JP2009298576A - クリーンルーム用搬送体 - Google Patents

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Abstract

【課題】移動に伴って発生する塵埃の側方への巻き上げを防止し、側方の保管棚に保管された保管物に塵埃が付着するのを防止するとともに、このような塵埃の付着防止を、クリーンルームの運転コストを増大させることなく実現することができる、クリーンルーム用搬送体を提供する。
【解決手段】保管棚を備えたクリーンルーム内において保管棚の側方を走行するクリーンルーム用搬送体Cである。移動することで風圧を受ける固体物Dを有し、移動して風圧を受けた際、固体物Dの側方を相対的に流れる空気を、固体物Dの移動方向における後ろ側に案内するガイド板81を有している。
【選択図】図3

Description

本発明は、保管棚を備えたクリーンルーム内において走行する、クリーンルーム用搬送体に関する。
塵埃を嫌う液晶表示装置や半導体製品、さらにはその部品などを保管する保管庫では、内部をクリーンルームとすることで、保管棚に置かれた製品やその部品に塵埃等の異物が付着することを防止している。このようなクリーンルームでは、通常、ファン等によって室内の空気を床面側に吸い込むことで、クリーンルーム内にダウンフローを生じさせ、床面等にある塵埃が巻き上がり、保管棚に置かれた製品等の保管物に付着してしまうのを防止している。
ところで、このようなクリーンルーム(保管庫)では、例えばコンテナなどに収納された製品等の保管物を所定の位置の保管棚に移送して保管し、あるいは保管棚上の保管物を積載して外に搬送するためのスタッカクレーン(搬送体)が備えられている。これによってクリーンルーム(保管庫)は、人の出入を最小限に抑えた状態で、製品等の保管物の保管や、保管物の外への搬送を自動的に行うことのできる、自動倉庫となっている。
このような自動倉庫に用いられるスタッカクレーンは、二列に配列した保管棚の間を往復走行するもので、保管棚間に敷設されたレール上を走行するようになっている。
ところが、このようなスタッカクレーンでは、レール上を走行することで、このレール上を転動するタイヤから塵埃が発生してしまう。このようにして発生した塵埃は、スタッカクレーンが移動することで、相対的にスタッカクレーンの後方に流れて行く。
また、スタッカクレーンは、制御盤や積載したコンテナなどの固体物を有しているので、移動によってこれら固体物が風圧を受け、その裏面側、すなわち移動方向の後ろ側が負圧になる。このようにして負圧が生じると、固体物の移動に伴ってその側方に発生した気流が、前記の負圧になった固体物の裏面側に引き込まれ、ここでうず流を形成する。そして、このうず流は、成長することで上昇しつつ、横に拡がる。
ところが、このようにしてうず流が上昇しつつ横に拡がると、タイヤがレール上を転動することなどで発生した塵埃が、このうず流に同伴されて床面上から巻き上げられ、レールの両側にある保管棚上の保管物などに付着してしまうことがある。
そこで、従来では、例えばレール内に小型のファンからなる吸引手段を設け、この吸引手段によってレール内で発生した塵埃を吸引することで、クリーンルーム内に塵埃が浮遊してしまうのを防止する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−16519号公報
しかしながら、前記のレール内に吸引手段を設ける技術では、この吸引手段(ファン)を作動させるためにコストがかかってしまい、自動倉庫(保管庫)の運転コストが増大してしまうといった課題があった。
また、このような吸引手段を用いずに、単に室内の空気を床面側に吸い込むファン等の空調手段のパワーを上げることにより、塵埃の巻き上げによる浮遊を抑え、塵埃が保管物などに付着してしまうのを防止することも考えられる。しかし、その場合にも、空調手段の運転コストが増大することで、結果的に自動倉庫(保管庫)の運転コストが増大してしまうことになる。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、移動に伴って発生する塵埃の側方への巻き上げを防止し、側方の保管棚に保管された保管物に塵埃が付着するのを防止するとともに、このような塵埃の付着防止を、クリーンルームの運転コストを増大させることなく実現することができる、クリーンルーム用搬送体を提供することにある。
前記目的を達成するため本発明のクリーンルーム用搬送体は、保管棚を備えたクリーンルーム内において前記保管棚の側方を走行する搬送体であって、移動することで風圧を受ける固体物を有し、移動して風圧を受けた際、前記固体物の側方を相対的に流れる空気を、該固体物の移動方向における後ろ側に案内するガイド板を有したことを特徴とする。
このクリーンルーム用搬送体によれば、移動した際、ガイド板によって固体物の側方を相対的に流れる空気が、該固体物の移動方向における後ろ側に案内されるので、固体物の後ろ側がその側方に比べて相対的に大きな負圧にならず、側方とほぼ同等の圧となる。したがって、気流が固体物の裏面側に引き込まれて特にその側部でうず流を形成し、成長することが抑制される。
また、前記クリーンルーム用搬送体においては、前記ガイド板が、前記固体物の側方からその移動方向における後ろ側に向かって湾曲して形成されているのが好ましい。
このようにすれば、固体物の側方を相対的に流れる空気が、ガイド板の湾曲面に沿って円滑に流れることで固体物の後ろ側の中央部にまで案内される。したがって、ここでうず流を形成、成長しても、固体物の側方にまで拡がることはほとんどない。よって、このうず流に同伴され巻き上げられた塵埃が、搬送体の側方に位置する保管棚上の保管物に付着してしまうことが防止される。
また、前記クリーンルーム用搬送体においては、前記ガイド板は、前記固体物の風圧を受ける面の高さの下側半分に対応して設けられているのが好ましい。
このようにすれば、後述するシミュレーション結果から分かるように、床面上の塵埃の巻き上げをより効果的に抑えることができる。
また、前記クリーンルーム用搬送体においては、前記固体物が、搬送体によって搬送される搬送物であってもよい。
搬送物が、例えばコンテナのように大きなものの場合、移動した際にその裏面側がより負圧になり易く、その分、うず流の形成・成長の度合いも大きくなり、このうず流に巻き上げられる塵埃の量も多くなる。したがって、このようなコンテナ等の搬送体に対して、その裏面側の側部でのうず流の形成・成長を抑制することで、保管物への塵埃の付着をより効果的に防止することができる。
本発明のクリーンルーム用搬送体によれば、ガイド板を設けたことにより、移動した際、気流が固体物の裏面側に引き込まれて特にその側部でうず流を形成し、成長することを抑制することができる。したがって、固体物の裏面側の側部においてうず流が生じても、比較的小さいものとなるため、塵埃がこのうず流に同伴されても、巻き上げられて上昇する度合いが少なくなり、これによって塵埃が保管棚上の保管物に付着してしまうことを防止することができる。よって、単にガイド板を設けるだけで、クリーンルームの運転コストを増大させることなく、保管物への塵埃の付着を防止することができる。
以下、図面を参照して、本発明に係るクリーンルーム用搬送体を詳しく説明する。
まず、本発明のクリーンルーム用搬送体が備えられる、クリーンルーム仕様の自動倉庫について説明する。図1は、本発明に係る自動倉庫Sの平面図であり、図2は、自動倉庫Sの側面図である。また、これらの図において符号Cは、本発明のクリーンルーム用搬送体の一実施形態としての、スタッカクレーンである。
図1、図2に示すように自動倉庫Sは、スタッカクレーンCと、該スタッカクレーンCの軌道であるレールRを挟んで対向配置されるラック(保管棚)T1、T2とを備えたもので、スタッカクレーンCによってこれらラックT1、T2に保管物を搬送し、保管するよう構成されたものである。この自動倉庫Sには、保管物を入庫するための入庫用コンベヤ(不図示)と、保管物を出庫するための出庫用コンベヤ(不図示)とが備えられており、スタッカクレーンCは、これら入庫用コンベヤや出庫用コンベヤとの間において、保管物の受け渡しが行えるようになっている。
なお、本実施形態においては、保管物はコンテナD内に収容されており、したがってこのコンテナDの荷姿で入庫用コンベアから受け渡され、そのままラックT1(T2)に保管されるようになっている。また、この自動倉庫Sでは、特にラックT1、T2及びスタッカクレーンCが配置されている場所が、例えばクリーン度10レベルのクリーンルームCL1となっている。すなわち、このクリーンルームCL1には床面近傍にファン(図示せず)が設けられており、天井側に設けられた換気口からHEPAフィルタなどを通ってきた清浄空気がダウンフローさせられることにより、クリーンルームCL1内が所望のクリーン度に保持され、床面等にある塵埃の巻き上がりが防止されている。
ラックT1、T2は、水平方向及び上下方向に沿って配列された複数の収納棚Tからなるもので、各収納棚TにコンテナDが保管可能になっている。また、ラックT1、T2は、互いに対向する側がコンテナDの出入口とされている。
なお、以下の説明では、収納棚Tの水平方向の配列方向をX方向とし、X方向と直交する水平方向をY方向とし、X−Y面と直交する垂直方向をZ方向として、説明することがある。
レールRは、X方向に延在して、すなわちラックT1、T2に沿って敷設されたもので、クリーンルームCL1の床に所定間隔で平行に敷設されるレールR1、R2と、クリーンルームCL1の天井に敷設されたレールR3とにより、構成されたものである。
スタッカクレーンCは、レールR1、R2によって下方から支持されるとともに、レールR1、R2上において回転(転動)する4つの車輪(タイヤ)1を有したものである。これら車輪1には、それぞれに対応してモータ2が接続されており、モータ2の駆動によって車輪1が回転し、スタッカクレーンCはレールR1、R2上を走行するようになっている。
なお、車輪1のうちレールR2上を回転する車輪1aには、レールR2の両側面に当接するガイドローラ1bが設けられており、これらガイドローラ1bによって車輪1aがレールR2上に案内されるようになっている。
また、スタッカクレーンCには、昇降可能に構成されたケージ40(昇降部)が設けられており、ケージ40上に設置された移載装置100(例えば、フォーク装置)により、ケージ40と収納棚Tとの間、ケージ40と入庫用コンベヤとの間、及びケージ40と出庫用コンベヤとの間において、コンテナDの受け渡しができるようになっている。
次に、図3〜図7を参照して、スタッカクレーンCの詳細について説明する。
図3は、スタッカクレーンCの斜視図である。また、図4はスタッカクレーンCの正面図である。なお、図3及び図4では、図面を見易くするために、スタッカクレーンCが備える車輪1、モータ2、ガイドローラ1b及び移載装置100を省略している。
これらの図に示すように、スタッカクレーンCは、下部フレーム10と、マスト20と、上部フレーム30と、ケージ40と、巻き上げ機50と、制御盤60とを備えている。
下部フレーム10は、前記車輪1が回転自在に取り付けられた車輪取り付け部11を有する土台となるものである。
図5は、下部フレーム10を模式的に示した平面図である。この図に示すように、下部フレーム10は、X方向に延在するとともに平行に配置される2つのメインフレーム12と、2つのメインフレームの端部同士を接続する2つのサイドフレーム13とを備えた、矩形枠状のものである。
メインフレーム12同士は、後述するケージ40の幅(Y方向の幅)よりも広く、かつ、図5中二点鎖線で示すコンテナDの幅(Y方向の幅)よりも狭い幅で平行に配置されており、前記の移載装置100(図示せず)が設置されるようになっている。また、サイドフレーム13同士は、ケージ40の長さ(X方向の長さ)やコンテナDの長さよりも広い幅で平行に配置されている。このため、メインフレーム12及びサイドフレーム13により、下部フレーム10の中央部には、上方からケージ40が入り込むことが可能な領域A(ガイド部移動領域)が形成されている。
また、本実施形態では、メインフレーム12、12のそれぞれに、ガイド板取付機構80によってガイド板81が取り付けられている。ガイド板取付機構80は、図6(a)に示すように、メインフレーム12の側部に設けられた細板状の案内レール82と、この案内レール82に移動可能に取り付けられた可動板83と、この可動板83に取り付けられた伸縮可能なロッド84と、を備えてなるものである。可動板83は、例えばステッピングモータ(図示せず)により、案内レール82上を精度良く移動できるように構成されたもので、後述する制御盤60によってその移動量、すなわち可動板83の位置が精度良く制御されるようになっている。ロッド84は、複数の管体が摺動可能に連結されていることにより、メインフレーム12の側方(横方)に伸縮可能に構成されたもので、可動板83に対して回動可能に取り付けられたものである。
ガイド板81は、その一端側が前記ロッド84の先端部に取り付けられたもので、横断面が略円弧状の湾曲した板状体である。すなわち、このガイド板81は、ロッド84に連結する側の内面(ガイド面)81aが凹形状の湾曲面となっており、外面が凸形状の湾曲面となっている。そして、このガイド板81は、ロッド84が回動可能になっていることにより、図6(a)に示すように水平方向に寝ている状態から、図6(b)に示すように鉛直方向に立った状態に回動するようになっている。また、その逆で、立った状態から寝た状態に回動するようにもなっている。
ここで、このガイド板81は、本実施形態では図3,図4に示すように、立った状態での上端の高さが、スタッカクレーンCに載置されたコンテナDの高さの約半分の高さとなるように、形成されている。なお、このような回動動作、及びロッド84の伸縮動作については、図示しない公知の自動機構によって自動的に行わせるようにしてもよく、あるいは、手動で行うようにしてもよい。
そして、本実施形態では、図5、図6(b)に示すように凹形状となる内面81aが、スタッカクレーンCが走行(移動)した際、本発明における固体物となるコンテナDの後ろ側に、空気を案内するガイド面81aとなっている。すなわち、ガイド板81は、スタッカクレーンCが走行することでこれに搬送されるコンテナDの、移動方向における後ろ側に配置されるようになっており、その際、湾曲したガイド面(内面)81aは、コンテナDの側方からその移動方向における後ろ側に向かって湾曲している。このような構成によってガイド面81aは、コンテナDの側方を相対的に流れる空気を、コンテナDの移動方向における後ろ側に案内するようになっている。
図3及び図4に戻り、マスト20は、下部フレーム10に対して立てて設置されたもので、下部フレーム10の一方のサイドフレーム13aに設置されるマスト20aと、下部フレームの他方のサイドフレーム13bに設置されるマスト20bとによって構成されている。これらマスト20aとマスト20bとは、X方向に配列されている。すなわち、2本のマスト20a、20bは平行な状態で下部フレーム10に立てられている。
これらマスト20a、マスト20bは、角柱形状を有しており、各側面がX方向あるいはY方向と平行となるように立設されている。
上部フレーム30は、マスト20aの上端部とマスト20bの上端部とを接続するもので、X方向に延在して配設されている。この上部フレーム30の略中央部には、前記レールR3を狭持することにより、スタッカクレーンCがY方向に傾くのを防止するためのガイドローラ(不図示)が設けられている。
図7は、ケージ40の斜視図である。この図に示すように、ケージ40は、X方向に延在する2つのメインフレーム41を有している。メインフレーム41同士は、補強部材42によって接続されている。メインフレーム41の両端部の各々に対してはサイドフレーム43が接続されている。
サイドフレーム43は、Z方向に立設される略三角形形状を有しており、その底辺部にて2つのメインフレーム41を接続している。
各サイドフレーム43には、Z方向(ケージ40の昇降方向)に配列されてガイド部70が二つ固定されている。
ガイド部70には、マスト20をY方向から狭持するサイドローラ71及びマスト20と、X方向から当接する小型のガイドローラ72とが設けられている。これらサイドローラ71及びガイドローラ72は、マスト20の側面を摺動することによって移動可能とされており、これらサイドローラ71及び72にガイドされることにより、サイドフレーム43は、マスト20に沿って上下方向(Z方向)に移動可能となっている。
なお、サイドフレーム43の頂部に固定されるガイド部70a(70)には、後述する巻き上げ機50が備える昇降ワイヤ51が接続される接続部73が設置されている。
図3及び図4に戻り、巻き上げ機50は、昇降ワイヤ51と、ドラム52と、モータ53と、減速器54とを備えている。
昇降ワイヤ51は、ケージ40のサイドフレーム43が備えるガイド部70の接続部73に一端が接続され、ドラム52に他端が巻回されている。また、昇降ワイヤ51としては、マスト20a側に位置するサイドフレーム431のガイド部70aに接続される昇降ワイヤ51aと、マスト20b側に位置するサイドフレーム432のガイド部70aに接続される昇降ワイヤ51bとが存在するが、いずれの昇降ワイヤ51a、51bも、他端がドラム52に巻回されている。
なお、マスト20aの頂部及びマスト20bの頂部には、昇降ワイヤ51を案内するためのシーブ55が設置されている。マスト20aの頂部に設置されたシーブ55aは、X−Z平面内にて回転自在とされており、昇降ワイヤ51aをサイドフレーム431に固定されたガイド部70aに案内するとともに、昇降ワイヤ51bをマスト20bの頂部に設置されたシーブ55bに案内するものである。マスト20bの頂部に設置されたシーブ55bは、X−Z平面内にて回転自在とされており、昇降ワイヤ51bをサイドフレーム432に固定されたガイド部70aに案内するものである。
ドラム52は、下部フレーム10のサイドフレーム13a上に、Y方向を向く回転軸を中心として回転可能に設けられたものである。
モータ53は、減速器54を介してドラム52に接続されたもので、減速器54を介してドラム52を回転させるようになっている。なお、モータ53及び減速器54は、ドラム52の両端にそれぞれ配置されている。
制御盤60は、スタッカクレーンC全体の動作を制御するもので、下部フレーム10のサイドフレーム13b上に配設されたものである。この制御盤60は、ケーブル61を介してスタッカクレーンCの巻き上げ機50や移載装置100を制御するとともに、前述したようにガイド板取付機構80における可動板83の位置(移動量)等を制御するようになっている。さらに、自動倉庫S全体の制御を行う外部の制御装置(図示せず)と電気的に接続されており、この制御装置によって遠隔操作されるようにもなっている。
このような構成のスタッカクレーンCにあっては、図3、図4に示すように、モータ53を制御してドラム52の回転量を調整し、昇降ワイヤ51の巻回量を変化させることにより、昇降ワイヤ51に接続されたケージ40のサイドフレーム43の高さを調整することができる。つまり、巻き上げ機50の駆動により、ケージ40の高さを制御することができる。したがって、スタッカクレーンCの走行位置やケージ40の高さを調整することにより、コンテナDの受け渡し、搬送、保管ができるようになっている。
すなわち、このような構成からなる本実施形態のスタッカクレーンCでは、入庫用コンベヤの近傍において、移載装置100により入庫用コンベヤからコンテナDを受け取り、予め下降させておいたケージ40上に載置する。その際、ガイド板81については、図6(a)に示すように水平方向に寝かした状態にしておき、これによってケージ40上へのコンテナDの受け取りに干渉しないようにしておく。
そして、コンテナDをケージ40上に載置した後、図6(b)に示すようにガイド板81を、コンテナDの移動方向における後ろ側に位置させ、かつ、鉛直方向に立たせた状態にする。すなわち、案内レール82上の可動板83の位置を制御し、これがコンテナDの移動方向後ろ側に位置するようにする。そして、ロッド84を伸長させ、さらにガイド板81を回動することにより、図6(b)に示したようにガイド板81をコンテナDの移動方向における後ろ側に立たせる。このようにして立たせると、ガイド板81は図8(a)に示すようにそのガイド面(内面)81aが、コンテナDの側方からコンテナDの後ろ側に向かって湾曲した状態となる。
したがって、この状態でスタッカクレーンCを移動させ、搬送物となるコンテナD(固体物)を搬送すると、コンテナDはその前面で風圧を受けつつ前進する。すると、コンテナDの側方では、図8(a)中矢印Qで示すように相対的に空気が流れ、気流Qを生じる。
ここで、本発明に係るガイド板81が設けられていない従来では、図8(b)に示すように、コンテナDが移動することでその後ろ側が負圧になり、その側方を流れる気流Qが負圧になったコンテナDの後ろ側に引き込まれる。すると、このようにして気流Qが引き込まれることにより、特にコンテナDの裏面側における側部、すなわちコンテナDの裏面と側面とのコーナー部近傍では、うず流U1を形成する。このうず流U1は、コンテナDの裏面側(後ろ側)が大きな負圧となり、側方との圧力差が大きいことから、大きく成長することで上昇しつつ横に大きく拡がり、前述したように、車輪1(タイヤ)がレールR上を転動することで発生した塵埃を同伴し、床面上から巻き上げてレールRの両側にあるラック(保管棚)T1、T2上の保管物などに付着してしまう。
一方、本実施形態では、図8(a)に示したようにガイド板81を設けたことにより、コンテナDの側方を相対的に流れる空気(気流Q)がコンテナDの後ろ側に案内されるので、コンテナDの後ろ側がコンテナDの側方に比べて相対的に大きな負圧にならず、側方とほぼ同等の圧となる。したがって、気流QがコンテナDの裏面側に引き込まれても、従来のように特に裏面側における側部(コーナー部近傍)でうず流U1を形成し、成長することが抑制される。
すなわち、コンテナDの裏面側に引き込まれた気流Qは、この裏面側の中央部近傍にまで案内されることにより、コーナー部近傍でなく中央部近傍でうず流U2を生じるようになる。しかし、このうず流U2は、前記したようにコンテナDの後ろ側がコンテナDの側方に比べて相対的に大きな負圧になっていないことから、大きく成長することはなく、比較的小さなうず流のままで上昇する。
このように、うず流U2は図8(b)に示した従来の場合と異なり、大きく成長することなく上昇するので、横に拡がる度合いが非常に小さく、したがって、車輪1(タイヤ)がレールR上を転動することで発生した塵埃を同伴して、床面上から巻き上げても、これをレールRの両側にあるラック(保管棚)T1、T2上にまで運んでしまうことがない。よって、ラック(保管棚)T1、T2の保管物(コンテナD)などに塵埃が付着してしまうといったことが防止される。
そして、このようにしてコンテナDを移動したスタッカクレーンCは、所望のラック(保管棚)T1、T2の前に移動した後、従来と同様にしてこのラック(保管棚)T1(T2)上にコンテナDを積みおろし、保管することができる。
以上述べたように本実施形態のスタッカクレーンC(クリーンルーム用搬送体)によれば、ガイド板81を設けたことにより、移動した際、気流がコンテナDの裏面側に引き込まれて特にその側部でうず流を形成し、成長することを抑制することができる。したがって、コンテナDの裏面側の側部においてうず流U2が生じても、比較的小さいものとなるため、塵埃がこのうず流U2に同伴されても、巻き上げられて上昇する度合いが少なくなり、これによって塵埃が保管棚上の保管物に付着してしまうことを防止することができる。すなわち、単にガイド板81を設けるだけで、クリーンルームCL1の運転コストを増大させることなく、保管物への塵埃の付着を防止することができる。
(シミュレーション例)
次に、本発明の効果を、シミュレーションによって求めた結果を示す。
この例では、以下の解析条件に基づいてシミュレーションを行った。なお、この解析条件を、図9(a)の側面図、図9(b)の背面図に示す。これら図9(a)、(b)において符号Dはコンテナ、符号81は前記実施形態で示した湾曲したガイド板であり、符号Jは塵埃粒子である。また、これら図9(a)、(b)は、コンテナDを移動させてから40秒後のシミュレーション結果を示している。
[解析条件]
・クリーンルームの建屋長さ ; 100m
・クリーンルームの建屋高さ ; 10m
・クリーンルームの建屋幅 ; 5m
・コンテナの長さ ; 4m
・コンテナの高さ ; 4m
・コンテナの幅 ; 3m
・コンテナ(搬送体)の走行速度 ; 2m/s
・コンテナ(搬送体)の加速度 ; 0.5m/s
・塵埃の粒子径 ; 0.3μm
・塵埃の粒子密度 ;8950kg/m
そして、シミュレーションとしては、以下の(1)〜(4)の4通りを行った。
(1)ガイド板81を設けない状態(従来例)
(2)ガイド板81を、コンテナDの高さ全体に対応させて設けた状態
(3)ガイド板81を、コンテナDの高さの上側半分にのみ対応させて設けた状態
(4)ガイド板81を、コンテナDの高さの下側半分にのみ対応させて設けた状態
そして、前記解析条件に基づいてコンテナを走行させた際の、塵埃の巻き上がり方のシミュレーション結果を、図10〜図13に示す。なお、図10(a)、(b)は前記(1)のシミュレーション結果を示し、図11(a)、(b)は前記(2)のシミュレーション結果を示し、図12(a)、(b)は前記(3)のシミュレーション結果を示し、図13(a)、(b)は前記(4)のシミュレーション結果を示している。また、これら図10〜図13において(a)は側面図、(b)は背面図である。さらに、これら図10〜図13は、コンテナDを移動させてから40.2秒後のシミュレーション結果を示している。
また、解析については、特にその背面図において、図13(b)に示すようにコンテナDの幅3mに対して、ガイド板81はコンテナDの側面から側方に0.5m延出して設けられているものとして、行った。また、解析の範囲については、コンテナDの幅3mに対し、両側に1mずつ広げた、合計5mの幅で行った。すなわち、図13(b)において、コンテナDの幅方向の中心を0とすると、この幅方向の+側、−側におけるそれぞれの位置を、−0.5〜+0.5で示し、それぞれの位置での、塵埃の粒子比率を、シミュレーションした。得られたシミュレーション結果を図14に示す。
図14に示した結果より、図10に示した前記の(1)と、図12に示した前記の(3)では、コンテナDの両側に存在する粒子数が多いことが分かった。すなわち、塵埃粒子が左右に多く飛散する傾向にあることが分かった。また、図11に示した前記の(2)では、(1)や(3)に比べ、左右への粒子の飛散が減少していることが分かった。
また、図13に示した前記の(4)では、(1)〜(3)に比べ、左右への粒子の飛散が減少していることが分かった。したがって、この(4)では、ガイド板81をコンテナDの下側半分にのみ対応させて設けたことにより、うず流の成長を良好に抑制することができ、これによって左右への粒子の飛散を抑制し、側方のラック上を汚染してしまうことが少ないことが分かった。また、この(4)では、(2)に比べてガイド板81の長さがほぼ半分であることから、コストダウンにも有利である。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、前記実施形態では、本発明における固体物が搬送物であるコンテナDとしたが、固体物として、コンテナDに代えて、スタッカクレーンC(クリーンルーム用搬送体)に直接設けられたもの、例えば制御盤60や巻き上げ機50としてもよい。その場合に、これら制御盤60や巻き上げ機50の側方で、その移動方向における後方に、これら制御盤60や巻き上げ機50の側方を相対的に流れる空気を、制御盤60や巻き上げ機50の移動方向における後ろ側に案内するガイド板を、設けておく。これら制御盤60や巻き上げ機50のように、スタッカクレーンCに一体的に設けられた固体物に対しては、コンテナDなどの保管物(搬送物)の積み込みや積みおろしに干渉しないようにガイド板を設けておくことにより、このガイド板についても、スタッカクレーンCに一体的に、すなわち固定した状態に設けておくことができる。
また、前記実施形態では、ガイド板81を一対設けているが、スタッカクレーンCの制御盤60側にガイド板を一対設け、巻き上げ機50側に他のガイド板を一対設けるようにしてもよい。このようにガイド板を二対設けることにより、スタッカクレーンCの前進時と後退時の両方に対応可能に構成することができる。
また、前記実施形態では、ガイド板81として、そのガイド面81aが湾曲したものを用いたが、本発明はこれに限定されることなく、例えば平板状のものをガイド板として用いてもよい。
また、ガイド板の高さについても、固体物の下側半分に対応するものでなく、例えば固体物の下側半分以上で、かつ、固体物の高さの全部以下の範囲対応する高さに形成してもよい。さらに、固体物の下側1/3程度以上に対応する高さとしてもよい。
本発明の一実施形態のスタッカクレーンを備える自動倉庫の平面図である。 本発明の一実施形態のスタッカクレーンを備える自動倉庫の側面図である。 本発明の一実施形態のスタッカクレーンの概略構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態であるスタッカクレーンの概略構成を示す正面図である。 本発明の一実施形態であるスタッカクレーンが備える下部フレームを模式的に示した平面図である。 ガイド板取付機構を説明するための要部斜視図であって、(a)はガイド板を寝かした状態を示す図、(b)はガイド板を立てた状態を示す図である。 本発明の一実施形態であるスタッカクレーンが備えるケージの斜視図である。 (a)は本発明のスタッカクレーンが移動した際のうず流の発生の説明図、(b)は従来のスタッカクレーンが移動した際のうず流の発生の説明図である。 シミュレーション例における解析条件を示す図であり、(a)は側面図、(b)は背面図である。 (1)のシミュレーション結果を示す図であって、(a)は側面図、(b)は背面図である。 (2)のシミュレーション結果を示す図であって、(a)は側面図、(b)は背面図である。 (3)のシミュレーション結果を示す図であって、(a)は側面図、(b)は背面図である。 (4)のシミュレーション結果を示す図であって、(a)は側面図、(b)は背面図である。 (1)〜(4)のシミュレーション結果を示すグラフである。
符号の説明
C…スタッカクレーン(クリーンルーム用搬送体)、50…巻き上げ機、60…制御盤、80…ガイド板取付機構、81…ガイド板、81a…ガイド面(内面)、T1、T2…(保管棚)、S…自動倉庫、CL1…クリーンルーム、S…、D…コンテナ(固体物、保管物、搬送物)、Q…気流、U1、U2…うず流

Claims (4)

  1. 保管棚を備えたクリーンルーム内において前記保管棚の側方を走行する搬送体であって、
    移動することで風圧を受ける固体物を有し、移動して風圧を受けた際、前記固体物の側方を相対的に流れる空気を、該固体物の移動方向における後ろ側に案内するガイド板を有したことを特徴とするクリーンルーム用搬送体。
  2. 前記ガイド板は、前記固体物の側方からその移動方向における後ろ側に向かって湾曲して形成されていることを特徴とする請求項1記載のクリーンルーム用搬送体。
  3. 前記ガイド板は、前記固体物の風圧を受ける面の高さの下側半分に対応して設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のクリーンルーム用搬送体。
  4. 前記固体物が、搬送体によって搬送される搬送物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のクリーンルーム用搬送体。
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