JP2009293638A - 建設機械の油圧制御回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】 建設機械の操作パターンを切換可能とする構成を容易に構築する。
【解決手段】 左パイロットバルブ3の左側弁本体3cを、シャトル弁10と11に接続し、右側弁本体3dを、シャトル弁9と12に接続し、右パイロットバルブ4の前側弁本体4aと後側弁本体4bを、切換弁19のアーム下げ側と上げ側の切換ポート19aと19bに接続し、シャトル弁10と12の油圧信号により、右走行装置用油圧ポンプ2の傾転角調整手段2aと2bへ油圧を与えるようにした状態と、左パイロットバルブ3の左側弁本体3cと右側弁本体3dを、切換弁19のアーム上げ側と下げ側の切換ポート19bと19aに接続し、右パイロットバルブ4の前側弁本体4aと後側弁本体4bから油圧信号により、右走行装置用油圧ポンプ2の各傾転角調整手段2aと2bへ油圧を与えるようにした状態とを切り換える操作パターン切換弁32を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、建設機械の左右の走行装置による走行の制御と、該建設機械に搭載された作業機の制御を2本の操作レバーにより行う建設機械の油圧制御回路に関するものである。
一般に、スキッドステアローダやクローラローダ等、個別の油圧モータによって駆動する左右の走行装置を備えた建設機械では、上記左右の走行装置による建設機械の走行と、該建設機械に搭載されたアームやバケット等の作業機(アタッチメント)の動作とを、運転席の左右に設けられた2つのジョイスティック式の操作レバーで制御することがある。
このように、左右の操作レバーによって建設機械の走行と、作業機の動作を制御する場合の操作パターンとしては、左右の操作レバーのうち、一方の操作レバーの操作により建設機械の走行を制御し、他方の操作レバーの操作により作業機の動作を制御するようにした形式の操作パターン、いわゆるISOパターンと、左右の操作レバーの前後方向への傾動操作により建設機械の走行を制御し、上記左右の操作レバーの左右方向への傾動操作により作業機の動作を制御するようにした形式の操作パターン、いわゆるHパターンがある。
図6は上記ISOパターンによる建設機械の制御を行うための油圧制御回路の一例の概略を示すもので、建設機械の左走行装置用の油圧ポンプ1における前進側傾転角調整手段1a又は後進側傾転角調整手段1bへ油圧を与えることで、該左走行装置用油圧ポンプ1より図示しない左走行装置駆動用の左油圧モータに対し前進側又は後進側へ圧油を供給できるようにすると共に、建設機械の右走行装置用の油圧ポンプ2における前進側傾転角調整手段2a又は後進側傾転角調整手段2bへ油圧を与えることで、該右走行装置用油圧ポンプ2より図示しない右走行装置駆動用の右油圧モータに対し前進側又は後進側へ圧油を供給できるようにしてある。
又、図7で後述するジョイスティック式の左右の操作レバーによって個別に操作される左パイロット弁3と右パイロット弁4を備え、且つ上記左パイロット弁3及び右パイロット弁4を、それぞれ対応する左右の操作レバーの前後左右の各方向への傾動操作によって切換えられる前側、後側、左側、右側の各弁本体3a,3b,3c,3d及び4a,4b,4c,4dを具備してなる構成としてある。
上記左パイロット弁3の前側弁本体3aの切換え操作により油圧信号が伝えられるようにしてある第1の管路5には、第1のシャトル弁9の一方の入口ポートと、第2のシャトル弁10の一方の入口ポートが接続してある。又、上記後側弁本体3bの切換え操作により油圧信号が伝えられるようにしてある第2の管路6には、第3のシャトル弁11の一方の入口ポートと第4のシャトル弁12の一方の入口ポートが接続してある。上記左側弁本体3cの切換え操作により油圧信号が伝えられるようにしてある第3の管路7には、上記第2のシャトル弁10の他方の入口ポートと上記第3のシャトル弁11の他方の入口ポートが接続してある。上記右側弁本体3dの切換え操作により油圧信号が伝えられるようにしてある第4の管路8には、上記第1のシャトル弁9の他方の入口ポートと上記第4のシャトル弁12の他方の入口ポートが接続してある。
更に、上記第1のシャトル弁9の出口ポートに接続した第1の負荷側管路13に油圧信号が出力されると、上記左走行装置用油圧ポンプ1の前進側傾転角調整手段1aに油圧が与えられるようにしてある。上記第2のシャトル弁10の出口ポートに接続した第2の負荷側管路14に油圧信号が出力されると、上記右走行装置用油圧ポンプ2の前進側傾転角調整手段2aに油圧が与えられるようにしてある。上記第3のシャトル弁11の出口ポートに接続した第3の負荷側管路15に油圧信号が出力されると、上記左走行装置用油圧ポンプ1の後進側傾転角調整手段1bに油圧が与えられるようにしてある。上記第4のシャトル弁12の出口ポートに接続した第4の負荷側管路16に油圧信号が出力されると、上記右走行装置用油圧ポンプ2の後進側傾転角調整手段2bに油圧が与えられるようにしてある。
又、上記右パイロット弁4の前側弁本体4aの切換え操作により油圧信号が伝えられるようにしてある第5の管路17は、建設機械の作業機として、たとえば、アームを油圧により上げ下げするための図示しないアーム用アクチュエータに装備した切換弁19におけるアーム下げ側の切換えポート19aに接続し、又、上記右パイロット弁4の後側弁本体4bの切換え操作により油圧信号が伝えられるようにしてある第6の管路18は、上記図示しないアーム用アクチュエータの切換弁19におけるアーム上げ側の切換えポート19bに接続してある。
更に、図示してないが、上記右パイロット弁4の左側弁本体4cの切換え操作により油圧信号が伝えられるようにしてある管路は、建設機械の作業機としてのバケットを油圧により上げ動作とダンプ動作させるためのバケット用アクチュエータに装備した切換弁におけるバケット上げ動作側の切換えポートに接続し、且つ上記右パイロット弁4の右側弁本体4dの切換え操作により油圧信号が伝えられるようにしてある管路は、上記バケット用アクチュエータの切換弁におけるバケットダンプ動作側の切換えポートに接続してある。
図7は、上記図6に示した油圧制御回路における左右のパイロット弁3及び4をそれぞれ操作するためのジョイスティック式の左右の操作レバー20及び21と、該各操作レバー20,21のISOパターンの操作による建設機械の制御との関連を示すものである。
以下、上記図6及び図7を参照して、上記左右の各操作レバー20及び21のISOパターン操作による建設機械の制御について説明する。
先ず、左操作レバー20を前方向へ傾動操作すると、左パイロット弁3の前側弁本体3aのみが切り換えられて、該前側弁本体3aより第1の管路5を経て第1のシャトル弁9と第2のシャトル弁10へ油圧信号が伝えられる。これにより、上記第1のシャトル弁9の出口ポートより第1の負荷側管路13へ油圧信号が出力されることに伴い、左走行装置用油圧ポンプ1の前進側傾転角調整手段1aへ油圧が与えられると共に、上記第2のシャトル弁10の出口ポートより第2の負荷側管路14へ油圧信号が出力されることに伴い、右走行装置用油圧ポンプ2の前進側傾転角調整手段2aへ油圧が与えられる。よって、建設機械の左右の走行装置を共に前進駆動させることで、該建設機械が前方へ直進するようにしてある。
上記左操作レバー20を後方向へ傾動操作すると、左パイロット弁3の後側弁本体3bのみが切り換えられて、該後側弁本体3bより第2の管路6を経て第3のシャトル弁11と第4のシャトル弁12へ油圧信号が伝えられる。これにより、上記第3のシャトル弁11の出口ポートより第3の負荷側管路15へ油圧信号が出力されることに伴い、左走行装置用油圧ポンプ1の後進側傾転角調整手段1bへ油圧が与えられると共に、上記第4のシャトル弁12の出口ポートより第4の負荷側管路16へ油圧信号が出力されることに伴い、右走行装置用油圧ポンプ2の後進側傾転角調整手段2bへ油圧が与えられる。よって、建設機械の左右の走行装置を共に後進駆動させることで、該建設機械が後方へ直進するようにしてある。
上記左操作レバー20を左方向へ傾動操作すると、左パイロット弁3の左側弁本体3cのみが切り換えられて、該左側弁本体3cより第3の管路7を経て第2のシャトル弁10と第3のシャトル弁11へ油圧信号が伝えられる。これにより、上記第2のシャトル弁10の出口ポートより第2の負荷側管路14へ油圧信号が出力されることに伴い、右走行装置用油圧ポンプ2の前進側傾転角調整手段2aへ油圧が与えられると共に、上記第3のシャトル弁11の出口ポートより第3の負荷側管路15へ油圧信号が出力されることに伴い、左走行装置用油圧ポンプ1の後進側傾転角調整手段1bへ油圧が与えられる。よって、建設機械の左走行装置の後進駆動と、右走行装置の前進駆動を同時に行わせることで、該建設機械が反時計回り方向にスピンターン(超信地旋回)するようにしてある。
上記左操作レバー20を右方向へ傾動操作すると、左パイロット弁3の右側弁本体3dのみが切り換えられて、該右側弁本体3dより第4の管路8を経て第1のシャトル弁9と第4のシャトル弁12へ油圧信号が伝えられる。これにより、上記第1のシャトル弁9の出口ポートより第1の負荷側管路13へ油圧信号が出力されることに伴い、左走行装置用油圧ポンプ1の前進側傾転角調整手段1aへ油圧が与えられると共に、上記第4のシャトル弁12の出口ポートより第4の負荷側管路16へ油圧信号が出力されることに伴い、右走行装置用油圧ポンプ2の後進側傾転角調整手段2bへ油圧が与えられる。よって、建設機械の左走行装置の前進駆動と、右走行装置の後進駆動を同時に行わせることで、該建設機械が時計回り方向にスピンターン(超信地旋回)するようにしてある。
更に、上記左操作レバー20を左斜め前方向へ傾動操作すると、前側弁本体3aと左側弁本体3cが共に切り換えられ、前側弁本体3aより第1の管路5を経て第1のシャトル弁9と第2のシャトル弁10へ油圧信号が伝えられると共に、左側弁本体3cより第3の管路7を経て第2のシャトル弁10と第3のシャトル弁11へ油圧信号が伝えられる。これにより、上記第1のシャトル弁9の出口ポートより第1の負荷側管路13へ油圧信号が出力されることに伴い、左走行装置用油圧ポンプ1の前進側傾転角調整手段1aへ油圧が与えられ、又、上記第2のシャトル弁10の出口ポートより第2の負荷側管路14へ油圧信号が出力されることに伴い、右走行装置用油圧ポンプ2の前進側傾転角調整手段2aへ油圧が与えられ、更に、上記第3のシャトル弁11の出口ポートより第3の負荷側管路15へ油圧信号が出力されることに伴い、左走行装置用油圧ポンプ1の後進側傾転角調整手段1bへ油圧が与えられる。この際、上記左走行装置用油圧ポンプ1では、前進側と後進側の各傾転角調整手段1aと1bの双方に油圧が作用することで、傾転角が前進側と後進側のいずれにも調整されないため、左走行装置は停止状態となる。よって、右走行装置のみを前進駆動させることで、建設機械が前進しつつ反時計回り方向にピボットターンするようにしてある。
上記左操作レバー20を右斜め前方向へ傾動操作すると、前側弁本体3aと右側弁本体3dが共に切り換えられ、前側弁本体3aより第1の管路5を経て第1のシャトル弁9と第2のシャトル弁10へ油圧信号が伝えられると共に、右側弁本体3dより第4の管路8を経て第1のシャトル弁9と第4のシャトル弁12へ油圧信号が伝えられる。これにより、上記第1のシャトル弁9の出口ポートより第1の負荷側管路13へ油圧信号が出力されることに伴い、左走行装置用油圧ポンプ1の前進側傾転角調整手段1aへ油圧が与えられ、又、上記第2のシャトル弁10の出口ポートより第2の負荷側管路14へ油圧信号が出力されることに伴い、右走行装置用油圧ポンプ2の前進側傾転角調整手段2aへ油圧が与えられ、更に、上記第4のシャトル弁12の出口ポートより第4の負荷側管路16へ油圧信号が出力されることに伴い、右走行装置用油圧ポンプ2の後進側傾転角調整手段2bへ油圧が与えられる。この際、上記右走行装置用油圧ポンプ2では、前進側と後進側の各傾転角調整手段2aと2bの双方に油圧が作用することで、傾転角が前進側と後進側のいずれにも調整されないため、右走行装置は停止状態となる。よって、左走行装置のみを前進駆動させることで、建設機械が前進しつつ時計回り方向にピボットターンするようにしてある。
上記左操作レバー20を左斜め後方向へ傾動操作すると、後側弁本体3bと左側弁本体3cが共に切り換えられ、後側弁本体3bより第2の管路6を経て第3のシャトル弁11と第4のシャトル弁12へ油圧信号が伝えられると共に、左側弁本体3cより第3の管路7を経て第2のシャトル弁10と第3のシャトル弁11へ油圧信号が伝えられる。これにより、上記第2のシャトル弁10の出口ポートより第2の負荷側管路14へ油圧信号が出力されることに伴い、右走行装置用油圧ポンプ2の前進側傾転角調整手段2aへ油圧が与えられ、又、第3のシャトル弁11の出口ポートより第3の負荷側管路15へ油圧信号が出力されることに伴い、左走行装置用油圧ポンプ1の後進側傾転角調整手段1bへ油圧が与えられ、更に、上記第4のシャトル弁12の出口ポートより第4の負荷側管路16へ油圧信号が出力されることに伴い、右走行装置用油圧ポンプ2の後進側傾転角調整手段2bへ油圧が与えられる。この際、上記右走行装置用油圧ポンプ2では、前進側と後進側の各傾転角調整手段2aと2bの双方に油圧が作用することで、傾転角が前進側と後進側のいずれにも調整されないため、右走行装置は停止状態となる。よって、左走行装置のみを後進駆動させることで、建設機械が後進しつつ反時計回り方向にピボットターンするようにしてある。
上記左操作レバー20を右斜め後方向へ傾動操作すると、後側弁本体3bと右側弁本体3dが共に切り換えられ、後側弁本体3bより第2の管路6を経て第3のシャトル弁11と第4のシャトル弁12へ油圧信号が伝えられると共に、右側弁本体3dより第4の管路8を経て第1のシャトル弁9と第4のシャトル弁12へ油圧信号が伝えられる。これにより、上記第1のシャトル弁9の出口ポートより第1の負荷側管路13へ油圧信号が出力されることに伴い、左走行装置用油圧ポンプ1の前進側傾転角調整手段1aへ油圧が与えられ、又、上記第3のシャトル弁11の出口ポートより第3の負荷側管路15へ油圧信号が出力されることに伴い、左走行装置用油圧ポンプ1の後進側傾転角調整手段1bへ油圧が与えられ、更に、上記第4のシャトル弁12の出口ポートより第4の負荷側管路16へ油圧信号が出力されることに伴い、右走行装置用油圧ポンプ2の後進側傾転角調整手段2bへ油圧が与えられる。この際、上記左走行装置用油圧ポンプ1では、前進側と後進側の各傾転角調整手段1aと1bの双方に油圧が作用することで、傾転角が前進側と後進側のいずれにも調整されないため、左走行装置は停止状態となる。よって、右走行装置のみを後進駆動させることで、建設機械が後進しつつ時計回り方向にピボットターンするようにしてある。
一方、右操作レバー21を前方向へ傾動操作すると、右パイロット弁4の前側弁本体4aが切り換えられ、該前側弁本体4aより第5の管路17へ伝えられる油圧信号が、図示しないアーム用アクチュエータの切換弁19におけるアーム下げ側の切換えポート19aにパイロット圧として作用するため、建設機械に装備された作業機としてのアームが下げ動作するようにしてある。
上記右操作レバー21を後方向へ傾動操作すると、右パイロット弁4の後側弁本体4bが切り換えられ、該後側弁本体4bより第6の管路18へ伝えられる油圧信号が、上記図示しないアーム用アクチュエータの切換弁19におけるアーム上げ側の切換えポート19bにパイロット圧として作用するため、上記建設機械の作業機としてのアームが上げ動作するようにしてある。
更に、上記右操作レバー21を左方向へ傾動操作すると、右パイロット弁4の左側弁本体4cが切り換えられることに伴って伝えられる油圧信号を、図示しないバケット用アクチュエータの切換弁におけるバケット上げ動作側の切換えポートにパイロット圧として作用させることで、建設機械に装備された作業機としてのバケットが上げ動作するようにしてある。
上記右操作レバー21を右方向へ傾動操作すると、右パイロット弁4の右側弁本体4dが切り換えられることに伴って伝えられる油圧信号を、図示しないバケット用アクチュエータの切換弁におけるバケットダンプ動作側の切換えポートにパイロット圧として作用させることで、上記バケットがダンプ動作するようにしてある。
次に、図8は上記Hパターンによる建設機械の制御を行うための油圧制御回路の一例の概略を示すもので、上記図6に示したと同様に、左右の各走行装置用油圧ポンプ1,2と、図示しないアーム用アクチュエータの切換操作を行うための切換弁19と、図7に示したと同様の左右の操作レバー20,21によって個別に操作される左右のパイロット弁3,4を備えた構成において、左パイロット弁3の前側弁本体3aの切換え操作により第1の管路5に油圧信号が伝えられると、上記左走行装置用油圧ポンプ1の前進側傾転角調整手段1aに油圧が与えられるようにしてある。又、上記左パイロット弁3の後側弁本体3bの切換え操作により第2の管路6に油圧信号が油圧信号が伝えられると、上記左走行装置用油圧ポンプ1の後進側傾転角調整手段1bに油圧が与えられるようにしてある。
更に、右パイロット弁4の前側弁本体4aの切換え操作により第5の管路17に油圧信号が伝えられると、右走行装置用油圧ポンプ2の前進側傾転角調整手段2aに油圧が与えられるようにしてある。又、上記右パイロット弁4の後側弁本体4bの切換え操作により第6の管路18に油圧信号が伝えられると、上記右走行装置用油圧ポンプ2の後進側傾転角調整手段2bに油圧が与えられるようにしてある。
更に、上記左パイロット弁3の左側弁本体3aの切換え操作により油圧信号が伝えられるようにしてある第3の管路7は、上記図示しないアーム用アクチュエータの切換弁19のアーム上げ切換えポート19bに接続し、又、上記左パイロット弁3の右側弁本体3dの切換え操作により油圧信号が伝えられるようにしてある第4の管路8は、上記アーム用アクチュエータの切換弁19のアーム下げ切換えポート19aに接続してある。
なお、図示してないが、図6で説明したと同様に、上記右パイロット弁4の左側弁本体4cの切換え操作により油圧信号が伝えられるようにしてある管路は、建設機械のバケットを油圧により上げ動作とダンプ動作させるためのバケット用アクチュエータに装備した切換弁におけるバケット上げ動作側の切換えポートに接続し、且つ上記右パイロット弁4の右側弁本体4dの切換え操作により油圧信号が伝えられるようにしてある管路は、上記バケット用アクチュエータの切換弁におけるバケットダンプ動作側の切換えポートに接続してある。
図9は、上記図8に示したHパターン用の油圧制御回路における左右のパイロット弁3及び4をそれぞれ操作するためのジョイスティック式の左右の操作レバー20及び21と、該各操作レバー20,21のISOパターンの操作による建設機械の制御との関連を示すものである。以下、上記図8及び図9を参照して、上記左右の各操作レバー20及び21のHパターン操作による建設機械の制御について説明する。
先ず、左操作レバー20を前方向へ傾動操作すると、左パイロット弁3の前側弁本体3aが切り換えられて、第1の管路5へ油圧信号が伝えられ、これに伴い左走行装置用油圧ポンプ1の前進側傾転角調整手段1aへ油圧が与えられるため、建設機械の左走行装置が前進駆動される。又、上記左操作レバー20を後方向へ傾動操作すると、左パイロット弁3の後側弁本体3bが切り換えられて、第2の管路6へ油圧信号が伝えられ、これに伴い左走行装置用油圧ポンプ1の後進側傾転角調整手段1bへ油圧が与えられるため、建設機械の左走行装置が後進駆動される。
一方、右操作レバー21を前方向へ傾動操作すると、右パイロット弁4の前側弁本体4aが切り換えられて、第5の管路17へ油圧信号が伝えられ、これに伴い右走行装置用油圧ポンプ2の前進側傾転角調整手段2aへ油圧が与えられるため、建設機械の右走行装置が前進駆動される。又、上記右操作レバー21を後方向へ傾動操作すると、右パイロット弁4の後側弁本体4bが切り換えられて、第6の管路18へ油圧信号が伝えられ、これに伴い右走行装置用油圧ポンプ2の後進側傾転角調整手段2bへ油圧が与えられるため、建設機械の左走行装置が後進駆動される。
したがって、上記左右の操作レバー1及び2を共に前方向へ傾動操作することで、左右の走行装置を共に前進駆動させて建設機械を前進させ、又、上記左右の操作レバー1及び2を共に後方向へ傾動操作することで、左右の走行装置を共に後進駆動させて建設機械を後進させることができるようにしてある。更に、左右の操作レバー1と2を前後逆方向に傾動操作することで、建設機械を反時計回り方向又は時計回り方向へスピンターンさせ、又、左右いずれか一方の操作レバー1又は2のみを前後方向へ傾動操作することで、建設機械をピボットターンさせることができるようにしてある。
更に、上記左操作レバー20の左方向への傾動操作により、左パイロット弁3の左側弁本体3cを切り換えることで、該左側弁本体3cより第3の管路へ伝えられる油圧信号が、上記図示しないアーム用アクチュエータの切換弁19におけるアーム上げ切換えポート19bにパイロット圧として作用するため、建設機械に装備された作業機としてのアームが上げ動作するようにしてある。
更に、上記左操作レバー20の右方向への傾動操作により、左パイロット弁3の右側弁本体3dを切り換えることで、該右側弁本体3dより第4の管路8へ伝えられる油圧信号が、上記図示しないアーム用アクチュエータの切換弁19におけるアーム下げ切換ポート19aにパイロット圧として作用するため、上記建設機械の作業機としてのアームが下げ動作するようにしてある。
上記右操作レバー21を左右方向へ傾動操作するときには、図6及び図7の場合と同様に、建設機械に装備された作業機としてのバケットの上げ動作と、ダンプ動作を行わせることができるようにしてある。
ところで、上記ISOパターンとHパターンの操作方式のうち、今日ではISOパターンの方が一般的になってきているが、操作方式は建設機械の使用者の慣れによって嗜好が異なるため、ISOパターンの操作方式を好む使用者と、Hパターンの操作方式を好む使用者の双方の使用が想定される建設機械では、上記ISOパターンとHパターンの操作方式を簡単に変更できるようにすることが望まれる。
そのために、図10(イ)(ロ)に示す如く、環状に接続した4つのシャトル弁23,24,25,26を内蔵してなるパターン切換弁22を用いて、建設機械の操作方式をISOパターンとHパターンに切り換えることができるようにすることが従来提案されている。
これは、建設機械の制御をISOパターンで行う場合は、図10(イ)に示すように、上記パターン切換弁22を切換操作することで、左パイロット弁3の前側弁本体3aより油圧を導く第1の管路5が、該パターン切換弁22に内蔵してあるシャトル弁23と24を介して左走行体用制御弁27の前進側パイロットポート27aと、右走行体用制御弁28の前進側パイロットポート28aに接続され、上記左パイロット弁3の後側弁本体3bより油圧を導く第2の管路6が、パターン切換弁22に内蔵してあるシャトル弁25と26を介して左走行体用制御弁27の後進側パイロットポート27bと、右走行体用制御弁28の後進側パイロットポート28bに接続され、上記左パイロット弁3の左側弁本体3cより油圧を導く第3の管路7が、上記シャトル弁25と24を介して左走行体用制御弁27の後進側パイロットポート27bと、右走行体用制御弁28の前進側パイロットポート28aに接続され、上記左パイロット弁3の右側弁本体3dより油圧を導く第4の管路8が、上記シャトル弁23と26を介して左走行体用制御弁27の前進側パイロットポート27aと、右走行体用制御弁28の後進側パイロットポート28bに接続されるようにすると共に、右パイロット弁4の前側弁本体4aより油圧を導く第5の管路17が、パターン切換弁22の内部管路29aを介してブーム(アーム)用制御弁31のブーム下げ側パイロットポート31aに接続され、上記右パイロット弁4の後側弁本体4bより油圧を導く第6の管路8が、上記パターン切換弁22の内部管路29bを介して上記ブーム用制御弁31のブーム上げ側パイロットポート31bに接続された油圧回路を構成できるとされている。
更に、建設機械の制御をHパターンで行う場合は、図10(ロ)に示すように、上記パターン切換弁22を切換操作することで、上記左パイロット弁3の前側弁本体3aより油圧を導く第1の管路5が、上記パターン切換弁22の内部管路30aを介して左走行体用制御弁27の前進側パイロットポート27aに接続され、上記左パイロット弁3の後側弁本体3bより油圧を導く第2の管路6が、上記パターン切換弁22の内部管路30bを介して左走行体用制御弁27の後進側パイロットポート27bに接続され、又、上記左パイロット弁3の左側弁本体3cより油圧を導く第3の管路7が、上記パターン切換弁22の内部管路30cを介して上記ブーム用制御弁31のブーム上げ側パイロットポート31bに接続され、上記左パイロット弁3の右側弁本体3dより油圧を導く第4の管路8が、上記パターン切換弁22の内部管路30dを介して上記ブーム用制御弁31のブーム下げ側パイロットポート31aに接続され、更に、上記右パイロット弁4の前側弁本体4aより油圧を導く第5の管路17が、上記パターン切換弁11の内部管路30eを介して右走行体用制御弁28の前進側パイロットポート28aに接続され、上記右パイロット弁4の後側弁本体4bより油圧を導く第6の管路18が、上記パターン切換弁22の内部管路30fを介して右走行体用制御弁28の後進側パイロットポート28bに接続された油圧回路を構成できるとされている。(たとえば、特許文献1参照)。
特開2001−90706号公報
ところが、上記特許文献1に示されたものでは、4つのシャトル弁23,24,25,26を内蔵したパターン切換弁22を用いるようにしてあることから、該パターン切換弁22の構成が非常に複雑になり、該パターン切換弁22に要するコストが嵩むため、建設機械の油圧制御回路自体が高価なものになってしまうという問題がある。
しかも、ISOパターンで使用する場合、左パイロット弁3の各弁本体3a,3b,3c,3dの操作を、上記パターン切換弁22に内蔵された各シャトル弁23,24,25,26を経て、左走行体用制御弁27の前進側及び後進側の各パイロットポート27a,27bや、右走行体用制御弁28の前進側及び後進側の各パイロットポート28a,28bへ伝えるようにしてあるため、上記特許文献1に示された油圧制御回路は、建設機械の操作方式として一般的になってきているISOパターンの油圧制御回路の構成を利用して容易に構築できるものではなく、したがって、専用の油圧制御回路を、ISOパターンの油圧制御回路とは全く別に製作する必要があり、このことによってもコストが嵩むと云う問題がある。
そこで、本発明は、建設機械の操作パターンをISOパターンとHパターンで容易に切り換えることが可能な回路構成を有し、且つ今日一般的となっているISOパターンの油圧制御回路の構成を利用して容易に構築でき、しかも、操作パターンの切り換えを行うための機器の構成をシンプルなものとすることができて、製作コストの低減化を図ることが可能な建設機械の油圧制御回路を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、請求項1に対応して、前進側と後進側の傾転角調整手段を備えた左右の走行装置用油圧ポンプと、建設機械に搭載された作業機の動作を制御するための作業機制御用パイロット切換弁とを備え、且つ左操作レバーにより操作される前側、後側、左側、右側の各弁本体を有する左パイロット弁、及び、右操作レバーにより操作される前側、後側、左側、右側の各弁本体を有する右パイロット弁と、上記左パイロット弁における前側、後側、左側、右側の各弁本体の切り換えにより油圧信号が伝えられる第1、第2、第3、第4の各管路と、上記右パイロット弁における前側、後側の各弁本体の切り換えにより油圧信号が伝えられる第5、第6の各管路と、上記第1の管路に一方の入口を接続した第1及び第2のシャトル弁と、上記第2の管路に一方の入口ポートを接続した第3及び第4のシャトル弁とを備えて、上記第1のシャトル弁の出口ポートからの油圧信号の出力に伴って、上記左走行装置用油圧ポンプの前進側傾転角調整手段に油圧を与えると共に、上記第3のシャトル弁の出口ポートからの油圧信号の出力に伴って、上記左走行装置用油圧ポンプの後進側傾転角調整手段に油圧を与えることができるようにしてある建設機械の油圧制御装置において、上記第3の管路を、上記第2のシャトル弁及び第3のシャトル弁の他方の入口ポートに接続し、上記第4の管路を、上記第1のシャトル弁及び第4のシャトル弁の他方の入口ポートに接続し、上記第5の管路を、上記作業機制御用パイロット切換弁の一方の切換ポートに接続し、上記第6の管路を、上記作業機制御用パイロット切換弁の他方の切換ポートに接続し、上記第2のシャトル弁の出口ポートより導かれる油圧信号により、上記右走行装置用油圧ポンプの前進側傾転角調整手段へ油圧を与えることができるようにすると共に、上記第4のシャトル弁の出口ポートより導かれる油圧信号により、上記右走行装置用油圧ポンプの後進側傾転角調整手段へ油圧を与えることができるようにしてなる状態と、上記第3の管路を、上記作業機制御用パイロット切換弁の片方の切換ポートに接続し、上記第4の管路を、上記作業機制御用パイロット切換弁の残る切換ポートに接続し、上記第2のシャトル弁の出口ポートの接続先及び上記第4のシャトル弁の出口ポートの接続先をクローズさせ、上記第5の管路へ導かれる油圧信号により、上記右走行装置用油圧ポンプの前進側傾転角調整手段へ油圧を与えることができるようにすると共に、上記第6の管路へ導かれる油圧信号により上記右走行装置用油圧ポンプの後進側傾転角調整手段へ油圧を与えることができるようにしてなる状態とを切り換えるための操作パターン切換弁を設けてなる構成とする。
本発明の建設機械の油圧制御回路によれば、以下のような優れた効果を発揮する。
(1)前進側と後進側の傾転角調整手段を備えた左右の走行装置用油圧ポンプと、建設機械に搭載された作業機の動作を制御するための作業機制御用パイロット切換弁とを備え、且つ左操作レバーにより操作される前側、後側、左側、右側の各弁本体を有する左パイロット弁、及び、右操作レバーにより操作される前側、後側、左側、右側の各弁本体を有する右パイロット弁と、上記左パイロット弁における前側、後側、左側、右側の各弁本体の切り換えにより油圧信号が伝えられる第1、第2、第3、第4の各管路と、上記右パイロット弁における前側、後側の各弁本体の切り換えにより油圧信号が伝えられる第5、第6の各管路と、上記第1の管路に一方の入口を接続した第1及び第2のシャトル弁と、上記第2の管路に一方の入口ポートを接続した第3及び第4のシャトル弁とを備えて、上記第1のシャトル弁の出口ポートからの油圧信号の出力に伴って、上記左走行装置用油圧ポンプの前進側傾転角調整手段に油圧を与えると共に、上記第3のシャトル弁の出口ポートからの油圧信号の出力に伴って、上記左走行装置用油圧ポンプの後進側傾転角調整手段に油圧を与えることができるようにしてある建設機械の油圧制御装置において、上記第3の管路を、上記第2のシャトル弁及び第3のシャトル弁の他方の入口ポートに接続し、上記第4の管路を、上記第1のシャトル弁及び第4のシャトル弁の他方の入口ポートに接続し、上記第5の管路を、上記作業機制御用パイロット切換弁の一方の切換ポートに接続し、上記第6の管路を、上記作業機制御用パイロット切換弁の他方の切換ポートに接続し、上記第2のシャトル弁の出口ポートより導かれる油圧信号により、上記右走行装置用油圧ポンプの前進側傾転角調整手段へ油圧を与えることができるようにすると共に、上記第4のシャトル弁の出口ポートより導かれる油圧信号により、上記右走行装置用油圧ポンプの後進側傾転角調整手段へ油圧を与えることができるようにしてなる状態と、上記第3の管路を、上記作業機制御用パイロット切換弁の片方の切換ポートに接続し、上記第4の管路を、上記作業機制御用パイロット切換弁の残る切換ポートに接続し、上記第2のシャトル弁の出口ポートの接続先及び上記第4のシャトル弁の出口ポートの接続先をクローズさせ、上記第5の管路へ導かれる油圧信号により、上記右走行装置用油圧ポンプの前進側傾転角調整手段へ油圧を与えることができるようにすると共に、上記第6の管路へ導かれる油圧信号により上記右走行装置用油圧ポンプの後進側傾転角調整手段へ油圧を与えることができるようにしてなる状態とを切り換えるための操作パターン切換弁を設けてなる構成としてあるので、操作パターン切換弁の切換操作により建設機械の操作パターンをISOパターンとHパターンで容易に切り換えることができる。
(2)更に、上記操作パターン切換弁は、油圧信号を伝える管路同士の接続を切り換える際、1つの管路ごとに1つの管路を接続できればよいため、構成をシンプルなものとすることができる。
(3)しかも、上記油圧制御回路の構成は、今日一般的となっているISOパターンの油圧制御回路の構成を利用して上記操作パターン切換弁と所要の管路を付加することで容易に構築できる。よって、製作コストの低減化を図ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図5(イ)(ロ)(ハ)は本発明の建設機械の油圧制御回路の実施の一形態を示すもので、以下のようにしてある。
すなわち、図6に示したと同様のISOパターンの建設機械の油圧制御回路において、左パイロット弁3の左側弁本体3cの切換操作により油圧信号が伝えられるようにしてある第3の管路7を、第2のシャトル弁10の他方の入口ポート及び第3のシャトル弁11の他方の入口ポートに接続し、上記左パイロット弁3の右側弁本体3dの切換操作により油圧信号が伝えられるようにしてある第4の管路8を、第1のシャトル弁9の他方の入口ポート及び第4のシャトル弁12の他方の入口ポートに接続し、第2シャトル弁10の出口ポートに接続した第2の負荷側管路14へ導かれる油圧信号により、右走行装置用油圧ポンプ2の前進側傾転角調整手段2aへ油圧を与えることができるようにし、第4シャトル弁12の出口ポートに接続した第4の負荷側管路16へ導かれる油圧信号により、右走行装置用油圧ポンプ2の後進側傾転角調整手段2bへ油圧を与えることができるようにし、右パイロット弁4の前側弁本体4aの切換操作により油圧信号が伝えられるようにしてある第5の管路17を、上記アーム用アクチュエータ(図示せず)の切換弁19におけるアーム下げ側切換ポート19aに接続し、右パイロット弁4の後側弁本体4bの切換操作により油圧信号が伝えられるようにしてある第6の管路18を、上記アーム用アクチュエータ(図示せず)の切換弁19におけるアーム上げ側切換ポート19bに接続し、ドレンタンク33に一端側を接続した第1のドレンライン34の他端側を、クローズさせ、上記ドレンタンク33に一端側を接続した第2のドレンライン35の他端側を、クローズさせた状態と、上記第3の管路7を、上記アーム用アクチュエータ(図示せず)の切換弁19におけるアーム上げ側切換ポート19bに接続し、上記第4の管路8を、上記切換弁19におけるアーム下げ側切換ポート19aに接続し、上記第2の負荷側管路14を、クローズさせ、上記第4の負荷側管路16を、クローズさせ、上記第5の管路17へ導かれる油圧信号により、上記右走行装置用油圧ポンプ2の前進側傾転角調整手段2aへ油圧を与えることができるようにし、上記第6の管路18へ導かれる油圧信号により、上記右走行装置用油圧ポンプ2の後進側傾転角調整手段2bへ油圧を与えることができるようにし、上記第1のドレンライン34の他端側を、上記第2のシャトル弁10の他方の入口ポート及び第3のシャトル弁11の他方の入口ポートに接続し、上記ドレンライン35の他端側を、上記第1のシャトル弁9の他方の入口ポート及び第4のシャトル弁12の他方の入口ポートに接続した状態とを切換操作するための操作パターン切換弁22を設けてなる構成とする。
詳述すると、上記操作パターン切換弁22は、たとえば、図3乃至図5(イ)(ロ)(ハ)に示すように、円筒形状のバルブケーシング36の内側に、円柱形状の弁体37が、周方向に45度ずれた2位置で切換可能に挿入してある。
上記バルブケーシング36には、軸心方向一端寄り位置の周壁に、図4(ロ)及び図5(ロ)に示すように、周方向(図では反時計回り方向)に45度間隔で、放射方向に貫通する第1の入口ポートI1、第2の出口ポートE2、第3の入口ポートI3、第1の出口ポートE1、第2の入口ポートI2、第3の出口ポートE3、第4の入口ポートI4が順に形成してある。更に、上記バルブケーシング36の軸心方向他端寄り位置の周壁には、図4(ハ)及び図5(ハ)に示すように、周方向(図では反時計回り方向)に45度間隔で、放射方向に貫通する第5の入口ポートI5、第4の出口ポートE4、第7の入口ポートI7、第4の出口ポートE4、第6の入口ポートI6、第6の出口ポートE6、第8の入口ポートI8が順に形成してある。
上記弁体37には、上記バルブケーシング36の軸心方向一端寄り位置に設けた各ポートと対応する軸心方向所要位置の外周面における周方向90度間隔の4個所に、上記バルブケーシング36の軸心方向一端寄り位置の周壁に設けた各ポートのうち、隣接する入口ポートI1,I2,I3,I4と出口ポートE1,E2,E3の内側開口部同士を連通させるように周方向に所要寸法延びる溝状の第1、第2、第3、第4の各流路P1,P2,P3,P4を設ける。更に、上記弁体37にて、上記バルブケーシング36の軸心方向他端寄り位置に設けた各ポートと対応する軸心方向所要位置の外周面における周方向90度間隔の4個所に、上記バルブケーシング36の軸心方向他端寄り位置の周壁に設けた各ポートのうち、隣接する入口ポートI5,I6,I7,I8と出口ポートE4,E5,E6の内側開口部同士を連通させるように周方向に所要寸法延びる溝状の第5、第6、第7、第8の各流路P5,P6,P7,P8を設けた構成としてある。
更に、上記弁体37の一端部には、上記バルブケーシング36より外方へ所要寸法突出する切換つまみ38を設けた構成としてある。これにより、上記切換つまみ38を、図4(イ)における反時計回り方向へ操作して、弁体37を、図4(イ)(ロ)(ハ)に示す如き第1のポジションに切り換えると、上記第1の入口ポートI1は上記第1の流路P1に連通するのみでいずれの出口ポートにも接続されないクローズ状態とされ、又、上記第3の入口ポートI3が第2の出口ポートE2に第2の流路P2を介して接続され、上記第2の入口ポートI2が第1の出口ポートE1に第3の流路P3を介して接続され、上記第4の入口ポートI4が第3の出口ポートE3に第4の流路P4を介して接続され、更に、上記第5の入口ポートI5は上記第5の流路P5に連通するのみでいずれの出口ポートにも接続されないクローズ状態とされ、更に又、上記第7の入口ポートI7が第5の出口ポートE5に第6の流路P6を介して接続され、上記第6の入口ポートI6が第4の出口ポートE4に第7の流路P7を介して接続され、上記第8の入口ポートI8が第6の出口ポートE6に第8の流路P8を介して接続されるようにしてある。
一方、上記切換つまみ38を、図5(イ)における時計回り方向へ操作して、弁体37を、図5(イ)(ロ)(ハ)に示す如き第2のポジションに切り換えると、上記第1の入口ポートI1が第2の出口ポートE2に第2の流路P2を介して接続され、上記第3の入口ポートI3が第1の出口ポートE1に第3の流路P3を介して接続され、上記第2の入口ポートI2が第3の出口ポートE3に第4の流路P4を介して接続され、又、上記第4の入口ポートI4は上記第1の流路P1に連通するのみでいずれの出口ポートにも接続されないクローズ状態とされ、更に、上記第5の入口ポートI5が第5の出口ポートE5に第6の流路P6を介して接続され、上記第7の入口ポートI7が第4の出口ポートE4に第7の流路P7を介して接続され、上記第6の入口ポートI6が第6の出口ポートE6に第8の流路P8を介して接続され、更に又、上記第8の入口ポートI8は上記第5の流路P5に連通するのみでいずれの出口ポートにも接続されないクローズ状態とされるようにしてある。
以上の構成としてある操作パターン切換弁32の上記第1の入口ポートI1には、上記第2のドレンライン35の他端部が接続してある。上記第2の入口ポートI2には、上記右パイロット弁4の前側弁本体4aより油圧信号を導くための第5の管路17の下流側端部が接続してある。上記第3の入口ポートI3には、上記左パイロット弁3の右側弁本体3dより油圧信号を導くための第4の管路8の下流側端部が接続してある。上記第4の入口ポートI4には、上記第2のシャトル弁10の出口ポートより油圧信号を導くための第2の負荷側管路14の下流側端部が接続してある。上記第5の入口ポートI5には、上記第1のドレンライン34の他端部が接続してある。上記第6の入口ポートI6には、上記右パイロット弁4の後側弁本体4bより油圧信号を導くための第6の管路18の下流側端部が接続してある。上記第7の入口ポートI7には、上記左パイロット弁3の左側弁本体3cより油圧信号を導くための第3の管路7の下流側端部が接続してある。上記第8の入口ポートI8には、上記第4のシャトル弁12の出口ポートより油圧信号を導くための第4の負荷側管路16の下流側端部が接続してある。
一方、上記操作パターン切換弁32の上記第1の出口ポートE1には、上記アーム用アクチュエータ(図示せず)の切換弁19におけるアーム下げ側切換ポート19aが、第1の接続管路39を介して接続してある。上記第2の出口ポートE2には、上記第1のシャトル弁9の他方の入口ポートと第4のシャトル弁12の他方の入口ポートが、第2の接続管路40を介して接続してある。又、上記第3の出口ポートE3には、第3の接続管路41を接続して、該第3の出口ポートE3より上記第3の接続管路41へ油圧信号が出力されることに伴い、右走行装置用油圧ポンプ2の前進側傾転角調整手段2aに油圧を与えることができるようにしてある。更に、上記第4の出口ポートE4には、上記アーム用アクチュエータ(図示せず)の切換弁19におけるアーム上げ側切換ポート19bが、第4の接続管路42を介して接続してある。上記第5の出口ポートE5には、上記第2のシャトル弁10の他方の入口ポートと第3のシャトル弁11の他方の入口ポートが、第5の接続管路43を介して接続してある。更に又、上記第6の出口ポートE6には、第6の接続管路44を接続して、該第6の出口ポートE6より上記第6の接続管路44へ油圧信号が出力されることに伴い、右走行装置用油圧ポンプ2の後進側傾転角調整手段2bに油圧を与えることができるようにしてある。
45と46は上記操作パターン切換弁32におけるバルブケーシング36の軸心方向一端面と、弁体37の所要個所、たとえば、切換つまみ38の突出端面に設けた操作パターン表示マークであり、切換つまみ38の操作パターン表示マーク46を上記バルブケーシング36側の操作パターン表示マークと合わせる用に切換操作することで、建設機械の操作方式がISOパターンとHパターンのいずれに設定されているかを容易に識別できるようにいてある。
なお、図示してないが、上記右パイロット弁4の左側弁本体4cの切換え操作により油圧信号が伝えられるようにしてある管路は、建設機械のバケットを油圧により上げ動作とダンプ動作させるためのバケット用アクチュエータに装備した切換弁のバケット上げ動作側の切換えポートに接続し、且つ上記右パイロット弁4の右側弁本体4dの切換え操作により油圧信号が伝えられるようにしてある管路は、上記バケット用アクチュエータの切換弁におけるバケットダンプ動作側の切換えポートに接続してあるものとする。
その他の構成は図6に示したものと同様であり、同一のものには同一の符号が付してある。
以上の構成としてある油圧制御回路を装備した建設機械を使用する場合は、使用者が、希望する建設機械の操作パターンに応じて、上記操作パターン切換弁32の弁体37の切換つまみ38を利用して、図4(イ)(ロ)(ハ)に示す如きISOパターン用のポジション、又は、図5(イ)(ロ)(ハ)に示す如きHパターン用のポジションのいずれか一方に切換操作する。
上記操作パターン切換弁32を、図4(イ)(ロ)(ハ)に示す如きISOパターン用のポジションに切り換えた場合は、左操作レバー20(図7参照)を前方向へ倒す操作により左パイロット弁3の前側弁本体3aが切り換えられると、該前側弁本体3aより第1の管路5を経て第1のシャトル弁9の一方の入口ポートと第2のシャトル弁10の一方の入口ポートへ油圧信号が伝えられるようになる。
上記左操作レバー20(図7参照)を後方向へ倒す操作により左パイロット弁3の後側弁本体3bが切り換えられると、該後側弁本体3bより第2の管路6を経て第3のシャトル弁11の一方の入口ポートと第4のシャトル弁12の一方の入口ポートへ油圧信号が伝えられるようになる。
上記左操作レバー20(図7参照)を左方向へ倒す操作により左パイロット弁3の左側弁本体3cが切り換えられると、該左側弁本体3cより第3の管路7へ伝えられる油圧信号が、上記操作パターン切換弁32の第7の入口ポートI7より、弁体37に設けられた第6の流路P6を経て第5の出口ポートE5へ導かれた後、第5の接続管路43を経て、上記第2のシャトル弁10の他方の入口ポートと第3のシャトル弁11の他方の入口ポートへ伝えられるようになる。
上記左操作レバー20(図7参照)を右方向へ倒す操作により左パイロット弁3の右側弁本体3dが切り換えられると、該右側弁本体3dより第4の管路8へ伝えられる油圧信号が、上記操作パターン切換弁32の第3の入口ポートI3より、弁体37に設けられた第2の流路P2を経て第2の出口ポートE2へ導かれた後、第2の接続管路40を経て、上記第1のシャトル弁9の他方の入口ポートと第4のシャトル弁12の他方の入口ポートへ伝えられるようになる。
更に、上記第1のシャトル弁9に導かれた油圧信号が、その出口ポートに接続してある第1の負荷側管路13へ出力されると、上記左走行装置用油圧ポンプ1の前進側傾転角調整手段1aに油圧が与えられるようになる。
上記第2のシャトル弁10に導かれた油圧信号が、その出口ポートに接続してある第2の負荷側管路14へ出力されると、該油圧信号は、上記第2の負荷側管路14より、上記操作パターン切換弁32の第4の入口ポートI4、弁体37に設けた第4の流路P4、第3の出口ポートE3を経て、第3の接続管路41へ伝えられ、これにより、右走行装置用油圧ポンプ2における前進側傾転角調整手段2aへ油圧が与えられるようになる。
上記第3のシャトル弁11に導かれた油圧信号が、その出口ポートに接続してある第3の負荷側管路15へ出力されると、上記左走行装置用油圧ポンプ1の後進側傾転角調整手段1bに油圧が与えられるようになる。
上記第4のシャトル弁12に導かれた油圧信号が、その出口ポートに接続してある第4の負荷側管路16へ出力されると、該油圧信号は、上記第4の負荷側管路16より、上記操作パターン切換弁32の第8の入口ポートI8、弁体37に設けた第8の流路P8、第6の出口ポートE6を経て、第6の接続管路44へ伝えられ、これにより、右走行装置用油圧ポンプ2における後進側傾転角調整手段2bへ油圧が与えられるようになる。
一方、右操作レバー21(図7参照)を前方向へ倒す操作により右パイロット弁4の前側弁本体4aが切り換えられると、該前側弁本体4aより第5の管路17へ導かれる油圧信号は、上記操作パターン切換弁32の第2の入口ポートI2、弁体37に設けた第3の流路P3、第1の出口ポートE1を経て、第1の接続管路39へ伝えられ、該第1の接続管路39を通して上記アーム用アクチュエータ(図示せず)の切換弁19におけるアーム下げ側切換ポート19aへパイロット圧として伝えられるようになる。
又、上記右操作レバー21(図7参照)を後方向へ倒す操作により右パイロット弁4の後側弁本体4bが切り換えられると、該後側弁本体4bより第6の管路18へ導かれる油圧信号は、上記操作パターン切換弁32の第6の入口ポートI6、弁体37に設けた第7の流路P7、第4の出口ポートE4を経て、第4の接続管路42へ伝えられ、該第4の接続管路42より上記アーム用アクチュエータ(図示せず)の切換弁19におけるアーム上げ側切換ポート19bへパイロット圧として伝えられるようになる。
したがって、上記左操作レバー20(図7参照)の前後左右方向、及び、左前、右前、左後、右後の各斜め方向へ傾動操作に伴う左パイロット弁3の前後左右の各弁本体3a,3b,3c,3dの切換操作により、図7に示したと同様に建設機械の走行を制御することができるようになる。
又、右操作レバー21(図7参照)の前後方向への傾動操作に伴う右パイロット弁4の前側と後側の各弁体4aと4bのそれぞれの切換操作により、図7に示したと同様に、建設機械の作業機としてのアームの下げ動作と、アームの上げ動作を行うことができるようになる。又、上記右操作レバー21(図7参照)の左右方向への傾動操作に伴う右パイロット弁4の左側と右側の各弁体4cと4dのそれぞれの切換操作により、図7に示したと同様に、バケットの上げ動作と、バケットのダンプ動作を行うことができるようになる。
次に、上記操作パターン切換弁32を、図5(イ)(ロ)(ハ)に示す如きHパターン用のポジションに切り換えた場合は、左操作レバー20(図9参照)を前方向に倒す操作によって左パイロット弁3の前側弁本体3aが切換えられると、該前側弁本体3aより第1の管路5を経て第1のシャトル弁9の一方の入口ポートと第2のシャトル弁10の一方の入口ポートへ油圧信号が伝えられるようになる。
又、上記左操作レバー20(図9参照)を後方向へ倒す操作により左パイロット弁3の後側弁本体3bが切り換えられると、該後側弁本体3bより第2の管路6を経て第3のシャトル弁11の一方の入口ポートと第4のシャトル弁12の一方の入口ポートへ油圧信号が伝えられるようになる。
上記の際、上記第1のシャトル弁9の他方の入口ポートと、上記第4のシャトル弁12の他方の入口ポートは、第2の接続管路40と、上記操作パターン切換弁32の第2の出口ポートE2、弁体37に設けた第2の流路P2、第1の入口ポートP1を介して第2のドレンライン35に連通するようになる。又、上記第2のシャトル弁10の他方の入口ポートと、上記第3のシャトル弁11の他方の入口ポートは、第5の接続管路43と、上記操作パターン切換弁32の第5の出口ポートE5、弁体37に設けた第6の流路P6と第5の入口ポートI5を介して第1のドレンライン34に連通するようになる。これにより、上記第1及び第2の各シャトル弁9及び10には、上記左側パイロット弁3の前側弁本体3aが切り換えられた場合にのみ油圧信号が伝えられるようになると共に、上記第3と第4の各シャトル弁11及び12には、上記左側パイロット弁3の後側弁本体3bが切り換えられた場合にのみ油圧信号が伝えられるようになる。
更に、上記第1のシャトル弁9に導かれた油圧信号が、その出口ポートに接続してある第1の負荷側管路13へ出力されると、上記左走行装置用油圧ポンプ1の前進側傾転角調整手段1aに油圧が与えられるようになる。なお、上記第2のシャトル弁10の出口ポートに接続してある第2の負荷側管路14は、上記操作パターン切換弁32の第4の入口ポートI4を経て弁体37に設けた第1の流路P1に連通されるが、この第1の流路P1は、いずれの出口ポートにも接続されないクローズ状態とされる。
上記第3のシャトル弁11に導かれた油圧信号が、その出口ポートに接続してある第3の負荷側管路15へ出力されると、上記左走行装置用油圧ポンプ1の後進側傾転角調整手段1bに油圧が与えられるようになる。なお、上記第4のシャトル弁12の出口ポートに接続してある第4の負荷側管路16は、上記操作パターン切換弁32の第8の入口ポートI8を経て弁体37に設けた第5の流路P5に連通されるが、この第5の流路P5は、いずれの出口ポートにも接続されないクローズ状態とされる。
したがって、上記左走行装置用油圧ポンプ1の前進側傾転角調整手段1aに対しては、上記左パイロット弁3の前側弁本体3aの切換え操作時にのみ油圧が与えられるようになると共に、上記左走行装置用油圧ポンプ1の後進側傾転角調整手段1bに対しては、上記左パイロット弁3の後側弁本体3bの切換え操作時にのみ油圧が与えられるようになる。
又、上記左操作レバー20(図9参照)を左方向へ倒す操作により左パイロット弁3の左側弁本体3cが切り換えられると、該左側弁本体3cより第3の管路7へ伝えられる油圧信号が、上記操作パターン切換弁32の第7の入口ポートI7より、弁体37に設けられた第7の流路P7を経て第4の出口ポートE4へ導かれた後、第4の接続管路42を経て、上記アーム用アクチュエータ(図示せず)の切換弁19におけるアーム上げ側切換ポート19bへ伝えられるようになる。
上記左操作レバー20(図9参照)を右方向へ倒す操作により左パイロット弁3の右側弁本体3dが切り換えられると、該右側弁本体3dより第4の管路8へ伝えられる油圧信号が、上記操作パターン切換弁32の第3の入口ポートI3より、弁体37に設けられた第3の流路P3を経て第1の出口ポートE1へ導かれた後、第1の接続管路39を経て、上記アーム用アクチュエータ(図示せず)の切換弁19におけるアーム下げ側切換ポート19aへ伝えられるようになる。
一方、右操作レバー21(図9参照)を前方向へ倒す操作により右パイロット弁4の前側弁本体4aが切換えられると、該前側弁本体4aより第5の管路17へ導かれる油圧信号が、上記操作パターン切換弁32の第2の入口ポートI2、弁体37に設けた第4の流路P4、第3の出口ポートE3を経て、第3の接続管路41へ伝えられ、これにより、右走行装置用油圧ポンプ2における前進側傾転角調整手段2aへ油圧が与えられるようになる。
又、上記右操作レバー21(図9参照)を後方向へ倒す操作により右パイロット弁4の後側弁本体4bが切換えられると、該後側弁本体4bより第6の管路18へ導かれる油圧信号が、上記操作パターン切換弁32の第6の入口ポートI6、弁体37に設けた第8の流路P8、第6の出口ポートE6を経て、第6の接続管路44へ伝えられ、これにより、右走行装置用油圧ポンプ2における後進側傾転角調整手段2bへ油圧が与えられるようになる。
したがって、上記左操作レバー20(図9参照)の前後方向の傾動操作による左パイロット弁3の前側弁本体3a又は後側弁本体3bの切換操作により、図9に示したと同様に、建設機械の左走行装置に前進駆動又は後進駆動を行わせることができるようになる。
又、上記右操作レバー21(図9参照)の前後方向への傾動操作による右パイロット弁4の前側弁本体4a又は後側弁本体4bの切換操作により、図9に示したと同様に、建設機械の右走行装置に前進駆動又は後進駆動を行わせることができるようになる。
更に、上記左操作レバー20(図9参照)を左方向又は右方向へ倒すよう操作して左パイロット弁3の左側弁本体3c又は右側弁本体3dの切換操作により、建設機械に搭載された作業機としてのアームの上げ動作、又は、下げ動作を行わせることができるようになる。
上記右操作レバー21(図9参照)を左右方向に倒すよう操作して、右パイロット弁4の左側と右側の各弁体4cと4dをそれぞれ切換操作するときは、上記ISOパターンの場合と同様に、バケットの上げ動作と、バケットのダンプ動作を行わせることができるようになる。
このように、本発明の建設機械の油圧制御回路によれば、操作パターン切換弁32の切換操作のみによって、建設機械の操作パターンを、ISOパターンとHパターンに容易に切り換えることができる。
又、上記操作パターン切換弁32は、バルブケーシング35に設けた8つの入口ポートI1,I2,I3,I4,I5,I6,I7,I8と、6つの出口ポートE1,E2,E3,E4,E5,E6と連通状態を、弁体37に設けた溝状の流路P1,P2,P3,P4,P5,P6,P7,P8の位置を変更することのみで切り換えるようにしてあるため、構成をシンプルなものとすることができて、特許文献1で提案されていた如き4つのシャトル弁を内蔵した切換弁に比してコストを大幅に引き下げることができる。
しかも、上記本発明の油圧制御回路は、図6に示した如き左パイロット弁3の各弁本体3a,3b,3c,3dの下流側に4つのシャトル弁9,10,11,12を具備してなるISOパターンの建設機械の油圧制御回路の構成に、上記操作パターン切換弁32と、所要の管路を追加するのみで構築することができる。
よって、本発明の油圧制御回路は、今日一般的となっているISOパターンの建設機械の油圧制御回路を利用して容易に構築することができて、製作コストの低減化を図ることができる。
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、操作パターン切換弁32としては、左パイロット弁3の左側弁本体3cより油圧信号を導く第3の管路7を、第2のシャトル弁10の他方の入口ポート及び第3のシャトル弁11の他方の入口ポートに接続し、左パイロット弁3の右側弁本体3dの切換操作により油圧信号が伝えられるようにしてある第4の管路8を、第1のシャトル弁9の他方の入口ポート及び第4のシャトル弁12の他方の入口ポートに接続し、第2シャトル弁10の出口ポートに接続した第2の負荷側管路14へ導かれる油圧信号により、右走行装置用油圧ポンプ2の前進側傾転角調整手段2aへ油圧を与えることができるようにし、第4シャトル弁12の出口ポートに接続した第4の負荷側管路16へ導かれる油圧信号により、右走行装置用油圧ポンプ2の後進側傾転角調整手段2bへ油圧を与えることができるようにし、右パイロット弁4の前側弁本体4aの切換操作により油圧信号が伝えられるようにしてある第5の管路17を、アーム用アクチュエータ(図示せず)の切換弁19におけるアーム下げ側切換ポート19aに接続し、右パイロット弁4の後側弁本体4bの切換操作により油圧信号が伝えられるようにしてある第6の管路18を、上記アーム用アクチュエータ(図示せず)の切換弁19におけるアーム上げ側切換ポート19bに接続し、ドレンタンク33に一端側を接続した第1のドレンライン34の他端側を、クローズさせ、上記ドレンタンク33に一端側を接続した第2のドレンライン35の他端側を、クローズさせてなる状態と、上記第3の管路7を、上記アーム用アクチュエータ(図示せず)の切換弁19におけるアーム上げ側切換ポート19bに接続し、上記第4の管路8を、上記切換弁19におけるアーム下げ側切換ポート19aに接続し、上記第2の負荷側管路14を、クローズさせ、上記第4の負荷側管路16を、クローズさせ、上記第5の管路17へ導かれる油圧信号により、上記右走行装置用油圧ポンプ2の前進側傾転角調整手段2aへ油圧を与えることができるようにし、上記第6の管路18へ導かれる油圧信号により、上記右走行装置用油圧ポンプ2の後進側傾転角調整手段2bへ油圧を与えることができるようにし、上記第1のドレンライン34の他端側を、上記第2のシャトル弁10の他方の入口ポート及び第3のシャトル弁11の他方の入口ポートに接続し、上記ドレンライン35の他端側を、上記第1のシャトル弁9の他方の入口ポート及び第4のシャトル弁12の他方の入口ポートに接続した状態とを切換操作することができるようにしてあれば、図3乃至図5(イ)(ロ)(ハ)に示した形式以外のいかなる構成の操作パターン切換弁32を採用してもよい。
左右の走行装置用油圧ポンプ1,2からの圧油供給により左右の走行装置に各々装備された油圧モータを個別に前進又は後進駆動するようにしてあり、且つ上記左右の走行装置による建設機械の走行と、該建設機械に装備された作業機の動作を、左右のジョイスティック式の操作レバー20,21で行うようにしてある建設機械であれば、スキッドステアローダやクローラローダ以外のいかなる建設機械にも適用してよい。この場合、上記建設機械に装備された作業機としては、バケットとアーム以外のいかなる作業機であってもよい。
その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の建設機械の油圧制御回路の実施の一形態を示すもので、建設機械の操作パターンをISOパターンとする状態を示す図である。 図1の油圧制御回路にて、建設機械の操作パターンをHパターンとする状態を示す図である。 図1の装置における操作パターン切換弁を示す概略斜視図である。 図3の操作パターン切換弁をISOパターンに切り換えた状態を示すもので、(イ)は操作パターン切換弁を一端側より見た図、(ロ)は図3のA−A方向矢視に対応する図、(ハ)は図3のB−B方向矢視に対応する図である。 図3の操作パターン切換弁をHパターンに切り換えた状態を示すもので、(イ)は操作パターン切換弁を一端側より見た図、(ロ)は図3のA−A方向矢視に対応する図、(ハ)は図3のB−B方向矢視に対応する図である。 ISOパターンを採用した建設機械の油圧制御回路構成の一例の概略を示す図である。 ISOパターンによる左右の操作レバーの操作と、建設機械の走行及び作業機の動作の制御の関係を示す図である。 Hパターンの建設機械の油圧制御回路構成の一例の概略を示す図である。 Hパターンによる左右の操作レバーの操作と、建設機械の走行及び作業機の動作の制御の関係を示す図である。 建設機械の操作パターンをISOパターンとHパターンで切り換え可能とするために従来提案されている手法を示すもので、(イ)はISOパターンによる使用時の状態を、(ロ)はHパターンによる使用時の状態をそれぞれ示す概要図である。
符号の説明
1 左走行装置用油圧ポンプ
1a 前進側傾転角調整手段
1b 後進側傾転角調整手段
2 右走行装置用油圧ポンプ
2a 前進側傾転角調整手段
2b 後進側傾転角調整手段
3 左パイロット弁
3a,3b,3c,3d 弁本体
4 右パイロット弁
4a,4b,4c,4d 弁本体
5 第1の管路
6 第2の管路
7 第3の管路
8 第4の管路
9 第1のシャトル弁
10 第2のシャトル弁
11 第3のシャトル弁
12 第4のシャトル弁
14 第2の負荷側管路(負荷側管路)
16 第4の負荷側管路(負荷側管路)
17 第5の管路
18 第6の管路
19 切換弁(作業機制御用パイロット切換弁)
19a アーム下げ切換ポート(切換ポート)
19b アーム上げ切換ポート(切換ポート)
20 左操作レバー
21 右操作レバー
32 操作パターン切換弁

Claims (1)

  1. 前進側と後進側の傾転角調整手段を備えた左右の走行装置用油圧ポンプと、建設機械に搭載された作業機の動作を制御するための作業機制御用パイロット切換弁とを備え、且つ左操作レバーにより操作される前側、後側、左側、右側の各弁本体を有する左パイロット弁、及び、右操作レバーにより操作される前側、後側、左側、右側の各弁本体を有する右パイロット弁と、上記左パイロット弁における前側、後側、左側、右側の各弁本体の切り換えにより油圧信号が伝えられる第1、第2、第3、第4の各管路と、上記右パイロット弁における前側、後側の各弁本体の切り換えにより油圧信号が伝えられる第5、第6の各管路と、上記第1の管路に一方の入口を接続した第1及び第2のシャトル弁と、上記第2の管路に一方の入口ポートを接続した第3及び第4のシャトル弁とを備えて、上記第1のシャトル弁の出口ポートからの油圧信号の出力に伴って、上記左走行装置用油圧ポンプの前進側傾転角調整手段に油圧を与えると共に、上記第3のシャトル弁の出口ポートからの油圧信号の出力に伴って、上記左走行装置用油圧ポンプの後進側傾転角調整手段に油圧を与えることができるようにしてある建設機械の油圧制御装置において、上記第3の管路を、上記第2のシャトル弁及び第3のシャトル弁の他方の入口ポートに接続し、上記第4の管路を、上記第1のシャトル弁及び第4のシャトル弁の他方の入口ポートに接続し、上記第5の管路を、上記作業機制御用パイロット切換弁の一方の切換ポートに接続し、上記第6の管路を、上記作業機制御用パイロット切換弁の他方の切換ポートに接続し、上記第2のシャトル弁の出口ポートより導かれる油圧信号により、上記右走行装置用油圧ポンプの前進側傾転角調整手段へ油圧を与えることができるようにすると共に、上記第4のシャトル弁の出口ポートより導かれる油圧信号により、上記右走行装置用油圧ポンプの後進側傾転角調整手段へ油圧を与えることができるようにしてなる状態と、上記第3の管路を、上記作業機制御用パイロット切換弁の片方の切換ポートに接続し、上記第4の管路を、上記作業機制御用パイロット切換弁の残る切換ポートに接続し、上記第2のシャトル弁の出口ポートの接続先及び上記第4のシャトル弁の出口ポートの接続先をクローズさせ、上記第5の管路へ導かれる油圧信号により、上記右走行装置用油圧ポンプの前進側傾転角調整手段へ油圧を与えることができるようにすると共に、上記第6の管路へ導かれる油圧信号により上記右走行装置用油圧ポンプの後進側傾転角調整手段へ油圧を与えることができるようにしてなる状態とを切り換えるための操作パターン切換弁を設けてなる構成を有することを特徴とする建設機械の油圧制御回路。
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