JP2009295819A - 電子部品 - Google Patents

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恵介 岩崎
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Abstract

【課題】端子が押し当てられる方向によって直流抵抗値がばらつくことを抑制できる電子部品を提供する。
【解決手段】積層体12aは、磁性体層16が積層されて構成されている。コイルLは、積層体12aに内蔵されている。外部電極は、コイルLに対して電気的に接続されていると共に、積層体12aの側面に設けられている。ビアホール導体22a〜22n,24a〜24nは、外部電極及びコイルLに対して電気的に接続されていると共に、外部電極が設けられている側面において、該側面の対角線の交点を通過しかつz軸方向に延びる線上に並ぶように互いに電気的に接続された状態で設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子部品に関し、より特定的には、積層体内にコイルを内蔵している電子部品に関する。
従来の電子部品としては、例えば、特許文献1に記載の積層型コイル部品が知られている。該積層型コイル部品では、コイル用導体と絶縁性グリーンシートとが交互に積層されている。更に、最上層及び最下層に設けられたコイル用導体には、コイルと外部電極とを接続するための引き出し電極が設けられている。このような積層型コイル部品では、完成時において直流抵抗値の測定等の検査が行われ、良品・不良品の判定が行われる。
しかしながら、前記積層型コイル部品では、以下に説明するように、検査時において測定される直流抵抗値にばらつきが発生し、正確に良品・不良品の判定ができないおそれがある。図11は、積層型コイル部品110の外観斜視図である。図12は、積層型コイル部品110のC−Cにおける断面構造図である。図11では、積層型コイル部品110、積層体112、外部電極114a,114b及び端子T1,T2が記載されている。また、図12では、積層型コイル部品110、積層体112、外部電極114a、引き出し電極116及び端子T1が記載されている。
積層型コイル部品110では、図11に示すように、端子T1,T2が矢印α又は矢印βのいずれかの方向から押し当てられて直流抵抗値の測定が行われる。矢印αの方向から端子T1,T2が押し当てられるか、矢印βの方向から端子T1,T2が押し当てられるかは、検査時の積層型コイル部品110の向きに依存しており、一定ではない。
ここで、図12に示すように、外部電極114aは、積層体112に内蔵されているコイルと引き出し部116を介して接続されている。故に、直流抵抗値の測定時には、電流は、端子T1から外部電極114a及び引き出し部116を通過してコイルへと流れ込む。該引き出し部116は、図12では、積層方向の上側に偏った位置に設けられている。そのため、矢印αの方向から端子T1が押し当てられた場合に電流が外部電極114aを流れる距離L11は、矢印βの方向から端子T1が押し当てられた場合に電流が外部電極114aを流れる距離L12よりも長くなってしまう。その結果、矢印αの方向から端子T1,T2が押し当てられた場合における積層型コイル部品110の直流抵抗値は、矢印βの方向から端子T1,T2が押し当てられた場合における積層型コイル部品110の直流抵抗値よりも大きくなってしまう。すなわち、検査時の直流抵抗値にばらつきが発生してしまう。
特開平10−270249号公報
そこで、本発明の目的は、端子が押し当てられる方向によって直流抵抗値がばらつくことを抑制できる電子部品を提供することである。
本発明の一形態に係る電子部品は、複数の絶縁層が積層されて構成されている直方体状の積層体と、前記積層体に内蔵されているコイルと、前記コイルに対して電気的に接続されていると共に、前記積層体の側面に設けられている外部電極と、前記コイルに対して電気的に接続されていると共に、前記側面において対角線の交点を通過しかつ積層方向に延びる線上に並ぶように互いに電気的に接続された状態で設けられている複数の接続部と、を備えていること、を特徴とする。
本発明によれば、端子が押し当てられる方向によって直流抵抗値がばらつくことを抑制できる。
以下に、本発明の実施形態に係る電子部品について説明する。
(第1の実施形態)
(電子部品の構成)
以下に、本発明の第1の実施形態に係る電子部品10aについて図面を参照しながら説明する。図1は、第1の実施形態に係る電子部品10aの斜視図である。図2は、第1の実施形態に係る電子部品10aの積層体12aの分解斜視図である。図3は、図1の電子部品10aのA−A及びB−Bにおける断面構造図である。以下、電子部品10aの積層方向をz軸方向と定義し、電子部品10aの長辺に沿った方向をx軸方向と定義し、電子部品10aの短辺に沿った方向をy軸方向と定義する。x軸、y軸及びz軸は互いに直交している。
電子部品10aは、図1に示すように、積層体12a及び外部電極14a,14bを備えている。積層体12aは、直方体状を有しており、コイルLを内蔵している。また、以下では、積層体12aのx軸方向の両端に位置している側面を側面S1,S2とし、積層体12aのy軸方向の両端に位置している側面を側面S3,S4とし、積層体12aのz軸方向の両端に位置している上面及び下面を上面S5及び下面S6とする。
外部電極14a,14bはそれぞれ、コイルLに電気的に接続されていると共に、x軸方向の両端に位置する側面S1,S2及び該側面S1,S2を構成する稜線を覆うように設けられている。該外部電極14a,14bは、銀電極にNi/Snめっきが施され、更に、Ag/Pd合金のコーティングが施された電極である。
積層体12aは、図2に示すように、磁性体層16a〜16n(絶縁層)がz軸方向に積層されて構成されている。磁性体層16a〜16nは、Niを含有している強磁性のフェライト(例えば、Ni−Zn−Cu系フェライト)により作製されている。以下では、個別の磁性体層16を指す場合には、参照符号の後ろにアルファベットを付し、これらを総称する場合には、参照符号の後ろのアルファベットを省略する。
コイルLは、図2に示すように、旋廻しながらz軸方向に進行する螺旋状のコイルである。すなわち、コイルLのコイル軸は、z軸方向に平行である。コイルLは、図2に示すように、コイル電極18a〜18f、引き出し部20a,20b及びビアホール導体b1〜b5を含んでいる。以下では、個別のコイル電極18、引き出し部20を指す場合には、参照符号の後ろにアルファベットを付し、これらを総称する場合には、参照符号の後ろのアルファベットを省略する。
コイル電極18a〜18fはそれぞれ、図2に示すように、磁性体層16e〜16jの主面上に形成されており、磁性体層16と共に積層されている。各コイル電極18は、外部電極14a,14bよりも低い抵抗率を有するAgからなる導電性材料からなり、3/4ターン分の長さを有しており、かつ、z軸方向に互いに重なるように配置されている。なお、コイル電極18の長さは、3/4ターンに限らない。
また、z軸方向の最も上側及び下側に設けられているコイル電極18a,18fの端部にはそれぞれ、引き出し部20a,20bが設けられている。引き出し部20aは、外部電極14a,14bよりも低い抵抗率を有するAgからなる導電性材料により作製され、磁性体層16eのx軸方向の右側の辺に引き出されており、該辺に沿って延びている。また、引き出し部20bは、外部電極14a,14bよりも低い抵抗率を有するAgからなる導電性材料により作製され、磁性体層16jのx軸方向の左側の辺に引き出されており、該辺に沿って延びている。磁性体層16a〜16nが積層されると、図3に示すように(図3では、側面S1側のみ記載)、引き出し部20a,20bは、外部電極14b,14aが設けられている積層体12aの側面S2,S1において、y軸方向に延びるように該積層体12から露出する。これにより、引き出し部20a,20bと外部電極14b,14aとが、接続されて、コイルLが、外部電極14a,14bに接続される。
ビアホール導体b1〜b5はそれぞれ、外部電極14a,14bよりも低い抵抗率を有するAgからなる導電性材料により作製され、図2に示すように、磁性体層16e〜16iをz軸方向に貫通するように形成されている。ビアホール導体b1〜b5は、磁性体層16が積層されたときに、隣り合うコイル電極18同士を接続する。より詳細には、ビアホール導体b1は、コイル電極18aの端部の内、引き出し部20aが設けられていない方の端部と、コイル電極18bの端部とを接続している。ビアホール導体b2は、コイル電極18bの端部の内、ビアホール導体b1が接続されていない方の端部と、コイル電極18cの端部とを接続している。ビアホール導体b3は、コイル電極18cの端部の内、ビアホール導体b2が接続されていない方の端部と、コイル電極18dの端部とを接続している。ビアホール導体b4は、コイル電極18dの端部の内、ビアホール導体b3が接続されていない方の端部と、コイル電極18eの端部とを接続している。ビアホール導体b5は、コイル電極18eの端部の内、ビアホール導体b4が接続されていない方の端部と、コイル電極18fの端部の内、引き出し部20bが設けられていない方の端部とを接続している。
また、ビアホール導体22a〜22nはそれぞれ、外部電極14a,14bよりも低い抵抗率を有するAgからなる導電性材料により作製され、図2に示すように(図2では、ビアホール導体22b〜22d,22l〜22nは陰になって隠れている)、磁性体層16a〜16nをz軸方向に貫通するように、磁性体層16a〜16nのx軸方向の左側の辺の中央に設けられている。ビアホール導体22a〜22nは、ビアホール導体を半分に割った形状(z軸方向から見たときに半円形状)を有している。これにより、磁性体層16a〜16nが積層されると、ビアホール導体22a〜22nは、図2及び図3に示すように、互いに接続されると共に、側面S1において、該側面S1の対角線の交点を通過しかつz軸方向に延びる線上に並ぶ。本実施形態では、ビアホール導体22a〜22nは、積層体12aの側面S1の上端と下端との間に連続して設けられている。更に、ビアホール導体22a〜22nは、側面S1から露出しているので、図3(b)に示すように、外部電極14aと電気的に接続される。また、ビアホール導体22jが、図2に示すように、引き出し部20bと重なっているので、ビアホール導体22a〜22nは、コイルLに対しても電気的に接続されている。
また、ビアホール導体24a〜24nはそれぞれ、外部電極14a,14bよりも低い抵抗率を有するAgからなる導電性材料により作製され、図2に示すように、磁性体層16a〜16nをz軸方向に貫通するように、磁性体層16a〜16nのx軸方向の右側の辺の中央に設けられている。ビアホール導体24a〜24nは、ビアホール導体を半分に割った形状(z軸方向から見たときに半円形状)を有している。これにより、磁性体層16a〜16nが積層されると、ビアホール導体24a〜24nは、図2及び図3に示すように、互いに接続されると共に、側面S2において、該側面S2の対角線の交点を通過しかつz軸方向に延びる線上に並ぶ。本実施形態では、ビアホール導体24a〜24nは、側面S2の上端と下端との間に連続して設けられている。更に、ビアホール導体24a〜24nは、側面S2から露出しているので、図3(b)に示すように、外部電極14bと電気的に接続される。また、ビアホール導体24eが、図2に示すように、引き出し部20aと重なっているので、ビアホール導体24a〜24nは、コイルLに対しても電気的に接続されている。以下では、個別のビアホール導体22,24を指す場合には、参照符号の後ろにアルファベットを付し、これらを総称する場合には、参照符号の後ろのアルファベットを省略する。
(効果)
以上のように構成された電子部品10aによれば、ビアホール導体22,24が設けられているので、以下に説明するように、端子が押し当てられる方向によって直流抵抗値がばらつくことが抑制される。より詳細には、図3(a)に示すように、引き出し部20bは、積層体12aにおいて、z軸方向の中央よりも下側おいて、y軸方向に延在している。故に、ビアホール導体22が存在しない場合には、矢印αの方向から端子T1を押し当てた場合の端子T1と引き出し部20bとの距離は、矢印βの方向から端子T1を押し当てた場合の端子T1と引き出し部20bとの距離よりも大きくなる。そのため、端子T1を矢印αの方向から押し当てた場合の方が、端子T1を矢印βの方向から押し当てた場合よりも、端子T1と引き出し部20bとの距離が長くなっている分だけ、端子T1と引き出し部20bとの間の直流抵抗値は大きくなってしまう。
そこで、電子部品10aでは、ビアホール導体22が上面S5まで延びるように設けられている。これにより、図3(a)に示すように、矢印αの方向から端子T1が外部電極14aに押し当てられた場合に、端子T1から外部電極14aを通過して引き出し部20bへと流れる電流経路と、端子T1からビアホール導体22を通過して引き出し部20bへと流れる電流との2つの並列接続された電流経路に分かれる。その結果、矢印αの方向から端子T1が外部電極14aに押し当てられた場合における、端子T1と引き出し部20bとの間の直流抵抗値は大きく低下する。一方、矢印βの方向から端子T1が外部電極14aに押し当てられた場合には、ビアホール導体22が設けられても電流経路は殆ど変化しないので、端子T1と引き出し部20bとの間の直流抵抗値は殆ど変化しない。
以上より、電子部品10aによれば、ビアホール導体22が設けられることにより、端子T1を矢印αの方向から押し当てた場合と矢印βの方向から押し当てた場合とで、端子T1と引き出し部20bとの間の直流抵抗値の差を少なくすることができる。その結果、端子T1が押し当てられる方向によって直流抵抗値がばらつくことを抑制できる。なお、ビアホール導体24が設けられることによる効果は、ビアホール導体22が設けられることによる効果と同じであるので説明を省略する。
電子部品10aは、特に、引き出し部20a,20b及びビアホール導体22,24の抵抗率が、外部電極14a,14bの抵抗率よりも低い場合により有効である。より詳細には、電子部品10aは、回路基板に対して、導電性接着剤を用いて実装される。導電性接着剤は、Agと相性が悪いので、外部電極14a,14bは、銀電極にNi/Snめっきが施され、更に、Ag/Pd合金等でコーティングが施されたものが用いられる。
ところで、銀電極にNi/Snめっきが施され、更に、Ag/Pd合金等でコーティングが施された外部電極14a,14bの抵抗率は、Agからなる引き出し部20a,20bの抵抗率に比べて大きい。故に、図3(a)においてビアホール導体22が存在しないときには、矢印αの方向から端子T1を押し当てた場合の方が、矢印βの方向から端子T1を押し当てた場合よりも、端子T1と引き出し部20bとの間の直流抵抗値は、はるかに大きくなってしまう。
そこで、図3に示すように、外部電極14aの抵抗率よりも低い抵抗率を有するビアホール導体22が設けられると、矢印αの方向から端子T1を押し当てた場合において、端子T1からの電流の大半は、相対的に高抵抗な外部電極14aではなく相対的に低抵抗なビアホール導体22を流れて引き出し部20bに到達するようになる。すなわち、矢印αの方向から端子T1を押し当てた場合の電流経路は、ビアホール導体22を通過する電流経路が主となる。その結果、矢印αの方向から端子T1を押し当てた場合における端子T1と引き出し部20bとの間の直流抵抗値は、端子T1と引き出し部20bとの間におけるビアホール導体22の直流抵抗値と略等しくなり、より効果的に低下する。したがって、端子が押し当てられる方向によって直流抵抗値がばらつくことが抑制される。なお、ビアホール導体24が設けられることによる効果は、ビアホール導体22が設けられることによる効果と同じであるので説明を省略する。
また、電子部品10aによれば、ビアホール導体22,24は、側面S1,S2の対角線の交点を通過しかつz軸方向に延びる線上に設けられている。したがって、以下に説明するように、電子部品10aにおいて、直流抵抗値の測定精度が向上する。
より詳細には、図3(a)のように、ビアホール導体22が積層体12aのy軸方向の中央においてz軸方向に延びている。故に、端子T1が矢印αの方向から押し付けられた場合における端子T1とビアホール導体22との距離の最大値は、図3(a)の上面S5のy軸方向の幅の半分である。一方、ビアホール導体22がy軸方向の中央からずれると、端子T1が矢印αの方向から押し付けられた場合における端子T1とビアホール導体22との距離の最大値は、ビアホール導体22のずれの分だけ大きくなる。
以上より、ビアホール導体22が積層体12aのy軸方向の中央においてz軸方向に延びていることにより、ビアホール導体22が積層体12aのy軸方向の中央以外の位置においてz軸方向に延びている場合に比べて、端子T1とビアホール導体22との距離の最大値を小さくできる。端子T1とビアホール導体22との距離は、端子T1と引き出し部20bとの直流抵抗値に影響する。故に、電子部品10aによれば、端子T1の接触位置による直流抵抗値のばらつきを低減でき、直流抵抗値の測定精度を向上させることができる。なお、ビアホール導体24についてもビアホール導体22と同じことが言える。
(実験結果)
電子部品10aが奏する効果をより明確にするために、本願発明者は、以下に説明する実験を行った。具体的には、以下に示す条件の電子部品10aを、実施例として30個作製し、直流抵抗値の平均及び標準偏差を計算した。また、比較例として電子部品10aにおいて、ビアホール導体22,24が設けられていないものを30個作製し、直流抵抗値の平均及び標準偏差を計算した。
磁性体層16の透磁率:400
磁性体層16の材料:Ni−Cu−Zn系フェライト
チップサイズ:1.6mm×0.8mm×0.8mm
コイルLの長さ:6.5ターン
表1は、実験結果を示した表である。表1に示すように、実施例の方が、比較例よりも、直流抵抗値の平均が小さいことが理解できる。更に、実施例の方が、比較例よりも、標準偏差が小さいことが理解できる。すなわち、実験により、電子部品10aでは、ビアホール導体22,24が設けられることにより、低抵抗化が図られていると共に、直流抵抗値のばらつきが抑制されていることがわかる。
Figure 2009295819
(電子部品の製造方法)
以下に、電子部品10aの製造方法について図1及び図4を参照しながら説明する。図4は、電子部品10aの作製に用いられるセラミックグリーンシート216a〜216nの外観斜視図である。図4において、セラミックグリーンシート216a〜216nはそれぞれ、磁性体層16a〜16nとなるシートである。
セラミックグリーンシート216を、以下の工程により作製する。酸化第二鉄(Fe23)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ニッケル(NiO)、及び、酸化銅(CuO)を所定の比率で秤量し、それぞれの材料を原材料としてボールミルに投入し、湿式調合を行う。得られた混合物を乾燥してから粉砕し、得られた粉末を750℃で1時間仮焼する。得られた仮焼粉末をボールミルにて湿式粉砕した後、乾燥してから解砕して、強磁性のフェライトセラミック粉末を得る。
このフェライトセラミック粉末に対して、酸化コバルト(Co34)、結合剤(酢酸ビニル、水溶性アクリル等)と可塑剤、湿潤材、分散剤を加えてボールミルで混合を行い、その後、減圧により脱泡を行う。得られたセラミックスラリーをドクターブレード法により、シート状に形成して乾燥させ、セラミックグリーンシート216を作製する。
次に、セラミックグリーンシート216a〜216nにビアホール導体22a〜22n,24a〜24nとなるビアホール形成する。具体的には、図4に示すように、点線で示されるセラミックグリーンシート216a〜216nのカット位置上にレーザビームを照射してビアホールを形成する。次に、このビアホールに対して、Ag,Pd,Cu,Auやこれらの合金などの導電性ペーストを印刷塗布などの方法により充填する。
次に、セラミックグリーンシート216e〜216iにビアホール導体b1〜b5を形成する。具体的には、図4に示すように、点線で示されるセラミックグリーンシート216e〜216iにレーザビームを照射してビアホールを形成する。次に、このビアホールに対して、Ag,Pd,Cu,Auやこれらの合金などの導電性ペーストを印刷塗布などの方法により充填する。
次に、セラミックグリーンシート216e〜216j上に、Ag,Pd,Cu,Auやこれらの合金などを主成分とする導電性ペーストをスクリーン印刷法やフォトリソグラフィ法などの方法で塗布することにより、コイル電極18a〜18f及び引き出し部20a,20bを形成する。導電性ペーストには、比重が4.04となるAgペーストを用いた。なお、コイル電極18a〜18f及び引き出し部20a,20bの形成と同時に、ビアホール導体に対して導電性ペーストを充填してもよい。
次に、図4に示すように、セラミックグリーンシート216a〜216nの順番に上側から下側へと並ぶように積層する。より詳細には、セラミックグリーンシート216nを配置する。次に、セラミックグリーンシート216n上に、セラミックグリーンシート216mの配置及び仮圧着を行う。この後、セラミックグリーンシート216l,216k,216j,216i,216h,216g,216f,216e,216d,216c,216b,216aについても同様にこの順番に積層及び仮圧着して、マザー積層体を得る。更に、マザー積層体には、静水圧プレスなどにより本圧着が施される。
次に、マザー積層体を図4の点線の位置でギロチンカットにより所定寸法(1.6mm×0.8mm×0.8mm)の積層体12aにカットして、未焼成の積層体12aを得る。カットの際に、円形状のビアホール導体が2つの半円状のビアホール導体22,24に分割される。
次に、未焼成の積層体12aには、脱バインダー処理及び焼成がなされる。脱バインダー処理は、例えば、低酸素雰囲気中において500℃で2時間の条件で行う。焼成は、例えば、1000℃で2時間の条件で行う。
以上の工程により、焼成された積層体12aが得られる。積層体12aには、バレル加工を施して、面取りを行う。その後、積層体12aの表面には、例えば、浸漬法等の方法により主成分が銀である電極ペーストを塗布及び焼き付けすることにより、外部電極14a,14bとなるべき銀電極を形成する。銀電極の乾燥は、120℃で10分間行われ、銀電極の焼き付けは、890℃で60分間行われる。
次に、銀電極の表面に、Niめっき/Snめっきを施し、更に、比重が2.85であるAg/Pd合金からなるペーストをディップ方式により塗布する。最後に、800℃で1時間の焼き付けをトンネル炉にて行って、外部電極14a,14bを形成する。以上の工程を経て、図1に示すような電子部品10aが完成する。
(第2の実施形態)
以下に、本発明の第2の実施形態に係る電子部品10bについて図面を参照しながら説明する。なお、電子部品10bの製造方法は、電子部品10aの製造方法と略同じであるので説明を省略する。図5は、第2の実施形態に係る電子部品10bの積層体12bの分解斜視図である。図6は、図5の電子部品10bの断面構造図である。また、電子部品10bの外観斜視図は、電子部品10aの外観斜視図と同じであるので、図1を援用する。以下、電子部品10bの積層方向をz軸方向と定義し、電子部品10bの長辺に沿った方向をx軸方向と定義し、電子部品10bの短辺に沿った方向をy軸方向と定義する。x軸、y軸及びz軸は互いに直交している。
電子部品10bと電子部品10aとの相違点は、引き出し部20a,20bの形状である。より詳細には、図5に示すように、電子部品10bでは、引き出し部20aは、磁性体層16eのx軸方向の右側の辺全体にわたって形成されている。同様に、図5に示すように、電子部品10bでは、引き出し部20bは、磁性体層16jのx軸方向の左側の辺全体にわたって形成されている。
磁性体層16a〜16nが積層されると、図6に示すように、引き出し部20a,20b(図6では、引き出し部20bのみ記載)は、積層体12bの側面S1を横切るようになる。その結果、引き出し部20a,20bが、y軸方向の両端においても外部電極14a,14bと接触するようになるので、電子部品10bにおける外部電極14a,14bと引き出し部20a,20bとの間の抵抗値が、電子部品10aにおける該抵抗値に比べて低くなる。なお、電子部品10bの他の構成については、電子部品10aの他の構成と同じであるので、説明を省略する。
また、電子部品10bは、電子部品10aと同様に、端子T1,T2が押し当てられる方向によって直流抵抗値がばらつくことを抑制できる。
(第3の実施形態)
以下に、本発明の第3の実施形態に係る電子部品10cについて図面を参照しながら説明する。なお、電子部品10cの製造方法は、電子部品10aの製造方法と略同じであるので説明を省略する。図7は、第3の実施形態に係る電子部品10cの積層体12cの分解斜視図である。図8は、図7の電子部品10cの断面構造図である。また、電子部品10cの外観斜視図は、電子部品10aの外観斜視図と同じであるので、図1を援用する。以下、電子部品10cの積層方向をz軸方向と定義し、電子部品10cの長辺に沿った方向をx軸方向と定義し、電子部品10cの短辺に沿った方向をy軸方向と定義する。x軸、y軸及びz軸は互いに直交している。
電子部品10cと電子部品10bとの相違点は、電子部品10cでは、磁性体層16e〜16iのそれぞれに引き出し部26a〜26eが設けられていると共に、磁性体層16f〜16jのそれぞれに引き出し部28a〜28eが設けられている点である。より詳細には、図7に示すように、電子部品10cでは、引き出し部26a〜26eはそれぞれ、磁性体層16e〜16iのx軸方向の左側の辺全体にわたって形成されている。同様に、引き出し部28a〜28eはそれぞれ、磁性体層16f〜16jのx軸方向の右側の辺全体にわたって形成されている。なお、引き出し部26a〜26e,28a〜28eは、コイル電極18には直接接続されていない。
磁性体層16a〜16nが積層されると、図8に示すように、引き出し部26a〜26e,28a〜28e(図8では、引き出し部26a〜26eのみ記載)は、外部電極14a,14bに対して電気的に接続されるようになる。これにより、電子部品10cでは電子部品10bよりも、コイルLと外部電極14a,14bとの接続箇所が増加し、コイルLと外部電極14a,14bとの間の抵抗値が低くなる。なお、電子部品10cの他の構成については、電子部品10bの他の構成と同じであるので、説明を省略する。
また、電子部品10cは、電子部品10a,10bと同様に、端子T1,T2が押し当てられる方向によって直流抵抗値がばらつくことを抑制できる。
(第4の実施形態)
以下に、本発明の第4の実施形態に係る電子部品10dについて図面を参照しながら説明する。なお、電子部品10dの製造方法は、電子部品10aの製造方法と略同じであるので説明を省略する。図9は、第4の実施形態に係る電子部品10dの積層体12dの分解斜視図である。図10は、図9の電子部品10dの断面構造図である。また、電子部品10dの外観斜視図は、電子部品10aの外観斜視図と同じであるので、図1を援用する。以下、電子部品10dの積層方向をz軸方向と定義し、電子部品10dの長辺に沿った方向をx軸方向と定義し、電子部品10dの短辺に沿った方向をy軸方向と定義する。x軸、y軸及びz軸は互いに直交している。
電子部品10dと電子部品10aとの相違点は、電子部品10dでは、磁性体層16a,16nにビアホール導体22a,22n,24a,24nが設けられていない点である。これにより、磁性体層16a〜16nが積層されると、図10に示すように、ビアホール導体22b〜22m,24b〜24m(図10では、ビアホール導体22b〜22mのみ記載)は、側面S1,S2のz軸方向の上端及び下端のそれぞれから離れるようになる。このように、ビアホール導体22,24は、そのz軸方向の上端及び下端において必ずしも、外部電極14a,14bと接触している必要はない。
第1の実施形態に係る電子部品の斜視図である。 第1の実施形態に係る電子部品の積層体の分解斜視図である。 図1の電子部品のA−A及びB−Bにおける断面構造図である。 電子部品の作製に用いられるセラミックグリーンシートの外観斜視図である。 第2の実施形態に係る電子部品の積層体の分解斜視図である。 図5の電子部品の断面構造図である。 第3の実施形態に係る電子部品の積層体の分解斜視図である。 図7の電子部品の断面構造図である。 第4の実施形態に係る電子部品の積層体の分解斜視図である。 図9の電子部品の断面構造図である。 従来の積層型コイル部品の外観斜視図である。 図11の積層型コイル部品のC−Cにおける断面構造図である。
符号の説明
b1〜b5,22a〜22n,24a〜24n ビアホール導体
L コイル
10a〜10d 電子部品
12a〜12d 積層体
14a,14b 外部電極
16a〜16n 磁性体層
20a,20b,26a〜26e,28a〜28e 引き出し部

Claims (5)

  1. 複数の絶縁層が積層されて構成されている直方体状の積層体と、
    前記積層体に内蔵されているコイルと、
    前記コイルに対して電気的に接続されていると共に、前記積層体の側面に設けられている外部電極と、
    前記コイルに対して電気的に接続されていると共に、前記側面において対角線の交点を通過しかつ積層方向に延びる線上に並ぶように互いに電気的に接続された状態で設けられている複数の接続部と、
    を備えていること、
    を特徴とする電子部品。
  2. 前記コイルは、
    前記複数の絶縁層と共に積層されている複数のコイル電極と、
    前記コイル電極に接続されていると共に、前記側面において積層方向に直交する方向に延びるように露出している引き出し部と、
    を含んでいること、
    を特徴とする請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記引き出し部の抵抗率及び前記接続部の抵抗率は、前記外部電極の抵抗率よりも低いこと、
    を特徴とする請求項2に記載の電子部品。
  4. 前記引き出し部は、前記側面を横切るように設けられていること、
    を特徴とする請求項2又は請求項3のいずれかに記載の電子部品。
  5. 前記複数の接続部は、前記側面の積層方向の上端と下端との間に連続して設けられているビアホール導体であること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の電子部品。
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