JP2009292492A - バリア性を有するスパウト - Google Patents

バリア性を有するスパウト Download PDF

Info

Publication number
JP2009292492A
JP2009292492A JP2008146427A JP2008146427A JP2009292492A JP 2009292492 A JP2009292492 A JP 2009292492A JP 2008146427 A JP2008146427 A JP 2008146427A JP 2008146427 A JP2008146427 A JP 2008146427A JP 2009292492 A JP2009292492 A JP 2009292492A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spout
barrier
cylindrical body
cylinder
barrier film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008146427A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5239522B2 (ja
Inventor
Katsumi Kameda
克巳 亀田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2008146427A priority Critical patent/JP5239522B2/ja
Publication of JP2009292492A publication Critical patent/JP2009292492A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5239522B2 publication Critical patent/JP5239522B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Bag Frames (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】 バリア性を有するスパウトのバリアフィルムを巻装したバリア筒の筒状体の外面側面のテーパーを無くして、インサート成型工程で、バリア筒の金型への設置を容易にし、かつバリアフィルムをラベルとしても使用した時にラベルの形状をテーパーを考慮することなく制作できること
【解決手段】 キャップ部と口部と口部の下方に連設する接着部とからなるスパウトと、接着部に固着する袋容器とからなるスパウト付き袋容器のスパウトにおいて、前記口部の内径と略等しい筒状体の外面筒状面のテーパーを0°とし、内面筒状面に抜きテーパーを設け、スパウトの一体成型時に樹脂の流動する方向の上流方向の端部に下フランジを設けた筒状体で、該筒状体にバリアフィルムを巻装してバリア筒とし、該バリア筒を一体成形により成形したバリア性を有するスパウトである。
【選択図】図4

Description

本発明は、筒状の口部とキャップと口部の下方に連設する接着部とからなるスパウトと、接着部に固着する袋容器(パウチ)とから構成されるスパウト付き袋容器のスパウトに関するものである。
従来、自立性袋、ガゼット型袋、その他の袋等の種々の形態からなるプラスチック性軟包装用袋容器が開発され、例えば、ジュース類、果汁類、ゼリー状飲料、栄養ドリンク剤等の飲料品や、調味料、その他種々の飲食品を充填包装した袋容器が販売されている。
特に近年、これらの袋容器は、その開封を容易にし、かつ、内容物の飲料を容易に、あるいは、内容物を注ぎやすくするために、袋容器の上部に注出口(スパウト)を取り付けてなる注出口(スパウト)付き袋容器が提案されている。
ところが、出願人は袋容器本体の耐透過性を向上させ、更に注出口からの酸素の透過による内容物の酸化を防ぐことも出来る注出口付き袋容器として、この注出口の口部の内径と略等しい筒状体に、バリア性を有するフィルムを巻いたバリア筒を、注出口の口部に装填し、注出口とバリア筒とを一体成形により成形したものを提案した(特許文献1)。
又ガスバリア性の軟質包装材料からなる袋状容器の注出位置に、熱融着して突設するガスバリア性が良好な注出口であって、インサート射出成形法により、第1成形工程及び第2成形工程により、注出口の周壁の厚み方向のほぼ中程に、周壁面に沿う上下方向のセラミック蒸着フィルムによるガスバリア性フィルム層を有するガスバリア性積層フィルムを配置したものが提案されている(特許文献2)。
特開2007−106498号公報 WO2004−013008号公報
しかしながら、特許文献1のものは、バリア性を有するフィルムを巻いたバリア筒の成型をインモールド成型で実施していたため、注出口の口部の内径と略等しい筒状体の側面外面に外テーパーをつけなければ成らず、従って、筒状体の側面外面に接着するバリア性を有するフィルムはラベルの働きもするので、そのラベルの作成についても前記テーパーを考慮しなければならず、また、バリア筒の前記テーパーを考慮して、上下の寸法も歩留まりのよい成型にしなければならなかった。
本発明は、このようなバリア筒の筒状体の外面側面のテーパーを無くして、インサート成型工程で、バリア筒の金型への設置を容易にすることを目的としたものである。
上記課題を解決するため、本発明の構成は、キャップ部と口部と口部の下方に連設する接着部とからなるスパウトと、接着部に固着する袋容器とからなるスパウト付き袋容器のスパウトにおいて、前記口部の内径と略等しい筒状体の外面筒状面のテーパーを0°とし、内面筒状面に抜きテーパーを設け、スパウトの一体成型時に樹脂の流動する方向の上流方向の端部に下フランジを設けた筒状体であって、該筒状体にバリアフィルムを巻装してバリア筒とし、該バリア筒を一体成形により成形したバリア性を有するスパウトである。
そして、筒状体にスパウト一体成型時に樹脂の流動する方向の上流方向の端部付近に内面段差を設けると良い。
又、筒状体にスパウト一体成型時に樹脂の流動する方向の下流方向の端部に上フランジを設けると良い。
更に、筒状体の下フランジに脚部を延設すると更に良い。
筒状体に巻装するバリアフィルムの周方向端部同士を重合させると更に良い。
本発明の請求項1記載の発明は、キャップ部と口部と口部の下方に連設する接着部とからなるスパウトと、接着部に固着する袋容器とからなるスパウト付き袋容器のスパウトにおいて、前記口部の内径と略等しい筒状体の外面筒状面のテーパーを0°とし、内面筒状面に抜きテーパーを設け、スパウトの一体成型時に樹脂の流動する方向の上流方向の端部に下フランジを設けた筒状体であって、該筒状体にバリアフィルムを巻装してバリア筒とし、該バリア筒を一体成形により成形したバリア性を有するスパウトであるので、筒状体の外面筒状面にはバリアフィルム(ラベル)が巻装し易く、又バリアフィルム(ラベル)の形状もテーパーを考慮する必要が無い。同様にバリアフィルムをラベルとして使用する場合にラベルの機能に付いてテーパーを考慮した構成にする必要がない。
又スパウトの一体成型時に樹脂の流動する方向の上流方向の端部に下フランジを設けたので、バリアフィルム(ラベル)に樹脂回りする事が無い。
更に本発明の請求項2記載の発明は、筒状体にスパウト一体成型時に樹脂の流動する方向の上流方向の端部付近に内面段差を設けたので、筒状体を一体成型する際に筒状体の位置決めが容易である。即ち筒状体を金型にインサートする時に、筒状体の内面段差により筒状体の位置を固定出来、位置決めし易い。
本発明の請求項3記載の発明は、筒状体にスパウト一体成型時に樹脂の流動する方向の下流方向の端部に上フランジを設けたので、上フランジと下フランジが同径なので成型途中で転動した時にも扱い易く、又、外形上も違和感が無く、更にバリアフィルム(ラベル)が上フランジよりはみ出ることは無い。
本発明の請求項4記載の発明は、筒状体の下フランジに脚部を延設することにより、位置決めが更に容易となり、一体成型押圧時にも脚部の強度を付与することで、位置決めが更に精度の高いものとなる。
本発明の請求項5記載の発明は、筒状体に巻装するバリアフィルムの周方向端部同士を重合させたので、筒状体のバリア性をより向上することが出来る。
本発明に係るバリア性を有するスパウト1(注出口)を備えたスパウト付き袋容器20は、図1に示すように、袋容器3(パウチ)と、この袋容器3の内部から外部へと突出したスパウト1と、このスパウト1を開閉封するキャップ部2とからなる。なお、より高いバリア性を有する内容物や、レトルト用のバリア付きスパウトにおいては、スパウト1先端に、初期開封時に剥離されるPシール13を貼着してもよい。
このスパウト1は、図2に示すように、袋容器3の外部に突出する口部5と(図1参照)、この口部5の下方に連接し袋容器3に貼着するための接着部6と、接着部6の下方に連結柱10を設けたものである。
スパウト1は、口部5の外周には、キャップ部2を螺着するための螺条9を設け、口部5と接着部6との間には、スパウト1と、袋容器3とを貼着する際、スパウトを把持し搬送するために必要な複数枚のフランジ4とを設けた構造からなる。また、接着部6の下方には、4本の連結柱10が設けられ、4本の連結柱10はその下部で連結円板10Jに接合しており、この4本の連結柱10の空間を通って、内容物が充填され、或いは口部5より吸引されて、内容物が良好に取出されるのである。
そして、スパウト1の口部5の内部にはバリア性を有するバリア筒7が、インサート成形により一体に成形されている。即ち、図3に示すように、バリア筒7の外径は、スパウト1の口部5の内径とほぼ等しく、また、バリア筒7の長さは、口部5の上部からフランジ4の下部から接着部6の途中にかけて形成されており、ほぼスパウト1の袋容器3から外部に突出している部分の長さに等しい。
このバリア筒7の一例としては、図4(a)に示すように、円筒状の筒本体7Pと、シート状のバリアフィルム7Sとからなり、バリア筒7を構成する筒本体7Pは、予め射出成形等により作製され、この筒本体7Pに、遮光性や耐透過性等の諸特性を備えたバリア性フィルム7Sを装着して、バリア筒7を形成する。
そして、スパウト1をインサート成形によって成形する際、予めスパウト1を成形する金型内に、バリア筒7をセットすることにより、バリア筒7とスパウト1とを一体成形する。なお、後述するようにバリア筒7は、予め成型した筒本体7Pにバリアフィルム7Sを巻装することにより、成形する。
バリアフィルム7Sとしては、耐透過性、耐遮光性を有する、アルミニウムフィルム、カーボンを蒸着したフィルム、若しくは多層コーティングフィルムなど用途に応じたバリアフィルム7Sを用いればよい。
また、このバリア筒7の筒本体7Pは、スパウト1と同一の材質であることが望ましく、PE,PPなどの既存の材料を用いることができる。この場合、図3に示すように、成形後のスパウト1は、バリア筒7と口部5とが一体成形されているため、スパウト1の口部5の断面が、筒本体7P/バリアフィルム7S/口部5の順に形成される(図5(a)参照)。よって、スパウト1の断面の材質は、PE/バリアフィルム/PEを構成するため、酸素等の気体の透過を防ぐとともに、内容物が直接バリア層に触れることがない。
また、図3の点線円部分に示すように、前記筒本体の上端部分(点線円部分)は、スパウト1の樹脂で覆われており、同様に、筒本体の下端部分(点線円部分)も、スパウトの樹脂で覆われている。よって、筒本体の上端と下端とがスパウトの樹脂により一体となっており、このため、筒本体とスパウトとの間に挿入されたバリアフィルムが完全に密閉された状態である。
バリアフィルム7Sのアルミニウム等が、口部5内を通る内容物と直接接触して、アルミニウム等の金属が内容物に溶け出すようなことがないため衛生面においても信頼性が高いバリア性を有するスパウト1を提供することができる。
次に、袋容器3の一例について図6で説明すると、かかる袋容器3として、種々の形態からなるプラスチック性軟包装用袋を使用することができ、一枚のシートを内側に折り込んでなる2つの左右両側面(16、17)と、1枚のシートからなる、前面14および底面18の一部と、一枚のシートからなる、背面15および底面18の一部との、それぞれの接合部hをヒートシールして、ガゼット型袋容器3を形成する。そして、上部の開口部11よりスパウト1を挿入した後、スパウト1の接着部6と、開口部11の接合部hと、をヒートシールすることによりスパウト付き袋容器20を形成する。
本発明において、上記スパウト1及び袋容器3とからスパウト付き袋容器20を形成する一例としては、まず、バリア筒7と口部5とをインサート成形等の一体成形によりバリア性を有するスパウト1を製造し、他方、ガゼット型袋等のプラスチック性軟包装袋からなる袋容器3を製造し、次に、前記袋容器3の上部に形成された開口部11に、前記バリア性を有するスパウト1を構成する接着部6を当接させて、その両者を、その当接部分において、ヒートシール等により固着して密着させることにより、スパウト付き袋容器20を製造する。そして、このスパウト付き袋容器20内に、スパウト1の口部5から内容物等を充填(図示せず)し、次いで、この口部5に形成した螺条9にキャップ部2を螺着し密閉することによって本発明のバリア性を有するスパウト1を備えた、スパウト付き袋容器20からなる包装製品を製造することが可能である。
このように、本発明にかかるスパウト1は、筒状の口部5の内部に、予め別体で作製されたバリア性を有するバリアフィルム7Sを装着した筒からなるバリア筒7が装填されており、前記スパウト1と、バリア筒7とを一体にインサート成形することにより、バリア性を有するスパウトを製造するため、製造工程が簡潔であり、また、耐透過性、耐遮光性等の諸特性を有するバリアフィルム7Sを、目的の耐性に応じて適宜変更可能であるため、様々な耐性を有するスパウト1に適用可能であり応用性が高い。また、スパウト1にアルミニウム膜などを、蒸着等により直接的に形成する必要がないため、簡潔な構成でバリア性を有するスパウト1を作製することが可能である。
即ち、本発明のバリア性を有するスパウト1は、前記バリアフィルム7Sと前記筒状体7Pとを成形することによりバリア筒7を形成し、その後、前記バリア筒7とスパウトとを一体に成形して前記バリア性を有するスパウト1を形成して、従来のインモールド成型により、本発明のバリア性を有するスパウトを低コストかつ容易に形成することが可能である。
本発明にかかるバリア性を有するスパウト1の前記バリア筒の好適な製造方法の一例について実施例1を用いて説明する。
(実施例1)
以下、前記バリアフィルム7Sと前記筒状体7Pとを一体に成形してバリア筒7を形成する方法について説明する。
先ず、筒状体7Pを、射出成型により成型する。図7に示すように、筒状体7Pの筒状内面は、底部の下フランジ73から上部の上フランジ71の方向に抜きテーパー(内面テーパー)がついており、雄型は上フランジ71の方向に射出成型後抜かれる。図7中にθ°inで示されている部分である。そして、筒状体7Pの筒状外面は、テーパーは設けられていない。図7中『0°』で示されている部分である。筒状体7Pの外面をテーパー0°にするには、筒状体7Pの左右を割り型にして、上部から雄型を挿入する方法により、成型が可能である。
なお前記バリア筒7に形成された前記内面テーパーのテーパー角θinとしては、0.1°〜3.0°の範囲であることが好ましい。
次に図7のように成型された筒状体7Pの側面の周面をバリアフィルム7Sで巻装する。図8は、バリアフィルム7Sを筒状体7Pに巻装している中途の状態を示す説明図である。そして、バリアフィルム7Sはラベルの役目を果たしており、成型された筒状体7Pの側面の周面をバリアフィルム7Sで巻装して、図5(a)にも図示されているように、バリアフィルム7Sの周方向の端部を重合させる。その後超音波、ヒートシール、粘着等の方法により、バリアフィルム7Sを筒状体7Pに接着する。
そして、筒状体7Pの側面の周面をバリアフィルム7Sで巻装した状態が図4(a)に示されている状態である。しかる後に、バリア筒7を金型にインサートし、本体を射出成型する(図9参照)。射出成型後の状態のバリア筒7を含む口部5の状態の断面は、図5(a)に示されているように、筒状体7Pの側面の周面をバリアフィルム7Sで巻装した状態で、その外周面を射出成型しており、バリアフィルム7Sはその周方向の端部で、端部同士が重合している状態を重合部7Eとして図示している。
さらに前記バリア筒7には、後述する、バリア筒とスパウトとを一体成形する際に、バリア筒の金型内での位置決めを容易かつ正確に行なうことが可能な、複数の位置決め部材(71,73)が形成されている。この位置決め部材としては、バリア筒7の上方に外方へと凸形状の部材からなる上フランジ71、および、バリア筒7の下方の外方へと凸形状の部材からなる下フランジ73が形成されており、バリア筒とスパウトとを一体成形する際に、バリア筒7の正確な位置決めを可能とするものである。
そして、このバリア筒7と、スパウトとを一体成形することにより、本発明のバリア性を有するスパウト1を形成することが可能である。
図9について説明すると、バリア筒7を、スパウトを成形するための金型a、b、c、dにセットする。先ず、バリア筒7を金型dの突起部分へと挿入する。
そして、バリア筒7のフランジ部71の先端を金型dの下端に当接するようにして位置決めを行う。この場合でも、バリア筒のフランジ部71の効果によりバリアフィルムの端面は、フランジ71の内側に接着するので、バリアフィルムがバリア筒の内側に露出することがない。
次に、左右の金型b、cをそれぞれ定位置へと水平方向に移動させる。その後、上方の金型aを下方へと移動させる。
そして、図示しない樹脂注入部から金型aに設けられたゲートから樹脂を充填することにより(図9(a)(b)の金型aに設けられたゲート参照)、図3に示すようなバリア筒7とスパウトとを一体に成形したバリア性を有するスパウト1を形成することが可能である。特に、図3の点線円部分に示すように、前記バリアフィルム7Sの下端部分は、フランジ73の上部までがスパウトの樹脂により覆われるため、バリアフィルム7Sの下端部分がスパウト内部へと露出することがない。同様に、バリアフィルム7Sの上端部分は、バリア筒の上端部分とスパウトとの樹脂が一体に成形され、かつ、バリアフィルムの端面がバリア筒のフランジ部の下に位置しているため、バリアフィルム7Sの上端部分がスパウト内部へと露出することがない。
よって、バリア性を有するフィルム7Sは、バリア筒の外側かつスパウトの内側に位置しつつ密閉されており、決してスパウト内部に露出することがなく、バリアフィルムの材料がスパウト内部に侵入してしまう恐れがない。さらには、キャップ部内部のインナーリングと、スパウトの内部とが接しても、インナーリングがバリアフィルム7Sに当接することがなく、バリアフィルム7Sを傷つけてしまうようなことがないため、高い安全性および衛生性を奏することが可能である。
以上の実施例1では、筒状体7Pを成型後に、前記バリアフィルム7Sを筒状体7Pに巻装する。そして、前記バリアフィルム7Sを筒状体7Pに巻装したバリア筒7をインサート成型するため、筒状体7Pの筒状内面の抜きテーパー(θ°in)を設ける必要があるが、筒状外面の抜きテーパー(θ°out)は設ける必要が無く、従ってバリア筒7にバリアフィルム7Sを巻装する時に、巻装し易い。又上フランジ71と下フランジ73を同径とすることが出来て、ハンドリングし易い。又上フランジ71の存在により筒状体7Pを口部の端部まで設けた場合にも、バリアフィルム7S(ラベル)がフランジ71の下部までの部分に設けられるので、バリアフィルム7S(ラベル)の機能に支障が無い。また下のフランジ73を設けたので樹脂の流れが規制され、スパウト本体の成型時にラベルの裏面への樹脂回りを防止できる(図5(b)参照)。
又スパウト本体としては、図9に図示したように、スパウト本体の下端部より樹脂が注入されるので、連結柱10(図3参照)を通じて樹脂が流動する。このため下フランジ73は必要であり、一体成型時の樹脂の上流方向は、スパウト本体の下端部方向であり、この樹脂の流動によりバリア筒7に関して先ず下フランジ付近を樹脂が通過するが、樹脂の流動の影響を回避する為に下フランジが設けられている。この状態を示した図面が図5(b)である。
なお、スパウト本体の連結柱10は、内容物の充填や取り出しに有効に機能する。また、スパウト本体の連結柱10は、スパウトとパウチを接着部6でシールする際に、スパウト本体を保持する機能も存在する。
バリアフィルム7S(ラベル)は、図5(a)のようにバリアフィルム7Sの周方向の端部同士が重合するので、バリア性を高めることが出来る。バリアフィルム7S(ラベル)を筒状体7Pと一体にインモールド成型する場合には重合部分から樹脂回りが起きるために採用できない。実施例1では、筒状体7Pにバリアフィルム7S(ラベル)を巻装するために、重合が可能となる。
実施例1のバリアフィルム7S(ラベル)の構成は、外側から PE/PET/AL/PE 内側である。なおPETはラベルとしての強度を保持するために使用する。
このようにバリアフィルム7S(ラベル)は内側の筒状体7Pと、外側のインサート成型による樹脂との間を共に接着する機能を果たしている。
前記のように、筒状体7Pにバリアフィルム7S(ラベル)を巻装・接着する方法として、粘着、ヒートシール、超音波等の方法が存在するが、これはあくまで、筒状体7Pにバリアフィルム7S(ラベル)を仮接着するための手段であり、更にインサート成型時の熱で、ラベル内側のシーラント(接着剤)の機能により、バリアフィルム7S(ラベル)と筒状体7Pが熱溶着状態に到達する。
更にバリアフィルム7S(ラベル)とスパウト本体の成型樹脂とは、ラベル外側のシーラント(接着剤)の機能により、バリアフィルム7S(ラベル)と成型樹脂が熱溶着状態に到達し、バリアフィルム7S(ラベル)と筒状体7Pの接着状態より、バリアフィルム7S(ラベル)とスパウト本体の成型樹脂の接着状態の方が強固に接着・密着する。
(実施例2)
実施例1は、主として上フランジ71により、インサート成型時の位置決めをして成型したものであったが、実施例2は、下フランジ73の内面段差(内面横リブ)72を設けたものである(図10参照)。この内面段差(内面横リブ)72は、インサート成型の時の雄型金型に位置決めするための引っかかりであり、これを設けることにより、バリア筒7をスパウトの開口部から所定の距離を保って、インサート成型する事が可能である。図11は、上フランジ71、下フランジ73、内面段差(内面横リブ)72を設けたバリア筒7の実施例を示すものである。
なお、内面段差72は、例えば図9の下フランジの上方で、接着部の成型から連結柱の成型にかけて、段差と成っている部分(図9(b)参照)を利用して位置決めすると好適である。
(実施例3)
図12に図示する実施例3は、実施例2の上フランジ71、下フランジ73、内面段差(内面横リブ)72を設けたバリア筒7のうち、上フランジ71を省略したものである。
(実施例4)
図13に図示する実施例4は、上フランジ71、下フランジ73、内面段差(内面横リブ)72を設けたバリア筒7について、更に下フランジ73の下方に脚部75を設けて、例えば、接着部6の金型下部にバリア筒7を位置決めしたものであり、インサート成型時に金型を所定の位置にスタンバイさせた時に、金型同士の押圧動作にも有る程度耐えられる強度を持たせる事で、バリア筒7のスパウト内での確実な位置決めを意図したものである。更に金型の型締めをした際に、脚部75が押されて、所定の位置にセットできる。又バリア筒7が正確な位置に設けられていない場合でも、脚部75が押されて所定の位置にセットされることが可能である。
前記バリアフィルム7Sとしては、酸素等の気体を透過しないものであれば特に限定されず、フィルム7Sの材質の一例としては、アルミニウム、カーボン、シリカ等が挙げられる。特に、アルミニウムのフィルムが好ましいが、この他にもEVOH等の多層フィルムを用いることにより、耐透過性や耐遮光性を向上することが可能である。
バリアフィルム7Sと筒本体7Pとを一体成形するにあたっては、バリアフィルム7Sを筒本体7Pとスパウト1とに一体に成形するため多層フィルムを用いることが必要であり、多層フィルムの一例としては、実施例1に例示したが、その他にバリアフィルム7Sの両面をPEとPPで挟みこんでもよく、この場合、PE/Al/PEや、PP/Al/PPなどの多層フィルム構成が挙げられる。さらには、バリアフィルム7Sの腰や強度を高めてもよく、PE/PET/Al/PEや、PE/Ny/Al/PEなどのフィルム構成が挙げられる。
また、前記筒本体7Pの材質としてはポリエチレン(PE)・ポリプロピレン(PP)・ポリエチレンテレフタレート(PET)・ナイロン(Ny)などの樹脂が好ましいが、これに限定するものではなく、筒本体7Pの形状が形成でき、バリアフィルム7Sを装着することが出来るものであればどのような樹脂でも良い。
また、スパウト1の材料には、従来用いられる材料を適宜使用すればよく、例えば、低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、ナイロン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート樹脂等の樹脂を挙げることができる。
本発明は、バリア性と表示性を兼ね備えたスパウトを提供するものであるが、以上の実施例に限定される事はなく、本発明の目的の範囲内であれば、適宜設計変更したものでも本発明に含まれるものである。
本発明のスパウト付き袋容器20の外観斜視図である。 本発明のスパウト1の斜視図である。 本発明のスパウト1の正面図の切り欠き縦断面図である (a)は本発明のバリア筒7の斜視図、(b)はバリア筒7の縦断面図である。 (a)は本発明のスパウト1の口部5の縦断面図、(b)はバリア筒7をインサート成型の金型内に設置して射出成型する際の下フランジ73の成型状態を示す説明図である。 本発明のスパウト1を袋容器3(パウチ)と接着する状態の説明図である。 本発明のスパウト1の筒状体7Pの内テーパーと外テーパー(0°)を説明した説明断面図である。 本発明のスパウト1の筒状体7Pにバリアフィルム7Sを巻装する状態を説明した斜視図である。 本発明の実施例1のインサート成型状態を説明した図面であり(a)が斜視断面図、(b)が正面断面図である。 本発明の実施例2のバリア筒7の一部切欠き断面を含む斜視図である。 本発明の実施例2のバリア筒7の(a)は正面図、(b)は断面図である。本発明の実施例2のバリア筒7を内装して成型したスパウト1の(c)は正面縦断面図、(d)は側面縦断面図である。 本発明の実施例3のバリア筒7の(a)は正面図、(b)は断面図である。本発明の実施例3のバリア筒7を内装して成型したスパウト1の(c)は正面縦断面図、(d)は側面縦断面図である。 本発明の実施例4のバリア筒7の(a)は正面図、(b)は断面図である。本発明の実施例4のバリア筒7を内装して成型したスパウト1の(c)は正面縦断面図、(d)は側面縦断面図である。
符号の説明
1 スパウト
2 キャップ部
3 袋容器(パウチ)
4 フランジ
5 口部
6 接着部
7 バリア筒
7P 筒状体
7S バリアフィルム(ラベル)
7E 重合部
9 螺条
10 連結柱
11 開口部(袋容器3)
10J 連結円板
13 Pシール
20 スパウト付き袋容器
71 上フランジ
72 内面段差(内面横リブ)
73 下フランジ
75 脚部
a、b、c、d 金型

Claims (5)

  1. キャップ部と口部と口部の下方に連設する接着部とからなるスパウトと、接着部に固着する袋容器とからなるスパウト付き袋容器のスパウトにおいて、前記口部の内径と略等しい筒状体の外面筒状面のテーパーを0°とし、内面筒状面に抜きテーパーを設け、スパウトの一体成型時に樹脂の流動する方向の上流方向の端部に下フランジを設けた筒状体であって、該筒状体にバリアフィルムを巻装してバリア筒とし、該バリア筒を一体成形により成形したことを特徴とする、バリア性を有するスパウト。
  2. 前記筒状体に、スパウト一体成型時に樹脂の流動する方向の上流方向の端部付近に内面段差を設けた請求項1記載のバリア性を有するスパウト。
  3. 前記筒状体にスパウト一体成型時に樹脂の流動する方向の下流方向の端部に上フランジを設けた請求項1記載のバリア性を有するスパウト。
  4. 前記筒状体の下フランジに脚部を延設した請求項1記載のバリア性を有するスパウト。
  5. 前記筒状体に巻装するバリアフィルムの周方向端部同士を重合させた請求項1記載のバリア性を有するスパウト。
JP2008146427A 2008-06-04 2008-06-04 バリア性を有するスパウト Active JP5239522B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008146427A JP5239522B2 (ja) 2008-06-04 2008-06-04 バリア性を有するスパウト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008146427A JP5239522B2 (ja) 2008-06-04 2008-06-04 バリア性を有するスパウト

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009292492A true JP2009292492A (ja) 2009-12-17
JP5239522B2 JP5239522B2 (ja) 2013-07-17

Family

ID=41541070

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008146427A Active JP5239522B2 (ja) 2008-06-04 2008-06-04 バリア性を有するスパウト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5239522B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013163529A (ja) * 2012-02-09 2013-08-22 Dainippon Printing Co Ltd 筒状部材
WO2017135450A1 (ja) 2016-02-05 2017-08-10 株式会社細川洋行 バリア口栓及びバリア口栓付容器
WO2017135454A1 (ja) 2016-02-05 2017-08-10 旭化成株式会社 筒状成型体、バリア口栓、及びバリア口栓付容器
EP3257965A1 (de) * 2016-06-13 2017-12-20 Waldorf Technik GmbH Verfahren und vorrichtung zum beschichten von kunststoffausgiessern

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004013008A1 (ja) * 2002-08-06 2004-02-12 Toppan Printing Co.,Ltd スパウト、該スパウトを設けてなるパウチ及び該スパウトの製造方法
JP2004290362A (ja) * 2003-03-26 2004-10-21 Otsuka Pharmaceut Factory Inc 薬液容器用口部材およびそれを用いた薬液容器
JP2006150979A (ja) * 1994-09-14 2006-06-15 Dainippon Printing Co Ltd インモールドラベル容器およびその製法
JP2007106498A (ja) * 2005-09-16 2007-04-26 Dainippon Printing Co Ltd バリア性を有する注出口

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006150979A (ja) * 1994-09-14 2006-06-15 Dainippon Printing Co Ltd インモールドラベル容器およびその製法
WO2004013008A1 (ja) * 2002-08-06 2004-02-12 Toppan Printing Co.,Ltd スパウト、該スパウトを設けてなるパウチ及び該スパウトの製造方法
JP2004290362A (ja) * 2003-03-26 2004-10-21 Otsuka Pharmaceut Factory Inc 薬液容器用口部材およびそれを用いた薬液容器
JP2007106498A (ja) * 2005-09-16 2007-04-26 Dainippon Printing Co Ltd バリア性を有する注出口

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013163529A (ja) * 2012-02-09 2013-08-22 Dainippon Printing Co Ltd 筒状部材
WO2017135450A1 (ja) 2016-02-05 2017-08-10 株式会社細川洋行 バリア口栓及びバリア口栓付容器
WO2017135454A1 (ja) 2016-02-05 2017-08-10 旭化成株式会社 筒状成型体、バリア口栓、及びバリア口栓付容器
KR20180061267A (ko) 2016-02-05 2018-06-07 아사히 가세이 가부시키가이샤 통상 성형체, 배리어 마개, 및 배리어 마개 장착 용기
US10894649B2 (en) 2016-02-05 2021-01-19 Hosokawa Yoko Co., Ltd. Barrier plug and container with barrier plug
EP3257965A1 (de) * 2016-06-13 2017-12-20 Waldorf Technik GmbH Verfahren und vorrichtung zum beschichten von kunststoffausgiessern

Also Published As

Publication number Publication date
JP5239522B2 (ja) 2013-07-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI400181B (zh) 用於將出水口安裝於彈性薄囊袋的方法
JP4883940B2 (ja) 容器口部の閉止機構
JP2010531252A (ja) 流動食品包装用のシート材料に開口装置を射出モールド成形する方法、およびこの方法で形成された包装材料およびパッケージ
US20040135288A1 (en) Plastic container and method of manufacturing the same
WO2015045025A1 (ja) レフィル容器およびそれを用いたレフィル容器製品、並びにそれを用いた二重容器製品
JP5239522B2 (ja) バリア性を有するスパウト
JP2009190750A (ja) 口栓付き袋
JP5261905B2 (ja) バリア性を有する注出口
JP4424204B2 (ja) スパウト、該スパウトを設けてなるパウチ及び該スパウトの製造方法
JP5578669B2 (ja) 注出口栓の製造法
JP7062872B2 (ja) 樹脂製密閉容器
US20160318684A1 (en) Pouch container
JP6382560B2 (ja) 容器
JP3873392B2 (ja) 口栓付パウチ
JP2004115075A (ja) プラスチック製容器
JP2010076793A (ja) パウチ容器
CN104352131A (zh) 一种模内贴标注塑成型的薄膜塑料杯
JP4270679B2 (ja) チューブ容器
JP2001019038A (ja) バックインボックス用内袋およびその製造方法
JP7500933B2 (ja) 薄肉チューブ容器
JP2008150050A (ja) バッグインボックス用口栓
JP4294366B2 (ja) 注出口付容器の製造方法及び注出口付容器
JP4140096B2 (ja) 耐圧性紙容器
JP4655396B2 (ja) カップ状容器の製造方法
JP2019172356A (ja) スパウト、スパウト付きパウチ、およびスパウトの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110420

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121120

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130305

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130318

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160412

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5239522

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150