JP2017199451A - 荷電粒子線装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、ビーム照射量の抑制と高い測定成功率の維持の両立の実現する荷電粒子線装置の提供を目的とする。【解決手段】本発明は、荷電粒子ビームの照射条件を少なくとも2つに調整する制御装置を備えた荷電粒子線装置であって、前記制御装置は、試料上の第1の領域に第1の荷電粒子ビームを走査することによって得られる信号に基づいて、試料上に形成されたパターンの測定、或いは検査を実行するものであって、前記制御装置は、前記第1の領域を含む第2の領域に対して、前記第1の荷電粒子ビームに対してドーズ量が小さい第2の荷電粒子ビームを走査すると共に、当該第2の荷電粒子ビームの走査によって得られる信号に基づいて、前記第1の領域を特定する荷電粒子線装置を提案する。【選択図】 図3

Description

本発明は荷電粒子線装置に係り、特にビームの走査条件を適正に設定することができる荷電粒子線装置に関する。
半導体パターンの微細化に伴い、僅かな形状差がデバイスの動作特性に影響を及ぼすようになり、形状管理のニーズが高まっている。そのため、半導体の検査・計測に用いられる走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)には、高感度、高精度が従来に増して求められるようになっている。SEMでは、試料に電子線を照射した際に、試料から放出される2次電子を検出して表面の形状を観察している。この際、検出される2次電子はエネルギーが低く、試料の帯電の影響を受け易い。近年のパターンの微細化やlow−kなどの低誘電率材料の使用によって、帯電の影響が顕在化し、管理が必要となる場所の信号を捉える事が困難な場合が出てきている。また、パターンの中には、ビーム照射によってシュリンクするものもあり、適正な照射条件の設定が求められている。
特許文献1には、フレーム積算時に、特定のパターンへの選択的走査と、当該特定パターンと、特定パターン以外の領域を含む領域の走査によって得られた画像信号を積算して画像を形成する電子顕微鏡が開示されている。また、特許文献2には、パターンエッジのような部分に選択的に走査領域を設定してビーム走査を行うことによって、画像を形成する電子ビーム装置が開示されている。特許文献3には、電子ビーム画像からパターンの形状を特定し、当該パターンのエッジに垂直になるように、電子ビームの走査方向を制御する手法が説明されている。
特開2010−272398号公報 特開2013−185852号公報 USP6,879,719
特許文献1や特許文献2に開示されているように、走査領域を制限することによって、単位面積当たりのビーム照射量を減らすことができ、結果として帯電やシュリンク等の発生を抑制することが可能となる。しかしながら、パターンの出来栄えによっては、予定した位置にパターンやパターンのエッジが形成されていない可能性がある。その結果、範囲を狭めた走査領域の位置と、所望の測定対象との位置が異なり、測定に失敗する可能性がある。特許文献1、2共に、トータルのビーム照射量を減らすことにより、帯電やシュリンクの抑制を行うことができるものの、走査領域の位置と測定対象の位置が異なる可能性があることまでは考慮されていない。また、特許文献3の手法では、パターン形状を特定するためのビーム走査と、電子ビームの走査方向を制御した走査を別に行う必要があるため、ビーム照射量が増加する。
以下に走査範囲を制限してビーム走査を行う場合であっても、測定対象の位置と走査領域の位置を正確に合わせることによって、ビーム照射量の抑制と高い測定成功率の維持の両立の実現を目的とする荷電粒子線装置について説明する。
上記目的を達成するための一態様として、以下に荷電粒子源から放出された荷電粒子ビームを走査する走査偏向器と、前記荷電粒子ビームの走査に基づいて得られる荷電粒子を検出する検出器と、前記荷電粒子ビームの照射条件を少なくとも2つに調整する制御装置を備えた荷電粒子線装置であって、前記制御装置は、試料上の第1の領域に第1の荷電粒子ビームを走査することによって得られる信号に基づいて、試料上に形成されたパターンの測定、或いは検査を実行するものであって、前記制御装置は、前記第1の領域を含む第2の領域に対して、前記第1の荷電粒子ビームに対してドーズ量が小さい第2の荷電粒子ビームを走査すると共に、当該第2の荷電粒子ビームの走査によって得られる信号に基づいて、前記第1の領域を特定する荷電粒子線装置を提案する。
上記構成によれば、ビーム照射量の抑制と高い測定成功率の維持の両立の実現が可能となる。
走査電子顕微鏡の概要を示す図。 画素単位でビームの照射条件を記憶する座標メモリの概要を示す図。 低ドーズ画像内でパターン認識を行うことによって、高ドーズ走査を行う領域を選択する工程を示す図。 走査領域の決定方法の説明図。 ビームの走査条件ごとの画質評価値を記録するデータベースの一例を示す図。 走査偏向器とブランキング偏向器に供給する制御信号の一例を示す図。 低ドーズ画像内で高ドーズの走査領域を選択した例を示す図。 ビーム走査範囲内のパターンの配置と走査速度の関係を示す図。
図1は、荷電粒子線装置の1種である走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)の概要を示す図である。電子源101から引出電極102によって引き出され、図示しない加速電極によって加速された電子ビーム103は、集束レンズの一形態であるコンデンサレンズ104によって、絞られた後に、走査偏向器105により、試料109上を一次元的、或いは二次元的に走査される。電子ビーム103は試料台108に内蔵された電極に印加された負電圧により減速されると共に、対物レンズ106のレンズ作用によって集束されて試料109上に照射される。
電子ビーム103が試料109に照射されると、当該照射個所から二次電子、及び後方散乱電子のような電子110が放出される。放出された電子110は、試料に印加される負電圧に基づく加速作用によって、電子源方向に加速され、変換電極112に衝突し、二次電子111を生じさせる。変換電極112から放出された二次電子111は、検出器113によって捕捉され、捕捉された二次電子量によって、検出器113の出力が変化する。この出力に応じて図示しない表示装置の輝度が変化する。例えば二次元像を形成する場合には、走査偏向器105への偏向信号と、検出器113の出力との同期をとることで、走査領域の画像を形成する。また、図1に例示する走査電子顕微鏡には、電子ビームの走査領域を移動する偏向器(図示せず)が備えられている。この偏向器は異なる位置に存在する同一形状のパターンの画像等を形成するために用いられる。この偏向器はイメージシフト偏向器とも呼ばれ、試料ステージによる試料移動等を行うことなく、電子顕微鏡の視野位置の移動を可能とする。イメージシフト偏向器と走査偏向器を共通の偏向器とし、イメージシフト用の信号と走査用の信号を重畳して、偏向器に供給するようにしても良い。
なお、図1の例では試料から放出された電子を変換電極にて一端変換して検出する例について説明しているが、無論このような構成に限られることはなく、例えば加速された電子の軌道上に、電子倍像管や検出器の検出面を配置するような構成とすることも可能である。また、SEM100内には図示しないブランキング用偏向器が設置されている。ブランキング偏向器はビームをビーム光軸外に偏向することで、試料に対するビーム照射を遮断する機構であり、後述する座標メモリに記憶された動作パラメータに従って制御される。
なお、本実施例では、走査偏向器105として静電式の偏向器を採用している。電磁式の偏向器と比較して、高速な走査が可能である。なお、高速走査が要求されないのであれば、電磁式の偏向器を用いるようにしても良い。
制御装置120は、走査電子顕微鏡の各構成を制御すると共に、検出された電子に基づいて画像を形成する機能や、ラインプロファイルと呼ばれる検出電子の強度分布に基づいて、試料上に形成されたパターンのパターン幅を測定する機能を備えている。また、制御装置120内には、主にSEMの光学条件を制御するSEM制御装置と、検出器113によって得られた検出信号の信号処理を行う信号処理装置が含まれている。SEMの制御装置は、ビームの走査条件を制御するための走査制御装置が含まれており、走査制御装置は図2に例示するような座標メモリに記憶された情報に基づいて、ビーム走査を実行する。座標メモリ200には、アドレス毎に、時間データ、X座標データ、Y座標データ、動作パラメータ、取込みイネーブルデータが格納されている。メモリの「時間」に入力されるデータは、各アドレスでの照射時間や到達時間等であり、画素単位での設定が可能となっている。また、ビームの動作パラメータ(ブランキングのオンオフ、方向等)も画素単位での設定が可能であり、画素単位での照射時間(走査時間)、ブランキングオンオフ等の制御が可能となっている。各アドレスは画素に対応する。タイマによって座標メモリの時間データが読み出され、アドレスカウンタのカウントアップにより、座標メモリから、1座標データを1単位として、データが読み出される。アドレスカウンタの更新時間は、座標単位で変更することができる。ブランキングイネーブルデータは、1次電子線のブランキングを座標単位で制御する。また、取込みイネーブルデータは、信号処理装置内に含まれる画像メモリへの書込みを制御する。
画像メモリは、例えば1024×1024の画素で、深さ方向に256段階の階調を記憶することが可能なメモリである。SEM制御装置から出力される信号に基づいて、各アドレス(画素)に対する信号の書き込みを実施する。画像メモリのメモリ位置に対応したアドレス信号を、ビームの照射位置に同期させることによって、ビームの照射位置と書き込み座標を一致させる。アドレスに対応して読み出された信号は、D−A変換器でデジタルからアナログに変換され、像表示装置の輝度変調入力となる。制御装置120では、複数回の走査に基づいて得られた画像データを積算する積算処理が行われる。積算処理は例えば画素毎に複数のフレームによって得られる信号を加算平均することによって行う。
制御装置120は、座標メモリ200に入力された情報に基づいて、下記のような制御を実行する。
以下に説明する実施例は、荷電粒子線装置に係り、特に試料に照射する高ドーズのビームの走査パラメータを低ドーズのビーム走査により得られた試料情報から決定する荷電粒子線装置に関する。
半導体デバイスの寸法管理には、走査電子顕微鏡の一つであり、高い空間分解能を有するCD−SEM(Critical−Dimension Scanning Electron Microscope)が広く使用されている。測定、検査対象であるパターンは、更なる微細化が進んでおり、ウエハ一枚当たりの測定、検査数は増大する一方である。それゆえ、CD−SEMのスループットの向上が求められている。CD-SEMでパターンの測定、検査を行う場合、対象パターンを含む周辺の領域について、XY方向(例えば、X方向は左から右へ、Y方向は上から下へ)に走査し、SEM像を取得している。
しかしながら、この走査方法では対象パターン以外の余分な領域を走査していることになる。即ち、スループットの更なる向上や、ウエハの帯電やパターンのシュリンク等を抑制するためには、余分な領域の走査をなくし、必要な個所を選択的に走査することが考えられる。但し、試料帯電やパターンの変形等によって、選択的に走査すべき個所に、正確にビームの走査位置を設定できなくなる場合がある。
なお、試料帯電を抑制するには高速走査が有効である。しかしながら、シンチレータの発光強度、時間が十分でないと、検出信号は不足する。また、帯電によってドリフトが発生する場合、得られた画像からパターン認識にて、エッジを抽出し、走査領域がずれた分を補正することが考えられるが、仮に何百枚と重ね合わせるとなると膨大な計算システムが必要になる。
本実施例では、上述のような電子ビームを照射したときの帯電現象や、試料上に形成されたパターンの変形等の可能性に鑑み、ビームの照射量を抑制しつつ、適正な位置にビーム走査領域を設定する荷電粒子線装置について説明する。特に、試料の状態に応じた走査領域と走査速度の設定を行う荷電粒子線装置について説明する。
以下に、スループット向上と試料ダメージ、試料帯電の観点から走査領域と走査速度などの走査パラメータを決定できる走査電子顕微鏡について説明する。
本実施例では主に、高速走査に適した静電型の走査偏向器を備え、走査速度を可変制御できる走査電子顕微鏡において、測定、検査したい箇所を決定するために、はじめに、高速に走査、すなわち単位面積当たりのドーズ量を小さくして走査し、第一の画像を取得する、次に、第一の画像より、測定、検査対象のパターン認識を行い、走査領域と速度などの走査パラメータを自動で決定する。その後、第一の画像取得時よりも低速に走査、すなわち単位面積当たりのドーズ量を大きくして、求めた走査領域を走査して、測定、検査を行う走査電子顕微鏡について説明する。
より具体的には、測定、検査のためにビームが走査される領域(第1の領域)より広い領域である第2の領域に、第1の領域を走査するための第1の荷電粒子ビームよりドーズ量の小さい第2のビームを走査することによって得られる信号から、第1の領域を特定し、当該第1の領域の特定に基づいて、第1の荷電粒子ビームの走査を実行する荷電粒子線装置を説明する。
上記構成によれば、スループット向上と試料ダメージ低減、試料帯電を最適化した測定、検査が実現できる。
以下に、図1に例示するような走査電子顕微鏡を用いて、ウエハ面内に形成された同一レイアウトのパターンのうち、一つを使用して、測定、検査対象パターンの最適な走査領域、走査速度を決定する工程を、図3のフローチャートを用いて説明する。
まず、半導体デバイスの設計データ等を用いて、第1の画像の走査領域を決定する(ステップ801)。第1の画像の走査領域は、測定対象パターンを含むように設定する。制御装置120は、外部の記憶媒体等に記憶された設計データにアクセス可能に構成されており、設計データをパターンのレイアウトデータに変換すると共に、設定された走査領域に相当するウエハの座標位置に、走査電子顕微鏡のビームが照射されるように、試料台108を駆動する。
制御装置120は、第1の画像を取得するウエハ位置に電子ビームの走査領域が位置づけられた後、第1の画像を取得するためのビーム走査を実行する(ステップ802)。この際、後述する測定や検査のためのビーム走査の走査速度に比較して、ステップ801で決定した走査範囲を高速(速度a)走査する。このように、単位面積当たりのドーズを小さくして全面走査し、測定、検査対象のパターン情報を含んだ第一の画像を取得する。なお、走査速度を高速化する以外にも、ビームの通過を制限する複数の大きさの開口を持つアパーチャを用意しておき、開口の大きさを小さくすることによって、ドーズ量を制限することも考えられるが、ビームの照射条件が変わってしまうため、高速測定、検査を可能とするためには、ビーム自体の照射条件は変えない、走査の高速化によるドーズ制御を行うことが望ましい。
ステップ803では、第1の画像内に存在するパターン認識処理を実行する。この処理は例えば、図4に例示するように、第1の画像からプロファイル波形を抽出し、輝度値が所定の閾値以上の位置(エッジ部)、或いは所定の閾値以上の位置に挟まれた領域の位置(エッジに挟まれたパターン領域)を認識する。具体的には、Yライン毎にX方向(Xピクセル)のコントラスト値(輝度値)を算出する。例えば図43(c)に例示するようなA、Bのようなプロファイル波形を取得し、X方向のコントラスト値が最大となるピクセル位置をエッジ部と決定する。なお、コントラスト値には閾値を設け、その値以上をパターン位置と認識する。これは、パターンがない場所についてはランダムノイズにより、図4(c)のBのコントラストに示したように多少のコントラスト値の差が発生するため、最大値をエッジと誤検出しないようにさせるためである。
ステップ804では、パターンのエッジの幅を求める。図4(d)に示すようにステップ803で求めたコントラスト値について、最大値から左方向の隣会うXピクセルのコントラストの差分を算出する。その変化量が予め設定された閾値以下になったピクセル位置がパターン以外のバックグランド部と判定する。同様に最大値から右方向も実施しバックグランド部のピクセル位置を算出し、エッジの幅を決定する。これにより、第一の走査領域を決定する。
ステップ805では、図4(d)に示すようにS4で求めた第一の走査領域について、走査領域内にエッジが確実に含まれるように、第二の走査領域を設定する。ステップ803で求めたエッジ位置は低ドーズの電子ビームにて取得した画像から決定した位置であるため、エッジ部の詳細位置が真の位置と異なる可能性がある。そのため、エッジの情報を十分に得られないことを回避するため、必要に応じて、一定の値を走査領域の前後に足して、走査領域を拡大させ、第二走査範囲としてもよい。
ステップ806では、ステップ804、ステップ805で求めた走査領域の位置を最短で走査できるように走査順番を決定する。ビームの移動距離を最短にするのであれば、複数の走査領域の距離の加算値が最も小さくなるように、走査順序を決定する。一方、例えば隣接する走査領域へのビーム照射によって試料に付着する帯電によるビームへの影響を考慮するのであれば、第1の走査領域を走査した後、当該第1の走査領域とは離間した第3の走査領域の走査を行い、その後、第3の走査領域に比べて、第1の走査領域に近い第2の走査領域の走査を実行するようにしても良い。このような走査順序によれば、第3の走査領域への走査を行っている間、第1の走査領域に付着した帯電がある程度、緩和するので、第2の走査領域の走査の際に、第1の走査領域に付着した帯電によるビームへの影響を抑制することが可能となる。
ステップ807では、走査速度と同一箇所の走査回数、すなわち画像の重ね合わせの回数を決定する。測定、検査に使用する第二の画像は、第一の画像取得より高ドーズで取得するため、第一の走査速度(速度a)より、遅い速度で走査させる。このとき、試料の状態によって最適な走査速度にする必要がある。走査速度は次のように求める。数段階の異なる速度(例えば、速度b、c、d、e、但し、a>b>c>d>eなど)と数段階の走査回数(例えば、1回、4回、8回など)の図5に示すようなマトリクスにて第二の画像を取得し、S/Nを評価する。
予め設定したS/N以上でかつ走査速度と走査回数から最もスループットが速い条件を走査パラメータとして決定する。また、図4のように第一の画像において対象パターンが複数ある場合で、対象パターン毎に予め設定したS/N以上となる走査パラメータが異なる場合は、対象パターン毎に走査パラメータを設定する。
以上のような決定法によれば、測定の高速化と高精度化を両立した測定条件の設定を行うことが可能となる。制御装置120の記憶媒体に、上述のような走査電子顕微鏡の装置条件を自動的に決定するために、例えば異なる位置に配置されパターンに対し、走査回数と走査速度の異なる組み合わせのビームを走査し、S/Nや鮮鋭度等の画質評価値を求め、当該画質評価値が所定の条件を満たす(例えば画質評価値が最も良いもの)走査回数と走査速度の組み合わせを装置条件として設定するための動作プログラムを記憶しておくようにしても良い。
また、図6のように静電型偏向器が線形偏向となるように立ち上がり時間を考慮して、走査速度に応じて偏向走査の開始位置をステップ804またはステップ805で求めた位置よりも前にする。また、走査領域を移動する必要がある場合はビームブランカによりブランキングを行う。このとき、ブランキングの応答遅れを考慮して、ステップ804またはステップ805の走査範囲から走査できるようにブランキングのタイミングを決定する。
なお、図7の例1では対象パターンの両側のエッジを含んだ領域を走査範囲としたが、図7の例2のようにパターン幅が広く、偏向器の立ち上がりを考慮しても十分に線形領域で走査できる場合は、片側のエッジを走査した後、ブランキングをした状態で反対側のエッジに移動し、走査できるように走査範囲を決定する。
以上により、走査範囲、および走査速度、順番等の走査パラメータが決定される。決定された走査パラメータを走査制御装置にて制御してウエハ面内の同一パターンのSEM像を取得すれば、スループットを維持し、かつS/Nがよい測定、検査が可能となる。
測定、検査したいパターンの周囲の情報も取得したい場合は、S4またはS5により求めた走査範囲をS7で求めた走査条件で走査し、それ以外は第一の画像を得たときの速度a、もしくは速度aとS7で求めた速度の間の速度にて走査し、SEM像を得る。このとき、図7のように走査速度aからS7で求めた速度に瞬時に変化することは応答性の観点からできないため、段階的に走査速度を変化させる。この速度変化量は、速度変化前後の値により決定される。
101 電子源
102 引出電極
103 電子ビーム
104 コンデンサレンズ
105 走査偏向器
106 対物レンズ
107 試料室
108 試料台
109 試料
110 電子
111 二次電子
112 変換電極
113 検出器
120 制御装置

Claims (4)

  1. 荷電粒子源から放出された荷電粒子ビームを走査する走査偏向器と、前記荷電粒子ビームの走査に基づいて得られる荷電粒子を検出する検出器と、前記荷電粒子ビームの照射条件を少なくとも2つに調整する制御装置を備えた荷電粒子線装置において、
    前記制御装置は、試料上の第1の領域に第1の荷電粒子ビームを走査することによって得られる信号に基づいて、試料上に形成されたパターンの測定、或いは検査を実行するものであって、前記制御装置は、前記第1の領域を含む第2の領域に対して、前記第1の荷電粒子ビームに対してドーズ量が小さい第2の荷電粒子ビームを走査すると共に、当該第2の荷電粒子ビームの走査によって得られる信号に基づいて、前記第1の領域を特定することを特徴とする荷電粒子線装置。
  2. 請求項1において、
    前記第2の荷電粒子ビームは、前記第1の荷電粒子ビームと比較して、走査速度が速いことを特徴とする荷電粒子線装置。
  3. 請求項1において、
    前記制御装置は、前記第2の荷電粒子ビームを走査することによって得られる信号から、信号量が所定値以上の試料上の部位、パターンのエッジ部、或いはパターンの位置を特定し、当該特定した領域を含むように、前記第1の荷電粒子ビームを走査することを特徴とする荷電粒子線装置。
  4. 請求項1において、
    前記制御装置は、走査速度と走査回数の異なる組み合わせの荷電粒子ビームの走査によって得られる画像の画質を評価し、当該評価結果が所定の条件を満たす走査回数と走査速度の組み合わせを、前記第1の荷電粒子ビームのビーム条件として設定することを特徴とする荷電粒子線装置。
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