JP2009297261A - ゴルフボール - Google Patents

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Abstract

【課題】飛行性能、方向安定性及び打球感に優れたゴルフボール2の提供。
【解決手段】ゴルフボール2は、センター8、中間層10及びカバー6を備えている。中間層10の基材ポリマーの主成分は、アイオノマー樹脂である。センター8の表面硬度H1sは、中間層10の硬度H2よりも大きい。カバー6のショアD硬度H3は、57以上である。中間層10の質量W2は、カバー6の質量W3よりも大きい。中間層10の質量W2と上記カバー6の質量W3の合計(W2+W3)は、8.4gより大きく12.0g未満である。中間層10の体積V2とカバー6の体積V3との合計(V2+V3)は、10.0cm以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、ゴルフボールに関する。詳細には、本発明は、センター、中間層及びカバーを備えたマルチピースゴルフボールに関する。
ゴルフボールは、バックスピンを伴って飛行する。ゴルフボールに対するゴルファーの最大の要求は、飛行性能である。飛行性能は、バックスピンの速度と相関する。小さなスピン速度で飛行することにより、適正な弾道が得られ、大きな飛距離が達成される。飛行性能の観点から、スピンがかかりにくいゴルフボールが望まれている。
理想的なスイングによって打ち出されたゴルフボールは、サイドスピンを伴わない。しかし、通常のスイングでは、サイドスピンが不可避である。ゴルファーは、方向安定性に優れたゴルフボールを望む。サイドスピンにより、ゴルフボールは曲がる。方向安定性の観点からも、スピンがかかりにくいゴルフボールが望まれている。
ゴルファーは、ゴルフボールの打球感も重視する。ゴルファーは、ソフトな打球感を好む。
特開平7−24085号公報には、センター、中間層及びカバーを備えたゴルフボールが開示されている。この中間層の比重は、センターの比重よりも小さい。このゴルフボールでは、質量分布が内寄りに偏っている。このゴルフボールでは、過大なスピンが生じる。
特開平9−313643号公報には、コア、中間層及びカバーを備えたゴルフボールが開示されている。この中間層の硬度は、コアの表面硬度よりも大きい。この中間層は、ゴルフボールの打球感を阻害する。
特開平11−253578号公報には、コア、中間層及びカバーを備えたゴルフボールが開示されている。この中間層の主成分は、ポリウレタンである。この中間層は、ゴルフボールの反発性能を阻害する。このゴルフボールは、飛行性能に劣る。
特開2006−289059公報には、コア、中間層、補強層及びカバーを備えたゴルフボールが開示されている。このゴルフボールでは、質量分布が内寄りに偏っている。このゴルフボールでは、過大なスピンが生じる。
特開2006−289060公報には、コア、中間層、補強層及びカバーを備えたゴルフボールが開示されている。このゴルフボールでは、質量分布が内寄りに偏っている。このゴルフボールでは、過大なスピンが生じる。
特開平7−24085号公報 特開平9−313643号公報 特開平11−253578号公報 特開2006−289059公報 特開2006−289060公報
ゴルフボールに対するゴルファーの要求は、ますますエスカレートしている。本発明の目的は、飛行性能、方向安定性及び打球感に優れたゴルフボールの提供にある。
本発明に係るゴルフボールは、センターと、このセンターの外側に位置する中間層と、この中間層の外側に位置するカバーとを備える。中間層の基材ポリマーの主成分は、アイオノマー樹脂である。センターの表面のショアD硬度H1sは、中間層のショアD硬度H2よりも大きい。カバーのショアD硬度H3は、57以上である。中間層の質量W2は、カバーの質量W3よりも大きい。中間層の質量W2と上記カバーの質量W3の合計(W2+W3)は、8.4gより大きく12.0g未満である。中間層の体積V2とカバーの体積V3との合計(V2+V3)は、10.0cm以下である。
好ましくは、中間層の厚みは0.5mm以上1.2mm以下であり、カバーの厚みは0.3mm以上1.0mm以下である。好ましくは、中間層はスチレンブロック含有熱可塑性エラストマーを含む。好ましくは、中間層のショアD硬度H2は、30以上50以下である。好ましくは、中間層の比重G2は、1.20以上である。
本発明に係るゴルフボールでは、質量分布が外寄りに偏っている。この偏りは、バックスピン及びサイドスピンを抑制する。小さなバックスピン速度により、ゴルフボールの大きな飛距離が得られる。小さなサイドスピン速度により、ゴルフボールの飛行方向のばらつきが抑制される。このゴルフボールでは、中間層がソフトな打球感に寄与する。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明の一実施形態に係るゴルフボール2が示された一部切り欠き断面図である。このゴルフボール2は、球状のコア4と、このコア4の外側に位置するカバー6とを備えている。コア4は、球状のセンター8と、このセンター8の外側に位置する中間層10とを備えている。カバー6の表面には、多数のディンプル12が形成されている。ゴルフボール2の表面のうちディンプル12以外の部分は、ランド14である。このゴルフボール2は、カバー6の外側にペイント層及びマーク層を備えているが、これらの層の図示は省略されている。
このゴルフボール2の直径は、40mmから45mmである。米国ゴルフ協会(USGA)の規格が満たされるとの観点から、直径は42.67mm以上が好ましい。空気抵抗抑制の観点から、直径は44mm以下が好ましく、42.80mm以下がより好ましい。このゴルフボール2の質量は、40g以上50g以下である。大きな慣性が得られるとの観点から、質量は44g以上が好ましく、45.00g以上がより好ましい。USGAの規格が満たされるとの観点から、質量は45.93g以下が好ましい。
センター8の基材は、熱硬化性ポリマー又は熱可塑性ポリマーである。好ましくは、センター8は、ゴム組成物が架橋されることで得られる。好ましい基材ゴムとして、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体及び天然ゴムが例示される。反発性能の観点から、ポリブタジエンが好ましい。ポリブタジエンと他のゴムとが併用される場合は、ポリブタジエンが主成分とされることが好ましい。具体的には、基材ゴム全量に対するポリブタジエンの量の比率は50質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましい。ポリウレタンにおけるシス−1,4結合の比率は40%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。
センター8のゴム組成物は、共架橋剤を含む。共架橋剤により、センター8の高反発が達成される。反発性能の観点から好ましい共架橋剤は、炭素数が2から8であるα,β−不飽和カルボン酸の、1価又は2価の金属塩である。好ましい共架橋剤の具体例としては、アクリル酸亜鉛、アクリル酸マグネシウム、メタクリル酸亜鉛及びメタクリル酸マグネシウムが挙げられる。反発性能の観点から、アクリル酸亜鉛及びメタクリル酸亜鉛が特に好ましい。
共架橋剤として、炭素数が2から8であるα,β−不飽和カルボン酸と酸化金属とが配合されてもよい。両者はゴム組成物中で反応し、塩が得られる。この塩が、架橋反応に寄与する。好ましいα,β−不飽和カルボン酸としては、アクリル酸及びメタクリル酸が挙げられる。好ましい酸化金属としては、酸化亜鉛及び酸化マグネシウムが挙げられる。
ゴルフボール2の反発性能の観点から、共架橋剤の量は、基材ゴム100質量部に対して10質量部以上が好ましく、15質量部以上がより好ましい。ソフトな打球感の観点から、共架橋剤の量は、基材ゴム100質量部に対して50質量部以下が好ましく、45質量部以下がより好ましい。
好ましくは、センター8のゴム組成物は、共架橋剤と共に有機過酸化物を含む。有機過酸化物は、架橋開始剤として機能する。有機過酸化物は、ゴルフボール2の反発性能に寄与する。好適な有機過酸化物としては、ジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン及びジ−t−ブチルパーオキサイドが挙げられる。汎用性の観点から、ジクミルパーオキサイドが好ましい。
ゴルフボール2の反発性能の観点から、有機過酸化物の量は、基材ゴム100質量部に対して0.1質量部以上が好ましく、0.3質量部以上がより好ましく、0.5質量部以上が特に好ましい。ソフトな打球感の観点から、有機過酸化物の量は、基材ゴム100質量部に対して3.0質量部以下が好ましく、2.8質量部以下がより好ましく、2.5質量部以下が特に好ましい。
好ましくは、センター8のゴム組成物は、有機硫黄化合物を含む。好ましい有機硫黄化合物としては、ジフェニルジスルフィド、ビス(4−クロロフェニル)ジスルフィド、ビス(3−クロロフェニル)ジスルフィド、ビス(4−ブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(3−ブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(4−フルオロフェニル)ジスルフィド、ビス(4−ヨードフェニル)ジスルフィド及びビス(4−シアノフェニル)ジスルフィドのようなモノ置換体;ビス(2,5−ジクロロフェニル)ジスルフィド、ビス(3,5−ジクロロフェニル)ジスルフィド、ビス(2,6−ジクロロフェニル)ジスルフィド、ビス(2,5−ジブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(3,5−ジブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(2−クロロ−5−ブロモフェニル)ジスルフィド及びビス(2−シアノ−5−ブロモフェニル)ジスルフィドのようなジ置換体;ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)ジスルフィド及びビス(2−シアノ−4−クロロ−6−ブロモフェニル)ジスルフィドのようなトリ置換体;ビス(2,3,5,6−テトラクロロフェニル)ジスルフィドのようなテトラ置換体;並びにビス(2,3,4,5,6−ペンタクロロフェニル)ジスルフィド及びビス(2,3,4,5,6−ペンタブロモフェニル)ジスルフィドのようなペンタ置換体が例示される。有機硫黄化合物は、反発性能に寄与する。特に好ましい有機硫黄化合物は、ジフェニルジスルフィド及びビス(ペンタブロモフェニル)ジスルフィドである。
ゴルフボール2の反発性能の観点から、有機硫黄化合物の量は、基材ゴム100質量部に対して0.1質量部以上が好ましく、0.2質量部以上がより好ましい。ソフトな打球感の観点から、有機硫黄化合物の量は、基材ゴム100質量部に対して1.5質量部以下が好ましく、1.0質量部以下がより好ましく、0.8質量部以下が特に好ましい。
センター8に、比重調整等の目的で充填剤が配合されてもよい。好適な充填剤としては、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム及び炭酸マグネシウムが例示される。充填剤の量は、センター8の意図した比重が達成されるように適宜決定される。特に好ましい充填剤は、酸化亜鉛である。酸化亜鉛は、比重調整の役割のみならず、架橋助剤としても機能する。センター8には、老化防止剤、着色剤、可塑剤、分散剤等の各種添加剤が、必要に応じて適量配合される。センター8に、架橋ゴム粉末又は合成樹脂粉末が配合されてもよい。
耐久性の観点から、センター8の中心硬度H1cは25以上が好ましく、30以上がより好ましく、35以上が特に好ましい。スピン抑制の観点から、中心硬度H1cは55以下が好ましく、50以下がより好ましく、45以下が特に好ましい。センター8が切断されて得られる半球の切断面中心点に、ショアD型硬度計が押しつけられることにより、中心硬度H1cが測定される。測定には、この硬度計が装着された自動ゴム硬度測定機(高分子計器社の商品名「LA1」)が用いられる。
反発性能の観点から、センター8の表面硬度H1sは35以上が好ましく、40以上がより好ましく、45以上が特に好ましい。打球感の観点から、表面硬度H1sは65以下が好ましく、60以下がより好ましく、55以下が特に好ましい。センター8の表面にショアD型硬度計が押しつけられることにより、表面硬度H1sが測定される。測定には、この硬度計が装着された自動ゴム硬度測定機(高分子計器社の商品名「LA1」)が用いられる。
スピンの抑制の観点から、表面硬度H1sと中心硬度H1cの差(H1s−H1c)は7以上が好ましく、10以上がより好ましく、13以上が特に好ましい。ゴルフボール2の耐久性の観点から、差(H1s−H1c)は25以下が好ましく、20以下がより好ましく、16以下が特に好ましい。
センター8の比重G1は、1.18以下が好ましい。このセンター8により、ゴルフボール2の質量分布が外寄りに偏りうる。この偏りにより、スピンが抑制される。この観点から、比重G1は1.14以下がより好ましく、1.09以下が特に好ましい。比重G1は、1.00以上が好ましい。
打球感の観点から、センター8の圧縮変形量は3.3mm以上が好ましく、3.5mm以上がより好ましく、3.8mm以上が特に好ましい。反発性能の観点から、圧縮変形量は7.0mm以下が好ましく、5.0mm以下がより好ましく、4.5mm以下が特に好ましい。
圧縮変形量の測定では、球体(センター8、コア4又はゴルフボール2)が金属製の剛板の上に置かれる。この球体に向かって金属製の円柱が徐々に降下する。この円柱の底面と剛板との間に挟まれた球体は、変形する。球体に98Nの初荷重がかかった状態から1274Nの終荷重がかかった状態までの円柱の移動距離が、圧縮変形量である。
センター8の直径は、39.1mm以上が好ましい。このセンター8により、中間層10が中心点から離れて位置する。後述されるように、この中間層10の比重は大きい。比重の大きな中間層10が中心点から離れて位置することで、ゴルフボール2の質量分布が外寄りに偏りうる。この偏りにより、スピンが抑制される。この観点から、この直径は39.3mm以上がより好ましく、39.5mm以上が特に好ましい。十分な厚みを有する中間層10が成形されうるとの観点から、直径は41mm以下が好ましい。
センター8の質量W1は、32g以上39g以下が好ましい。センター8の架橋温度は、通常は140℃以上180℃以下である。センター8の架橋時間は、通常は10分以上60分以下である。センター8が2以上の層から形成されてもよい。センター8が、その表面にリブを備えてもよい。
中間層10には、樹脂組成物が好適に用いられる。この樹脂組成物の基材ポリマーとしては、アイオノマー樹脂、スチレンブロック含有熱可塑性エラストマー、熱可塑性ポリエステルエラストマー、熱可塑性ポリアミドエラストマー及び熱可塑性ポリオレフィンエラストマーが例示される。特に、アイオノマー樹脂が好ましい。アイオノマー樹脂は、高弾性である。中間層10にアイオノマー樹脂が用いられたゴルフボール2は、反発性能に優れる。
アイオノマー樹脂と他の樹脂とが併用されてもよい。併用される場合は、反発性能の観点から、アイオノマー樹脂が基材ポリマーの主成分とされる。基材ポリマーの全量に対するアイオノマー樹脂の量の比率は50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、65質量%以上が特に好ましい。
好ましいアイオノマー樹脂としては、α−オレフィンと炭素数が3以上8以下のα,β−不飽和カルボン酸との二元共重合体が挙げられる。好ましい二元共重合体は、80質量%以上90質量%以下のα−オレフィンと、10質量%以上20質量%以下のα,β−不飽和カルボン酸とを含む。この二元共重合体は、反発性能に優れる。好ましい他のアイオノマー樹脂としては、α−オレフィンと炭素数が3以上8以下のα,β−不飽和カルボン酸と炭素数が2以上22以下のα,β−不飽和カルボン酸エステルとの三元共重合体が挙げられる。好ましい三元共重合体は、70質量%以上85質量%以下のα−オレフィンと、5質量%以上30質量%以下のα,β−不飽和カルボン酸と、1質量%以上25質量%以下のα,β−不飽和カルボン酸エステルとを含む。この三元共重合体は、反発性能に優れる。二元共重合体及び三元共重合体において、好ましいα−オレフィンはエチレン及びプロピレンであり、好ましいα,β−不飽和カルボン酸はアクリル酸及びメタクリル酸である。特に好ましいアイオノマー樹脂は、エチレンと、アクリル酸又はメタクリル酸との共重合体である。
二元共重合体及び三元共重合体において、カルボキシル基の一部は金属イオンで中和されている。中和のための金属イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、亜鉛イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン及びネオジムイオンが例示される。中和が、2種以上の金属イオンでなされてもよい。ゴルフボール2の反発性能及び耐久性の観点から特に好適な金属イオンは、ナトリウムイオン、亜鉛イオン、リチウムイオン及びマグネシウムイオンである。
アイオノマー樹脂の具体例としては、三井デュポンポリケミカル社の商品名「ハイミラン1555」、「ハイミラン1557」、「ハイミラン1605」、「ハイミラン1706」、「ハイミラン1707」、「ハイミラン1856」、「ハイミラン1855」、「ハイミランAM7311」、「ハイミランAM7315」、「ハイミランAM7317」、「ハイミランAM7318」、「ハイミランAM7329」、「ハイミランMK7320」及び「ハイミランMK7329」;デュポン社の商品名「サーリン6120」、「サーリン6910」、「サーリン7930」、「サーリン7940」、「サーリン8140」、「サーリン8150」、「サーリン8940」、「サーリン8945」、「サーリン9120」、「サーリン9150」、「サーリン9910」、「サーリン9945」、「サーリンAD8546」、「HPF1000」及び「HPF2000」;並びにエクソンモービル化学社の商品名「IOTEK7010」、「IOTEK7030」、「IOTEK7510」、「IOTEK7520」、「IOTEK8000」及び「IOTEK8030」が挙げられる。
中間層10に、2種以上のアイオノマー樹脂が併用されてもよい。1価の金属イオンで中和されたアイオノマー樹脂と2価の金属イオンで中和されたアイオノマー樹脂とが併用されてもよい。
アイオノマー樹脂と併用されうる好ましい樹脂は、スチレンブロック含有熱可塑性エラストマーである。このエラストマーは、ゴルフボール2の打球感に寄与しうる。このエラストマーは、ゴルフボール2の反発性能を阻害しない。このエラストマーは、ハードセグメントとしてのポリスチレンブロックと、ソフトセグメントとを備えている。典型的なソフトセグメントは、ジエンブロックである。ジエンブロックの化合物としては、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン及び2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンが例示される。ブタジエン及びイソプレンが好ましい。2以上の化合物が併用されてもよい。
スチレンブロック含有熱可塑性エラストマーには、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SIBS)、SBSの水添物、SISの水添物及びSIBSの水添物が含まれる。SBSの水添物としては、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)が挙げられる。SISの水添物としては、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)が挙げられる。SIBSの水添物としては、スチレン−エチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEEPS)が挙げられる。
ゴルフボール2の反発性能の観点から、熱可塑性エラストマーにおけるスチレン成分の含有率は10質量%以上が好ましく、12質量%以上がより好ましく、15質量%以上が特に好ましい。ゴルフボール2の打球感の観点から、この含有率は50質量%以下が好ましく、47質量%以下がより好ましく、45質量%以下が特に好ましい。
本発明において、スチレンブロック含有熱可塑性エラストマーには、SBS、SIS、SIBS、SEBS、SEPS及びSEEPS並びにこれらの水添物からなる群から選択された1種又は2種以上と、オレフィンとのアロイが含まれる。このアロイ中のオレフィン成分は、アイオノマー樹脂との相溶性向上に寄与すると推測される。このアロイが用いられることにより、ゴルフボール2の反発性能が向上する。好ましくは、炭素数が2以上10以下のオレフィンが用いられる。好適なオレフィンとしては、エチレン、プロピレン、ブテン及びペンテンが例示される。エチレン及びプロピレンが特に好ましい。
ポリマーアロイの具体例としては、三菱化学社の商品名「ラバロンT3221C」、「ラバロンT3339C」、「ラバロンSJ4400N」、「ラバロンSJ5400N」、「ラバロンSJ6400N」、「ラバロンSJ7400N」、「ラバロンSJ8400N」、「ラバロンSJ9400N」及び「ラバロンSR04」が挙げられる。スチレンブロック含有熱可塑性エラストマーの他の具体例としては、ダイセル化学工業社の商品名「エポフレンドA1010」及びクラレ社の商品名「セプトンHG−252」が挙げられる。
中間層10にアイオノマー樹脂とスチレンブロック含有熱可塑性エラストマーとが併用される場合、両者の質量比は50/50以上95/5以下が好ましい。この比が50/50以上である中間層10は、ゴルフボール2の反発性能に寄与する。この観点から、比は55/45以上がより好ましく、60/40以上が特に好ましい。この比が95/5以下である中間層10は、ゴルフボール2の打球感に寄与する。この観点から、比は80/20以下がより好ましく、70/30以下が特に好ましい。
好ましくは、中間層10は、高比重金属の粉末を含む。この粉末により、中間層10の高比重が達成される。この粉末により、ゴルフボール2の質量分布が外寄りに偏りうる。この偏りにより、スピンが抑制される。典型的な高比重金属は、タングステン及びモリブデンである。高比重金属の粉末の量は、中間層10の基材ポリマー100質量部に対して20質量部以上が好ましく、32質量部以上がより好ましく、45質量部以上が特に好ましい。中間層10の成形容易の観点から、粉末の量は60質量部以下が好ましい。
中間層10には、必要に応じ、二酸化チタンのような着色剤、硫酸バリウムのような充填剤、分散剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、蛍光剤、蛍光増白剤等が、適量配合される。中間層10の形成には、射出成形法、圧縮成形法等の既知の手法が採用されうる。
反発性能の観点から、中間層10の硬度H2は30以上が好ましく、35以上がより好ましく、40以上が特に好ましい。打球感の観点から、硬度H2は50以下が好ましく、47以下がより好ましい。硬度H2は、「ASTM−D 2240−68」の規定に準拠して、自動ゴム硬度測定装置(高分子計器社の商品名「LA1」)に取り付けられたショアD型のスプリング式硬度計によって測定される。測定には、熱プレスで成形された、厚みが約2mmであるスラブが用いられる。23℃の温度下に2週間保管されたスラブが、測定に用いられる。測定時には、3枚のスラブが重ね合わされる。中間層10の樹脂組成物と同一の樹脂組成物からなるスラブが、測定に用いられる。
中間層10の比重G2は、1.20以上が好ましい。この中間層10により、ゴルフボール2の質量分布が外寄りに偏りうる。この偏りにより、スピンが抑制される。この観点から、比重G2は1.25以上がより好ましく、1.30以上が特に好ましい。比重G2は、2.0以下が好ましい。
ゴルフボール2の質量分布が外寄りに偏りうるとの観点から、中間層10の厚みは0.5mm以上が好ましく、0.7mm以上がより好ましく、0.8mm以上が特に好ましい。十分な直径を有するセンター8が形成されうるとの観点から、厚みは1.2mm以下が好ましく、1.0mm以下がより好ましい。
ゴルフボール2の質量分布が外寄りに偏りうるとの観点から、中間層10の体積V2は3.5cm以上が好ましく、3.8cm以上がより好ましく、4.1cm以上が特に好ましい。十分な直径を有するセンター8が設けられうるとの観点から、体積V2は5cm以下が好ましい。
ゴルフボール2の質量分布が外寄りに偏りうるとの観点から、中間層10の質量W2は5.0g以上が好ましく、5.2g以上がより好ましく、5.5g以上が特に好ましい。十分な直径のセンター8が設けられうるとの観点から、質量W2は7g以下が好ましい。
前述の通り、コア4はセンター8及び中間層10からなる。ゴルフボール2の質量分布が外寄りに偏りうるとの観点から、このコア4の直径は40.7mm以上が好ましく、40.9mm以上がより好ましく、41.1mm以上が特に好ましい。直径は、42.2mm以下が好ましい。
打球感の観点から、コア4の圧縮変形量は3.2mm以上が好ましく、3.4mm以上がより好ましく、3.7mm以上が特に好ましい。反発性能の観点から、圧縮変形量は6.5mm以下が好ましく、4.8mm以下がより好ましく、4.3mm以下が特に好ましい。
カバー6には、樹脂組成物が好適に用いられる。この樹脂組成物の基材ポリマーとしては、アイオノマー樹脂、スチレンブロック含有熱可塑性エラストマー、熱可塑性ポリエステルエラストマー、熱可塑性ポリアミドエラストマー及び熱可塑性ポリオレフィンエラストマーが例示される。特に、アイオノマー樹脂が好ましい。アイオノマー樹脂は、高弾性である。カバー6にアイオノマー樹脂が用いられたゴルフボール2は、反発性能に優れる。中間層10に関して前述されたアイオノマー樹脂が、カバー6に用いられうる。
アイオノマー樹脂と他の樹脂とが併用されてもよい。併用される場合は、反発性能の観点から、アイオノマー樹脂が基材ポリマーの主成分とされる。基材ポリマーの全量に対するアイオノマー樹脂の量の比率は50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、85質量%以上が特に好ましい。
アイオノマー樹脂と併用されうる好ましい樹脂は、スチレンブロック含有熱可塑性エラストマーである。中間層10に関して前述されたスチレンブロック含有熱可塑性エラストマーが、カバー6に用いられうる。
カバー6にアイオノマー樹脂とスチレンブロック含有熱可塑性エラストマーとが併用される場合、両者の質量比は60/40以上が好ましい。この比が60/40以上であるカバー6は、ゴルフボール2の反発性能に寄与する。この観点から、比は75/25以上がより好ましく、85/15以上が特に好ましい。打球感の観点から、この比は98/2以下が好ましい。
カバー6には、必要に応じ、二酸化チタンのような着色剤、硫酸バリウムのような充填剤、分散剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、蛍光剤、蛍光増白剤等が、適量配合される。カバー6の形成には、射出成形法、圧縮成形法等の既知の手法が採用されうる。カバー6の成形時に、成形型のキャビティ面に形成された多数のピンプルにより、ディンプル12が形成される。
スピン抑制の観点から、カバー6の硬度H3は57以上が好ましく、59以上がより好ましく、61以上が特に好ましい。打球感の観点から、硬度H3は66以下が好ましく、64以下がより好ましい。硬度H3は、「ASTM−D 2240−68」の規定に準拠して、自動ゴム硬度測定装置(高分子計器社の商品名「LA1」)に取り付けられたショアD型のスプリング式硬度計によって測定される。測定には、熱プレスで成形された、厚みが約2mmであるスラブが用いられる。23℃の温度下に2週間保管されたスラブが、測定に用いられる。測定時には、3枚のスラブが重ね合わされる。カバー6の樹脂組成物と同一の樹脂組成物からなるスラブが、測定に用いられる。
スピンが抑制されるとの観点から、カバー6の比重G3は0.97以上が好ましく、1.00以上がより好ましい。カバー6の成形性の観点から、比重G3は1.20以下が好ましく、1.15以下がより好ましい。
カバー6の成形容易の観点から、このカバー6の厚みは0.3mm以上が好ましく、0.4mm以上がより好ましい。中間層10が外寄りに位置するとの観点から、厚みは1.0mm以下が好ましく、0.9mm以下がより好ましく、0.8mm以下が特に好ましい。
ゴルフボール2の耐久性の観点から、カバー6の体積V3は3.2cm以上が好ましく、4.0cm以上がより好ましい。十分な厚みの中間層10が設けられうるとの観点から、体積V3は6.2cm以下が好ましく、5.2cm以下がより好ましい。
ゴルフボール2の耐久性の観点から、カバー6の質量W3は3.0g以上が好ましく、4.0g以上がより好ましい。十分な厚みの中間層10が設けられうるとの観点から、質量W3は6.0g以下が好ましく、5.0g以下がより好ましい。
打球感の観点から、ゴルフボール2の圧縮変形量2.5mm以上が好ましく、2.7mm以上がより好ましく、2.9mm以上が特に好ましい。反発性能の観点から、圧縮変形量は3.8mm以下が好ましく、3.5mm以下がより好ましく、3.4mm以下が特に好ましい。
このゴルフボール2では、センター8の表面硬度H1sは、中間層10の硬度H2よりも大きい。中間層10は、センター8よりも外寄りに位置している。ヘッドスピードが比較的低いゴルファーがこのゴルフボール2を打撃したとき、センター8よりも中間層10が、その打球感に大きく影響する。中間層10の硬度H2が小さいことに起因して、このゴルフボール2ではソフトな打球感が得られる。打球感の観点から、差(H1s−H2)は2以上が好ましく、4以上がより好ましく、8以上が特に好ましい。差(H1s−H2)は、15以下が好ましい。
このゴルフボール2では、中間層10の質量W2が上記カバー6の質量W3よりも大きい。このことは、中間層10の比重G2が十分大きく、かつカバー6の厚みが十分小さいことを意味する。このゴルフボール2では、質量分布が外寄りに偏っている。このゴルフボール2では、バックスピン及びサイドスピンが抑制される。小さなバックスピン速度により、ゴルフボール2の大きな飛距離が得られる。小さなサイドスピン速度により、ゴルフボール2の飛行方向のばらつきが抑制される。この観点から、差(W2−W3)は0.5g以上が好ましく、0.8g以上がより好ましく、1.1g以上が特に好ましい。差(W2−W3)は、3g以下が好ましい。
中間層10の質量W2とカバー6の質量W3の合計(W2+W3)は、8.4gより大きく12.0g未満である。合計(W2+W3)が8.4gより大きなゴルフボール2では、センター8を除く部分が十分な剛性を有する。十分な構成は、スピンを抑制する。この観点から、合計(W2+W3)は8.6g以上がより好ましく、9.0g以上が特に好ましい。合計(W2+W3)が12.0g以下であるゴルフボール2では、十分な直径を有するセンター8が形成されうる。このセンター8は、反発性能に寄与する。この観点から、合計(W2+W3)は11.5g以下がより好ましく、11.0g以下が特に好ましい。
中間層10の体積V2とカバー6の体積V3との合計(V2+V3)は、10.0cm以下である。合計(V2+V3)が10.0cm以下であるゴルフボール2では、質量分布が外寄りに偏りうる。この偏りは、バックスピン及びサイドスピンを抑制する。この観点から、合計(V2+V3)は9.8cm以下が好ましく、9.5cm以下がより好ましい。合計(V2+V3)は6.7cm以上が好ましい。
質量分布が外寄りに偏りうるとの観点から、中間層10の比重G2とセンター8の比重G1との差(G2−G1)は0.01以上が好ましく、0.03以上がより好ましく、0.05以上が特に好ましい。差(G2−G1)は、0.20以下が好ましい。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
100質量部のハイシスポリブタジエン(JSR社の商品名「BR−730」)、28.0質量部のアクリル酸亜鉛、10質量部の酸化亜鉛、12.7質量部の硫酸バリウム、0.5質量部のジフェニルジスルフィド(住友精化社)及び0.9質量部のジクミルパーオキサイド(日本油脂社)を混練し、ゴム組成物(i)を得た。このゴム組成物(i)を共に半球状キャビティを備えた上型及び下型からなる金型に投入し、加圧及び加熱して、センターを得た。このセンターの直径は、39.6mmであった。
35質量部のアイオノマー樹脂(前述の「サーリン8945」)、30質量部の他のアイオノマー樹脂(前述の「ハイミランAM7329」)、35質量部のスチレンブロック含有熱可塑性エラストマー(前述の「ラバロンT3221C」)及び32質量部のタングステン粉末を二軸混練押出機で混練し、樹脂組成物(b)を得た。共に半球状キャビティを備えた上型及び下型からなる金型に、センターを投入した。樹脂組成物(b)を射出成形法にてセンターの周りに射出し、中間層を形成した。この中間層の厚みは、0.8mmであった。
58質量部のアイオノマー樹脂(前述の「サーリン8945」)、40質量部の他のアイオノマー樹脂(前述の「ハイミランAM7329」)、2質量部のスチレンブロック含有熱可塑性エラストマー(前述の「ラバロンT3221C」)、3質量部の二酸化チタン及び0.04質量部のウルトラマリンブルーを二軸混練押出機で混練し、樹脂組成物(h)を得た。共に半球状キャビティを備えた上型及び下型からなり、そのキャビティ面にピンプルを備えたファイナル金型にコアを投入した。樹脂組成物(h)を射出成形法にてコアの周りに射出し、カバーを形成した。このカバーの厚みは、1.6mmであった。カバーには、ピンプルの形状が反転した形状のディンプルが多数形成された。このカバーの周りに二液硬化型ポリウレタンを基材とするクリアー塗料を塗装し、直径が42.8mmであり質量が約45.6である実施例1のゴルフボールを得た。
[実施例2から6及び比較例1から6]
センター、中間層及びカバーの仕様を下記の表3から5に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2から6及び比較例1から6のゴルフボールを得た。センターのゴム組成物の詳細が、下記の表1に示されている。中間層及びカバーの樹脂組成物の詳細が、下記表2に示されている。
[飛距離の評価]
ツルテンパー社のスイングマシンに、チタンヘッドを備えたドライバー(SRIスポーツ社の商品名「XXIO」、シャフト硬度:S、ロフト角:10.0°)を装着した。ヘッド速度が45m/secである条件でゴルフボールを打撃して、発射地点から静止地点までの距離を測定した。10回測定されて得られたデータの平均値が、下記の表3から5に示されている。
[方向安定性の評価]
ツルテンパー社のスイングマシンに、チタンヘッドを備えたドライバー(SRIスポーツ社の商品名「XXIO」、シャフト硬度:S、ロフト角:10.0°)を、フェイスが2°オープンとなるように装着した。ヘッド速度が45m/secである条件でゴルフボールを打撃して、落下地点と目標方向線との距離を測定した。10回の測定を行い、第一の平均値を得た。上記ドライバーを、フェイスが2°クローズとなるように装着した。ヘッド速度が45m/secである条件でゴルフボールを打撃して、落下地点と目標方向線との距離を測定した。10回の測定を行い、第二の平均値を得た。第一の平均値と第二の平均値との合計(すなわち幅)が、下記の表3から5に示されている。
[打球感の評価]
ゴルファーに、ドライバーにてゴルフボールを打撃させた。下記の基準に基づき、打球感を格付けさせた。
A:ソフト
B:ややソフト
C:ややハード
D:ハード
Figure 2009297261
Figure 2009297261
*1 ナトリウムイオンで中和された、エチレン−メタクリル酸系アイオノマー樹脂( デュポン社)
*2 亜鉛イオンで中和された、エチレン−メタクリル酸系アイオノマー樹脂(三井デ ュポンポリケミカル社)
*3 スチレンブロック含有熱可塑性エラストマー(三菱化学社)
*4 熱可塑性ポリウレタンエラストマー(BASFジャパン社)
*5 熱可塑性ポリウレタンエラストマー(BASFジャパン社)
Figure 2009297261
Figure 2009297261
Figure 2009297261
表3から5に示されるように、各実施例のゴルフボールは諸性能に優れている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
本発明に係るゴルフボールは、ゴルフ場でのプレーや、ドライビングレンジにおける練習に用いられうる。
図1は、本発明の一実施形態に係るゴルフボールが示された模式的断面図である。
符号の説明
2・・・ゴルフボール
4・・・コア
6・・・カバー
8・・・センター
10・・・中間層
12・・・ディンプル

Claims (5)

  1. センターと、このセンターの外側に位置する中間層と、この中間層の外側に位置するカバーとを備えており、
    上記中間層の基材ポリマーの主成分がアイオノマー樹脂であり、
    上記センターの表面のショアD硬度H1sが上記中間層のショアD硬度H2よりも大きく、
    上記カバーのショアD硬度H3が57以上であり、
    上記中間層の質量W2が上記カバーの質量W3よりも大きく、
    上記中間層の質量W2と上記カバーの質量W3の合計(W2+W3)が8.4gより大きく12.0g未満であり、
    上記中間層の体積V2とカバーの体積V3との合計(V2+V3)が10.0cm以下であるゴルフボール。
  2. 上記中間層の厚みが0.5mm以上1.2mm以下であり、上記カバーの厚みが0.3mm以上1.0mm以下である請求項1に記載のゴルフボール。
  3. 上記中間層がスチレンブロック含有熱可塑性エラストマーを含む請求項1又は2に記載のゴルフボール。
  4. 上記中間層のショアD硬度H2が30以上50以下である請求項1から3のいずれかに記載のゴルフボール。
  5. 上記中間層の比重G2が1.20以上である請求項1から4のいずれかに記載のゴルフボール。
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