸圧縮試験を行い、応力−ひずみ曲線から圧縮強度および破壊ひずみを求めた。
結果を表1に示す。図7には応力−ひずみ曲線として本件発明例No.4のものを例示する。
表1からわかるように、本発明例のものは湿潤密度が1.6Mg/m3以上と高く、優れた流動性(Pロート流下時間、シリンダーフロー値)を呈した。これらは、別途行った1mmスリットにおける流下試験(スリット両側の物質はコンクリートブロック)において、深さ2m程度以上の深部まで自然流入が可能であり、狭隘な隙間に対して自己充填性を有することが確認された。また、これらの固化体はいずれも破壊ひずみが2%を超えて大きく、強度も3000kPa以下に抑えられた。一般的なセメント系の材料からなる固化体(例えば従来の流動化処理土)の破壊ひずみは2%以下であることから、本発明の地中充填材は変形性能が高い。特にNo.3〜5は土質材料により近い特性を呈するものである。
一方、比較例であるNo.1は、流動性を高めるために混練物中の水分量を多くしたことにより、湿潤密度が小さくなりすぎた。No.7はセメントの配合量が多すぎたことにより、自然流下に対応できる流動性を示さず、また、固化体の破壊ひずみは一般的なセメント系材料と同等の低い値であった。
下記の配合を有する地中充填材を作製し、地盤変動によって盛土に生じたクラックを修復する実験を行った。この充填材のサンプルを用いて調べた各特性も併せて下記に示す。
〔配合〕
・非水硬性物質の粉体:石灰石を粉砕して得た粉末(炭酸カルシウム粉末)、75μmの篩を通過する粒子を70質量%以上含有するもの、100質量部
・セメント:普通ポルトランドセメント、5質量部
・水:40質量部
・混和剤:コンクリート用減水剤、全体に占める質量割合で0.5質量%
〔特性〕
・Pロート流下時間:10.5秒
・シリンダーフロー値:300mm以上
・ブリージング率(24時間):2%
・湿潤密度:1.80Mg/m3
・一軸圧縮試験(材令28日)
強度:200kPa、破壊ひずみ:4.5%
図8に築堤に生じたクラックの状況(築堤断面)を模式的に示す。このクラックは、開口部の幅が平均10mm程度である。現場近くにおいて通常の手法で前記材料を混練して地中充填材を作製した。これを、バケツで運搬し、人力でクラックの開口部に流し込んだ。
補修作業から7日後に、補修箇所の一部を実験的に深さh=約4mまで掘削し、図8中に示した掘削面を観察した。図9に、掘削面に現れているクラック部分の図面代用写真を示す。この深さ位置でクラックの幅は約2〜3mmであった。図9中、白い線状に見える部分が、クラック内部に充填された地中充填材(固化している)である。このように、本発明の地中充填材は狭隘な空隙の深くまで自然流下によって供給することができるので、
さらに、強度、破壊ひずみともに土質材料により近い特性を呈するものであり、十分な補修強度が得られる。
築堤にクラックが生じた場合の従来一般的な修復手法を模式的に示した図。 従来の地中充填材を用いて土構造物に生じたクラックを修復する際の補修工法を模式的に例示した図。 一般的なセメント改良土、土質材料および本発明で目的とする充填材(開発材と記載)の応力〜ひずみ曲線を模式的に示したグラフ。 本発明の地中充填材を用いて土構造物に生じたクラックを修復する際の補修工法を模式的に例示した図。 本発明の地中充填材を用いて擁壁との境界に生じた空隙を修復するに際の補修工法を模式的に例示した図。 本発明の地中充填材を用いて埋設されたコンクリート構造物と土構造物の境界に生じた空隙を修復するに際の補修工法を模式的に例示した図。 各充填材の固化体(材令28日)についての一軸圧縮試験における応力−ひずみ曲線を示したグラフ。 補修実験に供した築堤におけるクラックの状況(築堤断面)を模式的に示した図。 掘削面に現れている補修後のクラックの状況を示す図面代用写真。

Claims (7)

  1. 石灰石粉100質量部に対し、セメント0.5〜40質量部を配合し、湿潤密度が1.6Mg/m3以上となるように水を加えて混練してなる、Pロート流下時間:15秒以下の特性を満たす自硬性の地中充填材。
  2. 混和剤10質量%以下を含有する請求項1に記載の地中充填材。
  3. リンダーフロー値:250mm以上の特性を満たす請求項1または2に記載の地中充填材。
  4. 材令28日の一軸圧縮試験において破壊ひずみが3%以上となる請求項1〜のいずれかに記載の地中充填材。
  5. 土構造物に生じたクラックを修復するに際し、請求項1〜のいずれかに記載の地中充填材を前記クラックに自然流下で充填することを特徴とする土構造物の補修工法。
  6. 擁壁によって支持される土構造物において擁壁との境界に生じた空隙を修復するに際し、請求項1〜のいずれかに記載の地中充填材を前記空隙に自然流下で充填することを特徴とする土構造物の補修工法。
  7. 埋設された構造物と土構造物の境界に生じた空隙を修復するに際し、請求項1〜のいずれかに記載の地中充填材を前記空隙に充填することを特徴とする土構造物の補修工法。
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