JP2017199452A - 荷電粒子線装置 - Google Patents

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秀樹 板井
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Abstract

【課題】
本発明は、ビーム照射量の抑制と高い測定成功率の維持の両立の実現する荷電粒子線装置の提供を目的とする。
【解決手段】
本発明は、所定のフレーム数nの選択に基づいて、走査偏向器を制御する制御装置を備えた荷電粒子線装置であって、前記制御装置は、前記フレーム数nより小さいフレーム数m(m≧1)分、前記荷電粒子ビームを走査することによって得られる画像の中で、所定の条件を満たす画素に相当する試料上の部位、或いは当該試料上の部位を含む領域に、前記荷電粒子ビームが選択的に走査されるように、前記走査偏向器を制御する荷電粒子線装置を提案する。
【選択図】 図3

Description

本発明は荷電粒子線装置に係り、特にビームの走査条件を適正に設定することができる荷電粒子線装置に関する。
半導体パターンの微細化に伴い、僅かな形状差がデバイスの動作特性に影響を及ぼすようになり、形状管理のニーズが高まっている。そのため、半導体の検査・計測に用いられる走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)には、高感度、高精度が従来に増して求められるようになっている。SEMでは、試料に電子線を照射した際に、試料から放出される2次電子を検出して表面の形状を観察している。この際、検出される2次電子はエネルギーが低く、試料の帯電の影響を受け易い。近年のパターンの微細化やlow−kなどの低誘電率材料の使用によって、帯電の影響が顕在化し、管理が必要となる場所の信号を捉える事が困難な場合が出てきている。また、パターンの中には、ビーム照射によってシュリンクするものもあり、適正な照射条件の設定が求められている。
特許文献1には、フレーム積算時に、特定のパターンへの選択的走査と、当該特定パターンと、特定パターン以外の領域を含む領域の走査によって得られた画像信号を積算して画像を形成する電子顕微鏡が開示されている。また、特許文献2には、パターンエッジのような部分に選択的に走査領域を設定してビーム走査を行うことによって、画像を形成する電子ビーム装置が開示されている。特許文献3には、電子ビーム画像からパターンの形状を特定し、当該パターンのエッジに垂直になるように、電子ビームの走査方向を制御する手法が説明されている。
特開2010−272398号公報 特開2013−185852号公報 USP6,879,719
特許文献1や特許文献2に開示されているように、走査領域を制限することによって、単位面積当たりのビーム照射量を減らすことができ、結果として帯電やシュリンク等の発生を抑制することが可能となる。しかしながら、パターンの出来栄えによっては、予定した位置にパターンやパターンのエッジが形成されていない可能性がある。その結果、範囲を狭めた走査領域の位置と、所望の測定対象との位置が異なり、測定に失敗する可能性がある。特許文献1、2共に、トータルのビーム照射量を減らすことにより、帯電やシュリンクの抑制を行うことができるものの、走査領域の位置と測定対象の位置が異なる可能性があることまでは考慮されていない。また、特許文献3の手法では、パターン形状を特定するためのビーム走査と、電子ビームの走査方向を制御した走査を別に行う必要があるため、ビーム照射量が増加する。
以下に走査範囲を制限してビーム走査を行う場合であっても、測定対象の位置と走査領域の位置を正確に合わせることによって、ビーム照射量の抑制と高い測定成功率の維持の両立の実現を目的とする荷電粒子線装置について説明する。
上記目的を達成するための一態様として、以下に荷電粒子源から放出された荷電粒子ビームを走査する走査偏向器と、前記荷電粒子ビームの走査に基づいて得られる荷電粒子を検出する検出器と、所定のフレーム数nの選択に基づいて、前記走査偏向器を制御する制御装置を備えた荷電粒子線装置であって、前記制御装置は、前記フレーム数nより小さいフレーム数m(m≧1)分、前記荷電粒子ビームを走査することによって得られる画像の中で、所定の条件を満たす画素に相当する試料上の部位、或いは当該試料上の部位を含む領域に、前記荷電粒子ビームが選択的に走査されるように、前記走査偏向器を制御する荷電粒子線装置を提案する。
上記構成によれば、ビーム照射量の抑制と高い測定成功率の維持の両立の実現が可能となる。
走査電子顕微鏡の概要を示す図。 画素単位でビームの照射条件を記憶する座標メモリの概要を示す図。 走査領域の制限処理を伴う画像積算工程を示すフローチャート。 走査領域の制限処理工程を示すフローチャート。 走査領域制限処理の概要を示す図。 走査領域制限処理の概要を示す図。 ビーム走査条件を設定するGUI(Graphical UserInterface)画面の一例を示す図。
図1は、荷電粒子線装置の1種である走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)の概要を示す図である。電子源101から引出電極102によって引き出され、図示しない加速電極によって加速された電子ビーム103は、集束レンズの一形態であるコンデンサレンズ104によって、絞られた後に、走査偏向器105により、試料109上を一次元的、或いは二次元的に走査される。電子ビーム103は試料台108に内蔵された電極に印加された負電圧により減速されると共に、対物レンズ106のレンズ作用によって集束されて試料109上に照射される。
電子ビーム103が試料109に照射されると、当該照射個所から二次電子、及び後方散乱電子のような電子110が放出される。放出された電子110は、試料に印加される負電圧に基づく加速作用によって、電子源方向に加速され、変換電極112に衝突し、二次電子111を生じさせる。変換電極112から放出された二次電子111は、検出器113によって捕捉され、捕捉された二次電子量によって、検出器113の出力が変化する。この出力に応じて図示しない表示装置の輝度が変化する。例えば二次元像を形成する場合には、走査偏向器105への偏向信号と、検出器113の出力との同期をとることで、走査領域の画像を形成する。また、図1に例示する走査電子顕微鏡には、電子ビームの走査領域を移動する偏向器(図示せず)が備えられている。この偏向器は異なる位置に存在する同一形状のパターンの画像等を形成するために用いられる。この偏向器はイメージシフト偏向器とも呼ばれ、試料ステージによる試料移動等を行うことなく、電子顕微鏡の視野位置の移動を可能とする。イメージシフト偏向器と走査偏向器を共通の偏向器とし、イメージシフト用の信号と走査用の信号を重畳して、偏向器に供給するようにしても良い。
なお、図1の例では試料から放出された電子を変換電極にて一端変換して検出する例について説明しているが、無論このような構成に限られることはなく、例えば加速された電子の軌道上に、電子倍像管や検出器の検出面を配置するような構成とすることも可能である。また、SEM100内には図示しないブランキング用偏向器が設置されている。ブランキング偏向器はビームをビーム光軸外に偏向することで、試料に対するビーム照射を遮断する機構であり、後述する座標メモリに記憶された動作パラメータに従って制御される。
なお、本実施例では、走査偏向器105として静電式の偏向器を採用している。電磁式の偏向器と比較して、高速な走査が可能である。なお、高速走査が要求されないのであれば、電磁式の偏向器を用いるようにしても良い。
制御装置120は、走査電子顕微鏡の各構成を制御すると共に、検出された電子に基づいて画像を形成する機能や、ラインプロファイルと呼ばれる検出電子の強度分布に基づいて、試料上に形成されたパターンのパターン幅を測定する機能を備えている。また、制御装置120内には、主にSEMの光学条件を制御するSEM制御装置と、検出器113によって得られた検出信号の信号処理を行う信号処理装置が含まれている。SEMの制御装置は、ビームの走査条件を制御するための走査制御装置が含まれており、走査制御装置は図2に例示するような座標メモリに記憶された情報に基づいて、ビーム走査を実行する。座標メモリ200には、アドレス毎に、時間データ、X座標データ、Y座標データ、動作パラメータ、取込みイネーブルデータが格納されている。メモリの「時間」に入力されるデータは、各アドレスでの照射時間や到達時間等であり、画素単位での設定が可能となっている。また、ビームの動作パラメータ(ブランキングのオンオフ、方向等)も画素単位での設定が可能であり、画素単位での照射時間(走査時間)、ブランキングオンオフ等の制御が可能となっている。各アドレスは画素に対応する。タイマによって座標メモリの時間データが読み出され、アドレスカウンタのカウントアップにより、座標メモリから、1座標データを1単位として、データが読み出される。アドレスカウンタの更新時間は、座標単位で変更することができる。ブランキングイネーブルデータは、1次電子線のブランキングを座標単位で制御する。また、取込みイネーブルデータは、信号処理装置内に含まれる画像メモリへの書込みを制御する。
画像メモリは、例えば1024×1024の画素で、深さ方向に256段階の階調を記憶することが可能なメモリである。SEM制御装置から出力される信号に基づいて、各アドレス(画素)に対する信号の書き込みを実施する。画像メモリのメモリ位置に対応したアドレス信号を、ビームの照射位置に同期させることによって、ビームの照射位置と書き込み座標を一致させる。アドレスに対応して読み出された信号は、D−A変換器でデジタルからアナログに変換され、像表示装置の輝度変調入力となる。制御装置120では、複数回の走査に基づいて得られた画像データを積算する積算処理が行われる。積算処理は例えば画素毎に複数のフレームによって得られる信号を加算平均することによって行う。
制御装置120は、座標メモリ200に入力された情報に基づいて、下記のような制御を実行する。
本実施例は、例えば走査型電子顕微鏡といった荷電粒子線装置において、S/N比のよい観察画像を得るための1次電子ビームの走査領域を、観察画像の取得過程で視野範囲内の測長や観察に必要な所望のパターンのみに限定していき、視野範囲内における所望のパターン以外の領域の1次電子ビームの照射量を抑制し、パターンのシュリンクを抑えることを特徴とする。
そのため、観察画像を取得する際に、その過程の画像内から所望パターンと同等の信号量を持つ領域を抽出し、その領域或いは領域の周辺近傍のみを以降の走査対象の領域とすることで、スキャン領域を制限する。これを繰り返しながら、所望パターンの観察画像を取得することを特徴とする。
上述のような構成によれば、観察画像を取得する際に、その過程の画像内から所望パターンと同等の信号量を持つ領域を抽出し、その領域或いは領域の周辺近傍のみを以降の走査対象の領域とすることにより、スキャン領域を制限する。また、前記スキャン領域の制限を、観察画像の取得が完了するまで繰り返すことにより、継続的に1次電子ビームの照射量を抑制しながら、S/N比のよい視野範囲内の所望のパターンの観察画像を取得できる。
図3は、積算画像の形成工程を示すフローチャートである。後述する処理は、例えば制御装置120内に内蔵された記憶媒体に記憶された動作レシピに従って実行される。
まず、試料台108上に試料109を搬入する(ステップ302)。試料室107は高真空が維持されているため、図示しない予備排気室によって、試料が存在する雰囲気を真空状態とした後、試料を試料室に導入する。次に、試料109のビーム照射位置に、電子源101から放出される電子ビーム103が照射されるように、試料台108を駆動する(ステップ303)。次に、動作レシピに記憶された装置条件に基づいて、積算枚数であるフレーム数nや走査領域の制限方式などの条件を設定する。
制御装置120は、設定された装置条件に基づいたビーム走査を行うよう走査偏向器105を制御すると共に、走査によって得られた検出信号に基づく信号を、図2に例示した座標メモリに記憶されたイネーブルデータに基づいて、フレームメモリに書き込む(ステップ304、ステップ305)。例えばこの段階では全てのアドレスのイネーブルデータは、メモリへの書き込みを許容する設定となっている。このように書き込まれたデータに基づいて形成される画像について、後述するような分析を実行する。
ステップ307では、m(1≦m<n)フレームまで蓄積された情報を用いて走査領域の制限をする。ここでフレーム数nは、所望の測定に要するSNを得るに足るように設定されるものであり、走査電子顕微鏡の動作レシピの設定項目として設定し、当該設定条件に基づいて、制御装置120は、フレーム数分のビーム走査を実行する。本処理の詳細については後述する。ステップ308、309では、走査領域が制限された状態でビーム走査を実行し、選択された領域のビーム走査と、選択されたアドレスへのデータの書き込みを実行することによって、画像を形成する。この処理は、一定フレームの間隔Δf(1≦Δf<n)で実施し、このフレームの間隔は、操作者が指定することもできる。
以上のようにして形成された画像データは、所定の記憶媒体に記憶され、パターンの測定や検査に供される。画像取得後は、試料室107から試料を搬出し、当該試料に対する測定、検査を終了する(ステップ310)。
図4は、図3のステップ307で行われる走査領域制限処理の具体的な工程を示すフローチャートである。まず、所定フレーム数(m)の走査によって得られた画像データを取得する(ステップ402)。次に、各ピクセルの信号データを取得し、信号量が所定の条件を満たすか否かの判定を行う(ステップ403〜405)。本例の場合、信号量が所定値以上あるか否かを判定する。例えば、mフレームまでに蓄積された信号量の情報から、ピクセル(X,Y)の信号量の情報を取り出し、ピクセル(X,Y)の信号量が、指定していた信号量の閾値stを超えている場合は、当該ピクセルを後のフレームの走査個所として設定する。より具体的には、ピクセル(X,Y)の信号量が閾値stを超えている場合には、図2に例示した座標メモリの対応するアドレスについて、時間、動作パラメータ、及びイネーブルを設定する。ピクセル(X,Y)は、ビーム照射を行い、信号を取得する画素であるため、適正な照射時間、ブランキングオフ、及び書き込み処理を行うよう座標メモリを設定する。
一方、所定の条件を満たさなかったピクセルにはビームを照射しないため、ブランキングオン、及び書き込み処理を行わない設定となるよう、座標メモリを更新する。
なお、信号量の閾値stは、信号量の値、例えば輝度値を設定する方法や、画像全体での信号量の上位何パーセントと言った割合での指定が可能である。本値は所望のパターンのテンプレート画像から自動で算出する方法や、ユーザが閾値を数値で指定することもできる。
以上の処理を行うことによって、ピクセル(X,Y)を次フレーム以降の走査対象とする。図3に示すとおり、観察画像の取得において、フレーム毎にステップ306、307を繰り返すことで、視野領域内の走査中に、ノイズ等で信号量が上がってしまった部分が、スキャン領域から除外されていくことでよりS/Nの高い像を取得することができる。
また、積算フレーム数は、電子顕微鏡の操作者が要求する画像の画質によって決められるものである。フレーム数が多い程、信号量が増大する一方、過剰なビーム照射は、試料帯電等を誘発する。よって、測定等の要求精度を満たすと共に、不要なビーム照射を行わないように適正なフレーム数を設定する必要がある。本実施例によれば、信号量が多い個所は所定のフレーム数での走査が可能となるため、エッジ部分等、パターンの寸法測定の際に測定基準となる部位の信号量は要求仕様を満たすことができ、測定等に直接必要のないエッジ以外の部分等の照射量のみ抑制することが可能となるため、要求仕様に沿った高精度測定と、ビーム走査によって発生する帯電やシュリンクの抑制の両立が可能となる。
図7は、操作者が、視野範囲内の走査制限に関する設定を行う際に使用するGUIの一実施例である。GUI700は、制御装置120内の画像処理装置にインストールされており、起動命令に従って、図示しない表示装置にOSD表示される。本実施例では、GUI700は、画像表示領域710と、走査領域制限部720、信号量取得部740、スキャンボタン750から構成される。
画像表示領域710は、予め取得した所望のパターンのテンプレート画像や、視野範囲内を走査した際に取得した画像が表示される。操作者は、画像処理装置の入力装置を用いて、画像表示領域710内に表示される、信号量取得カーソル711のリサイズ及び移動ができるようになっている。
走査領域制限部720は、走査領域を制限するスキャンを実行する際の設定値を入力する機能を持っている。ScanFrame設定テキストボックス721には、スキャン実行のフレーム数nを設定できるようになっている。制限開始Frame設定テキストボックス722は、走査領域の制限を開始するフレーム数mを設定できるようになっている。Frame間隔設定テキストボックス723は、図3のステップ306、307の処理を実行する間隔のフレーム数Δfを設定できるようになっている。信号量の閾値設定エリア724では、信号量の閾値stが設定できるようになっている。信号量設定切換えラジオボタン725では、信号量の閾値stを信号量で設定するか、画像表示領域710に表示している画像全体の信号量の上位何パーセントのような割合で設定するのかを選択することができるようになっている。また、走査領域決定のアルゴリズム設定部728では、次フレーム以降の走査領域をどのように決定するかを設定できるようになっている。
信号量取得量設定部740は、画像表示領域710に表示されている画像から、指定した領域の信号量を取得し、表示する機能を持っている。カーソル表示/非表示ボタン741では、画像表示領域710内の信号量取得カーソル711を表示/非表示の制御ができるようになっている。信号量表示形式切換えラジオボタン743は、取得した信号量の情報の表示形式を、信号量で表示するか、画像表示領域710に表示している画像全体の信号量の上位何パーセントのような割合で表示するのかを選択することができるようになっている。信号量読込みボタン742は、画像表示領域710内の信号量取得カーソル711に囲まれた領域の信号量の読込みを実行できるようになっており、読込んだ信号量は、信号量表示形式切換えラジオボタン743で選択された内容に合わせて、最小値を最小信号量テキストボックス744に、最大値を最大信号量テキストボックス745に表示する。
スキャンボタン750は、走査領域制限部720に設定した内容を基に、視野領域内の走査の実行ができるようになっている。
この実施例は、実施例1における図4のステップ406の処理に対して、mフレームとm+Δfフレーム間でドリフトが発生した場合にも、観察対象を次フレーム以降の走査対象にするものである。ピクセル(X,Y)のmフレーム以降の走査領域をのみとした場合、mフレームとm+Δfフレーム間で何らかの原因でドリフトが発生し、観察対象の位置がオフセットしてしまった場合に、m+Δfフレームでの走査時には、パターンが走査領域外になってしまう可能性がある。これに対して、ステップ406で走査対象に指定するピクセルを図5に示すように、ピクセル(X,Y)と周囲8近傍のピクセル{(X−1,Y−1) (X−1,Y) (X−1,Y+1) (X,Y−1) (X,Y+1) (X+1,Y−1) (X+1,Y) (X+1,Y+1)}を走査対象として設定することで対応することができる。また、走査対象にするピクセルは、ピクセル(X,Y)と4近傍{(X−1、Y)(X、Y−1)(X,Y+1)(X+1,Y)}などを用いても良くこの限りではない。
図7のGUIにおいては、このような走査領域を決定するアルゴリズムを設定するための項目として、走査領域アルゴリズムラジオボタン729を備えており、閾値内のピクセルのみ、閾値内のピクセル+4近傍、閾値内のピクセル+8近傍、その他から選択することができるようになっている。
加えて、走査領域の制限処理の時間を短縮する場合には、図6に示すように、走査方向のみの近傍を取得し、信号量の閾値stを越えている前後のみを走査領域に設定する方法もある。また、図6においても、例えば、前後の1ピクセルを含むことで、ドリフトに対応することができる。本方式は、走査方向と直交となるパターンの場合には特に有効である。図7のGUIにおいては、走査領域アルゴリズムラジオボタン729の選択項目として、「その他」を選択した場合には、走査領域の決定方法をユーザが作成した任意のアルゴリズムや基準で実行することができるようになっている。任意のアルゴリズムを読込む際には、アルゴリズム読込みボタン730を利用して読込めるようになっている。
この実施例は、実施例1、2の図4のステップ405の処理に対して、観察したいパターンが必ずしも信号量の多いものとは限らないという課題に対して、走査領域を決定する信号量を閾値stではなく、信号量の範囲(srmin,srmax)として持つことで課題を解決するものである。ステップ405の処理において、予め指定していた信号量の範囲(srmin,srmax)内であるかを判定し、範囲内の場合にのみステップ406の処理を実施するものである。例えば、生成した画像に対して、後工程でブライトネス・コントラスト調整といった画像処理などを実施する場合に、信号量の大きい部分に合わせて調整してしまうことが無いため、本方式が効果的である。図7のGUIにおいては、信号量の閾値設定エリア724の中で、信号量の範囲を設定する場合に、信号量の閾値Minimum設定テキストボックス726に最小値を、信号量の閾値Maximum設定テキストボックス727に最大値をそれぞれ設定することができるようになっている。
この実施例は、nフレーム目の走査領域の情報を輪郭線情報または、輪郭線情報を出力するための情報として利用するものである。nフレーム目の走査領域は、予め指定していた閾値に近い領域のみとなる。例えば、予め指定していた閾値が信号量の多い値の場合、スキャン領域は所望パターンの輪郭線情報に近くなる。この情報を図3のステップ309の観察画像の取得と合わせて出力する。
以上、上述の実施例は、荷電粒子線装置に係り、試料の測長や構造の観察に適用される走査型電子顕微鏡を例にその実施の形態について具体的に説明したが、上述の実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
101 電子源
102 引出電極
103 電子ビーム
104 コンデンサレンズ
105 走査偏向器
106 対物レンズ
107 試料室
108 試料台
109 試料
110 電子
111 二次電子
112 変換電極
113 検出器
120 制御装置

Claims (4)

  1. 荷電粒子源から放出された荷電粒子ビームを走査する走査偏向器と、前記荷電粒子ビームの走査に基づいて得られる荷電粒子を検出する検出器と、所定のフレーム数nの選択に基づいて、前記走査偏向器を制御する制御装置を備えた荷電粒子線装置において、
    前記制御装置は、前記フレーム数nより小さいフレーム数m(m≧1)分、前記荷電粒子ビームを走査することによって得られる画像の中で、所定の条件を満たす画素に相当する試料上の部位、或いは当該試料上の部位を含む領域に、前記荷電粒子ビームが選択的に走査されるように、前記走査偏向器を制御することを特徴とする荷電粒子線装置。
  2. 請求項1において、
    前記制御装置は、前記フレーム数m以降のフレームで、前記荷電粒子ビームの選択的走査を実行することを特徴とする荷電粒子線装置。
  3. 請求項1において、
    前記制御装置は、前記複数のフレーム数nの信号を積算して画像信号を生成することを特徴とする荷電粒子線装置。
  4. 請求項1において、
    前記制御装置は、前記フレーム数mの走査によって得られた画像の中で、信号量が所定値以上の画素に相当する試料上の部位、或いは当該試料上の部位を含む領域に、前記荷電粒子ビームが選択的に走査されるように、前記走査偏向器を制御することを特徴とする荷電粒子線装置。
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