JP2003321948A - 既設中空鋼管鉄塔の補強・補修方法 - Google Patents

既設中空鋼管鉄塔の補強・補修方法

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JP2003321948A
JP2003321948A JP2002129427A JP2002129427A JP2003321948A JP 2003321948 A JP2003321948 A JP 2003321948A JP 2002129427 A JP2002129427 A JP 2002129427A JP 2002129427 A JP2002129427 A JP 2002129427A JP 2003321948 A JP2003321948 A JP 2003321948A
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hollow steel
steel pipe
reinforcing
mortar
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JP2002129427A
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Shinji Urano
真次 浦野
Tomohiro Nomura
朋宏 野村
Naoyuki Sugibashi
直行 杉橋
Yuji Takazawa
裕二 高澤
Ichiro Yamamoto
市郎 山本
Satoru Saito
悟 斎藤
Tetsuhiro Yamamoto
哲弘 山本
Satoshi Kitazawa
智 北澤
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Shimizu Construction Co Ltd
Chubu Electric Power Co Inc
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Chubu Electric Power Co Inc
Shimizu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 施工が容易で安価な、既設中空鋼管鉄塔の補
強・補修方法を提供する。 【解決手段】 既設中空鋼管鉄塔1の最下部に設けた充
填材圧入口6より、充填材圧入口6から先送りモルタル
注入口7の下端部近傍の間に達するまで、充填材4を低
速で圧入する。充填材4の圧入を中断し、充填材圧入口
6より上方に設けた先送りモルタル注入口7より充填材
4の天端位置の上方に先送りモルタル5を所定量注入す
る。主柱材2の最上部に位置する中空鋼管に設けた頂部
ホッパー10の中間部近傍に天端が達するように、充填
材4を再圧入する。充填材4の圧入終了後、充填材4が
硬化することなく、沈降が終了した時点で、頂部ホッパ
ー10に残留する余盛り分の充填材4を廃棄し、頂部ホ
ッパー10を撤去するとともに、主柱材2の天端面を均
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、施工が容易で安価
な、既設中空鋼管鉄塔の補強・補修方法に関する。
【0002】
【従来の技術】大型送電線用鉄塔や電話会社の鉄塔の中
で、主柱材に中空鋼管を用いた既設中空鋼管鉄塔は、中
空鋼管による主柱材を成形後、耐久性を持たせることを
目的に、該主柱材の内部壁面に亜鉛や合金のメッキ等を
施している。これらは、経年とともに劣化しており、中
でも昭和20〜30年代頃に構築された既設中空鋼管鉄塔
は、すでに更新期を迎えている。また、これ以降に構築
された既設中空鋼管鉄塔においても、内部の劣化が進行
している場合が多い。さらに、内部壁面の腐食によって
所要の構造耐力が失われている場合もある。
【0003】このような既設中空鋼管鉄塔について、外
部機能に係る定期的な保守点検作業に加えて、前記主柱
材の内部についても劣化状況のモニタリングや、これに
伴う内部壁面のメンテナンス、あるいは部材の取り替え
などの補強工事が必要となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、全長が長く、
管径が比較的小さい前記主柱材の内部壁面にメッキ等を
再塗装するような補修や、部材を取り替えるなどの補強
工事は、作業が繁雑であるとともに施工が困難であり、
メンテナンスコストも高いものとなりやすい。
【0005】上記事情に鑑み、本発明は、施工が容易で
安価な、既設中空鋼管鉄塔の補強・補修方法を提供する
ことを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の既設中
空鋼管鉄塔の補強・補修方法は、中空鋼管よりなる主柱
材を備える既設中空鋼管鉄塔の補強・補修方法であっ
て、前記主柱材の最下部の側面に、充填材圧入口、及び
該充填材圧入口より上方に先送りモルタル注入口を設け
るとともに、前記主柱材の天端部の既存の蓋を取り頂部
ホッパーを設置する第1の工程と、前記充填材圧入口よ
り、充填材を前記充填材圧入口からモルタル注入口の下
端部近傍の間に達するまで圧入した後、前記充填材の圧
入を一旦中断し、前記充填材圧入口の上方に配置された
先送りモルタル注入口より所定量の先送りモルタルを、
圧入された前記充填材の上部に注入する第2の工程と、
前記充填材圧入口より前記充填材を、前記ホッパーの中
間深さまで再度圧入し、前記充填材の圧入終了後、充填
材の硬化前に沈降が終了した段階で、前記頂部ホッパー
内方の前記充填材を廃棄するとともに、該頂部ホッパー
を撤去し、前記主柱材の天端面を均す第3の工程とによ
り構成されることを特徴としている。
【0007】請求項2に記載の既設中空鋼管鉄塔の補強
・補修方法は、前記充填材が、アルカリ性および圧縮強
度を有するセメントと、粗骨材と、細骨材と、水と、高
性能AE減水剤よりなる混和剤とより構成されるセメン
ト系材料であり、その配合量は、スランプフロー値で50
〜70cmの流動性、V漏斗流下時間で5〜20秒の材料分
離抵抗性を有する性状を保持でき、かつ単位粗骨量が28
0〜333リットル/m3に設計されることを特徴としてい
る。ることを特徴としている。前記セメント系材料
【0008】請求項3に記載の既設中空鋼管鉄塔の補強
・補修方法は、前記先送りモルタルが、粗骨材を除いて
前記充填材と同一の材料、及び同一の配合量から構成さ
れ、高性能AE減水剤よりなる前記混和剤の添加量を前
記充填材に比べ、セメント重量比で0.1〜1.0%小さくす
ることを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の既設中空鋼管鉄塔
の補強・補修方法を図1から図3を用いて詳述する。本
実施の形態において、既設中空鋼管鉄塔は、中空鋼管よ
りなる主柱材の中空部に、充填材を充填されることによ
って補強・補修されるものである。
【0010】図1に示すように、補強・補修後の既設中
空鋼管鉄塔1は、該既設中空鋼管鉄塔1を構成する中空
鋼管3を上下方向に連接した主柱材2と、前記中空鋼管
3の中空部に充填される充填材4とにより構成される。
【0011】前記主柱材2の最下部に位置する中空鋼管
3の側面には、図2および図3(a)に示すように充填
材4を圧入する充填材圧入口6、及び該充填材4を圧入
する際に用いられる先送りモルタル5を注入する先送り
モルタル注入口7が設けられている。
【0012】図2および図3(a)に示すように、前記
充填材圧入口6は、その開口部6aが前記充填材4を圧
入するポンプ配管9と接合される形状に成形されてお
り、圧入後は、該開口部6aを閉合可能なようにスライ
ドバルブ6bが設けられている。
【0013】また、前記先送りモルタル注入口7は、前
記充填材圧入口6より先送りモルタルの必要量に応じて
数m上方に開口部7aが設けられており、前記先送りモ
ルタル5の注入終了後には、該開口部7aを閉合可能な
ようにスライドバルブ7bが設けられている。後に、該
開口部7aには前記先送りモルタル5を注入するための
ホッパー8が取り外し可能なように設けられる。
【0014】さらに、前記中空鋼管3の中空部には、セ
メント、粗骨材、細骨材、高性能AE減水剤よりなる混
和剤、及び水を配合したコンクリートにより構成される
前記充填材4が充填されている。これは、該充填材4に
アルカリ性および圧縮強度を有するコンクリートを用い
ることにより、該中空鋼管3の中空部の腐食を抑制する
機能を持たせるとともに、既設中空鋼管鉄塔1の座屈耐
力を向上させる機能を持たせることを目的とするもので
ある。
【0015】該充填材4は、前記中空鋼管3の下方に設
けられた前記充填材圧入口6から圧入されて、中空鋼管
3の中空部を充填するものである。このため、該充填材
4は高流動性を有する必要があり、配合に際し流動性能
としては、スランプフロー値で50〜70cm程度を目安と
している。
【0016】また、該充填材4は、下方から上方に向け
て圧入されるため、充填材4の天端において、充填材4
を構成する粗骨材が凝集・閉塞してアーチングを生じ、
該充填材4の他の材料により構成されるペーストモルタ
ルと分離する現象である材料分離が生じやすい。これに
対応すべく、材料分離抵抗性を保持するため、該充填材
4の粘性を適切に設定し、粗骨材とペーストモルタルと
の分離を防止するが、粘性を大きく取ることによる圧入
速度の低下に伴う施工性の低下を考慮し、粘性としては
V漏斗流下時間で5〜20秒程度を目安としている。
【0017】ここで、該充填材4における中空鋼管内で
の閉塞は、粘性だけでなく充填材4の単位粗骨材量によ
っても左右されるものであり、一般に単位粗骨材量が小
さければ閉塞の危険性は低い。そこで、充填材4の単位
粗骨材量を高流動コンクリートと同程度まで減少させれ
ば、粗骨材が閉塞する危険性を回避できることが一般に
知られていることから、単位粗骨材量の上限値は333リ
ットル/m3程度を目安としている。一方で、単位粗骨
材量を小さくとると、充填材4の硬化時に収縮が大きく
なることが考えられるため、収縮を最低限に留めること
を考慮し、単位粗骨材量の下限値は280リットル/m3
度を目安としている。
【0018】また、前記充填材4の耐久性については、
前記既設中空鋼管鉄塔1が標高の高い場所に設置されて
いる場合など、設置場所により供用時の外気温が厳し
く、耐凍害性を要求される場合には、空気量を5±1.5
%程度確保するとともに、単位水量は165〜180kg/m3
程度を目安としている。
【0019】前記セメントの使用材料は、高いアルカリ
性を付与できるものであって、上記の性状を満足するこ
とが確認できれば、各種ポルトランドセメント、高炉セ
メント等、何れを用いても良い。
【0020】また、前記混和剤は、流動性保持の観点か
ら高性能AE減水剤を用いることとするが、流動性能の
大幅な低下が考えられる条件では、例えばポルカルボン
酸を主成分とする高性能AE減水剤等の遅延形を用いる
こととし、材料分離抵抗性の確保および製造時の品質変
動の抑制のためには、例えば併用系高流動コンクリート
用増粘剤等の増粘剤を併用しても良い。
【0021】さらに、強度や耐久性の観点から決められ
た水セメント比及び単位水量では、前記充填材4に流動
性、及び材料分離抵抗性を確保することが困難な場合に
は、無機質粉末状の混和材を配合しても良い。該混和材
には、品質が安定しており比較的安価で、材料分離抵抗
性、高流動性確保のために有効であり、かつ収縮に対す
る影響が少ない石灰石微粉末等が適しているが、品質に
悪影響を及ぼさない限り、高炉スラグ、フライアッシュ
等、何れを用いても良い。
【0022】なお、既設中空鋼管鉄塔1の主柱材2の補
強・補修に際し、収縮が悪影響を及ぼさず強度特性の要
求品質を満足する場合には、前記充填材4は、前記粗骨
材を取り除いたペーストモルタルより構成するものとし
ても良い。
【0023】上述する構成による前記主柱材2に充填材
4を注入する既設中空鋼管鉄塔1の補強・補修方法を以
下に示す。
【0024】(第1の工程)既設中空鋼管鉄塔1の主柱
材2を構成する前記中空鋼管3の最下部に、充填材圧入
口6、及び先送りモルタル注入口7を設ける。また、前
記主柱材2の最上部に配置される中空鋼管3の天端部の
既存の蓋を取り、図3(b)に示すように、前記頂部ホ
ッパー10を設置する。なお、前記頂部ホッパー10
は、圧入終了後における前記主柱材2の中での充填材4
の沈降量、及び余盛り量を想定し、これらを内方できる
大きさに作成しておく。
【0025】(第2の工程)次に、図3(a)に示すよ
うに、前記充填材圧入口6の開口部6aに対して、前記
充填材4を圧送するポンプのポンプ配管9を嵌合し、前
記充填材圧入口6から先送りモルタル注入口7の下端部
近傍の間に達するまで、前記中空鋼管3の中空部に前記
充填材4を低速で圧入する。
【0026】なお、ここで用いるポンプの圧送能力は、
コンクリートの単位容積質量が2.4tf/m3で、下方から
上方に向かって断面が減少する主柱材2の高さが100mの
場合、主柱材2の断面が減少することによって生じる圧
力損失を考慮し、充填材4自重に1.5を乗じて3.6MPa以
上のものを用いることとする。
【0027】所定位置まで前記充填材4を圧入後、前記
先送りモルタル注入口7にホッパー8を設けた上で、該
ホッパー8を介して、前記充填材4の天端位置より上方
から前記中空鋼管3の中空部に、前記先送りモルタル5
を所定量注入し、注入終了後には、スライドバルブ7b
を閉じ、前記ホッパー8を撤去する。
【0028】ここで、前記先送りモルタル5は、前記充
填材4を構成する材料から粗骨材を取り除いた材料より
なるペーストモルタルであり、配合量も前記充填材4と
基本的に同一となるように設計している。なお、高性能
AE減水剤よりなる前記混和剤については、その配合量
を充填材4と同一とすると、スランプフローが大きすぎ
たり、材料分離が生じることが懸念されるため、添加量
をセメント重量比で0.1〜1.0%小さく設計する。また、
耐久性能として耐凍害性を向上させる場合には、前記充
填材4と同様に、空気量を5±1.5%程度確保する。こ
のような構成の該先送りモルタル5は、前記充填材4の
天端における粗骨材の凝集・閉塞等のアーチング等を防
止するために用いるものである。
【0029】前記中空鋼管3の中空部において、前記先
送りモルタル5を上層、前記充填材4を下層となるよう
に配置した上で、前記充填材4の圧入作業を進行するこ
とにより、中空鋼管3の中空壁面には前記先送りモルタ
ル5が付着されて、前記充填材4を構成するペーストモ
ルタルが取り除かれることなく、該充填材4の天端にお
いて粗骨材の凝集・閉塞等のアーチングの発生が防止で
きるものである。
【0030】このような前記先送りモルタル5の注入量
は、前記中空鋼管3の中空壁面に付着し、下層に配され
た前記充填材4に混入されることを考慮する必要があ
る。一般にコンクリートポンプ指針によると、コンクリ
ート圧送に伴う前記先送りモルタル5の必要量は、配管
内面あたり2リットル/m2とされている。
【0031】(第3の工程)次に、該頂部ホッパー10
の中間部近傍に天端が達するように、前記充填材4を再
圧入する。前記充填材4の圧入終了後、前記充填材圧入
口6のスライドバルブ6bを閉じ、前記ポンプ配管9を
撤去する。前記充填材4が硬化することなく、沈降が終
了した時点で、前記頂部ホッパー10に残留する余盛り
分の充填材4を廃棄し、頂部ホッパー10を撤去すると
ともに、前記主柱材2の最上部に位置する中空鋼管3の
天端面を均す。
【0032】なお、本実施の形態において、前記充填材
4にはコンクリートを用いているが、収縮が悪影響を及
ぼさず強度特性の要求品質を満足する場合には、前記充
填材4は、前記粗骨材を取り除いたペーストモルタルよ
り構成するものとしても良い。その際、補強・補修作業
に、前記先送りモルタル5を用いる必要がないため、第
2の工程を省略し、充填材4が前記頂部ホッパーの中間
部近傍に天端が達するまで中断することなく、前記中空
鋼管3への圧入を行ってよい。
【0033】上述する構成によれば、流動性、充填性、
材料分離抵抗性、温度変化に応じた施工性、硬化後所要
の強度特性、及び耐久性等の性能を満足するような配合
量よりなる前記充填材4を、既設中空鋼管鉄塔1の主柱
材2を構成する中空鋼管3に充填することから、メンテ
ナンス作業が容易に行えるとともに、工費を大幅に削減
することが可能となる。
【0034】また、前記中空鋼管3に充填する充填材4
にアルカリ性および圧縮強度を有するコンクリートを用
いることから、前記中空鋼管3の腐食を抑制することが
可能になるとともに、前記既設中空鋼管鉄塔1の中空鋼
管3よりなる主柱材2の座屈耐力を向上させることが可
能となる。
【0035】前記中空鋼管3への充填材4の圧入作業に
は、前記先送りモルタル5を用いることから、前記充填
材4の天端面に粗骨材による凝集・閉塞等のアーチング
が生じることなく、施工性が良く高品質なコンクリート
充填鋼管よりなる主柱材2を構築することが可能とな
る。
【0036】前記先送りモルタル5には、前記充填材4
と同一の性状が保持されるため、前記中空鋼管3への充
填材4の圧入作業時に、前記充填材4の上部に配された
前記先送りモルタル5が中空鋼管3の中空壁面に付着し
て充填材4に混入しても、充填材4の品質、及び要求性
能を保持することが可能となる。
【0037】
【発明の効果】請求項1に記載の既設中空鋼管鉄塔の補
強・補修方法によれば、中空鋼管よりなる主柱材を備え
る既設中空鋼管鉄塔の補強・補修方法であって、前記主
柱材の最下部の側面に、充填材圧入口、及び該充填材圧
入口より上方に先送りモルタル注入口を設けるととも
に、前記主柱材の天端部の既存の蓋を取り頂部ホッパー
を設置する第1の工程と、前記充填材圧入口より、充填
材を前記充填材圧入口からモルタル注入口の下端部近傍
の間に達するまで圧入した後、前記充填材の圧入を一旦
中断し、前記充填材圧入口の上方に配置された先送りモ
ルタル注入口より所定量の先送りモルタルを、圧入され
た前記充填材の上部に注入する第2の工程と、前記充填
材圧入口より前記充填材を、前記ホッパーの中間深さま
で再度圧入し、前記充填材の圧入終了後、充填材の硬化
前に沈降が終了した段階で、前記頂部ホッパー内方の前
記充填材を廃棄するとともに、該頂部ホッパーを撤去
し、前記主柱材の天端面を均す第3の工程とにより構成
されることから、メンテナンス作業が容易に行えるとと
もに、工費を大幅に削減することが可能となる。
【0038】また、前記中空鋼管3への充填材4の圧入
作業には、前記先送りモルタル5を用いることから、前
記充填材4の天端面に粗骨材による凝集・閉塞等のアー
チングが生じることなく、施工性が良く高品質なコンク
リート充填鋼管よりなる主柱材を構築することが可能と
なる。
【0039】請求項2に記載の既設中空鋼管鉄塔の補強
・補修方法によれば、前記充填材が、アルカリ性および
圧縮強度を有するセメントと、粗骨材と、細骨材と、水
と、高性能AE減水剤よりなる混和剤とより構成される
セメント系材料であり、その配合量は、スランプフロー
値で50〜70cmの流動性、V漏斗流下時間で5〜20秒の
材料分離抵抗性を有する性状を保持でき、かつ単位粗骨
量が280〜333リットル/m3に設計されることから、充
填材にアルカリ性よりなるコンクリートを用いているた
め、前記主柱材を構成する中空鋼管の腐食を抑制するこ
とが可能になるとともに、圧縮強度を有する充填材を用
いているため、前記既設中空鋼管鉄塔の主柱材の座屈耐
力を向上させることが可能となる。
【0040】請求項3に記載の既設中空鋼管鉄塔の補強
・補修方法によれば、前記先送りモルタルが、粗骨材を
除いて前記充填材と同一の材料、及び同一の配合量から
構成され、高性能AE減水剤よりなる前記混和剤の添加
量を前記充填材に比べ、セメント重量比で0.1〜1.0%小
さくすることから、前記充填材と同一の性状が保持され
るため、前記主柱材への充填材の圧入作業時に、前記充
填材の上部に配された前記先送りモルタルが主柱材を構
成する中空鋼管の中空壁面に付着して充填材に混入して
も、充填材の品質、及び要求性能を保持することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る既設中空鋼管鉄塔の概要を示す
図である。
【図2】 本発明に係る既設中空鋼管鉄塔の詳細を示す
図である。
【図3】 本発明に係る中空鋼管への充填材の充填方法
を示す図である。る。
【符号の説明】
1 既設中空鋼管鉄塔 2 主柱材 3 中空鋼管 4 充填材 5 先送りモルタル 6 充填材圧入口 6a 開口部 6b スライドバルブ 7 先送りモルタル注入口 7a 開口部 7b スライドバルブ 8 ホッパー 9 ポンプ配管 10 頂部ホッパー
フロントページの続き (72)発明者 野村 朋宏 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 杉橋 直行 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 高澤 裕二 愛知県名古屋市熱田区横田2丁目3番24号 中部電力株式会社基幹系統建設センター 内 (72)発明者 山本 市郎 愛知県名古屋市熱田区横田2丁目3番24号 中部電力株式会社基幹系統建設センター 内 (72)発明者 斎藤 悟 愛知県名古屋市熱田区横田2丁目3番24号 中部電力株式会社基幹系統建設センター 内 (72)発明者 山本 哲弘 愛知県名古屋市熱田区横田2丁目3番24号 中部電力株式会社基幹系統建設センター 内 (72)発明者 北澤 智 愛知県名古屋市熱田区横田2丁目3番24号 中部電力株式会社基幹系統建設センター 内 Fターム(参考) 2E176 AA07 BB29

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空鋼管よりなる主柱材を備える既設中
    空鋼管鉄塔の補強・補修方法であって、 前記主柱材の最下部の側面に、充填材圧入口、及び該充
    填材圧入口より上方に先送りモルタル注入口を設けると
    ともに、前記主柱材の天端部の既存の蓋を取り頂部ホッ
    パーを設置する第1の工程と、 前記充填材圧入口より、充填材を前記充填材圧入口から
    モルタル注入口の下端部近傍の間に達するまで圧入した
    後、前記充填材の圧入を一旦中断し、前記充填材圧入口
    の上方に配置された先送りモルタル注入口より所定量の
    先送りモルタルを、圧入された前記充填材の上部に注入
    する第2の工程と、 前記充填材圧入口より前記充填材を、前記ホッパーの中
    間深さまで再度圧入し、前記充填材の圧入終了後、充填
    材の硬化前に沈降が終了した段階で、前記頂部ホッパー
    内方の前記充填材を廃棄するとともに、該頂部ホッパー
    を撤去し、前記主柱材の天端面を均す第3の工程とによ
    り構成されることを特徴とする既設中空鋼管鉄塔の補強
    ・補修方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の既設中空鋼管鉄塔の補
    強・補修方法において、 前記充填材が、アルカリ性および圧縮強度を有するセメ
    ントと、粗骨材と、細骨材と、水と、高性能AE減水剤
    よりなる混和剤とより構成されるセメント系材料であ
    り、その配合量は、スランプフロー値で50〜70cmの流
    動性、V漏斗流下時間で5〜20秒の材料分離抵抗性を有
    する性状を保持でき、かつ単位粗骨量が280〜333リット
    ル/m3に設計されることを特徴とする既設中空鋼管鉄
    塔の補強・補修方法。
  3. 【請求項3】 請求項1および2に記載の既設中空鋼管
    鉄塔の補強・補修方法において、 前記先送りモルタルが、粗骨材を除いて前記充填材と同
    一の材料、及び同一の配合量から構成され、 高性能AE減水剤よりなる前記混和剤の添加量を前記充
    填材に比べ、セメント重量比で0.1〜1.0%小さくするこ
    とを特徴とする既設中空鋼管鉄塔の補強・補修方法。
JP2002129427A 2002-04-30 2002-04-30 既設中空鋼管鉄塔の補強・補修方法 Pending JP2003321948A (ja)

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WO2009098528A1 (en) * 2008-02-04 2009-08-13 Meir Silber Methods for reinforcing existing lattice frame structures having hollow steel primary elements, particularly steel towers with tubular legs
CN108386055A (zh) * 2018-03-02 2018-08-10 深圳市玖品空气净化科技有限公司 一种具有除水及补锈功能的通讯铁塔
JP2021011680A (ja) * 2019-07-03 2021-02-04 矢作建設工業株式会社 法面保護擁壁及びその形成方法

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