JP2009293679A - 回転伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転方向ガタが小さく、空転時にローラがミス係合するのを防止する回転伝達装置を提供することである。
【解決手段】外輪11とカム面18を外周に有する内輪12間に、制御保持器19Aと回転保持器19Bとを組込み、各保持器19A、19Bのポケット24内に対向一対のローラ25と、その一対のローラ25を内輪12のカム面18に押し付けつつ離反する方向に付勢する押圧具26とを組込む。制御保持器19Aと回転保持器19Bのフランジ20、22間に複数のトルクカム40を設ける。電磁クラッチ50により制御保持器19Aがロータ52側に移動する際に、トルクカム40により制御保持器19Aと回転保持器19Bをポケット24の周方向幅が小さくなる方向に相対回転させてローラ25を係合解除状態とする。内輪12の空転時、押圧具26によりローラ25が径方向外方に移動するのを防止して、ローラ25がミス係合するのを防止する。
【選択図】図1

Description

この発明は、動力の伝達と遮断の切換えに用いられる回転伝達装置に関するものである。
FRベースの4輪駆動車において、補助駆動輪としての前輪に駆動力の伝達と遮断とを行う回転伝達装置として、特許文献1に記載されたものが従来から知られている。
上記特許文献1に記載された回転伝達装置においては、入力側部材に形成された大径部とその外側に設けられた外輪間に2方向クラッチを組込み、その2方向クラッチに併設した電磁クラッチによって2方向クラッチの係合および係合解除を制御し、上記2方向クラッチの係合により入力側部材と外輪を結合して、入力側部材と外輪の相互間で回転トルクの伝達を行うようにしている。
ここで、2方向クラッチは、外輪の内周に円筒面を形成し、入力側部材の大径部の外周には上記円筒面との間で周方向の両端が狭小のくさび形空間を形成するカム面を設け、そのカム面と円筒面との間にローラからなる係合子を組込み、その係合子を保持する保持器と入力側部材の相対回転により係合子を円筒面およびカム面に係合させるようにしている。また、入力側部材と保持器との間にスイッチばねを組込み、そのスイッチばねにより、係合子が円筒面およびカム面に対して係合解除される中立位置に保持器を弾性保持している。
一方、電磁クラッチは、保持器に回り止めされ、かつ軸方向に移動自在に支持されたアーマチュアと、外輪に接続されてアーマチュアと軸方向で対向するロータと、そのロータと軸方向で対向する電磁石と、上記アーマチュアをロータから離反する方向に付勢する離反ばねとからなり、上記電磁石に対する通電により、ロータにアーマチュアを吸着し、外輪に結合されたアーマチュアと入力側部材の相対回転により係合子を円筒面およびカム面に係合させるようにしている。
ところで、上記2方向クラッチにおいては、くさび空間の広幅部に配置された中立位置のローラを入力側部材と保持器の相対回転によりくさび空間の狭小部に噛み込ませる構成であるため、回転方向のガタが大きいという不都合がある。
また、外輪と入力側部材の相互間で一方向の回転トルクを伝達する状態から回転トルクの伝達方向を切換える場合、ローラがくさび空間の他端側の狭小部に噛み込むまで保持器を回転させる必要があるため、回転方向の切換え時における応答性が低いという不都合もある。
そのような不都合を解消するため、特許文献2では、隣接するローラの一方がくさび空間の一端側に位置し、他方のローラがくさび空間の他端側に位置するよう複数のローラを周方向に不等配に配置した2方向ローラクラッチを提案している。
特開2005−249003号公報 特開2003−262238号公報
ところで、上記特許文献2に記載された2方向ローラクラッチにおいては、回転方向ガタを小さくすることができるものの、回転方向ガタを完全に無くすことはできず、また、ローラと外輪円筒面および内輪カム面間の隙間が小さいため、2方向ローラクラッチの空転時にローラがミス係合する可能性があり、空転時の信頼性が低いという問題がある。
さらに、外輪と内輪の相互間における回転トルクの伝達状態では、複数のローラの半数のローラが係合状態であって、残りの半数のローラは係合解除状態にあるため、トルク容量が小さいという問題がある。
この発明の課題は、回転方向ガタが小さく、空転時にローラがミス係合するのを防止することができるようにした信頼性の高い、トルク容量の大きな回転伝達装置を提供することである。
上記の課題を解決するため、この発明においては、外輪の内周と、その外輪の内側に組込まれた内輪の外周における一方に円筒面を形成し、他方にその円筒面との間で周方向の両端に至るに従って狭小のくさび空間を形成する複数のカム面を周方向に間隔をおいて設け、前記外輪と内輪との間に、フランジを有し、そのフランジの外周に複数の柱部が形成された制御保持器およびその制御保持器と同一形状の回転保持器を、各保持器のフランジが軸方向で対向し、かつ、回転保持器のフランジが内輪の一側面と対向し、さらに、複数の柱部が周方向に交互に配置されるよう回転自在に組込み、隣接する柱部間に形成されて前記カム面と対向するポケット内に対向一対のローラと、その一対のローラを内輪の外周に押え付ける状態を保持しつつ離反する方向に向けて付勢する押圧具とを組込み、前記制御保持器のフランジと回転保持器のフランジの対向面間に、その対向するフランジ間の間隔が狭くなる方向への制御保持器の移動によってポケットの周方向幅が小さくなる方向に一対の保持器を相対回転させるトルクカムを設け、前記内輪の他側面に固定された保持プレートの外周に、制御保持器と回転保持器とがポケットの周方向幅を縮小する方向に相対回転した際に、各保持器の柱部を受け止めて対向一対のローラを中立位置に保持する複数の回り止め片を設け、前記内輪に接続されたトルク伝達軸上に、制御保持器を軸方向に移動させるアクチュエータを設けた構成を採用したのである。
上記の構成からなる回転伝達装置において、アクチュエータによって制御保持器を、そのフランジが回転保持器のフランジに接近する方向に向けて移動させると、トルクカムの作動によって制御保持器と回転保持器はポケットの周方向幅が小さくなる方向に相対回転し、対向一対のローラは制御保持器の柱部と回転保持器の柱部により互いに接近する方向に押圧されて係合解除状態とされる。
このため、内輪が回転しても、その回転は外輪に伝達されず、内輪がフリー回転する。その内輪のフリー回転時(空転時)、対向一対のローラは制御保持器と回転保持器の柱部によってくさび空間の狭小部に向けて移動するのが防止される。また、対向一対のローラは押圧具によって内輪の外周に常に押し付けられているため、遠心力によって径方向外方に移動するのが防止される。
ここで、ローラが遠心力によって径方向外方に移動すると、外輪の内周に接触し、ローラに引き摺りトルクが作用して係合位置に変位する可能性があるが、上記押圧具によって径方向外方に移動するようなことがないため、ローラがミス係合するという不都合の発生はない。
対向一対のローラを内輪の外周に押し付ける上記押圧具は、W形に折り曲げられた板ばねからなるものであってもよく、あるいは、筒体と、その筒体の両端部によってスライド自在に支持され、前記ローラと対向するローラ押圧面が傾斜面とされた一対の押圧子と、その一対の押圧子をローラに向けて付勢するコイルばねとからなるものであってもよい。
上記押圧具は、ローラの長さ方向の中央部を押圧する単列の配置であってもよく、あるいは、ローラの長さ方向に間隔をおいて配置した複列ものであってもよい。その押圧具をローラの長さ方向に複列に設けると、ローラのスキュを防止することができる。
内輪のフリー回転状態において、上記アクチュエータの作動により制御保持器のフランジが回転保持器のフランジから離反する方向に制御保持器を軸方向に移動させると、押圧具の押圧により制御保持器と回転保持器がポケットの周方向幅が大きくなる方向に相対回転し、対向一対のローラのそれぞれがくさび空間の狭小部に直ちに噛み込み、その対向一対のローラの一方を介して内輪と外輪の相互間で一方向の回転トルクが伝達され、他方のローラを介して他方向の回転トルクが伝達される。
この発明に係る回転伝達装置において、アクチュエータは、制御保持器の柱部に連結一体化されてトルク伝達軸の外周にスライド自在に嵌合されたアーマチュアと、トルク伝達軸に支持されてアーマチュアと軸方向で対向するロータと、そのロータと軸方向で対向し、通電によってロータにアーマチュアを吸着させる電磁石とを有する電磁クラッチであってもよい。
また、上記アクチュエータは、制御保持器の柱部に連結一体化されてトルク伝達軸の外周にスライド自在に嵌合されたアーマチュアと、トルク伝達軸に支持されてアーマチュアと軸方向で対向するロータと、そのロータに支持され、前記対向一対のローラ間に組込まれた押圧具の弾性に抗してロータにアーマチュアを吸着させる永久磁石と、前記ロータと軸方向で対向し、通電によりその永久磁石の磁力を上記押圧具の弾性力以下に低下させる電磁石とを有する電磁クラッチであってもよい。
上記のように、この発明においては、アクチュエータによって制御保持器のフランジが回転保持器のフランジから離反する方向に向けて制御保持器を移動させると、押圧具の押圧により制御保持器と回転保持器がポケットの周方向幅が大きくなる方向に相対回転して対向一対のローラのそれぞれがくさび空間の両端の狭小部に直ちに噛み込むため、回転方向ガタの小さい回転伝達装置を得ることができる。
また、押圧具の押圧によって対向一対のローラを内輪の外周に押え付ける状態を保持しつつ離反する方向に向けて付勢するようにしたので、2方向ローラクラッチの空転時にローラがミス係合するようなことはなく、空転時の信頼性を高めることができると共に、空転トルクの低減化を図ることができる。
さらに、カム面と同数のローラを介して外輪と内輪の相互間で回転トルクが伝達されるため、トルク容量の大きな回転伝達装置を得ることができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係る回転伝達装置の実施の形態を示す。図示のように、回転伝達装置は、2方向ローラクラッチ10を備えている。
2方向ローラクラッチ10は、外輪11と、その外輪11の内側に組込まれた内輪12とを有し、上記内輪12の一端部にはボス部12aが形成され、そのボス部12aの端部に嵌合された軸受13を介して外輪11と内輪12は相対的に回転自在とされている。
外輪11の閉塞端には出力軸14が設けられている。一方、内輪12にはトルク伝達軸としての入力軸15の端部が挿入され、その挿入部間に形成されたセレーション16によって内輪12と入力軸15は相対的に回り止めされている。
図2に示すように、外輪11の内周には円筒面17が形成され、一方、内輪12の外周には、その円筒面17との間で周方向の両端に向けて狭小となるくさび空間を形成する複数の平坦なカム面18が周方向に等間隔に設けられている。
外輪11と内輪12との間には、制御保持器19Aと回転保持器19Bが組込まれている。図1および図3に示すように、制御保持器19Aは、フランジ20の外周にカム面18と同数の柱部21を周方向に等間隔に設けた構成とされている。一方、回転保持器19Bも上記制御保持器19Aと同様に、フランジ22の外周にカム面18と同数の柱部23を周方向に等間隔に設けた構成とされている。
回転保持器19Bは、内輪12のボス部12aにフランジ22が嵌合され、かつ、柱部23が円筒面17とカム面18間に位置する組込みとされて、上記フランジ22が内輪12の一側面と対向する組込みとされている。
一方、制御保持器19Aも、内輪12のボス部12aにフランジ20が嵌合されて、そのフランジ20が回転保持器19Bのフランジ22と軸方向で対向する組込みとされ、かつ、柱部21が回転保持器19Bの柱部23間に位置する組込みとされている。
上記のような保持器19A、19Bの組込みにより、図2(I)および図3に示すように、制御保持器19Aの柱部21と回転保持器19Bの柱部23間にポケット24が形成され、そのポケット24は内輪12のカム面18と径方向で対向し、各ポケット24内に対向一対のローラ25と、その一対のローラ25を内輪12のカム面18に押し付けつつ相反する方向に向けて付勢する押圧具26が組込まれている。
押圧具26として、ここでは、W形に折り曲げられた板ばねを採用し、その板ばねの両端の折曲げ片でローラ25をカム面18の周方向両端部に向けて斜め方向に押圧するようにしている。
ここで、上記押圧具26は、ローラ25の長さ方向の中央部を押圧する単列の配置であってもよく、あるいは、ローラ25の長さ方向に間隔をおいて配置した複列ものであってもよい。その押圧具26をローラ25の長さ方向に複列に設けることにより、ローラ25のスキュを防止することができる。
図1に示すように、回転保持器19Bは、内輪12のボス部12aを中心にして回転自在とされ、その回転保持器19Bのフランジ22と内輪12の一側面間にスラストニードル軸受27が組込まれている。
一方、制御保持器19Aは、内輪12のボス部12aを中心に回転自在とされ、かつ、軸方向に移動自在とされている。
図5(I)に示すように、制御保持器19Aのフランジ20と回転保持器19Bのフランジ22間には、トルクカム40が設けられている。トルクカム40は、制御保持器19Aのフランジ20と回転保持器19Bのフランジ22の対向面それぞれに周方向の中央部で深く両端に至るに従って次第に浅くなる対向一対のカム溝41、42を設け、一方のカム溝41の一端部と他方のカム溝42の他端部間にボール43を組み込んだ構成としている。
カム溝41、42として、ここでは円弧状の溝を示したが、V溝であってもよい。
上記トルクカム40は、制御保持器19Aのフランジ20が回転保持器19Bのフランジ22に接近する方向に制御保持器19Aが軸方向に移動した際に、図5(II)に示すように、ボール43がカム溝41、42の溝深さの最も深い位置に向けて転がり移動し、制御保持器19Aと回転保持器19Bをポケット24の周方向幅が小さくなる方向に相対回転させるようになっている。
図1、図3および図4に示すように、内輪12の他側面には保持プレート45が固定されている。保持プレート45は環状板からなり、その外周面には制御保持器19Aの柱部21と回転保持器19Bの柱部23間の各ポケット24内に配置される複数の回り止め片46が形成されている。
複数の回り止め片46は、制御保持器19Aと回転保持器19Bとがポケット24の周方向幅を縮小する方向に相対回転した際に、制御保持器19Aの柱部21および回転保持器19Bの柱部23を両側縁で受け止めて対向一対のローラ25を中立位置に保持するようになっている。
図1に示すように、2方向ローラクラッチ10の軸方向一側には、制御保持器19Aを軸方向に移動させるアクチュエータとしての電磁クラッチ50が設けられている。
電磁クラッチ50は、制御保持器19Aにおける柱部21の端面と軸方向で対向するアーマチュア51と、そのアーマチュア51と軸方向で対向するロータ52と、そのロータ52と軸方向で対向する電磁石53とを有している。
アーマチュア51は、入力軸15に嵌合されて回転自在に支持され、そのアーマチュア51と制御保持器19Aの柱部21は、その柱部21の端面にねじ込まれるボルト54の締め付けによって連結一体化されている。
ロータ52は、入力軸15に嵌合され、その入力軸15の外周に設けられた肩15aと入力軸15の外周に取付けられた止め輪55によって軸方向に位置決めされ、かつ、入力軸15に対して回り止めされている。
電磁石53は、電磁コイル53aと、その電磁コイル53aを支持するコア53bとからなり、上記コア53bは図示省略した静止部材に支持されている。
実施の形態で示す回転伝達装置は上記の構造からなり、図1は、電磁石53の電磁コイル53aに対する通電の遮断状態を示し、アーマチュア51はロータ52から離反する状態にある。また、2方向ローラクラッチ10の対向一対のローラ25は、図2(I)に示すように、外輪11の円筒面17および内輪12のカム面18に対して係合し、2方向ローラクラッチ10は係合状態とされている。
2方向ローラクラッチ10の係合状態において、電磁コイル53aに通電すると、アーマチュア51に吸引力が作用し、アーマチュア51が軸方向に移動してロータ52に吸着される。
ここで、アーマチュア51は制御保持器19Aの柱部21に連結一体化されているため、アーマチュア51の軸方向への移動に伴って制御保持器19Aは、そのフランジ20が回転保持器19Bのフランジ22に接近する方向に移動する。
このとき、図5(II)に示すように、ボール43がカム溝41、42の溝深さの最も深い位置に向けて転がり移動し、制御保持器19Aと回転保持器19Bはポケット24の周方向幅が小さくなる方向に相対回転し、図3に示す対向一対のローラ25が制御保持器19Aの柱部21と回転保持器19Bの柱部23で押されて、図2(II)に示すように、係合解除し、2方向ローラクラッチ10は係合解除状態とされる。
2方向ローラクラッチ10の係合解除状態において、入力軸15に回転トルクを入力して内輪12を一方向に回転すると、保持プレート45に形成された回り止め片46が制御保持器19Aの柱部21と回転保持器19Bの柱部23の一方を押圧するため、内輪12と共に制御保持器19Aおよび回転保持器19Bが回転する。このとき、対向一対のローラ25は係合解除された中立位置に保持されているため、内輪12の回転は外輪11に伝達されず、内輪12はフリー回転する。
このように、制御保持器19Aのフランジ20が回転保持器19Bのフランジ22に接近する方向に制御保持器19Aが移動すると、対向一対のローラ25が制御保持器19Aと回転保持器19Bの柱部21、23で押されて係合解除状態とされ、その係合解除状態で対向一対のローラ25は制御保持器19Aと回転保持器19Bの柱部21、23によってくさび空間の狭小部に向けて移動するのが防止される。
また、対向一対のローラ25はW形板ばねからなる押圧具26によって内輪12のカム面18に常に押し付けられているため、ローラ25は遠心力によって径方向外方に移動するのが防止される。
ここで、ローラ25が遠心力によって径方向外方に移動すると、外輪11の円筒面17に接触し、ローラ25に引き摺りトルクが作用して係合位置に変位する可能性があるが、上記押圧具26によって径方向外方に移動するようなことがないため、ローラ25がミス係合するという不都合の発生はない。
また、ローラ25は外輪11の円筒面17に接触することなく回転するため、空転トルクが増大するようなことはない。
ここで、制御保持器19Aと回転保持器19Bがポケット24の周方向幅を小さくなる方向に相対回転すると、制御保持器19Aの柱部21と回転保持器19Bの柱部23が保持プレート45の回り止め片46の両側縁に当接して相対回転量が規制される。
このため、押圧具26は必要以上に収縮することはなくなり、伸長と収縮が繰り返し行われても疲労によって破損するようなことはない。
内輪12のフリー回転状態において、電磁コイル53aに対する通電を解除すると、アーマチュア51は吸着が解除されて回転自在となる。その吸着解除により、押圧具26の押圧によって制御保持器19Aと回転保持器19Bがポケット24の周方向幅が大きくなる方向に相対回転し、対向一対のローラ25のそれぞれが、図2(I)に示すように、くさび空間の狭小部に直ちに噛み込み、その対向一対のローラ25の一方を介して内輪12と外輪11の相互間で一方向の回転トルクが伝達される。
ここで、入力軸15を停止して、その入力軸15の回転方向を切換えると、他方のローラ25を介して内輪12の回転が外輪11に伝達される。
このように、電磁コイル53aに対する通電の遮断により、制御保持器19Aと回転保持器19Bがポケット24の周方向幅が大きくなる方向に相対回転して、対向一対のローラ25のそれぞれがくさび空間の両端の狭小部に直ちに噛み込むため、回転方向ガタは小さく、内輪12の回転を外輪11に直ちに伝達することができる。
また、内輪12から外輪11への回転トルクの伝達は、カム面18と同数のローラ25を介して行われるため、内輪12から外輪11に大きな回転トルクを伝達することができる。
なお、制御保持器19Aと回転保持器19Bがポケット24の周方向幅が大きくなる方向に相対回転すると、ボール43は図5(I)に示すように、対向一対のカム溝41、42の浅溝部に向けて転がり移動して、図5(I)に示す状態となる。
図2では、押圧具26として、W形に折り曲げられた板ばねからなるものを示したが、押圧具26はこれに限定されるものではない。図6は、押圧具26の他の例を示す。この押圧具26は、筒体29と、その筒体29の端部内にスライド自在に挿入されるピン31を有する一対の押圧子30と、その一対の押圧子30を筒体29から抜け出る方向に付勢するコイルばね33とからなり、上記一対の押圧子30に傾斜面からなるローラ押圧面32を形成し、そのローラ押圧面32によってローラ25を内輪12に形成されたカム面18の周方向両端部に向けて押すようにしている。
図7は、アクチュエータとしての電磁クラッチ50の他の例を示す。この電磁クラッチ50においては、ロータ52のアーマチュア51と対向する面に円弧状のスリット61を形成し、そのスリット61内に永久磁石62を組込んでいる点で図1に示す電磁クラッチ50と相違している。このため、図1に示す電磁クラッチ50と同一のものは同一の符号を付して説明を省略する。
上記の構成からなる電磁クラッチ50においては、電磁石53の電磁コイル53aに対する通電の遮断時、永久磁石62の磁力によりアーマチュア51をロータ52に向けて移動させるようにしている。また、上記電磁コイル53aに対する通電により永久磁石62の磁力を対向1対のローラ25間に組込まれた押圧具26の弾性力より弱め、上記押圧具26の弾性力でアーマチュア51をロータ52から離反する方向に移動させるようにしている。
上記のように、電磁石53に対する通電と通電の解除によってアーマチュア51を移動させると、そのアーマチュア51に連結一体化された制御保持器19Aが軸方向に移動し、上記制御保持器19Aを、そのフランジ20が回転保持器19Bのフランジ22に接近する方向に移動させると、トルクカム40の作用により制御保持器19Aと回転保持器19Bがポケット24の周方向幅が小さくなる方向に相対回転し、対向一対のローラ25は制御保持器19Aと回転保持器19Bの柱部21、23で押されて係合解除状態とされる。
また、制御保持器19Aのフランジ20が回転保持器19Bのフランジ22から離反する方向に制御保持器19Aを移動させると、押圧具26の押圧により制御保持器19Aと回転保持器19Bがポケットの周方向幅が大きくなる方向に相対回転して対向一対のローラ25のそれぞれがくさび空間の両端の狭小部に直ちに噛み込むことになる。
なお、図2においては、内輪12に平坦面からなるカム面18を形成したが、カム面18はこれに限定されない。例えば、図8に示すように、相反する方向に傾斜する2つの傾斜面18a、18bからなるものであってもよい。この場合、ポケット24内に組込まれた対向一対のローラ25は一方が一方の傾斜面18aに対向し、他方のローラ25が他方の傾斜面18bに対向する組み込みとする。
また、図2では、外輪11の内周に円筒面17を設け、内輪12の外周にカム面18を形成したが、外輪11の内周にカム面を形成し、内輪12の外周に円筒面を設けるようにしてもよい。
この発明に係る回転伝達装置の実施の形態を示す縦断正面図 (I)は、図1のII−II線に沿った断面図、(II)は、ローラの係合状態を示す断面図 2方向ローラクラッチの保持器の一部分を示す平面図 図1のIV−IV線に沿った断面図 トルクカムを示し、(I)は、作動前の状態を示す平面図、(II)は、作動状態を示す平面図 押圧具の他の例を示す断面図 アクチュエータとしての電磁クラッチの他の例を示す縦断正面図 カム面の他の例を示す断面図
符号の説明
11 外輪
12 内輪
15 入力軸(トルク伝達軸)
17 円筒面
18 カム面
19A 制御保持器
19B 回転保持器
20 フランジ
21 柱部
22 フランジ
23 柱部
24 ポケット
25 ローラ
26 押圧具
29 筒体
30 押圧子
32 ローラ押圧面
33 コイルばね
40 トルクカム
45 保持プレート
46 回り止め片
50 電磁クラッチ(アクチュエータ)
51 アーマチュア
52 ロータ
53 電磁石
61 スリット
62 永久磁石

Claims (6)

  1. 外輪の内周と、その外輪の内側に組込まれた内輪の外周における一方に円筒面を形成し、他方にその円筒面との間で周方向の両端に至るに従って狭小のくさび空間を形成する複数のカム面を周方向に間隔をおいて設け、前記外輪と内輪との間に、フランジを有し、そのフランジの外周に複数の柱部が形成された制御保持器およびその制御保持器と同一形状の回転保持器を、各保持器のフランジが軸方向で対向し、かつ、回転保持器のフランジが内輪の一側面と対向し、さらに、複数の柱部が周方向に交互に配置されるよう回転自在に組込み、隣接する柱部間に形成されて前記カム面と対向するポケット内に対向一対のローラと、その一対のローラを内輪の外周に押え付ける状態を保持しつつ離反する方向に向けて付勢する押圧具とを組込み、前記制御保持器のフランジと回転保持器のフランジの対向面間に、その対向するフランジ間の間隔が狭くなる方向への制御保持器の移動によってポケットの周方向幅が小さくなる方向に一対の保持器を相対回転させるトルクカムを設け、前記内輪の他側面に固定された保持プレートの外周に、制御保持器と回転保持器とがポケットの周方向幅を縮小する方向に相対回転した際に、各保持器の柱部を受け止めて対向一対のローラを中立位置に保持する複数の回り止め片を設け、前記内輪に接続されたトルク伝達軸上に、制御保持器を軸方向に移動させるアクチュエータを設けた回転伝達装置。
  2. 前記押圧具が、W形に折り曲げられた板ばねからなる請求項1に記載の回転伝達装置。
  3. 前記押圧具が、筒体と、その筒体の両端部によってスライド自在に支持され、前記ローラと対向するローラ押圧面が傾斜面とされた一対の押圧子と、その一対の押圧子をローラに向けて付勢するコイルばねとからなる請求項1に記載の回転伝達装置。
  4. 前記押圧具をローラの長さ方向に複列に設けた請求項1乃至3のいずれかの項に記載の回転伝達装置。
  5. 前記アクチュエータが、前記制御保持器の柱部に連結一体化されて前記トルク伝達軸の外周にスライド自在に嵌合されたアーマチュアと、前記トルク伝達軸に支持されてアーマチュアと軸方向で対向するロータと、そのロータと軸方向で対向し、通電によってロータにアーマチュアを吸着させる電磁石とを有する電磁クラッチからなる請求項1乃至4のいずれかの項に記載の回転伝達装置。
  6. 前記アクチュエータが、前記制御保持器の柱部に連結一体化されて前記トルク伝達軸の外周にスライド自在に嵌合されたアーマチュアと、前記トルク伝達軸に支持されてアーマチュアと軸方向で対向するロータと、前記押圧具の弾性に抗してロータにアーマチュアを吸着させる永久磁石と、前記ロータと軸方向で対向し、通電によりその永久磁石の磁力を前記押圧具の弾性力以下に低下させる電磁石とを有する電磁クラッチからなる請求項1乃至4のいずれかの項に記載の回転伝達装置。
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