JP2017199453A - 荷電粒子線装置 - Google Patents

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シャヘドゥル ホック
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Abstract

【課題】本発明は、適正な方向への走査線方向の設定と、ビーム照射量の抑制の両立が可能な荷電粒子線装置の提供を目的とする。【解決手段】本発明は、荷電粒子ビームの照射条件を少なくとも2つに調整する制御装置を備えた荷電粒子線装置であって、前記制御装置は、試料上の第1の領域に第1の荷電粒子ビームを走査することによって得られる信号に基づいて、試料上に形成されたパターンの測定、或いは検査を実行するものであって、前記制御装置は、前記第1の領域を含む第2の領域に対して、前記第1の荷電粒子ビームに対してドーズ量が小さい第2の荷電粒子ビームを走査すると共に、当該第2の荷電粒子ビームの走査によって得られる信号に基づいて、前記第1の荷電粒子ビームの走査方向を選択する荷電粒子線装置を提案する。【選択図】 図7

Description

本発明は荷電粒子線装置に係り、特にビームの走査条件を適正に設定することができる荷電粒子線装置に関する。
半導体パターンの微細化に伴い、僅かな形状差がデバイスの動作特性に影響を及ぼすようになり、形状管理のニーズが高まっている。そのため、半導体の検査・計測に用いられる走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)には、高感度、高精度が従来に増して求められるようになっている。SEMでは、試料に電子線を照射した際に、試料から放出される2次電子を検出して表面の形状を観察している。この際、検出される2次電子はエネルギーが低く、試料の帯電の影響を受け易い。近年のパターンの微細化やlow−kなどの低誘電率材料の使用によって、帯電の影響が顕在化し、管理が必要となる場所の信号を捉える事が困難な場合が出てきている。また、パターンの中には、ビーム照射によってシュリンクするものもあり、適正な照射条件の設定が求められている。
特許文献1には、フレーム積算時に、特定のパターンへの選択的走査と、当該特定パターンと、特定パターン以外の領域を含む領域の走査によって得られた画像信号を積算して画像を形成する電子顕微鏡が開示されている。また、特許文献2には、パターンエッジのような部分に選択的に走査領域を設定してビーム走査を行うことによって、画像を形成する電子ビーム装置が開示されている。特許文献3には、電子ビーム画像からパターンの形状を特定し、当該パターンのエッジに垂直になるように、電子ビームの走査方向を制御する手法が説明されている。
特開2010−272398号公報 特開2013−185852号公報 USP6,879,719
特許文献1や特許文献2に開示されているように、走査領域を制限することによって、単位面積当たりのビーム照射量を減らすことができ、結果として帯電やシュリンク等の発生を抑制することが可能となる。しかしながら、パターンの出来栄えによっては、予定した位置にパターンやパターンのエッジが形成されていない可能性がある。特にエッジの方向が設計データと異なる場合には、十分な信号量を得られない方向に電子ビームの走査方向が設定される可能性がある。その結果、高精度な測定ができなくなる可能性がある。特許文献1、2共に、トータルのビーム照射量を減らすことにより、帯電やシュリンクの抑制を行うことができるものの、走査領域の位置と測定対象の位置が異なる可能性があることまでは考慮されていない。また、特許文献3の手法によれば、エッジ方向に対して適正な方向に走査線方向を設定することができるが、パターン形状を特定するためのビーム走査と、電子ビームの走査方向を制御した走査を別に行う必要があるため、ビーム照射量が増加する。
以下に適正な方向への走査線方向の設定と、ビーム照射量の抑制の両立の実現を目的とする荷電粒子線装置について説明する。
上記目的を達成するための一態様として、以下に荷電粒子源から放出された荷電粒子ビームを走査する走査偏向器と、前記荷電粒子ビームの走査に基づいて得られる荷電粒子を検出する検出器と、前記荷電粒子ビームの照射条件を少なくとも2つに調整する制御装置を備えた荷電粒子線装置であって、前記制御装置は、試料上の第1の領域に第1の荷電粒子ビームを走査することによって得られる信号に基づいて、試料上に形成されたパターンの測定、或いは検査を実行するものであって、前記制御装置は、前記第1の領域を含む第2の領域に対して、前記第1の荷電粒子ビームに対してドーズ量が小さい第2の荷電粒子ビームを走査すると共に、当該第2の荷電粒子ビームの走査によって得られる信号に基づいて、前記第1の荷電粒子ビームの走査方向を選択する荷電粒子線装置を提案する。
上記構成によれば、適正な方向への走査線方向の設定と、ビーム照射量の抑制の両立の実現が可能となる。
走査電子顕微鏡の概要を示す図。 画素単位でビームの照射条件を記憶する座標メモリの概要を示す図。 測定対象パターン情報に基づいて、ビームの走査パターンを決定する工程を示す図。 測定対象パターン情報の入力に基づいて、画像形成を行う処理の流れを示す図。 縦パターンに適した走査方向を決定する工程を示す図。 横パターンに適した走査方向を決定する工程を示す図。 2次元的に配置されたパターンに適した走査方向を決定する工程を示す図。 ホール形状に適した走査方向を決定する工程を示す図。 2方向の走査線による低ドーズ走査に基づいて、エッジの方向を決定する工程を示す図。 1つの視野を複数の走査領域に分割した例を示す図。 パターンのある箇所のみを走査する例を示す図。 テンプレートによるパターン認識に基づいて、走査領域を決定する工程を示す図。 視野内を低ドーズ領域と高ドーズ領域に分割した例を示す図。 パターンの有無に応じた走査パターンの一例を示す図。 パターンのエッジ方向に応じた走査パターンの一例を示す図。
図1は、荷電粒子線装置の1種である走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)の概要を示す図である。電子源101から引出電極102によって引き出され、図示しない加速電極によって加速された電子ビーム103は、集束レンズの一形態であるコンデンサレンズ104によって、絞られた後に、走査偏向器105により、試料109上を一次元的、或いは二次元的に走査される。電子ビーム103は試料台108に内蔵された電極に印加された負電圧により減速されると共に、対物レンズ106のレンズ作用によって集束されて試料109上に照射される。
電子ビーム103が試料109に照射されると、当該照射個所から二次電子、及び後方散乱電子のような電子110が放出される。放出された電子110は、試料に印加される負電圧に基づく加速作用によって、電子源方向に加速され、変換電極112に衝突し、二次電子111を生じさせる。変換電極112から放出された二次電子111は、検出器113によって捕捉され、捕捉された二次電子量によって、検出器113の出力が変化する。この出力に応じて図示しない表示装置の輝度が変化する。例えば二次元像を形成する場合には、走査偏向器105への偏向信号と、検出器113の出力との同期をとることで、走査領域の画像を形成する。また、図1に例示する走査電子顕微鏡には、電子ビームの走査領域を移動する偏向器(図示せず)が備えられている。この偏向器は異なる位置に存在する同一形状のパターンの画像等を形成するために用いられる。この偏向器はイメージシフト偏向器とも呼ばれ、試料ステージによる試料移動等を行うことなく、電子顕微鏡の視野位置の移動を可能とする。イメージシフト偏向器と走査偏向器を共通の偏向器とし、イメージシフト用の信号と走査用の信号を重畳して、偏向器に供給するようにしても良い。
なお、図1の例では試料から放出された電子を変換電極にて一端変換して検出する例について説明しているが、無論このような構成に限られることはなく、例えば加速された電子の軌道上に、電子倍像管や検出器の検出面を配置するような構成とすることも可能である。また、SEM100内には図示しないブランキング用偏向器が設置されている。ブランキング偏向器はビームをビーム光軸外に偏向することで、試料に対するビーム照射を遮断する機構であり、後述する座標メモリに記憶された動作パラメータに従って制御される。
なお、本実施例では、走査偏向器105として静電式の偏向器を採用している。電磁式の偏向器と比較して、高速な走査が可能である。なお、高速走査が要求されないのであれば、電磁式の偏向器を用いるようにしても良い。
制御装置120は、走査電子顕微鏡の各構成を制御すると共に、検出された電子に基づいて画像を形成する機能や、ラインプロファイルと呼ばれる検出電子の強度分布に基づいて、試料上に形成されたパターンのパターン幅を測定する機能を備えている。また、制御装置120内には、主にSEMの光学条件を制御するSEM制御装置と、検出器113によって得られた検出信号の信号処理を行う信号処理装置が含まれている。SEMの制御装置は、ビームの走査条件を制御するための走査制御装置が含まれており、走査制御装置は図2に例示するような座標メモリに記憶された情報に基づいて、ビーム走査を実行する。座標メモリ200には、アドレス毎に、時間データ、X座標データ、Y座標データ、動作パラメータ、取込みイネーブルデータが格納されている。メモリの「時間」に入力されるデータは、各アドレスでの照射時間や到達時間等であり、画素単位での設定が可能となっている。また、ビームの動作パラメータ(ブランキングのオンオフ、方向等)も画素単位での設定が可能であり、画素単位での照射時間(走査時間)、ブランキングオンオフ等の制御が可能となっている。各アドレスは画素に対応する。タイマによって座標メモリの時間データが読み出され、アドレスカウンタのカウントアップにより、座標メモリから、1座標データを1単位として、データが読み出される。アドレスカウンタの更新時間は、座標単位で変更することができる。ブランキングイネーブルデータは、1次電子線のブランキングを座標単位で制御する。また、取込みイネーブルデータは、信号処理装置内に含まれる画像メモリへの書込みを制御する。
画像メモリは、例えば1024×1024の画素で、深さ方向に256段階の階調を記憶することが可能なメモリである。SEM制御装置から出力される信号に基づいて、各アドレス(画素)に対する信号の書き込みを実施する。画像メモリのメモリ位置に対応したアドレス信号を、ビームの照射位置に同期させることによって、ビームの照射位置と書き込み座標を一致させる。アドレスに対応して読み出された信号は、D−A変換器でデジタルからアナログに変換され、像表示装置の輝度変調入力となる。制御装置120では、複数回の走査に基づいて得られた画像データを積算する積算処理が行われる。積算処理は例えば画素毎に複数のフレームによって得られる信号を加算平均することによって行う。
制御装置120は、座標メモリ200に入力された情報に基づいて、下記のような制御を実行する。
以下に説明する実施例は、電子顕微鏡及び電子ビーム照射方法、及びそのためのコンピュータプログラムに係り、特に、パターン検出用走査(以後、粗走査)を実施してから、その結果に基づいて撮像用走査を実施するビーム照射方法、電子顕微鏡、及びコンピュータプログラムに関する。
半導体デバイスの多様化に伴って、2次元や3次元パターンの観察・計測ニーズが高くなっており、それらのデバイスに於いて、観察視野内にパターンエッジの向きが多方向になっていることが多い。ビーム走査は、電子ビームを一方向に走査し、その垂直方向に試料を移動する方法と電子ビームを移動する手法がある。この方法では、特に帯電する試料に於いて、2次元的に配置され様々な方向を向くパターンエッジのすべてを同程度の精度で撮像することは困難である。
そこで、本実施例では、パターン配置情報に基づいて最適な走査を決定し、撮像を実施する方法、及びそれを実現する荷電粒子線装置を提案する。電子ビーム照射によって試料上に形成されたパターンが破損、或いはシュリンクしてしまう場合がある。ダメージを低減するために照射電流とフレーム積算数の低減を考えられるが、その場合は画像SNが低下し、測長精度が低下する。また、ビーム照射エネルギーを低くすると、ダメージが減少するが、分解能が劣化し計測精度が低下する問題が起きる。そこで、本実施例では、計測対象のパターンがある部分のみを選択的にビーム照射することで、試料への総照射ドーズを低減し、ダメージを低減する方法を提案する。
電子ビームを偏向するために固定の三角波形信号を用いて、一様な速度で、正方形又は長方形の領域を走査する走査法に対して、本実施例では、固定の走査波形を用いずに、観察・計測対象パターンの情報に基づいて走査波形を作成し、ビーム照射を行う方法を提案する。以後、走査を定義する情報を走査データと記す。本実施例では、走査データが検出対象のパターンの関数になり、走査データFs=Fs(検出パターン)で定義することができる。測定対象パターンの確認から実際の走査に基づく画像形成の流れは、パターン情報取得→走査データFs作成→走査実施と画像取得となる。
以上の走査法によって帯電の影響を少なくし、観察・計測精度向上をできる。また、ビーム照射によるダメージが高いデバイスにおいては、ビーム走査領域の最適化によって、シュリンク低減と計測精度を向上できる。さらに、パターンによって走査を最適化することで、必要以上のビーム走査をなくし、画像取得時間を短縮することで、インラインSEMに必要とされる高スループット(高速)化も実現できる。
制御装置120には、図3に示すように、観察対象のパターン情報1401(χ)より走査条件を決定する仕組みとして、走査条件変換関数作成部1402(パターン情報(χ)から関数Fs(χ)を演算する部分)と、走査データ作成部1403が内蔵されている。走査データ作成部1403の出力は、適切な変換(DA変換、増幅等)が施された後、制御系1404によるビーム偏向系1405(例えば走査偏向器105)を用いた走査のための信号となる。
パターン情報(χ)を得るために、走査型電子顕微鏡におけるビーム走査を2段階に分けて行う。1段目を粗走査とし、2段目を撮像用走査とする。粗走査では、低ドーズで画像を取得し、パターンの配置(エッジの向き)と大きさ情報(χ)を得る。低ドーズは高速走査、プローブ電流変化、又は両方の組み合わせで実現する。但し、上述したように、プローブ電流を変化させると、ビームの光学条件も変化させてしまい、粗走査から撮像用走査への移行に時間がかかってしまう可能性があるため、走査速度の切り替えによって低ドーズ、高ドーズのビーム切り替えを行うことが望ましい。
次に、パターンの向きと大きさ情報χに基づき、走査データ(Fs(χ))を作成する。走査データを偏向系に入力し、撮像用走査を実施する。
パターン情報χとして、パターンデータ(テンプレート)を使用し粗走査を省くこともできる。その場合、制御部にテンプレートχとそれに対する走査データF(χ)を予め記録する。特に、レシピで観察・計測を実施する際に、アラインメントとアドレシングによって観察パターンの位置を特定し、テンプレートに基づいた撮像走査を実施する。
粗走査と撮像走査の画像を所望の信号電子で作成できる。例えば、粗走査を低エネルギーの2次電子(Secondary Electron:SE)で作成し、撮像用走査を反射電子(Back−Scattered Electron:BSE)で生成することができる。撮像走査によって取得したBSE画像に、粗走査のSE画像をある割合で足すことで、例えばエッジを強調できる。一般的に、図4示すように、粗走査情報χ1501に基づいて撮像走査を実施し、得た画像にχをある割合で加算して最終画像1505を生成することを考えられる。以下に、パターン情報χの検出と走査データFs(χ)を作成する例を示す。
図5に示すように、パターンが縦ライン(パターンエッジ1601の長手方向がY方向のパターン)である場合、撮像用走査の方向をエッジ方向(y)と垂直方向、即ちこの場合は横方向(x方向の走査線1602)とする。撮像走査としては、+x方向走査、−x方向走査、又は、+xと−x方向走査を交合に行う走査データが考えられる。また、+と−方向の交合走査は、フレーム毎に方向を逆にする走査とy方向のライン毎に方向を逆にする走査がある。走査を±xの2方向の組み合わせで実施する目的は、左右のエッジの非対称性をなくすることである。
粗走査は低ドーズで行うためにSNの低い画像になるが、その画像からエッジを正確に特定するために、画像を圧縮する方法やノイズ除去する画像処理を併用して実施する。なお、上述したように、粗走査画像を取得した結果、粗走査用のビームの走査線方向と、撮像走査用の走査線方向が同じと判断されたとき(粗走査から撮像捜査へ移行する際に、走査線方向の変更が必要ないとき)は、粗走査の際の信号も撮像画像の積算データの一部として取り込むようにしても良い。また、走査線方向を変えるときであっても、走査方向の回転前後で重畳する領域の画素の信号であって、必要な部分の画素信号を選択的に積算するようにしても良い。
上述のような構成によれば、適正な走査方向の設定を、ビーム照射量を抑制しつつ実現することが可能となる。
図6に示すように、粗走査で横(x方向)パターン(パターンエッジ1701の長手方向がX方向であるパターン)が特定された場合は、縦(y)方向の走査線1702を用いた走査を実施する。また、縦パターン同様、パターンの上下エッジの対称性を向上するように、撮像用走査の向きを±方向に交合に実施する。
図7に示すように、視野内に2方向のエッジが検出された場合は、撮像用走査はそれぞれのエッジに垂直な方向に、交合に実施する。図7の例では、パターンAのエッジ1801が45°、パターンBのエッジ1802は0°方向になっている。この場合は、パターンAのエッジ1801を明確にするように−45°方向の走査線1803を用いた走査、パターンBのエッジ1802を明確にするために−90°方向の走査線1804を用いた走査を実施する。さらに、それぞれのパターンの両エッジの対称性を向上するように、上の2方向に往復走査を実施する。
図8に示すようなホールパターンのエッジ1901は、0°〜360°の全ての方向にエッジを有している。このような場合、撮像走査方向を90°/n間隔に実施する。但し、n=1,2,3・・・の整数である。図8では、n=1で0°と90°方向の走査(2方向の走査線1902を用いた走査)を交合に実施する。n=2の場合は、0°、45°、90°方向に撮像走査を実施する。なお、互いに逆向きのエッジがある方向に於いて、帯電等の原因でその2つのエッジが非対称になる場合は、その方向に往復走査を実施する。
また、図9に例示するように、ホールパターン2001に対し、粗走査を行い、特定されたエッジ(2002、2003)について、高ドーズのビームを用いた走査を選択的に行うようにしても良い。測定対象となるエッジの方向が特定できている場合、測定対象エッジに対し、垂直な方向に走査線が形成されるようなビーム走査による粗走査を行うことによって、測定対象となる位置を正確に特定することが可能となる。
図10に示すように、粗走査で、視野内に2個のパターンが検出された場合、パターンがある領域のみを、パターンエッジと垂直方向に走査する。パターンA2101を含む領域を、X方向の走査線A2103で走査し、パターンB2102を含む領域を、Y方向の走査線B2104で走査する。走査領域を測定対象となるパターン部位に限定することで、帯電低減と資料へのダメージを減らすことができる。また、走査領域が狭くなるため、撮像時間も短縮し、高スループット化をできる。
また、図11に例示するようにパターンが一つしかない場合、そのパターンエッジの垂直方向に、パターンがある領域のみを走査して撮像する。
同じパターンが周期的に配置されている場合、これら複数のパターン部分を選択的に走査すべく、周期パターンのテンプレートを用意し、テンプレートマッチングによって特定された位置を選択的に走査することによって、ドーズ量を抑制しつつ、必要な情報を取得することができる。テンプレートマッチングは制御装置120に内蔵された画像処理装置にて実行され、テンプレートは制御装置120内の所定の記憶媒体に記憶しておく。
本例の場合、パターン面積のn(n=実数)倍のテンプレートを作成しておき、テンプレートと重畳する領域にビームが走査されるように走査偏向器105を制御する。
図12に例示するように、横幅x、縦幅yのパターンに対して、走査幅を横にK1x、縦にK2yとするように予めテンプレート2301を作成しておく。図12(b)のような粗画像の場合、周期パターンが5個あるため、テンプレートマッチングによって、粗画像から5つの撮像用走査領域2302を特定することができる。特定された領域(テンプレートと重なる粗画像領域)に対して、選択的にビーム走査を行うことによって、不要な走査を抑制しつつ、測定対象パターンが含まれる領域について、S/Nの高い画像を用いた測定を行うことが可能となる。なお、パターン2303は、縦方向と横方向にエッジからなるパターンであるため、それぞれの走査領域にて、縦方向の走査(横方向のエッジを顕在化するための走査)と。横方向の走査(縦方向のエッジを顕在化するための走査)を交互に行うようすることによって、パターン2303の形状を正確に評価することが可能となる。
2次元パターンの場合、帯電の影響で粗走査方向に平行なエッジが検出されない可能性がある。これを避けるために、粗走査を低ドーズで互いに垂直な2方向に実施する。図9に例示するように、ホールパターン2001をxとy方向に粗走査した場合、x走査で図9(b)のエッジ2002のような縦方向が横方向に対して相対的に強調されたエッジが検出され、y走査で図9(c)のエッジ2003のような横方向が縦方向に対して相対的に強調されたエッジが検出される。この2つの結果に基づいて、観察対象が円形であると判断できる。
本実施例では、粗走査でパターンを検出し、撮像走査ではエッジの有無によって走査速度を変化する。エッジのない領域を高速に走査し、エッジを含めてその周辺を比較的に低速度で走査する。走査速度を遅くする目的は入射ドーズを高くしSNを向上することである。計測対象ではない領域を高速で走査することで撮像時間を短縮できる。また、ダメージ受けやすい試料の場合はシュリンク低減になる。
図13(a)に示すように粗走査でパターンを検出し、エッジ検出処理等に基づいて、図13(b)に示すようにパターンの領域(B)とそうではない領域(A)に分割する。パターン領域として、エッジの前後に、エッジ幅のn%の幅を持たせる。但し、n=実数である。図13のパターンをx走査で撮像する場合のx走査波形を図13(c)に示す。パターンのない領域で傾きをθ、パターンがある領域で傾きをαとすると、θ>αになる。
また、パターンの有無によって照射ドーズを変える例を図13(d)に示す。領域Aに照射電流を低くし、パターンのある領域Bに照射電流を高くする。
電子ビーム照射によってダメージを受けやすい縦(y)ラインパターンを計測する際に、シュリンク低減するために、x走査をy方向にある間隔をおいて実施する手法がある。但し、その手法では、図14(a)に示すように、縦ラインパターンがy方向に不連続である場合、パターンがない箇所を走査する可能性がある。これを避けるために、粗走査で不連続の部分を特定し(図14(b))、その部分を避けるように、y方向の間隔を決定する(図14(c))。
一般的に、どんなパターンに於いても、図15に示すように、粗走査で検出されたパターンエッジに常に垂直になるように、撮像走査データを作成する。なお、上述したように粗走査に対して、エッジ部分に選択的に走査されるビームは、粗走査に対して低速の走査を行う。
101 電子源
102 引出電極
103 電子ビーム
104 コンデンサレンズ
105 走査偏向器
106 対物レンズ
107 試料室
108 試料台
109 試料
110 電子
111 二次電子
112 変換電極
113 検出器
120 制御装置

Claims (3)

  1. 荷電粒子源から放出された荷電粒子ビームを走査する走査偏向器と、前記荷電粒子ビームの走査に基づいて得られる荷電粒子を検出する検出器と、前記荷電粒子ビームの照射条件を少なくとも2つに調整する制御装置を備えた荷電粒子線装置において、
    前記制御装置は、試料上の第1の領域に第1の荷電粒子ビームを走査することによって得られる信号に基づいて、試料上に形成されたパターンの測定、或いは検査を実行するものであって、前記制御装置は、前記第1の領域を含む第2の領域に対して、前記第1の荷電粒子ビームに対してドーズ量が小さい第2の荷電粒子ビームを走査すると共に、当該第2の荷電粒子ビームの走査によって得られる信号に基づいて、前記第1の荷電粒子ビームの走査方向を選択することを特徴とする荷電粒子線装置。
  2. 請求項1において、
    前記第2の荷電粒子ビームは、前記第1の荷電粒子ビームと比較して、走査速度が速いことを特徴とする荷電粒子線装置。
  3. 請求項1において、
    前記制御装置は、前記第2の荷電粒子ビームを走査することによって得られる信号から、パターンのエッジ部、或いはパターンの位置をし、当該特定した領域を含むように、前記第1の荷電粒子ビームを走査することを特徴とする荷電粒子線装置。
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