JP2009299829A - 回転伝達装置 - Google Patents

回転伝達装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009299829A
JP2009299829A JP2008156623A JP2008156623A JP2009299829A JP 2009299829 A JP2009299829 A JP 2009299829A JP 2008156623 A JP2008156623 A JP 2008156623A JP 2008156623 A JP2008156623 A JP 2008156623A JP 2009299829 A JP2009299829 A JP 2009299829A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotation
inner ring
roller clutch
way roller
outer ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2008156623A
Other languages
English (en)
Inventor
Takanobu Sato
敬延 佐藤
Koji Akiyoshi
幸治 秋吉
Takahide Saito
隆英 齋藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP2008156623A priority Critical patent/JP2009299829A/ja
Priority to DE112009001390T priority patent/DE112009001390T5/de
Priority to US12/991,914 priority patent/US20110061983A1/en
Priority to PCT/JP2009/059975 priority patent/WO2009148014A1/ja
Publication of JP2009299829A publication Critical patent/JP2009299829A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

【課題】2方向ローラクラッチのロック解除を確実に判別することができるようにした回転伝達装置を提供する。
【解決手段】内輪12と外輪11の径方向の対向面間に周方向の両端に向けて狭小となる複数のくさび空間を周方向に間隔をおいて設け、各くさび空間内に組込まれたローラ25を保持器19A、19Bにより保持した2方向ローラクラッチ10の一側方に、その2方向ローラクラッチ10のロックおよびロック解除を制御する電磁クラッチ40を設ける。入力軸15の周囲に、その入力軸15の回転を検出する第1回転センサSを設け、かつ、出力軸14の周囲に、その出力軸14の回転を検出する第2回転センサSを設け、上記第1回転センサSおよび第2回転センサSから出力される回転信号の相互に回転差異があるかどうかによって2方向ローラクラッチ10がロック解除されているかどうかの判別を行なう。
【選択図】図1

Description

この発明は、動力の伝達と遮断の切換えに用いられる回転伝達装置に関するものである。
FRベースの4輪駆動車において、補助駆動輪としての前輪に駆動力の伝達と遮断とを行う回転伝達装置として、特許文献1に記載されたものが従来から知られている。
上記特許文献1に記載された回転伝達装置においては、外輪とその内側に組込まれた内輪間に2方向クラッチを組込み、その2方向クラッチに併設した電磁クラッチによって2方向クラッチのロックおよびロック解除を制御し、上記2方向クラッチのロックにより外輪と内輪を結合して、外輪と内輪の相互間で回転トルクの伝達を行うようにしている。
ここで、2方向クラッチは、外輪の内周に円筒面を形成し、内輪の外周には上記円筒面との間で周方向の両端が狭小のくさび形空間を形成するカム面を設け、そのカム面と円筒面との間にローラを組込み、そのローラを保持する保持器と内輪の相対回転によりローラを円筒面およびカム面に係合させるようにしている。また、内輪と保持器との間にスイッチばねを組込み、そのスイッチばねにより、ローラが円筒面およびカム面に対して係合解除される中立位置に保持器を弾性保持している。
一方、電磁クラッチは、保持器に回り止めされ、かつ軸方向に移動自在に支持されたアーマチュアと、そのアーマチュアと軸方向で対向するロータと、そのロータと軸方向で対向する電磁石と、上記アーマチュアをロータから離反する方向に付勢する離反ばねとからなり、上記電磁石に対する通電により、ロータにアーマチュアを吸着し、回転制御されたアーマチュアと内輪の相対回転によりローラを円筒面およびカム面に係合させるようにしている。
特開2007−247713号公報
ところで、上記特許文献1に記載された回転伝達装置においては、内輪と外輪の相互間における動力の伝達後に電磁クラッチに対する通電を解除しても、内輪と外輪の相互間に残留トルクが残っていると、ローラは係合状態に保持され、電磁クラッチの通電および通電解除によるON、OFFだけでは2方向クラッチのロックおよびロック解除を判別することができなかった。
なお、上記特許文献1に記載された回転伝達装置においては、電磁クラッチに対する通電の解除により2方向クラッチをロック解除としているが、電磁クラッチに対する通電により2方向クラッチをロック解除とするようにした回転伝達装置も従来から知られており、そのような回転伝達装置においても、電磁クラッチの通電および通電解除によるON、OFFだけでは2方向クラッチのロックおよびロック解除を判別することができないという問題があった。
この発明の課題は、2方向ローラクラッチのロック解除を確実に判別することができるようにした回転伝達装置を提供することである。
上記の課題を解決するため、第1の発明においては、閉塞端に出力軸を有する外輪の内側に入力軸に設けられた内輪を組込んで相対的に回転自在に支持し、その内輪と外輪の径方向の対向面間に周方向の両端に向けて狭小となる複数のくさび空間を周方向に間隔をおいて設け、各くさび空間内に組込まれたローラを外輪と内輪間に組込まれた保持器により保持し、その保持器と内輪の相対回転によりローラをくさび空間の狭小部に噛み込ませて外輪と内輪の相互間で回転トルクの伝達を行うようにした2方向ローラクラッチと、その2方向ローラクラッチのロックおよびロック解除を制御する電磁クラッチとからなり、前記電磁クラッチが、2方向ローラクラッチの保持器端部に連結されたアーマチュアと、そのアーマチュアと軸方向で対向するロータと、静止部材に支持されてロータと軸方向で対向する電磁石とからなり、前記電磁石に対する通電または通電解除によって2方向ローラクラッチをロック解除状態とする回転伝達装置において、前記入力軸の周囲に、その入力軸の回転を検出する第1回転センサを設け、前記出力軸の周囲に、その出力軸の回転を検出する第2回転センサを設け、前記電磁石に対する通電または通電解除による2方向ローラクラッチのロック解除時に第1回転センサから出力される回転信号と第2回転センサから出力される回転信号の相互に回転差異があるかどうかによって2方向ローラクラッチがロック解除状態であるかどうかの判別を行うようにした構成を採用したのである。
上記の構成からなる回転伝達装置において、電磁石に対する通電または通電解除による2方向ローラクラッチのロック解除時、2方向ローラクラッチがトルクの残留によってロック解除されないと、入力軸および出力軸は同速で回転するため、第1回転センサおよび第2回転センサから同一の回転信号が出力される。
一方、2方向ローラクラッチがロック解除されると、入力軸が回転を継続し、出力軸は停止するため、第1回転センサから回転信号が出力され、第2回転センサから回転信号が出力されない。
したがって、第1回転センサから出力される回転信号と第2回転センサから出力される回転信号の相互に回転差異があるかどうかによって、2方向ローラクラッチがロック状態であるかロック解除状態であるかを判別することができる。
ここで、入力軸を回転自在に支持する第1軸受として、第1回転センサを有する回転センサ付き軸受を採用し、出力軸を回転自在に支持する第2軸受として、第2回転センサを有する回転センサ付き軸受を採用することにより、第1軸受および第2軸受の組付けと同時に第1回転センサおよび第2回転センサの組付けを行うことができるため、回転伝達装置の組立ての容易化を図ることができる。
上記の課題を解決するため、第2の発明においては、外輪と内輪の径方向の対向面間に周方向の両端が狭小の複数のくさび空間を設け、各くさび空間内にローラを組込み、そのローラを保持する保持器と内輪の相対回転によりローラをくさび空間の狭小部に噛み込ませて外輪と内輪の相互間で回転トルクを伝達する2方向ローラクラッチと、その2方向ローラクラッチのロックおよびロック解除を制御する電磁クラッチとからなり、その電磁クラッチの電磁石に対する通電または通電の解除によって2方向ローラクラッチをロック解除するようにした回転伝達装置において、前記外輪と内輪の相互間に、外輪と内輪の相対的な回転を検出する回転センサを設けた構成を採用したのである。
上記の構成からなる回転伝達装置において、電磁石に対する通電または通電解除による2方向ローラクラッチのロック解除時、2方向ローラクラッチがロック解除されないと、入力軸と出力軸は同速で回転するため、回転センサから回転信号は出力されない。
一方、2方向ローラクラッチがロック解除されると、入力軸と出力軸とは相対回転するため、回転センサから回転信号が出力されることになり、上記回転センサからの出力信号の有無によって2方向ローラクラッチがロック状態であるかロック解除状態であるかを判別することができる。
ここで、外輪と内輪を相対的に回転自在に支持する軸受として、回転センサが取付けられた回転センサ付き軸受を採用することにより、その軸受の組付けと同時に回転センサの組付けを行うことができるため、回転伝達装置の組立ての容易化を図ることができる。
上記の課題を解決するため、第3の発明においては、電磁石に対する通電によりロータにアーマチュアを吸着させて2方向ローラクラッチをロック解除状態とする回転伝達装置において、前記アーマチュアとロータ間のギャップの大きさを検出するギャップセンサを設けた構成を採用したのである。
上記の構成からなる第3の発明において、電磁石への通電による2方向ローラクラッチのロック解除時、その2方向ローラクラッチがロック解除されないと、ロータとアーマチュア間のギャップは大きく、ギャップセンサから信号が出力されない。また、2方向ローラクラッチがロック解除されると、ロータとアーマチュア間のギャップはなくなり、また、ギャップがあったとしても小さいものであるため、ギャップセンサから信号が出力されることになる。
このため、ギャップセンサからの出力信号の有無によって2方向ローラクラッチがロック状態であるかロック解除状態であるかの判別を行なうことができる。
ここで、アーマチュアとロータ間のギャップの大きさは、電磁クラッチの吸引力と反比例する。また、電磁クラッチの吸引力は磁束に比例するため、アーマチュアとロータ間のギャップの大きさは磁束の変化から検出することができる。
一般に、磁束の変化はサーチコイルによって検出することができる。そのため、サーチコイルをギャップセンサとして採用することができる。そのサーチコイルを電磁石の内部に組込み、ロータにアーマチュアが吸着された2方向ローラクラッチのロック解除時にサーチコイルから所定大きさの電流が出力されるようにしておくことによって、サーチコイルから出力される電流の大きさから2方向ローラクラッチのロック解除を判別することができる。
上記のように、第1の発明に係る回転伝達装置においては、電磁石に対する通電または通電解除による2方向ローラクラッチのロック解除時、その2方向ローラクラッチがロック解除されると、第1回転センサから回転信号が出力され、第2回転センサから回転信号が出力されないため、第1回転センサから出力される回転信号と第2回転センサから出力される回転信号の相互の回転差異があるかどうかによって2方向ローラクラッチのロック解除を確実に判別することができる。
第2の発明に係る回転伝達装置においては、電磁石に対する通電または通電解除による2方向ローラクラッチのロック解除時、その2方向ローラクラッチがロック解除されると、回転センサから信号が出力されるため、その出力信号の有無によって2方向ローラクラッチのロック解除を確実に判別することができる。
第3の発明に係る回転伝達装置においては、電磁石への通電による2方向ローラクラッチのロック解除時、その2方向ローラクラッチがロック解除されると、ギャップセンサから信号が出力されるため、そのギャップセンサからの出力される信号の大きさによって2方向ローラクラッチのロック解除を確実に判別することができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係る回転伝達装置の実施の形態を示す。図示のように、回転伝達装置は、2方向ローラクラッチ10と、そのローラクラッチ10のロックおよびロック解除を制御する電磁クラッチ40とからなる。
2方向ローラクラッチ10は、外輪11と、その外輪11の内側に組込まれた内輪12とを有し、上記内輪12の一端部にはボス部12aが形成され、そのボス部12aの端部に嵌合された軸受13を介して外輪11と内輪12は相対的に回転自在とされている。
外輪11の閉塞端には出力軸14が設けられている。一方、内輪12には入力軸15の端部が挿入され、その挿入部間に形成されたセレーション16によって内輪12と入力軸15は相対的に回り止めされている。
図2に示すように、外輪11の内周には円筒面17が形成され、一方、内輪12の外周には、その円筒面17との間で周方向の両端に向けて狭小となるくさび空間を形成する複数の平坦なカム面18が周方向に等間隔に設けられている。
外輪11と内輪12との間には、制御保持器19Aと回転保持器19Bが組込まれている。図1および図3に示すように、制御保持器19Aは、フランジ20の外周にカム面18と同数の柱部21を周方向に等間隔に設けた構成とされている。一方、回転保持器19Bも上記制御保持器19Aと同様に、フランジ22の外周にカム面18と同数の柱部23を周方向に等間隔に設けた構成とされている。
回転保持器19Bは、内輪12のボス部12aにフランジ22が嵌合され、かつ、柱部23が円筒面17とカム面18間に位置する組込みとされて、上記フランジ22が内輪12の一側面と対向する組込みとされている。
一方、制御保持器19Aも、内輪12のボス部12aにフランジ20が嵌合されて、そのフランジ20が回転保持器19Bのフランジ22と軸方向で対向する組込みとされ、かつ、柱部21が回転保持器19Bの柱部23間に位置する組込みとされている。
上記のような保持器19A、19Bの組込みにより、図2(I)および図3に示すように、制御保持器19Aの柱部21と回転保持器19Bの柱部23間にポケット24が形成され、そのポケット24は内輪12のカム面18と径方向で対向し、各ポケット24内に対向一対のローラ25と、その一対のローラ25を内輪12のカム面18に押し付けつつ相反する方向に向けて付勢する押しばね26が組込まれている。
図1に示すように、回転保持器19Bは、内輪12のボス部12aを中心にして回転自在とされ、その回転保持器19Bのフランジ22と内輪12の一側面間にスラストニードル軸受27が組込まれている。
一方、制御保持器19Aは、内輪12のボス部12aを中心に回転自在とされ、かつ、軸方向に移動自在とされている。
図5(I)に示すように、制御保持器19Aのフランジ20と回転保持器19Bのフランジ22間には、トルクカム30が設けられている。トルクカム30は、制御保持器19Aのフランジ20と回転保持器19Bのフランジ22の対向面それぞれに周方向の中央部で深く両端に至るに従って次第に浅くなる対向一対のカム溝31、32を設け、一方のカム溝31の一端部と他方のカム溝32の他端部間にボール33を組み込んだ構成としている。
カム溝31、32として、ここでは円弧状の溝を示したが、V溝であってもよい。
上記トルクカム30は、制御保持器19Aのフランジ20が回転保持器19Bのフランジ22に接近する方向に制御保持器19Aが軸方向に移動した際に、図5(II)に示すように、ボール33がカム溝31、32の溝深さの最も深い位置に向けて転がり移動し、制御保持器19Aと回転保持器19Bをポケット24の周方向幅が小さくなる方向に相対回転させるようになっている。
図1、図3および図4に示すように、内輪12の他側面には保持プレート35が固定されている。保持プレート35は環状板からなり、その外周面には制御保持器19Aの柱部21と回転保持器19Bの柱部23間の各ポケット24内に配置される複数の回り止め片36が形成されている。
複数の回り止め片36は、制御保持器19Aと回転保持器19Bとがポケット24の周方向幅を縮小する方向に相対回転した際に、制御保持器19Aの柱部21および回転保持器19Bの柱部23を両側縁で受け止めて対向一対のローラ25を中立位置に保持するようになっている。
図3および図4に示すように、回り止め片36には、ポケット24内に配置される支持片37が形成され、その支持片37によって押しばね26が支持されている。
図1に示すように、電磁クラッチ40は、制御保持器19Aにおける柱部21の端面と軸方向で対向するアーマチュア41と、そのアーマチュア41と軸方向で対向するロータ42と、そのロータ42と軸方向で対向する電磁石43とを有している。
アーマチュア41は、入力軸15に嵌合されて回転自在に支持され、そのアーマチュア41と制御保持器19Aの柱部21は、その柱部21の端面にねじ込まれるボルト44の締め付けによって連結一体化されている。
ロータ42は、入力軸15に嵌合され、その入力軸15の外周に設けられた肩15aと入力軸15の外周に取付けられた止め輪45によって軸方向に位置決めされ、かつ、入力軸15に対して回り止めされている。
電磁石43は、電磁コイル43aと、その電磁コイル43aを支持するコア43bとからなり、上記コア43bは図示省略した静止部材に支持されている。
実施の形態で示す回転伝達装置は上記の構造からなり、図1は、電磁石43の電磁コイル43aに対する通電の遮断状態を示し、アーマチュア41はロータ42から離反する状態にある。また、2方向ローラクラッチ10の対向一対のローラ25は、図2(I)に示すように、外輪11の円筒面17および内輪12のカム面18に係合し、2方向ローラクラッチ10は係合状態とされている。
2方向ローラクラッチ10の係合状態において、電磁コイル43aに通電すると、アーマチュア41に吸引力が作用し、アーマチュア41が軸方向に移動してロータ42に吸着される。
ここで、アーマチュア41は制御保持器19Aの柱部21に連結一体化されているため、アーマチュア41の軸方向への移動に伴って制御保持器19Aは、そのフランジ20が回転保持器19Bのフランジ22に接近する方向に移動する。
このとき、図5(II)に示すように、ボール33がカム溝31、32の溝深さの最も深い位置に向けて転がり移動し、制御保持器19Aと回転保持器19Bはポケット24の周方向幅が小さくなる方向に相対回転し、図3に示す対向一対のローラ25が制御保持器19Aの柱部21と回転保持器19Bの柱部23で押されて、図2(II)に示すように、係合解除し、2方向ローラクラッチ10は係合解除状態とされる。
2方向ローラクラッチ10の係合解除状態において、入力軸15に回転トルクを入力して内輪12を一方向に回転すると、保持プレート35に形成された回り止め片36が制御保持器19Aの柱部21と回転保持器19Bの柱部23の一方を押圧するため、内輪12と共に制御保持器19Aおよび回転保持器19Bが回転する。このとき、対向一対のローラ25は係合解除された中立位置に保持されているため、内輪12の回転は外輪11に伝達されず、内輪12はフリー回転する。
このように、制御保持器19Aのフランジ20が回転保持器19Bのフランジ22に接近する方向に制御保持器19Aが移動すると、対向一対のローラ25が制御保持器19Aと回転保持器19Bの柱部21、23で押されて係合解除状態とされ、その係合解除状態で対向一対のローラ25は制御保持器19Aと回転保持器19Bの柱部21、23によってくさび空間の狭小部に向けて移動するのが防止され、ローラ25がミス係合するという不都合の発生はない。
ここで、制御保持器19Aと回転保持器19Bがポケット24の周方向幅を小さくなる方向に相対回転すると、制御保持器19Aの柱部21と回転保持器19Bの柱部23が保持プレート35の回り止め片36の両側縁に当接して相対回転量が規制される。
このため、押しばね26は必要以上に収縮することはなくなり、伸長と収縮が繰り返し行われても疲労によって破損するようなことはない。
電磁コイル43aへの通電によるアーマチュア41の吸着によって2方向ローラクラッチ10をロック解除するとき、トルクの残留によりローラ25を係合解除することができない場合がある。
このため、電磁クラッチ40の電磁コイル43aに対する通電および通電解除によるON、OFFだけでは2方向ローラクラッチ10のロックおよびロック解除を判別することができない。
そのロック解除の判別を確実に行い得るようにするため、図1においては、入力軸15を第1回転センサS付きの第1軸受51によって回転自在に支持し、また、出力軸14を第2回転センサS付きの第2軸受52によって回転自在に支持している。
ここで、第1回転センサS付きの第1軸受51および第2回転センサS付きの第2軸受52は、図6に示すように、回転側軌道輪53に磁気エンコーダ54を取付け、一方、固定側軌道輪55に磁気センサ56を取付け、上記磁気エンコーダ54の回転による磁束の変化により磁気センサ56から回転信号を出力させるようにしている。
なお、磁気センサ56として、ここでは、ホールICを採用している。
上記のように、入力軸15を第1回転センサS付き第1軸受51によって回転自在に支持し、また、出力軸14を第2回転センサS付き第2軸受52によって回転自在に支持することにより、電磁コイル43aへの通電による2方向ローラクラッチ10のロック解除時、2方向ローラクラッチ10がトルクの残留によってロック解除されないと、入力軸15と出力軸14は同速で回転するため、第1回転センサSの磁気センサ56および第2回転センサSの磁気センサ56から同一の回転信号が出力されることになる。
一方、2方向ローラクラッチ10がロック解除されると、入力軸15が回転を継続し、出力軸14は停止するため、第1回転センサSの磁気センサ56からは回転信号が出力されるが、第2回転センサSの磁気センサ56からは回転信号が出力されない。
したがって、第1回転センサSの磁気センサ56から出力される回転信号と第2回転センサSの磁気センサ56から出力される回転信号の相互に回転差異があるかどうかによって、2方向ローラクラッチ10がロック解除されたかどうかを確実に判別することができる。
図1では、回転センサ付きの軸受に組込まれた回転センサにより入力軸15と出力軸14の回転を検出するようにしたが、入力軸15および出力軸14にエンコーダを取付け、各エンコーダの周囲に磁気センサを設けて、入力軸15と出力軸14の回転を検出するようにしてもよい。
図1に示すように、回転センサ付き軸受を採用して入力軸および出力軸の回転検出を行うことにより、第1軸受51および第2軸受52の組付けと同時に第1回転センサおよび第2回転センサの組付けを行うことができるため、回転伝達装置の組立ての容易化を図ることができる。
図7は、図1に示すように、電磁コイル43aへの通電によりロータ42にアーマチュア41を吸着して2方向ローラクラッチ10をロック解除状態とする回転伝達装置の上記2方向ローラクラッチ10がロック解除されたかどうかを判別する判別手段の他の例を示す。この例においては、外輪11と内輪12を相対的に回転自在に支持する軸受13に図6に示される回転センサ付き軸受を採用し、外輪11と内輪12が相対回転したとき、回転センサの磁気センサ56から相対回転信号を出力させるようにしている。
上記の構成からなる判別手段において、電磁コイル43aへの通電による2方向ローラクラッチ10のロック解除時、2方向ローラクラッチ10がロック解除されないと、入力軸15と出力軸14は同速で回転するため、磁気センサ56から相対回転信号は出力されない。
一方、2方向ローラクラッチ10がロック解除されると、入力軸15と出力軸14とは相対回転するため、磁気センサ56から相対回転信号が出力されることになり、上記磁気センサ56からの相対回転信号の出力の有無によって2方向ローラクラッチ10がロック解除されたかどうかを確実に判別することができる。
なお、図7では、磁気センサ56は外輪11と一体に回転するため、スリップリングを用いて磁気センサ56の回転信号を取り出すようにする。また、図7では、回転センサ付き軸受を用いて2方向ローラクラッチ10のロック解除を判別するようにしたが、内輪12の外径面にエンコーダを取付け、外輪11の内径面に磁気センサを取付けて、2方向ローラクラッチ10のロック解除の判別を行なうようにしてもよい。
図1に示す回転伝達装置において、電磁コイル43aへの通電による2方向ローラクラッチ10のロック解除時、図8に示すように、アーマチュア41、ロータ42およびコア43bに磁束aが流れてアーマチュア41に磁気吸引力が作用し、その磁気吸引力によりロータ42にアーマチュア41が吸着されて、アーマチュア41とロータ42間にギャップgがなくなる状態とされ、2方向ローラクラッチ10はロック解除状態とされる。
一方、2方向ローラクラッチ10がロック解除されないと、ロータ42とアーマチュア41間に大きなギャップgが存在する状態とされる。
したがって、アーマチュア41とロータ42間のギャップgの大きさを検出することにより、2方向ローラクラッチ10がロック解除されたかどうかの判別を行なうことができる。
ここで、アーマチュア41とロータ42間のギャップgの大きさは、電磁クラッチ40の吸引力と反比例する。また、電磁クラッチ40の吸引力は磁束に比例する。このため、アーマチュア41とロータ42間のギャップgの大きさは磁束の変化から検出することができる。
一般に、磁束の変化はサーチコイルによって検出することができる。そこで、図8においては、コア43bの内部にサーチコイル57を組込み、電磁コイル43aへの通電によりロータ42にアーマチュア41が吸着されて磁束が変化した際に、そのサーチコイル57から大きな電流を出力させるようにしている。
上記のように、コア43bの内部にサーチコイル57を組込むことにより、そのサーチコイル57から出力される電流の大きさから2方向ローラクラッチ10のロック解除を判別することができる。
図1に示す実施の形態においては、制御保持器19Aの軸方向への移動により、その制御保持器19Aと回転保持器19Bを内輪12に対して相対回転させて対向一対のローラ25を係合および係合解除させるようにした2方向ローラクラッチ10を示したが、2方向ローラクラッチ10はこれに限定されるものではない。
例えば、前述の特許文献1に記載された2方向ローラクラッチのように、ローラを保持する保持器が単一とされ、その保持器と内輪の相互間にスイッチばねを組込んでローラが中立位置に保持される状態に保持器を弾性保持し、上記保持器を内輪に対して相対回転させて、ローラを係合および係合解除させるようにした2方向ローラクラッチであってもよい。
上記2方向ローラクラッチの採用においては、電磁クラッチのアーマチュアを保持器に対して回り止めし、かつ、軸方向に移動可能な連結とする。
また、図1では、電磁コイル43aに対する通電によりロータ42にアーマチュア41を吸着して、2方向ローラクラッチ10をロック解除するようにした回転伝達装置を示したが、電磁コイル43aに対する通電によりロータ42にアーマチュア41を吸着して、2方向ローラクラッチ10をロックするようにした回転伝達装置であってもよい。
この発明に係る回転伝達装置の実施の形態を示す縦断正面図 (I)は、図1のII−II線に沿った断面図、(II)は、ローラの係合解除状態を示す断面図 2方向ローラクラッチの保持器の一部分を示す平面図 図1のIV−IV線に沿った断面図 トルクカムを示し、(I)は、作動前の状態を示す平面図、(II)は、作動状態を示す平面図 回転センサ付き軸受を示す断面図 2方向ローラクラッチがロック解除されたかどうかを判別する判別手段の他の例を示す断面図 2方向ローラクラッチがロック解除されたかどうかを判別する判別手段のさらに他の例を示す断面図
符号の説明
10 2方向ローラクラッチ
11 外輪
12 内輪
19A 制御保持器
19B 回転保持器
25 ローラ
40 電磁クラッチ
41 アーマチュア
42 ロータ
43 電磁石
51 第1軸受
52 第2軸受
第1回転センサ
第2回転センサ
54 磁気エンコーダ
56 磁気センサ
57 サーチコイル

Claims (7)

  1. 閉塞端に出力軸を有する外輪の内側に入力軸に設けられた内輪を組込んで相対的に回転自在に支持し、その内輪と外輪の径方向の対向面間に周方向の両端に向けて狭小となる複数のくさび空間を周方向に間隔をおいて設け、各くさび空間内に組込まれたローラを外輪と内輪間に組込まれた保持器により保持し、その保持器と内輪の相対回転によりローラをくさび空間の狭小部に噛み込ませて外輪と内輪の相互間で回転トルクの伝達を行うようにした2方向ローラクラッチと、その2方向ローラクラッチのロックおよびロック解除を制御する電磁クラッチとからなり、前記電磁クラッチが、2方向ローラクラッチの保持器端部に連結されたアーマチュアと、そのアーマチュアと軸方向で対向するロータと、静止部材に支持されてロータと軸方向で対向する電磁石とからなり、前記電磁石に対する通電または通電解除によって2方向ローラクラッチをロック解除状態とする回転伝達装置において、
    前記入力軸の周囲に、その入力軸の回転を検出する第1回転センサを設け、前記出力軸の周囲に、その出力軸の回転を検出する第2回転センサを設け、前記電磁石に対する通電または通電解除による2方向ローラクラッチのロック解除時に第1回転センサから出力される回転信号と第2回転センサから出力される回転信号の相互に回転差異があるかどうかによって2方向ローラクラッチがロック解除状態であるかどうかの判別を行うようにしたことを特徴とする回転伝達装置。
  2. 前記入力軸を回転自在に支持する第1軸受が、前記第1回転センサを有する回転センサ付き軸受とされ、前記出力軸を回転自在に支持する第2軸受が、前記第2回転センサを有する回転センサ付き軸受とされた請求項1に記載の回転伝達装置。
  3. 前記第1回転センサおよび第2回転センサが、磁気エンコーダと、その磁気エンコーダの回転による磁界の変化を検出してディジタル信号を出力するホールICとからなる請求項1又は2に記載の回転伝達装置。
  4. 閉塞端に出力軸を有する外輪の内側に入力軸に設けられた内輪を組込んで相対的に回転自在に支持し、その内輪と外輪の径方向の対向面間に周方向の両端に向けて狭小となる複数のくさび空間を周方向に間隔をおいて設け、各くさび空間内に組込まれたローラを外輪と内輪間に組込まれた保持器により保持し、その保持器と内輪の相対回転によりローラをくさび空間の狭小部に噛み込ませて外輪と内輪の相互間で回転トルクの伝達を行うようにした2方向ローラクラッチと、その2方向ローラクラッチのロックおよびロック解除を制御する電磁クラッチとからなり、前記電磁クラッチが、2方向ローラクラッチの保持器端部に連結されたアーマチュアと、そのアーマチュアと軸方向で対向するロータと、静止部材に支持されてロータと軸方向で対向する電磁石とからなり、前記電磁石に対する通電または通電解除によって2方向ローラクラッチをロック解除状態とする回転伝達装置において、
    前記外輪と内輪の相互間に、外輪と内輪の相対的な回転を検出する回転センサを設けたことを特徴とする回転伝達装置。
  5. 前記外輪と内輪を軸受によって相対的に回転自在に支持し、その軸受を前記回転センサが取付けられた回転センサ付き軸受とした請求項4に記載の回転伝達装置。
  6. 閉塞端に出力軸を有する外輪の内側に入力軸に設けられた内輪を組込んで相対的に回転自在に支持し、その内輪と外輪の径方向の対向面間に周方向の両端に向けて狭小となる複数のくさび空間を周方向に間隔をおいて設け、各くさび空間内に組込まれたローラを外輪と内輪間に組込まれた保持器により保持し、その保持器と内輪の相対回転によりローラをくさび空間の狭小部に噛み込ませて外輪と内輪の相互間で回転トルクの伝達を行うようにした2方向ローラクラッチと、その2方向ローラクラッチのロックおよびロック解除を制御する電磁クラッチとからなり、前記電磁クラッチが、2方向ローラクラッチの保持器端部に連結されたアーマチュアと、そのアーマチュアと軸方向で対向するロータと、静止部材に支持されてロータと軸方向で対向する電磁石とからなり、前記電磁石に対する通電によって2方向ローラクラッチをロック解除状態とする回転伝達装置において、
    前記アーマチュアとロータ間のギャップの大きさを検出するギャップセンサを設け、そのギャップセンサからの出力信号によって2方向ローラクラッチがロック解除状態であるかどうかの判別を行うようにしたことを特徴とする回転伝達装置。
  7. 前記ギャップセンサが、磁束の変化を検出するサーチコイルからなり、そのサーチコイルを電磁石の内部に組込んだ請求項6に記載の回転伝達装置。
JP2008156623A 2008-06-04 2008-06-16 回転伝達装置 Withdrawn JP2009299829A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008156623A JP2009299829A (ja) 2008-06-16 2008-06-16 回転伝達装置
DE112009001390T DE112009001390T5 (de) 2008-06-04 2009-06-01 Rotationsübertragungsvorrichtung
US12/991,914 US20110061983A1 (en) 2008-06-04 2009-06-01 Rotation transmission device
PCT/JP2009/059975 WO2009148014A1 (ja) 2008-06-04 2009-06-01 回転伝達装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008156623A JP2009299829A (ja) 2008-06-16 2008-06-16 回転伝達装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009299829A true JP2009299829A (ja) 2009-12-24

Family

ID=41546930

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008156623A Withdrawn JP2009299829A (ja) 2008-06-04 2008-06-16 回転伝達装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009299829A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8422853B2 (en) 2004-08-10 2013-04-16 Sony Corporation Information signal processing method and apparatus, and computer program product
WO2014119369A1 (ja) * 2013-01-30 2014-08-07 Ntn株式会社 回転伝達装置
WO2016047583A1 (ja) * 2014-09-22 2016-03-31 Ntn株式会社 回転伝達装置
US10408281B2 (en) 2014-01-30 2019-09-10 Ntn Corporation Rotation transmission device
US10408315B2 (en) 2013-12-20 2019-09-10 Kabushiki Kaisha Toyota Chuo Kenkyusho Drive power transmission device and control program therefor

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8422853B2 (en) 2004-08-10 2013-04-16 Sony Corporation Information signal processing method and apparatus, and computer program product
WO2014119369A1 (ja) * 2013-01-30 2014-08-07 Ntn株式会社 回転伝達装置
JP2014145446A (ja) * 2013-01-30 2014-08-14 Ntn Corp 回転伝達装置
US10151357B2 (en) 2013-01-30 2018-12-11 Ntn Corporation Rotation transmission device
US10408315B2 (en) 2013-12-20 2019-09-10 Kabushiki Kaisha Toyota Chuo Kenkyusho Drive power transmission device and control program therefor
US10408281B2 (en) 2014-01-30 2019-09-10 Ntn Corporation Rotation transmission device
WO2016047583A1 (ja) * 2014-09-22 2016-03-31 Ntn株式会社 回転伝達装置
JP2016061423A (ja) * 2014-09-22 2016-04-25 Ntn株式会社 回転伝達装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2009148014A1 (ja) 回転伝達装置
EP2835550B1 (en) Rotation transmission device
US8448764B2 (en) Rotation transmission device
JP2009293759A (ja) 回転伝達装置
JP2009293679A (ja) 回転伝達装置
WO2013089029A1 (ja) 回転伝達装置
US20080060896A1 (en) Rotation transmission device
JP6352015B2 (ja) 回転伝達装置
JP2009299829A (ja) 回転伝達装置
WO2019135383A1 (ja) 回転伝達装置
JP6494171B2 (ja) 回転伝達装置
JP5173466B2 (ja) 回転伝達装置
JP5179953B2 (ja) 回転伝達装置
JP6970537B2 (ja) 回転伝達装置
US10184531B2 (en) Rotation transmission device
JP5112957B2 (ja) 回転伝達装置
JP2013231503A (ja) 回転伝達装置
JP5902527B2 (ja) 回転伝達装置
JP2007270986A (ja) 回転伝達装置
JP2009250283A (ja) 回転伝達装置
JP5027057B2 (ja) 回転伝達装置
JP2006029445A (ja) 動力伝達装置
JP2021021417A (ja) 回転伝達装置
WO2015046309A1 (ja) 回転伝達装置
JP6468773B2 (ja) 回転伝達装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110530

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20130109