JP2009295371A - 断面観察用走査電子顕微鏡 - Google Patents

断面観察用走査電子顕微鏡 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は断面観察用走査電子顕微鏡に関し、観察断面が明るく見えるような断面観察用走査電子顕微鏡を提供することを目的としている。
【解決手段】観察試料103に近い位置に配置され、2次電子信号又は反射電子信号を検出する第1の信号検出器104と、該第1の信号検出器104の出力を記憶する第1の画像メモリ114と、観察試料103の上部に配置され、2次電子信号又は反射電子信号を検出する第2の信号検出器105と、該第2の信号検出器105の出力を記憶する第2の画像メモリ124と、前記第1の画像メモリ114の出力と前記第2の画像メモリ124の出力とを受けて、何れかの画像をマスクしてマスクした画像とマスクしない画像との論理演算を行ない、前記試料の試料断面の画像を強調した画像を得る画像演算装置121と、を具備して構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は試料の一部を集束イオンビームで加工してその断面の画像を得るようにした断面観察用走査電子顕微鏡に関する。
試料の表面をイオンビームで加工して試料断面を作り、その試料断面を走査電子顕微鏡(SEM)で観察する断面観察用走査電子顕微鏡がある。該断面観察用走査電子顕微鏡は、観察試料の表面に穴あけ加工により断面を形成し、この断面の深さ方向のSEM画像を得るものである。図5は従来装置の構成を示す図である。(a)は上面図、(b)は側面図である。(a)において、紙面に垂直な方向に走査電子顕微鏡筒101が配置され、試料表面をイオンビームにより加工する集束イオンビーム鏡筒102が配置されている。
104は観察試料103の周辺に配置された電子の反射信号を検出する第1の信号検出器1、104は観察試料103の上方に配置された電子の反射信号を検出する第2の信号検出器2である。ここで、電子の反射信号とは、2次電子信号と反射電子信号とをいう。
このように構成された装置の動作を以下に説明する。先ず観察試料103上で、被加工部位107、即ち穴あけ加工をしたい部位を決定する。図6はイオンビームによる試料表面のエッチングの説明図である。観察試料103の表面に垂直な方向からイオンビーム106を当てる。観察試料103には被加工部位107に穴があき、観察断面109が形成される。
穴あけ加工をしたい部位が決定されたら、観察試料103を載せた試料ステージ(図示せず)を、集束イオンビーム鏡筒102に対して垂直になるように傾斜させる。集束イオンビーム鏡筒102に適切な加速電圧とビーム電流を設定し、イオンビーム106を発生させ、観察試料103の被加工部位107に照射する。通常は矩形にイオンビーム106を走査する。
イオンビームの走査方向は、上から下、即ち走査電子顕微鏡筒101に近い部位から遠ざかる方向に走査させ、観察断面109の側で走査を止めることを繰り返す。そうすることにより、観察断面109をきれいに仕上げることができる。観察断面109をきれいに仕上げたのち、試料ステージの傾斜角度はそのままにして、走査電子顕微鏡筒101から電子ビーム110を発生させ、観察試料103の観察断面109付近を走査させる。
図7は試料表面からの信号検出の様子を示す図である。観察試料103に電子ビーム110を照射させることによって発生した2次電子信号又は反射電子信号111を信号検出器112で検出する。該信号検出器112で検出された信号は、信号増幅器113で適切な電気信号に変換され、走査信号に同期させて画像メモリ114に蓄積される。走査電子顕微鏡では、画像メモリ114の内容を常時ディスプレイに表示させているので、観察断面109の走査電子顕微鏡像を得ることができる。
図8は試料表面のエッチングと得られる信号の様子を示す図である。観察試料103にイオンビーム加工で得られた観察断面109が形成され、この観察断面に電子ビーム110を照射することにより、該観察断面109から2次電子信号又は反射電子信号111が放出される。
得られた走査電子顕微鏡像には、観察断面109が見えている。集束イオンビーム鏡筒を持たない通常の走査電子顕微鏡システムでは、このような断面を観察することはできない。
従来のこの種装置としては、一対の反射電子検出器からの輝度信号をそれぞれ、L,R、2次電子検出器からの輝度信号をSとする時、それぞれL,R及びSの1次同次式を用いてLの調整値Lc及びRの調整値Rcを演算する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
また、試料近辺に第1の検出器と第2の検出器を設け、これら第1及び第2の検出器の出力を加算したものを積算処理し、積算処理した信号を陰極線管に2次電子画像として表示すると共に、前記積算処理した信号を元に特定パターンの測長を行なう技術が知られている(例えば特許文献2参照)。
特開2007−200718号公報(段落0014〜0031、図1〜図2) 特開2000−131045号公報(段落0018〜0024、図3)。
図9は2次電子信号と反射電子信号の発生の様子を示す図である。観察断面109の周囲を電子ビーム110で走査すると、反射信号は試料表面と観察断面109からそれぞれ発生する。この時、試料表面から発生する2次電子信号及び反射電子信号115と、観察断面109から発生する2次電子信号及び反射電子信号116とでは、前者の方が検出しやすく、後者は検出されにくい。その理由を以下に説明する。
通常の走査電子顕微鏡では、信号検出器112(図7参照)の配置場所は、図5の信号検出器1の場所である。即ち、観察試料103にできるだけ近い位置である。更に信号検出器1では、一般にエバーハートトーンリー(Everheart−Thornley)型2次電子検出器を使用しており、検出器の先端には、2次電子引き込み用のコレクタグリッドを備え、+300V程度の電圧をかけられるようになっている。
検出器先端のコレクタグリッドが作る電界は、観察試料103の被観察部位の極近傍にまで達する。この電界により、被観察部位から発生した2次電子信号が信号検出器1に吸い寄せられ、画像信号として検出される。
ところで、発生する信号は大まかに2次電子信号と反射電子信号に分類できる。2次電子信号とは、50eV以下と比較的低いエネルギーを持って発生する電子による信号である。2次電子信号は発生量が比較的多いため、信号のS/N比が良く、高分解能観察に適している。しかしながら、発生量の試料組成依存性が少ないため、観察試料の組成を見るのが困難である。
また、試料の非均一帯電現象、いわゆるチャージアップ現象によって、異常コントラストを生じやすい。反射電子信号とは、50eV〜加速電圧までのエネルギーを持って発生する電子による信号である。発生量の試料組成依存性があり、観察試料の組成コントラストが見やすい。また、チャージアップ現象による異常コントラストが生じにくい。これらの理由から、近年の走査電子顕微鏡では、反射電子信号成分を主体に観察することが多くなっている。
図10は信号検出器1が検出する電子の模式図である。試料表面から発生する2次電子信号117は、ほとんど全て信号検出器1で検出される。観察断面109から発生する2次電子信号119は、半分以上は信号検出器1で検出されるが、観察試料自体に吸収されてしまう2次電子も少なくないため、試料表面から発生する2次電子信号117に比べると信号量が少ない。
反射電子信号に関しては、コレクタグリッドが作る電界による引き込み効果を受けないため、単純に観察面を見込む立体角で信号量が比較できる。試料表面から発生する反射電子信号118は、出射角が信号検出器1の方向を向いたものが検出され、反射電子像成分となる。
ところが、観察断面109から発生する反射電子信号120のうち、出射角が信号検出器1の方向を向いたものがほとんど存在しないため、観察断面109の反射電子像成分はほとんど無い。従って、試料表面から発生する2次電子信号及び反射電子信号115と、観察断面109から発生する2次電子信号及び反射電子信号116とでは、前者の方が検出しやすく、後者は検出しにくい。言い換えれば、得られた走査電子顕微鏡像は、試料表面の情報が非常に強く、対する観察断面109はほとんど見えない。
このことから、断面観察用走査電子顕微鏡では、信号検出器112の置き場所を、図5の信号検出器2の場所にすることが考えられる。即ち、観察断面109を見込む位置である。図11は観察断面から発生する反射電子信号検出の様子を示す図である。
図11において、観察断面109から発生する反射電子信号120を検出できるようになる。但し、信号検出器2を配置する場所には、走査電子顕微鏡筒101と観察試料103が存在するため、検出器を被観察部位に近づけることができない。また、検出器先端のコレクタグリッドが作る電界は、接地電位である走査電子顕微鏡筒101と観察試料103が近接しているため、被観察部位の近傍まで達することができない。
従って、試料表面から発生する2次電子信号117の検出効率が半分程度に低下する。また、試料表面から発生する反射電子信号118は、信号検出器2に対する見込み角が小さいため、効率は小さくなるものの、実際の画像を見ると、それなりの信号量は得られていると考えられる。
観察断面109から発生する2次電子信号119も、コレクタグリッド電界の効果が小さいことから、検出効率が低下する。観察断面109から発生する反射電子信号120は、前述の通り、多くが検出できるようになる。但し、観察断面109から発生する反射電子信号120は、半分が観察試料103に当たって消えてしまうため、そもそも発生量が少ない。
結果として、信号検出器2から得られた走査電子顕微鏡像は、試料表面の情報が若干少なくなり、観察断面109の情報が若干見えるようになるが、依然として試料表面の方が明るく、観察断面が暗い像となる。
得られた画像に対して、コントラスト調整、ブライトネス調整、ガンマ補正を行なうなどして、観察断面の像を明るくすることはできるものの、試料表面が明るくなりすぎて白飛びしてしまい、見栄えが悪い。また、欠点として、信号検出器2は試料表面から発生する2次電子信号117の検出効率が悪いため、信号のS/N比が悪く、試料表面の高分解能観察ができない。
以上をまとめると、以下のような問題がある。
1)断面観察用走査電子顕微鏡を用いて観察断面109の像を取得すると、試料表面が明るくなりすぎてしまい、観察断面109の像の見栄えが悪くなる。
2)観察断面109が見える位置に検出器を移動すると、試料表面の高分解能観察ができない。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、観察断面が明るく見えるような断面観察用走査電子顕微鏡を提供することを目的としている。
(1)請求項1記載の発明は、イオンビームを走査しながら試料表面を加工する集束イオンビーム鏡筒と、加工した試料断面に電子ビームを照射する走査電子顕微鏡筒とからなる断面観察用走査電子顕微鏡において、観察試料に近い位置に配置され、2次電子信号又は反射電子信号を検出する第1の信号検出器と、該第1の信号検出器の出力を記憶する第1の画像メモリと、観察試料の上部に配置され、2次電子信号又は反射電子信号を検出する第2の信号検出器と、該第2の信号検出器の出力を記憶する第2の画像メモリと、
前記第1の画像メモリの出力と前記第2の画像メモリの出力とを受けて、何れかの画像をマスクしてマスクした画像とマスクしない画像との論理演算を行ない、前記試料の試料断面の画像を強調した画像を得る画像演算装置と、を具備することを特徴とする。
(2)請求項2記載の発明は、イオンビームを走査しながら試料表面を加工する集束イオンビーム鏡筒と、加工した試料断面に電子ビームを照射する走査電子顕微鏡筒とからなる断面観察用走査電子顕微鏡において、観察試料の上部に配置され、2次電子信号又は反射電子信号を検出する信号検出器と、該信号検出器に第1のバイアス電圧を与えた時の該信号検出器の出力を記憶する第1の画像メモリと、前記信号検出器に第2のバイアス電圧を与えた時の該信号検出器の出力を記憶する第2の画像メモリと、前記第1の画像メモリの出力と前記第2の画像メモリの出力とを受けて、何れかの画像をマスクしてマスクした画像とマスクしない画像との論理演算を行ない、前記試料の試料断面の画像を強調した画像を得る画像演算装置と、を具備することを特徴とする。
(1)請求項1記載の発明によれば、観察試料に近い位置に第1の信号検出器の出力を設け、観察試料の上部に第2の信号検出器を設け、それぞれの信号検出器をメモリに記憶させ、これらメモリに記憶された画像信号のうち、第1の信号検出器の出力を記憶するメモリを白黒反転してマスク画像を作り、前記第2の信号検出器の出力を記憶するメモリと論理演算をすることにより、試料表面の画像の明るさを除去して試料断面の画像を強調した画像を得ることができる。
(2)請求項2記載の発明によれば、信号検出器に第1のバイアス電圧を印加した状態で得られた画像出力を記憶する第1のメモリと、信号検出器に第2のバイアス電圧を印加した状態で得られた画像出力を記憶する第2のメモリとを設け、これらメモリに記憶された画像信号のうち、第1のメモリを白黒反転してマスク画像を作り、前記第2のメモリと論理演算をすることにより、試料表面の画像の明るさを除去して試料断面の画像を強調した画像を得ることができる。この発明によれば、信号検出器が1個ですむので低コストになる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施の形態を示す構成図である。図5と同一のものは、同一の符号を付して示す。図示されていないが、本発明に係る断面観察用走査電子顕微鏡は、図5に示すような走査電子顕微鏡筒101と、集束イオンビーム鏡筒102とを有している。103は観察試料、109は該観察試料103に形成された観察断面、111は観察試料103から発生する2次電子信号又は反射電子信号である。
104は、2次電子信号又は反射電子信号111を検出する第1の信号検出器1、113は該信号検出器1の出力を増幅する信号増幅器、114は該信号増幅器113の出力を図示しないA/D変換器でデジタルデータに変換したものを記憶する第1の画像メモリ1である。105は主として観察断面109から出力される2次電子信号又は反射電子信号130を検出する第2の信号検出器2である。
123は該信号検出器2の出力を増幅する信号増幅器、124は該信号増幅器123の出力を図示しないA/D変換器でデジタルデータに変換したものを記憶する第2の画像メモリ2である。121は画像メモリ1の出力と画像メモリ2の出力との画像演算処理を行なう画像演算装置である。122は該画像演算装置121の出力を記憶する第3の画像メモリ3、125は該画像メモリ3のデータを読み出して表示するディスプレイである。このように構成された装置の動作を説明すれば、以下の通りである。
ここでは、集束イオンビーム装置により、既に観察試料103に観察断面109が形成されているものとして説明する。走査電子顕微鏡筒101(図5参照)から観察試料103に電子ビームを2次元方向に走査すると、該観察試料103からは2次電子信号又は反射電子信号111と2次電子信号又は反射電子信号130が出力する。このうち、2次電子信号又は反射電子信号111は信号検出器1により検出される。検出された2次電子信号又は反射電子信号111は図示しないA/D変換器によりデジタルデータに変換された後、画像メモリ1に記憶される。
図2は本発明による画像作成の説明図である。図2に示す画像は、本発明の一実施例におけるディスプレイ上に表示した表示画面中のメイン画面の一例を中間調画像の写真で示す図である。図2の125が画像メモリ1に記憶された画像である。周囲の明るさに対して、観察断面109の部分が黒く写っている。観察断面109の情報はほとんど含まれておらず、試料表面の2次電子情報成分が多く含まれていることが分かる。
一方、観察断面109からの2次電子信号又は反射電子信号130は、信号検出器105で検出される。該信号検出部105で検出された信号は、続く信号増幅器123で増幅された後、図示しないA/D変換器によりデジタルデータに変換された後、画像メモリ2に記憶される。図2の126は画像メモリ2に記憶された画像を示している。観察断面109の画像情報が含まれたものとなっている。
画像メモリ2に記憶された画像126における試料表面の情報は強すぎるので弱くしたい。そのため、画像メモリ1に記憶された画像125を画像演算装置121で処理することにより、マスキングパターン127を生成する。処理の内容は、白黒反転、コントラスト調整、ブライトネス調整である。マスキングパターン127は、試料表面を暗くし、観察断面109を明るくするようなマスキングパターンとなる。
再び画像演算装置121を用いてこのマスキングパターン127を画像メモリ2の画像に乗算し、適切なコントラスト調整及びブライトネス調整を行ない、画像メモリ3に記憶する。画像メモリ3に記憶された画像128は、加工された観察断面の情報が試料表面の像に埋もれておらず、画像メモリ2の画像126に対して試料断面の情報が強調された像になっている。
この構成の場合、試料表面の高分解能観察を行なうには、画像メモリ1の画像125と、画像メモリ2の画像126を画像演算装置121で加算した後、適切なコントラスト調整及びブライトネス調整を行えばよい。
このように、本発明によれば、観察試料103に近い位置に第1の信号検出器1の出力を設け、観察試料103の上部に第2の信号検出器2を設け、それぞれの信号検出器をメモリ1,2に記憶させ、これらメモリ1,2に記憶された画像信号のうち、第1の信号検出器1の出力を記憶するメモリを白黒反転してマスク画像を作り、前記第2の信号検出器2の出力を記憶するメモリ2と論理演算をすることにより、試料表面の画像の明るさを除去して試料断面の画像を強調した画像を得ることができる。
図3,図4は本発明の第2の実施の形態を示す構成図である。図1,図5と同一のものは、同一の符号を付して示す。図3,図4に示す実施の形態は、図1に示す実施の形態では検出器が2個だったものを1個にしたものである。図3,図4において、図示されていないが、本発明に係る断面観察用走査電子顕微鏡は、図5に示すような走査電子顕微鏡筒101と、集束イオンビーム鏡筒102とを有している。103は観察試料、109は該観察試料103に形成された観察断面、117は試料表面から発生する2次電子信号、118は試料表面から発生する反射電子信号である。119は観察断面109から発生する2次電子信号、120は観察断面109から発生する反射電子信号である。
105は、試料表面又は観察断面109から発生する2次電子信号又は反射電子信号を検出する信号検出器である。123は該信号検出器105の出力を増幅する信号増幅器、114は該信号増幅器113の出力を図示しないA/D変換器でデジタルデータに変換したものを記憶する第1の画像メモリ1である。
124は該信号増幅器123の出力を図示しないA/D変換器でデジタルデータに変換したものを記憶する第2の画像メモリ2である。121は画像メモリ1の出力と画像メモリ2の出力との画像演算処理を行なう画像演算装置である。122は該画像演算装置121の出力を記憶する第3の画像メモリ3、125は該画像メモリ3のデータを読み出して表示するディスプレイである。135は信号検出器105に印加されるバイアス電源である。このように構成された装置の動作を説明すれば、以下の通りである。
本発明は信号検出器105に印加するバイアス電源135の条件を変えた2つ以上の画像を演算し、前記加工した試料断面の形状を強調した画像を得るようにしたものである。本発明は、図2に示す画像例と同様の処理を行なう。
先ず、信号検出器105のバイアス電源135を+50V〜300V程度の適切な電圧に設定した時に信号検出器105で得られた画像を、画像メモリ2に記憶する。記憶された画像126は、加工した試料断面の反射電子情報成分が含まれるが、試料表面の2次電子情報成分も多く含まれる。
これに対して、信号検出器105のバイアス電源135を+300V程度の適切な電圧に設定した画像を図3に示すように画像メモリ1に記憶する。記憶された画像125は、試料断面の情報がほとんど増えないのに対し、試料表面の2次電子情報が多く含まれる。画像メモリ2に記憶された画像126における試料表面の2次電子情報成分は強すぎるので、弱くし、試料断面の反射電子情報成分を強調したい。そこで、以下のような処理を行なう。処理の内容は、図1に示す第1の実施の形態と同様である。
画像メモリ1に記憶された画像125を、画像演算装置121で処理することにより、マスキングパターン127(図2参照)を生成する。処理の内容は、白黒反転、コントラスト調整、ブライトネス調整である。試料表面を暗くして、試料断面を明るくするようなマスキングパターンとなる。
次に、再び画像演算装置121を用いてこのマスキングパターン127を画像メモリ2の画像に乗算し、適切なコントラスト調整及びブライトネス調整を行ない、画像メモリ3に記憶する。画像メモリ3に記憶された画像128は、加工された試料断面の情報が試料表面の像にうずもれておらず、画像メモリ2の画像126に対して試料断面の情報が強調された像になっている。この構成の場合、検出器が1個ですむため、安価に試料断面像の見栄えを向上することができる。この発明の効果は、図1に示す第1の実施の形態と同じである。
即ち、信号検出器105に第1のバイアス電圧を印加した状態で得られた画像出力を記憶する第1のメモリと、信号検出器105に第2のバイアス電圧を印加した状態で得られた画像出力を記憶する第2のメモリとを設け、これらメモリに記憶された画像信号のうち、第1のメモリを白黒反転してマスク画像を作り、前記第2のメモリと論理演算をすることにより、試料表面の画像の明るさを除去して試料断面の画像を強調した画像を得ることができる。
本発明によれば、マスク画像と画像演算を用いて、観察断面が明るくなるようにした結果、以下の効果が得られる。
1)断面観察用走査電子顕微鏡を用いて、観察断面の像を取得した時、試料表面が明るくなりすぎるのを防ぎ、観察断面の像の見栄えをよくすることができる。
2)実施の形態1の場合、観察断面の像の見栄えをよくすることと、試料表面の高分解能観察とを両立することができる。
本発明の第1の実施の形態を示す構成図である。 本発明による画像作成の説明図である。 本発明の第2の実施の形態を示す構成図である。 本発明の第2の実施の形態を示す構成図である。 従来装置の構成を示す図である。 イオンビームによる試料表面のエッチングの説明図である。 試料表面からの信号検出の様子を示す図である。 試料表面のエッチングと得られる信号の様子を示す図である。 2次電子信号と反射電子信号の発生の様子を示す図である。 信号検出器1が検出する電子の模式図である。 観察断面から発生する反射電子信号検出の様子を示す図である。
符号の説明
103 観察試料
104 信号検出器
105 信号検出器
109 観察断面
113 信号検出器
114 画像メモリ1
121 画像演算装置
122 画像メモリ3
123 信号増幅器
124 画像メモリ2
125 ディスプレイ

Claims (2)

  1. イオンビームを走査しながら試料表面を加工する集束イオンビーム鏡筒と、加工した試料断面に電子ビームを照射する走査電子顕微鏡筒とからなる断面観察用走査電子顕微鏡において、
    観察試料に近い位置に配置され、2次電子信号又は反射電子信号を検出する第1の信号検出器と、
    該第1の信号検出器の出力を記憶する第1の画像メモリと、
    観察試料の上部に配置され、2次電子信号又は反射電子信号を検出する第2の信号検出器と、
    該第2の信号検出器の出力を記憶する第2の画像メモリと、
    前記第1の画像メモリの出力と前記第2の画像メモリの出力とを受けて、何れかの画像をマスクしてマスクした画像とマスクしない画像との論理演算を行ない、前記試料の試料断面の画像を強調した画像を得る画像演算装置と、
    を具備することを特徴とする断面観察用走査電子顕微鏡。
  2. イオンビームを走査しながら試料表面を加工する集束イオンビーム鏡筒と、加工した試料断面に電子ビームを照射する走査電子顕微鏡筒とからなる断面観察用走査電子顕微鏡において、
    観察試料の上部に配置され、2次電子信号又は反射電子信号を検出する信号検出器と、
    該信号検出器に第1のバイアス電圧を与えた時の該信号検出器の出力を記憶する第1の画像メモリと、
    前記信号検出器に第2のバイアス電圧を与えた時の該信号検出器の出力を記憶する第2の画像メモリと、
    前記第1の画像メモリの出力と前記第2の画像メモリの出力とを受けて、何れかの画像をマスクしてマスクした画像とマスクしない画像との論理演算を行ない、前記試料の試料断面の画像を強調した画像を得る画像演算装置と、
    を具備することを特徴とする断面観察用走査電子顕微鏡。
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