JP5478427B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5478427B2
JP5478427B2 JP2010191647A JP2010191647A JP5478427B2 JP 5478427 B2 JP5478427 B2 JP 5478427B2 JP 2010191647 A JP2010191647 A JP 2010191647A JP 2010191647 A JP2010191647 A JP 2010191647A JP 5478427 B2 JP5478427 B2 JP 5478427B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
pixel
pixel position
image data
image forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010191647A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012049049A (ja
Inventor
光二 池田
貢 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi High Tech Corp
Original Assignee
Hitachi High Technologies Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi High Technologies Corp filed Critical Hitachi High Technologies Corp
Priority to JP2010191647A priority Critical patent/JP5478427B2/ja
Publication of JP2012049049A publication Critical patent/JP2012049049A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5478427B2 publication Critical patent/JP5478427B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Image Processing (AREA)
  • Editing Of Facsimile Originals (AREA)

Description

本発明は、荷電粒子線装置等によって得られた画像データを積算して画像を形成する画像形成装置に係り、特に積算画像の面内均一化の実現、或いはS/N比の低い領域を特定し得る画像形成装置に関する。
走査電子顕微鏡に代表される荷電粒子線装置は、試料上の所望の領域(視野)にビームを走査し、当該走査領域から放出される荷電粒子を検出することによって、画像を形成する。さらに、このような画像形成を行う装置では、複数の二次元走査によって得られた画像データを積算して、積算画像を形成することにより、S/N比を向上する画像形成法が知られている。
特許文献1乃至3には、複数回の走査によって得られた画像データを積算するときに、フレーム単位、もしくは複数フレーム単位で位置合わせを行った上で加算(積算)する荷電粒子線装置が開示されている。
以上のような位置合わせ処理を伴う画像積算法によれば、画像データを取得する最中に発生するドリフト等によらず、画像の「ぼけ」を抑制することができる。
特開昭61−135034号公報 特開2002−15692号公報 WO2003/044821号公報(対応米国特許USP 7,034,296)
上述のように位置合わせ処理を伴う画像積算法によれば、各フレーム間の共通領域では、S/N比の高い良好な画像を取得することができるが、共通領域からはずれた領域は加算数が不足するため、共通領域の画像と比べて暗くなる。一方、特許文献3に説明されているように、目的画像(例えば512×512画素で表現される画像)を取得するための試料領域より、大きな領域(例えば1024×1024画素で表現される領域)にビームを走査し、画像データを取得することで、加算数が不足する領域をなくすようにしても良いが、本来走査領域に含めなくても良い領域にまで、走査範囲が及ぶことになる。すなわち、余分な領域にまでビームを照射することによる帯電等の影響が懸念される。
更に、大領域の走査を行う分、単位面積当たりの信号量が減ることになるため、装置の本来の形成可能な画像に対し、分解能が低下することになる。
以下に、不要な領域へのビーム走査を抑制しつつ、視野内における画素の濃淡の均質化、或いはS/Nの低い領域を特定することを目的とする画像形成装置について説明する。
上記目的を達成するための一態様として、複数フレームの画像データを積算して、画像を形成する画像形成装置において、前記フレーム間の画像データ間のずれを検出する位置ずれ検出部を有し、当該位置ずれ検出部によって検出された画像データ間のずれに基づいて、前記画像データの画素位置毎の積算数を判定し、当該画素位置毎の積算数に応じて、当該画素位置毎に異なる画像処理を施す演算装置を備えた画像形成装置を提案する。
また、上記目的を達成するための他の態様として、複数フレームの画像データを積算して、画像を形成する画像形成装置において、前記フレーム間の画像データ間のずれを検出する位置ずれ検出部を有し、当該位置ずれ検出部によって検出された画像データ間のずれに基づいて、前記画像データの画素位置毎の積算数を判定し、当該積算数が所定の値以下の領域、或いは積算数が所定値を超える画素位置について、他の領域と識別する装置を備えた画像形成装置を提案する。
更に、上記目的を達成するための更に他の態様として、複数フレームの画像データを積算して、画像を形成する画像形成装置において、前記フレーム間の画像データ間のずれを検出する位置ずれ検出部を有し、当該位置ずれ検出部によって検出された画像データ間のずれに基づいて、前記画像データの画素位置毎の積算数を判定し、予め設定された興味領域が、所定の積算条件を満たす領域に属しているか否かの判定を行う演算装置を備えた画像形成装置を提案する。
上記構成によれば、不要な領域へのビーム走査を抑制しつつ、視野内における画素の濃淡の均質化、或いはS/Nの低い領域を特定することが可能となる。
走査電子顕微鏡の概略構成図。 位置合わせ加算処理の処理工程を説明するフローチャート。 画像メモリの概要を説明する図。 画像メモリに1フレーム分の画像データが記憶された例を説明する図。 ドリフト等によって、1フレーム目の走査位置と、2フレーム目の走査位置間にずれが発生した例を説明する図。 ドリフト等によって、1フレーム目,2フレーム目、及び3フレーム目の走査位置間にずれが発生した例を説明する図。 ドリフト等によって、1フレーム目,2フレーム目,3フレーム目、及び4フレーム目の走査位置間にずれが発生した例を説明する図。 位置合わせ加算処理の処理工程を説明するフローチャート。 画像記憶媒体の概要を説明する図。 画像記憶媒体の概要を説明する図。 画像記憶媒体の概要を説明する図。 走査電子顕微鏡の制御装置の概要を説明する図。 走査電子顕微鏡の制御装置に内蔵される演算装置の概要を説明する図。 電子の検出に基づいて画像表示を行う工程を簡単に説明する図。 画像データ不足領域を重畳表示したGUI画面の一例を説明する図。 所定の測定位置が所定の画像形成条件を満たすか否かの判定を行う手法の説明図。
以下に説明する実施例では、荷電粒子線装置の一態様として、走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)を例にとって説明するが、これに限られることはなく、例えば、液体金属イオン源や気体イオン源から放出されるイオンビームを試料に照射する集束イオンビーム(Focused Ion Beam)装置を画像形成装置として適用することも可能である。
図1はSEMの概要構成図である。電子源101から引出電極102によって引き出され、図示しない加速電極によって加速された電子ビーム103は、集束レンズの一形態であるコンデンサレンズ104によって、絞られた後に、走査偏向器105により、試料109上を一次元的、或いは二次元的に走査される。電子ビーム103は試料台108に内蔵された電極に印加された負電圧により減速されると共に、対物レンズ106のレンズ作用によって集束されて試料109上に照射される。
電子ビーム103が試料109に照射されると、当該照射個所から二次電子、及び後方散乱電子のような電子110が放出される。放出された電子110は、試料に印加される負電圧に基づく加速作用によって、電子源方向に加速され、変換電極112に衝突し、二次電子111を生じさせる。変換電極112から放出された二次電子111は、検出器113によって捕捉され、捕捉された二次電子量によって、検出器113の出力が変化する。この出力Iに応じて図示しない表示装置の輝度が変化する。例えば二次元像を形成する場合には、走査偏向器105への偏向信号と、検出器113の出力との同期をとることで、走査領域の画像を形成する。
なお、図1の例では試料から放出された電子を変換電極にて一端変換して検出する例について説明しているが、無論このような構成に限られることはなく、例えば加速された電子の軌道上に、電子倍像管や検出器の検出面を配置するような構成とすることも可能である。
制御装置114は、走査電子顕微鏡の各構成を制御すると共に、検出された電子に基づいて画像を形成する機能や、ラインプロファイルと呼ばれる検出電子の強度分布(輝度分布)情報を形成する演算装置を備えている。
図12は図1に例示した制御装置114の概要を説明する図である。なお、本実施例では、走査偏向器105として電磁式の偏向器を採用しているが、これに限られることはなく静電式の偏向器の採用も可能である。画像メモリ1208は、例えば1024×1024の画素で、深さ方向に256段階の階調を記憶することが可能なメモリである。書き込みクロック回路1206から出力される信号を同期信号として書き込みアドレス生成回路1205が動作する。書き込みクロック回路1206の出力信号の速度が一回の二次元走査の時間を決めている。例えば出力信号の周期が60nsであれば、1/15秒に一枚の二次元走査を行うTV走査となる。このクロックの周期は任意に決めることができ1枚の画像を1秒で形成するようなゆっくりした走査も可能である。
画像メモリ1208のメモリ位置に対応したアドレス信号が書き込みアドレス生成回路1205で生成され、Y走査D−A変換器1202,X走査D−A変換器1204に出力される。X走査D−A変換器1204に入力されるアドレス信号は0から1023を繰り返すデジタル信号で、これをアナログ信号に変換する。Y走査D−A変換器1202に入力される信号はX走査D−A変換器1204の出力が1023から0に到達したときにプラス1される。当該信号は、0から1023の繰返しのデジタル信号であり、これを鋸歯波のアナログ信号に変換する。これらの鋸歯状アナログ信号はY走査アンプ1201とX走査アンプ1203で増幅され、走査偏向器105に供給される。
Y走査アンプ1201とX走査アンプ1203の増幅度を変えることでビームの走査領域の大きさを任意に変えることができる。
試料から放出される電子は、検出器113によって検出され、この検出信号は、これを信号A−D変換器1207でデジタル化し、画像メモリ1208に記録される。画像メモリ1208のアドレスと電子ビームを走査したアドレスが対応しているので、画像メモリ1208には二次元像が記録される。画像メモリ1208内の信号は、図示しない読み出しクロック回路からの出力信号を用いて、読み出しアドレス生成回路から時系列で順次に読み出すことができる。
アドレスに対応して読み出された信号は、D−A変換器でデジタルからアナログに変換され、像表示ブラウン管1210の輝度変調入力となる。
演算装置1209では、主に複数回の走査に基づいて得られた画像データを積算する積算処理が行われる。図13は演算装置1209の概要を説明する図である。なお、本実施例では演算装置1209はSEMの制御装置114内に内蔵されるものとして説明するが、それに限られることはなく、外部の演算装置にて、後述するような処理を行うようにしても良い。
基準画像設定部では、積算の基準となる画像が設定される。通常は1フレーム目の画像が基準画像となるが、これに限られることはなく、任意のフレームの画像データを基準画像として設定することができる。位置ずれ検出部では、異なるフレームの画像データ間のずれを検出する。より具体的には、例えば既知のパターンマッチング法に基づいて、フレーム間の位置合わせを行い、その位置合わせに用いた位置ずれ量(Δx,Δy)を位置ずれ量として検出する。位置ずれ量は基準画像に対してのものとして検出しても良いし、前後のフレームとの間のずれ量であっても良い。画像積算処理部は、ずれ量が補正されたフレーム間の画像データの積算処理を行う。また、積算を行う際に、画像データの各領域について、各領域固有の処理を施した積算処理を行う。積算処理の詳細については後述する。また、領域判定部では、位置ずれ検出部から得られる位置ずれ情報に基づいて、積算後の各領域の積算状況を判定する。より具体的には、各領域の積算フレーム数を求め、記憶部に記憶する。比較部は、領域判定部にて判定された各領域と、記憶部に記憶されたフレーム数を比較し、所定値を満たさない場合等に、警報発生部を経由して、その旨を警報として発生する。また、記憶部に予め注目領域(Region Of Interest:ROI)を登録しておき、当該ROIが属する領域が、所定の積算条件を満たすか否かの判定を実行させるようにしても良い。いずれも詳細については後述する。
本実施例では、まずドリフト等によって生ずるフレーム間の位置ずれを補正する際に、複数のフレーム間の共通領域からはずれた領域に関しても、共通領域の画像と同等の明るさにする手法について説明する。そのために、画素位置毎に加算数が決定できる手段として演算装置に含まれる画像積算処理部に、加算画素の濃淡の均質化を実行させる。より具体的には、領域判定部にて、画素位置ごとの加算数を判定し、その判定結果を記憶部(記憶手段)に記憶する。最初は上記記憶手段のすべての画素位置における加算数を0クリアし、画像(フレーム)を加算する毎にその画像(フレーム)に含まれる各画素位置における加算数を更新させる。
画素位置毎に加算数が決定できる他の手段としては、隣接する画素位置間で加算数が異なる画素位置及びその変動数を格納する第1の記憶手段と、初期画素位置及びその加算数を格納する第2の記憶手段、及び、上記第1の記憶手段の情報と上記第2の記憶手段の情報から各画素位置における加算数を順次求める演算手段が挙げられる。なお、上記記憶手段は、制御装置外部の記憶媒体としても良いし、制御装置内部の記憶部を用いるようにしても良い。
加算画素の濃淡を均等化する方法としては、位置合わせを行って合成した画像の各画素に対して、その画素位置の加算数で除算する。
なお、加算数の少ない部分画像については加算数の多い部分画像と比べてS/Nが低くなるため、これを緩和するため加算数の少ない部分画像に対してS/N改善処理を施しても良い。また、加算数に応じて実施するS/N改善処理を変更しても良い。
上述のような構成によれば、加算数が0でないすべての画素に対して加算した画素数で除算を行うので、共通領域からはずれた領域も共通領域の画像と同等の明るさの画像になる。
図14は、電子の検出から画像表示に至るまでの信号処理の流れを簡単に示した図である。図14に例示する信号処理法では、図示しない荷電粒子線発生手段から荷電粒子線を図示しない試料に照射し、その二次粒子線,反射粒子線、もしくは、透過粒子線を検出器11で入力し、画像入力処理手段12で2次元の矩形の画素配列である画像に成形する。画像入力処理手段12で成形した画像を位置合わせ加算手段13で位置合わせ加算を行い、表示手段14に位置合わせ加算した画像を表示する。なお、図13は、位置合わせ処理や加算処理等を行う専用の演算装置を例示しているが、これに限られることはなく、位置合わせ加算手段13の一実現例としてPC等の汎用コンピュータ上でのソフト処理で実現するようにしても良い。このソフト処理について図2から図7を用いて説明する。
図2は位置合わせ加算処理の処理工程を説明するフローチャートである。図3は位置合わせ加算を実施するための記憶手段を模式化した図で、(a)が演算用画像メモリ、(b)が加算数格納メモリである。図2の処理21で、まず演算用メモリ及び加算数格納メモリを0に初期化する。図3は演算用メモリ(例えば画像メモリとして適用されるフレームメモリ)及び加算数格納メモリが初期化された状態を示している。次に、位置合わせの基準画像を選択もしくは作成する(図2処理22)。位置合わせの基準画像とは、位置合わせしようとしているそれぞれの画像(位置合わせ対象画像と呼ぶ)に対して基準となる位置を示す画像で、位置ずれ量はこの基準画像に対して上下左右にそれぞれ何画素ずれているかや、回転・縮尺変動はどの程度かを示す。本実施例では、位置ずれが平行移動である場合を示しているが、回転や縮尺変動についても同様に対応することができる。位置合わせの基準画像としては、位置合わせ対象画像の中から選択しても良いし、それらを複数枚加算平均した画像でも良い。また、別の画像でも良い。
位置合わせの基準画像が位置合わせ対象画像から選択もしくは作成された場合は、位置合わせ基準画像を演算用メモリの中央に設定し、その設定位置に対応する加算数格納メモリをインクリメントする(図2の処理23)。本処理を実行した直後の演算用画像メモリと加算数格納メモリの状態をそれぞれ、図4(a),図4(b)に示す。なお、位置合わせの基準画像が加算対象画像ではない場合は、処理23を実行しない。図4(a)の横線を用いて表現した領域は、基準画像領域であり、1フレーム画像領域、或いは所定数のフレームが積算された1積算画像領域である。次に、位置合わせ対象画像のひとつに対して、位置合わせの基準画像との位置ずれ量を計算する(図2の処理24)。位置ずれ量の計算方法としては、パターンマッチングが一般的であるが、パターンマッチングによらず、既知の画像間のずれ評価方法を用いることもできる。なお、パターンマッチングは、2つの画像を相対的に移動しつつ、正規化相関等の一致度判定手法に基づいて、両者間の位置合わせを行う画像処理法である。この際の2つの画像間の相対的なシフト量に基づいて、ずれを算出する。
計算した位置ずれ量に基づいて、位置合わせ対象画像を演算用画像メモリに加算し、その加算位置に対応する加算数格納メモリをインクリメントする(図2の処理25)。位置合わせ対象画像が右に1画素、下に2画素ずれた場合の本処理後の演算用画像メモリと加算数格納メモリの状態をそれぞれ、図5(a),図5(b)に示す。同様に、位置合わせ対象画像が存在する場合は処理24,処理25を繰り返す。図5(a)の横線を用いて表現した領域は、基準画像領域,1フレーム画像領域、或いは所定数のフレームが積算された1積算画像領域であり、格子によって表現された領域は、2つのフレーム領域の重畳領域、或いは2つの積算画像が重畳した領域を示している。
図6は、次の位置合わせ対象画像が位置合わせの基準画像に対して、右に2画素、下に3画素ずれた場合の演算用画像メモリと加算数格納メモリの状態を、図7は、その次の位置合わせ対象画像が位置合わせの基準画像に対して、右に3画素、下に4画素ずれた場合の演算用画像メモリと加算数格納メモリの状態をそれぞれ表している。なお、図6の複数の菱形を含む領域は、3つのフレーム領域の重畳領域、或いは3つの積算画像が重畳した領域、図7の黒塗りの領域は、4つのフレーム領域の重畳領域、或いは4つの積算画像が重畳した領域を表している。
位置合わせ対象画像をすべて処理した後、演算用画像メモリの各加算値を加算数格納メモリの対応する加算数で除算する(図2の処理27)。なお、本例の場合、各加算値に、(1/加算数)を乗算するような処理を行っているが、必ずしも、加算値と乗算する値は完全に反比例の関係にある必要はなく、少なくとも加算数の増加に伴って、分母が減少するような係数を乗算するような処理を行えば、ある程度の均質化を実現することができる。例えば、16フレームの画像を積算する場合、画素値の強度を、1〜4フレーム(第1の加算値),5〜8フレーム(第2の加算値),9〜12フレーム(第3の加算値)、及び13〜16フレーム(第4の加算値)の4段階に分けると共に、4種の加算値ごとに乗算値を設定するようにしても良い。
以上のような処理を行うことによって、加算数が異なる領域間の画像の平均的な明るさを均一化することが可能となり、画像全体に亘って、画像の均質化を実現することが可能となる。なお、表示する画像については、より多くの画像を加算した領域を選択することがS/Nの高い画像を表示することに対応する。このためには、最終的な加算数格納メモリにおいて、表示画像領域に対応する領域の総和を求め、その総和が最も大きい領域を選択することで実現できる。このとき、加算数最大の画素をすべて含むことが望ましい。以上により、最終的な位置合わせ加算画像を作成する。例えば、図7では、第3の位置合わせ対象画像の領域が加算数の総和が最大となる領域であることが導出される。
本実施例は位置ずれ量が画素単位でずれた場合を示したが、位置ずれ量がサブ画素単位でずれた場合は、演算用画像メモリへの加算は、サブ画素ずれた画像を補間した値を用いる。例えば、位置合わせ対象画像が位置合わせの基準画像に対して、右に0.5画素、下に0.5画素ずれたものである場合は、位置合わせ対象画像の(i−1,j−1)画素,(i−1,j)画素,(i,j−1)画素,(i,j)画素をそれぞれ1/4して足した値を基準画像の(i,j)画素に対応する演算用画像メモリに加算する。加算数格納メモリに対しては、演算用画像メモリに加算した割合を足しこむ。例えば、位置合わせ対象画像が位置合わせの基準画像に対して、右に0.5画素、下に0.5画素ずれたものである場合は、加算数格納メモリの位置合わせの基準画像の(0,0)画素へは0.25を加算する。
なお、本実施例では、4枚のフレーム(画像データ)を積算する例を説明したが、無論これ以上のフレーム数に基づいて画像を形成するに当たり、上述のような積算法を用いるようにしても良い。その際に、4枚のフレームが積算された領域について、加算値を1/4にしてしまっては、画像全体の均質化を実現することはできるが、フレーム積算によるメリットが失われてしまうため、『フレーム数>除算に供する値』とすることが望ましい。一例として、仮に16フレームの画像データが存在する場合、各画素の加算数が4フレームとなるようにすべく、16フレーム全てのデータが積算された領域については、当該領域の加算値を1/4とするような処理を行い、例えば12フレームのデータが積算された領域については、1/3を乗算する処理を行うようにすると良い。このように、各領域について、所定の加算数となるように、除算に供する値を調整することによって、フレーム積算によるS/Nの向上と、画像の均質化の両立を実現することが可能となる。
なお、ドリフト量が大きい場合、4フレーム以上の画像データが取得できない領域が存在する場合も考えられる。このような場合、例えば2フレーム分の画像データしか取得できない領域には、固有の画像処理(例えばエッジ強調処理)を行うことによって、画像全体としての均質さを向上させることもできるが、電子顕微鏡の操作者にとって、画像データが不足している領域が興味領域(Region Of Interest:ROI)に相当する領域でなければ、必ずしも画像全体を均質化する必要はない。よって、画像データが不足している領域(或いは画像データが所定の条件を満たしている領域)と、その他の領域とを識別して表示すれば、操作者は、自らのROIと画像データが不足している領域とを比較し、電子顕微鏡のビームコンディションが適切であるか、ROIについて高い分解能を持って画像形成できたか等の判断を行うことができる。
図15はSEM画像1501に、画像データ不足領域1502を重畳表示したGUI(Graphical User Interface)画面の一例を説明する図である。図13に例示した比較部にて、積算後画像データ1503の各領域が、所定数以上の積算枚数が得られているか否かを、閾値判定等に基づいて判定を行い、所定の条件を満たさなかった個所等について、その他の領域と識別表示を行う。図15の例では、積算後画像データ1503の×印の部分は、所定の条件を満たさなかった部分であり、○印の部分は所定の条件を満たした部分である。画像データ不足領域1502は、×印の部分に相当している。なお、図15の例では、画像データが不足している領域を、斜線表示することによって、他の領域と識別表示する例について説明したが、逆に有効領域(所定の積算数が確保できた領域)を枠で囲う等して識別表示するようにしても良い。
更に、半導体等の測定や検査に用いられるSEMには、レシピと呼ばれる装置の動作プログラムによって、測定や検査が自動的に行われるものがある。SEMによる測定位置や検査位置は、レシピに予め登録されている。即ち、予めROIに相当する部分がデータに記憶されている。以下にこのような予め登録されているROIが、所定の条件を満たす画像領域に属しているか(重畳しているか)を判定する判定法について説明する。
図16は、半導体パターン1601を測定する測定レシピ上に、第1の測定位置1602と第2の測定位置1603が設定されている例を説明する図である。図16の例では、4フレームの画像データ(1604〜1607)を取得する例を説明しており、フレーム位置が、時間の経過に従って徐々に図面下方に向かって移動している。図13に例示する比較部では、第1の測定位置1602と第2の測定位置1603が属する領域が、所定の積算条件を満たしているか否かの判断を行う。仮に、4フレームが所定積算数であるとすると、画像データ1604〜1607の全てに含まれる領域1608に属する第2の測定位置1603は、所定の条件を満たし、画像データ1604,1605にのみ含まれる領域1609に属する第1の測定位置1602は、所定の条件を満たさないことになる。即ち、第2の測定位置1603は、高いS/Nを持つ画像領域に含まれ、第1の測定位置1602は相対的にS/Nが低いことが判定できる。
このような判断結果を、警報発生部を経由して、エラーログに登録、或いはその情報を測定結果や画像データと共に記憶しておくことによって、操作者は、測定が適正に行われたか否かを客観的に判断することが可能となり、必要に応じて再測定等の対策を講じることが可能となる。
次に、積算画像の領域毎に異なる画像処理を施す他の例を、図8から図11を用いて説明する。本実施例の装置構成は先に説明した実施例と同じである。本実施例では、加算数格納メモリではなく加算変動数格納メモリを用いる。加算変動数格納メモリの一構成例は、図11に示すように、行ごとに列座標と変動数のリスト構造からなる。ここで、処理の効率化のため、列座標は昇順にソートする。
図8は位置合わせ加算処理の処理工程を説明するフローチャートである。図8の処理81で、まず演算用メモリ及び加算変動数格納メモリを0に初期化する。次に、位置合わせの基準画像を選択もしくは作成する(図8の処理82)。
位置合わせの基準画像が位置合わせ対象画像から選択もしくは作成された場合は、位置合わせ基準画像を演算用メモリの中央に設定し、その設定位置に対応する加算変動数格納メモリに変動量を設定する(図8の処理83)。位置合わせの基準画像の演算用画像メモリに対応する座標は、(4,4)と(11,11)を含む矩形領域であるため、加算変動数格納メモリのy座標が0から3、及び、12から15は変更なしで、y座標が4から11に対して、x座標が4から加算数が1増加し、x座標が12から加算数が1減少するという情報を設定する。本処理を実行した直後の加算変動数格納メモリの状態を図10に示す。なお、位置合わせの基準画像が加算対象画像ではない場合は処理83は実行しない。
次に、位置合わせ対象画像のひとつに対して、位置合わせの基準画像との位置ずれ量を計算する(図8の処理84)。位置ずれ量の計算方法としては、パターンマッチングが一般的であるが、パターンマッチングによらず、既知の画像間のずれ評価方法を用いることもできる。計算した位置ずれ量に基づいて、位置合わせ対象画像を演算用画像メモリに加算し、その加算位置に対応する加算変動数格納メモリに変動量を設定する(図8の処理85)。位置合わせ対象画像が右に1画素、下に2画素ずれた場合の本処理後の加算変動数格納メモリの状態を図11に示す。同様に、位置合わせ対象画像が存在する場合は処理84,処理85を繰り返す。
位置合わせ対象画像をすべて処理した後、加算変動数格納メモリより各画素位置における加算数を求め、演算用画像メモリの各加算値をその加算数で割る(図8の処理87)。加算変動数格納メモリから各画素位置における加算数を求める方法は、加算数を格納するレジスタ(初期値0)を用意し、加算変動数格納メモリの行ごとに、格納されているx座標と変動数を読み出し、上記レジスタの値を変動数に応じて増減することで、各座標における加算数を順次計算する。
表示する画像として、より多くの画像を加算した領域を選択するため、第1の実施例で示した加算数格納メモリを用意し、図8の処理87の各画素位置における加算値を求めながら、上記加算数格納メモリに格納することにより、第1の実施例に示した方法と同様の方法を用いることができる。
本実施例のメリットは、先に説明した実施例の処理25で行ったような、画像を加算する毎に加算数格納メモリを更新する手間と比べて少ない手間で加算数に関わる情報を更新できることである。
ここでは位置ずれ量が画素単位でずれた場合を示したが、位置ずれ量がサブ画素単位でずれた場合は、演算用画像メモリへの加算は先に説明した実施例と同様で、加算変動数格納メモリに対しては、x座標のサブ画素ずれは小数点以下を含むx座標を直接格納し、y座標のサブ画素ずれはその割合を変動量に乗じる。例えば、位置合わせ対象画像が位置合わせの基準画像に対して、右に0.5画素、下に0.5画素ずれたものである場合は、y座標4の加算変動数格納メモリのx座標を4.5、変動量を+0.5とする。
11 検出器
12 画像入力処理手段
13 位置合わせ加算手段
14 表示手段

Claims (7)

  1. 複数フレームの画像データを積算して、画像を形成する画像形成装置において、前記フレーム間の画像データ間のずれをサブ画素単位で検出する位置ずれ検出部を有し、当該位置ずれ検出部によって検出されたサブ画素単位の画像データ間のずれに基づいて、前記画像データの画素位置毎の積算数を判定し、当該画素位置毎の積算数に応じて、当該画素位置毎に異なる処理を施す演算装置を備え、当該演算装置は、積算対象となる1の画素に対し、当該1の画素に積算される他の画素の前記1の画素への重なりに応じた割合で前記他の画素を積算することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1において、
    前記演算装置は、前記画素位置毎に、当該画素位置の積算数に応じた値を持って除算することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1において、
    前記演算装置は、前記画素位置毎に、積算数に関する情報を作成し、記憶媒体に記憶する処理を行うことを特徴とする画像形成装置。
  4. 複数フレームの画像データを積算して、画像を形成する画像形成装置において、
    前記フレーム間の画像データ間のずれを検出する位置ずれ検出部を有し、当該位置ずれ検出部によって検出された画像データ間のずれに基づいて、前記画像データの画素位置毎の積算数を判定し、当該画素位置毎の積算数に応じて、当該画素位置毎に異なる処理を施す演算装置を備えたことを特徴とする画像形成装置において、
    前記演算装置は、初期画素位置、隣接する画素位置間で積算数が異なる画素位置、及びその変動数に基づいて、各画素位置の加算数を求めることを特徴とする画像形成装置。
  5. 複数フレームの画像データを積算して、画像を形成する画像形成方法において、
    位置ずれ検出部が、前記フレーム間の画像データ間のずれをサブ画素単位で検出し、
    演算装置が、当該位置ずれ検出部によって検出されたサブ画素単位の画像データ間のずれに基づいて、前記画像データの画素位置毎の積算数を判定し、当該画素位置毎の積算数に応じて、当該画素位置毎に異なる処理を施し、
    当該演算装置は、積算対象となる1の画素に対し、当該1の画素に積算される他の画素の前記1の画素への重なりに応じた割合で前記他の画素を積算することを特徴とする画像形成方法。
  6. 請求項5において、
    前記演算装置は、前記画素位置毎に、当該画素位置の積算数に応じた値を持って除算することを特徴とする画像形成方法。
  7. 請求項5において、
    前記演算装置は、前記画素位置毎に、積算数に関する情報を作成し、記憶媒体に記憶する処理を行うことを特徴とする画像形成方法。
JP2010191647A 2010-08-30 2010-08-30 画像形成装置 Active JP5478427B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010191647A JP5478427B2 (ja) 2010-08-30 2010-08-30 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010191647A JP5478427B2 (ja) 2010-08-30 2010-08-30 画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012049049A JP2012049049A (ja) 2012-03-08
JP5478427B2 true JP5478427B2 (ja) 2014-04-23

Family

ID=45903674

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010191647A Active JP5478427B2 (ja) 2010-08-30 2010-08-30 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5478427B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5948074B2 (ja) 2012-02-13 2016-07-06 株式会社日立ハイテクノロジーズ 画像形成装置及び寸法測定装置
WO2017090204A1 (ja) 2015-11-27 2017-06-01 株式会社日立ハイテクノロジーズ 荷電粒子線装置及び荷電粒子線装置における画像処理方法
US11114275B2 (en) * 2019-07-02 2021-09-07 Fei Company Methods and systems for acquiring electron backscatter diffraction patterns

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4054402B2 (ja) * 1997-04-25 2008-02-27 株式会社東芝 X線断層撮影装置
WO2003044821A1 (fr) * 2001-11-21 2003-05-30 Hitachi High-Technologies Corporation Procede d'imagerie d'echantillon et systeme de faisceau de particules chargees
JP4616120B2 (ja) * 2005-08-08 2011-01-19 株式会社日立ハイテクノロジーズ 画像処理装置及び検査装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012049049A (ja) 2012-03-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10984981B2 (en) Charged particle beam device having inspection scan direction based on scan with smaller dose
KR101624445B1 (ko) 화상 형성 장치 및 치수 측정 장치
US8330104B2 (en) Pattern measurement apparatus and pattern measurement method
WO2015045498A1 (ja) 荷電粒子線装置
JP3749241B2 (ja) 荷電ビーム照射方法、半導体装置の製造方法および荷電ビーム照射装置
US10553391B2 (en) SEM image acquisition device and SEM image acquisition method
JP4338627B2 (ja) 荷電粒子線装置と荷電粒子線顕微方法
US10373797B2 (en) Charged particle beam device and image forming method using same
JP5188529B2 (ja) 電子ビーム照射方法、及び走査電子顕微鏡
US7652249B2 (en) Charged particle beam apparatus
JP5222994B2 (ja) 試料観察方法および走査電子顕微鏡
JP5478427B2 (ja) 画像形成装置
EP3588532B1 (en) Charged particle beam apparatus and image acquisition method
JP6850234B2 (ja) 荷電粒子線装置
JP5022719B2 (ja) 荷電粒子線装置
JP5352261B2 (ja) 走査形電子顕微鏡及びその画像保存フォーマットと画像再編集方法
JP2017199453A (ja) 荷電粒子線装置
JP6207893B2 (ja) 試料観察装置用のテンプレート作成装置
JP6101445B2 (ja) 信号処理装置及び荷電粒子線装置
US20230402252A1 (en) Charged Particle Beam Device and Image Acquisition Method
EP4099359A1 (en) Charged particle beam apparatus and image acquiring method
JP4231891B2 (ja) 荷電粒子線の調整方法、及び荷電粒子線装置
JP2013093251A (ja) 荷電粒子線装置
JP2017199452A (ja) 荷電粒子線装置
JP2015138609A (ja) レシピ設定装置及びそれを有する荷電粒子線装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20120518

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120829

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120829

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130606

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130611

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130910

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131111

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140114

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140210

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5478427

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350