JP2009292480A - アルミニウム缶 - Google Patents

アルミニウム缶 Download PDF

Info

Publication number
JP2009292480A
JP2009292480A JP2008144830A JP2008144830A JP2009292480A JP 2009292480 A JP2009292480 A JP 2009292480A JP 2008144830 A JP2008144830 A JP 2008144830A JP 2008144830 A JP2008144830 A JP 2008144830A JP 2009292480 A JP2009292480 A JP 2009292480A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum
arc
projecting
range
concave arc
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008144830A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Takei
政幸 武井
Shusaku Takahashi
周作 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Altemira Can Co Ltd
Original Assignee
Universal Can Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Universal Can Corp filed Critical Universal Can Corp
Priority to JP2008144830A priority Critical patent/JP2009292480A/ja
Publication of JP2009292480A publication Critical patent/JP2009292480A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
  • Rigid Containers With Two Or More Constituent Elements (AREA)

Abstract

【課題】耐圧強度が高く、内圧による缶底部の変形が少なく、かつ、成形時のシワの発生を抑制することが可能なアルミニウム缶を提供する。
【解決手段】缶胴部21と缶底部30とを有するアルミニウム缶であって、缶底部30には、缶軸O方向外方に向けて突出する環状突出部31と、缶胴部21の一端部と環状突出部31の径方向外方端とを接続するとともに、缶軸O方向外方側に向かうにしたがい漸次径が小さくなるヒール部34と、が設けられており、ヒール部34は、缶軸Oを含む缶底部30の断面視において、缶胴部21に接する円弧を描く凸円弧部35と、環状突出部31に接する円弧を描く凹円弧部37と、これら凸円弧部35及び凹円弧部37の共通接線に沿って離間する前記共通接線と凸円弧部35及び凹円弧部37との接点を結ぶ直線部36とから構成されており、凹円弧部37の曲率半径R2が、9.0mm≦R2≦18.0mmの範囲内に設定されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、アルミニウム及びアルミ二ウム合金からなり、内部に内容物が充填されるアルミニウム缶に関するものである。
飲料等の容器として使用される前述のアルミニウム缶としては、有底筒状をなす缶本体の開口部に缶蓋が二重巻締めされた2ピース缶や、缶本体部の開口部に形成された口金部にねじ付きキャップが被着されたねじ付缶がある。
これら2ピース缶及びねじ付缶を構成する缶本体は、円筒状をなす缶胴部と、この缶胴部の一端側に設けられた缶底部とを有している。
缶底部には、通常、缶軸方向外方に向けて突出した環状突出部と、この環状突出部の径方向内方に連なって缶軸方向内方側へと傾斜するカウンタ部と、カウンタ部に連なって缶軸方向内方に向けて概略半球状に凹むドーム部と、環状突出部の径方向外方端と缶胴部の一端とを接続するヒール部と、を有している。
ここで、ヒール部に要求される性能としては、缶を形成する際に生じる軸方向荷重Fに対して容易に座屈しない強度を備えていること、充填された缶を落下させた場合あるいは缶に内圧を与えた場合等に容易に変形しないこと、缶の成形時にシワ等が発生せず成形性が良好であること、缶を軸線方向に積み重ねる場合に支障を来す形状でないこと、缶胴部の表面積をむやみに減少させず、缶胴部に印刷される商標等の印刷面積の不足をもたらす形状でないこと、缶の内容積が過度に減少しないこと等、極めて多岐に渡っている。
例えば、特許文献1においては、ヒール部は、缶軸を含む前記缶底部の断面視において、缶胴部に接する円弧を描く凸円弧部と、環状突出部に接する円弧を描く凹円弧部と、これら凸円弧部及び凹円弧部の共通接線に沿って離間する共通接線と凸円弧部および凹円弧部との接点を結ぶ直線部とから構成されており、凸円弧部の曲率半径R1が2.54mm、凹円弧部の曲率半径R2が8.13mm、環状突出部の直径が49mmとされている。
一方、アルミニウム缶の流通過程においては、その胴部に、例えば先鋭体が接触又は衝突することにより発生する微細な孔、又は缶と缶の間に異物が挟まった状態で擦れることにより生じる微細な孔や破断等のいわゆる流通ピンホール(以下、ピンホールという。)が発生し、その内容物が漏洩する等の問題があった。缶胴部のピンホールの発生を抑える手段として、特許文献2に示すように、強度が高く板厚の薄いアルミニウム板を素材として成形したものが提案されている。
特許第2712775号公報 特開2007−61905号公報
ところで、成形金型を用いて特許文献1に記載されたヒール部を備えた缶本体を成形した場合、凹円弧部の曲率半径R2が8.13mmと小さいため、このヒール部を成形する金型によって成形素材を押さえ込むことができず、しわが発生し易いといった問題があった。特に、強度が高く薄いアルミニウム板を素材として用いた場合には、しわの発生が顕著となる。
また、最近では、缶の軽量化の要請から板厚が薄くなってきている。板厚が薄い場合には、内圧が負荷された際に缶底部が広がるように変位しやすくなる。内圧負荷時の変位量(いわゆるグロース)が大きくなると、缶の搬送時や内容物を充填する際に不具合が生じるため、グロースを抑える必要がある。
本発明は、前述の事情に鑑みてなされたものであって、耐圧強度が高く、内圧による缶底部の変形が少なく、かつ、成形時のシワの発生を抑制することが可能なアルミニウム缶を提供することを目的とする。
前記の課題を解決するために、本発明に係るアルミニウム缶は、概略円筒状をなす缶胴部と、この缶胴部の一端側に一体に設けられた缶底部と、を有するアルミニウム缶であって、前記缶底部には、缶軸方向外方に向けて突出する環状突出部と、前記缶胴部の一端部と前記環状突出部の径方向外方端とを接続するとともに、缶軸方向外方側に向かうにしたがい漸次径が小さくなるヒール部と、が設けられており、前記ヒール部は、缶軸を含む前記缶底部の断面視において、前記缶胴部に接する円弧を描く凸円弧部と、前記環状突出部に接する円弧を描く凹円弧部と、これら凸円弧部及び凹円弧部の共通接線に沿って離間する前記共通接線と前記凸円弧部および凹円弧部との接点を結ぶ直線部とから構成されており、前記凹円弧部の曲率半径R2が、9.0mm≦R2≦18.0mmの範囲内に設定されていることを特徴としている。
この構成のアルミニウム缶によれば、缶底部のヒール部が、缶軸を含む前記缶底部の断面視において、凸円弧部と直線部と凹円弧部とから構成されているので、耐圧強度が高く、かつ、内圧による缶底部の変形が少ない缶体を提供することができる。
そして、ヒール部の凹円弧部の曲率半径R2がR2≧9.0mmとされているので、このヒール部を有する缶本体を成形金型によって成形する際に、成形素材のうち凹円弧部となる部分が成形金型に強く接触することになり、成形素材の移動が抑えられ、成形時のシワの発生を防止することが可能となる。
さらに、凹円弧部の曲率半径R2がR2≦18.0mmとされているので、この凹円弧部によって缶底部の形状剛性が向上し、成形素材の変形が防止され、成形時のシワの発生を抑制することができる。
ここで、前記環状突出部の突端が接地部とされ、この接地部の直径dが、47.5mm≦d≦48.5mmの範囲内に設定され、前記缶胴の直径Dが、65.2mm≦D≦66.8mmの範囲内に設定されていることが好ましい。
この場合、前記接地部の直径dがd≦48.5mmと従来よりも小さくされているので、缶底部の耐圧強度の向上を図ることができる。また、前記接地部の直径dがd≧47.5mmとされ、缶胴の直径Dが65.2mm≦D≦66.8mmの範囲内に設定されているので、環状突出部と缶胴部とを接続するヒール部の幅が必要以上に大きくならず、軸方向荷重に対する座屈強度を確保することができる。
また、前記缶胴部及び前記缶底部を構成するアルミニウム板のAB耐力Yが、280N/mm≦Y≦305N/mmの範囲内に設定されていることが好ましい。
この場合、前記缶胴部及び前記缶底部を構成するアルミニウム板のAB耐力Yが、Y≧280N/mmとされているので、缶胴部のピンホールの発生を抑えることができる。一方、アルミニウム板のAB耐力Yが、Y≦305N/mmとされているので、アルミニウム板の強度が必要以上に高くなく、成形性が確保される。
なお、AB耐力Yとは、アルミニウム板を熱処理(210℃×10分)した後に測定された0.2%耐力のことである。
本発明によれば、耐圧強度が高く、内圧による缶底部の変形が少なく、かつ、成形時のシワの発生を抑制することが可能なアルミニウム缶を提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態について添付した図面を参照して説明する。
本実施形態であるアルミニウム缶10は、有底筒状をなす缶本体20と、缶本体20の上部開口部に螺着されたキャップ11をと備えた、ねじ付き缶(いわゆるボトル缶)である。
缶本体20は、缶胴部21と、この缶胴部21の缶軸O方向下端部に設けられた缶底部30とを有している。
缶胴部21の缶軸O方向上方には、缶軸O方向上方に向かうにしたがい漸次縮径する肩部22と、この肩部22の缶軸O方向上端部に連設されるとともに缶軸O方向上方に延在する口金部23と、が設けられている。口金部23には、その外周面に雄ネジ部25が形成されるとともに、上端部が径方向外方に折り返されたカール部24が形成されている。 この口金部23の外周面に形成された雄ネジ部25にキャップ11が螺着されている。
また、缶胴部21の缶軸O方向下端部は、円筒状をなしており、その直径Dは、65.2mm≦D≦66.8mmの範囲内に設定されており、本実施形態では、D=66.0mmとされている。
缶底部30には、缶軸O方向外方(図1及び図2において下方)に向けて突出する環状突出部31が設けられており、この環状突出部31の突端が接地部31Aとされている。ここで、接地部31Aの外側の曲率半径R4は、1.5mm≦R4≦2.0mmの範囲内に設定されており、接地部31Aの内側の曲率半径R5は、1.2mm≦R5≦1.7mmの範囲内に設定されている。
また、環状突出部31及び接地部31Aは、缶軸Oを中心とした円環状をなしており、接地部31Aの直径dは、47.5mm≦d≦48.5mmの範囲内に設定されており、本実施形態では、d=48.0mmとされている。また、缶胴部21の下端部から接地部31Aまでの缶軸O方向長さHは、8.3mm≦H≦9.3mmの範囲内に設定されており、本実施形態では、H=8.8mmとされている。
環状突出部31の内周側には、缶軸O方向に向かって傾斜するカウンタ部32と、このカウンタ部32に連なって内方缶軸O方向(図1及び図2において上方)へ略半球状に凹んだドーム部33と、が設けられている。ここで、缶軸Oを含む断面において、カウンタ部32とドーム部33とは、凹曲線によって接続されており、この凹曲線の曲率半径R3は、1.0mm<R3<2.2mmの範囲内に設定されており、本実施形態では、R3=1.6mmとされている。
そして、缶胴部21の下端部と環状突出部31の径方向外方端との間には、缶軸O方向下方側に向かうにしたがい漸次径が小さくなるヒール部34が設けられている。
このヒール部34は、缶軸Oを含む断面において、缶胴部21の下端部に接続されるとともに缶本体20の外方側に向けて突出する円弧状をなす凸円弧部35と、缶底部30に設けられた環状突出部31の径方向外方端に接続されるとともに缶本体20の内方側に向けて凹む円弧状をなす凹円弧部37と、これら凸円弧部35及び凹円弧部37の共通接線に沿って互いに離間する共通接線と凸円弧部35及び凹円弧部37との接点を結ぶ直線部36と、から構成されている。
ここで、缶胴部21の直径Dが、65.2mm≦D≦66.8mmの範囲内に設され、本実施形態ではD=66.0mmとされており、接地部31Aの直径dが、47.5mm≦d≦48.5mmの範囲内に設定され、本実施形態ではd=48.0mmとされていることから、ヒール部34の缶軸Oに直交する方向の長さWは、8.35mm≦W≦9.65mmの範囲内に設定され、本実施形態ではW=9.0mmとされている。
凸円弧部35の曲率半径R1は、2.0mm<R1<3.5mmの範囲内に設定されており、本実施形態では、R1=3.0mmとされている。
直線部36は、缶軸Oに直交する平面Sに対する傾斜角θが、30°<θ<35°の範囲内に設定され、本実施形態ではθ=33°とされるとともに、その長さLが、2.55mm<L<3.55mmの範囲内に設定され、本実施形態ではL=3.05mmとされている。
そして、凹円弧部37の曲率半径R2は、9.0mm≦R2≦18.0mmの範囲内に設定されており、本実施形態では、R2=12.0mmとされている。
次に、前述した缶本体20の製造方法について説明する。
まず、成形素材として板厚が0.25〜0.27mmのアルミニウム板を準備する。ここで、本実施形態では、アルミニウム板として、AB耐力Yが280N/mm≦Y≦305N/mmの範囲内とされたアルミニウム合金板を用いている。なお、AB耐力Yとは、アルミニウム板を熱処理(210℃×10分)した後に測定された0.2%耐力のことである。
この成形素材を、成形金型のダイの上に載置し、成形パンチをダイの成形孔に挿入することによって、成形パンチの外周部に沿うように成形素材が変形され、ヒール部34及び環状突出部31を有する缶底部30が成形される。
このようにして缶底部30が成形された缶素体に対して、DI加工によって缶胴部21を形成するとともに、ネッキング加工によって缶胴部21の上端に肩部22及び口金部23を成形することによって、缶本体20が成形される。
こうして成形された缶本体20には、その表面に塗装等の表面処理が施された後に、内部に内容物が充填されるとともに、口金部23にキャップ11が被着されて、本実施形態でアルミニウム缶10が製出される。
このような構成とされた本実施形態であるアルミニウム缶10によれば、缶底部30のヒール部34の凹円弧部37の曲率半径R2がR2≧9.0mmとされているので、成形素材のうち凹円弧部37となる部分が成形パンチの外周面に強く接触することになり、成形素材の移動が抑えられ、成形時に発生するシワを抑制することができる。
さらに、凹円弧部37の曲率半径R2がR2≦18.0mmとされているので、この凹円弧部37によって缶底部30の形状剛性が向上し、成形素材の変形が防止され、成形時のシワの発生を確実に抑制することができる。
また、缶軸Oを含む缶底部30の断面視において、缶底部30のヒール部34が凸円弧部35と直線部36と凹円弧部37とから構成されているので、耐圧強度が高く、かつ、内圧による缶底部30の変形(グロース)が少ない。
さらに、接地部31Aの直径dがd≦48.0mmと従来よりも小さくされているので、缶底部30の耐圧強度の向上を図ることができる。また、接地部31Aの直径dがd≧48.0mmとされ、缶胴の直径Dが65.2mm≦D≦66.8mmの範囲内に設定されているので、環状突出部31と缶胴部21とを接続するヒール部34の幅が必要以上に大きくならず、軸方向荷重に対する座屈強度を確保することができる。
また、缶胴部21及び缶底部30を構成するアルミニウム板のAB耐力Yが、Y≧280N/mmとされているので、缶胴部21のピンホールの発生を抑えることができる。ウォール厚は0.100〜0.115mmとすることが好ましい。また、元板厚(缶底部21の厚さ)を0.25〜0.27mmとすることによって缶本体20の軽量化を図ることができる。一方、アルミニウム板のAB耐力Yが、Y≦305N/mmとされているので、アルミニウム板の強度が必要以上に高くなく、成形性が確保される。
また、缶胴部21の下端部から接地部31Aまでの缶軸O方向長さHが8.3mm≦H≦9.3mmの範囲内に設定され、本実施形態ではH=8.8mmとされているので、缶胴部21の缶軸O方向長さが十分確保され、缶胴部21外周面の印刷可能領域が大きく制限されることがないとともに、缶軸O方向における耐圧強度の向上を図ることができる。
また、直線部36の缶軸Oに直交する平面Sに対する傾斜角θが30°<θ<35°の範囲内に設定され、本実施形態ではθ=33°とされているので、缶軸O方向における直線部36の肉厚が確保され、軸方向荷重に対するヒール部34の座屈強度を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
すなわち、ヒール部が、凸円弧部と凹円弧部と直線部とから構成され、凹円弧部の曲率半径R2が、9.0mm≦R2≦18.0mmの範囲内に設定されていればよく、例えば、凸円弧部の曲率半径R1、接地部の直径d、缶胴部の直径D、直線部長さL、傾斜角θ等の寸法や形状は、本実施形態に制限されることはなく、缶本体に要求される特性に応じて適宜変更可能である。
また、ボトル缶を例に挙げて説明したが、これに限定されることはなく、例えば図3に示すように、缶胴部121と缶底部130とを備えた缶本体120の開口部に設けられたフランジ部111に、缶蓋が巻締められて構成される2ピース缶であってもよい。
以下に、本発明の効果を確認すべく行った比較実験について説明する。
実施例1−4、比較例1については、同一強度、板厚のアルミニウム板を用いて缶底部を成形し、凹円弧部の曲率半径を変更した。
実施例1、5−7は、凹円弧部の曲率半径を同一とし、アルミニウム板のAB耐力及び板厚を変更した。
比較例2−8については、現状、流通しているアルミニウム缶の形状を模擬したものである。
評価項目としては、耐圧強度、座屈強度、シワの発生、グロース、突刺強度、ウォール厚を評価した。
なお、突刺強度の測定では、成形されたアルミニウム缶の缶胴部のうち缶軸方向に環状突出部(接地部)から上方に60mm離れた位置の外面に、曲率半径0.5mmの押圧子を缶胴部の径方向内方に向かって25mm/minで移動させて、缶の胴部に穴があいたときの押圧力の大きさを測定し、それを突刺強度とした。
評価結果を表1に示す。
Figure 2009292480
凹円弧部の曲率半径が8.5mmと本発明の範囲から外れた比較例1では、シワの発生が認められた。一方、凹円弧部の曲率半径が本発明の範囲内である実施例1−4では、シワの発生は認められなかった。
また、実施例1、5−7を比較すると、アルミニウム板のAB耐力を上げることによって耐圧強度、座屈強度が向上することが確認された。また、板厚を薄くすることで耐圧強度、座屈強度が低下することが確認された。
比較例2、3では、AB耐力が低く板厚が厚いアルミニウム板を用いているが、耐圧強度、座屈強度が比較的低い。
比較例4−6では、凹円弧部の曲率半径が小さくされており、成形時のシワの発生が顕著である。
比較例7、8では、凹円弧部の曲率半径が大きくされており、耐圧試験時の缶底部の変形(グロース)が顕著であった。
以上のことから、本発明によれば、耐圧強度が高く、内圧による缶底部の変形が少なく、かつ、成形時のシワの発生を抑制することが可能なアルミニウム缶を提供可能であることが確認された。
本発明の実施形態であるアルミニウム缶を示す側面部分断面図である。 図1に示すアルミニウム缶の缶軸を含む断面の一部拡大図である。 本発明の他の実施形態であるアルミニウム缶を示す側面部分断面図である。
符号の説明
10 アルミニウム缶
20、120 缶本体
21、121 缶胴部
30、130 缶底部
31、131 環状突出部
31A、131A 接地部
34、134 ヒール部
35 凸円弧部
36 直線部
37 凹円弧部

Claims (3)

  1. 概略円筒状をなす缶胴部と、この缶胴部の一端側に一体に設けられた缶底部と、を有するアルミニウム缶であって、
    前記缶底部には、缶軸方向外方に向けて突出する環状突出部と、前記缶胴部の一端部と前記環状突出部の径方向外方端とを接続するとともに、缶軸方向外方側に向かうにしたがい漸次径が小さくなるヒール部と、が設けられており、
    前記ヒール部は、缶軸を含む前記缶底部の断面視において、前記缶胴部に接する円弧を描く凸円弧部と、前記環状突出部に接する円弧を描く凹円弧部と、これら凸円弧部及び凹円弧部の共通接線に沿って離間する前記共通接線と前記凸円弧部および凹円弧部との接点を結ぶ直線部とから構成されており、
    前記凹円弧部の曲率半径R2が、9.0mm≦R2≦18.0mmの範囲内に設定されていることを特徴とするアルミニウム缶。
  2. 前記環状突出部の突端が接地部とされ、この接地部の直径dが、47.5mm≦d≦48.5mmの範囲内に設定され、前記缶胴部の直径Dが、65.2mm≦D≦66.8mmの範囲内に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム缶。
  3. 前記缶胴部及び前記缶底部を構成するアルミニウムのAB耐力Yが、280N/mm≦Y≦305N/mmの範囲内に設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアルミニウム缶。
JP2008144830A 2008-06-02 2008-06-02 アルミニウム缶 Pending JP2009292480A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008144830A JP2009292480A (ja) 2008-06-02 2008-06-02 アルミニウム缶

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008144830A JP2009292480A (ja) 2008-06-02 2008-06-02 アルミニウム缶

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009292480A true JP2009292480A (ja) 2009-12-17

Family

ID=41541058

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008144830A Pending JP2009292480A (ja) 2008-06-02 2008-06-02 アルミニウム缶

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009292480A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015529123A (ja) * 2012-09-20 2015-10-05 プレスパルト ゲーエムベーハー ウント ツェーオー.ケーゲー 定量吸入器用キャニスター、及びこのキャニスターの製造方法
JP2017136604A (ja) * 2016-02-01 2017-08-10 ユニバーサル製缶株式会社 缶の製造方法及び缶
JP2018104095A (ja) * 2016-12-22 2018-07-05 ユニバーサル製缶株式会社 ボトル缶
JP2018177289A (ja) * 2017-04-12 2018-11-15 東洋製罐株式会社 アルミシームレス缶
JP2020100446A (ja) * 2014-08-20 2020-07-02 ユニバーサル製缶株式会社
CN115135581A (zh) * 2020-03-18 2022-09-30 东洋制罐株式会社 罐容器及其制造方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0327828A (ja) * 1989-06-27 1991-02-06 Toyo Seikan Kaisha Ltd ツーピース缶用缶胴の成形法
JPH05338640A (ja) * 1990-09-17 1993-12-21 Aluminum Co Of America <Alcoa> 絞り加工された容器の基部輪郭形状およびその製造方法
JPH07256416A (ja) * 1994-03-17 1995-10-09 Kobe Steel Ltd 絞り成形用Al合金板の製造方法
JPH0848330A (ja) * 1994-08-04 1996-02-20 Sumitomo Light Metal Ind Ltd 軸力強度の優れたdi缶体
JP2712775B2 (ja) * 1990-07-12 1998-02-16 三菱マテリアル株式会社 アルミニウム缶

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0327828A (ja) * 1989-06-27 1991-02-06 Toyo Seikan Kaisha Ltd ツーピース缶用缶胴の成形法
JP2712775B2 (ja) * 1990-07-12 1998-02-16 三菱マテリアル株式会社 アルミニウム缶
JPH05338640A (ja) * 1990-09-17 1993-12-21 Aluminum Co Of America <Alcoa> 絞り加工された容器の基部輪郭形状およびその製造方法
JPH07256416A (ja) * 1994-03-17 1995-10-09 Kobe Steel Ltd 絞り成形用Al合金板の製造方法
JPH0848330A (ja) * 1994-08-04 1996-02-20 Sumitomo Light Metal Ind Ltd 軸力強度の優れたdi缶体

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015529123A (ja) * 2012-09-20 2015-10-05 プレスパルト ゲーエムベーハー ウント ツェーオー.ケーゲー 定量吸入器用キャニスター、及びこのキャニスターの製造方法
JP2020100446A (ja) * 2014-08-20 2020-07-02 ユニバーサル製缶株式会社
JP2017136604A (ja) * 2016-02-01 2017-08-10 ユニバーサル製缶株式会社 缶の製造方法及び缶
JP2018104095A (ja) * 2016-12-22 2018-07-05 ユニバーサル製缶株式会社 ボトル缶
JP2018177289A (ja) * 2017-04-12 2018-11-15 東洋製罐株式会社 アルミシームレス缶
CN115135581A (zh) * 2020-03-18 2022-09-30 东洋制罐株式会社 罐容器及其制造方法
CN115135581B (zh) * 2020-03-18 2024-03-19 东洋制罐株式会社 罐容器及其制造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100264680B1 (ko) 금속 컨테이너 본체를 형성하는 방법
JP4203016B2 (ja) 缶エンド、缶エンドを作製するための工具、及び加工された缶エンドを缶胴に装着するためのシーミングチャック
EP2969785B1 (en) Drawn and ironed aerosol can
JP2009292480A (ja) アルミニウム缶
JP2016043991A (ja)
JP2018177250A (ja) 缶体及びその製造方法
JP2017197222A (ja) 缶体及び缶体口部のカール部形成方法
JP6448217B2 (ja)
JP2008132522A (ja) 金属製缶胴およびその製造方法
US11858681B2 (en) Can body and method of manufacturing thereof
US20160318645A1 (en) Can body
JP2018104095A (ja) ボトル缶
JP6650283B2 (ja) 缶の製造方法及び缶
JP2006176140A (ja) ボトル缶体の製造方法およびボトル缶体の製造装置
JP2018184188A (ja) ボトル缶及びキャップ付きボトル缶
JP6801718B2 (ja) 缶体、缶体の製造方法および缶体の製造装置
CN111032520B (zh) 瓶罐及带盖瓶罐
JP2017136605A (ja) 缶の製造方法
WO2021058998A1 (en) Metal can
JP2018099710A (ja) Di缶及びボトル缶
US20220055785A1 (en) Bottle can, manufacturing method of bottle can, and design method of bottle can
JP7072380B2 (ja) ボトル缶の製造方法
JP6795281B2 (ja) Di缶の製造方法
EP3919400A1 (en) Bottle can, production method for bottle cans, and design method for bottle cans
JP4431594B2 (ja) 耐圧性に優れた缶蓋及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110217

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120824

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120904

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121024

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130205